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特開2024-106990レール移動式電気自動車の充電システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106990
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】レール移動式電気自動車の充電システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240801BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20240801BHJP
   B60L 53/67 20190101ALI20240801BHJP
   B60L 53/68 20190101ALI20240801BHJP
   B60L 53/62 20190101ALI20240801BHJP
【FI】
H02J7/00 301A
H02J7/00 P
B60L53/14
B60L53/67
B60L53/68
B60L53/62
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024010696
(22)【出願日】2024-01-29
(31)【優先権主張番号】10-2023-0010592
(32)【優先日】2023-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0041739
(32)【優先日】2023-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】519031612
【氏名又は名称】グリーン パワー カンパニー, リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GREEN POWER CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】792, Dongbu-daero, Dongtan-myeon Hwaseong-si Gyeonggi-do 18487, KR
(74)【代理人】
【識別番号】100170874
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 和哉
(74)【代理人】
【識別番号】100160543
【弁理士】
【氏名又は名称】河野上 正晴
(72)【発明者】
【氏名】チョ,チョング
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA02
5G503BB01
5G503CA10
5G503CB11
5G503DA04
5G503FA01
5G503FA06
5G503GB03
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BC21
5H125BE01
5H125CC06
5H125DD02
5H125EE61
5H125EE66
5H125FF11
5H125FF13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】レール移動式電気自動車の充電システムで、複数の充電器を備え、かつ、使い勝手の良い充電システムを提供する。
【解決手段】充電システムは、レール242に沿って移動する移動手段250を用いて、複数の電気自動車120の充電器200を所定の充電スポット210に移動させ、電気自動車の充電器の入力端子を充電スポットに設けられた電源端子220に接続して、電気自動車の充電器を任意の位置に移動させて充電する。これにより、電気自動車を充電するための駐車場の指定が不要であり、電気自動車と一般的なエンジン車とを区別なく駐車する場合でも、電気自動車の充電に全く問題がなく、また充電が完了した後でも、電気自動車を別の空間に移動させる必要がないので、充電の利便性を最大化することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レール移動式電気自動車の充電システムであって、
AC電源の供給を受け、DC電源を生成するAC/DCコンバータ;
前記DC電源の供給を受け、電気自動車の充電に必要な電流を供給する電気自動車の充電モジュールと、前記電気自動車の充電モジュールの入力端に設けられる入力端子、および前記電気自動車の充電モジュールの出力端に接続される充電ケーブルと、充電ガンとを含む電気自動車の充電器;
複数の前記電気自動車の充電器が取り付けられる複数の所定の充電スポット;
前記各充電スポットに設けられ、前記入力端子に接触式に接続されて前記DC電源を供給する電源端子;
前記AC/DCコンバータと前記電源端子とを接続するか、または前記電源端子と隣接する他の電源端子とを接続する接続手段;、
所定のレールに沿って移動し、前記電気自動車の充電器を前記充電スポットの1つに移動させ、前記電気自動車の充電器の入力端子と前記電源端子とが互いに接続されるように取り付ける移動手段;
システム全体を制御するシステムコントローラ;および
ユーザ端末を通じて充電要求を受け取り、充電命令を前記システムコントローラに下し、前記システムコントローラを介して充電状態を監視するリモートサーバ装置;を含んで構成される、レール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項2】
前記充電ケーブルは、
ユーザ端末から充電開始情報の入力を受け取ると、自動で下降し、充電が完了した後、前記充電ガンを引き抜くと、自動で上昇するように構成されるリール式充電ケーブルであることを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項3】
前記レールは、
前記充電スポットに既に取り付けられている電気自動車の充電器と、他の電気自動車の充電器を移動させる前記移動手段との間で、物理的な干渉が生じないように、前記充電スポットから所定の距離だけ離間して配置されることを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項4】
前記AC/DCコンバータの出力端は、
前記複数の充電スポットが互いに接続されている場合、前記接続手段の導通損失を最小化するために、前記複数の充電スポットのうち中央に位置している充電スポットに接続されることを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項5】
前記電気自動車の充電器の数量の増加に伴い、前記AC/DCコンバータの容量が不足した場合、別途のAC/DCコンバータを追加し、その出力を前記電源端子の1つに接続する一方、通信により既存のAC/DCコンバータと情報を送受信することで、出力制御を行うことを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項6】
前記複数の充電スポットは、
駐車スペースの後部の壁面または床面に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項7】
前記複数の充電スポットは、
ユーザ端末で認識可能な表示手段を駐車スペースや柱、壁面、または充電スポット自体に含めることを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項8】
前記移動手段は、
前記電気自動車の充電器を取付け、取り外すロボットアームを含むことを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項9】
前記充電スポットまたは前記電気自動車の充電器は、
前記充電スポットに取り付けられる電気自動車の充電器の取付経路をガイドするためのガイド手段と、
前記取付けられた電気自動車の充電器を固定するための固定手段と、
を備えることを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項10】
前記移動手段または前記電気自動車の充電器は、
前記充電スポットに取り付けられた前記電気自動車の充電器を取り外すときに、前記固定手段を解除するための解除手段を含むことを特徴とする、請求項9に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項11】
前記移動手段は、
障害物センサを含み、移動経路に障害物が現れた場合、ぶつからないように前記移動手段を停止させ、障害物がなくなると、再び移動することを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項12】
前記複数の電気自動車の充電器は、
複数のステップで異なる容量を備え、充電器のユーザが、必要な容量の電気自動車の充電器を選択できるようにすることを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項13】
前記システムコントローラは、
前記AC/DCコンバータと、前記複数の電気自動車の充電器およびリモートサーバ装置との有線または無線通信を介して、情報を送受信することを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項14】
前記リモートサーバ装置は、
前記ユーザ端末と通信により接続され、
ユーザ端末を通じて充電が要求される充電スポットを認識し、前記システムコントローラに命令を下して、前記電気自動車の充電器を前記充電スポットに移動させ、取付けた後、ユーザ端末を通じて入手した充電情報に基づいて充電を行うことを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項15】
前記リモートサーバ装置は、
前記ユーザ端末を通じて充電要求を受信した場合、
充電が完了した後に、他人が自分の電気自動車から充電ガンを取り外すことに同意するか否かを尋ねるステップを設け、同意した場合にのみ充電を開始することを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項16】
前記リモートサーバ装置は、
前記ユーザ端末を通じて特定の充電スポットから充電要求を受信した状態で、残っている余分な電気自動車の充電器が存在せず、充電済みであるが、充電ガンが電気自動車に差し込まれている電気自動車の充電器がある場合、前記ユーザ端末に当該充電器の位置を通知し、充電を要求した者が当該電気自動車から充電ガンを取り外すと、前記移動手段が取り外された前記電気自動車の充電器を前記特定の充電スポットに移動させ、充電を行わせることを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項17】
前記電気自動車の充電器は、
前記充電を要求した者が、他の電気自動車の充電ガンを取り外すときに発生し得る事故に対する責任の所在を明確にするために、充電中または充電ガンを取り外すときの状況を監視できるカメラを含み、監視情報を前記リモートサーバ装置を介して保存するか、または電気自動車のユーザ端末に提供することを特徴とする、請求項16に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項18】
前記電気自動車の充電器または前記移動手段は、熱画像カメラを含み、
充電中の電気自動車または充電済みの電気自動車の温度上昇を監視し、火災発生または火災発生が予想される場合に、前記システムコントローラを介してリモートサーバ装置に火災情報を送信することを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項19】
前記レール移動式電気自動車の充電システムは、自動で広げられる機能を有する消火用カバーを含む一方、通常は前記移動手段の移動に妨害しないようにレールの一端に保管し、
電気自動車の火災発生が検知されると、前記移動手段は、前記消火用カバーを取って、火災が発生した電気自動車に移動させた後、前記消火用カバーを広げて火災が発生した電気自動車を覆って、火災を鎮圧することを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。
【請求項20】
前記レール移動式電気自動車の充電システムは、消火用カバーを含む一方、通常は前記移動手段の移動に妨害しないようにレールの一端に保管し、
前記消火用カバーは、自ら駆動部を含み、火災発生時に火災が発生した電気自動車へ自ら移動し、自動で広げられ、火災が発生した電気自動車を覆うことによって、火災を鎮圧することを特徴とする、請求項1に記載のレール移動式電気自動車の充電システム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車の充電システムに関し、具体的に、レールに沿って移動可能な電気自動車の充電器で複数台の電気自動車が充電できる、レール移動式電気自動車の充電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
以下に記述する内容は、単に本実施形態に係る背景情報のみを提供するだけであり、従来の技術を構成するものではない。
【0003】
近年、化石燃料による公害発生に伴う気候変動のため、化石エネルギーを画期的に減らす目的として、バッテリーを用いた電気自動車市場が急速に成長している。
【0004】
これによって、電気自動車の充電器市場も急速に成長しており、建物の駐車場内の電気自動車の充電器の設置もまた広がっている傾向にある。しかし、現在としては、既存の共同駐車場に電気自動車の充電器を設置するには、ほとんど一般車両を使用している入居者の同意を求めなければならないという困難さがあり、また新築アパートには義務化されているが、その空間や充電器の数が制限的であるという限界が存在する。電気自動車の充電のための空間で、電気自動車を充電し、充電が完了すると、車を早く引き出す必要がある。そうでなければ、過料を支払うことになるため、ユーザが受けるストレスは非常に大きいと言える。
【0005】
近年、従来の電気自動車の充電器の設置の限界を克服するために、駐車場の天井に移動可能な充電器を設けて、駐車中の電気自動車を充電できるようにする移動式電気自動車の充電システムが開発されている。移動式電気自動車の充電器は、複数設けられ、レールに沿って前進または後進ができるように構成されることによって、より効率よく電気自動車が駐車されている場所に移動して充電できるので、充電のための空間(駐車スペース)が不要となるというメリットがある。
【0006】
しかしながら、このような移動式電気自動車の充電システムの場合、複数の移動式電気自動車の充電器が、1つのガイドレールに沿って移動可能に構成されることによって、いずれか1つの充電器が特定の電気自動車を充電している場合、他の充電器は、充電中の充電器を乗り越えて移動することができないため、移動式充電器の数量が多くなると、使用に多くの制限が生じるしかない。また、充電が完了すると、他人が充電ガンを引き抜くことはできないので、直ちにユーザが直接来て充電ガンを引き抜く必要があるという不便さはそのまま残っている。また、全ての移動式充電器ごとに働く駆動部が組み込まれなければならないので、充電器のコスト上昇も負担になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般に、従来の移動式電気自動車の充電システムの場合、複数の移動式電気自動車の充電器が、1つのガイドレールに沿って移動可能に構成されることによって、いずれか1つの充電器が充電している場合、他の電気自動車の充電器を乗り越えることはできないため、使用に多くの制限があり、全ての移動式充電器は、駆動部を必要とするため、コストの高いというデメリットがある。また、充電が完了すると、電気自動車を駐車スペースから引き出す必要があるという煩わしさがある。
【0008】
本発明は、前記のような問題を解決するためになされたもので、レールに沿って移動可能な複数の電気自動車の充電器を備え、特定の充電器が充電中であっても、他の充電器がこれを乗り越えることができるように構成され、別途の移動手段によって電気自動車の充電器を移動させる方式を採用し、移動式電気自動車の充電器から駆動部をなくし、充電が完了した後でも、他人が充電ガンを引き抜くことができる環境をつくって、充電が完了した後でもユーザが直ちに車を駐車スペースから引き出す必要のない、レール移動式電気自動車の充電システムを提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明は、レール移動式電気自動車の充電システムであって、
AC電源の供給を受け、DC電源を生成するAC/DCコンバータ;
前記DC電源の供給を受け、電気自動車の充電に必要な電流を供給する電気自動車の充電モジュールと、前記電気自動車の充電モジュールの入力端に設けられる入力端子、および前記電気自動車の充電モジュールの出力端に接続される充電ケーブルと、充電ガンとを含む電気自動車の充電器;
複数の前記電気自動車の充電器が取り付けられる複数の所定の充電スポット;
前記各充電スポットに設けられ、前記入力端子に接触式に接続されて前記DC電源を供給する電源端子;
前記AC/DCコンバータと前記電源端子とを接続するか、または前記電源端子と隣接する他の電源端子とを接続する接続手段;、
所定のレールに沿って移動し、前記電気自動車の充電器を前記充電スポットの1つに移動させ、前記電気自動車の充電器の入力端子と前記電源端子とが互いに接続されるように取り付ける移動手段;
システム全体を制御するシステムコントローラ;および
ユーザ端末を通じて充電要求を受け取り、充電命令を前記システムコントローラに下し、前記システムコントローラを介して充電状態を監視するリモートサーバ装置;を含んで構成されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明において、レールは、充電スポットに既に取り付けられている電気自動車の充電器と、他の電気自動車の充電器を移動させる前記移動手段との間で、互いに物理的な干渉が生じないように、充電スポットから所定の距離だけ離間して配置されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明において、電気自動車の充電器は、カメラを含んでおり、充電中または充電が完了した後、電気自動車を映像で監視することにより、車両破損等による責任の所在を明確にすることができ、他人が充電ガンを引き抜くことができる環境を提供することにより、充電が完了した後、電気自動車の充電器のユーザが直ちに車を駐車スペースから引き出す必要がないというメリットがある。
【0012】
また、本発明において、電気自動車の充電器および移動手段は、熱画像カメラを含んでおり、駐車中または充電中の電気自動車の火災を監視し、火災発生時には火災警報を送り、移動手段により消火器を火災が発生した電気自動車の位置に移動させ、消火薬剤を噴霧して、火災を鎮圧できるという機能を追加することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るレール移動式電気自動車の充電システムによると、レールに沿って移動する電気自動車の充電器を任意の位置に移動させ、充電できるようにすることで、電気自動車を充電するための駐車場の指定が不要であり、電気自動車と一般車両とを区別なく駐車する場合においても、電気自動車の充電に全く問題がなく、また充電が完了した後でも、電気自動車を別の空間に移動させる必要がないので、充電の利便性を最大化できるという効果がある。
【0014】
また、熱画像カメラを用いて、駐車中または充電中に発生し得る電気自動車の火災を監視し、火災発生または火災発生の兆しが見られる場合、火災警報を送り、移動手段により消火器を直接移動させ、火災が発生した電気自動車の火災を鎮圧することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】従来の移動式電気自動車の充電システムの構成図である。
図2】本発明に係るレール移動式電気自動車の充電システムの構成図である。
図3】本発明に係る充電スポットへの電気自動車の充電器の取付方法を説明するための図である。
図4】本発明に係る充電スポット上の電源端子と、電気自動車の充電器の入力端子との接続方法を説明するための図である。
図5】本発明に係るレール移動式電気自動車の充電システムの運用方法を例示する図である。
図6】本発明に係る充電中または充電済みの電気自動車の監視方法を例示する図である。
図7】本発明に係る他人が充電ガンを引き抜くときの事故に対する責任の所在を明確にするための方法を説明する例示図である。
図8】本発明の他の実施形態に係る複数のリール式充電ケーブルを用いた充電方法を例示する図である。
図9】本発明の他の実施形態に係る移動手段による電気自動車の充電器への取付方法を説明するための図である。
図10】本発明の他の実施形態に係る移動手段による電気自動車の充電器への取付方法を説明するための図である。
図11】本発明の他の実施形態に係る充電スポットの配置形態によるレール移動式電気自動車の充電システムの運用方法を例示する図である。
図12】本発明のまた別の実施形態に係る充電スポットの配置形態によるレール移動式電気自動車の充電システムの運用方法を例示する図である。
図13】本発明に係るレール移動式電気自動車の充電システムにおける火災監視方法を例示する図である。
図14】本発明に係るレール移動式電気自動車の充電システムにおける火災鎮圧方法を例示する図である。
図15】リール巻き取り駆動のための電気自動車の充電器の内部構造を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の好ましい実施形態を添付の図面により詳細に説明すると、以下の通りである。以下の詳細な説明は、例示的なものに過ぎず、本発明の好ましい実施形態を示すものに過ぎない。
【0017】
図1は、従来の移動式電気自動車の充電システムの構成図である。
図1を参照すると、従来の移動式電気自動車の充電システムは、駐車空間の天井に沿ってレール100が設けられ、当該レール100に沿って充電器110が移動しながら、特定の駐車空間内に駐車されている電気自動車120が充電できるように構成される。
【0018】
レール100は、主に駐車空間の天井に設けられ、充電器110は、走行のために走行駆動装置を用いて前記レールに沿って移動する。
【0019】
充電器110は、レール100に沿って移動し、充電を希望する駐車スペースに停止し、駐車された電気自動車120に電力を供給する機能を果たす。充電器110は、駐車空間の大きさに応じて複数設けられてもよく、複数の充電器110は、それぞれ1つのレール100に沿って移動可能に構成される。
【0020】
充電器110は、充電ガン112が付着されているリール式充電ケーブル111からなる充電部材を含んで構成され、電気自動車のユーザは、リール式充電ケーブル111を引っ張って、充電ガンを電気自動車のインレットの位置に近接移動させ、それを電気自動車のインレット上に結合することによって、電気自動車120への充電を行うことができる。
【0021】
このような従来の移動式電気自動車の充電システムは、電気自動車の充電器が固定式である場合に比べて、空間の制約の問題を解決できるというメリットがある。実際に図1を参照すると、移動式電気自動車の充電システムは、電気自動車が駐車されている駐車スペースを探して充電を行うので、電気自動車の充電のための空間を必要とせず、そのため、電気自動車と一般車両とを区別なく駐車することができる。
【0022】
しかしながら、従来の移動式電気自動車の充電システムは、1つのレールに1つの電気自動車の充電器を運用する際には問題がないが、1つのレールに複数の電気自動車の充電器を運用するときは、いずれか1つの電気自動車の充電器が充電中であると、他の移動式電気自動車の充電器が既に充電中の電気自動車の充電器を乗り越えることはできないので、複数の移動式充電器を効率よく運用できないというデメリットがある。
【0023】
また、充電済みの電気自動車は、充電ガンを引き抜かなければ他の電気自動車が充電できないので、充電器のユーザは、充電済みと同時にコールを受け、自分の電気自動車から充電ガンを引き抜く必要のある既存の固定式充電器の欠点をそのまま持っている。
【0024】
前述のような従来の移動式電気自動車の充電システムにおける限界を克服するために、本発明では、電気自動車を充電するための駐車場の指定が不要であり、電気自動車と一般車両とを区別なく駐車する場合においても、電気自動車の充電に全く問題がなく、また充電が完了した後でも、電気自動車を別の空間に移動させる必要がないので、充電の利便性を最大化する、新たな構造のレール移動式電気自動車の充電システムを提案する。
【0025】
図2は、本発明に係るレール移動式電気自動車の充電システムの構成図である。本発明に係るレール移動式電気自動の車充電システムは、複数の電気自動車の充電器200、複数の充電スポット210、各充電スポットに設けられる電源端子220、AC/DCコンバータ230、AC/DCコンバータ(230)の出力端と、電源端子または電源端子と隣接する他の電源端子とを接続する接続手段232、移動手段250、システムコントローラ260、およびリモートサーバ装置270を含んで構成される。
【0026】
電気自動車の充電器200は、AC/DCコンバータ230からDC電源の供給を受け、電気自動車の充電に必要な電流を供給する電気自動車の充電モジュールと、電気自動車の充電モジュールの入力端に設けられる入力端子、および電気自動車の充電モジュールの出力端に接続される充電ケーブル111と、充電ガン112とを含んで構成される。
【0027】
充電ケーブル111は、移動および充電時に長さの伸縮が可能な構造で構成されており、リール式、またはケーブルの1つ以上の支点を伸縮部材で支持して、電気自動車の充電器200に取り付けるハンガー式など、様々な形態で構成されてもよい。以下では、充電ケーブル111がリール式の場合を例に説明する。
【0028】
電気自動車の充電モジュールは、リール式充電ケーブル111とともに移動できる充電器ハウジングを形成し、入力端子を介してDC入力電源を受けて充電のための電力を提供する。
【0029】
リール式充電ケーブル111は、巻取リール上に充電ケーブルが巻かれている形態で構成され、このとき、巻取リールは、リールブラケットに対して回転可能に構成され、駆動手段により両方向を回転駆動し、これにより充電ケーブルが巻き取られるかまたは解放されるように構成される。
【0030】
リール式充電ケーブル111は、ユーザによって手動で解放される手動式、あるいは、別途設けられる駆動部によって自動で解放される自動式で具現化することもできる。
【0031】
手動式の場合、電気自動車のユーザは、電源端子上に電気自動車の充電器が取り付けられ、電源端子と電気自動車の充電器の入力端子とが互いに接続された場合、電気自動車の充電器上に巻き取られているリール式充電ケーブル111を引っ張って、充電ガンを電気自動車のインレッのト位置に近接移動させ、それを電気自動車のインレット上に結合させることによって、電気自動車120への充電を行うことができる。
【0032】
自動式の場合、リール式充電ケーブル111は、別途設けられる駆動部によって自動で解放される方式で具現化することもできる。この場合、好ましくは、電気自動車の車両の高さまでは自動で下降し、その後はユーザによって手動で操作可能に動作することができる。リール式充電ケーブルは、ユーザ端末から充電開始情報の入力を受け取ると、自動で下降し、充電が完了した後に充電ガンを引き抜くと、自動で上昇するようにすることができる。
【0033】
本発明において、電気自動車の充電器200は、レールに沿って直接移動する従来の移動式充電器110とは異なり、移動手段250によって移動され、充電の対象である電気自動車120の駐車位置に移動される。より詳細には、電気自動車の充電器200は、移動手段250によって所定の充電スポットに移動され、その後、充電スポットに取り付けられ、入力端子が充電スポットに設けられた電源端子に接続されて電源の供給を受けることにより、充電機能を果たすことになる。
【0034】
電気自動車の充電器200は、接点端子に取り付けられる際のスパックの発生を遮断するために、入力端に初期充電回路(図示せず)を含むことができる。この場合、初期充電回路は、電気自動車の充電器の入力端に直列スイッチと、初期充電抵抗と直列接続された補助スイッチとで構成され得る。
【0035】
電気自動車の充電器200は、複数設けられ、実施形態によると、複数の電気自動車の充電器は、個別またはグループ別に充電容量が互いに異なる場合がある。例えば、複数の電気自動車の充電器は、2~5のステップで異なる容量を備えており、充電器のユーザがこれを選択できるようにすることができる。一方、本発明では、複数の電気自動車の充電器上に適用される容量について、特定の容量に限定されない。
【0036】
一方、本発明の場合、複数の電気自動車の充電器200による電気自動車の充電がより効率よく行われるために、複数の電気自動車の充電器の容量の和が、AC/DCコンバータ230の容量に比べて大きな値を有するようにすることができる。例えば、複数の電気自動車の充電器の容量の和は、AC/DCコンバータ230の容量に対して、1.3~2倍程度の容量を有することが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0037】
本発明において、レール移動式電気自動車の充電システムは、需要家の契約電力を超えない範囲内で、予備電力をもって充電を行うが、ユーザの充電優先順位に従って充電を行う。例えば、レール移動式電気自動車の充電システムは、現在、レール移動式電気自動車の充電システムが設置されているアパートの契約電力が1,000kWであり、当該アパートの現在の使用電力が850kWの場合、予備電力150kWを電気自動車の充電器全体の限界使用電力として設定し、所定の優先順位に応じてこれを分けて使用することができる。予備電力が変動する場合、それに合わせて流動的に変動し得る。
【0038】
本発明に係るレール移動式電気自動車の充電システムは、AC/DCコンバータ230の出力端にエネルギー貯蔵装置(ESS)300をさらに含んで構成されてもよい。
【0039】
このようなエネルギー貯蔵装置300は、深夜電力あるいは予備電力が多い場合、これを充電しておき、充電需要が多い場合に、エネルギーを放電させて充電需要を賄うことができるようにする。
【0040】
充電スポット210は、複数の電気自動車の充電器が取り付けられ、電気自動車の充電器の入力端子に接触式に接続される電源端子220を含んで構成される。
【0041】
充電スポット210は、所定の位置に複数配置されてもよく、ここで、所定の位置とは、充電のために電気自動車が駐車する駐車空間に対応する位置であってもよい。より好ましくは、充電スポット210は、駐車スペースと駐車スペースとの間の車両の上部空間に設けられてもよい。これは、充電の対象である電気自動車のインレットの位置が、電気自動車の充電器のリール式充電ケーブルを基準に、左または右のいずれの位置に位置しても、ケーブルがもつれるなどの問題なく充電ができるようにする効果がある。
【0042】
充電スポット210は、好ましくは天井に配置されてもよい。例えば、本発明に係る充電スポット210は、天井に全ねじボルトによって固定された固定機構240を介して天井に配置される構造とすることができる。このような固定機構240は、Hビーム、横棒の端部から縦棒の上端が垂直に連結している形状のアングル、またはモノレール形式の機構であることが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0043】
一方、他の実施形態において、充電スポット210は、駐車スペースの後部の壁面または底面に配置されてもよく、これについては、レール移動式電気自動車の充電システムの様々な実施形態を説明する過程において後述する。
【0044】
本発明の場合、接続手段232は、固定機構240に沿って充電スポット210に設けられる電源端子220に接続され、接続が容易になるように端子台が結合されてもよい。例えば、固定機構240に沿って、2本の接続手段232が結合され、端子台上の電源端子に接続され、再び端子台から出て固定機構に沿って、次の端子台上の電源端子に接続される構造とすることができる。このとき、電源端子220は、電気自動車の充電器の入力端子との接続が容易になるように、垂直に配置されることが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、現場状況などに応じて水平に配置されてもよい。
【0045】
本発明では、充電スポット210の固定構造について、特定の構造に限定されない。
【0046】
AC/DCコンバータ230は、三相AC電源の供給を受けてDC出力を出し、これを複数の電源端子220に提供する。ここで、AC/DCコンバータ230は、AC電源が三相で入力されるように構成されることが好ましいが、AC電源が単相である場合を排除するものではない。本発明の場合、AC/DCコンバータ230の出力と電源端子とを電気的に接続するか、または電源端子と隣接する他の電源端子とを電気的に接続する接続手段232を含んでいてもよい。
【0047】
本発明において、接続手段232は、好ましくはパワーケーブルで構成されることが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0048】
AC/DCコンバータ230は、双方向電力変換が可能に構成することができる。また、AC/DCコンバータ230は、複数の充電スポットが互いに接続されている場合、導通損失を最小限に抑えるために、複数の充電スポットのうち、中央に位置している充電スポットに接続されることができる。
【0049】
一方、本発明に係るレール移動式電気自動車の充電システムは、電気自動車の増加に伴い、充電スポットおよび電気自動車の充電器を増やすことができる。例えば、充電スポット210は、レールおよび移動手段250の設置によるコスト負担を軽減するために、少なくとも50個以上備えられることが好ましいが、必ずしもこれに限定されない。
【0050】
電気自動車の充電器の数量の増加に伴い、AC/DCコンバータ230の容量が不足した場合、別途のAC/DCコンバータ230を追加し、その出力を電源端子の1つに接続する一方、通信により既存のAC/DCコンバータ230と情報を送受信することで、負荷バランスを整えることができ、レール移動式電気自動車の充電システムを拡張設置することができる。AC/DCコンバータ230は、有線または無線を介して他の装置との通信を行うことができる。
【0051】
移動手段250は、所定のレール242に沿って移動し、電気自動車の充電器を移動させる機能を果たす。移動手段250は、レール242に締結されたローラの回転によって前後に移動するように形成される。前記レール242は、モノレールまたはデュアルレールで構成されてもよい。
【0052】
移動手段250は、リモートサーバ装置270からシステムコントローラ260に与えられる命令に従って、いずれか1つの電気自動車の充電器を特定の充電スポットに移動させ、取り付けることができる。
【0053】
移動手段250は、エネルギー貯蔵装置(図示せず)を含み、エネルギー貯蔵装置に貯蔵されたエネルギーを用いて駆動することができる。移動手段250は、移動手段250が駆動されない休止時間、あるいはエネルギー貯蔵装置が一定レベル以下に放電される場合、所定の位置に移動して充電を行うことができる。このとき、所定の位置上には、エネルギー貯蔵装置を接触式または非接触式で充電する充電手段が設けられてもよい。
【0054】
本発明において、好ましくは、レール242は、充電スポット210に既に取り付けられている電気自動車の充電器と、他の電気自動車の充電器を移動させる移動手段との間で、互いに物理的な干渉が生じないように配置されてもよい。
【0055】
これによって、本発明の場合、移動手段250は、一つの電気自動車の充電器を移動させるにあたり、いずれか1つの充電スポット上に他の電気自動車の充電器が既に接続され固定されている場合であっても、それを乗り超えて他の充電スポットに移動することができ、全ての移動式電気自動車の充電器を所望の位置に移動させ、自由に充電を行うことができるというメリットがある。これは、電気自動車を充電するための駐車場の指定が不要であり、電気自動車と一般的なエンジン車とを区別なく駐車する場合でも、電気自動車の充電に全く問題がない。
【0056】
一方、移動手段250は、障害物センサ(図示せず)を含み、これに基づいて移動経路に障害物が現れた場合、ぶつからないように移動手段を停止させ、障害物がなくなると、再び移動することができる。
【0057】
充電スポット210は、固有のスポット番号を付与され、リモートサーバ装置270は、ユーザ端末を通じて要求される充電スポット210を認識し、システムコントローラ260に命令を下して、電気自動車の充電器を該当充電スポットに移動させ、取り付けた後、ユーザ端末を通じて入手した充電情報に基づいて充電を行うことができる。このとき、ユーザ端末により正確な充電スポットを認識するために、表示手段(図示せず)が駐車スペースや柱、壁面または充電スポット自体に含まれてもよい。前記表示手段は、バーコードやQRコードなどであってもよい。
【0058】
以下、図3および図4をともに参照して、本発明に係る移動手段250が、電気自動車の充電器を所定の充電スポットに取り付け、電源端子と入力端子とを接続する過程について説明する。
【0059】
まず、図3(a)を参照して、移動手段250が、取り付けられている電気自動車の充電器を引っ張って取り外す過程を説明している。
【0060】
移動手段250は、電気自動車の充電器を取り付け、取り外すロボットアーム(ARM)400が備えられてもよい。好ましくは、ロボットアーム400は、充電スポット上に電気自動車の充電器を取り付け、取り外すために、充電スポットの配置方向の前後に移動可能に構成することができる。一実施形態において、ロボットアームは、上下にも移動可能に構成することができる。
【0061】
また、移動手段250は、移動時の電気自動車の充電器200の墜落を防止するために、電気自動車の充電器を支持するためのハウジング(図示せず)が備えられてもよい。
【0062】
図3(b)を参照すると、移動手段250は、所定の充電スポットへ電気自動車の充電器を取り付ける過程を示す。電源端子と電気自動車の充電器の入力端子とが互いに電気的に接続されるように、電気自動車の充電器を充電スポット上に取り付ける。例えば、移動手段250は、電気自動車の充電器をロボットアームにより電源端子の配置位置に押して、電気自動車の充電器と電源端子との間の接続が行われるようにする。
【0063】
他の実施形態において、ロボットアーム400は、充電スポットの相対位置によって、電気自動車の充電器を水平に押すか、上昇させるか、または下降させ、充電スポット上に取り付けるようにすることができる。
【0064】
一方、本発明の場合、充電スポット210は、充電スポット上に電気自動車の充電器が物理的に取り付けられるようにするとともに、そのための取付経路をガイドするガイド手段410が備えられてもよい。このようなガイド手段410は、好ましくは、当該充電スポットに対応して備えられる端子台、あるいは当該端子台が結合される固定機構上に備えられてもよい。これに対応して、電気自動車の充電器上にも取付手段420が備えられてもよい。
【0065】
例えば、ガイド手段410は、固定機構内の充電スポットの配置位置に対応する位置上に設けられてもよく、電気自動車の充電器の進入方向の両側に突出した形態で設けられてもよい。これに対応して、取付手段420は、電気自動車の充電器200の両側面にガイド手段410と垂直に突出する形態で設けられてもよい。このようなガイド手段410および取付手段420の構造によって、本発明の場合、移動手段250のロボットアームによって電気自動車の充電器200が充電スポット210に向かってプッシュされる場合、電気自動車の充電器の取付手段420がガイド手段410に掛け渡された後、ガイド手段410に沿って充電スポットに向かって押し込まれることによって、充電スポットへの電気自動車の充電器の取付けが行われる。一方、電気自動車の充電器上には、ガイド手段410に沿って電気自動車の充電器が滑らかに押し込まれるように補助する車輪460が備えられてもよい。
【0066】
また、充電スポット上には、充電スポットに取り付けられた電気自動車の充電器を固定するための固定手段430が備えられてもよい。このような固定手段430は、ガイド手段410と同様に、電気自動車の充電器の進入方向の両側面に突出した形態で設けられるが、電気自動車の充電器が充電スポット上に取付けられる際に、取付けられた電気自動車の充電器を取り囲む構造で設けられてもよい。より好ましくは、固定手段430は、電気自動車の充電器が当接した部分が弾性部材で構成されてもよい。例えば、固定手段430は、固定手段430上に電気自動車の充電器が当接した場合、弾力によって開いたり閉じたりして、電気自動車の充電器を取り囲む方式で電気自動車の充電器を固定する。これは、充電スポット上の電源端子と、電気自動車の充電器の入力端子との間の接続をしっかりと保持するさらなる効果を奏する。同様に、固定手段430もまた、充電スポットに対応して備えられる端子台、あるいは当該端子台が結合される固定機構上に設けられてもよい。
【0067】
一方、このような、電源端子と電気自動車の充電器の取付構造によって、移動手段250は、充電スポットに取付けられた電気自動車の充電器を取り外す時に、電気自動車の充電器上に締結された固定手段430を優先して解除するための解除手段440を含むことができる。例えば、解除手段440は、ロボットアームと同様に、充電スポットの配置方向の前後に移動可能にすることができ、端部を固定手段430の端部に対応して傾斜して形成することにより、電気自動車の充電器を取り外す時に、優先して固定手段430に当接して固定手段430が開くようにして、固定手段430が解除できるようにする。
【0068】
他の実施形態では、前記のようなガイド手段、固定手段および解除手段は、電気自動車の充電器上に備えられてもよい。
【0069】
これに加えて、移動手段250は、充電スポットに取り付けられた電気自動車の充電器を取り外すときに、ロボットアームが電気自動車の充電器をより効率よく引っ張り、取り外すことができるように補助する留め具手段450をロボットアーム400に含めることができる。例えば、このような留め具手段450は、好ましくはピン状に形成されていてもよく、ロボットアーム400の側面から電気自動車の充電器に向かって突出および締結するように構成されてもよい。これに対応して、電気自動車の充電器上にも止め穴が形成されていてもよい。
【0070】
本発明において、電気自動車の充電器の入力端子と、充電スポット上の電源端子とは、コネクタ接触方式によって互いに電気的に接続されることができる。例えば、電気自動車の充電器の入力端子と電源端子とは、弾性を有する接触手段または電気自動車の充電器の重みによる重力の力によって、互いに電気的に接続されることができる。
【0071】
図4は、コネクタ接触方式による電気自動車の充電器の入力端子と電源端子との接続方式を例示する図である。
【0072】
図4(a)は、電気自動車の充電器の入力端子上に設けられたメスコネクタ500を、図4(b)は、電源端子上に設けられたオスコネクト510を、図4(c)は、図4(a)の移動手段のロボットアームの動作により、メスコネクタ500と図4(b)のオスコネクタ510とが互いに結合される形態を例示している。
【0073】
本発明では、電気自動車の充電器の入力端子と電源端子との接続方式について、特定の方式に限定しない。
【0074】
システムコントローラ260は、システム全体を制御する機能を果たす。システムコントローラ260は、AC/DCコンバータ230と、複数の電気自動車の充電器およびリモートサーバ装置270との有線または無線通信を介して、情報を送受信することができる。
【0075】
リモートサーバ装置270は、ユーザ端末と通信により接続され、ユーザ端末を通じて充電要求を受け取り、充電命令をシステムコントローラ260に下し、充電状態を監視する機能を果たす。
【0076】
リモートサーバ装置270は、ユーザ端末を通じて充電が要求される充電スポットを認識し、システムコントローラ260に命令を下して、電気自動車の充電器を充電スポットに移動させ、取付けた後、ユーザ端末を通じて入手した充電情報に基づいて充電を行う。
【0077】
例えば、リモートサーバ装置270は、ユーザ端末から特定の位置に対応する充電スポットの選択に対する要求を受信した場合、余分な電気自動車の充電器が存在するか否か、および前記充電スポット内に既に接続されている電気自動車の充電器の現在の動作状態、の少なくとも1つを確認して、充電のためのいずれかの電気自動車の充電器を選別する。この場合、特定の充電スポットの選択に対する要求は、当該充電スポットに関連して予め割り当てられた固有のスポット番号であってもよい。
【0078】
リモートサーバ装置270は、充電済みの電気自動車の充電器に関して、一定時間の間、他の充電スポットへの移動の要求が受信されない場合、当該電気自動車の充電器を所定の保管スポット上に移動させ、余分な電気自動車の充電器として保管することができる。
【0079】
図5を参照すると、リモートサーバ装置270は、充電済みの電気自動車については、別の状態表示装置600に当該電気自動車に対する現在の充電状態を表示させる。例えば、本発明の場合、電気自動車の充電器上に電気自動車の充電器の充電状態を表示させるための状態表示装置600が備えられ、その状態表示装置600に、ユーザが現在充電中の電気自動車の充電状態を確認できるように表示させることができる。本発明では、電気自動車への充電が完了した場合、電気自動車の充電器の表示装置が赤色から緑色に変化することを例示しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0080】
一方、本発明の場合、前述のように、いずれか1つの充電スポット上に電気自動車の充電器が既に接続され固定されている場合であっても、移動手段がそれを乗り超えて、他の充電スポットに移動できるようにすることによって、複数の移動式充電器の使用の制約がなくなる。
【0081】
これに関して、図5を参照すると、本発明では、リモートサーバ装置270は、ユーザ端末を通じて特定の充電スポットから充電要求を受信した状態で、残っている余分な電気自動車の充電器が存在せず、充電済みであるが、充電ガンが電気自動車に差し込まれている電気自動車の充電器がある場合、リモートサーバ装置は、ユーザ端末に該当充電器の位置を通知し、充電を要求した者が当該電気自動車から充電ガンを取り外すと、取り外された電気自動車の充電器を移動手段により特定の充電スポットに移動させ、充電を行わせる。これは、充電済みの電気自動車を別の空間に移動させる必要がないことを意味する。したがって、別途の充電専用空間を必要とせず、一般的なエンジン車との区別なく、電気自動車を駐車すれば、電気自動車の充電器が電気自動車を探し回りながら充電を行うことができる。
【0082】
このために、リモートサーバ装置270は、余分な電気自動車の充電器があるか否か、および現在充電済みの電気自動車の充電器の位置情報を、充電を要求した者のユーザ端末に提供することができる。これにより、充電を要求した者は、充電済みの電気自動車の充電器の位置を探し、当該位置に駐車されている電気自動車から充電ガンを取り外すことで、充電済みの電気自動車の充電器を特定の充電スポットに移動させるようにすることができる。
【0083】
このために、本発明では、リモートサーバ装置270は、ユーザ端末を通じて充電要求を受信したときに、充電が完了した後に、他人が自分の電気自動車から充電ガンを取り外すことに同意するか否かを尋ねるステップを設け、同意する場合にのみ充電を開始することができる。
【0084】
一方、本発明の場合、他人が充電ガンを取り外すことについて、充電を要求した者の同意をよりスムーズに得るために、充電ガンの取り外しに同意したユーザに対しては、充電料金の割引や充電ポイントを与えるインセンティブを提供することができる。逆に、充電ガンの取り外しに同意しないユーザに対しては、充電が完了した後に、自分の電気自動車を直ちに駐車スペースから引き出すように強制したり、追加料金を加えるペナルティを付与することもできる。
【0085】
さらに、図6および図7を参照すると、電気自動車の充電器200は、充電を要求した者が、他の電気自動車の充電ガンを取り外すときに発生し得る事故に対する責任の所在を明確にするために、充電中または充電ガンを取り外す時の状況を監視できるカメラ610を含み、監視情報をリモートサーバ装置270を介して保存するか、または電気自動車のユーザ端末に提供することができる。
【0086】
一方、電気自動車の充電器200上には、監視のための監視装置の他にも、火災検知のための熱画像カメラ620がさらに備えられてもよい。よって、本発明の場合、充電中に電気自動車の温度が所定値以上に上昇した場合、火災の危険性があるとみなされ、充電中断または火災警報をシステムコントローラを介してリモートサーバ装置へ送信することができる。前記所定値は、電気自動車SOC、周囲温度、充電容量などのデータによって変わり得る。
【0087】
また、現在、充電を行っていない電気自動車の充電器200もまた、熱画像カメラ620を介して火災検知を行うことができる。例えば、電気自動車の充電器200は、充電が完了した場合、または充電待機中であっても、熱画像カメラ620を介して電気自動車の温度上昇を継続的に検知することによって、火災および事故発生の危険性を監視することができる。
【0088】
このような熱画像カメラは、移動手段上に備えられてもよく、それに関する実施形態は図13で後述する。
【0089】
一方、バッテリが熱暴走する前にガスや臭いが発生することになる。したがって、他の実施形態では、電気自動車の充電器200は、火災検知手段として、臭いまたはガスを検知する検知手段を備え、これに基づいて火災および事故発生の危険性を監視することができる。
【0090】
リモートサーバ装置270は、電気自動車の充電が完了した場合、電気自動車に対応する電気自動車の充電器から、電気自動車の電気使用量に対する情報の提供を受け、時間による課金情報を生成し、課金情報を充電完了信号とともに電気自動車に対応するユーザ端末に送信する。
【0091】
リモートサーバ装置270は、ユーザ端末から電気自動車の充電時間に関する時間設定情報が入力される場合、入力された時間設定情報に基づいて、ユーザ端末に対応する電気自動車を含む、現在充電が行われている全ての電気自動車について、充電電力および充電優先順位情報を調整することができる。
【0092】
一方、本発明において、電気自動車の充電器は、充電だけでなく放電も行う双方向充電器であってもよい。この場合、リモートサーバ装置270は、ユーザ端末から各電気自動車の電気自動車の充電時間および放電許容可否に関する情報の入力を受け取り、予備電力が多くない場合に、充電時間に余裕がある電気自動車を放電させ、他の緊急な電気自動車の充電に使用し、予備電力が多い場合には、放電させた電気自動車を再び充電するように制御することができる。
【0093】
リモートサーバ装置270は、放電を許容した電気自動車については、充電料金の割引や充電ポイントを与えるインセンティブを提供することができる。
【0094】
一方、本発明に係るレール移動式電気自動車の充電システムは、充電ステーションの状況に応じて様々な設計変更が可能である。以下、本発明の他の実施形態に係るレール移動式電気自動車の充電システムの構造について説明する。
【0095】
まず、図8は、本発明の他の実施形態に係る複数のリール式充電ケーブルを用いた充電方法を例示する図である。
【0096】
図8を参照すると、本発明において、1つのスポット上で2つの電気自動車の充電が可能になるように、電気自動車の充電器上に複数のリール式充電ケーブル700、710が設けられてもよい。例えば、それぞれのリール式充電ケーブルは、好ましくは、電気自動車の充電器が取り付けられる電源端子を基準に、互いに隣接して駐車された車両の充電を担当して行うように構成されてもよい。
【0097】
図9および図10は、本発明の他の実施形態に係る電源端子への電気自動車の充電器の取付方法を説明するための図である。
【0098】
本発明の他の実施形態では、移動手段250は、昇降手段によって前記電気自動車の充電器を上昇させるかまたは下降させ、前記充電スポット上に取り付けるようにすることができる。このために、レール242は、充電スポットの下部または上部に所定の距離を置いて離間して配置されてもよい。
【0099】
より詳細には、図9(a)および(b)を参照すると、移動手段250は、充電スポットの配置位置に移動した電気自動車の充電器を、昇降手段800によって下部に下降させることで、電気自動車の充電器を充電スポット上に取り付けることができる。
【0100】
逆に、図10(a)および(b)を参照すると、移動手段250は、充電スポットの配置位置に移動した電気自動車の充電器を、昇降手段800によって上部に上昇させることで、電気自動車の充電器を充電スポット上210に取り付けるようにすることができる。
【0101】
これは、移動手段の移動経路を提供するレールの配置位置等に応じて適宜適用することができる。
【0102】
図11は、本発明の他の実施形態に係る電源端子の配置形態によるレール移動式電気自動車の充電システムの運用方法を例示する図である。
【0103】
図11を参照すると、本発明の他の実施形態では、レール移動式電気自動車の充電システムは、電気自動車が互いに向かい合って駐車される2列の駐車場の構造では、充電スポットが、互いに向かい合った2台の車両の駐車スぺース間の上部空間に配置され、1つの充電スポットにおいて両方の電気自動車に充電ができるように備えられてもよい。これは、電気自動車が、互いに隣接する形態で駐車される駐車構造に比べて、駐車空間の制約が減り、これによってより効率よく複数の電気自動車への充電を行うことができるという利点がある。
【0104】
一方、この場合、リール式充電ケーブルは、1つのスポット上における2台の電気自動車に対する充電が可能になるように、電気自動車の充電器上に複数設けられてもよく、各リール式出力ケーブルは、互いに対称なそれぞれの車両に対する充電を担当して行うように構成されてもよい。
【0105】
図12は、本発明の他の実施形態に係る電源端子の配置形態によるレール移動式電気自動車の充電システムの運用方法を例示する図である。
【0106】
図12を参照すると、本発明のまた別の実施形態では、レール移動式電気自動車の充電システムは、充電スポットが、天井ではなく駐車ステーションの底面に配置される形態で具現化することができる。このような充電スポットの配置形態は、電気自動車が互いに隣接する形態で駐車される駐車構造だけでなく、電気自動車が互いに向かい合って駐車される駐車構造にも適用することができる。
【0107】
他の実施形態では、充電スポットは、駐車スペースの後部の壁面に配置される形態で具現化することもできる。
【0108】
このような充電スポットの配置形態は、電源端子が天井に配置される構造に比べて、電源端子上に電気自動車の充電器をより安全に取付けることができるという利点がある。
【0109】
同様に、この場合、電気自動車の充電器を移動させるための移動手段(図示せず)が備えられてもよく、このような移動手段は、いずれか1つの充電スポット上に電気自動車の充電器が既に取付けられている場合でも、それを乗り超えて他の充電スポットに移動できるようにすることができる。
【0110】
図13は、本発明に係るレール移動式電気自動車の充電システムにおける火災監視方法を例示する図である。
【0111】
図13を参照すると、本発明に係るレール移動式電気自動車の充電システムの場合、移動手段上に熱画像カメラを含めて火災監視を行うことができる。
【0112】
より詳しくは、移動手段250は、熱画像カメラ810を含み、これによって、電気自動車の充電器を移動させる作業がない場合には、レールに沿って移動しながら充電中の電気自動車はもちろん、単に駐車中の電気自動車の温度上昇による火災発生の有無を監視することができる。
【0113】
移動手段250は、火災発生または火災発生が予想される場合、直ちに充電を中断し、システムコントローラ260を介してリモートサーバ装置270に火災警報を送信することができる。
【0114】
移動手段250は、カメラ820をともに含んで構成され、これによって、電気自動車の充電器200と同様に監視機能を果たすことができる。
【0115】
同様に、移動手段250は、他の実施形態では、火災検知手段として、臭いまたはガスを検知する検知手段を備え、これに基づいて火災および事故の危険性を監視することができる。
【0116】
一方、図6で説明したように、電気自動車の充電器200もまた熱画像カメラ620を含めて具現化することができる。よって、他の実施形態では、電気自動車の充電器200は、電気自動車の充電器を使用して充電する間に、充電中の電気自動車の温度上昇を監視し、火災発生または火災発生が予想される場合には、直ちに充電を停止し、システムコントローラ260を介してリモートサーバ装置270に火災情報を送信することができる。
【0117】
一方、リモートサーバ装置270は、システムコントローラ260を介して火災情報を受信すると、直ちに隣の消防署への火災報告、建物内への火災案内放送、半径3km以内に存在する全てのユーザ端末への火災発生文字の伝送、のうち1つ以上の作業を行うことができる。
【0118】
図14は、本発明に係るレール移動式電気自動車の充電システムにおける火災鎮圧方法を例示する図である。
【0119】
図14を参照すると、移動手段250は、電気自動車火災の発生時に、消火器900を取って、火災が発生した電気自動車上から消火薬剤を噴霧して、火災を鎮圧することができる。
【0120】
本発明において、レール移動式電気自動車の充電システムは、別の空間に消火薬剤が入っている消火器を備えてもよい。このとき、別の空間とは、例えば、余分な電気自動車の充電器200が保管される任意の保管スポットであってもよく、そのような保管スポットは、好ましくは、固定機構上に設けられ、移動手段250により、保管スポットに保管されている消火器を取って火災位置に移動させるようにすることができる。
【0121】
他の実施形態では、レール移動式電気自動車の充電システムは、別の空間に自動で広げられる機能を有する消火用カバーを含んでいてもよい。この場合、移動手段250は、電気自動車の火災発生時、消火用カバーを取って、火災が発生した電気自動車の上から消火用カバーを広げ、消火用カバーが電気自動車を覆って火災を鎮圧するようにすることができる。
【0122】
一方、消火用カバーは、自ら駆動部を含み、これにより、火災発生時に火災が発生した電気車へ自ら移動して、前記消火用カバーを広げ、火災が発生した電気自動車を覆って火災を鎮圧するようにすることができる。
【0123】
本発明において、レール移動式電気自動車の充電システムは、移動手段250に異常が発生した場合、これを代替するためのバックアップ移動手段を備えてもよい。このようなバックアップ移動手段は、通常は、別の保管区間上に保管され、既存の移動手段250に異常が発生した場合、当該移動手段に取り替えることにより、既存の移動手段の機能を行わせることができる。
【0124】
例えば、本発明の場合、移動手段250が移動するレール242から分岐して出て、再びレール242に合流して入るバイパスレールが構成され、レール242およびバイパスレールを選択して運行するように線路を切り替える線路変換器が含まれてもよい。ここで、線路変換器は、リモートサーバ装置270の命令に従って、システムコントローラ260によって制御されることができる。
【0125】
このようなバイパスレール上には、異常が発生した移動手段250が移動して保管されることができる。好ましくは、バックアップ移動手段もまた、通常はバイパスレール上に保管され、異常が発生した移動手段250が存在する場合、当該バイパスレールから抜け出て、本レールに移動することができる。一方、異常が発生した移動手段250は、異常が検知され次第、バイパスレールに移動され、駆動が不可能な場合、バックアップ移動手段もしくは他の補助手段によって、バイパスレールに移動することができる。
【0126】
実施形態において、バイパスレール上には、所定の間隔で接触式の充電器または非接触式の無線充電器が設けられてもよく、これによって、バックアップ移動手段に対する充電を行うだけでなく、一定レベル以下に放電された移動手段250が入ってくると、それに対する充電も行うようにすることができる。
【0127】
図15は、リール巻き取り駆動のための電気自動車の充電器の内部構造を例示する図である。一方、図15は、従来の技術であるスマートムービング電気自動車充電装置(韓国特許出願第10-2020-0015940号)に適用された充電器の内部構造を示している。
【0128】
図15を参照すると、充電器10は、充電ケーブル11と、充電ケーブル11が巻き取られた巻取リール13と、巻取リール13を駆動させるための第1駆動部15とで構成され、充電モジュール(図示せず)が内蔵されている。
【0129】
まず、充電器10は、六面体の箱状に形成されており、内部には巻取リール13が装着されるリールブラケットが備えられており、充電ケーブル11の引き込みや引き出しを行う場合、ケーブル整列手段60によって整列される充電ケーブル11の動作を許容するためのガイド孔17aが形成されるガイド部材17が備えられている。
【0130】
次に、巻取リール13は、充電ケーブル11が巻き取られており、前述したように、リールブラケットに対して回転可能に構成され、第1駆動部15によって両方向を回転駆動し、充電ケーブル11が巻き取られるかまたは解放されるように構成される。
【0131】
この場合、巻取リール13を駆動するための第1駆動部15は、充電器10の内部に配置され、駆動軸に連結されている駆動歯車部15bを有する第1駆動モータ15aが備えられている。また、第1駆動部15には、巻取リール13の両端に設けられ、駆動歯車部15bと第1駆動ベルト15dにより連結される従動歯車部15cが備えられている。
【0132】
即ち、第1駆動部15の第1駆動モータ15aが駆動されると、駆動歯車部15bによって第1駆動ベルト15dにより連結された連動歯車部65が回転することになり、同時に巻取リール13が回転して、充電ケーブル11が解放されるかまたは巻き取られ、巻取リール13からの引き込みおよび引き出しが可能になる。
【0133】
以上のように、本明細書および図面では、本発明の実施形態について開示しており、特定の用語が使用されているが、これは単に本発明の技術内容を容易に説明し、発明の理解を助けるための一般的な意味で使用されたものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示された実施形態の他にも、本発明の技術的思想に基づく他の変形例が可能であることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって自明である。
【符号の説明】
【0134】
13 巻取リール
15 第1駆動部
17 ガイド部材
60 ケーブル整列手段
61 案内ローラ
63 ガイドスクリュー
65 連動歯車部
67 第3駆動ベルト
69 ブラケット
100、242 レール
110 従来の電気自動車の充電器
11、111、700、710 リール式充電ケーブル
112 充電ガン
120 電気自動車
10、200 電気自動車の充電器
210 充電スポット
220 電源端子
230 AC/DCコンバータ
232 接続手段
240 固定機構
250 移動手段
260 システムコントローラ
270 リモートサーバ装置
300 エネルギー貯蔵装置
400 ロボットアーム
410 ガイド手段
420 取付手段
430 固定手段
440 解除手段
450 留め金手段
460 車輪
500 メスコネクタ
510 オスコネクタ
600 状態表示装置
610、820 カメラ
800 昇降手段
620、810 熱画像カメラ
900 消火器


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