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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024010714
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】移動式電源装置
(51)【国際特許分類】
   H02S 10/40 20140101AFI20240118BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
H02S10/40
H02J7/35 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022112152
(22)【出願日】2022-07-13
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】523277507
【氏名又は名称】GX株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】都 英吾
【テーマコード(参考)】
5F151
5F251
5G503
【Fターム(参考)】
5F151JA28
5F151JA30
5F251JA28
5F251JA30
5G503AA06
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】移動式であっても機能や利用が限られていること、例えば、照明装置など電気利用体の装着ができないこと、また、運搬、移動が容易で、且つ、悪天時にも場所を選ばず電気が利用できなかった。
【解決手段】移動式電源装置1は、太陽電池で発生した電力を蓄電する蓄電池2と、蓄電池2を収容する収容部材3と、を備え、収容部材3は、蓄電池2を収める、上方が開口する本体31と、本体31に対して移動可能に取り付けられ、該移動により、本体31の開口32を開放又は塞ぐ蓋部33と、を備え、本体31の底板31eに車軸34と車輪35を設けて移動可能とし、本体31から上方及び下方に延びだす支持部材4を設け、該支持部材4の下端に基礎部41を設けて蓄電池2を静置可能とし、支持部材4の部位に把手5を設けるとともに、支持部材4に電気利用体を取り付ける面領域43を設ける。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力を蓄電する蓄電池と、
該蓄電池を収容する収容部材と、を備え、
該収容部材は、
前記蓄電池を収める、上方、側方又は底面が開口する本体と、
該本体に対して移動可能に取り付けられ、該移動により、前記本体の開口を開放又は塞ぐことができる蓋部と、を備え、
前記本体の底部に車輪を設けて移動可能とし、
前記本体から上方及び下方に延びだす支持部材を設け、
該支持部材の下端に基礎部を設けて前記蓄電池を静置可能とし、
前記支持部材の部位に把手を設けるとともに、前記支持部材に電気利用体を取り付ける面領域を設ける移動式電源装置。
【請求項2】
前記支持部材が伸縮構造を有する請求項1の移動式電源装置。
【請求項3】
前記把手を持ち上げることで、前記支持部材を接地面から遠ざけることができる請求項1又は2の移動式電源装置。
【請求項4】
前記蓋部に通風口を設ける請求項1又は2の移動式電源装置。
【請求項5】
前記底部に太陽電池の架設構造の横材にスライド可能に嵌合する取付部を設ける請求項1又は2の移動式電源装置。
【請求項6】
前記本体と蓋部が施錠される構造である請求項1又は2の移動式電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池等から電気を受け、蓄電池に蓄電し、電気利用体に電源を供給する移動式電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示す通り、移動可能なソーラーシステムを提供するため、太陽光発電システムのソーラーパネル、そのコントローラやバッテリを被覆するカバー、ソーラーパネルで発電された電気をバッテリに充電する充電回路、バッテリから供給される電気を制御する制御機器、バッテリに充電された電気で点灯させる照明具、照明具を取り付ける支柱を移動車に取り付け可能にセットしておくか又は移動車に搭載した発明が提案されている。
【0003】
特許文献2に示す通り、大型化したり移動がし難くなったりすることなく太陽電池パネルによる発電量を増やすことができ、かつ、低日射の日が続いた場合でも十分な発電量を確保することができる移動式電源装置を提供するため、内部に、バッテリー、制御装置及びインバーターが設けられ、下部に移動用の車輪が設けられた直方体の箱体から成るハウジングを備え、前記ハウジングの内部に、可撓性の帯状ソーラーパネルを巻取りローラに巻き取って成るソーラーパネルユニットと、燃料発電機とを設け、前記制御装置を介して前記ソーラーパネルユニット及び前記燃料発電機を前記バッテリーに接続して、ソーラーパネルユニット及び前記燃料発電機によってバッテリーの充電を行うことができるように構成され、前記制御装置が、バッテリーの電圧及びソーラーパネルユニットの発電量が特定の値より低い時に、燃料発電機によるバッテリーの補助充電を行うように構成した発明が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-34190号公報
【特許文献2】特開2012-244656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、移動式であっても機能や利用が限られず、例えば、照明装置など電気利用体の装着ができ、また、運搬、移動が容易で、且つ、悪天時にも場所を選ばず電気が利用できるものはなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み本発明は、電力を蓄電する蓄電池と、該蓄電池を収容する収容部材と、を備え、該収容部材は、蓄電池を収める、上方、側方又は底面が開口する本体と、該本体に対して移動可能に取り付けられ、該移動により、前記本体の開口を開放又は塞ぐことができる蓋部と、を備え、前記本体の底部に車輪を設けて移動可能とし、前記本体から上方及び下方に延びだす支持部材を設け、該支持部材の下端に基礎部を設けて前記蓄電池を静置可能とし、前記支持部材の部位に把手を設けるとともに、前記支持部材に電気利用体を取り付ける面領域を設ける移動式電源装置である。蓄電池は、少なくとも太陽電池と接続し、電力の供給を受けることが好ましい。
【0007】
前記支持部材が伸縮構造を有することが好ましい。支持部材に電気利用体を取り付けて、該電気利用体に電気を供給する。支持部材が伸縮するので、電気利用体が照明装置の場合、照明効果を適切なものとすることができる。
【0008】
ここで、「電気利用体」とは、電気を使って特定の目的を達成するものである。具体的には、照明灯、ミスト発生装置、送風機(扇風機等)、映像装置(監視カメラ等)、無線通信機器等である。
【0009】
前記把手を持ち上げることで、前記支持部材を接地面から遠ざけることができることが好ましい。
【0010】
前記蓋部に通風口を設けることが好ましい。
【0011】
前記本体の底板に太陽電池の架設構造の横材にスライド可能に嵌合する取付部を設けることが好ましい。
【0012】
前記本体と蓋部が施錠される構造であることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
移動式であっても機能や利用が限られず、例えば、照明装置など電気利用体の装着ができ、また、運搬、移動が容易で、且つ、悪天時にも場所を選ばず電気が利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明による実施形態の移動式電源装置の斜視図である。
図2】同平面図である。
図3】同正面図である。
図4】同背面図である。
図5】同右側図である。
図6】同底面図である。
図7図2のVII-VII断面図である。
図8】同本体の斜視図である。
図9】同支持部材の斜視図である。
図10】同支持部材の背面図である。
図11】同支持部材の右側図である。
図12図11のXII-XII断面図である。
図13】同蓋部の斜視図である。
図14図3のXIV-XIV断面図である。
図15】(a)(b)は、それぞれ、本発明実施形態の移動式電源装置の運搬時の状態を示す斜視図及び右側図である。
図16】(a)(b)は、それぞれ、本発明実施形態の移動式電源装置の支持部材の伸長状態を示す斜視図及び右側図である。
図17】(a)(b)は、それぞれ、本発明実施形態の移動式電源装置の蓋部を開いた状態を示す斜視図及び右側図である。
図18】同実施形態の移動式電源装置にLED照明装置を磁石で吸着した使用状態を示す右側面である。
図19】同実施形態の移動式電源装置を太陽発電装置に取り付けた状態を示す斜視図である。
図20】同正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態による移動式電源装置1について図1図20を参照して説明する。移動式電源装置1は、第1太陽電池50、第2太陽電池60(図19図20参照)で発生した電力を蓄電する蓄電池2と(図17参照)、蓄電池2を収容する収容部材3と、を備えている。収容部材3は、蓄電池2を収める、上方が開口する本体31と、本体31に対して移動可能に取り付けられ、該移動により、本体31の開口32(図8参照)を開放又は塞ぐことができる蓋部33と、を備えている。本体31の底板31e(図6参照)に車軸34と車輪35を設けて移動可能とし、本体31から上方及び下方に延びだす支持部材4を設け、該支持部材4の下端に基礎部41を設けて蓄電池2を静置可能とし、支持部材4の部位に把手5を設けるとともに、支持部材4に電気利用体を取り付ける面領域43(図10参照)を設ける。
【0016】
蓄電池2は、各種充電ポートが備わっていて、交流100V、又は直流12V等からの充電が可能であり、太陽電池だけに限らない。再生可能エネルギー由来の電気(太陽光発電他)が主であり、従前のエンジン式発電機と置き換えることによって、燃料の不使用(できるだけ化石燃料に依らない)、騒音(静粛性)、排ガス(大気汚染)を実際の使用環境から排除することが可能となる。主に、太陽電池で発生した電力を蓄電し、また商用電源や車両の電源から電力を蓄電することもできる蓄電池である。電源装置は太陽光発電等で発電した電力を充電しながら照明等に利用することができ、いわゆる、パススルー方式、パススルー充電と呼ばれる方式が好ましい。100V、12V充電等に限らず、各種の電圧で利用可能である。
【0017】
収容部材3は、箱型構造であり、本体31と蓋部33に分割されており、蓋部33が本体31に軸着部30(図13等参照)により軸着され、蓋部33も前後方向に回動することで、開口32を開閉可能な構造を備える。
【0018】
開口32を、本体31の上方に設けたが、諸般の技術事情により、側面、背面、又は底面に設けることもでき、これに対応して、蓋部33も対応して、側面、背面、又は底面に設けることができる。
【0019】
本体31は、図8に示す通り、前板31a、右側板31b、左側板31c、背板31d、底板31eを有し、前板31aと背板31dが右側板31bと左側板31cよりも高くなっている。底板31eには、蓄電池2を固定する複数個の突起部31fを備えている。
【0020】
本体31の底板31eに、後述する台座101(図19参照)にスライド可能に嵌合する下方向に凹むレール形状の止着部7を設ける。この架設構造は特開2015-188296号公報を参照されたい。
【0021】
蓋部33の先端部が斜め下方に傾斜し突出することで、通風口37を設ける。車輪35はストッパ35aを備えている。
【0022】
本体31と蓋部33が鍵38により施錠される構造である。夜間等での、蓄電池2の盗難を防止するためである。
【0023】
支持部材4が伸縮構造を有する。支持部材4は、図9図12に示す通り、基礎部41から上方に延び出す支柱本体42と、支柱本体42に対して、上下方向に摺動し、防犯カメラ8(図18等参照)等の電気利用体を取り付ける面領域43を有する取付部44と、取付部44を緊締する緊締部45と、を有する。緊締部45は、支柱本体42及び取付部44に設けられる穴(図示略)に通すボルト又はビスを備えている。緊締部45の螺合又は解除により、取付部44の高さを、適宜、変更することができる。
【0024】
図9図3図4に示す通り、支持部材4の基礎部41が水平横方向と直交方向に三脚状に延び出しており、静置時に姿勢の安定性を確保することができる。
【0025】
支持部材4は、図14に示す通り、本体31の前板31aから特定距離、隔て、本体31の前板31aに固定するための固定部46を有している。固定部46は、支柱本体42から斜めに開くように延び出す第1連結板46aと、前板31aから閉じるように延び出す第2連結板46bと、第1連結板46aと第2連結板46bとを連結する緊締部46cと、前板31aと第2連結板46bとを連結する緊締部46dと、を備えている。これにより、支柱本体42と、固定部46、及び、前板31aの間に、台形の空隙部46eが形成される。
【0026】
把手5は、支柱42に回動機構5aを介して回動可能に取り付けられている。ここでは、垂直から水平まで90度の範囲で回動可能である。把手5を持ち上げることで、基礎部41を接地面から遠ざけることができるので、作業者が把手5を引くことで、移動式電源装置1を移動可能である。
【0027】
運搬時には、図15(a)(b)に示す通り、把手5を水平方向に回動させて、その水平位置で、把手5を持ち上げることで、基礎部41が浮き上がり、車輪35を利用して、移動式電源装置1を移動させることができる。
【0028】
使用時には、図16(a)(b)に示す通り、支持部材4を伸長させ、把手5は垂直方向に回動されており、その垂直位置で、把手5を位置させており、電気利用体、例えば、後述する通り、防犯カメラ8を支持部材4の面領域43に固定し、電気を利用することができる。なお、図では把手5の位置は垂直方向であるが、水平方向でも問題ない。
【0029】
図17(a)(b)に示す通り、蓋部33を回動させて開け、蓄電池2の交換、点検、蓄電系統の設計変更等を行うことができる。
【0030】
以下、移動式電源装置1の防犯カメラ8への適用例の構成と動作について、図18を参照して、効果とともに説明する。この適用例は防犯カメラ8への一例である。
【0031】
図1に示す通り、防犯カメラ8は、作業用支持具9とカメラ10で構成されている。作業用支持具9は、台座部11、磁性体12、固定支持部13、支柱14および取付部15を有している。カメラ10は撮像装置の一種であり、取付部15を介して支柱14に取り付けられている。支柱14は、上支柱14aと下支柱14bとからなり、これらが長さ方向に摺動可能に嵌合しており、上支柱14aが下支柱14bに対して、大部分が収容されることで、高さが短縮可能となっている。支柱14は固定支持部13を介して台座部11に起伏可能に支持されており、台座部11が上板と下板とから構成され、下面に、弾性体(図示略)を介して又は/介さずに、磁性体12が固定されている。支柱14が支持部材4の長手方向に起伏できる構造となっている。支柱14を任意の起伏位置で静止させるためのハンドル17が装着されている。起伏の方向は適宜変更できる。
【0032】
取付部材44の面領域43の鋼板部分を被吸着体として磁性体12に吸着させることで、作業用支持具9を移動式電源装置1に容易に取り付けることができる。これにより、防犯カメラ8は移動式電源装置1とともに移動させることで、容易に移動できる。これにより、現場作業の効率化を図ることができる。
【0033】
本実施形態では、作業用支持具9に取り付ける電気利用体として、カメラ10を例示しているが、電気を利用して動作して特定の目的を達成できるもの、例えば、照明灯、送風機、ミスト発生装置等であってもよい。
【0034】
磁性体の磁力は、被吸着体に防犯カメラ8を吸着したとき、作業可能な風速下で防犯カメラ8が被吸着体と分離しない吸着力を具備することが好ましい。特定の吸着力が確保できる磁力については、作業条件等を勘案して適宜定めればよい。
【0035】
支柱14と固定支持部13とを適切な固定支持機構(図示略)で連結させることで、支持部材4の長手方向、短手方向及び/又は傾斜方向にも起伏させることが好ましい。
【0036】
固定支持機構(図示略)は、ハンドル17の動作によって支柱14を固定し、あるいは回動可能な状態にできる機構である。
【0037】
図18に示す通り、カメラ10は、取付部15を介して支柱14の上端部に取り付けられている。取付部15は、上支柱14aの上端部に装着されている。取付部15を適切に選定することで、カメラ以外の電気利用体、例えば送風機等を作業用支持具9に取り付けることができる。
【0038】
下支柱14bの上端部にレバー付きの固定部材18が装着されている。固定部材18は、レバーを回動することで上支柱14aを特定の位置で静止させるためのものである。
【0039】
作業用支持具9は様々な形態で使用することができる。例えば、図18に示す通り、支柱14を起立させてもよいし、図示は略すが伏せてもよい。支柱14自体を面領域43に横方向に取り付けてもよい。
【0040】
上述した通り、作業用支持具9は、吸着する対象を適宜選定することで作業効率の向上を図り得る。また、カメラ以外の電気利用体を取り付けることで適用範囲の拡大を図り得る。
【0041】
作業用支持具9の利便性について、作業員の移動を伴う夜間作業に使用する状況を例に挙げて説明する。
【0042】
夜間作業では、発電機を搭載した投光器を使用して、作業エリア内の特定の照度を確保するのが一般的である。発電機を搭載した投光器は極めて重く、ユニック車を用いて荷下ろし、設置、撤去の作業をすることが一般的である。また、作業場所の移動を伴う移動作業では、移動によって作業に必要な特定の照度を得られない事態が生じる。このような事態が想定される場合、発電機を搭載したバルーン投光器を作業場所の移動に伴って移動する、あるいは、あらかじめ移動が想定される場所にバルーン投光器を設置しておく等の対応をとる必要がある。
【0043】
一方、本実施形態において、移動式電源装置1に吸着した作業用支持具9を使用する場合、カメラ10を作業用支持具9に取り付けた状態で現場エリアで撮像できる。発電機を搭載していないので、軽量であり、荷下ろし、設置、移動、撤去にユニック車等の必要がなくなる。また、カメラ10に必要な電気は、例えばシガレット電源を利用することで、作業用車両からダイレクトに供給を受けることができる。作業用車両から供給される電力がカメラ10の撮像に充分でない場合は、移動式電源装置1の蓄電池2を利用できる。また、作業場所の移動に伴って移動式電源装置1を移動させればよい。すなわち、移動式電源装置1を用いる場合、カメラ10を取り付けた作業用支持具9を吸着することで十分であり、防犯カメラの設置、撤去の作業において別途ユニック車等を使用して荷揚げ・荷下ろしをする必要は生じない。
【0044】
以下、移動式電源装置1の別の適用例について、図19図20を参照して効果とともに説明する。太陽電池装置100は、第1太陽電池50および第2太陽電池60をこれらの主面55および主面65が同一平面となるようにして開いた状態で使用する。前部支柱70および後部支柱80の高さ調節等によって、第1太陽電池50および第2太陽電池60の仰角は調節可能である。
【0045】
台座101は、図19図20に示す通り、前部支柱70および後部支柱80の下部と連結し、これらを支える部材である。台座101は、長尺の台座横部材である。台座101の一端部にグリップ110、他端部に車輪120、静置したときに拡開できる安定器具130が設けてある。台座101の台座横部材に止着部7を嵌合させてスライダ115をスライドして位置を調整し、挟持させ、両側にある止着部7にネジ等で固定する。これにより、第1太陽電池50および第2太陽電池60からの電気を蓄電するとともに、風圧等に対する、重しとして機能し、太陽電池装置100の不意の転倒等を防止できる。
【0046】
上記適用例では、太陽電池装置100に移動式電源装置1を取り付けて固定したが、太陽電池装置100の受光状態が悪い場合には、受光状態のよい場所に太陽電池装置100を移動させて、蓄電池2と、他の太陽電池パネル、又は電気利用体等と配線で接続し、太陽電池装置100の蓄電池2から他の太陽電池パネル又は電気利用体等に送電することで、電気を補充することができる。
【0047】
なお、本発明の実施形態は、上記のものに何ら限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができるものである。また、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれ、該技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得る。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明に係る移動式電源装置は、移動が簡単であるので、悪天候のときでも、適切な場所に移動させて、発電が可能である。様々な電気利用体を取り付けることで作業の効率化を図ることができる。太陽電池装置に移動式電源装置を取り付け、悪天候の場合でも太陽電池装置の姿勢の安定化に寄与することができる。これらから、本発明の産業上の利用可能性は大である。
【符号の説明】
【0049】
1・・・移動式電源装置
2・・・蓄電池
3・・・収容部材
4・・・支持部材
5・・・把手
6・・・電気利用体
7・・・止着部
8・・・防犯カメラ
9・・・作業用支持具
10・・・カメラ
14・・・支柱
14a・・・ 上支柱
14b・・・ 下支柱
18・・・固定部材
30・・・軸着部
31・・・本体
31a・・・ 前板
31b・・・ 右側板
31c・・・ 左側板
31d・・・ 背板
31e・・・ 底板
31f・・・ 突起部
32・・・開口
33・・・蓋部
34・・・車軸
35・・・車輪
37・・・通風口
38・・・鍵
41・・・基礎部
42・・・支柱本体
43・・・面領域
44・・・取付部
45・・・緊締部
46・・・固定部
46c・・・ 緊締部
46d・・・ 緊締部
46e・・・ 空隙部
50・・・第1太陽電池
60・・・第2太陽電池
55、65・・・主面
70・・・前部支柱
80・・・後部支柱
100・・・太陽電池装置
101・・・台座
110・・・グリップ
120・・・車輪
130・・・安定器具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20