(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024010662
(43)【公開日】2024-01-24
(54)【発明の名称】浮体式足場のブイ組立体
(51)【国際特許分類】
B63B 73/20 20200101AFI20240117BHJP
B63B 22/00 20060101ALI20240117BHJP
B63B 35/44 20060101ALI20240117BHJP
B63B 73/72 20200101ALI20240117BHJP
B63B 73/40 20200101ALI20240117BHJP
A01K 61/60 20170101ALI20240117BHJP
A01K 61/54 20170101ALI20240117BHJP
【FI】
B63B73/20
B63B22/00 B
B63B35/44 Z
B63B73/72
B63B73/40
A01K61/60 323
A01K61/54
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110755
(22)【出願日】2023-07-05
(31)【優先権主張番号】111126127
(32)【優先日】2022-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】522306310
【氏名又は名称】陳 宗男
(74)【代理人】
【識別番号】100131200
【弁理士】
【氏名又は名称】河部 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100221512
【弁理士】
【氏名又は名称】山中 誠司
(72)【発明者】
【氏名】陳 宗男
【テーマコード(参考)】
2B104
【Fターム(参考)】
2B104AA26
2B104CC02
2B104CC18
2B104CC34
2B104CG07
(57)【要約】 (修正有)
【課題】固定ロープを締め付ける際の締まり難さを軽減し、安定性能と構造物全体の強度を向上させる浮体式足場のブイ組立体を提供する。
【解決手段】浮体式足場のブイ組立体は、位置決めチューブブイ10、付属チューブブイ20、およびフレキシブル固定ユニット30を含む。各位置決めチューブブイは、間隔をあけて配置された位置決め台座12、設置キャビティ、位置決め凹部、および第1貫通孔を有する。各付属チューブブイは、設置キャビティおよび位置決め凹部の中へ延在することができる間隔をあけて配置された位置決め構造体を有する。フレキシブル固定ユニットは、第1貫通孔を通過し、付属チューブブイを固定する。間隔をあけて配置された位置決め台座と間隔をあけて配置された位置決め構造体とを組み合わせることにより、方向付け機能と位置決め機能とが達成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに間隔をあけて配置された複数の位置決めチューブブイと、
互いに間隔をあけて配置され、前記位置決めチューブブイに取り付けられた複数の付属チューブブイと、
複数のフレキシブル固定ユニットとを備え、
前記位置決めチューブブイは、
中空で密閉された位置決めチューブ本体と、
前記位置決めチューブ本体の側面に取り付けられ、前記位置決めチューブブイの軸方向に互いに間隔をあけて配置された複数の位置決め台座とを含み、
前記位置決め台座は、
前記位置決めチューブブイの軸方向に対して垂直な方向に延在する湾曲した設置キャビティと、
複数の位置決め凹部と、
前記位置決めチューブブイの軸方向に延在し、前記位置決め台座を貫通して形成された少なくとも1つの第1貫通孔とを含み、
前記付属チューブブイは、
中空で密閉され、前記設置キャビティの中へ延在し、前記位置決めチューブ本体に対して垂直となる付属チューブ本体と、
前記付属チューブ本体の側面に形成され、前記付属チューブ本体の軸方向に互いに間隔をあけて配置された複数の位置決め構造体とを含み、
前記位置決め構造体は、
前記複数の位置決め凹部の1つの中へ延在する位置決め突出構造体と、
前記複数の位置決め凹部の1つの中へ延在し、前記位置決め凹部の内面に接する少なくとも1つの位置決め突出部とを含み、
前記フレキシブル固定ユニットは、前記位置決め台座の少なくとも1つの前記第1貫通孔を貫通して取り付けられ、前記付属チューブブイを囲み、これにより、前記付属チューブブイが、前記位置決め台座上に固定される浮体式足場のブイ組立体。
【請求項2】
請求項1に記載の浮体式足場のブイ組立体において、
前記複数の位置決め凹部の1つは、前記位置決め台座の中心に位置し
前記位置決め突出構造体は、前記位置決め台座の中心に位置する前記位置決め凹部の中へ延在している浮体式足場のブイ組立体。
【請求項3】
請求項1に記載の浮体式足場のブイ組立体において、
前記複数の位置決め凹部の一部は、前記位置決め台座の対向する2つの側面に配置され、
前記位置決め構造体は、複数の前記位置決め突出部を含み、前記複数の位置決め突出部は、互いに間隔をあけて配置され、前記位置決め台座の対向する2つの側面に配置される前記位置決め凹部の中へ延在する浮体式足場のブイ組立体。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1つに記載の浮体式足場のブイ組立体において、
前記位置決め凹部は、四角形の穴、円形の穴、又は多角形の穴である浮体式足場のブイ組立体。
【請求項5】
請求項1乃至3の何れか1つに記載の浮体式足場のブイ組立体において、
前記位置決め台座は、
前記位置決め台座の外周面から外側に突出する複数の補強リブと、
前記位置決め台座の角部に形成された複数の第2貫通孔とを含む浮体式足場のブイ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示された技術は、浮体式足場のブイ組立体に関し、特に水産養殖に利用されるブイ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
養殖において、作業者は、養殖場の水域に浮き足場を設置する。作業者は、浮き足場に種牡蠣の紐を取り付け、種牡蠣の紐を水中に垂らす。水が流れると、種牡蠣は水中の微生物を吸収して成長する。この仕組みにより、作業者は、成長した種牡蠣を簡単に収穫することができる。
【0003】
従来、浮体式足場は、複数の第1チューブブイ、複数の第2チューブブイ、複数の吊り下げベース、及び、複数の固定ロープから構成されている。複数の第1チューブブイは、互いに間隔をあけて配置され、複数の第2チューブブイは、互いに間隔をあけて、複数の第1チューブブイの上部に垂直に積み重ねられる。複数の吊り下げベースは、第1チューブブイと第2チューブブイとの間に取り付けられ、第1チューブブイと第2チューブブイとの交点に配置される。複数の固定ロープは、第1チューブブイ及び第2チューブブイの周囲に巻き付けられ、これにより、第1チューブブイと第2チューブブイは、吊り下げベースの位置で固定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の浮体式足場では、第1チューブブイ及び第2チューブブイの向きは、吊り下げベースで固定され、第1チューブブイ及び第2チューブブイの位置は、固定ロープで固定されており、これによって、第1チューブブイと第2チューブブイが互いに滑って分離することを防止していた。しかし、固定ロープのみによる位置決め及び固定の機能には限界がある。さらに、固定ロープの締め付けは、第1チューブブイと第2チューブブイの位置決め及び固定の強度に影響を与える。固定ロープが緩すぎると、波の外力によって第1チューブブイと第2チューブブイが互いに滑る可能性がある。そのため、構造全体の強度と、安定性能及び浮遊性能とに影響を及ぼす。
【0005】
このような欠点を克服するために、本発明は、前述の問題を軽減または回避する浮体式足場のブイ組立体を提供する。
【0006】
本発明の主な目的は、固定ロープを締め付ける際の締まり難さを軽減し、安定性能と構造物全体の強度を向上させる浮体式足場のブイ組立体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ここに開示された浮体式足場のブイ組立体は、複数の位置決めチューブブイと、複数の付属チューブブイと、複数のフレキシブル固定ユニットとを有する。位置決めチューブブイは、互いに間隔をあけて配置されている。各位置決めチューブブイは、位置決めチューブ本体と複数の位置決め台座とを含む。位置決めチューブ本体は、中空で密閉されている。位置決め台座は、位置決めチューブ本体の側面にしっかりと取り付けられ、位置決めチューブブイの軸方向に互いに間隔をあけて配置されている。各位置決め台座は、設置キャビティと、複数の位置決め凹部と、少なくとも1つの第1貫通孔とを含む。設置キャビティは湾曲しており、位置決めチューブブイの軸方向に対して垂直な方向に延びている。少なくとも1つの第1貫通孔は、位置決めチューブブイの軸方向に延在し、位置決め台座を貫通して形成される。付属チューブブイは、互いに間隔をあけて配置され、位置決めチューブブイに取り付けられる。各付属チューブブイは、付属チューブ本体と複数の位置決め構造体とを含む。付属チューブ本体は、中空で密閉されている。付属チューブ本体は、設置キャビティの中へ延在し、位置決めチューブ本体に対して垂直である。位置決め構造体は、付属チューブ本体の側面に形成され、付属チューブ本体の軸方向に互いに間隔をあけて配置される。各位置決め構造体は、位置決め突出構造体と、少なくとも1つの位置決め突出部とを含む。位置決め突出構造体は、位置決め凹部の1つの中へ延在する。少なくとも1つの位置決め突出部は、位置決め凹部の1つの中へ延在し、位置決め凹部の内面に接する。各フレキシブル固定ユニットは、位置決め台座の1つの少なくとも1つの第1貫通孔を通過して取り付けられ、付属チューブブイの1つを囲み、これにより、付属チューブブイが、位置決め台座上に固定される。
【0008】
本発明のブイ組立体は、養殖場の水域に適用され、水面に浮かべることができる。組立工程では、位置決めチューブブイを間隔をあけて配置し、フレキシブル固定ユニットを位置決め台座の第1貫通孔に通して取り付ける。その後、付属チューブブイを位置決めチューブブイの位置決め台座上に取り付け、付属チューブブイの位置決め構造体が、位置決め台座の位置決め凹部の中へ延在するようにする。最後に、フレキシブル固定ユニットを、対応する付属チューブブイの付属チューブ本体の周りに巻き付けて、位置決め台座に結びつけると、浮体式足場のブイ組立体の組み立てが完了する。
【0009】
本発明の利点は以下の通りである。
【0010】
1.組立効率の向上:本発明の浮体式足場のブイ組立体によれば、作業者が距離を測定することなく迅速に組み立てることができる。さらに、位置決めチューブブイ上の間隔をあけて配置される複数の位置決め台座は、付属チューブブイ上の間隔をあけて配置される複数の位置決め構造体に取り付けられるので、組立効率が向上する。
【0011】
2.フレキシブル固定ユニットの結束に要する労力を軽減:位置決め構造体を位置決め台座の位置決め凹部に合わせて配置することで、作業者は、位置決め構造体が位置決め凹部から外れないようになるまで、フレキシブル固定ユニットの締め付けを調整するだけでよい。従って、フレキシブル固定ユニットを結束する労力が軽減され、結束効率が向上する。
【0012】
3.全体的な構造強度と安定性の向上:本発明のブイ組立体は、位置決めチューブブイの位置決め台座の設置キャビティの延在方向を介して、方向付け機能を提供する。位置決め機能は、付属チューブブイの位置決め構造体と位置決め台座の位置決め凹部との協働によって達成される。さらに、フレキシブル固定ユニットが付属チューブブイを位置決め台座に固定することにより、付属チューブブイが、位置決め台座から分離することはない。その結果、本発明のブイ組立体の全体的な構造強度が向上し、位置決めチューブブイと付属チューブブイが外力によって容易にずれたり、撓んだりすることがなくなり、本発明のブイ組立体を水上に配置する際の安定性が向上する。
【0013】
本発明の他の目的、利点および新規な特徴は、添付の図面と併せて考慮すれば、以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る浮体式足場のブイ組立体の斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1のブイ組立体の位置決めチューブブイの拡大図である。
【
図4】
図4は、本発明の別の実施形態に係るブイ組立体の分解斜視図である。
【
図5】
図5は、一形態のフレキシブル固定ユニットを共に示す
図4のブイ組立体の側面図である。
【
図6】
図6は、別形態のフレキシブル固定ユニットを共に示す
図4のブイ組立体の側面図である。
【
図8】
図8は、標識ユニットを共に示す
図6のブイ組立体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1から
図4を参照して、本発明に係る浮体式足場のブイ組立体は、複数の好ましい実施形態で提供される。ブイ組立体は、複数の位置決めチューブブイ(位置決め管状ブイ)10と、複数の付属チューブブイ(付属管状ブイ)20と、複数のフレキシブル固定ユニット(可撓性固定ユニット)30とを備える。
【0017】
図1から
図4に示すように、位置決めチューブブイ10は、互いに間隔をあけて配置されている。各位置決めチューブブイ10は、中空で密閉された位置決めチューブ本体(位置決め管状本体)11と、複数の位置決め台座12とを含む。位置決め台座12は、位置決めチューブ本体11の側面に溶接され(つまり、しっかりと取り付けられ(固定され))、位置決めチューブブイ10の軸方向(つまり、位置決めチューブ本体11の軸方向)に互いに間隔を隔てて配置されている。各位置決め台座12は、湾曲した設置キャビティ121と、複数の位置決め凹部122a,122bと、少なくとも1つの第1貫通孔123とを有する。設置キャビティ121は、位置決めチューブブイ10の軸方向に対して垂直に延びている。少なくとも1つの第1貫通孔123は、位置決め台座12を貫通して位置決めチューブブイ10の軸方向に延びている。
【0018】
図2に示すように、複数の位置決め台座12の各々は、複数の補強リブ124を含む。複数の補強リブ124の各々は、位置決め台座12の外周面から外側に突出している。さらに、複数の第2貫通孔125が、各位置決め台座12の角部に形成されている。さらに、複数の第3貫通孔126が、各位置決め台座12に形成され、第1貫通孔123と連通している。
【0019】
図1から
図4に示すように、複数の付属チューブブイ20は、位置決めチューブブイ10上に間隔をあけて積み重ねられるように構成されている。複数の付属チューブブイ20の各々は、中空で密閉された付属チューブ本体(付属管状本体)21と、複数の位置決め構造体22a,22bとを含む。複数の位置決め構造体22a,22bは、付属チューブ本体21の側面に形成され、付属チューブ本体21の軸方向に互いに間隔を隔てて配置されている。付属チューブ本体21は、設置キャビティ121内で、位置決めチューブ本体11に対して垂直に延在するように構成され、付属チューブブイ20の位置決め構造体22a,22bは、位置決めチューブブイ10の位置決め凹部122a,122bの中へ延在するように構成される。
【0020】
図5から
図7に示すように、複数のフレキシブル固定ユニット30の各々は、位置決め台座12の第1貫通孔123と付属チューブブイ20の1個とを貫通して取り付けられ、これにより、対応する付属チューブブイ20は、位置決め台座12上に固定される。フレキシブル固定ユニット30は、例えば、固定ロープ又は固定ワイヤである。
【0021】
図3および
図4に示すように、位置決め台座12の位置決め凹部122a,122bと付属チューブブイ20の位置決め構造体22a,22bとの間において、実際の使用方法または環境要件に応じて、様々な嵌め込み方法を使用することができる。
図3に示すような好ましい一実施形態では、各位置決め台座12は、1つの位置決め凹部122aを有し、位置決め凹部122aは、位置決め台座12の中心に位置する。各位置決め構造体22aは、1つの位置決め突出構造体221を有し、位置決め突出構造体221は、位置決め凹部122aの中へ延在可能である。位置決め凹部122aは、四角形、円形、または多角形の穴であってもよい。
【0022】
図4に示すように、別の好ましい実施形態では、各位置決め台座12は、複数の位置決め凹部122bを有し、位置決め凹部122bは、位置決め台座12の対向する2つの側面に配置されている。各位置決め構造体22bは、互いに間隔をあけて配置された複数の位置決め突出部222を有する。位置決め突出部222は、位置決め凹部122bの中へ延在し、対応する位置決め凹部122bの(単数または複数の)内面に当接することが可能である。好ましくは、位置決め構造体は、位置決め突出構造体221と位置決め突出部222とを含む。なお、付属チューブブイ20は、位置決め構造体22aと位置決め構造体22bとの少なくとも一方を有していてもよい。言い換えると、位置決め構造体は、位置決め突出構造体221と位置決め突出部222との少なくとも一方を含んでいてもよい。
【0023】
さらに、第1貫通孔123の数および位置は、特定の要件に応じて調整することができる。
図5に示すように、別の好ましい実施形態では、各位置決め台座12は、1つのフレキシブル固定ユニット30が通過するように構成された1つの第1貫通孔123を有する。従って、フレキシブル固定ユニット30は、第1貫通孔12を貫通して取り付けられ、付属チューブブイ20の付属チューブ本体21に巻き付き、これにより、位置決め台座12と付属チューブ本体21とを固定する。
【0024】
図6および
図7に示すように、別の実施形態では、各位置決め台座12は、2つの第1貫通孔123を有し、それにより、2つのフレキシブル固定ユニット30が、それぞれ、2つの第1貫通孔123を貫通して取り付けられ得る。2つのフレキシブル固定ユニット30は、付属チューブブイ20の付属チューブ本体21に巻き付き、これにより、位置決め台座12と付属チューブ本体21とを固定する。
【0025】
図1に示すように、浮体式足場のブイ組立体は、養殖場で使用され、水面に浮かべることができる。ブイ組立体を組み立てる際には、
図2に示すように、位置決めチューブブイ10を間隔をあけて配置し、その後、フレキシブル固定ユニット30を位置決め台座12の第1貫通孔123に通して取り付ける。作業者がフレキシブル固定ユニット30を取り付ける際、位置決め台座12の第3貫通孔126を介してフレキシブル固定ユニット30の位置を調整することができ、これにより、フレキシブル固定ユニット30は、第1貫通孔123を円滑に通過する。
【0026】
次に、
図3及び
図4に示すように、複数の付属チューブブイ20を位置決めチューブブイ10の位置決め台座12上にそれぞれ配置し、それにより、付属チューブブイ20の付属チューブ本体21が設置キャビティ121の内面に当接する。同時に、各付属チューブブイ20の位置決め構造体22a,22bは、対応する位置決め台座12の位置決め凹部122a,122bの中に取り付けられる。最後に、
図5から
図7に示すように、フレキシブル固定ユニット30を付属チューブブイ20の付属チューブ本体21の周囲に巻き付けて結束し、これにより、浮体式足場のブイ組立体の組立工程が完了する。
【0027】
図1、
図2、
図3、
図6、
図7に示すように、各位置決めチューブブイ10の間隔をあけた位置決め台座12と、各付属チューブブイ20の間隔をあけた位置決め構造体22a,22bとが協働することにより、作業者は事前に距離を見積もることなく、迅速に組み立てることができ、組立効率が向上する。位置決め構造体22a,22bと位置決め台座12の位置決め凹部122a,122bとの調整及び位置決めにおいて、作業者が行うべきことは、位置決め構造体22a,22bが位置決め凹部122a,122bから外れないようになるまで、フレキシブル固定ユニット30の張力を調整することである。すなわち、フレキシブル固定ユニット30の結束作業に負担がかからず、フレキシブル固定ユニット30の結束効率が向上する。
【0028】
さらに、本発明のブイ組立体では、位置決め台座12の設置キャビティ121は、設置キャビティ121の延在方向を介して、付属チューブブイ20の方向付け機能を提供する。位置決め効果は、付属チューブブイ20の位置決め構造体22a,22bと位置決め台座12の位置決め凹部122a,122bとの間の調整によって達成される。フレキシブル固定ユニット30が付属チューブブイ20を位置決め台座12に固定するため、付属チューブブイ20と位置決め台座12との間の分離が防止され、ブイ組立体の全体的な構造強度が著しく向上する。従って、位置決めチューブブイ10と付属チューブブイ20が外力によって簡単にずれたり、撓んだりすることがなくなり、本発明のブイ組立体を水上に配置する際の安定性が向上する。
【0029】
さらに、
図8に示すように、位置決め台座12の第2貫通孔125には、標識ユニット40を収容することができ、本発明のブイ組立体の視認性が効果的に向上する。
【0030】
従って、位置決めチューブブイ10上の間隔をあけて配置された位置決め台座12と、付属チューブブイ20上の間隔をあけて配置された位置決め構造体22a,22bとを備える本発明の浮体式足場のブイ組立体は、方向付け機能と位置決め機能とを提供する。フレキシブル固定ユニット30が位置決めチューブブイ10と付属チューブブイ20を固定することにより、組立効率が改善され、フレキシブル固定ユニット30の結束に必要な力が低減され、水上に配置された本発明のブイ組立体の全体的な構造強度と安定性が向上する。
【0031】
本発明の多くの特徴および利点が、本発明の構造および特徴の詳細とともに、前述の説明に記載されているが、この開示は例示に過ぎない。添付の特許請求の範囲が表現する用語の広い一般的な意味によって示される最大限の範囲において、本発明の原理内で細部、特に部品の形状、サイズおよび配置に関する事項に変更を加えることができる。