(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107059
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】生体センサーの配置構造
(51)【国際特許分類】
B60N 2/90 20180101AFI20240801BHJP
B60N 2/22 20060101ALI20240801BHJP
A61B 5/02 20060101ALI20240801BHJP
A61B 5/022 20060101ALN20240801BHJP
【FI】
B60N2/90
B60N2/22
A61B5/02 310A
A61B5/022 400H
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024090451
(22)【出願日】2024-06-04
(62)【分割の表示】P 2022093389の分割
【原出願日】2017-08-15
(71)【出願人】
【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】小澤 英俊
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 生佳
(72)【発明者】
【氏名】高沢 和幸
(57)【要約】
【課題】シートに着座する人の健康状態を測定する上で精度の向上を図ることが可能な生体センサーの配置構造を提供することを目的とする。
【解決手段】乗員Pを支持するシート1に対し、乗員Pの健康状態を測定するための複数の生体センサー20~23が設けられており、シート1は、乗員Pを保持するシート本体2と、乗員Pの身体における胴体P1及び大腿部P2を除く部位P3~P7のいずれかを支持するための補助支持部11~15と、を備え、複数の生体センサー20~23のうちの少なくとも一つが、補助支持部11~15に設けられるようにした。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員を支持するシートに対し、乗員の健康状態を測定するための複数の生体センサーが設けられており、
前記シートは、乗員を保持するシート本体と、乗員の身体における胴体及び大腿部を除く部位のいずれかを支持するための補助支持部と、を備え、かつ、リクライニング状態となるように変形可能に構成されており、
前記複数の生体センサーによる前記測定は、前記シートが前記リクライニング状態となるように変形して前記補助支持部が移動した場合に開始され、前記シートが前記リクライニング状態から元の状態に復帰して前記補助支持部が移動した場合に停止されるように設定されており、
前記複数の生体センサーのうちの少なくとも一つは、前記補助支持部に設けられていることを特徴とする生体センサーの配置構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体センサーの配置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両を運転する運転者の健康状態が悪化した場合、車両の運転に悪影響を及ぼすおそれがあるため、健康状態の悪化を事前に検知して何らかの対策を施すことが望ましい。このような対策として、シートの座面及び背面部に埋め込まれるようにして設けられた非接触式の血流センサーによる脈波等の計測結果に基づいて、血流や血圧等の生体情報を推定して運転者の健康状態を把握する技術が知られている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の技術においては、シートに着座した被測定者の膝窩動脈と胸部大動脈の血流状態を計測することにより得られた血流データから、被測定者の膝窩動脈および胸部大動脈の血圧をそれぞれ算出している。
ところが、シートに着座した被測定者が車両の運転者であった場合、運転中に膝窩動脈が通っている膝裏の部位がシートから離れる場合がある。また、シートに着座する被測定者が、運転者以外である場合や、シートが車両用シートでない場合には、着座姿勢が安定しにくいため、必ずしも精度良く計測できない場合がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、シートに着座する人の健康状態を測定する上で精度の向上を図ることが可能な生体センサーの配置構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、生体センサーの配置構造であって、乗員を支持するシートに対し、乗員の健康状態を測定するための複数の生体センサーが設けられており、
前記シートは、乗員を保持するシート本体と、乗員の身体における胴体及び大腿部を除く部位のいずれかを支持するための補助支持部と、を備え、かつ、リクライニング状態となるように変形可能に構成されており、
前記複数の生体センサーによる前記測定は、前記シートが前記リクライニング状態となるように変形して前記補助支持部が移動した場合に開始され、前記シートが前記リクライニング状態から元の状態に復帰して前記補助支持部が移動した場合に停止されるように設定されており、
前記複数の生体センサーのうちの少なくとも一つは、前記補助支持部に設けられていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の生体センサーの配置構造において、
前記補助支持部には、乗員の腕部を支持するアームレストが含まれおり、
前記アームレストの前側上端部が前記生体センサーの設置箇所となっていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の生体センサーの配置構造において、
前記補助支持部には、乗員の頭部を支持するヘッドレストが含まれており、
前記ヘッドレストの前側部が前記生体センサーの設置箇所となっていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1~3のいずれか一項に記載の生体センサーの配置構造において、
前記補助支持部には、乗員の頸部を支持するネックレストが含まれており、
前記ネックレストの前側部が前記生体センサーの設置箇所となっていることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1~4のいずれか一項に記載の生体センサーの配置構造において、
前記補助支持部には、乗員の脚部を支持するオットマンが含まれており、
前記オットマンの左右両側部が前記生体センサーの設置箇所となっていることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1~5のいずれか一項に記載の生体センサーの配置構造において、
前記補助支持部には、乗員の足部を支持するフットレストが含まれており、
前記フットレストの左右両側部が前記生体センサーの設置箇所となっていることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1~6のいずれか一項に記載の生体センサーの配置構造において、
前記複数の生体センサーには、乗員の血圧を推定するための脈波センサーが含まれていることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の生体センサーの配置構造において、
前記脈波センサーは、光を利用して乗員の脈波を測定する光電式脈波センサーであることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の生体センサーの配置構造において、
前記光電式脈波センサーは、前記シート本体又は前記補助支持部の表面を構成する表皮材から露出するようにして設けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項7~9のいずれか一項に記載の生体センサーの配置構造において、
前記脈波センサーは、乗員の体表面における圧力波を測定することにより乗員の脈波を測定する圧電式脈波センサーであることを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項7~10のいずれか一項に記載の生体センサーの配置構造において、
前記脈波センサーは、電磁波を利用して乗員の脈波を測定する電磁波式脈波センサーであることを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の発明は、請求項7~11のいずれか一項に記載の生体センサーの配置構造において、
前記シートは、自動運転と手動運転とを切り替える運転制御部を備えた車両に設置されたものであり、自動運転中と手動運転中とでそれぞれ異なる形態に変更可能に構成され、
前記複数の生体センサーのうち少なくとも一つが、前記脈波センサーとは異なる種類の生体センサーであることを特徴とする。
【0018】
請求項13に記載の発明は、請求項1~12のいずれか一項に記載の生体センサーの配置構造において、
前記シートは、
乗員の臀部及び大腿部を保持するシートクッションと、
下端部が前記シートクッションに支持されたシートバックと、を有し、
前記シートクッションは、
骨格となるシートクッションフレームと、
前記シートクッションフレーム上に設けられたクッションパッドと、
前記シートクッションフレーム及び前記クッションパッドを被覆する表皮材と、を含んで構成され、
前記シートバックは、
骨格となるシートバックフレームと、
前記シートバックフレーム上に設けられたクッションパッドと、
前記シートバックフレーム及び前記クッションパッドを被覆する表皮材と、を含んで構成され、
前記複数の補助支持部は、前記シートクッションと前記シートバックのそれぞれに付属していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、複数の生体センサーのうちの少なくとも一つが、補助支持部に設けられているので、当該生体センサーが設けられた補助支持部によって支持される身体の部位と、それ以外の身体の部位の複数箇所で生体情報を取得できる。これにより、乗員の健康状態を測定する上で精度の向上を図ることができる。
そして、生体センサーの測定開始又は停止のタイミングを、補助支持部の動作に対応させることができるので、生体センサーによる測定の開始または停止を乗員の操作によって行う必要がなくなり、手間がなく利便性に優れる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、アームレストに対して生体センサーを設けることが可能となるので、腕部における生体情報を取得できる。そして、腕部が触れやすい位置に生体センサーを設けることができるので、腕部における生体情報を取得しやすくなる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、ヘッドレストに対して生体センサーを設けることが可能となるので、頭部における生体情報を取得できる。そして、頭部が触れやすい位置に生体センサーを設けることができるので、頭部における生体情報を取得しやすくなる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、ネックレストに対して生体センサーを設けることができるので、頸部における生体情報を取得できる。そして、頸部が触れやすい位置に生体センサーを設けることができるので、頸部における生体情報を取得しやすくなる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、オットマンに対して生体センサーを設けることが可能となるので、脚部における生体情報を取得できる。そして、脚部が触れやすい位置に生体センサーを設けることができるので、脚部における生体情報を取得しやすくなる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、フットレストに対して生体センサーを設けることが可能となるので、足部における生体情報を取得できる。そして、足部が触れやすい位置に生体センサーを設けることができるので、足部における生体情報を取得しやすくなる。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、複数の生体センサーによって乗員の脈波を複数箇所で測定できるので、乗員の血圧を推定する上で精度を向上させることができる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、脈波センサーが光電式脈波センサーであるため、光を照射できる身体の部位における脈波の測定を行う際に好適である。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、光が表皮材によって遮られることを抑制できるので、光電式脈波センサーによる測定の精度を向上できる。
【0028】
請求項10に記載の発明によれば、脈波センサーが圧電式脈波センサーであるため、圧力波を測定できる身体の部位における脈波の測定を行う際に好適である。
【0029】
請求項11に記載の発明によれば、脈波センサーが電磁波式脈波センサーであるため、乗員の身体に接触していなくても、乗員の脈波を測定することができる。
【0030】
請求項12に記載の発明によれば、複数の生体センサーのうち少なくとも一つが、脈波センサーとは異なる種類の生体センサーであるため、その他の生体情報を取得でき、その結果、乗員の健康状態を測定する上で精度の向上を図ることができる。
【0031】
また、シートが、自動運転中と手動運転中とでそれぞれ異なる形態に変更された場合でも生体センサーによる測定を行うことができる。また、自動運転中は補助支持部に身体を支持させやすいので、複数の生体センサーによって精度の高い測定結果を得やすい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】シートに設けられた複数の生体センサーの位置を説明する図である。
【
図2】シートをリクライニング状態とした場合における乗員と複数の生体センサーとの位置関係を説明する図である。
【
図3】シートクッション及びそれに付属する各補助支持部に対して設けられた複数の生体センサーの位置を示す平面図である。
【
図4】アームレストに対する生体センサーの設置態様を示す斜視図である。
【
図5】パンチング孔が形成された表皮材を備えるシートに対する生体センサーの設置態様を示す図である。
【
図6】生体センサーと制御部とが接続された状態を説明する図である。
【
図7】生体センサーと振動発電素子とが接続された状態を説明する図である。
【
図8】振動発電素子が車両に備えられている構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態および図示例に限定するものではない。
【0034】
図1,
図2において符号1は、乗員Pである人が着座し、着座した乗員Pを支持するシートを示す。このシート1は、本実施形態においては自動車等の車両Vに設けられるものであって、本実施形態においては、特に自動運転と手動運転とを切り替えて走行可能な車両Vに設けられているものとする。なお、シート1は、車両に設けられるものに限られるものではなく、その他の乗物に設けられてもよい。
【0035】
本実施形態において、車両Vは、自動運転と手動運転とを切り替える運転制御部V1と、複数の形態に変更可能な上記のシート1と、形態を変更する際のシート1の動作を制御するシート制御部(図示省略)と、を備える。シート1は、運転制御部V1とシート制御部とを連動させることにより、自動運転中と手動運転中とでそれぞれ異なる形態に変更可能に構成されている。
運転制御部V1は、例えば高速道路から一般道路へと車両を移す際や、複雑な形状の道路に差し掛かった際に、自動運転から手動運転に切り替える制御を行う。
【0036】
シート1は、乗員Pを保持するシート本体2と、シート本体2に付属して乗員Pの身体における胴体P1及び大腿部P2を除く部位P3~P7のいずれかを支持するための補助支持部11~15と、を備えている。
また、シート本体2は、乗員Pの臀部及び大腿部P2を保持するシートクッション3と、下端部がシートクッション3に支持されたシートバック4と、を有する。
なお、乗員Pの胴体P1には、肩部、胸部、腹部、腰部、臀部が含まれているものとする。
【0037】
シートクッション3は、骨格となるシートクッションフレーム(図示省略)と、シートクッションフレーム上に設けられたクッションパッド3aと、シートクッションフレーム及びクッションパッドを被覆する表皮材3bと、を含んで構成されている。
【0038】
シートバック4は、骨格となるシートバックフレーム(図示省略)と、シートバックフレーム上に設けられたクッションパッド4aと、シートバックフレーム及びクッションパッドを被覆する表皮材4bと、を含んで構成されている。
【0039】
複数の補助支持部11~15は、上述のようにシート本体2に付属するものであり、詳細には、シートクッション3とシートバック4のそれぞれに付属している。
すなわち、複数の補助支持部11~15には、乗員Pの腕部P3を支持するアームレスト11と、乗員Pの頭部P4を支持するヘッドレスト12と、乗員Pの頸部P5を支持するネックレスト13と、乗員Pの脚部P6を支持するオットマン14と、乗員Pの足部P7を支持するフットレスト15と、が含まれている。
【0040】
そして、本実施形態において、アームレスト11、ヘッドレスト12、ネックレスト13は、シートバック4に付属しており、オットマン14、フットレスト15は、シートクッション3に付属している。
なお、アームレスト11は、本実施形態においてはシートバック4に付属しているものとしたが、これに限られるものではなく、ブラケット等の部材を介してシートクッション3に付属していてもよい。
【0041】
また、複数の補助支持部11~15についても、シートクッション3及びシートバック4と同様に、フレームと、クッションパッドと、表皮材と、を含んで構成されているものとする。
図4に示す例では、アームレスト11が、表皮材11aを含んで構成されていることが明示されている。
【0042】
そして、以上のようなシート1に対し、乗員Pの健康状態を測定するための複数の生体センサー20~23が設けられている。また、複数の生体センサー20~23のうちの少なくとも一つは、補助支持部11~15に設けられている。
本実施形態においては、
図1,
図2に示すように、シートクッション3と、シートバック4と、アームレスト11と、ヘッドレスト12と、ネックレスト13と、オットマン14と、フットレスト15のそれぞれに、1~2個の生体センサー20~23が設けられている。
【0043】
シートクッション3に対して生体センサー20~23を設ける場合は、座り心地をよくするために、
図3に示すように、乗員Pの臀部における左右の坐骨の中央部に対応して配置する。換言すれば、シートクッション3のうち、臀部が乗る位置の中央部分に、生体センサー20~23が配置されている。要するに、生体センサー20~23が設けられる位置としては、臀部であってもよい。
なお、本実施形態における生体センサー20~23は、シートクッション3の中央に一つ設けられるものとしたが、左右の大腿部P2,P2に対応して、シートクッション3の左右両側部に設けられてもよいものとする。
【0044】
シートバック4に対して生体センサー20~23を設ける場合は、人の心臓の位置に対応して配置する。心臓のある胸部には胸部大動脈が通っており、生体センサー20~23によって血流状態を計測するのに好適である。
なお、本実施形態における生体センサー20~23は、シートバック4のうち心臓の位置に対応して配置されるものとしたが、これに限られるものではなく、血流状態を計測するのに好適な位置であればよいものとする。
【0045】
複数の補助支持部11~15に対して生体センサー20~23を設ける場合、これら複数の補助支持部11~15ごとに、乗員Pの生体情報を取得する上で好適な箇所があり、当該箇所に対して生体センサー20~23が配置される。
【0046】
アームレスト11の場合は、当該アームレスト11の前側上端部が生体センサー20~23の設置箇所となっている。アームレスト11の前側上端部は、例えば運転中やリクライニング状態の際も腕部P3が接触しやすい箇所となっており、好適である。
【0047】
ヘッドレスト12の場合は、当該ヘッドレスト12の前側部が生体センサー20~23の設置箇所となっている。ヘッドレスト12の前側部は、運転中には頭部P4が接触しにくいものの、リクライニング状態の際には頭部P4が接触しやすい箇所となっており、好適である。
【0048】
ネックレスト13の場合は、当該ネックレスト13の前側部が生体センサー20~23の設置箇所となっている。ネックレスト13の前側部は、運転中には頸部P5が接触しにくいものの、リクライニング状態の際には頸部P5が接触しやすい箇所となっており、好適である。
【0049】
オットマン14の場合は、両脚部P6,P6に対応するために、
図3に示すように、当該オットマン14の左右両側部14a,14bが生体センサー20~23の設置箇所となっている。オットマン14の左右両側部14a,14bは、運転中には脚部P6,P6が接触しにくいものの、リクライニング状態の際には脚部P6,P6が接触しやすい箇所となっており、好適である。
なお、本実施形態においては、大腿部P2と脚部P6とを区別して記載しており、脚部P6は、特に乗員Pの両脚のうち大腿部P2よりも下方の部位(膝よりも下方)を指しているものとする。
【0050】
フットレスト15の場合は、両足部P7,P7に対応するために、
図3に示すように、当該フットレスト15の左右両側部15a,15bが生体センサー20~23の設置箇所となっている。フットレスト15の左右両側部15a,15bは、運転中には足部P7,P7が接触しにくいものの、リクライニング状態の際には足部P7,P7が接触しやすい箇所となっており、好適である。
【0051】
なお、複数の補助支持部11~15は、不使用時において収納、移動、又は撤去が可能に構成されている。シート1が、
図2に示すようなリクライニング状態の場合は、シート1に設けられた生体センサー20~23の全てが使用状態となるが、例えば運転中においては、センシングに好ましい状態ではない場合がある。特に、オットマン14やフットレスト15は、
図2に示す状態のままでは運転の妨げともなり得る。そこで、複数の補助支持部11~15は、不使用時において収納、移動、又は撤去が可能となっている。
補助支持部11~15を撤去する場合、生体センサー20~23と制御部・電源とを接続するハーネス等の接続線が断線してしまうと好ましくない。そこで、本実施形態におけるハーネスは、当該ハーネスを一方側と他方側に切り離し、再度接続させることが可能なコネクタを備えるものが採用されている。このようなコネクタを備えるハーネス等の接続線を採用すれば、補助支持部11~15を一時的に撤去しても、補助支持部11~15を再度シート1に取り付けることが可能となる。
なお、本実施形態においては、アームレスト11は不使用時の移動(回転軸を中心に回動)が可能であり、ヘッドレスト12及びネックレスト13は撤去が可能であり、オットマン14及びフットレスト15は収納が可能となっている。ただし、これに限られるものではなく、補助支持部11~15のそれぞれが不使用時において収納、移動、又は撤去のいずれかが可能であってもよい。
【0052】
また、生体センサー20~23の測定開始又は停止のタイミングを、補助支持部11~15の収納、移動、又は撤去に応じて行なうようにしてもよい。
このような構成を採用すれば、例えば、車両Vの自動運転に際してシート1が
図2に示す状態に変形した場合に、生体センサー20~23による測定を開始し、手動運転に戻る際にシート1が
図1に示す状態に戻った場合に、生体センサー20~23による測定を停止することができる。
すなわち、生体センサー20~23の測定開始又は停止のタイミングを、補助支持部11~15の動作に対応させることができるので、生体センサー20~23による測定の開始または停止を乗員Pの操作によって行う必要がなくなり、手間がなく利便性に優れる。
【0053】
シート本体2又は複数の補助支持部11~15に設けられる複数の生体センサー20~23には、乗員の血圧を推定するための脈波センサー20~22と、このような脈波センサー20~22とは異なる種類の生体センサー23が含まれている。
脈波センサー20~22としては、例えば、光を利用して乗員Pの脈波を測定する光電式脈波センサー20や、乗員Pの体表面における圧力波を測定することにより乗員Pの脈波を測定する圧電式脈波センサー21、電磁波を利用して乗員Pの脈波を測定する電磁波式脈波センサー22等が挙げられる。
そして、本実施形態においては、これら複数種類の脈波センサー20~22のいずれを採用してもよいし、これら複数種類の脈波センサー20~22を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0054】
光電式脈波センサー20は、
図4に示すように、発光部20aと、受光部20bと、を備えており、発光部20aからの光を乗員Pの身体に照射し、その反射光を受光部20bで受け、脈波を測定している。
【0055】
圧電式脈波センサー21は、図示はしないが、圧電素子、圧電素子が実装される基板、圧電素子を取り囲むケース等を備えたものであり、測定対象に近接(接触)した状態で測定が行われる。
【0056】
電磁波式脈波センサー22は、
図1に示すように、乗員Pの身体に対して電磁波を照射し、乗員Pの身体からの反射波から生体情報を検出する非接触型のセンサーである。そのため、乗員Pの身体のうち露出していない部位の測定も可能となっている。
ここで、電磁波とは、100MHz程度の電波やマイクロ波を始め、赤外光、可視光、紫外光、X線等を含む広義の電磁波を意味しており、人体に悪影響を及ぼさない範囲で好適な電磁波が使用される。このような電磁波は、例えば鉄や銅、アルミ等を始めとする種々の金属を通過しにくいという特徴がある。
【0057】
脈波センサー20~22によって計測して得られた血流状態に係るデータは、上記の運転制御部V1又はその他の制御部(その他のコンピュータ等の外部装置でもよい。)によって構成された血圧推定部によって適宜演算される。そして、この血圧推定部によって演算されることで、乗員Pの血圧(動脈圧)を求めることができるようになっている。
なお、血圧推定部は、図示しない記憶部に記憶された演算プログラムとの協働により、乗員Pの血圧を演算して導き出すことができるものとする。
【0058】
より詳細に説明すると、生体センサー20~23が設置された2点(乗員Pの身体における2箇所の部位に対応する設置場所を指す。)間の距離と、生体センサー20~23が設置された2点の、脈波センシングの時間のずれをもとに血圧を推定する、公知の脈波伝播時間による血圧推定法を利用して血圧を推定することができる。上述の演算プログラムは、当該血圧推定法に基づいて作成されたものであり、上記の運転制御部V1又はその他の制御部によって実行される(
図6参照。)。
換言すれば、複数の生体センサー20~23を、
図1,
図2に示すように、シート1のうち少なくとも二箇所に、互いに離間して配置するように構成すると、乗員Pの身体の少なくとも二箇所から脈波データを検出することが可能となる。これにより、検出した脈波データから血圧を推定し、乗員Pの健康状態を算出する場合の精度を、一つの生体センサー20(21~23)のみを用いる場合に比して向上させることができる。
なお、生体センサー20~23は、
図6に示すように、上記の運転制御部V1又はその他の制御部と、ハーネス等の通信・接続線25を介して接続されており、通信・接続線25は、シート本体2や複数の補助支持部11~15(
図6ではアームレスト11)の内部を通過するように配線されている。
【0059】
脈波センサー20~22とは異なる種類の生体センサー23としては、例えば、血流センサー、心拍センサーや、脳波センサー、筋電センサー、非侵襲血糖値センサー、眠気センサー等、様々なものが挙げられ、そのいずれを採用してもよいものとする。
ただし、シート本体2又は複数の補助支持部11~15に組み込むことができない生体センサーは除くものとする。
【0060】
以上のような複数の生体センサー20~23は、シート1のうち、乗員Pの健康状態を出来るだけ正確に測定できる位置に設けられることが求められる。そのため、複数の生体センサー20~23は、シート1のうち、乗員Pの身体の露出部位に近接する箇所や、所定の妨害要因によって測定が妨害されない位置に設けられている。
【0061】
光電式脈波センサー20は、上述のように乗員Pの身体に照射された光の反射光を受光部20bで受けるものであり、乗員Pの身体のうち、例えば腕部P3や頭部P4、頸部P5等のように露出しやすい部位の測定に好適である。したがって、光電式脈波センサー20をシート1に設けるは、シート本体2又は補助支持部11~15の表面を構成する表皮材3b,4b,11aから露出するようにして設けられる。
【0062】
圧電式脈波センサー21は、圧電素子によって乗員Pの体表面における圧力波を検知するものであり、乗員Pの身体のうち、例えば腕部P3や頭部P4、頸部P5等のように露出しやすい部位の測定に好適である。したがって、圧電式脈波センサー21をシート1に設ける場合は、シート本体2又は複数の補助支持部11~15における表皮材から露出した状態で設置される。
【0063】
電磁波式脈波センサー22は、上述のように、例えば鉄や銅、アルミ等を始めとする種々の金属を通過しにくいという特徴がある。シート1には、図示はしないが、電磁波の通過を妨害する部材として、シート1を温めるヒーター線が内蔵されている。そのため、電磁波式脈波センサー22は、電磁波の通過を妨害する部材を避けた位置に配置される。
【0064】
より具体的な例を挙げると、複数の生体センサー20~23のうち、少なくとも一つの生体センサー20(21~23)を、アームレスト11に設ける場合は、乗員Pの腕部P3に接触するか、腕部P3に近接する位置に生体センサーが設けられることが望ましい。
そこで、本実施形態においては、アームレスト11の前側上端部が生体センサー20~23の設置箇所となっている。
図4に示す例では、アームレスト11の前側上端部に、光電式脈波センサー20を収納する収納部16が設けられている。より詳細に説明すると、アームレスト11の前側上端部における表皮材11aに開口部11bが形成されており、当該開口部11bを含むアームレスト11の内部側のスペースが収納部16とされている。そして、この収納部16に光電式脈波センサー20が収納されている。収納部16(開口部11b)は、片開き式のカバー部17によって開閉可能となっている。カバー部17の先端部は、このカバー部17の先端部とアームレスト11の表皮材11aの双方に設けられた面ファスナー18a,18bによって脱着自在な状態となっている。なお、カバー部17は、表面が、表皮材11aと同一の材料によって構成されているものとする。
図4に示すような構成を採用することで、普段は、光電式脈波センサー20を隠した状態にすることができ、測定時には容易に光電式脈波センサー20を露出させることができる。なお、光電式脈波センサー20に代えて、圧電式脈波センサー21を設けるようにしてもよい。
【0065】
また、
図5に示す例では、シート本体2又は補助支持部11~15の表面を構成する表皮材にパンチング孔5が形成されている。そして、光電式脈波センサー20が、パンチング孔5を通じて乗員Pに光を照射可能とされている。
なお、シート本体2のクッションパッド3a,4aには、通気路6が形成されており、図示しないブロワから送られた空気を通すことができるようになっている。表皮材3b,4bは、通気路6が形成されたクッションパッド3a,4aを覆うように設けられており、通気路6を通過する空気を通すことができるようになっている。光電式脈波センサー20は、このような通気のためのパンチング孔5を利用して、乗員Pの脈波を測定することが可能となっている。
つまり、厳密に考えた場合、光電式脈波センサー20は、大部分が遮蔽され、一部(発光部20a・受光部20b)がパンチング孔5から露出した状態となっており、センシングが可能となっている。
【0066】
また、
図6,
図7の例においては、生体センサー20~23が完全に露出した状態でアームレスト11に設けられている。すなわち、
図4,
図5の例においては、生体センサー20~23は、容易に露出させられる状態やセンシング可能な程度に露出している状態が明示されているが、これに限られるものではなく、生体センサー20~23がシート1の表面に露わになった状態で設けられるようにしてもよい。
【0067】
以上のような複数の生体センサー20~23に対する電力供給は、車両Vのバッテリーからハーネス等の通信・接続線を介して行われるようにしてもよいし、
図7,
図8に示すように、振動で発電を行うことができる振動発電素子26を利用して行なわれるようにしてもよい。
このような振動発電素子26は、シート1の任意の箇所に設けることができる。
図7に示す例では、生体センサー20(21~23)と振動発電素子26とが、ハーネス等の通信・接続線27を介して接続されて、コンパクトにまとめられた状態(ユニット化された状態)でアームレスト11に内蔵されて設けられている。
図7に示す例においては、振動発電素子26がアームレスト11の内部に内蔵されて設
けられるものとしたが、これに限られるものではなく、シート本体2に設けられてもよいし、他の補助支持部12~15に設けられてもよい。ただし、生体センサー20~23と振動発電素子26とをユニット化する場合は、生体センサー20(21~23)によるセンシングに支障が出ないように、生体センサー20(21~23)が乗員Pの身体に近い側、すなわちシート1の表面側に配置される。
【0068】
また、振動発電素子26は、シート1ではなく、
図8に示すように、車両Vの任意の箇所に設けるようにしてもよい。シート1や車両Vには、乗り心地を快適にするために、振動を軽減する構成が採用されている場合があるが、例えば、エンジン部分やサスペンション等を始めとするシャシ部分などは、比較的振動が生じやすい。そのため、振動発電素子26を車両Vに設ける場合は、車両Vのうち、このような比較的振動が生じやすい箇所に設けるようにすると好ましい。振動発電素子26が車両Vに設けられた場合も、生体センサー20(21~23)と振動発電素子26は、ハーネス等の通信・接続線27を介して接続される。
【0069】
以上のようにしてシート本体2又は複数の補助支持部11~15に配置された生体センサー20~23によって乗員Pの健康状態を測定する際は、
図2に示すようなリクライニング状態が、全身が測定可能な箇所となるため最適である。一方、
図1の運転姿勢であっても、採用する脈波センサーの種類によっては、身体の広い範囲を測定可能な箇所とすることができるので支障はない。つまり、乗員Pの身体の部位の複数箇所で生体情報を取得できるようになっている。
例えば運転中、ドライバーである乗員Pの健康状態を
図1に示すような運転姿勢で測定していた場合に、乗員Pの健康状態の悪化を検知したら、運転制御部V1は、シート1を手動運転モードから自動運転モードに切り替えて
図2のような状態とし、この状態で更に精密な測定を行うようにしてもよい。この場合、脈波センサー20~22とは異なる種類の生体センサー23を用いれば、脈波データとは異なる他の生体情報を取得することができ、精密な測定を行う上で好適である。
【0070】
本実施の形態によれば、乗員Pを支持するシート1に対し、乗員Pの健康状態を測定するための複数の生体センサー20~23が設けられており、シート1は、乗員Pを保持するシート本体2と、乗員Pの身体における胴体P1及び大腿部P2を除く部位P3~P7のいずれかを支持するための補助支持部11~15と、を備え、複数の生体センサー20~23のうちの少なくとも一つが、補助支持部11~15に設けられているので、当該生体センサー20~23が設けられた補助支持部11(12~15)によって支持される身体の部位P3(P4~P7)と、それ以外の身体の部位P1~P7の複数箇所で生体情報を取得できる。これにより、乗員Pの健康状態を測定する上で精度の向上を図ることができる。
【0071】
また、補助支持部11~15には、乗員Pの腕部P3を支持するアームレスト11が含まれているので、アームレスト11に対して生体センサー20~23を設けることが可能となり、腕部P3における生体情報を取得できる。そして、アームレスト11の前側上端部が生体センサー20~23の設置箇所となっているので、腕部P3が触れやすい位置に生体センサー20~23を設けることができ、腕部P3における生体情報を取得しやすくなる。
【0072】
また、補助支持部11~15には、乗員Pの頭部P4を支持するヘッドレスト12が含まれているので、ヘッドレスト12に対して生体センサー20~23を設けることが可能となり、頭部P4における生体情報を取得できる。そして、ヘッドレスト12の前側部が生体センサー20~23の設置箇所となっているので、頭部P4が触れやすい位置に生体センサー20~23を設けることができ、頭部P4における生体情報を取得しやすくなる。
【0073】
また、補助支持部11~15には、乗員Pの頸部P5を支持するネックレスト13が含まれているので、ネックレスト13に対して生体センサー20~23を設けることができ、頸部P5における生体情報を取得できる。そして、ネックレスト13の前側部が生体センサー20~23の設置箇所となっているので、頸部P5が触れやすい位置に生体センサー20~23を設けることができ、頸部P5における生体情報を取得しやすくなる。
【0074】
また、補助支持部11~15には、乗員Pの脚部P6を支持するオットマン14が含まれているので、オットマン14に対して生体センサー20~23を設けることが可能となり、脚部P6における生体情報を取得できる。そして、オットマン14の左右両側部14a,14bが生体センサー20~23の設置箇所となっているので、脚部P6が触れやすい位置に生体センサー20~23を設けることができ、脚部P6における生体情報を取得しやすくなる。
【0075】
また、補助支持部11~15には、乗員Pの足部P7を支持するフットレスト15が含まれているので、フットレスト15に対して生体センサー20~23を設けることが可能となり、足部P7における生体情報を取得できる。そして、フットレスト15の左右両側部15a,15bが生体センサー20~23の設置箇所となっているので、足部P7が触れやすい位置に生体センサー20~23を設けることができ、足部P7における生体情報を取得しやすくなる。
【0076】
また、複数の生体センサー20~23には、乗員Pの血圧を推定するための脈波センサー20~22が含まれているので、脈波センサーである複数の生体センサー20~22によって乗員Pの脈波を複数箇所で測定でき、乗員Pの血圧を推定する上で精度を向上させることができる。
【0077】
また、脈波センサーは、光を利用して乗員の脈波を測定する光電式脈波センサー20であるため、光を照射できる身体の部位P1~P7における脈波の測定を行う際に好適である。
【0078】
また、光電式脈波センサー20は、シート本体2又は補助支持部11~15の表面を構成する表皮材3b,4b,11aから露出するようにして設けられているので、光が表皮材3b,4b,11aによって遮られることを抑制でき、光電式脈波センサー20による測定の精度を向上できる。
【0079】
また、脈波センサーは、乗員Pの体表面における圧力波を測定することにより乗員Pの脈波を測定する圧電式脈波センサー21であるため、圧力波を測定できる身体の部位P1~P7における脈波の測定を行う際に好適である。
【0080】
また、脈波センサーは、電磁波を利用して乗員Pの脈波を測定する電磁波式脈波センサー22であるため、乗員Pの身体に接触していなくても、乗員Pの脈波を測定することができる。
【0081】
また、複数の生体センサー20~23のうち少なくとも一つが、脈波センサー20~22とは異なる種類の生体センサー23であるため、その他の生体情報を取得でき、その結果、乗員Pの健康状態を測定する上で精度の向上を図ることができる。
【0082】
また、シート1は、自動運転と手動運転とを切り替える運転制御部V1を備えた車両Vに設置されたものであり、自動運転中と手動運転中とでそれぞれ異なる形態に変更可能に構成されているので、シート1が、自動運転中と手動運転中とでそれぞれ異なる形態に変更された場合でも生体センサー20~23による測定を行うことができる。また、自動運転中は補助支持部11~15に身体を支持させやすいので、複数の生体センサー20~23によって精度の高い測定結果を得やすい。
【符号の説明】
【0083】
V 車両
V1 運転制御部
P 乗員
P1 胴体
P2 大腿部
P3 腕部
P4 頭部
P5 頸部
P6 脚部
P7 足部
1 シート
2 シート本体
3 シートクッション
3a クッションパッド
3b 表皮材
4 シートバック
4a クッションパッド
4b 表皮材
5 パンチング孔
6 通気路
11 アームレスト
11a 表皮材
11b 開口部
16 収納部
17 カバー部
18a 面ファスナー
18b 面ファスナー
12 ヘッドレスト
13 ネックレスト
14 オットマン
15 フットレスト
20 光電式脈波センサー
20a 発光部
20b 受光部
21 圧電式脈波センサー
22 電磁波式脈波センサー
23 異なる種類の生体センサー
24 血圧推定部
25 通信・接続線
26 振動発電素子
27 通信・接続線