(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107093
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】植物栽培方法及び植物栽培装置
(51)【国際特許分類】
A01G 7/02 20060101AFI20240801BHJP
A01G 7/00 20060101ALI20240801BHJP
A01G 7/06 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
A01G7/02
A01G7/00 604Z
A01G7/06 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024090809
(22)【出願日】2024-06-04
(62)【分割の表示】P 2019222398の分割
【原出願日】2019-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】504077308
【氏名又は名称】安斎 聡
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安斎 聡
(57)【要約】
【課題】葉面に効率よく必要な気体を供給することにより、植物の生育を促進し、植物の品質を向上するようにした植物栽培方法及び植物栽培装置を提供する。
【解決手段】植物に肥料等を溶かした水である養液を供給する養液供給装置10と、微細気泡発生装置20と、微細気泡の含まれる養液を数十μmから数百μmの粒径を有する水滴として霧化する散布装置30と、制御装置40とを用いて、養液を霧状にして供給して植物を栽培する植物栽培方法であって、微細気泡発生装置20を用いて気体を養液中に供給し、植物の葉面に前記微細気泡が気泡の状態のまま含まれた養液を数十μmから数百μmの粒径を有する水滴として散布し、前記葉面に付着した養液の微細な水滴は集合して数mm~数cm程度の水滴となり、当該水滴の中に微細気泡が破裂せずに含まれ、前記気体は酸素若しくは二酸化炭素を含む気体を選択的に供給する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物に肥料等を溶かした水である養液を供給する養液供給装置と、前記養液供給装置から供給された養液内に気体を微細気泡として供給する微細気泡発生装置と、前記微細気泡の含まれる養液を数十μmから数百μmの粒径を有する水滴として霧化する散布装置と、養液供給装置、微細気泡発生装置、散布装置を制御する制御装置とを用いて、前記養液を霧状にして供給して植物を栽培する植物栽培方法であって、
前記微細気泡発生装置を用いて気体を養液中に供給し、植物の葉面に前記微細気泡が気泡の状態のまま含まれた養液を数十μmから数百μmの粒径を有する水滴として散布し、
前記葉面に付着した養液の微細な水滴は集合して数mm~数cm程度の水滴となり、当該水滴の中に微細気泡が破裂せずに含まれ、
前記気体は酸素若しくは二酸化炭素を含む気体を選択的に供給する、ことを特徴とする植物栽培方法。
【請求項2】
植物に肥料等を溶かした水である養液を供給する養液供給装置と、前記養液供給装置から供給された養液内に気体を微細気泡として供給する微細気泡発生装置と、前記微細気泡の含まれる養液を数十μmから数百μmの粒径を有する水滴として霧化する散布装置と、養液供給装置、微細気泡発生装置、散布装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記微細気泡発生装置を用いて気体を養液中に供給し、植物の葉面に前記微細気泡が気泡の状態のまま含まれた養液を数十μmから数百μmの粒径を有する水滴として散布し、
前記葉面に付着した養液の微細な水滴は集合して数mm~数cm程度の水滴となり、当該水滴の中に微細気泡が破裂せずに含まれ、
前記気体は酸素若しくは二酸化炭素を含む気体を選択的に供給するように、養液供給装置、微細気泡発生装置、散布装置を制御することを特徴とする植物栽培装置。
【請求項3】
前記養液供給装置は、供給管を有し、
前記微細気泡発生装置は、前記供給管の中途部に着脱可能に構成される、
ことを特徴とする請求項3に記載の植物栽培装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物栽培方法及び植物栽培装置の技術に関し、より詳しくは、養液を霧状にして供給して植物を栽培する植物栽培方法及び植物栽培装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、植物に自動で灌水を行うための灌水システムを用いて、植物の生育に必要な養液を植物へ間欠的に供給するようにした植物栽培方法および植物栽培装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような植物へ間欠的に養液を供給する植物栽培装置及び植物栽培方法において、植物の生育に最適な環境を実現するために、養液の供給時における培養土内の環境に着目し、養液の供給時に培養土内に空気等の気体を供給する方法が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、培養土中に空気等の気体を供給した場合、根からの酸素の取り込み量には限界がある。一方、植物は葉面の気孔周辺において光合成のための二酸化炭素の取り込みもしくは呼吸のための酸素の取り込みが頻繁に行われる。このため、葉面の気孔周辺に空気等の気体を供給することが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、以上に示したかかる課題に鑑み、葉面に効率よく必要な気体を供給することにより、植物の生育を促進し、植物の品質を向上するようにした植物栽培方法及び植物栽培装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、本発明においては、植物に肥料等を溶かした水である養液を供給する養液供給装置と、前記養液供給装置から供給された養液内に気体を微細気泡として供給する微細気泡発生装置と、前記微細気泡の含まれる養液を数十μmから数百μmの粒径を有する水滴として霧化する散布装置と、養液供給装置、微細気泡発生装置、散布装置を制御する制御装置とを用いて、前記養液を霧状にして供給して植物を栽培する植物栽培方法であって、
前記微細気泡発生装置を用いて気体を養液中に供給し、植物の葉面に前記微細気泡が気泡の状態のまま含まれた養液を数十μmから数百μmの粒径を有する水滴として散布し、
前記葉面に付着した養液の微細な水滴は集合して数mm~数cm程度の水滴となり、当該水滴の中に微細気泡が破裂せずに含まれ、
前記気体は酸素若しくは二酸化炭素を含む気体を選択的に供給するものである。
【0008】
また、本発明においては、植物に肥料等を溶かした水である養液を供給する養液供給装置と、前記養液供給装置から供給された養液内に気体を微細気泡として供給する微細気泡発生装置と、前記微細気泡の含まれる養液を数十μmから数百μmの粒径を有する水滴として霧化する散布装置と、養液供給装置、微細気泡発生装置、散布装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記微細気泡発生装置を用いて気体を養液中に供給し、植物の葉面に前記微細気泡が気泡の状態のまま含まれた養液を数十μmから数百μmの粒径を有する水滴として散布し、
前記葉面に付着した養液の微細な水滴は集合して数mm~数cm程度の水滴となり、当該水滴の中に微細気泡が破裂せずに含まれ、
前記気体は酸素若しくは二酸化炭素を含む気体を選択的に供給するように、養液供給装置、微細気泡発生装置、散布装置を制御するものである。
【0009】
また、本発明においては、供給管を有し、
前記微細気泡発生装置は、前記供給管の中途部に着脱可能に構成されるものであってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0011】
本発明においては、葉面に散布する霧状の養液中に、呼吸に必要な酸素及び光合成に必要な二酸化炭素を微細気泡として含ませることにより、植物の生育を促進し、植物の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係る植物栽培装置を示す正面概略図。
【
図2】本発明の一実施形態に係る気泡発生媒体を示す正面一部断面図。
【
図3】本発明の一実施形態に係る制御装置を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、発明の実施の形態を説明する。
【0014】
まず、本発明の一実施形態にかかる植物栽培装置1の全体構成について
図1を用いて説
明する。
図1に示すように、植物栽培装置1は、植物が植えられた培養土50と、植物に養液を供給する養液供給装置10と、養液供給装置10から供給された養液内に気体を微細気泡として供給する微細気泡発生装置20と、微細気泡の含まれる養液を霧化する散布装置30と、養液供給装置10、微細気泡発生装置20、散布装置30を制御する制御装置40(
図3参照)と、培養土50内の温度や湿度等の環境値を測定するための複数のセンサを備えた環境測定センサ群60(
図3参照)とを備えている。
【0015】
植物栽培装置1は、培養土50内で植物を成育させる装置である。培養土50の代わりに、水耕栽培を行う際には水槽であってもよい。また、培養土50は、栽培容器に充填されていてもよいし、圃場に用いられていてもよい。
【0016】
養液供給装置10は、養液を散布装置30へ供給する装置であり、養液タンク11と、供給弁12と、供給管13と、を備えている。
図3に示すように、供給弁12は制御装置40へ接続されている。供給管13は、散布装置30に接続されており、供給弁12が開状態となると、供給管13を介して散布装置30へ養液を供給可能となるように構成されている。養液は、例えば液体肥料等を溶かした水が用いられる。
【0017】
微細気泡発生装置20は、養液内において微細気泡を発生させる装置である。微細気泡は、直径数百nm~数μmの細かい気泡であり、水面へと浮上せず養液中に存在し続ける。また、微細気泡は、非常に高い界面張力を生じさせる性質を有する。微細気泡とベース流体等からなる液相との間には界面張力が発生し、微細気泡は圧力により一層小さくなり易い。微細気泡発生装置20は、微細気泡となる酸素を貯蔵する酸素貯蔵容器21、微細気泡となる二酸化炭素を貯蔵する二酸化炭素貯蔵容器22、酸素貯蔵容器21からの供給量を調整する第一調整弁23、二酸化炭素貯蔵容器22からの供給量を調整する第二調整弁24、気体が通過する気体通路25、および気体通路25から送られる気体を養液中に微細気泡として発生させるための微細気泡発生媒体26と、を備える。
酸素貯蔵容器21は、高圧状態の酸素を貯蔵する容器である。
二酸化炭素貯蔵容器22は、高圧状態の二酸化炭素を貯蔵する容器である。
【0018】
第一調整弁23は、弁の開度によって酸素貯蔵容器21に貯蔵された酸素を調圧する弁である。
図3に示すように、第一調整弁23は、制御装置40に接続されており制御装置40によって開度を制御される。
【0019】
第二調整弁24は、弁の開度によって二酸化炭素貯蔵容器22に貯蔵された二酸化炭素を調圧する弁である。
図3に示すように、第二調整弁24は、制御装置40に接続されており制御装置40によって開度を制御される。
【0020】
気体通路25は、酸素貯蔵容器21側に接続された通路と、二酸化炭素貯蔵容器22側に接続された通路と、前記二つの通路と連通した通路であって、気泡発生媒体26と連通する通路とから構成される。
【0021】
微細気泡発生媒体26は、炭素系の多孔質素材で構成されており、
図2に示すように、直径数μm~数十μmの細かな孔26Aを多数有している。また、気泡発生媒体26は導電体であり、気泡発生媒体26から発生する気泡は負の電荷が帯電される。言い換えれば、導電体である気泡発生媒体26を通過する際に微細気泡に自由電子が付加されることにより、負の電荷が帯電するものである。この負の電荷により、気泡同士が互いに反発し、合体して大きな気泡になることを防ぐことができる。
【0022】
気泡発生媒体26は、供給管13の中途部に着脱可能に構成される。例えば、供給管13の一部を取り換えて、同じ管直径の配管の中に気泡発生媒体26を配置したユニットを取り付けることにより、既存の供給管13内に容易に気泡発生媒体26を取り付けることが可能となる。
【0023】
炭素系の多孔質素材とは、炭素のみ若しくは炭素及びセラミックを含む複合素材であり、無機質の素材である。また、炭素系の多孔質素材の表面には、厚さ数nmの膜が形成されている。前記膜はケイ素を含む無機質の膜で形成されている。
【0024】
散布装置30は、微細気泡発生装置20から供給された微細気泡を含む養液を霧状にして葉面に散布する装置である。
【0025】
本実施形態においては、散布装置30は、圧縮された養液をノズルから噴射してミスト(霧)を作り出す霧化装置として構成される。また、散布装置30は少なくとも、培養土50よりも上方に設けられている。好ましくは、植物の高さよりも高い位置に配置されている。
図3に示すように、散布装置30は、制御装置40に接続されており、養液の散布時間や散布量は、制御装置40によって制御される。
【0026】
散布装置30から散布される霧状の水滴は、数十μmから数百μmの粒径を有しており、内部に微細気泡を内包している。
【0027】
制御装置40は、養液の散布量、散布時間および微細気泡の種類、量を制御する装置である。
図3に示すように、制御装置40は、入力側において環境測定センサ群60と接続されている。
【0028】
環境測定センサ群60は、培養土50内の水分含有量、植物周辺の湿度、温度を計測するセンサ群である。環境測定センサ群は、温度センサや湿度センサの他、大気圧センサや、オゾン濃度センサ、PHセンサ等で構成されていてもよい。
【0029】
次に、植物栽培装置1を用いた植物栽培方法について説明する。
培養土50に植えられた植物には、養液散布によって水分および養分が与えられる。養液は、制御装置40によって散布装置30のノズル開口を制御することによって、散布の切り替えを行う。例えば、環境測定センサ群60によって測定された雰囲気温度が所定温度以上で、雰囲気湿度が所定割合以下である場合には、ノズルを開状態とすることにより、養液の散布を行う。養液の散布は植物の上方から行われる。これにより、植物の葉面に霧化した養液が付着しやすくなる。付着した養液の微細な水滴は集合して数mm~数cm程度の水滴となるが、当該水滴の中にも微細気泡が破裂せずに含まれている。
【0030】
また、養液散布を行わない場合や微細気泡発生装置20をメンテナンスする場合には、制御装置40によって、供給弁12を閉状態とすることにより、養液の供給を停止することもできる。
【0031】
養液散布の第一の工程として、酸素を含む気体を養液中に供給し、植物の葉面に微細気泡が含まれた養液を散布する。第一の工程においては、制御装置40は、第一調整弁23の開度を大きくして、気泡発生媒体26から酸素を微細気泡として養液内に溶存させる。すなわち、植物の呼吸に必要な酸素を微細気泡として養液中に含ませることにより、酸素が豊富に含まれた養液が生成される。この酸素が豊富に含まれた養液を葉面に散布することで、葉面近辺の酸素濃度が局地的に向上する。したがって、植物の呼吸活動が活性化され、成長が促される。
なお、酸素の供給開始のタイミングは、第一の工程における養液の供給開始のタイミングと同時であることが好ましいが、必ずしも一致させる必要はない。
【0032】
養液散布の第二の工程として、二酸化炭素を含む気体を養液中に供給し、植物の葉面に微細気泡が含まれた養液を散布する。第二の工程においては、制御装置40は、第二調整弁24の開度を大きくして、気泡発生媒体26から二酸化炭素を微細気泡として養液内に溶存させる。散布装置30のノズルは開度を大きくする。これにより、霧化した養液の平均粒径が数百μm程度になる。すなわち、植物の光合成に必要な二酸化炭素を微細気泡として養液中に含ませることにより、葉面近辺の二酸化炭素濃度が局地的に向上する。また、霧化した養液したがって、植物の光合成活動が活性化され、成長が促される。
なお、二酸化炭素の供給開始のタイミングは、第二の工程における養液の供給開始のタイミングと同時であるこが好ましいが、必ずしも一致させる必要はない。
【0033】
第一の工程及び第二の工程の順序は前後が入れ替わってもよい。また、各工程にかかる時間についても変更してもよい。
【0034】
更なる工程として、オゾンを含む気体を養液中に供給し、植物の葉面に微細気泡が含まれた養液を散布してもよい。本工程においては、別途設けたオゾン発生装置70を用いて酸素からオゾンを生成する。なお、本工程は、第一の工程または第二の工程と前後が入れ替わってもよい。すなわち、土質改良のために最初にオゾンを含む気体を溶液中に供給することも可能であるし、防虫、防疫のために、第二の工程後にオゾンを含む気体を溶液中に供給することも可能である。
【0035】
図1に示すように、オゾン発生装置70は、気体通路25の中途部に設けられている。オゾン発生装置70は無声放電によって酸素にエネルギーを与えてオゾンを生成する装置である。また、
図3に示すように、オゾン発生装置70は制御装置40に接続されている。制御装置40は、第一調整弁23の開度を大きくして、気体通路25内に酸素を供給する。気体通路25内の酸素は、オゾン発生装置70においてエネルギーを与えられてオゾンとなり、気泡発生媒体26へ送られる。気泡発生媒体26からオゾンを微細気泡として養液内に溶存させる。養液内のオゾン濃度は10ppm~20ppmとなるのが好ましい。すなわち、植物に付着した雑菌を殺菌するのに必要なオゾンを微細気泡として養液中に含ませることにより、葉面近辺のオゾン濃度が局地的に向上する。したがって、植物の葉面に付着した雑菌が殺菌され病気等を防ぐことができる。
【0036】
以上のように、植物に養液を供給する養液供給装置10と、養液供給装置10から供給された養液内に気体を微細気泡として供給する微細気泡発生装置20と、微細気泡の含まれる養液を霧化する散布装置30と、養液供給装置10、微細気泡発生装置20、散布装置30を制御する制御装置40とを用いて、養液を霧状にして供給して植物を栽培する植物栽培方法であって、気体として、酸素を含む気体を養液中に供給し、植物の葉面に微細気泡が含まれた養液を散布する第一の工程と、第一の工程の後、気体として、二酸化炭素を含む気体を養液中に供給し、植物の葉面に微細気泡が含まれた養液を散布する第二の工程と、を含むものである。
このように構成することにより、葉面に散布する霧状の養液中に、呼吸に必要な酸素及び光合成に必要な二酸化炭素を微細気泡として含ませることにより、植物の生育を促進し、植物の品質を向上することができる。
【0037】
また、第二の工程の後、気体として、オゾンを含む気体を養液中に供給し、植物の葉面に微細気泡が含まれた養液を散布する第三の工程、をさらに含むものである。
このように構成することにより、植物に付着した雑菌を殺菌するのに必要なオゾンを微細気泡として養液中に含ませることにより、葉面近辺のオゾン濃度が局地的に向上する。したがって、植物の葉面に付着した雑菌が殺菌され病気等を防ぐことができる。
【0038】
また、供給管13を有し、微細気泡発生装置20の微細気泡発生媒体26は、供給管13の中途部に着脱可能に構成されるものである。
このように構成することにより、既存の供給管13内に容易に気泡発生媒体26を取り付けることが可能となる。
【符号の説明】
【0039】
1 植物栽培装置
10 養液供給装置
11 養液タンク
12 供給弁
13 供給管
20 微細気泡発生装置
21 酸素貯蔵容器
22 二酸化炭素貯蔵容器
23 第一調整弁
24 第二調整弁
25 気体通路
26 気泡発生媒体
30 散布装置
40 制御装置
50 培養土
60 環境測定センサ群
70 オゾン発生装置