(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106819
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】タンク
(51)【国際特許分類】
B65D 1/18 20060101AFI20240801BHJP
E03B 11/02 20060101ALI20240801BHJP
B65D 25/48 20060101ALI20240801BHJP
B65D 25/20 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
B65D1/18 111
E03B11/02 A
B65D25/48 B
B65D25/20 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011273
(22)【出願日】2023-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】397038897
【氏名又は名称】タンゲ化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002011
【氏名又は名称】弁理士法人井澤国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100072039
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 洵
(74)【代理人】
【識別番号】100123722
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 幹
(74)【代理人】
【識別番号】100157738
【弁理士】
【氏名又は名称】茂木 康彦
(72)【発明者】
【氏名】丹下 明則
【テーマコード(参考)】
3E033
3E062
【Fターム(参考)】
3E033AA20
3E033BA13
3E033CA09
3E033DA03
3E033DC10
3E033DD01
3E033DE01
3E033EA01
3E033FA03
3E033GA02
3E062AA07
3E062AB02
3E062AB03
3E062AC02
3E062CA08
3E062HA01
3E062HB07
3E062HC01
3E062KA03
3E062KB02
3E062KB12
(57)【要約】
【課題】灯油、軽油あるいは水、飲料水である液体類を入れ、それらを供給する場合において、その姿勢が安定したタンクを提供する。
【解決手段】
液体類を入れるために中空構造を呈し、天井に相当する天面部20と、底部に相当する底面部50と、天面部20と底面部50との間に配置され、側面を構成する右側面部120と、左側面部140と、を有し、右側面部120は、平面視平坦に構成するとともに、左側面部140は平面視山形形状に構成するというものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体類を入れるために中空構造を呈し、天井に相当する天面部と、
底部に相当する底面部と、
前記天面部と前記底面部との間に配置され、側面を構成する右側面部と、左側面部と、を有し、
前記右側面部は、平面視平坦に構成するとともに、前記左側面部は平面視山形形状に構成するタンク。
【請求項2】
液体類を入れるために中空構造を呈し、天井に相当する天面部と、底部に相当する底面部と、それらの間に配置され、側面を構成する右側面部と、左側面部と、を有し、
前記右側面部は、平面視平坦に構成するとともに、前記左側面部は平面視山形形状に構成し、
前記底面部は、当該底面部の周囲を縁取る縁部と、その縁部の内部に、その縁部より深い凹状を呈する凹部と、
前記凹部よりもさらに深い凹状を呈する第2凹部と、
前記第2凹部と接続し、かつ断面視において傾斜する縁傾斜部と、を有し、
前記縁傾斜部は、前記縁部に接続するとともに、当該縁傾斜部は滑り止めとなるドット部を配置するタンク。
【請求項3】
液体類を入れるために中空構造を呈し、天井に相当する天面部と、底部に相当する底面部と、それらの間に配置され、側面を構成する正面部と、右側面部と、左側面部と、背面部とを有し、
前記右側面部は、平面視平坦に構成するとともに、前記左側面部は平面視山形形状に構成し、
前記天面部と、前記正面部と、前記底面部と、前記背面部とに配置する第1溝部と、
前記正面部と、前記左側面部と、前記背面部と、前記右側面部と、を周回するように配置する第2溝部とを有するタンク。
【請求項4】
液体類を入れるために中空構造を呈し、天井に相当する天面部と、底部に相当する底面部と、それらの間に配置され、側面を構成する正面部と、右側面部と、左側面部と、背面部とを有し、
前記右側面部は、平面視平坦に構成するとともに、前記左側面部は平面視山形形状に構成し、
前記底面部は、当該底面部の周囲を縁取る縁部と、その縁部の内部に、その縁部より深い凹状を呈する凹部と、
前記凹部よりもさらに深い凹状を呈する第2凹部と、
前記第2凹部と接続し、かつ断面視において傾斜する縁傾斜部と、を有し、
前記縁傾斜部は、前記縁部に接続するとともに、当該縁傾斜部は滑り止めとなるドット部を配置し、
前記天面部と、前記正面部と、前記底面部と、前記背面部とに配置する第1溝部と、
前記正面部と、前記左側面部と、前記背面部と、前記右側面部と、を周回するように配置する第2溝部とを有するタンク。
【請求項5】
前記天面部は、前記液体類を注排出するための第1注排出部と第2注排出部とを有する請求項1から4のいずれかに記載のタンク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、灯油、軽油あるいは水、飲料水である液体類を入れるためのタンクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
灯油を入れるための灯油タンクは、例えばステンレスなどの金属性あるいはポリタンクと呼ばれるポリエチレン製の灯油タンクが知られている。
【0003】
このような灯油タンクとして、例えば特開2004-26302号公報として、一対の車輪及び把手を具備する灯油用ポリタンクであって、該車輪はポリタンク本体の下端隅近傍に、該ポリタンク本体に少なくとも可回動に取設された軸材を介して取設されている。移動時にこの車輪を引き出すようにしそれ以外の時には車輪が接地しないようにしたものが開示されている。この灯油用ポリタンクは持ち運びが楽になりまた安全性も確保できるというものである。
【0004】
一方で、キャンプなどのアウトドアでは、飲用水の確保が必要となることから、飲料水専用のタンクのほか上述の灯油タンクを使用することがある。このような灯油タンクに飲料水をためて飲用水を使用するときに付属のホースを使用してその飲用水を取り出す場合がある。
【0005】
しかしながら、このように、飲用水を取り出す場合において、いちいちタンクを持って逆さまにしなければならならないことから、タンクの姿勢が安定せず極めて不利不便である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、灯油、軽油あるいは水、飲料水である液体類を入れ、それらを供給する場合において、その姿勢が安定したタンクを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題を解決するために、第1観点の液体類を入れるためのタンクは、液体類を入れるために中空構造を呈し、天井に相当する天面部と、底部に相当する底面部と、天面部と底面部との間に配置され、側面を構成する右側面部と、左側面部と、を有し、右側面部は、平面視平坦に構成するとともに、左側面部は平面視山形形状に構成するというものである。
【0009】
また、第2観点の液体類を入れるためのタンクは、液体類を入れるために中空構造を呈し、天井に相当する天面部と、底部に相当する底面部と、それらの間に配置され、側面を構成する右側面部と、左側面部と、を有し、右側面部は、平面視平坦に構成するとともに、左側面部は平面視山形形状に構成し、底面部は、当該底面部の周囲を縁取る縁部と、その縁部の内部に、その縁部より深い凹状を呈する凹部と、凹部よりもさらに深い凹状を呈する第2凹部と、第2凹部と接続し、かつ断面視において傾斜する縁傾斜部と、を有し、縁傾斜部は、縁部に接続するとともに、当該縁傾斜部は滑り止めとなるドット部を配置するというものである。
【0010】
また、第3観点の液体類を入れるためのタンクは、液体類を入れるために中空構造を呈し、天井に相当する天面部と、底部に相当する底面部と、それらの間に配置され、側面を構成する正面部と、右側面部と、左側面部と、背面部とを有し、右側面部は、平面視平坦に構成するとともに、左側面部は平面視山形形状に構成し、天面部と、正面部と、底面部と、背面部とに配置する第1溝部と、正面部と、左側面部と、背面部と、右側面部と、を周回するように配置する第2溝部とを有するというものである。
【0011】
また、第4観点の液体類を入れるためのタンクは、液体類を入れるために中空構造を呈し、天井に相当する天面部と、底部に相当する底面部と、それらの間に配置され、側面を構成する正面部と、右側面部と、左側面部と、背面部とを有し、右側面部は、平面視平坦に構成するとともに、前記左側面部は平面視山形形状に構成し、底面部は、当該底面部の周囲を縁取る縁部と、その縁部の内部に、その縁部より深い凹状を呈する凹部と、凹部よりもさらに深い凹状を呈する第2凹部と、第2凹部と接続し、かつ断面視において傾斜する縁傾斜部と、を有し、縁傾斜部は、縁部に接続するとともに、当該縁傾斜部は滑り止めとなるドット部を配置し、天面部と、正面部と、底面部と、背面部とに配置する第1溝部と、正面部と、左側面部と、背面部と、右側面部と、を周回するように配置する第2溝部とを有するというものである。
【0012】
また、第5観点の液体類を入れるためのタンクは、第1観点から、第4観点において、天面部は、液体類を注排出するための第1注排出部と第2注排出部とを有するというものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は以上のように構成され、かつ、作用するものであるから、灯油、軽油あるいは水、飲料水である液体類を入れ、それらを供給する場合において、その姿勢が安定したタンクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図9】タンクをテーブルに載置して使用する状態を示した状態図である。
【
図10】タンクを傾けて使用する状態を示した状態図である。
【
図11】第1溝部にハンギングベルトを掛けた状態を示す平面斜視状態図である。
【
図12】第1溝部にハンギングベルトを掛けた状態を示す底面斜視状態図である。
【
図13】第2溝部にハンギングベルトを掛けた状態を示す状態図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図示の実施形態を参照して、本実施例のタンク10について説明する。本実施例のタンク10は、灯油、軽油あるいは水、飲料水である液体類を入れることができるものである。また、本実施例のタンク10は、ほぼ直方体形状であって、灯油、軽油あるいは水、飲料水である液体類を入れるために中空構造を呈するものであり、天井に相当する天面部20と、底部に相当する底面部50と、それらの間に配置され、側面を構成する正面部100と、右側面部120と、左側面部140と、背面部160とを有している。タンク10はブロー成型で作成するのが好ましい。
【0016】
天面部20は正面視において傾斜するとともに平面状の傾斜部21と正面視において底面部に平行な天井平面部31とを有する。傾斜部21は、第1注排孔22を有し、その周囲におねじ部22aを有し、キャップ500あるいは後述する密閉キャップ501と螺合することができる。この第1注排孔22は、左側面部140と傾斜部21との交差する近傍に配置されている。
【0017】
傾斜部21は、天井平面部31に向かって立ち上がる壁部25と、を有し、その壁部25の上端部26に、取っ手となる取っ手部28の一端28aが一体に接続されている。また、取っ手となる取っ手部28の他端28bが天井平面部31に一体に接続されている。
【0018】
天井平面部31は、第2注排孔32を有し、その周囲におねじ部32aを有し、キャップ500あるいは密閉キャップ501と螺合することができる。この第2注排孔32は、右側面部120と天井平面部31との交差する近傍に配置されている。
【0019】
天面部20は、後述する第1溝部200の一端部201と他端部202がそれぞれ配置されており、それらは、取っ手部28の直下に配置されている。
【0020】
底部に相当する底面部50は、矩形状を呈しその周囲を縁どるように配置する縁部51と、その縁部51の内部に、その縁部51より深い凹状を呈する凹部52とを有する。また、底面部50の長手方向(
図5において前方F方向と後方R方向に対して平行である向)を2分する位置であって短手方向(前方F方向と後方R方向に対して垂直である方向)に、第1溝部200が配置されている。底面部50に配置される第1溝部200は、凹部52より、さらに凹んだ位置(深い位置)に配置されている。第1溝部200は、いわゆるハンギングベルト750を通す溝である。これについては後述する。
【0021】
また、底面部50は、第1溝部200をまたぐようにベルト通し状のブリッジ部57を有し、そのブリッジ部57は、凹部52と面一になるように構成している。また、凹部52は、第1溝部200によって分割されるように構成されている、また、凹部52の前方F方向には、凹部52よりもさらに深い凹状を呈する第2凹部53を有する。凹部52と第2凹部53は断面視において傾斜する凹傾斜部54aよって接続されている。
【0022】
また断面視においてさらにその第2凹部53の前方F方向には、傾斜するとともに、その第2凹部53と接続する縁傾斜部54bを有し、その縁傾斜部54bはさらに縁部51に接続されている。その縁傾斜部54bは、滑り止めとなるドット部55が多数配置されている。
【0023】
なお前方F方向とは、第1注排孔22から第2注排孔32に向かう方向をいう(
図2参照)。さらに言えば、前方F方向とは左側面部140からと右側面部120に向かう方向をいう。よって、後方R方向とは第2注排孔32から、第1注排孔22に向かう方向をいい、右側面部120から、左側面部140に向かう方向をいうことは言うまでもない。
【0024】
ここで縁部51は、本実施例のタンク10を第1注排孔22および第2注排孔32を上方に向けて配置したときに、設置する図示しない台に接触する部位であり、凹部52は断面視において、縁部51よりも天面部20に近い位置に配置しており、凹傾斜部54aは、前方F方向に向かうに従い徐々に天面部20に近い位置(深い位置)に配置され、第2凹部53は、凹部52よりも天面部20に近い位置(さらに深い位置)に配置している(特に
図8参照)。また、縁傾斜部54bは、その第2凹部53から、縁部51を接続するように、前方F方向に向かうに従い徐々に縁部51に向かって傾斜することで、指の引っ掛かり具合が良好となっている。
【0025】
また、正面部100は、矩形状を呈するものである。また、凹部110は、その正面部100の面積より小であって、その正面部100と相似形を呈するとともに、その正面部100よりへこんだ凹状の呈するものである。また、正面部100は溝状の第1溝部200と、溝状の第2溝部300と、を有する。第1溝部200は、凹部110の長手方向の中央付近において上下方向に配置されている。また、第2溝部300は、凹部110の短手方向の中央付近において左右方向に配置されている。なお第2溝部300は、いわゆるハンギングベルト750を通す溝である。これについては後述する。
【0026】
凹状の凹部110は、角丸の長方形状を呈し、その底部分は、上述の第1溝部200の底部分および第2溝部300の深さと、面一である。なお、凹状の凹部110は、商品名、品番などを刻印するためあるいはそれらを印刷したシールを張り付けるために使用することができる。
【0027】
右側面部120は、長方形状を呈するものでありその右側面部120の中央を横断するように第2溝部300が配置されている。第2溝部300は右側面部120より、深くへこんだ文字通り溝状を呈している。また、右側面部120の中央に第2溝部300の幅を狭めるように第2溝部300上に突出する一対の突出部121、121を有している。第2溝部300にハンギングベルト750が配置された場合におけるそのハンギングベルト750のずれを防止するためのものである。また、一対の突出部121、121は、右側面部120と面一に構成されている。また、右側面部120は平面視平坦に構成されている。したがって、右側面部120をテーブル800に載置したときに安定しているというものである。
【0028】
左側面部140は、長方形状を呈するものでありその左側面部140の中央を横断するように第2溝部300が配置されている。第2溝部300は左側面部140より、へこんだ文字通り溝状を呈している。また、左側面部140の中央に第2溝部300の幅を狭めるように第2溝部300上に突出する一対の突出部141、141を有している。第2溝部300にハンギングベルト750が配置された場合におけるそのハンギングベルト750のずれを防止するためのものである。また、一対の突出部141、141は、左側面部140と面一に構成されている。また、左側面部140は平面視において、緩やかな山形形状に構成されている。したがって、左側面部140をテーブル800に載置したときに安定しないというものである。すなわち、右側面部120をテーブル800に載置するように事実上規制されているのである。
【0029】
また、背面部160は、矩形状を呈し、その背面部160の上下方向に配置されている溝状の第1溝部200を有する。また、その凹部110の左右方向に配置されている第2溝部300を有する。第1溝部200は、その第1溝部200の一端部201が、天面部20に配置されており、正面部100、底面部50、背面部160を経由して天面部20に他端部202が配置され、本実施例のタンク10をほぼ周回するように配置されている。また、第1溝部200は、その第1溝部200の一端部201が、天面部20に配置されており、正面部100、底面部50、背面部160のほぼ各中央部分を通るように配置されている(
図2、3、4、5参照)。また、第2溝部300は、正面部100、右側面部120、背面部160、左側面部140を周回するように配置されている。また、第2溝部300は、正面部100、右側面部120、背面部160、左側面部140のほぼ中央部分を周回するように配置されている(
図2、3、6、7参照)。したがって、第1溝部200と、第2溝部300は、背面部160において十字に交差するように配置されている。
【0030】
次に、第1注排孔22あるいは第2注排孔32に取り付けるキャップ500に取り付けたホース部600と、キャップ500に取り付けた蛇口部700について簡単に説明する。そのホース部700と蛇口部800は公知であり、ホース部700は液体類を注ぐためのものであり、第1注排孔22と螺合する図示しない雌螺子部をキャップ500に有している。また、蛇口部700は、コック701を開閉することで液体類を注ぐことができる。
【0031】
またハンギングベルト750は文字通りタンク10を吊り下げるものであり、例えば、車内に他のキャンプ用品と同様に吊り下げることができるものである。
【0032】
次に本実施例のタンク10の使用方法について説明する。タンク10に飲料水を入れ、その飲料水を使用する場合は、第1注排孔22に密閉キャップ501を螺合するとともに、第2注排孔32にキャップ500に取り付けた蛇口部700を取り付ける。そのとき、タンク10における右側面部120を、テーブル800に接するように載置する。右側面部120は、上述のとおり平面視平坦に構成されているので安定してテーブル800に載置することができる。従って、灯油あるいは水である液体類を入れ、それらを供給する場合において、その姿勢が安定したタンク10を提供することができる。また、その姿勢が安定しているので、蛇口部700から、液体類を注ぐ動作も極めて容易であり、水または灯油を入れ、それらを供給する場合に好適である(
図9参照)。なお、右側面部120は、第2溝部300によって上下に分割されている構成であるが、下部を上部よりわずかにF方向に突出するように構成することも好ましい。右側面部120を、テーブル800に接するように載置したときに、タンク10が傾くことによって、第2注排孔32から、液体類の良好な排出が期待できるからである。
【0033】
次に、第1注排孔22に、キャップ500に取り付けたホース部600を取り付け、液体類をそのホース部600から注ぐ場合について説明する。使用者の左手で取っ手部28を持つとともに、使用者の右手の指先が、凹部52よりもさらに深い凹状を呈する第2凹部53から傾斜する縁傾斜部54bに配置したドット部55に、引っかかることにより、安定してタンク10を傾けることができるので、灯油あるいは水である液体類を入れ、それらを供給する場合において、その姿勢が安定したタンク10を提供することができる。また、その姿勢が安定しているので液体類を注ぐ動作は極めて容易であり、水または灯油を入れ、それらを供給する場合に好適である(
図10参照)。
【0034】
次に本実施例のタンク10を、ハンギングベルト750を使用して吊り下げる方法について説明する。ハンギングベルト750は、第1溝部200に沿うように取り付ける。第1溝部200は、上述の通り、その第1溝部200の一端部201が、天面部20に配置されており、正面部100、底面部50、背面部160を経由して天面部20に他端部202が配置されているので、ハンギングベルト750をその第1溝部200に沿うように取り付けることで、タンク10を安定して吊り下げることができる。さらにハンギングベルト750は、第1溝部200に沿うように配置し、底面部50におけるベルト通し状のブリッジ部57に通されるのでその第1溝部200からそのハンギングベルト750が離脱することを防止することができる(
図11、12参照)。そのとき、第1注排孔22に、密閉キャップ501を取り付け、第2注排孔32には、コック701を閉めた蛇口部700を配置している。
【0035】
また、ハンギングベルト750を、第2溝部300に沿うように取り付ける。第2溝部300は、正面部100、右側面部120、背面部160、左側面部140を周回するように配置されているので、ハンギングベルト750をその第2溝部300に沿うように取り付けることで、タンク10を安定して吊り下げることができる(
図13参照)。さらにハンギングベルト750は、右側面部120の中央に第2溝部300の幅を狭めるように第2溝部300上に突出する一対の突出部121、121によって、押さえられ、さらに、左側面部140の中央に第2溝部300の幅を狭めるように第2溝部300上に突出する一対の突出部141、141によって、押さえられるので、第2溝部300からそのハンギングベルト750が離脱することを可及的に防止することができる。なお、第1注排孔22に、密閉キャップ501を取り付け、第2注排孔32には、コック701を閉めた蛇口部700を配置している。
【符号の説明】
【0036】
10 タンク
20 天面部
22 第1注排孔
32 第2注排孔
50 底面部
52 凹部
53 第2凹部
54a 凹傾斜部
54b 縁傾斜部
55 ドット部
57 ブリッジ部
100 正面部
120 右側面部
121 突出部
140 左側面部
141 突出部
160 背面部
200 第1溝部
300 第2溝部