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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106133
(43)【公開日】2024-08-07
(54)【発明の名称】レーザ加工機
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/00 20140101AFI20240731BHJP
   B23K 26/082 20140101ALI20240731BHJP
【FI】
B23K26/00 Q
B23K26/08 H
B23K26/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023010260
(22)【出願日】2023-01-26
(71)【出願人】
【識別番号】390014672
【氏名又は名称】株式会社アマダ
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】神崎 大輔
(72)【発明者】
【氏名】直原 孝明
【テーマコード(参考)】
4E168
【Fターム(参考)】
4E168CA00
4E168CB03
4E168CB08
4E168DA24
4E168DA28
4E168EA17
4E168KA15
4E168KA16
(57)【要約】
【課題】複数のセンサを組み合わせることによって、レーザ加工機に加わるさまざまな衝撃や衝突を検出することのできるレーザ加工機を提供する。
【解決手段】 レーザ加工機1は、レーザビームを照射する加工ノズル13と、加工ノズル13が脱着可能に装着された加工ヘッド本体11とを備え、衝撃を検出する衝撃センサ15、17と、加工ノズル13が加工ヘッド本体11に固定されていることを検出するロックセンサと、加工ヘッド本体11が取り付けられたロボットアーム5を駆動する駆動モータの過負荷によって衝突を検出する衝突検出センサ7とを設けている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザビームを照射する加工ノズルと、
前記加工ノズルが脱着可能に装着された加工ヘッド本体とを備え、
衝撃を検出する衝撃センサと、
前記加工ノズルが前記加工ヘッド本体に固定されていることを検出するロックセンサと、
前記加工ヘッド本体が取り付けられたロボットアームを駆動する駆動モータの過負荷によって衝突を検出する衝突検出センサと
を設けたレーザ加工機。
【請求項2】
前記衝撃センサを、前記加工ヘッド本体に設けた請求項1に記載のレーザ加工機。
【請求項3】
前記ロックセンサを、前記加工ヘッド本体に設けた請求項1または2に記載のレーザ加工機。
【請求項4】
前記ロックセンサは、前記加工ノズルを前記加工ヘッド本体に固定するロック機構のロックが解除されたことを検出する近接センサである請求項3に記載のレーザ加工機。
【請求項5】
前記衝撃センサは、前記ロボットアームと前記加工ヘッド本体とを連結する連結部に設けられている請求項1または2に記載のレーザ加工機。
【請求項6】
前記衝撃センサは、前記ロボットアームの左右方向への衝撃を検出するセンサと、前記ロボットアームの上下方向への衝撃を検出するセンサとを少なくとも有する請求項5に記載のレーザ加工機。
【請求項7】
前記衝撃センサは、加速度センサである請求項1または2に記載のレーザ加工機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ加工機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、トーチの破損を防止するための構造を備えたレーザ加工機が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されたレーザ加工機では、加工ヘッドの先端に設けられたトーチにギャップセンサを設置することによって、トーチがワークに接触したことを検出していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6-182569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来のレーザ加工機では、加工ヘッドの先端にギャップセンサを設置しているだけなので、加工ノズルの接触は検出できるもののそれ以外の加工ヘッドへの衝撃やロボットアームの衝突などを検出することはできなかった。したがって、従来のレーザ加工機では、レーザ加工機に加わるさまざまな衝撃や衝突を検出することができないという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係るレーザ加工機は、レーザビームを照射する加工ノズルと、前記加工ノズルが脱着可能に装着された加工ヘッド本体とを備え、衝撃を検出する衝撃センサと、前記加工ノズルが前記加工ヘッド本体に固定されていることを検出するロックセンサと、前記加工ヘッド本体が取り付けられたロボットアームを駆動する駆動モータの過負荷によって衝突を検出する衝突検出センサとを設けている。
【0006】
上述した構成のレーザ加工機では、衝撃センサとロックセンサと衝突検出センサとを組み合わせることによって、それぞれのセンサを単独で使用した場合には検出できない部分を補うことが可能となる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様に係るレーザ加工機によれば、複数のセンサを組み合わせることによって、それぞれのセンサを単独で使用した場合には検出できない部分を補うことができるので、レーザ加工機に加わるさまざまな衝撃や衝突を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施形態に係るレーザ加工機の構造を示す斜視図である。
図2図2は、一実施形態に係るレーザ加工機の加工ヘッドの構造を示す拡大図である。
図3図3は、一実施形態に係るレーザ加工機における衝撃センサの設置位置を説明するための拡大図である。
図4図4は、一実施形態に係るレーザ加工機における加工ヘッド本体のロック機構の構造を示す拡大図である。
図5図5は、一実施形態に係るレーザ加工機における加工ヘッド本体のロック機構のロックが解除された状態を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を適用した一実施形態について図面を参照して説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0010】
図1は、本実施形態に係るレーザ加工機の構造を示す斜視図であり、図2は、加工ヘッド3の構造を示す拡大図である。図1に示すように、レーザ加工機1は、加工ヘッド3と、ロボットアーム5と、衝突検出センサ7と、コントローラ9を備えている。特に、レーザ加工機1は、図1、2に示すように、レーザビームを照射する加工ノズル13と、加工ノズル13が脱着可能に装着された加工ヘッド本体11とを備え、衝撃を検出する衝撃センサ15、17と、加工ノズル13が加工ヘッド本体11に固定されていることを検出するロックセンサと、加工ヘッド本体11が取り付けられたロボットアーム5を駆動する駆動モータの過負荷によって衝突を検出する衝突検出センサ7とを設けている。ロックセンサは、下記図4に示す近接センサ41が対応する。
【0011】
レーザ加工機1は、図1に示すロボットアーム5の動作によって、加工ヘッド3をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向へ移動させ、金属製のワークに対してレーザ溶接やレーザ切断等のレーザ加工を行う。X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、それぞれロボットアーム5の前後方向、左右方向、上下方向に対応する。
【0012】
加工ヘッド3は、ファイバレーザ発振器又はYAGレーザ発振器などのレーザビームを発振するレーザ発振器(図示省略)に、伝送ファイバ10を介して接続され、レーザ発振器から供給されたレーザビームをワークに向けて照射する。図2に示すように、加工ヘッド3は、加工ヘッド本体11と、加工ノズル13を備え、ロボットアーム5の先端に設けられている。
【0013】
加工ヘッド本体11は、ロボットアーム5の先端に取り付けられ、加工ノズル13が脱着可能に装着されている。また、加工ヘッド本体11には、衝撃センサ15、17が設けられている。加工ヘッド本体11の内部には、伝送ファイバ10から射出されたレーザビームをコリメートするコリメートレンズ、及びコリメートされたレーザビームを集束する集束レンズが設けられている。
【0014】
さらに、加工ヘッド本体11には、ロボットアーム5に連結するための連結部19が設けられており、この連結部19にロボットアーム5を連結することによって、加工ヘッド本体11がロボットアーム5の先端に取り付けられている。
【0015】
連結部19は、水平方向に長い直方体の形状をしており、加工ヘッド本体11の側面から突出して形成され、連結部19の上面で連結具21を介してロボットアーム5の先端に連結されている。連結具21は、連結部19の上面の幅よりも狭い直径を有する円柱状の形状をしており、連結部19の上面に設けられている。
【0016】
衝撃センサ15、17は、衝撃を検出するセンサであり、加工ヘッド本体11に設けられている。特に、衝撃センサ15、17は、ロボットアーム5と加工ヘッド本体11とを連結する連結部19に設けられている。図3は、衝撃センサ15、17の設置位置を説明するための拡大図である。図3に示すように、衝撃センサ15は、連結具21の側面に設けられており、Y軸方向(ロボットアーム5の左右方向)への衝撃を検出する加速度センサである。また、衝撃センサ17は、連結部19の上面に設けられており、Z軸方向(ロボットアーム5の上下方向)の衝撃を検出する加速度センサである。尚、X軸方向(ロボットアーム5の前後方向)にも衝撃センサを設けてもよいが、X軸方向の衝撃センサはZ軸方向の衝撃センサで代用することができる。そこで、コストを低減するためにX軸方向には衝撃センサを設けずに、少なくともY軸方向とZ軸方向に衝撃センサを設けておけばよい。
【0017】
このように、衝撃センサ15、17を、図2に示す加工ヘッド本体11に設けたことにより、加工ノズル13に近い位置に衝撃センサを設置できるので、加工ヘッド本体11に加わる微力な衝撃だけでなく、加工ノズル13に加わる微力な衝撃も検出することができる。また、衝撃センサ15、17は、加速度センサのような小型で軽量なセンサを使用することができるので、加工ヘッド3を小型化することが可能となる。さらに、衝撃センサ15、17を連結部19の上面側に設置したことによって、反射したレーザビームの影響を受けることがなくなり、オペレータが接触しにくいので、衝撃センサ15、17の破損を低減することができる。
【0018】
加工ノズル13は、図2に示すように、加工ヘッド本体11にロック機構23によって脱着可能に装着され、ワークに向けてレーザビームを照射する。加工ノズル13には、加工条件に合わせて種々の形状が存在する。例えば、加工ノズル13には、全体的に細長に形成された細型の加工ノズル、レーザ切断を行うための切断用の加工ノズル、レーザ溶接中に自己冷却を行う自己冷却用の加工ノズルが存在する。
【0019】
ロック機構23は、加工ヘッド本体11の対向する一対の側面にそれぞれ設けられ、加工ノズル13を加工ヘッド本体11に接続して固定する。図4は、ロック機構23の構造を示す拡大図であり、図5はロック機構23のロックが解除された状態を示す拡大図である。図4では、加工ヘッド本体11の一方の側面に設けられたロック機構23のみを示しているが、反対側の側面にもロック機構23が設けられている。
【0020】
図4に示すように、ロック機構23は、接続プレート31と、ロック部材33とを有する。ロック機構23は、加工ノズル13に障害物が接触して加工ノズル13の装着位置がずれると、図5に示すように、ロック部材33が加工ヘッド本体11の側方に倒れてロックが解除される。一方、加工ノズル13を加工ヘッド本体11に固定する場合には、ロック部材33を押し上げることによって、ロック機構23がロックされて加工ノズル13が加工ヘッド本体11の装着位置に固定される。
【0021】
接続プレート31は、細長い板状に形成され、その上端部がロック部材33に回動可能に接続されている。接続プレート31の下端部には、加工ノズル13の方向に突出した形状の爪部35が形成されている。
【0022】
ロック部材33は、逆U字形状に形成され、その下端部が加工ヘッド本体11の側面に回動可能に接続されている。また、ロック部材33の逆U字形状の中間部では、接続プレート31の上端部が回動可能に接続されている。
【0023】
このような構造のロック機構23において、図4に示すロックされた状態では、ロック部材33が加工ヘッド本体11の側面に形成された溝37に収容され、接続プレート31はロック部材33の逆U字形状の間の空間に収容される。このとき、接続プレート31の爪部35が、加工ノズル13の溝39に設けられた段差に噛み合うことによって、加工ノズル13が加工ヘッド本体11に固定される。
【0024】
さらに、加工ヘッド本体11には、非接触で検出対象物を検出することのできる近接センサ41が設けられている。この近接センサ41は、加工ノズル13が加工ヘッド本体11に固定されていることを検出するロックセンサとして機能する。近接センサ41は、ロック機構23がロックされていることを検出することによって、加工ノズル13が加工ヘッド本体11に固定されていることを検出する。一方、近接センサ41は、ロック機構23のロックが解除されたことを検出することによって、加工ノズル13が装着位置からずれた、あるいは加工ノズル13が落下したことを検出する。
【0025】
図4に示すように、近接センサ41は、加工ヘッド本体11の側面に埋め込まれており、センサの検出面が溝37の側面に露出している。したがって、溝37にロック部材33が収容されている間は、近接センサ41がロック部材33を検出しているので、ロック機構23がロックされ、加工ノズル13が正常な位置に固定されていると判断する。
【0026】
一方、加工ノズル13に障害物が接触して加工ノズル13の装着位置がずれた場合や加工ノズル13が落下した場合には、図5に示すように、ロック部材33が加工ヘッド本体11の側方に倒れる。したがって、近接センサ41はロック部材33を検出できない状態になるので、ロック機構23のロックが解除されたことを検出し、加工ノズル13が装着位置からずれた、あるいは加工ノズル13が落下したと判断する。
【0027】
ロボットアーム5は、先端に加工ヘッド3が取り付けられており、複数の駆動軸を備えてサーボモータ等の駆動モータによって駆動されているので、加工ヘッド3をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動させることができる。
【0028】
衝突検出センサ7は、ロボットアーム5の駆動軸を駆動する駆動モータの過負荷を検出することによって、加工ヘッド3またはロボットアーム5の衝突を検出する。加工ヘッド3またはロボットアーム5が衝撃を伴わずに障害物に接触している場合には、衝撃センサ15、17では検出することができない。しかし、衝突検出センサ7を備えていることにより、このような衝突であっても検出することが可能となる。
【0029】
コントローラ9は、図示していないNC(Numerical Control)装置に搭載され、ロボットアーム5の移動を制御するとともに、レーザ溶接やレーザ切断等のレーザ加工を実施するようにレーザ加工機1を制御する。また、コントローラ9は、各センサで異常が検出されると、アラームを出力してレーザ加工機1の駆動を停止する。例えば、衝撃センサ15、17で所定値以上の衝撃が検出されると、コントローラ9はレーザ加工機1の動作を停止させる。また、ロック機構23のロックが解除されて、近接センサ41からの検出信号が途絶えると、コントローラ9は、加工ノズル13の位置ずれまたは落下と判断して、レーザ加工機1の動作を停止させる。さらに、衝突検出センサ7でロボットアーム5の駆動モータの過負荷が検出されると、コントローラ9は、レーザ加工機1の動作を停止させる。
【0030】
上述したように、本実施形態に係るレーザ加工機1は、衝撃センサ15、17と、近接センサ41と、衝突検出センサ7の3種類のセンサを備えている。これにより、レーザ加工機1に衝撃が加わった場合には、衝撃センサ15、17で検出することができる。一方、衝撃を伴わない接触があった場合でも、加工ノズル13の位置ずれまたは落下を近接センサ41で検出することができ、加工ヘッド3とロボットアーム5の接触を衝突検出センサ7で検出することができる。したがって、本実施形態に係るレーザ加工機1は、これらの3種類のセンサを組み合わせることによって、衝撃が有る場合だけでなく、衝撃がない場合であっても、レーザ加工機1に生じる異常を検出することができる。
【0031】
[実施形態の効果]
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係るレーザ加工機1では、レーザビームを照射する加工ノズル13と、加工ノズル13が脱着可能に装着された加工ヘッド本体11とを備え、衝撃を検出する衝撃センサ15、17と、加工ノズル13が加工ヘッド本体11に固定されていることを検出するロックセンサと、加工ヘッド本体11が取り付けられたロボットアーム5を駆動する駆動モータの過負荷によって衝突を検出する衝突検出センサ7とを設けている。これにより、衝撃センサ15、17とロックセンサと衝突検出センサ7とを組み合わせることによって、それぞれのセンサを単独で使用した場合には検出できない部分を補うことが可能となる。したがって、複数のセンサを組み合わせることによって、レーザ加工機に加わるさまざまな衝撃や衝突を検出することができる。
【0032】
具体的に、衝撃センサ15、17を設けたことにより、加工ヘッド本体11、加工ノズル13及びロボットアーム5を含むレーザ加工機1の全体に加わる衝撃を検出することができる。また、ロックセンサを設けたことにより、加工ノズル13が障害物に接触して、加工ノズル13の位置ずれや落下が発生したことを検出することができる。特に、加工ノズル13が衝撃を伴わずに障害物に接触した場合には、衝撃センサ15、17では異常を検出することはできないが、ロックセンサを設けたことにより、このような場合でも加工ノズル13の位置ずれや落下を検出することができる。さらに、衝突検出センサ7を設けたことにより、加工ヘッド3またはロボットアーム5が障害物に衝突したことを検出することができる。特に、加工ヘッド3またはロボットアーム5が衝撃を伴わずに障害物に接触した場合には、衝撃センサ15、17では検出することができない。しかし、衝突検出センサ7を備えていることにより、このような衝突であっても検出することが可能となる。
【0033】
また、本実施形態に係るレーザ加工機1では、衝撃センサ15、17を、加工ヘッド本体11に設けている。これにより、複数の加工ノズルを利用する場合であっても加工ノズルにそれぞれ衝撃センサを設置する必要がないので、コストを低減することができる。また、加工ノズル13に近い位置に衝撃センサ15、17を設置できるので、加工ヘッド本体11に加わる微力な衝撃だけでなく、加工ノズル13に加わる微力な衝撃も検出することができる。
【0034】
また、本実施形態に係るレーザ加工機1では、ロックセンサを、加工ヘッド本体11に設けている。これにより、複数の加工ノズルを利用する場合であっても加工ノズルにそれぞれロックセンサを設置する必要がないので、コストを低減することができる。
【0035】
さらに、本実施形態に係るレーザ加工機1のロックセンサは、加工ノズル13を加工ヘッド本体11に固定するロック機構23のロックが解除されたことを検出する近接センサ41である。これにより、近接センサ41は非接触なので、ロック機構23の近くに設置するだけで、コストを増大させることなく、加工ノズル13の位置ずれや落下を検出することができる。
【0036】
また、本実施形態に係るレーザ加工機1では、衝撃センサ15、17が、ロボットアーム5と加工ヘッド本体11とを連結する連結部19に設けられている。これにより、衝撃センサ15、17が反射したレーザビームの影響を受けることがなくなり、オペレータが衝撃センサ15、17に接触しにくくなるので、衝撃センサ15、17の破損を低減することができる。
【0037】
さらに、本実施形態に係るレーザ加工機1の衝撃センサ15、17は、ロボットアーム5の左右方向への衝撃を検出するセンサと、ロボットアーム5の上下方向への衝撃を検出するセンサとを少なくとも有している。これにより、ロボットアーム5の前後方向への衝撃を検出するセンサを省略できるので、コストを低減することができる。
【0038】
また、本実施形態に係るレーザ加工機1では、衝撃センサ15、17が加速度センサである。これにより、小型で軽量な加速度センサを使用して衝撃を検出できるので、加工ヘッド3を小型化することが可能となる。
【0039】
ただし、上述の実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計などに応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0040】
1 レーザ加工機
3 加工ヘッド
5 ロボットアーム
7 衝突検出センサ
9 コントローラ
10 伝送ファイバ
11 加工ヘッド本体
13 加工ノズル
15、17 衝撃センサ
19 連結部
21 連結具
23 ロック機構
31 接続プレート
33 ロック部材
35 爪部
37、39 溝
41 近接センサ
図1
図2
図3
図4
図5