(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107004
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】β-ラクタム化合物とプロベネシドの組み合わせとその使用
(51)【国際特許分類】
A61K 31/192 20060101AFI20240801BHJP
A61K 31/431 20060101ALI20240801BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20240801BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20240801BHJP
A61P 1/12 20060101ALI20240801BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20240801BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20240801BHJP
A61P 13/02 20060101ALI20240801BHJP
A61P 13/08 20060101ALI20240801BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20240801BHJP
A61P 19/08 20060101ALI20240801BHJP
A61P 27/16 20060101ALI20240801BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20240801BHJP
A61P 31/00 20060101ALI20240801BHJP
A61P 31/04 20060101ALI20240801BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
A61K31/192
A61K31/431
A61K45/00
A61K9/20
A61P1/12
A61P3/10
A61P11/00
A61P13/02
A61P13/08
A61P19/02
A61P19/08
A61P27/16
A61P29/00
A61P31/00
A61P31/04
A61P43/00
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024075901
(22)【出願日】2024-05-08
(62)【分割の表示】P 2020568390の分割
【原出願日】2019-06-07
(31)【優先権主張番号】62/682,116
(32)【優先日】2018-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/804,970
(32)【優先日】2019-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520476662
【氏名又は名称】イテルム セラピューティクス インターナショナル リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【弁理士】
【氏名又は名称】武居 良太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100196977
【弁理士】
【氏名又は名称】上原 路子
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ダン
(57)【要約】
【課題】本開示は、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせに関する。
【解決手段】本開示は、疾患の予防または治療を必要とする対象に、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせを投与することを通じて疾患を予防または治療する方法にも関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
疾患を治療または予防する方法であって、それを必要とする対象に、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、医薬として有効な量で投与することを含み、
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を同じ投与経路で投与する方法。
【請求項2】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を同時に投与する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の両方を、腸投与によって投与する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記腸投与が経口投与である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を含む経口合剤を投与する、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を含む錠剤を投与する、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の両方を、別々の経口製剤にして投与する、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の両方を、別々の錠剤にして投与する、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の両方を、非経口投与によって投与する、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記非経口投与が静脈内投与である、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記投与の結果として、前記それを必要とする対象では、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、前記β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つ、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記投与の結果として、前記それを必要とする対象では、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、前記β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約30分以内、または約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内、または約4日以内、または約5日以内、または約6日以内、または約7日以内は、約5%以上、または約10%以上、または約15%以上、または約20%以上、または約25%以上、または約30%以上、または約40%以上、または約50%以上、または約60%以上、または約80%以上、または約100%以上、または約150%以上、または約200%以上、または約300%以上、または約400%以上、または約500%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記投与の結果として、前記それを必要とする対象では、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、前記β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約1日以内は約20%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記投与の結果として、前記それを必要とする対象では、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、前記β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、約50%~約150%、または約60%~約140%、または約70%~約130%、または約80%~約120%、または約90%~約110%、または約95%~約105%、または約98%~約102%の最大血漿中濃度(Cmax)を持つ、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記投与の結果として、前記それを必要とする対象では、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、前記β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して実質的に同じ最大血漿中濃度(Cmax)を持つ、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記投与の結果として、
前記それを必要とする対象では、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、前記β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約1日以内は約20%以上大きな曲線下面積(AUC)を持ち;
前記それを必要とする対象では、前記β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して実質的に同じ最大血漿中濃度(Cmax)を持つ、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記それを必要とする対象に、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約500 mgと、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を約500 mg投与し、この投与の結果として、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、投与から約12時間以内は、約4100 ng・時間/ml~約5500 ng・時間/ml、または約4200 ng・時間/ml~約5400 ng・時間/ml、または約4300 ng・時間/ml~約5300 ng・時間/ml、または約4400 ng・時間/ml~約5200 ng・時間/ml、または約4500 ng・時間/ml~約5100 ng・時間/ml、または約4650 ng・時間/ml~約5000 ng・時間/ml、または約4750 ng・時間/ml~約4900 ng・時間/ml、または約4800 ng・時間/ml~約4850 ng・時間/mLの曲線下面積(AUC)を持ち;
約1100 ng/ml~約2500 ng/ml、または約1200 ng/ml~約2400 ng/ml、または約1300 ng/ml~約2300 ng/ml、または約1400 ng/ml~約2200 ng/ml、または約1500 ng/ml~約2100 ng/ml、または約1650 ng/ml~約2000 ng/ml、または約1750 ng/ml~約1900 ng/ml、または約1800 ng/ml~約1850 ng/mLの最大血漿中濃度(Cmax)を持つ、請求項1~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記それを必要とする対象に、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約500 mgと、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を約500 mg投与し、この投与の結果として、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、投与から約12時間以内は、約7000 ng・時間/ml~約8400 ng・時間/ml、または約7100 ng・時間/ml~約8300 ng・時間/ml、または約7200 ng・時間/ml~約8200 ng・時間/ml、または約7300 ng・時間/ml~約5100 ng・時間/ml、または約7450 ng・時間/ml~約8100 ng・時間/ml、または約7500 ng・時間/ml~約8050 ng・時間/ml、または約7550 ng・時間/ml~約8000 ng・時間/mlの曲線下面積(AUC)を持ち;
約2100 ng/ml~約3300 ng/ml、または約2200 ng/ml~約3200 ng/ml、または約2300 ng/ml~約3100 ng/ml、または約2400 ng/ml~約3000 ng/ml、または約2500 ng/ml~約2900 ng/ml、または約2550 ng/ml~約2800 ng/ml、または約2600 ng/ml~約2750 ng/ml、または約2650 ng/ml~約2700 ng/mLの最大血漿中濃度(Cmax)を持つ、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の投与中に食品を前記対象に投与する、請求項1~18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記投与の結果として、前記それを必要とする対象では、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、前記食品なしで前記β-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つ、請求項1~19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
疾患を治療または予防する方法であって、それを必要とする対象に、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、医薬として有効な量で、ある期間にわたって投与することを含み、この投与の結果として、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、プロベネシドなしで医薬として有効な量の前記β-ラクタム化合物を前記期間にわたって投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、プロベネシドなしで医薬として有効な量の前記β-ラクタム化合物を前記期間にわたって投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる方法。
【請求項22】
前記期間が約24時間よりも長く;
好ましくは、前記期間が、約2日間~約30日間、または約3日間~約20日間、または約4日間~約15日間、または約5日間~約10日間、または約6日間~約8日間であり;
より好ましくは、前記期間が約7日間である、請求項1~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記それを必要とする対象における前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度のAUCとCmaxの一方または両方を、投与してから最初の約24時間が経過した後の時点で観察し;
好ましくは、投与してから最初の約2日間が経過した後~最初の約30日以内、または最初の約3日間が経過した後~最初の約20日以内、または最初の約4日間が経過した後~最初の約15日以内、または最初の約5日間が経過した後~最初の約10日以内、または最初の約6日間が経過した後~最初の約8日以内の時点で結果を観察し;
より好ましくは、投与してから約7日後の時点で結果を観察する、または請求項1~22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記それを必要とする対象における前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度のAUCとCmaxの一方または両方を、投与してから最初の約24時間が経過した後、かつ投与してから約30日目かそれよりも前、または約20日目かそれよりも前、または約15日目かそれよりも前、または約10日目かそれよりも前、または約8日目かそれよりも前、または約7日目かそれよりも前の時点で観察する、請求項1~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度のAUCとCmaxの一方または両方が、前記同等な対象では、前記期間の終了時に、投与後1日目の時点と比較して、好ましくは約1%~約60%、または約3%~約50%、または約5%~約40%、または約8%~約38%、または約10%~約35%の範囲の量だけ小さい、請求項1~24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
β-ラクタム化合物の血漿中濃度のAUCとCmaxの一方または両方が、前記それを必要とする対象では、前記期間の終了時に、投与後1日目の時点での前記同等な対象と比較して、好ましくは約2%~約100%、または約4%~約80%、または約6%~約60%、または約8%~約40%、または約10%~約30%、または約12%~約25%、または約15%~約20%の範囲の量だけ大きい、請求項1~25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxが、前記同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.5 ng/ml~約2.5 ng/ml、または約1.6 ng/ml~約2.4 ng/ml、または約1.7 ng/ml~約2.3 ng/ml、または約1.8 ng/ml~約2.2 ng/ml、または約1.9 ng/ml~約2.1 ng/mlの範囲であり;
好ましくは、得られるCmaxが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.0 ng/mlである、請求項1~26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxが、前記同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.7 ng/ml~約1.8 ng/ml、または約0.8 ng/ml~約1.7 ng/ml、または約0.9 ng/ml~約1.6 ng/ml、または約1.0 ng/ml~約1.5 ng/ml、または約1.1 ng/ml~約1.4 ng/ml、または約1.2 ng/ml~約1.3 ng/mlの範囲であり;
好ましくは、得られるCmaxが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.25 ng/mlである、請求項1~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxが、前記それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.6 ng/ml~約2.7 ng/ml、または約1.7 ng/ml~約2.6 ng/ml、または約1.8 ng/ml~約2.5 ng/ml、または約1.9 ng/ml~約2.4 ng/ml、または約2.0 ng/ml~約2.3 ng/ml、または約2.1 ng/ml~約2.2 ng/mlの範囲であり;
好ましくは、得られるCmaxが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.15 ng/mlである、請求項1~28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxが、前記それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.6 ng/ml~約2.7 ng/ml、または約1.7 ng/ml~約2.6 ng/ml、または約1.8 ng/ml~約2.5 ng/ml、または約1.9 ng/ml~約2.4 ng/ml、または約2.0 ng/ml~約2.3 ng/ml、または約2.1 ng/ml~約2.2 ng/mlの範囲であり;
好ましくは、得られるCmaxが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.15 ng/mlである、請求項1~29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxが、前記同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.2 ng/ml~約2.2 ng/ml、または約1.3 ng/ml~約2.1 ng/ml、または約1.4 ng/ml~約2.0 ng/ml、または約1.5 ng/ml~約1.9 ng/ml、または約1.6 ng/ml~約1.8 ng/mlの範囲であり;
好ましくは、得られるCmaxが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.7 ng/mlである、請求項1~30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxが、前記同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.8 ng/ml~約1.8 ng/ml、または約0.9 ng/ml~約1.7 ng/ml、または約1.0 ng/ml~約1.6 ng/ml、または約1.1 ng/ml~約1.5 ng/ml、または約1.2 ng/ml~約1.4 ng/mlの範囲であり;
好ましくは、得られるCmaxが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.3 ng/mlである、請求項1~31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxが、前記それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.2 ng/ml~約2.2 ng/ml、または約1.3 ng/ml~約2.1 ng/ml、または約1.4 ng/ml~約2.0 ng/ml、または約1.5 ng/ml~約1.9 ng/ml、または約1.6 ng/ml~約1.8 ng/mlの範囲であり;
好ましくは、得られるCmaxが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.7 ng/mlである、請求項1~32のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxが、前記それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.9 ng/ml~約2.0 ng/ml、または約1.0 ng/ml~約1.9 ng/ml、または約1.1 ng/ml~約1.8 ng/ml、または約1.2 ng/ml~約1.7 ng/ml、または約1.3 ng/ml~約1.6 ng/ml、または約1.4 ng/ml~約1.5 ng/mlの範囲であり;
好ましくは、得られるCmaxが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.45 ng/mlである、請求項1~33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCが、前記同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.5時間・ng/ml~約3.2時間・ng/ml、または約2.6時間・ng/ml~約3.1時間・ng/ml、または約2.7時間・ng/ml~約3.0時間・ng/ml、または約2.8時間・ng/ml~約2.9時間・ng/mlであり;
好ましくは、得られるAUCが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.85時間・ng/mlである、請求項1~34のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCが、前記同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.6時間・ng/ml~約2.2時間・ng/ml、または約1.7時間・ng/ml~約2.1時間・ng/ml、または約1.8時間・ng/ml~約2.0時間・ng/mlであり;
好ましくは、得られるAUCが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.9時間・ng/mlである、請求項1~35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCが、前記それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約3.9時間・ng/ml~約4.5時間・ng/ml、または約4.0時間・ng/ml~約4.4時間・ng/ml、または約4.1時間・ng/ml~約4.3時間・ng/mlであり;
好ましくは、得られるAUCが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約4.2時間・ng/mlである、請求項1~36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCが、前記それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約4.1時間・ng/ml~約4.7時間・ng/ml、または約4.2時間・ng/ml~約4.6時間・ng/ml、または約4.3時間・ng/ml~約4.5時間・ng/mlであり;
好ましくは、得られるAUCが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約4.4時間・ng/mlである、請求項1~37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCが、前記同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約3.2時間・ng/ml~約4.0時間・ng/ml、または約3.3時間・ng/ml~約3.9時間・ng/ml、または約3.4時間・ng/ml~約3.8時間・ng/ml、または約3.5時間・ng/ml~約3.7時間・ng/mlであり;
好ましくは、得られるAUCが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約3.6時間・ng/mlである、請求項1~38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCが、前記同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.2時間・ng/ml~約3.1時間・ng/ml、または約2.3時間・ng/ml~約3.0時間・ng/ml、または約2.4時間・ng/ml~約2.9時間・ng/ml、または約2.5時間・ng/ml~約2.8時間・ng/ml、または約2.6時間・ng/ml~約2.7時間・ng/mlであり;
好ましくは、得られるAUCが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.65時間・ng/mlである、請求項1~39のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCが、前記それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約3.4時間・ng/ml~約4.3時間・ng/ml、または約3.5時間・ng/ml~約4.2時間・ng/ml、または約3.6時間・ng/ml~約4.1時間・ng/ml、または約3.7時間・ng/ml~約4.0時間・ng/ml、または約3.8時間・ng/ml~約3.9時間・ng/mlであり;
好ましくは、得られるAUCが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約3.85時間・ng/mlである、請求項1~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCが、前記それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約3.9時間・ng/ml~約4.7時間・ng/ml、または約4.0時間・ng/ml~約4.6時間・ng/ml、または約4.1時間・ng/ml~約4.4時間・ng/ml、または約4.2時間・ng/ml~約4.3時間・ng/mlであり;
好ましくは、得られるAUCが、毎日投与されるβ-ラクタム化合物1 mg当たり約4.25時間・ng/mlである、請求項1~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の投与が、前記それを必要とする対象において前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の消失速度を実質的に増大させない、請求項1~42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の消失速度が、前記それを必要とする対象では、前記同等な対象と比較して約150%以下、または約120%以下、または約110%以下、または約105%以下、または約103%以下、または約101%以下であり、
好ましくは、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の消失速度が、前記それを必要とする対象では、前記同等な対象と比較してほぼ同じである、請求項1~43のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の投与が、前記それを必要とする対象において前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の吸収速度を増大させる、請求項1~44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の吸収速度が、前記それを必要とする対象では、前記同等な対象と比較して約2%~約100%、または約4%~約80%、または約6%~約60%、または約8%~約40%、または約10%~約30%、または約12%~約25%、または約15%~約20%の範囲の量だけ大きい、請求項1~45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
前記それを必要とする対象が動物である、請求項1~46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
前記それを必要とする対象がヒトである、請求項1~47のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
前記それを必要とする対象が18歳以上のヒトである、請求項1~48のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
前記それを必要とする対象が18歳未満のヒトである、請求項1~49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記疾患が感染症と関係している、請求項1~50のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記感染症がグラム陰性菌感染症である、請求項1~51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
前記感染症がグラム陽性菌感染症である、請求項1~52のいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
前記感染症が、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩なしに投与されるときの1つ以上の抗生剤に対して耐性である、請求項1~53のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
前記感染症が、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩なしに投与されるときの1つ以上のβ-ラクタム化合物に対して耐性である、請求項1~54のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
前記疾患が、単純性尿路感染症、複雑性尿路感染症、複雑性腹腔内感染症、肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、淋菌性尿道炎、骨盤内炎症性疾患、前立腺炎、骨感染症、関節感染症、糖尿病足病性感染症、感染性下痢である、請求項1~55のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
前記β-ラクタム化合物がチオペネムである、請求項1~56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
前記β-ラクタム化合物が、式(I)の化合物:
【化1】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である(ただしR
1は、Hであるか、場合によっては置換されたアルキルである)、請求項1~57のいずれか1項に記載の方法。
【請求項59】
前記β-ラクタム化合物が、式(Ia)の化合物:
【化2】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である、請求項1~58のいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
前記β-ラクタム化合物が、式(Ib)の化合物:
【化3】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である、請求項1~59のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
R1がHである、請求項1~60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
前記β-ラクタム化合物が、式(II)の化合物:
【化4】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である、請求項1~61のいずれか1項に記載の方法。
【請求項63】
前記β-ラクタム化合物が、式(IIa)の化合物:
【化5】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である、請求項1~62のいずれか1項に記載の方法。
【請求項64】
前記β-ラクタム化合物が、式(IIb)の化合物:
【化6】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である、請求項1~63のいずれか1項に記載の方法。
【請求項65】
R1が、場合によっては置換されたアルキルである、請求項1~64のいずれか1項に記載の方法。
【請求項66】
前記β-ラクタム化合物が、式(III)、(IIIa)、(IIIb)の化合物:
【化7】
のいずれか、またはこれらの医薬として許容可能な塩、またはこれらのプロドラッグ、またはこれらの類似体、またはこれらの誘導体である(ただしR
2は、Hであるか、場合によっては置換されたアルキルである)、請求項1~65のいずれか1項に記載の方法。
【請求項67】
前記β-ラクタム化合物が、
【化8】
その医薬として許容可能な塩、そのプロドラッグ、その類似体、その誘導体からなるグループから選択される、請求項1~66のいずれか1項に記載の方法。
【請求項68】
前記β-ラクタム化合物が、
【化9】
その医薬として許容可能な塩、そのプロドラッグ、その類似体、その誘導体からなるグループから選択される、請求項1~67のいずれか1項に記載の方法。
【請求項69】
前記β-ラクタム化合物が、式(IV)、(IVa)、(IVb)の化合物:
【化10】
のいずれか、またはこれらの医薬として許容可能な塩、またはこれらのプロドラッグ、またはこれらの類似体、またはこれらの誘導体である(ただしR
3は、Hであるか、場合によっては置換されたアルキルである)、請求項1~68のいずれか1項に記載の方法。
【請求項70】
R3がC2-C8アルキルである、請求項1~69のいずれか1項に記載の方法。
【請求項71】
R3が、CH2CH3、CH2CH2CH3、CH2CH(CH3)2のいずれかである、請求項1~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項72】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、合剤にして投与する、請求項1~71のいずれか1項に記載の方法。
【請求項73】
前記合剤を前記対象に1日に1回以上投与する、請求項1~72のいずれか1項に記載の方法。
【請求項74】
前記合剤が経口合剤である、請求項1~73のいずれか1項に記載の方法。
【請求項75】
前記経口合剤が、
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を20 mg~約5 g、または約50 mg~約2 g、または約80 mg~約1 g、または約100 mg~約900 mg、または約200 mg~約800 mg、または約300 mg~約700 mg、または約400 mg~約600 mg、または約450 mg~約550 mg、または約480 mg~約520 mgと;
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を20 mg~約5 g、または約50 mg~約2 g、または約80 mg~約1 g、または約100 mg~約900 mg、または約200 mg~約800 mg、または約300 mg~約700 mg、または約400 mg~約600 mg、または約450 mg~約550 mg、または約480 mg~約520 mg含む、請求項1~74のいずれか1項に記載の方法。
【請求項76】
前記経口合剤が、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約500 mgと、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を約500 mg含む、請求項1~75のいずれか1項に記載の方法。
【請求項77】
前記経口合剤を、約1日間、または約2日間、または約3日間、または約4日間、または約5日間、または約6日間、または約7日間、または約14日間、または約21日間、または約28日間にわたって、1日に1回、または1日に2回、または1日に3回、または1日に4回、前記対象に投与する、請求項1~76のいずれか1項に記載の方法。
【請求項78】
前記経口合剤を約5日間にわたって1日に2回、前記対象に投与する、請求項1~77のいずれか1項に記載の方法。
【請求項79】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、別々の製剤にして投与する、請求項1~78のいずれか1項に記載の方法。
【請求項80】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、同時に、または逐次的に、または交互に投与する、請求項1~79のいずれか1項に記載の方法。
【請求項81】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を同時に投与する、請求項1~80のいずれか1項に記載の方法。
【請求項82】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を逐次的に投与する、請求項1~81のいずれか1項に記載の方法。
【請求項83】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を時間的に近接して投与する、請求項1~82のいずれか1項に記載の方法。
【請求項84】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を投与する前に、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を投与する、請求項1~83のいずれか1項に記載の方法。
【請求項85】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を投与する前に、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を投与する、請求項1~84のいずれか1項に記載の方法。
【請求項86】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を交互に投与する、請求項1~85のいずれか1項に記載の方法。
【請求項87】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、1日に1回以上、約10 mg~約2 g、または約25 mg~約1 g、または約40 mg~約500 mg、または約50 mg~約450 mg、または約100 mg~約400 mg、または約150 mg~約350 mg、または約200 mg~約300 mg、または約225 mg~約275 mg、または約240 mg~約260 mgの範囲の1日用量で、
好ましくは約250 mgの1日用量で投与する、請求項1~86のいずれか1項に記載の方法。
【請求項88】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、1日に1回以上、約20 mg~約5 g、または約50 mg~約2 g、または約80 mg~約1 g、または約100 mg~約900 mg、または約200 mg~約800 mg、または約300 mg~約700 mg、または約400 mg~約600 mg、または約450 mg~約550 mg、または約480 mg~約520 mgの範囲の1日用量で、
好ましくは約500 mgの1日用量で投与する、請求項1~87のいずれか1項に記載の方法。
【請求項89】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、1日に1回以上、約50 mg~約10 g、または約100 mg~約5 g、または約200 mg~約3 g、または約400 mg~約2 g、または約600 mg~約1.5 g、または約800 mg~約1.2 g、または約900 mg~約1.1 gの範囲の1日用量で、
好ましくは約1 gの1日用量で投与する、請求項1~88のいずれか1項に記載の方法。
【請求項90】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、1日に1回以上、約100 mg~約10 g、または約200 mg~約5 g、または約500 mg~約3 g、または約800 mg~約2.5 g、または約1 g~約2 g、または約1.2 g~約1.8 g、または約1.4 g~約1.6 gの範囲の1日用量で、
好ましくは約1.5 gの1日用量で投与する、請求項1~89のいずれか1項に記載の方法。
【請求項91】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を1日に1回投与する、請求項1~90のいずれか1項に記載の方法。
【請求項92】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を1日に2回投与する、請求項1~91のいずれか1項に記載の方法。
【請求項93】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を1日に3回以上投与する、請求項1~92のいずれか1項に記載の方法。
【請求項94】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を連続的に投与する、請求項1~93のいずれか1項に記載の方法。
【請求項95】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、約1日間超にわたって、
好ましくは、約2日間、または約3日間、または約4日間、または約5日間、または約6日間、または約7日間、または約14日間、または約30日間にわたって投与する、請求項1~94のいずれか1項に記載の方法。
【請求項96】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を1日以上の休薬日を設けて投与する、請求項1~95のいずれか1項に記載の方法。
【請求項97】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩をまったく休薬日なしで投与する、請求項1~96のいずれか1項に記載の方法。
【請求項98】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、腸投与によって、
好ましくは経口投与または直腸投与によって、
より好ましくは経口投与によって投与する、請求項1~97のいずれか1項に記載の方法。
【請求項99】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、非経口投与によって、
好ましくは静脈内投与によって投与する、請求項1~98のいずれか1項に記載の方法。
【請求項100】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の注射可能製剤を前記対象に投与する、請求項1~99のいずれか1項に記載の方法。
【請求項101】
前記注射可能製剤が静脈内輸液である、請求項1~100のいずれか1項に記載の方法。
【請求項102】
前記注射可能製剤が、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約50 mg~約10 g、または約100 mg~約5 g、または約200 mg~約3 g、または約400 mg~約2 g、または約600 mg~約1.5 g、または約800 mg~約1.2 g、または約900 mg~約1.1 g含む、請求項1~101のいずれか1項に記載の方法。
【請求項103】
前記注射可能製剤が、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約1 g含む、請求項1~102のいずれか1項に記載の方法。
【請求項104】
前記注射可能製剤を静脈内輸液によって約30分間、または約1時間、または約2時間、または約3時間、または約4時間、または約6時間、または約12時間にわたって前記対象に投与する、請求項1~103のいずれか1項に記載の方法。
【請求項105】
前記注射可能製剤を静脈内輸液によって約3時間にわたって前記対象に投与する、請求項1~104のいずれか1項に記載の方法。
【請求項106】
前記注射可能製剤を、6時間ごとに1回、または12時間ごとに1回、または24時間ごとに1回、または時間ごとに1回、または48時間ごとに1回、約1日間~約30日間にわたって、または約2日間~約28日間にわたって、または約3日間~約24日間にわたって、または約4日間~約21日間にわたって、または約5日間~約18日間にわたって、または約6日間~約15日間にわたってまたは約7日間~約14日間にわたって前記対象に投与する、請求項1~105のいずれか1項に記載の方法。
【請求項107】
前記注射可能製剤を、24時間ごとに1回、約7日間にわたって、または約8日間にわたって、または約9日間にわたって、または約10日間にわたって、または約11日間にわたって、または約12日間にわたって、または約13日間にわたって、または約14日間にわたって前記対象に投与する、請求項1~106のいずれか1項に記載の方法。
【請求項108】
前記対象が腎不全を持ち、
前記注射可能製剤が、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約10 mg~約2 g、または約25 mg~約1 g、または約40 mg~約500 mg、または約50 mg~約450 mg、または約100 mg~約400 mg、または約150 mg~約350 mg、または約200 mg~約300 mg、または約225 mg~約275 mg、または約240 mg~約260 mg含み;
前記注射可能製剤を静脈内輸液によって約30分間、または約1時間、または約2時間、または約3時間、または約4時間、または約6時間、または約12時間にわたって前記対象に投与し;
前記注射可能製剤を、6時間ごとに1回、または12時間ごとに1回、または24時間ごとに1回、または36時間ごとに1回、または48時間ごとに1回、前記対象に投与する、請求項1~107のいずれか1項に記載の方法。
【請求項109】
前記対象が腎不全を持ち、
前記注射可能製剤が、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約250 mg含み;
前記注射可能製剤を静脈内輸液によって24時間ごとに1回、約3時間にわたって前記対象に投与する、請求項1~108のいずれか1項に記載の方法。
【請求項110】
前記それを必要とする対象を、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を投与する前の約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約24時間以内、または約2日間以内、または約5日間以内、または約10日間以内は絶食させない、請求項1~109のいずれか1項に記載の方法。
【請求項111】
前記それを必要とする対象を、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を投与する前の約1時間、または約2時間、または約3時間、または約6時間、または約12時間、または約24時間、または約2日間、または約5日間、または約10日間にわたって絶食させる、請求項1~110のいずれか1項に記載の方法。
【請求項112】
それを必要とする前記対象を、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を投与した後の約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約24時間以内、または約2日間以内、または約5日間以内、または約10日間以内は絶食させない、請求項1~111のいずれか1項に記載の方法。
【請求項113】
前記それを必要とする対象を、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を投与した後の約1時間、または約2時間、または約3時間、または約6時間、または約12時間、または約24時間、または約2日間、または約5日間、または約10日間にわたって絶食させる、請求項1~112のいずれか1項に記載の方法。
【請求項114】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、1日に1回以上、約20 mg~約5 g、または約50 mg~約2 g、または約80 mg~約1 g、または約100 mg~約900 mg、または約200 mg~約800 mg、または約300 mg~約700 mg、または約400 mg~約600 mg、または約450 mg~約550 mg、または約480 mg~約520 mgの範囲の1日用量で、
好ましくは約500 mgの1日用量で投与する、請求項1~113のいずれか1項に記載の方法。
【請求項115】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、1日に1回以上、約50 mg~約10 g、または約100 mg~約5 g、または約200 mg~約3 g、または約400 mg~約2 g、または約600 mg~約1.5 g、または約800 mg~約1.2 g、または約900 mg~約1.1 gの範囲の1日用量で、
好ましくは約1 gの1日用量で投与する、請求項1~114のいずれか1項に記載の方法。
【請求項116】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、1日に1回以上、約100 mg~約10 g、または約200 mg~約5 g、または約500 mg~約3 g、または約800 mg~約2.5 g、または約1 g~約2 g、または約1.2 g~約1.8 g、または約1.4 g~約1.6 gの範囲の1日用量で、
好ましくは約1.5 gの1日用量で投与する、請求項1~115のいずれか1項に記載の方法。
【請求項117】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を1日に1回投与する、請求項1~116のいずれか1項に記載の方法。
【請求項118】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を1日に2回投与する、請求項1~117のいずれか1項に記載の方法。
【請求項119】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を1日に3回以上投与する、請求項1~118のいずれか1項に記載の方法。
【請求項120】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を連続的に投与する、請求項1~119のいずれか1項に記載の方法。
【請求項121】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、約1日間超にわたって、
好ましくは、約2日間、または約3日間、または約4日間、または約5日間、または約6日間、または約7日間、または約14日間、または約30日間にわたって投与する、請求項1~120のいずれか1項に記載の方法。
【請求項122】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を1日以上の休薬日を設けて投与する、請求項1~121のいずれか1項に記載の方法。
【請求項123】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩をまったく休薬日なしで投与する、請求項1~122のいずれか1項に記載の方法。
【請求項124】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、腸投与によって、
好ましくは経口投与または直腸投与によって、
より好ましくは経口投与によって投与する、請求項1~123のいずれか1項に記載の方法。
【請求項125】
前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、非経口投与によって、
好ましくは静脈内投与によって投与する、請求項1~124のいずれか1項に記載の方法。
【請求項126】
前記それを必要とする対象を、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を投与する前の約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約24時間以内、または約2日間以内、または約5日間以内、または約10日間以内は絶食させない、請求項1~125のいずれか1項に記載の方法。
【請求項127】
それを必要とする前記対象を、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を投与する前の約1時間、または約2時間、または約3時間、または約6時間、または約12時間、または約24時間、または約2日間、または約5日間、または約10日間にわたって絶食させる、請求項1~126のいずれか1項に記載の方法。
【請求項128】
前記それを必要とする対象を、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を投与した後の約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約24時間以内、または約2日間以内、または約5日間以内、または約10日間以内は絶食させない、請求項1~127のいずれか1項に記載の方法。
【請求項129】
前記それを必要とする対象を、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を投与した後の約1時間、または約2時間、または約3時間、または約6時間、または約12時間、または約24時間、または約2日間、または約5日間、または約10日間にわたって絶食させる、請求項1~128のいずれか1項に記載の方法。
【請求項130】
疾患の治療または予防において、それを必要とする対象で、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせて使用するためのβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩であって、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が、同じ投与経路によって前記対象に投与される、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩。
【請求項131】
疾患の治療または予防において、それを必要とする対象で、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と組み合わせて使用するためのプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩であって、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が、同じ投与経路によって前記対象に投与される、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩。
【請求項132】
疾患の治療または予防において、それを必要とする対象で使用するための、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせであって、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が、同じ投与経路によって前記対象に投与される、組み合わせ。
【請求項133】
疾患の治療または予防において、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせて使用するためのβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩であって、
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、それを必要とする対象に、ある期間にわたって投与し、この投与の結果として、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩。
【請求項134】
疾患の治療または予防において、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と組み合わせて使用するためのプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩であって、
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、それを必要とする対象に、ある期間にわたって投与し、この投与の結果として、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きなβ-ラクタム化合物の最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩。
【請求項135】
疾患の治療または予防において使用するためのβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせであって、
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、それを必要とする対象に、ある期間にわたって投与し、この投与の結果として、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせ。
【請求項136】
疾患の治療または予防を必要とする対象において疾患を治療または予防するための薬の製造における、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせたβ-ラクタム化合物の使用であって、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が、同じ投与経路によって前記対象に投与される使用。
【請求項137】
疾患の治療または予防を必要とする対象において疾患を治療または予防するための薬の製造における、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と組み合わせたプロベネシドの使用であって、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が、同じ投与経路によって前記対象に投与される使用。
【請求項138】
疾患の治療または予防を必要とする対象において疾患を治療または予防するための薬の製造における、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせの使用であって、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が、同じ投与経路によって前記対象に投与される使用。
【請求項139】
疾患を治療または予防するための薬の製造における、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせたβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用であって、前記薬を、それを必要とする対象にある期間にわたって投与する結果として、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それ必要とする対象において、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それ必要とする対象において、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる使用。
【請求項140】
疾患を治療または予防するための薬の製造における、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と組み合わせたプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の使用であって、前記薬を、それを必要とする対象にある期間にわたって投与する結果として、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それ必要とする対象において、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それ必要とする対象において、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる使用。
【請求項141】
疾患を治療または予防するための薬の製造における、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせの使用であって、前記薬を、それを必要とする対象にある期間にわたって投与する結果として、前記β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それ必要とする対象において、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それ必要とする対象において、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる使用。
【請求項142】
β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を含む医薬組成物。
【請求項143】
経口剤形である、請求項142に記載の医薬組成物。
【請求項144】
第1のパッケージの中のβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、第2のパッケージの中のプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を含む医薬キット。
【請求項145】
前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の少なくとも1つが経口剤形の形態であり;
好ましくは、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩が経口剤形の形態であるか、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が経口剤形の形態であり;
より好ましくは、前記β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、前記プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の両方が経口剤形の形態である、請求項144に記載の医薬キット。
【請求項146】
化合物またはその医薬塩であって、それを必要とする対象に、この化合物またはその医薬塩を、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせ、ある期間にわたって投与する結果として、前記化合物の血漿中濃度-時間曲線が、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしで前記β-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな前記化合物の最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる、化合物またはその医薬塩。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願
本出願は、2019年2月13日に出願されたアメリカ合衆国仮出願第62/804,970号と、2018年6月7日に出願されたアメリカ合衆国仮出願第62/682,116号の優先権と恩恵を主張するものであり、それぞれの内容全体が、参照によって本明細書に組み込まれている。
【0002】
β-ラクタム化合物は、分子構造の中にベータ-ラクタム環を有する抗生剤の1つのクラスである。β-ラクタム化合物は、グラム陰性菌とグラム陽性菌に関係する疾患の治療に用いられてきた。これらβ-ラクタム化合物の作用機序は、有効であるためには、最適には、抗生剤の濃度が「平均阻止濃度(MIC)」として知られる所定の阻止閾値以上に留まることを必要とする。抗生剤の濃度を高く維持すると、より大きなMICを持つ細菌の選択が原因で抗菌耐性が生じる可能性を回避するのにも役立つ。したがってβ-ラクタム抗生剤に関係する組成物および方法として、β-ラクタム抗生剤の組織濃度を最適化することにより感染症を制御する能力を改善するほか、抗生剤耐性が生じる可能性を緩和するか消失させる組成物と方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
本開示により特に、疾患を治療または予防する方法として、それを必要とする対象に、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、医薬として有効な量で投与することを含み、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を同じ投与経路で投与する方法が提供される。
【0004】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を同時に投与する。
【0005】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の両方を、腸投与によって投与する。
【0006】
いくつかの実施態様では、腸投与は経口投与である。
【0007】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を含む経口合剤を投与する。
【0008】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の両方を、別々の経口製剤にして投与する。
【0009】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、前記それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0010】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、前記それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して実質的に同じ最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0011】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、
β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、前記それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持ち;
β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、前記それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して実質的に同じ最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0012】
いくつかの側面では、本開示により、疾患を治療または予防する方法として、それを必要とする対象に、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、医薬として有効な量で、ある期間にわたって投与することを含み、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、プロベネシドなしで医薬として有効な量のβ-ラクタム化合物を前記期間にわたって投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、プロベネシドなしで医薬として有効な量のβ-ラクタム化合物を前記期間にわたって投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる方法が提供される。
【0013】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防において、それを必要とする対象で、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせて使用するためのβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩が提供され、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩は、同じ投与経路によって対象に投与される。
【0014】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防において、それを必要とする対象で、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と組み合わせて使用するためのプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が提供され、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩は、同じ投与経路によって対象に投与される。
【0015】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防において、それを必要とする対象で使用するための、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせが提供され、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩は、同じ投与経路によって対象に投与される。
【0016】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防を必要とする対象において疾患を治療または予防するための薬の製造における、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせたβ-ラクタム化合物の使用が提供され、この使用では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が、同じ投与経路によって対象に投与される。
【0017】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防を必要とする対象において疾患を治療または予防するための薬の製造における、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と組み合わせたプロベネシドの使用が提供され、この使用では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が、同じ投与経路によって対象に投与される。
【0018】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防を必要とする対象において疾患を治療または予防するための薬の製造における、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせの使用が提供され、この使用では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が、同じ投与経路によって対象に投与される。
【0019】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防において、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせて使用するためのβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩として、
β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、それを必要とする対象に、ある期間にわたって投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩が提供される。
【0020】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防において、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と組み合わせて使用するためのプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩として、
β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、それを必要とする対象に、ある期間にわたって投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きなβ-ラクタム化合物の最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が提供される。
【0021】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防において使用するためのβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせとして、
β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、それを必要とする対象に、ある期間にわたって投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせが提供される。
【0022】
いくつかの側面では、本開示により、疾患を治療または予防するための薬の製造における、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせたβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用として、薬を、それを必要とする対象にある期間にわたって投与する結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それ必要とする対象において、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それ必要とする対象において、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる使用が提供される。
【0023】
いくつかの側面では、本開示により、疾患を治療または予防するための薬の製造における、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と組み合わせたプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の使用として、薬を、それを必要とする対象にある期間にわたって投与する結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それ必要とする対象において、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それ必要とする対象において、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる使用が提供される。
【0024】
いくつかの側面では、本開示により、疾患を治療または予防するための薬の製造における、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせの使用として、薬を、それを必要とする対象にある期間にわたって投与する結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それ必要とする対象において、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それ必要とする対象において、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる使用が提供される。
【0025】
いくつかの側面では、本開示により、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を含む医薬組成物が提供される。
【0026】
いくつかの側面では、本開示により、第1のパッケージの中のβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、第2のパッケージの中のプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を含む医薬キットが提供される。
【0027】
いくつかの側面では、本開示により、化合物またはその医薬塩として、それを必要とする対象に、この化合物またはその医薬塩を、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせ、ある期間にわたって投与する結果として、化合物の血漿中濃度-時間曲線が、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間にわたってプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな化合物の最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる、化合物またはその医薬塩が提供される。
【0028】
特に断わらない限り、本明細書で使用されるあらゆる科学技術用語は、本開示が属する分野の当業者が一般に理解しているのと同じ意味を持つ。本明細書では、単数形は、文脈から明らかに異なる場合は別にして、複数形も包含する。本明細書に記載されているのと似ているか等価な方法と材料を、本開示を実践したり試験したりするのに使用できるが、適切な方法と材料を下に記載する。本明細書で言及されているあらゆる刊行物、特許出願、特許と、それ以外の参考文献は、参照によって本明細書に組み込まれている。本明細書で引用された参考文献は、本発明の先行技術であると認めたことを示してはいない。矛盾がある場合には、本明細書が、定義を含めて優先する。それに加え、材料、方法、実施例は、単なる例示であって制限する意図はない。本明細書に開示されている化合物の化学構造と名称の間に矛盾がある場合には、化学構造が優先する。
【0029】
本開示の他の特徴と利点は、以下の詳細な説明と請求項から明らかになろう。
【0030】
本特許または本出願のファイルは、少なくとも1枚のカラー図面を含有している。カラー図面を伴うこの特許または出願の公開物のコピーは、請求して必要な手数料を支払うと特許商標庁から提供される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】
図1は、経口経路を通じて経口スロペネムのプロドラッグを送達したときの血漿中スロペネムの曲線下面積(AUC)に対するプロベネシドの効果を示すグラフである。
【0032】
【
図2】
図2は、絶食状態でのβ-ラクタム化合物(化合物III-2b)とプロベネシドの投与がβ-ラクタム化合物(化合物IIb)の血漿中レベルに及ぼす効果を示すダイヤグラムである。
【0033】
【
図3】
図3は、給食状態でのβ-ラクタム化合物(化合物III-2b)とプロベネシドの投がβ-ラクタム化合物(化合物IIb)の血漿中レベルに及ぼす効果を示すダイヤグラムである。
【0034】
【
図4】
図4は、同じ投与経路によるβ-ラクタム化合物(化合物III-2b)とプロベネシドの投与がβ-ラクタム化合物(化合物IIb)の曲線下面積(AUC)に及ぼす効果を(異なるさまざまな投与経路による場合と比較して)示すグラフである。
【0035】
【
図5】
図5は、同じ投与経路によるβ-ラクタム化合物(化合物III-2b)とプロベネシドの投与がβ-ラクタム化合物(化合物III-2b)の最大血漿中濃度(C
max)に及ぼす効果を(異なるさまざまな投与経路による場合と比較して)示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示により特に、疾患を治療または予防する方法として、それを必要とする対象に、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、医薬として有効な量で投与することを含み、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を同じ投与経路で投与する方法が提供される。
【0037】
いくつかの側面では、本開示により、疾患を治療または予防する方法として、それを必要とする対象に、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、医薬として有効な量で、ある期間にわたって投与することを含み、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、プロベネシドなしで医薬として有効な量のβ-ラクタム化合物を前記期間にわたって投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、プロベネシドなしで医薬として有効な量のβ-ラクタム化合物を前記期間にわたって投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる方法が提供される。
【0038】
いくつかの実施態様では、期間は約24時間よりも長い。
【0039】
いくつかの実施態様では、期間は、約2日間~約30日間、または約3日間~約20日間、または約4日間~約15日間、または約5日間~約10日間、または約6日間~約8日間である。
【0040】
いくつかの実施態様では、期間は約7日間である。
【0041】
AUCおよび/またはCmaxに対する効果
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0042】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約30分以内、または約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内、または約4日以内、または約5日以内、または約6日以内、または約7日以内は、約5%以上、または約10%以上、または約15%以上、または約20%以上、または約25%以上、または約30%以上、または約40%以上、または約50%以上、または約60%以上、または約80%以上、または約100%以上、または約150%以上、または約200%以上、または約300%以上、または約400%以上、または約500%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0043】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内は、約10%以上、または約15%以上、または約20%以上、または約25%以上、または約30%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0044】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内は、約15%以上、または約20%以上、または約25%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0045】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約18時間以内は、約15%以上、または約20%以上、または約25%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0046】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約1日以内は、約15%以上、または約20%以上、または約25%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0047】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約2日以内は、約15%以上、または約20%以上、または約25%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0048】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約1日以内は約20%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0049】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、約50%~約150%、または約60%~約140%、または約70%~約130%、または約80%~約120%、または約90%~約110%、または約95%~約105%、または約98%~約102%の最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0050】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、約70%~約130%、または約80%~約120%、または約90%~約110%、または約95%~約105%、または約98%~約102%の最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0051】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、約90%~約110%、または約95%~約105%、または約98%~約102%の最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0052】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、約95%~約105%、または約98%~約102%の最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0053】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、約98%~約102%の最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0054】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と実質的に同じ最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0055】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持ち;
それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して実質的に同じ最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0056】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約30分以内、または約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内、または約4日以内、または約5日以内、または約6日以内、または約7日以内は、約5%以上、または約10%以上、または約15%以上、または約20%以上、または約25%以上、または約30%以上、または約40%以上、または約50%以上、または約60%以上、または約80%以上、または約100%以上、または約150%以上、または約200%以上、または約300%以上、または約400%以上、または約500%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0057】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約30分以内、または約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内、または約4日以内、または約5日以内、または約6日以内、または約7日以内は、約5%以上、または約10%以上、または約15%以上、または約20%以上、または約25%以上、または約30%以上、または約40%以上、または約50%以上、または約60%以上、または約80%以上、または約100%以上、または約150%以上、または約200%以上、または約300%以上、または約400%以上、または約500%以上大きな曲線下面積(AUC)を持ち;
それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、約50%~約150%、または約60%~約140%、または約70%~約130%、または約80%~約120%、または約90%~約110%、または約95%~約105%、または約98%~約102%の最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0058】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約30分以内、または約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内、または約4日以内、または約5日以内、または約6日以内、または約7日以内は、約5%以上、または約10%以上、または約15%以上、または約20%以上、または約25%以上、または約30%以上、または約40%以上、または約50%以上、または約60%以上、または約80%以上、または約100%以上、または約150%以上、または約200%以上、または約300%以上、または約400%以上、または約500%以上大きな曲線下面積(AUC)を持ち;
それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と実質的に同じ最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0059】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを別々の製剤にして投与された同等な対象と比較して、投与してから約30分以内、または約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内、または約4日以内、または約5日以内、または約6日以内、または約7日以内は、約5%以上、または約10%以上、または約15%以上、または約20%以上、または約25%以上、または約30%以上、または約40%以上、または約50%以上、または約60%以上、または約80%以上、または約100%以上、または約150%以上、または約200%以上、または約300%以上、または約400%以上、または約500%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0060】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを別々の製剤にして投与された同等な対象と比較して、投与してから約30分以内、または約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内、または約4日以内、または約5日以内、または約6日以内、または約7日以内は、約5%以上、または約10%以上、または約15%以上、または約20%以上、または約25%以上、または約30%以上、または約40%以上、または約50%以上、または約60%以上、または約80%以上、または約100%以上、または約150%以上、または約200%以上、または約300%以上、または約400%以上、または約500%以上大きな曲線下面積(AUC)を持ち;
それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを別々の製剤にして投与された同等な対象と比較して、約50%~約150%、または約60%~約140%、または約70%~約130%、または約80%~約120%、または約90%~約110%、または約95%~約105%、または約98%~約102%の最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0061】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを別々の製剤にして投与された同等な対象と比較して、投与してから約30分以内、または約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内、または約4日以内、または約5日以内、または約6日以内、または約7日以内は、約5%以上、または約10%以上、または約15%以上、または約20%以上、または約25%以上、または約30%以上、または約40%以上、または約50%以上、または約60%以上、または約80%以上、または約100%以上、または約150%以上、または約200%以上、または約300%以上、または約400%以上、または約500%以上大きな曲線下面積(AUC)を持ち;
それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物とプロベネシドを別々の製剤にして投与された同等な対象と実質的に同じ最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0062】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
それを必要とする対象では、食事なしでβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と比較して、投与してから約30分以内、または約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内、または約4日以内、または約5日以内、または約6日以内、または約7日以内は、約5%以上、または約10%以上、または約15%以上、または約20%以上、または約25%以上、または約30%以上、または約40%以上、または約50%以上、または約60%以上、または約80%以上、または約100%以上、または約150%以上、または約200%以上、または約300%以上、または約400%以上、または約500%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0063】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
それを必要とする対象では、食事なしでβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と比較して、投与してから約30分以内、または約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内、または約4日以内、または約5日以内、または約6日以内、または約7日以内は、約5%以上、または約10%以上、または約15%以上、または約20%以上、または約25%以上、または約30%以上、または約40%以上、または約50%以上、または約60%以上、または約80%以上、または約100%以上、または約150%以上、または約200%以上、または約300%以上、または約400%以上、または約500%以上大きな曲線下面積(AUC)を持ち、
それを必要とする対象では、食事なしでβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と比較して、約50%~約150%、または約60%~約140%、または約70%~約130%、または約80%~約120%、または約90%~約110%、または約95%~約105%、または約98%~約102%の最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0064】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
それを必要とする対象では、食事なしでβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と比較して、投与してから約30分以内、または約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内、または約4日以内、または約5日以内、または約6日以内、または約7日以内は、約5%以上、または約10%以上、または約15%以上、または約20%以上、または約25%以上、または約30%以上、または約40%以上、または約50%以上、または約60%以上、または約80%以上、または約100%以上、または約150%以上、または約200%以上、または約300%以上、または約400%以上、または約500%以上大きな曲線下面積(AUC)を持ち、
それを必要とする対象では、食事なしでβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と実質的に同じ最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0065】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物(例えば化合物III-2b)またはその医薬として許容可能な塩を約500±400 mg、または約500±300 mg、または約500±200 mg、または約500±100 mg、または約500±90 mg、または約500±80 mg、または約500±70 mg、または約500±60 mg、または約500±50 mg、または約500±40 mg、または約500±30 mg、または約500±20 mg、または約500±10 mg、または約500±5 mg(例えば約500 mg)と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を約500±400 mg、または約500±300 mg、または約500±200 mg、または約500±100 mg、または約500±90 mg、または約500±80 mg、または約500±70 mg、または約500±60 mg、または約500±50 mg、または約500±40 mg、または約500±30 mg、または約500±20 mg、または約500±10 mg、または約500±5 mg(例えば約500 mg)、それを必要とする対象に同じ投与経路で投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
投与から約1日以内は、約4325±3000 ng・時間/ml、または約4325±2500 ng・時間/ml、または約4325±2000 ng・時間/ml、または約4325±1500 ng・時間/ml、または約4325±1000 ng・時間/ml、または約4325±900 ng・時間/ml、または約4325±800 ng・時間/ml、または約4325±700 ng・時間/ml、または約4325±600 ng・時間/ml、または約4325±500 ng・時間/ml、または約4325±400 ng・時間/ml、または約4325±300 ng・時間/ml、または約4325±200 ng・時間/ml、または約4325±100 ng・時間/ml、または約4325±90 ng・時間/ml、または約4325±80 ng・時間/ml、または約4325±70 ng・時間/ml、または約4325±60 ng・時間/ml、または約4325±50 ng・時間/ml、または約4325±40 ng・時間/ml、または約4325±30 ng・時間/ml、または約4325±20 ng・時間/ml、または約4325±10 ng・時間/ml(例えば約4325 ng・時間/ml)の曲線下面積(AUC)を持つ。
【0066】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物(例えば化合物III-2b)またはその医薬として許容可能な塩を約500±400 mg、または約500±300 mg、または約500±200 mg、または約500±100 mg、または約500±90 mg、または約500±80 mg、または約500±70 mg、または約500±60 mg、または約500±50 mg、または約500±40 mg、または約500±30 mg、または約500±20 mg、または約500±10 mg、または約500±5 mg(例えば約500 mg)と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を約500±400 mg、または約500±300 mg、または約500±200 mg、または約500±100 mg、または約500±90 mg、または約500±80 mg、または約500±70 mg、または約500±60 mg、または約500±50 mg、または約500±40 mg、または約500±30 mg、または約500±20 mg、または約500±10 mg、または約500±5 mg(例えば約500 mg)、それを必要とする対象に同じ投与経路で食事とともに投与し(例えば対象は食事を与えられる)、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
投与から約1日以内は、約6600±3000 ng・時間/ml、または約6600±2500 ng・時間/ml、または約6600±2000 ng・時間/ml、または約6600±1500 ng・時間/ml、または約6600±1000 ng・時間/ml、または約6600±900 ng・時間/ml、または約6600±800 ng・時間/ml、または約6600±700 ng・時間/ml、または約6600±600 ng・時間/ml、または約6600±500 ng・時間/ml、または約6600±400 ng・時間/ml、または約6600±300 ng・時間/ml、または約6600±200 ng・時間/ml、または約6600±100 ng・時間/ml、または約6600±90 ng・時間/ml、または約6600±80 ng・時間/ml、または約6600±70 ng・時間/ml、または約6600±60 ng・時間/ml、または約6600±50 ng・時間/ml、または約6600±40 ng・時間/ml、または約6600±30 ng・時間/ml、または約6600±20 ng・時間/ml、または約6600±10 ng・時間/ml(例えば約6600 ng・時間/ml)の曲線下面積(AUC)を持つ。
【0067】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物(例えば化合物III-2b)またはその医薬として許容可能な塩を約500±400 mg、または約500±300 mg、または約500±200 mg、または約500±100 mg、または約500±90 mg、または約500±80 mg、または約500±70 mg、または約500±60 mg、または約500±50 mg、または約500±40 mg、または約500±30 mg、または約500±20 mg、または約500±10 mg、または約500±5 mg(例えば約500 mg)と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を約500±400 mg、または約500±300 mg、または約500±200 mg、または約500±100 mg、または約500±90 mg、または約500±80 mg、または約500±70 mg、または約500±60 mg、または約500±50 mg、または約500±40 mg、または約500±30 mg、または約500±20 mg、または約500±10 mg、または約500±5 mg(例えば約500 mg)、それを必要とする対象に合剤にして投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
投与から約1日以内は、約5100±3000 ng・時間/ml、または約5100±2500 ng・時間/ml、または約5100±2000 ng・時間/ml、または約5100±1500 ng・時間/ml、または約5100±1000 ng・時間/ml、または約5100±900 ng・時間/ml、または約5100±800 ng・時間/ml、または約5100±700 ng・時間/ml、または約5100±600 ng・時間/ml、または約5100±500 ng・時間/ml、または約5100±400 ng・時間/ml、または約5100±300 ng・時間/ml、または約5100±200 ng・時間/ml、または約5100±100 ng・時間/ml、または約5100±90 ng・時間/ml、または約5100±80 ng・時間/ml、または約5100±70 ng・時間/ml、または約5100±60 ng・時間/ml、または約5100±50 ng・時間/ml、または約5100±40 ng・時間/ml、または約5100±30 ng・時間/ml、または約5100±20 ng・時間/ml、または約5100±10 ng・時間/ml(例えば約5100 ng・時間/ml)の曲線下面積(AUC)を持つ。
【0068】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物(例えば化合物III-2b)またはその医薬として許容可能な塩を約500±400 mg、または約500±300 mg、または約500±200 mg、または約500±100 mg、または約500±90 mg、または約500±80 mg、または約500±70 mg、または約500±60 mg、または約500±50 mg、または約500±40 mg、または約500±30 mg、または約500±20 mg、または約500±10 mg、または約500±5 mg(例えば約500 mg)と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を約500±400 mg、または約500±300 mg、または約500±200 mg、または約500±100 mg、または約500±90 mg、または約500±80 mg、または約500±70 mg、または約500±60 mg、または約500±50 mg、または約500±40 mg、または約500±30 mg、または約500±20 mg、または約500±10 mg、または約500±5 mg(例えば約500 mg)、それを必要とする対象に合剤にして食事とともに投与し(例えば対象は食事を与えられる)、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
投与から約1日以内は、約7340±3000 ng・時間/ml、または約7340±2500 ng・時間/ml、または約7340±2000 ng・時間/ml、または約7340±1500 ng・時間/ml、または約7340±1000 ng・時間/ml、または約7340±900 ng・時間/ml、または約7340±800 ng・時間/ml、または約7340±700 ng・時間/ml、または約7340±600 ng・時間/ml、または約7340±500 ng・時間/ml、または約7340±400 ng・時間/ml、または約7340±300 ng・時間/ml、または約7340±200 ng・時間/ml、または約7340±100 ng・時間/ml、または約7340±90 ng・時間/ml、または約7340±80 ng・時間/ml、または約7340±70 ng・時間/ml、または約7340±60 ng・時間/ml、または約7340±50 ng・時間/ml、または約7340±40 ng・時間/ml、または約7340±30 ng・時間/ml、または約7340±20 ng・時間/ml、または約7340±10 ng・時間/ml(例えば約7340 ng・時間/ml)の曲線下面積(AUC)を持つ。
【0069】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約500 mgと、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を約500 mg、それを必要とする対象に投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
投与から約12時間以内は、約4100 ng・時間/ml~約5500 ng・時間/ml、または約4200 ng・時間/ml~約5400 ng・時間/ml、または約4300 ng・時間/ml~約5300 ng・時間/ml、または約4400 ng・時間/ml~約5200 ng・時間/ml、または約4500 ng・時間/ml~約5100 ng・時間/ml、または約4650 ng・時間/ml~約5000 ng・時間/ml、または約4750 ng・時間/ml~約4900 ng・時間/ml、または約4800 ng・時間/ml~約4850 ng・時間/mlの曲線下面積(AUC)を持ち;
約1100 ng/ml~約2500 ng/ml、または約1200 ng/ml~約2400 ng/ml、または約1300 ng/ml~約2300 ng/ml、または約1400 ng/ml~約2200 ng/ml、または約1500 ng/ml~約2100 ng/ml、または約1650 ng/ml~約2000 ng/ml、または約1750 ng/ml~約1900 ng/ml、または約1800 ng/ml~約1850 ng/mlの最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0070】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約500 mgと、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を約500 mg、それを必要とする対象に投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、
投与から約12時間以内は、約7000 ng・時間/ml~約8400 ng・時間/ml、または約7100 ng・時間/ml~約8300 ng・時間/ml、または約7200 ng・時間/ml~約8200 ng・時間/ml、または約7300 ng・時間/ml~約5100 ng・時間/ml、または約7450 ng・時間/ml~約8100 ng・時間/ml、または約7500 ng・時間/ml~約8050 ng・時間/ml、または約7550 ng・時間/ml~約8000 ng・時間/mlの曲線下面積(AUC)を持ち;
約2100 ng/ml~約3300 ng/ml、または約2200 ng/ml~約3200 ng/ml、または約2300 ng/ml~約3100 ng/ml、または約2400 ng/ml~約3000 ng/ml、または約2500 ng/ml~約2900 ng/ml、または約2550 ng/ml~約2800 ng/ml、または約2600 ng/ml~約2750 ng/ml、または約2650 ng/ml~約2700 ng/mlの最大血漿中濃度(Cmax)を持つ。
【0071】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、β-ラクタム化合物とプロベネシドを食事なしで投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0072】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、食事なしでβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と比較して、投与してから約30分以内、または約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内、または約4日以内、または約5日以内、または約6日以内、または約7日以内は、約5%以上、または約10%以上、または約20%以上、または約30%以上、または約40%以上、または約50%以上、または約55%以上、または約60%以上、または約65%以上、または約70%以上、または約100%以上、または約150%以上、または約200%以上、または約300%以上、または約400%以上、または約500%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0073】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、食事なしでβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と比較して、投与してから約12時間以内、または約18時間以内、または約1日以内、または約2日以内、または約3日以内は、約50%以上、または約55%以上、または約60%以上、または約65%以上、または約70%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0074】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、食事なしでβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と比較して、投与してから約12時間以内、または約1日以内、または約2日以内は、約55%以上、または約60%以上、または約65%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0075】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、食事なしでβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と比較して、投与してから約12時間以内は、約55%以上、または約60%以上、または約65%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0076】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、食事なしでβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と比較して、投与してから約1日以内は、約55%以上、または約60%以上、または約65%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0077】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、食事なしでβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と比較して、投与してから約2日以内は、約55%以上、または約60%以上、または約65%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0078】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、それを必要とする対象では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度は、食事なしでβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与された同等な対象(例えば同等な対象は絶食している)と比較して、投与してから約1日以内は、約60%以上大きな曲線下面積(AUC)を持つ。
【0079】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度のAUCとCmaxの一方または両方を、それを必要とする対象において、投与してから最初の約24時間が経過した時点で観察する。
【0080】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度のAUCとCmaxの一方または両方を、それを必要とする対象において、投与してから最初の約2日間が経過した後~最初の約30日以内、または最初の約3日間が経過した後~最初の約20日以内、または最初の約4日間が経過した後~最初の約15日以内、または最初の約5日間が経過した後~最初の約10日以内、または最初の約6日間が経過した後~最初の約8日以内の時点で観察する。
【0081】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度のAUCとCmaxの一方または両方を、それを必要とする対象において、投与してから最初の約7日目の時点で観察する。
【0082】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度のAUCとCmaxの一方または両方を、それを必要とする対象において、投与してから最初の約24時間が経過した後、かつ投与してから約30日目かそれよりも前、または約20日目かそれよりも前、または約15日目かそれよりも前、または約10日目かそれよりも前、または約8日目かそれよりも前、または約7日目かそれよりも前の時点で観察する。
【0083】
いくつかの実施態様では、同等な対象におけるβ-ラクタム化合物の血漿中濃度のAUCとCmaxの一方または両方が、期間の終了時に、投与後1日目の時点と比べて好ましくは約1%~約60%、または約3%~約50%、または約5%~約40%、または約8%~約38%、または約10%~約35%の範囲の量だけ低い。
【0084】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度のAUCとCmaxの一方または両方が、それを必要とする対象では、期間の終了時に、投与後1日目の時点における同等な対象と比べて好ましくは約2%~約100%、または約4%~約80%、または約6%~約60%、または約8%~約40%、または約10%~約30%、または約12%~約25%、または約15%~約20%の範囲の量だけ大きい。
【0085】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.5 ng/ml~約2.5 ng/ml、または約1.6 ng/ml~約2.4 ng/ml、または約1.7 ng/ml~約2.3 ng/ml、または約1.8 ng/ml~約2.2 ng/ml、または約1.9 ng/ml~約2.1 ng/mlの範囲である。
【0086】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.0 ng/mlである。
【0087】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.7 ng/ml~約1.8 ng/ml、または約0.8 ng/ml~約1.7 ng/ml、または約0.9 ng/ml~約1.6 ng/ml、または約1.0 ng/ml~約1.5 ng/ml、または約1.1 ng/ml~約1.4 ng/ml、または約1.2 ng/ml~約1.3 ng/mlの範囲である。
【0088】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.25 ng/mlである。
【0089】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.6 ng/ml~約2.7 ng/ml、または約1.7 ng/ml~約2.6 ng/ml、または約1.8 ng/ml~約2.5 ng/ml、または約1.9 ng/ml~約2.4 ng/ml、または約2.0 ng/ml~約2.3 ng/ml、または約2.1 ng/ml~約2.2 ng/mlの範囲である。
【0090】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.15 ng/mlである。
【0091】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.6 ng/ml~約2.7 ng/ml、または約1.7 ng/ml~約2.6 ng/ml、または約1.8 ng/ml~約2.5 ng/ml、または約1.9 ng/ml~約2.4 ng/ml、または約2.0 ng/ml~約2.3 ng/ml、または約2.1 ng/ml~約2.2 ng/mlの範囲である。
【0092】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.15 ng/mlである。
【0093】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.2 ng/ml~約2.2 ng/ml、または約1.3 ng/ml~約2.1 ng/ml、または約1.4 ng/ml~約2.0 ng/ml、または約1.5 ng/ml~約1.9 ng/ml、または約1.6 ng/ml~約1.8 ng/mlの範囲である。
【0094】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.7 ng/mlである。
【0095】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.8 ng/ml~約1.8 ng/ml、または約0.9 ng/ml~約1.7 ng/ml、または約1.0 ng/ml~約1.6 ng/ml、または約1.1 ng/ml~約1.5 ng/ml、または約1.2 ng/ml~約1.4 ng/mlの範囲である。
【0096】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.3 ng/mlである。
【0097】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.2 ng/ml~約2.2 ng/ml、または約1.3 ng/ml~約2.1 ng/ml、または約1.4 ng/ml~約2.0 ng/ml、または約1.5 ng/ml~約1.9 ng/ml、または約1.6 ng/ml~約1.8 ng/mlの範囲である。
【0098】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.7 ng/mlである。
【0099】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.9 ng/ml~約2.0 ng/ml、または約1.0 ng/ml~約1.9 ng/ml、または約1.1 ng/ml~約1.8 ng/ml、または約1.2 ng/ml~約1.7 ng/ml、または約1.3 ng/ml~約1.6 ng/ml、または約1.4 ng/ml~約1.5 ng/mlの範囲である。
【0100】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.45 ng/mlである。
【0101】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.5時間・ng/ml~約3.2時間・ng/ml、または約2.6時間・ng/ml~約3.1時間・ng/ml、または約2.7時間・ng/ml~約3.0時間・ng/ml、または約2.8時間・ng/ml~約2.9時間・ng/mlの範囲である。
【0102】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.85時間・ng/mlである。
【0103】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.6時間・ng/ml~約2.2時間・ng/ml、または約1.7時間・ng/ml~約2.1時間・ng/ml、または約1.8時間・ng/ml~約2.0時間・ng/mlの範囲である。
【0104】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約1.9時間・ng/mlである。
【0105】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約3.9時間・ng/ml~約4.5時間・ng/ml、または約4.0時間・ng/ml~約4.4時間・ng/ml、または約4.1時間・ng/ml~約4.3時間・ng/mlの範囲である。
【0106】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約4.2時間・ng/mlである。
【0107】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約4.1時間・ng/ml~約4.7時間・ng/ml、または約4.2時間・ng/ml~約4.6時間・ng/ml、または約4.3時間・ng/ml~約4.5時間・ng/mlの範囲である。
【0108】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約4.4時間・ng/mlである。
【0109】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約3.2時間・ng/ml~約4.0時間・ng/ml、または約3.3時間・ng/ml~約3.9時間・ng/ml、または約3.4時間・ng/ml~約3.8時間・ng/ml、または約3.5時間・ng/ml~約3.7時間・ng/mlの範囲である。
【0110】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約3.6時間・ng/mlである。
【0111】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.2時間・ng/ml~約3.1時間・ng/ml、または約2.3時間・ng/ml~約3.0時間・ng/ml、または約2.4時間・ng/ml~約2.9時間・ng/ml、または約2.5時間・ng/ml~約2.8時間・ng/ml、または約2.6時間・ng/ml~約2.7時間・ng/mlの範囲である。
【0112】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約2.65時間・ng/mlである。
【0113】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約3.4時間・ng/ml~約4.3時間・ng/ml、または約3.5時間・ng/ml~約4.2時間・ng/ml、または約3.6時間・ng/ml~約4.1時間・ng/ml、または約3.7時間・ng/ml~約4.0時間・ng/ml、または約3.8時間・ng/ml~約3.9時間・ng/mlの範囲である。
【0114】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約3.85時間・ng/mlである。
【0115】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約3.9時間・ng/ml~約4.7時間・ng/ml、または約4.0時間・ng/ml~約4.6時間・ng/ml、または約4.1時間・ng/ml~約4.4時間・ng/ml、または約4.2時間・ng/ml~約4.3時間・ng/mlの範囲である。
【0116】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約4.25時間・ng/mlである。
【0117】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.5 ng/ml、約0.55 ng/ml、約0.6 ng/ml、約0.65 ng/ml、約0.7 ng/ml、約0.75 ng/ml、約0.8 ng/ml、約0.85 ng/ml、約0.9 ng/ml、約0.95 ng/ml、約1 ng/ml、約1.05 ng/ml、約1.1 ng/ml、約1.15 ng/ml、約1.2 ng/ml、約1.25 ng/ml、約1.3 ng/ml、約1.35 ng/ml、約1.4 ng/ml、約1.45 ng/ml、約1.5 ng/ml、約1.55 ng/ml、約1.6 ng/ml、約1.65 ng/ml、約1.7 ng/ml、約1.75 ng/ml、約1.8 ng/ml、約1.85 ng/ml、約1.9 ng/ml、約1.95 ng/ml、約2 ng/ml、約2.05 ng/ml、約2.1 ng/ml、約2.15 ng/ml、約2.2 ng/ml、約2.25 ng/ml、約2.3 ng/ml、約2.35 ng/ml、約2.4 ng/ml、約2.45 ng/ml、約2.5 ng/ml、約2.55 ng/ml、約2.6 ng/ml、約2.65 ng/ml、約2.7 ng/ml、約2.75 ng/ml、約2.8 ng/ml、約2.85 ng/ml、約2.9 ng/ml、約2.95 ng/ml、約3 ng/ml、約3.1 ng/ml、約3.2 ng/ml、約3.3 ng/ml、約3.4 ng/ml、約3.5 ng/ml、約3.6 ng/ml、約3.7 ng/ml、約3.8 ng/ml、約3.9 ng/ml、約4 ng/ml、約4.1 ng/ml、約4.2 ng/ml、約4.3 ng/ml、約4.4 ng/ml、約4.5 ng/ml、約4.6 ng/ml、約4.7 ng/ml、約4.8 ng/ml、約4.9 ng/ml、約5 ng/ml、約5.5 ng/ml、約6 ng/ml、約6.5 ng/ml、約7 ng/ml、約7.5 ng/ml、約8 ng/ml、約8.5 ng/ml、約9 ng/ml、約9.5 ng/ml、約10 ng/ml、約11 ng/ml、約12 ng/ml、約13 ng/ml、約14 ng/ml、約15 ng/ml、約16 ng/ml、約17 ng/ml、約18 ng/ml、約19 ng/ml、約20 ng/ml、約25 ng/ml、約30 ng/ml、約35 ng/ml、約40 ng/ml、約45 ng/ml、約50 ng/ml、約60 ng/ml、約70 ng/ml、約80 ng/ml、約90 ng/ml、約100 ng/mlのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0118】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.5 ng/ml、約0.55 ng/ml、約0.6 ng/ml、約0.65 ng/ml、約0.7 ng/ml、約0.75 ng/ml、約0.8 ng/ml、約0.85 ng/ml、約0.9 ng/ml、約0.95 ng/ml、約1 ng/ml、約1.05 ng/ml、約1.1 ng/ml、約1.15 ng/ml、約1.2 ng/ml、約1.25 ng/ml、約1.3 ng/ml、約1.35 ng/ml、約1.4 ng/ml、約1.45 ng/ml、約1.5 ng/ml、約1.55 ng/ml、約1.6 ng/ml、約1.65 ng/ml、約1.7 ng/ml、約1.75 ng/ml、約1.8 ng/ml、約1.85 ng/ml、約1.9 ng/ml、約1.95 ng/ml、約2 ng/ml、約2.05 ng/ml、約2.1 ng/ml、約2.15 ng/ml、約2.2 ng/ml、約2.25 ng/ml、約2.3 ng/ml、約2.35 ng/ml、約2.4 ng/ml、約2.45 ng/ml、約2.5 ng/ml、約2.55 ng/ml、約2.6 ng/ml、約2.65 ng/ml、約2.7 ng/ml、約2.75 ng/ml、約2.8 ng/ml、約2.85 ng/ml、約2.9 ng/ml、約2.95 ng/ml、約3 ng/ml、約3.1 ng/ml、約3.2 ng/ml、約3.3 ng/ml、約3.4 ng/ml、約3.5 ng/ml、約3.6 ng/ml、約3.7 ng/ml、約3.8 ng/ml、約3.9 ng/ml、約4 ng/ml、約4.1 ng/ml、約4.2 ng/ml、約4.3 ng/ml、約4.4 ng/ml、約4.5 ng/ml、約4.6 ng/ml、約4.7 ng/ml、約4.8 ng/ml、約4.9 ng/ml、約5 ng/ml、約5.5 ng/ml、約6 ng/ml、約6.5 ng/ml、約7 ng/ml、約7.5 ng/ml、約8 ng/ml、約8.5 ng/ml、約9 ng/ml、約9.5 ng/ml、約10 ng/ml、約11 ng/ml、約12 ng/ml、約13 ng/ml、約14 ng/ml、約15 ng/ml、約16 ng/ml、約17 ng/ml、約18 ng/ml、約19 ng/ml、約20 ng/ml、約25 ng/ml、約30 ng/ml、約35 ng/ml、約40 ng/ml、約45 ng/ml、約50 ng/ml、約60 ng/ml、約70 ng/ml、約80 ng/ml、約90 ng/ml、約100 ng/mlのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0119】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.5 ng/ml、約0.55 ng/ml、約0.6 ng/ml、約0.65 ng/ml、約0.7 ng/ml、約0.75 ng/ml、約0.8 ng/ml、約0.85 ng/ml、約0.9 ng/ml、約0.95 ng/ml、約1 ng/ml、約1.05 ng/ml、約1.1 ng/ml、約1.15 ng/ml、約1.2 ng/ml、約1.25 ng/ml、約1.3 ng/ml、約1.35 ng/ml、約1.4 ng/ml、約1.45 ng/ml、約1.5 ng/ml、約1.55 ng/ml、約1.6 ng/ml、約1.65 ng/ml、約1.7 ng/ml、約1.75 ng/ml、約1.8 ng/ml、約1.85 ng/ml、約1.9 ng/ml、約1.95 ng/ml、約2 ng/ml、約2.05 ng/ml、約2.1 ng/ml、約2.15 ng/ml、約2.2 ng/ml、約2.25 ng/ml、約2.3 ng/ml、約2.35 ng/ml、約2.4 ng/ml、約2.45 ng/ml、約2.5 ng/ml、約2.55 ng/ml、約2.6 ng/ml、約2.65 ng/ml、約2.7 ng/ml、約2.75 ng/ml、約2.8 ng/ml、約2.85 ng/ml、約2.9 ng/ml、約2.95 ng/ml、約3 ng/ml、約3.1 ng/ml、約3.2 ng/ml、約3.3 ng/ml、約3.4 ng/ml、約3.5 ng/ml、約3.6 ng/ml、約3.7 ng/ml、約3.8 ng/ml、約3.9 ng/ml、約4 ng/ml、約4.1 ng/ml、約4.2 ng/ml、約4.3 ng/ml、約4.4 ng/ml、約4.5 ng/ml、約4.6 ng/ml、約4.7 ng/ml、約4.8 ng/ml、約4.9 ng/ml、約5 ng/ml、約5.5 ng/ml、約6 ng/ml、約6.5 ng/ml、約7 ng/ml、約7.5 ng/ml、約8 ng/ml、約8.5 ng/ml、約9 ng/ml、約9.5 ng/ml、約10 ng/ml、約11 ng/ml、約12 ng/ml、約13 ng/ml、約14 ng/ml、約15 ng/ml、約16 ng/ml、約17 ng/ml、約18 ng/ml、約19 ng/ml、約20 ng/ml、約25 ng/ml、約30 ng/ml、約35 ng/ml、約40 ng/ml、約45 ng/ml、約50 ng/ml、約60 ng/ml、約70 ng/ml、約80 ng/ml、約90 ng/ml、約100 ng/mlのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0120】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.5 ng/ml、約0.55 ng/ml、約0.6 ng/ml、約0.65 ng/ml、約0.7 ng/ml、約0.75 ng/ml、約0.8 ng/ml、約0.85 ng/ml、約0.9 ng/ml、約0.95 ng/ml、約1 ng/ml、約1.05 ng/ml、約1.1 ng/ml、約1.15 ng/ml、約1.2 ng/ml、約1.25 ng/ml、約1.3 ng/ml、約1.35 ng/ml、約1.4 ng/ml、約1.45 ng/ml、約1.5 ng/ml、約1.55 ng/ml、約1.6 ng/ml、約1.65 ng/ml、約1.7 ng/ml、約1.75 ng/ml、約1.8 ng/ml、約1.85 ng/ml、約1.9 ng/ml、約1.95 ng/ml、約2 ng/ml、約2.05 ng/ml、約2.1 ng/ml、約2.15 ng/ml、約2.2 ng/ml、約2.25 ng/ml、約2.3 ng/ml、約2.35 ng/ml、約2.4 ng/ml、約2.45 ng/ml、約2.5 ng/ml、約2.55 ng/ml、約2.6 ng/ml、約2.65 ng/ml、約2.7 ng/ml、約2.75 ng/ml、約2.8 ng/ml、約2.85 ng/ml、約2.9 ng/ml、約2.95 ng/ml、約3 ng/ml、約3.1 ng/ml、約3.2 ng/ml、約3.3 ng/ml、約3.4 ng/ml、約3.5 ng/ml、約3.6 ng/ml、約3.7 ng/ml、約3.8 ng/ml、約3.9 ng/ml、約4 ng/ml、約4.1 ng/ml、約4.2 ng/ml、約4.3 ng/ml、約4.4 ng/ml、約4.5 ng/ml、約4.6 ng/ml、約4.7 ng/ml、約4.8 ng/ml、約4.9 ng/ml、約5 ng/ml、約5.5 ng/ml、約6 ng/ml、約6.5 ng/ml、約7 ng/ml、約7.5 ng/ml、約8 ng/ml、約8.5 ng/ml、約9 ng/ml、約9.5 ng/ml、約10 ng/ml、約11 ng/ml、約12 ng/ml、約13 ng/ml、約14 ng/ml、約15 ng/ml、約16 ng/ml、約17 ng/ml、約18 ng/ml、約19 ng/ml、約20 ng/ml、約25 ng/ml、約30 ng/ml、約35 ng/ml、約40 ng/ml、約45 ng/ml、約50 ng/ml、約60 ng/ml、約70 ng/ml、約80 ng/ml、約90 ng/ml、約100 ng/mlのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0121】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.5時間・ng/ml、約0.55時間・ng/ml、約0.6時間・ng/ml、約0.65時間・ng/ml、約0.7時間・ng/ml、約0.75時間・ng/ml、約0.8時間・ng/ml、約0.85時間・ng/ml、約0.9時間・ng/ml、約0.95時間・ng/ml、約1時間・ng/ml、約1.05時間・ng/ml、約1.1時間・ng/ml、約1.15時間・ng/ml、約1.2時間・ng/ml、約1.25時間・ng/ml、約1.3時間・ng/ml、約1.35時間・ng/ml、約1.4時間・ng/ml、約1.45時間・ng/ml、約1.5時間・ng/ml、約1.55時間・ng/ml、約1.6時間・ng/ml、約1.65時間・ng/ml、約1.7時間・ng/ml、約1.75時間・ng/ml、約1.8時間・ng/ml、約1.85時間・ng/ml、約1.9時間・ng/ml、約1.95時間・ng/ml、約2時間・ng/ml、約2.05時間・ng/ml、約2.1時間・ng/ml、約2.15時間・ng/ml、約2.2時間・ng/ml、約2.25時間・ng/ml、約2.3時間・ng/ml、約2.35時間・ng/ml、約2.4時間・ng/ml、約2.45時間・ng/ml、約2.5時間・ng/ml、約2.55時間・ng/ml、約2.6時間・ng/ml、約2.65時間・ng/ml、約2.7時間・ng/ml、約2.75時間・ng/ml、約2.8時間・ng/ml、約2.85時間・ng/ml、約2.9時間・ng/ml、約2.95時間・ng/ml、約3時間・ng/ml、約3.1時間・ng/ml、約3.2時間・ng/ml、約3.3時間・ng/ml、約3.4時間・ng/ml、約3.5時間・ng/ml、約3.6時間・ng/ml、約3.7時間・ng/ml、約3.8時間・ng/ml、約3.9時間・ng/ml、約4時間・ng/ml、約4.1時間・ng/ml、約4.2時間・ng/ml、約4.3時間・ng/ml、約4.4時間・ng/ml、約4.5時間・ng/ml、約4.6時間・ng/ml、約4.7時間・ng/ml、約4.8時間・ng/ml、約4.9時間・ng/ml、約5時間・ng/ml、約5.5時間・ng/ml、約6時間・ng/ml、約6.5時間・ng/ml、約7時間・ng/ml、約7.5時間・ng/ml、約8時間・ng/ml、約8.5時間・ng/ml、約9時間・ng/ml、約9.5時間・ng/ml、約10時間・ng/ml、約11時間・ng/ml、約12時間・ng/ml、約13時間・ng/ml、約14時間・ng/ml、約15時間・ng/ml、約16時間・ng/ml、約17時間・ng/ml、約18時間・ng/ml、約19時間・ng/ml、約20時間・ng/ml、約25時間・ng/ml、約30時間・ng/ml、約35時間・ng/ml、約40時間・ng/ml、約45時間・ng/ml、約50時間・ng/ml、約60時間・ng/ml、約70時間・ng/ml、約80時間・ng/ml、約90時間・ng/ml、約100時間・ng/mlのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0122】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.5時間・ng/ml、約0.55時間・ng/ml、約0.6時間・ng/ml、約0.65時間・ng/ml、約0.7時間・ng/ml、約0.75時間・ng/ml、約0.8時間・ng/ml、約0.85時間・ng/ml、約0.9時間・ng/ml、約0.95時間・ng/ml、約1時間・ng/ml、約1.05時間・ng/ml、約1.1時間・ng/ml、約1.15時間・ng/ml、約1.2時間・ng/ml、約1.25時間・ng/ml、約1.3時間・ng/ml、約1.35時間・ng/ml、約1.4時間・ng/ml、約1.45時間・ng/ml、約1.5時間・ng/ml、約1.55時間・ng/ml、約1.6時間・ng/ml、約1.65時間・ng/ml、約1.7時間・ng/ml、約1.75時間・ng/ml、約1.8時間・ng/ml、約1.85時間・ng/ml、約1.9時間・ng/ml、約1.95時間・ng/ml、約2時間・ng/ml、約2.05時間・ng/ml、約2.1時間・ng/ml、約2.15時間・ng/ml、約2.2時間・ng/ml、約2.25時間・ng/ml、約2.3時間・ng/ml、約2.35時間・ng/ml、約2.4時間・ng/ml、約2.45時間・ng/ml、約2.5時間・ng/ml、約2.55時間・ng/ml、約2.6時間・ng/ml、約2.65時間・ng/ml、約2.7時間・ng/ml、約2.75時間・ng/ml、約2.8時間・ng/ml、約2.85時間・ng/ml、約2.9時間・ng/ml、約2.95時間・ng/ml、約3時間・ng/ml、約3.1時間・ng/ml、約3.2時間・ng/ml、約3.3時間・ng/ml、約3.4時間・ng/ml、約3.5時間・ng/ml、約3.6時間・ng/ml、約3.7時間・ng/ml、約3.8時間・ng/ml、約3.9時間・ng/ml、約4時間・ng/ml、約4.1時間・ng/ml、約4.2時間・ng/ml、約4.3時間・ng/ml、約4.4時間・ng/ml、約4.5時間・ng/ml、約4.6時間・ng/ml、約4.7時間・ng/ml、約4.8時間・ng/ml、約4.9時間・ng/ml、約5時間・ng/ml、約5.5時間・ng/ml、約6時間・ng/ml、約6.5時間・ng/ml、約7時間・ng/ml、約7.5時間・ng/ml、約8時間・ng/ml、約8.5時間・ng/ml、約9時間・ng/ml、約9.5時間・ng/ml、約10時間・ng/ml、約11時間・ng/ml、約12時間・ng/ml、約13時間・ng/ml、約14時間・ng/ml、約15時間・ng/ml、約16時間・ng/ml、約17時間・ng/ml、約18時間・ng/ml、約19時間・ng/ml、約20時間・ng/ml、約25時間・ng/ml、約30時間・ng/ml、約35時間・ng/ml、約40時間・ng/ml、約45時間・ng/ml、約50時間・ng/ml、約60時間・ng/ml、約70時間・ng/ml、約80時間・ng/ml、約90時間・ng/ml、約100時間・ng/mlのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0123】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.5時間・ng/ml、約0.55時間・ng/ml、約0.6時間・ng/ml、約0.65時間・ng/ml、約0.7時間・ng/ml、約0.75時間・ng/ml、約0.8時間・ng/ml、約0.85時間・ng/ml、約0.9時間・ng/ml、約0.95時間・ng/ml、約1時間・ng/ml、約1.05時間・ng/ml、約1.1時間・ng/ml、約1.15時間・ng/ml、約1.2時間・ng/ml、約1.25時間・ng/ml、約1.3時間・ng/ml、約1.35時間・ng/ml、約1.4時間・ng/ml、約1.45時間・ng/ml、約1.5時間・ng/ml、約1.55時間・ng/ml、約1.6時間・ng/ml、約1.65時間・ng/ml、約1.7時間・ng/ml、約1.75時間・ng/ml、約1.8時間・ng/ml、約1.85時間・ng/ml、約1.9時間・ng/ml、約1.95時間・ng/ml、約2時間・ng/ml、約2.05時間・ng/ml、約2.1時間・ng/ml、約2.15時間・ng/ml、約2.2時間・ng/ml、約2.25時間・ng/ml、約2.3時間・ng/ml、約2.35時間・ng/ml、約2.4時間・ng/ml、約2.45時間・ng/ml、約2.5時間・ng/ml、約2.55時間・ng/ml、約2.6時間・ng/ml、約2.65時間・ng/ml、約2.7時間・ng/ml、約2.75時間・ng/ml、約2.8時間・ng/ml、約2.85時間・ng/ml、約2.9時間・ng/ml、約2.95時間・ng/ml、約3時間・ng/ml、約3.1時間・ng/ml、約3.2時間・ng/ml、約3.3時間・ng/ml、約3.4時間・ng/ml、約3.5時間・ng/ml、約3.6時間・ng/ml、約3.7時間・ng/ml、約3.8時間・ng/ml、約3.9時間・ng/ml、約4時間・ng/ml、約4.1時間・ng/ml、約4.2時間・ng/ml、約4.3時間・ng/ml、約4.4時間・ng/ml、約4.5時間・ng/ml、約4.6時間・ng/ml、約4.7時間・ng/ml、約4.8時間・ng/ml、約4.9時間・ng/ml、約5時間・ng/ml、約5.5時間・ng/ml、約6時間・ng/ml、約6.5時間・ng/ml、約7時間・ng/ml、約7.5時間・ng/ml、約8時間・ng/ml、約8.5時間・ng/ml、約9時間・ng/ml、約9.5時間・ng/ml、約10時間・ng/ml、約11時間・ng/ml、約12時間・ng/ml、約13時間・ng/ml、約14時間・ng/ml、約15時間・ng/ml、約16時間・ng/ml、約17時間・ng/ml、約18時間・ng/ml、約19時間・ng/ml、約20時間・ng/ml、約25時間・ng/ml、約30時間・ng/ml、約35時間・ng/ml、約40時間・ng/ml、約45時間・ng/ml、約50時間・ng/ml、約60時間・ng/ml、約70時間・ng/ml、約80時間・ng/ml、約90時間・ng/ml、約100時間・ng/mlのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0124】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、毎日投与するβ-ラクタム化合物1 mg当たり約0.5時間・ng/ml、約0.55時間・ng/ml、約0.6時間・ng/ml、約0.65時間・ng/ml、約0.7時間・ng/ml、約0.75時間・ng/ml、約0.8時間・ng/ml、約0.85時間・ng/ml、約0.9時間・ng/ml、約0.95時間・ng/ml、約1時間・ng/ml、約1.05時間・ng/ml、約1.1時間・ng/ml、約1.15時間・ng/ml、約1.2時間・ng/ml、約1.25時間・ng/ml、約1.3時間・ng/ml、約1.35時間・ng/ml、約1.4時間・ng/ml、約1.45時間・ng/ml、約1.5時間・ng/ml、約1.55時間・ng/ml、約1.6時間・ng/ml、約1.65時間・ng/ml、約1.7時間・ng/ml、約1.75時間・ng/ml、約1.8時間・ng/ml、約1.85時間・ng/ml、約1.9時間・ng/ml、約1.95時間・ng/ml、約2時間・ng/ml、約2.05時間・ng/ml、約2.1時間・ng/ml、約2.15時間・ng/ml、約2.2時間・ng/ml、約2.25時間・ng/ml、約2.3時間・ng/ml、約2.35時間・ng/ml、約2.4時間・ng/ml、約2.45時間・ng/ml、約2.5時間・ng/ml、約2.55時間・ng/ml、約2.6時間・ng/ml、約2.65時間・ng/ml、約2.7時間・ng/ml、約2.75時間・ng/ml、約2.8時間・ng/ml、約2.85時間・ng/ml、約2.9時間・ng/ml、約2.95時間・ng/ml、約3時間・ng/ml、約3.1時間・ng/ml、約3.2時間・ng/ml、約3.3時間・ng/ml、約3.4時間・ng/ml、約3.5時間・ng/ml、約3.6時間・ng/ml、約3.7時間・ng/ml、約3.8時間・ng/ml、約3.9時間・ng/ml、約4時間・ng/ml、約4.1時間・ng/ml、約4.2時間・ng/ml、約4.3時間・ng/ml、約4.4時間・ng/ml、約4.5時間・ng/ml、約4.6時間・ng/ml、約4.7時間・ng/ml、約4.8時間・ng/ml、約4.9時間・ng/ml、約5時間・ng/ml、約5.5時間・ng/ml、約6時間・ng/ml、約6.5時間・ng/ml、約7時間・ng/ml、約7.5時間・ng/ml、約8時間・ng/ml、約8.5時間・ng/ml、約9時間・ng/ml、約9.5時間・ng/ml、約10時間・ng/ml、約11時間・ng/ml、約12時間・ng/ml、約13時間・ng/ml、約14時間・ng/ml、約15時間・ng/ml、約16時間・ng/ml、約17時間・ng/ml、約18時間・ng/ml、約19時間・ng/ml、約20時間・ng/ml、約25時間・ng/ml、約30時間・ng/ml、約35時間・ng/ml、約40時間・ng/ml、約45時間・ng/ml、約50時間・ng/ml、約60時間・ng/ml、約70時間・ng/ml、約80時間・ng/ml、約90時間・ng/ml、約100時間・ng/mlのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0125】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、約1500 ng/ml~約2500 ng/ml、約1600 ng/ml~約2400 ng/ml、約1700 ng/ml~約2300 ng/ml、約1800 ng/ml~約2200 ng/ml、約1900 ng/ml~約2100 ng/ml、約1950 ng/ml~約2050 ng/ml、約1980 ng/ml~約2020 ng/ml、約1990 ng/ml~約2010 ng/mlのいずれかの範囲である。
【0126】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、約2000 ng/mlである。
【0127】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、約700 ng/ml~約1800 ng/ml、約800 ng/ml~約1700 ng/ml、約900 ng/ml~約1600 ng/ml、約1000 ng/ml~約1500 ng/ml、約1100 ng/ml~約1400 ng/ml、約1200 ng/ml~約1300 ng/ml、約1230 ng/ml~約1270 ng/ml、約1240 ng/ml~約1260 ng/mlのいずれかの範囲である。
【0128】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、約1250 ng/mlである。
【0129】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、約1600 ng/ml~約2700 ng/ml、約1700 ng/ml~約2600 ng/ml、約1800 ng/ml~約2500 ng/ml、約1900 ng/ml~約2400 ng/ml、約2000 ng/ml~約2300 ng/ml、約2100 ng/ml~約2200 ng/ml、約2130 ng/ml~約2170 ng/ml、約2140 ng/ml~約2160 ng/mlのいずれかの範囲である。
【0130】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、約2150 ng/mlである。
【0131】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、約1600 ng/ml~約2700 ng/ml、約1700 ng/ml~約2600 ng/ml、約1800 ng/ml~約2500 ng/ml、約1900 ng/ml~約2400 ng/ml、約2000 ng/ml~約2300 ng/ml、約2050 ng/ml~約2200 ng/ml、約2100 ng/ml~約2140 ng/ml、約2110 ng/ml~約2130 ng/mlのいずれかの範囲である。
【0132】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、約2120 ng/mlである。
【0133】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、約1200 ng/ml~約2200 ng/ml、約1300 ng/ml~約2100 ng/ml、約1400 ng/ml~約2000 ng/ml、約1500 ng/ml~約1900 ng/ml、約1600 ng/ml~約1800 ng/ml、約1650 ng/ml~約1750 ng/ml、約1680 ng/ml~約1720 ng/ml、約1690 ng/ml~約1710 ng/mlのいずれかの範囲である。
【0134】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、約1700 ng/mlである。
【0135】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、約800 ng/ml~約1800 ng/ml、約900 ng/ml~約1700 ng/ml、約1000 ng/ml~約1600 ng/ml、約1100 ng/ml~約1500 ng/ml、約1200 ng/ml~約1400 ng/ml、約1250 ng/ml~約1350 ng/ml、約1270 ng/ml~約1310 ng/ml、約1280 ng/ml~約1300 ng/mlのいずれかの範囲である。
【0136】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、約1290 ng/mlである。
【0137】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、約1200 ng/ml~約2200 ng/ml、約1300 ng/ml~約2100 ng/ml、約1400 ng/ml~約2000 ng/ml、約1500 ng/ml~約1900 ng/ml、約1600 ng/ml~約1850 ng/ml、約1650 ng/ml~約1800 ng/ml、約1700 ng/ml~約1740 ng/ml、約1710 ng/ml~約1730 ng/mlのいずれかの範囲である。
【0138】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、約1720 ng/mlである。
【0139】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、約900 ng/ml~約2000 ng/ml、約1000 ng/ml~約1900 ng/ml、約1100 ng/ml~約1800 ng/ml、約1200 ng/ml~約1700 ng/ml、約1300 ng/ml~約1600 ng/ml、約1400 ng/ml~約1550 ng/ml、約1460 ng/ml~約1500 ng/ml、約1470 ng/ml~約1490 ng/mlのいずれかの範囲である。
【0140】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、約1480 ng/mlである。
【0141】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、約2500時間・ng/ml~約3200時間・ng/ml、約2600時間・ng/ml~約3100時間・ng/ml、約2700時間・ng/ml~約3000時間・ng/ml、約2750時間・ng/ml~約2950時間・ng/ml、約2800時間・ng/ml~約2870時間・ng/ml、約2810時間・ng/ml~約2860時間・ng/ml、約2820時間・ng/ml~約2850時間・ng/mlのいずれかの範囲である。
【0142】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、約2840時間・ng/mlである。
【0143】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、約1600時間・ng/ml~約2200時間・ng/ml、約1700時間・ng/ml~約2100時間・ng/ml、約1800時間・ng/ml~約2000時間・ng/ml、約1850時間・ng/ml~約1950時間・ng/ml、約1860時間・ng/ml~約1920時間・ng/ml、約1870時間・ng/ml~約1910時間・ng/ml、約1880時間・ng/ml~約1900時間・ng/mlのいずれかの範囲である。
【0144】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、約1890時間・ng/mlである。
【0145】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、約3900時間・ng/ml~約4500時間・ng/ml、約4000時間・ng/ml~約4400時間・ng/ml、約4100時間・ng/ml~約4300時間・ng/ml、約4150時間・ng/ml~約4250時間・ng/ml、約4160時間・ng/ml~約4220時間・ng/ml、約4170時間・ng/ml~約4210時間・ng/ml、約4180時間・ng/ml~約4200時間・ng/mlのいずれかの範囲である。
【0146】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、約4190時間・ng/mlである。
【0147】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、約4100時間・ng/ml~約4700時間・ng/ml、約4200時間・ng/ml~約4600時間・ng/ml、約4300時間・ng/ml~約4500時間・ng/ml、約4350時間・ng/ml~約4450時間・ng/ml、約4370時間・ng/ml~約4430時間・ng/ml、約4380時間・ng/ml~約4420時間・ng/ml、約4390時間・ng/ml~約4410時間・ng/mlのいずれかの範囲である。
【0148】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、約4400時間・ng/mlである。
【0149】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、約3200時間・ng/ml~約4000時間・ng/ml、約3300時間・ng/ml~約3900時間・ng/ml、約3400時間・ng/ml~約3800時間・ng/ml、約3500時間・ng/ml~約3700時間・ng/ml、約3590時間・ng/ml~約3650時間・ng/ml、約3600時間・ng/ml~約3640時間・ng/ml、約3610時間・ng/ml~約3630時間・ng/mlのいずれかの範囲である。
【0150】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、約3620時間・ng/mlである。
【0151】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、約2200時間・ng/ml~約3100時間・ng/ml、約2300時間・ng/ml~約3000時間・ng/ml、約2400時間・ng/ml~約2900時間・ng/ml、約2500時間・ng/ml~約2800時間・ng/ml、約2600時間・ng/ml~約2700時間・ng/ml、約2610時間・ng/ml~約2650時間・ng/ml、約2620時間・ng/ml~約2640時間・ng/mlのいずれかの範囲である。
【0152】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、約2630時間・ng/mlである。
【0153】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、約3400時間・ng/ml~約4300時間・ng/ml、約3500時間・ng/ml~約4200時間・ng/ml、約3600時間・ng/ml~約4100時間・ng/ml、約3700時間・ng/ml~約4000時間・ng/ml、約3800時間・ng/ml~約3900時間・ng/ml、約3840時間・ng/ml~約3880時間・ng/ml、約3850時間・ng/ml~約3870時間・ng/mlのいずれかの範囲である。
【0154】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、約3860時間・ng/mlである。
【0155】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、約3900時間・ng/ml~約4700時間・ng/ml、約4000時間・ng/ml~約4600時間・ng/ml、約4100時間・ng/ml~約4400時間・ng/ml、約4200時間・ng/ml~約4400時間・ng/ml、約4250時間・ng/ml~約4350時間・ng/ml、約4260時間・ng/ml~約4300時間・ng/ml、約4270時間・ng/ml~約4290時間・ng/mlのいずれかの範囲である。
【0156】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度で得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、約4280時間・ng/mlである。
【0157】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度に関して得られるCmaxは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、約100 ng/ml、約150 ng/ml、約200 ng/ml、約250 ng/ml、約300 ng/ml、約350 ng/ml、約400 ng/ml、約450 ng/ml、約500 ng/ml、約550 ng/ml、約600 ng/ml、約650 ng/ml、約700 ng/ml、約750 ng/ml、約800 ng/ml、約850 ng/ml、約900 ng/ml、約950 ng/ml、約1000 ng/ml、約1050 ng/ml、約1100 ng/ml、約1150 ng/ml、約1200 ng/ml、約1250 ng/ml、約1300 ng/ml、約1350 ng/ml、約1400 ng/ml、約1450 ng/ml、約1500 ng/ml、約1550 ng/ml、約1600 ng/ml、約1650 ng/ml、約1700 ng/ml、約1750 ng/ml、約1800 ng/ml、約1850 ng/ml、約1900 ng/ml、約1950 ng/ml、約2000 ng/ml、約2050 ng/ml、約2100 ng/ml、約2150 ng/ml、約2200 ng/ml、約2250 ng/ml、約2300 ng/ml、約2350 ng/ml、約2400 ng/ml、約2450 ng/ml、約2500 ng/ml、約2550 ng/ml、約2600 ng/ml、約2650 ng/ml、約2700 ng/ml、約2750 ng/ml、約2800 ng/ml、約2850 ng/ml、約2900 ng/ml、約2950 ng/ml、約3000 ng/ml、約3050 ng/ml、約3100 ng/ml、約3150 ng/ml、約3200 ng/ml、約3250 ng/ml、約3300 ng/ml、約3350 ng/ml、約3400 ng/ml、約3450 ng/ml、約3500 ng/ml、約3550 ng/ml、約3600 ng/ml、約3650 ng/ml、約3700 ng/ml、約3750 ng/ml、約3800 ng/ml、約3850 ng/ml、約3900 ng/ml、約3950 ng/ml、約4000 ng/ml、約4050 ng/ml、約4100 ng/ml、約4150 ng/ml、約4200 ng/ml、約4250 ng/ml、約4300 ng/ml、約4350 ng/ml、約4400 ng/ml、約4450 ng/ml、約4500 ng/ml、約4550 ng/ml、約4600 ng/ml、約4650 ng/ml、約4700 ng/ml、約4750 ng/ml、約4800 ng/ml、約4850 ng/ml、約4900 ng/ml、約4950 ng/ml、約5000 ng/ml、約5100 ng/ml、約5200 ng/ml、約5300 ng/ml、約5400 ng/ml、約5500 ng/ml、約5600 ng/ml、約5700 ng/ml、約5800 ng/ml、約5900 ng/ml、約6000 ng/ml、約6500 ng/ml、約7000 ng/ml、約7500 ng/ml、約8000 ng/ml、約8500 ng/ml、約9000 ng/ml、約9500 ng/ml、約10000 ng/ml、約11000 ng/ml、約12000 ng/ml、約13000 ng/ml、約14000 ng/ml、約15000 ng/ml、約16000 ng/ml、約17000 ng/ml、約18000 ng/ml、約19000 ng/ml、約20000 ng/mLのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0158】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度に関して得られるCmaxは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、約100 ng/ml、約150 ng/ml、約200 ng/ml、約250 ng/ml、約300 ng/ml、約350 ng/ml、約400 ng/ml、約450 ng/ml、約500 ng/ml、約550 ng/ml、約600 ng/ml、約650 ng/ml、約700 ng/ml、約750 ng/ml、約800 ng/ml、約850 ng/ml、約900 ng/ml、約950 ng/ml、約1000 ng/ml、約1050 ng/ml、約1100 ng/ml、約1150 ng/ml、約1200 ng/ml、約1250 ng/ml、約1300 ng/ml、約1350 ng/ml、約1400 ng/ml、約1450 ng/ml、約1500 ng/ml、約1550 ng/ml、約1600 ng/ml、約1650 ng/ml、約1700 ng/ml、約1750 ng/ml、約1800 ng/ml、約1850 ng/ml、約1900 ng/ml、約1950 ng/ml、約2000 ng/ml、約2050 ng/ml、約2100 ng/ml、約2150 ng/ml、約2200 ng/ml、約2250 ng/ml、約2300 ng/ml、約2350 ng/ml、約2400 ng/ml、約2450 ng/ml、約2500 ng/ml、約2550 ng/ml、約2600 ng/ml、約2650 ng/ml、約2700 ng/ml、約2750 ng/ml、約2800 ng/ml、約2850 ng/ml、約2900 ng/ml、約2950 ng/ml、約3000 ng/ml、約3050 ng/ml、約3100 ng/ml、約3150 ng/ml、約3200 ng/ml、約3250 ng/ml、約3300 ng/ml、約3350 ng/ml、約3400 ng/ml、約3450 ng/ml、約3500 ng/ml、約3550 ng/ml、約3600 ng/ml、約3650 ng/ml、約3700 ng/ml、約3750 ng/ml、約3800 ng/ml、約3850 ng/ml、約3900 ng/ml、約3950 ng/ml、約4000 ng/ml、約4050 ng/ml、約4100 ng/ml、約4150 ng/ml、約4200 ng/ml、約4250 ng/ml、約4300 ng/ml、約4350 ng/ml、約4400 ng/ml、約4450 ng/ml、約4500 ng/ml、約4550 ng/ml、約4600 ng/ml、約4650 ng/ml、約4700 ng/ml、約4750 ng/ml、約4800 ng/ml、約4850 ng/ml、約4900 ng/ml、約4950 ng/ml、約5000 ng/ml、約5100 ng/ml、約5200 ng/ml、約5300 ng/ml、約5400 ng/ml、約5500 ng/ml、約5600 ng/ml、約5700 ng/ml、約5800 ng/ml、約5900 ng/ml、約6000 ng/ml、約6500 ng/ml、約7000 ng/ml、約7500 ng/ml、約8000 ng/ml、約8500 ng/ml、約9000 ng/ml、約9500 ng/ml、約10000 ng/ml、約11000 ng/ml、約12000 ng/ml、約13000 ng/ml、約14000 ng/ml、約15000 ng/ml、約16000 ng/ml、約17000 ng/ml、約18000 ng/ml、約19000 ng/ml、約20000 ng/mLのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0159】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度に関して得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、約100 ng/ml、約150 ng/ml、約200 ng/ml、約250 ng/ml、約300 ng/ml、約350 ng/ml、約400 ng/ml、約450 ng/ml、約500 ng/ml、約550 ng/ml、約600 ng/ml、約650 ng/ml、約700 ng/ml、約750 ng/ml、約800 ng/ml、約850 ng/ml、約900 ng/ml、約950 ng/ml、約1000 ng/ml、約1050 ng/ml、約1100 ng/ml、約1150 ng/ml、約1200 ng/ml、約1250 ng/ml、約1300 ng/ml、約1350 ng/ml、約1400 ng/ml、約1450 ng/ml、約1500 ng/ml、約1550 ng/ml、約1600 ng/ml、約1650 ng/ml、約1700 ng/ml、約1750 ng/ml、約1800 ng/ml、約1850 ng/ml、約1900 ng/ml、約1950 ng/ml、約2000 ng/ml、約2050 ng/ml、約2100 ng/ml、約2150 ng/ml、約2200 ng/ml、約2250 ng/ml、約2300 ng/ml、約2350 ng/ml、約2400 ng/ml、約2450 ng/ml、約2500 ng/ml、約2550 ng/ml、約2600 ng/ml、約2650 ng/ml、約2700 ng/ml、約2750 ng/ml、約2800 ng/ml、約2850 ng/ml、約2900 ng/ml、約2950 ng/ml、約3000 ng/ml、約3050 ng/ml、約3100 ng/ml、約3150 ng/ml、約3200 ng/ml、約3250 ng/ml、約3300 ng/ml、約3350 ng/ml、約3400 ng/ml、約3450 ng/ml、約3500 ng/ml、約3550 ng/ml、約3600 ng/ml、約3650 ng/ml、約3700 ng/ml、約3750 ng/ml、約3800 ng/ml、約3850 ng/ml、約3900 ng/ml、約3950 ng/ml、約4000 ng/ml、約4050 ng/ml、約4100 ng/ml、約4150 ng/ml、約4200 ng/ml、約4250 ng/ml、約4300 ng/ml、約4350 ng/ml、約4400 ng/ml、約4450 ng/ml、約4500 ng/ml、約4550 ng/ml、約4600 ng/ml、約4650 ng/ml、約4700 ng/ml、約4750 ng/ml、約4800 ng/ml、約4850 ng/ml、約4900 ng/ml、約4950 ng/ml、約5000 ng/ml、約5100 ng/ml、約5200 ng/ml、約5300 ng/ml、約5400 ng/ml、約5500 ng/ml、約5600 ng/ml、約5700 ng/ml、約5800 ng/ml、約5900 ng/ml、約6000 ng/ml、約6500 ng/ml、約7000 ng/ml、約7500 ng/ml、約8000 ng/ml、約8500 ng/ml、約9000 ng/ml、約9500 ng/ml、約10000 ng/ml、約11000 ng/ml、約12000 ng/ml、約13000 ng/ml、約14000 ng/ml、約15000 ng/ml、約16000 ng/ml、約17000 ng/ml、約18000 ng/ml、約19000 ng/ml、約20000 ng/mLのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0160】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度に関して得られるCmaxは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、約100 ng/ml、約150 ng/ml、約200 ng/ml、約250 ng/ml、約300 ng/ml、約350 ng/ml、約400 ng/ml、約450 ng/ml、約500 ng/ml、約550 ng/ml、約600 ng/ml、約650 ng/ml、約700 ng/ml、約750 ng/ml、約800 ng/ml、約850 ng/ml、約900 ng/ml、約950 ng/ml、約1000 ng/ml、約1050 ng/ml、約1100 ng/ml、約1150 ng/ml、約1200 ng/ml、約1250 ng/ml、約1300 ng/ml、約1350 ng/ml、約1400 ng/ml、約1450 ng/ml、約1500 ng/ml、約1550 ng/ml、約1600 ng/ml、約1650 ng/ml、約1700 ng/ml、約1750 ng/ml、約1800 ng/ml、約1850 ng/ml、約1900 ng/ml、約1950 ng/ml、約2000 ng/ml、約2050 ng/ml、約2100 ng/ml、約2150 ng/ml、約2200 ng/ml、約2250 ng/ml、約2300 ng/ml、約2350 ng/ml、約2400 ng/ml、約2450 ng/ml、約2500 ng/ml、約2550 ng/ml、約2600 ng/ml、約2650 ng/ml、約2700 ng/ml、約2750 ng/ml、約2800 ng/ml、約2850 ng/ml、約2900 ng/ml、約2950 ng/ml、約3000 ng/ml、約3050 ng/ml、約3100 ng/ml、約3150 ng/ml、約3200 ng/ml、約3250 ng/ml、約3300 ng/ml、約3350 ng/ml、約3400 ng/ml、約3450 ng/ml、約3500 ng/ml、約3550 ng/ml、約3600 ng/ml、約3650 ng/ml、約3700 ng/ml、約3750 ng/ml、約3800 ng/ml、約3850 ng/ml、約3900 ng/ml、約3950 ng/ml、約4000 ng/ml、約4050 ng/ml、約4100 ng/ml、約4150 ng/ml、約4200 ng/ml、約4250 ng/ml、約4300 ng/ml、約4350 ng/ml、約4400 ng/ml、約4450 ng/ml、約4500 ng/ml、約4550 ng/ml、約4600 ng/ml、約4650 ng/ml、約4700 ng/ml、約4750 ng/ml、約4800 ng/ml、約4850 ng/ml、約4900 ng/ml、約4950 ng/ml、約5000 ng/ml、約5100 ng/ml、約5200 ng/ml、約5300 ng/ml、約5400 ng/ml、約5500 ng/ml、約5600 ng/ml、約5700 ng/ml、約5800 ng/ml、約5900 ng/ml、約6000 ng/ml、約6500 ng/ml、約7000 ng/ml、約7500 ng/ml、約8000 ng/ml、約8500 ng/ml、約9000 ng/ml、約9500 ng/ml、約10000 ng/ml、約11000 ng/ml、約12000 ng/ml、約13000 ng/ml、約14000 ng/ml、約15000 ng/ml、約16000 ng/ml、約17000 ng/ml、約18000 ng/ml、約19000 ng/ml、約20000 ng/mLのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0161】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度に関して得られるAUCは、同等な対象では、投与後1日目の時点で、約100時間・ng/ml、約150時間・ng/ml、約200時間・ng/ml、約250時間・ng/ml、約300時間・ng/ml、約350時間・ng/ml、約400時間・ng/ml、約450時間・ng/ml、約500時間・ng/ml、約550時間・ng/ml、約600時間・ng/ml、約650時間・ng/ml、約700時間・ng/ml、約750時間・ng/ml、約800時間・ng/ml、約850時間・ng/ml、約900時間・ng/ml、約950時間・ng/ml、約1000時間・ng/ml、約1050時間・ng/ml、約1100時間・ng/ml、約1150時間・ng/ml、約1200時間・ng/ml、約1250時間・ng/ml、約1300時間・ng/ml、約1350時間・ng/ml、約1400時間・ng/ml、約1450時間・ng/ml、約1500時間・ng/ml、約1550時間・ng/ml、約1600時間・ng/ml、約1650時間・ng/ml、約1700時間・ng/ml、約1750時間・ng/ml、約1800時間・ng/ml、約1850時間・ng/ml、約1900時間・ng/ml、約1950時間・ng/ml、約2000時間・ng/ml、約2050時間・ng/ml、約2100時間・ng/ml、約2150時間・ng/ml、約2200時間・ng/ml、約2250時間・ng/ml、約2300時間・ng/ml、約2350時間・ng/ml、約2400時間・ng/ml、約2450時間・ng/ml、約2500時間・ng/ml、約2550時間・ng/ml、約2600時間・ng/ml、約2650時間・ng/ml、約2700時間・ng/ml、約2750時間・ng/ml、約2800時間・ng/ml、約2850時間・ng/ml、約2900時間・ng/ml、約2950時間・ng/ml、約3000時間・ng/ml、約3050時間・ng/ml、約3100時間・ng/ml、約3150時間・ng/ml、約3200時間・ng/ml、約3250時間・ng/ml、約3300時間・ng/ml、約3350時間・ng/ml、約3400時間・ng/ml、約3450時間・ng/ml、約3500時間・ng/ml、約3550時間・ng/ml、約3600時間・ng/ml、約3650時間・ng/ml、約3700時間・ng/ml、約3750時間・ng/ml、約3800時間・ng/ml、約3850時間・ng/ml、約3900時間・ng/ml、約3950時間・ng/ml、約4000時間・ng/ml、約4050時間・ng/ml、約4100時間・ng/ml、約4150時間・ng/ml、約4200時間・ng/ml、約4250時間・ng/ml、約4300時間・ng/ml、約4350時間・ng/ml、約4400時間・ng/ml、約4450時間・ng/ml、約4500時間・ng/ml、約4550時間・ng/ml、約4600時間・ng/ml、約4650時間・ng/ml、約4700時間・ng/ml、約4750時間・ng/ml、約4800時間・ng/ml、約4850時間・ng/ml、約4900時間・ng/ml、約4950時間・ng/ml、約5000時間・ng/ml、約5100時間・ng/ml、約5200時間・ng/ml、約5300時間・ng/ml、約5400時間・ng/ml、約5500時間・ng/ml、約5600時間・ng/ml、約5700時間・ng/ml、約5800時間・ng/ml、約5900時間・ng/ml、約6000時間・ng/ml、約6500時間・ng/ml、約7000時間・ng/ml、約7500時間・ng/ml、約8000時間・ng/ml、約8500時間・ng/ml、約9000時間・ng/ml、約9500時間・ng/ml、約10000時間・ng/ml、約11000時間・ng/ml、約12000時間・ng/ml、約13000時間・ng/ml、約14000時間・ng/ml、約15000時間・ng/ml、約16000時間・ng/ml、約17000時間・ng/ml、約18000時間・ng/ml、約19000時間・ng/ml、約20000時間・ng/mlのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0162】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度に関して得られたAUCは、同等な対象では、投与後7日目の時点で、約100時間・ng/ml、約150時間・ng/ml、約200時間・ng/ml、約250時間・ng/ml、約300時間・ng/ml、約350時間・ng/ml、約400時間・ng/ml、約450時間・ng/ml、約500時間・ng/ml、約550時間・ng/ml、約600時間・ng/ml、約650時間・ng/ml、約700時間・ng/ml、約750時間・ng/ml、約800時間・ng/ml、約850時間・ng/ml、約900時間・ng/ml、約950時間・ng/ml、約1000時間・ng/ml、約1050時間・ng/ml、約1100時間・ng/ml、約1150時間・ng/ml、約1200時間・ng/ml、約1250時間・ng/ml、約1300時間・ng/ml、約1350時間・ng/ml、約1400時間・ng/ml、約1450時間・ng/ml、約1500時間・ng/ml、約1550時間・ng/ml、約1600時間・ng/ml、約1650時間・ng/ml、約1700時間・ng/ml、約1750時間・ng/ml、約1800時間・ng/ml、約1850時間・ng/ml、約1900時間・ng/ml、約1950時間・ng/ml、約2000時間・ng/ml、約2050時間・ng/ml、約2100時間・ng/ml、約2150時間・ng/ml、約2200時間・ng/ml、約2250時間・ng/ml、約2300時間・ng/ml、約2350時間・ng/ml、約2400時間・ng/ml、約2450時間・ng/ml、約2500時間・ng/ml、約2550時間・ng/ml、約2600時間・ng/ml、約2650時間・ng/ml、約2700時間・ng/ml、約2750時間・ng/ml、約2800時間・ng/ml、約2850時間・ng/ml、約2900時間・ng/ml、約2950時間・ng/ml、約3000時間・ng/ml、約3050時間・ng/ml、約3100時間・ng/ml、約3150時間・ng/ml、約3200時間・ng/ml、約3250時間・ng/ml、約3300時間・ng/ml、約3350時間・ng/ml、約3400時間・ng/ml、約3450時間・ng/ml、約3500時間・ng/ml、約3550時間・ng/ml、約3600時間・ng/ml、約3650時間・ng/ml、約3700時間・ng/ml、約3750時間・ng/ml、約3800時間・ng/ml、約3850時間・ng/ml、約3900時間・ng/ml、約3950時間・ng/ml、約4000時間・ng/ml、約4050時間・ng/ml、約4100時間・ng/ml、約4150時間・ng/ml、約4200時間・ng/ml、約4250時間・ng/ml、約4300時間・ng/ml、約4350時間・ng/ml、約4400時間・ng/ml、約4450時間・ng/ml、約4500時間・ng/ml、約4550時間・ng/ml、約4600時間・ng/ml、約4650時間・ng/ml、約4700時間・ng/ml、約4750時間・ng/ml、約4800時間・ng/ml、約4850時間・ng/ml、約4900時間・ng/ml、約4950時間・ng/ml、約5000時間・ng/ml、約5100時間・ng/ml、約5200時間・ng/ml、約5300時間・ng/ml、約5400時間・ng/ml、約5500時間・ng/ml、約5600時間・ng/ml、約5700時間・ng/ml、約5800時間・ng/ml、約5900時間・ng/ml、約6000時間・ng/ml、約6500時間・ng/ml、約7000時間・ng/ml、約7500時間・ng/ml、約8000時間・ng/ml、約8500時間・ng/ml、約9000時間・ng/ml、約9500時間・ng/ml、約10000時間・ng/ml、約11000時間・ng/ml、約12000時間・ng/ml、約13000時間・ng/ml、約14000時間・ng/ml、約15000時間・ng/ml、約16000時間・ng/ml、約17000時間・ng/ml、約18000時間・ng/ml、約19000時間・ng/ml、約20000時間・ng/mlのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0163】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度に関して得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後1日目の時点で、約100時間・ng/ml、約150時間・ng/ml、約200時間・ng/ml、約250時間・ng/ml、約300時間・ng/ml、約350時間・ng/ml、約400時間・ng/ml、約450時間・ng/ml、約500時間・ng/ml、約550時間・ng/ml、約600時間・ng/ml、約650時間・ng/ml、約700時間・ng/ml、約750時間・ng/ml、約800時間・ng/ml、約850時間・ng/ml、約900時間・ng/ml、約950時間・ng/ml、約1000時間・ng/ml、約1050時間・ng/ml、約1100時間・ng/ml、約1150時間・ng/ml、約1200時間・ng/ml、約1250時間・ng/ml、約1300時間・ng/ml、約1350時間・ng/ml、約1400時間・ng/ml、約1450時間・ng/ml、約1500時間・ng/ml、約1550時間・ng/ml、約1600時間・ng/ml、約1650時間・ng/ml、約1700時間・ng/ml、約1750時間・ng/ml、約1800時間・ng/ml、約1850時間・ng/ml、約1900時間・ng/ml、約1950時間・ng/ml、約2000時間・ng/ml、約2050時間・ng/ml、約2100時間・ng/ml、約2150時間・ng/ml、約2200時間・ng/ml、約2250時間・ng/ml、約2300時間・ng/ml、約2350時間・ng/ml、約2400時間・ng/ml、約2450時間・ng/ml、約2500時間・ng/ml、約2550時間・ng/ml、約2600時間・ng/ml、約2650時間・ng/ml、約2700時間・ng/ml、約2750時間・ng/ml、約2800時間・ng/ml、約2850時間・ng/ml、約2900時間・ng/ml、約2950時間・ng/ml、約3000時間・ng/ml、約3050時間・ng/ml、約3100時間・ng/ml、約3150時間・ng/ml、約3200時間・ng/ml、約3250時間・ng/ml、約3300時間・ng/ml、約3350時間・ng/ml、約3400時間・ng/ml、約3450時間・ng/ml、約3500時間・ng/ml、約3550時間・ng/ml、約3600時間・ng/ml、約3650時間・ng/ml、約3700時間・ng/ml、約3750時間・ng/ml、約3800時間・ng/ml、約3850時間・ng/ml、約3900時間・ng/ml、約3950時間・ng/ml、約4000時間・ng/ml、約4050時間・ng/ml、約4100時間・ng/ml、約4150時間・ng/ml、約4200時間・ng/ml、約4250時間・ng/ml、約4300時間・ng/ml、約4350時間・ng/ml、約4400時間・ng/ml、約4450時間・ng/ml、約4500時間・ng/ml、約4550時間・ng/ml、約4600時間・ng/ml、約4650時間・ng/ml、約4700時間・ng/ml、約4750時間・ng/ml、約4800時間・ng/ml、約4850時間・ng/ml、約4900時間・ng/ml、約4950時間・ng/ml、約5000時間・ng/ml、約5100時間・ng/ml、約5200時間・ng/ml、約5300時間・ng/ml、約5400時間・ng/ml、約5500時間・ng/ml、約5600時間・ng/ml、約5700時間・ng/ml、約5800時間・ng/ml、約5900時間・ng/ml、約6000時間・ng/ml、約6500時間・ng/ml、約7000時間・ng/ml、約7500時間・ng/ml、約8000時間・ng/ml、約8500時間・ng/ml、約9000時間・ng/ml、約9500時間・ng/ml、約10000時間・ng/ml、約11000時間・ng/ml、約12000時間・ng/ml、約13000時間・ng/ml、約14000時間・ng/ml、約15000時間・ng/ml、約16000時間・ng/ml、約17000時間・ng/ml、約18000時間・ng/ml、約19000時間・ng/ml、約20000時間・ng/mlのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0164】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物の血漿中濃度に関して得られるAUCは、それを必要とする対象では、投与後7日目の時点で、約100時間・ng/ml、約150時間・ng/ml、約200時間・ng/ml、約250時間・ng/ml、約300時間・ng/ml、約350時間・ng/ml、約400時間・ng/ml、約450時間・ng/ml、約500時間・ng/ml、約550時間・ng/ml、約600時間・ng/ml、約650時間・ng/ml、約700時間・ng/ml、約750時間・ng/ml、約800時間・ng/ml、約850時間・ng/ml、約900時間・ng/ml、約950時間・ng/ml、約1000時間・ng/ml、約1050時間・ng/ml、約1100時間・ng/ml、約1150時間・ng/ml、約1200時間・ng/ml、約1250時間・ng/ml、約1300時間・ng/ml、約1350時間・ng/ml、約1400時間・ng/ml、約1450時間・ng/ml、約1500時間・ng/ml、約1550時間・ng/ml、約1600時間・ng/ml、約1650時間・ng/ml、約1700時間・ng/ml、約1750時間・ng/ml、約1800時間・ng/ml、約1850時間・ng/ml、約1900時間・ng/ml、約1950時間・ng/ml、約2000時間・ng/ml、約2050時間・ng/ml、約2100時間・ng/ml、約2150時間・ng/ml、約2200時間・ng/ml、約2250時間・ng/ml、約2300時間・ng/ml、約2350時間・ng/ml、約2400時間・ng/ml、約2450時間・ng/ml、約2500時間・ng/ml、約2550時間・ng/ml、約2600時間・ng/ml、約2650時間・ng/ml、約2700時間・ng/ml、約2750時間・ng/ml、約2800時間・ng/ml、約2850時間・ng/ml、約2900時間・ng/ml、約2950時間・ng/ml、約3000時間・ng/ml、約3050時間・ng/ml、約3100時間・ng/ml、約3150時間・ng/ml、約3200時間・ng/ml、約3250時間・ng/ml、約3300時間・ng/ml、約3350時間・ng/ml、約3400時間・ng/ml、約3450時間・ng/ml、約3500時間・ng/ml、約3550時間・ng/ml、約3600時間・ng/ml、約3650時間・ng/ml、約3700時間・ng/ml、約3750時間・ng/ml、約3800時間・ng/ml、約3850時間・ng/ml、約3900時間・ng/ml、約3950時間・ng/ml、約4000時間・ng/ml、約4050時間・ng/ml、約4100時間・ng/ml、約4150時間・ng/ml、約4200時間・ng/ml、約4250時間・ng/ml、約4300時間・ng/ml、約4350時間・ng/ml、約4400時間・ng/ml、約4450時間・ng/ml、約4500時間・ng/ml、約4550時間・ng/ml、約4600時間・ng/ml、約4650時間・ng/ml、約4700時間・ng/ml、約4750時間・ng/ml、約4800時間・ng/ml、約4850時間・ng/ml、約4900時間・ng/ml、約4950時間・ng/ml、約5000時間・ng/ml、約5100時間・ng/ml、約5200時間・ng/ml、約5300時間・ng/ml、約5400時間・ng/ml、約5500時間・ng/ml、約5600時間・ng/ml、約5700時間・ng/ml、約5800時間・ng/ml、約5900時間・ng/ml、約6000時間・ng/ml、約6500時間・ng/ml、約7000時間・ng/ml、約7500時間・ng/ml、約8000時間・ng/ml、約8500時間・ng/ml、約9000時間・ng/ml、約9500時間・ng/ml、約10000時間・ng/ml、約11000時間・ng/ml、約12000時間・ng/ml、約13000時間・ng/ml、約14000時間・ng/ml、約15000時間・ng/ml、約16000時間・ng/ml、約17000時間・ng/ml、約18000時間・ng/ml、約19000時間・ng/ml、約20000時間・ng/mlのいずれか、またはこれらの間の任意の範囲である。
【0165】
本開示の方法の他の効果
本開示の方法により、それを必要とする対象で1つ以上の追加の効果が得られる可能性がある。
【0166】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の半減期が、それを必要とする対象では、プロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を医薬として有効な量で上記期間にわたって投与された同等な対象と比べて長くなる。
【0167】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物の半減期が、それを必要とする対象では、プロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を医薬として有効な量で上記期間にわたって投与された同等な対象と比較して約10%、または約20%、または約30%、または約40%、または約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約100%、または約200%、または約300%、または約400%、または約500%長くなる。
【0168】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物に関する最小阻止濃度(MIC)を超えている時間が、それを必要とする対象では、プロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を医薬として有効な量で上記期間にわたって投与された同等な対象と比べて長くなる。
【0169】
いくつかの実施態様では、投与の結果として、β-ラクタム化合物に関する最小阻止濃度(MIC)を超えている時間が、それを必要とする対象では、プロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を医薬として有効な量で上記期間にわたって投与された同等な対象と比べて約10%、または約20%、または約30%、または約40%、または約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約100%、または約200%、または約300%、または約400%、または約500%長くなる。
【0170】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の投与により、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の消失速度が、それを必要とする対象において実質的に増加しない。
【0171】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の消失速度は、それを必要とする対象では、同等な対象と比較して約150%以下、または約120%以下、または110%以下、または105%以下、または103%以下、または101%以下である。
【0172】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の消失速度は、それを必要とする対象では、同等な対象と比較してほぼ同じである。
【0173】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の投与により、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の吸収速度が、それを必要とする対象において増大する。
【0174】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の吸収速度は、それを必要とする対象では、同等な対象と比べて約2%~約100%、または約4%~約80%、または約6%~約60%、または約8%~約40%、または約10%~約30%、または約12%~約25%、または約15%~約20%の範囲の量だけ大きい。
【0175】
治療する対象と疾患
いくつかの実施態様では、上記それを必要とする対象は動物である。いくつかの実施態様では、上記それを必要とする対象はヒトである。
【0176】
いくつかの実施態様では、上記それを必要とする対象は18歳以上のヒトである。
【0177】
いくつかの実施態様では、上記それを必要とする対象は18歳未満のヒトである。
【0178】
いくつかの実施態様では、疾患は、対象における1つ以上の微生物(例えば細菌)の集団の増加または減少と関係している。
【0179】
いくつかの実施態様では、疾患は、対象における1つ以上の微生物(例えば細菌)の集団の増加と関係している。いくつかの実施態様では、本開示の方法を適用した結果として、対象において1つ以上の微生物(例えば細菌)の集団が減少する。
【0180】
いくつかの実施態様では、疾患は、対象における1つ以上の微生物(例えば細菌)の集団の減少と関係している。いくつかの実施態様では、本開示の方法を適用した結果として、対象において1つ以上の微生物(例えば細菌)の集団が増加する。
【0181】
いくつかの実施態様では、疾患は、1つ以上の細菌の集団の増加または減少と関係しており、その細菌の選択は、大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス・ミラビリス、エンテロバクター・クロアカ、クレブシエラ・オキシトカ、シトロバクター・フレウンディイコンプレックス、クロストリジウム・クロストリジオフォルム、ユーバクテリウム・レンタム、ペプトストレプトコッカス属の種、バクテロイデス・フラジリス、バクテロイデス・ディスタソニス、バクテロイデス・バクテロイデス・オバツス、バクテロイデス・テタイオタオミクロン、バクテロイデス・ユニフォルミス、バクテロイデス・コプロコラ、プレボテラ・コプリ、ポルフィロモナス・アサッカロリチカ、プレボテラ・ビビアからなされるか、スクシニビブリオ属、アリスティペス属、プレボテラ属、パラプレボテラ属、パラバクテロイデス属、オドリバクター属の任意の細菌からなされる。
【0182】
いくつかの実施態様では、疾患は、スタフィロコッカス・エピデリミティス、肺炎レンサ球菌、黄色ブドウ球菌、ストレプトコッカス・アガラクチア、化膿レンサ球菌から選択された1つ以上の細菌の集団の増加または減少と関係している。
【0183】
いくつかの実施態様では、疾患は、シトロバクター・フレウンディイ、シトロバクター・コセリ、エンテロバクター・アエロゲネス、エンテロバクター・クロアカ、ヘモフィルス・インフルエンザ、ヘモフィルス・パラインフルエンザ、クレブシエラ・オキシトカ、モラクセラ・カタラーリス、モーガネラ・モーガニイ、プロテウス・ブルガリス、プロビデンシア・レットゲリ、プロビデンシア・スチュアルティイ、セラチア・マルセッセンスから選択された1つ以上の細菌の集団の増加または減少と関係している。
【0184】
いくつかの実施態様では、疾患は、バクテロイデス・ブルガリス、ウェルシュ菌、フソバクテリウム属の種から選択された1つ以上の細菌の集団の増加または減少と関係している。
【0185】
いくつかの実施態様では、疾患は感染症と関係している。いくつかの実施態様では、感染症はグラム陰性菌感染症である。いくつかの実施態様では、感染症はグラム陽性菌感染症である。
【0186】
いくつかの実施態様では、感染症は、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩なしに投与するときの1つ以上の抗生剤に対して耐性である。
【0187】
いくつかの実施態様では、感染症は、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩なしに投与するときの1つ以上のβ-ラクタム化合物に対して耐性である。
【0188】
いくつかの実施態様では、疾患は、単純性尿路感染症、複雑性尿路感染症、複雑性腹腔内感染症、単純性腹腔内感染症、肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、淋菌性尿道炎、骨盤内炎症性疾患、前立腺炎、骨感染症、関節感染症、糖尿病足病性感染症、感染性下痢である。
【0189】
いくつかの実施態様では、疾患は、対象における微生物叢の変化と関係している(に起因する)。
【0190】
いくつかの実施態様では、疾患は、ヒト対象における微生物叢の変化と関係している(に起因する)。
【0191】
いくつかの実施態様では、疾患は神経変性疾患である。
【0192】
いくつかの実施態様では、疾患は、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病、統合失調症、ハンチントン病のいずれかである。
【0193】
いくつかの実施態様では、疾患はアルツハイマー病である。プロベネシドは、脳脊髄液の中のβ-ラクタム化合物の濃度を増大させることが見いだされていることに注意されたい(Ralph G. DaceyとMerle A. Sande、Antimicrobial Agents and Chemotherapy 第6巻:437~441ページ(1974年))。より最近になり、病原菌ポルフィロモナス・ジンジバリスが、脳においてアルツハイマー病と関係する病巣と関係していることが見いだされ(Dominy他、Sci. Adv. 第5巻:eaau3333ページ(2019年))、スロペネムはこの細菌に対して活性である(Lois M. EdnieとPeter C. Appelbaum、Antimicrobial Agents and Chemotherapy第53巻:2163~2170ページ(2009年))。理論に囚われることを望まないため、β-ラクタム化合物(例えば化合物III-2b)は、プロベネシドとともに投与されるとき、スロペネムだけを用いた治療と比べて、この細菌による脳感染症のより効果的な治療につながる可能性がある。
【0194】
いくつかの実施態様では、疾患はがんである。
【0195】
いくつかの実施態様では、がんは固形腫瘍である(例えば卵巣がん、乳がん、頭頸部がん、腎臓がん、膀胱がん、肝細胞がん、大腸がん、リンパ腫のいずれか、またはこれらの任意の組み合わせ)。
【0196】
いくつかの実施態様では、がんは、肉腫または癌腫であり、その例は、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨形成性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管無い非肉腫(lymphangioendotheliosarcoma)、滑膜腫、中皮腫、ユーイング肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、大腸がん、膵臓がん、前立腺がん、扁平細胞がん、基底細胞がん、腺癌、汗腺がん、脂線がん、乳頭がん、乳頭腺癌、嚢胞腺がん、髄様がん、気管支原性がん、肝細胞がん、胆管がん、絨毛がん、精上皮がん、胚性がん、ウィルムス腫瘍、子宮頸がん、精巣腫瘍、肺がん、小細胞肺がん、上皮がん、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫、乏突起膠細胞腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫である。
【0197】
いくつかの実施態様では、がんは白血病であり、その例は、急性リンパ球性白血病と急性骨髄性白血病(骨髄芽球性白血病、前骨髄球性白血病、骨髄単球性白血病、単球性白血病、赤白血病);慢性白血病(慢性骨髄性(顆粒球性)白血病と慢性リンパ球性白血病)である。
【0198】
いくつかの実施態様では、がんは、真性多血症、リンパ腫(ホジキン病と非ホジキン病)、多発性骨髄腫、原発性マクログロブリン血症、重鎖病のいずれかである。
【0199】
いくつかの実施態様では、疾患は炎症性腸疾患である。
【0200】
いくつかの実施態様では、炎症性腸疾患は、クローン病、潰瘍性大腸炎、鑑別が困難な大腸炎、過敏性腸症候群、顕微鏡的大腸炎、空置大腸炎、ベーチェット病のいずれかである。
【0201】
β-ラクタム化合物
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、モノバクタムまたはそのプロドラッグである。
【0202】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、アズトレオナム、チゲモナム、カルモナム、ノカルジシンA、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体のいずれかである。
【0203】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、ペネム、カルバペネム、クラバム、これらのプロドラッグのいずれかである。
【0204】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、ベンジルペニシリン、ベンザチンベンジルペニシリン、プロカインベンジルペニシリン、フェノキシメチルペニシリン、プロピシリン、フェネチシリン、アジドシリン、クロメトシリン、ペナメシリン、クロキサシリン(例えばジクロキサシリンまたはフルクロキサシリン)、オキサシリン、ナフシリン、メチシリン、アモキシシリン、アンピシリン(例えばピバンピシリン、ヘタシリン、バカンピシリン、メタンピシリン、タランピシリン)、エピシリン、チカルシリン、カルベニシリン、カリンダシリン、テモシリン、ピペラシリン、アゾロシリン、メズロシリン、メシリナム(例えばピブメシリナム)、スルベニシリン、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体のいずれかである。
【0205】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、ペネム、またはカルバペネム、またはこれらのプロドラッグである。
【0206】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、チオペネム、オキシペネム、アミノペネム、アルキルペネム、アリールペネム、これらのプロドラッグのいずれかである。
【0207】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、エルタペネム、抗緑膿菌剤カルバペネム(例えばドリペネム、イミペネム、メロペネム)、ビアペネム、パニペネム、スロペネム、テビペネム、ファロペネム、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体のいずれかである。
【0208】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、セフェム、カルバセフェム、オキサセフェム、これらのプロドラッグのいずれかである。
【0209】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、セファゾリン、セファレキシン、セファドロキシル、セファピリン、セファゼドン、セファザフル、セフラジン、セフロキサジン、セフテゾール、セファログリシン、セファセトリル、セファロニウム、セファロリジン、セファロチン、セファトリジン、セファクロル、セフォテタン、セファマイシン(例えばセフォキシチン、セフプロジル、セフロキシム、セフロキシムアキセチル、セファマンドール、セフミノクス、セフォニシド、セフォラニド、セフォチアム、セフブペラゾン、セフゾナム、セフメタゾール)、カルバセフェム(例えばロラカルベフ)、セフィキシム、セフトリアキソン、抗緑膿菌剤(例えばセフタジジム、セフォピラゾン)、セフジニル、セフカペン、セフダロキシム、セフチゾキシム、セフメノキシム、セフォタキシム、セフピラミド、セフポドキシム、セフチブテン、セフジトレン、セフェタメト、セフォジジム、セフピミゾール、セフスロジン、セフテラム、セフチオレン、オキサセフェム(例えばフロモキセフ、ラタモキセフ)、セフェピム、セフォゾプラン、セフピローム、セフキノーム、セフタロリンフォサミル、セフトロザン、セフトビプロール、セフチオフル、セフキノーム、セフォベシン、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体のいずれかである。
【0210】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、チオペネムまたはそのプロドラッグである。
【0211】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、式(I)の化合物:
【化1】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である(ただしR
1は、Hであるか、場合によっては置換されたアルキルである)。
【0212】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、式(Ia)の化合物:
【化2】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である。
【0213】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、式(Ib)の化合物:
【化3】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である。
【0214】
いくつかの実施態様では、R1はHである。
【0215】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、式(II)の化合物:
【化4】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である。
【0216】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、式(IIa)の化合物:
【化5】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である。
【0217】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、式(IIb)の化合物:
【化6】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である。
【0218】
いくつかの実施態様では、R1は、場合によっては置換されたアルキルである。
【0219】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、式(III)、(IIIa)、(IIIb)いずれかの化合物:
【化7】
またはこれらの医薬として許容可能な塩、またはこれらのプロドラッグ、またはこれらの類似体、またはこれらの誘導体である(ただしR
2は、Hであるか、場合によっては置換されたアルキルである)。
【0220】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、
【化8】
と、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体からなるグループから選択される。
【0221】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、
【化9】
と、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体からなるグループから選択される。
【0222】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、
【化10】
と、その医薬として許容可能な塩、そのプロドラッグ、その類似体、その誘導体から選択される。
【0223】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、
【化11】
である。
【0224】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物は、式(IV)、(IVa)、(IVb)いずれかの化合物:
【化12】
またはこれらの医薬として許容可能な塩、またはこれらのプロドラッグ、またはこれらの類似体、またはこれらの誘導体である(ただしR
3は、Hであるか、場合によっては置換されたアルキルである)。
【0225】
いくつかの実施態様では、R3はC2-C8アルキルである。
【0226】
いくつかの実施態様では、R3は、CH2CH3、CH2CH2CH3、CH2CH(CH3)2のいずれかである。
【0227】
β-ラクタム化合物とプロベネシドの投与
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、同時に投与する。
【0228】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の両方を、腸投与によって投与する。
【0229】
いくつかの実施態様では、腸投与は経口投与である。
【0230】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を含む経口合剤を投与する。
【0231】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を含む錠剤を投与する。
【0232】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の両方を、別々の経口製剤にして投与する。
【0233】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の両方を、別々の錠剤にして投与する。
【0234】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の両方を、非経口投与によって投与する。
【0235】
いくつかの実施態様では、非経口投与は静脈内投与である。
【0236】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、合剤にして投与する。
【0237】
いくつかの実施態様では、合剤を対象に1日に1回以上投与する。
【0238】
いくつかの実施態様では、合剤は経口合剤(例えば錠剤)である。
【0239】
いくつかの実施態様では、経口合剤は、
β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を20 mg~約5 g、または約50 mg~約2 g、または約80 mg~約1 g、または約100 mg~約900 mg、または約200 mg~約800 mg、または約300 mg~約700 mg、または約400 mg~約600 mg、または約450 mg~約550 mg、または約480 mg~約520 mgと;
プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を20 mg~約5 g、または約50 mg~約2 g、または約80 mg~約1 g、または約100 mg~約900 mg、または約200 mg~約800 mg、または約300 mg~約700 mg、または約400 mg~約600 mg、または約450 mg~約550 mg、または約480 mg~約520 mg含んでいる。
【0240】
いくつかの実施態様では、経口合剤は、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約500 mgと、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を約500 mg含んでいる。
【0241】
いくつかの実施態様では、経口合剤を、約1日間、または約2日間、または約3日間、または約4日間、または約5日間、または約6日間、または約7日間、または約14日間、または約21日間、または約28日間にわたって、1日に1回、または1日に2回、または1日に3回、または1日に4回、対象に投与する。
【0242】
いくつかの実施態様では、経口合剤を約5日間にわたって1日に2回、対象に投与する。
【0243】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、別々の製剤にして投与する。
【0244】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、同時に、または逐次的に、または交互に投与する。
【0245】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、同時に投与する。
【0246】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、逐次的に投与する。
【0247】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、時間的に近接して投与する。
【0248】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を投与する前に、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を投与する。
【0249】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を投与する前に、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を投与する。
【0250】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、交互に投与する。
【0251】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、約20 mg~約5 g、または約50 mg~約2 g、または約80 mg~約1 g、または約100 mg~約900 mg、または約200 mg~約800 mg、または約300 mg~約700 mg、または約400 mg~約600 mg、または約450 mg~約550 mg、または約480 mg~約520 mgの範囲の1日用量で1日に1回以上投与する。
【0252】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、約500 mgの1日用量で1日に1回以上投与する。
【0253】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、約50 mg~約10 g、または約100 mg~約5 g、または約200 mg~約3 g、または約400 mg~約2 g、または約600 mg~約1.5 g、または約800 mg~約1.2 g、または約900 mg~約1.1 gの範囲の1日用量で1日に1回以上投与する。
【0254】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、約1 gの1日用量で1日に1回以上投与する。
【0255】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、約100 mg~約10 g、または約200 mg~約5 g、または約500 mg~約3 g、または約800 mg~約2.5 g、または約1 g~約2 g、または約1.2 g~約1.8 g、または約1.4 g~約1.6 gの範囲の1日用量で1日に1回以上投与する。
【0256】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、約1.5 gの1日用量で1日に1回以上投与する。
【0257】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、1日に1回投与する。
【0258】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、1日に2回投与する。
【0259】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、1日に3回以上投与する。
【0260】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、連続的に投与する。
【0261】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、約1日超にわたって投与する。
【0262】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、約2日間、または約3日間、または約4日間、または約5日間、または約6日間、または約7日間、または約14日間、または約30日間にわたって投与する。
【0263】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、1日以上の休薬日を設けて投与する。
【0264】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、まったく休薬日なしで投与する。
【0265】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、腸投与によって投与する。
【0266】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、経口投与または直腸投与によって投与する。
【0267】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、経口投与によって投与する。
【0268】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、非経口投与によって投与する。
【0269】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を、静脈内投与によって投与する。いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の注射可能製剤を対象に投与する。
【0270】
いくつかの実施態様では、注射可能製剤は、静脈内輸液である。
【0271】
いくつかの実施態様では、注射可能製剤は、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約50 mg~約10 g、または約100 mg~約5 g、または約200 mg~約3 g、または約400 mg~約2 g、または約600 mg~約1.5 g、または約800 mg~約1.2 g、または約900 mg~約1.1 g含んでいる。
【0272】
いくつかの実施態様では、注射可能製剤は、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約1 g含んでいる。
【0273】
いくつかの実施態様では、注射可能製剤を、静脈内輸液によって、約30分間、または約1時間、または約2時間、または約3時間、または約4時間、または約6時間、または約12時間にわたって対象に投与する。
【0274】
いくつかの実施態様では、注射可能製剤を、静脈内輸液によって約3時間にわたって対象に投与する。
【0275】
いくつかの実施態様では、注射可能製剤を、6時間ごとに1回、または12時間ごとに1回、または24時間ごとに1回、または時間ごとに1回、または48時間ごとに1回、約1日間~約30日間にわたって、または約2日間~約28日間にわたって、または約3日間~約24日間にわたって、または約4日間~約21日間にわたって、または約5日間~約18日間にわたって、または約6日間~約15日間にわたって、または約7日間~約14日間にわたって対象に投与する。
【0276】
いくつかの実施態様では、注射可能製剤を、24時間ごとに1回、約7日間にわたって、または約8日間にわたって、または約9日間にわたって、または約10日間にわたって、または約11日間にわたって、または約12日間にわたって、または約13日間にわたって、または約14日間にわたって対象に投与する。
【0277】
いくつかの実施態様では、対象は腎不全を持っており、
注射可能製剤は、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約10 mg~約2 g、または約25 mg~約1 g、または約40 mg~約500 mg、または約50 mg~約450 mg、または約100 mg~約400 mg、または約150 mg~約350 mg、または約200 mg~約300 mg、または約225 mg~約275 mg、または約240 mg~約260 mg含み;
注射可能製剤は、静脈内投与によって約30分間、または約1時間、または約2時間、または約3時間、または約4時間、または約6時間、または約12時間にわたって対象に投与され;
注射可能製剤は、6時間ごとに1回、または12時間ごとに1回、または24時間ごとに1回、または時間ごとに1回、または48時間ごとに1回、対象に投与される。
【0278】
いくつかの実施態様では、対象は腎不全を持っており、
注射可能製剤は、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約250 mg含み;
注射可能製剤は、静脈内輸液によって24時間ごとに1回、約3時間にわたって対象に投与される。
【0279】
いくつかの実施態様では、上記それを必要とする対象を、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の投与前の約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約24時間以内、または約2日間以内、または約5日間以内、または約10日間以内は絶食させない。
【0280】
いくつかの実施態様では、上記それを必要とする対象を、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の投与前の約1時間、または約2時間、または約3時間、または約6時間、または約12時間、または約24時間、または約2日間、または約5日間、または約10日間にわたって絶食させる。
【0281】
いくつかの実施態様では、上記それを必要とする対象を、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の投与後の約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約24時間以内、または約2日間以内、または約5日間以内、または約10日間以内は絶食させない。
【0282】
いくつかの実施態様では、上記それを必要とする対象を、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の投与後の約1時間、または約2時間、または約3時間、または約6時間、または約12時間、または約24時間、または約2日間、または約5日間、または約10日間にわたって絶食させる。
【0283】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、約20 mg~約5 g、または約50 mg~約2 g、または約80 mg~約1 g、または約100 mg~約900 mg、または約200 mg~約800 mg、または約300 mg~約700 mg、または約400 mg~約600 mg、または約450 mg~約550 mg、または約480 mg~約520 mgの範囲の1日用量で1日に1回以上投与する。
【0284】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、約500 mgの1日用量で1日に1回以上投与する。
【0285】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、約50 mg~約10 g、または約100 mg~約5 g、または約200 mg~約3 g、または約400 mg~約2 g、または約600 mg~約1.5 g、または約800 mg~約1.2 g、または約900 mg~約1.1 gの範囲の1日用量で1日に1回以上投与する。
【0286】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、約1 gの1日用量で1日に1回以上投与する。
【0287】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、約100 mg~約10 g、または約200 mg~約5 g、または約500 mg~約3 g、または約800 mg~約2.5 g、または約1 g~約2 g、または約1.2 g~約1.8 g、または約1.4 g~約1.6 gの範囲の1日用量で1日に1回以上投与する。
【0288】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、約1.5 gの1日用量で1日に1回以上投与する。
【0289】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を1日に1回投与する。
【0290】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を1日に2回投与する。
【0291】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を1日に3回以上投与する。
【0292】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を連続的に投与する。
【0293】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を約1日間超にわたって投与する。
【0294】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、約2日間、または約3日間、または約4日間、または約5日間、または約6日間、または約7日間、または約14日間、または約30日間にわたって投与する。
【0295】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、1日以上の休薬日を設けて投与する。
【0296】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、まったく休薬日なしで投与する。
【0297】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、腸投与によって投与する。
【0298】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、経口投与または直腸投与によって投与する。
【0299】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、経口投与によって投与する。
【0300】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、非経口投与によって投与する。
【0301】
いくつかの実施態様では、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、静脈内投与によって投与する。
【0302】
いくつかの実施態様では、いくつかの実施態様では、上記それを必要とする対象を、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の投与前の約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約24時間以内、または約2日間以内、または約5日間以内、または約10日間以内は絶食させない。
【0303】
いくつかの実施態様では、上記それを必要とする対象を、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の投与前の約1時間、または約2時間、または約3時間、または約6時間、または約12時間、または約24時間、または約2日間、または約5日間、または約10日間にわたって絶食させる。
【0304】
いくつかの実施態様では、上記それを必要とする対象を、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の投与後の約1時間以内、または約2時間以内、または約3時間以内、または約6時間以内、または約12時間以内、または約24時間以内、または約2日間以内、または約5日間以内、または約10日間以内は絶食させない。
【0305】
いくつかの実施態様では、上記それを必要とする対象を、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の投与後の約1時間、または約2時間、または約3時間、または約6時間、または約12時間、または約24時間、または約2日間、または約5日間、または約10日間にわたって絶食させる。
【0306】
β-ラクタム化合物とプロベネシドの別の使用法
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防を必要とする対象の疾患の治療または予防において、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を同じ投与経路によって対象に投与する、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせて使用するためのβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩が提供される。
【0307】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防を必要とする対象の疾患の治療または予防において、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を同じ投与経路によって前記対象に投与する、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と組み合わせて使用するためのプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が提供される。
【0308】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防を必要とする対象の疾患の治療または予防において、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を同じ投与経路によって前記対象に投与する、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせが提供される。
【0309】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防を必要とする対象の疾患の治療または予防に用いるための薬の製造におけるプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせたβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用として、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が同じ投与経路によって対象に投与される使用が提供される。
【0310】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防を必要とする対象の疾患の治療または予防に用いるための薬の製造におけるβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と組み合わせたプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の使用として、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が同じ投与経路によって対象に投与される使用が提供される。
【0311】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防を必要とする対象の疾患の治療または予防に用いるための薬の製造におけるβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせの使用として、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が同じ投与経路によって対象に投与される使用が提供される。
【0312】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防においてプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせて用いるためのβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩として、
β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、それを必要とする対象に、ある期間にわたって投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩が提供される。
【0313】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防においてβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と組み合わせて用いるためのプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩として、
β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、それを必要とする対象に、ある期間にわたって投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が提供される。
【0314】
いくつかの側面では、本開示により、疾患の治療または予防において用いるための、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせとして、
β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を、それを必要とする対象に、ある期間にわたって投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしでβ-ラクタム化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせが提供される。
【0315】
いくつかの側面では、本開示により、疾患を治療または予防するための薬の製造における、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせたβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩の使用として、その薬を、それを必要とする対象に、ある期間にわたって投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしで治療に有効な量のβ-ラクタム化合物を投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしで治療に有効な量のβ-ラクタム化合物を投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる使用が提供される
【0316】
いくつかの側面では、本開示により、疾患を治療または予防するための薬の製造における、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と組み合わせたプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の使用として、その薬を、それを必要とする対象に、ある期間にわたって投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしで治療に有効な量のβ-ラクタム化合物を投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしで治療に有効な量のβ-ラクタム化合物を投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる使用が提供される。
【0317】
いくつかの側面では、本開示により、疾患を治療または予防するための薬の製造における、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の組み合わせの使用として、その薬を、それを必要とする対象に、ある期間にわたって投与し、この投与の結果として、β-ラクタム化合物の血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしで治療に有効な量のβ-ラクタム化合物を投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしで治療に有効な量のβ-ラクタム化合物を投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる使用が提供される。
【0318】
代表的な方法
いくつかの側面では、本開示により、疾患を治療または予防する方法として、それを必要とする対象に、約500 mgの化合物III-2bと約500 mgのプロベネシドの経口合剤を投与することを含み、
この投与の結果として、化合物III-2bの血漿中濃度が、
前記それを必要とする対象では、化合物III-2bとプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して、投与してから約1日以内は約20%以上大きな曲線下面積(AUC)を持ち、
前記それを必要とする対象では、化合物III-2bとプロベネシドを異なる投与経路によって投与された同等な対象と比較して実質的に同じ最大血漿中濃度(Cmax)を持つ方法が提供される。
【0319】
いくつかの側面では、本開示により、疾患を治療または予防する方法として、それを必要とする対象に、約500 mgの化合物III-2bと約500 mgのプロベネシドの経口合剤を投与することを含み、
この投与の結果として、化合物III-2bの血漿中濃度が、投与から約12時間以内は、約4800 ng・時間/ml~約4850 ng・時間/mLの曲線下面積(AUC)を持ち、約1800 ng/ml~約1850 ng/mLの最大血漿中濃度(Cmax)を持つ方法が提供される。
【0320】
いくつかの側面では、本開示により、疾患を治療または予防する方法として、それを必要とする対象に、約500 mgの化合物III-2bと約500 mgのプロベネシドの経口合剤を投与することを含み、
この投与の結果として、化合物III-2bの血漿中濃度が、投与から約12時間以内は、約7550 ng・時間/ml~約8000 ng・時間/mLの曲線下面積(AUC)を持ち、約2650 ng/ml~約2700 ng/mLの最大血漿中濃度(Cmax)を持つ方法が提供される。
【0321】
医薬組成物と医薬キット
いくつかの側面では、本開示により、β-ラクタム化合物またはその医薬として医薬として可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として医薬として可能な塩を含む医薬組成物が提供される。
【0322】
いくつかの実施態様では、医薬組成物は経口剤形にされている。
【0323】
いくつかの実施態様では、医薬組成物は、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を20 mg~約5 g、または約50 mg~約2 g、または約80 mg~約1 g、または約100 mg~約900 mg、または約200 mg~約800 mg、または約300 mg~約700 mg、または約400 mg~約600 mg、または約450 mg~約550 mg、または約480 mg~約520 mgと;
プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を20 mg~約5 g、または約50 mg~約2 g、または約80 mg~約1 g、または約100 mg~約900 mg、または約200 mg~約800 mg、または約300 mg~約700 mg、または約400 mg~約600 mg、または約450 mg~約550 mg、または約480 mg~約520 mg含んでいる。
【0324】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を約500 mgと、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を約500 mg含んでいる。
【0325】
いくつかの実施態様では、化合物III-2bを約500 mgと、プロベネシドを約500 mg含んでいる。
【0326】
いくつかの実施態様では、医薬組成物がそれを必要とする対象に投与されたとき、この投与の結果として、本明細書に開示されている効果(例えば本明細書に開示されているβ-ラクタム化合物に関するAUCおよび/またはCmax)の1つ以上が得られる。
【0327】
いくつかの側面では、本開示により、第1のパッケージの中のβ-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、第2のパッケージの中のプロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を含む医薬キットが提供される。
【0328】
いくつかの実施態様では、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩のうちの少なくとも1つが経口剤形にされており;
好ましくは、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩が経口剤形にされているか、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩が経口剤形にされており;
より好ましくは、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩と、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩の両方が、経口剤形にされている。
【0329】
いくつかの実施態様では、医薬キットは、それを必要とする対象によって使用されるとき、この使用の結果として、本明細書に開示されている効果(例えば本明細書に開示されているβ-ラクタム化合物に関するAUCおよび/またはCmax)の1つ以上が得られる。
【0330】
いくつかの実施態様では、医薬キットは、
β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を第1のパッケージの中に20 mg~約5 g、または約50 mg~約2 g、または約80 mg~約1 g、または約100 mg~約900 mg、または約200 mg~約800 mg、または約300 mg~約700 mg、または約400 mg~約600 mg、または約450 mg~約550 mg、または約480 mg~約520 mgと、
プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を第2のパッケージの中に20 mg~約5 g、または約50 mg~約2 g、または約80 mg~約1 g、または約100 mg~約900 mg、または約200 mg~約800 mg、または約300 mg~約700 mg、または約400 mg~約600 mg、または約450 mg~約550 mg、または約480 mg~約520 mg含んでいる。
【0331】
いくつかの実施態様では、医薬組成物は、β-ラクタム化合物またはその医薬として許容可能な塩を第1のパッケージの中に約500 mgと、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩を第2のパッケージの中に約500 mg含んでいる。
【0332】
いくつかの実施態様では、医薬組成物は、化合物III-2bを第1のパッケージの中に約500 mgと、プロベネシドを第2のパッケージの中に約500 mg含んでいる。
【0333】
他の適切な化合物
いくつかの側面では、本開示により、化合物またはその医薬塩が提供され、この化合物またはその医薬塩を、それを必要とする対象に、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせ、ある期間にわたって投与する結果として、この化合物の血漿中濃度は、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしで化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしで化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較して実質的に同じ最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる。
【0334】
いくつかの側面では、本開示により、化合物またはその医薬塩が提供され、この化合物またはその医薬塩を、それを必要とする対象に、プロベネシドまたはその医薬として許容可能な塩と組み合わせ、ある期間にわたって投与する結果として、この化合物の血漿中濃度は、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしで化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな曲線下面積(AUC)を持つか、
前記それを必要とする対象では、前記期間の間にプロベネシドなしで化合物を治療に有効な量で投与された同等な対象と比較してより大きな最大血漿中濃度(Cmax)を持つか、
これらの組み合わせになる。
【0335】
いくつかの実施態様では、化合物の選択は、ラタノプロスト酸、PGH2、PGE1、PGE2、PGF2n、トロンボキサンB2と、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体からなるグループからなされる。
【0336】
いくつかの実施態様では、化合物の選択は、アリスキレン、アトルバスタチン、ベンジルペニシリン、BDE47、BDE99、BDE153、ボセンタン、ブロモスルホフタレイン、CP-671、CP-305、デヒドロエピアンドロステロン-3-硫酸塩、エルトロンボパグ、エストロン-3-硫酸塩、エゼチミブグルクロニド、フェキソフェナジン、フルバスタチン、グリベンクラミド、ラタノプロスト酸、M17055、メサラジン、モンテルカスト、プラバスタチン、ピタバスタチン、プレグネノロン硫酸塩、PGE2、ロスバスタチン、タリノロール、タウロコール酸塩、テビペネムピボキシル、チロキシン(T4)、ウノプロストン代謝産物と、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体からなるグループからなされる。
【0337】
いくつかの実施態様では、化合物の選択は、アセブトロール、APD-アジュマリニウム、アテノロール、アトラセンタン、バメット-R2、バメット-UD2、ビリルビン、BQ-123、ブロモスルホフタレイン、セリプロロール、クロラムブシル-タウロコール酸塩、コール酸塩、シプロフロキサシン、CRC220、ダルナビル、デヒドロエピアンドロステロン-3-硫酸塩、デルトルフィンII、[D-ペニシラミン2,5]エンケファリン、エノキサシン、没食子酸エピカテキン、没食子酸エピガロカテキン、エリスロマイシン、エストラジオール-17β-グルクロニド、エストロン-3-硫酸塩、フェキソフェナジン、ガチフロキサシン、Cd-B20790、グリココール酸塩、ヒドロキシウレア、イマチニブ、ラベタロール、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、ロピナビル、メトトレキサート、マイクロシスチン、N-メチルキニジン、N-メチルキニン、ナドロール、ノルフロキサシン、ウアバイン、ピタバスタチン、PGE2、リバーストリヨードサイロニン、(rT3)、ロクロニウム、ロスバスタチン、サキナビル、ソタロール、タリノロール、タウロコール酸塩、タウロケノデオキシコール酸塩、タウロウルソデオキシコール酸塩、チロキシン(T4)、テビペネムピボキシル、トリヨードサイロニン、(T3)、ウノプロストン代謝産物と、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体からなるグループからなされる。
【0338】
いくつかの実施態様では、化合物はモノバクタムである。
【0339】
いくつかの実施態様では、化合物は、アズトレオナム、チゲモナム、カルモナム、ノカルジシンA、これらの類似体、これらの誘導体のいずれかである。
【0340】
いくつかの実施態様では、化合物は、ペネム、カルバペネム、クラバムのいずれかである。
【0341】
いくつかの実施態様では、化合物は、ベンジルペニシリン、ベンザチンベンジルペニシリン、プロカインベンジルペニシリン、フェノキシメチルペニシリン、プロピシリン、フェネチシリン、アジドシリン、クロメトシリン、ペナメシリン、クロキサシリン(例えばジクロキサシリンまたはフルクロキサシリン)、オキサシリン、ナフシリン、メチシリン、アモキシシリン、アンピシリン(例えばピバンピシリン、ヘタシリン、バカンピシリン、メタンピシリン、タランピシリン)、エピシリン、チカルシリン、カルベニシリン、カリンダシリン、テモシリン、ピペラシリン、アズロシリン、メズロシリン、メシリナム(例えばピブメシリナム)、スルベニシリン、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体のいずれかである。
【0342】
いくつかの実施態様では、化合物はペネムまたはカルバペネムである。
【0343】
いくつかの実施態様では、化合物は、チオペネム、オキシペネム、アミノペネム、アルキルペネム、アリールペネムのいずれかである。
【0344】
いくつかの実施態様では、化合物は、エルタペネム、抗緑膿菌剤(例えばドリペネム、イミペネム、メロペネム)、ビアペネム、パニペネム、スロペネム、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体のいずれかである。
【0345】
いくつかの実施態様では、化合物は、セフェム、カルバセフェム、オキサセフェムのいずれかである。
【0346】
いくつかの実施態様では、化合物は、セファゾリン、セファレキシン、セファドロキシル、セファピリン、セファゼドン、セファザフル、セフラジン、セフロキサジン、セフテゾール、セファログリシン、セファセトリル、セファロニウム、セファロリジン、セファロチン、セファトリジン、セファクロル、セフォテタン、セファマイシン(例えばセフォキシチン、セフプロジル、セフロキシム、セフロキシムアキセチル、セファマンドール、セフミノクス、セフォニシド、セフォラニド、セフォチアム、セフブペラゾン、セフゾナム、セフメタゾール)、カルバセフェム(例えばロラカルベフ)、セフィキシム、セフトリアキソン、抗緑膿菌剤(例えばセフタジジム、セフォピラゾン)、セフジニル、セフカペン、セフダロキシム、セフチゾキシム、セフメノキシム、セフォタキシム、セフピラミド、セフポドキシム、セフチブテン、セフジトレン、セフェタメト、セフォジジム、セフピミゾール、セフスロジン、セフテラム、セフチオレン、オキサセフェム(例えばフロモキセフ、ラタモキセフ)、セフェピム、セフォゾプラン、セフピローム、セフキノーム、セフタロリンフォサミル、セフトロザン、セフトビプロール、セフチオフル、セフキノーム、セフォベシン、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体のいずれかである。
【0347】
いくつかの実施態様では、化合物はチオペネムである。
【0348】
いくつかの実施態様では、化合物は、式(I):
【化13】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である(ただしR
1は、Hであるか、場合によっては置換されたアルキルである)。
【0349】
いくつかの実施態様では、化合物は、式(Ia):
【化14】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である。
【0350】
いくつかの実施態様では、化合物は、式(Ib):
【化15】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である。
【0351】
いくつかの実施態様では、R1はHである。
【0352】
いくつかの実施態様では、化合物は、式(II):
【化16】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である。
【0353】
いくつかの実施態様では、化合物は、式(IIa):
【化17】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である。
【0354】
いくつかの実施態様では、化合物は、式(IIb):
【化18】
またはその医薬として許容可能な塩、またはそのプロドラッグ、またはその類似体、またはその誘導体である。
【0355】
いくつかの実施態様では、R1は、場合によっては置換されたアルキルである。
【0356】
いくつかの実施態様では、化合物は、式(III)、(IIIa)、(IIIb):
【化19】
のいずれか、またはこれらの医薬として許容可能な塩、またはこれらのプロドラッグ、またはこれらの類似体、またはこれらの誘導体である(ただしR
2は、Hであるか、場合によっては置換されたアルキルである)。
【0357】
いくつかの実施態様では、化合物は、
【化20】
と、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体からなるグループから選択される。
【0358】
いくつかの実施態様では、化合物は、
【化21】
と、これらの医薬として許容可能な塩、これらのプロドラッグ、これらの類似体、これらの誘導体からなるグループから選択される。
【0359】
いくつかの実施態様では、化合物は、式(IV)、(IVa)、(IVb):
【化22】
のいずれか、またはこれらの医薬として許容可能な塩、またはこれらのプロドラッグ、またはこれらの類似体、またはこれらの誘導体である(ただしR
3は、Hであるか、場合によっては置換されたアルキルである)。
【0360】
いくつかの実施態様では、R3はC2-C8アルキルである。
【0361】
いくつかの実施態様では、R3は、CH2CH3、CH2CH2CH3、CH2CH(CH3)2のいずれかである。
【0362】
定義
本明細書で用いられている「アルキル」、「C1アルキル、C2アルキル、C3アルキル、C4アルキル、C5アルキル、C6アルキル」、「C1-C6アルキル」という用語には、C1、C2、C3、C4、C5、C6いずれかの直鎖(線形)飽和脂肪族炭化水素基と、C1、C2、C3、C4、C5、C6いずれかの分岐した飽和脂肪族炭化水素基が含まれることが想定されている。例えばC1-C6アルキルには、C1アルキル基、C2アルキル基、C3アルキル基、C4アルキル基、C5アルキル基、C6アルキル基が含まれることが想定されている。アルキルの例に含まれるのは、1~6個の炭素原子を持つ部分であり、その非限定的な例は、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、s-ペンチル、n-ヘキシルである。いくつかの実施態様では、直鎖または分岐鎖のアルキルは6個以下の炭素原子を持ち(例えば直鎖に関してはC1-C6、分岐鎖に関してはC3-C6)、別の一実施態様では、直鎖または分岐鎖のアルキルは4個以下の炭素原子を持つ。
【0363】
本明細書で用いられている「シクロアルキル」という用語は、3~30個の炭素原子(例えばC3-C12、またはC3-C10、またはC3-C8)を持つ飽和または不飽和の単環系または多環(例えば融合環、架橋環、スピロ環)系の非芳香族炭化水素を意味する。シクロアルキルの非限定的な例に含まれるのは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレニル、アダマンチルである。
【0364】
本明細書で用いられている「ヘテロシクロアルキル」という用語は、特に断わらない限り、窒素、酸素、イオウからなるグループから独立に選択された1個以上のヘテロ原子(O、N、S、P、Seなど)(例えば1個、または1~2個、または1~3個、または1~4個、または1~5個、または1~6個のヘテロ原子、すなわち1個、または2個、または3個、または4個、または5個、または6個のヘテロ原子)を持つ飽和または不飽和の非芳香族の3~8員単環系、または7~12員二環系(融合環、架橋環、スピロ環)、または11~14員の三環系(融合環、架橋環、スピロ環)を意味する。ヘテロシクロアルキル基の非限定的な例に含まれるのは、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、イソインドリニル、インドリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、トリアゾリジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、ピラニル、モルホリニル、テトラヒドロチオピラニル、1,4-ジアゼパニル、1,4-オキサゼパニル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2,5-ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタニル、1,4-ジオキサ-8-アザスピロ[4.5]デカニル、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカニル、1-オキサスピロ[4.5]デカニル、1-アザスピロ[4.5]デカニル、3'H-スピロ[シクロヘキサン-1,1'-イソベンゾフラン]-イル、7'H-スピロ[シクロヘキサン-1,5'-フロ[3,4-b]ピリジン]-イル、3'H-スピロ[シクロヘキサン-1,1'-フロ[3,4-c]ピリジン]-イル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル、1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾリル、3,4,5,6,7,8-ヘキサヒドロピリド[4,3-d]ピリミジニル、4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジニル、5,6,7,8-テトラヒドロピリド[4,3-d]ピリミジニル、2-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、2-メチル-2-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、2-アザスピロ[3.5]ノナニル、2-メチル-2-アザスピロ[3.5]ノナニル、2-アザスピロ[4.5]デカニル、2-メチル-2-アザスピロ[4.5]デカニル、2-オキサ-アザスピロ[3.4]オクタニル、2-オキサ-アザスピロ[3.4]オクタン-6-イルなどである。非芳香族の多環の場合には、1つの環だけが非芳香族である必要がある(例えば1,2,3,4-テトラヒドロナフタレニルまたは2,3-ジヒドロインドール)。
【0365】
本明細書で用いられている「場合によっては置換されたアルキル」という表現は、置換されていないアルキル、または炭化水素骨格の1個以上の炭素上の1個以上の水素原子が指定された置換基で置き換えられたアルキルを意味する。そのような置換基の例に含めることができるのは、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシ、カルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、アルキルアリールアミノが含まれる)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、ウレイドが含まれる)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、硫酸塩、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、芳香族部分、ヘテロ芳香族部分である。
【0366】
本明細書で用いられている「アルケニル」という用語には、上記のアルキルと長さおよび可能な置換が似ているが、少なくとも1つの二重結合を含有する点が異なる不飽和の脂肪族基が含まれる。例えば「アルケニル」という用語には、直鎖アルケニル基(例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル)と、分岐したアルケニル基が含まれる。いくつかの実施態様では、直鎖アルケニル基または分岐したアルケニル基は、骨格に6個以下の炭素原子を有する(直鎖に関してはC2-C6、分岐鎖に関してはC3-C6)。「C2-C6アルケニル」という用語には、2~6個の炭素原子を含有するアルケニル基が含まれる。「C3-C6アルケニル」という用語には、3~6個の炭素原子を含有するアルケニル基が含まれる。
【0367】
本明細書で用いられている「アルキニル」という用語には、上記のアルキルと長さおよび可能な置換が似ているが、少なくとも1つの三重結合を含有する点が異なる不飽和の脂肪族基が含まれる。例えば「アルキニル」には、直鎖アルキニル基(例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル)と、分岐したアルキニル基が含まれる。いくつかの実施態様では、直鎖アルキニル基または分岐したアルキニル基は、骨格に6個以下の炭素原子を有する(直鎖に関してはC2-C6、分岐鎖に関してはC3-C6)。「C2-C6アルキニル」という用語には、2~6個の炭素原子を含有するアルキニル基が含まれる。「C3-C6アルキニル」という用語には、3~6個の炭素原子を含有するアルキニル基が含まれる。本明細書で用いられている「C2-C6アルケニレンリンカー」または「C2-C6アルキニレンリンカー」には、C2鎖、C3鎖、C4鎖、C5鎖、C6鎖(直鎖または分岐鎖)いずれかの2価不飽和脂肪族炭化水素基が含まれることが想定されている。例えばC2-C6アルキニレンリンカーには、C2、C3、C4、C5、C6のアルケニレンリンカー基が含まれることが想定されている。
【0368】
場合によっては置換された部分(場合によっては置換されたシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールなど)の他の例に含まれるのは、置換されていない部分と、指定された置換基を1つ以上有する部分の両方である。例えば置換されたヘテロシクロアルキルに含まれるのは、1個以上のアルキル基で置換されたものであり、例えば2,2,6,6-テトラメチル-ピペリジニルと2,2,6,6-テトラメチル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジニルがある。
【0369】
本明細書で用いられている「アリール」という用語は、芳香族性を有する基を含み、その中には、1つ以上の芳香族環を持ち、環構造の中にまったくヘテロ原子を含有しない「共役」系または多環系が含まれる。その例に含まれるのは、フェニル、ナフタレニルなどである。
【0370】
本明細書で用いられている「ヘテロアリール」という用語は、炭素原子に加え、窒素、酸素、イオウからなるグループから独立に選択された1個以上のヘテロ原子(例えば1個、または1~2個、または1~3個、または1~4個、または1~5個、または1~6個のヘテロ原子、すなわち例えば1個、または2個、または3個、または4個、または5個、または6個のヘテロ原子)からなる安定な5員、6員、7員いずれかの単環の、または7員、8員、9員、10員、11員、12員いずれかの二環の芳香族複素環を含むことが想定されている。窒素原子は置換されていても置換されていなくてもよい(すなわちNまたはNR(ただしRは、上記のようにHまたは他の置換基である))。窒素とイオウというヘテロ原子は、場合によっては酸化されていてもよい(すなわちN→OとS(O)p(ただしpは1または2である))。芳香族複素環に含まれるS原子とO原子の総数は1個以下であることに注意されたい。ヘテロアリール基の例に含まれるのは、ピロール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジンなどである。
【0371】
さらに、「アリール」と「ヘテロアリール」という用語には、多環アリール基と多環ヘテロアリール基(例えば三環、二環)が含まれ、その例として、ナフタレン、ベンゾオキサゾール、ベンゾジオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチオフェン、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、インドール、ベンゾフラン、プリン、ベンゾフラン、デアザプリン、インドリジンがある。
【0372】
シクロアルキル環、ヘテロシクロアルキル環、アリール環、ヘテロアリール環は、環の1つ以上の位置(例えば環を形成している炭素またはヘテロ原子(Nなど)の位置)で上記のような置換基を用いて置換することができ、置換基の例は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、アルキルアリールアミノが含まれる)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、ウレイドが含まれる)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、硫酸塩、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、芳香族部分、ヘテロ芳香族部分である。アリール基とヘテロアリール基は、脂肪族環または複素環と融合または架橋させることもできる(例えばテトラリン、メチレンジオキシフェニル(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イルなど))。
【0373】
本明細書で用いられている「炭素環」という用語は、指定された数の炭素を持ち、そのうちの任意のものが飽和、または不飽和、または芳香族であってよい安定な任意の単環、二環、三環を含むことが想定されている。炭素環にはシクロアルキルとアリールが含まれる。例えばC3-C14炭素環は、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個いずれかの炭素原子を有する単環、または二環、または三環を含むことが想定されている。炭素環の非限定的な例に含まれるのは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロブテニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘプテニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、アダマンチル、シクロオクチル、シクロオクテニル、シクロオクタジエニル、フルオレニル、フェニル、ナフチル、インダニル、アダマンチル、テトラヒドロナフチルである。架橋環も炭素環の定義に含まれ、その例には、[3.3.0]ビシクロオクタン、[4.3.0]ビシクロノナン、[4.4.0]ビシクロデカン、[2.2.2]ビシクロオクタンが含まれる。架橋環は、1個以上の炭素原子が、隣接していない2個の炭素原子に連結されるときに生じる。一実施態様では、架橋環は、1個または2個の炭素原子である。架橋は常に単環を三環に変換することに注意されたい。環が架橋しているとき、その環に関する上記の置換基も架橋上に存在することができる。架橋環には、融合環(例えばナフチル、テトラヒドロナフチル)とスピロ環も含まれる。
【0374】
本明細書で用いられている「複素環」または「複素環基」という用語には、少なくとも1個のヘテロ原子(例えばN、O、Sから選択された1~4個のヘテロ原子)を含有する任意の環構造(飽和、不飽和、芳香族のいずれか)が含まれる。複素環には、ヘテロシクロアルキルとヘテロアリールが含まれる。複素環の非限定的な例に含まれるのは、モルホリン、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、ピペリジン、ピペラジン、オキセタン、ピラン、テトラヒドロピラン、アゼチジン、テトラヒドロフランである。
【0375】
複素環基の非限定的な例に含まれるのは、アクリジニル、アゾシニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサゾリニル、ベンズチアゾリル、ベンズトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、カルバゾリル、4aH-カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H-1,5,2-ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3-b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イサチノイル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、メチレンジオキシフェニル(例えばベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾル5(4H)-オン、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキシインドリル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントリリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリドニル、4-ピペリドニル、ピペロニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラゾリル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、キサンテニルである。
【0376】
本明細書で用いられている「置換された」は、指定された原子上の任意の1個以上の水素原子が、指定された基から選択された基で置換されていることを意味する。ただしその指定された原子の正常な価数を超えてはならず、置換の結果として安定な化合物になることが条件である。置換基がオキソまたはケト(すなわち=O)であるとき、原子上の2個の水素原子が置換されている。ケト置換基は芳香族部分には存在しない。本明細書で用いられている環の二重結合は、環の隣り合った2個の原子間に形成される二重結合(例えばC=C、C=N、N=N)である。「安定な化合物」と「安定な構造」は、反応混合物から有用な程度の純度にする単離の際に壊れることがないほど十分に丈夫で、効果的な治療剤になる化合物を意味する。
【0377】
置換基への結合が、1つの環内の2個の原子を接続する結合を横断するように示されているときには、そのような置換基は環内の任意の原子に結合させることができる。置換基が、ある原子を介して所与の式を持つ化合物の残部に結合するが、その原子を示すことなく置換基が提示されているときには、そのような置換基は、そのような式の中の任意の原子を介して結合させることができる。置換基および/または変数の組み合わせが許容されるが、それは、そのような組み合わせの結果として安定な化合物になる場合だけである。
【0378】
化合物の任意の構成要素または式の中にどの変数(例えばR)であれ2回以上現われるときには、その定義は、出現するごとに、他の出現時の定義とは独立である。したがって例えばある基が0~2個のR部分で置換されていることが示されている場合には、その基は、場合によっては2個までのR部分で置換されていてもよく、Rは、出現するごとに、Rの定義から独立に選択される。また、置換基および/または変数の組み合わせが許容されるが、それは、そのような組み合わせの結果として安定な化合物になる場合だけである。
【0379】
本明細書で用いられている「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」という用語には、-OHまたは-O-を有する基が含まれる。
【0380】
本明細書で用いられている「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードを意味する。「過ハロゲン化された」という用語は、一般に、すべての水素原子がハロゲン原子で置換されている部分を意味する。「ハロアルキル」または「ハロアルコキシ」という用語は、1個以上のハロゲン原子で置換されたアルキルまたはアルコキシを意味する。
【0381】
本明細書で用いられている「カルボニル」という用語には、二重結合で酸素原子に接続された炭素を含有する化合物と部分が含まれる。カルボニルを含有する部分の非限定的な例に含まれるのは、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、アミド、エステル、無水物などである。
【0382】
本明細書で用いられている「カルボキシル」という用語は、-COOHまたはそのC1-C6アルキルエステルを意味する。
【0383】
本明細書で用いられている「アシル」という用語には、アシル基(R-C(O)-)またはカルボニル基を含有する部分が含まれる。本明細書で用いられている「置換されたアシル」という用語には、1個以上の水素原子が置換基で置換されたアシル基が含まれ、置換基の例は、アルキル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシルート、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、アルキルアリールアミノが含まれる)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、ウレイドが含まれる)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、カルボキシレート、硫酸塩、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、芳香族、ヘテロ芳香族部分である。
【0384】
本明細書で用いられている「アルコキシ」または「アルコキシル」という用語には、置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基と、置換されていないアルキル基、アルケニル基、アルキニル基で、酸素原子に共有結合しているものが含まれる。アルコキシ基またはアルコキシル基の非限定的な例に含まれるのは、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基である。置換されたアルコキシ基の例に、ハロゲン化アルコキシ基が含まれる。アルコキシ基は置換基で置換することができ、その置換基の例は、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、アルキルアリールアミノが含まれる)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、ウレイドが含まれる)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、硫酸塩、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、芳香族、ヘテロ芳香族部分である。ハロゲンで置換されたアルコキシ基の非限定的な例に含まれるのは、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシである。
【0385】
本明細書で用いられている「エーテル」または「アルコキシ」という用語には、2個の炭素原子またはヘテロ原子に結合した酸素を含有する化合物または部分が含まれる。例えばこの用語には「アルコキシアルキル」が含まれ、アルキル基に共有結合した酸素原子に共有結合したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基のいずれかを意味する。
【0386】
本明細書で用いられている「エステル」という用語には、カルボニル基の炭素に結合した酸素原子に結合した炭素またはヘテロ原子を含有する化合物または部分が含まれる。「エステル」という用語には、アルコキシカルボキシ基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニルなど)が含まれる。
【0387】
本明細書で用いられている「チオアルキル」という用語には、イオウ原子に接続されたアルキル基を含有する化合物または部分が含まれる。チオアルキル基と置換することが可能な基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、カルボン酸、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、アルキルアリールアミノが含まれる)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、ウレイドが含まれる)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオ炭酸塩、硫酸塩、アルキルスルフィニル、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミドニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、芳香族部分、ヘテロ芳香族部分である。
【0388】
本明細書で用いられている「チオカルボニル」または「チオカルボキシ」という用語には、二重結合でイオウ原子に接続された炭素を含有する化合物と部分が含まれる。
【0389】
本明細書で用いられている「チオエーテル」という用語には、2個の炭素原子またはヘテロ原子に結合したイオウ原子を含有する部分が含まれる。チオエーテルの非限定的な例に含まれるのは、アルクチオアルキル、アルクチオアルケニル、アルクチオアルキニルである。「アルクチオアルキル」という用語には、アルキル基に結合したイオウ原子に結合したアルキル基、またはアルケニル基、またはアルキニル基を有する部分が含まれる。同様に、「アルクチオアルケニル」という用語は、アルケニル基に共有結合したイオウ原子に結合したアルキル基、またはアルケニル基、またはアルキニル基を有する部分を意味し、「アルクチオアルキニル」は、アルキニル基に共有結合したイオウ原子に結合したアルキル基、またはアルケニル基、またはアルキニル基を有する部分を意味する。
【0390】
本明細書で用いられている「アミン」または「アミノ」という用語は、-NH2を意味する。「アルキルアミノ」には、-NH2の窒素が少なくとも1個のアルキル基に結合した化合物の基が含まれる。アルキルアミノ基の例に含まれるのは、ベンジルアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、フェネチルアミノなどである。
【0391】
本明細書で用いられている「ジアルキルアミノ」という用語には、含まれている-NH2の窒素が2個のアルキル基に結合している基が含まれる。ジアルキルアミノ基の非限定的な例に含まれるのは、ジメチルアミノとジエチルアミノである。
【0392】
本明細書で用いられている「アリールアミノ」と「ジアリールアミノ」という用語には、含まれている窒素がそれぞれ少なくとも1個または2個のアリール基に結合している基が含まれる。
【0393】
本明細書で用いられている「アミノアリール」と「アミノアリールオキシ」という用語は、アミノで置換されたアリールとアリールオキシを意味する。
【0394】
本明細書で用いられている「アルキルアリールアミノ」、「アルキルアミノアリール」、「アリールアミノアルキル」という用語は、少なくとも1個のアルキル基と少なくとも1個のアリール基に結合しているアミノ基を意味する。
【0395】
本明細書で用いられている「アルカミノアルキル」という用語は、窒素原子に結合したアルキル基、またはアルケニル基、またはアルキニル基で、その窒素原子が別のアルキル基にも結合しているものを意味する。
【0396】
本明細書で用いられている「アシルアミノ」という用語には、含まれている窒素がアシル基に結合している基が含まれる。アシルアミノの非限定的な例に含まれるのは、アルキルカルボニルアミノ基、アシルカルボニルアミノ基、カルバモイル基、ウレイド基である。
【0397】
本明細書で用いられている「アミド」または「アミノカルボキシ」という用語には、カルボニル基またはチオカルボニル基の炭素に結合した窒素原子を含有する化合物または部分が含まれる。
【0398】
本明細書で用いられている「アルカミノカルボキシ」という用語には、カルボニル基またはチオカルボニル基の炭素に結合したアミノ基に結合しているアルキル基、またはアルケニル基、またはアルキニル基が含まれる。
【0399】
本明細書で用いられている「アリールアミノカルボキシ」という用語には、カルボニル基またはチオカルボニル基の炭素に結合したアミノ基に結合しているアリール部分またはヘテロアリール部分が含まれる。
【0400】
本明細書で用いられている「アルキルアミノカルボキシ」、「アルケニルアミノカルボキシ」、「アルキニルアミノカルボキシ」、「アリールアミノカルボキシ」という用語には、それぞれ、カルボニル基の炭素に結合した窒素原子に結合しているアルキル部分、またはアルケニル部分、またはアルキニル部分、またはアリール部分が含まれる。
【0401】
アミドは、直鎖アルキル、分岐したアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環などの置換基で置換することができる。アミド基上の置換基はさらに置換されていてもよい。
【0402】
プロベネシド(例えばブランド名Probalanで販売されている)は、以下の構造:
【化23】
であると理解されている。
【0403】
窒素を含有する本開示の化合物は、酸化剤(例えば3-クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)および/または過酸化水素)を用いた処理によってN-オキシドに変換し、本開示の他の化合物を得ることができる。したがって、示されていて権利を請求するすべての窒素含有化合物は、価数と構造が許すときには、示されている化合物とそのN-オキシド誘導体(N→OまたはN+-O-として示すことができる)の両方を含むと見なされる。さらに、別の場合には、本開示の化合物に含まれる窒素をN-ヒドロキシ化合物またはN-アルコキシ化合物に変換することができる。例えばN-ヒドロキシ化合物は、親アミンを酸化剤(mCPBAなど)で酸化することによって調製できる。示されていて権利を請求するすべての窒素含有化合物は、価数と構造が許すときには、示されている化合物と、そのN-ヒドロキシ(すなわちN-OH)誘導体およびN-アルコキシ(すなわちN-OR(ただしRは、置換された、または置換されていないC1-C6アルキル、C1-C6アルケニル、C1-C6アルキニル、3~14員の炭素環、3~14員の複素環のいずれかである))誘導体の両方も含むと見なされる。
【0404】
本明細書では、化合物の構造式は、いくつかの場合には、便宜上、ある1つの異性体を表わしているが、本開示には、あらゆる異性体(幾何異性体、不整炭素に基づく光学異性体、立体異性体、互変異性体など)が含まれる。しかしすべての異性体が同じレベルの活性を持つことはないことを理解されたい。それに加え、式によって表わされる化合物には結晶多形が存在する可能性がある。任意の結晶形、結晶形混合物、その無水物、その水和物が、本開示の範囲に含まれる。
【0405】
本明細書で用いられている「異性体性」という用語は、同じ分子式を持つが、その原子の結合の配列、またはその原子の空間内の配置が異なる化合物を意味する。原子の空間内の配置が異なる異性体を「立体異性体」と呼ぶ。立体異性体で互いに鏡像ではないものを「ジアステレオ異性体」と呼び、立体異性体で互いに重ねることのできない鏡像であるものを「エナンチオマー」または時に光学異性体と呼ぶ。キラリティが反対の個々のエナンチオマー形を同量含む混合物を「ラセミ混合物」と呼ぶ。
【0406】
本明細書で用いられている「キラル中心」という用語は、同じでない4個の置換基に結合した炭素原子を意味する。
【0407】
本明細書で用いられている「キラル異性体」という用語は、少なくとも1つのキラル中心を持つ化合物を意味する。2つ以上のキラル中心を持つ化合物は、個別のジアステレオマーとして、またはジアステレオマーの混合物(「ジアステレオマー混合物」と呼ぶ)として存在することができる。1つのキラル中心が存在するとき、立体異性体は、そのキラル中心の絶対配置(RまたはS)によって特徴づけることができる。絶対配置は、そのキラル中心に結合した置換基の空間内の配置を意味する。考慮しているキラル中心に結合した置換基は、Cahn、Ingold、Prelogの「配列規則」に従ってランク付けされる(Cahn他、Angew. Chem. Inter. Edit. 1966年、第5巻、385ページ;正誤表 511ページ;Cahn他、Angew. Chem. 1966年、第78巻、413ページ;CahnとIngold, J. Chem. Soc. 1951年(ロンドン)、612ページ;Cahn他、Experientia 1956年、第12巻、81ページ;Cahn、J. Chem. Educ. 1964年、第41巻、116ページ)。
【0408】
本明細書で用いられている「幾何異性体」という用語は、二重結合またはシクロアルキルリンカー(例えば1,3-シクロブチル)のまわりの回転を妨げられることが原因で存在するジアステレオマーを意味する。このような配置は、シスとトランス、またはZとEという接頭辞によって名称が区別される。これらの接頭辞は、基が、Cahn-Ingold-Prelogの規則によると分子内の二重結合と同じ側にあるか反対側にあるかを示す。
【0409】
本開示の化合物は、異なるキラル異性体または幾何異性体として表示できることを理解されたい。化合物がキラル異性体または幾何異性体の形態を持つときには、あらゆる形態の異性体が本開示の範囲に含まれ、どの形態の異性体も化合物の名称から除外されないことも理解されたい。しかしすべての異性体が同じレベルの活性を持つことはないことを理解されたい。
【0410】
本開示で議論する構造とそれ以外の化合物には、そのあらゆるアトロピック(atropic)異性体が含まれることを理解されたい。すべてのアトロピック異性体が同じレベルの活性を持てるわけではないことも理解されたい。
【0411】
本明細書で用いられている「アトロピック異性体」という用語は、2つの異性体の原子が空間内で異なる配置になっている一種の立体異性体である。アトロピック異性体は、大きな基が中心的な結合のまわりの回転を妨げられることによって回転が制限されることが原因で生まれる。このようなアトロピック異性体は、典型的には混合物として存在するが、クロマトグラフィ技術が最近進歩した結果として、限られたケースでは2つのアトロピック異性体の混合物を分離することが可能になっている。
【0412】
本明細書で用いられている「互変異性体」という用語は、平衡状態で存在する2つ以上の構造異性体の1つであり、1つの形態の異性体から別の形態の異性体へと容易に変換される。この変換の結果として、隣の共役した二重結合の切り換えに付随して水素原子が正式に移動する。互変異性体は、溶液中の互変異性セットの混合物として存在する。互変が可能な溶液中では、互変異性体同士の化学的平衡が達成される。複数ある互変異性体の正確な比は、いくつかの因子(温度、溶媒、pHが含まれる)に依存する。互変異性体化によって相互に変換できる互変異性体という考え方を互変異性と呼ぶ。可能なさまざまなタイプの互変異性のうちで、2つが一般に観察される。ケト-エノール互変異性では、電子と水素原子の同時シフトが起こる。環-鎖互変異性は、糖鎖分子内のアルデヒド基(-CHO)が同じ分子内のヒドロキシ基(-OH)と反応し、その分子を、グルコースによって示されるように環(リング形)形態にする結果として生じる。
【0413】
本開示の化合物はさまざまな互変異性体として表示できることを理解されたい。化合物が互変異性体の形態を持つときには、あらゆる形態の互変異性体が本開示の範囲に含まれることが想定されており、どの形態の異性体も化合物の名称から除外されないことも理解されたい。いくつかの互変異性体は、他の互変異性体よりも活性のレベルが高いことが理解されよう。
【0414】
本明細書で用いられている「結晶多形」、「多形」、「結晶形」は、化合物(またはその塩、またはその溶媒和物)が異なる結晶充填配置で結晶化することのできる結晶構造を意味し、そのすべてが同じ元素組成を持つ。異なる結晶形は、通常、異なるX線回折パターン、赤外線スペクトル、融点、密度、硬度、結晶の形状、光学的特性、電気的特性、安定性、溶解度を持つ。再結晶溶媒、結晶化の速度、保管温度と、これら以外の因子が、1つの結晶形を優勢にする可能性がある。化合物の結晶多形は、異なる条件下での結晶化によって調製することができる。
【0415】
本明細書に記載されているどの式の化合物にも、化合物そのもののほか、適用可能な場合にはその塩とその溶媒和物が含まれることを理解されたい。例えば塩は、アニオンと、置換されたベンゼン化合物上の正に帯電した基(例えばアミノ)の間に形成することができる。適切なアニオンに含まれるのは、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、硫酸水素塩、スルファミン酸塩、硝酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、グルタミン酸塩、グルクロン酸塩、グルタル酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、トシラート、サリチル酸塩、乳酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、酢酸塩(例えばトリフルオロ酢酸塩)である。
【0416】
本明細書で用いられている「医薬として許容可能なアニオン」という用語は、医薬として許容可能な塩を形成するのに適したアニオンを意味する。同様に、塩は、カチオンと、置換されたベンゼン化合物上の負に帯電した基(例えばカルボン酸塩)の間に形成することができる。適切なカチオンに含まれるのは、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムカチオン(テトラメチルアンモニウムイオンなど)である。置換されたベンゼン化合物には、第四級窒素原子を含有する塩も含まれる。
【0417】
本開示の化合物(例えばその化合物の塩)は、水和形態または非水和(無水)形態で存在すること、または他の溶媒分子との溶媒和物として存在することができる。水和物の非限定的な例に含まれるのは、一水和物、二水和物などである。水和物の非限定的な例に含まれるのは、エタノール溶媒和物、アセトン溶媒和物などである。
【0418】
本明細書で用いられている「溶媒和物」という用語は、化学量論的な量、または非化学量論的な量の溶媒を含有する溶媒添加形態を意味する。いくつかの化合物は、結晶性固体状態になった溶媒分子を固定された分子比で捕獲する傾向を持つため、溶媒和物が形成される。溶媒が水である場合には、形成される溶媒和物は水和物であり、溶媒がアルコールである場合には、形成される溶媒和物はアルコラートである。水和物は、1個以上の水の分子と1分子の物質の組み合わせによって形成され、水はその分子状態をH2Oとして保持する。
【0419】
本明細書で用いられている「類似体」という用語は、構造的に似ているが組成がわずかに異なる化合物を意味する(例えば1個の原子が異なる元素の原子で置換されていたり、特定の官能基が存在していたり、1個の官能基が別の官能基で置換されていたりする)。したがって類似体は、参照化合物と機能および外観が似ているか同等だが、構造または起源が異なる化合物である。
【0420】
本明細書で用いられている「誘導体」という用語は、共通するコア構造を持ち、本明細書に記載されているさまざまな基で置換された化合物を意味する。
【0421】
本明細書で用いられている「生物学的等価体」という用語は、1個の原子または一群の原子を大まかには別の同様の1個の原子または一群の原子で交換することによって得られる化合物を意味する。生物学的に等価な置換の目的は、親化合物と似た生物学的特性を持つ新たな化合物を創出することである。生物学的に等価な置換は、物理化学またはトポロジーに基づいたものが可能である。カルボン酸の生物学的等価体の非限定的な例に含まれるのは、アシルスルホンイミド、テトラゾール、スルホン酸塩、ホスホン酸塩である。例えばPataniとLaVoie、Chem. Rev. 第96巻、3147~3176ページ、1996年を参照されたい。
【0422】
本開示は、本発明の化合物の中に存在する原子のあらゆる同位体を含むことが想定されることを理解されたい。同位体には、原子番号が同じだが質量数が異なる原子が含まれる。非限定的な一般例として、水素の同位体には三重水素と重水素が含まれ、炭素の同位体にはC-13とC14が含まれる。
【0423】
本明細書で用いられている「AまたはBまたはCの1つ以上」、「1つ以上のAまたはBまたはC」、「AとBとCの1つ以上」、「1つ以上のAとBとC」、「A、B、Cからなるグループから選択された」、「A、B、Cから選択された」などの表現は交換可能に用いられ、特に断わらない限りすべて、Aおよび/またはBおよび/またはCからなるグループからの選択、すなわち1つ以上のA、または1つ以上のB、または1つ以上のC、またはこれらの任意の組み合わせを意味する。
【0424】
本開示により、本明細書に記載されている任意の式の化合物を合成する方法が提供される。本開示により、本開示のさまざまな化合物を下記のスキームや実施例に示されているスキームに従って合成する詳細な方法も提供される。
【0425】
説明全体を通じ、組成物が特定の構成要素を有する、または含有する、または含むと記載されている場合には、その組成物は、実質的には記載されている構成要素からなる、または記載されている構成要素からなるとも考えられることを理解されたい。同様に、方法またはプロセスが特定の工程を有する、または含有する、または含むと記載されている場合には、そのプロセスは、実質的には記載されている工程からなる、または記載されている工程からなるとも考えられる。さらに、工程の順番、またはいくつかの操作を実行する順番は、本発明の実施が可能である限り問題にならないことを理解されたい。さらに、2つ以上の工程または操作を同時に実施することができる。
【0426】
本開示の合成法は広範な官能基を許容できるため、置換されたさまざまな出発材料を使用できることを理解されたい。これらの方法は一般に、方法全体の終了時または終了近くに望む最終化合物を提供するが、いくつかの場合には、その化合物をさらに変換してその医薬として許容可能な塩にすることが望ましい可能性がある。
【0427】
本開示の化合物は、市販されている出発材料を用いて、または文献で知られている化合物を用いて、または容易に調製される中間体から、標準的な方法と、当業者に知られているか、本明細書の教示に照らして当業者に明らかな手続きを使用することにより、多彩なやり方で調製できることを理解されたい。有機分子と、官能基の変換および操作を準備するための標準的な合成法と合成手続きは、関連する学術文献または本分野の標準的な教科書から得ることができる。どれか1つの情報源、またはいくつかの情報源に限定されることはないが、古典系な文献、例えばSmith, M. B.、March, J.、『March’s Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure』、第5版、John Wiley & Sons社:ニューヨーク、2001年;Greene, T.W.、Wuts, P.G. M.、『Protective Groups in Organic Synthesis』、第3版、John Wiley & Sons社:ニューヨーク、(1999年);R. Larock, 『Comprehensive Organic Transformations』、VCH Publishers社(1989年);L. FieserとM. Fieser、『Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis』、John Wiley and Sons社(1994年);L. Paquette編、『Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis』、John Wiley and Sons社(1995年)が、有機合成に関して当業者に知られていて有用かつ認められている参照文献である(これらは参照によって本明細書に組み込まれている)。
【0428】
当業者は、本明細書に記載されている一連の反応と合成スキームの間、いくつかの工程(保護基の導入と除去など)の順番を変更できることに気づくであろう。当業者は、いくつかの基が、保護基の使用を通じて反応条件から保護する必要があることを認識しているであろう。保護基は、分子内の似た官能基を識別するのに用いることもできる。保護基のリストと、保護基をどのようにして導入して除去するかは、Greene, T.W.、Wuts, P.G. M.、『Protective Groups in Organic Synthesis』、第3版、John Wiley & Sons社:ニューヨーク、1999年に見いだすことができる。
【0429】
特に断わらない限り、治療法に関するあらゆる記述には、本開示の化合物を使用して本明細書に記載されているような治療または予防を提供することのほか、その化合物を使用してそのような状態を治療または予防するための薬を調製することが含まれることを理解されたい。治療には、ヒトまたは非ヒト動物(齧歯類や、それ以外の疾患モデルが含まれる)の治療が含まれる。
【0430】
本明細書で用いられている「対象」という用語は、「それを必要とする対象」という表現と交換可能であり、両方とも、疾患を持っている対象、または疾患が進行する大きなリスクを有する対象を意味する。「対象」には哺乳動物が含まれる。哺乳動物として、例えばヒト、または適切な非ヒト哺乳動物(霊長類、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヤギ、ラクダ、ヒツジ、ブタなど)が可能である。対象として鳥類または家禽類も可能である。一実施態様では、哺乳動物はヒトである。
【0431】
本明細書で用いられている「同等な対象」という用語は、比較する対象(例えば治療中の対象)と比べて同等なパラメータを持つか同等な条件にある対象を意味する。例えば「同等な対象」は、比較している対象と同じ疾患を持っている可能性、または比較している対象と同じ疾患が進行する大きなリスクを持っている可能性がある。別の一例では、「同等な対象」は、同じ1つ以上の薬剤(例えばβ-ラクタム化合物、プロベネシド、またはこれらの組み合わせ)に対して比較している対象と同じ1つ以上の血漿薬物動態パラメータ(例えばCmaxまたはAUC)を示す可能性がある。いくつかの実施態様では、「同等な対象」として、異なる時点で比較したその対象が可能である。(例えばβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与することによって)治療している対象に、治療前の「同等な対象」と同じ条件(例えばプロベネシドなしのβ-ラクタム化合物の投与)を適用することができる。
【0432】
本明細書で用いられている「候補化合物」という用語は、研究者または医師によって研究されている細胞、組織、系、動物、ヒトいずれかの中で望む生物学的反応または医学的反応を誘導する可能性があるかどうかを判断することを目的として、1つ以上のインビトロ生物学的アッセイまたは生体内生物学的アッセイで試験されたか試験されることになる本開示の化合物、またはその医薬として許容可能な塩、またはその多形、またはその溶媒和物を意味する。候補化合物は、本開示の化合物、またはその医薬として許容可能な塩、またはその多形、またはその溶媒和物である。生物学的反応または生物学的効果のほか、インビトロで観察可能な他の生物学的変化が、インビトロで、または動物モデルで起こる可能性がある。インビトロ生物学的アッセイまたは生体内生物学的アッセイの非限定的な例に含めることができるのは、酵素活性アッセイ、電気泳動移動度シフトアッセイ、レポータ遺伝子アッセイ、インビトロ生存アッセイと、本明細書に記載されているアッセイである。
【0433】
本明細書で用いられている「治療する」または「治療」という用語は、疾患、状態、障害と闘うことを目的とした患者の管理とケアを記述しており、疾患、状態、障害の症状または合併症を緩和すること、またはその疾患、状態、障害をなくすことを目的として、本開示の化合物、またはその医薬として許容可能な塩、またはその多形、またはその溶媒和物を投与することを含んでいる。「治療」という用語には、インビトロでの細胞の治療、または動物モデルの治療も含めることができる。
【0434】
本明細書で用いられている「時間的な近接性」という表現は、1つの治療剤(例えば本明細書に開示されているβ-ラクタム化合物)の投与が、別の治療剤(例えばプロベネシド)を投与する前、または投与した後のある期間内に起こることで、一方の治療剤の治療効果が他方の治療剤の治療効果と重なることを意味する。いくつかの実施態様では、一方の治療剤の効果が他方の治療剤の治療効果と完全に重なる。いくつかの実施態様では、「時間的な近接性」は、1つの治療剤の投与が、別の治療剤を投与する前、または投与した後のある期間内に起こることで、一方の治療剤と他方の治療剤の間に相乗効果が存在することを意味する。「時間的な近接性」はさまざまな因子によって変化する可能性があり、因子の非限定的な例に含まれるのは、治療剤を投与される対象の年齢、性別、体重、遺伝的背景、医学的状態、病歴、治療歴;治療または改善する疾患または状態;治療で実現する転帰;治療剤の用量、投与頻度、投与期間;治療剤の薬物動態と薬力学;治療剤を投与する経路である。いくつかの実施態様では、「時間的な近接性」は、15分以内、30分以内、1時間以内、2時間以内、4時間以内、6時間以内、8時間以内、12時間以内、18時間以内、24時間以内、36時間以内、2日以内、3日以内、4日以内、5日以内、6日以内、1週間以内、2週間以内、3週間以内、4週間以内、6週間以内、8週間以内のいずれかを意味する。いくつかの実施態様では、1つの治療剤の多数回投与が、別の1つの治療剤の単回投与と時間的に近接して起こることができる。いくつかの実施態様では、時間的な近接性は、治療サイクルの間に変えること、または1つの投与計画の中で変えることができる。
【0435】
本開示の化合物、またはその医薬として許容可能な塩、またはその多形、またはその溶媒和物は、関係する疾患、状態、障害の予防に用いること、またはそのような目的の適切な候補の同定に用いることもできる。
【0436】
本明細書で用いられている「予防する」、「予防」、「に対して保護する」という用語は、そのような疾患、状態、障害の症状または合併症の発症を減らすかなくすことを記述している。
【0437】
当業者は、本明細書で議論されている既知の技術またはそれと等価な技術の詳細な記述に関する一般的な参考文献を参照できることを理解されたい。そのような文献に含まれるのは、Ausubel他、『Current Protocols in Molecular Biology』、John Wiley and Sons, Inc.社(2005年);Sambrook他、『Molecular Cloning, A Laboratory Manual』(第3版)、Cold Spring Harbor Press、コールドスプリングハーバー、ニューヨーク州(2000年); Coligan他、『Current Protocols in Immunology』、John Wiley & Sons社、ニューヨーク、ニューヨーク州;Enna他、『Current Protocols in Pharmacology』、John Wiley & Sons社、ニューヨーク;Fingl他、『The Pharmacological Basis of Therapeutics』(1975年)、『Remington's Pharmaceutical Sciences』、Mack Publishing Co.社、イーストン、ペンシルヴェニア州、第18版(1990年)、Mandell他、『Principles and Practice of Infectious Diseases』、Saunders Publishing社(第8版、2014年)である。これらの文献はもちろん、本開示の1つの側面を構成または使用する際にも参照することができる。
【0438】
本明細書で用いられている「併用療法」または「共同療法」という用語は、本開示の化合物、またはその医薬として許容可能な塩、またはその多形、またはその溶媒和物と、少なくとも1つの第2の薬剤を、これら治療剤の相互作用からの有益な効果を提供することを意図した特別な治療計画の一部として投与することを含んでいる。この組み合わせの有益な効果の非限定的な例に含まれるのは、治療剤のこの組み合わせから得られる薬物動態的相互作用または薬力学的相互作用である。
【0439】
本開示により、本明細書に記載されている任意の化合物を、医薬として許容可能な少なくとも1つの賦形剤または基剤と組み合わせて含む医薬組成物も提供されることを理解されたい。
【0440】
本明細書で用いられている「医薬組成物」という用語は、本開示の化合物を含有していて対象への投与に適した形態にされた製剤である。一実施態様では、医薬組成物は、バルクであるか、単位剤形にされている。単位剤形は多彩な形態のうちの任意の形態にされており、形態には、例えばカプセル、静脈内投与バッグ、錠剤、エアロゾル吸入器の単一ポンプ、バイアルが含まれる。単位用量の組成物に含まれる活性成分(例えば開示されている化合物、またはその医薬として許容可能な塩、またはその水和物、またはその溶媒和物、またはその異性体の製剤)の量は有効な量であり、関係する具体的な治療に応じて変化する。当業者は、患者の年齢と状態に応じて用量をときに日常的に変化させる必要があることを認識しているであろう。用量は、投与経路にも依存する。多彩な経路が考えられ、その中に含まれるのは、経口、肺、直腸、非経口、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、吸入、口腔、舌下、胸膜内、髄腔内、鼻腔内などである。本開示の化合物を局所投与または経皮投与するための剤形に含まれるのは、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ、吸入剤である。一実施態様では、殺菌条件下で、活性な化合物を、医薬として許容可能な基剤、ならびに必要な任意の保存剤、バッファ、推進剤と混合する。
【0441】
本明細書で用いられている「医薬として許容可能な」という表現は、健全な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応や、他の問題または合併症なしに、合理的な利益/リスク比でヒトおよび動物の組織と接触させて用いるのに適した化合物、アニオン、カチオン、材料、組成物、基剤、剤形を意味する。
【0442】
本明細書で用いられている「医薬として許容可能な賦形剤」という表現は、一般に安全で非毒性で生物学的にもそれ以外にも望ましくない点がない医薬組成物を調製するのに有用な賦形剤を意味し、その中には、獣医学での使用のほか、ヒトの医薬としての使用が許容できる賦形剤が含まれる。本明細書と請求項で用いられている「医薬として許容可能な賦形剤」には、1つのそのような賦形剤と、2つ以上のそのような賦形剤の両方が含まれる。
【0443】
本開示の医薬組成物は、想定される投与経路に適合するように製剤化されることを理解されたい。投与経路の例に含まれるのは、非経口投与(例えば静脈内投与、皮内投与、皮下投与)、経口投与(例えば吸入)、経皮投与(局所投与)、経粘膜投与である。非経口投与、皮内投与、皮下投与に用いられる溶液または懸濁液は、以下の構成成分、すなわち殺菌希釈剤(注射用の水、生理食塩溶液、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、他の合成溶媒など)、抗菌剤(ベンジルアルコール、メチルパラベンなど);抗酸化剤(アスコルビン酸、硫酸水素ナトリウムなど);キレート剤(エチレンジアミン四酢酸など);バッファ(酢酸塩、クエン酸塩、リン酸塩など);張性を調節する薬剤(塩化ナトリウム、デキストロースなど)を含むことができる。pHは、酸または塩基(塩酸または水酸化ナトリウム)を用いて調節することができる。非経口調製物は、ガラス製またはプラスチック製のアンプル、使い捨て注射器、多回投与バイアルの中に封止することができる。
【0444】
本開示の化合物または医薬組成物は、化学療法で現在用いられている周知の多くの方法によって対象に投与できることを理解されたい。例えば本開示の化合物は、血流または体腔の中に注入すること、または経口で摂取すること、パッチを用いて皮膚を通じて適用することができる。選択される用量は、有効な治療となるのに十分である必要があるが、許容できない副作用を生じさせるほど多くてはならない。治療中と治療後の合理的な期間にわたって疾患の状態と患者の健康をしっかりとモニタすることが好ましい。
【0445】
本明細書で用いられている「医薬として有効な量」という表現は、同定された疾患または状態を治療、改善、予防する医薬の量、または検出可能な治療効果または抑制効果を示す医薬の量を意味する。効果は、本分野で知られている任意のアッセイ法によって検出することができる。対象のための正確な有効量は、対象の体重、身長、健康;病気の性質と程度;投与することを選択した治療剤、または治療剤の組み合わせに依存するであろう。所与の状況のための治療に有効な量は定型的な実験によって決めることができ、この実験は臨床医の技量と判断の範囲である。
【0446】
どの化合物でも、治療に有効な量は、最初は、例えば腫瘍細胞培養アッセイで、または動物モデル(通常はラット、マウス、ウサギ、イヌ、ブタ)で推定することができる。動物モデルは、適切な濃度範囲と投与経路を決めるのにも用いることができる。その後、このような情報を使用してヒトで有用な用量と投与経路を決めることができる。治療/予防効率と毒性は、細胞培養物または実験動物における医薬の標準的な手続きによって求めることができる(例えばED50(集団の50%で治療に有効な量)とLD50(集団の50%で致死的な量))。毒性効果と治療効果の用量比は治療指数であり、それは、比LD50/ED50として表わすことができる。大きな治療指数を示す医薬組成物が好ましい。用量は、使用する剤形、患者の感度、投与経路に応じてこの範囲内で変えることができる。
【0447】
用量と投与は、十分なレベルの活性剤が提供されるように、または望む効果が維持されるように調節される。考慮される可能性のある因子に含まれるのは、疾患状態の重症度、対象の全体的な健康、対象の年齢、体重、性別、食事、投与の時刻と頻度、薬の組み合わせ、反応感度、治療に対する忍容性/反応である。長く作用する医薬組成物は、個々の製剤の半減期と消失速度に応じて3~4日ごとに、または毎週、または2週間ごとに投与することができる。
【0448】
本開示の活性化合物を含む医薬組成物は、一般に知られているやり方で(例えば従来からの混合、溶解、顆粒化、ドラジェ製造、粉末化、乳化、カプセル化、捕獲、凍結乾燥いずれかのプロセスによって)製造することができる。医薬組成物は、医薬として許容可能な基剤として、活性化合物を医薬として使用できる調製物にする処理を容易にする賦形剤および/または助剤を含む1つ以上の基剤を用い、従来からのやり方で製剤にすることができる。もちろん適切な製剤は、選択した投与経路に依存する。
【0449】
注射で使用するのに適した医薬組成物に含まれるのは、減菌水溶液(水に溶ける場合)または分散液と、減菌注射溶液または減菌注射分散液を即席に調製するための減菌粉末である。静脈内投与のための適切な基剤に含まれるのは、生理食塩水、静菌水、Cremophor EL(商標)(BASF社、パーシッパニー、ニュージャージー州)、リン酸塩緩衝化生理食塩水(PBS)である。どの場合でも、組成物は減菌されていなければならず、注射器に容易に充填できる程度の流動性がなければならない。組成物は製造と保管の条件下で安定でなければならず、微生物(細菌、真菌など)の汚染作用から保護されていなければならない。基剤として、例えば水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど)を含有する溶媒または分散媒体と、その適切な混合物が可能である。適切な流動性は、例えばコーティング(レシチンなど)を用いることによって維持すること、分散液の場合には必要な粒径を維持することによって維持すること、界面活性剤を用いることによって維持することができる。微生物の作用からの保護は、さまざまな抗菌剤と抗真菌剤(例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなど)によって実現できる。多くの場合、等張剤(例えば糖類、ポリアルコール(マンニトール、ソルビトールなど)、塩化ナトリウム)を組成物の中に含めることが好ましかろう。注射可能な組成物の長期にわたる吸収は、吸収を遅延させる薬剤(例えばモノステアリン酸アルミニウム、ゼラチン)を組成物の中に含めることによって実現できる。
【0450】
減菌注射溶液は、適切な溶媒の中に必要な量の活性化合物を上に列挙した諸成分の1つまたは組み合わせとともに組み込んだ後、必要に応じて濾過減菌することによって調製できる。一般に、分散液は、塩基性分散媒体と、上に列挙した他の諸成分のうちで必要な成分とを含有する減菌ビヒクルの中に活性化合物を組み込むことによって調製される。減菌注射溶液を調製するための減菌粉末の場合には、調製する方法は真空乾燥と凍結乾燥であり、以前に減菌濾過した溶液から、活性成分と望ましいあらゆる追加成分の粉末が生成する。
【0451】
経口組成物は、一般に、不活性な希釈剤、または医薬として許容可能な食用基剤を含んでいる。経口組成物は、ゼラチン製カプセルの中に封入すること、または圧縮して錠剤にすることができる。経口治療剤の投与を目的として、活性化合物を賦形剤と組み合わせ、錠剤、トローチ、カプセルいずれかの形態にして使用することができる。経口組成物は、うがい液として使用するため、流体基剤を用いて調製することもできる。この場合、流体基剤の中の化合物は経口で適用されて口内をゆすいだ後、吐き出されるか飲み込まれる。医薬として許容可能な結合剤および/またはアジュバント材料を組成物の一部として含めることができる。錠剤、ピル、カプセル、トローチなどは、以下の諸成分またはそれと似た性質の化合物、すなわち結合剤(微結晶セルロース、トラガカントゴム、ゼラチンなど);賦形剤(デンプン、ラクトースなど)、崩壊剤(アルギン酸、Promogel、コーンスターチなど);潤滑剤(ステアリン酸マグネシウム、Steroteなど);流動促進剤(コロイド状二酸化ケイ素など);甘味剤(スクロース、サッカリンなど);香味剤(ペパーミント、サリチル酸メチル、オレンジフレーバーなど)のうちの任意のものを含有することができる。
【0452】
吸入による投与のためには、化合物は、適切な推進剤(例えば二酸化炭素などのガス)を含有する加圧容器またはディスペンサ、または噴霧器からエアロゾルスプレーの形態で送達される。
【0453】
全身投与は経粘膜手段または経皮手段によっても可能である。経粘膜投与または経皮投与のためには、透過すべき障壁にとって適切な浸透剤を製剤の中で用いる。このような浸透剤は本分野で一般に知られており、例えば経粘膜投与のための洗浄剤、胆汁塩、フシジン酸誘導体が含まれる。経粘膜投与は、鼻腔スプレーまたは座薬を用いて実現することができる。経皮投与のためには、本分野で一般に知られているように活性化合物を軟膏、膏薬、ゲル、クリームのいずれかに製剤化する。
【0454】
活性化合物は、医薬として許容可能な基剤として、この化合物が身体から迅速に排泄されないようにする基剤を用いて調製することができる。得られるのは例えば制御放出製剤であり、その中にはインプラント、マイクロカプセル化送達システムが含まれる。生物分解性ポリマー、生体適合性ポリマーとして、例えば酢酸ビニルエチレン、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、ポリ酢酸を用いることができる。このような製剤を調製する方法は当業者には明らかであろう。これらの材料は、Alza Corporation社とNova Pharmaceuticals, Inc.社から入手することもできる。リポソーム懸濁液(ウイルス抗原に対するモノクローナル抗体を含んでいて感染した細胞を標的とするリポソームが含まれている)も、医薬として許容可能な基剤として使用できる。これらは、例えばアメリカ合衆国特許第4,522,811号に記載されているように、当業者に知られている方法に従って調製することができる。
【0455】
投与を容易にするとともに用量を一様にするため、単位剤形の経口組成物または非経口組成物にすることが特に有利である。本明細書で用いられている単位剤形は、物理的に離散していて治療する対象にとって単位用量として適した単位を意味し、それぞれの単位は、望む治療効果を生じるように計算した所定量の活性化合物を、必要とされる医薬用基剤とともに含有している。本開示の単位剤形の仕様は、活性化合物の独自の特徴と、達成する具体的な治療効果によって決まるため、それらに直接依存している。
【0456】
治療の用途では、本開示に従って使用される医薬組成物の用量は、選択される用量に影響を与える因子のうちで、薬剤、レシピエント患者の年齢、体重、臨床状態や、治療剤を投与する臨床医または開業医の経験と判断によって異なる。一般に、用量は、疾患の症状の遅延、好ましくは退行を実現し、好ましくは疾患の完全な退行も引き起こすのに十分でなければならない。用量の範囲は、1日当たり約0.01 mg/kg~約5000 mg/kgの範囲が可能である。好ましい側面では、用量は、1日当たり約1 mg/kg~約1000 mg/kgの範囲が可能である。1つの側面では、用量は、単回投与で、または分割投与で、または連続投与で1日当たり約0.1 mg/kg~約50 g/kg;約0.1 mg/kg~約25 g/kg;約0.1 mg/kg~約10 g/kg;約0.1 mg/kg~約3 g/kg;約0.1 mg/kg~約1 g/kgいずれかの範囲が可能である(用量は患者の体重(kg)、体表面積(m2)、年齢(歳)に合わせて調節することができる)。医薬の有効な量は、臨床医または他の資格者が見て客観的に認めることのできる改善を提供する量である。生存と増殖の改善は、退行を示す。本明細書で用いられている「投与が有効なやり方」という表現は、対象または細胞で望む生物学的効果を生じさせる活性な化合物の量を意味する。
【0457】
医薬組成物は、容器、パック、ディスペンサの中に、投与のための指示とともに含めることができる。
【0458】
本開示の化合物がさらに塩を形成できるためには、本開示の範囲内でこれらの形態がすべて考慮されることも理解されたい。
【0459】
本明細書で用いられている「医薬として許容可能な塩」という表現は、本開示の化合物の誘導体を意味し、この誘導体では、酸性塩または塩基性塩を作ることによって親化合物が改変されている。いくつかの実施態様では、ある化合物(例えば本明細書に記載されているβ-ラクタム化合物またはプロベネシド)の医薬として許容可能な塩は、その化合物のプロドラッグでもある。医薬として許容可能な塩の非限定的な例に含まれるのは、塩基性残基の無機酸塩または有機酸塩、例えば酸性残基(カルボン酸など)のアミン塩、アルカリ塩、有機塩などである。医薬として許容可能な塩には、非毒性の無機酸または有機酸から形成される、親化合物の従来の非毒性塩または第四級アンモニウム塩が含まれる。例えばそのような従来からの非毒性塩の非限定的な例に含まれるのは、2-アセトキシ安息香酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重炭酸、炭酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、1,2-エタンスルホン酸、フマル酸、グルコへプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリコリアルサニル(glycollyarsanilic)酸、ヘキシルレソルシル酸、ヒドラバム酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナプシル(napsylic)酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、ポリガラクツロン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、スバセチン(subacetic)酸、コハク酸、スルファミン酸、スルファニル酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、一般に存在するアミノ酸(例えばグリシン、アラニン、フェニルアラニン、アルギニンなど)から選択された無機酸と有機酸に由来する塩である。
【0460】
医薬として許容可能な塩の別の例に含まれるのは、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ピルビン酸、マロン酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、4-メチルビシクロ-[2.2.2]-オクト-2-エン-1-カルボン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第三級ブチル酢酸、ムコン酸などである。本開示は、親化合物の中に存在する酸性プロトンが金属イオン(例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アルミニウムイオン)で置換されるか、有機塩基(エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルカミンなど)と配位するときに形成される塩も包含する。塩の形態では、化合物と塩のカチオンまたはアニオンの比として、1:1、または1:1以外の任意の比、例えば3:1、2:1、1:2、1:3が可能である。
【0461】
医薬として許容可能な塩へのあらゆる言及には、同じ塩の本明細書に規定されている溶媒添加形態(溶媒和物)または結晶形態(多形)が含まれる。
【0462】
本明細書で用いられている「プロドラッグ」という用語は、哺乳動物に投与されたとき、全体または一部が標的とする化合物(例えば本明細書に記載されているβ-ラクタム化合物またはプロベネシド)に変換されるあらゆる薬剤を意味する。いくつかの実施態様では、ある化合物(例えば本明細書に記載されているβ-ラクタム化合物またはプロベネシド)のプロドラッグは、その化合物の医薬として許容可能な塩でもある。
【0463】
本開示の化合物は、エステル(例えば医薬として許容可能なエステル)として調製することもできることを理解されたい。例えば化合物の中のカルボン酸官能基を対応するエステル(例えばメチルエステル、エチルエステルや、それ以外のエステル)に変換することができる。化合物の中のアルコール基も、対応するエステル(酢酸塩、プロピオン酸塩や、それ以外のエステル)に変換することができる。
【0464】
化合物、またはその医薬として許容可能な塩は、経口投与、経鼻投与、経皮投与、肺投与、吸入、口腔投与、舌下投与、腹腔内投与、皮下投与、筋肉内投与、静脈内投与、直腸投与、胸膜内投与、髄腔内投与、非経口投与される。一実施態様では、化合物は経口投与される。当業者は、投与のいくつかの経路が有利であることを認識しているであろう。
【0465】
化合物を用いた投与計画は、多彩な因子(患者のタイプ、人種、年齢、体重、性別、医学的状態;治療する状態の重症度;投与経路;患者の腎臓と肝臓の機能;使用する具体的な化合物またはその塩)に応じて選択される。医師または獣医師は、状態の進行を予防する、または状態の進行に対向する、または状態の進行を停止させるのに必要な薬の有効量を容易に決定して処方することができる。
【0466】
本開示の化合物の製剤化と投与に関する技術は、『Remington: the Science and Practice of Pharmacy』、第19版、Mack Publishing Co.社、イーストン、ペンシルヴェニア州(1995年)に見いだすことができる。一実施態様では、本明細書に記載されている化合物と、その医薬として許容可能な塩は、医薬として許容可能な基剤または希釈剤と組み合わせて医薬調製物の中で用いられる。医薬として許容可能な適切な基剤に、不活性で固体の充填剤または希釈剤と、減菌水溶液または減菌有機溶液が含まれる。化合物は、そのような医薬組成物の中に、上記の範囲内の望ましい用量を提供するのに十分な量で存在することになる。
【0467】
本明細書で用いられているあらゆる割合と比は、特に断わらない限り、重量による。本開示の他の特徴と利点は、さまざまな実施例から明らかである。提示されている実施例は、本開示を実施する際に有用なさまざまな構成要素と方法を示している。実施例が本開示を制限することはない。当業者は、本開示に基づき、本開示を実施するのに有用な他の構成要素と方法を特定して使用することができる。
【0468】
本明細書に記載されている合成スキームでは、化合物は、簡略にするため特定の1つの配置で描かれている可能性がある。そのような特定の配置は、1つの、または別の異性体、互変異性体、領域異性体、立体異性体に本開示を限定していると考えてはならず、異性体、互変異性体、領域異性体、立体異性体の混合物が除外されると考えてもならない。しかし所与の異性体、互変異性体、領域異性体、立体異性体が、別の異性体、互変異性体、領域異性体、立体異性体よりも高いレベルの活性を持つ可能性があることが理解されよう。
【0469】
上記の方法によって設計され、および/または選択され、および/または最適化された化合物は、一旦製造されると、当業者に知られている多彩なアッセイを使用して特徴を明らかにし、その化合物が生物活性を有するかどうかを判断することができる。例えば分子を従来のアッセイ(下に説明するアッセイが含まれるが、それに限定されない)によって特徴づけ、予想された活性、および/または結合活性、および/または結合特異性を有するかどうかを判断することができる。
【0470】
さらに、高スループットスクリーニングを使用して、このようなアッセイを用いた分析の速度を上げることができる。その結果として、本分野で知られている技術を使用して本明細書に記載の分子を活性に関して迅速にスクリーニングすることが可能になる。高スループットスクリーニングの一般的な方法は、例えばDevlin(1998年)『High Throughput Screening』、Marcel Dekker社と、アメリカ合衆国特許第5,763,263号に記載されている。高スループットアッセイは、1つ以上の異なるアッセイ技術(その非限定的な例に下記の技術が含まれる)を使用することができる。
【0471】
本明細書で引用されているあらゆる刊行物と特許文献は、そのそれぞれの刊行物または文書が具体的かつ個別に示されているかのようにして、参照によって本明細書に組み込まれている。刊行物と特許文献の引用は、そのいずれかが関連する先行技術であると認めることを意図しているのではなく、その内容または日付を認めたことを示しているわけでもない。本発明を文章によって記述し終えたため、当業者は、本発明を多彩な実施態様として実施できることと、これまでの記述と下記の実施例は説明を目的としたものであり、下記の請求項を制限はしないことを認識しているであろう。
【実施例0472】
実施例1:β-ラクタム化合物の血漿薬物動態パラメータに対するプロベネシドの効果の評価
無作為化二重盲検(治療者盲検、被験者盲検、治験依頼者非盲検)プラセボ対照多用量研究において、スロプネムとそのプロドラッグ、化合物III-2b、化合物III-1bの薬物動態に対するプロベネシドの効果を、給食状態または絶食状態にて、プロベネシドの共投与ありまたは共投与なしで調べた。192人の対象を無作為に複数の治療群に分け、給食状態または絶食状態にて、500 mgのプロベネシドの共投与ありまたは共投与なしで、活性薬またはプラセボを与えた。
【0473】
対象に1日に2回(12時間ごと)、6日間にわたって投与した後、7日目に1回投与した。すべての治療群を並列または逐次的に走らせることができた。対象は無作為化リストに基づいて割り当てた。対象が研究への登録順に基づいて群に入るのに合わせて順番に無作為化番号を割り当てた。安全性に関係しない理由で辞退した対象は置き換えることができた可能性がある。血液サンプルをあらかじめ決められた間隔で取得し、薬物動態を特徴づけた。この研究の結果を表1~表3に示す。
【表1】
1 7日目についてだけ表示
T
maxは中央値(最小-最大)として記録。
AUC
inf=無限遠まで外挿した濃度-時間曲線よりも下の面積;AUC
last=時刻0から最後の時刻(1日目)までの定量可能な濃度のAUC;AUC
tau=時刻0から12時間までの濃度-時間曲線よりも下の面積;%CV=変動係数;C
max=観察された最大濃度;SD=標準偏差;t
1/2=半減期;T
max=観察された最大濃度までの時間
【表2】
1 7日目についてだけ表示
T
maxは中央値(最小-最大)として記録。
AUC
inf=無限遠まで外挿した濃度-時間曲線よりも下の面積;AUC
last=時刻0から最後の時刻(1日目)までの定量可能な濃度のAUC;AUC
tau=時刻0から12時間までの濃度-時間曲線よりも下の面積;%CV=変動係数;C
max=観察された最大濃度;SD=標準偏差;t
1/2=半減期;T
max=観察された最大濃度までの時間
【表3】
1 線形モデルで使用した各治療に曝露した対象の数を示している。
AUC
tau=時刻0から12時間までの濃度-時間曲線よりも下の面積;CI=信頼区間;C
max=観察された最大濃度;GM=幾何平均;GMR=幾何平均の比
【0474】
化合物III-2bの第1相、無作為化、治療者盲検、被験者盲検、治験依頼者非盲検、プラセボ対照、単回投与と多数回投与研究をさらに実施した。対象に関する計画されたコホートが6つ存在していた。計画された合計で72人の対象について、各コホートに12人の対象が登録されるようにした。多数回投与コホートの対象には10日間投与し;各コホートのために新たな対象を募集した。コホート2と3からの結果を下記の表4に示す。これらコホートの対象は、1日目から9日目までほぼ08時00と20時00にBID投与された(12時間間隔)。10日目、対象にはほぼ08時00にだけ1回投与された。血液サンプルをあらかじめ決められた間隔で取得し、薬物動態を特徴づけた。
【表4】
a AUC
inf、AUC
tau、C
max、CL/Rに関しては幾何平均(%CV);t
1/2、AE%に関しては算術平均(%CV);T
max、T
last、TAMIC1、TAMIC2に関する中央値(範囲)。
AE
24=投与後に尿中に排泄されて24時間にわたって変化しなかったスロペネムの量、AE%=尿中に排泄されるスロペネムの割合、AUC
inf=時刻0から無限遠の時刻までの濃度-時間曲線よりも下の面積;AUC
tau=時刻0から時刻τ(投与間隔)までの濃度-時間曲線よりも下の面積;BID=1日に2回、CL/R=腎クリアランス、C
max=単回投与後に観察された薬濃度の最大値(ピーク)、C
trough=観察された薬濃度の最小値(谷)、MIC
0.5=血漿中濃度が0.5μg/mlを超えていた時間、MIC
1.0=血漿中濃度が1.0μg/mlを超えていた時間、N=対象の数;n=平均に寄与する対象の数、NC=まとめた統計値を計算せず、Rac=蓄積比、t
1/2=消失半減期、TAMIC1=最小濃度が0.5μg/mlのとき、最小阻止濃度を超えていた時間、TAMIC2=最小濃度が1.0μg/mlのとき、最小阻止濃度を超えていた時間、T
max=薬を投与した後にピーク濃度または最大濃度に達するまでの時間。
【0475】
実施例2:経口投与と連続輸液によるβ-ラクタム化合物の血漿薬物動態パラメータに対するプロベネシドの効果の比較
無作為化、被験者盲検、治療者非盲検、治験依頼者非盲検、プラセボ対照、多数回投与研究を並列なコホートで実施し、化合物III-2bの薬物動態を調べた。それぞれ約10人の対象(4:1=活性化合物:プラセボ)からなるコホートが7つ存在していた。対象にはBID(12時間ごと)で6日間投与した後、7日目には1回だけ投与した。血液サンプルをあらかじめ決められた間隔で取得し、薬物動態を特徴づけた。結果を表5に示す。
【表5】
a 中央値(範囲)。
b算術平均(CV%)。
c コホート1と2だけについて回収。
d スロペネム(MW=349.45)と化合物III-2b(MW=477.62)の間のMWの差を調整した比。
コホート1は、給食状態で化合物III-2bを1 g BIDであった。
コホート2は、絶食状態で化合物III-2bを1 g BIDであった。
コホート3は、給食状態で化合物III-2bを1.5 g BIDであった。
コホート4は、絶食状態で化合物III-2bを0.5 g BIDであった。
コホート6は、絶食状態で化合物III-2bを1 g+プロベネシドを1 g BIDであった。
コホート7は、給食状態で化合物III-2bを1 g TIDであった。
N=示されている集団内の治療群に含まれる対象の総数。n=AUC
infとt
1/2を推定した対象の数。CV=変動係数;C
max=投与期間内に観察された血漿中濃度の最大値;AUC
inf=時刻0から無限遠まで外挿した濃度-時間曲線よりも下の面積;AUC
last=時刻0から最後に定量可能な濃度であった時刻までの濃度-時間曲線よりも下の面積;T
max=C
maxに到達するまでの時間;t
1/2=消失半減期;TAMIC
0.5=血漿中薬濃度が0.5μg/mlを超えていた時間;TAMIC
1.0=血漿中薬濃度が1.0μg/mlを超えていた時間;Rac=蓄積比;Ae24=投与後に尿中に排泄されて24時間にわたって変化しなかった薬の量;Ae24%=投与してから24時間後までに尿の中で回収された変化しなかった薬の累積量(投与した用量に対する%として表示);CL
r=腎クリアランス;BID=1日に2回;TID=1日に3回;MW=分子量。
【0476】
静脈内投与されたスロペネムの薬物動態を、無作為化、治療者盲検、被験者盲検、治験依頼者非盲検、プラセボ対照、多数回投与研究で調べた。投与されたコホートが5つ存在していた。各対象は14日目まで投与を受けた。各コホートは10人の対象で構成されていた。血液サンプルをあらかじめ決められた間隔で取得し、薬物動態を特徴づけた。結果を表6に示す。
【表6】
a薬物動態パラメータは表1~表5に定義されている。
b中央値[範囲]。
c 幾何平均[CV%]。
BID=1日に2回、h=時間、CV=変動係数、NE=14日目の評価よりも前に研究を停止したため推定できず、TAMIC0.5=血漿スロペネム濃度が0.5μg/mlを超えていた時間、TAMIC1.0=血漿スロペネム濃度が1.0μg/mlを超えていた時間。
【0477】
実施例3:実施例1と実施例2におけるさまざまな研究のまとめ
実施例1と実施例2に記載したさまざまな研究の結果を下記の表7A~表7Cにまとめ、それをさらに
図1にまとめた。経口経路を通じて化合物III-1bまたは化合物III-2bを単独で投与したときには、7日目のスロペネムのAUCは1日目よりも小さいことが観察された。さらに、化合物III-1bまたは化合物III-2bをプロベネシドとともに投与したときには、スロペネムのAUCは、7日目には1日目に見られたよりも大きいことが観察された。
【表7A】
AUC
tau=時刻0から12時間までの濃度-時間曲線よりも下の面積。
【表7B】
AUC
tau=時刻0から12時間までの濃度-時間曲線よりも下の面積。
【表7C】
AUC
inf=時刻0から無限遠までの濃度-時間曲線よりも下の面積。
【0478】
実施例4:同じ投与経路でβ-ラクタム化合物とプロベネシドを投与することの効果
正常で健康な対照にβ-ラクタム化合物(化合物III-2b;スロペネムエトザドロキシル)とプロベネシドを2つの別々の研究で与えた。研究1では、対象に500 mgのスロペネムエトザドロキシルを経口懸濁液のための粉末として投与すると同時に、500 mgのプロベネシドを単層錠剤として投与した。研究2では、対象に500 mgのスロペネムエトザドロキシルと500 mgのプロベネシドを経口合剤にして投与した。これら2つの研究の結果を
図2~
図5と下記の表8に示す。
【表8】
【0479】
合剤にしたスロペネムエトザドロキシルとプロベネシドを投与すると、別々の製剤にしたそれぞれの薬の投与と比べて血液中のスロペネムの量が増加することが観察される。
【0480】
絶食状態でスロペネムエトザドロキシルとプロベネシドの組み合わせを合剤にして投与すると、曲線下の面積によって測定するとき、瓶の中の粉末としての同量のスロペネムエトザドロキシルを単層錠剤中のプロベネシドとともに送達する場合と比べて血液中のスロペネムの量が17.9%増加する。
【0481】
同様に、給食状態でスロペネムエトザドロキシルとプロベネシドの組み合わせを合剤にして投与すると、曲線下の面積によって測定するとき、瓶の中の粉末としての同量のスロペネムエトザドロキシルを単層錠剤中のプロベネシドとともに送達する場合と比べて血液中のスロペネムの量が11.3%増加する。
等価物
【0482】
本発明を、本発明の精神または本質的な特徴を逸脱することなく、他の具体的な形態で具体化できることを理解されたい。したがって上記の実施態様は、あらゆる側面で、本明細書に記載されている本発明を制限するのではなく、例示であると見なされるべきである。したがって本発明の範囲は、上記の説明ではなく、添付の請求項によって示され、請求項の等価性の意味と範囲に入るあらゆる変更は、本発明に包含されることが想定されている。