(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106989
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】個別クッションエレメントを含むエラストマーグリッド
(51)【国際特許分類】
A47C 27/00 20060101AFI20240801BHJP
A47C 27/15 20060101ALI20240801BHJP
A47C 27/06 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
A47C27/00 Z
A47C27/15 A
A47C27/06
A47C27/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024010495
(22)【出願日】2024-01-26
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2023/073510
(32)【優先日】2023-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】18/365,307
(32)【優先日】2023-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517182572
【氏名又は名称】梦百合家居科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Healthcare Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】NO.999 GAONAN ROAD,DINGYAN TOWN,RUGAO CITY,JIANGSU PROVINCE,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】王 斌
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096AB09
3B096AD02
3B096AD07
3B096AD08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】安定性と簡単な構造を有するマットレスを提供できる熱可塑性エラストマーグリッドを提供する。
【解決手段】熱可塑性エラストマーグリッドは、第1及び第2のクッションエレメントを有する第1の領域と、第3及び第4のクッションエレメントを有する第2の領域と、第5及び第6のクッションエレメントを有する第3の領域と、を含んでもよい。特定の例では、第1、第2、及び第3の領域は、人体の頭/肩の領域、股関節の領域、及び脚の領域をそれぞれサポートするように配置されてもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マットレスアセンブリであって、
ベース表面を有するベースと、
第1のサポート表面及び第2のサポート表面を有し、前記第1のサポート表面が前記ベースの前記ベース表面と接触するように、前記ベース表面を全体に広がるサポート層と、
エラストマー層であって、
複数の切り欠き部分を画定するフレックス発泡パネルと、
それぞれがフレックス発泡パネルの複数の切り欠き部分うちの1つ内にそれぞれ配置される複数の個別クッションエレメントであって、前記サポート層の前記第2のサポート表面が前記エラストマー層と接触し、前記エラストマー層が、グラフェンを含む組成物からなる複数の個別クッションエレメントと、を含むエラストマー層と、
第1の表面及び第2の表面を有し、前記第1の表面が前記エラストマー層と接触するように、前記エラストマー層を全体に広がる形状記憶フォーム層と、
前記形状記憶フォーム層の前記第2の表面と接触するカバー表面を有するカバーであって、前記カバー表面が前記ベースに付着するカバーと、を含むエラストマー層と、を含む、
マットレスアセンブリ。
【請求項2】
前記形状記憶フォーム層は接着剤により前記エラストマー層に接続される、
請求項1に記載のマットレスアセンブリ。
【請求項3】
前記サポート層は接着剤により前記エラストマー層に直接的に接続される、
請求項1に記載のマットレスアセンブリ。
【請求項4】
前記複数の個別クッションエレメントは、フレックス発泡パネルにおいて、互いに隔離される、
請求項1に記載のマットレスアセンブリ。
【請求項5】
前記複数の切り欠き部分は、前記複数の個別クッションエレメントのサイズ及び形状に一致するように形成される、
請求項1に記載のマットレスアセンブリ。
【請求項6】
前記マットレスはファブリック層を含まない、
請求項1に記載のマットレスアセンブリ。
【請求項7】
グラファイト熱可塑性エラストマーグリッドであって、
第1及び第2のクッションエレメントを含む第1の領域と、
第3及び第4のクッションエレメントを含む第2の領域と、
第5及び第6のクッションエレメントを含む第3領域と、を含み、
前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のクッションエレメントのそれぞれには、互いに平行に延びる両長辺が含まれ、前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のクッションエレメントのそれぞれの前記両長辺は、互いに平行に延びる両短辺によって相互接続される、
グラファイト熱可塑性エラストマーグリッド。
【請求項8】
前記グラファイト熱可塑性エラストマーグリッドを全体に広がるファブリックをさらに含む、
請求項7に記載のグラファイト熱可塑性エラストマーグリッド。
【請求項9】
前記ファブリックは接着剤により前記グラファイト熱可塑性エラストマーグリッドに付着される、
請求項8に記載のグラファイト熱可塑性エラストマーグリッド。
【請求項10】
前記グラファイト熱可塑性エラストマーグリッドは35未満のショアAスケールの硬さを持つ、
請求項7に記載のグラファイト熱可塑性エラストマーグリッド。
【請求項11】
前記グラファイト熱可塑性エラストマーグリッドの前記第1、第2及び第3の領域のそれぞれには、ショアAスケールの異なる硬さが含まれる、
請求項10に記載のグラファイト熱可塑性エラストマーグリッド。
【請求項12】
前記第1の領域における前記第1及び第2のクッションエレメントは、その前記両短辺のそれぞれの一つで一体に付着され、前記第2の領域における前記第3及び第4のクッションエレメントは、その前記両短辺のそれぞれの一つで一体に付着され、前記第3の領域における前記第5及び第6のクッションエレメントは、その前記両短辺のそれぞれの一つで一体に付着される、
請求項7に記載のグラファイト熱可塑性エラストマーグリッド。
【請求項13】
前記第1及び第3のクッションエレメントは、その前記両長辺のそれぞれの一つで一体に付着され、前記第3及び第5のクッションエレメントは、その前記両長辺のそれぞれの一つで一体に付着され、前記第2及び第4のクッションエレメントは、その前記両長辺のそれぞれの一つで一体に付着され、前記第4及び第6のクッションエレメントは、その前記両長辺のそれぞれの一つで一体に付着される、
請求項7に記載のグラファイト熱可塑性エラストマーグリッド。
【請求項14】
マットレスアセンブリであって、
ベース表面を有するベース層と、
第1のサポート表面及び第2のサポート表面を有し、前記第1のサポート表面が前記ベース層の前記ベース表面と接触するように、前記ベース表面を全体に広がるサポート層と、
第1のゲル表面及び第2のゲル表面を有し、前記第1のゲル表面が前記サポート層の前記第2のサポート表面と接触するように、前記サポート層を全体に広がるゲル層と、
第1のフォーム表面及び第2のフォーム表面を有し、前記第1のフォーム表面が前記ゲル層の前記第2のゲル表面と接触するように、前記ゲル層を全体に広がるアダプティブフォーム層と、
エラストマー層であって、
フレックスフォームエンケースメントと、
互いに付着するように配置される第1及び第2のクッションエレメントが含まれる第1の熱可塑性エラストマーグリッド領域と、
互いに付着するように配置される第3及び第4のクッションエレメントが含まれる第2の熱可塑性エラストマーグリッド領域と、
互いに付着するように配置される第5及び第6のクッションエレメントが含まれる第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域と、を含むエラストマー層と、を含み、前記フレックスフォームエンケースメントは、前記第1、第2及び第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域を囲む境界線を設け、
前記エラストマー層の第1の表面が前記アダプティブフォーム層の前記第2のフォーム表面と接触するように、前記エラストマー層は前記アダプティブフォーム層を全体に広がり、
前記エラストマー層の前記第1、第2及び第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域には、グラフェンを含む組成物が含まれる、
マットレスアセンブリ。
【請求項15】
前記フレックスフォームエンケースメントは、複数のフレックスフォームエンケースメント部品から形成される、
請求項14に記載のマットレスアセンブリ。
【請求項16】
前記フレックスフォームエンケースメントと、前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のクッションエレメントのそれぞれは、同じ高さである、
請求項14に記載のマットレスアセンブリ。
【請求項17】
前記第1、第2、第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域は、フレックスフォームエンケースメントの中央開口部を横方向に全体に広がる、
請求項14に記載のマットレスアセンブリ。
【請求項18】
前記エラストマー層の前記第1、第2、及び第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域のそれぞれは、異なる材料組成を含む、
請求項14に記載のマットレスアセンブリ。
【請求項19】
前記ゲル層と前記サポート層との間には、スプリング層がさらに含まれ、前記スプリング層は、不織布バッグで作られたケーシングにそれぞれ入れた複数のコイルを含む、
請求項14に記載のマットレスアセンブリ。
【請求項20】
前記エラストマー層の前記第1及び第2の熱可塑性エラストマーグリッド領域を分離する第1の仕切り板と、前記エラストマー層の前記第2及び第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域を分離する第2の仕切り板とをさらに含み、前記第1及び第2の仕切り板は、前記フレックスフォームエンケースメントから分離した部品である、
請求項14に記載のマットレスアセンブリ。
【請求項21】
マットレスアセンブリであって、
カバー表面を有する第1のマットレスカバーと、
第1のサポート表面及び第2のサポート表面を有し、前記第1のサポート表面が前記ベースの前記カバー表面と接触するように、前記カバー表面を全体に広がる第1のサポート層と、
不織布バッグで作られたケーシングにそれぞれ入れた複数のコイルを含むスプリング層であって、前記サポート層の第2のサポート表面が接触するスプリング層と、
前記スプリング層と接触するサポート表面を有し、前記サポート表面が、接着剤により前記スプリング層に直接的に接続される第2のサポート層と、
エラストマー層であって、
複数の切り欠き部分を画定するフレックス発泡パネルと、
それぞれがフレックス発泡パネルの複数の切り欠き部分うちの1つ内にそれぞれ配置される複数の個別クッションエレメントであって、前記第2のサポート表面が前記エラストマー層と前記スプリング層との間に位置付けられ、前記エラストマー層が、グラフェンを含む組成物からなる複数の個別クッションエレメントと、
第1の表面及び第2の表面を有し、前記第1の表面が前記エラストマー層と接触するように、前記エラストマー層を全体に広がる形状記憶フォーム層と、
前記形状記憶フォーム層の前記第2の表面と接触するカバー表面を有する第2のマットレスカバーであって、前記第1のマットレスカバーが付着する第2のマットレスカバーと、を含むエラストマー層と、を含む、
マットレスアセンブリ。
【請求項22】
三つ折りマットレスを含むマットレスアセンブリであって、
第1のセグメント、第2のセグメント、及び第3のセグメントを含み、前記第1、第2、及び第3のセグメントのそれぞれには、
複数の切り欠き部分を画定するフレックス発泡パネルと、それぞれがフレックス発泡パネルの複数の切り欠き部分うちの1つ内にそれぞれ配置される複数の個別クッションエレメントとを含み、前記切り欠き部分と前記複数の個別クッションエレメントが同じ形状であるエラストマー層と、
サポート層と、
第1のマットレスカバーと、
第2のマットレスカバーと、が含まれ、
前記エラストマー層、前記サポート層、及び前記第1並び第2のマットレスカバーは、ジッパーにより、前記第1、第2及び第3のセグメントにそれぞれ隠され、
前記第1、第2及び第3のセグメントは、ファブリックカバーにより互いに接続され、
前記第1、第2及び第3のセグメントは、前記マットレスアセンブリの前記ファブリックカバーに設けられた縫い目に沿ってピボット可能で折り畳み可能である、
マットレスアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的にマットレスアセンブリに関する。より具体的には、本開示は、マットレスアセンブリ用のエラストマーグリッド層に関する。
【背景技術】
【0002】
マットレスの構造は、独特の感触に影響を与える要素の一つである。マットレスにはさまざまな種類がある。一種類のマットレスは、マットレスの上に巨大な枕を有するような感触で、室内装飾の「浮いた」層を有するピロートップマットレスを含む。ピロートップマットレスは、感触が中程度から非常に柔らかいまでであってもよい。別の種類のマットレスは、ポリウレタンフォーム、メモリーフォーム、及び/又はラテックスフォームの組み合わせを利用して作られることができるオールフォームマットレスを含む。メモリーフォームは、通常、最高の効果を得るために睡眠面の近くに位置している。さらなる種類のマットレスは、サポートコアとしてインナースプリングを使用し、その上に特殊フォーム(メモリーフォーム又はラテックスフォーム)の層を追加したハイブリッドマットレスを含む。ハイブリッドマットレスは、特殊フォーム材料の独特の感触でインナースプリングのアクティブなサポートを提供する。
【0003】
よく知られるように、マットレス業界の課題の一つは、人体のすべての部分に快適なサポートを提供するマットレスを作ることである。肩、股関節、背中及び脚などの人体の領域での局所的な圧力点を軽減する快適さのレベルを達成することが望ましい。近年では、マットレス業界は、人体の輪郭に合わせてサポートを提供できる、ゲル、ピロートップパッド、フォーム層の組み合わせを取り組むマットレスパッドを開発してきた。通常、ゲル層は、マットレスの幅及び長さの全体に広がる。しかしながら、ピロートップパッド、ゲル、及び/又はフォーム層を組み込むことの欠点は、マットレスが垂れ下がったり、マットレスに窪みが生じたりする傾向がより大きいことである。また、ゲル層は、マットレスの総重量を増やすことができる。
【0004】
従って、当分野では、安定性が向上し、耐用年数が長くなり、快適なマットレスを提供する改良されたマットレスが必要とされる。本開示は、この問題、他の関連問題及び無関係な問題を解決する。
【発明の概要】
【0005】
本願は、従来技術の欠点を克服し、安定性と簡単な構造を有するマットレスを提供するように設計される熱可塑性エラストマーグリッドに関する。
【0006】
熱可塑性エラストマーグリッドは、マットレスアセンブリに用いられるように設計されるが、シートクッション、ペットベッドなどにも使用されてもよい。熱可塑性エラストマーグリッドは、中空又は空隙セルを画定する座屈壁(例えば、セル壁、可倒壁)を有する複数のクッションエレメントを含む。座屈壁は、複数のパターンを作成するために、様々な形状(例えば、正方形、矩形、ひし形、三角形、楕円形、六角形、五角形、円等)に配向されてもよい。
【0007】
前記熱可塑性エラストマーグリッドは、第1及び第2のクッションエレメントを有する第1の領域と、第3及び第4のクッションエレメントを有する第2の領域と、第5及び第6のクッションエレメントを有する第3の領域と、を含んでもよい。特定の例では、前記第1、第2、及び第3の領域における前記クッションエレメントは、それぞれショアAスケールで異なる硬さで構成されてもよい。
【0008】
本開示の一態様は、ベース表面を有するベース層と、第1のサポート表面及び第2のサポート表面を有するサポート層と、を含むマットレスアセンブリに関する。前記サポート層の前記第1のサポート表面が前記ベース層の前記ベース表面と接触するように、前記サポート層は前記ベース表面を全体に広がってもよい。
【0009】
前記マットレスアセンブリには、複数の切り欠き部分を画定するフレックス発泡パネルと、前記フレックス発泡パネルの前記複数の切り欠き部分うちの一つにそれぞれが配置可能な複数の個別クッションエレメントと、を含むエラストマー層が含まれる。前記サポート層の前記第2のサポート表面は、前記エラストマー層と接触する。前記エラストマー層は、グラフェンを含む組成物を有しても良い。
【0010】
前記マットレスアセンブリも、第1の表面及び第2の表面を有してもよい形状記憶フォーム層を含む。前記形状記憶フォーム層の前記第1の表面がエラストマー層と接触するように、前記形状記憶フォーム層は、前記エラストマー層を全体に広がってもよい。
【0011】
前記マットレスアセンブリは、カバー表面を有してもよいカバーを含んでもよい。前記カバー表面が前記形状記憶フォーム層の前記第2の表面と接触するように、前記カバーは前記形状記憶フォーム層を全体に広がってもよい。
【0012】
前記マットレスアセンブリも、二つのサポート層間にスプリング層を含んでもよい。前記スプリング層は、不織布バッグで作られたケーシングにそれぞれ入れた複数のコイルを含んでもよい。
【0013】
本開示の別の態様は、三つ折りマットレスを含むマットレスアセンブリに関する。前記マットレスアセンブリは、第1のセグメント、第2のセグメント及び第3のセグメントを含んでもよい。前記第1、第2、及び第3のセグメントのそれぞれには、複数の切り欠き部分を画定するフレックス発泡パネルと、前記フレックス発泡パネルの前記複数の切り欠き部分うちの一つに配置可能な複数の個別クッションエレメントと、を有するエラストマー層が含まれてもよい。前記切り欠き部分と前記複数の個別クッションエレメントは、同じ形状であってもよい。
【0014】
前記マットレスアセンブリの前記第1、第2及び第3のセグメントのそれぞれは、サポート層、第1のマットレスカバー、及び第2のマットレスカバーを含む。前記エラストマー層、前記サポート層、及び前記第1並び第2のマットレスカバーは、ジッパーにより、前記第1、第2及び第3のセグメントにそれぞれ隠される。前記第1、第2及び第3のセグメントは、ファブリックカバーにより互いに接続される。前記第1、第2及び第3のセグメントは、前記マットレスアセンブリの前記ファブリックカバーに設けられた縫い目に沿ってピボット可能で折り畳み可能であってもよい。
【0015】
本開示のさらなる態様は、ベース表面を有するベース層と、第1のサポート表面及び第2のサポート表面を有するサポート層と、を含むマットレスアセンブリに関する。前記サポート層の前記第1のサポート表面が前記ベース層の前記ベース表面と接触するように、前記サポート層は前記ベース表面を全体に広がってもよい。
【0016】
前記マットレスアセンブリも、第1のゲル表面及び第2のゲル表面を有するゲル層を含む。前記ゲル層の前記第1のゲル表面が前記サポート層の第2のサポート表面と接触するように、前記ゲル層は前記サポート層を全体に広がってもよい。
【0017】
前記マットレスアセンブリも、第1のフォーム表面及び第2のフォーム表面を有するアダプティブフォーム層を含む。前記アダプティブフォーム層の前記第1のフォーム表面が前記ゲル層の前記第2のゲル表面と接触するように、前記アダプティブフォーム層は、前記ゲル層を全体に広がってもよい。
【0018】
前記マットレスアセンブリは、エラストマー層をさらに含む。前記エラストマー層は、フレックスフォームエンケースメントと、第1のクッションエレメント及び第2のクッションエレメントが含まれる第1の熱可塑性エラストマーグリッド領域と、第3のクッションエレメント及び第4のクッションエレメントが含まれる第2の熱可塑性エラストマーグリッド領域と、第5のクッションエレメント及び第6のクッションエレメントが含まれる第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域と、を含んでもよい。前記フレックスフォームエンケースメントは、前記第1、第2及び第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域を囲む境界線を設けてもよい。前記エラストマー層の前記第1、第2及び第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域には、グラフェンを含む組成物が含まれてもよい。
【0019】
エラストマー層は、第1のエラストマー表面及び第2のエラストマー表面を有してもよい。前記エラストマー層の第1のエラストマー表面が前記アダプティブフォーム層の前記第2のフォーム表面と接触するように、前記エラストマー層は前記アダプティブフォーム層を全体に広がってもよい。
【0020】
本開示の他の態様は、グラファイト熱可塑性エラストマーグリッドに関する。前記グラファイト熱可塑性エラストマーグリッドは、第1及び第2のクッションエレメントを有する第1の領域と、第3及び第4のクッションエレメントを有する第2の領域と、第5及び第6のクッションエレメントを有する第3の領域と、を含む。
【0021】
前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のクッションエレメントのそれぞれには、互いに平行に延びる両長辺が含まれる。前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のクッションエレメントのそれぞれの前記両長辺は、互いに平行に延びる両短辺によって相互接続されてもよい。
【0022】
前記第1の領域における前記第1及び第2のクッションエレメントは、その前記両短辺のそれぞれの一つで一体に付着されてもよい。前記第2の領域における前記第3及び第4のクッションエレメントは、その前記両短辺のそれぞれの一つで一体に付着されてもよい。前記第3の領域における前記第5及び第6のクッションエレメントは、その前記両短辺のそれぞれの一つで一体に付着されてもよい。
【0023】
これら及び他の特徴及び利点については、以下の詳細な説明を読み、関連する図面を検討することによって明らかになるであろう。さまざまな追加の態様は以下の説明で記載される。これらの態様は、個別特徴及び特徴の組み合わせに関してもよい。理解されるように、前述の一般的な説明と以下の詳細な説明はいずれも例示的かつ説明的なものにすぎず、ここで開示される実施形態の基礎となる広範な概念を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
添付の図面は、説明に組み込まれ、説明の一部を構成し、本開示のいくつかの態様を示す。図面の簡単な説明は次のとおりである。
【
図1】本開示の原理による、ベース、サポート層、ゲル層、アダプティブフォーム層、エラストマー層、及びカバーを含む例示的なマットレスアセンブリの分解概略図の一例を示す。
【
図2】ベース及びカバーが取り外された
図1のマットレスアセンブリを示す。
【
図3】
図1のマットレスアセンブリの一部の分解図の一例を示す。
【
図4-5】本開示の原理による二つの仕切り板を含む
図1のエラストマー層の斜視図の例を示す。
【
図6-7】仕切り板なしのエラストマー層の斜視図の一例を示す。
【
図8】本開示の原理による単一の仕切り板を含むエラストマー層の透視図の一例を示す。
【
図9】本開示の原理による異なる幅の単一の仕切り板を含むエラストマー層の透視図の一例を示す。
【
図10】本開示の原理による複数のクッションエレメントを含むエラストマー層の平面図の一例を示す。
【
図11】安定化材料を示す
図3の分解図の一例を示す。
【
図13-15】本開示の原理によるクッションエレメントのパターンと形状の複数のビューの例を示す。
【
図16-17】本開示の原理による形状記憶フォーム層及びスプリング層を含む別の例示的なマットレスアセンブリの例を示す。
【
図18】本開示の原理による形状記憶フォーム層と、サポート層と、フレックス発泡パネル及び複数の個別クッションエレメントを含むエラストマー層と、を含む別の例示的マットレスアセンブリの一例を示す。
【
図20】分解された前記複数の個別クッションエレメントを有する
図18の前記フレックスフォーム層の透視図の一例を示す。
【
図22】本開示の原理によるフレックス発泡パネルにおいて数量が増加した個別クッションエレメントを有するエラストマー層を含む別の例示的なマットレスアセンブリの一例を示す。
【
図22B】本開示の原理による別の例示的なマットレスアセンブリの一例を示す。
【
図24】
図20の個別クッションエレメントの拡大図の一例である。
【
図25-28】本開示の原理による形状記憶フォーム層と、サポート層と、フレックス発泡パネル及び複数の個別クッションエレメントを含むエラストマー層と、を含む別の例示的マットレスアセンブリの例を示す。
【
図29-30】本開示の原理によるフレックス発泡パネルにおいて数量が増加した個別クッションエレメントを有する別の例示的なエラストマー層の例を示す。
【
図31-32】は本開示の原理による別の例示的なマットレスアセンブリの一例を示す。
【
図33】本開示の原理による例示的な三つ折りマットレスの一例を示す。
【
図34】本開示の原理によるエラストマー層、サポート層、トップマットレスカバー及びボトムマットレスカバーを含む
図33の三つ折りマットレスのマットレスコンポーネントの一例を示す。
【
図35】本開示の原理によるフレックス発泡パネル及び複数の個別クッションエレメント含む
図34のエラストマー層の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本願は、マットレス、シート、ペットベッドなどに用いる熱可塑性エラストマーグリッドに関する。前記熱可塑性エラストマーグリッドは、個別クッションエレメントで形成されることによって横方向の安定性を提供するように配置される。即ち、クッションエレメントは、熱可塑性エラストマーグリッドの一部としてマットレスアセンブリ内に分離して配置可能な個別の部分である。
【0026】
個別クッションエレメントは、熱可塑性エラストマーグリッドの領域における異なる弾性特性を提供するように配置されてもよい。即ち、第1の領域は、肩の領域で所要の堅固さを有するクッションエレメントを含んでもよく、第2の領域は、股関節の領域で所要の堅固さを有するクッションエレメントを含んでもよく、第3の領域は、脚の領域で所要の堅固さを有するクッションエレメントを含んでもよい。特定の例では、クッションエレメントの股関節の領域での弾性サポートは、クッションエレメントの肩の領域及び/又は脚の領域での弾性サポートよりも強くてもよい。
【0027】
図1は本開示の原理による例示的なマットレスアセンブリ100の分解図の一例を示す。マットレスアセンブリ100は多層構造を含む。マットレスアセンブリ100は、ベース102(例えば、ボックススプリング、ベッドフレーム、または床)、サポート層104、ゲル層106、アダプティブフォーム層108、エラストマー層110及びカバー112を含んでもよい。所要に応じて、一つまたは複数の追加の層を含めることができることが理解されるであろう。
【0028】
マットレスアセンブリ100のベース102、サポート層104、ゲル層106、アダプティブフォーム層108、エラストマー層110、及びカバー112は、ツインベッド(一般的に約75インチの長さ及び約38インチの幅を指す)、フルベッドまたはダブルベッド(一般的に約75インチの長さ及び約53インチの幅を指す)、クイーンベッド(一般的に約80インチの長さ及び約60インチの幅を指す)やキングベッド(一般的に約80インチの長さ及び約76インチの幅を指す)等を提供するために、サイズが変更してもよい。
【0029】
ベース102は、通常、マットレスアセンブリにおける第1の層である。ベース102は、マットレスアセンブリ100の底に配置されるとともに、上にサポート層104、ゲル層106、フォーム層108、エラストマー層110、カバー112が配置された基礎を提供する。特定の例では、ベース102は、フォーム材料を含んでもよい。フォーム材料は、ポリウレタンフォーム、ラテックスフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリスチレン等を含んでもよい。ベース102は、第1の端114(例えば、上端)及び第2の端116(例えば、底端)を有する。ベース102には、第1及び第2の端114、116の間にあるベース102を全体に広がるベース表面118が含まれる。第1の端114は、マットレスのヘッダ部分に関連付けられ、第2の端116は、マットレスのフッタ部分に関連付けられる。
【0030】
ベース102は、必要に応じて変更可能な高さ又は厚さT1を有してもよい。
【0031】
特定の例では、ベース102の厚さT1は、約12インチであってもよい。特定の例では、ベース102の厚さT1は、14インチ以下であってもよい。他の例では、ベース102の厚さT1は、約1~約18インチであってもよいが、代替案も可能である。
【0032】
図示の例では、ベース102は、厚さT1から高さ又は厚さT2まで先細りになるスロープ部品120(例えば、傾斜部分、テーパ部分)を有する。ベース201の厚さT2も、必要に応じて変更してもよい。特定の例では、厚さT2は、約1~9インチであってもよいが、代替案も可能である。
【0033】
図2を参照すると、マットレスアセンブリ100は、ベース102及びカバー112が除去された状態で示される。サポート層104は、マットレスアセンブリ100に追加のサポート及び構造的立体構造を与えるように設計してもよい。サポート層104は、柔軟性を提供するフォーム材料を含んでもよい。フォーム材料は、ポリウレタンフォーム、ラテックスフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、及び/又はそれらの組み合わせを含んでもよい。サポート層104も、フラットフォーム又は複雑なフォームを含んでもよい。
【0034】
特定の例では、サポート層104は、約1.5~約5lb/ft3の密度を持ってもよい。サポート層104も、約10~約25ポントの押し込み荷重たわみ量(ILD)を含んでもよい。特定の例では、押し込み荷重たわみ量は、20~約60ポントであってもよい。サポート層104は、高さ又は厚さT3を有してもよい。サポート層104の厚さT3も変更してもよい。特定の例では、厚さT3は、1~10インチであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、厚さT3は、7インチであってもよい。
【0035】
サポート層104は、第1のサポート表面122(例えば、下部表面、ボトム表面)及びその反対、第2のサポート表面124(例えば、上部表面、トップ表面)を有する。組立時、サポート層104は、ベース102に置かれ、ベース表面118の全体を広がってもよい。このように、サポート層104の第1のサポート表面122は、ベース102のベース表面118と接触(例えば、係合、接着)してもよい。特定の例では、水性接着剤は、サポート層104とベース102との接着を形成するように用いられてもよい。
【0036】
ゲル層106は、液体または固体ゲルゲル、フォームゲル、或いは、液体、固体、及び/又はフォームゲルの組み合わせから形成されてもよい。図示の例では、ゲル層106は、液体ゲルフレキシブルフォーム層を含む。例のゲルは、シリコーンゲル、PVCゲル、ポリオルガノシロキサンゲル、ポリオールゲル、ポリウレタンゲル、及びポリイソシアネートゲルを含んでもよい。好ましくは、ゲルは、寸法的に安定している。
【0037】
特定の例では、ゲル層106は、1.5~約5lb/ft3の密度を持ってもよい。ゲル層106も、約10~約25ポントの押し込み荷重たわみ量(ILD)を含んでもよい。特定の例では、押し込み荷重たわみ量は、15~約60ポントであってもよい。ゲル層106は、高さ又は厚さT4を有してもよい。ゲル層106の厚さT4も変更してもよい。特定の例では、厚さT4は、1~3インチであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、厚さT4は、約1インチであってもよい。特定の例では、厚さT4は、約2インチであってもよい。
【0038】
ゲル層106は、第1のゲル表面126(例えば、下部表面、ボトム表面)及びその反対、第2のゲル表面128(例えば、上部表面、トップ表面)を有する。組立時、ゲル層106は、サポート層104に置かれ、サポート層104の全体を広がってもよい。このように、ゲル層106の第1のゲル表面126は、サポート層104の第2のサポート表面124と接触してもよい。水性接着剤は、サポート層104とゲル層106との接着を形成するように用いられてもよい。
【0039】
アダプティブフォーム層108は、リバウンドサポートを提供してもよい。即ち、アダプティブフォーム層108は、熱を閉じ込めることなく圧力点を緩和するために人体の輪郭に合わせるように設計されてもよい。アダプティブフォーム層108は、空気を循環させてマットレスの呼吸を助けるポリフォームオープンセル設計を含んでもよい。例示的なアダプティブフォームは、ポリウレタンフォーム、メモリーフォーム、ラテックスフォーム及びゲルメモリーフォームを含んでもよいが、代替案も可能である。
【0040】
特定の例では、アダプティブフォーム層108は、約1.5~約5lb/ft3の密度を持ってもよい。アダプティブフォーム層108も、押し込み荷重たわみ量(ILD)を含んでもよい。押し込み荷重たわみ量は、約5~約20ポントであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、押し込み荷重たわみ量は、10~約30ポントであってもよい。アダプティブフォーム層108は、高さ又は厚さT5を有してもよい。アダプティブフォーム層108の厚さT5も変更してもよい。特定の例では、厚さT5は、1~5インチであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、厚さT5は、約1.5インチであってもよい。
【0041】
アダプティブフォーム層108は、第1のフォーム表面130(例えば、下部表面、ボトム表面)及びその反対、第2のフォーム表面132(例えば、上部表面、トップ表面)を有する。組立時、アダプティブフォーム層108は、ゲル層106に置かれ、ゲル層106の全体を広がってもよい。このように、アダプティブフォーム層108の第1のフォーム表面130は、ゲル層106の第2のゲル表面128と接触してもよい。水性接着剤は、アダプティブフォーム層108とゲル層106との接着を形成するように用いられてもよい。
【0042】
図3に戻り、マットレスアセンブリ100の一部は、エラストマー層110及びゲル層106が示されるように描かれる。エラストマー層110は、フレックスフォームエンケースメント134及び複数のクッションエレメントを含んでもよい。複数のクッションエレメントは、第1のクッションエレメント136、第2のクッションエレメント138、第3のクッションエレメント140、第4のクッションエレメント142、第5のクッションエレメント144、及び第6のクッションエレメント146を含んでもよい。
【0043】
フレックスフォームエンケースメント134は矩形状を有し、中央開口部148を画定する。フレックスフォームエンケースメント134は、柔軟性を提供するフォーム材料を含んでもよい。フォーム材料は、ポリウレタンフォーム、ラテックスフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、及び/又はそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0044】
特定の例では、複数の部分は一緒に、フレックスフォームエンケースメント134を形成して、中央開口部148を画定する。即ち、フレックスフォームエンケースメント134は単一の一体構造で作られなくてもよい。例えば、フレックスフォームエンケースメント134は、一緒に中央開口部148を画定する4部分134a、134b、134c、及び134dから構成されてもよい。4部分134a、134b、134c、及び134dは、ファスナー、接着剤、4ピース134a、134b、134c、及び134d自体の摩擦係合、又はそれらの組み合わせにより、互いに固定的に結合されてもよい。他の例では、フレックスフォームエンケースメント134は、多かれ少なかれ部分から形成されてもよい。
【0045】
組立時、フレックスフォームエンケースメント134は、第1、第2、第3、第4、第5、及び第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146を囲むことによって、その周囲に境界線を設けてもよい。即ち、第1、第2、第3、第4、第5、及び第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146は、組立時、フレックスフォームエンケースメント134の中央開口部148において受け取られてもよい。
【0046】
フレックスフォームエンケースメント134及び第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146は、同一の高さ又は厚さT
6(
図2を参照)を有してもよいが、代替案も可能である。厚さT
6も変更してもよい。特定の例では、厚さT
6は、1~3インチであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、厚さT
6は、1~2インチであってもよい。フレックスフォームエンケースメント134は、約120mm(ミリメートル)の幅W(
図4を参照)を有するが、代替案も可能である。特定の例では、フレックスフォームエンケースメント134は、約1.5~約5lb/ft3の密度を持ってもよい。フレックスフォームエンケースメント134も、押し込み荷重たわみ量(ILD)を含んでもよい。押し込み荷重たわみ量は、約10~約60ポントであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、押し込み荷重たわみ量は、20~約40ポントであってもよい。
【0047】
図3をさらに参照すると、前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146は、それぞれフレックスフォームエンケースメント134の中央開口部148内の領域を構成する。例えば、第1及び第2のクッションエレメント136、138は、一緒に第1の熱可塑性エラストマーグリッド領域150を画定し、第3及び第4のクッションエレメント140、142は、一緒に第2の熱可塑性エラストマーグリッド領域152を画定し、第5及び第6のクッションエレメント144、146は一緒に第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域154を画定する。
【0048】
第1、第2、及び第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域150、152、154は、仕切り板156(例えばパーティション、壁、又は障壁)により、フレックスフォームエンケースメント134の中央開口部148において分離される。仕切り板156は、フレックスフォームエンケースメント134とは異なる材料組成を有してもよい。仕切り板156は、フレックスフォームエンケースメント134の長辺158に垂直で、フレックスフォームエンケースメント134の短辺160に平行するように、中央開口部148に取り付けられてもよいが、代替案も可能である。このように、仕切り板156は、フレックスフォームエンケースメント134の長手方向軸Xに垂直に配向され、フレックスフォームエンケースメント134の長辺158に付着されてもよいが、代替案も可能である。
【0049】
図4~5を参照すると、二つの仕切り板156が第1、第2、第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域150、151、154を分離するように示される。仕切り板156の幅W
1は、例えば、ベッドのサイズに基づいて変更してもよい。特定の例では、仕切り板の幅W
1は、約120~160mmであってもよいが、代替案も可能である。他の例では、仕切り板は、第1、第2、第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域150、152、154(
図6~7を参照)の分離に用いられなくてもよい。
【0050】
さらに別の例では、単一の仕切り板156aは、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146を分離するように提供され、それぞれ長手方向軸Xに沿って延びる(
図8及び
図9を参照)。仕切り板156aは、ベッドのサイズに基づいても変更する幅W
2(
図9を参照)を有してもよい。特定の例では、仕切り板156aは、クイーンサイズのベッド用の50mmの幅W
2を有してもよいが、代替案も可能である。特定の例では、仕切り板156aは、キングサイズのベッド用の185mmの幅W
2を有してもよいが、代替案も可能である。仕切り板156aは、接着剤により、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146にそれぞれ付着される。
【0051】
第1、第2、第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域150、152、154は、必要な量の横方向のサポートを提供するように、フレックスフォームエンケースメント134の長手方向軸Xに沿って位置付けられてもよい。第1、第2、第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域150、152、154は、互いにほぼ平行なアレイで配置されてもよい。第1、第2、第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域150、152、154は、フレックスフォームエンケースメント134の中央開口部148を横方向に全体に広がってもよい。
【0052】
図10を参照すると、一例として、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146は示される。マットレスアセンブリ100に組み立てられる場合に、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146は、二つの仕切り板156により、それぞれ分離するように配置される。
【0053】
第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146のそれぞれには、互いに平行に延びる第1の長辺162及び第2の長辺164が含まれる。第1、第2、第3、第4、第5、及び第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146のそれぞれの第1及び第2の長辺162、164は、互いに平行に延びる第1の短辺166及び第2の短辺168により、相互接続される。
【0054】
図10に示す例では、第1のクッションエレメント136の第2の短辺168は、長手方向軸Xに沿って第2のクッションエレメント138の第1の短辺166に付着されるが、代替案も可能である。また、第3のクッションエレメント140の第2の短辺は、長手方向軸Xに沿って第4のクッションエレメント142の第1の短辺166に付着されるが、代替案も可能である。更には、第5のクッションエレメント144の第2の短辺168は、長手方向軸Xに沿って第6のクッションエレメント146の第1の短辺166に付着されるが、代替案も可能である。
【0055】
図6~7に示すように、エラストマー層110に仕切り板156がない場合に、第1のクッションエレメント136の第2の長辺164も、第3のクッションエレメント140の第1の長辺162に付着されてもよい。また、第3のクッションエレメント140の第2の長辺164も、第5のクッションエレメント144の第1の長辺162に付着されてもよい。第2のクッションエレメント138の第2の長辺164も、第4のクッションエレメント142の第1の長辺162に付着されてもよい。第4のクッションエレメント142の第2の長辺164も、第6のクッションエレメント146の第1の長辺162に付着されてもよい。
【0056】
図8~9に示すように、単一の仕切り板156aがエラストマー層110に設けられる場合に、第1、第3、及び第5のクッションエレメント136、140、144は、それぞれの第1及び第2の長辺162、164で付着されることができる。また、第2、第4、及び第6のクッションエレメント138、142、146は、それらのそれぞれの第1及び第2の長辺162、164で付着されることができる。
【0057】
第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146のサイズは、ベッドサイズ、使用される仕切り板(有り場合)に基づいて変更してもよい。例えば、クイーンサイズのベッド用のマットレスアセンブリ100が仕切り板156を有する場合に、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146は、約500mm×642mmのサイズであってもよい。キングサイズのベッド用のマットレスアセンブリ100が仕切り板156を有する場合に、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146は、約500mm×845mmのサイズであってもよい。
【0058】
図6~7に戻って参照すると、構造に仕切り板がない場合に、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146は、それぞれの長辺及び短辺162、164、166、168で一体に付着される。仕切り板がないクイーンサイズのベッドにとって、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146は、約600mm×642mmのサイズであってもよい。仕切り板がないキングサイズのベッドにとって、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146は、約600mm×845mmのサイズであってもよい。
【0059】
図8~9に戻って参照すると、マットレスアセンブリ100に仕切り板156aが含まれる場合に、仕切り板156aは、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146のそれぞれの第1及び第2の短辺166、168に付着されることができる。仕切り板156aを含むクイーンサイズのベッド及びキングサイズのベッドの両方の場合に、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146は、約645mm×690mmのサイズであってもよい。
【0060】
特定の例では、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146のそれぞれには、15%~85%の比率を持つA‐Bジブロックコポリマー及びA‐B‐Aリブロックコポリマーと、30%~85%の比率を持つ可塑剤(例えば、鉱物油)と、0.01%~20%の比率を持つポリエチレンと、0.1%~4%の比率を持つ抗酸化物質と、0.01%~2%の比率を持つエルシルアミドと、1%~10%の比率を持つグラフェンとが含まれてもよいが、代替案も可能である。理解されるように、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146のそれぞれの組成物は、所要の快適さと横方向の安定性を実現するように、第1、第2、第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域150、152、154のそれぞれにおいて異なってもよい。例えば、第1の熱可塑性エラストマーグリッド領域150における第1の及び第2のクッションエレメント136、138は、首と肩の領域で所要の堅固さを実現するように、組成物を有してもよい。第2の熱可塑性エラストマーグリッド領域152における第3及び第4のクッションエレメント140、142は、股関節の領域で所要の堅固さを実現するように、第1の熱可塑性エラストマーグリッド領域150に対して異なる場合もあれば、同じである場合もある組成物を有してもよい。第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域154における第5及び第6のクッションエレメント144、146は、脚の領域で所要の堅固さを実現するように、第1及び第2の熱可塑性エラストマーグリッド領域150、152に対して異なる場合もあれば、同じである場合もある組成物を有してもよい。
【0061】
図11~12に戻り、マットレスアセンブリ100も、安定化材料170(例えば、スクリム、ファブリック)を含んでもよい。組立時、安定化材料170は、接着剤で第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146のそれぞれの下側172に付着されてもよい。このように、安定化材料170及び第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146は、アダプティブフォーム層108に結合されてもよい。第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146の下側172には、アダプティブフォーム層108の第2のフォーム表面132と接触する安定化材料170が含まれる。特定の例では、安定化材料170は、アダプティブフォーム層108への第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146の構造的立体構造の提供に用いられてもよい。
【0062】
安定化材料170は、組立時、第1、第2、第3の熱可塑性エラストマーグリッド領域150、152、154の間にそれぞれ配置される切り欠き174(例えば、開口部、空隙)を画定する。切り欠き174は、約66mmの幅W3を有してもよいが、代替案も可能である。仕切り板156がフレックスフォームエンケースメント134の中央開口部148に組み立てられる場合に、仕切り板156は切り欠き174を全体に広がってもよい。仕切り板156は、安定化材料170及びアダプティブフォーム層108に固定され、エラストマー層110の安定性を高めてもよい。
【0063】
安定化材料170は、フレックスフォームエンケースメント134まで拡張されない。フレックスフォームエンケースメント134は、第1、第2、第3、第4、第5、第6のクッションエレメント136、138、140、142、144、146を囲む境界線を設ける。
【0064】
図13~15は、本開示の原理による異なるパターンと形状を有する例示的なクッションエレメント136、136a、136bを示す。クッションエレメント136、136a、136bは、さまざまな形状及びサイズで配置されることができる。特定の例では、クッションエレメントは、正方形のパターンや形状、円形のパターンや形状、ひし形のパターンや形状、三角形のパターンや形状、六角形のパターンや形状、長方形のパターンや形状、五角形のパターンや形状、及び/或いはそれらの任意の組み合わせ等の異なるパターンや形状を有してもよい。
【0065】
クッションエレメント136、136a、136bは、
図13‐15に示すさまざまなパターンと形状を形成する壁176を含む。壁176は、空隙178(例えば、穴、空間、空洞)を画定するために、相互接続されるように設計される。特定の例では、クッションエレメント136、136a、136bの壁176は、同一高さを有してもよいが、代替案も可能である。壁176は、クッションエレメント136、136a、136bのパターンと形状のグリッド構造を画定する。空隙178は、人体の下の熱気を除去することによって、マットレスアセンブリ100において気流を作り出すのに役立つ。壁176は、変形後に、座屈し元の形状に戻るように作られる。変形量は、ショアAスケールの硬さに基づく所要の剛性に応じて変更してもよい。所要のクッション性は、マットレスアセンブリ100内に配列された各クッションエレメントごとに大きくても小さくてもよい。特定の例では、壁176の高さ又は厚さは、壁176がクッションエレメント136、136a、136bのパターンや形状を支持するように、許容する3インチ以下である。
【0066】
マットレスアセンブリ100のカバー112は、冷却機能も備えたファブリックを含む。カバーは、綿、ポリエステル、ポリマー、防水材料、合成繊維及びそれらの任意の組み合わせが含まれるさまざまな材料やファブリックを含んでもよい。特定の例では、カバー112は、伸びてその元の形状及び/又はサイズに戻るように、柔軟で、弾性があってもよい。カバー112は、少なくとも一部が多層構造の構造全体を囲むように配置されてもよい。カバー112は、ベース102のスロープ部品120と嵌合する合わせスロープ部品180(
図1を参照)を有し、これによってスロープ部品120、180は、一体に付着される時に係合する。
【0067】
図16~17を参照すると、別の例示的なマットレスアセンブリ200は示される。マットレスアセンブリ200は、マットレスアセンブリ200に、ゲル層206とサポート層204との間にあるスプリング層212と、アダプティブフォーム層208とエラストマー層210との間にある形状記憶フォーム層214とが含まれる点を除いて、前に説明したマットレスアセンブリ100と類似する。このように、スプリング層212及び形状記憶フォーム層214のみ詳しく説明される。理解されるように、マットレスアセンブリ100についてここで説明される特徴は、マットレスアセンブリ200にも適用する。マットレスアセンブリ100と類似する符号は、マットレスアセンブリ200における層を参照するために使用されるが、200sである。
【0068】
スプリング層212は、マットレスアセンブリ100において追加のサポートや剛性を提供してもよい。スプリング層212は、ケーシング218にそれぞれ入れた複数のコイル216を含む。特定の例では、コイル216は円筒状であってもよい。ケーシング218は不織布バッグを含んでもよい。スプリング層212は、押し込み荷重たわみ量(ILD)を含んでもよい。押し込み荷重たわみ量は、約10~約60ポントであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、押し込み荷重たわみ量は、20~約40ポントであってもよい。スプリング層212は、約5~約10インチの範囲である高さ又は厚さT7を有してもよいが、代替案も可能である。コイル216は、組成物がフレックスフォームエンケースメント134と類似するエッジフォームサポート220によって包まれるコイルユニットを構成する。特定の例では、スプリング層212は、15ゲージコイルユニットを有する。
【0069】
形状記憶フォーム層214は、ポリウレタン粘弾性フォーム材料を含んでもよい。形状記憶フォーム層214は、マットレスアセンブリ100の使用において人体の輪郭を描くように構成される。特定の例では、形状記憶フォーム層214は、約1.5~約5lb/ft3の密度を持ってもよい。形状記憶フォーム層214は、1~2インチであってもよい高さ又は厚さT8を有してもよいが、代替案も可能である。形状記憶フォーム層214は、押し込み荷重たわみ量(ILD)を含んでもよい。押し込み荷重たわみ量は、約10~約20ポントであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、押し込み荷重たわみ量は、5~約15ポントであってもよい。
【0070】
図18~21に戻り、別の例示的なマットレスアセンブリ300は、トップマットレスカバー301(例えば、上部カバー)及びボトムマットレスカバー303(例えば、下部カバー)なしで示される。マットレスアセンブリ300は、マットレスアセンブリ300が形状記憶フォーム層304とサポート層306との間に位置している異なるエラストマー層302を有する点を除いて、前に説明したマットレスアセンブリ100及び200と類似する。このように、エラストマー層302のみ詳しく説明される。理解されるように、マットレスアセンブリ100及び200についてここで説明される特徴は、マットレスアセンブリ300にも適用する。
【0071】
エラストマー層302は、フレックス発泡パネル308及び複数の個別クッションエレメント310を含む。フレックス発泡パネル308は単一の部分であるが、代替案も可能である.フレックス発泡パネル308は、柔軟性を提供するフォーム材料を含んでもよい。フォーム材料は、ポリウレタンフォーム、ラテックスフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、及び/又はそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0072】
個別クッションエレメント310は、フレックス発泡パネル308のものとは異なる材料を含んでもよい。個別クッションエレメント310は、熱可塑性材料(例えば、熱可塑性エラストマー)を含んでもよい。個別クッションエレメント310のそれぞれには、15%~85%の比率を持つA‐Bジブロックコポリマー及びA‐B‐Aリブロックコポリマーと、30%~85%の比率を持つ可塑剤(例えば、鉱物油)と、0.01%~20%の比率を持つポリエチレンと、0.1%~4%の比率を持つ抗酸化物質と、0.01%~2%の比率を持つエルシルアミドと、1%~10%の比率を持つグラフェンとが含まれてもよいが、代替案も可能である。特定の例では、個別クッションエレメント310は、ゲル及び一つ以上の非ゲル材料を含んでもよい。
【0073】
フレックス発泡パネル308は、例えば、クイーンサイズのベッドの場合に約60インチ×80インチ、キングサイズのベッドの場合に76インチ×80インチ、及びツインサイズのベッドの場合に38インチ×75インチを有してもよい。特定の例では、フレックス発泡パネル308及び個別クッションエレメント310は、同じ高さ又は厚さT
9(
図20を参照)を有してもよいが、代替案も可能である。即ち、個別クッションエレメント310は、同一高さを有してもよい。他の例では、個別クッションエレメント310は、フレックス発泡パネル308内で、様々な高さを有してもよい。特定の例では、高さ又は厚さT
9は、1~3インチであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、厚さT
9は、1~2インチであってもよい。
【0074】
特定の例では、フレックス発泡パネル308は、約1.5~約5lb/ft3の密度を持ってもよい。フレックス発泡パネル308も、押し込み荷重たわみ量(ILD)を含んでもよい。押し込み荷重たわみ量は、約10~約60ポントであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、押し込み荷重たわみ量は、20~約40ポントであってもよい。
【0075】
図20に戻り、フレックス発泡パネル308は、それぞれが個別クッションエレメント310を受けるための凹み又は開口部を提供する複数の切り欠き部分312を画定する。任意の適切なパターンは、切り欠き部分312を切り取るために用いられてもよい。切り欠き部分312は、パンチング、切り抜き、打ち抜き、又はその他のプロセスや適切なツールにより作られてもよい。
【0076】
切り欠き部分312は、フレックス発泡パネル308をずっと通過する。他の例では、切り欠き部分312は、フレックス発泡パネル308での所定の深さに存在してもよい。切り欠き部分312の間隔及びサイズは、
図19、21、23に示すように、同一であってもよいが、代替案も可能である。
【0077】
特定の例では、フレックス発泡パネルs308、308aにおいて切り欠き部分312のそれぞれの垂直又は水平の間隔S1は、約40~約50mmであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、間隔S1は、約20~約60mmであってもよい。特定の例では、間隔S1は、約80~約100mmであってもよい。
【0078】
特定の例では、フレックス発泡パネル308において画定された切り欠き部分312の数は、
図22~23に示すように、増えてもよいが、切り欠き部分312の間隔及びサイズは、同じままであってもよい。例えば、
図21は、フレックス発泡パネル308において画定された切り欠き部分312が縦5列、横7行で配置されることを示すが、代替案も可能である。
図22に示す別のマットレスアセンブリ300aにおいて、フレックス発泡パネル308a(
図22A、23を参照)に画定された切り欠き部分312は、縦6列、横9行で配置されるが、代替案も可能である。図示のように、マットレスアセンブリ300aのフレックス発泡パネル308aにおける切り欠き部分312の数の増加も、フレックス発泡パネル308aにおける個別クッションエレメント310aの数を増やす。このように、全体の密度は増加してもよい。
【0079】
切り欠き部分312は、個別クッションエレメント310を受けるために、サイズ及び形状が取られてもよい。切り欠き部分312は、円形、正方形、長方形、三角形、星形、六角形、八角形、五角形、楕円形などのさまざまな形状であってもよい。
図19及び22に示す例では、切り欠き312は、円形の形状である。他の例では、同じフレックス発泡パネル308において画定された切り欠き部分312は、互いに形状、サイズ、間隔等が異なってもよい。従って、フレックス発泡パネル308において、個別クッションエレメント310は、互いに形状、サイズ、間隔等が異なってもよい。
【0080】
個別クッションエレメント310は、切り欠き部分312のそれぞれに挿入される。切り欠き部分312内に、個別クッションエレメント310を固定するための接着剤やのりは使用されない。個別クッションエレメント310は、個別クッションエレメント310のそれぞれが、摩擦力により、適切な切り抜き部分312内にしっかりと、しかし取り外し可能に保持されるように、切り欠き部分312と同じサイズ及び形状を有してもよい。個別クッションエレメント310のそれぞれは、ユーザーが感じる不快な尾根または折り目を生じさせることがなく、対応する切り欠き部分312内に位置付けられてもよい。エラストマー層302の対称的で均一な設計は、マットレスアセンブリ300における所要の快適さ、安定性及びバランスを許容する。例えば、所要の快適さは、マットレスアセンブリ300の頭の領域、股関節の領域、及び脚の領域で実現されてもよい。
【0081】
図24に戻り、個別クッションエレメント310のそれぞれには、切り欠き部分312の円形形状を補完するために、円形の外周が含まれる。個別クッションエレメント310は、フレックス発泡パネル308において、互いに隔離されるように示される。即ち、個別クッションエレメント310は、フレックス発泡パネル308において隣接する列又は行に互いに相互接続されない。
【0082】
個別クッションエレメント310のそれぞれには、独特のパターンが含まれる。個別クッションエレメント310のそれぞれは、その中心にある円筒形の棒状の要素314と、円筒形の棒状の要素314からその軸の周りに伸びる複数の相互接続された側壁セグメント316と、を含んでもよい。複数の相互接続された側壁セグメント316も、様々な角度で個別クッションエレメント310の外周壁318まで延びる。
【0083】
特定の例では、複数の相互接続された側壁セグメント316は、複数の多角形部材を提供するために互いに角度を付けることができる。図示の例では、他の多角形に加えて、複数の五角形の部材のパターンもある。理解されるように、個別クッションエレメント310の相互接続された側壁セグメント316は、四角形、六角形、七角形、八角形などの他の形状を形成するように配置されてもよい。
【0084】
個別クッションエレメント310の相互接続された側壁セグメント316によって形成された五角形の部材及び他の形状は、本質的に空のセルまたは空隙であるように、材料がなくてもよい。即ち、相互接続された側壁セグメント316は、個別クッションエレメント310が柔軟になるように許容する多数の開いた空洞320を作る。さらに、個別クッションエレメント310の開いた空洞320は、マットレスアセンブリ300において換気を提供してもよい。
【0085】
図18に戻り、エラストマー層302は、接着剤やのりにより、形状記憶フォーム層304及びサポート層306に接続されてもよい。特定の例では、水性接着剤は、接着を形成するために、形状記憶フォーム層304とエラストマー層302との間にあってもよい。水性接着剤も、サポート層306とエラストマー層302との接着を形成するように用いられてもよい。エラストマー層302と形状記憶フォーム層304との間、又はエラストマー層302と、サポート層306との間には、ファブリック又は接続層がない。
【0086】
図示の例では、形状記憶フォーム層304は、エラストマー層302の上に位置しており、サポート層306は、エラストマー層302の下に位置している。形状記憶フォーム層304及びサポート層306は、それぞれエラストマー層302の全体を広がってもよい。
【0087】
形状記憶フォーム層304は、上記した形状記憶フォーム層214と類似してもよい。形状記憶フォーム層304は、マットレスアセンブリ300の使用において人体の輪郭を描くように構成される。特定の例では、形状記憶フォーム層304は、約1.5~約5lb/ft3の密度を持ってもよい。形状記憶フォーム層304は、1~2インチであってもよい高さ又は厚さT10を有してもよいが、代替案も可能である。形状記憶フォーム層304は、押し込み荷重たわみ量(ILD)を含んでもよい。押し込み荷重たわみ量は、約10~約20ポントであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、押し込み荷重たわみ量は、5~約15ポントであってもよい。
【0088】
サポート層306は、上記したサポート層104、204と類似する特徴を有する。サポート層306は、マットレスアセンブリ300に追加のサポート及び構造的立体構造を与えるように設計してもよい。サポート層306は、柔軟性を提供するフォーム材料を含んでもよい。フォーム材料は、ポリウレタンフォーム、ラテックスフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、及び/又はそれらの組み合わせを含んでもよい。サポート層306も、フラットフォーム又は複雑なフォームを含んでもよい。
【0089】
サポート層306は、高さ又は厚さT11を有してもよい。サポート層306の厚さT11は、形状記憶フォーム層304の厚さT10と類似してもよいが、異なってもよい。特定の例では、厚さT11は、1~10インチであってもよいが、代替案も可能である。
【0090】
マットレスアセンブリ300aのサポート層306aは、マットレスアセンブリ300のサポート層306よりも大きい高さ又は厚さT11を有してもよい。特定の例では、サポート層306aの厚さT11aは、5インチであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、サポート層306aの厚さT11aは、5~10インチであってもよいが、代替案も可能である。
【0091】
図22Bは、本開示の原理による別のマットレスアセンブリ300bを示す。マットレスアセンブリ300bのサポート層306bは、マットレスアセンブリ300のサポート層306と類似する高さ又は厚さT
11bを有してもよい。特定の例では、サポート層306bの厚さT
11bは、1~2インチであってもよいが、代替案も可能である。他の例では、マットレスアセンブリ300bのサポート層306bは、約1.2~約1.5インチであってもよいが、代替案も可能である。Theマットレスアセンブリ300bには、マットレスアセンブリ300aのエラストマー層302aと類似するエラストマー層302bと、形状記憶フォーム層304、304aと類似する形状記憶フォーム層304bと、が含まれる。
【0092】
図25~28に戻り、別の例示的なマットレスアセンブリ400は、トップマットレスカバー401(例えば、上部カバー)及びボトムマットレスカバー403とともに示される。マットレスアセンブリ400は、マットレスアセンブリ400が形状記憶フォーム層404とサポート層406との間に位置している異なるエラストマー層402を有する点を除いて、説明したマットレスアセンブリ300と類似する。形状記憶フォーム層404は上記した形状記憶フォーム層304と同様であり、サポート層406は上記したサポート層306と同様である。このように、エラストマー層402のみ詳しく説明される。理解されるように、マットレスアセンブリ300についてここで説明される特徴は、マットレスアセンブリ400にも適用する。
【0093】
エラストマー層402は、フレックス発泡パネル408及び複数の個別クッションエレメント410を含む。個別クッションエレメント410のそれぞれには、15%~85%の比率を持つA‐Bジブロックコポリマー及びA‐B‐Aリブロックコポリマーと、30%~85%の比率を持つ可塑剤(例えば、鉱物油)と、0.01%~20%の比率を持つポリエチレンと、0.1%~4%の比率を持つ抗酸化物質と、0.01%~2%の比率を持つエルシルアミドと、1%~10%の比率を持つグラフェンとが含まれてもよいが、代替案も可能である。
【0094】
フレックス発泡パネル408は、フレックス発泡パネル308と類似するが、それは、より大きい高さ又は厚さT12を有する。特定の例では、高さ又は厚さT12は、1~10インチであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、高さ又は厚さT12は、約2インチであってもよい。特定の例では、高さ又は厚さT12は、約3インチであってもよい。特定の例では、高さ又は厚さT12は、約4インチであってもよい。特定の例では、高さ又は厚さT12は、約6インチであってもよい。
【0095】
フレックス発泡パネル408は、それぞれが個別クッションエレメント410の形状と一致する形状を有する切り欠き部分412を含む。図示の例では、個別クッションエレメント410のそれぞれには、交差して五角形のグリッドを形成する複数の相互接続された側壁セグメント416が含まれる。フレックス発泡パネル408において画定された切り欠き部分412の外周は、一般的に個別クッションエレメント410の外周に対応する星形の幾何学形状を形成する。このように、個別クッションエレメント410は、隙間がないように、フレックス発泡パネル408の切り欠き部分412に挿入されてもよい。即ち、個別クッションエレメント410の輪郭は、切り欠き部分412内で完全に一致する。理解されるように、他の実施形態では、個別クッションエレメント410は、形状及びパターンが変更してもよい。従って、切り欠き部分412も、形状及びパターンが個別クッションエレメント410に対応して変更してもよい。理解されるように、個別クッションエレメント310、410又は切り欠き部分312、412の形状及びパターンの任意変化は、マットレスアセンブリ300、400の所要の性能を変更又は変化しない。
【0096】
フレックス発泡パネル408における切り欠き部分410は、サイズが約150mmの幅になってもよい。フレックス発泡パネル408における切り欠き部分410は、垂直方向及び水平方向においてそれぞれ互いに約100~約106mmの間隔をあけることができる。
【0097】
図29~30に示すように、フレックス発泡パネル408aにおける切り欠き部分412aの数が増えてもよい。フレックス発泡パネル408aにおける切り欠き部分412aは、それぞれ約150mmの幅であってもよい。フレックス発泡パネル408aにおける切り欠き部分412aは、垂直方向及び水平方向においてそれぞれ互いに約50~約56mmの間隔をあけることができる。
【0098】
図31~32を参照すると、別の例示的なマットレスアセンブリ500は示される。マットレスアセンブリ500は、マットレスアセンブリ500に、第1及び第2のサポート層506a、506bの間にあるスプリング層512が含まれる点を除いて、前に説明したマットレスアセンブリ300、400と類似する。サポート層506a、506bは、上記したサポート層306、306、306bと類似してもよいが、代替案も可能である。スプリング層512は、マットレスアセンブリ200におけるスプリング層212と類似してもよいが、代替案も可能である。
【0099】
マットレスアセンブリ500も、トップマットレスカバー501(例えば、上部カバー)とエラストマー層502との間にある形状記憶フォーム層504を含む。エラストマー層502には、フレックス発泡パネル508と複数の個別クッションエレメント510とが含まれる。形状記憶フォーム層504は、接着剤によりフレックス発泡パネル508に直接的に接続される。マットレスアセンブリ500は、第2のサポート層506bの下に位置しているボトムマットレスカバー503(例えば、下部カバー)をさらに含む。理解されるように、マットレスアセンブリ100、200、300、400についてここで説明される特徴は、マットレスアセンブリ500にも適用する。マットレスアセンブリ300と類似する符号は、マットレスアセンブリ500における層を参照するために使用されるが、500sであってもよい。
【0100】
スプリング層512は、マットレスアセンブリ500において追加のサポートや剛性を提供してもよい。スプリング層512は複数のコイル516を含む。特定の例では、コイル516は円筒状であってもよい。複数のコイル516は、ケーシング518にそれぞれ入れることができる.ケーシング518は不織布バッグを含んでもよい。スプリング層512は、押し込み荷重たわみ量(ILD)を含んでもよい。押し込み荷重たわみ量は、約10~約60ポントであってもよいが、代替案も可能である。特定の例では、押し込み荷重たわみ量は、20~約40ポントであってもよい。
【0101】
スプリング層512は、約5~約10インチの範囲である高さ又は厚さT13を有してもよいが、代替案も可能である。コイル516は、組成物がフレックス発泡パネル508と類似するエッジフォームサポート520によって包まれるコイルユニットを構成する。特定の例では、スプリング層512は、15ゲージコイルユニットを有する。第1のサポート層506aはスプリング層512のエッジフォームサポート520に直接的に接続される。
【0102】
図33は、本開示の原理による別の例示的なマットレスアセンブリ600である。マットレスアセンブリ600は、分離した個別コンポーネントを含む三つ折りマットレスである。例えば、三つ折りマットレスは、ファブリックカバー608により一体に接続される第1のセグメント602、第2のセグメント604、及び第3のセグメント606を含む。第1、第2、及び第3のセグメント602、604、606のそれぞれには、対応するジッパー603又は使用される他の代替ファスナーによってそれぞれ隠されるマットレスコンポーネントが含まれる。ジッパーは、第1、第2、及び第3のセグメント602、604、606のそれぞれの一側、両側や三側に沿って延びてもよい。第1、第2、及び第3のセグメント602、604、606におけるマットレスコンポーネントは、ジッパーが外される時に、そのまま一体に付着されてもよいし、互いに取り外し可能であってもよい。
【0103】
ファブリックの分割、縫い目、またはステッチ605は、マットレスアセンブリ600を第1、第2、及び第3のセグメント602、604、606に分割するように、ファブリックカバー608に設けられてもよい。ファブリックの分割、縫い目、またはステッチ605は、第1、第2、及び第3のセグメント602、604、606の間に、折り畳み時の枢動を許容するように、ハブ接続を提供する。マットレスアセンブリ600は、三つの等しいサイズの正方形に分割されて示される。理解されるように、マットレスアセンブリ600は、異なる数の同じサイズのセグメント、複数の異なるサイズのセグメント及び/又は異なる形状のセグメントに分割されてもよい。
【0104】
図34は、マットレスアセンブリ600の第1、第2、及び第3のセグメント602、604、606のそれぞれ内に配置されるように設計されるマットレスコンポーネントを示す。マットレスコンポーネントには、フレックス発泡パネル612及び複数の個別クッションエレメント614を含むエラストマー層610と、サポート層616と、トップマットレスカバー618(例えば、上部カバー)と、ボトムマットレスカバー620(例えば、下部カバー)とが含まれる。エラストマー層610、サポート層616、トップマットレスカバー618、及びボトムマットレスカバー620の特徴は、上記したものと類似する。フレックス発泡パネル612において、複数の個別クッションエレメント614は、縦2列、横4行で配置されるが、代替案も可能である。
【0105】
再び
図33に戻り、マットレスアセンブリ600も、マットレスアセンブリ600を運ぶために、上に適切的に固定され、第1及び第3のセグメント602、606に設けられたハンドル622を含む。
【0106】
図35を参照すると、第1、第2、及び第3のセグメント602、604、606のそれぞれにおいて、エラストマー層610は長さL及び幅Wを有する。エラストマー層610の長さLは、約900mmであってもよいが、代替案も可能である。幅Wは約660mmであってもよいが、代替案も可能である。マットレスアセンブリ600の総幅W
1は、約1980mmであってもよいが、代替案も可能である。
【0107】
それぞれの行の端から端まで(例えば、外周)、個別クッションエレメント614のそれぞれの間にある間隔Sは、約100mmであってもよいが、代替案も可能である。個別クッションエレメント614とそれぞれのファブリックの分割、縫い目、またはステッチ605との間隔S1は約140mmであってもよいが、代替案も可能である。個別クッションエレメント614と、上端624又は底端626のいずれかとの間の間隔S2は75mmであってもよいが、代替案も可能である。上端及び底端624、626は、一般的にファブリックの分割、縫い目、またはステッチ605に垂直である。
【0108】
理解されるように、ここで言及される測定値は、完全に説明のためのものであり、これに限定されない。
【0109】
前述の詳細な説明から、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく修正および変更を行うことができることは明らかであろう。