(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106516
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】超音波美容器
(51)【国際特許分類】
A61H 23/02 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
A61H23/02 341
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023010804
(22)【出願日】2023-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】517246612
【氏名又は名称】株式会社はいぽけっと
(74)【代理人】
【識別番号】100167715
【弁理士】
【氏名又は名称】古岩 信嗣
(74)【代理人】
【氏名又は名称】古岩 信幸
(74)【代理人】
【識別番号】100185476
【弁理士】
【氏名又は名称】宮下 桂輔
(72)【発明者】
【氏名】阿部 吉伸
(72)【発明者】
【氏名】ソン ミヨン
【テーマコード(参考)】
4C074
【Fターム(参考)】
4C074AA05
4C074BB01
4C074CC03
4C074DD05
4C074EE01
4C074FF01
4C074GG01
(57)【要約】
【課題】
複雑な凹凸を有する顔の肌であっても、ヘッド部を容易に接触させることができ、これにより、顔の隅々まで容易に洗浄することを可能にするとともに、毛穴の奥の深部の汚れも容易に除去することを可能とする超音波美容器を提供することを目的とする。
【解決手段】
超音波振動子2を収容するケース3と、ケース3に取り付けられ、超音波振動子2と接続し、超音波振動子2の振動によって振動するヘッド部4を設け、ヘッド部4を縦長薄板状とし、側面視にて湾曲させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波振動子を収容するケースと、
前記ケースに取り付けられ、前記超音波振動子と接続し、前記超音波振動子の振動によって振動するヘッド部を備え、
前記ヘッド部が、縦長薄板状であり、側面視にて湾曲していることを特徴とする超音波美容器。
【請求項2】
前記ヘッド部は、
正面部及び背面部と、
前記正面部の左端部及び前記背面部の左端部と接続する左側面部と、
前記正面部の右端部及び前記背面部の右端部と接続する右側面部を備え、
前記左側面部及び前記右側面部が、それぞれ前記正面部から前記背面部に向かって外方に傾斜して設けられ、
前記左側面部の下端部と前記背面部の左端部が前記ヘッド部の左側端部を構成し、
前記右側面部の下端部と前記背面部の右端部が前記ヘッド部の右側端部を構成し、
前記左側端部及び/又は前記右側端部が肌に接触される部位であることを特徴とする請求項1に記載の超音波美容器。
【請求項3】
前記左側面部の下端部と前記背面部の左端部で構成する角度が30~50度であり、
前記右側面部の下端部と前記背面部の右端部で構成する角度が30~50度であることを特徴とする請求項2に記載の超音波美容器。
【請求項4】
前記ヘッド部の振動数が、1秒間に23,000回~30,000回であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の超音波美容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波振動するヘッド部を肌、特に顔の肌に接触させ、押し当て又は擦ることにより、肌や毛穴の奥に付着又は残存している角質、皮脂、化粧残り等の老廃物、ゴミ及び汚れを除去又は洗浄する超音波美容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、超音波により振動する振動板を肌に当てて、肌の汚れを除去する超音波美容器が存在している。
【0003】
特許文献1は、ハンディタイプの絶縁ケースの内部に金属製の弾性振動板の基幹部を収容し、このケースより露出した前記弾性振動板の両側縁を弧状に広く張り出してイオン導入部となすと共に、このイオン導入部の先端を反曲して超音波振動部となし、弾性振動板の基幹部には超音波振動子を取り付け、更にケースの外側に配した電極片と前記弾性振動板とをケースに内蔵のイオン電流出力回路に接続して成る超音波美容器を開示している。
【0004】
特許文献2は、グリップケースに支持された弾性振動板と、前記グリップケース内に収容され、前記弾性振動板を超音波振動させる超音波振動子とを備えた美容装置において、 前記グリップケースには、前記弾性振動板で施術する施術部に向かって、青色可視光若しくは紫外光の少なくともいずれかを含む施術光を照射する光源部を備えたことを特徴とする美容装置を開示している。
【0005】
これらの従来の超音波美容器は、
図5に示すように、また、例えば、特許文献1の
図1乃至3、並びに特許文献2の
図1、2、5、9、10及び13に示されるように、ヘッド部(振動板)が比較的に大きく、またヘッド部の先端の形状が平坦であるか又は反曲している。これらの超音波美容器の利用に際しては、ヘッド部の先端を肌に押し当てて肌の汚れを除去しているが、複雑な凹凸を有する顔の肌、特に鼻の周囲等の肌にヘッド部の先端を押し当てようとしても、上述したような平坦又は反曲した幅広の先端では、肌の隅々まで先端を接触させることができないため、特に顔の細かな部分の汚れを除去することができないという問題があった。
【0006】
また、上述の通り、従来の超音波美容器のヘッド部は、比較的に大きいことから、超音波振動数を増やすことが困難で、毛穴の奥の深部の汚れを除去することが困難であるという問題があった。また、上述の通り、従来の超音波美容器のヘッド部の先端は幅広な形状で、肌との接触面が比較的に大きいことから、超音波振動数を増やすと摩擦熱によって、ヘッド部の先端と接触する肌が熱くなり過ぎるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、複雑な凹凸を有する顔の肌、特に鼻の周囲等の肌の部分であっても、ヘッド部を容易に接触させることができ、これにより、顔の隅々まで容易に洗浄することを可能にするとともに、毛穴の奥の深部の汚れも容易に除去することを可能とする超音波美容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様の超音波美容器(1)は、超音波振動子(2)を収容するケース(3)と、前記ケース(3)に取り付けられ、前記超音波振動子(2)と接続し、前記超音波振動子(2)の振動によって振動するヘッド部(4)を備え、前記ヘッド部(4)が、縦長薄板状であり、側面視にて湾曲していることを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の態様の超音波美容器(1)は、前記ヘッド部(4)は、正面部(5)及び背面部(6)と、前記正面部(5)の左端部及び前記背面部(6)の左端部と接続する左側面部(7)と、前記正面部(5)の右端部及び前記背面部(6)の右端部と接続する右側面部(8)を備え、前記左側面部(7)及び前記右側面部(8)が、それぞれ前記正面部(5)から前記背面部(6)に向かって外方に傾斜して設けられ、前記左側面部(7)の下端部と前記背面部(6)の左端部が前記ヘッド部(4)の左側端部(9)を構成し、前記右側面部(8)の下端部と前記背面部(6)の右端部が前記ヘッド部(4)の右側端部(10)を構成し、前記左側端部(9)及び/又は前記右側端部(10)が肌に接触される部位であることを特徴とする。
【0012】
本発明の第3の態様の超音波美容器(1)は、前記左側面部(7)の下端部と前記背面部(6)の左端部で構成する角度が30~50度であり、前記右側面部(8)の下端部と前記背面部(6)の右端部で構成する角度が30~50度であることを特徴とする。
【0013】
本発明の第4の態様の超音波美容器(1)は、前記ヘッド部(4)の振動数が、1秒間に23,000回~30,000回であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の第1の態様によれば、ヘッド部が、縦長形状であり、側面視にて湾曲していることから、複雑な凹凸を有する顔の肌、特に鼻の周囲等の肌の部分であっても、ヘッド部を容易に接触させことができ、これにより、顔の隅々まで容易に洗浄することが可能となる。
また、ヘッド部が薄板状であることから、ヘッド部を肌に押し当てる際の力でヘッド部が容易に変形可能であることから、複雑な凹凸を有する顔の肌、特に鼻の周囲等の肌の部分であっても、ヘッド部を容易に接触させことができ、これにより、顔の隅々まで容易に洗浄することが可能となる。
【0015】
本発明の第2の態様によれば、ヘッド部の左側面部及び右側面部が、それぞれ正面部から背面部に向かって外方に傾斜して設けられ、左側面部の下端部と背面部の左端部がヘッド部の左側端部を構成し、右側面部の下端部と背面部の右端部がヘッド部の右側端部を構成し、左側端部及び/又は右側端部が肌に接触される部位であることから、肌に接触する部位が、湾曲した細い略線状であることから、ヘッド部を顔の隅々まで当接することができ、これにより顔の隅々まで細かく洗浄することがより容易に可能となる。
また、ヘッド部の肌との接触面、即ち、左側端部及び/又は右側端部が、上述の通り、細い略線状であることから、当該接触面を比較的に小さな面積とすることが可能となり、したがって、ヘッド部の振動数が増加しても摩擦熱により、接触する肌が熱くなり過ぎてしまうことを有効に防止することが可能となる。
一方で、ヘッド部の肌との接触面が比較的に小さいものの、略線状に形成されていることから、ヘッド部を肌上で僅かに動かすだけで、容易に顔の広い範囲の部位の洗浄が可能となることから、顔の洗浄の効率が落ちることはない。
【0016】
本発明の第3の態様によれば、左側面部の下端部と背面部の左端部で構成する角度、即ち、左側端部が30~50度であり、右側面部の下端部と背面部の右端部で構成する角度、即ち、右側端部が30~50度であることから、上述した、ヘッド部を顔の隅々まで当接することができ、これにより顔の隅々まで細かく洗浄すること、ヘッド部の振動数が増加しても摩擦熱により、接触する肌が熱くなり過ぎてしまうことを防止すること、及び顔の洗浄の効率が落ちることを防止することが、より一層有効に可能となる。
【0017】
本発明の第4の態様によれば、ヘッド部の振動数が、1秒間に23,000回~30,000回であることから、毛穴の奥の深部の汚れも容易に除去することが可能となる。
また、上述の通り、本発明の超音波美容器は、ヘッド部と肌との接触面が比較的に小さいことから、ヘッド部の振動数を上述の回数としても、ヘッド部と接触する肌が熱くなり過ぎることは有効に防止される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明の超音波美容器の一例を示す一部透視的右側面図である。
【
図2】
図2は、本発明の超音波美容器のヘッド部の一例を示す正面図である。
【
図3】
図3は、本発明の超音波美容器のヘッド部の一例を示す右側面図である。
【
図4】
図4は、本発明の超音波美容器のヘッド部の一例を示す断面図である。
【
図5】
図5は、従来の超音波美容器の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の超音波美容器1は、ケース3内に収容された超音波振動子2の振動によって振動するヘッド部4の左側端部9及び/又は右側端部10を顔の肌に接触させて、肌面や毛穴の奥の汚れやゴミを除去する超音波振動を利用した美容器又は美顔器であり、スクライバ等と称されることもある物である。
【0020】
図5は、従来の超音波美容器の一例を示す斜視図である。
従来の超音波美容器は、
図5に示すように、先端が平坦な板状のヘッドと、内部に超音波振動子、制御装置、電源装置等を収容するケースより構成され、超音波振動子と接続するヘッドが超音波振動子の振動によって振動する。そして、振動した状態のヘッドの平坦な先端を顔の肌に接触させて、肌面や毛穴の奥のゴミや汚れを除去するものである。
このように、超音波美容器は、主として、顔の肌に用いられるものであるが、従来の超音波美容器においては、上述の通り、ヘッドの平坦な先端を肌に当接させるものであるところ、顔の形状は、複雑な凸凹面を形成しており、特に鼻の周辺は凸凹が激しく、従来の超音波美容器のヘッドの先端形状では、ヘッドの先端を複雑な形状の顔の肌の細かい部分まで接触させることが不可能であるか極めて困難であり、したがって、顔の隅々まで洗浄することが不可能又は困難であった。
【0021】
図1は、本発明の超音波美容器1の一例を示す一部透視的右側面図である。
図1に示すように、本発明の超音波美容器1は、超音波振動子2を収容するケース3と、ケース3に取り付けられ、超音波振動子2と接続し、超音波振動子2の振動によって振動するヘッド部4を備えている。
【0022】
超音波振動子2は、例えば、一般的な超音波美容器、超音波美顔器、スクライバ等と称されるものに使用されるものを利用することができ、好ましくは、23,000Hz~30,000Hz程度の超音波を発生させ得るものを用いることが望ましい。
【0023】
ケース3は、特に限定されるものではないが、例えば、樹脂製、金属製等、又は樹脂製の部位と金属製の部位を組み合わせた物等を用いることができる。
ケース3の形状も特に限定されるものではないが、内部に超音波振動子、制御装置、電源装置等を収容可能な形状であり、手に持ち易い形状とすることが望ましい。
【0024】
ヘッド部4は、特に限定されるものではないが、典型的には金属製であり、例えば、ステンレス鋼を好適に用いることができる。
ヘッド部4は、ケース3に取り付けられるものであるが、ヘッド部4は、ケース3に直接取り付けることも可能であるし、例えば、
図1に示すように、接続部11を介して、ヘッド部4とケース3を取り付けることも可能である。
ヘッド部4は、超音波振動子2と接続して、超音波振動子2の振動によって振動するものである。ヘッド部4は、ヘッド部4の下部をケース3内に延在するように設けて、ヘッド部4が超音波振動子2と直接接続するように構成することもできるし、例えば、
図1に示すように、ヘッド部4は、接続部11及び接続片12を介して間接的に超音波振動子2と接続させることも可能である。
【0025】
図2及び3は、それぞれ超音波美容器1のヘッド部4の一例を示す正面図及び右側面図である。
図2及び3に示すように、ヘッド部4は、縦長薄板状であり、側面視にて湾曲している。
ヘッド部4は、例えば、厚さを0.2mm~0.6mmとすることが望ましく、幅を3.5mm~5.5mmとすることが望ましく、長さを15mm~40mmとすることが望ましい。
ヘッド部4をこのような好ましい寸法の縦長薄板状で構成することにより、複雑な凹凸を有する顔の肌であっても、ヘッド部4をより容易に接触させることができ、また、ヘッド部4を肌に押し当てる際の力でヘッド部4がより容易に変形可能であることから、複雑な凹凸を有する顔の肌、特に鼻の周囲等の肌の部分であっても、ヘッド部4をより容易に接触させることができ、これにより、顔の隅々までより容易に洗浄することが可能となる。
ヘッド部4は、アール加工されて、側面視にて湾曲しており、好ましくは、所謂、「角R」、「R値」と称される値がR5mm~20mmとすることが望ましい。即ち、ヘッド部4の湾曲している部位の丸みが、半径5mm~20mmの円の丸みと同等の丸みを形成するように湾曲されることが望ましい。このように、ヘッド部4を湾曲させることにより、より有効に、複雑な凹凸を有する顔の肌であっても、ヘッド部4をより容易に接触させことができ、顔の隅々までより容易に洗浄することが可能となる。
【0026】
ケース3内には、従来の超音波美容器と同様、例えば、超音波振動子2の動作を制御する制御部13及び制御部13に電源を供給する電源部14を設けることができる。
電源部14は、充電式電池、乾電池又は商用電源に基づいて所定の電圧を生成する電源回路等を用いることができる。
【0027】
図4は、
図2におけるA-A断面図、即ち、ヘッド部4の一例を示す断面図である。
図2乃至4に示すように、ヘッド部4は、正面部5及び背面部6を備えている。
また、ヘッド部4は、
図4に示すように、正面部5の左端部及び背面部6の左端部と接続する左側面部7と、正面部5の右端部及び背面部6の右端部と接続する右側面部8を備えている。
図4に示すように、左側面部7及び右側面部8は、好ましくは、それぞれ正面部5から背面部6に向かって外方に傾斜して設けられることが望ましい。
即ち、本好ましい態様においては、
図4に示すように、正面部5の幅よりも背面部6の幅の方が大きく設けられている。なお、前述のヘッド部4の好ましい幅の寸法における幅は、本好ましい態様においては背面部6の幅を意味する。
本好ましい態様のように、左側面部7及び右側面部8を外方に傾斜して設けることにより、後述するように、左側端部9及び/又は右側端部10を肌に接触させる場合、肌との接触面が細い略線状となることから、ヘッド部4を顔の隅々まで当接することができ、これにより顔の隅々まで細かく洗浄することがより容易に可能となるとともに、ヘッド部4の肌との接触面、即ち、左側端部9及び/又は右側端部10が細い略線状であることから、当該接触面を比較的に小さな面積とすることが可能となり、したがって、ヘッド部4の振動数が増加しても摩擦熱により、接触する肌が熱くなり過ぎてしまうことを有効に防止することが可能となる一方、ヘッド部4の肌との接触面が比較的に小さいものの、略線状に形成されていることから、ヘッド部4を肌上で僅かに動かすだけで、容易に顔の広い範囲の部位の洗浄が可能となることから、顔の洗浄の効率が落ちることはない。
また、
図4に示すように、左側面部7の下端部と背面部6の左端部がヘッド部4の左側端部9を構成し、右側面部8の下端部と背面部6の右端部がヘッド部4の右側端部10を構成している。
本発明においては、好適には、左側端部9及び/又は右側端部10が肌に接触される部位である。
【0028】
左側面部7の下端部と背面部6の左端部で構成する角度、即ち、左側端部9の角度を30~50度、右側面部8の下端部と背面部6の右端部で構成する角度、即ち、右側端部10の角度を30~50度とすることが望ましい。左側面部7の下端部と背面部6の左端部で構成する角度と右側面部8の下端部と背面部6の右端部で構成する角度は、典型的には、同じ角度に設定されるが、両者の角度を相互に異なる角度に設定することも可能である。
これらの角度を上述の好ましい範囲の角度に設定することにより、左側端部9及び右側端部10は、適度の鋭角に形成されることから、ヘッド部4を顔の隅々まで当接することができ、これにより顔の隅々まで細かく洗浄すること、ヘッド部4の振動数が増加しても摩擦熱により、接触する肌が熱くなり過ぎてしまうことを防止すること、及び顔の洗浄の効率が落ちることを防止することが、より一層有効に可能となる。
【0029】
ヘッド部4の超音波振動子2に基づく振動数が、1秒間に23,000回~30,000回であることが望ましい。このような範囲の振動数で振動するヘッド部4を肌に接触させることにより、毛穴の奥の深部の汚れも容易に除去することが可能となる。
また、上述の通り、本発明の超音波美容器1は、ヘッド部4と肌との接触面が比較的に小さいことから、ヘッド部4の振動数を上述の回数としても、ヘッド部4と接触する肌が熱くなり過ぎることは有効に防止される。
【0030】
次に、本発明の超音波美容器1の好適な使用方法について説明する。
ケース3に設けられた、図示しない操作部の操作に基づいて、電源部14のオン/オフが切り替えられる。操作部によって電源部14がオン状態になると、電源部14から制御部13に電源が供給され、超音波振動子2は、制御部13の制御に基づいて超音波振動を行う。ヘッド部4は、超音波振動子2の振動によって振動する。
【0031】
超音波美容器1の使用者は、前記振超音波動しているヘッド部4の左側端部9又は右側端部10を顔の肌面に接触させ、場合により、接触させながら顔の肌面上を移動させる。このように、振動するヘッド部4を肌に接触させることで、肌面又は毛穴に付着したゴミや汚れを振動で浮かび上がらせてゴミや汚れを除去することが可能となる。
【0032】
ここで、ヘッド部4が、縦長形状であり、側面視にて湾曲していることから、複雑な凹凸を有する顔の肌、特に鼻の周囲等の肌の部分であっても、ヘッド部4、具体的に好適には、左側端部9又は右側端部10を容易に接触させることができ、これにより、顔の隅々まで容易に洗浄することが可能となっている。
また、ヘッド部4が薄板状であることから、ヘッド部4、具体的に好適には、左側端部9又は右側端部10を肌に押し当てる際の力でヘッド部が容易に変形可能であることから、より一層、複雑な凹凸を有する顔の肌、特に鼻の周囲等の肌の部分であっても、ヘッド部4を容易に接触させことができ、これにより、顔の隅々まで容易に洗浄することが可能となっている。
【符号の説明】
【0033】
1 超音波美容器
2 超音波振動子
3 ケース
4 ヘッド部
5 正面部
6 背面部
7 左側面部
8 右側面部
9 左側端部
10 右側端部
11 接続部
12 接続片
13 制御部
14 電源部