(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106092
(43)【公開日】2024-08-07
(54)【発明の名称】健康管理支援装置および健康管理支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/40 20180101AFI20240731BHJP
【FI】
G16H10/40
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023010196
(22)【出願日】2023-01-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-11
(71)【出願人】
【識別番号】516387750
【氏名又は名称】株式会社Fam’s
(71)【出願人】
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
(74)【代理人】
【識別番号】100117558
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 和之
(72)【発明者】
【氏名】根本 靖久
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】できるだけ多くの個人が自らの健康管理を改善し、心身の状態を改善できるように、個人の健康管理を支援する健康管理支援装置および健康管理支援プログラムを提供する。
【解決手段】健康管理支援サーバ10は、健診データと、未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目の計測結果または未病項目の検査結果について、それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行う分析処理部80と、分析処理部80によって生成された分析データに応じた説明画像を提示する推奨提示処理部90とを有する。分析処理部80は、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行して個別分析データを生成する個別分析処理部と、計測結果の異常レベルと検査結果の異常レベルとにしたがい、健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部とを有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果について、前記計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容並びにそれぞれの前記異常レベルの説明を含む説明画像を前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい提示する提示手段とを有し、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを前記分析データとして生成する個別分析処理部と、該個別分析処理部によって生成された前記個別分析データを用いて、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとにしたがい、前記健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部とを有する健康管理支援装置。
【請求項2】
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果について、前記計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データを用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果の前記異常レベルまたは前記複数の未病項目それぞれの検査結果の前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容並びにそれぞれの前記異常レベルの説明を含む説明画像を前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい提示する提示手段とを有し、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを前記分析データとして生成する個別分析処理部と、該個別分析処理部によって生成された前記個別分析データを用いて、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとにしたがい、前記健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部とを有する健康管理支援装置。
【請求項3】
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果について、前記計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データを用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果の前記異常レベルまたは前記複数の未病項目それぞれの検査結果の前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記分析処理手段によって生成された前記分析データを用いて、前記計測結果または検査結果それぞれの前記異常レベルに基づいて、前記計測結果または検査結果それぞれの将来における異常の程度を示す将来異常レベルを予測する予測変化分析処理を行い、その予測結果を示す予測変化分析データを生成する予測変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容並びにそれぞれの前記異常レベルの説明を含む説明画像を前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい提示する提示手段とを有し、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを前記分析データとして生成する個別分析処理部と、該個別分析処理部によって生成された前記個別分析データを用いて、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとにしたがい、前記健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部とを有する健康管理支援装置。
【請求項4】
前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果であって、前記異常レベルが正常ではないことを示す異常結果の改善または該異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有する請求項1~3のいずれか一項記載の健康管理支援装置。
【請求項5】
前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果であって、前記異常レベルが正常ではないことを示す異常結果の改善または該異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第1の推奨品として決定し、前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データにしたがい、前記異常結果の改善または該異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第2の推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有する請求項2記載の健康管理支援装置。
【請求項6】
前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果であって、前記異常レベルが正常ではないことを示す異常結果の改善または該異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第1の推奨品として決定し、前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データにしたがい、前記異常結果の改善または該異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第2の推奨品として決定し、前記予測変化分析手段によって生成された前記予測変化分析データにしたがい、前記異常結果の改善または該異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第3の推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有する請求項3記載の健康管理支援装置。
【請求項7】
前記提示手段は、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データに応じた経年変化説明画像を前記説明画像とともに提示する請求項2記載の健康管理支援装置。
【請求項8】
前記提示手段は、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データに応じた経年変化説明画像および前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記予測変化分析手段によって生成された前記予測変化分析データに応じた予測変化分析説明画像を前記説明画像とともに提示する請求項3記載の健康管理支援装置。
【請求項9】
前記提示手段は、前記推奨品決定手段によって決定された前記第1の推奨品、第2の推奨品および第3の推奨品を前記説明画像とともに提示する請求項6記載の健康管理支援装置。
【請求項10】
前記健診データと、前記未病検査データとが前記個人に固有の会員コードに関連付けて記憶され、かつ前記健診データと、前記未病検査データのいずれか一方又は双方とも利用可能か否かを示す利用区分が記憶されている健診・検査データ記憶手段を更に有し、
前記個別分析処理部は、前記健診・検査データ記憶手段に記憶されている前記利用区分にしたがい、前記健診データまたは前記未病検査データのいずれか一方について、または双方について、前記分析処理を実行する請求項1~3のいずれか一項記載の健康管理支援装置。
【請求項11】
コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、該コンピュータを
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果について、前記計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容並びにそれぞれの前記異常レベルの説明を含む説明画像を前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい提示する提示手段として機能させ、
前記分析処理手段を、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを前記分析データとして生成する個別分析処理部と、該個別分析処理部によって生成された前記個別分析データを用いて、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとにしたがい、前記健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部として機能させる健康管理支援プログラム。
【請求項12】
コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、該コンピュータを
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果について、前記計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データを用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果の前記異常レベルまたは前記複数の未病項目それぞれの検査結果の前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容並びにそれぞれの前記異常レベルの説明を含む説明画像を前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい提示する提示手段として機能させ、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを前記分析データとして生成する個別分析処理部と、該個別分析処理部によって生成された前記個別分析データを用いて、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとにしたがい、前記健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部として機能させる健康管理支援プログラム。
【請求項13】
コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、該コンピュータを
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果について、前記計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データを用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果の前記異常レベルまたは前記複数の未病項目それぞれの検査結果の前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記分析処理手段によって生成された前記分析データを用いて、前記計測結果または検査結果それぞれの前記異常レベルに基づいて、前記計測結果または検査結果それぞれの将来における異常の程度を示す将来異常レベルを予測する予測変化分析処理を行い、その予測結果を示す予測変化分析データを生成する予測変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容並びにそれぞれの前記異常レベルの説明を含む説明画像を前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい提示する提示手段として機能させ、
前記分析処理手段を、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを前記分析データとして生成する個別分析処理部と、該個別分析処理部によって生成された前記個別分析データを用いて、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとにしたがい、前記健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部として機能させる健康管理支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人の健康管理を支援する健康管理支援装置および健康管理支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、個人が自らの血圧、体温、体重といった身体に関する基本的なデータ(身体データともいう)を計測し、その結果に基づき、食事の改善や運動の実行等を行い、それによって、自らの健康状態を良好に保持すること(健康管理ともいう)が行われている。
【0003】
また、個人が自らの健康状態を詳しく調べるため、医療機関等による健康診断("健診"ともいう)を受けることがある。個人が健康診断を受けるときは、個人が医療機関等に行き、血液検査のための採血や、血圧の測定、胸部X線の撮影などを受けることが必要とされる。
【0004】
近年、健康状態と関連したテーマに関する郵送検査サービスが民間事業者によって提供されている。例えば、胃がんのリスクを高めるピロリ菌の抗体の有無を調べる尿検査や、腸内フローラの状態を測る便検査等がある。
【0005】
そして、個人が自らの健康状態を調べるときは、自らの計測によって、身体データが得られる。また、健康診断や郵送検査サービスが行われると、その結果に関するデータ、例えば、γ-GTP,クレアチニンの数値や、血糖値、血圧、ピロリ菌の有無などのデータ(以下これらを「診断結果データ」という)が医療機関や民間事業者から検査を受けた個人に提供される。
【0006】
従来、個人自らが計測した身体データや、診断結果データを用いた個人向けのサービスに関する技術が知られていた。例えば、測定データに基づく分析処理結果および助言等が検査を受けた個人に提供されるサービスに関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、健康状態を改善する行為に応じた助言内容が提供されるサービスに関する技術(例えば、特許文献2参照)や、健診データを用いて個人に提供されるサービスが決定され、そのサービスが個人に提供されることによって、健康診断を受けるインセンティブを高める技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002-123613号公報
【特許文献2】特開2006-3991号公報
【特許文献3】特開2021-22333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述したように、従来、個人自らが計測した身体データや、診断結果データを用いた個人向けのサービスが知られていた。そのため、上記の従来技術によって、個人が自らの計測結果や診断結果に応じた助言を受けることができる。また、健康診断を受けようとするインセンティブが高められる。
【0009】
しかし、中には、自らの健康状態に関心がないか、関心がとても低いといった自らの健康管理に消極的な個人や、自らの健康状態を過信している個人が存在している。そのような個人は、健診を受けないし、健診を受けたとしても、その結果を確認しないことも多い。そのため、従来の助言等の支援があっても、医療機関が受診されない場合が考えられる。また、個人が不安を持っている場合や、健康診断の結果や診断項目の意味内容に誤解が生じている場合には、個人が医療機関を受診する時期が遅れることもある。
【0010】
こうした事態に対応するためには、従来の健康管理において、1)健康状態に異常があるか否かの確認が煩わしい、2)健康診断の結果や診断項目の意味内容、診断結果の健康状態への影響を理解することが難しい、という2つの課題が解決されることが望ましい。
【0011】
また、従来技術では、助言等の支援があるに過ぎない。そのため、健康管理に積極的な個人とともに、消極的な個人を含むできるだけ多くの個人が自らの健康管理を改善できるようにすることが望まれる。それは、例えば、糖尿病や肥満症のように、具体的、医学的に疾病として診断され、その疾病の治療、食事、運動、服薬のような医学的な指導だけでなく、未病ではあるものの、発症予備軍、発症ハイリスク者を対象とする行動変容を目的とした栄養、食事、運動の指導や、健康状態の維持に好ましいとされる栄養補助食品、特定保健用食品、健康食品、日常の食品なども対象とされる。これらの推奨や紹介により、個人が健康に過ごす行動変容のための支援を拡充すること、そのために、身体データ、診断結果データといった健康状態に関するデータが有効に活用されることが望ましい。
【0012】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、健康状態に関するデータの有効活用によって、できるだけ多くの個人が自らの健康管理を改善し、心身の状態を改善できるように、個人の健康管理を支援する健康管理支援装置および健康管理支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、本発明は、個人の健康状態を示すデータであって、その個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果について、計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、その分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、健診項目および未病項目の内容並びにそれぞれの異常レベルの説明を含む説明画像を分析処理手段によって生成された分析データにしたがい提示する提示手段とを有し、分析処理手段は、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを分析データとして生成する個別分析処理部と、その個別分析処理部によって生成された個別分析データを用いて、複数の健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、複数の未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとにしたがい、健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部とを有する健康管理支援装置特徴とする。
【0014】
また、本発明は、個人の健康状態を示すデータであって、その個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果について、計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、その分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、その分析処理手段によって生成された分析データを用いて、複数の健診項目それぞれの計測結果の異常レベルまたは複数の未病項目それぞれの検査結果の異常レベルの経年変化に基づいて、異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、健診項目および未病項目の内容並びにそれぞれの異常レベルの説明を含む説明画像を分析処理手段によって生成された分析データにしたがい提示する提示手段とを有し、分析処理手段は、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを分析データとして生成する個別分析処理部と、その個別分析処理部によって生成された個別分析データを用いて、複数の健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、複数の未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとにしたがい、健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部とを有する健康管理支援装置を提供する。
【0015】
さらに、本発明は、個人の健康状態を示すデータであって、その個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果について、計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、その分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、その分析処理手段によって生成された分析データを用いて、複数の健診項目それぞれの計測結果の異常レベルまたは複数の未病項目それぞれの検査結果の異常レベルの経年変化に基づいて、異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、分析処理手段によって生成された分析データを用いて、計測結果または検査結果それぞれの異常レベルに基づいて、計測結果または検査結果それぞれの将来における異常の程度を示す将来異常レベルを予測する予測変化分析処理を行い、その予測結果を示す予測変化分析データを生成する予測変化分析手段と、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、健診項目および未病項目の内容並びにそれぞれの異常レベルの説明を含む説明画像を分析処理手段によって生成された分析データにしたがい提示する提示手段とを有し、分析処理手段は、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを分析データとして生成する個別分析処理部と、その個別分析処理部によって生成された個別分析データを用いて、複数の健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、複数の未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとにしたがい、健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部とを有する健康管理支援装置を提供する。
【0016】
上記健康管理支援装置は、分析処理手段によって生成された分析データにしたがい、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果であって、異常レベルが正常ではないことを示す異常結果の改善またはその異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有することが好ましい。
【0017】
また、上記健康管理支援装置は、分析処理手段によって生成された分析データにしたがい、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果であって、異常レベルが正常ではないことを示す異常結果の改善またはその異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第1の推奨品として決定し、経年変化分析手段によって生成された経年変化分析データにしたがい、異常結果の改善またはその異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第2の推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有することが好ましい。
【0018】
さらに、上記健康管理支援装置は、分析処理手段によって生成された分析データにしたがい、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果であって、異常レベルが正常ではないことを示す異常結果の改善またはその異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第1の推奨品として決定し、経年変化分析手段によって生成された経年変化分析データにしたがい、異常結果の改善またはその異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第2の推奨品として決定し、予測変化分析手段によって生成された予測変化分析データにしたがい、異常結果の改善またはその異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第3の推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有するようにすることができる。
【0019】
上記健康管理支援装置において、提示手段は、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、経年変化分析手段によって生成された経年変化分析データに応じた経年変化説明画像を説明画像とともに提示するようにすることができる。
【0020】
上記健康管理支援装置の場合、提示手段は、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、経年変化分析手段によって生成された経年変化分析データに応じた経年変化説明画像および健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、予測変化分析手段によって生成された予測変化分析データに応じた予測変化分析説明画像を説明画像とともに提示することが好ましい。
【0021】
さらに、提示手段は、推奨品決定手段によって決定された第1の推奨品、第2の推奨品および第3の推奨品を前記説明画像とともに提示するようにすることもできる。
【0022】
また、健診データと、未病検査データとが個人に固有の会員コードに関連付けて記憶され、かつ健診データと、未病検査データのいずれか一方又は双方とも利用可能か否かを示す利用区分が記憶されている健診・検査データ記憶手段を更に有し、個別分析処理部は、健診・検査データ記憶手段に記憶されている利用区分にしたがい、健診データまたは未病検査データのいずれか一方について、または双方について、分析処理を実行するようにすることもできる。
【0023】
そして、本発明は、コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、そのコンピュータを個人の健康状態を示すデータであって、その個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果について、計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、その分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、健診項目および未病項目の内容並びにそれぞれの異常レベルの説明を含む説明画像を分析処理手段によって生成された分析データにしたがい提示する提示手段として機能させ、分析処理手段を、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを分析データとして生成する個別分析処理部と、その個別分析処理部によって生成された個別分析データを用いて、複数の健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、複数の未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとにしたがい、健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部として機能させる健康管理支援プログラムを提供する。
【0024】
さらに、本発明は、コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、そのコンピュータを個人の健康状態を示すデータであって、その個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果について、計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、その分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、その分析処理手段によって生成された分析データを用いて、複数の健診項目それぞれの計測結果の異常レベルまたは複数の未病項目それぞれの検査結果の異常レベルの経年変化に基づいて、異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、健診項目および未病項目の内容並びにそれぞれの異常レベルの説明を含む説明画像を分析処理手段によって生成された分析データにしたがい提示する提示手段として機能させ、分析処理手段は、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを分析データとして生成する個別分析処理部と、その個別分析処理部によって生成された個別分析データを用いて、複数の健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、複数の未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとにしたがい、健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部として機能させる健康管理支援プログラムを提供する。
【0025】
さらに、本発明は、コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、そのコンピュータを個人の健康状態を示すデータであって、その個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果について、計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、その分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、その分析処理手段によって生成された分析データを用いて、複数の健診項目それぞれの計測結果の異常レベルまたは複数の未病項目それぞれの検査結果の異常レベルの経年変化に基づいて、異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、分析処理手段によって生成された分析データを用いて、計測結果または検査結果それぞれの異常レベルに基づいて、計測結果または検査結果それぞれの将来における異常の程度を示す将来異常レベルを予測する予測変化分析処理を行い、その予測結果を示す予測変化分析データを生成する予測変化分析手段と、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、健診項目および未病項目の内容並びにそれぞれの異常レベルの説明を含む説明画像を分析処理手段によって生成された分析データにしたがい提示する提示手段として機能させ、分析処理手段を、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを分析データとして生成する個別分析処理部と、その個別分析処理部によって生成された個別分析データを用いて、複数の健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、複数の未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとにしたがい、健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部として機能させる健康管理支援プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0026】
以上詳述したように、健康状態に関するデータの有効活用によって、できるだけ多くの個人が自らの健康管理を改善し、心身の状態を改善できるように、個人の健康管理を支援する健康管理支援装置および健康管理支援プログラムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の第1の実施の形態に係る健康管理支援サーバを含む健康管理支援システムのシステム構成図である。
【
図2】健康管理支援サーバの内部の構成を中心に示すブロック図である。
【
図3】ユーザ端末装置の内部の構成を中心に示すブロック図である。
【
図4】本発明の第1の実施の形態に係る健康管理支援サーバの主要な構成を示す機能ブロック図である。
【
図5】健診・検査データ分析処理部の主要な構成を主な各種記憶部またはDBとともに示す機能ブロック図である。
【
図6】登録処理部の主要な構成を示す機能ブロック図である。
【
図7】本発明の第1の実施の形態に係る推奨提示処理部の主要な構成を主な各種記憶部またはDBとともに示す機能ブロック図である。
【
図8】会員マスタのレコードレイアウトの一例を示す図である。
【
図9】健診・検査データ記憶DBのレコードレイアウトの一例を示す図である。
【
図10】分析データ記憶DBのレコードレイアウトの一例を示す図である。
【
図11】判定基準値テーブルのデータベース構造の一例を示す図である。
【
図12】会員サポート処理の動作手順の一例を示すフローチャートである。
【
図13】健康管理支援処理の動作手順の一例を示すフローチャートである。
【
図14】個別分析処理の動作手順の一例を示すフローチャートである。
【
図15】複合分析処理の動作手順の一例を示すフローチャートである。
【
図16】健診データ判定処理の動作手順の一例を示すフローチャートである。
【
図17】郵送検査データ判定処理の動作手順の一例を示すフローチャートである。
【
図18】本発明の第2の実施の形態に係る健康管理支援サーバの主要な構成を示す機能ブロック図である。
【
図19】本発明の第3の実施の形態に係る健康管理支援サーバの主要な構成を示す機能ブロック図である。
【
図20】経変変化分析処理の動作手順の一例を示すフローチャートである。
【
図21】予測変化分析処理の動作手順の一例を示すフローチャートである。
【
図22】本発明の第2の実施の形態に係る推奨提示処理部の主要な構成を主な各種記憶部またはDBとともに示す機能ブロック図である。
【
図23】本発明の第3の実施の形態に係る推奨提示処理部の主要な構成を主な各種記憶部またはDBとともに示す機能ブロック図である。
【
図24】推奨品決定テーブルのデータベース構造の一例を示す図である。
【
図25】健康管理支援サーバ、ユーザ端末装置のそれぞれが行う処理と、両者が連携して行う動作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0029】
第1の実施形態
(健康管理支援システムの全体構成)
まず、本発明の第1の実施の形態に係る健康管理支援サーバ10を含む健康管理支援システム1の構成について説明する。
【0030】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る健康管理支援システム1のシステム構成図である。
図1に示すように、健康管理支援システム1は、健康管理支援サーバ(以下、「支援サーバ」ともいう)10と、ユーザが操作する複数のユーザ端末装置30(
図1では、固定端末装置30Aと、モバイル端末装置30B、30C、30D)とを有し、これらがインターネットN1を介して互いに接続される構成を有している。
【0031】
支援サーバ10は、健康管理支援プログラムにしたがったデータ処理を行い、ユーザに対して、健康管理支援サービスを提供する。その健康管理支援サービスとは、本発明の適用によって実現されるサービスである。健康管理支援サービスは、ユーザに対して、後述する分析データに応じた説明画像、推奨品リスト、相談予約リストが提示されるサービスである。本実施の形態では、ユーザが希望する場合、健康管理支援サービスとは別のサービスも支援サーバ10によって提供される。
【0032】
ユーザ端末装置30は、支援サーバ10との間でデータの受信または送信を行う。
【0033】
そして、健康管理支援システム1では、支援サーバ10が、以下の処理a)b)、c)を実行し、そのc)で説明画像、推奨品リスト、相談予約リストがユーザ端末装置30に提示される。
a) 健診項目の計測結果または未病項目の検査結果がユーザの健康状態の異常を示すか否かを判定する分析処理
b) a)の分析処理の結果を示す分析データを生成
c) b)の分析データに応じた説明画像、推奨品リスト、相談予約リストの提示
【0034】
ユーザ端末装置30のユーザは、健診項目の計測結果または未病項目の検査結果から、自己の健康状態を知ることができる。しかも、提示される説明画像を参照することによって、ユーザは、それらの意味内容を理解することができる。また、推奨品リストから、ユーザは、自らの健康状態の改善またはそのための行動変容に有用な商品やサービスを把握することもできる。さらに、相談予約リストを参照することによって、ユーザは、専門家への相談や医療機関を受診する契機をつかむことができる。これらから、健康管理に消極的なユーザでも、自らの健康管理を改善することができる。
【0035】
(支援サーバ10の構成)
次に、
図2を参照して、支援サーバ10の構成について説明する。
図2は、支援サーバ10の内部の構成を中心に示すブロック図である。支援サーバ10は、健康管理支援サービスを提供する専門事業者が運用するサーバである。
【0036】
支援サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13とを有している。CPU11は、ROM12に記憶されているプログラムにしたがい作動して、KBC(Key board controller)17を介してキーボード19やマウス20の操作入力で得られる入力データをメインバス19Aを介して入力する一方、他の構成要素との信号の入出力を行い、支援サーバ10全体の動作制御を行う。CPU11は、後述する健康管理支援プログラムにしたがい、後述する登録処理部60、健診・検査データ記録処理部70、健診・検査データ分析処理部80、推奨提示処理部90を作動させる。ROM12には、BIOS(Basic Input/Output System)や制御プログラム、恒久的なデータが記憶されている。RAM13には、CPU11が作動する際に用いるデータや、会員サポートプログラム(会員サポート処理の実行に用いられるプログラムで、本発明に係る健康管理支援プログラムを含む)などのプログラムが記憶される。
【0037】
その他、支援サーバ10は、ハードディスク装置(Hard disk drive,HDD)14と、通信制御部15と、通信処理部16と、ビデオコントローラ18とを有している。
【0038】
ハードディスク装置14には、OS(Operating System)、DBMS(database management system)、Webサーバプログラム等のミドルウェアが記憶されている。また、ハードディスク装置14には、健康管理支援プログラム等のプログラム、その実行に必要な
図4、
図5、
図7に示す各種記憶部またはDB(database)と、その他の記憶部、DB、ファイルが形成されている。ここで、
図4は、健康管理支援サービスを実現する支援サーバ10の主要な構成を示す機能ブロック図、
図5は、健診・検査データ分析処理部80の主要な構成を主な各種記憶部またはDBとともに示す機能ブロック図、
図7は、推奨提示処理部90の主要な構成を主な各種記憶部またはDBとともに示す機能ブロック図である。
【0039】
図4、
図5、
図7に示すように、ハードディスク装置14には、会員マスタ101,健診・検査データ記憶DB103、分析データ記憶DB104、分析データ中間ファイル105、判定基準値テーブル(TBL)110、推奨品決定テーブル(TBL)111、説明画像DB112、相談予約DB113、推奨品データファイル114、説明画像データファイル115、推奨品マスタ116が形成されている。各記憶部、DB、ファイルについては後述する。
【0040】
通信制御部15は、CPU11の指示にしたがい作動して、ユーザ端末装置30や、図示しないサーバとの通信を行うための回線の接続および切断を制御する。通信処理部16は、通信制御部15の指示にしたがい作動して、インターネットN1を介して行われるデータの送受信を実行する。
【0041】
ビデオコントローラ18は、図示しないディスプレイ装置における画像表示を制御して、各種の設定に用いられる画面等を表示させる。
【0042】
そして、ハードディスク装置14の各種記憶部、DB、ファイルについて説明すると次のとおりである。会員マスタ101は、会員に関するデータを記憶したマスターファイルである。会員とは、本実施の形態において、健康管理支援サービスの提供を受けるユーザである。例えば、会員マスタ101は、
図8に示すように、会員コードフィールド101a~保有ポイントフィールド101hまでの8つのフィールドを有するレコードが記憶される。
【0043】
会員コードフィールド101aには、会員固有の会員コードが記憶される。会員氏名フィールド101bには、会員の氏名が記憶される。会員区分フィールド101cには、会員区分が記憶される。会員区分とは、会員が健康管理支援サービスの提供を受ける会員本人なのか、その家族(家族会員)なのか、さらには、友人、関係者(友達会員)なのかを示すデータである。住所フィールド101d、Tel-Noフィールド101eには、それぞれ、会員の住所、電話番号が記憶される。性別フィールド101f、生年月日フィールド101gには、会員本人の性別を示すデータ(性別データ)、生年月日が記憶される。保有ポイントフィールド101hには、会員が保有するポイントを示すデータが記憶される。ポイントは、会員が健康管理支援サービス(またはその他のオプションサービス)を利用することによって獲得される。
【0044】
(健診・検査データ記憶DB、分析データ記憶DB、判定基準値テーブル)
健診・検査データ記憶DB103には、健診・検査データが記憶されている。健診・検査データには、複数の健診・検査レコードが含まれている。各健診・検査レコードがユーザの健診データと郵送検査データとを有している。健診・検査データ記憶DB103は、会員コードをキーにして会員マスタ101と関連性を有し、RDB(Relational Data Base)を形成している。健診データ、郵送検査データともに個人の健康状態を示すデータである。
【0045】
健診データは、ユーザ個人の身長、体重を含む身体計測データと、血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示すデータであって、医学的健康診断の結果を示すデータを有している。郵送検査データは、郵送検査の結果を示すデータである。郵送検査では、未病に関する検査項目(未病項目ともいう)について検査が行われる。未病とは、発病には至らないものの健康な状態から離れつつある状態を意味している。郵送検査データは、その未病項目について行われた検査の結果を示すデータ(本発明における未病検査データともいう)である。郵送検査では、郵送(または宅配)によってやりとりされる検査キットが使用される。検査を受けようとする個人がその検査キットを用いて尿、便、唾液といった検体を自ら採取し、検査機関に送る。その後、その検査機関から、その検体を用いた検査結果が提示される。その検査結果を示すデータが郵送検査データである。
【0046】
図9に示すように、健診・検査データ記憶DB103において、健診・検査レコードは、会員コードフィールド103a、性別フィールド103b、健診月フィールド103c、利用区分フィールド103d、健診データ記憶部103e,郵送検査データ記憶部103fを有している。
【0047】
会員コードフィールド103a、性別フィールド103bには、それぞれ会員マスタ101と共通するデータが記憶される。健診月フィールド103cには、健診または郵送検査を受けた年月が記憶される。利用区分フィールド103dには、利用区分が記憶される。利用区分とは、健診データと郵送検査データ(未病検査データ)のどちらが利用可能なのかを示すデータである。利用区分は、"1"、"2"、"3"の三種類のデータが設定されている。利用区分="1"、"2"、"3"は、その健診・検査レコードにおいて、それぞれ健診データだけが利用可能であること、郵送検査データ(未病検査データ)だけが利用可能であること、健診データおよび郵送検査データ(未病検査データ)の双方が利用可能であることを示している。
【0048】
健診データ記憶部103eは、身体計測データと、複数の健診項目それぞれの計測結果を示すデータとが記憶されている。
図9では、健診項目として血圧、血中脂質、肝機能、腎機能が例示されているが、そのほかの項目が含まれてもよい。
【0049】
そして、健診データ記憶部103eは、身体計測データフィールド103g、血圧データフィールド103h、血中脂質データフィールド103j、肝機能データフィールド103k、腎機能データフィールド103mを有している。身体計測データフィールド103g、血圧データフィールド103h、血中脂質データフィールド103j、肝機能データフィールド103k、腎機能データフィールド103mには、それぞれ身体計測、血圧、血中脂質、肝機能、腎機能の計測結果を示すデータ(身体データ、健診データ)が記憶される。
【0050】
郵送検査データ記憶部103fには、複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データが記憶されている。郵送検査では、ユーザ個人が採取した検体が使用されるが、本実施の形態では、検体として、尿、唾液、便、血液、精子が例示されているが、そのほかの検体が含まれてもよい。尿、唾液、便、血液、精子が使用された検査の結果を示すデータ(未病検査データ)がそれぞれ尿検査データフィールド103p、唾液検査データフィールド103q、便検査データフィールド103r、血液検査データフィールド103s、精子検査データフィールド103tに記憶される。未病検査データは、
図9に示す血液検査データフィールド103sのように、未病項目の検査結果を示すデータとすることができる。また、
図9に示す尿検査データフィールド103pのように、未病検査データとして、判定済みデータを用いることができる。判定済みデータは、各検査機関により、その未病項目の検査結果に対する判定が実施されることによって生成されている。例えば、"5"、"4"、"3"、"2"、"1"の5段階のデータ(数値が大きいほど異常の程度が高い)を用いることができる。この場合の判定済みデータは、異常の程度を示すので、異常レベルに相当する。
【0051】
分析データ記憶DB104には、分析データが記憶される。分析データは、健診・検査データ記憶DB103に記憶されている健診・検査データを用いた分析処理の結果を示すデータである。
図10に示すように、分析データには、分析レコードr11~r15、r21~r25を含む複数のレコードが含まれている。分析処理では、詳しくは後述するが、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果について、計測結果または検査結果それぞれの異常レベルが判定される。分析データ記憶DB103は、健診・検査データ記憶DB103と同様に、会員コードをキーにして会員マスタ101と関連性を有し、RDB(Relational Data Base)を形成している。
【0052】
そして、分析データ記憶DB104において、分析レコードは、健診・検査データ記憶DB103と同様の会員コードフィールド103a、健診月フィールド103c、利用区分フィールド103dとともに、健診分析データ記憶部104eと、郵送検査分析データ記憶部104fと、複合分析データ記憶部104gを有している。
【0053】
健診分析データ記憶部104eは、健診項目それぞれの計測結果の異常レベルが記憶されている。健診分析データ記憶部104eは、BMI判定データフィールド104d、血圧判定フィールド104h、血中脂質判定フィールド104j、肝機能判定フィールド104k、腎機能判定フィールド104mを有している。これらには、それぞれBMI、血圧、血中脂質、肝機能、腎機能の計測結果についての異常レベルが記憶されている。
【0054】
郵送検査分析データ記憶部104fは、未病項目それぞれの計測結果の異常レベルが記憶されている。本実施の形態では、尿、唾液、便、血液、精子が検体として想定されている。郵送検査分析データ記憶部104fには、各検体に応じた記憶部、すなわち、尿検査データフィールド104p、唾液検査データフィールド104q、便検査データフィールド104r、血液検査データフィールド104s、精子検査データフィールド104tが設けられている。
【0055】
複合分析データ記憶部104gには、後述する複合分析処理の結果を示すデータ(複合異常レベル)が記憶される。複合分析データ記憶部104gは、第1の分析項目部104gaと、第2の分析項目部104gbとを有している。第1の分析項目部104gaには、酸化LDLに関する複合異常レベルが記憶されている。第2の分析項目部104gbには、CKD(chronic kidney disease,慢性腎臓病)に関する複合異常レベルが記憶されている。
【0056】
そして、判定基準値テーブル110は、健診検査判定に用いられる。健診検査判定とは、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果に関する判定である。健診検査判定では、各計測結果または検査結果が健康状態の異常を示すか否かが判定される。
【0057】
判定基準値テーブル110は、
図11に示すようなデータ構造を有している。
図11に示すように、判定基準値テーブル110は、判定項目記憶部110aと、基準値記憶部110bとを有し、その両者が関連付けられている。判定項目記憶部110aは、健診項目部110eと、郵送検査項目部110fとを有している。健診項目部110eには、健診分析データ記憶部104eに対応した項目が設定されている。郵送検査項目部110fには、郵送検査分析データ記憶部104fに対応した項目が設定されている。その各項目に基準値記憶部110bが設定されている。基準値記憶部110bは、基準値データ部110cと、単位データ部110dとを有している。基準値データ部110cには、各健診項目の計測結果と、各未病項目の検査結果に関する異常の程度を判定するときの基準となるデータが設定されている。単位データ部110dには、その基準の単位を示すデータが設定されている。なお、基準値データ部110cのうち、血液検査基準値データ110gには、郵送検査データが判定済みデータではないことに対応するため、基準値データがセットされている。
【0058】
続いて、登録処理部60,健診・検査データ記録処理部70,健診・検査データ分析処理部80、推奨提示処理部90について説明する。
【0059】
(登録処理部,健診・検査データ記録処理部,健診・検査データ分析処理部)
登録処理部60は、
図6に示すように、会員登録部61を有している。会員登録部61は、図示しない会員登録フォーム(会員登録に用いる入力画面データ)をユーザ端末装置30に送信して、その会員登録フォームを用いて入力されたデータを会員マスタ101に記憶させる。
【0060】
健診・検査データ記録処理部70は、図示しない健診・検査データ記録フォームをユーザ端末装置30に送信して、その健診・検査データ記録フォームを用いて入力されたデータを健診・検査データ記憶DB103に記憶させる。
【0061】
健診・検査データ記録フォームは、会員コードの入力部と、健診月、利用区分の入力部(例えば、プルダウンメニューを含む)と、健診データの健診項目ごとの入力部、郵送検査データの検査項目ごとの入力部を有している。各入力部に応じたデータ(計測結果を示す健診データ、検査結果を示す郵送検査データ)が入力されると、その入力されたデータが健診・検査データ記憶DB103の対応するフィールドに記憶される。
図9に示すように、健診・検査データ記憶DB103には、健診・検査レコードr1,r2,r3,r4,r12,r13を含む健診・検査データが記憶されている。例えば、健診・検査レコードr1、r2は、それぞれ健診月が"2019年1月"、"2020年1月"で、利用区分がともに"1"のレコードなので、健診データが入力されているが、郵送検査データが入力されていない。また、健診・検査レコードr3は、健診月が"2021年1月"で、利用区分が"3"のレコードなので、健診データと郵送検査データが入力されている。健診・検査レコードr4は、健診月が"2021年7月"で、利用区分が"2"のレコードなので、郵送検査データが入力されているが、健診データが入力されていない。
【0062】
健診・検査データ分析処理部80は、
図5に示すように、個別分析処理部81と、複合分析処理部82とを有している。個別分析処理部81は、後述する個別分析処理を実行する。個別分析処理では、健診・検査データ記憶DB103に記憶されている健診・検査データが用いられる。個別分析処理では、判定基準値テーブル110に設定されているデータにしたがい、健診検査判定が実行される。個別分析処理部81は、個別分析処理の結果を示す個別分析データを生成し、その個別分析データを分析データ中間ファイル105に書き込む。個別分析データは、図示しないが、分析データと共通するレイアウトを有している。複合分析処理部82は、分析データ中間ファイル105の個別分析データを用いて後述する複合分析処理を実行することによって、分析データを生成する。生成された分析データが分析データ記憶DB104に記憶される。
【0063】
推奨提示処理部90は、分析データ記憶DB104に記憶されている分析データに応じた後述する説明画像等の提示処理を実行する。推奨提示処理部90は、
図7に示すように、推奨処理部91,リスト作成部92,説明画像検索処理部93,相談予約処理部94,提示処理部95を有している。
【0064】
推奨処理部91は、分析データ記憶DB104に記憶されている分析データを用いて推奨品決定テーブル111にアクセスし、該当する商品または役務(サービス)を抽出する。
【0065】
図24に示すように、推奨品決定テーブル111は、項目データ部111bと、推奨品登録部111aとを有し、その両者が関連付けて記憶されている。項目データ部111bには、分析レコードに対応した項目が設定されている。推奨品登録部111aは、商品登録部111a1と、役務登録部111a2とを有している。商品登録部111a1には、推奨される商品の特定に用いられるデータ(商品コード)が登録されている。役務登録部111a2には、推奨される役務の特定に用いられるデータ(役務コード)が登録されている。推奨される商品または役務は、計測結果または検査結果が異常である場合、その改善に有効であるとして推奨される商品(例えば、サプリメント)または役務(例えば、スポーツ施設)である。例えば、血圧が高いという異常がある場合において、血圧を下げる効果のあるサプリメントが推奨される商品、運動に適したスポーツ施設が推奨される役務である。
【0066】
推奨処理部91は、分析レコードの中から、異常有りを示すデータ(健診分析データ記憶部104eにおける異常レベル="9"、郵送検査分析データ記憶部104fにおける異常レベル="5"、複合分析データ記憶部104gにおける異常レベル="7"~"9"が設定されている項目(「異常項目」ともいう)を抽出する。また、推奨処理部91は、その抽出された異常項目で項目データ部111bをサーチして、ヒットした項目について、推奨品登録部111aから、設定されている商品または役務のコード(商品コード、役務コード)を取得する。その後、推奨処理部91は、その取得された商品コード、役務コードに応じた商品または役務に関する情報(名称、価格、メーカなど)を推奨品マスタ116から取得し、その取得した情報を用いて推奨品データを生成する。推奨品データは推奨品データファイル114に書き込まれる。
【0067】
リスト作成部92は、推奨品データファイル114から推奨品データを読み出し、それを編集して、推奨品リストL1を生成する。
【0068】
説明画像検索処理部93は、説明画像DB112から、異常項目に該当する説明画像を検索し、取得した説明画像を説明画像データファイル115に書き込む。説明画像とともに、または説明画像の代わりに、説明画像の記録位置を特定し得るデータ(例えば、URL:Uniform Resource Locatorで、説明画像データともいう)が説明画像データファイル115に書き込まれてもよい。
【0069】
説明画像は、静止画または動画とすることができる。説明画像は、健診項目の計測結果または未病項目の検査結果(健診・検査データ記憶DB103の健診・検査データ)を説明する画像である。各健診項目、検査項目の内容や医学的な意味、それぞれの正常値、異常値、異常レベルの説明が含まれている。また、異常があった場合に発症が想定される疾病に関する画像も説明画像に含めることができる。説明画像には、文字や図形が用いられ、静止画の場合は、漫画を含む画像が好ましい。
【0070】
相談予約処理部94は、ユーザの相談予約に関する処理を実行する。相談予約処理部94は、相談予約DB113にアクセスして、異常項目に関連付けられている専門家(医師、看護師、薬剤師など)の連絡先データ(電話番号、HPのアドレス、e-メールアドレスなど)を抽出する。相談予約処理部94は、その抽出したデータを用いて相談予約リストL2を生成する。
【0071】
提示処理部95は、推奨品リストL1、説明画像データファイル115、相談予約リストL2の提示処理を実行する。提示処理部95は、推奨品リストL1、説明画像データファイル115、相談予約リストL2をユーザ端末装置30に送信することによって、提示する。
【0072】
(ユーザ端末装置30の構成)
ユーザ端末装置30は、
図1に示すように、インターネットN1への接続環境を備え、支援サーバ10と通信を行うことができる。なお、以下の説明ではユーザ端末装置30として、モバイル端末装置30B(持ち運び可能なノート型のパーソナルコンピュータ)が想定されているが、ユーザ端末装置30は固定端末装置30Aでもよい。固定端末装置30Aは、例えば、据え置き型のパーソナルコンピュータである。モバイル端末装置30C、30Dは、例えば、高機能携帯電話機(スマートフォンともいう)や、タブレット型の端末装置が想定される。
【0073】
ユーザ端末装置30は、
図3に示すように、CPU31、ROM32、RAM33、データ記憶部34、液晶表示部35を有している。また、ユーザ端末装置30は、音声変換処理部36、通信制御部37、通信処理部38a、無線通信部38b、スピーカ39およびマイク40を有している。
【0074】
CPU31は、ROM32に記憶されているプログラムにしたがい作動してユーザ端末装置30全体の動作制御を司る。ROM32はCPU31が実行する制御プログラムが記憶されている。RAM33には、データ通信を行うための通信制御プログラムや、CPU31によるプログラムの実行に必要なデータ等が記憶される。
【0075】
データ記憶部34には種々のデータや、アプリケーションプログラムが記憶されている。液晶表示部35は、LCD(Liquid Crystal Display)とその駆動部を有し、文字、図形、記号などの画像表示を行う画像表示手段である。音声変換処理部36は、音声データを伸張してスピーカ39に出力する一方、マイク40から入力するアナログ音声信号をデジタルの音声データに変換および圧縮して、通信処理部38aに入力する。通信制御部37はCPU31の指示を受けて作動し、データ通信を行うための回線の接続および切断を制御する。通信処理部38aは、通信制御部37の指示にしたがい作動して、インターネットN1を介して行われるデータの送受信を実行する。無線通信部38bは通信制御部37の制御にしたがい、無線によるデータの送受信を実行する無線通信手段である。スピーカ39は、音声を出力する音声出力手段であり、マイク40はユーザの会話内容等の音声を入力し、電気信号に変換する。
【0076】
そして、CPU31は、後述する推奨品取得プログラムにしたがい、後述するリスト取得部401、リスト表示制御部402、説明画像取得部403、画像表示制御部404を作動させる(
図25参照)。これにより、後述する推奨品リストL1,相談予約リストL2、説明画像がユーザ端末装置30の液晶表示部35に表示される。
【0077】
(健康管理支援システムの動作内容)
次に、
図4、
図5とともに
図12から
図17までを参照して、支援サーバ10による健康管理支援処理を含む会員サポート処理の動作内容について説明する。
【0078】
支援サーバ10では、CPU11が会員サポートプログラムにしたがい、会員サポート処理を実行する。その会員サポートプログラムに本発明に係る健康管理支援プログラムが組み込まれているので、会員サポート処理が実行されることによって、健康管理支援処理が実行される。
【0079】
そして、健康管理支援処理が実行されるときは、ユーザ端末装置30を用いて入力されたデータ(主に、健診データ、郵送検査データ、利用区分を含むデータ)にしたがい、CPU11が判定基準値テーブル110,推奨品決定テーブル111等にアクセスしながら、健診・検査データ分析処理部80、推奨提示処理部90を作動させる。これにより、健康管理支援処理が実行される。なお、健康管理支援プログラムは、支援サーバ10において、健診・検査データ分析処理部80、推奨提示処理部90を実現し、支援サーバ10を分析処理手段、提示手段として機能させるためのプログラムである。
【0080】
そして、支援サーバ10が会員サポート処理を実行するときは、CPU11が会員サポートプログラムにしたがい
図12に示すフローチャートに沿った処理を実行する。
図12は、CPU11が実行する会員サポート処理の動作手順の一例を示すフローチャートである。なお、
図12、
図13等において"S"とはステップを略記したものである。
【0081】
CPU11は、会員サポート処理を開始すると、まず、ステップ1で会員登録処理を行う。ここでは、会員登録部61が作動して、ユーザ端末装置30に会員登録フォームを送信する。ユーザがユーザ端末装置30を用いてその会員登録フォームに応じたデータの入力処理を行うと、健康管理支援サービスを受ける会員の登録に必要な会員コード、会員氏名等のデータがユーザ端末装置30から支援サーバ10に送信され、そのデータを会員登録部61が会員マスタ101に記憶させる。
【0082】
続いて、処理がステップ2に進み、健診データ記録処理が実行される。ここでは、健診・検査データ記録処理部70が作動して、ユーザ端末装置30に健診・検査データ記録フォームを送信する。ユーザがユーザ端末装置30を用いて健診・検査データ記録フォームに応じたデータの入力処理を行うと、健診データ、郵送検査データがユーザ端末装置30から支援サーバ10に送信される。すると、健診・検査データ記録処理部70がそれらのデータを健診・検査データ記憶DB103に記憶させる。
【0083】
続いて、処理がステップ3に進むと、CPU11が健康管理支援プログラムにしたがい、後述する健康管理支援処理を実行する。その後、処理がステップ4に進み、ユーザ端末装置30からの入力データによってオプションサービスを使用するか否かが判定される。オプションサービスを使用すると判定された場合はステップ5に処理が進み、オプションサービスを使用すると判定されない場合はステップ6に処理が進む。
【0084】
ステップ5では、オプションサービス処理が実行される。オプションサービスとは、会員サポートに関するサービスで、健康管理支援サービスとは別のサービスである。オプションサービスは、会員の要望に応じて実行される。例えば、オプションサービスとして、健康管理に関する情報の提供、健康管理に関するチャット機能の利用、医療機関の遠隔診療の受診や予防接種などが考えられる。
【0085】
ステップ5が終了すると、処理がステップ6に進み、ポイント計算処理が実行される。ポイント計算処理では、健康管理支援サービスの利用、その他のオプションサービスの利用によって、ユーザが獲得したポイントの加算、ポイントの利用による減算処理などが実行される。ステップ6が終了すると、会員サポート処理が終了する。
【0086】
(健康管理支援処理:S3)
CPU11は、
図13に示すフローチャートに沿って、健康管理支援処理を実行する。その健康管理支援処理について詳しく述べれば、以下の通りである。
【0087】
CPU11が健康管理支援処理を開始すると、処理がステップ11に進む。ステップ11では、CPU11の指示にしたがい健診・検査データ分析処理部80が作動する。健診・検査データ分析処理部80は、前述したように、個別分析処理部81と、複合分析処理部82とを有する(
図5参照)。その個別分析処理部81が作動することによって、ステップ11の個別分析処理が実行される。その後、複合分析処理部82が作動して、ステップ12の複合分析処理が実行される。健診・検査データ分析処理部80は、本発明に係る分析処理手段としての機能を有している。
【0088】
(個別分析処理:S11)
個別分析処理では、健診・検査データ記憶DB103に記憶されている健診・検査データを用いた分析処理が実行されることによって、分析データが生成される。個別分析処理は、個別分析処理部81により、
図14に示すフローチャートに沿って実行される。
【0089】
そして、
図14に示すように、個別分析処理部81が個別分析成処理を開始すると、処理がステップ21に進む。ステップ21では、健診・検査データ記憶DB103に記憶されている健診・検査レコードが読み出される。次に、処理がステップ22に進む。ステップ22では、読み出された健診・検査レコードについて、利用区分が"1"であるか否かが判定される。利用区分が"1"であるときはステップ23に処理が進み、利用区分が"1"でないときはステップ24に処理が進む。ステップ23では、後述する健診データ判定処理が実行されるが、ステップ24では、後述する郵送検査データ判定処理が実行される。ステップ24に続いて処理がステップ25に進む。ステップ25では、利用区分が"3"であるか否かが判定される。利用区分が"3"であるときはステップ23に処理が進み、利用区分が"3"でないときはステップ26に処理が進む。ステップ26に処理が進むと、出力レコード(個別分析データに応じたレコードで、後述するBMI判定データ、健診判定データ、検査判定データを有する)が分析データ中間ファイル105に書き込まれる処理が実行されて、ステップ27に処理が進む。ステップ27では、レコードエンドか否か(最終レコードが読み出されたか否か)が判定され、レコードエンドであるときは個別分析処理が終了するが、レコードエンドでないときは処理がステップ21に戻り、上記の処理が繰り返される。
【0090】
(健診データ判定処理:S23)
健診データ判定処理は、個別分析処理部81により、
図16に示すフローチャートに沿って実行される。
【0091】
個別分析処理部81が健診データ判定処理を開始すると、処理がステップ42に進む。ステップ42では、BMI(Body Mass Index)が算出される。BMIは、身体計測データフィールド103gの身長、体重のデータを用いて以下の式1にしたがい算出される。
式1:BMI=体重/(身長×身長)
【0092】
次に、処理がステップ43に進むと、S42で算出されたBMIが基準値を満たすか否かが判定される。この場合、個別分析処理部81が判定基準値テーブル110から、BMIに関する基準値データ(<25)を読み出す。個別分析処理部81は、S42で算出されたBMIがその基準値データ(<25)を満たすか否かを判定する。
図16において、BMIがその基準値データ(<25)を満たすときはステップ44に処理が進むが、BMIがその基準値データ(<25)を満たさないときはステップ45に処理が進む。ステップ44,45では、異常レベルとして、それぞれ"1"、"9"がBMI判定データにセットされる。なお、BMI判定データは、BMI判定データフィールド104dにセットされるデータである。
【0093】
異常レベルは、健診項目(または検査項目)の異常の程度を示すデータである。個別分析処理では、健診項目の異常レベルとして、"1"または"9"がセットされる。"1"が正常であることを示し、"9"が異常であることを示す。
【0094】
次に、処理がステップ46に進むと、血圧データフィールド103hから腎機能データフィールド103mまでの各健診項目の計測データにつき、それぞれの基準値データを満たすか否かが判定される。このとき、個別分析処理部81が判定基準値テーブル110から、各健診項目に対応する基準値データを読み出し、各計測データをその基準値データと比較して、それぞれの基準値データを満たすか否かを判定する。そして、各計測データがそれぞれの基準値データを満たすときはステップ47に処理が進むが、各計測データがそれぞれの基準値データを満たさないときはステップ48に処理が進む。ステップ47,48では、異常レベルとして、それぞれ"1"、"9"が健診判定データにセットされる。次に、処理がステップ49に進むと、計測データがあるか否かが判定され、計測データがあるときはステップ46に戻るが、計測データがないときは健診データ判定処理が終了する。なお、健診判定データは、血圧判定フィールド104h、血中脂質判定フィールド104j、肝機能判定フィールド104k、腎機能判定フィールド104mの各判定フィールドにセットされるデータである。
【0095】
(郵送検査データ判定処理:S24)
郵送検査データ判定処理は、個別分析処理部81により、
図17に示すフローチャートに沿って実行される。
【0096】
個別分析処理部81が郵送検査データ判定処理を開始すると、処理がステップ52に進み、未病検査データが判定済みデータであるか否かが判定される。未病検査データが判定済みデータであるとき(例えば、未病検査データが"5"、"4"、"3"、"2"、"1"のいずれかであるとき)は、ステップ57が実行されたあと、処理がステップ56に進むが、未病検査データが判定済みデータでないときは、処理がステップ53に進む。ステップ57に進むときは、未病検査データが判定済みデータであり、異常レベルを判定する処理が不要であるため、その未病検査データが検査判定データにセットされる。
【0097】
ステップ53に処理が進むと、判定基準値テーブル110の基準値データを用いて、尿検査データフィールド103pから精子検査データフィールド103tまでの各検査項目の未病検査データがそれぞれの基準値データのうち、正常値に対応した基準値(正常基準値ともいい、例えば、血液検査基準値データ110gの<50)に適合するか否かが判定される。各未病検査データがそれぞれの正常基準値に適合するときはステップ54に処理が進むが、各未病検査データがそれぞれの正常基準値に適合しないときはステップ55に処理が進む。ステップ54では、異常レベルとして、"1"が検査判定データにセットされる。ステップ55では、異常レベルとして、それぞれの基準値に応じたデータ("2"~"5")が検査判定データにセットされる。次に、処理がステップ56に進むと、未病検査データがあるか否かが判定され、未病検査データがあるときはステップ52に戻るが、未病検査データがないときは郵送検査データ判定処理が終了する。なお、検査判定データは、尿検査データフィールド104p、唾液検査データフィールド104q、便検査データフィールド104r、血液検査データフィールド104s、精子検査データフィールド104tにセットされるデータである。
【0098】
(複合分析処理:S12)
複合分析処理では、分析データ中間ファイル105に記憶されている個別分析データを用いた分析処理が実行されることによって、分析データが生成される。複合分析処理は、
図15に示すフローチャートに沿って実行される。
【0099】
そして、
図15に示すように、複合分析処理部82が複合分析処理を開始すると、処理がステップ31に進む。ステップ31では、分析データ中間ファイル105の個別分析データが読み出される。次に、処理がステップ32に進む。ステップ32では、個別分析データのレコードについて、利用区分が"3"であるか否かが判定される。利用区分が"3"であるときはステップ33に処理が進むが、利用区分が"3でないときはステップ37に処理が進む。本実施の形態において、複合分析処理では、健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとにしたがい、後述する複合異常レベルが判定される。そのため、複合分析処理には、健診月が同じ健診分析データと、郵送検査分析データとが必要とされる。したがって、利用区分が"3"のレコードが複合分析処理の対象とされるが、利用区分が"3"ではないレコードは複合分析処理の対象とされない。
【0100】
ステップ33に処理が進むと、健診分析データの健診項目のうちの対象項目に異常データ(異常レベル="9"のデータ)があるか否かが判定される。異常データがあるときは処理がステップ34に進むが、異常データがないときはステップ31に処理が戻る。ステップ33における対象項目とは、健診項目の中で複合分析処理の対象とされる項目で、本実施の形態では、血中脂質判定フィールド104jの"LDL"と、腎機能判定フィールド104mの"クレアチニン"、"尿蛋白"、"eGFR"が対象項目に設定されている。ステップ34に処理が進むと、郵送検査分析データの未病項目のうちの対象項目に異常データ(異常レベル="5"のデータ)があるか否かが判定される。異常データがあるときは処理がステップ35に進むが、異常データがないときはステップ31に処理が戻る。ステップ34の対象項目とは、未病項目の中で複合分析処理の対象とされる項目で、本実施の形態では、尿検査フィールド104pの"酸化ストレス"が対象項目に設定されている。
【0101】
そして、処理がステップ35に進むと、健診項目の対象項目の異常レベルと、未病項目の対象項目の異常レベルとにしたがい、複合異常レベルが判定され、その判定された複合異常レベルが対応する分析項目部にセットされる。複合異常レベルとは、健康状態の異常の程度を示すデータである。本実施の形態では、3段階のデータ("9"、"8"、"7"で、数値が大きくなるほど、異常の程度が大きい)が想定されている。前述の異常レベルは、各健診項目または未病項目の異常の程度を示すデータであるため、複合異常レベルとは相違している。
【0102】
例えば、
図10において、分析レコードr15では、血中脂質判定フィールド104jの"LDL"の異常レベルが"9"、尿検査フィールド104pの"酸化ストレス"の異常レベルが"5"であることから、その双方の異常レベルに対応したデータ(本実施の形態では、"7")が複合異常レベルと判定される。また、分析レコードr23,r24では、腎機能判定フィールド104mにおいて、"クレアチニン"、"尿蛋白"、"eGFR"の三項目とも、異常レベルが"9"であり、尿検査フィールド104pの"酸化ストレス"の異常レベルが"5"であることから、その双方の異常レベルに対応したデータ(本実施の形態では、"8")が複合異常レベルと判定される。なお、対応する分析項目部として、複合分析データ記憶部104gに、第1の分析項目部104gaと、第2の分析項目部104gbとが設けられている。第1の分析項目部104gaは、血中脂質判定フィールド104jの異常レベルと、尿検査フィールド104pの異常レベルとにしたがった複合異常レベルがセットされる。第2の分析項目部104gbには、腎機能判定フィールド104mの異常レベルと、尿検査フィールド104pの異常レベルとにしたがった複合異常レベルがセットされる。("LDL":低比重リポタンパク(Low Density Lipoprotein))。
【0103】
ステップ35に続いて、ステップ36に処理が進み、出力レコードが分析データ記憶DB104に書き込まれる処理が実行されて、ステップ37に処理が進む。ステップ37では、レコードエンドか否か(最終レコードが読み出されたか否か)が判定され、レコードエンドであるときは複合分析処理が終了するが、レコードエンドでないときは処理がステップ31に戻り、上記の処理が繰り返される。
【0104】
そして、前述したように、複合分析データ記憶部104gは、第1、第2の分析項目部104ga、104gbを有している。そのそれぞれは、酸化LDL、CKDに関する複合異常レベルがセットされる。本実施の形態では、複合分析処理によって、健康状態の異常の程度が酸化LDL、CKDの2つの項目について判定される。酸化LDLに関する異常の程度は、LDLの計測結果の異常レベルと、酸化ストレスの検査結果の異常レベルとにしたがった複合的な分析によって判定される。また、CKDに関する異常の程度は、腎機能の計測結果の異常レベルと、酸化ストレスの検査結果の異常レベルとにしたがった複合的な分析によって判定される。
【0105】
そして、複合分析処理が終了すると、
図13において、処理がステップ13に進む。ステップ13では、CPU11の指示によって、推奨処理部91,リスト作成部92が作動する。
【0106】
(推奨品リスト作成処理:S13)
推奨品リスト作成処理では、推奨提示処理部90の推奨処理部91(
図7参照)が作動して、推奨品決定手段としての動作を行う。推奨処理部91は、分析データ記憶DB104に記憶されている分析データを用いて推奨品データを生成し、その推奨品データを推奨品データファイル114に書き込む(
図7参照)。推奨処理部91は、分析データ記憶DB104から分析データを読み出すと、異常項目となっている健診項目、未病項目を抽出する。次に、推奨処理部91は、異常項目として抽出された健診項目および/または未病項目をそれぞれサーチキーに設定して、推奨品決定テーブル111を参照する。そして、推奨処理部91は、その健診項目、未病項目のそれぞれに関連付けられている商品または役務(商品コードまたは役務コード)を取得し、それらを第1の推奨品として決定する。また、推奨処理部91は、取得された商品コードまたは役務コードに応じた商品または役務に関する情報(例えば、商品名、サービス名、価格、機能、メーカ、使用説明書など)を推奨品マスタ116から取得し、その取得した情報を適宜編集して、推奨品データを生成する。推奨品データに対応した商品、役務は、異常項目の計測結果または未病項目の検査結果(異常レベルが正常ではないことを示す異常結果)の改善またはそのための行動変容に有用であるとして推奨される商品、役務である。
【0107】
推奨処理部91に続いてリスト作成部92が作動すると、推奨品データファイル114から推奨品データを読み出し、それを適宜編集して、推奨品リストL1を作成する。推奨品リストL1が作成されると、
図13において、ステップ13が終了してステップ14に処理が進み、説明画像生成処理が実行される。
【0108】
説明画像生成処理が実行されると、推奨提示処理部90の説明画像検索処理部93が作動する。説明画像検索処理部93は、異常項目として抽出済みの健診項目および/または未病項目をサーチキーに設定して、説明画像DB112の検索処理を実行し、該当する説明画像(またはその説明画像が記憶されているサーバ等のURLなどで、説明画像データともいう)を取得する。さらに、説明画像検索処理部93が取得した説明画像データを説明画像データファイル115に書き込むと、
図13において、ステップ14が終了してステップ15に処理が進み、相談予約処理が実行される。
【0109】
相談予約処理が実行されると、推奨提示処理部90の相談予約処理部94が作動する。相談予約処理部94は、異常項目として抽出済みの健診項目および/または未病項目をサーチキーに設定して、相談予約DB113を参照し、該当する相談予約先(医師、看護師、薬剤師、管理栄養士などの専門家)の情報(電話番号、メールアドレス、相談予約サイトのURLなどで、相談予約先情報ともいう)を取得する。さらに、相談予約処理部94は、取得した相談予約先情報を適宜編集して、相談予約リストL2を作成する。相談予約リストL2が作成されると、
図13において、ステップ15が終了してステップ16に処理が進み、リスト・画像提示処理が実行される。
【0110】
リスト・画像提示処理は、推奨提示処理部90の提示処理部95によって実行される。提示処理部95が作動すると、通信制御部15、通信処理部16が作動してユーザ端末装置30とでデータ通信が実行される。続いて、提示処理部95が推奨品リストL1をユーザ端末装置30に提示する。
図25に示すように、ユーザ端末装置30では、CPU31の指示にしたがいリスト取得部401、リスト表示制御部402が作動して、支援サーバ10から提示される推奨品リストL1を取得し、その推奨品リストL1が液晶表示部35に表示される。
【0111】
また、提示処理部95が説明画像データファイル115に記憶されている説明画像データを読み出し、その説明画像データをユーザ端末装置30に送信することによって、説明画像を提示する。
図25に示すように、ユーザ端末装置30では、CPU31の指示にしたがい説明画像取得部403が作動して、支援サーバ10から送信される説明画像データを取得する。
【0112】
さらに、提示処理部95が相談予約リストL2をユーザ端末装置30に提示する。
図25に示すように、ユーザ端末装置30では、CPU31の指示にしたがいリスト取得部401、リスト表示制御部402が作動して、支援サーバ10から提示される相談予約リストL2を取得し、その相談予約リストL2が液晶表示部35に表示される。
【0113】
以上のように、本発明の実施の形態にかかる支援サーバ10を有する健康管理支援システム1では、ユーザ(会員)がユーザ端末装置30を用いて、自己の健診データ、検査データを入力することができる。支援サーバ10は、各健診項目、未病項目(検査項目)について、異常レベルを判定する分析処理を行う。その分析処理で、異常のある健診項目、未病項目が見つかると、それに応じた商品や役務(例えば、血圧が基準値よりも高いことで、異常レベル="9"となった場合は、血圧を下げる効果のあるサプリメントや、運動に適した施設など)が記載された推奨品リストL1が提示される。また、健診項目の計測結果、未病項目の検査結果、正常値、異常値等を含んだ説明画像、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士といった専門家への相談予約に有効な相談予約リストが提示される。推奨品リストL1には、サプリメントのほか、市販の医薬品が含まれることが考えられる。そのような場合、推奨品リストL1を用いた医薬品の購入と、薬剤師等の専門家への相談(オンライン相談)とがセットにされることが好ましい。個人による医薬品の購入には、医師や薬剤師への相談、確認が必要、とすることが望ましいからである。
【0114】
ところで、従来技術では、1)健康状態に異常があるか否かの確認が煩わしい、2)健康診断の結果や診断項目の意味内容、診断結果の健康状態への影響を理解することが難しいといった理由から、個人が自らの健康管理を改善することができなかった。
【0115】
この点、本実施の形態に係る支援サーバ10では、各健診項目の計測結果、未病項目の検査結果についての分析処理が行われるから、個人がそれぞれの項目について、異常があるか否かの煩わしい確認を行う必要がない。また、提示される説明画像を個人が参照すれば、健診項目、未病項目の意味内容や、異常の程度を理解することも可能である。異常が見つかったときに、その改善、そのための行動変容に有用な商品や役務を知ることもできる。その結果、健康管理に消極的なユーザでも、自らの健康状態を手軽に把握でき、自らの健康管理を改善し、心身の状態を改善することができる。そのため、個人の健康状態への関心が高まり、個人が医療機関を受診する動機付けも得られる。
【0116】
このように、支援サーバ10による健康管理支援サービスにより、従来よりも支援が拡充されるため、できるだけ多くの個人が自らの健康管理を改善し、心身の状態を改善できるようになる。支援サーバ10による健康管理支援サービスは、特に健康管理に消極的な個人にとって、極めて有効である。
【0117】
また、支援サーバ10では、個別分析処理に加えて複合分析処理が行われるため、健康状態に関して、個別分析処理だけでは見つけられない異常(または異常の可能性も)も見つけだすことができる。異常が見つかれば、その説明に用いられる説明画像、商品、役務が提示され、相談予約も可能である。この点、支援サーバ10による健康管理支援サービスは、健康管理に積極的な個人にとっても、極めて有効である。
【0118】
支援サーバ10による個別分析処理では、健診項目の計測結果、未病項目の検査結果それぞれについて、分析処理が実行される。個別分析処理によって、健診項目、未病項目それぞれの異常レベルが把握される。
【0119】
ところが、例えば、個別分析処理により、酸化LDLに関する異常の程度、CKDに関する異常の程度が把握されることは、極めて困難である。例えば、
図10の分析データの分析レコードr11,r12,r13において、血中脂質判定フィールド104jの"LDL"について、異常レベルとして"9"がセットされている。これらから、会員コード"A001"のユーザは、"LDL"(悪玉コレステロールともいう)に関する異常レベルが高い、と理解される。会員コード"A001"のユーザは、分析レコードr11,r12のレコードのように、2019年1月、2020年1月、と毎年健診を受けていて、"LDL"の異常が高いと、理解される。しかしながら、会員コード"A001"のユーザは、郵送検査を受けていない(利用区分="1"である)ので、分析レコードr11,r12のレコードは、複合分析処理の対象外とされる。
【0120】
その後、分析レコードr13,r15に示すように、会員コード"A001"のユーザが、健診と同じ年月に郵送検査を受けると、利用区分="3"の分析レコードが生成される。すると、分析レコードr15に示すように、尿検査フィールド104pの"酸化ストレス"において、異常レベルとして、"5"がセットされる。これから、会員コード"A001"のユーザは、"酸化ストレス"の異常の程度が高い、ということが理解される。
【0121】
"酸化ストレス"は、体内の活性酸素の量に応じた判定がなされる。そのため、異常レベルとして、最も高い"5"がセットされているということは、体内に存在する活性酸素がかなり多い、ということが理解される。活性酸素が増えると、それが"LDL"と結びついて、酸化LDLとなる。酸化LDLは血管壁に入り込んだとき、白血球の一種であるマクロファージに取り込まれて、泡沫細胞が形成される。この状況が続くことによって、動脈硬化が生じることが知られている。動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞といった重篤な病気の原因とされている。
【0122】
以上のように、動脈硬化が生じる原因の酸化LDLの増加は、支援サーバ10による複合分析処理が実行されることで見つかる。このように、複合分析処理には、個別分析処理では見つからない異常を見つけ出し、それに対処する機会をユーザが確保して、ユーザが自らの健康状態を良好に保持する機会を確保可能とする効果がある。
【0123】
第2の実施形態
続いて、第2の実施形態に係る健康管理支援サーバ210(健康管理支援サーバ210を含む健康管理支援システム)の構成について、
図18,
図22を参照して説明する。第2の実施形態に係る健康管理支援システム(図示せず)は、健康管理支援サーバ10の代わりに
図18に示す健康管理支援サーバ210を有している。健康管理支援サーバ210は、健康管理支援サーバ10と比較して、経年変化分析処理部120を有する点、経年変化分析DB121を有する点、推奨提示処理部90の代わりに
図22に示す推奨提示処理部190を有する点で相違している。
【0124】
経年変化分析処理部120は、後述する経変変化分析処理を行い、経年変化分析データを生成する。また、経年変化分析処理部120は、生成された経年変化分析データを経年変化分析DB121に書き込む。経変変化分析処理では、健診項目それぞれの計測結果の異常レベルまたは未病項目それぞれの検査結果の異常レベルの経年変化に基づき、後述する経年異常または経年悪化が抽出される。
【0125】
(経年変化分析処理)
そして、経年変化分析処理部120は、
図20に示すフローチャートに沿って経変変化分析処理を実行する。経年変化分析処理部120が経変変化分析処理を開始すると、処理がステップ61に進み、分析データ記憶DB104の分析データが読み出される。次にステップ62に処理が進むと、分析データが会員コード>健診月>利用区分の順にソートされる。続くステップ63では、分析データのレコード(分析レコード)の中に後述する経年抽出条件を満たすデータが有るか否かが判定される。経年抽出条件を満たすデータが有るときは、ステップ64に処理が進み、経年抽出条件を満たすデータが無いときは、ステップ65に処理が進む。ステップ64では、該当する項目(健診項目、検査項目)を含む経年変化分析データが経年変化分析DB121に書き込まれる。ステップ65では、残っている分析データがあるか否かが判定される。残っている分析データがあるときは、ステップ63に処理が戻るが、残っている分析データが無いときは、経年変化分析処理が終了する。
【0126】
例えば、
図10に示すように、分析レコードr21,r22,r23,r24において、会員コード"G007"のユーザは、腎機能判定フィールド104mの項目("クレアチニン"、"尿蛋白"、"eGFR")に、異常レベルとして、"9"がセットされている。同じ項目に異常レベルとして、"9"がセットされている分析レコードが複数存在している。これらの分析レコードから、経年異常(異常レベルが正常ではない"9"の状態で継続している状態)が抽出される。
【0127】
また、分析レコードr13,r14,r15において、会員コード"A001"のユーザは、尿検査データフィールド104pの"酸化ストレス"において、異常レベルとして、"3"、"4"、"5"がセットされている。分析レコードr13,r14,r15において、異常レベルが順次悪化するように変化している。会員コード"G007"のユーザも、分析レコードr25,r22,r23において、"酸化ストレス"に、異常レベルとして、"3"、"4"、"5"がセットされて、異常レベルが順次悪化するように変化している。これらの場合において、分析レコードr25,r22,r23には、異常レベルの順次悪化する経年変化があるため、これらの分析レコードから、経年悪化(異常レベルが順次悪化している状態)が抽出される。
【0128】
以上のような経年異常または経年悪化が抽出されることが、経年抽出条件が満たされた場合に相当する。その場合に、その該当する分析レコードから、該当する健診項目、検査項目を含む経年変化分析データが生成される。
【0129】
そして、
図22に示すように、推奨提示処理部190は、推奨提示処理部90と比較して、推奨処理部91,説明画像検索処理部93、相談予約処理部94の代わりに、それぞれ推奨処理部191,説明画像検索処理部193、相談予約処理部194を有する点で相違している。
【0130】
推奨処理部191は、推奨処理部91と比較して、分析データ記憶DB104に加えて、経年変化分析DB121が入力される点で相違している。説明画像検索処理部193は、説明画像検索処理部93と比較して、分析データ記憶DB104に加えて、経年変化分析DB121が入力される点で相違している。相談予約処理部194は、相談予約処理部94と比較して、分析データ記憶DB104に加えて、経年変化分析DB121が入力される点で相違している。
【0131】
推奨処理部191は、分析データ記憶DB104に加えて、経年変化分析DB121が入力されるので、経年変化分析DB121の経年変化分析データに応じた商品または役務を第2の推奨品として決定する。そのため、経年変化分析データに応じた商品または役務も、第2の推奨品として推奨品リストL1に掲載されてユーザ端末装置30に提示される。第2の推奨品は、経年変化分析データに応じた商品または役務なので、経年異常または経年悪化があり、異常レベルが正常ではないことを示す計測結果または検査結果(異常結果)の改善またはそのための行動変容に有用な商品または役務である。また、経年変化分析データに応じた説明画像が経年変化説明画像として、説明画像データファイル115に書き込まれ、相談リストL2にも、経年変化分析データに応じた予約先が追加される。経年変化説明画像は、説明画像とともにユーザ端末装置30に提示される。
【0132】
以上のように、第2の実施形態に係る健康管理支援サーバ210(健康管理支援サーバ210を含む健康管理支援システム)では、経年変化分析データが生成される。単独の健診データ、未病検査データだけでは、異常が見つからない場合がある。単独の健診データ、未病検査データで異常が見つかっても、健康状態に消極的なユーザの場合は、それだけで医療機関を受診するなどの対応を取らないことも多い。
【0133】
ところが、複数回に渡り異常が見つかった場合は、その異常が継続しているから、異常の程度に変化がなくても、何か別の異常が存在するおそれもある。例えば、会員コード"G007"のユーザは、分析レコードr21,r22,r23において、腎機能判定フィールド104mの項目に"9"がセットされている状態が継続している。そのため、腎機能の低下が一時的はものでなく、慢性化しつつある状況が推認される。このような健康状態が健康管理支援サーバ210によって抽出されるため、ユーザはその健康状態を推奨品リストL1、説明画像によって把握し、自身の健康状態を管理することができるようになる。なお、健康管理支援サーバ210でも、第1の実施形態に係る支援サーバ10と同様に、推奨品リストL1を用いた医薬品の購入と、薬剤師等の専門家への相談(オンライン相談)とがセットにされることが好ましい。
【0134】
第3の実施形態
続いて、第3の実施形態に係る健康管理支援サーバ310(健康管理支援サーバ310を含む健康管理支援システム)の構成について、
図19,
図23を参照して説明する。第3の実施形態に係る健康管理支援システム(図示せず)は、健康管理支援サーバ210の代わりに
図19に示す健康管理支援サーバ310を有している。健康管理支援サーバ310は、健康管理支援サーバ210と比較して、予測変化分析処理部130を有する点、予測変化分析DB131を有する点、推奨提示処理部90の代わりに
図23に示す推奨提示処理部290を有する点で相違している。
【0135】
予測変化分析処理部130は、予測変化分析処理を行い、予測変化分析データを生成する。また、予測変化分析処理部130は、生成された予測変化分析データを予測変化分析DB131に書き込む。予測変化分析処理では、分析データに基づき、健診項目それぞれの計測結果の異常レベルまたは未病項目それぞれの検査結果の異常レベルに基づいて、将来異常レベルが予測される。将来異常レベルは、計測結果または検査結果それぞれの将来における異常の程度を示すデータである。
【0136】
(予測変化分析処理)
そして、予測変化分析処理部130は、
図21に示すフローチャートに沿って予測変化分析処理を実行する。予測変化分析処理は、前述した経変変化分析処理と比較して、ステップ63,ステップ64の代わりにステップ73,ステップ74が実行される点で相違している。
【0137】
経変変化分析処理と同様にステップ61、ステップ62が実行されたあと、ステップ73に処理が進む。ステップ73では、予測変化分析処理部130が分析データのレコード(分析レコード)の中に後述する予測生成条件を満たすデータが有るか否かを判定する。予測生成条件を満たすデータが有るときは、ステップ74に処理が進み、予測生成条件を満たすデータが無いときは、ステップ65に処理が進む。また、ステップ74に処理が進むと、該当する項目(健診項目、検査項目)を含む予測変化分析データが予測変化分析DB131に書き込まれる。ステップ74のあと、経変変化分析処理と同様にステップ65が実行される。
【0138】
例えば、
図10に示すように、分析レコードr21,r22,r23,r24において、会員コード"G007"のユーザは、腎機能判定フィールド104mの健診項目("クレアチニン"、"尿蛋白"、"eGFR")に、異常レベルとして、正常ではないことを示す"9"がセットされている。その"9"がセットされている分析レコードが複数存在している。直近の分析レコードr24を含む過去4回の分析レコードr21,r22,r23、r24は、"2019年1月"、"2020年1月"、"2021年1月"、"2022年1月"の4回にわたり、毎年計測された健診データの分析データである。この結果から、腎機能判定フィールド104mの将来異常レベル(将来における計測結果の異常の程度で、例えば、図示しない"2023年1月"の将来における異常レベル)も、正常ではないことを示す"9"と予測される。このような予測の結果を含むように、予測変化分析データが生成される。
【0139】
また、直近の分析レコードr24と、その前の分析レコードr23において、会員コード"G007"のユーザは、尿検査データフィールド104pの"酸化ストレス"において、異常レベルとして、異常の程度が最も高い"5"がセットされている。そのため、尿検査データフィールド104pの"酸化ストレス"に関する将来異常レベルも、"5"と予測することできる。このような予測の結果を含むように、予測変化分析データが生成される。
【0140】
以上のようにして、将来異常レベルが予測可能な分析レコードが存在する(例えば、直近から二回以上連続する)ことが、予測生成条件が満たされた場合に相当する。その場合に、その該当する分析レコードから、該当する健診項目、検査項目を含む予測変化分析データが生成される。
【0141】
そして、
図23に示すように、推奨提示処理部290は、推奨提示処理部190と比較して、推奨処理部191,説明画像検索処理部193、相談予約処理部194の代わりに、それぞれ推奨処理部291,説明画像検索処理部293、相談予約処理部294を有する点で相違している。
【0142】
推奨処理部291は、推奨処理部191と比較して、分析データ記憶DB104、経年変化分析DB121に加えて、予測変化分析DB131が入力される点で相違している。説明画像検索処理部293は、説明画像検索処理部193と比較して、分析データ記憶DB104、経年変化分析DB121に加えて、予測変化分析DB131が入力される点で相違している。相談予約処理部294は、相談予約処理部194と比較して、分析データ記憶DB104、経年変化分析DB121に加えて、予測変化分析DB131が入力される点で相違している。
【0143】
推奨処理部291は、分析データ記憶DB104、経年変化分析DB121に加えて、予測変化分析DB131が入力されるので、予測変化分析DB131の予測変化分析データに応じた商品または役務を第3の推奨品として決定する。そのため、予測変化分析データに応じた商品または役務も、第3の推奨品として推奨品リストL1に掲載されて、ユーザ端末装置30に提示される。第2の推奨品は、予測変化分析データに応じた商品または役務なので、現在から将来にわたって異常レベルが正常ではないことを示す計測結果または検査結果(異常結果)の改善またはそのための行動変容に有用な商品または役務である。また、予測変化分析データに応じた説明画像が予測変化分析説明画像として説明画像データファイル115に書き込まれ、相談リストL2にも、予測変化分析データに応じた予約先が追加される。予測変化分析説明画像は、経年変化説明画像、説明画像とともにユーザ端末装置30に提示される。なお、健康管理支援サーバ310でも、第1の実施形態に係る支援サーバ10と同様に、推奨品リストL1を用いた医薬品の購入と、薬剤師等の専門家への相談(オンライン相談)とがセットにされることが好ましい。
【0144】
以上のように、第3の実施形態に係る健康管理支援サーバ310(健康管理支援サーバ310を含む健康管理支援システム)では、予測変化分析データが生成される。前述した分析レコードr21,r22,r23,r24のように、正常ではない異常レベルが直近から過去数年にわたり継続しているときは、次回の計測結果においても、同じ異常レベルが継続する、と予測することができる。例えば、CKDの場合、腎臓の機能低下が3年継続することで発病していることが把握されるので、このような場合に、健康管理支援サーバ310による予測変化分析処理が有効である。分析レコードr21,r22,r23,r24のように、腎機能の異常が複数回の計測に出現し、なおかつ分析レコードr23,r24のように、複合分析処理によるCKDの異常(複合異常レベル="8")が2回出現する場合、同じCKDの異常があと1回出現すると、CKDの発病が確定的になる可能性が高い。健康管理支援サーバ310による予測変化分析処理により、そのような状況になる前に、健康状態の異常が把握されるため、事前に対処する機会が確保されることができる。したがって、健康管理支援サーバ310によって、より一層、有効な健康管理が実現可能となる。
【0145】
(変形例)
また、ユーザ端末装置はノートパソコンではなく、高機能携帯電話機でもよい。なお、CPU11が実行する健康管理支援プログラムは、磁気記録媒体、CD-ROM,DVD等の各種記録媒体に記録することができるし、ネットワークを介して図示しないサーバからダウンロードすることもできる。支援サーバ10はサーバ装置により構成されるだけではなく、クラウドコンピューティングサービス上に構築された仮想サーバ等により構成されることもできる。
【0146】
また、上記の実施形態では、複合分析処理により、酸化LDLと、CKDの2点で複合異常レベルが判定される。その他の健診項目、検査項目の複合的な分析によって、酸化LDL、CKDとは、異なった観点から、複合異常レベルが判定されることもできる。なお、上記の実施形態による健診項目、検査項目の分析処理で得られた分析データを用いた判定は一例であり、上記の実施形態とは異なることもある。
【0147】
以上の説明は、本発明の実施の形態についての説明であって、この発明の装置及び方法を限定するものではなく、様々な変形例を容易に実施することができる。また、各実施形態における構成要素、機能、特徴あるいは方法ステップを適宜組み合わせて構成される装置又は方法も本発明に含まれるものである。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明を適用することにより、健康状態に関するデータの有効活用によって、できるだけ多くの個人が自らの健康管理を改善し、心身の状態を改善できるように、個人の健康管理を支援することができる。本発明は、健康管理支援装置および健康管理支援プログラムの分野で利用することができる。
【符号の説明】
【0149】
1…健康管理支援システム、10,210,310…健康管理支援サーバ、11,31…CPU、30…ユーザ端末装置、80…健診・検査データ分析処理部、81…個別分析処理部、82…複合分析処理部、90,190,290…推奨提示処理部、91,191,291…推奨処理部、92…リスト作成部、93,193,293…説明画像検索処理部、94,194,294…相談予約処理部、95…提示処理部、103…健診・検査データ記憶DB、104…分析データ記憶DB、110…判定基準値テーブル、112…推奨品決定テーブル、114…推奨品データファイル、120…経年変化分析処理部、130…予測変化分析処理部。
【手続補正書】
【提出日】2023-07-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは前記未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す異常レベルが前記健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段と、
該説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、
該画像検索手段によって検索された前記対応説明画像または前記対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段とを有し、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとを用いて、前記健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、該複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように前記分析データを生成する複合分析処理部とを有し、
該複合分析処理部は、前記個別分析データのうちの、前記分析処理が前記健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて前記複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援装置。
【請求項2】
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは前記未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す異常レベルが前記健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データであって、前記健診データまたは未病検査データが作成されるもとになった健診または検査が行われた年月が異なり、かつ前記個人が等しいデータを複数用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果または前記複数の未病項目それぞれの検査結果についての前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年変化分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段と、
該説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、
該画像検索手段によって検索された前記対応説明画像または前記対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段とを有し、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとを用いて、前記健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、該複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように前記分析データを生成する複合分析処理部とを有し、
該複合分析処理部は、前記個別分析データのうちの、前記分析処理が前記健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて前記複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援装置。
【請求項3】
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは前記未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す異常レベルが前記健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データであって、前記健診データまたは未病検査データが作成されるもとになった健診または検査が行われた年月が異なり、かつ前記個人が等しいデータを複数用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果または前記複数の未病項目それぞれの検査結果についての前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年変化分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記分析処理手段によって生成された前記分析データであって、前記年月が異なり、かつ前記個人が等しいデータを複数用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果または前記複数の未病項目それぞれの検査結果についての前記異常レベルについての前記経年異常または前記経年悪化に基づいて、前記計測結果または検査結果それぞれの将来における異常の程度を示す将来異常レベルを予測する予測変化分析処理を行い、その予測結果を示す予測変化分析データを生成する予測変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段と、
該説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、
該画像検索手段によって検索された前記対応説明画像または前記対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段とを有し、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとを用いて、前記健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、該複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように前記分析データを生成する複合分析処理部とを有し、
該複合分析処理部は、前記個別分析データのうちの、前記分析処理が前記健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて前記複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援装置。
【請求項4】
前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すときの該異常または前記未病項目それぞれの検査結果の異常の改善または該異常の改善のための行動変容に有用な商品または役務の特定に用いられるデータである商品役務コードと、前記健診項目または前記未病項目とが関連付けて登録されている推奨品登録手段と、
該推奨品登録手段に登録されている前記健診項目または前記未病項目のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた前記健診項目または前記未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を推奨品として決定する推奨品決定手段とを更に有する請求項1~3のいずれか一項記載の健康管理支援装置。
【請求項5】
前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すときの該異常または前記未病項目それぞれの検査結果の異常の改善または該異常の改善のための行動変容に有用な商品または役務の特定に用いられるデータである商品役務コードと、前記健診項目または前記未病項目とが関連付けて登録されている推奨品登録手段と、
該推奨品登録手段に登録されている前記健診項目または前記未病項目のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた前記健診項目または前記未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を第1の推奨品として決定し、前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データに応じた前記健診項目または前記未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を第2の推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有する請求項2記載の健康管理支援装置。
【請求項6】
前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すときの該異常または前記未病項目それぞれの検査結果の異常の改善または該異常の改善のための行動変容に有用な商品または役務の特定に用いられるデータである商品役務コードと、前記健診項目または前記未病項目とが関連付けて登録されている推奨品登録手段と、
該推奨品登録手段に登録されている前記健診項目または前記未病項目のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた前記健診項目または前記未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を第1の推奨品として決定し、前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データに応じた前記健診項目または前記未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を第2の推奨品として決定し、前記予測変化分析手段によって生成された前記予測変化分析データに応じた前記健診項目または前記未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を第3の推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有する請求項3記載の健康管理支援装置。
【請求項7】
前記画像検索手段は、前記説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データに応じた経年変化説明画像を検索し、
前記提示手段は、前記経年変化説明画像を前記対応説明画像または前記説明画像データとともに提示する請求項2記載の健康管理支援装置。
【請求項8】
前記画像検索手段は、前記説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データに応じた経年変化説明画像および前記予測変化分析手段によって生成された前記予測変化分析データに応じた予測変化分析説明画像を検索し、
前記提示手段は、前記経年変化説明画像および前記予測変化分析説明画像を前記対応説明画像または前記説明画像データとともに提示する請求項3記載の健康管理支援装置。
【請求項9】
前記提示手段は、前記推奨品決定手段によって決定された前記第1の推奨品、第2の推奨品および第3の推奨品を前記対応説明画像または前記説明画像データとともに提示する請求項6記載の健康管理支援装置。
【請求項10】
前記健診データと、前記未病検査データとが前記個人に固有の会員コードに関連付けて記憶され、かつ前記健診データと、前記未病検査データのいずれか一方又は双方とも利用可能か否かを示す利用区分が記憶されている健診・検査データ記憶手段を更に有し、
前記個別分析処理部は、前記健診・検査データ記憶手段に記憶されている前記利用区分が前記健診データと、前記未病検査データのそれぞれが利用可能であることを示すときは、前記健診データ、前記未病検査データのそれぞれについて前記分析処理を実行し、前記利用区分が前記健診データと、前記未病検査データの双方とも利用可能であることを示すときは、前記健診データおよび前記未病検査データについて、前記分析処理を実行する請求項1~3のいずれか一項記載の健康管理支援装置。
【請求項11】
コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、該コンピュータを
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは前記未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す異常レベルが前記健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、
該画像検索手段によって検索された前記対応説明画像または前記対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段として機能させ、
前記分析処理手段を、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとを用いて、前記健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、該複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように前記分析データを生成する複合分析処理部として機能させ、
該複合分析処理部として機能させるときは、前記個別分析データのうちの、前記分析処理が前記健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて前記複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援プログラム。
【請求項12】
コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、該コンピュータを
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは前記未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す異常レベルが前記健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データであって、前記健診データまたは未病検査データが作成されるもとになった健診または検査が行われた年月が異なり、かつ前記個人が等しいデータを複数用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果または前記複数の未病項目それぞれの検査結果についての前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年変化分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、
該画像検索手段によって検索された前記対応説明画像または前記対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段として機能させ、
前記分析処理手段を、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとを用いて、前記健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、該複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように前記分析データを生成する複合分析処理部として機能させ、
該複合分析処理部として機能させるときは、前記個別分析データのうちの、前記分析処理が前記健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて前記複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援プログラム。
【請求項13】
コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、該コンピュータを
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは前記未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す異常レベルが前記健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データであって、前記健診データまたは未病検査データが作成されるもとになった健診または検査が行われた年月が異なり、かつ前記個人が等しいデータを複数用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果または前記複数の未病項目それぞれの検査結果についての前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年変化分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記分析処理手段によって生成された前記分析データであって、前記年月が異なり、かつ前記個人が等しいデータを複数用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果または前記複数の未病項目それぞれの検査結果についての前記異常レベルについての前記経年異常または前記経年悪化に基づいて、前記計測結果または検査結果それぞれの将来における異常の程度を示す将来異常レベルを予測する予測変化分析処理を行い、その予測結果を示す予測変化分析データを生成する予測変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、
該画像検索手段によって検索された前記対応説明画像または前記対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段として機能させ、
前記分析処理手段を、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとを用いて、前記健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、該複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように前記分析データを生成する複合分析処理部として機能させ、
該複合分析処理部として機能させるときは、前記個別分析データのうちの、前記分析処理が前記健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて前記複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
上記課題を解決するため、本発明は、個人の健康状態を示すデータであって、その個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、その分析処理の結果を示す異常レベルが健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、健診項目および未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段と、その説明画像記憶手段に記憶されている説明画像のうちの分析処理手段によって生成された分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、その画像検索手段によって検索された対応説明画像または対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段とを有し、分析処理手段は、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、複数の健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、複数の未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとを用いて、健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、その複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように分析データを生成する複合分析処理部とを有し、その複合分析処理部は、個別分析データのうちの、分析処理が健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援装置を特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
また、本発明は、個人の健康状態を示すデータであって、その個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、その分析処理の結果を示す異常レベルが健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、その分析処理手段によって生成された分析データであって、健診データまたは未病検査データが作成されるもとになった健診または検査が行われた年月が異なり、かつ個人が等しいデータを複数用いて、複数の健診項目それぞれの計測結果または複数の未病項目それぞれの検査結果についての異常レベルの経年変化に基づいて、異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年変化分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、健診項目および未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段と、その説明画像記憶手段に記憶されている説明画像のうちの分析処理手段によって生成された分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、その画像検索手段によって検索された対応説明画像または対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段とを有し、分析処理手段は、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、複数の健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、複数の未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとを用いて、健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、その複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように分析データを生成する複合分析処理部とを有し、その複合分析処理部は、個別分析データのうちの、分析処理が健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援装置を提供する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
さらに、本発明は、個人の健康状態を示すデータであって、その個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、その分析処理の結果を示す異常レベルが健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、その分析処理手段によって生成された分析データであって、健診データまたは未病検査データが作成されるもとになった健診または検査が行われた年月が異なり、かつ個人が等しいデータを複数用いて、複数の健診項目それぞれの計測結果または複数の未病項目それぞれの検査結果についての異常レベルの経年変化に基づいて、異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年変化分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、分析処理手段によって生成された分析データであって、年月が異なり、かつ個人が等しいデータを複数用いて、複数の健診項目それぞれの計測結果または複数の未病項目それぞれの検査結果についての異常レベルについての経年異常または経年悪化に基づいて、計測結果または検査結果それぞれの将来における異常の程度を示す将来異常レベルを予測する予測変化分析処理を行い、その予測結果を示す予測変化分析データを生成する予測変化分析手段と、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、健診項目および未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段と、その説明画像記憶手段に記憶されている説明画像のうちの分析処理手段によって生成された分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、その画像検索手段によって検索された対応説明画像または対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段とを有し、分析処理手段は、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、複数の健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、複数の未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとを用いて、健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、その複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように分析データを生成する複合分析処理部とを有し、その複合分析処理部は、個別分析データのうちの、分析処理が健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援装置を提供する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
上記健康管理支援装置は、健診項目それぞれの計測結果が異常を示すときのその異常または未病項目それぞれの検査結果の異常の改善またはその異常の改善のための行動変容に有用な商品または役務の特定に用いられるデータである商品役務コードと、健診項目または未病項目とが関連付けて登録されている推奨品登録手段と、その推奨品登録手段に登録されている健診項目または未病項目のうちの分析処理手段によって生成された分析データに応じた健診項目または未病項目に関連付けられている商品役務コードに対応した商品または役務を推奨品として決定する推奨品決定手段とを更に有することが好ましい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
また、上記健康管理支援装置は、健診項目それぞれの計測結果が異常を示すときのその異常または未病項目それぞれの検査結果の異常の改善またはその異常の改善のための行動変容に有用な商品または役務の特定に用いられるデータである商品役務コードと、健診項目または未病項目とが関連付けて登録されている推奨品登録手段と、その推奨品登録手段に登録されている健診項目または未病項目のうちの分析処理手段によって生成された分析データに応じた健診項目または未病項目に関連付けられている商品役務コードに対応した商品または役務を第1の推奨品として決定し、経年変化分析手段によって生成された経年変化分析データに応じた健診項目または未病項目に関連付けられている商品役務コードに対応した商品または役務を第2の推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有することが好ましい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
さらに、上記健康管理支援装置は、健診項目それぞれの計測結果が異常を示すときのその異常または未病項目それぞれの検査結果の異常の改善またはその異常の改善のための行動変容に有用な商品または役務の特定に用いられるデータである商品役務コードと、健診項目または未病項目とが関連付けて登録されている推奨品登録手段と、その推奨品登録手段に登録されている健診項目または未病項目のうちの分析処理手段によって生成された分析データに応じた健診項目または未病項目に関連付けられている商品役務コードに対応した商品または役務を第1の推奨品として決定し、経年変化分析手段によって生成された経年変化分析データに応じた健診項目または未病項目に関連付けられている商品役務コードに対応した商品または役務を第2の推奨品として決定し、予測変化分析手段によって生成された予測変化分析データに応じた健診項目または未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を第3の推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有するようにすることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
上記健康管理支援装置において、画像検索手段は、説明画像記憶手段に記憶されている説明画像のうちの経年変化分析手段によって生成された経年変化分析データに応じた経年変化説明画像を検索し、提示手段は、経年変化説明画像を対応説明画像または説明画像データとともに提示するようにすることができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
上記健康管理支援装置の場合、画像検索手段は、説明画像記憶手段に記憶されている説明画像のうちの経年変化分析手段によって生成された経年変化分析データに応じた経年変化説明画像および予測変化分析手段によって生成された予測変化分析データに応じた予測変化分析説明画像を検索し、提示手段は、経年変化説明画像および予測変化分析説明画像を対応説明画像または説明画像データとともに提示することが好ましい。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
さらに、提示手段は、推奨品決定手段によって決定された第1の推奨品、第2の推奨品および第3の推奨品を対応説明画像または説明画像データとともに提示するようにすることもできる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
また、健診データと、未病検査データとが個人に固有の会員コードに関連付けて記憶され、かつ健診データと、未病検査データのいずれか一方又は双方とも利用可能か否かを示す利用区分が記憶されている健診・検査データ記憶手段を更に有し、個別分析処理部は、健診・検査データ記憶手段に記憶されている利用区分が健診データと、未病検査データのそれぞれが利用可能であることを示すときは、健診データ、未病検査データのそれぞれについて分析処理を実行し、利用区分が健診データと、未病検査データの双方とも利用可能であることを示すときは、健診データおよび未病検査データについて、分析処理を実行するようにすることもできる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
そして、本発明は、コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、そのコンピュータを個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、その分析処理の結果を示す異常レベルが健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、健診項目および未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段に記憶されている説明画像のうちの分析処理手段によって生成された分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、その画像検索手段によって検索された対応説明画像または対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段として機能させ、分析処理手段を、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、複数の健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、複数の未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとを用いて、健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、その複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように分析データを生成する複合分析処理部として機能させ、その複合分析処理部として機能させるときは、個別分析データのうちの、分析処理が健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援プログラムを提供する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
さらに、本発明は、コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、そのコンピュータを個人の健康状態を示すデータであって、その個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、その分析処理の結果を示す異常レベルが健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、その分析処理手段によって生成された分析データであって、健診データまたは未病検査データが作成されるもとになった健診または検査が行われた年月が異なり、かつ個人が等しいデータを複数用いて、複数の健診項目それぞれの計測結果または複数の未病項目それぞれの検査結果についての異常レベルの経年変化に基づいて、異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年変化分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、健診項目および未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段に記憶されている説明画像のうちの分析処理手段によって生成された分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、その画像検索手段によって検索された対応説明画像または対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段として機能させ、分析処理手段を、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、複数の健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、複数の未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとを用いて、健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、その複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように分析データを生成する複合分析処理部として機能させ、その複合分析処理部として機能させるときは、個別分析データのうちの、分析処理が健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援プログラムを提供する。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
さらに、本発明は、コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、そのコンピュータを個人の健康状態を示すデータであって、その個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、その分析処理の結果を示す異常レベルが健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、その分析処理手段によって生成された分析データであって、健診データまたは未病検査データが作成されるもとになった健診または検査が行われた年月が異なり、かつ個人が等しいデータを複数用いて、複数の健診項目それぞれの計測結果または複数の未病項目それぞれの検査結果についての異常レベルの経年変化に基づいて、異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年変化分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、分析処理手段によって生成された分析データであって、年月が異なり、かつ個人が等しいデータを複数用いて、複数の健診項目それぞれの計測結果または複数の未病項目それぞれの検査結果についての異常レベルについての経年異常または経年悪化に基づいて、計測結果または検査結果それぞれの将来における異常の程度を示す将来異常レベルを予測する予測変化分析処理を行い、その予測結果を示す予測変化分析データを生成する予測変化分析手段と、健診項目それぞれの計測結果または未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、健診項目および未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段に記憶されている説明画像のうちの分析処理手段によって生成された分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、その画像検索手段によって検索された対応説明画像または対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段として機能させ、分析処理手段を、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、複数の健診項目のいずれかの計測結果の異常レベルと、複数の未病項目のいずれかの検査結果の異常レベルとを用いて、健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、その複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように分析データを生成する複合分析処理部として機能させ、その複合分析処理部として機能させるときは、個別分析データのうちの、分析処理が健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援プログラムを提供する。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0143
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0143】
推奨処理部291は、分析データ記憶DB104、経年変化分析DB121に加えて、予測変化分析DB131が入力されるので、予測変化分析DB131の予測変化分析データに応じた商品または役務を第3の推奨品として決定する。そのため、予測変化分析データに応じた商品または役務も、第3の推奨品として推奨品リストL1に掲載されて、ユーザ端末装置30に提示される。第3の推奨品は、予測変化分析データに応じた商品または役務なので、現在から将来にわたって異常レベルが正常ではないことを示す計測結果または検査結果(異常結果)の改善またはそのための行動変容に有用な商品または役務である。また、予測変化分析データに応じた説明画像が予測変化分析説明画像として説明画像データファイル115に書き込まれ、相談リストL2にも、予測変化分析データに応じた予約先が追加される。予測変化分析説明画像は、経年変化説明画像、説明画像とともにユーザ端末装置30に提示される。なお、健康管理支援サーバ310でも、第1の実施形態に係る支援サーバ10と同様に、推奨品リストL1を用いた医薬品の購入と、薬剤師等の専門家への相談(オンライン相談)とがセットにされることが好ましい。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは前記未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す異常レベルが前記健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段と、
該説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、
該画像検索手段によって検索された前記対応説明画像または前記対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段とを有し、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとを用いて、前記健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、該複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように前記分析データを生成する複合分析処理部とを有し、
該複合分析処理部は、前記個別分析データのうちの、前記分析処理が前記健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて前記複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援装置。
【請求項2】
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは前記未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す異常レベルが前記健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データであって、前記健診データまたは未病検査データが作成されるもとになった健診または検査が行われた年月が異なり、かつ前記個人が等しいデータを複数用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果または前記複数の未病項目それぞれの検査結果についての前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年変化分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段と、
該説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、
該画像検索手段によって検索された前記対応説明画像または前記対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段とを有し、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとを用いて、前記健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、該複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように前記分析データを生成する複合分析処理部とを有し、
該複合分析処理部は、前記個別分析データのうちの、前記分析処理が前記健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて前記複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援装置。
【請求項3】
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは前記未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す異常レベルが前記健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データであって、前記健診データまたは未病検査データが作成されるもとになった健診または検査が行われた年月が異なり、かつ前記個人が等しいデータを複数用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果または前記複数の未病項目それぞれの検査結果についての前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年変化分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記分析処理手段によって生成された前記分析データであって、前記年月が異なり、かつ前記個人が等しいデータを複数用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果または前記複数の未病項目それぞれの検査結果についての前記異常レベルについての前記経年異常または前記経年悪化に基づいて、前記計測結果または検査結果それぞれの将来における異常の程度を示す将来異常レベルを予測する予測変化分析処理を行い、その予測結果を示す予測変化分析データを生成する予測変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段と、
該説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、
該画像検索手段によって検索された前記対応説明画像または前記対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段とを有し、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとを用いて、前記健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、該複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように前記分析データを生成する複合分析処理部とを有し、
該複合分析処理部は、前記個別分析データのうちの、前記分析処理が前記健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて前記複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援装置。
【請求項4】
前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すときの該異常または前記未病項目それぞれの検査結果の異常の改善または該異常の改善のための行動変容に有用な商品または役務の特定に用いられるデータである商品役務コードと、前記健診項目または前記未病項目とが関連付けて登録されている推奨品登録手段と、
該推奨品登録手段に登録されている前記健診項目または前記未病項目のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた前記健診項目または前記未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を推奨品として決定する推奨品決定手段とを更に有する請求項1~3のいずれか一項記載の健康管理支援装置。
【請求項5】
前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すときの該異常または前記未病項目それぞれの検査結果の異常の改善または該異常の改善のための行動変容に有用な商品または役務の特定に用いられるデータである商品役務コードと、前記健診項目または前記未病項目とが関連付けて登録されている推奨品登録手段と、
該推奨品登録手段に登録されている前記健診項目または前記未病項目のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた前記健診項目または前記未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を第1の推奨品として決定し、前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データに応じた前記健診項目または前記未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を第2の推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有する請求項2記載の健康管理支援装置。
【請求項6】
前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すときの該異常または前記未病項目それぞれの検査結果の異常の改善または該異常の改善のための行動変容に有用な商品または役務の特定に用いられるデータである商品役務コードと、前記健診項目または前記未病項目とが関連付けて登録されている推奨品登録手段と、
該推奨品登録手段に登録されている前記健診項目または前記未病項目のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた前記健診項目または前記未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を第1の推奨品として決定し、前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データに応じた前記健診項目または前記未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を第2の推奨品として決定し、前記予測変化分析手段によって生成された前記予測変化分析データに応じた前記健診項目または前記未病項目に関連付けられている前記商品役務コードに対応した商品または役務を第3の推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有する請求項3記載の健康管理支援装置。
【請求項7】
前記画像検索手段は、前記説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データに応じた経年変化説明画像を検索し、
前記提示手段は、前記経年変化説明画像を前記対応説明画像または前記説明画像データとともに提示する請求項2記載の健康管理支援装置。
【請求項8】
前記画像検索手段は、前記説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データに応じた経年変化説明画像および前記予測変化分析手段によって生成された前記予測変化分析データに応じた予測変化分析説明画像を検索し、
前記提示手段は、前記経年変化説明画像および前記予測変化分析説明画像を前記対応説明画像または前記説明画像データとともに提示する請求項3記載の健康管理支援装置。
【請求項9】
前記提示手段は、前記推奨品決定手段によって決定された前記第1の推奨品、第2の推奨品および第3の推奨品を前記対応説明画像または前記説明画像データとともに提示する請求項6記載の健康管理支援装置。
【請求項10】
コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、該コンピュータを
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは前記未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す異常レベルが前記健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、
該画像検索手段によって検索された前記対応説明画像または前記対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段として機能させ、
前記分析処理手段を、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとを用いて、前記健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、該複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように前記分析データを生成する複合分析処理部として機能させ、
該複合分析処理部として機能させるときは、前記個別分析データのうちの、前記分析処理が前記健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて前記複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援プログラム。
【請求項11】
コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、該コンピュータを
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは前記未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す異常レベルが前記健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データであって、前記健診データまたは未病検査データが作成されるもとになった健診または検査が行われた年月が異なり、かつ前記個人が等しいデータを複数用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果または前記複数の未病項目それぞれの検査結果についての前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年変化分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、
該画像検索手段によって検索された前記対応説明画像または前記対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段として機能させ、
前記分析処理手段を、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとを用いて、前記健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、該複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように前記分析データを生成する複合分析処理部として機能させ、
該複合分析処理部として機能させるときは、前記個別分析データのうちの、前記分析処理が前記健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて前記複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援プログラム。
【請求項12】
コンピュータを健康管理支援装置として機能させるための健康管理支援プログラムであって、該コンピュータを
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果が異常を示すか否かまたは前記未病項目それぞれの検査結果の異常の程度を判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す異常レベルが前記健診項目および未病項目それぞれについて含まれる分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データであって、前記健診データまたは未病検査データが作成されるもとになった健診または検査が行われた年月が異なり、かつ前記個人が等しいデータを複数用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果または前記複数の未病項目それぞれの検査結果についての前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年変化分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記分析処理手段によって生成された前記分析データであって、前記年月が異なり、かつ前記個人が等しいデータを複数用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果または前記複数の未病項目それぞれの検査結果についての前記異常レベルについての前記経年異常または前記経年悪化に基づいて、前記計測結果または検査結果それぞれの将来における異常の程度を示す将来異常レベルを予測する予測変化分析処理を行い、その予測結果を示す予測変化分析データを生成する予測変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容の説明を含む説明画像が記憶されている説明画像記憶手段に記憶されている前記説明画像のうちの前記分析処理手段によって生成された前記分析データに応じた対応説明画像を検索する画像検索手段と、
該画像検索手段によって検索された前記対応説明画像または前記対応説明画像の記録位置を特定し得る説明画像データを提示する提示手段として機能させ、
前記分析処理手段を、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行することによって個別分析データを生成する個別分析処理部と、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとを用いて、前記健康状態の異常の程度を判定する複合分析処理を行い、該複合分析処理の結果に応じた複合異常レベルが含まれるように前記分析データを生成する複合分析処理部として機能させ、
該複合分析処理部として機能させるときは、前記個別分析データのうちの、前記分析処理が前記健診データおよび未病検査データの双方に関して行われて前記複合分析処理の対象とされたデータを用いる健康管理支援プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】削除
【補正の内容】