(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106125
(43)【公開日】2024-08-07
(54)【発明の名称】塗工装置
(51)【国際特許分類】
B05C 5/02 20060101AFI20240731BHJP
B05C 11/00 20060101ALI20240731BHJP
B05C 11/10 20060101ALI20240731BHJP
【FI】
B05C5/02
B05C11/00
B05C11/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023010252
(22)【出願日】2023-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】000240341
【氏名又は名称】株式会社ヒラノテクシード
(74)【代理人】
【識別番号】110003395
【氏名又は名称】弁理士法人蔦田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大森 克洋
(72)【発明者】
【氏名】日浅 丈夫
(72)【発明者】
【氏名】笹野 祐史
【テーマコード(参考)】
4F041
4F042
【Fターム(参考)】
4F041AA12
4F041AB01
4F041BA05
4F041BA12
4F041CA03
4F041CA13
4F041CA16
4F042AA22
4F042AB00
4F042BA06
4F042BA08
4F042BA12
4F042BA25
4F042BA27
4F042CA01
4F042CB02
(57)【要約】
【課題】ウエブにストライプ塗工する場合にそれぞれの塗工部の幅方向の塗工厚を均一にできる塗工装置を提案する。
【解決手段】塗工装置1のダイ10は、先端がウエブWの幅方向に沿って配される第1本体12と、先端がウエブWの幅方向に沿って配され、かつ、第1本体12と組み合わされる第2本体14と、第1本体12と第2本体14に挟持され、第1本体12と第2本体14の間に塗工液の複数の流通路64と、第1本体12の先端と第2本体の先端との間であって複数の流通路64にそれぞれ連通する吐出口42を形成する板状のシム16と、それぞれの流通路64が形成されている位置に対応する第2本体14を、第1本体12の方向に押圧する複数の押圧装置78とを有する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックアップロールに抱きかかえられて一定の搬送方向に搬送されるウエブに塗工液をストライプ塗工するダイを有する塗工装置において、
前記ダイは、
先端が前記ウエブの幅方向に沿って配される第1本体と、
先端が前記ウエブの幅方向に沿って配され、かつ、前記第1本体と組み合わされる第2本体と、
前記第1本体と前記第2本体に挟持され、前記第1本体と前記第2本体の間に前記塗工液の複数の流通路と、前記第1本体の前記先端と前記第2本体の前記先端との間であって複数の前記流通路にそれぞれ連通する吐出口を形成する板状のシムと、
それぞれの前記流通路が形成されている位置に対応する前記第2本体を、前記第1本体の方向に押圧する複数の押圧手段と、
を有することを特徴とする塗工装置。
【請求項2】
それぞれの前記押圧手段は、それぞれの前記流通路の前記幅方向の中央部分に対応する位置の前記第2本体を、前記第1本体の方向に押圧する、
請求項1に記載の塗工装置。
【請求項3】
それぞれの前記流通路に対応する位置における前記第2本体の前記搬送方向の厚みは、前記流通路以外の位置の前記第2本体の前記搬送方向の厚みより薄い、
請求項1に記載の塗工装置。
【請求項4】
前記第1本体において、前記第2本体と組み合わさる面に液溜め部が前記幅方向に形成されると共に、前記液溜め部と前記先端との間にランド面が形成され、
前記シムは、
前記ランド面以外の前記液溜め部の三方向を覆うシム本体と、
前記ランド面に所定間隔毎に配された複数の閉塞片と、
を有し、
隣接する前記閉塞片の間に前記流通路が形成される、
請求項1に記載の塗工装置。
【請求項5】
前記閉塞片は、前記シム本体から櫛歯状に突出している、
請求項4に記載の塗工装置。
【請求項6】
前記閉塞片は、前記シム本体と別体である、
請求項4に記載の塗工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエブの塗工装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、長尺状のウエブに塗工液を、ストライプ塗工するダイを有する塗工装置が提案されている。このストライプ塗工とは、ダイに櫛歯状のシムを組み付け、ウエブの幅方向に沿って非塗工部、塗工部、非塗工部、塗工部、非塗工部と交互に塗工する塗工方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-28839号公報
【特許文献2】特開2017-35668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
最近、ストライプ塗工する場合に、ウエブに塗工されたそれぞれの塗工部の幅方向の厚みを高い精度で均一にすることが要求されている。しかし、ストライプ塗工されるそれぞれの塗工部の幅方向の塗工厚を微調整して、均一にすることは難しいという問題点があった。
【0005】
そこで本発明は上記問題点に鑑み、ウエブにストライプ塗工する場合にそれぞれの塗工部の幅方向の塗工厚を均一にできる塗工装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、バックアップロールに抱きかかえられて搬送されるウエブに塗工液をストライプ塗工するダイを有する塗工装置において、前記ダイは、先端が前記ウエブの幅方向に沿って配される第1本体と、先端が前記ウエブの幅方向に沿って配され、かつ、前記第1本体と組み合わされる第2本体と、前記第1本体と前記第2本体に挟持され、前記第1本体と前記第2本体の間に前記塗工液の複数の流通路と、前記第1本体の前記先端と前記第2本体の前記先端との間であって複数の前記流通路にそれぞれ連通する吐出口を形成する板状のシムと、それぞれの前記流通路が形成されている位置に対応する前記第2本体を、前記第1本体の方向に押圧する複数の押圧手段と、を有することを特徴とする塗工装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ウエブに塗工部をそれぞれ形成する複数の流通路の高さを、それぞれの押圧手段で調整し、これによって吐出口から吐出される塗工厚さを均一にできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態の塗工装置の全体の説明図である。
【
図2】ダイでストライプ塗工した場合の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施形態のウエブWにストライプ塗工を行う塗工装置1について
図1~
図7を参照して説明する。長尺状のウエブWとしては、金属箔、フィルム、メッシュ状の金属、紙、布帛などである。
【0010】
(1)塗工装置1
塗工装置1の構造について
図1と
図2と
図6を参照して説明する。塗工装置1は、
図1に示すように、モータ3によって一定の回転速度で回転するバックアップロール2、ポンプ4、塗工液のタンク5、ダイ10を有している。なお、以下の説明で、左右方向とはウエブWの幅方向を意味し、前後方向に関しては、
図1においてダイ10の前方にバックアップロール2があるとして説明する。
【0011】
バックアップロール2はウエブWを抱きかかえて下から上へ一定速度で搬送させる。このバックアップロール2の後方には、ダイ10が水平方向(横向き)に配されている。ダイ10は、
図1に示すように第1本体12と第2本体14とシム16とを有している。ポンプ4は、タンク5に蓄積されている塗工液をダイ10の液溜め部38に圧送する。
図6に示すように、ダイ10は、その前端部にある吐出口42から塗工液をウエブWにストライプ塗工する。これにより、
図2に示すように、ウエブWには、塗工部6と非塗工部7とが交互に形成できる。
【0012】
(2)第1本体12
ダイ10の第1本体12について
図4~
図6を参照して説明する。
図4に示すように、第1本体12は、左右方向に長いほぼ四角柱であって、上面18は水平な平らな面で形成されている。下面20は水平な平らな面で形成されている。この下面20の前端部に続いて下傾斜面22が形成されている。下傾斜面22は、第1本体12の短手方向の断面形状において前方に行くほど狭くなるように形成されている。第1本体12の後面24は、垂直方向に平らな面で構成されている。第1本体12の左右両面は、垂直方向に平らな面で構成されている。
【0013】
第1本体12の上面18の前端部と下傾斜面22の前端部が交わる位置には、
図4~
図6に示すように、下リップ部26が形成されている。この下リップ部26は左右方向に長い直方体であり、その前面は垂直方向に平らな面である。そして、この下リップ部26は、第1本体12の前端部から前方に突出した唇のようになっている。
【0014】
図4~
図6に示すように、第1本体12の上面18には、左右方向に長い凹部である液溜め部38が形成されている。液溜め部38は、平面形状が長方形であって第1本体12の上面18の中央部分に設けられている。液溜め部38の左右方向における底面の中央部分には塗工液が供給される供給口44が形成され、この供給口44は、下面20に上下方向に貫通している。
【0015】
図4に示すように、第1本体12における液溜め部38の外周部の位置には、複数のボルト孔56が上下方向に貫通している。
【0016】
また本明細書では、
図4に示すように、液溜め部38の前方に位置する上面18と下リップ部26の上面を合わせて「ランド面」40という。
【0017】
(3)第2本体14
ダイ10の第2本体14について
図3~
図7を参照して説明する。
図3~
図5に示すように、第2本体14は、左右方向に長いほぼ四角柱であって、左右方向の寸法に関しては第1本体12と同じ寸法で形成されている。第2本体14の下面30は、水平な平らな面で形成されている。上面28も水平な平らな面で形成されている。この上面28の前端部に続いて上傾斜面32が形成されている。上傾斜面32は、第2本体14の短手方向の断面形状において前方に行くほど狭くなるように形成されている。第2本体14の後面34は、平らな面で形成されている。第2本体14の左右両面は、平らな面で構成されている。
【0018】
上傾斜面32と下面30が交わる位置には、
図4~
図6に示すように、上リップ部36が形成されている。この上リップ部36は左右方向に長い直方体であり、その前面は垂直方向に平らな面である。そして、上リップ部36は、第2本体14の前端部から前方に唇のように突出した状態となっている。
【0019】
上傾斜面32には、
図3~
図6に示すように、幅方向において切欠き部70が形成されている。この切欠き部70は、上傾斜面32の上面、左面、右面、前面を切欠いた形状であり、切欠き部70によって、第2本体14の前部には、水平な平らな面である取り付け面72と、取り付け面72の前端部に垂直な垂直面88が形成されている。
図3~
図7に示すように、この取り付け面72には、所定間隔毎に平面形状が長方形の凹部74が形成されている。この凹部74が形成されている位置は、後から説明するようにウエブWの塗工部6に対応する位置である。また、隣接する凹部74,74の間、すなわち、凹部74の四周の縁部分を盛り上がり部86という。凹部74の底面76から、第2本体14の下面30までの寸法はaであり(
図7の拡大図参照)、この凹部74が設けられていない盛り上がり部86よりも薄く形成されている。
【0020】
図6と
図7に示すように、凹部74の上部には、押圧手段である押圧装置78が設けられている。この押圧装置78は、凹部74の前後の縁部の盛り上がり部86に載置された台座80の上に油圧式又は空気圧式のアクチュエーター82が設けられている。このアクチュエーター82の下面には、円柱型の押圧棒84が下方に突出し、その押圧棒84の下面が凹部74の底面76に接触している。そしてこのアクチュエーター82が作動すると押圧棒84が下方に移動し、凹部74の底面76を下方に押圧する。この押圧棒84が押圧する点Pは、前後方向において底面76の中央部分であり(
図6参照)、また、左右方向において底面76の中央部分である(
図7参照)。そしてこの点Pの位置が、後から説明する吐出口42の幅方向の中央位置に該当する。また、
図7に示すように押圧装置78の右側面からは、アクチュエーター82に油又は空気を送るためのパイプ66が設けられている。
【0021】
図7に示すように、隣接する凹部74,74に挟まれている盛り上がり部86には、ボルト孔58が上下方向に貫通している。このボルト孔58の位置は、第1本体12のランド面に設けられたボルト孔56に対応している。
図4~
図5に示すように、盛り上がり部86以外の第1本体12の複数のボルト孔56の位置に対応して、第2本体14には複数のボルト孔60が上下方向に貫通している。
【0022】
(4)シム16
ダイ10のシム16について
図2~
図7を参照して説明する。シム16は、
図4、
図5に示すように、櫛歯状であり、厚み寸法bの薄い金属板より形成され、後片46、左片48、右片50、閉塞片52が一体に形成されている。
【0023】
図4、
図5に示すように、後片46は、平面形状が長方形であり、液溜め部38の後方にある上面18に配される。
【0024】
図4、
図5に示すように、左片48は、平面形状が長方形であり、後片46の左端部から前方に延び、液溜め部38の左側の上面に配される。
【0025】
図4、
図5に示すように、右片50は、平面形状が長方形であり、後片46の右端部から前方に延び、液溜め部38の右側の上面18に配される。
【0026】
図4、
図5に示すように、閉塞片52は、平面形状が長方形であり、左片48と右片50との間の後片46の前端部から所定間隔e毎に前方にn個(n=>1、
図4、
図5では4個)突出している。閉塞片52の幅は、寸法dで形成されている。それぞれの閉塞片52の前部は、
図5に示すように、ランド面40に載置され、閉塞片52の長さは、その前端部が下リップ部26の前端部と一致するように形成されている。
【0027】
図4、
図5に示すように、第1本体12の複数のボルト孔56に位置に対応して、シム16には、複数のボルト孔62が貫通している。
【0028】
ダイ10によってストライプ塗工をする場合に、
図2、
図7に示すように、この閉塞片52の位置が、ウエブWの非塗工部7の位置に対応し、隣接する閉塞片52,52の間が、塗工部6の位置に対応する。
図2に示すようにウエブWに形成される5個の塗工部6の幅Dと非塗工部7の幅Eとは予め判明しているが、実際には非塗工部7の幅Dと嵌合溝の幅d、及び非塗工部7の幅Eと隣接する閉塞片52,52の間隔eとは完全に一致しない。そのため、予め実験を行い、非塗工部7の幅Dと塗工部6の幅Eが得られるように、閉塞片52の幅dと閉塞片52,52の間隔eとを求めておく。
【0029】
(5)ダイ10の組み立て方法
次に、ダイ10の組み立て方法について
図2~
図7を参照して説明する。
【0030】
第1に、
図4、
図5に示すように、第1本体12の上面18に、シム16を載置する。この場合に、液溜め部38の後部にシム16の後片46が配され、液溜め部38の左側に左片48が配され、液溜め部38の右側に右片50が配される。そして、4個の閉塞片52が、液溜め部38に架け渡され、閉塞片52の前部がランド面40に載置され、閉塞片52の前端部が、下リップ部26の前端部に一致するように配される。このとき、第1本体12のボルト孔56と、シム16のボルト孔62が一致している。
【0031】
第2に、
図3、
図5に示すように、シム16を載置した第1本体12に、第2本体14を取り付ける。このとき、隣接する閉塞片52,52の間に、第2本体14の押圧装置78が位置するようになる。そして、
図3に示すように、ボルト54を第2本体14のボルト孔58,60からシム16のボルト孔62を通し、最後に第1本体12のボルト孔56に通し、第1本体12、第2本体14、シム16をボルト54で一体に固定する。
【0032】
第1本体12、シム16、第2本体14を一体に固定すると、
図6、
図7に示すように、ランド面40には、閉塞片52が配置されている閉塞部分と、隣接する閉塞片52の間に形成された流通路64が形成される。この流通路64の先端部が吐出口42に連通している。この流通路64と吐出口42の高さ方向の寸法は、シム16の厚みbと同じである。
【0033】
図7に示すように、押圧装置78の押圧棒84は、凹部74の底面76に接し、この押圧する点Pの位置は、底面76の幅方向の中央部分、すなわち、流通路64、吐出口42の幅方向の中央部分の位置に該当する。アクチュエーター82が押圧棒84で底面76を押圧すると、この底面76の幅方向の中央部分が第1本体12側に押圧され、流通路64の幅方向の中央部分、すなわち吐出口42の中央部分が狭くなる方向に押圧される。このように押圧する理由は、流通路64に塗工液を流した場合に、その塗工液の液圧により、底面76の中央部分が上方に押され、流通路64の幅方向においてその中央部分の高さが最も高くなるからである。そのため、押圧棒84で底面76の中央部分を下方に押圧し、流通路64の高さが、幅方向において全て同じになるようにする。これにより、ウエブWに塗工部6を形成した場合に、塗工部6の幅方向の厚みが均一となる。また、底面76の厚さaが盛り上がり部86より薄く形成されているため、押圧装置78で凹部74の底面76を押圧するときに、押圧力Fをそれほど強くしないでも下方に底面76を湾曲させることができる。このアクチュエーター82の調整方法は例えば下記の通り行う。
【0034】
第1に、
図2に示すように、ダイ10でウエブWにテスト塗工を行い、ストライプ塗工した各塗工部6における幅方向の塗工厚みを測定する。
【0035】
第2に、それぞれの塗工部6において、塗工部6の塗工厚が幅方向において均一になっていれば、その塗工部6のアクチュエーター82の調整を行わない。
【0036】
第3に、塗工厚が幅方向において均一になっていない塗工部6は、押圧棒84を下方に移動させて押圧力Fで押圧して底面76を下方に湾曲させ、流通路64の中央部分の高さを狭くする。そして、塗工部6の塗工厚が幅方向において均一になるまでアクチュエーター82の押圧力Fを次第に強くするフィードバック制御を行う。
【0037】
(6)塗工装置1の動作状態
次に、塗工装置1の動作状態について説明する。ストライプ塗工したそれぞれの塗工部6の塗工厚が幅方向において均一になるようにアクチュエーター82で調整した後に、
図1に示すように、モータ3によって一定の回転速度でバックアップロール2が回転し、その後周面で抱きかかえたウエブWを下から上へ一定速度で走行する。ポンプ4は、タンク5に蓄積されている塗工液をダイ10の供給口44に圧送する。ダイ10に圧送された塗工液は、液溜め部38で左右に拡がり、隣接する閉塞片52,52の間の流通路64を通り、リップ部分の前面にある吐出口42からウエブWに塗工され、
図2に示すように、ストライプ状の塗工部6を形成する。一方、閉塞片52の位置は塗工液が塗工されず非塗工部7となる。
【0038】
これにより、ウエブWには、
図2に示すように、幅Eの塗工部6と幅Dの非塗工部7とが交互に形成され、ストライプ塗工ができる。
【0039】
(7)効果
本実施形態によれば、塗工装置1でウエブWにストライプ塗工する場合に、ストライプ塗工されたそれぞれの塗工部6の幅方向の厚みが均一になるように、それぞれの押圧装置78で調整できる。
【変更例】
【0040】
上記実施形態では、シム16の後片46と左右両片48,50、複数の閉塞片52とは一体であったが、
図8に示すように、複数の閉塞片52のみが後片46と左右両片48,50とは別体であってもよい。この場合には、閉塞片52には2個のボルト孔68,68を前後方向に2個設け、ランド面40に配置するときに閉塞片52の姿勢がずれないようにする。
【0041】
上記では本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0042】
10・・・ダイ、12・・・第1本体、14・・・第2本体、16・・・シム、18・・・上面、20・・・下面、38・・・液溜め部、40・・・ランド面、42・・・吐出口、46・・・後片、48・・・左片、50・・・右片、52・・・閉塞片、64・・・流通路、70・・・切欠き部、72・・・取り付け面、74・・・凹部、76・・・底面、78・・・押圧装置、80・・・台座、82・・・アクチュエーター、84・・・押圧棒、86・・・盛り上がり部