(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024010653
(43)【公開日】2024-01-24
(54)【発明の名称】股ベルト長さ調節装置及びチャイルドシート
(51)【国際特許分類】
B60N 2/28 20060101AFI20240117BHJP
【FI】
B60N2/28
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023100413
(22)【出願日】2023-06-20
(31)【優先権主張番号】2022218020461
(32)【優先日】2022-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】2022114487987
(32)【優先日】2022-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ザオ、ガンフイ
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087CE06
(57)【要約】
【課題】チャイルドシートの股ベルト長さ調節装置の提供。
【解決手段】チャイルドシートの股ベルトは、固定端と自由端とを含み、固定端は、チャイルドシートの座部に固定され、自由端は、ユーザーにより引き動かすことができ、股ベルト長さ調節装置は、調節構造とロック構造とを含み、調節構造は、座部に設けられ、自由端が調節構造を通過することができ、自由端が調節構造を通過した後、固定端と調節構造との間に位置する股ベルトの使用段の長さは、増減することができ、ロック構造は、調節構造と自由端との間の股ベルトをロックし又はロック解除することで、固定端と調節構造との間に位置する股ベルトの使用段の長さの増減を阻止または許容する。本開示による股ベルト長さ調節装置は、サイズが異なる子供が使用するのに適しており、股ベルトの調節操作が便利であるように股ベルトの長さを調節することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャイルドシートの股ベルト長さ調節装置であって、
前記チャイルドシートの股ベルトは、固定端と自由端とを含み、前記固定端は、前記チャイルドシートの座部に固定され、前記自由端は、ユーザーにより引き動かすことができ、
前記股ベルト長さ調節装置は、調節構造とロック構造とを含み、
前記調節構造は、前記座部に設けられ、前記自由端が前記調節構造を通過することができ、前記自由端が前記調節構造を通過した後、前記固定端と前記調節構造との間に位置する股ベルトの使用段の長さは、増減することができ、
前記ロック構造は、前記調節構造と前記自由端との間の股ベルトをロックし又はロック解除することで、前記固定端と前記調節構造との間に位置する股ベルトの使用段の長さの増減を阻止または許容する、
ことを特徴とするチャイルドシートの股ベルト長さ調節装置。
【請求項2】
前記調節構造は、前記座部の上面を貫通する第1の開口であり、前記股ベルトの自由端は、前記第1の開口を通過して前記座部の下面に達する、
ことを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシートの股ベルト長さ調節装置。
【請求項3】
前記座部の上面に下凹部が設けられており、前記ロック構造は、前記下凹部に位置している、
ことを特徴とする請求項2に記載のチャイルドシートの股ベルト長さ調節装置。
【請求項4】
前記ロック構造は、固定ケースとロック部材とを含み、
前記固定ケースは、U型構造であり、前記下凹部に固定され、
前記ロック部材は、前記固定ケースに枢着され、操作端とロック端とを含み、前記操作端は、ユーザーが操作するために、前記固定ケースに露出し、
前記股ベルトは、前記下凹部を通過し、さらに、前記U型構造の底部の上面を通過して前記U型構造の底部と前記ロック部材との間に位置し、前記ロック部材のロック端は、前記股ベルトを押圧してロックする、
ことを特徴とする請求項3に記載のチャイルドシートの股ベルト長さ調節装置。
【請求項5】
前記ロック構造は、さらに、弾性部材を含み、前記弾性部材により前記ロック部材を動作させて前記股ベルトをロックする、
ことを特徴とする請求項4に記載のチャイルドシートの股ベルト長さ調節装置。
【請求項6】
前記股ベルトの自由端は、前記座部の側辺において前記座部の上面に露出する、
ことを特徴とする請求項4に記載のチャイルドシートの股ベルト長さ調節装置。
【請求項7】
前記座部の上面に第2の開口が設けられており、前記股ベルトの固定端は、前記第2の開口に固定されている、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のチャイルドシートの股ベルト長さ調節装置。
【請求項8】
前記股ベルトの固定端は、前記第2の開口を通過して固定部材に接続され、前記固定端が前記第2の開口から退出できないように、前記固定部材が前記第2の開口により阻止される、
ことを特徴とする請求項7に記載のチャイルドシートの股ベルト長さ調節装置。
【請求項9】
前記固定端と前記調節構造との間の股ベルトにファスナーが滑り可能に接続されている、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のチャイルドシートの股ベルト長さ調節装置。
【請求項10】
チャイルドシートの股ベルト長さ調節装置であって、
前記チャイルドシートの股ベルトは、固定端と自由端とを含み、前記固定端は、前記チャイルドシートの座部に固定され、前記自由端は、ユーザーにより引き動かすことができ、前記股ベルト長さ調節装置は、調節ロック構造を含み、
前記調節ロック構造は、前記座部に固定され、前記自由端が前記調節構造を通過することができ、前記自由端が前記調節ロック構造を通過した後、前記固定端と前記調節ロック構造との間に位置する股ベルトの使用段の長さは、増減することができ、さらに、前記調節ロック構造は、それを通過した股ベルトをロックし又はロック解除することで、前記固定端と前記調節ロック構造との間に位置する股ベルトの使用段の長さの増減を阻止または許容する、
ことを特徴とするチャイルドシートの股ベルト長さ調節装置。
【請求項11】
請求項1から6又は10のいずれか1項に記載の股ベルト長さ調節装置を使用する、
ことを特徴とするチャイルドシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、チャイルドシートに関し、具体的に、チャイルドシートの股ベルト長さ調節装置に関する。
【背景技術】
【0002】
チャイルドシートは、一般的に、サイズの異なる子供の使用に適したマルチレベルモードに設計されている。また、サイズの異なる子供の使用に適応するためには、肩ベルトと股ベルトの長さと高さを調整可能なモードに設計する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の目的は、サイズの異なる子供の使用に適するように股ベルトの長さを調節することができ、しかも股ベルトの調節操作が便利である股ベルト長さ調節装置とチャイルドシートを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上のように、これら及びその他の利点を実現し、本開示の目的に基づいて、チャイルドシートの股ベルト長さ調節装置を提供し、前記チャイルドシートの股ベルトは、固定端と自由端とを含み、前記固定端は、前記チャイルドシートの座部に固定され、前記自由端は、ユーザーにより引き動かすことができ、前記股ベルト長さ調節装置は、調節構造とロック構造とを含み、前記調節構造は、前記座部に設けられ、前記自由端が前記調節構造を通過することができ、前記自由端が前記調節構造を通過した後、前記固定端と前記調節構造との間に位置する股ベルトの使用段の長さは、増減することができ、前記ロック構造は、前記調節構造と前記自由端との間の股ベルトをロックし又はロック解除することで、前記固定端と前記調節構造との間に位置する股ベルトの使用段の長さの増減を阻止または許容する。
【0005】
一実施例では、前記調節構造は、前記座部の上面を貫通する第1の開口であり、前記股ベルトの自由端は、前記第1の開口を通過して前記座部の下面に達する。
【0006】
一実施例では、前記座部の上面に下凹部が設けられており、前記ロック構造は、前記下凹部に位置している。
【0007】
一実施例では、前記ロック構造は、固定ケースとロック部材とを含み、前記固定ケースは、U型構造であり、前記下凹部に固定され、前記ロック部材は、前記固定ケースに枢着され、前記ロック部材は、操作端とロック端とを含み、前記操作端は、ユーザーが操作するために、前記固定ケースに露出し、ここで、前記股ベルトは、前記下凹部を通過し、さらに、前記U型構造の底部上面を通過して前記U型構造の底部と前記ロック部材との間に位置し、前記ロック部材のロック端は、前記股ベルトを押圧してロックする。
【0008】
一実施例では、前記ロック構造は、さらに、弾性部材を含み、前記弾性部材により前記ロック部材を動作させて前記股ベルトをロックする。
【0009】
一実施例では、前記股ベルトの自由端は、前記座部の側辺において前記座部の上面に露出する。
【0010】
一実施例では、前記座部の上面に第2の開口が設けられており、前記股ベルトの固定端は、前記第2の開口に固定されている。
【0011】
一実施例では、前記股ベルトの固定端は、前記第2の開口を通過して固定部材に接続され、前記固定端が前記第2の開口から退出できないように、前記固定部材が前記第2の開口により阻止される。
【0012】
一実施例では、前記固定端と前記調節構造との間の股ベルトにファスナーが滑り可能に接続されている。
【0013】
他の態様として、本開示は、チャイルドシートの股ベルト長さ調節装置を提供し、前記チャイルドシートの股ベルトは、固定端と自由端とを含み、前記固定端は、前記チャイルドシートの座部に固定され、前記自由端は、ユーザーにより引き動かすことができ、前記股ベルト長さ調節装置は、調節ロック構造を含み、該調節ロック構造は、前記座部に固定され、前記自由端が前記調節構造を通過することができ、前記自由端が前記調節ロック構造を通過した後、前記固定端と前記調節ロック構造との間に位置する股ベルトの使用段の長さは、増減することができ、さらに、前記調節ロック構造は、それを通過した股ベルトをロックし又はロック解除することで、前記固定端と前記調節ロック構造との間に位置する股ベルトの使用段の長さの増減を阻止または許容する。
【0014】
他の態様として、本開示は、上記の股ベルト長さ調節装置を使用するチャイルドシートを提供する。
【発明の効果】
【0015】
本開示の有益な効果は、本開示の股ベルト長さ調節装置によれば、サイズの異なる子供が使用するのに適した股ベルトの長さを調節することができ、また股ベルトの調節操作が便利であることである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本開示における股ベルト長さ調節装置のチャイルドシートの正面模式図である。
【
図2】
図1のチャイルドシートを上方から見た模式図である。
【
図3】
図1のチャイルドシートを後から見た模式図である。
【
図4】本開示における股ベルト長さ調節装置を使用するチャイルドシートの平面図である。
【
図5】
図4のA-A線に沿って切断された断面図である。
【
図7】本開示の他の実施例における股ベルト長さ調節装置を利用するチャイルドシートの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
添付図面に関連する以下の本開示の詳細な説明から、本開示の前述及びその他の目的、特徴、態様、及び利点がより明らかになるであろう。図面は本開示のさらなる理解を提供するために本明細書に含まれ、本明細書に組み込まれ、本開示の実施例を示し、以下の説明とともに本開示の理念を説明するために使用される本明細書の一部を構成する。
【0018】
一般的なチャイルドシートの股ベルトの長さは調整不可能に設定されており、これによりチャイルドシートの肩ベルトを調整する際に、股ベルトが短すぎるためにファスナーが低すぎて、子供の乗り心地や安全性に影響を与える。
【0019】
そこで、本開示は、股ベルト長さ調節装置を提案する。以下、図面を参照して本開示について詳細に説明する。
【0020】
図1及び
図2は、本開示における股ベルト長さ調節装置のチャイルドシート1を示し、ここで、チャイルドシート1の股ベルト100は、固定端101とユーザーによって引くことができる自由端102とを含む。
【0021】
股ベルト100の固定端101は、チャイルドシート1の座部10に固定されている。
図2、
図4、
図5及び
図6に示す実施例では、座部10の上面11に第2の開口13が設けられ、股ベルト100の固定端101が第2の開口13に固定されている。1つの固定方法では、股ベルト100の固定端101は、第2の開口13を通過した後、自身に対して複数回折り畳むことができ、固定端101の体積が第2の開口13よりも大きく、第2の開口13から退出できないようにすることで、固定を実現する。
図5及び
図6に示す実施例では、股ベルト100の固定端101は、固定端101が第2の開口13から退出できないように、第2の開口13を通過した後に固定部材20と接続することができる。もちろん、本開示はこれに限定されるものではなく、股ベルト100の固定端101は、チャイルドシート1の座部10に複数の方法で固定することができる。例えば、座部10の上面11にフック部を設け、股ベルト100の固定端101をフック部に引っ掛けて固定することができる。
【0022】
図2、
図4及び
図5を参照すると、本開示における股ベルト長さ調節装置は、調節構造200とロック構造300とを含む。
【0023】
ここで、調節構造200は、座部10に設けられ、自由端102を通過させることができ、自由端102が調節構造200を通過した後、固定端101と調節構造200との間に位置する股ベルト100の使用段の長さを増減することができる。
【0024】
なお、股ベルト100の使用段とは、固定端101と調節構造200との間に位置する股ベルト100の一段を指す。股ベルト100と調節構造200との間は固定接続ではなく、股ベルト100は調節構造200を通過して滑ることができるため、股ベルト100の使用段の長さが変化する。ユーザーは、股ベルト100の使用段の任意の部分を引っ張ることにより、股ベルト100の使用段の長さを増大させることができ、一方、ユーザーは、股ベルト100の自由端102を引っ張ることにより、股ベルト100の使用段の長さを小さくすることができ、これにより、股ベルト100が、サイズが異なる子供に適するように、股ベルト100の使用段の長さを調節することができる。
【0025】
また、股ベルト100の使用段には、チャイルドシート1の肩ベルト(図示せず)を接続するためのファスナー30が滑り可能に接続されている。
【0026】
図2から
図6に示す実施例では、調節構造200は、座部10の上面11を貫通する第1の開口であり、股ベルト100の自由端102は、この第1の開口を通って座部10の下部に達する。また、この場合、ユーザーが自由端102を引っ張り股ベルト100の使用段の長さを調節し易くなるために、自由端102は座部10の側辺に座部10の上面11に露出することができる。もちろん、自由端102は、ユーザーの操作が容易であれば、座部10の他の部位に座部10の上面11に露出していてもよい。
【0027】
なお、本開示における調節構造200はこれに限定されない。調節構造200は、座部10の上面11のリング部に設けられてもよく、股ベルト100の自由端102がこのリング部を通過する。あるいは、調節構造200は、股ベルト100の自由端102がこの構造を通過して股ベルト100がこの構造で滑り可能であれば、他の構造を採用してもよい。
【0028】
股ベルト100の使用段が適切な長さに調整されると、股ベルト100の使用段をその適切な長さに維持するためには、股ベルト100の使用段の長さが増大または減少し続けるのを阻止するためにロック構造300を使用してロックする必要がある。
【0029】
図5及び
図6に示す実施例では、ロック構造300は、固定ケース310とロック部材320とを含む。固定ケース310は、U型構造であり、座部10に固定され、股ベルトは、U型構造の底部上面を貫通して、U型構造の底部とロック部材320との間に位置する。ロック部材320は、固定ケース310に枢着され、これにより、ロック部材320がロック状態とロック解除状態との間を枢動できるようになっている。ロック部材320は、操作端321とロック端322とを含み、前記操作端321は、ユーザーが操作するために固定ケース310に露出し、ロック端322は、股ベルト100を押圧してロックすることができる。ユーザーがロック部材320の操作端321を操作(例えば、操作端321を引き上げる)してロック部材320をロック状態に枢動させると、ロック端322は股ベルト100を押圧してロックし、股ベルト100の使用段の長さを一定に保つために股ベルト100のロックを実現する。ユーザーがロック部材320の操作端321を下に押すと、ロック部材320がロック解除状態に枢動し、ロック端322は股ベルト100から離れ、股ベルト100のロック解除を実現して、股ベルト100の使用段の長さを調節する。
【0030】
ユーザーの操作を簡略化するために、
図5及び
図6に示すように、ロック構造300は、弾性部材330をさらに含むことができ、前記弾性部材330は、ロック部材320を、股ベルト100(すなわちロック状態)をロックする方向に回転させる。弾性部材330の使用は、股ベルト100をユーザーが手でロックする操作を省略するだけでなく、股ベルト100の使用段の長さを一定に保つのに有利である。弾性部材330は、圧縮ばね、ねじりばねなどの様々な好適な弾性部材を用いることができる。
【0031】
また、ロック構造300が座部10の上面11の上に位置すると、ロック構造300が座部10の乗車面積の一部を占めることになり、子供が座部10に乗ったときの快適さに影響を与える。これを回避するために、
図2から
図6の実施例では、座部10の上面11に下凹部12を設け、ロック構造300を下凹部12に配置することができる。この場合、ロック構造300の固定ケース310は、
図5及び
図6に示すように、下凹部12に固定され、股ベルト100が下凹部12を通過し、さらに、固定ケース310のU型構造の底面を通過してU型構造の底面とロック部材320との間に位置する。
【0032】
なお、本開示におけるロック構造300はこれに限定されない。例えば、ロック構造300は、座部10に固定する必要がないクランプ構造をとることができる。股ベルト100の使用段が適切な長さに調節されると、このクランプ構造を股ベルト100の使用段の調節構造200に隣接する箇所に挟持し、クランプ構造が調節構造200を通過できないため、股ベルト100の自由端102を引っ張ると、クランプ構造が調節構造200に遮られてクランプ構造に挟持された股ベルト100が調節構造200の中で滑り続けることができず、股ベルト100のロックを実現する。股ベルト100の使用段の長さを調節する必要がある場合、このクランプ構造が股ベルト100をクランプしなくなるようにクランプ構造を操作すれば、股ベルト100は調節構造200内で滑し、股ベルト100のロック解除を実現することができる。
【0033】
別の実施例では、
図7に示すように、本開示による股ベルト長さ調節装置は、調節構造200及びロック構造300を必要とせずに、1つの調節ロック構造400のみを含むことができる。この調節ロック構造400は座部10に固定され、自由端102がそれを通過することができ、自由端102が調節ロック構造400を通過した後、固定端101と調節ロック構造400との間に位置する股ベルト100の使用段の長さを増減することができる、また、調節ロック構造400は、固定端101と調節ロック構造400との間に位置する股ベルト100の使用段の長さの増減を阻止または許容するために、それを通過する股ベルト100をロックまたはロック解除することができる。この別の実施例では、調節ロック構造400は、上述の実施例における調節構造200とロック構造300とを実質的に一体化し、股ベルト100の使用段の長さを調節しロックする役割を同時に果たす。
【0034】
なお、調節ロック構造400は、
図7に示すように、様々な適切な構造をとることができ、例えば、前述のロック構造300を採用し、これに座部10に固定され、相違点として、股ベルト100が第1の開口部を通過するのではなく、調節ロック構造400を直接通過する。あるいは、調節ロック構造400は、クランプ構造を採用し、このクランプ構造は、座部10に固定され、股ベルト100がクランプ構造を通過し、クランプ構造が股ベルト100を挟むときに股ベルト100がロックされ、クランプ構造が股ベルト100を緩めるときに、股ベルト100がロック解除され、これにより股ベルト100の使用段の長さを調節してロックすることができる。
【0035】
本開示の特徴は、本開示の特徴から逸脱することなく様々な形態で具現化できるので、上記実施例は、特に明記されていない限り、添付の特許請求の範囲に限定される範囲内にあると広く解釈すべきであることを理解すべきであり、したがって、特許請求の範囲の範囲と限界、またはそのような範囲と限界の等価スキームに含まれるすべての修正と変形は、添付の特許請求の範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0036】
1 チャイルドシート
10 座部
11 上面
12 下凹部
13 第2の開口
20 固定部材
30 ファスナー
100 股ベルト
101 固定端
102 自由端
200 調節構造
300 ロック構造
310 固定ケース
320 ロック部材
321 操作端
322 ロック端
330 弾性部材
400 調節ロック構造