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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106686
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】ロータリコンプレッサ
(51)【国際特許分類】
   F04C 29/04 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
F04C29/04 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011081
(22)【出願日】2023-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】517403558
【氏名又は名称】瀋陽中航機電三洋制冷設備有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100186060
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 大輔
(72)【発明者】
【氏名】昆 努
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 孝
【テーマコード(参考)】
3H129
【Fターム(参考)】
3H129AA04
3H129AA13
3H129AB03
3H129BB43
3H129CC13
3H129CC49
3H129CC64
3H129CC74
(57)【要約】
【課題】一方のシリンダ室で圧縮された冷媒が、他方のシリンダ室に流れて膨張し、再圧縮されてしまうという不具合が生じないようにする。
【解決手段】分岐した部分からの冷媒インジェクション連通路22、23のそれぞれに、冷凍サイクルから冷媒インジェクション流路18に送り込まれる冷媒の圧力が、シリンダ室7、8の冷媒の圧力より高いときのみ開く逆止弁36、37を設けて、冷媒インジェクション連通路22、23同士を非連通状態にした。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
密閉容器内に電動要素と前記電動要素で駆動される回転圧縮要素とを収容していて、
前記回転圧縮要素は、それぞれローラが偏心回転する二つのシリンダを備えて、前記二つのローラは180度の位相差を持って偏心回転し、
密閉容器外の冷凍サイクルからの冷媒を回転圧縮要素内に送り込むための冷媒インジェクション管を、前記回転圧縮要素に接続して、
前記冷凍サイクルからの冷媒を通す冷媒インジェクション流路が、回転圧縮要素内に達するロータリコンプレッサにおいて、
前記冷媒インジェクション流路を、回転圧縮要素での前記冷媒インジェクション管が接続されている冷媒インジェクション孔から二つのシリンダのそれぞれのシリンダ室に通じるまでの過程で、二つの冷媒インジェクション連通路に分岐し、
分岐した部分からの冷媒インジェクション連通路のそれぞれに、前記冷凍サイクルから冷媒インジェクション連通路に送り込まれる冷媒の圧力が、シリンダ室の冷媒の圧力より高いときのみ開くバルブを設けて、シリンダ室から冷媒インジェクション流路への冷媒の逆流を防止すると共に冷媒インジェクション連通路同士を非連通状態にしたことを特徴とするロータリコンプレッサ。
【請求項2】
回転圧縮要素での二つのシリンダの間に位置する中間部材に、冷媒インジェクション流路での冷媒の送り込み方向を切り換える分岐機構部が設けられており、
前記分岐機構部は、
一つのシリンダの冷媒インジェクション孔からの冷媒インジェクション流路を二つに分岐する分岐部分と、
前記分岐部分から二つのシリンダのシリンダ室に通じる冷媒インジェクション連通路を開閉するリードバルブからなる対の逆止弁と、
からなるものである請求項1に記載のロータリコンプレッサ。
【請求項3】
分岐機構部を設ける中間部材は、それぞれが二つのシリンダの対向面側を閉鎖する二枚のプレートミドル部材である請求項2に記載のロータリコンプレッサ。
【請求項4】
バルブはリードバルブから構成されていて、前記リードバルブは略円盤状部分を有し、該略円盤状部分の周辺から外方に凸となるガイド舌片を備えた一枚のリードバルブである請求項1に記載のロータリコンプレッサ。
【請求項5】
リードバルブの端部が、バルブ長さ方向に直交する方向に張り出しがあるT字状に形成されていて、
前記ガイド舌片においてバルブの開度を調整する請求項4に記載のロータリコンプレッサ。
【請求項6】
バルブは、弾性を備えた弁用板材を二枚重ね合わせてなるものであり、
一方の弁用板材は略円盤状部分を有して、この一方の弁用板材によってリードバルブが形成され、
他方の弁用板材は、前記リードバルブに重ね合わされてリードバルブをガイドする支材である請求項1に記載のロータリコンプレッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍サイクルから冷媒をバイパスさせて送り込む冷媒インジェクションの経路を備えるようにしたロータリコンプレッサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図1に示すように、放熱器である凝縮器aと吸熱器である蒸発器bと圧縮機cの役割を行なうロータリコンプレッサ1とを、冷媒を通す配管で接続した冷凍サイクルAにおいて、蒸発器bでの吸熱作用に寄与しない冷媒をロータリコンプレッサ1に向けて流すバイパスを設けるようにした仕組みがある。そして、バイパスする冷媒を送り込む冷媒インジェクションの経路を備えるロータリコンプレッサが従来から用いられている。
【0003】
図1で示す冷凍サイクルAにおいて、dとeは減圧機構である。この図1中で表しているように、この冷凍サイクルAでの圧縮機c(ロータリコンプレッサ1)から送り出される冷媒の圧力は高圧PHであり、バイパスされて圧縮機cに送り込まれる冷媒の圧力は中圧PMであり、蒸発器bから圧縮機cに送り込まれる冷媒の圧力は低圧PLである。
冷媒の圧力の関係は、PL<PM<PHとなり、中圧PMは必ずしも高圧PHと低圧PLの間の中央値でなくてもよいものである。
【0004】
上記圧縮機として用いられる従来のロータリコンプレッサは、密閉容器内に電動要素と前記電動要素で駆動される回転圧縮要素とを収容している。
そして回転圧縮要素を、ローラが偏心回転するシリンダを備えているものとするロータリコンプレッサがある。
【0005】
このロータリコンプレッサにおけるシリンダの圧縮室であるシリンダ室に、上記冷媒を送り込む冷媒インジェクションを行なう場合、例えばシリンダに冷媒インジェクション孔を開けている。また、シリンダに重ね合わせてシリンダ室を覆う中間部材にも、シリンダ室に向けて冷媒を送り込む開口を開けている。
【0006】
そして、冷媒インジェクション孔に密閉容器外からのインジェクション管を接続し、シリンダ室内に臨む上記開口を経たシリンダ室内までをインジェクション流路にして冷媒を送り込むことができるようにしていた。
この冷媒インジェクションでは、偏心回転するローラによって前記開口を開閉することでインジェクション流路の開閉を行なうようにすることが多い。
【0007】
また、ロータリコンプレッサでは、上記回転圧縮要素を、二つのシリンダを重ねてそれぞれのシリンダ室に配されるローラが互いに180°の位相差を持つ関係の下で偏心回転するように構成したものがある。
【0008】
そして、二つのシリンダを重ねた回転圧縮要素を密閉容器内に収容したロータリコンプレッサに対しても、冷凍サイクルからバイパスした経路を通してシリンダ室に冷媒を送り込む冷媒インジェクションを行なうようにした工夫がある。
【0009】
例えば、特許文献1では、二つのシリンダの間に板状とした二枚の中間部材を配置し、冷媒インジェクション孔を開けた一方を端板としてインジェクション管を接続するとともに、この一つの冷媒インジェクション孔の部分から板状とした二枚の中間部材(一方は端板)それぞれのシリンダ室側の側面にある開口までのインジェクション流路を備えている。
【0010】
そして、上記回転圧縮要素の二つのシリンダのローラが上記位相差を持って偏心回転することによりシリンダ室に臨む開口が交互に開いて、開いた開口から冷媒がシリンダ室に送り込みできるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第6978359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上述した特許文献1で示されたロータリコンプレッサで構成されている冷媒インジェクションでは、ローラの肉厚、偏心運動領域の構成によっては、両シリンダ室に通じるインジェクション流路が共に開いてしまうということがある。
【0013】
そして、図1に示すように冷凍サイクルの高圧側から減圧機構によって減圧した略中圧の冷媒をそれぞれのシリンダ室に送り込みする際、シリンダ室に臨むように位置している開口(冷媒の送り出し口の部分)の両方が開いた状態となると、圧縮工程に入っていた冷媒が低圧側の空間に流れて能力が低減したり、シリンダ室の温度が上昇し信頼性を損ねる場合があるという不具合がある。
【0014】
そこで本発明は上記事情に鑑み、上記回転圧縮要素における二つのシリンダのシリンダ室同士がインジェクション流路を通して直接に連通することによって、一方のシリンダ室で圧縮された冷媒が、他方のシリンダ室に流れて膨張し、再圧縮されてしまうという不具合が生じないようにすることを課題とし、二つのシリンダ室に連通する分岐した二つのインジェクション流路それぞれにリードバルブを設けて、二つのシリンダ室の連通を無くしたロータリコンプレッサを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、密閉容器内に電動要素と前記電動要素で駆動される回転圧縮要素とを収容していて、
前記回転圧縮要素は、それぞれローラが偏心回転する二つのシリンダを備えて、前記二つのローラは180度の位相差を持って偏心回転し、
密閉容器外の冷凍サイクルからの冷媒を回転圧縮要素内に送り込むための冷媒インジェクション管を、前記回転圧縮要素に接続して、
前記冷凍サイクルからの冷媒を通す冷媒インジェクション流路が、回転圧縮要素内に達するロータリコンプレッサにおいて、
前記冷媒インジェクション流路を、回転圧縮要素での前記冷媒インジェクション管が接続されている冷媒インジェクション孔から二つのシリンダのそれぞれのシリンダ室に通じるまでの過程で、二つの冷媒インジェクション連通路に分岐し、
分岐した部分からの冷媒インジェクション連通路のそれぞれに、前記冷凍サイクルから冷媒インジェクション連通路に送り込まれる冷媒の圧力が、シリンダ室の冷媒の圧力より高いときのみ開くバルブを設けて、シリンダ室から冷媒インジェクション流路への冷媒の逆流を防止すると共に冷媒インジェクション連通路同士を非連通状態にしたことを特徴とするロータリコンプレッサを提供して、上記課題を解消するものである。
【0016】
上記発明において、二つの冷媒インジェクション連通路それぞれに配置されたバルブの動作は、
前記冷媒インジェクション連通路が通じるシリンダにおけるシリンダ室の冷媒の圧力が、分岐した部分より上流の冷媒インジェクション流路での冷媒の圧力より低いときに、このバルブ自体が配置された側の冷媒インジェクション連通路を開き、
前記冷媒インジェクション連通路が通じるシリンダにおけるシリンダ室の冷媒の圧力が、分岐した部分より上流の冷媒インジェクション流路での冷媒の圧力より高いときに、このバルブ自体が配置された側の冷媒インジェクション連通路を閉じる構成となる。
さらに、バルブは、シリンダ室から冷媒インジェクション流路への冷媒の逆流を防止するものである。
【0017】
また、本発明では、回転圧縮要素での二つのシリンダの間に位置する中間部材に、冷媒インジェクション流路での冷媒の送り込み方向を切り換える分岐機構部が設けられており、
前記分岐機構部は、
一つのシリンダの冷媒インジェクション孔からの冷媒インジェクション流路を二つに分岐する分岐部分と、
前記分岐部分から二つのシリンダのシリンダ室に通じる冷媒インジェクション連通路を開閉するリードバルブからなる対の逆止弁と、
からなるものであることが良好である。
【0018】
また、本発明では、分岐機構部を設ける中間部材は、それぞれが二つのシリンダの対向面側を閉鎖する二枚のプレートミドル部材であることが良好である。
【0019】
また、本発明では、バルブはリードバルブから構成されていて、前記リードバルブは略円盤状部分を有し、該略円盤状部分の周辺から外方に凸となるガイド舌片を備えた一枚のリードバルブであることが良好である。
【0020】
また、本発明では、リードバルブの端部が、バルブ長さ方向に直交する方向に張り出しがあるT字状に形成されていて、
前記ガイド舌片においてバルブの開度を調整することが良好である。
【0021】
また本発明では、バルブは、弾性を備えた弁用板材を二枚重ね合わせてなるものであり、
一方の弁用板材は略円盤状部分を有して、この一方の弁用板材によってリードバルブが形成され、
他方の弁用板材は、前記リードバルブに重ね合わされてリードバルブをガイドする支材であることが良好である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、冷媒インジェクション流路を、回転圧縮要素での前記冷媒インジェクション管が接続されている冷媒インジェクション孔から二つのシリンダのそれぞれのシリンダ室に通じるまでの過程で、二つの冷媒インジェクション連通路に分岐している。
この二つの冷媒インジェクション連通路それぞれに、リードバルブからなるバルブを配置している。
【0023】
そして、前記冷媒インジェクション連通路が通じるシリンダにおけるシリンダ室の冷媒の圧力が、分岐部分より上流の冷媒インジェクション流路での冷媒の圧力より低いときに、前記バルブが、冷媒インジェクション連通路を開くように設けられている。また、前記冷媒インジェクション連通路が通じるシリンダにおけるシリンダ室の冷媒の圧力が、分岐部分より上流の冷媒インジェクション流路での冷媒の圧力より高いときに、前記バルブが、冷媒インジェクション連通路を閉じるようにしている。
【0024】
このように冷媒インジェクション連通路を流れる冷媒の圧力がシリンダ室内の冷媒の圧力より高い時にバルブの動作で冷媒インジェクション連通路が開くので、インジェクション流路の冷媒がシリンダ室へ送り込まれる。
【0025】
また、二つのシリンダ室に連続する冷媒インジェクション連通路それぞれにバルブが配置されているので、二つの冷媒インジェクション連通路同士、即ち、二つのシリンダ室の空間が連通することがなく、一方のシリンダ室で高圧状態の空間からの冷媒が、もう一方のシリンダ室の低圧状態の空間に流れ込まないようになる。
よって、冷媒を再膨張させずに効率よく圧縮できるという優れた効果を奏するものである。
【0026】
さらに、二つのシリンダ室から冷媒インジェクション流路に冷媒が逆流しないように設けられており、シリンダ室それぞれで昇圧された冷媒が冷媒インジェクション流路に流れ込むのを防止することで、冷媒の圧縮効率を低下させないという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】圧縮機のロータリコンプレッサを含む冷凍サイクルの例を示す説明図である。
図2】本発明に係るロータリコンプレッサの一例を縦断面で概略的に示す説明図である。
図3】一例における分岐機構部をプレートミドル部材の分離した状態で示す説明図である。
図4】一例において冷媒インジェクション流路が二つの冷媒インジェクション連通路に分かれてそれぞれがシリンダ室に繋がる形態を模式的に表現している説明図である。
図5】一例におけるバルブの配置を断面で概略的に示す説明図である。
図6】一例におけるバルブの変形を示すもので、(a)は平面を示す説明図、(b)はバルブの長手方向に直交する方向から見た側面を示す説明図、(c)は固定片側を示す説明図である。
図7】同じく一例におけるバルブの変形を示すもので、(a)は平面を示す説明図、(b)はバルブの長手方向に直交する方向から見た側面を示す説明図、(c)は固定片側を示す説明図である。
図8】同じく一例におけるバルブの変形を示すもので、(a)は平面を示す説明図、(b)はバルブの長手方向に直交する方向から見た側面を示す説明図、(c)は固定片側を示す説明図、(d)は二つのプレートミドル部材との間にバルブを配置して、下流側開口が開かれている状態を断面で示す説明図である。
図9】二枚の弁用板材を重ねたバルブを組み入れた分岐機構部をプレートミドル部材の分離した状態で示す説明図である。
図10】同じく一例におけるバルブの変形を示すもので、(a)は平面を示す説明図、(b)はバルブの長手方向に直交する方向から見た側面を示す説明図、(c)は固定片側を示す説明図、(d)は二つのプレートミドル部材との間にバルブを配置して、下流側開口が開かれている状態を断面で示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
つぎに本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。冷凍サイクルAでの圧縮機cとして冷凍サイクルAに組み込まれている本発明のロータリコンプレッサ1は、密閉容器2の内部に電動要素3と、この電動要素3で駆動されて冷媒を圧縮する回転圧縮要素4とを収容してなるものである。
【0029】
(密閉容器、アキュムレータ)
密閉容器2の外面側には、冷凍サイクルAでの蒸発器bを上流側として接続されているアキュムレータ5が取り付けられている。
アキュムレータ5は蒸発器b側から送り込まれてくる冷媒をガス冷媒と液冷媒と分離する。
また、アキュムレータ5からは二本の配管6を密閉容器2の内部に延設していて、前記二本の配管6が回転圧縮要素4に接続されている。そして、アキュムレータ5から冷媒(ガス冷媒)を回転圧縮要素4内に送り込みできるように設けられている。
【0030】
(回転圧縮要素)
回転圧縮要素4は、それぞれ内側にシリンダ室7、8を有するシリンダ9、10が重ねられており、上記配管6がシリンダ9、10に接続されている。
配管6が接続した不図示の通路がシリンダ9、10に開口されていて、アキュムレータ5から前記配管6と前記不図示の通路を通してシリンダ室7、8それぞれの内部に冷媒が送り込みできるように設けられている。
【0031】
なお、図示の実施の形態のロータリコンプレッサ1では、上述のようにアキュムレータ5から二本の配管6が出て、シリンダ9、10それぞれに配管6が接続されているものとしているが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、アキュムレータ5から一本の配管6が出て、その一本の配管6が回転圧縮要素4に接続されていて、回転圧縮要素4の機構部内で冷媒の流れを二分してから、シリンダ室7、8それぞれの内部に冷媒が送り込みされるものとすることも可能である。
【0032】
(シリンダ)
シリンダ9、10の間には、中間部材として二枚重ねのプレートミドル部材11、12が位置していて、シリンダ9、10によって二枚のプレートミドル部材11、12を挟み込んでいる。
【0033】
そして、シリンダ9は、電動要素3の回転軸13の軸受け部材(主軸受け)14と前記プレートミドル部材11とが重ね合わされることでシリンダ室7を閉じていて、シリンダ10は、プレートミドル部材12と回転軸13の軸受け部材(副軸受け)15とが重ね合わされることでシリンダ室8を閉じている。
【0034】
(ローラ)
シリンダ室7、8にはそれぞれローラ16、17が偏心回転するように設けられていて、前記ローラ16、17は180度の位相差(回転ずれ)を持って偏心回転する。
シリンダ室7、8にはローラ16、17に先端が摺接し、回転軸13の回転中心に対して進退移動する不図示の仕切り板があり、この仕切り板が摺接するローラ16、17の偏心回転により、吸引工程によって冷媒を取り込みし、圧縮工程によって冷媒を高圧に圧縮して、不図示の吐出口から回転圧縮要素の外の密閉容器2に吐出するように設けられている。
【0035】
(冷媒インジェクション流路)
ロータリコンプレッサ1は、冷凍サイクルAからバイパスされてくる冷媒を回転圧縮要素内に達するように送り込む冷媒インジェクション流路18を備えているものである。
【0036】
冷凍サイクルAからバイパスされてくる上記冷媒が通る冷媒インジェクション流路18を形成するために、冷媒インジェクション管19が密閉容器2外から回転圧縮要素4に接続されている。
【0037】
図示されているように冷媒インジェクション管19は、シリンダ10に開口した冷媒インジェクション孔20に接続している。
そして、冷媒インジェクション孔20からの冷媒が、シリンダ9のシリンダ室7とシリンダ10のシリンダ室8とに送り込まれるように設けられており、冷媒インジェクション孔20からの冷媒インジェクション流路18が、冷媒インジェクション孔20からシリンダ10の縦孔部分20aを経てプレートミドル部材11、12との間で形成されている分岐機構部21に及ぶと、この分岐機構部21の部分から二つの冷媒インジェクション連通路22、23に分岐するように形成されている。
【0038】
(分岐機構部)
上記分岐機構部21は、二つの冷媒インジェクション連通路22、23に対して、冷媒の送り込み方向を切り換える部分である。
【0039】
図3は、シリンダ9、10の間のプレートミドル部材11と、プレートミドル部材12と、このプレートミドル部材12が重なるシリンダ10とを、上下方向に間隔を置いて分離した状態にし、プレートミドル部材11とプレートミドル部材12との間に形成した分岐機構部21を、分解形態にして図示している。
【0040】
また、図4は冷媒の流れが分離した状態を説明する図であり、冷媒インジェクション流路18が分岐機構部21で冷媒インジェクション連通路22と冷媒インジェクション連通路23とに分かれ、冷媒インジェクション連通路22がシリンダ室7に繋がり、冷媒インジェクション連通路23がシリンダ室8に繋がっている形態を、模式的に表現している。
【0041】
図3に示されているように分岐機構部21では、まず、シリンダ10の縦孔部分20aの上端が対応する位置から枝分かれする部分それぞれを、プレートミドル部材12の厚さ方向に延設するようにしている。
【0042】
冷媒インジェクション連通路22、23における冷媒の流れ方向の上流側開口25、26は、プレートミドル部材11に向けて臨むようにして位置しており、二つの上流側開口25、26の内、一方の上流側開口25が、シリンダ室7に通じる冷媒インジェクション連通路22に位置していて、前記上流側開口25の部分からシリンダ室7の領域に対応する位置までに、冷媒インジェクション連通路22がプレートミドル部材11に沿うように形成されている。
【0043】
なお、分岐機構部21は、シリンダ室8の壁の端面位置に対応する配置とされている。
【0044】
また、上流側開口25、26の内のもう一方の上流側開口26が、シリンダ室8に通じる冷媒インジェクション連通路23に位置していて、上流側開口26の部分からシリンダ室8の領域に対応する位置までに、冷媒インジェクション連通路23がプレートミドル部材11に沿うように形成されている。
【0045】
図3に示す実施の形態では、冷媒インジェクション連通路22はプレートミドル部材11の下面側(プレートミドル部材12側)に位置する凹部として形成している。
そして、上流側開口25とは反対側であって、シリンダ室7の領域に対応する位置にしてシリンダ室7に臨む冷媒送り込み孔27が形成されている。
【0046】
上記冷媒送り込み孔27は、プレートミドル部材11を厚さ方向に貫通する孔として形成しているが、プレートミドル部材12側の開口はこのプレートミドル部材12によって閉鎖されている。
【0047】
分岐機構部21での他方の上流側開口26も、シリンダ室8に通じる冷媒インジェクション連通路23に位置している。そして、上流側開口26の部分からシリンダ室8の領域に対応する位置までに、冷媒インジェクション連通路23がプレートミドル部材11に沿うようにして形成されている。
【0048】
冷媒インジェクション連通路22と同様にこの冷媒インジェクション連通路23も、プレートミドル部材11の下面側(プレートミドル部材12側)に位置する凹部として形成している。
そして、冷媒インジェクション連通路23では、上流側開口26とは反対側であって、シリンダ室8の領域に対応する位置までに及ぶ端部を延設端部28として形成している。
さらに、前記延設端部28に対応する位置に、シリンダ室8に臨む冷媒送り込み孔29が、プレートミドル部材12を貫通する孔として形成されている。
【0049】
(逆止弁配置空間部)
本実施の形態では、シリンダ室7に通じるように形成された冷媒インジェクション連通路22の一部分が重なる配置となるようにして、逆止弁配置空間部46が、プレートミドル部材12の上面に位置していて、後述の逆止弁(バルブ)が収まる形状の凹部として形成されている。
【0050】
逆止弁配置空間部46と冷媒インジェクション連通路22とが重なる箇所は、図3に示されているように上流側開口25が対応する逆止弁可動空間30における弁受け部分32であり、逆止弁可動空間30で、弁受け部分32が平面形状を凸の舌片状にして連設されている。
後述の逆止弁の働きをするバルブにおいて、上流側開口25を開く動きをするときにバルブの舌片部分(後述舌片)が先に当たり、撓むことでバルブの略円盤状部分が当たる可能性がある。そこで前記略円盤状部分を積極的に当てないようにするために、前記舌片状の部分32がある。
【0051】
同じくシリンダ室8の通じるように形成された冷媒インジェクション連通路23の一部分が重なる配置となるようにして、もう一つの逆止弁配置空間部47が、プレートミドル部材12の上面に位置していて、前記逆止弁配置空間部46と同様に後述の逆止弁が収まる形状の凹部として形成されている。
【0052】
逆止弁配置空間部47と冷媒インジェクション連通路23とが重なる場所は、図3に示されているように上流側開口26が位置する逆止弁可動空間33における弁受け部分34の舌片状の部分35であり、逆止弁可動空間33で、弁受け部分34が平面形状を凸の舌片状にして連設されている。
前記逆止弁可動空間30の場合と同じく後述の逆止弁の働きをするバルブにおいて、上流側開口26を開く動きをするときにバルブの舌片部分(後述舌片)が先に当たり、撓むことでバルブの略円盤状部分が当たる可能性がある。よって略円盤状部分を積極的に当てないようにするために、前記舌片状の部分35がある。なお、「バルブ」については以降、「逆止弁」と記載する。
【0053】
(逆止弁)
分岐機構部21では、プレートミドル部材11とプレートミドル部材12との間に位置し、プレートミドル部材11とプレートミドル部材12とで、それぞれ一部分の固定部分が保持されるようにしたリードバルブからなる対の逆止弁36、37を備えている。
【0054】
図3に、対にした配置のリードバルブからなる逆止弁36、37が示されている。逆止弁36、37それぞれは、弾性を備えた弁用板材からなるものであり、上述した略円盤状部分38、39を有している。
この略円盤状部分38、39それぞれは、上流側開口25、26を覆う大きさであって、逆止弁可動空間30の弁受け部分32、逆止弁可動空間33の弁受け部分35に収まる形状とされており、略円盤状部分38、39が上流側開口25、26を開閉することができる。
【0055】
また、逆止弁36、37では、略円盤状部分38、39に帯状にして連続している可撓部40、41を有する。
可撓部40、41での略円盤状部分38、39とは反対となる端部側が、後述の取付部としてプレートミドル部材11とプレートミドル部材12とに挟み込まれているが、挟み込まれていない可撓部40、41は、略円盤状部分38、39が、プレートミドル部材12側からプレートミドル部材11側に移動(上流側開口25、26の開時)すると、弾性的に撓む部分である。
【0056】
そして、プレートミドル部材11側に移動させる冷媒の流れが無くなる(即ち、シリンダ室7、8にある冷媒の圧力が、冷媒インジェクション流路18から送り込まれる冷媒の圧力より高くなる)と、略円盤状部分38、39を、可撓部40、41に生じる復元力によって略円盤状部分38、39を元の位置に移動(上流側開口25、26の閉)させるように設けられている。
【0057】
さらに、逆止弁36、37は取付部42、43を有している。取付部42、43は、可撓部40、41での略円盤状部分38、39側とは反対側となる部分に連続して、可撓部40、41の長さ方向に直交する方向に張り出しを配して略T形状に形成されている。
図3図5に示す実施の例における逆止弁36、37の取付部42、43は、プレートミドル部材11とプレートミドル部材12との挟み込みによって保持される。
【0058】
さらに、逆止弁36、37は、略円盤状部分38、39に連続し、上記可撓部40、41とは反対側に凸のガイド舌片44、45を備えている。
ガイド舌片44、45は上記逆止弁可動空間30、33の凸部とした部分32、35の内面に当接可能であり、このガイド舌片44、45が前記凸部とした部分の内面に先に当たり、逆止弁36、37の開度を決めている。
【0059】
図3に示す実施の例において、分岐機構部21での逆止弁36、37の形状に応じた逆止弁配置空間部46、47が、プレートミドル部材12のプレートミドル部材11側の面に形成されていて、逆止弁配置空間部46に逆止弁36が配置され、逆止弁配置空間部47に逆止弁37が配置される。
【0060】
この逆止弁配置空間部46、47の平面形状は、逆止弁36、37の形状に応じた形状としており、逆止弁36、37の取付部42、43に対応する部分はその取付部42、43を収容できる形状にした取付部受け部分46a、47aとし、可撓部40、41に対応する部分はその可撓部40、41を収容できる形状にした可撓部受け部分46b、47bとしている。
【0061】
また、略円盤状部分38、39に対応する部分はその略円盤状部分38、39を収容できる形状にした略円盤状部分受け部分46c、47c(上流側開口25、26が位置している部分)とし、また、ガイド舌片44、45に対応する部分はそのガイド舌片44、45を収容できる形状にしたガイド舌片受け部分46d、47dとしている。
【0062】
図5は、逆止弁36を逆止弁配置空間部46に位置させて、逆止弁36の取付部42がプレートミドル部材11とプレートミドル部材12に挟み込まれるようにして保持され、また、逆止弁37が撓んで略円盤状部分38が上流側開口25を開いた状態を示している。
上述したように逆止弁36のガイド舌片44が、プレートミドル部材11側に形成の凸部32とした部分の内面に当接するようにしており、この当接によって逆止弁36の開度が調整されるようにしている。
【0063】
図5に示した構成は、対の逆止弁37を配置した部分においても同様に構成されているので、逆止弁36と逆止弁37との各部分の符号を対にして記載した。
【0064】
このように分岐機構部21では、冷媒インジェクション流路18を分岐してシリンダ室7に通じるようにした冷媒インジェクション連通路22に逆止弁36を設けるとともに、分岐したもう一方の流路であって、シリンダ室8に通じるようにした冷媒インジェクション連通路23に逆止弁37を設けている。
【0065】
よって、冷媒インジェクション連通路22、23同士が非連通状態となっており、つまりシリンダ室7とシリンダ室8とは非連通状態となっており、シリンダ室7とシリンダ室8との何れかからの高圧の冷媒は、逆止弁36、37を閉じる方向に作用するため、高圧の冷媒が、低圧のシリンダ室に送り込まれることがなく、再膨張することはない。
【0066】
冷媒インジェクション流路18を通る冷媒は、その圧力が、シリンダ室7の冷媒の圧力より高い場合には、逆止弁36が開いて、冷媒が、冷媒インジェクション連通路22を通ってシリンダ室7に送り込まれる。
また、逆に冷媒インジェクション流路18を通る冷媒の圧力が、シリンダ室8の冷媒の圧力より高い場合には、逆止弁37が開いて、冷媒が、冷媒インジェクション連通路23を通ってシリンダ室8に送り込まれる。
【0067】
シリンダ室7で偏心回転するローラ16とシリンダ室8で偏心回転するローラ17とは、上述したように180°の位相差を持って偏心回転しているので、逆止弁36が開いているタイミングと逆止弁37が開いているタイミングとが揃うことは無い。
よって、上述したように、シリンダ室7とシリンダ室8との非連通状態は維持される。
【0068】
また、シリンダ室7とシリンダ室8とのそれぞれの冷媒の圧力が、冷媒インジェクション流路18側の冷媒の圧力よりも高くなった際に、逆止弁36、37の働きによって冷媒インジェクション流路18への逆流を防止するように設けられている。
【0069】
(逆止弁の取付部)
図3図5に示した逆止弁36、37は、全体が一枚の弁用板材48から平板状としているが、本発明は逆止弁36、37が、一枚の弁用板材48で平板状になるものに限定されない。
【0070】
(他の例;曲げ部)
上述したようにリードバルブからなる逆止弁36、37の取付部42、43が、バルブ長さ方向に直交する方向に張り出しがあるT字状に形成されている。
そして、逆止弁36、37の変形例としては、図6に示すようにT字状とした取付部42、43の張り出しそれぞれに略S字形状の曲げ加工を施して曲げ部49を設けるようにすることが良好である。
【0071】
上記例において、逆止弁36、37は、プレートミドル部材12の逆止弁配置空間部46、47に置き、プレートミドル部材11とプレートミドル部材12とで取付部42、43を保持するようにしているが、上記曲げ部49が、プレートミドル部材11とプレートミドル部材12とによる取付部42、43の挟み込みによって両者に当接しており、取付部42、43を、プレートミドル部材11とプレートミドル部材12との両者に当接させて挟み込み保持する。逆止弁配置空間部46、47は、逆止弁36、37の板厚と同等が望ましいが、加工上同等は困難なため、逆止弁配置空間部46、47を深くする必要がある。そのため、逆止弁配置空間部46、47と逆止弁36、37の寸法差でできる隙間のガタつきを軽減するために前記曲げ部49を設けるようにしているものである。
【0072】
図7は、取付部42、43の張り出しにわずかに略く字形状に折る曲げ加工を施して、上記曲げ部49を形成した例を示している。
【0073】
(他の例;二枚の弁用板材)
図8はさらに逆止弁36、37の他の例を示していて、弾性を備えた二枚の弁用板材50、51を重ね合わせて一体にしてなるものである。
【0074】
この例での上位置になる弁用板材50と下位置になる弁用板材51とは、重ね合わせして共に逆止弁36、37の取付部42、43となる部分と可撓部40、41となる部分とを有している。
【0075】
下位置になる弁用板材51は、略円板状部分38、39を有するリードバルブとして形成されている。
また、上位置になる弁用板材50は、上記リードバルブに重ね合わされてリードバルブをガイドする支材として形成されている。図示されているように、取付部42、43となる部分とは反対側にガイド舌片44、45を有して、ガイド凸部32、35との摺接や、弁用板材50が略円盤状部分38、39に重なることでのその略円盤状部分38、39に対する押し付けにて、リードバルブ側にある略円盤状部分38、39の開度を規制したり、略円盤状部分38、39の開閉動作でブレなどを生じさせないように、ガイドするものである。
【0076】
図9では、二枚の弁用板材50、51を重ね合わせてなる逆止弁36、37について、プレートミドル部材11とプレートミドル部材12との間に位置する状態を図3と同様に分離した形態で示す説明図である。
【0077】
(他の例;スペーサー)
図10に示す例では、プレートミドル部材12に、逆止弁配置空間部46と冷媒インジェクション連通路23とを一体にして形成し、同じくプレートミドル部材12に、逆止弁配置空間部47と冷媒インジェクション連通路24とを一体にして形成している。
そして、逆止弁配置空間部46、47に、逆止弁36、37を置いて使用する例を示している。
【0078】
この変形例では、取付部42、43での冷媒の流れ方向下流側となる面に、スペーサー54が重ね合わされている。
そして、逆止弁36、37は、取付部42、43にスペーサー54を重ね合わせた状態で逆止弁配置空間部46、47に収容して、逆止弁配置空間部46、47での上流側開口25、26を塞ぐことができる部分に、略円盤状部分38、39が位置するように設けられており、スペーサー54が取付部42、43を押さえ付けるようにしているものである。
【0079】
上述したいずれの逆止弁36、37においても、上流側開口25、26を適正に開閉することができる。もちろん、シリンダ室7の空間とシリンダ室8の空間とが非連通の状態に保たれることには変わりはない。
同じく、上記いずれの逆止弁36、37も、シリンダ室7とシリンダ室8とのそれぞれの冷媒の圧力が、冷媒インジェクション流路18側の冷媒の圧力よりも高くなった際に、冷媒インジェクション流路18に逆流しないように設けられている点にも変わりはない。
【0080】
なお、図1で示す冷凍サイクルAは冷凍サイクルの代表例であって、冷媒の液相ないし気液相から圧縮室内にインジェクションするサイクルに適用するものである。一般的に、能力アップを目的としたガスインジェクションサイクルでは、過冷却を高めるために、減圧機構d直後の部分と減圧機構e直前の部分とを熱交換させたり、二段膨張回路で気液分離させるものなどがあって、本発明のロータリコンプレッサを組み入れることができる冷凍サイクルは図1に示す冷凍サイクルAに限らず、あらゆるインジェクションに適用可能である。
【符号の説明】
【0081】
A…冷凍サイクル
1…ロータリコンプレッサ
2…密閉容器
3…電動要素
4…回転圧縮要素
7、8…シリンダ室
9、10…シリンダ
11、12…プレートミドル部材
18…冷媒インジェクション流路
19…冷媒インジェクション管
20…冷媒インジェクション孔
21…分岐機構部
22、23…冷媒インジェクション連通路
25、26…上流側開口
30、33…逆止弁可動空間
36、37…逆止弁
38、39…略円盤状部分
40、41…可撓部
44、45…ガイド舌片
46、47…逆止弁配置空間部
48、50、51…弁用板材
49…曲げ部
54…スペーサー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10