(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107096
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】取引処理システム、受付装置、取引装置、および、取引処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20230101AFI20240801BHJP
G07F 19/00 20060101ALI20240801BHJP
【FI】
G06Q40/02
G07F19/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024090856
(22)【出願日】2024-06-04
(62)【分割の表示】P 2020040004の分割
【原出願日】2020-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷村 康典
(72)【発明者】
【氏名】神澤 博之
(57)【要約】
【課題】省人化を図ることができる取引処理システムを提供すること。
【解決手段】取引処理システムは、使用者が所望する取引を受け付ける受付部を有する第1装置と、取引を処理する取引処理部を有する第2装置と、受付部によって受け付けられた取引に基づいて、第2装置を含む複数の候補から使用者の行先を選択する選択部と、を備え、第1装置は、選択部によって選択された使用者の行先を案内する第1案内部をさらに有している。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が所望する取引を受け付ける受付部を有する第1装置と、
前記取引を処理する取引処理部を有する第2装置と、
前記受付部によって受け付けられた前記取引に基づいて、前記第2装置を含む複数の候補から前記使用者の行先を選択する選択部と、を備え、
前記第1装置は、前記選択部によって選択された前記使用者の行先を案内する第1案内部をさらに有している、取引処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引処理システム、受付装置、取引装置、および、取引処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関などの店舗においては、取引を処理するための取引装置が配置されている。金融機関の取引装置は、取引の内容に特化して、自動預払機(例えばATM)、税公金収納機や、両替機など、複数の取引装置がある。
【0003】
特許文献1の取引処理システムは、金融機関の店舗における有人の窓口に設置された窓口端末であって、受付機が受付した使用者の取引内容、及び、使用者を取引装置へ誘導するか否かを確認するメッセージを表示する窓口端末を備える。窓口の担当者は、窓口端末に表示された使用者の取引内容に基づいて、窓口で処理するよりも取引装置で処理した方が適切であると判断した場合、使用者を取引装置に案内する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した取引処理システムにおいては、使用者を取引装置に誘導するか否かを窓口の担当者が判断する必要がある。一方で、金融機関などの店舗においては、省人化の要請がある。
【0006】
本開示は、上述した課題を解決するもので、省人化を図ることができる取引処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本開示における取引処理システムは、使用者が所望する取引を受け付ける受付部を有する第1装置と、取引を処理する取引処理部を有する第2装置と、受付部によって受け付けられた取引に基づいて、第2装置を含む複数の候補から使用者の行先を選択する選択部と、を備え、第1装置は、選択部によって選択された使用者の行先を案内する第1案内部をさらに有している。
【0008】
また、本開示における受付装置は、使用者が所望する取引を受け付ける受付部と、受付部によって受け付けられた取引に基づいて、取引を処理する取引装置を含む複数の候補から選択された使用者の行先を案内する第1案内部と、を有している。
【0009】
また、本開示における取引装置は、取引を処理する取引処理部を有する取引装置であって、取引処理部が処理する取引とは別の取引を処理可能な他の取引装置を含む複数の候補から選択された使用者の行先を案内する第2案内部、をさらに有している。
【0010】
また、本開示における取引処理システムは、使用者が所望する取引を受け付ける受付部と、取引を処理する取引処理部と、受付部によって受け付けられた取引に基づいて、取引処理部による処理を行うための行先を含む複数の候補から使用者の行先を選択する選択部と、選択部によって選択された使用者の行先を案内する案内部と、を備えている。
【0011】
また、本開示における取引処理方法は、使用者が所望する取引を受け付けるステップと、取引を行うための行先を含む複数の候補から使用者の行先を選択するステップと、複数の候補から選択された使用者の行先を案内するステップと、使用者の行先にて取引を処理するステップと、を含んでいる。
【発明の効果】
【0012】
本開示の取引処理システム、受付装置、取引装置、および、取引処理方法によれば、省人化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の取引処理システムが適用された店舗の概要図である。
【
図2】
図1に示す取引処理システムのブロック図である。
【
図3】
図2に示す受付装置の表示操作部に表示された第1の画面を示す図である。
【
図4】
図2に示す受付装置の記憶部に記憶された受付テーブルを示す図である。
【
図5】
図2に示す第1の取引装置の記憶部に記憶された第1の取引テーブルを示す図である。
【
図6】
図2に示す第2の取引装置の記憶部に記憶された第2の取引テーブルを示す図である。
【
図7】
図2に示す第3の取引装置の記憶部に記憶された第3の取引テーブルを示す図である。
【
図8】
図2に示す第4の取引装置の記憶部に記憶された第4の取引テーブルを示す図である。
【
図9】
図2に示す案内装置の記憶部に記憶された案内テーブルを示す図である。
【
図10】
図2に示す受付装置の制御部が実行するプログラムのフローチャートである。
【
図12】
図2に示す受付装置の表示操作部に表示された第4の画面を示す図である。
【
図13】
図2に示す取引装置の制御部が実行するプログラムのフローチャートである。
【
図15】
図2に示す取引装置の表示操作部に表示された第5の画面を示す図である。
【
図16】
図2に示す取引装置の表示操作部に表示された第6の画面を示す図である。
【
図17】
図2に示す案内装置の制御部が実行するプログラムのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の取引処理システムについて、図面を参照しながら説明する。取引処理システム1は、使用者が所望する取引を受け付けて、その取引を処理するシステムである。取引処理システム1は、例えば
図1に示す金融機関の店舗Sに設置される。
【0015】
本実施形態の店舗Sには、入口E、使用者が待機するロビーなどの待機場所L、担当者が取引を行う有人の窓口W、および、取引処理システム1が設置されている。窓口Wには、窓口Wの担当者が操作する窓口装置(不図示)が配置されている。窓口装置は、制御部および記憶部等を備えている。窓口装置と、取引処理システム1は、ネットワークNを介して情報伝達可能に接続されている。
【0016】
取引処理システム1は、
図1および
図2に示すように、受付装置10、取引装置20および案内装置30を備えている。受付装置10、取引装置20および案内装置30は、ネットワークNを介して情報伝達可能に接続されている。受付装置10は、「第1装置」の一例である。取引装置20は、「第2装置」の一例である。
【0017】
受付装置10は、入口E付近に配置され、使用者の所望する取引を受け付けるものである。受付装置10は、表示操作部11、カード読取部12、発券部13および制御部14を備えている。
【0018】
表示操作部11は、表示機能および使用者に操作されることによって取引の内容などの情報が入力される入力機能を有する。表示操作部11は、例えばタッチパネルである。
【0019】
表示操作部11は、複数の画面を切り替えて表示する。第1の画面G1には、複数のアイコンが表示される(
図3)。複数のアイコンは、取引の内容を示している。取引の内容は、当該店舗Sにて取り扱っているものである。
【0020】
第1のアイコンE1の取引の内容は、「引出・預入」である。第2のアイコンE2の取引の内容は、「振込」である。第3のアイコンE3の取引の内容は、「税公金の支払い」である。第4のアイコンE4の取引の内容は、「両替」である。第5のアイコンE5の取引の内容は、「大口入金」である。第6のアイコンE6の取引の内容は、「相談」である。「相談」は、例えばローンの相談である。使用者が所望する取引のアイコンをタッチすることにより、その取引の内容が制御部14に出力される。取引の内容は、複数選択することができる。
【0021】
カード読取部12は、使用者が所有するカードの情報を読み取るものである。カードは、具体的には、キャッシュカードである。カード読取部12は、使用者のキャッシュカードから、そのカードを識別する識別情報(例えば口座番号)および暗証番号を読み取って、制御部14に出力する。
【0022】
発券部13は、受付番号が記載された受付票を発券するものである。受付番号は、受付装置10が使用者を受け付けた場合に、受付装置10が設定して取得する番号であって、使用者を識別するために用いられる番号である。
【0023】
制御部14は、受付装置10を統括制御するものである。制御部14は、入出力部14a、受付部14b、記憶部14c、選択部14d、第1案内部14e、および、通知部14fを備えている。
【0024】
入出力部14aは、表示操作部11、カード読取部12、発券部13、取引装置20および案内装置30との間で、情報の入力および出力をするものである。
【0025】
受付部14bは、使用者が所望する取引を受け付けるものである。受付部14bは、表示操作部11から出力された取引の内容を受け付ける。受付部14bにて受け付けられた取引の内容は記憶部14cに記憶される。
【0026】
記憶部14cは、受付番号、取引の内容および処理終了情報を互いに対応付けて、受付テーブルTa(
図4)に記憶するものである。処理終了情報は、取引装置20において、取引が終了したか否かを示す情報である。
【0027】
選択部14dは、受付部14bによって受け付けられた取引に基づいて、取引装置20を含む複数の候補から使用者の行先を選択するものである。複数の候補は、本実施形態において、取引装置20、待機場所L、および、窓口Wである。
【0028】
また、選択部14dは、受付部14bによって取引が複数受け付けられた場合、複数の取引のうち処理が終了していない取引に基づいて、複数の候補から使用者の行先を選択する(詳細は後述する)。
【0029】
さらに、選択部14dは、使用者の行先を複数選択する場合、所定の優先順位にしたがって使用者の行先を選択する。所定の優先順位は、取引装置20の待ち状況に基づいて設定されている(詳細は後述する)。取引装置20の待ち状況は、例えば、取引装置20の待ち人数である。
【0030】
選択部14dによって使用者の行先が選択された場合、制御部14は、その使用者の行先として選択された取引装置20および窓口装置に、受付番号および使用者情報を出力する(詳細は後述する)。使用者情報は、本実施形態において、使用者のキャッシュカードの識別情報である。
【0031】
第1案内部14eは、選択部14dによって選択された使用者の行先を案内するものである。第1案内部14eは、使用者の行先を、表示操作部11に表示することによって案内する。
【0032】
通知部14fは、受付部14bによって受け付けられた取引の処理が全て終了した場合、その旨を通知するものである(詳細は後述する)。
【0033】
取引装置20は、取引を処理するものである。本実施形態において、取引装置20は、複数設置されている。
【0034】
第1の取引装置20aは、自動預払機(例えばATM)である。第1の取引装置20aは、「引出・預入」および「振込」の取引の内容を処理するものである。
【0035】
第2の取引装置20bは、税公金収納機である。第2の取引装置20bは、「税公金の支払い」の取引の内容を処理するものである。
【0036】
第3の取引装置20cは、両替機である。第3の取引装置20cは、「両替」の取引の内容を処理するものである。
【0037】
第4の取引装置20dは、大口入金機である。第4の取引装置20dは、「大口入金」の取引の内容を処理するものである。なお、「相談」の取引の内容は、窓口Wにて窓口Wの担当者によって処理される。
【0038】
第1~第4の取引装置20a~20dの構成は、実行する取引の内容が互いに異なるのみである。以下、第1の取引装置20aの構成を主として説明する。
【0039】
第1の取引装置20aは、表示操作部21、カード読取部22、報知表示部23、対象物取扱部24および、制御部25を備えている。なお、残量検出部126については後述する。
【0040】
表示操作部21およびカード読取部22は、上述した受付装置10の表示操作部11およびカード読取部12と同様に構成されている。
【0041】
報知表示部23は、受付番号を表示して、その受付番号の処理順番が回ってきたことを報知するものである。報知表示部23は、受付装置10に付近および待機場所Lにいる使用者が、表示された受付番号を視認可能に設けられている。
【0042】
対象物取扱部24は、取引の対象物を、使用者とやりとりするものである。取引装置20における対象物は、本実施形態において、紙幣および硬貨である。第1の取引装置20aにおいては、使用者は、対象物取扱部24に紙幣や硬貨を投入したり、対象物取扱部24から紙幣や硬貨を取り出したりする。
【0043】
制御部25は、第1の取引装置20aを統括制御するものである。制御部25は、入出力部25a、記憶部25b、報知部25c、取引処理部25d、および、第2案内部25eを備えている。
【0044】
入出力部25aは、表示操作部21、カード読取部22、報知表示部23、対象物取扱部24、受付装置10、および、案内装置30と、情報の入力および出力をするものである。
【0045】
記憶部25bは、使用者の行先として第1の取引装置20aが選択された場合に受付装置10から出力される受付番号および使用者情報を互いに対応付けて、第1の取引テーブルTb1に記憶するものである(
図5)。受付番号は、受付装置10から出力された順に第1の取引テーブルTb1に、1番上の行から順番に記憶される。
【0046】
また、後述するように、取引の処理が終了した使用者の受付番号は、その受付番号に対応付けられている使用者情報とともに、第1の取引テーブルTb1から削除される。よって、第1の取引テーブルTb1に受付番号が記憶されている場合、1番目の受付番号の使用者が、取引の処理を行う処理順番が回ってきた使用者である。また、2番目以降の受付番号の使用者は、第1の取引装置20aでの取引を待っている使用者である。
【0047】
報知部25cは、受付番号を報知するものである。報知部25cは、具体的には、第1の取引テーブルTb1の1番目に記憶された受付番号を、報知表示部23に表示させる。さらに、報知部25cが受付番号を報知したことに応じて、第1の取引テーブルTb1に記憶されている受付番号が、案内装置30に出力される(詳細は後述する)。
【0048】
取引処理部25dは、取引を処理するものである。第1の取引装置20aの取引処理部25dは、対象物取扱部24を介して、「引出・預入」および「振込」に関する取引を処理する。
【0049】
第2案内部25eは、選択部14dによって選択された使用者の行先を案内するものである。第2案内部25eは、使用者の行先を、表示操作部21に表示することによって案内する。
【0050】
また、第2の取引装置20bは、「税公金の支払い」に関する取引を処理する。第2の取引装置20bには、受付番号および使用者情報が互いに関連付けられた第2の取引テーブルTb2が記憶されている(
図6)。第2の取引テーブルTb2に記憶された受付番号は、受付装置10の選択部14dによって第2の取引装置20bが使用者の行先に選択された場合に出力されたものであり、受付装置10から出力された順に記憶される。
【0051】
第3の取引装置20cは、「両替」に関する取引を処理する。第3の取引装置20cには、受付番号および使用者情報が互いに関連付けられた第3の取引テーブルTb3が記憶されている(
図7)。第3の取引テーブルTb3に記憶された受付番号は、受付装置10の選択部14dによって第3の取引装置20cが使用者の行先に選択された場合に出力されたものであり、受付装置10から出力された順に記憶される。なお、
図7の第3の取引テーブルTb3は、空の状態が示されている。
【0052】
第4の取引装置20dは、第1の取引装置20aでは扱えない「大口入金」に関する取引を処理する。また、第4の取引装置20dには、受付番号および使用者情報が互いに関連付けられた第4の取引テーブルTb4が記憶されている(
図8)。第4の取引テーブルTb4に記憶された受付番号は、受付装置10の選択部14dによって第4の取引装置20dが使用者の行先に選択された場合に出力されたものであり、受付装置10から出力された順に記憶される。
【0053】
なお、「相談」に関する取引の処理は、窓口Wにて行われる。受付装置10の選択部14dによって窓口Wが使用者の行先に選択された場合に、受付装置10が窓口装置に出力する受付番号および使用者情報は、窓口装置の記憶部に記憶された窓口テーブル(不図示)に、出力された順に記憶される。
【0054】
案内装置30は、待機場所Lの付近に配置され、待機場所Lに案内された使用者に対して、取引装置20および窓口Wの待ち状況や受付番号の処理順番が回ってきたことを案内するものである。案内装置30は、表示部31、および、制御部32を備えている。
【0055】
表示部31は、ディスプレイである。制御部32は、案内装置30を統括制御するものである。制御部32は、入出力部32a、記憶部32b、および、第3案内部32cを備えている。
【0056】
入出力部32aは、受付装置10および取引装置20との間で、情報の入力および出力を行うものである。
【0057】
記憶部32bは、取引場所、呼出中、および、待機中を互いに対応付けて案内テーブルTc(
図9)に記憶するものである。
【0058】
取引場所は、当該店舗Sにおいて使用者が取引を処理する場所であり、各取引装置20a~20dおよび窓口Wを示すものである。
【0059】
呼出中は、各取引装置20a~20dにおいては、各取引装置20a~20dの記憶部に記憶された受付番号であって、各取引装置20a~20dの報知部によって報知された受付番号を示すものである。また、呼出中は、窓口Wにおいては、窓口テーブルに記憶された受付番号であって、窓口Wの担当者が呼び出した受付番号を示すものである。
【0060】
待機中は、各取引装置20a~20dにおいては、各取引装置20a~20dの記憶部に記憶された受付番号であって、報知部によって呼び出されていない受付番号を示すものである。各取引装置20a~20dにおける呼出中および待機中の情報は、各取引装置20a~20dから出力される(詳細は後述する)。
【0061】
また、待機中は、窓口Wにおいては、窓口テーブルに記憶された受付番号であって、窓口Wの担当者によって呼び出されていない受付番号を示すものである。窓口Wにおける呼出中および待機中の情報は、窓口装置から出力される(詳細は後述する)。
【0062】
第3案内部32cは、待機場所Lに案内された使用者に対し、選択部14dによって選択された使用者の行先を案内する。第3案内部32cは、具体的には、案内テーブルTcの内容を表示部31に表示する。待機場所Lにいる使用者は、使用者の受付番号が呼出中に表示されていることにより、その呼出中に対応する取引場所に呼び出しされていることを認識できる。また、待機場所Lにいる使用者は、待機中に表示された受付番号によって、自身の待ち時間を予測できる。
【0063】
次に、受付装置10の制御部14が実行するプログラムについて、
図10,11に示すフローチャートを用いて説明する。
【0064】
はじめに、制御部14は、S100にて受付操作がされたか否かを判定する。受付操作は、第1の画面G1に表示されたアイコンへの操作である。使用者によってアイコンへの操作がされない場合、制御部14は、S100にてNOと判定し、プログラムを後述するS110に進める。
【0065】
一方、使用者によって複数のアイコンの少なくとも何れか1つが押圧されたことにより、アイコンが操作された場合、制御部14は、S100にてYESと判定し、S101にて使用者情報および暗証番号を取得する。使用者情報および暗証番号は、キャッシュカードに記憶されている。制御部14は、キャッシュカードをカード読取部12への挿入を促す第2の画面(不図示)を表示し、カード読取部12にキャッシュカードが挿入されたことに応じて、使用者情報および暗証番号を取得する。
【0066】
続けて、制御部14は、S102にて、使用者を認証する。制御部14は、具体的には、テンキーを示す第3の画面(不図示)を表示して、使用者に暗証番号を入力させて、キャッシュカードの暗証番号と、テンキーから入力された暗証番号とが同一であるか否かを判定する。
【0067】
さらに、制御部14は、S103にて認証が成功したか否かを判定する。キャッシュカードの暗証番号とテンキーから入力された暗証番号とが異なる場合、認証が失敗である。この場合、制御部14は、S103にてNOと判定し、プログラムをS100に戻す。
【0068】
一方、キャッシュカードの暗証番号とテンキーから入力された暗証番号が同じである場合、使用者の認証が成功である。この場合、制御部14は、S103にてYESと判定し、S104にて、取引の内容を受け付けて、取引の内容を受付テーブルTaに記憶する。取引の内容は、S100にて操作されたアイコンに対応する取引である。
【0069】
さらに、制御部14は、S105にて、受付番号を取得して、受付テーブルTaに記憶する。受付番号は、受け付けられた取引の内容に応じて異なる番号が取得される。本実施形態においては、原則として、受付番号は、「101」から順に1つずつ増加するように取得される。例外として、第4の取引装置20dに関連する取引の内容を示すアイコンが操作された場合、そのアイコンが操作される毎に「301」から順に1つずつ増加するように取得される。また、窓口Wに関連する取引の内容を示すアイコンが操作された場合、そのアイコンが操作される毎に「501」から順に1つずつ増加するように取得される。
【0070】
この受付番号は、S104にて取得された取引の内容に対応付けて記憶される。例えば、受付テーブルTaが空の状態において、最初の使用者が表示操作部11に表示された「引出・預入」、「税公金の支払い」、「両替」の3つのアイコンを操作した後に認証が成功(S103)した場合について説明する。この場合、制御部14は、S104にて、「引出・預入」、「税公金の支払い」、「両替」の3つの取引の内容を受け付けて、受付テーブルTaに記憶する(
図4)。
【0071】
また、この時点において、受付テーブルには受付番号が記憶されていない。よって、制御部14は、S105にて「101」を受付番号として取得して、S104にて記憶した「引出・預入」、「税公金の支払い」、「両替」の3つの取引の内容と対応付けて、受付テーブルTaに記憶する(
図4)。なお、受付番号が取得された時点においては、取引の内容それぞれについて取引の処理が実行されていないため、取引の内容それぞれに対応する処理終了情報は、「未」に設定される(
図4)。
【0072】
さらに、受付番号「101」の使用者の次に、新たな使用者が表示操作部11に表示された「引出・預入」のアイコンを操作した後に認証が成功(S103)した場合について説明する。この場合、制御部14は、S104にて「引出・預入」を取引の内容として受け付けて、受付テーブルTaに新たに記憶する。このとき、取引の内容の欄において、受付番号「101」に対応する取引の内容の次の行に記憶する。さらに、この時点において、受付番号「101」が記憶されているため、制御部14は、S105にて「102」を受付番号として取得して、S104にて新たに記憶した「引出・預入」の取引の内容に対応付けて記憶する(
図4)。なお、取引の内容に対応する処理終了情報は、「未」に設定される(
図4)。
【0073】
続けて、受付番号「102」の使用者の次に、新たな使用者が表示操作部11に表示された「引出・預入」、「税公金の支払い」、「両替」の3つのアイコンを操作した後に認証が成功した場合について説明する。制御部14は、S104にて「引出・預入」、「税公金の支払い」、「両替」の3つを取引の内容として受け付けて、受付テーブルTaに新たに記憶する(
図4)。このとき、取引の内容の欄において、受付番号「102」に対応する取引の内容の次の行に記憶する。さらに、この時点において、受付番号「101」および「102」が記憶されている。よって、制御部14は、S105にて「103」を受付番号として取得して、S104にて新たに記憶した「引出・預入」、「税公金の支払い」、「両替」の3つを取引の内容に対応付けて記憶する(
図4)。なお、取引の内容に対応する処理終了情報は、「未」に設定される(
図4)。
【0074】
さらに、受付番号「103」の使用者の次に、新たな使用者が表示操作部11に表示された「引出・預入」、「大口入金」の2つのアイコンを操作した後に認証が成功した場合について説明する。この場合、制御部14は、S104にて「引出・預入」、大口入金」の2つを取引の内容として受け付けて、受付テーブルTaに新たに記憶する(
図4)。このとき、取引の内容の欄において、受付番号「103」に対応する取引の内容の次の行に記憶する。さらに、この時点において、「大口入金」を含む取引の内容が最初に受け付けられたため、制御部14は、S105にて「301」を受付番号として取得して、S104にて記憶した「引出・預入」、「大口入金」の2つを取引の内容に対応付けて記憶する(
図4)。
【0075】
続けて、制御部14は、S106にて使用者の行先を選択する(
図10)。制御部14は、使用者がすぐに取引を開始できる取引場所を優先して使用者の行先として選択する。制御部14は、各取引装置20a~20dの各取引テーブルTb1~Tb4および窓口装置の窓口テーブルに受付番号がいくつ記憶されているか確認する。記憶されている受付番号がゼロの取引テーブルに対応する取引装置は、その確認の時点において使用者の行先として選択されていないため、取引の処理をすぐに開始できる。
【0076】
例えば、上述した受付テーブルTa(
図4)に示す受付番号「301」が取得された場合、受付番号「301」の「引出・預入」および「大口入金」に対応する、第1の取引装置20aおよび第4の取引装置20dの各取引テーブルTb1,Tb4を確認する。
【0077】
このとき、第1の取引テーブルTb1に記憶された受付番号の個数が2つであり、第4の取引テーブルTb4に記憶された受付番号の個数がゼロである場合、使用者は、第4の取引装置20dにてすぐに取引を開始できる。よって、第4の取引装置20dが使用者の行先として選択される。
【0078】
また、記憶されている受付番号がゼロとなったテーブル(取引テーブルおよび窓口テーブル)が複数ある場合、使用者の行先は、予め定められている所定の順に選択される。この所定の順は、例えば、第1の取引装置20a、第2の取引装置20b、第3の取引装置20c、第4の取引装置20d、および、窓口Wの順である。
【0079】
一方、記憶されている受付番号がゼロとなったテーブルが無い場合、いずれの取引場所も直ぐに取引を開始できない。よって、この場合、待機場所Lが使用者の行先として選択される。
【0080】
さらに、制御部14は、S107にて、使用者の行先を表示する。例えば、第4の取引装置20dが選択された場合、表示操作部11に、第4の取引装置20dへの移動を促す第4の画面G4(
図12)が表示される。第4の画面G4のOKボタンG4aが操作されることにより、第1の画面G1に切り替わる。
【0081】
続けて、制御部14は、S108にて、受付番号および使用者情報を出力する。出力先は、使用者の行先として各取引装置20a~20dおよび窓口装置が選択された場合、その選択された各取引装置20a~20dおよび窓口装置である。
【0082】
また、使用者の行先として待機場所Lが選択された場合、出力先は、上述した使用者の行先を選択する際に、記憶された受付番号が最も少なかったテーブルに対応する取引場所である。すなわち、この取引場所は、使用者が所望する取引に対応する取引場所のうち、待機中の使用者が最も少ないものである。なお、記憶された受付番号が同じ数であった場合、予め定められている所定の順、例えば、第1の取引装置20a、第2の取引装置20b、第3の取引装置20c、第4の取引装置20d、および、窓口W、の順に選択される。このように、使用者の行先は、取引装置20の待ち状況(すなわち待ち人数)に基づいて選択される。
【0083】
さらに、制御部14は、S109にて受付番号(例えば「101」)が印刷された受付票を発券する。使用者は、この受付票をもって、第4の画面G4に表示された取引場所に移動して、取引を行う。
【0084】
続けて、制御部14は、S110にて、取引終了情報を取得したか否かを判定する。取引終了情報は、各取引装置20a~20dおよび窓口装置が取引の処理が終了する毎に、受付装置10に出力する情報である。取引終了情報には、処理が終了した取引の内容及び受付番号が含まれている。
【0085】
各取引装置20a~20dおよび窓口装置において取引の処理が継続しており、取引終了情報が出力されていない場合、制御部14は、S110にてNOと判定し、プログラムをS100に戻す。
【0086】
一方、各取引装置20a~20dおよび窓口装置の1つが取引の処理を終了したことに応じて、取引の処理が終了した各取引装置20a~20dおよび窓口装置から取引終了情報が受付装置10に出力される。
【0087】
制御部14が取引終了情報を取得した場合、制御部14は、S110にてYESと判定し、S111にて受付テーブルTaを更新する。制御部14は、具体的には、取引終了情報に含まれる受付番号および取引の内容に対応する処理終了情報を「済」に更新する。
【0088】
例えば、取引終了情報に受付番号「101」および取引の内容「引出・預入」が含まれていた場合、受付テーブルTa(
図4)において、受付番号「101」の取引の内容「引出・預入」に対応する処理終了情報が「未」から「済」に更新される。
【0089】
さらに、制御部14は、S112にて、取引が全て終了したか否かを判定する。制御部14は、具体的には、S110にて取得した取引終了情報に含まれる受付番号(例えば「101」)に対応する処理終了情報が全て「済」になったか否かを判定する。
【0090】
取引終了情報に含まれる受付番号(例えば「101」)に対応する処理終了情報が全て「済」である場合、制御部14は、S112にてYESと判定する。さらに、制御部14は、S110にて取得した取引終了情報に含まれる取引の内容に対応する取引装置20および窓口装置に、取引が全て終了した旨を示す終了通知を出力する。
【0091】
一方、取引終了情報に含まれる受付番号(例えば「101」)に対応する処理終了情報の少なくとも1つが「未」である場合、制御部14は、S112にてNOと判定する。続けて、制御部14は、S114にて、対応する受付番号(例えば「101」)が印刷された受付票を所持する使用者の行先を選択する。
【0092】
制御部14は、具体的には、取引終了情報に含まれる受付番号に対応する取引の内容であって、処理が終了していない取引の内容に基づいて、上述したS106と同様に、使用者の行先を選択する。処理が終了していない取引の内容は、「未」の処理終了情報に対応する取引の内容である。
【0093】
例えば、受付テーブルTa(
図4)に示す受付番号「101」の取引の内容「引出・預入」に対応する処理終了情報が「済」に変更された場合、受付番号「101」の取引の内容「税公金の支払い」および「両替」の処理終了情報が「未」である。この場合、制御部14は、「税公金の支払い」に対応する第2の取引装置20bの第2の取引テーブルTb2、および、「両替」に対応する第3の取引装置20cの第3の取引テーブルTb3に記憶された受付番号の個数を確認する。上述したS106と同様に、この確認結果に基づいて、使用者の行先が選択される。
【0094】
さらに、制御部14は、S115にて、使用者の行先を出力する。出力先は、S110にて取得した取引終了情報を出力した各取引装置20a~20dおよび窓口装置である。
【0095】
次に、取引装置20の制御部25が実行するプログラムについて、
図13,14に示すフローチャートを用いて説明する。各取引装置20a~20dのそれぞれにて同様に、このプログラムが実行される。以下、第1の取引装置20aにてプログラムが実行される場合について説明する。
【0096】
制御部25は、S200にて、受付番号および使用者情報を取得したか否かを判定する。上述したS108が実行されていない場合、第1の取引装置20aが受付番号および使用者情報を取得していないため、制御部25は、S200にてNOと判定し、プログラムをS202に進める。
【0097】
また、上述したS108が実行された場合であっても、第1の取引装置20aに受付番号および使用者情報が出力されていないとき、上述した場合と同様に、制御部25は、S200にてNOと判定し、プログラムをS202に進める。
【0098】
一方、上述したS108が実行された場合であって、第1の取引装置20aに受付番号および使用者情報が出力された場合、第1の取引装置20aが受付番号および使用者情報を取得する。この場合、制御部25は、S200にてYESと判定し、S201にて受付番号および使用者情報を第1の取引テーブルTb1に、取得した順に記憶する。
【0099】
例えば、受付テーブルTa(
図4)に示すように受付番号「101」、「102」、「103」、「301」の順に取引の内容が受け付けられ、取引の処理がいずれも終了していない場合について説明する。
【0100】
最初に受け付けられた受付番号「101」に対応する「引出・預入」、「税公金の支払い」および「両替」の取引の内容は、それぞれ第1,2,4の取引装置20a,20b,20dに対応する。現時点において、第1,2,4の取引装置20a,20b,20dの取引テーブルTb1,Tb2,Tb4に記憶された受付番号の個数がゼロであるため、第1,2,4の取引装置は取引の処理を直ぐに開始できる。よって、上述した優先順位にしたがって、第1の取引装置20aが使用者の行先に選択される(S106)。これにより、第1の取引装置20aに受付番号「101」および使用者情報が出力され(S108)、第1の取引テーブルTb1に記憶される(S201)。
【0101】
また、受付番号「102」に対応する取引の内容は「引出・預入」のみである。受付番号「102」についてS201が実行される時点において、「引出・預入」に対応する第1の取引装置20aの第1の取引テーブルTb1には、受付番号が1つ(具体的には「101」)記憶されている。このため、受付番号「102」の使用者は、受付番号「101」の使用者による取引の終了を待つ必要がある。よって、受付番号「102」の使用者の行先は、待機場所Lが選択される(S106)。続いて、受付番号「102」および使用者情報が第1の取引装置20aに出力される(S108)とともに、第1の取引テーブルTb1に記憶される(S201)。このとき、第1の取引テーブルTb1には、受付番号「101」「102」が記憶されている(
図5)。
【0102】
また、受付番号「103」に対応する「引出・預入」、「税公金の支払い」および「両替」の取引の内容は、それぞれ第1,2,4の取引装置20a,20b,20dに対応する。受付番号「103」についてS201が実行される時点において、第1の取引テーブルTb1に記憶されている受付番号は2つであり、かつ、第2,4の取引テーブルTb2,Tb4に記憶されている受付番号はゼロである。つまり、第2、4の取引装置20b,20dは取引の処理を直ぐに開始できる状態にある。よって、上述した優先順位にしたがって、第2の取引装置20bが使用者の行先として選択される(S106)。続いて、受付番号「103」および使用者情報が第2の取引装置20bに出力される(S108)とともに、第2の取引テーブルTb2に記憶される(S201;
図6)。
【0103】
また、受付番号「301」に対応する「引出・預入」、「大口入金」の取引の内容は、それぞれ第1,4の取引装置20a,20dに対応する。受付番号「301」についてS201が実行される時点において、第1の取引テーブルTb1に記憶されている受付番号は2つであり、かつ、第4の取引テーブルTb4に記憶されている受付番号はゼロである。つまり、第4の取引装置20dは取引の処理を直ぐに開始できる状態にある。よって、上述した優先順位にしたがって、第4の取引装置20dが使用者の行先として選択される(S106)。続いて、受付番号「301」および使用者情報が第4の取引装置20dに出力される(S108)とともに、第4の取引テーブルTb4に記憶される(S201;
図8)。
【0104】
なお、この時点において、第3の取引装置20cは受付装置10によって選択されていないため、第3の取引テーブルTb3には、受付番号が記憶されていない(
図7)。
【0105】
続けて、制御部25は、S202にて、第1の取引テーブルTb1に受付番号が記憶されているか否かを判定する。第1の取引テーブルTb1に受付番号が記憶されていない場合、制御部25は、S202にてNOと判定し、プログラムをS200に戻す。
【0106】
一方、第1の取引テーブルTb1に受付番号が記憶されている場合、制御部25は、S202にてYESと判定し、S203にて受付番号を報知する。制御部25は、具体的には、第1の取引テーブルTb1にその時点にて記憶されている受付番号のうち、1番目に記憶された受付番号を報知表示部23に表示する。これにより、使用者が報知表示部23に表示された受付番号を視認することができる。
【0107】
例えば、第1の取引テーブルTb1(
図5)において、上述したように受付番号「101」が1番目に記憶されている場合、受付番号「101」が報知される。これにより、受付番号「101」の使用者が第1の取引装置20aに移動する。
【0108】
さらに、制御部25は、S204にて、第1の取引テーブルTb1の全ての受付番号を案内装置30に出力する。この場合、制御部25は、第1の取引テーブルTb1の受付番号を、記憶した順に出力する。すなわち、S203にて報知された受付番号が1番目に出力される。その他の受付番号も記憶されている場合は、さらに記憶されている他の受付番号も順に出力される。このとき、2番目以降に出力される受付番号は、取引の処理順番を待っている受付番号であり、この受付番号に対応する使用者は、待機場所Lに案内された状態である。
【0109】
続けて、制御部25は、S205にて、報知した時刻から判定時間が経過したか否かを判定する。判定時間が経過していない場合、制御部25は、S205にてNOと判定し、S206にて使用者から使用者情報を取得したか否かを判定する。
【0110】
第1の取引装置20aに移動した使用者は、第1の取引装置20aにて取引の処理を開始するために、カード読取部22にキャッシュカードを挿入する。第1の取引装置20aのカード読取部22にキャッシュカードが挿入されない場合、制御部25は、使用者から使用者情報が取得できない。この場合、制御部25は、S206にてNOと判定し、プログラムをS205に戻す。
【0111】
使用者情報が取得されないまま判定時間が経過した場合、制御部25は、S205にてYESと判定し、S218にて、取引テーブルを更新する。この場合、第1の取引テーブルTb1において、S203にて報知された受付番号およびそれに対応する使用者情報が、削除される。すなわち、受付番号の報知後、判定時間内に処理を開始されなかった取引は、受付されたことが取り消される。
【0112】
判定時間の間に、使用者がカード読取部22にキャッシュカードを挿入した場合、制御部25がキャッシュカードから使用者情報を取得する。この場合、制御部25は、S206にてYESと判定し、S207にて順番が正しいか否かを判定する。具体的には、キャッシュカードから取得される使用者情報と、第1の取引テーブルTb1における、S203にて報知された受付番号に対応する使用者情報とが同一か否かが判定される。
【0113】
S203にて報知された受付番号と異なる受付番号が記載された受付票を持った使用者がカード読取部22にキャッシュカードを挿入した場合、キャッシュカードから取得される使用者情報と、S203にて報知された受付番号に対応する使用者情報とが異なる。この場合、制御部25は、S207にてNOと判定し、S208にて受付番号が異なる旨を示す第5の画面G5を、表示操作部21に表示する(
図15)。
【0114】
さらに、制御部25は、第5の画面G5にてOKボタンG5aが操作された場合、S209にてYESと判定し、プログラムをS200に戻す。これにより、S203にて同じ受付番号が再度報知される。
【0115】
一方、キャッシュカードから取得される使用者情報と、S203にて報知された受付番号に対応する使用者情報とが同じである場合、制御部25は、S207にてYESと判定し、S210にて取引の処理をする。この場合、使用者が持っている受付票には、S203にて報知された受付番号と同じ受付番号が記載されている。
【0116】
取引の処理は、取引の内容に応じて、所定の手順によって行われる。また、この所定の手順は、表示操作部21に表示される。使用者は、取引を表示操作部21に表示される手順に従って、必要な操作を行う。
【0117】
続けて、制御部25は、取引の処理が終了したか否かを判定する。取引の処理が終了していない場合、制御部25は、S211にてNOと判定し、S210にて取引の処理を継続する。
【0118】
一方、取引の処理が終了した場合、制御部25は、S211にてYESと判定し、S212にて取引終了情報を受付装置10に出力する。S110にて上述したように、取引終了情報は、処理が終了した取引の内容および受付番号を含む。この受付番号は、S203にて報知した受付番号である。
【0119】
例えば、受付番号「101」が報知され、受付番号「101」の使用者が第1の取引装置20aにて取引の処理を終了した場合、制御部25は、受付番号「101」および取引の内容「引出・預入」を含めた取引終了情報を受付装置10に出力する(S212)。
【0120】
さらに、制御部25は、S213にて、使用者の行先を取得したか否かを判定する。上述したS115にて、使用者の行先が第1の取引装置20aに出力されていない場合、使用者の行先が取得されない。この場合、制御部25は、S213にてNOと判定し、S214にて、終了通知を取得したか否かを判定する。
【0121】
終了通知が受付装置10から第1の取引装置20aに出力されていない場合、制御部25は、S214にてNOと判定し、S213を再度実行する。一方、終了通知が第1の取引装置20aに送信された場合、制御部25は、S214にてYESと判定し、S215にて取引が終了した旨を示す第6の画面G6を、表示操作部21に表示する(
図16)。これにより、使用者が所望する取引の全てが終了したことを認識できる。
【0122】
続けて、制御部25は、S217にて、第6の画面G6においてOKボタンG6aが操作されたか否かを判定する。使用者は、所望する取引の全てが終了したことを認識した場合、OKボタンG6aを操作する。この場合、制御部25は、S217にてYESと判定し、S218にて第1の取引テーブルTb1を更新する。この場合、第1の取引テーブルTb1において、S203にて報知された受付番号およびそれに対応する使用者情報が、削除される。
【0123】
また、S115にて、受付装置10から使用者の行先が第1の取引装置20aに出力された場合、第1の取引装置20aは、使用者の行先を取得する。この場合、制御部25は、S213にてYESと判定し、S216にて、使用者の行先を示す第7の画面(不図示)を表示操作部21に表示する。これにより、使用者が次に行くべきところを認識できる。
【0124】
例えば、上述したように、受付番号「101」が報知され、受付番号「101」の使用者が第1の取引装置20aにて取引の処理を終了した場合について説明する。この場合、第1の取引装置20aから、受付番号「101」および取引の内容「引出・預入」を含めた取引終了情報が受付装置10に出力される(S212)。さらに、受付テーブルTa(
図4)の受付番号「101」および「引出・預入」に対応する処理終了情報が「未」から「済」に変更される(S111)。このとき、受付番号「101」および取引の内容「税公金の支払い」,「両替」に対応する処理終了情報が「未」である。よって、第2,3の取引装置20b,20cの中から使用者の行先が選択される。
【0125】
ここで、第2,3の取引テーブルTb2,Tb3において、第2の取引テーブルTb2には受付番号が1つ記憶されており(
図6)、第3の取引テーブルTb3には受付番号が記憶されていない(
図7)。つまり、第3の取引装置20cは取引の処理を直ぐに開始できる状態にある。したがって、第3の取引装置20cが使用者の行先に選択され(S114)、第1の取引装置20aに出力される(S115)。
【0126】
これにより、使用者の行先が第3の取引装置20cであることが、第1の取引装置20aに取得され(S213)、表示操作部21に表示される(S216)。よって、第1の取引装置20aにて取引の処理を終えた使用者は、第1の取引装置20aにて表示される第7の画面によって、次の行先が第3の取引装置20cであることを認識することができる。
【0127】
続けて、制御部25は、S217にて、使用者の行先を示す第7の画面のOKボタン(不図示)が押圧されたか否かを判定する。使用者は、次の行先を認識した場合、OKボタンを操作する。この場合、制御部25は、S217にてYESと判定し、プログラムをS218にて、第1の取引テーブルTb1を更新する。この場合、第1の取引テーブルTb1において、S203にて報知された受付番号およびそれに対応する使用者情報が、削除される。
【0128】
さらに、制御部25は、S219にて、上述したS204と同様に、第1の取引テーブルTb1の全ての受付番号を案内装置30に出力し、プログラムをS200に戻す。
【0129】
ここで、窓口Wに配置された窓口装置について説明する。各取引テーブルTb1~Tb4と同様に、窓口装置に記憶されている窓口テーブルには、受付番号と使用者情報とが対応付けられて記憶される。窓口テーブルの受付番号のうち、呼出されていない受付番号が所定のタイミングで案内装置30に自動で出力される。
【0130】
また、窓口テーブルに記憶された受付番号は、上述したS108にて受付装置10から窓口装置に出力された順に記憶されている。さらに、窓口装置の表示部(不図示)には、窓口テーブルに記憶された受付番号が、窓口テーブルに記憶された順に表示されている。窓口の担当者が窓口装置の表示部を見て、手動で受付番号を呼出する。手動とは、例えば窓口装置に設けられたスイッチを、担当者が操作することである。呼出された受付番号は、案内装置30に自動で出力される。
【0131】
さらに、窓口Wにおいて取引が終了した場合、窓口Wの担当者が、取引終了情報を手動で出力する。取引終了情報は、受付装置10および案内装置30に出力される。この場合、取引終了情報に含まれる受付番号は、窓口テーブルから自動で削除される。
【0132】
さらに、窓口装置は、上述した取引装置と同様に、取引終了情報を受付装置に出力したことに応じて、使用者の行先または終了通知を取得する。この使用者の行先または終了通知が窓口装置の表示部に表示され、窓口Wの担当者が使用者に対して次の行先または取引が全て終了した旨を案内する。
【0133】
次に、案内装置30の制御部32が実行するプログラムについて、
図17に示すフローチャートを用いて説明する。
【0134】
はじめに、制御部32は、S300にて取引装置20から受付番号を取得したか否かを判定する。上述したS204にて取引装置20から受付番号が出力されていない場合、案内装置30は、その受付番号を取得していない。この場合、制御部32は、S300にてNOと判定し、プログラムをS302に進める。
【0135】
一方、上述したS204にて取引装置20から受付番号が出力された場合、案内装置30は、その受付番号を取得する。この場合、制御部32は、S300にてYESと判定し、S301にて取得した受付番号を用いて案内テーブルTcを更新する。
【0136】
上述したように、S204において取引装置20から1番目に出力された受付番号は、その取引装置20で報知された受付番号である。よって、案内装置30は、案内テーブルTcにおいて、その受付番号を用いて、その取引装置20の呼出中について更新する。
【0137】
また、上述したように、S204において取引装置20から2番目以降に出力された受付番号は、その取引装置20に対応する取引の処理順番を待っている受付番号である。よって、案内装置30は、案内テーブルTcにおいて、その受付番号を用いて、その取引装置20の待機中について更新する。
【0138】
続けて、制御部32は、S302にて、呼出されていない受付番号を窓口装置から取得したか否かを判定する。呼出されていない受付番号が窓口装置から出力されていない場合、案内装置30は、窓口装置からその受付番号を取得していない。この場合、制御部32は、S302にてNOと判定し、プログラムをS304に進める。
【0139】
一方、呼出されていない受付番号が窓口装置から出力された場合、案内装置30は、その受付番号を取得する。この場合、制御部32は、S302にてYESと判定し、S303にて、案内テーブルTcにおいて、その受付番号を用いて、窓口Wの待機中について更新する。
【0140】
さらに、制御部32は、S304にて、呼出された受付番号を窓口装置から取得したか否かを判定する。呼出された受付番号が窓口装置から出力されていない場合、制御部32は、その受付番号を取得していない。この場合、制御部32は、S304にてNOと判定し、プログラムをS306に進める。
【0141】
一方、窓口Wの担当者が呼出をした場合、呼出された受付番号が窓口装置から出力されるため、制御部32は、その受付番号を取得する。この場合、制御部32は、S304にてYESと判定し、案内テーブルTcにおけるS305にて取得した受付番号の格納位置を、窓口Wの待機中の欄から呼出中の欄に移す。つまり、案内テーブルTcが更新される。
【0142】
続けて、制御部32は、S306にて窓口装置から取引終了情報を取得したか否かを判定する。窓口装置から取引終了情報が出力されない場合、案内装置30がその取引終了情報を取得していない。この場合、制御部32は、S306にてNOと判定し、プログラムをS300に戻す。
【0143】
一方、窓口Wにおいて取引が終了した場合、窓口装置から取引終了情報が出力されるため、案内装置30がその取引終了情報を取得する。この場合、制御部32は、S306にてYESと判定し、S307にて取引終了情報に含まれる受付番号を案内テーブルTcから削除する。なお、窓口装置から出力された取引終了情報に含まれる受付番号と、呼出中に対応する受付番号とは同一である。続けて、制御部32は、プログラムをS300に戻す。
【0144】
制御部32が、S300~S307を繰り返し実行することで、各取引テーブルTb1~Tb4および案内テーブルTcが更新されるタイミングにて、案内テーブルTcが更新される。
【0145】
例えば、
図4に示すように受付番号「101」~「301」の順に受け付けられた場合、上述したように、各取引テーブルTb1~Tb4には、
図5~8に示されるように受付番号が記憶される。なお、受付装置10が「相談」の取引の内容を受け付けていないため、窓口テーブルには受付番号が記憶されていない。
【0146】
第1の取引テーブルTb1では、1番目の行に受付番号「101」が記憶され、2番目の行に受付番号「102」が記憶されている。よって、上述したS204にて受付番号「101」および「102」が案内装置30に出力される。これにより、案内テーブルTcにおいて、第1の取引装置20aの呼出中には受付番号「101」が対応付けて記憶される(
図9)。また、第1の取引装置20aの待機中には受付番号「102」が対応付けて記憶される(S301)。
【0147】
第2の取引テーブルTb2には、1番目の行に受付番号「103」が記憶されている。よって、案内テーブルTcにおいて、第2の取引装置20bの呼出中には受付番号「103」が対応付けて記憶される(S301)。
【0148】
第3の取引テーブルTb3には、受付番号が記憶されていないため、第3の取引装置20cから案内装置30に受付番号が出力されない。よって、案内テーブルTcにおいて、第3の取引装置20cに対応する受付番号は記憶されていない。
【0149】
第4の取引テーブルTb4には、1番目の行に受付番号「301」が記憶されている。よって、案内テーブルTcにおいて、第4の取引装置20dの呼出中には受付番号「301」が対応付けて記憶される(S301)。
【0150】
また、案内テーブルTcは、上述したように、案内装置30の表示部31に表示されて、待機場所Lに案内された使用者に、その内容が視認される。よって、待機場所Lに案内された受付番号「102」の使用者は、表示部31によって、自身の待ち状況すなわち待機中を確認できる。
【0151】
さらに、受付番号「101」の使用者が第1の取引装置20aでの取引を終了した場合、上述したように第1の取引テーブルTb1が更新される(S218)。具体的には、第1の取引テーブルTb1において、受付番号「101」が削除され、受付番号「102」が一番目に記憶される。よって、受付番号「102」がS203において第1の取引装置20aの報知の対象となる。
【0152】
S203にて受付番号「102」が報知された後、S204にて受付番号「102」が案内装置30に出力される。これにより、案内テーブルTcにおいて、呼出中に対応する受付番号が受付番号「102」に更新され、待機中に対応する受付番号「102」が削除されるように更新される(S301)。これによって、受付番号「102」の使用者は、待機場所Lにて、S203の報知と合わせて、案内装置30の表示部31にて、自身が第1の取引装置20aに呼出されたことを認識できる。
【0153】
本実施形態によれば、取引処理システム1は、使用者が所望する取引を受け付ける受付部14bを有する受付装置10と、取引を処理する取引処理部25dを有する取引装置20と、受付部14bによって受け付けられた取引に基づいて、取引装置20を含む複数の候補から使用者の行先を選択する選択部14dと、を備えている。受付装置10は、選択部14dによって選択された使用者の行先を案内する第1案内部14eをさらに有している。
【0154】
これによれば、取引処理システム1は、受付装置10によって使用者の行先を案内するため、省人化を図ることができる。
【0155】
また、取引装置20は、選択部14dによって選択された使用者の行先を案内する第2案内部25eをさらに有している。
【0156】
これによれば、取引処理システム1は、取引装置20によって使用者の行先を案内することができるため、より省人化を図ることができる。
【0157】
また、取引処理システム1は、取引装置20を複数備える。
【0158】
これによれば、第1~4の取引装置20a~20dのそれぞれが、使用者の行先を案内することができるため、さらに省人化を図ることができる。
【0159】
また、選択部14dは、受付部14bによって取引が複数受け付けられた場合、複数の取引のうち処理が終了していない取引に基づいて、複数の候補から使用者の行先を選択する。
【0160】
これによれば、取引の処理が終了していない使用者の行先に、使用者を確実に案内することができる。
【0161】
また、取引処理システム1は、受付部14bによって受け付けられた取引の処理が全て終了した場合、その旨を通知する通知部14fをさらに備えている。
【0162】
これによれば、使用者が取引を全て終了したことを認識することができる。よって、使用者は、店舗Sから退出できることを認識できる。
【0163】
また、複数の候補は、使用者の待機場所Lおよび有人の窓口Wを含んでいる。
【0164】
これによれば、待機場所Lおよび有人の窓口Wを有する店舗Sに、取引処理システム1を適用することができる。
【0165】
また、取引処理システム1は、待機場所Lに案内された使用者に対し、選択部14dによって選択された使用者の行先を案内する第3案内部32cをさらに有している。
【0166】
これによれば、待機場所Lに待機している使用者に対して、適切に行先を案内することができる。
【0167】
また、選択部14dは、使用者の行先を複数選択する場合、所定の優先順位にしたがって使用者の行先を選択する。
【0168】
これによれば、選択部14dは、使用者の行先を、適切に選択することができる。
【0169】
また、所定の優先順位は、取引装置20の待ち状況に基づいて設定される。
【0170】
これによれば、使用者の行先を、より適切に選択することができる。
【0171】
本実施形態によれば、受付装置10は、使用者が所望する取引を受け付ける受付部14bと、受付部14bによって受け付けられた取引に基づいて、取引を処理する取引装置20を含む複数の候補から選択された使用者の行先を案内する第1案内部14eと、を有している。
【0172】
これによれば、受付装置10は、使用者の行先を案内するため、省人化を図ることができる。
【0173】
本実施形態によれば、取引装置20は、取引を処理する取引処理部25dを有する。取引装置は、取引処理部25dが処理する取引とは別の取引を処理可能な他の取引装置20を含む複数の候補から選択された使用者の行先を案内する第2案内部25e、をさらに有している。
【0174】
これによれば、取引装置20は、使用者の行先を他の取引装置20に案内するため、省人化を図ることができる。
【0175】
本実施形態によれば、取引処理システム1は、使用者が所望する取引を受け付ける受付部14bと、取引を処理する取引処理部25dと、受付部14bによって受け付けられた取引に基づいて、取引処理部25dによる処理を行うための行先を含む複数の候補から使用者の行先を選択する選択部14dと、選択部14dによって選択された使用者の行先を案内する案内部と、を備えている。
【0176】
これによれば、取引処理システム1は、使用者の行先を案内するため、省人化を図ることができる。
【0177】
本実施形態によれば、取引処理方法は、使用者が所望する取引を受け付けるステップと、取引を行うための行先を含む複数の候補から使用者の行先を選択するステップと、複数の候補から選択された使用者の行先を案内するステップと、使用者の行先にて取引を処理するステップと、を含んでいる。
【0178】
これによれば、取引処理方法は、使用者の行先を案内するため、省人化を図ることができる。
【0179】
以上、一つまたは複数の態様に係る取引処理システム、受付装置、取引装置、および、取引処理方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
【0180】
上述した実施例において、各取引装置20a~20dが残量検出部126をさらに備えるようにしてもよい(
図2)。残量検出部126は、各取引装置20a~20dにおける取引の対象物の残量を検出するものである。取引の対象物は、各取引装置20a~20dに収納されている紙幣および硬貨である。
【0181】
例えば、第1の取引装置20aにおいて、紙幣の量が所定量以下である場合、第1の取引装置20aが使用者の所望する取引を処理することができないことが考えられる。よってこの場合、選択部14dは、残量検出部126の検出結果に基づいて、「引出・預入」および「振込」に対応する使用者の行先を、第1の取引装置20aから有人の窓口Wに変更する。また、取引処理システム1が第1の取引装置20aを複数備えている場合、紙幣の量が所定量以下の第1の取引装置20aへの案内を規制して、他の第1の取引装置20aへ案内してもよい。
【0182】
また、上述した実施形態において、選択部14dは、複数の候補から使用者の行先を選択するが、その複数の候補に、本実施形態の受付装置10が配置された当該店舗S以外の店舗(以下、他の店舗と記載する。)を含むようにしてもよい。例えば、当該店舗Sが有人の窓口Wを備えずに、他の店舗が有人の窓口Wを備える場合、「相談」の取引の内容に対応する使用者の行先は、他の店舗である。
【0183】
また、上述した実施形態において、S207では、使用者のキャッシュカードの暗証番号を用いて処理順番が正しいか否かを判定している。これに代えて、受付票に互いに異なる情報が格納されたQRコード(登録商標)などの二次元コードを印字して、受付番号と二次元コードの情報とを対応付けて各取引テーブルTb1~Tb4に記憶するようにしてもよい。この場合、S206にて受付票に印字された二次元コードを読み取って、S207にて、読み取られた二次元コードの情報と、記憶された二次元コードの情報とが同じか否かを判定するようにしてもよい。また、二次元コードを、識別番号やパスワードに代えてもよい。この場合、二次元コードの情報、識別番号およびパスワードが使用者情報に相当する。
【0184】
また、上述した実施形態においては、使用者が、次の行先または所望する取引が全て終了したことを認識し、S217にてOKボタンを操作したことに応じて、プログラムがS217から次のステップに進められている。これに代えて、取引装置20が使用者の有無を検出する人感センサ(不図示)を備え、制御部25が人感センサの検出結果をS217に用いるようにしてもよい。例えば、S214,216にて第6,7の画面が表示された後に、人感センサによって使用者がいないことを検出した時間が所定時間(例えば1分間)以上となった場合に、S217にて制御部25がYESと判定してプログラムを次のステップに進めてもよい。また、これに代えて、S211にて取引が終了した時点から所定時間以上となった場合に、S217にて制御部25がYESと判定してプログラムを次のステップに進めてもよい。
【0185】
また、上述した実施形態においては、S205の判定時間内において、使用者がキャッシュカードをカード読取部22に挿入して、使用者情報が取得された場合に、S206にて制御部25がYESと判定してプログラムを次のステップに進められる。これに代えて、取引装置20が、使用者の有無を検出する人感センサをさらに備え、制御部25が人感センサの検出結果をS206に用いるようにしてもよい。例えば、S205の判定時間内において、人感センサによって使用者がいることを検出した場合、制御部25がS206にてYESと判定してプログラムを次のステップに進めてもよい。
【0186】
また、上述した実施形態において、取引処理システム1は、受付装置10を備えている。これに代えて、上述した受付装置10の制御部14をサーバ(不図示)に構成し、受付装置10の表示操作部11、カード読取部12および発券部13を、サーバと通信可能に店舗Sに配置してもよい。さらに、受付装置10の表示操作部11が、サーバと通信可能な使用者の携帯端末装置(例えばスマートフォン)によって構成されてもよい。この場合、受付番号や上述した二次元コードを、使用者の携帯端末装置の表示部に表示させてもよい。
【0187】
また、上述した実施形態において、取引処理システム1は、取引装置20を備えている。これに代えて、上述した取引装置20の制御部をサーバに構成し、取引装置20の表示操作部、カード読取部、および、対象物取扱部を、サーバと通信可能に店舗Sに配置してもよい。また、この場合、取引装置20の表示操作部が、サーバと通信可能な使用者の携帯端末装置によって構成されてもよい。この場合、受付番号や上述した二次元コードを、使用者の携帯端末装置から入力するようにしてもよい。
【0188】
また、上述した実施形態において、受付装置10は、取引の内容として、「引出・預入」、「税公金の支払い」などの項目を受け付けているが、さらに、取引の内容について具体的な情報を受け付けてもよい。例えば、「引出・預入」であれば、使用者の口座番号に加えて、具体的な金額を具体的な情報として受け付ける。また、「税公金の支払い」であれば、支払い先や金額を具体的な情報として受け付ける。さらにこの場合、使用者が持参した支払い伝票をイメージスキャナなどの読取装置によって読み取って、具体的な情報として受け付けてもよい。また、これらの場合、受け付けられた具体的な情報は、対応する取引装置20または窓口装置に出力される。
【0189】
また、上述した実施形態においては、使用者の行先を複数選択する場合、取引装置20にて1つの処理が終了する毎に、取引装置20の待ち状況に応じて、次の使用者の行先が選択される。これに代えて、受付装置10が、複数の取引を受け付けた時点で、複数の使用者の行先について順序も含めて一度に決めてもよい。なお、この順序は、取引装置20の待ち状況の変化に応じて変更してもよい。また、取引装置20の待ち状況に関わらず、使用者自身が行先を選択してもよい。さらに、待ち状況に関わらず、比較的長時間を要する取引の内容(例えばローン相談)を優先して使用者の行先に選択してもよい。また、比較的長時間を要する取引の内容を、他の取引の内容の前に処理するのか、後に処理するのかについて、使用者が選択できるようにしてもよい。
【0190】
また、上述した実施形態において、各取引装置20a~20dは、一つの店舗Sに配置されているが、複数の店舗にわたって配置してもよい。
【0191】
また、上述した実施形態において、取引処理システム1は、案内装置30を備えているが、待機場所Lを有さない店舗においては、案内装置30を備えないようにしてもよい。
【0192】
また、上述した実施例では、店舗Sは金融機関であるが、これに代えて、病院などの施設でもよい。
【0193】
また、使用者の行先を案内する際に、使用者の行先が表示される第4の画面G4および第7の画面において、店舗Sにおいて取引装置20の位置を示すマップ、取引装置20の外観や店舗S内の混雑状況も合わせて表示して、使用者に報知してもよい。さらに、取引装置20が取引を処理できない状態(例えば紙幣の回収中あるいは装填中や故障対応中)である場合、使用者の行先には、他の取引装置20が選択されるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0194】
本発明は、取引処理システム、受付装置、取引装置、および、取引処理方法に広く利用可能である。
【符号の説明】
【0195】
1 取引処理システム
10 受付装置
14b 受付部
14d 選択部
14e 第1案内部
14f 通知部
20 取引装置
25d 取引処理部
25e 第2案内部
30 案内装置
32c 第3案内部
126 残量検出部
L 待機場所
S 店舗
W 窓口
【手続補正書】
【提出日】2024-07-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種別の取引を選択した受付操作を使用者から受け付ける受付装置と、
各取引装置が所定の種別の取引を処理する複数の取引装置と、
所定の優先順位に従って、前記受付操作において選択された各種別の取引を処理する取引装置を前記使用者に案内する案内装置と、
を有する、取引処理システム。
【請求項2】
前記案内装置は、第1取引装置による第1種別の取引が終了すると、前記複数種別の取引のうち未処理である第2種別の取引を処理する第2取引装置を前記使用者に案内する、請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項3】
前記案内装置は、前記複数種別の取引の処理が完了すると、前記複数種別の取引の処理完了を前記使用者に通知する、請求項1又は2に記載の取引処理システム。
【請求項4】
前記複数の取引装置は、前記使用者の待機場所、有人の窓口、および、前記受付装置を有する店舗以外の店舗の少なくとも一つをさらに含んでいる、請求項1から3の何れか一項に記載の取引処理システム。
【請求項5】
前記案内装置は、前記待機場所に案内された前記使用者に対して次の取引を処理する取引装置を案内する、請求項4に記載の取引処理システム。
【請求項6】
前記案内装置は、前記複数の取引装置の待ち状況に基づいて、前記受付操作において選択された各種別の取引を処理する取引装置を前記使用者に案内する、請求項1から5の何れか一項に記載の取引処理システム。
【請求項7】
前記案内装置は、各取引装置の取引対象物の残量に基づいて、前記受付操作において選択された各種別の取引を処理する取引装置を前記使用者に案内する、請求項1から5の何れか一項に記載の取引処理システム。
【請求項8】
前記複数の取引装置の少なくとも1つが、前記案内装置を兼ねる、請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項9】
複数種別の取引を選択した受付操作を使用者から受け付けることと、
各取引装置が所定の種別の取引を処理する複数の取引装置について、所定の優先順位に従って、前記受付操作において選択された各種別の取引を処理する取引装置を前記使用者に案内することと、
を1つ以上のコンピュータが実行する、取引処理方法。
【請求項10】
複数種別の取引を選択した受付操作を使用者から受け付けることと、
各取引装置が所定の種別の取引を処理する複数の取引装置について、所定の優先順位に従って、前記受付操作において選択された各種別の取引を処理する取引装置を前記使用者に案内することと、
を1つ以上のコンピュータに実行させる、プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
前記目的を達成するために、本開示における取引処理システムは、複数種別の取引を選択した受付操作を使用者から受け付ける受付装置と、各取引装置が所定の種別の取引を処理する複数の取引装置と、所定の優先順位に従って、前記受付操作において選択された各種別の取引を処理する取引装置を前記使用者に案内する案内装置と、を有する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、本開示における取引処理方法は、複数種別の取引を選択した受付操作を使用者から受け付けることと、各取引装置が所定の種別の取引を処理する複数の取引装置について、所定の優先順位に従って、前記受付操作において選択された各種別の取引を処理する取引装置を前記使用者に案内することと、を1つ以上のコンピュータが実行する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、本開示におけるプログラムは、複数種別の取引を選択した受付操作を使用者から受け付けることと、各取引装置が所定の種別の取引を処理する複数の取引装置について、所定の優先順位に従って、前記受付操作において選択された各種別の取引を処理する取引装置を前記使用者に案内することと、を1つ以上のコンピュータに実行させる。