(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106867
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】制御装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/00 20240101AFI20240801BHJP
G06F 16/383 20190101ALI20240801BHJP
G06F 16/583 20190101ALI20240801BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
G06F16/383
G06F16/583
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011337
(22)【出願日】2023-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】519257463
【氏名又は名称】株式会社ミライ菜園
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】畠山 友史
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5B175DA01
5B175DA02
5B175FA01
5B175FB02
5L049CC60
5L050CC60
(57)【要約】
【課題】タグ入力に関しユーザの利便性を向上させる。
【解決手段】管理サーバ(2)は、ユーザ端末1から投稿される情報を取得する取得部(231)と、取得された情報に基づいて所定の用語を決定する決定部(232)と、決定された所定の用語を代表する代表語をタグとして自動的に付与するタグ付与部(233)と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが操作する第1ユーザ端末から投稿される、少なくともテキスト情報及び画像情報のうち、どちらか一方を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された少なくとも前記テキスト情報及び前記画像情報のうち、どちらか一方に基づいて、所定の用語を決定する決定部と、
前記決定部によって決定された前記所定の用語を代表する代表語をタグとして自動的に付与するタグ付与部と、を備える、
制御装置。
【請求項2】
少なくとも前記テキスト情報及び前記画像情報のうち、どちらか一方と、前記タグ付与部によって付与されたタグとの両方を、少なくとも前記第1ユーザ端末の画面に表示させる出力部を、更に備える、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記所定の用語は、植物に関する用語である、
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記タグ付与部は、前記ユーザによって複数の画像情報が投稿された場合、前記複数の画像情報に関するタグを前記複数の画像情報が投稿された順に付与する、
請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記出力部は、前記タグ付与部によって付与されたタグを興味があるタグとして登録した他のユーザに対し、前記ユーザの投稿を、前記他のユーザが操作する第2ユーザ端末を介して通知する
請求項2に記載の制御装置。
【請求項6】
前記出力部は、複数の投稿において同一のタグが所定の回数以上、前記タグ付与部によって付与された場合、前記同一のタグに係る植物の栽培に関する情報を前記第1ユーザ端末を介して前記ユーザに通知する
請求項2に記載の制御装置。
【請求項7】
ユーザが操作するユーザ端末と、前記ユーザ端末と通信可能な制御装置と、を含むシステムであって、
前記制御装置は、
前記ユーザ端末から投稿される、少なくともテキスト情報及び画像情報のうち、どちらか一方を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された少なくとも前記テキスト情報及び前記画像情報のうち、どちらか一方に基づいて、所定の用語を決定する決定部と、
前記決定部によって決定された前記所定の用語を代表する代表語をタグとして自動的に付与するタグ付与部と、を備える、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
写真やテキストを使いウェブやアプリ上で交流するソーシャルメディアでは、しばしばハッシュタグが用いられる。これは投稿の主旨や投稿ユーザの興味関心を表明するために使われている。ソーシャルメディアの運営側にとっても、ユーザの投稿検索操作でハッシュタグのみを検索すればテキスト全文を分析する必要がなく、計算リソースの削減が期待できる。
【0003】
特許文献1には、ユーザがタグの識別子である「♯」を入力すると、位置情報及び時刻情報に応じたタグ候補を自動的に表示する発明が開示されている。特許文献2には、取得したキーワードに基づいてタグに変換する発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6501747号
【特許文献2】特許第6960539号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、ユーザのタグ入力に関するいくつかの手間は解消されるものの、結局ユーザが自らタグを入力することには変わりがなく、さらなる利便性の向上が望まれる。
【0006】
また、特許文献2に記載された発明において、キーワードをタグに変換する目的はあくまで画像と組み合わせたトレンド分析用であり投稿自体にタグを付与するものではない。
【0007】
本開示の一態様は、タグ入力に関しユーザの利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題を解決するために、本開示の一態様に係る制御装置は、ユーザが操作する第1ユーザ端末から投稿される、少なくともテキスト情報及び画像情報のうち、どちらか一方を取得する取得部と、前記取得部によって取得された少なくとも前記テキスト情報及び前記画像情報のうち、どちらか一方に基づいて、所定の用語を決定する決定部と、前記決定部によって決定された前記所定の用語を代表する代表語をタグとして自動的に付与するタグ付与部と、を備える。
【0009】
前記の課題を解決するために、本開示の一態様に係るシステムは、ユーザが操作するユーザ端末と、前記ユーザ端末と通信可能な制御装置と、を含むシステムであって、前記制御装置は、前記ユーザ端末から投稿される、少なくともテキスト情報及び画像情報のうち、どちらか一方を取得する取得部と、前記取得部によって取得された少なくとも前記テキスト情報及び前記画像情報のうち、どちらか一方に基づいて、所定の用語を決定する決定部と、前記決定部によって決定された前記所定の用語を代表する代表語をタグとして自動的に付与するタグ付与部と、を備える。
【0010】
本開示の各態様に係る制御装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記制御装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記制御装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本開示の範疇に入る。
【発明の効果】
【0011】
本開示の一態様によれば、タグ入力に関しユーザの利便性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の実施形態1に係る投稿管理システムの一例を示す概略構成図である。
【
図2】本開示の実施形態1に係るユーザ端末及び管理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図3】ユーザ端末及び管理サーバによって実施される処理の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図4】ユーザ端末のディスプレイに表示される画面である。
【
図5】本開示の実施形態2に係るユーザ端末及び管理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図6】ユーザ端末に表示されるおすすめ投稿の画面の一例である。
【
図7】特定のユーザのフォローを促す画面の一例である。
【
図8】特定の植物のフォローを促す画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
〔実施形態1〕
以下、本開示の一実施形態について、詳細に説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0014】
(投稿管理システム100)
図1は、本開示の実施形態1に係る投稿管理システム100の一例を示す概略構成図である。投稿管理システム100は、SNS(Social Networking Service)に関するシステムである。
【0015】
図1に示すように、投稿管理システム100は、ユーザ端末1と管理サーバ2を含む。ユーザ端末1は、ユーザが操作する端末であり、インターネットなどのネットワークに接続可能な端末である。ここではユーザ端末1をスマートフォンとして説明するが、ユーザ端末1はスマートフォンに限定されず、タブレット端末又はパーソナルコンピュータなどでもよい。本実施形態において、ユーザ端末1には、植物の栽培、病害虫などの植物に関する情報を投稿及び閲覧する専用のアプリケーションプログラム(以下、単にアプリと称する)がインストールされている。管理サーバ2は、アプリを用いたサービスを運営及び管理するためのサーバである。
【0016】
ユーザは、ユーザ端末1にインストールされているアプリを操作して、植物に関する情報を投稿する。植物に関する情報の一例として、「トマトが収穫できました!」などの植物の栽培に関する情報が挙げられる。植物に関する情報は、テキスト情報又は画像情報、もしくはテキスト情報及び画像情報の両方によって構成される。本実施形態において「投稿する」とは、植物に関する情報をユーザ端末1から管理サーバ2にアップロードすることを意味する。また、ユーザは、アプリを操作して他のユーザが投稿した植物に関する情報を閲覧することができる。ユーザ端末1と管理サーバ2は、インターネットなどのネットワークを介した通信を行い、データを送受信する。
【0017】
次に、
図2を参照して、ユーザ端末1及び管理サーバ2の詳細について説明する。
図2は、ユーザ端末1及び管理サーバ2の構成を示すブロック図である。
【0018】
(ユーザ端末1)
最初にユーザ端末1について説明する。
図2に示すように、ユーザ端末1は、ディスプレイ10と、カメラ11と、通信I/F12と、制御部13と、記憶部14と、を備える。
【0019】
制御部13は、汎用のマイクロコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などのメモリを含むプロセッサを備え、ユーザ端末1を統括的に制御する。記憶部14は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などの大容量の記憶装置であり、CPUが実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用されるデータが格納されている。プログラムは、記憶部14からロードされ、CPUによって実行される。プログラムの一例として、記憶部14にはアプリ141が記憶されている。このアプリ141は、上述した植物の栽培、病害虫などの植物に関する情報を投稿及び閲覧する専用のアプリケーションプログラムである。
【0020】
アプリ141は、利用にあたりユーザ登録が必要であり、登録したユーザのみが利用可能なアプリであってもよい。ユーザ登録に関して、例えば制御部13は、アプリ141を初回に起動したときに、ディスプレイ10を介してユーザ登録のための操作をユーザに行わせればよい。ユーザ登録のための操作とは、例えば、ユーザ名、興味がある植物及びその品種、育成している植物及びその品種、営農地域などを入力する操作である。
【0021】
ディスプレイ10は、各種の情報を表示する表示装置であり、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどで構成される。ディスプレイ10は、例えば静電容量式のタッチセンサを備えており、ユーザのタッチ操作を入力操作として受け付ける。すなわち、ディスプレイ10は、表示装置と入力装置とが一体として形成された装置である。
【0022】
カメラ11は、CCD(charge-coupled device)、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)などの撮像素子を有する。カメラ11の用途の一例として、投稿用の画像を撮像することが挙げられる。ユーザはカメラ11を用いて自身が栽培している植物の画像を撮像し、撮像した画像を投稿することが可能である。
【0023】
通信I/F12は、ネットワークアダプタなどのハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、ユーザ端末1と管理サーバ2との間でインターネットなどのネットワークを介した通信を行うために用いられる。ユーザ端末1は、通信I/F12を介して管理サーバ2との間でデータを送受信する。
【0024】
(管理サーバ2)
次に、管理サーバ2について説明する。管理サーバ2は、通信I/F22と、制御部23と、記憶部24と、を備える。
【0025】
通信I/F22は、通信I/F12と同様にユーザ端末1と管理サーバ2との間でインターネットなどのネットワークを介した通信を行うために用いられる。管理サーバ2は、通信I/F22を介してユーザ端末1との間でデータを送受信する。
【0026】
制御部23は、汎用のマイクロコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などのメモリを含むプロセッサを備え、管理サーバ2を統括的に制御する。記憶部24は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などの大容量の記憶装置であり、CPUが実行するプログラム及びプログラムの実行時に使用される第1データベース241及び第2データベース242が記憶されている。第1データベース241及び第2データベース242の詳細については後述する。
【0027】
制御部23は、ユーザ端末1から投稿された植物に関する情報を処理する制御装置として機能する。ここでは、ソフトウェアによって情報処理を実現する例を示すが、もちろん以下に示す各情報処理を実行するための専用のハードウェアを用意して情報処理回路を構成することも可能である。制御部23は、情報処理を行うための機能として、取得部231と、決定部232と、タグ付与部233と、出力部234と、を備える。以下、これらの機能について説明する。
【0028】
取得部231は、通信I/F22を介して、ユーザ端末1から投稿された植物に関する情報を取得する。取得部231は、取得した情報を決定部232に出力する。
【0029】
決定部232は、取得部231によって取得された植物に関する情報に基づいて所定の用語を決定する。上述では、植物に関する情報は、テキスト情報又は画像情報、もしくはテキスト情報及び画像情報の両方によって構成される、と説明した。すなわち、決定部232は、植物に関するテキスト情報又は画像情報に基づいて所定の用語を決定する。以下では、植物に関するテキスト情報に基づく所定の用語の決定方法の一例、及び植物に関する画像情報に基づく所定の用語の決定方法の一例について説明する。
【0030】
最初に、植物に関するテキスト情報に基づく所定の用語の決定方法の一例について説明する。「所定の用語」とは、植物に関する用語であり、例えば植物の名称(トマト、キュウリなど)である。
【0031】
ユーザによって投稿された植物に関するテキスト情報が「トマトが収穫できました!」という文字列であったとする。以下ではこれを投稿ケース(1)と称する。また、ユーザによって投稿された植物に関するテキスト情報が「とまとが収穫できました!」という文字列であったとする。以下ではこれを投稿ケース(2)と称する。
【0032】
決定部232は、第1データベース241を参照し、投稿に係るテキスト情報から第1データベース241に記憶されているデータと一致する文字列を抽出する。ここで、第1データベース241には、「トマト、キュウリ」といった植物の名称及び植物の名称の表記ゆれのデータが記憶されている。表記ゆれとは、同音又は同義の語句について異なる文字表記が付されることを意味し、表記揺らぎと呼ばれることもある。
【0033】
植物の名称の表記ゆれには、ひらがな、カタカナ、あるいは漢字の文字種類による表記ゆれ、又は、植物の品種による表記ゆれが含まれる。例えば、植物の名称である「トマト」に関しては、「とまと、ミニトマト」が植物の名称の表記ゆれに該当する。また、植物の名称である「キュウリ」に関しては、「きゅうり、胡瓜、夏すずみ」が植物の名称の表記ゆれに該当する。夏すずみは、キュウリの品種名である。なお、これらの表記ゆれは一例であり、限定されるものではない。
【0034】
投稿ケース(1)については、テキスト情報に含まれる「トマト」という文字列と、第1データベース241に記憶されている「トマト」という文字列が一致する。したがって、決定部232は、「トマト」という文字列を抽出する。
【0035】
投稿ケース(2)については、テキスト情報に含まれる「とまと」という文字列と、第1データベース241に記憶されている「とまと」という文字列が一致する。したがって、決定部232は、「とまと」という文字列を抽出する。
【0036】
このようにして抽出された文字列が、決定部232によって決定される植物に関する用語となる。
【0037】
次に、植物に関する画像情報に基づく所定の用語の決定方法の一例について説明する。
【0038】
決定部232は、周知の画像解析手法を用いて画像に写っている物体を推定する。画像解析手法としてはディープラーニング、パターンマッチングなどが挙げられる。本実施形態では、画像に写っている物体が、植物であることを前提とする。決定部232は、画像に写っていると推定した植物の名称を所定の用語、すなわち植物に関する用語として決定すればよい。
【0039】
決定部232は、決定した植物に関する用語をタグ付与部233に出力する。
【0040】
タグ付与部233は、決定部232によって決定された植物に関する用語を代表する代表語をタグとして自動的に付与する。タグは、「♯」という識別子を付けて付与される。最初に投稿ケース(1)におけるタグ付与処理について説明する。決定部232によって決定された植物に関する用語は、「トマト」である。本実施形態において、「トマト」を代表する代表語は「トマト」であり、このような代表語は、第2データベース242に格納されている。本実施形態における代表語とは、植物の名称、及びその名称の表記ゆれの中から任意に選択される1つの用語である。例えば、「トマト」に関しては、「トマト、とまと、ミニトマト」の3つが代表語の候補となるところ、本実施形態では「トマト」を代表語として扱う。他の例として、「キュウリ」に関しては、「キュウリ、きゅうり、胡瓜、夏すずみ」の4つが代表語の候補となるところ、本実施形態では「キュウリ」を代表語として扱う。なお、代表語の候補数は上述の数に限定されるものではなく、任意に設定することができる。
【0041】
投稿ケース(1)について、タグ付与部233は、代表語である「トマト」を、第2データベース242を参照して抽出し、抽出した代表語である「トマト」をタグとしてユーザの投稿に対して自動的に付与する。これにより、投稿後の画面では「トマトが収穫できました!#トマト」というように自動的にタグが付与された状態で表示される。なお、投稿後の画面は、出力部234によって生成されてユーザ端末1に出力される。
【0042】
次に、投稿ケース(2)におけるタグ付与処理について説明する。決定部232によって決定された植物に関する用語は、「とまと」である。上述の通り、「とまと」を代表する代表語は「トマト」である。タグ付与部233は、代表語である「トマト」を、第2データベース242を参照して抽出し、抽出した代表語である「トマト」をタグとして自動的に付与する。これにより、投稿後の画面では「とまとが収穫できました!#トマト」というように自動的にタグが付与された状態で表示される。
【0043】
このように、本実施形態では、「トマトが収穫できました!」と投稿された場合であっても、「とまとが収穫できました!」と投稿された場合であっても、自動的に付与されるタグは、どちらも「#トマト」となる。
【0044】
他の例として、ユーザによって投稿された植物に関するテキスト情報が「ミニトマトと夏すずみが収穫できました!」であったとする。この場合、決定部232によって決定される植物に関する用語は、「ミニトマト」及び「夏すずみ」の2つとなる。上述の通り、「ミニトマト」を代表する代表語は「トマト」であり、「夏すずみ」を代表する代表語は「キュウリ」である。したがって、タグ付与部233によって自動的に付与されるタグは「#トマト」と「#キュウリ」の2つとなる。
【0045】
なお、タグ付与部233がタグを自動的に付与するタイミングについては、特に限定されず、例えば、決定部232によって決定される植物に関する用語が特定できる場合は、ユーザがテキスト情報を入力している途中でもよい。また、テキスト情報の入力が完了した直後でもよい。また、ユーザが投稿ボタンを押下した直後でもよい。また、投稿後に投稿内容がディスプレイ10に表示されるときでもよい。
【0046】
次に、
図3~4を参照して、ユーザ端末1及び管理サーバ2によって実施される処理の流れについて説明する。
図3は、ユーザ端末1及び管理サーバ2によって実施される処理の流れを示すシーケンスチャートである。
図4は、投稿前及び投稿後における、ユーザ端末1のディスプレイ10に表示される画面を示す。
【0047】
(処理の流れ)
ステップS101において、ユーザ端末1の制御部13は、ユーザのタッチ操作に基づいてアプリ141を起動する。処理はステップS102に進み、ユーザ端末1の制御部13は、投稿時に行われるユーザの入力を受け付ける。
【0048】
投稿時に行われるユーザの入力の一例について、
図4を参照して説明する。
図4に示すように、ユーザは、投稿を行う際、ディスプレイ10に表示されたテキストフォーム40にテキスト情報を入力する。
図4では、符号41で示される「トマトが収穫できました!」というテキスト情報が入力された例を示す。また、ユーザは、テキスト情報41に加え、画像情報42も入力可能である。画像情報42にはミニトマトが写っている。ユーザは入力を終えると、投稿ボタン43を押す。これにより、
図3のステップS103において、ユーザによって入力された植物に関する情報、すなわちテキスト情報41及び画像情報42が通信I/F12を介して管理サーバ2に送信される。
【0049】
処理はステップS104に進み、管理サーバ2の取得部231は、通信I/F22を介してユーザによって入力されたテキスト情報41及び画像情報42を受信する。
【0050】
処理はステップS105に進み、管理サーバ2の決定部232は、受信したテキスト情報41及び画像情報42に基づいて植物に関する用語をそれぞれ決定する。テキスト情報41に基づいて決定される用語は、「トマト」である。また、画像情報42に基づいて決定される用語は、「ミニトマト」である。
【0051】
処理はステップS106に進み、管理サーバ2のタグ付与部233は、画像情報42に基づいて決定された用語である「ミニトマト」が、第1データベース241に記憶されている用語と一致するか判定する。上述したように、第1データベース241には「ミニトマト」という用語が記憶されているため、一致すると判定される。なお、画像情報42に基づいて決定された用語と、第1データベース241に記憶されている用語とが一致しない場合、以降の処理では、テキスト情報41に基づいて決定された用語のみを用いて処理を行ってもよい。
【0052】
管理サーバ2のタグ付与部233は、テキスト情報41に基づいて決定された用語を代表する代表語と、画像情報42に基づいて決定された用語を代表する代表語とが、一致するか判定する。テキスト情報41に基づいて決定された用語は「トマト」であるから、テキスト情報41に基づいて決定された用語を代表する代表語は、「トマト」である。また、画像情報42に基づいて決定された用語は「ミニトマト」であるから、画像情報42に基づいて決定された用語を代表する代表語は、「トマト」である。したがって、テキスト情報41に基づいて決定された用語を代表する代表語と、画像情報42に基づいて決定された用語を代表する代表語は、一致すると判定される。なお、代表語が一致しない場合、管理サーバ2のタグ付与部233は、テキスト情報41に基づいて決定された用語を優先して代表語を決定してもよい。
【0053】
処理はステップS107に進み、管理サーバ2のタグ付与部233は、一致した代表語である「トマト」をタグとして自動的に付与する。処理はステップS108に進み、管理サーバ2の出力部234は、タグを付与した画面を生成し、出力する。処理はステップS109に進み、ユーザ端末1にはタグが付与された画面が表示される。タグが付与された画面の一例を
図4に示す。
図4に示すように、投稿後のディスプレイ10には、ユーザが入力したテキスト情報41と同じ内容のテキスト情報50、「#トマト」で示されるタグ51、及びユーザが入力した画像情報42と同じ内容の画像情報52が表示される。
【0054】
上述では、テキスト情報のみに基づく自動的なタグ付与処理と、テキスト情報及び画像情報の両方に基づく自動的なタグ付与処理について説明したが、場合によっては画像情報のみが投稿されることもある。画像情報のみが投稿された場合の自動的なタグ付与処理について説明する。
図4において、ユーザはテキスト情報41及び画像情報42の両方を入力しているが、ここではテキスト情報41が入力されておらず、画像情報42のみが入力されたと仮定して説明する。
【0055】
管理サーバ2の決定部232は、ユーザが入力した画像情報42に基づいて植物に関する用語を決定する。決定される用語は、「ミニトマト」である。次に、管理サーバ2のタグ付与部233は、画像情報42に基づいて決定された用語である「ミニトマト」が、第1データベース241に記憶されている用語と一致するか判定する。上述したように、第1データベース241には「ミニトマト」という用語が記憶されているため、一致すると判定される。
【0056】
次に、管理サーバ2のタグ付与部233は、画像情報42に基づいて決定された用語を代表する代表語を、第2データベース242を参照して抽出し、抽出した代表語をタグとして自動的に付与する。「ミニトマト」を代表する代表語は「トマト」であるから、「#トマト」というタグが自動的に付与される。ユーザ端末1にはタグが付与された画面が表示される。
図4を用いて説明すれば、投稿後のディスプレイ10には、タグ51と画像情報52のみが表示されることになる。
【0057】
(作用効果)
以上説明したように、実施形態1によれば、以下の作用効果が得られる。
【0058】
管理サーバ2は、ユーザが操作するユーザ端末1から投稿される、少なくともテキスト情報及び画像情報のうち、どちらか一方を取得する取得部231と、取得部231によって取得された少なくともテキスト情報及び画像情報のうち、どちらか一方に基づいて、所定の用語を決定する決定部232と、決定部232によって決定された所定の用語を代表する代表語をタグとして自動的に付与するタグ付与部233と、を備える。
【0059】
上記構成によれば、ユーザの投稿に対し、その投稿に関連するタグが自動的に付与される。これにより、ユーザは投稿する際に手動でタグを入力する必要がなくなり、ユーザの利便性が向上する。また、タグが自動的に付与されるため、ユーザはタグ入力を意識する必要もなくなる。
【0060】
タグが自動的に付与される、ということは、換言すれば、タグのない投稿は存在しないことを意味する。すなわち、すべての投稿にタグが付与された状態となるため、ユーザは、自身の投稿、又は他のユーザの投稿を検索する際にタグのみを用いて検索すれば足りることとなり、テキスト全文を検索する必要がなくなる。これにより、ユーザの利便性が向上するとともに、管理サーバ2の演算負荷を低減させることが可能となる。
【0061】
タグを入力しないユーザが一定数いるところ、タグを入力しないユーザの投稿については、タグ検索では見つけられない。しかしながら、本実施形態によれば、タグは自動的に付与されるため、タグを入力しないユーザの投稿もタグ検索では見つけることが可能となる。すなわち、タグを入力しないユーザの投稿も他の興味のあるユーザとシェアすることが可能となる。
【0062】
管理サーバ2は、少なくともテキスト情報及び画像情報のうち、どちらか一方と、タグ付与部233によって付与されたタグとの両方を、少なくともユーザ端末1の画面に表示させる出力部234を、更に備える。
【0063】
上記構成によれば、ユーザは、投稿後に自動的に付与されたタグを確認することができる。
【0064】
決定部232によって決定される所定の用語の一例は、植物に関する用語である。植物の栽培、病害虫などの植物に関する情報を投稿及び閲覧するアプリ141においては、投稿されるトピックのほとんどが植物に関するものと想定される。したがって、植物に関する用語に絞ってタグを自動的に付与することは、投稿に対して適切なタグを付与することにつながる。また、適切なタグによって投稿のトピックが明確になる。これにより、そのトピックに興味のある他のユーザに投稿を見てもらえるなど、タグを活用した価値ある情報をユーザに届けることが可能となる。
【0065】
代表語の数、すなわち、タグ候補の数は、特に限定されないが、所定数以下(例えば50個以下)であってもよい。周知のSNSでは、タグ候補の数が膨大であり、その膨大な量のタグ候補からタグを付与することを考えた場合、コンピュータに大きな演算負荷が発生するおそれがある。これに対して、本実施形態のように限定的なコミュニティである植物に関するSNSにおいては、投稿されるトピックも植物に関するものに限られるから、タグ候補の数を限定することは比較的容易である。そして、限定されたタグ候補の中からタグを付与することは、演算負荷として大きなものではないため、管理サーバ2の演算負荷を低減させることが可能となる。
【0066】
タグ付与部233は、ユーザによって複数の画像情報が投稿された場合、複数の画像情報に関するタグを複数の画像情報が投稿された順に付与してもよい。
【0067】
ユーザによっては、植物の種類が異なる画像を複数投稿することがある。例えば、1枚目にトマトの画像を投稿し、2枚目にキュウリの画像を投稿したとする。この場合、タグ付与部233は、画像の投稿順、すなわち「#トマト」「#キュウリ」の順でタグを自動的に付与してもよい。投稿順が早いほどユーザの優先度が高いと考えられるため、投稿順にタグを付与することにより、ユーザが満足するタグの付与が実現する。
【0068】
〔実施形態2〕
次に、
図5を参照して、本開示の実施形態2に係る投稿管理システム200を説明する。実施形態2が実施形態1と異なるのは、管理サーバ2が判定部235を更に備えることである。実施形態1と重複する構成については符号を引用してその説明は省略する。以下、相違点を中心に説明する。
【0069】
図5は、ユーザ端末1及び管理サーバ2の構成を示すブロック図である。
図5に示す判定部235は、制御部23の一機能である。
【0070】
判定部235は、所定の期間における全ての投稿に対し、タグ付与部233によって付与されたタグの種類及びその数を解析する。所定の期間は、特に限定されないが、例えば1か月、3カ月、又は半年などである。解析結果は、一例として、「#トマト」:1500回、「#キュウリ」:1000回、「#カボチャ」:500回、…となる。この例でいえば、最も付与回数が多いタグは「#トマト」となる。
【0071】
タグの付与回数が最も多いということは、多くのユーザがトマトに関する投稿を行っていることを示している。したがって、判定部235は、所定の期間において、最も付与回数が多いタグに関するトマトを最も栽培されている植物であると判定してもよい。出力部234は、この判定結果に基づいて、アプリ141にアクセスしたユーザに対し、「過去半年間においてトマトが最も栽培されています!」といった通知を行ってもよい。
【0072】
このように、所定の期間における全ての投稿のタグを解析し、付与回数が最も多いタグに係る植物を最も栽培されている植物としてアプリ141上で通知することにより、ユーザに対して、他のユーザがどのような植物を育てているかなどの情報を知らせることができる。なお、判定部235は、付与回数が最も多いタグに係る植物を人気品種の植物であると判定してもよい。
【0073】
また、タグ付与部233は、タグを自動的に付与する際に、付与するタグにユーザの位置情報を紐づけてもよい。ユーザの位置情報が紐づけられたタグの解析により、どの地域でどの植物が育てられているかを推定することが可能となる。
【0074】
また、タグ付与部233は、1つの投稿に対し複数のタグを付与する場合、所定の期間における全ての投稿に対し付与された付与回数が多い順に優先的にタグを付与してもよい。上述の例を用いれば、「#トマト」と「#キュウリ」の2つのタグを付与する場合、「#トマト」の付与回数は「#キュウリ」の付与回数より多いため、タグ付与部233は、「#トマト」、「#キュウリ」の順でタグを付与してもよい。
【0075】
所定の期間における全ての投稿に対し付与された付与回数が多いタグほど、多くのユーザが興味あるタグといえる。上記構成によれば、多くのユーザが興味ある順にタグを付与することが可能となる。
【0076】
また、1つの投稿に対し複数のタグが付与されている場合、判定部235は、先頭のタグを集計して解析してもよい。例えば、判定部235は、集計された先頭のタグの数のうち、最も数の多いタグに係る植物を「今一番注目度の高い野菜」であると判定してもよい。また、判定部235は、季節ごとに先頭のタグを集計して解析してもよい。これにより、判定部235は、どの季節にどの植物への関心が高いのか解析することができる。このような解析結果に基づいて、季節ごとにユーザの関心が高い植物のイベントを開催することが可能となる。
【0077】
〔その他の実施形態〕
自動的に付与されるタグを解析して、以下のように活用してもよい。例えば、ユーザの興味がある植物に関する投稿を「おすすめ投稿」としてユーザに通知してもよい。具体例について
図6を参照して説明する。
図6は、カボチャに興味があるユーザのユーザ端末1に表示されるおすすめ投稿の画面である。他のユーザであるユーザA、ユーザB、…が投稿したトピックに「#カボチャ」というタグが付与された場合、管理サーバ2は、カボチャに興味があるユーザに対してユーザA、ユーザBなどの投稿を、そのユーザが操作する他ユーザ端末を介して「おすすめ投稿」として通知してもよい。
【0078】
興味がある植物については、例えば、初回のユーザ登録の際に、興味がある植物をユーザに選択させて登録すればよい。カボチャに興味があるユーザに対し、
図6に示すように「#カボチャ」というタグが付与された投稿を「おすすめ投稿」として通知することにより、ユーザが興味ある投稿を適切に知らせることが可能となる。
【0079】
また、
図7に示すように、管理サーバ2は、カボチャに興味があるユーザに対して「#カボチャ」というタグが付与された投稿を行ったユーザのフォローを促してもよい。これにより、共通の趣味をもつユーザと繋がりやすくなる。
【0080】
また、管理サーバ2は、所定の期間におけるユーザの投稿に対し、タグ付与部233によって付与されたタグの種類及びその数を解析してもよい。例えば、所定の期間におけるユーザの投稿回数が10回であり、そのうち8回の投稿で「#カボチャ」というタグが付与されたとする。この場合、そのユーザはカボチャに興味がある可能性が高い。そこで、複数の投稿において同一のタグが所定の回数以上付与された場合、管理サーバ2は、
図8に示すように、そのタグに係る植物の栽培に関する情報にユーザがアクセスできるようにフォローを促してもよい。これにより、ユーザは知りたい情報にアクセスしやすくなる。
【0081】
上述の実施形態では、ユーザ端末1にインストールされたアプリ141を使用する形態として説明したが、これに限定されず本開示はブラウザを用いたWEBサービスに適用することも可能である。また、アプリ141は植物の栽培などの植物に関するアプリとして説明したが、これに限定されず、例えばペットに関するアプリなどに適用可能である。
【0082】
ユーザによって投稿されたテキスト情報に料理名が含まれる場合、又はユーザによって投稿された画像情報に料理が写っている場合、決定部232は、その料理に使用されている植物の名称を植物に関する用語として決定してもよい。例えば、料理が「ミネストローネ」であった場合、決定部232は、ミネストローネに使用される頻度が高い植物に関する用語、例えば「トマト」を植物に関する用語として決定してもよい。
【0083】
ユーザによって投稿されたテキスト情報に基づいて決定された植物に関する用語と、ユーザによって投稿された画像情報に基づいて決定された植物に関する用語と、が異なっていた場合、制御部23は、投稿内容に誤りがある可能性をユーザに通知してもよい。例えば、ユーザによって投稿されたテキスト情報に基づいて決定された植物に関する用語が「トマト」であったとする。また、ユーザによって投稿された画像情報に基づいて決定された植物に関する用語が「キュウリ」であったとする。この場合、ユーザはテキスト情報を間違えて投稿した可能性がある。
【0084】
そこで、制御部23は、「テキストに誤りがある可能性がありますが、このまま投稿しますか?」といった通知を行ってもよい。これにより、ユーザは自身が投稿したテキスト情報のミス(誤記)に気付くことができる。
【0085】
〔ソフトウェアによる実現例〕
管理サーバ2(以下、制御装置と称する)の各機能は、制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、制御装置の各制御ブロックとしてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
【0086】
この場合、制御装置は、プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。コンピュータがプログラムを実行することにより、各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0087】
プログラムは、一時的ではなく、コンピュータが読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、制御装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して制御装置に供給されてもよい。
【0088】
また、各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本開示の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0089】
また、各実施形態で説明した各処理は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)に実行させてもよい。この場合、AIは制御装置で動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバ等)で動作するものであってもよい。
【0090】
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0091】
100、200 投稿管理システム
1 ユーザ端末
2 管理サーバ
23 制御部
231 取得部
232 決定部
233 タグ付与部
234 出力部
235 判定部