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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024106997
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】矯正目標頭蓋形状を求める方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/01 20060101AFI20240801BHJP
   A42C 1/00 20060101ALN20240801BHJP
   A42B 3/04 20060101ALN20240801BHJP
【FI】
A61F5/01 Z
A42C1/00 K
A42C1/00 P
A42B3/04
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024073179
(22)【出願日】2024-04-26
(62)【分割の表示】P 2019200965の分割
【原出願日】2019-11-05
(71)【出願人】
【識別番号】518194246
【氏名又は名称】株式会社ジャパン・メディカル・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100138519
【弁理士】
【氏名又は名称】奥谷 雅子
(74)【代理人】
【識別番号】230108442
【弁護士】
【氏名又は名称】佐藤 明夫
(72)【発明者】
【氏名】大野 秀晃
(72)【発明者】
【氏名】中野 裕士
(72)【発明者】
【氏名】名倉 泰生
【テーマコード(参考)】
3B107
4C098
【Fターム(参考)】
3B107CA03
4C098AA02
4C098BB20
4C098BC08
4C098BC50
(57)【要約】      (修正有)
【課題】斜頭及び/又は短頭の度合に応じて個々の患者に適用するのに最適な頭蓋変形矯正ヘルメットの作成を可能にする、斜頭及び/又は短頭矯正目標頭蓋形状を求めるための方法を提供する。
【解決手段】患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータに基いて斜頭及び/又は短頭を理想的に矯正するための斜頭及び/又は短頭理想矯正データを生成する。更に、斜頭及び/又は短頭の度合に応じて斜頭及び/又は短頭矯正率を指定し、斜頭及び/又は短頭理想矯正データと斜頭及び/又は短頭矯正率とに基いて斜頭及び/又は短頭矯正目標頭蓋形状を示す斜頭及び/又は短頭矯正目標データを生成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータを読み込むスキャンデータ読み込み工程と、
該三次元スキャンデータに基いて、患者の斜頭理想矯正形状を示す斜頭理想矯正データを生成する斜頭理想矯正データ生成工程と、
斜頭度合に応じて斜頭矯正率を指定する斜頭矯正率指定工程と、
該斜頭理想矯正データと該斜頭矯正率とに基いて斜頭矯正目標頭蓋形状を示す斜頭矯正目標データを生成する斜頭矯正目標データ生成工程と、
を含むことを特徴とする、矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項2】
該斜頭理想矯正データ生成工程は、
該三次元スキャンデータに基いて基準3点を設定し、該基準3点を含む基準平面を設定すること、
該基準平面に平行な複数個の平面を設定し、設定した該複数個の平面から1個の特定平面を選定すること、
該特定平面において、頭蓋の中心を前後方向に延在する中心線に対して夫々反対方向に所定角度傾斜した2本の傾斜線と頭蓋形状との4個の交差点を求めること、
を含む、請求項1記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項3】
該基準3点はセリオンと2個のトラジオンランドマークである、請求項2記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項4】
該複数個の平面は、頭蓋頂点を通り且つ該基準面と平行である頂点平面と該基準面と該頂点平面との間に等間隔に配設された中間平面を含む、請求項2又は3記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項5】
該斜頭矯正率の指定を助成するために、該斜頭理想矯正データと任意の斜頭矯正率とに基いて、該特定平面における該任意の斜頭矯正率で矯正された頭蓋形状を表示する表示工程を含む、請求項2から4までのいずれかに記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項6】
患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータを読み込むスキャンデータ読み込み工程と、
該三次元スキャンデータに基いて、患者の短頭理想矯正形状を示す短頭理想矯正データを生成する短頭理想矯正データ生成工程と、
短頭度合に応じて短頭矯正率を指定する短頭矯正率指定工程と、
該短頭理想矯正データと該短頭矯正率とに基いて短頭矯正目標頭蓋形状を示す短頭矯正目標データを生成する短頭矯正目標データ生成工程と、
を含むことを特徴とする、矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項7】
該短頭理想矯正データ生成工程は、
セリオンから後方に頭蓋の中心を通って水平に延在する水平中心線を設定すると共に両トラジオンランドマークを通るぶ幅線を設定すること、
該三次元スキャンデータに基いて基準3点を設定し、該基準3点を含む基準平面を設定すること、
該基準平面に平行な複数個の平面を設定し、設定した該複数個の平面から1個の特定平面を選定すること、
該水平中心線と両トラジオンランドマークを通る幅方向直線とを該特定平面に投射し、該特定平面において投射された該水平中心線と頭蓋形状との2個の前後方向交差点を求めると共に投射された該幅線と頭蓋形状との2個の幅方向交差点を求めること、
該2個の前後方向交差点間の長さPLxと該2個の幅方向交差点間の長さPLyを求め、PLx/PLyを算出すること、
を含む、請求項6記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項8】
該基準3点はセリオンと2個のトラジオンランドマークである、請求項7記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項9】
該複数個の平面は、頭蓋頂点を通り且つ該基準面と平行である頂点平面と該基準面と該頂点平面との間に等間隔に配設された中間平面を含む、請求項6又は7記載の矯正目標頭蓋を求める方法。
【請求項10】
該短頭矯正率の指定を助成するために、該短頭理想矯正データと任意の短頭矯正率とに基いて、該特定平面における該任意の矯正率で矯正された頭蓋形状を表示する表示工程を含む、請求項7から9までのいずれかに記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項11】
セリオンから該水平中心線と頭蓋後面との交差点までの長さLxと両トラジオンランドマーク杆の長さLyとを求め、Lx/Lyを算出して算出した値から短頭矯正が必要か否かを判別することを含む、請求項6から10までのいずれかに記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項12】
患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータを読み込むスキャンデータ読み込み工程と、
該三次元スキャンデータに基いて、患者の斜頭理想矯正形状を示す斜頭理想矯正データを生成する斜頭理想矯正データ生成工程と、
斜頭度合に応じて矯正率を指定する斜頭矯正率指定工程と、
該斜頭理想矯正データと該矯正率とに基いて斜頭矯正目標頭蓋形状を示す斜頭矯正目標データを生成する斜頭矯正目標データ生成工程と、
該三次元スキャンデータに基いて、患者の短頭理想矯正形状を示す短頭理想矯正データを生成する短頭理想矯正データ生成工程と、
短頭度合に応じて矯正率を指定する短頭矯正率指定工程と、
該短頭理想矯正データと該矯正率とに基いて短頭矯正目標頭蓋形状を示す短頭矯正目標データを生成する短頭矯正目標データ生成工程と、
を含むことを特徴とする、矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項13】
該斜頭理想矯正データ生成工程は、
該三次元スキャンデータに基いて基準3点を設定し、該基準3点を含む基準平面を設定すること、
該基準平面に平行な複数個の平面を設定し、設定した該複数個の平面から1個の特定平面を選定すること、
該特定平面において、頭蓋の中心を前後方向に延在する中心線と該中心線に対して夫々反対方向に所定角度傾斜した2本の傾斜線を設定すること、
該2本の傾斜線と頭蓋形状との4個の交差点を求めること、
を含む、請求項12記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項14】
該斜頭矯正率の指定を助成するために、該斜頭理想矯正データと任意の矯正率とに基いて、該特定平面における該任意の矯正率で矯正された頭蓋形状を表示する表示工程を含む、請求項13記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法
【請求項15】
該短頭理想矯正データ生成工程は、
セリオンから後方に水平に頭蓋の中心を延在する水平中心線を設定すると共に両トラジオンランドマークを通る幅線を設定すること、
該三次元スキャンデータに基いて基準3点を設定し、該基準3点を含む基準平面を設定すること、
該基準平面に平行な複数個の平面を設定し、設定した該複数個の平面から1個の特定平面を選定すること、
該水平中心線と該幅線とを該特定平面に投射し、該特定平面において投射された該水平中心線と頭蓋形状との2個の前後方向交差点を求めると共に投射された該幅方向直線と頭蓋形状との2個の幅方向交差点を求めること、
該2個の前後方向交差点間の長さPLxと該2個の幅方向交差点間の長さPLyを求め、PLx/PLyを算出すること、
を含む、請求項11から14までのいずれかに記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項16】
該短頭矯正率の指定を助成するために、該短頭理想矯正データと任意の短頭矯正率とに基いて、該特定平面における該任意の矯正率で矯正された頭蓋形状を表示する表示工程を含む、請求項15記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項17】
該基準3点はセリオンと2個のトラジオンランドマークである、請求項13から15までのいずれかに記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項18】
該複数個の平面は、頭蓋頂点を通り且つ該基準面と平行である頂点平面と該基準面と該頂点平面との間に等間隔に配設された中間平面を含む、請求項13から17までのいずれかに記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項19】
セリオンから該水平中心線と頭蓋後面との交差点までの長さLxと両トラジオンランドマーク杆の長さLyとを求め、Lx/Lyを算出して算出した値から短頭矯正が必要か否かを判別することを含む、請求項12から18までのいずれかに記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変形頭蓋即ち斜頭及び/又は短頭を矯正するための矯正目標頭蓋形状を求める方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、患者(通常は乳幼児)の頭蓋変形を矯正するための頭蓋変形矯正ヘルメットが開示されている。かような頭蓋変形矯正ヘルメットは、個々の患者の頭蓋形状を認識し、個々の患者の頭蓋変形に応じて如何様に矯正すべきかを決定、換言すれば矯正目標頭蓋形状を求め、かかる矯正目標頭蓋形状に応じて製作することが重要である。一方、下記特許文献2には、乳幼児の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータに基いて理想頭蓋形状データを求め、理想頭蓋形状データに基いて頭蓋変形矯正ヘルメットを製作することが概念的に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6333514号公報
【特許文献2】米国特許第6340353号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
而して、上記特許文献1には、如何様にして矯正目標頭蓋形状を求めるかについて全く記載されていない。他方、上記特許文献2には、上述したとおり患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータに基いて理想頭蓋形状データを求め、理想頭蓋形状データに基いて頭蓋変形矯正ヘルメットを製作することが概念的に開示されているが、具体的に如何にして理想頭蓋形状データを求めるかについて全く記載されていない。加えて、上記特許文献2の開示に関しては、次の事実が留意されるべきである。即ち、理想頭蓋形状データを求め、かかる理想頭蓋形状に基いて頭蓋変形矯正ヘルメットを製作しているが、本発明者等の経験によれば、例えば斜頭及び/又は短頭の度合が相当大きい場合には、理想頭蓋形状に矯正することは実際上不可であると共に、理想頭蓋形状に矯正するための頭蓋変形矯正ヘルメットを対象患者に適用することは必ずしも適切ではないことが判明している。
【0005】
本発明は、上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、斜頭及び/又は短頭の度合に応じて個々の患者に適用するのに最適な頭蓋変形矯正ヘルメットの作成を可能にする、斜頭及び/又は短頭矯正目標頭蓋形状を求めるための新規且つ改良された方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、鋭意検討の結果、患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータに基いて斜頭及び/又は短頭を理想的に矯正するための斜頭及び/又は短頭理想矯正データを生成し、更に斜頭及び/又は短頭の度合に応じて斜頭及び/又は短頭矯正率を指定し、斜頭及び/又は短頭理想矯正データと斜頭及び/又は短頭矯正率とに基いて斜頭及び/又は短頭矯正目標頭蓋形状を示す斜頭及び/又は短頭矯正目標データを生成する、ことによって上記主たる技術的課題を達成することができることを見出した。
【0007】
即ち、本発明の第一の局面によれば、上記主たる技術的課題を達成する方法として、
患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータを読み込むスキャンデータ読み込み工程と、
該三次元スキャンデータに基いて、患者の斜頭理想矯正形状を示す斜頭理想矯正データを生成する斜頭理想矯正データ生成工程と、
斜頭度合に応じて斜頭矯正率を指定する斜頭矯正率指定工程と、
該斜頭理想矯正データと該斜頭矯正率とに基いて斜頭矯正目標頭蓋形状を示す斜頭矯正目標データを生成する斜頭矯正目標データ生成工程と、
を含むことを特徴とする、矯正目標頭蓋形状を求める方法が提供される。
【0008】
本発明の第二の局面によれば、上記主たる技術的課題を達成する方法として、
患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータを読み込むスキャンデータ読み込み工程と、
該三次元スキャンデータに基いて、患者の短頭理想矯正形状を示す短頭理想矯正データを生成する短頭理想矯正データ生成工程と、
短頭度合に応じて短頭矯正率を指定する短頭矯正率指定工程と、
該短頭理想矯正データと該短頭矯正率とに基いて短頭矯正目標頭蓋形状を示す短頭矯正目標データを生成する短頭矯正目標データ生成工程と、
を含むことを特徴とする、矯正目標頭蓋形状を求める方法が提供される。
【0009】
本発明の第三の局面によれば、上記主たる技術的課題を達成するための方法として、
患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータを読み込むスキャンデータ読み込み工程と、
該三次元スキャンデータに基いて、患者の斜頭理想矯正形状を示す斜頭理想矯正データを生成する斜頭理想矯正データ生成工程と、
斜頭度合に応じて矯正率を指定する斜頭矯正率指定工程と、
該斜頭理想矯正データと該矯正率とに基いて斜頭矯正目標頭蓋形状を示す斜頭矯正目標データを生成する斜頭矯正目標データ生成工程と、
該三次元スキャンデータに基いて、患者の短頭理想矯正形状を示す短頭理想矯正データを生成する短頭理想矯正データ生成工程と、
短頭度合に応じて矯正率を指定する短頭矯正率指定工程と、
該短頭理想矯正データと該矯正率とに基いて短頭矯正目標頭蓋形状を示す短頭矯正目標データを生成する短頭矯正目標データ生成工程と、
を含むことを特徴とする、矯正目標頭蓋形状を求める方法が提供される。
【0010】
該斜頭理想矯正データ生成工程は、
該三次元スキャンデータに基いて基準3点を設定し、該基準3点を含む基準平面を設定すること、
該基準平面に平行な複数個の平面を設定し、設定した該複数個の平面から1個の特定平面を選定すること、
該特定平面において、頭蓋の中心を前後方向に延在する中心線に対して夫々反対方向に所定角度傾斜した2本の傾斜線と頭蓋形状との4個の交差点を求めること、
を含むのが好ましく、
該短頭理想矯正データ生成工程は、
セリオンから後方に水平に頭蓋の中心を延在する水平中心線を設定すると共に両トラジオンランドマークを通る幅線を設定すること、
該三次元スキャンデータに基いて基準3点を設定し、該基準3点を含む基準平面を設定すること、
該基準平面に平行な複数個の平面を設定し、設定した該複数個の平面から1個の特定平面を選定すること、
該水平中心線と両トラジオンランドマークを通る幅方向直線とを該特定平面に投射し、該特定平面において投射された該水平中心線と頭蓋形状との2個の前後方向交差点を求めると共に投射された該幅線と頭蓋形状との2個の幅方向交差点を求めること、
該2個の前後方向交差点間の長さPLxと該2個の幅方向交差点間の長さPLyを求め、PLx/PLyを算出すること、
を含むのが好ましく、
該基準3点はセリオンと2個のトラジオンランドマークであるのが好適であり、
該複数個の平面は、頭蓋頂点を通り且つ該基準面と平行である頂点平面と該基準面と該頂点平面との間に等間隔に配設された中間平面を含むのが望ましく、
該斜頭及び/又は短頭矯正率の指定を助成するために、該斜頭及び/又は短頭理想矯正データと任意の斜頭及び/又は短頭矯正率とに基いて該任意の斜頭及び/又は短頭矯正率で矯正された頭蓋形状を表示する表示工程を含むのが好適であり、
セリオンから該水平中心線と頭蓋後面との交差点までの長さLxと両トラジオンランドマーク杆の長さLyとを求め、Lx/Lyを算出して算出した値から短頭矯正が必要か否かを判別することを含むのが望ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明においては、患者の斜頭及び/又は短頭を理想的に矯正するための斜頭及び/又は短頭理想矯正データを生成することに加えて、斜頭及び/又は短頭の度合に応じて矯正率を指定し、斜頭及び/又は短頭理想矯正データと矯正率とに基いて斜頭及び/又は短頭矯正目標頭蓋形状を示す斜頭及び/又は短頭矯正目標データを生成している故に、斜頭及び/又は短頭の度合に応じて個々の患者に適用するのに最適な頭蓋変形矯正ヘルメットの作成を可能にする、斜頭及び/又は短頭矯正目標頭蓋形状を示す斜頭及び/又は短頭矯正目標データが得られる。
【0012】
斜頭及び/又は短頭矯正率の指定を助成するために、斜頭及び/又は短頭理想矯正データと任意の斜頭及び/又は短頭矯正率とに基いて、特定平面における任意の斜頭及び/又は短頭矯正率で矯正された頭蓋形状を表示する表示工程を含む形態においては、特定平面における任意の斜頭及び/又は短頭矯正率で矯正された頭蓋形状を観察することによって、充分容易且つ迅速に適切な斜頭及び/又は短頭矯正率を指定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に従って矯正目標頭蓋形状を求めるために使用されるシステムを示す簡略図。
図2】本発明に従って斜頭及び短頭を矯正するための矯正目標頭蓋形状を求める好適実施形態を示すフローチャート。
図3】患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータを表示した斜面画像。
図4】患者の頭蓋形状における基準平面の形状の一例を示す模式図。
図5】患者の頭蓋形状における基準平面、頭頂平面及び複数個の中間平面を示す模式図。
図6】選定された特定平面における斜頭矯正理想データを生成する様式を示す模式図。
図7】短頭矯正必要性の判別を説明するための模式図。
図8】選定された特定平面における短頭矯正理想データの生成様式を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の斜頭及び/又は短頭を矯正するための矯正目標頭蓋形状を求める方法の好適実施形態について、添付図面を参照して詳述する。
【0015】
図1には、本発明の矯正目標頭蓋形状を求める方法を遂行するためのシステムが図示されている。このシステムは、適宜のコンピュータから構成される中央処理手段2、この中央処理手段2に接続された画像表示手段4、及び患者の頭蓋をスキャニングして患者の頭蓋形状を示す三次元データを生成するための、それ自体は周知の形態でよいスキャニング手段6を含んでいる。
【0016】
図2には、斜頭矯正目標データ及び短頭矯正目標データを得るためのフローチャートが図示されており、図2におけるステップn-1乃至n-9は斜頭矯正目標データに関し、ステップn-10乃至n-18は短頭矯正目標データに関する。図1と共に図2を参照して説明すると、ステップn-1(スキャンデータ読み込み工程)においては、スキャニング手段6によって患者の頭蓋をスキャニングすることによって生成される、患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータを、中央処理手段2に読み込む。次いで、ステップn-2(基準3点設定工程)において、上記三次元スキャンデータに基いて画像表示手段4に表示される、図3に例示するとおりの患者の頭蓋形状画像上で基準3点を手動で設定する。かかる基準3点は、図3に図示する如く、両目間の中心に存在するセリオンP1と両耳朶における特定点である2個のトラジオンランドマークP2及びP3であるのが好都合である。ステップn-3(基準平面設定工程)においては、上記3点を含む基準平面PL0を設定する。次いで、ステップn-4(中心線及び傾斜線設定工程)において、図4に図示する如く、上記基準平面PLにおいて頭蓋の中心を前後方向に延びる中心線CLとこの中心線CLに対して相合に逆方向に所定角度α傾斜した2本の傾斜線IL1及びIL2を描く。所定角度αは例えば30度でよい。ステップn-5(複数平面設定並びに中心線及び傾斜線複製工程)においては、上記基準平面に平行な複数個の平面を設定する。かかる複数個の平面は、図5に図示する如く、例えば、患者の頭蓋頂点を通り且つ上記基準平面PL0に平行な頂点平面PL10と、この頂点平面と上記基準平面との間を均等に振り分けた点を通り且つ上記基準平面PL0に平行である9個の中間平面PL1乃至PL9でよい。ステップn-5においては、更に、上記基準平面PL0おいて描いた中心線CL及び2個の傾斜線IL1及びIL2を上記頂点平面PL10及び中間平面PL1乃至PL9の各々に投射して複製する。
【0017】
しかる後に、ステップn-6(特定平面選定工程)において、上記中間平面PL1乃至PL9の内の1個を特定平面として選定される。この特定平面は、図3に図示する斜面画像等から判断して斜頭の状況が端的に表示されている中間平面を選択することが望まれ、通常は下方から数えて3個目の中間平面即ち中間平面PL3を選定することができる。そして更に、図6に図示するとおり、選定された特定平面(例えば中間平面PL3)において、中間平面PL3における頭蓋形状と中間平面PL3に複製された2本の傾斜線IL1及びIL2との4個の交差点C1、C2、C3及びC4が取得される。次に、ステップn-7(斜頭度合設定工程)において、頭蓋前側においる交差点C1と交差点C2との凹凸関係、図6に図示する場合には交差点C1が公差点C2よりも中心に対してL1だけ後退していることが認定されると共に、頭蓋外側における交差点C3と交差点C4との凹凸関係、図6に図示する場合には交差点C3が公差点C4よりも中心からL2だけ後退していることが認定される。ステップn-8(斜頭理想矯正データ生成工程)においては、斜頭を理想的に矯正した形状である斜頭理想矯正データが生成され、斜頭を理想的に矯正した理想頭蓋形状IS1が求められる。更に詳述すると、交差点C1を中心に対してL1だけ前外側に変位し交差点C3を後外側にL2だけ変位して求められる理想頭蓋形状IS1についてのデータ即ち斜頭理想矯正データが生成される。
【0018】
而して、本発明者等の経験によれば、特に斜頭の度合が大きい場合には、理想形状に矯正せんとすると矯正不具合乃至矯正不可能等の現象が発生し、理想形状に矯正せんとする矯正ヘルメットの製作は必ずしも適切でないことが判明している。そこで、本発明においては、ステップn-9(矯正目標頭蓋データ生成工程)において、適切な斜頭矯正率R1に基いて矯正目標頭蓋データを生成する。詳述すると、好ましくはステップn-8において生成された理想頭蓋形状ISに基いて任意の斜頭矯正率Rで矯正する場合(即ち交差点C1をL1だけ変位するのではなくてL1×Rだけ変位し、交差点C3をL2×Rだけ変位した場合)の矯正頭蓋形状を適宜に画像表示し、かかる画像表示を参考にして斜頭矯正率Rを指定する。換言すれば、斜頭矯正率R1の指定を助成するために、任意の斜頭矯正率Rで矯正する場合の中間表面PL3における矯正頭蓋形状を適宜に画像表示する。そして、指定した斜頭矯正率R1によって上記斜頭理想矯正データを補正して適切な斜頭矯正率Rで斜頭を矯正した場合の斜頭目標矯正データを生成する(かかる斜頭目標矯正データは矯正ヘルメットの製作に使用される)。所望ならば、L1の矯正率RとL2の矯正率Rとを同一ではなくて別個に設定することもできる。即ちL1の矯正率としてR1を採用し、L2の矯正率としてR2を作用することもできる(R1≠R2)。
【0019】
ステップn-10(水平中心線設定工程)においては、図7に図示する如く、セリオンP1(図3も参照された)から後方へ頭蓋の中心を通って水平に延在する水平中心線HCLを設定し、そしてこの水平中心線HCLと頭蓋後面との交差点C5を取得する。次いで、ステップn-11(幅線設定)において、トラジオンランドマークP2及びP3(図3も参照されたい)を結ぶ幅線WLを設定する。ステップn-12(頭蓋長さ及び幅算出)においては、上記水平中心線HCLにおけるセリオンP1と水平中心線HCLと頭蓋後面との交差点C5との間の距離Lxを算出すると共に幅線WLおける両トラジオンランドマークP2及びP3間の距離Lyを算出する。次いで、ステップn-13(短頭矯正必要性判別)において、Lx/Lyを算出し、短頭矯正が必要か否かを判別する。通常、Lx/Lyの理想値は1.15(理想比率1.15対1.00)程度であり、例えばLx/Lyが0.95以下である場合には短頭矯正が必要であると判別する。そして、短頭矯正が不必要であると判別した場合には、ステップn-14(データ出力工程)に進行し、上記ステップn-9で生成した斜頭目標矯正データを、ヘルメット製作のためのデータとして出力する。一方、短頭矯正が必要であると判別した場合にはステップn-15(水平中心線及び幅線複製工程)に進行する。
【0020】
ステップn-15(水平中心線及び幅線複製工程)においては、上記基準平面PL0、上記ステップn-5において設定した9個の中間平面PL1乃至PL9及び頂部平面PL10に、夫々、上記水平中心線HCL及び幅線WLを投射して複製する。次に、ステップn-16(特定平面における頭蓋長さ及び幅取得)において、9個の中間平面PL1乃至PL9の内の1個を特定平面として選定する。この特定平面は、斜頭矯正の場合と同様に、図3に図示する斜面画像等から判断して短頭の状況が端的に表示されている中間平面を選択することが望まれ、通常は下方から数えて3個目の中間平面即ち中間平面PL3を選定することができる。そして、図8に図示する如く、選定された特定平面におい複製された水平中心線HCLと頭蓋形状との前後方向交差点C6及びC7を取得し、そしてまた複製された幅線WLと頭蓋形状との幅方向交差点C8及びC9が取得される。このステップn-16において使用される頭蓋形状は、上記ステップn-9において生成された斜頭目標矯正データに基づくもの(即ち、斜頭目標矯正を施した頭蓋形状)であるのが好都合である。ステップn-17(短頭理想矯正データ生成工程)においては、頭蓋長さ(即ち交差点C6と交差点C7との間の距離)PLxと頭蓋幅(即ち交差点C8と交差点C9との間の距離)Plyが算出する。そして、PLx/Plyの指定された理想値(通常は1.15程度)を達成するために上記交差点C7を頭蓋後方に移動せしめる長さIL3を算出し、短頭を理想的に矯正した形状である短頭理想矯正データが生成され、短頭を理想的に矯正した理想頭蓋形状IS2が求められる。更に、斜頭矯正の場合と同様に、ステップn-18(矯正目標頭蓋データ生成工程)において、適切な短頭矯正率R2に基いて矯正目標頭蓋データを生成する。詳述すると、ステップn-17において生成された理想頭蓋形状IS2に基いて任意の短頭矯正率Rで矯正する場合(即ち交差点C7をIL3だけ変位するのではなくてIL3×Rだけ変位した場合)の矯正頭蓋形状を適宜に画像表示し、かかる画像表示を参考にして短頭矯正率Rを指定する。換言すれば、短頭矯正率R2の指定を助成するために、任意の短頭矯正率Rで矯正する場合の矯正頭蓋形状を適宜に画像表示する。そして、指定した斜頭矯正率R2によって上記斜頭理想矯正データを補正して適切な短頭矯正率R2で短頭を矯正した場合の短頭目標矯正データを生成する(かかる斜頭目標矯正データは矯正ヘルメットの製作に使用される)。上記ステップn-17においては上記ステップn-9において生成された斜頭目標矯正データに基づく頭蓋形状が使用されている故に、ステップn-18で出力されるデータは斜頭目標矯正と短頭目標矯正との双方を考慮した頭蓋目標矯正データである。ステップn-19においては、上記ステップn-18で生成した頭蓋目標矯正データを、ヘルメット製作のためのデータとして出力する。
【0021】
上記ステップn-14及び19において出力される目標矯正データは特定平面における頭蓋形状データ、即ち二次元データである。かような二次元データに基いて矯正目標頭蓋形状を求めるためには、所要のアルゴリズムに基いて、例えば商品名「Rhinoceros」として市販されている3DCADにおける「Grasshopper」機能を使用して、二次元データを三次元データに変換すればよい。所望ならば、上記ステップn-14及び上記ステップn-19において目標矯正データを出力するのに先立って、上記ステップn-13及び上記ステップn-18で生成した頭蓋目標矯正データを三次元データに変換し、上記ステップn-14及び上記ステップn-19においては目標矯正データを三次元データとして出力することもできる。
【0022】
以上、添付図面を参照して本発明に従って構成された矯正目標頭蓋形状を求める方法の好適実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲から逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能であることは多言を要しない。
【0023】
例えば、上述した実施形態においては、ステップn-17においてステップn-9で生成された斜頭目標矯正を加えた頭蓋形状を使用しているが、所望ならばステップn-17において3次元スキャンデータに基いて生成される特定平面における頭蓋形状を使用することもできる。この場合には、付加的なステップにおいて、ステップn-9で生成された斜頭目標矯正データとステップn-18で生成された短頭目標矯正データとを合算して目標矯正頭蓋形状を求めることができる。
【0024】
また、上述した実施形態においては、1個の特定平面における目標矯正データのみを生成しているが、必要に応じて複数個の特定平面における目標矯正データを生成し、これらのデータに基いて矯正目標頭蓋形状を求めることもできる。
【0025】
更に、上述した実施形態においては、斜頭目標形成データと必要に応じて短頭目標矯正データとを生成しているが、斜頭目標矯正データのみを生成する(この場合はステップn-10乃至13及びステップn-15乃至19が省略される)或いは短頭目標矯正データのみを生成する(この場合はステップn-2、ステップn-4及びステップn-5乃至9を省略することができる)こともできる。
【符号の説明】
【0026】
2:中央処理装置
4:画像表示装置
6:スキャニング手段
P1:セリオン
P2:トラジオンランドマーク
P3:トラジオンランドマーク
PL0:基準平面
PL1乃至PL9:中間平面
PL10:頂点平面
CL:中心線
IL1:傾斜線
IL2:傾斜線
HCL:水平中心線
WL::幅線
C1乃至9:交差点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2024-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータをスキャニング手段によって中央処理装置に読み込むスキャンデータ読み込み工程と、
該三次元スキャンデータに基いて、画像表示手段に表示される患者の頭蓋形状画像から斜塔理想矯正データ導く基準点を手動で特定し、中央処理装置において該三次元データおよび前記基準点から基準平面と複数の並行平面を作成し、これら平面の一つに基づき、患者の斜頭理想矯正形状を示す斜頭理想矯正データを中央処理装置にて生成する斜頭理想矯正データ生成工程と、
任意の斜頭矯正率で矯正する場合の矯正頭蓋形状を適宜に画像表示し、該画像表示に基づいて、斜頭度合に応じ斜頭矯正率を指定する斜頭矯正率指定工程と、
該斜頭理想矯正データと該斜頭矯正率とに基いて中央処理装置にて斜頭矯正目標頭蓋形状を示す斜頭矯正目標データを生成する斜頭矯正目標データ生成工程と、
を含むことを特徴とする、矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項2】
患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータをスキャニング手段によって中央処理装置に読み込むスキャンデータ読み込み工程と、
該三次元スキャンデータに基いて、画像表示手段に表示される患者の頭蓋形状画像から斜塔理想矯正データ導く基準点を手動で特定し、中央処理装置において該三次元データおよび前記基準点から基準平面と複数の並行平面を作成し、これら平面の一つに基づき、患者の短頭理想矯正形状を示す短頭理想矯正データを中央処理装置にて生成する短頭理想矯正データ生成工程と、
任意の短頭矯正率で矯正する場合の矯正頭蓋形状を適宜に画像表示し、該画像表示に基づいて、短頭度合に応じて短頭矯正率を指定する短頭矯正率指定工程と、
該短頭理想矯正データと該短中央処理装置にて頭矯正率とに基いて短頭矯正目標頭蓋形状を示す短頭矯正目標データを生成する短頭矯正目標データ生成工程と、
を含むことを特徴とする、矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項3】
セリオンから該水平中心線と頭蓋後面との交差点までの長さLxと両トラジオンランドマーク杆の長さLyとを求め、Lx/Lyを算出して算出した値から短頭矯正が必要か否かを判別することを含む、請求項6から10までのいずれかに記載の矯正目標頭蓋形状を求める方法。
【請求項4】
患者の頭蓋形状を示す三次元スキャンデータをスキャニング手段によって中央処理装置に読み込むスキャンデータ読み込み工程と、
該三次元スキャンデータに基いて、画像表示手段に表示される患者の頭蓋形状画像から斜塔理想矯正データ導く基準点を手動で特定し、中央処理装置において該三次元データおよび前記基準点から基準平面と複数の並行平面を作成し、これら平面の一つに基づき、患者の斜頭理想矯正形状を示す斜頭理想矯正データを中央処理装置にて生成する斜頭理想矯正データ生成工程と、
任意の斜頭矯正率で矯正する場合の矯正頭蓋形状を適宜に画像表示し、該画像表示に基づいて、斜頭度合に応じ斜頭矯正率を指定する斜頭矯正率指定工程と、
該斜頭理想矯正データと該斜頭矯正率とに基いて中央処理装置にて斜頭矯正目標頭蓋形状を示す斜頭矯正目標データを生成する斜頭矯正目標データ生成工程と、
画像表示手段に表示される患者の頭蓋形状画像から斜塔理想矯正データ導く基準点を手動で特定し、中央処理装置において該三次元データおよび前記基準点から基準平面と複数の並行平面を作成し、これら平面の一つに基づき、患者の短頭理想矯正形状を示す短頭理想矯正データを中央処理装置にて生成する短頭理想矯正データ生成工程と、
任意の短頭矯正率で矯正する場合の矯正頭蓋形状を適宜に画像表示し、該画像表示に基づいて、短頭度合に応じて短頭矯正率を指定する短頭矯正率指定工程と、
該短頭理想矯正データと該短中央処理装置にて頭矯正率とに基いて短頭矯正目標頭蓋形状を示す短頭矯正目標データを生成する短頭矯正目標データ生成工程と、
を含むことを特徴とする、矯正目標頭蓋形状を求める方法。