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特開2024-107249ウォーターサーバ、その原水管理の方法、システム、プログラムおよび記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107249
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】ウォーターサーバ、その原水管理の方法、システム、プログラムおよび記録媒体
(51)【国際特許分類】
   B67D 3/00 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
B67D3/00 Z
B67D3/00 H
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024093595
(22)【出願日】2024-06-10
(62)【分割の表示】P 2020213703の分割
【原出願日】2020-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000170130
【氏名又は名称】パーパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083725
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100140349
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 継立
(74)【代理人】
【識別番号】100153305
【弁理士】
【氏名又は名称】畝本 卓弥
(74)【代理人】
【識別番号】100206933
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 正樹
(72)【発明者】
【氏名】桂谷 祥太
(72)【発明者】
【氏名】幾留 眞一
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 剛史
(57)【要約】
【課題】水容器の原水のレベル推移に注意を払う必要がなく、原水管理を容易化したウォーターサーバを実現する。
【解決手段】原水を冷却して冷水を生成する冷水タンク(8)と、原水を加熱して温水を生成する温水タンク(10)と、冷水または温水の給水時、開弁させる開閉弁(20)と、冷水または温水の給水を指示する給水ボタン(冷水ボタン50-1、温水ボタン52-2)と、開弁時間と通過流量により算定した給水量が閾値以上か否かを判定する給水量判定部(160)と、給水量が閾値以上に達した後、温水が給水されたかにより水容器の交換を判定する温水判定部(162)と、給水量が閾値以上の後、冷水の給水量が所定量以上のとき、水容器の交換を判定する冷水判定部(164)と、温水判定部または冷水判定部の判定結果を受け、水容器の交換情報を生成する交換情報生成部と、交換情報を提示する情報提示部(情報入力・提示部54)とを含んでいる。
【選択図】 図20
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換可能な水容器から原水を受けて冷水または温水を生成するウォーターサーバであって、
前記水容器から原水を受け、該原水を冷却して冷水を生成する冷水タンクと、
前記水容器から原水を受け、該原水を加熱して温水を生成する温水タンクと、
前記冷水または前記温水の給水時、開弁させる開閉弁と、
前記冷水または前記温水の給水を指示する給水ボタンと、
前記開閉弁の開弁時間と通過流量により給水量を算定し、この給水量が閾値以上か否かを判定する給水量判定部と、
前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記温水が給水されたかにより前記水容器の交換を判定する温水判定部と、
前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記冷水の給水量が所定量以上に達したとき、前記水容器の交換を判定する冷水判定部と、
前記温水判定部の判定結果または前記冷水判定部の判定結果を受け、前記水容器の交換情報を生成する交換情報生成部と、
前記交換情報を提示する情報提示部と、
を含む、ウォーターサーバ。
【請求項2】
交換可能な水容器から原水を受けて冷水または温水を生成するウォーターサーバの原水管理方法であって、
冷水タンクが前記水容器から原水を受け、該原水を冷却して冷水を生成する工程と、
温水タンクが前記水容器から原水を受け、該原水を加熱して温水を生成する工程と、
開閉弁が前記冷水または前記温水の給水時、開弁する工程と、
給水ボタンが前記冷水または前記温水の給水を指示する工程と、
給水量判定部が前記開閉弁の開弁時間と通過流量により給水量を算定し、この給水量が閾値以上か否かを判定する工程と、
温水判定部が、前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記温水が給水されたかにより前記水容器の交換を判定する工程と、
冷水判定部が、前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記冷水の給水量が所定量以上に達したとき、前記水容器の交換を判定する工程と、
交換情報生成部が、前記温水判定部の判定結果または前記冷水判定部の判定結果を受け、前記水容器の交換情報を生成する工程と、
情報提示部が前記交換情報を提示する工程と、
を含む、ウォーターサーバの原水管理方法。
【請求項3】
交換可能な水容器から原水を受けて冷水または温水を生成するウォーターサーバの原水管理システムであって、
前記水容器から原水を受け、該原水を冷却して冷水を生成する冷水タンクと、
前記水容器から原水を受け、該原水を加熱して温水を生成する温水タンクと、
前記冷水または前記温水の給水時、開弁させる開閉弁と、
前記冷水または前記温水の給水を指示する給水ボタンと、
前記開閉弁の開弁時間と通過流量により給水量を算定し、この給水量が閾値以上か否かを判定する給水量判定部と、
前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記温水が給水されたかにより前記水容器の交換を判定する温水判定部と、
前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記冷水の給水量が所定量以上に達したとき、前記水容器の交換を判定する冷水判定部と、
前記温水判定部の判定結果または前記冷水判定部の判定結果を受け、前記水容器の交換情報を生成する交換情報生成部と、
前記交換情報を提示する情報提示部と、
を含む、ウォーターサーバの原水管理システム。
【請求項4】
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
水容器から原水を受け、冷水タンクに前記原水を冷却して冷水を生成する機能と、
前記水容器から原水を受け、温水タンクに前記原水を加熱して温水を生成する機能と、
前記冷水または前記温水の給水時、開閉弁を開弁させる機能と、
給水ボタンから前記冷水または前記温水の給水の指示を受ける機能と、
給水量判定部が前記開閉弁の開弁時間と通過流量により給水量を算定し、この給水量が閾値以上か否かを判定する機能と、
温水判定部が、前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記温水が給水されたかにより前記水容器の交換を判定する機能と、
冷水判定部が、前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記冷水の給水量が所定量以上に達したとき、前記水容器の交換を判定する機能と、
交換情報生成部が、前記温水判定部の判定結果または前記冷水判定部の判定結果を受け、前記水容器の交換情報を生成する機能と、
情報提示部に前記交換情報を提示させる機能と、
を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項5】
請求項4に記載されたプログラムを格納した記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、水容器から原水を受けて温水や冷水を生成するウォーターサーバの原水管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
水容器の原水から温水や冷水を生成するウォーターサーバはたとえば、サーバ内に冷水タンクおよび温水タンクを備え、原水を冷水タンクに導いて冷水化する一方、原水を温水タンクに導いて温水化する。このようなウォーターサーバでは、冷水または温水の安定供給には適時に水容器を交換する必要があり、水容器の残水状態を監視することが必要である。
【0003】
斯かるウォーターサーバに関し、水の使用状況を水残量の荷重により把握して水タンクを配送する水残量管理システムが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-188141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、冷水タンク内の水位による圧力(水頭圧)を冷水や温水の供給に利用するウォーターサーバでは、この水頭圧を冷水タンクおよび温水タンクの給水口側に作用させている。
ウォーターサーバの使用開始時点では、冷水タンクおよび温水タンクが空であり、この状態でサーバ筐体上に水容器を設置すると、水容器からの原水が冷水タンクおよび温水タンクに供給され、それぞれが満水状態となる。
【0006】
冷水タンクには底部に冷水供給管が取り付けられ、この冷水供給管側には冷水から水頭圧が作用する。これに対し、温水タンクには上部に温水供給管が取り付けられている。このため、温水タンクが温水で満たされていても、この温水から水頭圧をうけることはない。つまり、温水供給管には冷水タンクの水位による水頭圧が作用するので、この水位が低下して水頭圧が零になると、温水供給が停止される。
【0007】
このように温水供給が停止しても、冷水タンクに冷水があれば、冷水供給が可能となる期間が存在する。このような状態について、ウォーターサーバに不慣れなユーザからすれば、故障ではないかとの誤解を生じさせるおそれがある。
温水供給の停止時点で新しい水容器に交換すれば、斯かる事態は解消するが、冷水供給が可能な時点での水容器交換に若干の不可解さが残る。しかしながら、温水の供給停止を回避するには、温水の供給停止前に水容器を交換することに注意を払わなければならないという課題がある。そして、温水リミットが到来する前に水容器を交換すると、水容器にある残水を廃棄し、無駄となるという課題がある。
温水リミットより冷水供給の期間が長くなることについて、冷水需要が高い夏季ではそれ程の問題はない。しかし、温水需要が高い冬季では冷水供給より温水の供給期間が短くなることはウォーターサーバの利便性を損なっているという課題がある。
【0008】
このように温水と冷水の供給期間に差が生じることは故障でないにしてもユーザに対し水容器の交換時期に戸惑いを生じさせるという課題がある。斯かる課題に関し、発明者は、残水量や給水量の計測に水位センサや重量センサなどのセンサ類を用いることなく、冷水および温水の給水量から残水量を把握してアラート告知を行えばウォーターサーバの更なる利便性が高められるとの知見を得た。
【0009】
そこで、本発明の目的は、斯かる課題や知見に基づき、水容器の原水レベルの推移に注意を払う必要がなく、原水管理を容易化したウォーターサーバを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明のウォーターサーバの一側面によれば、交換可能な水容器から原水を受けて冷水または温水を生成するウォーターサーバであって、前記水容器から原水を受け、該原水を冷却して冷水を生成する冷水タンクと、前記水容器から原水を受け、該原水を加熱して温水を生成する温水タンクと、前記冷水または前記温水の給水時、開弁させる開閉弁と、前記冷水または前記温水の給水を指示する給水ボタンと、前記開閉弁の開弁時間と通過流量により給水量を算定し、この給水量が閾値以上か否かを判定する給水量判定部と、前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記温水が給水されたかにより前記水容器の交換を判定する温水判定部と、前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記冷水の給水量が所定量以上に達したとき、前記水容器の交換を判定する冷水判定部と、前記温水判定部の判定結果または前記冷水判定部の判定結果を受け、前記水容器の交換情報を生成する交換情報生成部と、前記交換情報を提示する情報提示部とを含む。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明のウォーターサーバの原水管理方法の一側面によれば、交換可能な水容器から原水を受けて冷水または温水を生成するウォーターサーバの原水管理方法であって、冷水タンクが前記水容器から原水を受け、該原水を冷却して冷水を生成する工程と、温水タンクが前記水容器から原水を受け、該原水を加熱して温水を生成する工程と、開閉弁が前記冷水または前記温水の給水時、開弁する工程と、給水ボタンが前記冷水または前記温水の給水を指示する工程と、給水量判定部が前記開閉弁の開弁時間と通過流量により給水量を算定し、この給水量が閾値以上か否かを判定する工程と、温水判定部が、前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記温水が給水されたかにより前記水容器の交換を判定する工程と、冷水判定部が、前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記冷水の給水量が所定量以上に達したとき、前記水容器の交換を判定する工程と、交換情報生成部が、前記温水判定部の判定結果または前記冷水判定部の判定結果を受け、前記水容器の交換情報を生成する工程と、情報提示部が前記交換情報を提示する工程とを含む。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明のウォーターサーバの原水管理システムの一側面によれば、交換可能な水容器から原水を受けて冷水または温水を生成するウォーターサーバの原水管理システムであって、前記水容器から原水を受け、該原水を冷却して冷水を生成する冷水タンクと、前記水容器から原水を受け、該原水を加熱して温水を生成する温水タンクと、前記冷水または前記温水の給水時、開弁させる開閉弁と、前記冷水または前記温水の給水を指示する給水ボタンと、前記開閉弁の開弁時間と通過流量により給水量を算定し、この給水量が閾値以上か否かを判定する給水量判定部と、前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記温水が給水されたかにより前記水容器の交換を判定する温水判定部と、前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記冷水の給水量が所定量以上に達したとき、前記水容器の交換を判定する冷水判定部と、前記温水判定部の判定結果または前記冷水判定部の判定結果を受け、前記水容器の交換情報を生成する交換情報生成部と、前記交換情報を提示する情報提示部とを含む。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明のプログラムの一側面によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、水容器から原水を受け、冷水タンクに前記原水を冷却して冷水を生成する機能と、前記水容器から原水を受け、温水タンクに前記原水を加熱して温水を生成する機能と、前記冷水または前記温水の給水時、開閉弁を開弁させる機能と、給水ボタンから前記冷水または前記温水の給水の指示を受ける機能と、給水量判定部が前記開閉弁の開弁時間と通過流量により給水量を算定し、この給水量が閾値以上か否かを判定する機能と、温水判定部が、前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記温水が給水されたかにより前記水容器の交換を判定する機能と、冷水判定部が、前記給水量が前記閾値以上に達した後、前記冷水の給水量が所定量以上に達したとき、前記水容器の交換を判定する機能と、交換情報生成部が、前記温水判定部の判定結果または前記冷水判定部の判定結果を受け、前記水容器の交換情報を生成する機能と、情報提示部に前記交換情報を提示させる機能とを前記コンピュータに実行させる。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の記録媒体の一側面によれば、前記プログラムを格納した記録媒体である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、次のいずれかの効果が得られる。
(1)残水量または給水量が第1アラートにより温水リミットに到達したこと、第2アラートにより冷水リミットに到達したことをユーザに告知することができる。
【0016】
(2)ユーザは第1アラートから第2アラートの告知までに水容器を交換すればよく、水容器の原水レベルを目視確認するなど、水容器の交換時期に注意を払う必要がなく、ウォーターサーバの利便性が高められる。
【0017】
(3)第1アラートから第2アラートまでの期間をユーザに認識させて冷水タンク内の冷水を使用でき、有益である。
【0018】
(4)第1アラートを水容器の交換時期とすれば、水容器からの原水によって冷水タンク内の冷水温度に変動を来すことがなく、冷水温度の安定化を図ることができる。
【0019】
(5)温水または冷水による給水量または残水量を、既存の電磁弁の通過水量および開弁時間で算定できるので、残水量の推移に注意を払う手間がなく、ウォーターサーバの利便性が高められる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】第一の実施の形態に係るウォーターサーバを示す図である。
図2】ウォーターサーバのハードウェアを示す図である。
図3】原水管理に用いる基準情報を示す図である。
図4】原水管理データベースを示す図である。
図5】第一の実施の形態に係る原水管理システムを示す図である。
図6】Aは冷水タンクおよび温水タンクの空状態を示す図であり、Bは温水リミットの状態を示す図であり、Cは冷水リミットの状態を示す図である。
図7】Aは冷水タンクおよび温水タンクの空状態からの満水状態を示す図であり、Bは温水リミットからの満水状態を示す図であり、Cは冷水リミットからの満水状態を示す図である。
図8】Aは水容器から冷水タンクへの原水供給を示す図であり、Bは水容器から温水タンクへの原水供給を示す図である。
図9】残水量の時間推移を示す図である。
図10】他の残水量の時間推移を示す図である。
図11】水容器の新規設置の場合の残水量の判定動作およびアラート生成を示す図である。
図12】水容器の交換設置の場合の残水量の判定動作およびアラート生成を示す図である。
図13】初期設定画面およびアラート情報の生成を示す図である。
図14】第一の実施の形態に係る原水管理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図15】第二の実施の形態に係る原水管理システムを示す図である。
図16】水容器の新規設置の場合の給水量の判定動作およびアラート生成を示す図である。
図17】水容器の交換設置の場合の給水量の判定動作およびアラート生成を示す図である。
図18】第二の実施の形態に係る原水管理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図19】水容器交換の判定処理手順を示すフローチャートである。
図20】第三の実施の形態に係る原水管理システムを示す図である。
図21】水容器交換の判定処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
〔第一の実施の形態〕
図1は、第一の実施の形態に係るウォーターサーバ2の機能部を示している。図1に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
【0022】
このウォーターサーバ2はサーバ筐体4を備え、このサーバ筐体4上に交換可能な水容器6を設置し、この水容器6から原水Wを供給して冷水タンク8で冷水CWを生成し、温水タンク10で温水HWを生成する。
【0023】
冷水タンク8は、サーバ筐体4の中間部に設置され、温水タンク10は冷水タンク8の下側に設置され、温水タンク10の下側に冷却装置12が設置されている。冷却装置12は冷水タンク8を冷却し、冷水タンク8に冷水CWを生成させる。冷水タンク8および冷却装置12は冷水生成部を構成している。
【0024】
水容器6の給水ノズル部14はサーバ筐体4の頂部開口16から冷水タンク8の上部に配置される。
【0025】
冷水タンク8は水容器6からの原水Wの供給を規制する弁機構18を備えている。この弁機構18は給水ノズル部14を開閉する開閉弁20を備え、この開閉弁20が開閉アーム部22の中途に取り付けられ、この開閉アーム部22の先端には冷水タンク8内の冷水CWから浮力を受けるフロート部24が取り付けられている。
【0026】
冷水タンク8には冷却装置12の蒸発器26が設置されている。この蒸発器26は、冷却装置12により冷却された冷媒を循環させ、この冷媒と原水Wとの熱交換によって原水Wを冷却し、冷水タンク8に冷水CWを生成させる。この冷水タンク8には温度センサ28-1が設置され、温度センサ28-1の検出出力が給水制御部30に提供され、給水制御部30が冷水温度を表す温度情報を取得する。この給水制御部30には、通信機能や制御機能を備えるコンピュータが設置されている。
【0027】
冷水タンク8には原水Wと冷水CWとを分離する分離プレート32が設置されている。この分離プレート32は、原水Wを受け止める窪み部33を備えるとともに、この窪み部33の中央開口部から温水タンク10内に延びる給水管34を備えている。温水タンク10には、原水Wが分離プレート32の窪み部33および給水管34を通して導かれる。
【0028】
温水タンク10には加熱装置としてヒータ36が設置されている。このヒータ36は、給水制御部30によって制御されて発熱する。原水Wがヒータ36の発熱によって加熱されることで、温水タンク10に温水HWを生成させる。したがって、温水タンク10およびヒータ36は温水生成部を構成している。
【0029】
この温水タンク10には温度センサ28-2が設置されている。温度センサ28-2の検出出力が給水制御部30に提供され、給水制御部30が温水温度を表す温度情報を取得する。
【0030】
この温水タンク10の頂部と冷水タンク8の底部の間にはバイパス管38が接続され、このバイパス管38を通して冷水タンク8と温水タンク10の温水HWの循環が可能である。このバイパス管38には給水制御部30によって制御されるバイパス弁40が設置されている。
【0031】
冷水タンク8の底部には冷水供給管42が接続され、温水タンク10の頂部には温水供給管44が接続されている。冷水供給管42にはその中途部に冷水電磁弁46-1が設置され、温水供給管44にはその中途部に温水電磁弁46-2が設置されている。冷水電磁弁46-1および温水電磁弁46-2は給水時に開弁される開閉弁または給水電磁弁の一例である。
【0032】
冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2は給水操作を受けて給水制御部30により開弁状態に制御される。冷水電磁弁46-1が開弁状態となると、冷水タンク8から冷水CWが冷水供給管42に流れ、冷水供給口48-1から供給される。また、温水電磁弁46-2が開弁状態となると、温水タンク10から温水HWが温水供給管44に流れ、温水供給口48-2から供給される。
【0033】
冷水電磁弁46-1の開弁時、冷水CWの供給は冷水タンク8の冷水CWの水頭圧の作用で供給される。また、温水電磁弁46-2の開弁時、温水HWの供給は冷水タンク8の冷水CWの水頭圧の作用で供給される。
【0034】
操作パネル部50は給水操作やアラート提示などに用いられる。この操作パネル部50は冷水ボタン52-1、温水ボタン52-2、情報入力・提示部54、アラート提示部56、放音部58を備える。冷水ボタン52-1は、冷水CWの給水時に操作する給水ボタンの一例であり、冷水ボタン52-1の押下で冷水供給が継続する。温水ボタン52-2は、温水HWの給水時に操作する給水ボタンの一例であり、温水ボタン52-2の押下で温水供給が継続する。
【0035】
情報入力・提示部54は、情報入力手段および情報提示手段の一例であり、水容器6の容量選択などの情報入力や、残水アラート、交換アラートまたは温水停止などを表す記号や図形などの情報提示に用いられる。
アラート提示部56は、第1アラートランプ56-1、第2アラートランプ56-2などを備える。第1アラートランプ56-1は給水制御部30の制御により温水リミットを提示する。温水リミットは温水HWの供給停止を表す。第2アラートランプ56-2は給水制御部30の制御により冷水リミットを提示する。冷水リミットは冷水CWおよび温水HWの供給停止を表す。
放音部58はたとえば、スピーカ60で構成される。この放音部58が第1アラートおよび第2アラートを疑似音声や信号音の放音で提示する。
【0036】
<ウォーターサーバ2のハードウェア>
図2は、ウォーターサーバ2のハードウェアの一例を示している。
給水制御部30はたとえば、通信機能を備えるコンピュータで構成される。この給水制御部30は、プロセッサ62、記憶部64、タイマー66、入出力部(Input/Output:I/O)68などを備える。
プロセッサ62は、たとえばCPU(Central Processing Unit )で構成され、記憶部64に記憶されているOS(Operating System)や、給水制御、原水管理、残水管理などに関する制御プログラムを実行する。
【0037】
記憶部64は、本開示のプログラムが格納される記録媒体の一例であり、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)などで構成される。この記憶部64にはOS、給水管理プログラムの他、原水管理データベース(DB)86(図4)を格納する。この記憶部64はプログラム記憶領域、収集データなどを保存するデータ記憶領域、制御プログラムおよび情報処理プログラムの演算に用いられるワークエリアとして演算領域を備える。演算領域にはRAMが用いられる。
タイマー66は、計時手段の一例であり、冷水電磁弁46-1、温水電磁弁46-2の開弁時間、給水回数、水容器6の交換回数などの計測に用いられ、取得した計時情報の記録機能を有する。
【0038】
I/O68は、給水制御部30と、情報入力・提示部54や各種機能部を接続するインターフェースの一例である。このI/O68には冷却装置12、温度センサ28-1の検出信号を取り込むセンサ回路70-1、温度センサ28-2の検出信号を取り込むセンサ回路70-2、冷水電磁弁46-1の弁駆動部72-1、温水電磁弁46-2の弁駆動部72-2、バイパス弁40の弁駆動部72-3が接続されている。
また、I/O68には冷水ボタン52-1に対応する冷水スイッチ74-1、温水ボタン52-2に対応する温水スイッチ74-2、ヒータ36を駆動するヒータ駆動部76、情報入力・提示部54のタッチパネル78およびLCD(Liquid Crystal Display)表示器80、第1アラートランプ56-1に対応するランプ駆動部82-1、第2アラートランプ56-2に対応するランプ駆動部82-2、スピーカ60を駆動するスピーカ駆動部84が接続されている。
【0039】
温度センサ28-1、28-2の各検出情報、冷水ボタン52-1または温水ボタン52-2の操作入力情報、情報入力・提示部54からの水容器6の容量情報などを含む操作入力情報がI/O68を通してプロセッサ62に取り込まれる。温度センサ28-1から取得した温度情報は、冷水タンク8の冷却制御に用いられる。温度センサ28-2から取得した温度情報は温水タンク10の加熱制御に用いられる。
プロセッサ62には温度情報や開弁時間を検出するための操作情報が取り込まれる。そして、給水制御部30はプロセッサ62の演算などの制御により、冷却装置12の冷却駆動信号、冷水電磁弁46-1、温水電磁弁46-2の開弁駆動信号、ヒータ36のヒータ駆動信号、情報入力・提示部54への情報提示信号、第1アラートランプ56-1、第2アラートランプ56-2のアラート点灯信号、スピーカ60によるアラート出力のためのアラート提示信号を生成し、I/O68から所定の機能部に出力する。
【0040】
冷却装置12は、冷却駆動信号を受け、冷水タンク8を一定の冷却温度に冷却する。
弁駆動部72-1または弁駆動部72-2が開弁制御信号を受け、冷水電磁弁46-1が冷水ボタン52-1の押下時間に対応する開弁時間を以て開弁し、同様に、温水電磁弁46-2が温水ボタン52-2の押下時間に対応する開弁時間を以て開弁する。
ヒータ駆動部76はヒータ制御信号を受けてヒータ36を発熱させ、温水タンク10を一定温度に加熱する。
【0041】
タッチパネル78およびLCD(Liquid Crystal Display)表示器80は、情報入力・提示部54の一例である。タッチパネル78は情報入力手段の一例であり、水容器6の容量選択などの情報入力に用いられる。タッチパネル78に代え、冷水スイッチ74-1、温水スイッチ74-2の同時ONや回数操作に情報入力機能を割り当てることにより、冷水スイッチ74-1、温水スイッチ74-2を情報入力手段として構成してもよい。
LCD表示器80は情報提示手段の一例であり、情報提示信号を受け、情報提示機能を以て第1アラート、第2アラート、その他、状態情報や判定結果情報などを提示する。
ランプ駆動部82-1、82-2はアラート表示信号を受け、第1アラートランプ56-1または第2アラートランプ56-2を点灯させる。
スピーカ駆動部84はアラート音声信号を受け、スピーカ60から第1アラートまたは第2アラートを表す疑似音声や信号音を出力させる。
【0042】
<ウォーターサーバ2および水容器6に設定された基準情報>
図3は、ウォーターサーバ2および水容器6に設定された基準情報を示している。
Qx: 水容器6に装填された原水量であり、ウォーターサーバ2が水容器6から受ける原水量である。
Qcw: 冷水CWを生成して貯留する冷水タンク8の容積であり、冷水量を表す。この冷水量Qcwはたとえば、2リットルである。
Qhw: 温水HWを生成して貯留する温水タンク10の容積であり、温水量を表す。温水量Qhwはたとえば、1.5リットルである。この温水量Qhwは、水容器6の新規設置の際に温水タンク10で生成され、温水HWとして供給されない。
【0043】
Qb: 温水リミットを表す冷水量であり、この冷水量Qbは冷水タンク8の残留水であるから、温水リミットの後、冷水CWの給水が可能である。この冷水量Qbはたとえば、1.5リットルである。
Qd: 冷水リミットを表す冷水量であり、この冷水量Qdは冷水CWとしての給水が可能である。この冷水量Qdはたとえば、0.2リットルである。
L0は、温水供給管44に対する水頭圧が零状態となる水位を表す。
【0044】
そして、この原水管理には以下の情報が用いられる。
Qn: 新規(原水Wが未使用で満水状態)の水容器6をウォーターサーバ2に設置した場合(新規設置)に算定される上限給水量(または上限給水量情報)であり、給水可能量を表す。したがって、冷水CWまたは温水HWの給水に寄与しないか寄与させないQhw、Qdが除かれる。
Qm: ウォーターサーバ2上で使用済の水容器6から新規(原水Wが未使用で満水状態)の水容器6に交換した場合(交換設置)に算定される上限給水量(または上限給水量情報)であり、給水可能量を表す。この場合、新規設置で装填された(Qhw+Qd)分が減じられないので、上限給水量Qnより(Qhw+Qd)分だけ多い。
【0045】
Zn: 新規(原水Wが未使用で満水状態)の水容器6をウォーターサーバ2に設置した場合(新規設置)に算定される上限残水量(または上限残水量情報)であり、給水可能量を表す。つまり、Zn=Qnである。
Zm: ウォーターサーバ2上で使用済の水容器6から新規(原水Wが未使用で満水状態)の水容器6に交換した場合(交換設置)に算定される上限残水量(または上限残水量情報)であり、給水可能量を表す。つまり、Zm=Qmである。
【0046】
Q1(t)、Q2(t)、Qt: Q1(t)は、上限給水量Qnの場合の給水量(または給水量情報)であり、冷水電磁弁46-1の開弁により冷水CW、または温水電磁弁46-2の開弁により温水HWとして給水される給水量を表し、開弁の時間tiに比例して増加する。
Q2(t)は、上限給水量Qmの場合の給水量(または給水量情報)であり、冷水電磁弁46-1の開弁により冷水CW、または温水電磁弁46-2の開弁により温水HWとして給水される給水量を表し、開弁の時間tiに比例して増加する。
給水に水頭圧を利用しているので、Qm>Qnの場合、Q1(t)≠Q2(t)となるが、Q1(t)≒Q2(t)と見做し、それらを給水量(または給水量情報)Qtとする。
【0047】
Z1(t)、Z2(t)、Zt: Z1(t)は、上限給水量Qn(=Zn)の場合の残水量(または残水量情報)であり、冷水電磁弁46-1の開弁により冷水CW、または温水電磁弁46-2の開弁により温水HWとして給水される給水量Qtを減じた水量であり、開弁の時間tiに比例して減少する。
Z2(t)は、上限給水量Qmの場合の残水量(または残水量情報)であり、冷水電磁弁46-1の開弁により冷水CW、または温水電磁弁46-2の開弁により温水HWとして給水される給水量Qtを減じた水量を表し、開弁の時間tiに比例して減少する。
給水に水頭圧を利用しているので、Qm>Qnの場合、Z1(t)≠Z2(t)となるが、Z1(t)≒Z2(t)と見做し、それらを残水量(または残水量情報)Ztとする。
【0048】
qn、qm、q: qnは、上限給水量Qnの場合に、開弁により冷水CWが冷水電磁弁46-1を流れる通過流量(または通過流量情報)、または開弁により温水HWが温水電磁弁46-2を流れる通過流量(または通過流量情報)である。
qmは、上限給水量Qmの場合に、開弁により冷水CWが冷水電磁弁46-1を流れる通過流量(または通過流量情報)、または開弁により温水HWが温水電磁弁46-2を流れる通過流量(または通過流量情報)である。
給水に水頭圧を利用しているので、Qm>Qnの場合、qn≠qmであるが、Q1(t)≒Q2(t)と見做し、qn≒qmとなり、それらを通過流量(または通過流量情報)qとする。
【0049】
ti: 給水時、たとえば一回の給水のために冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2を開弁させて給水に要した時間である。
to: 冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の各開弁の時間tiの積算時間である開弁時間(または開弁時間情報)を表す。給水に要した時間ti(i=1~N)でN回の給水があったとすれば、to=t1+t2+・・・+tNである。
【0050】
<冷水電磁弁46-1、温水電磁弁46-2の開弁時の通過流量qの算定>
冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の開弁による冷水CWまたは温水HWの通過流量qは水頭圧に依存する。つまり、原水量Qxに比例し、原水量Qxの水位が低下すれば、冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の開弁時の開度が同一であっても、通過流量qが減少することになる。
そこで、通過流量qnは、上限給水量Qnおよび開弁時間toを用いて式(1)から算定できる。
qn=Qn/to ・・・(1)
また、通過流量qmは、上限給水量Qmおよび開弁時間toを用いて式(2)から算定できる。
qm=Qm/to ・・・(2)
【0051】
<給水量Qtおよび残水量Ztの算定>
給水量Qtは、通過流量qおよび冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の開弁時間tiにより、式(3)から求めることができる。
Qt=q×ti ・・・(3)
水容器6の新規設置の場合、残水量Z1(t)は、上限給水量Qnおよび給水量Qtにより、式(4)から求めることができる。
Z1(t)=Qn-Qt ・・・(4)
また、水容器6の交換設置の場合、残水量Z2(t)は、上限給水量Qmおよび給水量Qtにより、式(5)から求めることができる。
Z2(t)=Qm-Qt ・・・(5)
【0052】
<原水管理DB86>
図4は、原水管理に用いられる原水管理DB86の一例を示している。この原水管理DB86は原水管理ファイル88を有する。この原水管理ファイル88には水容器容量情報部90、設置・交換情報部92、上限給水量情報部94、冷水タンク容量情報部96、温水タンク容量情報部98、冷水タンク残留量設定情報部100、電磁弁通過流量情報部102、開弁時間情報部104、給水量情報部106、残水量情報部108、残水量補正情報部110、第1アラート閾値情報部112、第2アラート閾値情報部114、水容器交換情報部115、履歴情報部116が設定されている。
【0053】
水容器容量情報部90には、ウォーターサーバ2に用いられる水容器6の容量情報が格納される。水容器6にはたとえば、8リットル、10リットル、12リットルなどの容量のものを選択して利用できるので、水容器容量情報部90に選択可能なまたは選択された水容器6の容量情報が格納される。
設置・交換情報部92には、水容器6の新規設置またはその交換設置などを表すたとえば、時期情報などが格納される。
【0054】
上限給水量情報部94には、新規設置された水容器6または交換設置された水容器6による上限給水量を表す上限給水量情報が格納される。この上限給水量情報部94には新規設置時上限給水量情報部94-1、交換設置時上限給水量情報部94-2が設定されている。新規設置時上限給水量情報部94-1には、水容器6の新規設置時の上限給水量Qnを表す水量情報が格納される。交換設置時上限給水量情報部94-2には、水容器6の交換設置時の上限給水量Qmを表す水量情報が格納される。
【0055】
冷水タンク容量情報部96には、冷水タンク8に収容される冷水CWの収容容量を表す容量情報が格納される。
温水タンク容量情報部98には、温水タンク10に収容される温水HWの収容容量を表す容量情報が格納される。
冷水タンク残留量設定情報部100には、冷水タンク8に設定される冷水CWの残留量を表す残水設定情報が格納される。
電磁弁通過流量情報部102には、冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の開弁時に通過する冷水CWまたは温水HWの通過流量qを表す流量情報が格納される。
【0056】
開弁時間情報部104には、冷水ボタン52-1または温水ボタン52-2の押下時間に対応する冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の開弁時間を表す開弁時間情報が格納される。
給水量情報部106には冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の開弁による給水量を表す給水量情報が格納される。この給水量情報部106には冷水量情報部106-1、温水量情報部106-2が設定されている。冷水量情報部106-1には冷水電磁弁46-1の開弁による冷水CWの給水量を表す給水量情報が格納される。温水量情報部106-2には温水電磁弁46-2の開弁による温水HWの給水量を表す給水量情報が格納される。
【0057】
残水量情報部108には、上限給水量情報から給水量情報を減じて得られる残水量を表す残水量情報が格納される。
残水量補正情報部110には、第1アラート情報や第2アラート情報の生成精度を高めるために用いられる補正情報であり、給水量情報や残水量情報の補正情報が格納される。
第1アラート閾値情報部112には、温水リミットの判定に用いられる第1アラート閾値を表す閾値情報が格納される。
第2アラート閾値情報部114には、冷水リミットの判定に用いられる第2アラート閾値を表す閾値情報が格納される。
水容器交換情報部115には、第1アラートの生成後、温水HWの給水や、一定量以上の冷水CWの給水量に基づき、水容器6の交換を判定したとき、その判定情報などを格納する。
履歴情報部116には、水容器6の新規設置またはその交換履歴、給水量や残水量の演算履歴、アラート履歴、アラート解除履歴など、各種履歴情報が格納される。
【0058】
<原水管理システム118>
図5は、給水制御部30に搭載された原水管理システム118の一例を示している。この原水管理システム118は冷温水制御・給水制御部120、上限給水量情報取得部122、給水量算定部124、残水量算定部126、残水量判定部128、アラート情報生成部130、水容器交換判定部132、上限給水量情報切替え部134、情報提示制御部135、情報記録制御部136などを備える。
【0059】
冷温水制御・給水制御部120は冷却制御、加熱制御、冷水または温水の給水制御などを行う。冷却制御では、温度センサ28-1の検出温度情報を受け、冷却装置12を制御し、冷水タンク8の冷却を制御する。加熱制御では、温度センサ28-2の検出温度情報を受け、ヒータ駆動部76を通してヒータ36の発熱温度を制御し、温水タンク10の加熱温度を制御する。冷水CWの給水制御では、冷水ボタン52-1の操作(たとえば、押下)時間に応じて冷水スイッチ74-1を閉じ、冷水電磁弁46-1の開弁時間を制御する。また、温水HWの給水制御では、温水ボタン52-2の操作(たとえば、押下)時間に応じて温水スイッチ74-2を閉じ、温水電磁弁46-2の開弁時間を制御する。
【0060】
上限給水量情報取得部122は、情報入力・提示部54から入力される水容器6の容量情報を用いて新規設置時には上限給水量Qn、交換設置時には上限給水量Qmを表す上限給水量情報を取得する。
【0061】
給水量算定部124は、冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の開弁時間と通過流量qを用いて給水量Qtを算定する。したがって、この給水量算定部124には開弁時間情報取得部137、通過流量情報取得部138および給水量演算部139が含まれる。開弁時間情報取得部137は、冷温水制御・給水制御部120から冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の開弁時間情報を取得する。通過流量情報取得部138は原水管理DB86に格納されている冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の単位時間当たりの通過流量qを表す通過流量情報を取得する。給水量演算部139は、既述の開弁時間toと通過流量qを用いて冷水CWまたは温水HWの給水量Qtを演算する。したがって、給水量算定部124がその演算結果である給水量情報を取得する。
【0062】
残水量算定部126は、上限給水量情報取得部122で取得した上限給水量情報と、給水量算定部124で算定した給水量情報を用いて残水量を算定し、この残水量を表す残水量情報を取得する。
残水量判定部128は、原水管理DB86から第1アラート閾値情報および第2アラート閾値情報を取得し、残水量が第1アラート閾値または第2アラート閾値に達したかを判定し、その判定結果情報を取得する。
アラート情報生成部130は、残水量判定部128の判定結果に基づき、第1アラート情報または第2アラート情報を生成する。
【0063】
水容器交換判定部132は、第1アラート情報の生成後、第2アラート情報の生成前、温水HWの給水量や冷水CWの給水量を監視し、水容器6が交換されたか否かを判定し、その判定情報を出力する。
上限給水量情報切替え部134は、水容器交換判定部132から水容器6の交換判定情報を受け、上限給水量情報取得部122が取得している上限給水量情報Qnから上限給水量情報Qmへの変更を行う。ウォーターサーバ2のメンテナンスなどで上限給水量情報Qmが解除された場合には上限給水量情報Qnが設定される。
情報提示制御部135は、上限給水量情報取得部122から上限給水量情報、アラート情報生成部130が作成した第1アラートまたは第2アラートを表すアラート情報を取得し、情報入力・提示部54に提供する。
そして、情報記録制御部136は、上限給水量情報、残水量情報、アラート情報などを受け、これらを原水管理DB86に格納する。
【0064】
<冷水タンク8および温水タンク10の空状態、温水リミットおよび冷水リミット>
図6のAは冷水タンク8および温水タンク10の空状態、Bは温水リミットの状態、Cは冷水リミットの状態を示している。
水容器6の新規設置前、図6のAに示すように、冷水タンク8および温水タンク10は空状態である。
水容器6の原水Wが枯渇すると、図6のBに示すように、温水リミットの状態となり、温水HWの給水が停止される。つまり、冷水CWの水位が分離プレート32の底面以下に低下した状態である。この場合、冷水CWの給水は可能である。
冷水量Qd(図3)に低下すると、図6のCに示すように、冷水リミットの状態となり、冷水CWの給水が停止される。
【0065】
<水容器6の新規設置時または交換設置時の状態>
図7のAは、冷水タンク8および温水タンク10の空状態から満水状態への移行を示している。
水容器6の新規設置時、冷水タンク8および温水タンク10は空状態であるから、水容器6からの原水Wの導水によって冷水タンク8および温水タンク10が満水状態になる。このとき、水容器6の原水Wの水位は、冷水タンク8および温水タンク10に原水Wが流れ込んだ分だけ満水時の水位である原水位Lwから低下する。
原水量Qxから温水タンク10を満水状態にする温水量Qhwが温水タンク10に流れ込み、冷水タンク8を満水状態にする冷水量Qcwが冷水タンク8に流れ込むので、水容器6の破線で示す原水位Lwが、(Qhw+Qcw)分だけ低下する。冷水タンク8の容積を2リットル、温水タンク10の容積を1.5リットルとし、水容器6の原水量を12リットルとすれば、3.5リットル分だけの水位低下となり、残水量は8.5リットルとなる。
【0066】
図7のBは、温水リミットからの満水状態を示している。
水容器6を温水リミットで交換した場合、温水タンク10には温水量Qhw、冷水タンク8には冷水量Qbが残留している。水容器6から冷水タンク8に冷水量(Qcw-Qb)分が冷水タンク8に流れ込むので、水容器6の破線で示す原水位Lwが、冷水量(Qcw-Qb)分だけ低下する。Qbを1.5リットルとすれば、0.5リットル分だけの水位低下となり、水容器6の残水量は11.5リットルとなる。
【0067】
図7のCは、冷水リミットからの満水状態を示している。
水容器6を冷水リミットで交換した場合、温水タンク10には温水量Qhw、冷水タンク8には冷水量Qdが残留している。水容器6から冷水タンク8に冷水量(Qcw-Qd)分が冷水タンク8に流れ込むので、水容器6の破線で示す原水位Lwが、冷水量(Qcw-Qd)分だけ低下する。Qdを0.2リットルとすれば、1.8リットル分だけの水位低下となり、水容器6の残水量は10.2リットルとなる。
【0068】
<原水Wの供給規制>
図8のAは、原水Wの供給状態を示している。水容器6が設置されると、水容器6の原水Wが重力を受けて冷水タンク8側に流れ込む。
この原水Wは、図8のAに示すように、弁機構18の開閉弁20を押し下げる。開閉弁20を通過した原水Wは、分離プレート32の窪み部33に落下し、給水管34の給水孔35の周囲に開口された複数の通水孔37から冷水タンク8に流れ込み、一部の原水Wは給水孔35から給水管34を通して温水タンク10に流れ込む。
【0069】
冷水タンク8の水位が図8のBに示すように、分離プレート32に達すると、通水孔37が原水Wで塞がれる。これにより、原水Wは分離プレート32の給水管34を通して一気に温水タンク10に導かれる。
温水タンク10が満水状態になると、冷水タンク8の給水が支配的となり、冷水タンク8の水位が上昇する。
この水位上昇によりフロート部24が浮力を受けて弁機構18の開閉弁20が上昇し、開閉弁20によって給水ノズル部14が閉じられ、原水Wの供給が停止される。
そして、冷水タンク8の水位は、水容器6から原水Wの給水がある限り、この上限水位に維持される。
【0070】
<水容器6の新規設置および交換設置と給水量Qtの推移>
図9および図10は、横軸に時間t、縦軸に残水量Ztを取り、冷水CWまたは温水HWの給水による残水量Ztの減少を示している。
【0071】
<水容器6の交換設置パターン1(水容器6が時点t2で交換された場合)>
図9において、時点t0ないしt2の期間T1は、水容器6を新規設置した場合の残水量Ztの推移を示す。
時点t0は、図7のAに示す満水状態からの給水時点である。上限給水量をQnとすれば、上限給水量Qnは、式(6)で表すことができる。
Qn=Qx-(Qhw+Qd) ・・・(6)
上限給水量Qnには温水リミットを表す時点t1から、冷水リミットを表す時点t2の給水量(Qb―Qd)が含まれる。したがって、温水リミットの時点t1から冷水リミットの時点t2の時間において、水容器6の交換がなければ、冷水タンク8に残留する冷水量(Qb―Qd)から冷水CWの給水が可能である。
【0072】
時点t2で水容器6の交換が行われたとすれば、時点t2ないし時点t4の期間T2における水容器6の交換後の残水量Ztの推移は次のようになる。
時点t2は、図7のBに示す満水状態からの給水時点である。このとき上限給水量Qmは、式(7)で表すことができる。
Qm=Qn+(Qhw+Qd)=Qx ・・・(7)
つまり、水容器6の交換時点t2には、温水タンク10が既に温水HWで満水状態に維持され、かつ、冷水タンク8に冷水量Qdが維持されている。この結果、上限給水量Qmには上限給水量Qnに温水量Qhwと冷水量Qdが加わることになる。したがって、上限給水量Qmは原水量Qxと等しい。
【0073】
<水容器6の交換設置パターン2(水容器6が時点t1で交換された場合)>
図10に示すように、時点t1で水容器6が交換されると、時点t1-t2の時間だけ期間T1が短縮され、その分だけ期間T2が延長される。
このとき、上限給水量Qmは、時点t2で水容器6を交換した場合より、冷水量(Qb-Qd)分だけ増加することになり、この場合の上限給水量Qmは式(8)で表すことができる。
Qm=Qn+(Qhw+Qd)+(Qb-Qd)
=Qx+(Qb-Qd) ・・・(8)
つまり、水容器6の交換時点が時点t1の場合より残水量Ztが増加する。
【0074】
<水容器6の交換設置パターン3(水容器6が時点t1を超え、時点t2未満で交換された場合)>
時点t1-t2の間の時点に応じた残水量が加わった上限給水量Qmとなる。また冷水タンク8に、冷水CWが冷水量Qdよりも多く残留しているので、時点t2で水容器6を交換した場合よりも温水リミットが開始した冷水量Qbまで回復する時間が早く、温水HWの供給開始が迅速化する。
【0075】
<残水量Z1(t)の推移、判定、アラート情報の生成>
図11は、給水量Q1(t)および残水量Z1(t)の推移、判定、アラート情報の生成を示している。
残水量Z1(t)は、図11のAに示すように、給水量Q1(t)の増加に従って減少する。t1は第1アラート情報Ar1xの生成時点、t2は第2アラート情報Ar2xの生成時点を表す。
この残水量Z1(t)に対し、第1の残水量閾値または残水量閾値情報として第1アラート閾値Zth1、第2の残水量閾値または残水量閾値情報として第2アラート閾値Zth2が設定されている。第1アラート閾値Zth1は冷水量Qb、第2アラート閾値Zth2は冷水量Qdに相当する。
【0076】
残水量Z1(t)が第1アラート閾値Zth1以下に低下すると、図11のBに示すように、第1アラート情報Ar1xが生成される。この第1アラート情報Ar1xにより、図11のCに示すように、第1アラートランプ56-1の点灯、その疑似音声、アラート表示などを含む第1アラート情報Ar1yが出力される。
残水量Z1(t)が第2アラート閾値Zth2以下に低下すると、図11のDに示すように、第2アラート情報Ar2xが生成される。この第2アラート情報Ar2xにより、図11のEに示すように、第2アラートランプ56-2の点灯、その疑似音声、アラート表示などを含む第2アラート情報Ar2yが出力される。
そして、第1アラート情報Ar1xの生成後、第2アラート情報Ar2xの生成前に、水容器6が交換されると、第2アラート情報Ar2xの生成および第2アラート情報Ar2yの提示の解除が行われた旨の表示が出力される。
【0077】
<残水量Z2(t)の推移、判定、アラート情報の生成>
図12は、給水量Q2(t)および残水量Z2(t)の推移、判定、アラート情報の生成を示している。
残水量Z2(t)は、図12のAに示すように、給水量Q2(t)の増加に従って減少する。t3は第1アラート情報Ar1xの生成時点、t4は第2アラート情報Ar2xの生成時点を表す。
この残水量Z2(t)に対し、第1アラート閾値Zth1、第2アラート閾値Zth2が設定されている。第1アラート閾値Zth1は冷水量Qb、第2アラート閾値Zth2は冷水量Qdに相当する。
【0078】
残水量Z2(t)が第1アラート閾値Zth1以下に低下すると、図12のBに示すように、第1アラート情報Ar1xが生成される。この第1アラート情報Ar1xにより、図12のCに示すように、第1アラートランプ56-1の点灯、その疑似音声、アラート表示などを含む第1アラート情報Ar1yが出力される。
残水量Z2(t)が第2アラート閾値Zth2以下に低下すると、図12のDに示すように、第2アラート情報Ar2xが生成される。この第2アラート情報Ar2xにより、図12のEに示すように、第2アラートランプ56-2の点灯、その疑似音声、アラート表示などを含む第2アラート情報Ar2yが出力される。
そして、第1アラート情報Ar1xの生成後、第2アラート情報Ar2xの生成前に、水容器6が交換されると、同様に、第2アラート情報Ar2xの生成および第2アラート情報Ar2yの提示の解除が行われた旨の表示が出力される。
【0079】
<アラート情報などの提示>
図13は、初期設定画面およびアラート情報の提示を示している。
水容器6の新規設置または交換設置時、図13のAに示すように、情報入力・提示部54に初期設定画面140が提示される。この初期設定画面140には水容器容量を表す容量選択部142、決定ボタン部144、キャンセルボタン部146が表示される。ユーザは、該当する水容器容量を選択し、決定ボタン部144をタッチすればよい。入力ミスや再設定にはキャンセルボタン部146をタッチすればよい。
【0080】
第1アラート情報Ar1xが生成されると、図13のBに示すように、情報入力・提示部54の第1アラートランプ56-1が点灯する。この点灯状態は連続点灯、断続点灯、着色点灯のいずれでもよく、または2以上の組合せでもよい。
第2アラート情報Ar2xが生成されると、図13のCに示すように、第2アラートランプ56-2が点灯する。この点灯状態は連続点灯、断続点灯、または着色点灯のいずれでもよく、または2以上の組合せでもよい。
【0081】
第1アラート情報Ar1xが生成されると、図13のDに示すように、情報入力・提示部54に第1アラート提示画面148が提示される。この第1アラート提示画面148では、温水リミットを表すたとえば、「温水は使用できませんが、冷水は使用できます。新しい水容器に交換すれば、温水は使用できます。」などを提示すればよい。
第2アラート情報Ar2xが生成されると、図13のEに示すように、情報入力・提示部54に第2アラート提示画面150が提示される。この第2アラート提示画面150では、冷水リミットを表すたとえば、「冷水および温水は使用できません。新しい水容器に交換して下さい。」などを提示すればよい。
【0082】
そして、水容器6の交換後、図13のFに示すように、情報入力・提示部54に交換情報提示画面152が提示される。水容器6の交換後、第2アラート情報Ar2xの生成は不要であるから、第2アラート情報Ar2xの生成を解除した旨の表示として、「新しい水容器に交換されました。正常に動作しています。」などを提示すればよい。
【0083】
<原水管理の処理工程>
図14は、第一の実施の形態に係る原水管理の処理工程を示している。この処理工程は、本開示の原水管理の方法、プログラム初期設定およびアラート情報の提示を示している。
この処理工程には、水容器6の新規設置または交換設置の判定(S101)、上限給水量情報Qn、Qmの取得(S102)、第1アラート閾値Zth1および第2アラート閾値Zth2の取得(S103)、開弁時間情報の取得(S104)、通過流量情報qの取得(S105)、給水量情報Q1(t)、Q2(t)の算定(S106)、残水量情報Z1(t)、Z2(t)の算定(S107)、残水量情報Z1(t)、Z2(t)の判定(S108)、残水量情報Z1(t)またはZ2(t)と第1アラート閾値Zth1の対比(S109)、第1アラート情報Ar1xの生成(S110)、残水量情報Z1(t)または残水量情報Z2(t)とアラート閾値Zth2の対比(S111)、第2アラート情報Ar2xの生成(S112)、情報の提示(S113)、情報の記録(S114)が含まれる。
【0084】
水容器6の新規設置または交換設置の判定(S101): 給水制御部30はユーザ操作による水容器6の新規設置または交換設置を受け、水容器6の新規設置または交換設置を判定する。
上限給水量情報Qn、Qmの取得(S102): 上限給水量情報取得部122が情報入力・提示部54からの情報入力または原水管理DB86により上限給水量情報Qn、Qmを取得する。
第1アラート閾値Zth1、第2アラート閾値Zth2の取得(S103): 残水量判定部128が原水管理DB86により第1アラート閾値Zth1、第2アラート閾値Zth2を取得する。
【0085】
開弁時間情報の取得(S104): 開弁時間情報取得部137が冷温水制御・給水制御部120より冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の開弁時間情報を取得する。
通過流量情報qの取得(S105): 通過流量情報取得部138が原水管理DB86より冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の通過流量情報を取得する。
【0086】
給水量情報Q1(t)、Q2(t)の算定(S106): 給水量演算部139が開弁時間情報および通過流量情報を用いて既述の式(3)により給水量Q1(t)、Q2(t)を算定する。
残水量情報Ztの算定(S107): 残水量算定部126は上限給水量情報Qn、Qmおよび給水量Qtを用いて残水量情報Z1(t)または残水量情報Z2(t)を算定する。
残水量情報Z1(t)、Z2(t)の判定(S108): 残水量判定部128は、第1アラート閾値Zth1、第2アラート閾値Zth2の何れかを用いて残水量情報Z1(t)または残水量情報Z2(t)の判定を行う。
【0087】
残水量情報Z1(t)または残水量情報Z2(t)と第1アラート閾値Zth1との対比(S109): 残水量判定部128は、水容器6が新規設置の場合であれば、残水量情報Z1(t)と第1アラート閾値Zth1の対比を行い、水容器6が交換設置であれば、残水量情報Z2(t)と第1アラート閾値Zth1の対比を行う。
第1アラート情報Ar1xの生成(S110): Z1(t)≦Zth1またはZ2(t)≦Zth1であれば(S109のYES)、アラート情報生成部130が第1アラート情報Ar1xを生成する。
【0088】
残水量情報Z1(t)または残水量情報Z2(t)と第2アラート閾値Zth2との対比(S111): 残水量判定部128は、水容器6が新規設置の場合であれば、残水量情報Z1(t)と第2アラート閾値Zth2の対比を行い、水容器6が交換設置であれば、残水量情報Z2(t)と第2アラート閾値Zth2の対比を行う。
第2アラート情報Ar2xの生成(S112): Z1(t)≦Zth2またはZ2(t)≦Zth2であれば(S111のYES)、アラート情報生成部130が第2アラート情報Ar2xを生成する。
【0089】
情報の提示(S113): 情報提示制御部135が第1アラート情報Ar1xまたは第2アラート情報Ar2xを取得し、第1アラート情報Ar1yまたは第2アラート情報Ar2yを情報入力・提示部54に提示する。
情報の記録(S114): 情報記録制御部136が上限給水量情報取得部122、給水量演算部139、残水量算定部126、残水量判定部128、アラート情報生成部130、情報提示制御部135から取得情報や算出情報の提供を受け、原水管理DB86に格納して記録する。
【0090】
<第一の実施の形態の効果>
第一の実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1)給水量が第1アラートにより温水リミットに到達したこと、第2アラートにより冷水リミットに到達したことを告知でき、ユーザがウォーターサーバ2の動作状態を容易に知ることができ、水容器6の交換管理が軽減される。
(2)ユーザは第1アラートから第2アラートの告知までに水容器6を交換すればよく、水容器6の原水レベルを目視確認するなど、水容器6の交換時期に注意を払う必要がなく、ウォーターサーバ2の利便性を高めることができる。
(3)第1アラートから第2アラートまでの期間で冷水CWの給水が可能であることをユーザに認識させて冷水CWを使用させることでき、有益である。
(4)ユーザに第1アラートで水容器6の交換を促すことができ、その時点で水容器6の交換を行えば、冷水タンク8内の冷水温度に変動を来すことがなく、冷水温度の安定化を図ることができる。
(5)冷水CWまたは温水HWによる給水量Qtや残水量Ztを自動で算定でき、ユーザは残水量の推移に注意を払う必要がなく、ウォーターサーバの利便性が高められる。
【0091】
〔第二の実施の形態〕
第一の実施の形態では、上限給水量Qn、Qmおよび給水量Qtを用いて残水量Ztを算定し、この残水量Ztを用いて原水管理を行っているが、第二の実施の形態では給水量Qtを用いて原水管理を行っている。
図15は、第二の実施の形態に係る原水管理システム118の一例を示している。
この第二の実施の形態に係る原水管理システム118は第一の実施の形態と同様に、冷温水制御・給水制御部120、上限給水量情報取得部122、給水量算定部124、アラート情報生成部130、水容器交換判定部132、上限給水量情報切替え部134、情報提示制御部135、情報記録制御部136を備えるとともに、残水量算定部126および残水量判定部128に代えて給水量判定部154などを備えている。
給水量判定部154は、給水量算定部124から給水量情報を取得し、閾値情報との対比により給水量を判定する。その他の機能部は第一の実施の形態と同様であるので、その説明を割愛する。
【0092】
<給水量Q1(t)の推移、判定、アラート情報の生成>
図16は、水容器6を新規設置した場合の給水量Qtの推移、判定、アラート情報の生成を示している。
給水量Q1(t)は、図16のAに示すように、給水に従って増加する。t1は第1アラート情報Ar1xの生成時点、t2は第2アラート情報Ar2xの生成時点を表す。
この給水量Q1(t)に対し、第1の給水量閾値または給水閾値情報として第1アラート閾値Qth1、第2の給水量閾値または給水閾値情報として第2アラート閾値Qth2が設定されている。第1アラート閾値Qth1は冷水タンク8の残水量が冷水量Qbになるまでの給水量、第2アラート閾値Qth2は冷水タンク8の残水量が冷水量Qdになるまでの給水量に相当する。
【0093】
給水量Q1(t)が第1アラート閾値Qth1以上に達すると、図16のBに示すように、第1アラート情報Ar1xが生成される。この第1アラート情報Ar1xにより、図16のCに示すように、第1アラートランプ56-1の点灯、その疑似音声、アラート表示などを含む第1アラート情報Ar1yが出力される。
給水量Q1(t)が第2アラート閾値Qth2以上に達すると、図16のDに示すように、第2アラート情報Ar2xが生成される。この第2アラート情報Ar2xにより、図16のEに示すように、第2アラートランプ56-2の点灯、その疑似音声、アラート表示などを含む第2アラート情報Ar2yが出力される。
そして、第1アラート情報Ar1xの生成後、第2アラート情報Ar2xの生成前に、水容器6が交換されると、第2アラート情報Ar2xの生成および第2アラート情報Ar2yの提示の解除が行われた旨の表示を出力してもよい。
【0094】
<給水量Q2(t)の推移、判定、アラート情報の生成>
図17は、水容器6を交換設置した場合の給水量Q2(t)の推移、判定、アラート情報の生成を示している。
給水量Q2(t)は、図17のAに示すように、給水に従って増加する。t3は第1アラート情報Ar1xの生成時点、t4は第2アラート情報Ar2xの生成時点を表す。
この給水量Q2(t)に対し、第1アラート閾値Qth1、第2アラート閾値Qth2が設定されている。第1アラート閾値Qth1は冷水タンク8の残水量が冷水量Qbになるまでの給水量、第2アラート閾値Qth2は冷水タンク8の残水量が冷水量Qdになるまでの給水量に相当する。
【0095】
給水量Q2(t)が第2アラート閾値Qth2以上に増加すると、図17のBに示すように、第1アラート情報Ar1xが生成される。この第1アラート情報Ar1xにより、図17のCに示すように、第1アラートランプ56-1の点灯、その疑似音声、アラート表示などを含む第1アラート情報Ar1yが出力される。
給水量Q2(t)が第2アラート閾値Qth2以上に達すると、図17のDに示すように、第2アラート情報Ar2xが生成される。この第2アラート情報Ar2xにより、図17のEに示すように、第2アラートランプ56-2の点灯、その疑似音声、アラート表示などを含む第2アラート情報Ar2yを出力される。
そして、第1アラート情報Ar1xの生成後、第2アラート情報Ar2xの生成前に、水容器6が交換されると、同様に、第2アラート情報Ar2xの生成および第2アラート情報Ar2yの提示の解除が行われた旨を表示してもよい。
【0096】
<原水管理の処理工程>
図18は、第二の実施の形態に係る原水管理の処理工程を示している。この処理工程は、本開示の原水管理の方法、プログラム初期設定およびアラート情報の提示を示している。
この処理工程には、水容器6の新規設置または交換設置の判定(S201)、第1アラート閾値Qth1および第2アラート閾値Qth2の取得(S202)、開弁時間情報の取得(S203)、通過流量情報qの取得(S204)、給水量情報Q1(t)、Q2(t)の算定(S205)、給水量情報Q1(t)、Q2(t)の判定(S206)、給水量情報Q1(t)または給水量情報Q2(t)と第1アラート閾値Qth1との対比(S207)、第1アラート情報Ar1xの生成(S208)、給水量情報Q1(t)または給水量情報Q2(t)と第2アラート閾値Qth2との対比(S209)、第2アラート情報Ar2xの生成(S210)、情報の提示(S211)、情報の記録(S212)が含まれる。
【0097】
水容器6の新規設置または交換設置の判定(S201): 給水制御部30はユーザ操作による水容器6の新規設置または交換設置を受け、水容器6の新規設置または交換設置を判定する。
第1アラート閾値Qth1および第2アラート閾値Qth2の取得(S202): 給水量判定部154が原水管理DB86により第1アラート閾値Qth1および第2アラート閾値Qth2を取得する。
【0098】
開弁時間情報の取得(S203): 開弁時間情報取得部137が冷温水制御・給水制御部120より冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の開弁時間情報を取得する。
通過流量情報qの取得(S204): 通過流量情報取得部138が原水管理DB86より冷水電磁弁46-1または温水電磁弁46-2の通過流量情報を取得する。
【0099】
給水量情報Q1(t)、Q2(t)の算定(S205): 給水量演算部139が開弁時間情報および通過流量情報を用いて既述の式(3)により給水量Q1(t)、Q2(t)を算定する。
給水量情報Q1(t)、Q2(t)の判定(S206): 給水量判定部154は、第1アラート閾値Qth1および第2アラート閾値Qth2を用いて給水量情報Q1(t)または給水量情報Q2(t)の判定を行う。
【0100】
給水量情報Q1(t)または給水量情報Q2(t)と第1アラート閾値Qth1との対比(S207): 給水量判定部154は、水容器6が新規設置の場合であれば、給水量情報Q1(t)と第1アラート閾値Qth1の対比を行い、水容器6が交換設置であれば、給水量情報Q2(t)と第1アラート閾値Qth1の対比を行う。
第1アラート情報Ar1xの生成(S208): Q1(t)≧Qth1またはQ2(t)≧Qth1であれば(S207のYES)、アラート情報生成部130が第1アラート情報Ar1xを生成する。
【0101】
給水量情報Q1(t)と第2アラート閾値Qth2の対比または給水量情報Q2(t)と第2アラート閾値Qth2の対比(S209): 残水量判定部128は、水容器6が新規設置の場合であれば、給水量情報Q1(t)と第2アラート閾値Qth2の対比を行い、水容器6が交換設置であれば、給水量情報Q2(t)と第2アラート閾値Qth2の対比を行う。
第2アラート情報Ar2xの生成(S210): Q1(t)≧Qth2またはQ2(t)≧Qth2であれば(S209のYES)、アラート情報生成部130が第2アラート情報Ar2xを生成する。
【0102】
情報の提示(S211): 情報提示制御部135が第1アラート情報Ar1xまたは第2アラート情報Ar2xを取得し、情報入力・提示部54に提示する。
情報の記録(S212): 情報記録制御部136が上限給水量情報取得部122、給水量演算部139、給水量算定部124、給水量判定部154、アラート情報生成部130、情報提示制御部135から取得情報や算出情報の提供を受け、原水管理DB86に格納する。
【0103】
<水容器6の交換判定>
図19は、水容器6の交換判定の処理工程を示している。この処理工程は、本開示の原水管理の方法、プログラム初期設定およびアラート情報の提示を示している。
この処理工程には、水容器6の交換の判定モードの契機(S301)、水容器6の交換の判定モード(S302)、水容器6の交換の判定モードの継続判断(S303)、温水HWの給水判定(S304)、水容器6の交換情報の作成(S305)、冷水CWの給水量判定(S306)、情報の提示(S307)、情報の記録(S308)などが含まれる。
【0104】
水容器6の交換の判定モードの契機(S301): 水容器交換判定部132は、判定時点の契機として、第1アラート情報Ar1xの生成か否かを判定する。(S301)
水容器6の交換の判定モード(S302): 第1アラート情報Ar1xの生成があれば(S301のYES)、水容器6の交換の判定モード(S302)に移行する。
水容器6の交換の判定モードの継続判断(S303): 第2アラート情報Ar2xの生成前かを判定する(S303)。第2アラート情報Ar2xが生成されていれば、水容器6の交換がアラートを以て指示されるので、この判定モードを解除する。
【0105】
温水HWの給水判定(S304): 第1アラート情報Ar1xの生成後、第2アラート情報Ar2xの生成前であれば、水容器交換判定部132が給水量演算部139からの演算出力情報を受け、温水HWの給水の有無を判定する。なお、この給水判定について、たとえば、上限給水量Qn、または上限給水量Qmを超えた給水量となっても、温水ボタン52-2のON情報または温水電磁弁46-2の開弁情報または開弁時間情報を検知して、給水有りと判定してよい。
水容器6の交換情報の生成(S305): 温水HWの給水があれば(S304のYES)、この給水は温水リミット後の温水HWの給水であるから(S304のYES)、水容器交換判定部132は、水容器6の交換があったものと判定し、その判定結果などの交換情報を生成する(S305)。
【0106】
冷水CWの給水量判定(S306): 温水HWの給水がなければ(S304のNO)、水容器交換判定部132が給水量演算部139からの演算出力情報を受け、冷水CWの給水量が所定給水量以上かを判定する。
温水リミット後の冷水CWの給水は可能であるがたとえば、Qb-Qdを超える冷水CWの給水量が確認されれば(S306のYES)、水容器交換判定部132は、水容器6の交換があったものと判定し、その判定結果情報を生成する(S305)。
情報の提示(S307): 水容器交換判定部132は水容器6の交換情報を情報入力・提示部54に提供し、情報入力・提示部54に交換情報提示画面152(図13のF)を提示する。
情報の記録(S308): 水容器交換判定部132は水容器6の交換情報などの情報を原水管理DB86に格納して記録する。
【0107】
<第二の実施の形態の効果>
第二の実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1)給水量Qtのみの管理で原水管理が可能となるので、残水量Ztの演算を回避することができる。
(2)水容器6の交換をウォーターサーバ2側で自動判定して上限給水量情報QnからQmへ変更できるので、給水量算定や残水量算定を精度良く行うことができる。
(3)その他、原水管理に関し、第一の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0108】
〔第三の実施の形態〕
図20は、第三の実施の形態に係る原水管理システム118の水容器交換判定部132の一例を示している。この第三の実施の形態において、第一または第二の実施の形態と同一部分には同一符号を付してある。
この水容器交換判定部132には、給水量情報取得部156、閾値情報取得部158、給水量判定部160、温水判定部162、冷水判定部164、交換情報生成部166などが含まれる。
給水量情報取得部156は給水量演算部139(図5または図15)から給水量情報を取得する。閾値情報取得部158は、原水管理DB86から第1および第2の給水閾値情報を取得する。給水量判定部160は、給水量情報、第1および第2の給水閾値情報を用いて給水量が第1の給水閾値以上か否か、第2の給水閾値未満か否かを判定する。この給水量判定部160には既述の給水量判定部154を用いてもよい。
【0109】
温水判定部162は給水量判定部160の判定結果を受け、給水量が第1の給水閾値以上に達した後、温水HWが給水されたかにより水容器6の交換を判定する。
冷水判定部164は給水量判定部160の判定結果を受け、給水量が第1の給水閾値以上に達した後、冷水CWの給水量が所定給水量以上であるかにより水容器6の交換を判定する。
交換情報生成部166は、温水判定部162の判定結果または冷水判定部164の判定結果を受け、水容器6の交換があったとき、水容器6の交換を表す交換情報を生成して出力する。
その他、原水管理システム118の構成は第一の実施の形態(図5)または第二の実施の形態(図15)と同一または共通であるのでその説明を割愛する。
【0110】
<水容器6の交換判定>
図21は、第三の実施の形態に係る水容器6の交換判定の処理工程を示している。この処理工程は、本開示の原水管理の方法、プログラム初期設定およびアラート情報の提示を示している。
この処理工程には、水容器6の交換の判定モード(S401)、給水量情報の取得(S402)、閾値情報の取得(S403)、給水量判定(S404、S405)、温水HWの給水判定(S406)、冷水CWの給水量判定(S407)、水容器6の交換有りの判定(S408)、交換情報の生成(S409)などが含まれる。
【0111】
水容器6の交換の判定モード(S401): 給水制御部30には原水制御の一態様として水容器交換の判定モードが設定される。この判定モードは水容器交換判定部132によって実行される。
給水量情報の取得(S402): この水容器交換の判定モードに入ると、給水量情報取得部156が給水量算定部124(図5または図15)から給水量情報を取得する。
閾値情報の取得(S403): 給水量情報取得部156が原水管理DB86から第1および第2の給水閾値情報を取得する。
【0112】
給水量判定(S404、S405): 給水量判定部160は、給水量情報、第1および第2の給水閾値情報を用いて給水量を判定する。給水量判定部160は、給水量が第1の給水閾値以上か否かを判定し(S404)、給水量≧第1の給水閾値であれば(S404のYES)、水容器6の交換の判定モードを確定し、給水量が第2の給水閾値か否かを判定する(S405)。給水量<第1の給水閾値(S404のNO)または給水量≧第2の給水閾値(S405のNO)であれば、水容器6の交換の判定モードを解除する。
温水HWの給水判定(S406): 給水量≧第1の給水閾値(S404のYES)かつ給水量<第2の給水閾値(S405のYES)であれば、温水判定部162は、温水HWの給水を判定する。
冷水CWの給水量判定(S407): 温水HWの給水がなければ(S406のNO)、冷水判定部164が冷水CWの給水量が所定給水量以上かを判定する。
水容器6の交換有り判定(S408): 温水HWの給水が有れば(S406のYES)、温水判定部162が水容器6の交換有りを判定し(S408)、冷水CWの給水量が所定給水量以上であれば(S407のYES)、冷水判定部164が水容器6の交換有りを判定する(S408)。
交換情報の生成(S409): 交換情報生成部166は、温水判定部162から水容器6の交換判定情報を受け、または冷水判定部164から水容器6の交換判定情報を受けることにより水容器6の交換が行われたことを表す交換情報を生成する。
その他の処理: 水容器6の交換情報の生成後、情報の提示(S307:図19)、情報の記録(S308:図19)などの処理が行われることは既述の通りである。
【0113】
<第三の実施の形態の効果>
第三の実施の形態によれば、次の何れかの効果が得られる。
(1)水容器6の交換をウォーターサーバ2側で自動判定することができる。
(2)その他、原水管理に関し、既存の設備を利用し、センサ類の増設を要することなく第一または第二の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0114】
〔他の実施の形態〕
以上説明した実施の形態について、その特徴事項や変形例を以下に列挙する。
(1) 第一の実施の形態では給水量Q(t)や残水量Z(t)のように時間関数で表記し、図9ないし図12を用いて直線近似を用いているが、これは原水管理の説明を容易にするために記載しており、本発明が斯かる表記に限定されるものではない。
(2) 情報入力・提示部54にリセットボタンを備え、水容器6の新規設置または交換設置の際、リセットボタンの押下によって既存の上限給水量情報や閾値などの過去の情報をリセットすることにより、原水管理の精度を高める処理を付加してもよい。
(3) 冷水電磁弁46-1、温水電磁弁46-2を通過する給水の通過流量qについて、残水量に応じて低下する水頭圧に基づき、通過流量qを段階的に低下させる構成としてもよい。
(4) 第1アラート情報を生成した後、給水量Qtや残水量Ztは、冷水タンク8の冷水量Qbおよび冷水電磁弁46-1を通過する給水の通過流量qを用いて算定してもよい。
(5) 上記実施の形態では、交換可能な水容器6を用いるウォーターサーバ2を例示して説明しているが、水容器6を用いない上水を用いるウォーターサーバ2の給水管理に本発明を利用してもよい。
【0115】
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明によれば、水容器の原水のレベル推移に注意を払う必要がなく、原水管理を容易化した利便性の高いウォーターサーバおよびその原水管理システムを実現できる。
【符号の説明】
【0117】
2 ウォーターサーバ
4 サーバ筐体
6 水容器
8 冷水タンク
10 温水タンク
12 冷却装置
14 給水ノズル部
16 頂部開口
18 弁機構
20 開閉弁
22 開閉アーム部
24 フロート部
26 蒸発器
28-1、28-2 温度センサ
30 給水制御部
32 分離プレート
33 窪み部
34 給水管
35 給水孔
36 ヒータ
37 通水孔
38 バイパス管
40 バイパス弁
42 冷水供給管
44 温水供給管
46-1 冷水電磁弁
46-2 温水電磁弁
48-1 冷水供給口
48-2 温水供給口
50 操作パネル部
52-1 冷水ボタン
52-2 温水ボタン
54 情報入力・提示部
56 アラート提示部
56―1 第1アラートランプ
56―2 第2アラートランプ
58 放音部
60 スピーカ
62 プロセッサ
64 記憶部
66 タイマー
68 入出力部
70-1、70-2 センサ回路
72-1、72-2、72-3 弁駆動部
74-1 冷水スイッチ
74-2 温水スイッチ
76 ヒータ駆動部
78 タッチパネル
80 LCD表示器
82-1、82-2 ランプ駆動部
84 スピーカ駆動部
86 原水管理DB
88 原水管理ファイル
90 水容器容量情報部
92 設置・交換情報部
94 上限給水量情報部
94-1 新規設置時上限給水量情報部
94-2 交換設置時上限給水量情報部
96 冷水タンク容量情報部
98 温水タンク容量情報部
100 冷水タンク残留量設定情報部
102 電磁弁通過流量情報部
104 開弁時間情報部
106 給水量情報部
106-1 冷水量情報部
106-2 温水量情報部
108 残水量情報部
110 残水量補正情報部
112 第1アラート閾値情報部
115 水容器交換情報部
114 第2アラート閾値情報部
116 履歴情報部
118 原水管理システム
120 冷温水制御・給水制御部
122 上限給水量情報取得部
124 給水量算定部
126 残水量算定部
128 残水量判定部
130 アラート情報生成部
132 水容器交換判定部
134 上限給水量情報切替え部
135 情報提示制御部
136 情報記録制御部
137 開弁時間情報取得部
138 通過流量情報取得部
139 給水量演算部
140 初期設定画面
142 容量選択部
144 決定ボタン部
146 キャンセルボタン部
148 第1アラート提示画面
150 第2アラート提示画面
152 交換情報提示画面
154、160 給水量判定部
156 給水量情報取得部
158 閾値情報取得部
162 温水判定部
164 冷水判定部
166 交換情報生成部
図1
図2
図3
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