(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106913
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】スマートフォンケース用アクセサリ
(51)【国際特許分類】
H04M 1/11 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
H04M1/11 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011411
(22)【出願日】2023-01-27
(71)【出願人】
【識別番号】519126332
【氏名又は名称】株式会社はちみつクリエイト
(74)【代理人】
【識別番号】100139996
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 洋子
(72)【発明者】
【氏名】田中 義之
【テーマコード(参考)】
5K023
【Fターム(参考)】
5K023AA07
5K023DD06
5K023MM03
5K023PP03
5K023PP12
5K023QQ02
(57)【要約】
【課題】物品を一緒に一体的に安定して持ち運びが可能で、誰でも容易に取り付けが可能で、使い勝手がよく取り付け後の自由度が向上する実用的なスマートフォンケース用アクセサリを提供すること。
【解決手段】スマートフォンケース用アクセサリ10であって、連続した凹凸形状が形成された厚み(T)が0.5mm以下の化繊より成る帯状のバンド部110と、端部120a,120bに第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140を隣接して穿設しバンド部110の両端部110a,110bが取り付けられる平面視四角形状を呈するアジャスタ部120とを具備し、第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140にバンド部110を挿脱自在に挿通することによりバンド部110及びアジャスタ部120にて形成される内周部位の長さL1を調節可能としたことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部を巻くようにして着脱自在に装着されるものであって、
連続した凹凸形状が形成された帯状のバンド部と、
このバンド部を挿通可能な第一の調節孔部及び第二の調節孔部が左右端部に穿設され、当該バンド部の両端部が取り付けられる金属製のアジャスタ部と、
このアジャスタ部と上記スマートフォンケースの背面部とで挟持され、一端部が所望の物品に取り付けられる舌片部とを具備し、
上記アジャスタ部の第一の調節孔部及び第二の調節孔部に上記バンド部を挿脱自在に挿通することにより当該バンド部及びアジャスタ部にて形成されるリングの内周部位の長さを調節可能としたことを特徴とするスマートフォンケース用アクセサリ。
【請求項2】
スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部を巻くようにして着脱自在に装着されるものであって、
連続した凹凸形状が形成された厚みが0.5mm以下の化繊より成る帯状のバンド部と、
このバンド部を挿通可能な第一の調節孔部及び第二の調節孔部が左右端部に隣接して穿設され、当該バンド部の両端部が取り付けられる平面視四角形状を呈する金属製のアジャスタ部と、
このアジャスタ部と上記スマートフォンケースの背面部とで挟持固定され、一端部が所望の物品に取り付けられる舌片部とを具備し、
上記アジャスタ部の第一の調節孔部及び第二の調節孔部に上記バンド部を挿脱自在に挿通することにより当該バンド部及びアジャスタ部にて形成されるリングの内周部位の長さを調節可能としたことを特徴とするスマートフォンケース用アクセサリ。
【請求項3】
上記舌片部の他端部は、上記物品に着脱自在に取り付けられるよう機能構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のスマートフォンケース用アクセサリ。
【請求項4】
スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部を巻くようにして着脱自在に装着されるものであって、
連続した凹凸形状が形成された帯状のバンド部と、
このバンド部を挿通可能な第一の調節孔部及び第二の調節孔部が左右端部に隣接して穿設され、当該バンド部の両端部が取り付けられる金属製のアジャスタ部と、
このアジャスタ部に設けられ物品を着脱自在に取り付け可能とする物品取付け機構部とを具備したことを特徴とするスマートフォンケース用アクセサリ。
【請求項5】
スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部を巻くようにして着脱自在に装着されるものであって、
連続した凹凸形状が形成された厚みが0.5mm以下の化繊より成る帯状のバンド部と、
このバンド部を挿通可能な第一の調節孔部及び第二の調節孔部が左右端部に隣接して穿設され、当該バンド部の両端部が取り付けられる平面視四角形状を呈する金属製のアジャスタ部と、
このアジャスタ部に設けられ物品を着脱自在に取り付け可能とする物品取付け機構部とを具備したことを特徴とするスマートフォンケース用アクセサリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートフォンに取り付けられるスマートフォンケースに着脱可能に装着されるアクセサリであって、他のアクセサリ、特にカードケース等を着脱自在に装着可能としたバンド状のスマートフォンケース用アクセサリに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートフォンの保護、携帯性・運搬性・機能性の向上または見栄えの良さのために種々の専用のスマートフォンケースが提供されてきている。例えば、クレジットカードや名刺を一緒に収納できる手帳タイプのものや、シンプルにストラップのみを取り付け可能としたもの等がある。
【0003】
下記特許文献1には、スマートフォンの操作を安定させるため、保護カバーの背面に設けた持ち手帯が開示されている。このものにあっては、カバー背面の略中央部に長手方向に細長く伸縮自在な軟質材にて持ち手帯を形成し、帯体の中央部につまみ突起を設けることで、つまみ突起をつまんで本体と持ち手帯の間に隙間を作り、そこに指を挿し込んでスマートフォン本体を持てば、不安定な状態で手のひらに乗せて操作する現状と異なり、指がスマートフォン本体に半固定されることにより、不自然な力が入らないため疲れず、落とすこともなく快適なスマートフォンライフを可能とすることを意図したものである。
【0004】
下記特許文献2には、スマートフォン用ハードケースを利用してスマートフォンに取り付けられるスマートフォン用落下防止バンドが開示されている。このものにあっては、スマートフォンとスマートフォン用ハードケースとの間隙に摺動可能に挿通されるテープ状リング半部を設け、テープ状リング半部の両端部に両端部が直接的ないしは間接的に夫々固着された手甲側リング半部と、手甲側リング半部の内面側に両端部を固着された伸縮性帯と、手甲側リング半部に付設された装飾部材とを備えることにより、スマートフォンを安定的に保持できるようにして、落下の防止及び操作性の向上を図るとともに、ファッション性を追求することができるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013-215544号公報
【特許文献2】実用新案登録第3177847号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
さて、近時は電子マネー機能付き定期券、クレジットカード、キャッシュカード、カードケース、財布、イヤホーンまたは充電用バッテリ等の物品をスマートフォンとともに持ち歩く機会が従来に比して増してきている。これらの物品をスマートフォンとともに一体的に持ち歩けることが望ましく、当該ニーズも増してきている。既存のスマートフォンケースに物品を収納して対応できる場合もあるが、通常は、別々に持ち歩く場合が一般的である。
【0007】
特許文献1に開示されたものは、スマートフォンの操作を安定させるための保護カバーの持ち手帯であり、物品を一緒に一体的に持ち運べるものではない。また、特許文献1には、そのような思想・発想及び意図は見出せないものである。
【0008】
特許文献2に開示されたものは、スマートフォンの落下防止を意図したものであり、物品を一緒に一体的に持ち運べるものではない。また、特許文献2には、そのような思想・発想及び意図は見出せないものである。
【0009】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、上述した不具合を解消し、スマートフォンと物品を一緒に一体的に安定して持ち運びできるスマートフォンケース用アクセサリを提供することを目的とする。
また、本発明は、誰でも容易に取り付けが可能で、使い勝手がよく、取り付け後の自由度が向上する実用的なスマートフォンケース用アクセサリを提供することを目的とする。
さらに本発明は、シンプルでコンパクトな構造で生産性及び経済性の面で優れるスマートフォンケース用アクセサリを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的を達成するために以下の通りの構成とすることを特徴とする。
【0011】
(1)スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部を巻くようにして着脱自在に装着されるスマートフォンケース用アクセサリであり、連続した凹凸形状が形成された帯状のバンド部と、このバンド部を挿通可能な第一の調節孔部及び第二の調節孔部が左右端部に穿設され、当該バンド部の両端部が取り付けられる金属製のアジャスタ部と、このアジャスタ部と上記スマートフォンケースの背面部とで挟持され、一端部が所望の物品に取り付けられる舌片部とを具備し、上記アジャスタ部の第一の調節孔部及び第二の調節孔部に上記バンド部を挿脱自在に挿通することにより当該バンド部及びアジャスタ部にて形成される内周部位の長さを調節可能としたことを特徴とする。
【0012】
(2)スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部を巻くようにして着脱自在に装着されるスマートフォンケース用アクセサリであり、連続した凹凸形状が形成された厚みが0.5mm以下の化繊より成る帯状のバンド部と、このバンド部を挿通可能な第一の調節孔部及び第二の調節孔部が左右端部に隣接して穿設され、当該バンド部の両端部が取り付けられる平面視四角形状を呈する金属製のアジャスタ部と、このアジャスタ部と上記スマートフォンケースの背面部とで挟持固定され、一端部が所望の物品に取り付けられる舌片部とを具備し、上記アジャスタ部の第一の調節孔部及び第二の調節孔部に上記バンド部を挿脱自在に挿通することにより当該バンド部及びアジャスタ部にて形成される内周部位の長さを調節可能としたことを特徴とする。
【0013】
(3)上記(1)または(2)記載の構成にあって、上記舌片部の他端部は、上記物品に着脱自在に取り付けられるよう機能構成したことを特徴とする。
【0014】
(4)スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部を巻くようにして着脱自在に装着されるスマートフォンケース用アクセサリであり、連続した凹凸形状が形成された帯状のバンド部と、このバンド部を挿通可能な第一の調節孔部及び第二の調節孔部が左右端部に隣接して穿設され、当該バンド部の両端部が取り付けられる金属製のアジャスタ部と、このアジャスタ部に設けられ物品を着脱自在に取り付け可能とする物品取付け機構部とを具備したことを特徴とする。
【0015】
(5)スマートフォンの背面部及び側面部を被覆するスマートフォンケースの内面部及び外面部を巻くようにして着脱自在に装着されるスマートフォンケース用アクセサリであり、連続した凹凸形状が形成された厚みが0.5mm以下の化繊より成る帯状のバンド部と、このバンド部を挿通可能な第一の調節孔部及び第二の調節孔部が左右端部に隣接して穿設され、当該バンド部の両端部が取り付けられる平面視四角形状を呈する金属製のアジャスタ部と、このアジャスタ部に設けられ物品を着脱自在に取り付け可能とする物品取付け機構部とを具備したことを特徴とする。
【0016】
上記構成によれば、スマートフォンと物品とを一緒に一体的に安定して持ち運びできるものである。
【0017】
また、上記構成によれば、誰でも容易に取り付けが可能で、使い勝手がよく、取り付け後の自由度が向上するという実用的な効果を奏するスマートフォンケース用アクセサリを提供できるものである。
【0018】
さらに、上記構成によれば、極めてシンプルでコンパクトな構造なので、生産性及び経済性の面に於いても優れるスマートフォンケース用アクセサリを提供できるものである。
【0019】
さらに、上記構成によれば、ハンド部及びアジャスタ部による長さ調節により、種々の大きさのスマートフォンケースに対応可能となり、便利で有用なものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、スマートフォンと物品とを一緒に一体的に安定して持ち運びできることは勿論、誰でも容易に取り付けが可能で、使い勝手がよく、取り付け後の自由度が向上するという実用的な効果を奏するものである。
また、本発明によれば、種々の大きさのスマートフォンケースに対応可能なので、便利で有用なものである。
さらに、本発明によれば、極めてシンプルでコンパクトな構造であるので、生産性及び経済性に優れるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係わるスマートフォンケース用アクセサリの外観全体を模式的に示す図である(図中、舌片部は二点鎖線で示す)。
【
図2】同実施形態に係わり、バンド部、アジャスタ部及び舌片部を模式的に示す平面展開図である。
【
図3】同実施形態に係わり、スマートフォンケースにスマートフォンケース用アクセサリ(但し舌片部は不図示)を装着する前の状態を模式的に示す図である。
【
図4】同実施形態に係わり、スマートフォンケースにスマートフォンケース用アクセサリ(但し舌片部は不図示)を装着した状態を模式的に示す図である。
【
図5】同実施形態に係わり、スマートフォンケースにスマートフォンケース用アクセサリ(但し舌片部は不図示)を装着した状態の模式的背面図である。
【
図6】同実施形態に係わり、スマートフォンケース用アクセサリ(但し舌片部は不図示)を装着したスマートフォンケースにスマートフォンを装着した状態の模式的正面図である。
【
図7】同実施形態に係わり、スマートフォンケース用アクセサリ(但し舌片部は不図示)を装着したスマートフォンケースにスマートフォンを装着した状態の模式的背面図である。
【
図8】同実施形態に係わり、スマートフォンケース用アクセサリを装着したスマートフォンケースにスマートフォンを装着した状態の模式的背面図である。
【
図9】同実施形態に係わり、スマートフォンに装着したスマートフォンケースに装着されたスマートフォンケース用アクセサリに物品(二点鎖線で示す)を取り付けた状態の模式的背面図である。
【
図10】同実施形態に係わり、スマートフォンに装着したスマートフォンケースに装着されたスマートフォンケース用アクセサリに物品を取り付けた状態の模式的側面図である。
【
図11】本発明の第2の実施形態に係わるスマートフォンケース用アクセサリの外観全体を模式的に示す図である
【
図12】同実施形態に係わり、バンド部、アジャスタ部及び物品取付け機構部を模式的に示す平面展開図である。
【
図13】同実施形態に係わり、スマートフォンケースにスマートフォンケース用アクセサリを装着する前の状態を模式的に示す図である。
【
図14】同実施形態に係わり、スマートフォンケース用アクセサリ(但しホック受け部は不図示)を装着したスマートフォンケースにスマートフォンを装着した状態の模式的背面図である。
【
図15】同実施形態に係わり、スマートフォンに装着したスマートフォンケースに装着されたスマートフォンケース用アクセサリに物品(二点鎖線で示す)を取り付けた状態の模式的背面図である。
【
図16】同実施形態に係わり、スマートフォンに装着したスマートフォンケースに装着されたスマートフォンケース用アクセサリに物品を取り付けた状態の模式的側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について、
図1乃至
図10を参照して説明する。
本実施形態に係わるスマートフォンケース用アクセサリ(以下「アクセサリ」)10は、スマートフォン20の背面部20a及び側面部20bを被覆するスマートフォンケース(以下「ケース」)30の内面部30a及び外面部30bを巻くようにして着脱自在に装着され、所望の物品40を取り付け可能としたものである。
【0024】
即ちアクセサリ10は、連続した凹凸形状が形成された厚み(T1)が0.5mm以下の化繊の素材より成る帯状のバンド部110と、バンド部110が挿通可能な第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140が両端部120a,120bに隣接して穿設されバンド部110の両端部110a,110bが着脱自在に取り付けられる平面視四角形状を呈する金属製のアジャスタ部120と、アジャスタ部120とケース30の外面部30b側の背面部30cとで挟持され、一端部150aが所望の物品40に取り付け可能な舌片部150とから構成されるものである。
【0025】
而してアジャスタ部120の第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140は、同一形状で同じ大きさにて形成されており、バンド部110を挿脱自在に挿通することによりバンド部110及びアジャスタ部120にて形成される内周部位の長さ(L1)を調節可能としてある。
【0026】
さて、バンド部110の長辺の両縁部110c,110dは平坦状を呈し、その内側部位110eには均一の高低差を有する連続した凹凸形状が形成されている。ここで、均一の高低差は、厚み(T1)に等しい。
【0027】
なお、バンド部110の素材として化繊を用いる場合、厚み(T)は0.5mm以下が好適である。バンド部110の素材は、化繊以外であってもよく、また、その厚み(T)も適宜変更可能である。また、連続した凹凸形状は、例えば、帯状の素材の少なくとも一方の面に連続した凸部(突起部)を設けることにより形成されてもよい。また、均一の高低差と厚み(T1)とは、等しくなくてもよい。
【0028】
アジャスタ部120は、平面視寸法(AL×AW)が33mm×30mmで、厚み(T2)が0.7mmの金属板であり、その両端部120a,120bには、バンド部110が挿脱自在に挿通可能な第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140が平面視長方形状を呈するよう穿設されている。而して第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140にバンド部110を挿通してアジャスタ部120から外方へ指向する部分の長さ(L2,L3)を調節(
図1中、矢印A方向または反矢印A方向、矢印B方向または反矢印B方向)することにより、バンド部110及びアジャスタ部120にて形成されるリングの内周部位の長さ(L1)、即ち、スマートフォンケースの内面部及び外面部と接する部位の長さを調節できる。
【0029】
本実施形態では、アジャスタ部120を金属板としたが、アジャスタ部120は、金属板以外、例えば、プラスチック、木、合金等からなる板であってもよい。
また、アジャスタ部120の形状を平面視四角形としたが、第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140を穿設でき、長さL1を調節できる形状であれば、平面視四角形以外の形状、例えば、円形、三角形等であってもよい。
また、アジャスタ部120の厚み(T2)を0.7mmとしたが、これに限らず他の厚みでもよいことは勿論である。望ましくは、アジャスタ部120の厚み(T2)は、0.7mm以下が好適である。また、寸法も33mm×30mmに限らず、適宜変更可能である。
また、第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140の形状は、バンド部110を挿脱自在に挿通することができるのであれば、特に限定されない。また、第一の調節孔部130の大きさと第二の調節孔部140の大きさとは違っていてもよい。
【0030】
舌片部150は、平面視四角形状の軟質性のポリプロピレン(PP)素材であり、その一端部150aは物品40(例えばカードケース)の裏面部位に例えば縫い付けにより取り付けられている。また、舌片部150の他端部150bには、ホック152が設けられており、物品40に設けられるホック受け部154に着脱自在に嵌め込まれるよう構成されている。なお、舌片部150の形状及び形状は、アクセサリ10及び物品40をケース30に着脱可能に装着できる態様であれば、どのようなものであってもよい。
【0031】
上記構成につき、その作用を以下に説明する。
【0032】
アクセサリ10をケース30に装着するには、先ずバンド部110の両端部110a,110bを第一の調節孔部130、第二の調節孔部140の順に挿通してアジャスタ部120から外方へ指向(
図1中、矢印A方向、B方向)するようにして、バンド部110及びアジャスタ部120でリングを形成する。
【0033】
次に、このリングを例えばケース30の上方から下方へ降下させ(
図3中、矢印C方向)、リングの内周側にケース30が存するようにして、あたかもケース30がバンド部110及びアジャスタ部120(上記リング)にて巻かれているような状態にする。このとき、アジャスタ部120は、ケース30の外面部30b側に位置させる。
【0034】
続いて、斯様な状態のケース30にスマートフォン20を装着する。即ち、スマートフォン20の背面部20a及び側面部20bがケース30の内面部30aに密着して被覆されるよう、スマートフォン20にケース30を装着する。すると、バンド部110のうち、ケース30の内面部30aと接する部位が、スマートフォン20及びケース30にて挟持圧迫されるため、ほぼ固定または固定された状態になる。
また、アジャスタ部120は、ケース30の外面部30b側にてほぼ固定または固定された状態となる。
【0035】
この後、アジャスタ部120が存する部位にて、アジャスタ部120とケース30の外面部30b側の背面部30cの間に舌片部150を挿通してホック152をホック受け部154に嵌め込む。すると、ケース30が装着されたスマートフォン20と舌片部150が取り付けられた物品40とが一体化する。
【0036】
ここで、バンド部110の両端部110a,110bまたは一端部110a若しくは他端部110bをアジャスタ部120から外方または内方へ指向するよう長さ(L2及び/またはL3)を調節することにより、アクセサリ10のケース30への取り付け状態の強度調整ができる。
【0037】
続いて、他の物品(不図示)を取り付ける場合は、先ず、ホック152とホック受け部154の嵌め込み状態を解除し、アジャスタ部120とケース30の外面部30b側の背面部30cの間から舌片部150を引き抜く。これにより、スマートフォン20と物品40との一体化が解除される。
【0038】
この後、あらたな舌片部が設けられた他の物品につき、当該舌片部を介して上述同様にしてスマートフォン20と他の物品とを一体化すればよい。
【0039】
上記実施形態によれば、ケース30に装着されたアクセサリ10を介してスマートフォン20と物品40とを一緒に一体的に安定して持ち運びできるため、便利で有用である。
【0040】
また、上記構成によれば、誰でも容易にアクセサリ10をケース30に取り付けられるため、軽量で使い勝手がよく、取り付け後の自由度を向上させることができる。
【0041】
さらに、上記構成は、極めてシンプルでコンパクトであるため、生産性及び経済性の面に於いても優位となるものである。
【0042】
さらに、上記構成によれば、バンド部110及びアジャスタ部120による長さ調節により、種々の大きさのスマートフォンケースに対応できるため、便利で有用なものである。しかも、バンド部110には、連続した凹凸が形成されているので、滑り難くケース30や物品40を保持固定(ほぼ固定含む)できるものである。
【0043】
さらに、アジャスタ部120の背面視面積が物品40の背面視面積よりも小さい場合、スマートフォン20と物品40とを一体化させた際にアジャスタ部120が外部に露呈しないため、見栄えもよい。
【0044】
なお、上記実施形態では、アジャスタ部120の両端部120a,120bに第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140を夫々穿設したが、一端部120aまたは他端部120bのみにこれらを穿設し、バンド部110の一端部110aまたは他端部110bのみを取り付けて長さL2またはL3を調節できるようにし、他方をアジャスタ部120に固着するよう構成してもよいことは勿論である。
また、上記実施形態では、アジャスタ部120の中央部に孔部を設けたが、当該孔部は、なくともよい。
【0045】
また、上記実施形態では、舌片部150の他端部150bにホック152を設け、物品40にホック受け部154を設けたが、舌片部150の他端部150bを物品40に取り付けられるものであれば、その態様は限定されない。また、舌片部150の他端部150bは、物品40に取り付けられなくともよい。
【0046】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、
図11乃至
図14を参照して説明する。前述第1の実施形態と同一部分、同一機能については、同一符号を付し、重複する機能・作用は一部省略して説明する。
【0047】
本実施形態に係わるスマートフォンケース用アクセサリ(以下「アクセサリ」)50は、スマートフォン20の背面部20a及び側面部20bを被覆するスマートフォンケース(以下「ケース」)30の内面部30a及び外面部30bを巻くようにして着脱自在に装着され、所望の物品40を取り付け可能としたものである。
【0048】
即ちアクセサリ50は、連続した凹凸形状が形成された厚み(T1)が0.5mm以下の化繊の素材より成る帯状のバンド部110と、バンド部110が挿通可能な第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140が両端部120a,120bに隣接して穿設されバンド部110の両端部110a,110bが着脱自在に取り付けられる平面視四角形状を呈する金属製のアジャスタ部120と、アクセサリ50に物品40を着脱自在に取り付けることのできる物品取付け機構部160(ホック受け部164)とから構成されるものである。
【0049】
而してアジャスタ部120の第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140は、同一形状で同じ大きさにて形成されており、バンド部110を挿脱自在に挿通することによりバンド部110及びアジャスタ部120にて形成される内周部位の長さ(L1)を調節可能としてある。
【0050】
さて、バンド部110の長辺の両縁部110c,110dは平坦状を呈し、その内側部位110eには均一の高低差を有する連続した凹凸形状が形成されている。ここで、均一の高低差は、厚み(T1)に等しい。
【0051】
なお、バンド部110の素材として化繊を用いる場合、厚み(T)は0.5mm以下が好適である。
【0052】
アジャスタ部120は、平面視寸法が33mm×30mmで、厚み(T2)が0.7mmの金属板であり、その両端部120a,120bには、バンド部110が挿脱自在に挿通可能な第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140が平面視長方形状を呈するよう穿設されている。而して第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140にバンド部110を挿通してアジャスタ部120から外方へ指向する部分の長さ(L2,L3)を調節(
図11中、矢印A方向または反矢印A方向、矢印B方向または反矢印B方向)することにより、バンド部110及びアジャスタ部120にて形成されるリングの内周部位の長さ(L1)を調節できる。
【0053】
また、アジャスタ部120は、物品40に設けられるホック受け部164に着脱自在に取り付け可能とするホック162からなる物品取付け機構部160を有する。
【0054】
ホック162は、アジャスタ部120に例えば四つ設けられており、物品40に設けられたホック受け部164に着脱自在に嵌め込まれることにより、物品40をアクセサリ50に着脱自在に取り付けられるものである。アジャスタ部120に設けられるホック162の数及び物品40に設けられるホック受け部164の数は、四つに限らず適宜変更可能なことは勿論である。
【0055】
上記構成につき、その作用を以下に説明する。
【0056】
アクセサリ50をケース30に装着するには、先ずバンド部110の両端部110a,110bを第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140に挿通してアジャスタ部120から外方へ指向(
図11中、矢印A方向、B方向)するようにして、バンド部110及びアジャスタ部120でリングを形成する。
【0057】
次に、このリングを例えばケース30の上方から下方へ降下させ(
図13中、矢印D方向)、リングの内周側にケース30が存するようにして、あたかもケース30がバンド部110及びアジャスタ部120(上記リング)にて巻かれているような状態にする。このとき、アジャスタ部120は、ケース30の外面部30b側に位置させる。
【0058】
斯様な状態のケース30にスマートフォン20を装着する。即ち、スマートフォン20の背面部20a及び側面部20bがケース30の内面部30aに密着して被覆されるよう、スマートフォン20にケース30を装着する。すると、バンド部110のうち、ケース30の内面部30aと接する部位が、スマートフォン20及びケース30にて挟持圧迫されるため、ほぼ固定または固定された状態になる。
また、アジャスタ部120は、ケース30の外面部30b側にてほぼ固定または固定された状態となる。
【0059】
この後、アジャスタ部120のホック162を物品40のホック受け部164に嵌め込む。すると、ケース30が装着されたスマートフォン20と物品40とが一体化する。
【0060】
ここで、バンド部110の両端部110a,110bまたは一端部110a若しくは他端部110bをアジャスタ部120から外方または内方へ指向するよう長さ(L2及び/またはL3)を調節することにより、アクセサリ50のケース30への取り付け状態の強度調整ができる。
【0061】
続いて、他の物品(不図示)を取り付ける場合は、先ず、ホック162とホック受け部164の嵌め込み状態を解除する。すると、ケース30と物品40の一体化が解除され、以ってスマートフォン20と物品40の一体化が解除される。
【0062】
この後、あらたなホック受け部が設けられた他の物品につき、ホック受け部にホック162を嵌め込むことにより、上述同様にスマートフォン20と他の物品とが一体化される。
【0063】
上記実施形態によれば、ケース30に装着されたアクセサリ50を介してスマートフォン20と物品40とを一緒に一体的に安定して持ち運びできるため、便利で有用である。
【0064】
また、上記構成によれば、誰でも容易にアクセサリ50をケース30に取り付けられるため、軽量で使い勝手がよく、取り付け後の自由度を向上させることができる。
【0065】
さらに、上記構成は、極めてシンプルでコンパクトであるため、生産性及び経済性の面に於いても優位となるものである。
【0066】
さらに、上記構成によれば、バンド部110及びアジャスタ部120による長さ調節により、種々の大きさのスマートフォンケースに対応できるため、便利で有用なものである。しかも、バンド部110には、連続した凹凸が形成されているので、滑り難くケース30や物品40を保持固定(ほぼ固定含む)できるものである。
【0067】
さらに、アジャスタ部120の背面視面積が物品40の背面視面積よりも小さい場合、スマートフォン20と物品40とを一体化させた際にアジャスタ部120が外部に露呈しないため、見栄えもよい。
【0068】
なお、上記実施形態では、アジャスタ部120の両端部120a,120bに第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140を夫々穿設したが、一端部120aまたは他端部120bのみにこれらを穿設し、バンド部110の一端部110aまたは他端部110bのみを取り付けて長さL2またはL3を調節できるようにし、他方をアジャスタ部120に固着するよう構成してもよいことは勿論である。
【0069】
また、本実施形態では、物品取付け機構部160として、ホック162を用いたが、アクセサリ50に物品を着脱可能に取り付けられるものであれば、その態様は限定されず、例えば、磁石による磁力接着方式にしてもよく、種々の変形が可能である。
また、物品取付機構部160は、アジャスタ部120と一体形成されていなくともよく、例えば、以下のような構成としてもよい。
即ち、アジャスタ部120には、第一の調節孔部130及び第二の調節孔部140以外の孔部が設けられる。また、物品取付機構部160は、少なくともいずれかの面にホック162を備えた板状のものである。アクセサリ50に物品40を取り付けるに際しては、上記孔部からホック162が外部に露出し、また、物品取付機構部160がアジャスタ部120の背面部側(ケース30側)と接するようにして、ホック162を物品40のホック受け部164に嵌め込む。なお、アクセサリ50から物品が脱落しないよう、物品取付機構部160の縦長及び横幅の少なくとも一部は、上記孔部の縦長及び横幅よりも大きいことが求められる。
【0070】
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変形が可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0071】
10,50 …スマートフォンケース用アクセサリ(アクセサリ)
20 …スマートフォン
20a …背面部
20b …側面部
30 …スマートフォンケース(ケース)
30a …内面部
30b …外面部
40 …物品
110 …バンド部
120 …アジャスタ部
130 …第一の調節孔部
140 …第二の調節孔部
150 …舌片部
152,162 …ホック
154,164 …ホック受け部
160 …物品取付け機構部