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特開2024-106729映像処理装置、映像処理プログラム及び映像処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106729
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】映像処理装置、映像処理プログラム及び映像処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/265 20060101AFI20240801BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240801BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20240801BHJP
   G09G 5/377 20060101ALI20240801BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20240801BHJP
   G06F 3/04845 20220101ALI20240801BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240801BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20240801BHJP
   H04N 21/27 20110101ALI20240801BHJP
【FI】
H04N5/265
G09G5/00 530M
G09G5/14 A
G09G5/377
G09G5/00 510X
G09G5/00 555G
G09G5/00 550X
G09G5/00 X
G09G5/00 550H
G09G5/00 530T
G09G5/00 555D
G09G5/00 530D
G09G5/37 110
G06F3/04845
G06F3/0481
G06F3/14 350A
H04N21/27
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011143
(22)【出願日】2023-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】000116068
【氏名又は名称】ローランド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000534
【氏名又は名称】弁理士法人真明センチュリー
(72)【発明者】
【氏名】笠井 良秀
(72)【発明者】
【氏名】藤田 恒太
【テーマコード(参考)】
5B069
5C023
5C164
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
5B069CA14
5B069CA19
5B069HA03
5B069JA06
5B069KA06
5B069LA03
5C023AA14
5C023BA11
5C023BA15
5C023CA01
5C164SA41S
5C164SC04S
5C164SD21P
5C182AA03
5C182AA04
5C182AB02
5C182AB03
5C182AB08
5C182AB14
5C182AC02
5C182AC03
5C182AC13
5C182AC14
5C182AC43
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA06
5C182BA14
5C182BA73
5C182BB02
5C182BB12
5C182BC26
5C182CB42
5C182CB44
5C182CB47
5C182CB54
5C182CC11
5C182CC21
5C182CC24
5C182DA14
5C182DA33
5C182DA34
5C182DA52
5C182DA62
5C182DA70
5E555AA25
5E555AA58
5E555BA01
5E555BA29
5E555BA73
5E555BA87
5E555BB01
5E555BC08
5E555BC09
5E555BC18
5E555CA04
5E555CA12
5E555CA17
5E555CB12
5E555CB19
5E555CB20
5E555CB72
5E555CB74
5E555CC22
5E555DA03
5E555DA05
5E555DB03
5E555DB41
5E555DB53
5E555DB57
5E555DC09
5E555DC35
5E555DC63
5E555DC84
5E555DD07
5E555DD08
5E555EA07
5E555EA11
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】複合映像に配置されるコンテンツが正常に取得できない場合に、ユーザに当該コンテンツを入力する入力元にどのようなコンテンツを入力すれば良いかを容易に把握させることができる映像処理装置、映像処理プログラム及び映像処理方法を提供すること。
【解決手段】ビデオスイッチャ1では、プレビューボタンC1~C6や設定モードとしてプレビュー出力が選択されている左側LCD3bの表示エリアVに表示される複合映像Scに配置されるコンテンツのうち、正常に取得されなかったコンテンツの表示領域に、当該コンテンツの代わりに、当該コンテンツに関連する表示内容の無信号サムネイルT1~T3が表示される。これにより、ユーザHは、無信号サムネイルT1~T3が対応する入力元にどのような内容のコンテンツを供給すれば良いかを容易に把握できる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像や映像で構成されるコンテンツが複数配置された映像である複合映像を出力する映像処理装置であって、
前記複合映像に配置されるコンテンツを入力する入力手段と、
前記入力手段ごとに、その入力手段で入力されるべきコンテンツの内容を表す画像または映像で構成される内容仮表示を記憶する仮表示記憶手段と、
前記入力手段でコンテンツが正常に入力されたかを判断するコンテンツ判断手段と、
そのコンテンツ判断手段で正常に入力されなかったと判断された前記入力手段に対応する内容仮表示を、前記仮表示記憶手段から取得する仮表示取得手段と、
前記複合映像において、前記コンテンツ判断手段で正常に入力されなかったと判断された前記入力手段からのコンテンツの代わりに、当該入力手段に対応する前記仮表示取得手段で取得された内容仮表示を表示する代替表示手段と、を備えていることを特徴とする映像処理装置。
【請求項2】
前記複合映像を表示する表示手段と、
前記複合映像を外部の表示装置に出力する外部出力手段と、を備え、
前記代替表示手段は、
前記複合映像を前記表示手段に表示する場合、当該複合映像において、前記コンテンツ判断手段で正常に入力されなかったと判断された前記入力手段からのコンテンツの代わりに、当該入力手段に対応する前記仮表示取得手段で取得された内容仮表示を表示し、
前記複合映像を前記外部出力手段に出力する場合、当該複合映像において、前記内容仮表示の表示を禁止することを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
【請求項3】
前記代替表示手段は、前記複合映像を前記外部出力手段に出力する場合、当該複合映像において、前記コンテンツ判断手段で正常に入力されなかったと判断された前記入力手段からのコンテンツの代わりに、前記表示手段で表示される内容仮表示とは異なる仮表示を表示することを特徴とする請求項2記載の映像処理装置。
【請求項4】
前記仮表示記憶手段に記憶される内容仮表示は、それぞれ異なった態様であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の映像処理装置。
【請求項5】
前記コンテンツから前記複合映像を構成するためのシーン情報が、複数のバンクのそれぞれに対して複数記憶されるバンク記憶手段を備え、
前記複合映像は、前記バンク記憶手段から取得されたシーン情報と、前記入力手段で入力されたコンテンツとに基づいて作成されるものであり、
選択されたバンクを取得するバンク取得手段を備え、
前記仮表示記憶手段に記憶される内容仮表示は、前記バンク記憶手段に記憶されるバンクと前記入力手段とにおいてそれぞれ異なった態様であり、
前記仮表示取得手段は、前記バンク取得手段で取得されたバンクと前記コンテンツ判断手段で正常に入力されなかったと判断された前記入力手段との両方に対応する内容仮表示を、前記仮表示記憶手段から取得するものであることを特徴とする請求項4記載の映像処理装置。
【請求項6】
前記仮表示記憶手段に記憶される内容仮表示は、その端部が強調された態様であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の映像処理装置。
【請求項7】
入力部および記憶部を備えたコンピュータに、画像や映像で構成されるコンテンツが複数配置された映像である複合映像を出力する処理を実行させる映像処理プログラムであって、
前記入力部は、前記複合映像に配置されるコンテンツを入力するものであり、
前記記憶部を、前記入力部ごとに、その入力部で入力されるべきコンテンツの内容を表す画像または映像で構成される内容仮表示を記憶する仮表示記憶手段として動作させ、
前記入力部でコンテンツが正常に入力されたかを判断するコンテンツ判断ステップと、
そのコンテンツ判断ステップで正常に入力されなかったと判断された前記入力部に対応する内容仮表示を、前記仮表示記憶手段から取得する仮表示取得ステップと、
前記複合映像において、前記コンテンツ判断ステップで正常に入力されなかったと判断された前記入力部からのコンテンツの代わりに、当該入力部に対応する前記仮表示取得ステップで取得された内容仮表示を表示する代替表示ステップと、を前記コンピュータに実行させることを特徴とする映像処理プログラム。
【請求項8】
入力部から、複合映像に配置され、画像や映像で構成されるコンテンツが正常に入力されたかを判断するコンテンツ判断ステップと、
そのコンテンツ判断ステップで正常に入力されなかったと判断された前記入力部において入力されるべきコンテンツの内容を表す画像または映像で構成される内容仮表示を取得する仮表示取得ステップと、
前記複合映像において、前記コンテンツ判断ステップで正常に入力されなかったと判断された前記入力部からのコンテンツの代わりに、当該入力部に対応する前記仮表示取得ステップで取得された内容仮表示を表示する代替表示ステップと、を備えていることを特徴とする映像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像処理装置、映像処理プログラム及び映像処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の映像入力チャンネルを有し、それぞれの映像入力チャンネルから入力された入力映像が配置された出力映像を出力するビデオミキサーが開示されている。ある映像入力チャンネルから入力映像が正常に入力されない状態(例えば、無信号)である場合、特許文献2に開示されるように、出力映像における当該映像入力チャンネルの入力映像が表示される位置へ、青色ベタの画面に映像入力チャンネルの名称や、正常に入力されない状態である旨を表す文言が付された「無信号画面」が表示される。これにより、ユーザは正常に入力できない映像入力チャンネルを把握できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-262179号公報(例えば、段落0016-0019、図1-4)
【特許文献2】特開2011-102842号公報(例えば、段落0074)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献2の無信号画面には、映像入力チャンネルの名称等が付されるものの、その内容は、対応する映像入力チャンネルで取得される入力映像の内容と無関係のものである。従って、ユーザは無信号画面を見ただけでは、その無信号画面に対応する映像入力チャンネルにどのような映像を入力すれば良いか、把握し難いという問題点があった。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、複合映像に配置されるコンテンツが正常に取得できない場合に、ユーザに当該コンテンツを入力する入力元にどのようなコンテンツを入力すれば良いかを容易に把握させることができる映像処理装置、映像処理プログラム及び映像処理方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために本発明の映像処理装置は、画像や映像で構成されるコンテンツが複数配置された映像である複合映像を出力する装置であり、前記複合映像に配置されるコンテンツを入力する入力手段と、前記入力手段ごとに、その入力手段で入力されるべきコンテンツの内容を表す画像または映像で構成される内容仮表示を記憶する仮表示記憶手段と、前記入力手段でコンテンツが正常に入力されたかを判断するコンテンツ判断手段と、そのコンテンツ判断手段で正常に入力されなかったと判断された前記入力手段に対応する内容仮表示を、前記仮表示記憶手段から取得する仮表示取得手段と、前記複合映像において、前記コンテンツ判断手段で正常に入力されなかったと判断された前記入力手段からのコンテンツの代わりに、当該入力手段に対応する前記仮表示取得手段で取得された内容仮表示を表示する代替表示手段と、を備えている。
【0007】
本発明の映像処理プログラムは、入力部および記憶部を備えたコンピュータに、画像や映像で構成されるコンテンツが複数配置された映像である複合映像を出力する処理を実行させるプログラムであり、前記入力部は、前記複合映像に配置されるコンテンツを入力するものであり、前記記憶部を、前記入力部ごとに、その入力部で入力されるべきコンテンツの内容を表す画像または映像で構成される内容仮表示を記憶する仮表示記憶手段として動作させ、前記入力部でコンテンツが正常に入力されたかを判断するコンテンツ判断ステップと、そのコンテンツ判断ステップで正常に入力されなかったと判断された前記入力部に対応する内容仮表示を、前記仮表示記憶手段から取得する仮表示取得ステップと、前記複合映像において、前記コンテンツ判断ステップで正常に入力されなかったと判断された前記入力部からのコンテンツの代わりに、当該入力部に対応する前記仮表示取得ステップで取得された内容仮表示を表示する代替表示ステップと、を前記コンピュータに実行させるものである。
【0008】
また本発明の映像処理方法は、入力部から、複合映像に配置され、画像や映像で構成されるコンテンツが正常に入力されたかを判断するコンテンツ判断ステップと、そのコンテンツ判断ステップで正常に入力されなかったと判断された前記入力部において入力されるべきコンテンツの内容を表す画像または映像で構成される内容仮表示を取得する仮表示取得ステップと、前記複合映像において、前記コンテンツ判断ステップで正常に入力されなかったと判断された前記入力部からのコンテンツの代わりに、当該入力部に対応する前記仮表示取得ステップで取得された内容仮表示を表示する代替表示ステップと、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ビデオスイッチャの外観図である。
図2】(a)は、LCDに表示される設定画面を表す図であり、(b)~(d)は、無信号サムネイルを表す図である。
図3】(a)は、ビデオカメラでコンテンツが正常に取得できない場合のLCDに表示される設定画面を表す図であり、(b)は、ビデオカメラ及びプレゼン用PCでコンテンツが正常に取得できない場合のLCDに表示される設定画面を表す図である。
図4】ビデオスイッチャの機能ブロック図である。
図5】ビデオスイッチャの電気的構成を示すブロック図である。
図6】(a)は、サムネイルデータを模式的に表す図であり、(b)は、バンクデータを模式的に表す図であり、(c)は、使用ソースデータを模式的に表す図である。
図7】メイン処理のフローチャートである。
図8】(a)は、プレビュー表示処理のフローチャートであり、(b)は、PVW出力処理のフローチャートである。
図9】PGM出力処理のフローチャートである。
図10】(a)~(c)は、それぞれ変形例における無信号サムネイルが表示される複合映像を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1を参照して、本実施形態のビデオスイッチャ1の概要を説明する。図1は、ビデオスイッチャ1の概要を説明する図である。ビデオスイッチャ1は、入力された画像や映像を1つの映像に配置した複合映像Scを出力する装置(映像処理装置)である。
【0011】
ビデオスイッチャ1には、複合映像Scに配置する画像や映像が入力されるビデオカメラ20a,20b及びプレゼン用PC21と、複合映像Scが出力されるプロジェクタ22及び配信用PC23とが接続される。ビデオカメラ20a,20bは、撮影した画像または映像をビデオスイッチャ1に入力する撮影装置であり、プレゼン用PC21は、インストールされているアプリケーション・ソフトでユーザHが作成した画像または映像をビデオスイッチャ1に入力する情報処理装置である。
【0012】
プロジェクタ22は、ビデオスイッチャ1からの複合映像Scを大型スクリーンに投影する出力装置であり、配信用PC23は、ビデオスイッチャ1から出力された複合映像ScをインターネットWを介して配信する情報処理装置である。配信用PC23からインターネットWを介して配信された複合映像Scが、インターネットWに接続される複数の配信先PC24で視聴することができる。なお、ビデオスイッチャ1をインターネットWに接続し、ビデオスイッチャ1から配信先PC24へ直接配信しても良い。この場合、配信用PC23を省略することができる。
【0013】
ビデオスイッチャ1には、入力元、即ちビデオカメラ20a,20bやプレゼン用PC21毎に、対応する入力元から入力された画像や映像が配置される「レイヤー」が設けられる。各レイヤーにおいて、対応する入力元から入力された画像や映像がユーザHから指定された大きさ及び位置で配置される。このようなレイヤーを重ね合わせることで複合映像Scが作成される。以下、レイヤーに配置される画像や映像のことをまとめて「コンテンツ」と称す。
【0014】
ビデオスイッチャ1には、ユーザHの指示を入力する設定ボタン2と、左側タッチパネル3a及び左側LCD3bと、右側タッチパネル4a及び右側LCD4bとが設けられる。左側タッチパネル3aは、ユーザHによるタッチ操作に応じて、タッチされた位置信号を入力するための入力装置である。左側LCD3bは、出力される複合映像Scのレイアウト等を表示する表示装置である。左側タッチパネル3a及び左側LCD3bは、ビデオスイッチャ1の正面における左側にそれぞれ配置され、左側タッチパネル3aが左側LCD3bの上に重ね合わせて設けられる。
【0015】
同様に、右側タッチパネル4aは、ユーザHによるタッチ操作に応じて、タッチされた位置に関する信号を入力するための入力装置であり、右側LCD4bは、出力される複合映像Scのレイアウト等を表示する表示装置である。右側タッチパネル4a及び右側LCD4bは、ビデオスイッチャ1の正面における右側にそれぞれ配置され、右側タッチパネル4aが右側LCD4bの上に重ね合わせて設けられる。
【0016】
次に図2,3を参照して、LCD3b,4bに表示される複合映像Scを設定する際に表示される設定画面を説明する。図2(a)は、LCD3b,4bに表示される設定画面を表す図である。図2では、LCD3bに表示される設定画面を左側に、右側LCD4bに表示される設定画面を右側に表している。以降の図も同様とする。
【0017】
LCD3b,4bに表示される設定画面には、それぞれ、表示エリアVと、ステージ配信ボタンSt及びネット配信ボタンNtと、プレビュー出力ボタンPr及びプログラム出力ボタンPgと、プレビューボタンC1~C6と、バンクボタンB1~B3とが表示される。表示エリアVは、対象の複合映像Scを表示する表示エリアである。
【0018】
ステージ配信ボタンStは、対象の複合映像Scの出力先を(例えば、コンサート会場のステージ上のスクリーンに投影するように配置される)プロジェクタ22に設定する操作子であり、ネット配信ボタンNtは、対象の複合映像Scの出力先をインターネットWを介した配信用PC23に設定する操作子である。ステージ配信ボタンStとネット配信ボタンNtとのいずれかが選択可能に構成される。
【0019】
プレビュー出力ボタンPrは、設定モードを「プレビュー出力」に設定する操作子であり、プログラム出力ボタンPgは、設定モードを「プログラム出力」に設定する操作子である。プレビュー出力ボタンPrとプログラム出力ボタンPgとのいずれかが選択可能に構成される。
【0020】
本実施形態において、ビデオスイッチャ1の設定モードには、対象の複合映像Scをプロジェクタ22や配信用PC23に出力せずに、複合映像Scの構成を設定するモードである「プレビュー出力」と、対象の複合映像Scをプロジェクタ22や配信用PC23に出力する「プログラム出力」とが設けられる。また、本実施形態において設定モードは、左側LCD3bと右側LCD4bとのそれぞれに独立して設定できるように構成される。
【0021】
例えば、図2(a)の左側LCD3bにおいては、プレビュー出力ボタンPrが選択されているので、左側LCD3bの表示エリアVに表示される複合映像Scは、プロジェクタ22や配信用PC23には出力されない。一方で、図2(a)の右側LCD4bにおいては、プログラム出力ボタンPgが選択されていて、かつ、ステージ配信ボタンStが選択されているので、右側LCD4bの表示エリアVに表示される複合映像Scは、プロジェクタ22に出力される。
【0022】
プレビューボタンC1~C6は、表示エリアVに表示され、プロジェクタ22や配信用PC23に出力される複合映像Scを作成するためのシーン情報を選択する操作子である。プレビューボタンC1~C6は、いずれかが選択可能に構成される。本実施形態のビデオスイッチャ1には、ビデオカメラ20a,20bやプレゼン用PC21から入力された画像や映像から、複合映像Scを構築するための情報であるシーン情報が記憶される。シーン情報には、複合映像Scを構築する際の、入力された画像や映像の大きさや配置位置等の情報が設定される。
【0023】
シーン情報は、バンクと呼ばれる領域に6つ記憶される。更にビデオスイッチャ1には、そのバンクが3つ設けられるので、ビデオスイッチャ1には18個のシーン情報が記憶される(図6(b)参照)。バンクにおいて、シーン情報は所定の順番で記憶され、各バンクにおける、同一の順番のシーン情報には、類似した態様、即ち類似した画像や映像の配置のシーン情報が記憶される。例えば、1番目のバンクである「バンク1」の1番目のシーン情報と、2番目のバンクである「バンク2」の1番目のシーン情報とには、それぞれ類似した態様のシーン情報が記憶される。
【0024】
以下、バンクにおいてそれぞれのシーン情報に割り振られている番号のことを「シーン番号」という。プレビューボタンC1には、シーン番号が「1」のシーン情報、即ち設定されているバンクの1番目に記憶されているシーン情報が対応しており、プレビューボタンC2には、シーン番号が「2」のシーン情報が対応しており、同様にプレビューボタンC3~C6には、シーン番号が「3」~「6」のシーン情報がそれぞれ対応している。
【0025】
なお、本実施形態では、バンクに記憶されるシーン情報は6つに限られず、6つ以上でも6つ以下でも良い。また、ビデオスイッチャ1に設けられるバンクも3つに限られず、3つ以上でも3つ以下でも良い。
【0026】
プレビューボタンC1~C6には、後述のバンクボタンB1~B3で選択されたバンクに記憶されるシーン情報から作成された複合映像Scが「サムネイル」として表示される。本実施形態では、バンクに6つのシーン情報が記憶されるので、それぞれのシーン情報で作成される複合映像ScがプレビューボタンC1~C6に表示される。このようなプレビューボタンC1~C6のサムネイルにより、ユーザHはプレビューボタンC1~C6を選択することで表示エリアVに表示される、又はプロジェクタ22や配信用PC23に出力される複合映像Scがどのような態様であるかを、事前に把握できる。
【0027】
バンクボタンB1~B3は、ビデオスイッチャ1に記憶されるバンクのうち、どのバンクを使用するかを選択する操作子である。バンクボタンB1~B3も、いずれかが選択可能に構成される。
【0028】
左側LCD3bにおいては、ステージ配信ボタンSt、プレビュー出力ボタンPr、バンクボタンB1及びプレビューボタンC4が選択されている。よって、左側LCD3bの表示エリアVに表示される複合映像Scは、1番目のバンクの4番目のシーン情報に基づき作成されたものであり、当該複合映像Scは、出力先がプロジェクタ22ではあるものの、設定モードが「プレビュー出力」のため、プロジェクタ22には出力されず左側LCD3bの表示エリアVのみに出力される。
【0029】
また右側LCD4bにおいては、ステージ配信ボタンSt、プログラム出力ボタンPg、バンクボタンB1及びプレビューボタンC5が選択されている。よって、右側LCD4bの表示エリアVに表示される複合映像Scは、1番目のバンクの5番目のシーン情報に基づき作成されたものであり、当該複合映像Scは、出力先がプロジェクタ22で設定モードが「プログラム出力」のため、左側LCD3bの表示エリアVとプロジェクタ22とのそれぞれに出力される。
【0030】
このように、LCD3b,4bでは、表示エリアV及びプレビューボタンC1~C6に複合映像Scが表示されるが、複合映像Scの入力元であるビデオカメラ20a,20bやプレゼン用PC21からコンテンツ(画像や映像)が正常に入力されない場合、複合映像Scにおいて正常に入力されないコンテンツに対応する表示領域に、例えば一面黒色の無意味な画像が表示されてしまう。このような状態では、ユーザHは正常に入力されない入力元にどのようなコンテンツを供給すれば良いか、把握し難い。
【0031】
そこで本実施形態では、プレビューボタンC1~C6や設定モードが「プレビュー出力」のLCD3b,4bの表示エリアVにおいて表示される複合映像Scに、正常にコンテンツが入力されない入力元が存在する場合、当該入力元で入力されるコンテンツが表示される表示領域に、当該入力元で入力されるべきコンテンツの内容を表す画像や映像で構成される「無信号サムネイル」を表示する。図2(b)~(d)を参照して、無信号サムネイルを説明する。
【0032】
図2(b)~(d)は、それぞれ無信号サムネイルT1~T3を表す図である。図2(b)の無信号サムネイルT1は、ビデオカメラ20aから正常にコンテンツが取得できない場合に表示される画像であり、図2(c)の無信号サムネイルT2は、ビデオカメラ20bから正常にコンテンツが取得できない場合に表示される画像であり、図2(d)の無信号サムネイルT3は、プレゼン用PC21から正常にコンテンツが取得できない場合に表示される画像である。即ち本実施形態では、コンテンツを取得するビデオカメラ20a,20b、プレゼン用PC21ごとに無信号サムネイルT1~T3が用意される。
【0033】
無信号サムネイルT1,T2には、ビデオカメラ20a,20bでそれぞれ撮影すべき撮影範囲や画角などに対応した態様の画像が表される。例えば、ビデオカメラ20aが、その撮影範囲の左側に人物を配置した映像を撮影するカメラである場合、そのビデオカメラ20aに対応する無信号サムネイルT1には、その領域の左側に人物の絵(グラフィック)が表される画像が設定される。同様に、ビデオカメラ20bが、その撮影範囲の右側に人物を配置した映像を撮影するカメラである場合、そのビデオカメラ20bに対応する無信号サムネイルT2には、その領域の右側に人物の絵が表される画像が設定される。
【0034】
また無信号サムネイルT3には、プレゼン用PC21で出力する画像に対応した態様の画像が表される。例えば、プレゼン用PC21が、複合映像Scのタイトルを表す文字列を含む帯状の画像を出力する場合、対応する無信号サムネイルT3には、帯状の画像に汎用的な文字列(例えば、図2(d)のような「TITLE」)の絵が表される画像が設定される。このように無信号サムネイルT1~T3には、それぞれの入力元で入力されるべきコンテンツを表す内容が表示される。
【0035】
なお、ビデオカメラ20a,20bで撮影する映像において、人物等の動きが予め分かっている場合は、その動きをアニメーション化した映像を無信号サムネイルT1,T2にしても良い。同様に、プレゼン用PC21から動きのある映像が出力され、その映像の動きが予め分かっている場合は、その動きをアニメーション化した映像を無信号サムネイルT3にしても良い。
【0036】
このような無信号サムネイルT1~T3が、入力元からコンテンツが正常に取得できない場合に、当該入力元から入力されるコンテンツの代わりにプレビューボタンC1~C6や、設定モードが「プレビュー出力」のLCD3b,4bの表示エリアVの複合映像Scに表示される。図3を参照して、コンテンツが正常に取得できない場合のLCD3b,4bの設定画面を説明する。
【0037】
図3(a)は、ビデオカメラ20a,20bでコンテンツが正常に取得できない場合のLCD3b,4bに表示される設定画面を表す図であり、図3(b)は、ビデオカメラ20b及びプレゼン用PC21でコンテンツが正常に取得できない場合のLCD3b,4bに表示される設定画面を表す図である。
【0038】
図3(a)においては、ビデオカメラ20a,20bでコンテンツが正常に取得できないので、その代わりに、プレビューボタンC1~C6のそれぞれで表示される複合映像Scにおいてビデオカメラ20a,20bで取得されるコンテンツが表示される表示領域に、図2(a),(b)で上記した無信号サムネイルT1,T2が表示される。これに加え、設定モードとしてプレビュー出力が選択されている左側LCD3bの表示エリアVの複合映像Scにも、ビデオカメラ20a,20bで取得されるコンテンツの表示領域に、無信号サムネイルT1,T2が表示される。
【0039】
また図3(b)においては、ビデオカメラ20bとプレゼン用PC21とでコンテンツが正常に取得できないので、その代わりに、プレビューボタンC1~C6及び表示エリアVの複合映像Scのビデオカメラ20bとプレゼン用PC21とで取得されるコンテンツの表示領域に図2(b),(c)で上記した無信号サムネイルT1,T3がそれぞれ表示される。
【0040】
その一方で、図3(a),(b)において、設定モードとしてプログラム出力が選択されている右側LCD4bの表示エリアVには、無信号サムネイルT1~T3が表示されず、複合映像Scの表示領域には、それぞれの入力元から入力されたコンテンツがそのまま表示される。
【0041】
即ち表示エリアVで表示される複合映像ScがLCD3b,4bのみである「プレビュー出力」では、正常に取得できないコンテンツに代わり、当該コンテンツの入力元に対応する無信号サムネイルT1~T3が表示される。よって、主に複合映像Scの設定に用いられる「プレビュー出力」では、ユーザHは無信号サムネイルT1~T3に対応するコンテンツがどのような内容なのかを容易に把握し、更に対応する入力元にどのようなコンテンツを入力すれば良いかを、容易に把握することができる。
【0042】
更にプレビューボタンC1~C6に表示される複合映像Scにおいても、正常に取得されなかったコンテンツの表示領域に、当該コンテンツの入力元に対応する無信号サムネイルT1~T3が表示される。これにより、プレビューボタンC1~C6には、無信号サムネイルT1~T3が表示されるものの、それら無信号サムネイルT1~T3は正常に取得されなかった入力元で本来入力すべきコンテンツに対応する表示内容なので、ユーザHはプレビューボタンC1~C6に対応するシーン情報の概要を容易に把握できる。
【0043】
一方で、設定モードに「プログラム出力」が選択されている右側LCD4bの表示エリアVに表示される複合映像Scにおいて、無信号サムネイルT1~T3の表示が禁止され、正常に取得できないコンテンツがそのまま表示される。同様に、右側LCD4bに対応する出力先(即ちプロジェクタ22)にも、無信号サムネイルT1~T3の出力が禁止され、正常に取得できないコンテンツが出力される。これにより、複合映像Scの設定のために用いられる無信号サムネイルT1~T3が、誤って出力先の視聴者の目に触れてしまう事態を抑制できる。
【0044】
なお、設定モードに「プログラム出力」が選択されているLCD3,b4bの表示エリアVにも無信号サムネイルT1~T3を表示する一方で、出力先には無信号サムネイルT1~T3を非表示にしても良い。これにより、ユーザHは無信号サムネイルT1~T3を確認しつつ、視聴者には不要な無信号サムネイルT1~T3が表示される事態を抑制できる。
【0045】
ところで、無信号サムネイルT1~T3には、対応する入力元で入力すべきコンテンツに対応する表示内容が表されている。そこで、ビデオカメラ20a,20bを所定の位置に配置するための位置合わせの際に、ビデオカメラ20a,20bとビデオスイッチャ1とを非接続としておけば、ビデオスイッチャ1の設定モードとしてプレビュー出力が選択されているLCD3b,4bの表示エリアVに、ビデオカメラ20a,20bで撮影すべき撮影範囲や画角の無信号サムネイルT1~T3が表示される。ユーザHはLCD3b,4bの表示エリアVの無信号サムネイルT1~T3を参考にすることで、ビデオカメラ20a,20bの位置合わせを容易に行うことができる。
【0046】
次に図4を参照して、ビデオスイッチャ1の機能を説明する。図4は、ビデオスイッチャ1の機能ブロック図である。図4に示すように、ビデオスイッチャ1は、入力手段200と、仮表示記憶手段201と、コンテンツ判断手段202と、仮表示取得手段203と、代替表示手段204とを有する。
【0047】
入力手段200は、複合映像Scに配置されるコンテンツを取得する手段であり、図5で後述の入力端子16a~16cで実現される。仮表示記憶手段201は、入力手段200毎に、その入力手段200で入力されるべきコンテンツの無信号サムネイルを記憶する手段であり、図5,6(a)で後述のサムネイルデータ11bで実現される。コンテンツ判断手段202は、入力手段200でコンテンツが正常に入力されたかを判断する手段であり、図5で後述のCPU10で実現される。
【0048】
仮表示取得手段203は、コンテンツ判断手段202で正常に入力されなかったと判断された入力手段200に対応する無信号サムネイルを、仮表示記憶手段201から取得する手段であり、CPU10で実現される。代替表示手段204は、複合映像において、コンテンツ判断手段202で正常に入力されなかったと判断された入力手段200からのコンテンツの代わりに、当該入力手段200に対応する仮表示取得手段203で取得された無信号サムネイルを表示する手段であり、CPU10で実現される。なお、仮表示取得手段203及び代替表示手段204の一部または全部を、図5で後述のビデオ処理装置15やビデオ出力装置17で実現しても良い。
【0049】
ビデオスイッチャ1においては、入力手段200毎に、その入力手段200で入力されるべきコンテンツの無信号サムネイルが記憶され、入力手段200でコンテンツが正常に取得されたかが判断される。そして、正常に取得されなかった入力手段200に対応する無信号サムネイルが取得され、複合映像Scにおいて正常に取得されなかったと判断された入力手段200からのコンテンツの代わりに表示される。
【0050】
このように、入力手段200で正常に取得されなかったコンテンツの代わりに複合映像に表示される無信号サムネイルは、その入力手段200で入力されるべき内容を表す画像または映像で構成される。これにより、ユーザHはかかる無信号サムネイルに対応する入力手段200に、どのようなコンテンツを入力すれば良いかを容易に把握することができる。
【0051】
次に図5,6を参照して、ビデオスイッチャ1の電気的構成を説明する。図5は、ビデオスイッチャ1の電気的構成を示すブロック図である。図5に示す通り、ビデオスイッチャ1は、CPU10と、フラッシュROM11と、RAM12とを有し、これらはバスライン13を介して入出力ポート44にそれぞれ接続されている。入出力ポート14には更に、上記した設定ボタン2、左側タッチパネル3a及び左側LCD3b、右側タッチパネル4a及び右側LCD4bと、ビデオ処理装置15と、通信装置18とが接続される。
【0052】
CPU10は、バスライン13により接続された各部を制御する演算装置である。フラッシュROM11は、CPU10により実行されるプログラムや固定値データ等を格納した書き換え可能な不揮発性の記憶装置であり、映像処理プログラム11aと、サムネイルデータ11bと、バンクデータ11cとが記憶される。CPU10によって映像処理プログラム11aが実行されると、図7のメイン処理が実行される。サムネイルデータ11b及びバンクデータ11cの詳細は図6(a),(b)で後述する。
【0053】
RAM12は、CPU10がプログラムの実行時に各種のワークデータやフラグ等を書き換え可能に記憶するためのメモリであり、使用ソースデータ12aが設けられる。ここで図6を参照して、サムネイルデータ11b、バンクデータ11c及び使用ソースデータ12aを説明する。
【0054】
図6(a)は、サムネイルデータ11bを模式的に表す図である。図6(a)に示す通り、サムネイルデータ11bには、コンテンツの入力元およびバンク毎に、対応する無信号サムネイルT1,T2,・・・,T7がそれぞれ記憶される。サムネイルデータ11bにおけるコンテンツの入力元として、図5で後述するビデオカメラ20a,20b及びプレゼン用PC21がそれぞれ接続される、第1入力端子16a、第2入力端子16b及び第3入力端子16cが設定される。
【0055】
また本実施形態では、コンテンツの入力元に加え、上記したバンク毎にもそれぞれ異なる態様の無信号サムネイルが設定される。よって、即ちサムネイルデータ11bには、コンテンツが入力される入力元毎およびバンク毎に無信号サムネイルが記憶される。これにより、プレビューボタンC1~C6や設定モードとしてプレビュー出力が選択されている左側LCD3bの表示エリアVに表示される複合映像Scの無信号サムネイルを見たユーザHが、その無信号サムネイルに対応する入力元およびバンクを一目で把握できる。
【0056】
図6(b)は、バンクデータ11cを模式的に表す図である。バンクデータ11cには、複数のバンクに対してそれぞれ複数のシーン情報が記憶される。バンク1には、シーン番号(シーン1,シーン2,・・・,シーン6)毎にシーン情報C11,C12,・・・,C16が記憶される。同様に、バンク2には、シーン番号ごとにシーン情報C21,・・・,C26が記憶される。バンク3には、シーン番号ごとにシーン情報C31,・・・,C36が記憶される。本実施形態においてシーン情報はユーザHによって設定を変更できるように構成され、バンクデータ11cにはユーザHによって設定が変更されたシーン情報が書き換え可能に構成される。
【0057】
図6(c)は、使用ソースデータ12aを模式的に表す図である。図6(b)に示す通り、使用ソースデータ12aには、プレビューボタンC1~C6や設定モードとしてプレビュー出力が選択されている左側LCD3bの表示エリアVに表示される複合映像Scで実際に用いられる、入力元ごとのソース(情報源)が記憶される。
【0058】
使用ソースデータ12aに記憶されるソースとして、入力信号と「T2」等の無信号サムネイルの名称とが用いられる。使用ソースデータ12aのソースに、「入力信号」が記憶される場合は(図6(c)における第1入力端子16a,第3入力端子16c)、当該入力元で取得された画像や映像がそのまま複合映像Scで用いられる。一方で、使用ソースデータ12aのソースに、無信号サムネイルの名称が記憶される場合は(図6(c)における第2入力端子16b)、当該入力元で取得された画像や映像の代わりに、該当する無信号サムネイルが複合映像Scで用いられる。
【0059】
図5に戻る。ビデオ処理装置15は、CPU10からの指示に応じて画像処理を行う演算装置である。ビデオ処理装置15には、ビデオ処理装置15で画像処理を行う画像や映像を入力する第1入力端子16a~第3入力端子16cと、ビデオ処理装置15で画像処理を行った複合映像Sc等の画像や映像を出力するビデオ出力装置17とが接続される。
【0060】
第1入力端子16a~第3入力端子16cには、上記したビデオカメラ20a、ビデオカメラ20b及びプレゼン用PC21が接続され、これらからの画像や映像が第1入力端子16a~第3入力端子16cを介してビデオ処理装置15に入力される。またビデオ出力装置16には、プロジェクタ22が接続され、それぞれに応じた映像がビデオ出力装置16を介してプロジェクタ22に出力される。なお、ビデオ処理装置15やビデオ出力装置17の少なくとも一部を、FPGA(field-programmable gate array)や専用LSI等の電子回路で構成しても良い。
【0061】
通信装置18は、外部の装置と通信するための装置であり、特に上記した配信用PC23に通信可能に接続される。配信用PC23はインターネットWに接続され、インターネットWには、上記した配信先PC24が接続される。
【0062】
次に図7,8を参照して、ビデオスイッチャ1のCPU10で実行される処理を説明する。図7は、メイン処理のフローチャートである。メイン処理は、ビデオスイッチャ1の電源が投入された場合に、実行される処理である。メイン処理はまず、カウンタ変数Nに1を設定する(S1)。
【0063】
S1の処理の後、第N入力端子からの信号が無信号かを確認する(S2)。ここで、「第N入力端子」とは第1入力端子16a~第3入力端子16cのいずれかを表し、カウンタ変数Nが1の場合は、第1入力端子16aを、カウンタ変数Nが2の場合は、第2入力端子16bを、カウンタ変数Nが3の場合は、第3入力端子16cをそれぞれ表す。
【0064】
S2の処理において、第N入力端子からの信号が無信号の場合は(S2:Yes)、第N入力端子から正常にコンテンツを取得できない場合である。かかる場合に、サムネイルデータ11bから、LCD3b,4bのバンクボタンB1~B3で選択中のバンクの第N入力端子に対応する無信号サムネイルを取得し(S3)、使用ソースデータ12aの第N入力端子に該当する領域に、取得した無信号サムネイルを保存する(S4)。
【0065】
一方でS2の処理において、第N入力端子からの信号が無信号ではない場合は(S2:No)、使用ソースデータ12aの第N入力端子に該当する領域に「入力信号」を保存する(S5)。
【0066】
なお、LCD3b,4bにそれぞれ異なるバンクが設定されている場合は、左側LCD3bと右側LCD4bとのそれぞれに設定されているバンク毎に、S3~S5の処理を実行すれば良い。かかる場合、使用ソースデータ12aに記憶される無信号サムネイル又は「入力信号」も、左側LCD3bと右側LCD4bとで区別して記憶すれば良い。
【0067】
S4,S5の処理の後、カウンタ変数Nに1を加算し(S6)、加算されたカウンタ変数Nが入力端子数(即ち「3」)より大きいかを確認する(S7)。S7の処理において、カウンタ変数Nが入力端子数以下の場合は(S7:No)、S2以下の処理を繰り返す。S7の処理において、カウンタ変数Nが入力端子数より大きい場合は(S7:Yes)、S8のプレビュー表示処理を実行し、S9のPVW出力処理を実行し、S10のPGM出力処理を実行する。ここで図8,9を参照して、プレビュー表示処理、PVW出力処理およびPGM出力処理を説明する。
【0068】
図8(a)は、プレビュー表示処理のフローチャートである。プレビュー表示処理は、対応するLCD3b,4bのプレビューボタンC1~C6に複合映像Scを表示する処理である。なお、LCD3b,4bにそれぞれ異なるバンクが設定されている場合、左側LCD3bと右側LCD4bとのそれぞれに設定されているバンク毎に、プレビュー表示処理を実行すれば良い。
【0069】
プレビュー表示処理はまず、第1入力端子16a、第2入力端子16b及び第3入力端子16cのコンテンツ又は無信号サムネイルを使用ソースデータ12aを元に取得する(S30)。具体的には、使用ソースデータ12aに「入力信号」が設定されている第1入力端子16a等では、その第1入力端子16a等からコンテンツを取得する。一方で、使用ソースデータ12aに「無信号サムネイル」が設定されている第1入力端子16a等では、使用ソースデータ12aに設定される無信号サムネイルを取得する。
【0070】
S30の処理の後、カウンタ変数Mに1を設定する(S31)。S31の処理の後、バンクデータ11cから、対応するLCD3b,4bのバンクボタンB1~B3で選択中のバンクのシーン番号がM番目のシーン情報を取得する(S32)。S32の処理の後、S32の処理で取得されたシーン情報と、S30の処理で取得されたコンテンツ又は無信号サムネイルとから、複合映像Scを作成する(S33)。具体的には、S32の処理で取得されたシーン情報に設定されたコンテンツの大きさや配置位置に、S30の処理で取得されたコンテンツ又は無信号サムネイルを配置することで、複合映像Scが作成される。
【0071】
S33の処理の後、作成された複合映像Scを対応するプレビューボタンC1~C6に表示する(S34)。例えば、カウンタ変数Mが「1」の場合はS34の処理で作成された複合映像ScをプレビューボタンC1に表示し、カウンタ変数Mが「6」の場合はS34の処理で作成された複合映像ScをプレビューボタンC6に表示する。
【0072】
S34の処理の後、カウンタ変数Mに1を加算し(S35)、加算されたカウンタ変数Mがシーン情報の数(即ち「6」)よりも大きいかを確認する(S36)。S36の処理において、カウンタ変数Mがシーン情報の数以下の場合は(S36:No)、S32以下の処理を繰り返す。一方で、カウンタ変数Mがシーン情報の数より大きい場合は(S36:Yes)、プレビュー表示処理を終了する。
【0073】
次に図8(b)を参照して、PVW出力処理を説明する。図8(b)は、PVW出力処理のフローチャートである。PVW出力処理は、設定モードにプレビュー出力が設定されているLCD3b,4bの表示エリアVで表示される複合映像Scを作成し、表示エリアVに表示する処理である。
【0074】
以下、PVW出力処理において指定されるバンクボタンB1~B3やプレビューボタンC1~C6は、設定モードにプレビュー出力が選択されているLCD3b,4bのバンクボタンB1~B3やプレビューボタンC1~C6が対応するものとする。なお、LCD3b,4bで共にプレビュー出力が設定されている場合は、それぞれに設定されているバンクやシーン情報に応じたPVW出力処理を実行すれば良い。
【0075】
PVW出力処理はまず、対応するLCD3b,4bで選択中のプレビューボタンC1~C6に対応するシーン番号を取得する(S40)。S40の処理の後、第1入力端子16a、第2入力端子16b及び第3入力端子16cのコンテンツ又は無信号サムネイルを使用ソースデータ12aを元に取得する(S41)。S41の処理による取得手法は、上記したS30の処理と同様なので説明を省略する。
【0076】
S41の処理の後、バンクデータ11cから、対応するLCD3b,4bのバンクボタンB1~B3で選択中のバンクの、S40の処理で取得されたシーン番号のシーン情報を取得し、取得されたシーン情報と、S41の処理で取得されたコンテンツ又は無信号サムネイルとから、複合映像Scを作成する(S42)。S42の処理による作成手法は、上記したS33の処理と同様なので説明を省略する。S42の処理の後、作成した複合映像Scを対応する表示エリアVに表示し(S43)、PVW出力処理を終了する。
【0077】
次に図9を参照して、PGM出力処理を説明する。図9は、PGM出力処理のフローチャートである。PGM出力処理は、設定モードにプログラム出力が設定されているLCD3b,4bの表示エリアVで表示される複合映像Scを作成し、表示エリアV及びプロジェクタ22、配信用PC23に出力する処理である。
【0078】
以下、PGM出力処理において指定されるバンクボタンB1~B3やプレビューボタンC1~C6は、設定モードにプログラム出力が選択されているLCD3b,4bのバンクボタンB1~B3やプレビューボタンC1~C6が対応するものとする。なお、LCD3b,4bで共にプログラム出力が設定されている場合も、それぞれに設定されているバンクやシーン情報に応じたPGM出力処理を実行すれば良い。
【0079】
PGM出力処理はまず、対応するLCD3b,4bで選択中のプレビューボタンC1~C6に対応するシーン番号を取得する(S50)。S50の処理の後、第1入力端子16a、第2入力端子16b及び第3入力端子16cからそれぞれコンテンツを取得する(S51)。S52の処理の後、バンクデータ11cから、対応するLCD3b,4bのバンクボタンB1~B3で選択中のバンクの、S50の処理で取得されたシーン番号のシーン情報を取得し、取得されたシーン情報と、S51の処理で取得されたコンテンツとから、複合映像Scを作成する(S52)。S52の処理による作成手法も、上記したS33の処理と同様なので説明を省略する。
【0080】
S52の処理の後、作成された複合映像Scを対応する表示エリアVに表示すると共に、プロジェクタ22又は配信用PC23に出力する(S53)。S53の処理においては、設定モードにプログラム出力が設定されているLCD3b,4bでステージ配信ボタンStが選択されている場合は、作成された複合映像Scがビデオ処理装置15及びビデオ出力装置17を介してプロジェクタ22に出力される。一方で、ネット配信ボタンNtが選択されている場合は、作成された複合映像Scが通信装置18を介して配信用PC23に送信され、配信用PC23からインターネットWを介して配信先PC24に配信される。S54の処理の後、PGM出力処理を終了する。
【0081】
図7に戻る。S10のPGM出力処理の後、ビデオスイッチャ1のその他の処理を実行し(S11)、S1以下の処理を繰り返す。
【0082】
以上、上記実施形態に基づき説明したが、種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0083】
上記実施形態では、無信号サムネイルとして、該当する入力元で入力すべきコンテンツの内容を表すものとしたが、これに限られない。該当する入力元で入力すべきコンテンツの内容に加え、無信号サムネイルをコンテンツを入力する入力元に応じて異なった態様としても良い。
【0084】
例えば、図10(a)に示すように、無信号コンテンツの入力元や選択されているバンクに応じてハッチングや色を付しても良い。例えば、バンク1が選択され、かつ、第1入力端子16aから入力されるコンテンツには、網掛けのハッチングやピンク色を付し、バンク1が選択され、かつ、第2入力端子16bから入力されるコンテンツには、斜線のハッチングや黄色を付しても良い。
【0085】
このように、無信号サムネイルを入力元や選択されているバンクに応じて異なった態様とすることで、ユーザHは無信号サムネイルがどの入力元に対応し、また、どのバンクが選択されているかを、より容易に把握できる。また、コンテンツ同士が部分的に重なる場合、対応する無信号サムネイルも部分的に重なることになるが、無信号サムネイル同士の態様が異なるので、ユーザHは無信号サムネイル同士の境界を容易に認識できる。
【0086】
或いは、図10(b)に示すように、無信号コンテンツの入力元の名称や選択されているバンクの名称を無信号サムネイルに付しても良い。これによっても、ユーザHは無信号サムネイルがどの入力元に対応し、また、どのバンクが選択されているかを、容易に把握できる。更に図10(c)に示すように、無信号サムネイルの端部を二重線にしたり、太線にしたりする等、無信号サムネイルの端部が強調された態様としても良い。これによっても、ユーザHは無信号サムネイル同士の境界をより容易に認識できる。また、LCD3b,4bに表示される複合映像Scには入力元に応じて異なった態様の無信号サムネイルを表示する一方で、プロジェクタ22や配信用PC23に出力する複合映像Scには入力元に依らず同一の態様の無信号サムネイルを表示しても良い。
【0087】
上記実施形態では、設定モードとしてプログラム出力が選択されている場合に、無信号サムネイルの表示および出力を禁止したが、これに限られず、設定モードとしてプログラム出力が選択されている場合も無信号サムネイルの表示および出力を行っても良い。この際、設定モードとしてプレビュー出力が選択されている場合に表示エリアV及びプレビューボタンC1~C6で表示される無信号サムネイルと、設定モードとしてプログラム出力が選択されている場合に表示および出力される無信号サムネイルとを異なる態様にしても良い。例えば、設定モードとしてプレビュー出力が選択されている場合の無信号サムネイルを、関係者向けのシンプルな画像とし、設定モードとしてプログラム出力が選択されている場合の無信号サムネイルを、視聴者向けのイメージキャラクタやイベント名等を含む画像としても良い。
【0088】
また、設定モードとしてプログラム出力が選択されている場合に、表示エリアVには無信号サムネイルを表示する一方で、プロジェクタ22や配信用PC23には無信号サムネイルを表示しないようにしても良い。そのようにすることで、視聴者には不要な無信号サムネイルが表示される事態を抑制できる。
【0089】
上記実施形態では、設定モード及び複合映像Scの出力先をLCD3b,4bのそれぞれで独立して設定できるようにしたが、これに限られない。例えば、LCD3b,4bのうちの1のLCD3b,4bの設定モードに「プレビュー出力」が設定された場合、他のLCD3b,4bの設定モードに「プログラム出力」を設定するようにしても良い。反対に、1のLCD3b,4bの設定モードに「プログラム出力」が設定された場合、他のLCD3b,4bの設定モードに「プレビュー出力」を設定するようにしても良い。このようにすることで、LCD3b,4bの設定モードの変更により、LCD3b,4bのうちのいずれかが必ず「プログラム出力」に設定されるので、そのLCD3b,4bに対応する出力先に出力される複合映像Scを表示することができる。
【0090】
更に1のLCD3b,4bの複合映像Scの出力先に「プロジェクタ22」又は「配信用PC23」が設定された場合、他のLCD3b,4bの複合映像Scの出力先も、設定された1のLCD3b,4bの複合映像Scの出力先と同様の出力先を設定するようにしても良い。このようにすることで、LCD3b,4bの連動した複合映像Scの出力先の変更を、いずれかのLCD3b,4bの複合映像Scの出力先の変更のみで行うことができる。例えば、ユーザHが左側LCD3bの複合映像Scの出力先を「プロジェクタ22」から「配信用PC23」に切り替えると、ユーザHは追加の操作をせずとも、右側LCD4bの複合映像Scの出力先を「配信用PC23」に変更できる。
【0091】
或いは、LCD3b,4bの設定モードがいずれも「プログラム出力」に設定されている際に、1のLCD3b,4bの複合映像Scの出力先が「プロジェクタ22」に変更された場合、他のLCD3b,4bの複合映像Scの出力先を「配信用PC23」に変更しても良いし、反対に、1のLCD3b,4bの複合映像Scの出力先が「配信用PC23」に変更された場合、他のLCD3b,4bの複合映像Scの出力先を「プロジェクタ22」に変更しても良い。これにより、ユーザHは「プロジェクタ22」及び「配信用PC23」に出力される複合映像Scを、LCD3b,4bでそれぞれ監視できるので、1つの出力先に2種類の複合映像Scが出力されてしまう事態を抑制できる。
【0092】
また、LCD3b,4bからステージ配信ボタンSt及びネット配信ボタンNtの表示を省略しても良い。この場合、例えば、左側LCD3bの複合映像Scの出力先を「プロジェクタ22」に固定し、右側LCD4bの複合映像Scの出力先を「配信用PC23」に固定しても良いし、左側LCD3bの複合映像Scの出力先を「配信用PC23」に固定し、右側LCD4bの複合映像Scの出力先を「プロジェクタ22」に固定しても良い。或いは、LCD3b,4bの両方の複合映像Scの出力先を「プロジェクタ22」に固定しても良いし、「配信用PC23」に固定しても良い。
【0093】
更には、LCD3b,4bからプレビュー出力ボタンPr及びプログラム出力ボタンPgを省略しても良い。この場合、例えば、左側LCD3bの設定モードを「プレビュー出力」に固定し、右側LCD4bの設定モードを「プログラム出力」に固定しても良いし、
左側LCD3bの設定モードを「プログラム出力」に固定し、右側LCD4bの設定モードを「プレビュー出力」に固定しても良い。或いは、LCD3b,4bの両方の設定モードを「プレビュー出力」に固定しても良いし、「プログラム出力」に固定しても良い。
【0094】
上記実施形態では、サムネイルデータ11bにおいて、第1入力端子16a、第2入力端子16b及び第3入力端子16cの入力端子の全てに無信号サムネイルを記憶したが、これに限られない。サムネイルデータ11bにおいて、第1入力端子16aの無信号サムネイルが記憶されない等、無信号サムネイルが記憶されない入力端子があっても良い。この場合、サムネイルデータ11bにおいて無信号サムネイルが記憶されない入力端子が無信号の場合、プレビューボタンC1~C6や設定モードとしてプレビュー出力が選択されているLCD3b,4bの表示エリアVに表示される複合映像Scには、当該入力端子から取得される画像や映像をそのまま表示すれば良い。
【0095】
上記実施形態では、入力端子からの信号が無信号の場合を、コンテンツが正常に取得できない場合として説明したが、これに限られない。例えば、入力端子からの信号にノイズが混入する等してコンテンツの表示内容が乱れると判断される場合も、コンテンツが正常に取得できない場合として無信号サムネイルを表示しても良いし、その他入力端子からコンテンツが正常に取得できない場合も、無信号サムネイルを表示しても良い。
【0096】
上記実施形態では、サムネイルデータ11bには予め作成された無信号サムネイルが記憶されたが、これに限られない。ユーザHがプレゼン用PC21等で作成した無信号サムネイルをサムネイルデータ11bに記憶しても良い。
【0097】
上記実施形態では、ビデオスイッチャ1へ画像や映像を入力するのは、ビデオカメラ20a,20bやプレゼン用PC21としたが、これに限られない。例えば、ハードディスクレコーダやゲーム機等の他の装置から画像や映像を入力しても良い。また、通信装置18を介してインターネットW等から画像や映像を入力しても良い。或いは、ビデオスイッチャ1のフラッシュROM11に予め記憶された画像や映像を利用しても良い。このように外部から入力された画像や映像をビデオスイッチャ1のフラッシュROM11に記憶するようにしても良い。
【0098】
更に上記実施形態では、ビデオスイッチャ1に画像や映像を入力する入力元を、ビデオカメラ20a,20b及びプレゼン用PC21の3種類としたが、これに限られず、入力元は3種類以下でも3種類以上でも良い。例えば、2台のビデオカメラ20a,20b、1台のプレゼン用PC21、1台のゲーム機およびインターネットWから画像や映像を入力しても良い。
【0099】
また、ビデオスイッチャ1から複合映像Scを出力する出力先は、プロジェクタ22や配信用PC23に限られない。例えば、ビデオスイッチャ1の第1入力端子16a等に接続されたテレビや、インターネットWを介して接続されたスマートフォン等の他の装置に出力しても良い。
【0100】
更に上記実施形態では、ビデオスイッチャ1からの複合映像Scの出力先をプロジェクタ22及び配信用PC23の2種類としたが、これに限られず、出力先は2種類以下でも2種類以上でも良い。例えば、複合映像Scを2台のプロジェクタ22、1台のテレビ及び配信用PC23に出力しても良い。
【0101】
上記実施形態では、配信用PC23及び配信先PC24が接続されるネットワークをインターネットWとしたが、これに限られない。例えば、接続される配信先PC24が限定されるイントラネットでも良いし、その他の任意の通信システムにより構築された任意のネットワークでも良い。
【0102】
上記実施形態では、ビデオスイッチャ1に、左側タッチパネル3a及び左側LCD3bと、右側タッチパネル4a及び右側LCD4bとの2つのタッチパネル及びLCDの組み合わせを設けたが、これに限られない。ビデオスイッチャ1に設けられるタッチパネル及びLCDの組み合わせは、1つでも良いし、3つ以上でも良い。例えば、タッチパネル及びLCDの組み合わせが1つの場合に、先に設定モードとして「プレビュー出力」を選択して複合映像Scの構成の設定を行い、その後に設定モードとして「プログラム出力」を選択することで、完成した複合映像Scを対応する出力先に出力できる。
【0103】
或いは、ビデオスイッチャ1にタッチパネル及びLCDの組み合わせを1つ設け、その1つのタッチパネル及びLCDの組み合わせの領域を2つ以上の複数に分割し、分割された領域ごとに設定モードや出力先を指定して複合映像Scの設定等を行っても良い。
【0104】
また、ステージ配信ボタンSt、ネット配信ボタンNt、プレビュー出力ボタンPr、プログラム出力ボタンPg及びバンクボタンB1~B3をLCD3b,4bに表示される操作子としたが、これに限られず、これらの操作子の一部または全部を設定ボタン2等の物理的な操作子で構成しても良い。
【0105】
上記実施形態では、映像処理プログラム11aを実行する装置としてビデオスイッチャ1を例示したが、これに限られない。例えば、映像処理プログラム11aをPCやスマートフォン、タブレット端末等の情報処理装置で実行しても良い。
【符号の説明】
【0106】
1 ビデオスイッチャ(映像処理装置)
3b 左側LCD(表示手段)
4b 右側LCD(表示手段)
11a 映像処理プログラム
11 フラッシュROM(記憶部)
11b サムネイルデータ(仮表示記憶手段)
11c バンクデータ(バンク記憶手段)
16a 第1入力端子(入力手段の一部、入力部の一部)
16b 第2入力端子(入力手段の一部、入力部の一部)
16c 第3入力端子(入力手段の一部、入力部の一部)
17 ビデオ出力装置(外部出力手段の一部)
18 通信装置(外部出力手段の一部)
Sc 複合映像
T1~T3 無信号サムネイル(内容仮表示)
S2 コンテンツ判断手段、コンテンツ判断ステップ
S3 仮表示取得手段、バンク取得手段の一部、仮表示取得ステップ
S4 仮表示取得手段、仮表示取得ステップ
S30,S41,S51 入力手段の一部
S33,S42,S52 代替表示手段の一部、バンク取得手段の一部、代替表示ステップの一部
S34,S43,S53 代替表示手段の一部、代替表示ステップの一部
図1
図2
図3
図4
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図8
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図10