(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106648
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】血圧計測用カフ装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/022 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
A61B5/022 300K
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011020
(22)【出願日】2023-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】000112602
【氏名又は名称】フクダ電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荘司 哲哉
(72)【発明者】
【氏名】古賀 俊明
【テーマコード(参考)】
4C017
【Fターム(参考)】
4C017AA08
4C017AB01
4C017AD25
4C017FF08
(57)【要約】
【課題】カフ巻き付け時の被検者の違和感や痛みを抑制できる、自動巻き付けタイプの血圧計測用カフ装置を提供すること。
【解決手段】カフ20は、外カフ30と内カフ40とから構成されている。外カフ30及び内カフ40は、一部がオーバーラップするように巻回されており、一端31、41が外殻体10の下部に固定されているとともに他端32、42が移動可能とされており、袋体(空気袋51~55)は、外殻体10の下部を除く位置でカフ20を囲むように配置されており、袋体(空気袋51~55)の膨張によりカフ20が押圧され、膨張の量に応じて、外カフ30及び内カフ40の他端32、42が移動してオーバーラップの量が変化するようになっている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空部を有する外殻体と、
前記外殻体の前記中空部に設けられたカフと、
前記外殻体の前記中空部に設けられた袋体と、
を有する血圧計測用カフ装置であって、
前記カフは、帯状であり、一部がオーバーラップするように巻回されており、一端が前記外殻体の下部に固定されているとともに他端が移動可能とされており、
前記袋体は、前記外殻体の下部を除く位置で前記カフを囲むように配置されており、
前記袋体の膨張により前記カフが押圧され、前記膨張の量に応じて、前記カフの前記他端が移動して前記オーバーラップの量が変化する、
血圧計測用カフ装置。
【請求項2】
前記カフの前記他端は、前記外殻体に形成された開口を介して前記外殻体の外部に退出可能とされており、
前記袋体の前記膨張の量に応じて、前記カフの前記外殻体からの退出量及び前記オーバーラップの量が変化する、
請求項1に記載の血圧計測用カフ装置。
【請求項3】
前記カフは、外カフと内カフとを有し、
前記外カフは、一端が前記外殻体の下部に固定されているとともに他端が前記外殻体に形成された前記開口を介して前記外殻体の外部に退出可能とされている、
請求項2に記載の血圧計測用カフ装置。
【請求項4】
前記カフは、外カフと内カフとを有し、
前記内カフは、一端が前記外カフに対して周方向での相対的な位置関係が固定であり、かつ、他端が前記外カフに対して周方向での相対的な位置関係がフリーとなるように、前記外カフの内周面に接続されており、
かつ、
前記内カフは、前記他端の位置が前記内カフの上下方向の中心よりも上側となるように、前記外カフに接続されている、
請求項1に記載の血圧計測用カフ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自動巻き付けタイプの血圧計測用カフ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、血圧計測用カフ装置(以下「カフ装置」と略記する)としては、大きくわけて、手動でカフを巻付けるタイプのものと、自動でカフを巻き付けるタイプのものとがある。自動巻き付けタイプのカフ装置は、例えば特許文献1-4等に記載されている。
【0003】
自動巻き付けタイプのカフ装置は、被検者の腕に自動的にカフを巻き付けることができる構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-230175号公報
【特許文献2】特開2007-151566号公報
【特許文献3】特開2012-249841号公報
【特許文献4】特開2008-253345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、自動巻き付けタイプのカフ装置では、カフ巻き付け時に被検者に違和感や痛みを与えるおそれがある。
【0006】
本開示は、以上の点を考慮してなされたものであり、カフ巻き付け時の被検者の違和感や痛みを抑制できる、自動巻き付けタイプの血圧計測用カフ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の血圧計測用カフ装置の一つの態様は、
中空部を有する外殻体と、
前記外殻体の前記中空部に設けられたカフと、
前記外殻体の前記中空部に設けられた袋体と、
を有する血圧計測用カフ装置であって、
前記カフは、帯状であり、一部がオーバーラップするように巻回されており、一端が前記外殻体の下部に固定されているとともに他端が移動可能とされており、
前記袋体は、前記外殻体の下部を除く位置で前記カフを囲むように配置されており、
前記袋体の膨張により前記カフが押圧され、前記膨張の量に応じて、前記カフの前記他端が移動して前記オーバーラップの量が変化する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、自動巻き付けタイプの血圧計測用カフ装置において、カフ巻き付け時の被検者の違和感や痛みを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態に係る血圧計測用カフ装置の拡径状態を示す正面図
【
図2】拡径状態における外殻体とカフの様子を示す斜視図
【
図3】外殻体に形成された開口の形状を明示した外殻体の斜視図
【
図5】縮径状態における外殻体とカフの様子を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は、実施の形態に係る血圧計測用カフ装置(カフ装置)1の正面図である。ここで、腕を差し込む方向を正面と呼ぶ。
【0012】
カフ装置1は、円筒状の外殻体10と、外殻体10の中空部に設けられたカフ20と、外殻体10の中空部に設けられた袋体51~55と、を有する。
【0013】
外殻体10は、例えばプラスチック、より具体的にはABS樹脂、PC(ポリカーボネート)或いはPC+ABSなどにより形成されている。
【0014】
カフ20は、外カフ30と内カフ40とから構成されている。外カフ30は、例えばプラスチック、より具体的にはPP(ポリプロピレン)などの材料により形成された帯状(長方形形状と言ってもよい)の部材である。また、外カフ30は可撓性を有する。外カフ30は、一端31が外殻体20の下部に固定されているとともに他端32が移動可能とされている。具体的には、外カフ30の他端32は、
図2及び
図3に示したように、外殻体10の開口60を介して外殻体10の外部に導出されている。
【0015】
内カフ40は、例えばゴム又はエラストマー、より具体的にはウレタンやゴム部材などにより形成された帯状(長方形形状と言ってもよい)の部材である。また、内カフ40は可撓性を有する。内カフ40は外カフ30の内周側に配置されている。内カフ40は、被検者の腕を巻回するような形状を有し、さらにその形状が外カフ30の状態に応じて変化するようになっている。この形状の変化については、後で詳しく説明する。
【0016】
外カフ30は、内カフ40よりも剛性が高い。これにより、袋体51~55によって内カフ40を直接押圧する場合よりも、剛性の高い外カフ30を介して内カフ40を押圧することにより、内カフ40に外周方向からより均一な押圧力を付与することができるようになる。
【0017】
内カフ40は、外カフ30よりも柔らかく、特に内周面が腕に密着するような追従性を有する材料により構成されている。これにより、内カフ40は被検者の腕及び動脈を加圧することができる。また、内カフ40の内周面は脈波センサーの機能を有する。
【0018】
内カフ40は、外カフ30の内周面に接続されている。外カフ30に接続された状態において、内カフ40は、一端41が外カフ30に対して周方向での相対的な位置関係が固定であり、かつ、他端42が外カフ30に対して周方向での相対的な位置関係がフリーとなっている。換言すれば、内カフ40は、一端41が外カフ30に対して周方向での相対的な位置関係が固定であり、かつ、他端42が外カフ30に対して周方向での相対的な位置関係がフリーとなるように、外カフ30の内周面に接続されている。具体的には、内カフ40は、外カフ30の一端31から内カフ40の一端41までの間の位置で、外カフ30に接続固定されており、これにより上記位置関係を実現している。
【0019】
また、本実施の形態においては、内カフ40は、内カフ40が巻回した状態における、内カフ40の他端42の位置が内カフ40の上下方向の中心よりも上側となるように、外カフ30に接続されている。
【0020】
本実施の形態の例では、内カフ40は、最下部(時計の針6時位置)で外カフ30に接続されており、他端42が斜め上(時計の針1~3時の位置)に存在するように配置されている。また、外カフ30の他端32は、斜め下(時計の針4~6時の位置)に亘って形成された開口60から外殻体10の外部に導出される。
【0021】
外殻体10の外周に沿ってガイドレール部70が設けられており、外カフ30の他端32は、外カフ30が縮径及び拡径されると、ガイドレール部70にガイドされて外殻体10の外周に沿って移動する。
【0022】
空気袋51~55は、外殻体10の下部を除く位置でカフ20を囲むように配置されている。本実施の形態の例では、空気袋51~55は、4つの大きな空気袋51~54と、1つの小さな空気袋55とにより構成されている。小さな空気袋55は、大きな空気袋51~54が膨張したときのカフ20との隙間を埋めて、カフ20を加圧するにあたっての大きな空気袋51~54のストローク不足を補うようになっている。小さな空気袋55は、特に、ストロークが不足するカフ20の上部に配置されている。
【0023】
なお、
図2は外殻体10とカフ20との関係を分かり易く示すために、その他の部材を省略して示した斜視図である。
図3は外殻体10に形成された開口60の形状を明示した外殻体10の斜視図である。
【0024】
次に、カフ装置1の動作について説明する。
【0025】
先ず、内カフ40の内周側の空間に被検者の腕が挿入される。このとき、例えば腕は手のひらが上になるように挿入される。腕が挿入された状態で、血圧計測装置本体(図示せず)の計測開始ボタンが操作されると、血圧計測装置は加圧過程となり、ポンプから空気袋51~55に空気を送り、空気袋51~55を膨張させる。
【0026】
すると、空気袋51~55が、カフ20を押圧して、カフ20を縮径させるように、カフ20を変形させる。この結果、被検者の腕にカフ20が巻き付き、カフ20によって腕が加圧される。このカフ20の縮径過程においてカフ20の余った部分は開口60から外殻体10の外部に退出する。つまり、カフ20が縮径するほど、開口60から外殻体10の外部に退出するカフ20の長さが増加する。
【0027】
なお、
図1及び
図2は、空気袋51~55によるカフ20の押圧開始時点の状態を示し、
図4及び
図5は、空気袋51~55によるカフ20の押圧終了時点の状態(換言すれば、カフ20の最も縮径した状態)を示す。勿論、
図4及び
図5におけるカフ20の巻き付き半径(つまり縮径したとき半径)は、被検者の腕の太さに応じて変わる。
【0028】
図1と
図4を比較すれば分かるように、カフ20が縮径するほど、外カフ30及び内カフ40のそれぞれのオーバーラップ量が大きくなる。換言すれば、本実施の形態のカフ装置1は、カフ20の縮径の度合いに応じて、外カフ30及び内カフ40のオーバーラップ量が変化するようにしたことで、カフ20の縮径時のカフ20での皺の発生を防止している。この結果、カフ巻き付け時の被検者の違和感や痛みを抑制できる。
【0029】
血圧計測装置本体(図示せず)は、被検者の腕を加圧目標値まで加圧した後に減圧過程に入ると、空気袋51~55から空気を排出し、空気袋51~55をしぼませる。
【0030】
すると、空気袋51~55がカフ20から離れていき、カフ20は自身の復元力によって元の大きさに復帰する。つまり、カフ20は、
図4及び
図5に示した縮径状態から
図1及び
図2に示した拡径状態に復帰する。
【0031】
ちなみに、本実施の形態では、ガイドレール部70に、当接部材71が移動可能に取り付けられているとともにコイルばね72が取り付けられている。外カフ30の他端32は、加圧過程において当接部材71に当接して当接部材71を時計方向に移動させ、コイルばね72を押し込んでいく。減圧過程においては、コイルばね72の弾性力によって外カフ30の他端32が反時計方向に付勢される。これにより、カフ20自身の復元力をサポートして、カフ20を確実に拡径状態に復帰させることができる。
【0032】
以上説明したように、本実施の形態によれば、カフ20は、外カフ30と内カフ40とから構成されている。外カフ30及び内カフ40は、一部がオーバーラップするように巻回されており、一端31、41が外殻体10の下部に固定されているとともに他端32、42が移動可能とされており、袋体(空気袋51~55)は、外殻体10の下部を除く位置でカフ20を囲むように配置されており、袋体(空気袋51~55)の膨張によりカフ20が押圧され、膨張の量に応じて、外カフ30及び内カフ40の他端32、42が移動してオーバーラップの量が変化するようになっている。
【0033】
これにより、加圧過程におけるカフ20の縮径によって生じるカフ20の周方向での余りを外カフ30及び内カフ40のオーバーラップにより吸収できるので、カフ20の縮径時の皺の発生を防止し得、この結果、カフ巻き付け時の被検者の違和感や痛みを抑制できる。また、皺の凹凸による測定精度の低下を防止できる。
【0034】
また、内カフ40の他端42は、内カフ40の他の部分よりも剛性が高くさらに丸みをおびた形状とすることが好ましい。これにより、内カフ40の他端42は、内カフ40が縮径していく過程で、内カフ40の内面をよりスムーズに摺動し、皺の発生をより抑制できる。
【0035】
また、袋体(空気袋51~55)は、外殻体10の下部を除く位置でカフ20を囲むように配置されているので、袋体(空気袋51~55)が膨張した際に袋体(空気袋51~55)によって腕が持ち上げられず、腕の位置が変わることがない。よって、特許文献1~3のように袋体をカフの全周囲に配置した場合と比較して、血圧測定時に腕が浮かず、腕の位置が変わらないので、被検者に違和感を与えずに済む。
【0036】
また、袋体(空気袋51~55)の膨張によりカフ20を押圧して血圧計測時のカフ圧を得るようにしているので、特許文献4のように、空気袋を用いずに、カフを引っ張る構成を採用する場合と比較して、カフを精度良く引っ張るための機構が不要となるので、構成が簡易となる。ちなみに、カフを精度良く引っ張るためには、モーターに加えて、カフ装置の近傍にギア及びクラッチ等を設ける必要があり、カフ装置が大型化してしまう。これに対して、本実施の形態では、袋体(空気袋51~55)を拡張させるためのコンプレサーやチューブが必要となるが、ギア及びクラッチ等をカフ装置の近傍に設ける場合と比較して、レイアウトの自由度が高い。
【0037】
また、本実施の形態によれば、カフ20は、外カフ30と内カフ40とを有し、内カフ40は、一端41が外カフ30に対して周方向での相対的な位置関係が固定であり、かつ、他端42が外カフ30に対して周方向での相対的な位置関係がフリーとなるように、外カフ30の内周面に接続されており、かつ、内カフ40は、他端42の位置が内カフ40の上下方向の中心よりも上側となるように、外カフ30に接続されている。
【0038】
これにより、内カフ40は、オーバーラップの起点となる他端42の位置が腕の下部を避けた位置、少なくとも、上下方向の中心よりも上側とされているので、オーバーラップの起点位置に腕が載ることがない。この結果、オーバーラップの起点位置からオーバーラップ部分に被検者の皮膚が引き込まれることがない。また、オーバーラップ部分に腕の重さが加わりにくくなり、オーバーラップ量の変化がスムーズに行われるようになる。
【0039】
また、本実施の形態では、
図3から分かるように、開口60の外殻体10の周方向の長さLが、単に外カフ30が引き出せる長さよりも長くされている。これにより、細い腕にカフ20を巻き付けたときと太い腕にカフ20を巻き付けたときのカフ20の外殻体10からの退出位置を変えることができ、外カフ30をスムーズに退出させることができる。つまり、本実施の形態のように開口60の外殻体10の周方向の長さLを十分に長くすれば、カフ20の巻き付き半径が変化した場合でも、カフ20の半径の接線方向に向かってカフ20を退出させることができるようになる。この結果、開口60の位置でのカフ20の折れ曲がりを防止でき、カフ20をスムーズに外殻体10の外部に退出させることができる。
【0040】
上述の実施の形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することの無い範囲で、様々な形で実施することができる。
【0041】
上述の実施の形態では、外殻体10が円筒形状である場合について述べたが、外殻体10の形状は円筒形状に限らない。外殻体10は、カフ20、袋体51~55及び被検者の腕などの計測部位を配置できるような中空部を有するものであればよい。
【0042】
上述の実施の形態では、4つの大きな空気袋51~54と、1つの小さな空気袋55とを設けた場合について述べたが、空気袋の数及び大きさの組み合わせはこれに限らない。要は、空気袋は、外殻体10の下部を除く位置でカフを囲むように配置されていればよい。
【0043】
また、上述の実施の形態では、空気袋を設けた場合について述べたが、空気袋に限らず、要は、流体の供給及び排出により膨張及び縮小が可能な袋体を設けて、カフ20を押圧すればよい。
【0044】
また、上述の実施の形態では、外カフ30の他端32が外殻体10に形成された開口60を介して外殻体10の外部に退出可能とし、袋体(空気袋51~55)の膨張の量に応じて、外カフ30の外殻体10からの退出量及びオーバーラップ量が変化するようにした場合について述べたが、これに限らない。外カフ30の他端32が外殻体10に形成された開口60を介して外殻体10の外部に退出可能とする代わりに、外カフ30が外殻体10の内部でオーバーラップできるような階層構造を、外殻体10の中空部に形成することで、袋体(空気袋51~55)の膨張量に応じて、外カフ30のオーバーラップ量が変化するようにしてもよい。このようにした場合でも、上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0045】
また、上述の実施の形態では、カフ20を外カフ30と内カフ40とにより構成した場合について述べたが、カフ20が外カフ30又は内カフ40の一方のみで構成されていてもよい。この場合には、カフ20は、袋体(空気袋51~55)の押圧力によってほぼ均一に縮径するのに必要な剛性(つまり外カフ30の機能)と、腕に密着できるような柔軟性(つまり内カフ40の機能)を有していればよい。
【0046】
また、上述の実施の形態では、本開示の血圧計測用カフ装置1に被検者の腕を挿入する場合について述べたが、これに限らず、本開示の血圧計測用カフ装置1は例えば被検者の手首や足首などを挿入して血圧を計測する場合にも用いることもできる。
【0047】
さらに、本開示の血圧計測用カフ装置は、血圧計測に限らず、脈波計測に用いることもできる。脈波計測時には、例えばカフ圧が一定圧になるように制御すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本開示の血圧計測用カフ装置は、自動巻き付けタイプの血圧計測用カフ装置に広く適用可能である。
【符号の説明】
【0049】
1 血圧計測用カフ装置
10 外殻体
20 カフ
30 外カフ
31、41 一端
32、42 他端
51~55 空気袋
60 開口
70 ガイドレール部
71 当接部材
72 コイルばね