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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107300
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】外科用アクセス器具用の封止
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/34 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
A61B17/34
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024094298
(22)【出願日】2024-06-11
(62)【分割の表示】P 2020057301の分割
【原出願日】2020-03-27
(31)【優先権主張番号】16/394,043
(32)【優先日】2019-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ロレンゾ ヴァッカレッラ
(72)【発明者】
【氏名】ギャレット エバーソール
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ペドロス
(57)【要約】
【課題】アクセスアセンブリで使用するカニューレが提供される。
【解決手段】アクセスアセンブリで使用するためのカニューレは、第1および第2のハウジングセクションを含み且つ空洞を画定する器具バルブハウジングと、器具バルブハウジングの空洞内に配設されたバルブアセンブリと、を含む。バルブアセンブリは、外側フランジおよび外側フランジを横切って延びるセプタムシールを含む封止アセンブリ、封止アセンブリの外側フランジ内に配設されたガードアセンブリ、ならびにセンタリング機構を含む。ガードアセンブリは、複数のガード部材を含む。複数のガード部材の各ガード部材は、リング部分およびフラップ部分を含む。ガードアセンブリのガード部材のフラップ部分は、バルブアセンブリを介した外科用器具の受容中にセプタムシールと係合して伸ばすように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用アクセス器具のためのバルブアセンブリであって、前記バルブアセンブリは、
外側フランジと前記外側フランジを横切って延びているセプタムシールとを含む封止アセンブリと、
前記封止アセンブリの前記外側フランジ内に配置されているガードアセンブリであって、前記ガードアセンブリは、複数のガード部材を含み、前記複数のガード部材の各ガード部材は、環状リング部分と、前記環状リング部分から延びている単一のフラップ部分とから構成されている、ガードアセンブリと、
環状リングと前記環状リングから外向きに延びている複数のスポークとを含むセンタリング機構であって、前記封止アセンブリの前記外側フランジは、前記環状リング内に支持されている、センタリング機構と
を備え、
前記ガードアセンブリの前記複数のガード部材の各ガード部材の前記単一のフラップ部分は、前記バルブアセンブリを介した外科用器具の受容中に、前記セプタムシールに係合し、かつ、前記セプタムシールを伸ばすように構成されている、バルブアセンブリ。
【請求項2】
前記ガードアセンブリは、第1のガード部材と第2のガード部材と第3のガード部材と第4のガード部材とを含み、前記第1のガード部材および前記第2のガード部材および前記第3のガード部材および前記第4のガード部材のそれぞれは、環状リング部分と、前記環状リング部分から延びている単一のフラップ部分とから構成されている、請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項3】
前記単一のフラップ部分は、前記環状リング部分の中心線を越えて延びていない、請求項2に記載のバルブアセンブリ。
【請求項4】
前記第1のガード部材の前記単一のフラップ部分および前記第2のガード部材の前記単一のフラップ部分は、互いに反対側に配置されており、前記第3のガード部材の前記単一のフラップ部分および前記第4のガード部材の前記単一のフラップ部分は、互いに反対側に配置されている、請求項2に記載のバルブアセンブリ。
【請求項5】
前記第1のガード部材の前記単一のフラップ部分および前記第2のガード部材の前記単一のフラップ部分は、前記第3のガード部材の前記単一のフラップ部分および前記第4のガード部材の前記単一のフラップ部分に対して垂直に配置されている、請求項3に記載のバルブアセンブリ。
【請求項6】
前記単一のフラップ部分は、略マッシュルームキャップ形状を含む、請求項2に記載のバルブアセンブリ。
【請求項7】
前記ガードアセンブリは、上部保持部材と下部保持部材とをさらに含み、前記上部保持部材または前記下部保持部材の少なくとも一方は、前記複数のガード部材の前記複数の環状リング部分に係合するように構成されている複数のピンを含む、請求項1に記載のバルブアセンブリ。
【請求項8】
前記第1のガード部材の前記単一のフラップ部分は、前記第2のガード部材の前記単一のフラップ部分に重なり、前記第2のガード部材の前記単一のフラップ部分は、前記第3のガード部材の前記単一のフラップ部分に重なり、前記第3のガード部材の前記単一のフラップ部分は、前記第4のガード部材の前記単一のフラップ部分に重なり、前記第4のガード部材の前記単一のフラップ部分は、前記第1のガード部材の前記単一のフラップ部分に重なる、請求項2に記載のバルブアセンブリ。
【請求項9】
バルブアセンブリであって、前記バルブアセンブリは、
外側フランジと前記外側フランジを横切って延びているセプタムシールとを含む封止アセンブリと、
前記封止アセンブリの前記外側フランジ内に配置されているガードアセンブリであって、前記ガードアセンブリは、リング部分および複数のペタルを有するガード部材を含み、前記複数のペタルの各ペタルは、外向きに湾曲している外縁を有する、ガードアセンブリと、
環状リングと前記環状リングから外向きに延びている複数のスポークとを含むセンタリング機構であって、前記封止アセンブリの前記外側フランジは、前記環状リング内に支持されている、センタリング機構と
を備え、
前記ガード部材の前記複数のペタルは、前記バルブアセンブリを介した外科用器具の受容中に、前記セプタムシールに係合し、かつ、前記セプタムシールを伸ばすように構成されている、バルブアセンブリ。
【請求項10】
前記複数のペタルの各ペタルは、フラップ部分およびコネクタ部分を含み、前記フラップ部分のそれぞれは、それぞれのコネクタ部分によって前記リング部材に接続されている、請求項9に記載のバルブアセンブリ。
【請求項11】
前記複数のペタルは、前記リング部分から半径方向外向きに延びている、請求項10に記載のバルブアセンブリ。
【請求項12】
前記複数のペタルは、前記フラップ部分が隣接するフラップ部分と重なるように、前記リング部分上に折り畳まれるように構成されている、請求項11に記載のバルブアセンブリ。
【請求項13】
前記フラップ部分のそれぞれは、1つ以上の開口を画定し、前記リング部分は、対応する開口を画定する、請求項10に記載のバルブアセンブリ。
【請求項14】
前記ガードアセンブリは、上部保持部材および下部保持部材をさらに含み、前記上部保持部材または前記下部保持部材の少なくとも一方は、複数のピンを含む、請求項13に記載のバルブアセンブリ。
【請求項15】
前記フラップ部分内の前記1つ以上の開口および前記リング部分内の前記対応する開口は、前記少なくとも1つの上部保持部材または下部保持部材の前記複数のピンを受容するように構成されている、請求項14に記載のバルブアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、封止に関する。より具体的には、本開示は、外科用アクセス器具用の封止に関する。
【背景技術】
【0002】
低侵襲手術を容易にするために、作業空間は、所望の外科面に形成されなければならない。通常はCOである送気液の注入が使用され、腹部に気腹を形成することができる。形成された空間で作業するために、外科用器具およびカメラにアクセスポートが必要とされる。これらのポートは、外科用器具に適合する封止によって気腹を形成する圧力を維持する。
【0003】
今日、市場での外科用器具の幅は、複数のサイズに調節すること、且つ外科用器具の複数回の挿入に耐えることが可能な堅牢な封止を必要とする。したがって、改善された封止耐久性を備えるアクセスアセンブリを有することが有益であろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
アクセスアセンブリで使用するカニューレが提供される。カニューレは、第1および第2のハウジングセクションを含み且つ空洞を画定する器具バルブハウジングと、器具バルブハウジングの空洞内に配設されたバルブアセンブリと、を含む。バルブアセンブリは、外側フランジおよび外側フランジを横切って延びるセプタムシールを含む封止アセンブリ、封止アセンブリの外側フランジ内に配設されたガードアセンブリ、ならびに環状リングおよび環状リングから外側に延びる複数のスポークを含むセンタリング機構を含む。ガードアセンブリは、複数のガード部材を含む。複数のガード部材の各ガード部材は、リング部分およびフラップ部分を含む。封止アセンブリの外側フランジは、環状リング内に支持され、外側リングは、器具バルブハウジングの空洞内に配設される。ガードアセンブリのガード部材のフラップ部分は、バルブアセンブリを介した外科用器具の受容中にセプタムシールと係合して伸ばすように構成される。
【0005】
実施形態では、ガードアセンブリは、第1、第2、第3および第4のガード部材を含む。ガード部材のそれぞれは、リング部分およびフラップ部分を含むことができる。フラップ部分は、リング部分の中心線を越えて延びていなくてもよい。第1および第2のフラップ部分は、互いに反対側に配設されてもよく、第3および第4のフラップ部分は、互いに反対側に配置されてもよい。第1および第2のフラップ部分は、第3および第4のフラップ部分に対して垂直に配設されてもよい。フラップ部分は、略マッシュルームキャップ形状を含んでもよい。
【0006】
バルブアセンブリのガードアセンブリは、さらに、上部および下部保持部材を含むことができる。上部および下部保持部材のうちの少なくとも1つは、複数のガード部材のリング部分と係合するように構成された複数のピンを含むことができる。第1のガード部材のフラップ部分は、第2のガード部材のフラップ部分と重なっていてもよい。第2のガード部材のフラップ部分は、第3のガード部材のフラップ部分と重なっていてもよい。第3のガード部材のフラップ部分は、第4のガード部材のフラップ部分と重なっていてもよい。第4のガード部材のフラップ部分は、第1のガード部材のフラップ部分と重なっていてもよい。
【0007】
アクセスアセンブリで使用する他のカニューレが提供される。カニューレは、第1および第2のハウジングセクションを含み且つ空洞を画定する器具バルブハウジングと、器具バルブハウジングの空洞内に配設されたバルブアセンブリと、を含む。バルブアセンブリは、外側フランジおよび外側フランジを横切って延びるセプタムシールを含む封止アセンブリ、封止アセンブリの外側フランジ内に配設されたガードアセンブリ、ならびに環状リングおよび環状リングから外側に延びる複数のスポークを含むセンタリング機構を含み、ガードアセンブリは、リング部分および複数のペタルを有するガード部材を含む。封止アセンブリの外側フランジは、環状リング内で支持される。ガード部材の複数のペタルは、バルブアセンブリを介した外科用器具の受容中にセプタムシールに係合して伸ばすように構成される。
【0008】
実施形態では、複数のペタルの各ペタルは、フラップ部分およびコネクタ部分を含む。フラップ部分のそれぞれは、各コネクタ部分によってリング部材に接続されることができる。複数のペタルは、リング部分から半径方向外方に延びることができる。複数のペタルは、フラップ部分が隣接するフラップ部分と重なるように、リング部分の上に折り畳まれるように構成されることができる。フラップ部分のそれぞれは、1つ以上の開口を画定することができ、リング部分は、対応する開口を画定する。
【0009】
バルブアセンブリのガードアセンブリは、さらに、上部および下部保持部材を含むことができる。上部および下部保持部材のうちの少なくとも1つは、複数のピンを含むことができる。フラップ部分の1つ以上の開口およびリング部分の対応する開口部は、少なくとも1つの上部または下部保持部材の複数のピンを受容するように構成されることができる。
【0010】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の実施形態を例証し、上述した開示の一般的な説明、および下記の実施形態の詳細な説明とともに、本開示の原理を説明する役割を果たす。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
カニューレにおいて、
第1および第2のハウジングセクションを含み且つ空洞を画定する器具バルブハウジングと、
上記器具バルブハウジングの上記空洞内に配設されたバルブアセンブリであって、
外側フランジと、上記外側フランジを横切って延びるセプタムシールとを含む封止アセンブリ、
上記封止アセンブリの上記外側フランジ内に配設されたガードアセンブリであって、複数のガード部材を含み、上記複数のガード部材の各ガード部材がリング部分およびフラップ部分を有する、ガードアセンブリ、ならびに、
環状リングと、上記環状リングから外向きに延びる複数のスポークとを含むセンタリング機構であって、上記封止アセンブリの上記外側フランジが上記環状リング内に支持され、上記環状リングが上記器具バルブハウジングの上記空洞内に配設されたセンタリング機構を含むバルブアセンブリと、を備え、上記ガードアセンブリの上記ガード部材の上記フラップ部分が、上記バルブアセンブリを介した外科用器具の受容中に上記セプタムシールと係合して伸ばすように構成される、カニューレ。
(項目2)
上記ガードアセンブリが、第1、第2、第3、および第4のガード部材を含み、上記ガード部材のそれぞれが、リング部分およびフラップ部分を含む、上記項目に記載のカニューレ。
(項目3)
上記フラップ部分が、上記リング部分の中心線を越えて延びていない、上記項目のいずれか一項に記載のカニューレ。
(項目4)
上記第1および第2のフラップ部分が互いに反対側に配設され、上記第3および第4のフラップ部分が互いに反対側に配設される、上記項目のいずれか一項に記載のカニューレ。
(項目5)
上記第1および第2のフラップ部分が、上記第3および第4のフラップ部分に対して垂直に配設される、上記項目のいずれか一項に記載のカニューレ。
(項目6)
上記フラップ部分が、略マッシュルームキャップ形状を含む、上記項目のいずれか一項に記載のカニューレ。
(項目7)
上記ガードアセンブリが、上部および下部保持部材をさらに含み、上記上部または下部保持部材の少なくとも一方が、上記複数のガード部材の上記リング部分と係合するように構成された複数のピンを含む、上記項目のいずれか一項に記載のカニューレ。
(項目8)
上記第1のガード部材の上記フラップ部分が、上記第2のガード部材の上記フラップ部分と重なり、上記第2のガード部材の上記フラップ部分が、上記第3のガード部材の上記フラップ部分と重なり、上記第3のガード部材の上記フラップ部分が、上記第4のガード部材の上記フラップ部分と重なり、上記第4のガード部材の上記フラップ部分が、上記第1のガード部材の上記フラップ部分に重なる、上記項目のいずれか一項に記載のカニューレ。
(項目9)
カニューレにおいて、
第1および第2のハウジングセクションを含み且つ空洞を画定する器具バルブハウジングと、
上記器具バルブハウジングの上記空洞内に配設されたバルブアセンブリであって、
外側フランジと、上記外側フランジを横切って延びるセプタムシールとを含む封止アセンブリ、
上記封止アセンブリの上記外側フランジ内に配設されたガードアセンブリであって、リング部分および複数のペタルを有するガード部材を含むガードアセンブリ、および、
環状リングと、上記環状リングから外向きに延びる複数のスポークとを含むセンタリング機構であって、上記封止アセンブリの上記外側フランジが上記環状リング内に支持されたセンタリング機構を含むバルブアセンブリと、を備え、上記ガード部材の上記複数のペタルが、上記バルブアセンブリを介した外科用器具の受容中に上記セプタムシールと係合して伸ばすように構成される、カニューレ。
(項目10)
上記複数のペタルの各ペタルが、フラップ部分およびコネクタ部分を含み、上記フラップ部分のそれぞれが、各コネクタ部分によって上記リング部材に接続される、上記項目のいずれか一項に記載のカニューレ。
(項目11)
上記複数のペタルが、上記リング部分から半径方向外向きに延びる、上記項目のいずれか一項に記載のカニューレ。
(項目12)
上記複数のペタルが、上記フラップ部分が隣接するフラップ部分と重なるように、上記リング部分上に折り畳まれるように構成される、上記項目のいずれか一項に記載のカニューレ。
(項目13)
上記フラップ部分のそれぞれが1つ以上の開口を画定し、上記リング部分が対応する開口を画定する、上記項目のいずれか一項に記載のカニューレ。
(項目14)
上記ガードアセンブリが、上部および下部保持部材をさらに含み、上記上部または下部保持部材の少なくとも一方が複数のピンを含む、上記項目のいずれか一項に記載のカニューレ。
(項目15)
上記フラップ部分の上記1つ以上の開口および上記リング部分の上記対応する開口が、上記少なくとも1つの上部または下部保持部材の上記複数のピンを受容するように構成される、上記項目のいずれか一項に記載のカニューレ。
(摘要)
アクセスアセンブリで使用するためのカニューレは、第1および第2のハウジングセクションを含み且つ空洞を画定する器具バルブハウジングと、器具バルブハウジングの空洞内に配設されたバルブアセンブリと、を含む。バルブアセンブリは、外側フランジおよび外側フランジを横切って延びるセプタムシールを含む封止アセンブリ、封止アセンブリの外側フランジ内に配設されたガードアセンブリ、ならびにセンタリング機構を含む。ガードアセンブリは、複数のガード部材を含む。複数のガード部材の各ガード部材は、リング部分およびフラップ部分を含む。ガードアセンブリのガード部材のフラップ部分は、バルブアセンブリを介した外科用器具の受容中にセプタムシールと係合して伸ばすように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の実施形態にかかるトロカールアセンブリのカニューレの斜視側面図である。
【0012】
図2図2は、図1に示されるカニューレの器具バルブハウジングの斜視平面図である。
【0013】
図3図3は、分離した第1および第2のハウジングセクションとバルブアセンブリとを含む、図2に示される器具バルブハウジングの分解平面図である。
【0014】
図4図4は、図3に示されるバルブアセンブリの斜視平面図である。
【0015】
図5図5は、図3に示されるバルブアセンブリのガードアセンブリの複数のガード部材の斜視平面図である。
【0016】
図6図6は、部品が分離した、図3に示されるバルブアセンブリの分解図である。
【0017】
図7図7は、代替構成にけるガード部材を有する、図3に示されるガードアセンブリの複数のガード部材の斜視平面図である。
【0018】
図8図8は、初期または予め折り畳まれた構成にある、本開示の他の実施形態にかかるガード部材の斜視平面図である。
【0019】
図9図9は、第2のまたは部分的に折り畳まれた構成にある、図8に示されるガード部材の斜視平面図である。
【0020】
図10図10は、完全に折り畳まれた構成にある、図8に示されるガード部材の斜視平面図である。
【0021】
図11図11は、本開示のさらに他の実施形態にかかるガード部材の斜視平面図である。
【0022】
図12図12は、本開示のさらに他の実施形態にかかるガード部材の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の特定の実施形態が、添付の図面を参照して以下に記載される。しかしながら、開示される実施態様は、本開示の単なる例示に過ぎず、様々な態様で具現化され得ることを理解されたい。周知の機能または構造体は、不必要な詳細で本開示を曖昧にすることを避けるために、詳細には記載されない。それゆえに、本明細書で開示される特定の構造的および機能的な詳細は、限定として解釈されるべきではなく、単に特許請求の範囲の基礎として、且つ本開示を実質的に適切で詳細な任意の構造で様々に用いるために当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。同様の参照番号は、図面の記載を通して類似または同一の要素を指す。
【0024】
本明細書で使用される「遠位」という用語は、ユーザからより遠い、器具のその部分またはその構成要素を指し、一方、「近位」という用語は、ユーザにより近い、器具のその部分またはその構成要素を指す。
【0025】
カニューレは、例えば、腹腔鏡手術中に使用され、様々な実施形態では、腹腔などの送気された体腔内への腹腔鏡外科用器具の密閉アクセスを提供することができる。本開示のカニューレは、カニューレチューブに取り付けられた器具バルブハウジングを含む。カニューレは、通常、トロカール栓塞子を含むトロカールアセンブリの一部である。トロカール栓塞子は、カニューレを通して挿入可能であり、組織を介してカニューレの配置を容易にする。カニューレおよびトロカール栓塞子は、別々の構成要素であるが、選択的に一体に接続されることができる。例えば、トロカール栓塞子は、トロカール栓塞子のハンドルがカニューレの器具バルブハウジングと係合する、例えば選択的にロックするまで、カニューレ内に且つカニューレを介して挿通されることができる。
【0026】
トロカールアセンブリは、解剖学的構造、例えば腹壁を通る新たな通路を作ることによってまたは構造を通る既存の開口を通過することによって、構造を貫通するために使用される。トロカールアセンブリが解剖学的構造を貫通すると、トロカール栓塞子は取り外され、カニューレが構造内の所定の位置、例えばトロカールアセンブリによって形成された切開に残る。カニューレの器具バルブハウジングは、体腔からの送気ガスの漏れを防止するバルブを含むことができ、また体腔内に外科用器具が挿入されることも可能にする。
【0027】
様々な実施形態では、外科手技における組織面の分離、および分離中の体組織繊維の視覚化を可能にし、それにより体壁にわたる制御された横断を可能にするブレードレス光学トロカール栓塞子が提供されることができる。他の実施形態では、トロカール栓塞子は、光学的である必要のない、例えば、栓塞子の遠位先端部を通して同時発生視覚化を提供する必要のない、ブレードレスであってもよい。ブレードレス栓塞子は、外科手技中に腹部内層の鈍的切開のために提供されてもよい。
【0028】
本開示のカニューレとともに使用することに好適な様々なトロカール栓塞子が既知であり、例えば、ブレード付き、ブレードレス、とがっていない、光学、および非光学を含む。トロカールアセンブリは、本開示の態様を開示するのに必要な範囲でのみ説明される。例示的なトロカール栓塞子および例示的なカニューレを含む、例示的なトロカールアセンブリの構造ならびに機能の詳細な説明については、その内容が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、同一所有者の国際公開第2016/186905号(「‘905公開」)を参照されたい。
【0029】
ここでまず図1を参照すると、本開示の態様にかかるカニューレは、一般にカニューレ100として示される。カニューレ100は、カニューレアセンブリ102と、カニューレアセンブリ102に固定された器具バルブハウジング110と、を含む。カニューレアセンブリ102は、本開示の態様を十分に開示するのに必要な範囲でのみ説明される。例示的なカニューレアセンブリの詳細な説明については、‘905公開を参照されたい。
【0030】
図2および図3を参照すると、カニューレ100の器具バルブハウジング110は、第1のハウジングセクション112および第2のハウジングセクション114を含む。第1および第2のハウジングセクション112、114は、カニューレアセンブリ102の近位端上のバルブアセンブリ120を支持するように構成される。より詳細には、第1および第2のハウジングセクション112、114は、バルブアセンブリ120を動作可能に受容するための空洞113を画定する。器具バルブハウジング110の第1のハウジングセクション112は、第2のハウジングセクション114に選択的に取り付け可能、および取り外し可能であってもよい。第2のハウジングセクション114は、カニューレアセンブリ102のカニューレチューブ104に解放可能または永久的に取り付けられることができる。実施形態では、器具バルブハウジング110の第1および第2のハウジングセクション112、114のいずれかまたは双方は、節、刻み目、タブを含むことができるか、または別様に臨床医による係合を容易にするように構成されることができる。
【0031】
器具バルブハウジング110の第1および第2のハウジングセクション112、114は、外科用器具(図示せず)を受容するための長手方向通路111を画定する。バルブアセンブリ120は、第1のおよび第2のハウジングセクション112、114内に支持されて、器具バルブハウジング110を通る外科用器具の封止された通路を提供する。
【0032】
特に図4図6を参照すると、器具バルブハウジング110内に支持されたバルブアセンブリ120は、ガードアセンブリ130と、センタリング機構150と、封止アセンブリ170と、を含む。以下にさらに詳細に説明されるように、ガードアセンブリ130は、封止アセンブリ170を通す外科用器具の挿入および引き抜き中に、封止アセンブリ170を保護するように構成される。センタリング機構150は、外科用器具がバルブアセンブリ120を通して受容されるとき、器具バルブハウジング110に対するバルブアセンブリ120の半径方向移動を可能にし、外科用器具が器具バルブハウジング120内から引き抜かれると、バルブアセンブリ120を中心位置に戻すように構成される。封止アセンブリ170は、器具バルブハウジング110を通る外科用器具の封止された通路を提供する。
【0033】
器具バルブハウジング110内に支持されたバルブアセンブリ120のガードアセンブリ130は、第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138を含む。ガード部材132、134、136、138は、硬質プラスチックまたは他の適切な材料から形成されている。第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138のそれぞれは、リング部分132a、134a、136a、138aおよびフラップ部分132b、134b、136b、138bを含む。第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138のリング部分132a、134a、136a、138aは、それぞれ、複数の開口131、133、135、137を画定する。複数の開口131、133、135、137の各開口は、上部保持部材140の複数のピン146を受容するように構成される。
【0034】
ガードアセンブリ130の第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138のそれぞれのフラップ部分132b、134b、136b、138bは、リング部分132a、134a、136a、138aから半径方向内向きに延びている。フラップ部分132b、134b、136b、138bのそれぞれは、湾曲した外縁132c、134c、136c、138cを有する略マッシュルームキャップ形状を含む。フラップ部分132b、134b、136b、138bは、第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138のそれぞれの中心線、例えば、図5に示される、第1および第2のガード部材132、134の中心線「y」および第3および第4のガード部材136、138の中心線「z」を越えて延びていない。
【0035】
図5および図6に示されるように、第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138は、例えば積み重ねられた構成のように、互いに上下に配置される。示されるように、第1および第2のガード部材132、134は、それぞれのフラップ部分132b、134bが互いに対向して重ならないように配置される。第1および第2のフラップ部分132b、134bは、第1および第2のガード部材132、134のそれぞれのリング部分132a、134aによって画定される開口139の大部分を占める第1の層を形成する。同様に、第3および第4のガード部材136、138は、フラップ部分136b、138bのそれぞれが互いに対向して重ならないように配置される。第3および第4のガード部材136、138の第3および第4のフラップ部分136b、138bは、第3および第4のガード部材136、138のそれぞれのリング部分136a、138aによって画定される開口139の大部分を占める第2の層を形成する。
【0036】
図5に示されるように、互いに90度(90°)オフセットされている。このようにして、第1および第2のガード部材132、134は、第3および第4のガード部材136、138に対して垂直であり、共に、リング部分132a、134a、136a、138aによって画定される開口139のほぼ全体を占める。第1、第2、第3および第4のガード部材132、134、136、138のそれぞれのフラップ部分132b、134b、136b、138bは、封止アセンブリ170を通る外科用器具の通過を容易にするように外科用器具と係合すると下方に曲がるように構成される。より詳細には、第1および第2のガード部材132、134の第1および第2のフラップ部分132b、134bの係合は、それぞれ、第3および第4のガード部材136、138の第3および第4のフラップ部分136b、138bと係合して第1および第2のフラップ部分132b、134bを下方に曲げる。ガードアセンブリ130を通して外科用器具を挿入し続けると、第1、第2、第3、および第4のフラップ部分132b、134b、136b、138bのそれぞれが、封止アセンブリ170のセプタムシール174と係合して、封止アセンブリ170のセプタムシール174を伸ばし、セプタムシール174の中央開口173のサイズを増大させる。セプタムシール174の中央開口173のサイズが大きくなると、バルブアセンブリ120を通して外科用器具を受容することができる。外科用器具の直径が大きいほど、第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138の第1、第2、第3、および第4のフラップ部分132b、134b、136b、138bがより下方に曲げられ、セプタムシール174の中央開口173のサイズが大きくなる。フラップ部分132b、134b、136b、138bは、セプタムシール174を通して外科用器具を案内してセンタリングする。さらに、フラップ部分132b、134b、136b、138bはまた、封止アセンブリ170からの外科用器具の引き抜き中に封止アセンブリ170の反転を阻害することができる。
【0037】
ガードアセンブリ130は、単一のリング部分上に支持された一対の対向するフラップ部分(図示せず)を含むガード部材(図示せず)を含むことができることが想定される。実施形態では、フラップ部分は、リング部分から半径方向外向きに延びてもよく、それにより、フラップ部分をリング部分上に折り畳む必要がある。例えば、図8の実施形態を参照されたい。ガードアセンブリは、任意数のガード部材を含むことができ、ガード部材は、任意のサイズまたは構成のフラップ部分を含むことができる。
【0038】
簡単に図7を参照すると、ガードアセンブリ130’の代替実施形態では、第1、第2、第3、および第4のガード部材132’、134’、136’、138’のそれぞれのフラップ部分132b’、134b’、136b’、138b’は、互いに重なっている。より詳細には、第1のガード部材132’の第1のフラップ部分132b’は、第3のガード部材136’の第3のフラップ部分136b’と重なり、第3のガード部材136の第3のフラップ部分136b’は、第2のガード部材134’の第2のフラップ部分134b’と重なり、第2のガード部材134’の第2のフラップ部分134b’は、第4のガード部材138’の第4のフラップ部分138bと重なり、第4のガード部材138の第4のフラップ部分138b’は、第1のガード部材132’の第1のフラップ部分132b’と重なる。
【0039】
再び図6を参照すると、ガードアセンブリ130は、第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138を保持するための上部および下部保持部材140、142をさらに含む。より詳細には、上部保持部材140は、ベース144と、ベース144から下方に延びる複数のフィンガまたはピン146とを含む。下部保持部材142は、上部保持部材140の複数のピン146を固定的に受容するための環状チャネル149を画定するベース148を含む。
【0040】
複数のピン146は、下部保持部材142と係合するために上部保持部材140のベース144から下方に延びるものとして示されているが、他の実施形態では、複数のピン146は、代わりに、上部保持部材140と係合するために下部保持部材142のベース148から上方に延びてもよく、またはピン146は、上部および下部保持部材140、142の双方から延び、上方および下方の双方に延びてもよい。さらに、下部保持部材142は、環状チャネル149を含むものとして図示および説明されているが、下部保持部材142は、代わりに、対応するフィンガまたはピンを受容するための1つ以上の別個の開口(図示せず)を含んでもよく、これは、下部保持部材142とのピン146の係合を改善することができ、上部および下部保持部材140、142が互いに接続されると、ピン146と下部保持部材142との間の保持を増加させることができる。別個の開口の代わりにチャネル149を使用することにより、上部および下部保持部材140、142を互いに接続する前に、上部および下部保持部材140、142を円周方向に整列させる必要がなくなる。
【0041】
ガードアセンブリ130の上部保持部材140の複数のピン146は、それぞれ、第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138の各リング部分132a、134a、136a、138aの複数の開口131、133、135、137を通して受容されるように構成される。第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138のそれぞれの複数の開口131、133、135、137を通るガードアセンブリ130の上部保持部材140の複数のピン146の受容と、上部保持部材140に対する下部保持部材142のその後の取り付けは、第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138を互いに対して固定する。ガードアセンブリ130の上部および下部保持部材140、142はまた、ガードアセンブリ130および封止アセンブリ170をセンタリング機構150に固定する。
【0042】
特に図4および図6を参照すると、器具バルブハウジング110のセンタリング機構150は、器具バルブハウジング110の第1および第2のハウジングセクション112、114の空洞113内の中心にバルブアセンブリ110を維持するように構成される(図3)。より詳細には、センタリング機構150は、環状リング152と、環状リング152から半径方向外向きに延びる複数のスポークまたはバネ要素154とを含む。センタリング機構150は、環状リング152から内向きに延び且つ封止部材170と係合するように構成された複数のタブ156をさらに含む。例示的なセンタリング機構の構造および機能の詳細な説明については、その内容が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、同一所有者の米国特許出願公開第2015/0025477号明細書(「‘477公開」)を参照されたい。‘477公開に開示されるように、センタリング機構150は、2つのセンタリング機構を含んでもよいことが想定される。
【0043】
‘477公開に記載されるように、センタリング機構150の複数のスポーク154は、それぞれ、バルブアセンブリ120がバルブアセンブリ120を中心位置に付勢して戻すように中心から移動されるときに下部ハウジングセクション114の内壁114a(図3)に係合するように構成された自由端154aを含む。
【0044】
あるいは、センタリング機構は、器具バルブハウジング110内の中心にバルブアセンブリ120を維持するようにベローズを含むかまたは構成されてもよい。
【0045】
図6を参照すると、バルブアセンブリ120の封止部材170は、器具バルブハウジング110を通過する外科用器具の外面の周囲に封止を提供するように構成される。封止部材170は、環状フランジ172と、環状フランジ172によって支持されたセプタムシール174とを含む。示されるように、環状フランジ172の自由端172aは、セプタムシール174を通る外科用器具の受容を容易にするために、半径方向外向き且つ近位方向に延びることができる。
【0046】
封止部材170のセプタムシール174は、弾性材料、例えばゴムから形成され、中央開口173を画定する。実施形態では、セプタムシール174は、1つ以上の布地層を含むことができる。セプタムシール174は、バルブアセンブリ120を通過する外科用器具の外面の周囲に封止を提供するように構成される。中央開口173を画定するセプタムシール174の表面174aは、セプタムシール174の中央開口173を通る外科用器具の受容を容易にするために、斜めにされるかまたは構成されることができる。セプタムシール174は、ガードアセンブリ130の上部保持部材140から延びるピン146に対応する複数の開口175をさらに画定する。
【0047】
特に図4を参照すると、バルブアセンブリ120のガードアセンブリ130の上部保持部材140は、上部保持部材140のピン146が封止部材170のセプタムシール174の開口175(図6)を介して受容されるように、封止部材170の環状フランジ172内に受容される。セプタムシール174の開口175を介して上部保持部材140のピン146を受容する前に、ガードアセンブリ130の第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138は、上部保持部材140に固定される。このようにして、上部保持部材140のピン146がセプタムシール174の開口175を介して受容されると、ガードアセンブリ130の第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138は、封止アセンブリ170の環状フランジ172内に配設される。ガードアセンブリ130の下部保持部材142は、封止アセンブリ170に対して第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138を固定するように上部保持部材140に固定される。上部および下部保持部材140、142はまた、第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138の整列および配向を維持する。
【0048】
組み立てられた構成では、ガードアセンブリ130を含む封止アセンブリ170は、センタリング機構150の環状リング152内に受容される。より詳細には、センタリング機構150の環状リング152から内向きに延びるタブ156(図6)は、環状フランジ172の外面に係合して、封止アセンブリ170をセンタリング機構150内に維持する。
【0049】
カニューレ100を利用する外科手技中、器具(図示せず)は、第1および第2のハウジングセクション112、114内の長手方向通路113を通って器具バルブハウジング110に導入される。上述したように、器具の遠位端は、第1および第2のガード部材132、134のそれぞれの第1および第2のフラップ部分132b、134bと係合する。第1および第2のフラップ部分132b、134bは、第3および第4のガード部材136、138のそれぞれの第3および第4のフラップ部分136b、138bと接触するように下方に曲がる。第1、第2、第3、および第4のフラップ部分132b、134b、136b、138bは、封止部材170のセプタムシール174と接触するように曲がり、セプタムシール174の中央開口173を開いてセプタムシール174を通る外科用器具の通過に適応させる。ガードアセンブリ130の第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138は、バルブアセンブリ120を通る器具の挿入中の封止部材170への損傷を最小限に抑える。
【0050】
ガードアセンブリ130の第1、第2、第3、および第4のガード部材132、134、136、138は、外科用器具が封止アセンブリ170を介して受容されるとき、封止アセンブリ170のセプタムシール174を引き裂きまたは他の損傷から保護するように動作する。さらに、ガードアセンブリ130は、外科用器具がセプタムシール174を通って引き込まれるとき、セプタムシール174の反転を防止することができる。
【0051】
ここで図8図10を参照すると、本開示の他の実施形態にかかるガード部材は、一般にガード部材230として示される。ガード部材230は、リング部分232と、ガード部材230が初期または予め折り畳まれた状態であるとき(図8)、リング部分232によって支持され且つリング部分から半径方向外側に延びる第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234、236、238、240、242、244とを含む。
【0052】
ガード部材230のリング部分232は、保持部材、例えば、上部および下部保持部材140、142(図6)によるガード部材230の係合を容易にするために、複数の開口233を画定する。リング部分232は、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234、236、238、240、242、244に対応する1つ以上の開口を画定することができる。実施形態では、以下にさらに詳細に説明されるように、複数のペタルはまた、それぞれ、ペタルが完全に折り畳まれた状態であるとき(図10)、リング部分の開口に対応する1つ以上の開口(図12)を画定してもよい。
【0053】
ガード部材230の第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234、236、238、240、242、244のそれぞれは、フラップ部分234a、236a、238a、240a、242a、244aと、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234、236、238、240、242、244のそれぞれのフラップ部分234a、236a、238a、240a、242a、244aをリング部分232に接続するコネクタ部分234b、236b、238b、240b、242b、244bとを含む。実施形態では、示されるように、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234、236、238、240、242、244のフラップ部分234a、236a、238a、240a、242a、244aは、それぞれ、スペード状本体を画定するが、他の構成も想定される。同様に、6つのペタルを有するように示されているが、ガード部材は、6つのペタルよりも多いまたは少ないペタルを有してもよいことが想定される。
【0054】
各ペタル234、236、238、240、242、244のコネクタ部分234b、236b、238b、240b、242b、244bは、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234、236、238、240、242、244のそれぞれのフラップ部分234a、236a、238a、240a、242a、244aがリング部分232によって画定される開口231のほぼ全体を占めるように、各ペタル234、236、238、240、242、244の内側への折り畳みを可能にするように構成される。実施形態では、示されるように、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234、236、238、240、242、244は、以下に説明されるように、折り畳まれたときに互いに重なるように構成される。コネクタ部分234b、236b、238b、240b、242b、244bは、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234、236、238、240、242、244のそれぞれの向上した安定性および構造を提供することができる。
【0055】
簡単に図11を参照すると、実施形態では、ガード部材230’の第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234’、236’、238’、240’、242’、244’のそれぞれのコネクタ部分234b’、236b’、238b’、240b’、242b’、244b’は、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234’、236’、238’、240’、242’、244’のそれぞれの折り畳みを容易にするために、ヒンジ特徴「H」を画定する。ヒンジ特徴「H」は、コネクタ部分234b’、236b’、238b’、240b’、242b’、244b’の弱化または薄化部分を含むリビングヒンジとすることができる。ヒンジ特徴「H」はまた、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234’、236’、238’、240’、242’、244’の配向および整列を容易にすることができる。
【0056】
特に図10を参照すると、ガード部材230の第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234、236、238、240、242、244は、順次重なる構成で示されている。より詳細には、第1のペタル234のフラップ部分234aは、第2のペタル236のフラップ部分236aと重なり、これは、第3のペタル238のフラップ部分238aと重なり、これは、第4のペタル240のフラップ部分240aと重なり、これは、第5のペタル242のフラップ部分242aと重なり、これは、第6のペタル244のフラップ部分244aと重なる。このようにして、外科用器具による係合中のフラップ部分234、236、238、240、242、244のうちの1つの下方への曲がりは、フラップ部分234、236、238、240、242、244の全ての下方への曲がりを引き起こす。
【0057】
あるいは、ガード部材230の第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234、236、238、240、242、244は、交互パターンで配置されてもよい。より詳細には、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234、236、238、240、242、244は、第2および第6のペタル236、244が第1のペタル234と重なり、第2および第4のペタル236、240が第3のペタル238と重なり、第4および第6のペタル240、244が第5のペタル242と重なるように配置される。
【0058】
図12を参照すると、代替実施形態では、ガードアセンブリ230’は、リング部分232’と、各フラップ部分234a’、236a’、238a’、240a’、242a’、244a’をそれぞれ含む第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234’、236’、238’、240’、242’、244’とを含む。フラップ部分234a’、236a’、238a’、240a’、242a’、244a’のそれぞれは、リング部分232’の1つ以上の開口231a、231b、231c、231d、231e、231fに対応する1つ以上の開口233、235、237、239、241、243を画定する。フラップ部分234a’、236a’、238a’、240a’、242a’、244a’のそれぞれの1つ以上の開口233、235、237、239、241、243は、第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234’、236’、238’、240’、242’、244’が例えば図10の折り畳まれた構成にあるとき、リング部分232’の対応する1つ以上の開口231a、231b、231c、231d、231e、231fと整列する。
【0059】
第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234’、236’、238’、240’、242’、244’の1つ以上の開口233、235、237、239、241、243は、保持部材、例えば上部保持部材140のピン、例えばピン146(図6)を受容するように構成される。1つ以上の開口233、235、237、239、241、243を介したピンの受容は、互いにに対して第1、第2、第3、第4、第5、および第6のペタル234、236、238、240、242、244を整列させ、ガード部材230’に対する構造的支持を提供する。
【0060】
本開示の様々な実施形態が本明細書に示され、且つ説明されたが、これらの実施形態が、例としてのみ提供されることは当業者にとって明らかであろう。多数の変形、変更、および置換が、ここで本開示から逸脱することなく、当業者に思い浮かぶであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲によってのみ限定されることが意図される。
【符号の説明】
【0061】
100 カニューレ
102 カニューレアセンブリ
104 カニューレチューブ
110 器具バルブハウジング
111 長手方向通路
112 第1のハウジングセクション
113 空洞
114 第2のハウジングセクション
114a 内壁
120 バルブアセンブリ
130、130’ ガードアセンブリ
131、133、135、137、139、175、231、231a、231b、231c、231d、231e、231f、233、235、237、239、241、243 開口
132、132’、134、134’、136、136’、138、138’、230、230’ ガード部材
132a、134a、136a、138a、232、232’ リング部分
132b、132b’、134b、134b’、136b、136b’、138b、138b’、234a、234a’、236a、236a’、238a、238a’、240a、240a’、242a、242a’、244a、244a’ フラップ部分
132c、134c、136c、138c 外縁
140 上部保持部材
142 下部保持部材
144、148 ベース
146 ピン
149 環状チャネル
150 センタリング機構
152 環状リング
154 スポークまたはバネ要素
154a、172a 自由端
156 タブ
170 封止アセンブリ
172 環状フランジ
173 中央開口
174 セプタムシール
174a 表面
234、234’、236、236’、238、238’、240、240’、242、242’、244、244’ ペタル
234b、234b’、236b、236b’、238b、238b’、240b、240b’、242b、242b’、244b、244b’ コネクタ部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12