IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝テック株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-携帯端末及び情報処理プログラム 図1
  • 特開-携帯端末及び情報処理プログラム 図2
  • 特開-携帯端末及び情報処理プログラム 図3
  • 特開-携帯端末及び情報処理プログラム 図4
  • 特開-携帯端末及び情報処理プログラム 図5
  • 特開-携帯端末及び情報処理プログラム 図6
  • 特開-携帯端末及び情報処理プログラム 図7
  • 特開-携帯端末及び情報処理プログラム 図8
  • 特開-携帯端末及び情報処理プログラム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107412
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】携帯端末及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240801BHJP
【FI】
G06Q30/0601 340
G06Q30/0601 332
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024095892
(22)【出願日】2024-06-13
(62)【分割の表示】P 2020023539の分割
【原出願日】2020-02-14
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】油谷 祐介
(57)【要約】
【課題】 客が所持する携帯端末を同一のアプリケーションによりユーザインタフェースとして機能させつつも、携帯端末における画面表示に関して店舗毎の独自性を打ち出すことを可能とする。
【解決手段】 実施形態の取引処理システムは、識別子取得手段、表示制御手段及び入力手段を備える。識別子取得手段は、客が訪れた店舗を識別するための店舗識別子を取得する。表示制御手段は、客のための操作画面を、識別子取得手段により取得された店舗識別子で識別される店舗に応じた形態で、客が携帯する表示デバイスに表示させる。入力手段は、表示デバイスにより表示された操作画面に応じてなされる操作により客の指示を入力する。
【選択図】 図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
客が訪れた店舗を識別するための店舗識別子を取得する識別子取得手段と、
前記客のための操作画面を、前記識別子取得手段により取得された前記店舗識別子で識別される前記店舗に応じた形態で、前記客が携帯する表示デバイスに表示させる表示制御手段と、
前記表示デバイスにより表示された前記操作画面に応じてなされる操作により前記客の指示を入力する入力手段と、
を具備する取引処理システム。
【請求項2】
前記店舗における前記客との取引を処理するための情報処理を、前記入力手段により入力された前記指示に応じて前記情報処理を実行する処理手段、
をさらに備える請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項3】
前記識別子取得手段、前記表示制御手段及び前記入力手段を備える携帯端末と、前記処理手段を備えるサーバ装置と、を含み、
前記サーバ装置に備えられ、表示させるべき前記操作画面を前記携帯端末に指示する指示手段と、
前記携帯端末に備えられ、前記入力手段により入力された前記指示を前記サーバ装置に通知する通知手段と、
をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記指示手段により指示された前記操作画面を前記表示デバイスに表示させ、
前記処理手段は、前記通知手段により通知された指示に応じて前記情報処理を実行する、
請求項2に記載の取引処理システム。
【請求項4】
前記携帯端末に備えられ、複数の前記店舗にそれぞれ応じた形態の複数の操作画面を記憶する記憶デバイス、をさらに含み、
前記表示制御手段は、前記記憶デバイスに記憶された前記複数の操作画面のうちの前記識別子取得手段により取得された前記店舗識別子で識別される前記店舗に応じた形態の前記操作画面を表示させる、
請求項3に記載の取引処理システム。
【請求項5】
前記識別子取得手段により取得された前記店舗識別子で識別される前記店舗に応じた形態の前記操作画面が前記記憶デバイスに記憶されていない場合に、該当の操作画面を前記サーバ装置から取得して前記記憶デバイスに記憶させる画面取得手段、
をさらに備える請求項4に記載の取引処理システム。
【請求項6】
表示デバイスを備える携帯端末に備えられたコンピュータを、
客が訪れた店舗を識別するための店舗識別子を取得する識別子取得手段と、
前記客のための操作画面を、前記識別子取得手段により取得された前記店舗識別子で識別される前記店舗に応じた形態で、前記表示デバイスに表示させる表示制御手段と、
前記表示デバイスにより表示された前記操作画面に応じてなされる操作により前記客の指示を入力する入力手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、取引処理システム及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットなどの店舗における商取引に関して、取引の対象とする商品の登録などを客が所持しているスマートフォンなどの携帯端末を利用して行うようにした取引処理システムは、例えば「スマホPOSシステム」などと称されて検討されている。そして、このような取引処理システムにおいては、携帯端末のアプリケーションを変更すること無しに複数の店舗を利用可能とすれば、客にとっては便利であるし、店舗ごとに別々のアプリケーションを用意する必要もない。
しかしながら、客の指示を受けるために携帯端末にて表示される操作画面は、どの店舗においても同じになってしまう。
このような事情から、客が所持する携帯端末を同一のアプリケーションによりユーザインタフェースとして機能させつつも、携帯端末における画面表示に関して店舗毎の独自性を打ち出せることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-111375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、客が所持する携帯端末を同一のアプリケーションによりユーザインタフェースとして機能させつつも、携帯端末における画面表示に関して店舗毎の独自性を打ち出すことを可能とする取引処理システム及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の取引処理システムは、識別子取得手段、表示制御手段及び入力手段を備える。識別子取得手段は、客が訪れた店舗を識別するための店舗識別子を取得する。表示制御手段は、客のための操作画面を、識別子取得手段により取得された店舗識別子で識別される店舗に応じた形態で、客が携帯する表示デバイスに表示させる。入力手段は、表示デバイスにより表示された操作画面に応じてなされる操作により客の指示を入力する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態に係る取引処理システムの概略構成を示すブロック図。
図2図1中の携帯端末の要部回路構成を示すブロック図。
図3図1中の取引処理サーバの要部回路構成を示すブロック図。
図4図2及び図3中の管理データベースに含まれるデータレコードの構成を模式的に示す図。
図5図2中のプロセッサにおけるUI処理のフローチャート。
図6図3中のプロセッサにおける取引処理のフローチャート。
図7】登録処理の一部の一例を示すフローチャート。
図8】一覧画面の一例を示す図。
図9】一覧画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、取引処理システムの一実施形態について、図面を用いて説明する。
この実施形態における取引処理システムは、店舗に陳列される商品を、陳列場所から客が取り出して購入する形態の取引を処理する。
【0008】
図1は本実施形態に係る取引処理システム100の概略構成を示すブロック図である。
取引処理システム100は、複数の携帯端末10、取引処理サーバ20及び複数の店舗システム30を、通信ネットワーク40を介して通信可能として構成される。
【0009】
携帯端末10は、取引処理システム100を利用した買い物を店舗にて行う客のためのユーザインタフェースとして機能する情報通信端末である。携帯端末10は、店舗システム30と無線通信する機能と、通信ネットワーク40と無線通信する機能とを備える。
取引処理サーバ20は、取引処理システム100を利用する複数の店舗(以下、加盟店舗と称する)のそれぞれにおける取引を処理するための情報処理を実行するサーバ装置である。取引処理サーバ20は例えば、通信ネットワーク40を介したクラウドサービスとして後述する取引処理サービスを提供する。
【0010】
図1では、2つの店舗システム30を示している。これら店舗システム30は、取引処理システム100を利用するそれぞれ異なる加盟店舗にそれぞれ設けられる。加盟店舗が3つ以上存在してもよく、加盟店舗毎に店舗システム30が設けられる。複数の加盟店舗のそれぞれを運営する事業者は、同じであっても、別であってもよい。
通信ネットワーク40としては例えば、インターネット、VPN(virtual private network)、LAN(local area network)、公衆通信網、移動体通信網などを、単独又は適宜に組み合わせて用いることができる。通信ネットワーク40としては典型的には、移動体通信網とインターネット又はVPNとが利用される。
【0011】
各店舗システム30の概略的な構成は共通である。すなわち店舗システム30は、店舗サーバ31、会計機32、通信サーバ33及びアクセスポイント34を、店内通信ネットワーク35を介して通信可能として構成される。ただし、店舗サーバ31、通信サーバ33、会計機32、アクセスポイント34及び店内通信ネットワーク35は、後述する動作を実現するための機能が共通であればよく、完全に同一である必要は無い。また一部の店舗システム30は、図1に示されない装置を備えてもよい。また、一部又は全ての店舗システム30は、会計機32を備えなくてもよい。
【0012】
店舗サーバ31は、1つの加盟店舗にて行われた取引を管理するための情報処理を実行する。店舗サーバ31は例えば、既存のPOSサーバと同様な機能を有する。
会計機32は、取引処理サーバ20で登録された取引毎の購入商品に関する代金を求めて、当該代金を客に決済させるための処理を行う。なお、当該決済のために取引処理サーバ20で生成される会計データは、店舗サーバ31が介在して会計機32に与えられるのでもよいし、店舗サーバ31を介することなく会計機32に与えられるのでもよい。会計機32が上記の決済のために利用可能とする決済方法は、現金決済、クレジットカード決済、電子マネー決済、ポイント決済、コード決済(モバイル決済又はスマートフォン決済等とも称される)等、周知の決済方法の全て又は任意の一部であってよい。会計機32は、店員及び客のいずれにより操作されるのであってもよい。会計機32としては例えば、既存のセミセルフ方式のPOSシステムで用いられるセルフ方式の会計機を用いることができる。会計機32は、商品を購入商品として登録するための情報処理を行う機能を有していてもよい。この場合に会計機32としては例えば、既存のPOSシステムで用いられる対面式のPOS端末又は既存のセルフ方式のPOSシステムで用いられるセルフ式のPOS端末を用いることができる。
【0013】
通信サーバ33は、店舗サーバ31及び会計機32が、通信ネットワーク40を介して取引処理サーバ20等とデータを授受するための通信処理を行う。
アクセスポイント34は、携帯端末10が無線通信により店内通信ネットワーク35へとアクセスすることを可能とするための通信処理を行う。アクセスポイント34としては例えば、IEEE802.11規格により無線通信を行う周知の通信デバイスを用いることができる。アクセスポイント34は、加盟店舗の入口付近に位置している携帯端末10が無線通信可能なように設けられる。アクセスポイント34は、客が加盟店舗の入口から加盟店舗へと入った直後に、当該客が所持している携帯端末10が無線通信可能となるように設置されること好ましい。加盟店舗によっては、複数のアクセスポイント34が、1つの店舗システム30に配置される場合もある。
店内通信ネットワーク35としては、インターネット、VPN、LAN、公衆通信網、移動体通信網などを、単独又は適宜に組み合わせて用いることができる。ただし典型的には、店内通信ネットワーク35は、LANである。
【0014】
図2は携帯端末10の要部回路構成を示すブロック図である。
携帯端末10は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、タッチパネル14、カメラ15、無線通信ユニット16、モバイル通信ユニット17及び伝送路18等を備える。プロセッサ11と、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、タッチパネル14、カメラ15及びモバイル通信ユニット17とは、伝送路18を介して通信可能とされている。そして、プロセッサ11、メインメモリ12及び補助記憶ユニット13が伝送路18により接続されていることによって、携帯端末10を制御するためのコンピュータが構成される。
【0015】
プロセッサ11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等の情報処理プログラムに従って、携帯端末10としての各種の機能を実現するための情報処理を実行する。プロセッサ11は、例えばCPU(central processing unit)である。
【0016】
メインメモリ12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域では上記の情報処理プログラムを記憶する。メインメモリ12は、プロセッサ11が情報処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(read only memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(random access memory)である。
【0017】
補助記憶ユニット13は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット13としては、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disc drive)、あるいはSSD(solid state drive)等の周知の記憶デバイスを用いた記憶ユニットを利用できる。補助記憶ユニット13は、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ11での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶ユニット13は、上記の情報処理プログラムを記憶する場合もある。
【0018】
タッチパネル14は、操作画面等の各種の画面を表示する表示デバイスである。タッチパネル14は、操作画面に応じた操作を受ける操作デバイスである。
カメラ15は、光学系及びイメージセンサを含み、光学系により形成される視野内の像を表した画像データをイメージセンサにより生成する。
【0019】
無線通信ユニット16は、アクセスポイント34との間で無線通信プロトコルに従った無線通信によりデータを授受する。無線通信ユニット16としては、例えばIEEE802.11規格に準拠した周知の通信デバイスを利用できる。
モバイル通信ユニット17は、通信ネットワーク40を介したデータ通信のインタフェースである。モバイル通信ユニット17としては、例えば移動通信網を介したデータ通信を行うための周知の通信デバイスを利用できる。
伝送路18は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0020】
なお補助記憶ユニット13は、情報処理プログラムの1つであるスマホPOSアプリAP11を記憶する。スマホPOSアプリAP11は、アプリケーションプログラムであり、携帯端末10を取引処理システム100のユーザインタフェースとして機能させるための後述する情報処理について記述されている。スマホPOSアプリAP11は、複数の携帯端末10で共通に利用される。また補助記憶ユニット13は、その記憶領域の一部は管理データベースDB11及び画面ファイル群SF11の記憶領域として用いる。管理データベースDB11は、画面ファイル群SF11に含まれる画面ファイルを管理するためのデータベースである。画面ファイル群SF11は、操作画面を表す画面ファイルを複数含む。つまり補助記憶ユニット13は、複数の操作画面を記憶する記憶デバイスの一例である。
【0021】
携帯端末10のハードウェアとしては、スマートフォン又はタブレット端末等のデータ通信機能を備えた情報処理装置が利用できる。そして携帯端末10の譲渡は一般に、補助記憶ユニット13にスマホPOSアプリAP11、管理データベースDB11及び画面ファイル群SF11が記憶されない状態にて行われる。そして、任意の作業者の操作に応じて、補助記憶ユニット13にスマホPOSアプリAP11が書き込まれることによって、携帯端末10が構成されてもよい。スマホPOSアプリAP11の譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいは通信ネットワーク40を介した通信により行うことができる。管理データベースDB11及び画面ファイル群SF11は、後述するように取引処理サーバ20からダウンロードされて、プロセッサ11により補助記憶ユニット13へと書き込まれる。なお、スマホPOSアプリAP11、管理データベースDB11及び画面ファイル群SF11の少なくとも一部が、メインメモリ12に記憶されてもよい。
【0022】
図3は取引処理サーバ20の要部回路構成を示すブロック図である。
取引処理サーバ20は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23、通信ユニット24及び伝送路25を含む。プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23及び通信ユニット24は、伝送路25を介して通信可能とされている。そして、プロセッサ21、メインメモリ22及び補助記憶ユニット23が伝送路25により接続されていることによって、取引処理サーバ20を制御するためのコンピュータが構成される。
【0023】
プロセッサ21は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ21は、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等の情報処理プログラムに従って、取引処理サーバ20としての各種の機能を実現するための情報処理を実行する。プロセッサ11は、例えばCPUである。
【0024】
メインメモリ22は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域では上記の情報処理プログラムを記憶する。メインメモリ22は、プロセッサ21が情報処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ22は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ21によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROMである。揮発性のメモリ領域は、例えばRAMである。
【0025】
補助記憶ユニット23は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット23としては、例えばEEPROM、HDD、あるいはSSD等の周知の記憶デバイスを用いた記憶ユニットを利用できる。補助記憶ユニット23は、プロセッサ21が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ21での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶ユニット23は、上記の情報処理プログラムを記憶する場合もある。
【0026】
通信ユニット24は通信ネットワーク40を介したデータ通信のための通信処理を行う。通信ユニット24としては、例えば周知のインターネット接続デバイスを適用できる。
伝送路25は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0027】
補助記憶ユニット23は、取引処理アプリAP21を記憶する。取引処理アプリAP21は、アプリケーションプログラムであり、各加盟店舗にて客が携帯端末10を用いた買い物を行うことを可能とするための情報処理について記述されている。また補助記憶ユニット23は、その記憶領域の一部は店舗データベースDB21、管理データベースDB22及び画面ファイル群SF21の記憶領域として用いる。店舗データベースDB21は、加盟店舗を管理するためのデータベースである。管理データベースDB22は、画面ファイル群SF21に含まれる画面ファイルを管理するためのデータベースである。画面ファイル群SF21は、操作画面を表す画面ファイルを複数含む。
【0028】
店舗データベースDB21は、加盟店舗のそれぞれに関連付けられたデータレコードの集合である。1つのデータレコードは、関連付けられた加盟店舗に関して、例えば加盟店舗識別子(以下、加盟店舗IDと称する)、店舗名、企業識別子、企業名及びSSID(service set identifier)などを含む。店舗データベースDB21のデータレコードにどのような情報を含むかは任意であるが、加盟店舗ID及びSSIDは少なくとも含める。加盟店舗IDは、関連付けられた加盟店舗を他の加盟店舗と識別可能に定めた識別子である。SSIDは、関連付けられた加盟店舗に備えられた店舗システム30に含まれるアクセスポイント34に割り振られた識別子である。なお、SSIDに代えて、MACアドレス等のアクセスポイント34を識別可能な別の識別子を用いてもよい。
【0029】
図4は管理データベースDB11,DB22に含まれるデータレコードDR11の構成を模式的に示す図である。
管理データベースDB11,DB22は、図4に示す構成のデータレコードDR11の集合である。データレコードDR11は、加盟店舗に関連付けられ、フィールドF11,F12,F13…を含む。フィールドF11には、関連付けられた加盟店舗の加盟店舗IDがセットされる。フィールドF12以降の各フィールドには、取引処理のための指示に関する客の操作を受ける複数の操作画面のそれぞれに関する画面管理データがセットされる。画面管理データは、画面識別子(以下、画面IDと称する)及びファイル名を含む。画面IDは、取引処理の各段階における指示のための操作を受けるための操作画面を、携帯端末10及び取引処理サーバ20にてプロセッサ11,21が識別するための識別子である。本実施形態においては、1つの画面IDに、加盟店舗毎に別々の操作画面を割り当てることを許容する。ファイル名は、関連付けられた加盟店舗に関して、同じ画面管理データに含まれた画面IDに対して割り当てられた操作画面を表した画面ファイルを識別するための名称である。なお、画面IDに対する操作画面の割り当ては、例えば加盟店舗の担当者などによって任意になされてよい。
【0030】
管理データベースDB11は、原則として、全ての加盟店舗のそれぞれに関連付けられたデータレコードDR11を含む。管理データベースDB22は、原則として、一部の加盟店舗に関連付けられたデータレコードDR11を含む。ただし管理データベースDB22は、全ての加盟店舗のそれぞれに関連付けられたデータレコードDR11を含んでもよい。
【0031】
画面ファイル群SF11,SF21に含まれる画面ファイルは、同じ補助記憶ユニット13,23に記憶された管理データベースDB11,DB22に含まれるデータレコードDR11のフィールドF12以降の各フィールドにセットされた画面管理データに含まれるファイル名で識別されるデータファイルである。
【0032】
さて、取引処理サーバ20のハードウェアとしては、例えば汎用のサーバ装置を用いることができる。そして取引処理サーバ20の譲渡は一般に、補助記憶ユニット23に取引処理アプリAP21が記憶され、管理データベースDB22及び画面ファイル群SF21が記憶されない状態にて行われる。しかし、取引処理アプリAP21が補助記憶ユニット23に記憶されない状態、あるいは同種の別バージョンのアプリケーションプログラムが補助記憶ユニット23に記憶された状態のハードウェアと、取引処理アプリAP21とが個別に譲渡されてもよい。そして、任意の作業者の操作に応じて、補助記憶ユニット23に取引処理アプリAP21が書き込まれることによって、取引処理サーバ20が構成されてもよい。取引処理アプリAP21の譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいは通信ネットワーク40を介した通信により行うことができる。管理データベースDB22及び画面ファイル群SF21は、取引処理サーバ20の管理者の指示の下に、プロセッサ21が補助記憶ユニット23へと書き込む。このときにプロセッサ21は、リムーバブルな記録媒体から読み出すか、通信ネットワーク40を介した通信により取得した管理データベースDB22及び画面ファイル群SF21を補助記憶ユニット23へと書き込む。あるいはプロセッサ21は、取引処理サーバ20の管理者の指示の下に生成した管理データベースDB22及び画面ファイル群SF21を補助記憶ユニット23へと書き込む。なお、取引処理アプリAP21、管理データベースDB22及び画面ファイル群SF21の少なくとも一部が、メインメモリ22に記憶されてもよい。
【0033】
次に以上のように構成された取引処理システムの動作について説明する。なお、以下に説明する各種の処理の内容は一例であって、一部の処理の順序の変更、一部の処理の省略、あるいは別の処理の追加などは適宜に可能である。例えば、以下の説明では、本実施形態の特徴的な動作を分かり易く説明するために、一部の処理についての説明を省略している。例えば、何らかのエラーが発生した場合に、そのエラーに対処するための処理が行われる場合があるが、そのような処理については記載を省略している。
【0034】
客は、取引処理システム100により提供される取引処理サービスを利用して加盟店舗で買い物しようとするならば、スマホPOSアプリAP11に従った情報処理(以下、UI処理と称する)を起動させた携帯端末10を所持して該当の加盟店舗に入る。
アクセスポイント34は、自らに割り振られているSSIDを含んだパケット(以下、ビーコンと称する)を定期的に送信する。加盟店舗に入った客が所持している携帯端末10の無線通信ユニット16は、アクセスポイント34との通信が可能になると、上記のビーコンを受信する。なお、店舗システム30に含まれるアクセスポイントとは別の通信機器からもビーコンの送信は行われており、無線通信ユニット16は、このようなビーコンも受信する。無線通信ユニット16は、複数のビーコンを受信する場合もある。
【0035】
図5はプロセッサ11におけるUI処理のフローチャートである。
ACT1としてプロセッサ11は、SSIDが受信されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、上述のようにビーコンが無線通信ユニット16により受信されたならばYESと判定し、ACT2へと進む。なお、このときにプロセッサ11は、受信されたビーコンに含まれるSSIDを、メインメモリ12又は補助記憶ユニット13に保存する。
【0036】
ACT2としてプロセッサ11は、入店問合わせを行う。プロセッサ11は例えば、入店問合わせのための問合わせデータを、取引処理サーバ20に宛ててモバイル通信ユニット17から通信ネットワーク40へと送信する。プロセッサ11は例えば、問合わせデータには、加盟店舗であるか否かの問い合わせであることを識別するための識別データと、無線通信ユニット16により受信されたビーコンに含まれるSSIDとを少なくとも含める。
【0037】
通信ネットワーク40によって取引処理サーバ20へと伝送された問合わせデータは、通信ユニット24によって受信される。これに応じてプロセッサ21は、取引処理アプリAP21に従った情報処理(以下、取引処理と称する)を開始する。なおプロセッサ21は、ここで開始した取引処理を実行している最中に、別の携帯端末10から送信された問合わせデータが通信ユニット24により受信されたならば、既に実行中の取引処理と並行して新たな取引処理を実行する。つまりプロセッサ21は、複数の携帯端末10のそれぞれを対象とした複数の取引処理を並行して実行することがある。以下の取引処理に関する説明において単に「携帯端末10」と記す場合は、その取引処理での対象となっている携帯端末10を指す。
【0038】
図6はプロセッサ21における取引処理のフローチャートである。
ACT21としてプロセッサ21は、問い合わせ元の携帯端末10が加盟店舗内に位置しているか否かを確認する。プロセッサ21は例えば、問合わせデータに含まれるSSIDのいずれかが、店舗データベースDB21に含まれるデータレコードに含まれるSSIDと一致するか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、一致するSSIDが見つからなかったならば、加盟店舗内に位置していないとしてNOと判定し、ACT22へと進む。
【0039】
ACT22としてプロセッサ21は、加盟店舗へは未入店であることを問い合わせ元の携帯端末10に通知する。プロセッサ21は例えば、未入店の通知であることを識別するための識別データを含んだ応答データを、問い合わせ元の携帯端末10に宛てて通信ユニット24から通信ネットワーク40へと送信する。そしてプロセッサ21は、取引処理を終了する。
【0040】
プロセッサ21は、ACT21にて問合わせデータに含まれるSSIDのいずれかに一致するSSIDを店舗データベースDB21から見つけたならば、加盟店舗内に位置しているとしてYESと判定し、ACT23へと進む。なおプロセッサ21はこのとき、上記の見つけたSSIDを含んだデータレコードに含まれる加盟店舗IDで識別される店舗を入店した加盟店舗として判定する。
【0041】
ACT23としてプロセッサ21は、加盟店舗に入店したことを問い合わせ元の携帯端末10に通知する。プロセッサ21は例えば、入店の通知であることを識別するための識別データを含んだ応答データを、問い合わせ元の携帯端末10に宛てて通信ユニット24から通信ネットワーク40へと送信する。プロセッサ21は例えば、応答データにはさらに、入店した加盟店舗に関する管理レコードを含める。プロセッサ21は、管理データベースDB22に含まれ、入店した加盟店舗の加盟店舗IDがフィールドF11にセットされているデータレコードDR11を上記の管理レコードとする。
【0042】
通信ネットワーク40によって携帯端末10へと伝送された応答データは、モバイル通信ユニット17によって受信される。
【0043】
携帯端末10にてプロセッサ11は、図5中のACT2にて問い合わせたならば、ACT3へと進む。
【0044】
ACT3としてプロセッサ11は、応答を待ち受ける。そしてプロセッサ11は、上記のように応答データが通信ユニット24によって受信されたならばYESと判定し、ACT4へと進む。
【0045】
ACT4としてプロセッサ11は、応答データが入店通知であるか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、未入店の通知のための応答データが受信されたならばNOと判定し、ACT1の待受状態に戻る。なおプロセッサ11は、このようにACT1の待受状態に戻った場合には、同じSSIDについての問い合わせを繰り返すことを防止する措置を講ずることが好ましい。プロセッサ11は例えば、ACT2を前回実行した際に問合わせデータに含めたSSIDとは異なるSSIDが受信された場合にのみYESと判定する。
【0046】
プロセッサ11は、入店の通知のための応答データが受信されたならば、ACT4にてYESと判定し、ACT5へと進む。なおこのときにプロセッサ11は、応答データに含まれた管理レコードを、メインメモリ12又は補助記憶ユニット13に保存する。管理レコードは、入店した加盟店舗の加盟店舗IDを含み、当該加盟店舗IDは、客が訪れた店舗を識別するための店舗識別子に相当する。かくしてスマホPOSアプリAP11に基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは識別子取得手段として機能する。
【0047】
ACT5としてプロセッサ11は、入店した加盟店舗に関する画面ファイル群が画面ファイル群SF11に含まれるか否かを確認する。プロセッサ11は例えば、応答データに含まれた管理レコードに含まれた全てのファイル名でそれぞれ識別される画面ファイルを、画面ファイル群SF11に含まれている画面ファイルからそれぞれ探す。そしてプロセッサ11は、該当の画面ファイルが全て見つかったならば、該当の画面ファイル群が有るとしてYESと判定し、ACT6へと進む。
【0048】
ACT6としてプロセッサ11は、画面ファイルをダウンロード済みである旨を取引処理サーバ20へと通知する。プロセッサ11は例えば、ダウンロード済み通知のための通知データを、取引処理サーバ20に宛ててモバイル通信ユニット17から通信ネットワーク40へと送信する。プロセッサ11は例えば、当該の通知データには、ダウンロード済みであることの通知であることを識別するための識別データを含める。そしてプロセッサ11はこののち、ACT9へと進む。
【0049】
プロセッサ11は、該当の画面ファイルが1つでも見つからなかったならば、該当の画面ファイル群が無いとしてNOと判定し、ACT7へと進む。
ACT7としてプロセッサ11は、画面ファイル群をダウンロードする。プロセッサ11は例えば、画面ファイル群のダウンロードを要求するための要求データを、取引処理サーバ20に宛ててモバイル通信ユニット17から通信ネットワーク40へと送信する。プロセッサ11は例えば、当該の要求データには、ダウンロードの要求であることを識別するための識別データを含める。プロセッサ11は、見つからなかった画面ファイルの画面ID及びファイル名の少なくともいずれか一方を要求データに含めるようにしてもよい。そしてプロセッサ11は、この要求に応じて取引処理サーバ20から送信された画面ファイルがモバイル通信ユニット17によって受信されたならば、その画面ファイルを画面ファイル群SF11に追加する。なお、画面ファイル群SF11を記憶するための記憶領域のサイズが制限されることがある。このような場合にプロセッサ11は、新たに画面ファイルを追加することによって画面ファイル群SF11のデータサイズが制限サイズを超えるならば、予め定められた条件に合致する画面ファイルを画面ファイル群SF11から削除する。あるいはプロセッサ11は、定期的に、予め定められた条件に合致する画面ファイルを画面ファイル群SF11から削除することで、新たな画面ファイルを追加する余地を常に確保しておくのでもよい。かくしてスマホPOSアプリAP11に基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは画面取得手段として機能する。
【0050】
取引処理サーバ20においてプロセッサ21は、図6中のACT23にて入店を通知した後には、ACT24及びACT25の待受状態に移行する。
ACT24としてプロセッサ21は、ダウンロード済みである旨の通知がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、該当の通知を確認できないならばNOと判定し、ACT25へと進む。
ACT25としてプロセッサ21は、ダウンロードが要求されたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、該当の要求を確認できないならばNOと判定し、ACT24へと戻る。
かくしてプロセッサ21は、ACT24及びACT25の待受状態においては、ダウンロード済みの通知又はダウンロードの要求を待ち受ける。そしてプロセッサ21は、ダウンロードを要求するための要求データが通信ユニット24により受信されたならばACT25にてYESと判定し、ACT26へと進む。
【0051】
ACT26としてプロセッサ21は、要求への応答として画面ファイルを送信する。プロセッサ21は例えば、要求データに画面ID又はファイル名が含まれないならば、ACT23にて通知データに管理レコードとして含めたデータレコードDR11に含まれるファイル名により識別される全ての画面ファイルを画面ファイル群SF21から読み出して、通信ユニット24から通信ネットワーク40を介して要求元の携帯端末10へと送信する。またプロセッサ21は例えば、要求データに画面ID又はファイル名が含まれるならば、その画面ID又はファイル名により識別される全ての画面ファイルを画面ファイル群SF21から読み出して、通信ユニット24から通信ネットワーク40を介して要求元の携帯端末10へと送信する。このときにプロセッサ21は、送信する画面ファイルの画面ID及びファイル名を要求元の携帯端末10に通知する。
【0052】
携帯端末10にてプロセッサ11は、上記のように取引処理サーバ20から送信された画面ファイルがモバイル通信ユニット17により受信されたならば、当該の画面ファイルを画面ファイル群SF11に追加する。そして取引処理サーバ20から送信された画面ファイルを画面ファイル群SF11に追加し終えたならば、図5中のACT7としての画面ファイルのダウンロードは完了する。
【0053】
ACT8としてプロセッサ11は、上記の画面ファイルのダウンロードの結果を反映するように管理データベースDB11を更新する。プロセッサ11は例えば、ACT7にて画面ファイル群SF11に追加した画面ファイルとともに通知された画面ID及びファイル名を含んだ画面管理データをセットした新たなフィールドを管理データベースDB11に追加する。
【0054】
取引処理サーバ20にてプロセッサ21は、送信すべき全ての画面ファイルを送信し終えたならば、図6中のACT27へと進む。なおプロセッサ21は、ダウンロード済みである旨の通知がなされた場合には、ACT24にてYESと判定し、ACT26をパスしてACT27へと進む。
ACT27としてプロセッサ21は、登録処理を実行する。登録処理は、携帯端末10を客が操作してなされる指示に応じて、客が陳列場所から取り出した商品を購入商品として登録する処理である。なおプロセッサ21は、登録処理の中の一部の処理については、携帯端末10が位置している店舗に設けられた店舗サーバ31と連携して実行する場合がある。プロセッサ21は例えば、商品名及び販売価格などのデータを、店舗サーバ31から取得する場合がある。
【0055】
ACT28としてプロセッサ21は、会計処理を実行する。会計処理は、登録処理により購入商品として登録された商品の代金を決定し、当該代金を客に決済させるための処理である。なおプロセッサ21は、会計処理の中の一部の処理については、携帯端末10が位置している店舗に設けられた店舗サーバ31及び会計機32と連携して実行する場合がある。プロセッサ21は例えば、客が会計機32を用いて決済することを希望する場合には、会計のための情報を会計機32に送り、その後の処理を会計機32に託す場合がある。
【0056】
登録処理及び会計処理の内容は任意であってよい。登録処理及び会計処理は、例えば既存のスマホPOSシステムと同様な処理であってよい。ただし、登録処理及び会計処理においてプロセッサ21は、客の指示を受けるための各種の操作画面の表示を携帯端末10に要求する。そしてプロセッサ21は、表示させた操作画面での操作による指示に応じて処理を進める。なおプロセッサ21は、操作画面の表示を指示するため、指示データを、問い合わせ元の携帯端末10に宛てて通信ユニット24から通信ネットワーク40へと送信する。プロセッサ21は例えば、指示データには、操作画面の標示指示であることを識別するための識別データと、表示するべき操作画面の画面IDとを含める。
登録処理及び会計処理は、いずれも取引を処理するための情報処理の一例である。かくして取引処理アプリAP21に基づく情報処理をプロセッサ21が実行することによって、プロセッサ21を中枢部分とするコンピュータは処理手段として機能する。
【0057】
携帯端末10にてプロセッサ11は、図5中のACT6又はACT8からACT9へと進む。
ACT9としてプロセッサ11は、表示指示を待ち受ける。そしてプロセッサ11は、取引処理サーバ20から操作画面の表示指示のために上記のように送信された指示データがモバイル通信ユニット17により受信されるとYESと判定し、ACT10へと進む。
ACT10としてプロセッサ11は、取引処理サーバ20からの指示に応じて操作画面をタッチパネル14に表示させる。そしてプロセッサ11は、操作画面をタッチパネル14に表示させた状態で、ACT11、ACT12及びACT13の待受状態に移行する。
【0058】
ACT11としてプロセッサ11は、操作画面の表示指示がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の指示を確認できないならばNOと判定し、ACT12へと進む。
ACT12としてプロセッサ11は、指示のための操作が表示中の操作画面にてなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の操作を確認できないならばNOと判定し、ACT13へと進む。
ACT13としてプロセッサ11は、終了通知がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の通知を確認できないならばNOと判定し、ACT11へと戻る。
かくしてプロセッサ11は、ACT11乃至ACT13の待受状態においては、表示指示、操作又は終了通知を待ち受ける。
【0059】
客は、タッチパネル14に表示された操作画面に従った操作により、各種の指示を行う。操作は、例えば操作画面に表されたソフトキーなどの操作オブジェクトのタップである。操作は、例えばカメラ15により撮像されて操作画面に表された画像に商品バーコードが映り込むようにカメラ15に商品バーコードを翳す行為である。操作は、スマートフォン又はタブレット端末等の既存の通信端末で行うことが可能な様々な操作であってよい。また、例えばハードキーなどの図2には示されない操作デバイスを用いた操作であってもよい。
【0060】
このようにして指示のための操作が表示中の操作画面に基づいてなされたならば、プロセッサ11はACT12にてYESと判定し、ACT14へと進む。
ACT14にてプロセッサ11は、行われた操作を取引処理サーバ20へと通知する。プロセッサ11は例えば、操作を通知するための通知データを、取引処理サーバ20に宛ててモバイル通信ユニット17から通信ネットワーク40へと送信する。プロセッサ11は例えば、当該の通知データには、操作通知であることを識別するための識別データと、操作を識別するための操作コードとを含める。プロセッサ11は例えば、表示中の画面を表した画面ファイル中に、画面中の操作オブジェクトのそれぞれに関連付けて示されている操作コードのうちで、上記の操作の対象となった操作オブジェクトに関連付けられた操作コードを通知データに含める。
【0061】
このときにプロセッサ11は、表示デバイスとしてのタッチパネル14により表示された操作画面に応じてなされる操作により客の指示を入力していることになる。そしてプロセッサ11は、入力された指示をサーバ装置としての取引処理サーバ20に通知している。かくしてスマホPOSアプリAP11に基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは入力手段及び通知手段として機能する。
そしてプロセッサ11はこののち、ACT11乃至ACT13の待受状態に戻る。
【0062】
取引処理サーバ20にてプロセッサ21は、登録処理及び会計処理の中で、新たな操作画面を表示させる必要が生じたならば、その操作画面の表示を前記と同様にして携帯端末10へと指示する。この指示に応じて、携帯端末10のプロセッサ11は、ACT11にてYESと判定し、ACT10へと戻る。つまりプロセッサ11は、ACT10にて前述のように指示に応じた新たな操作画面をタッチパネル14に表示させた上で、ACT11乃至ACT13の待受状態に移行する。
【0063】
取引処理サーバ20にてプロセッサ21は、図6中のACT28としての会計処理が完了したならば、ACT29へと進む。
ACT29としてプロセッサ21は、取引の終了を携帯端末10へと通知する。プロセッサ21は例えば、取引終了を通知するための通知データを、携帯端末10に宛てて通信ユニット24から通信ネットワーク40へと送信する。プロセッサ21は例えば、当該の通知データには、取引終了の通知であることを識別するための識別データを含める。そしてプロセッサ21は、図6の取引処理を終了する。
【0064】
携帯端末10にてプロセッサ11は、取引処理サーバ20から取引終了の通知のために上記のように送信された通知データがモバイル通信ユニット17により受信されると、図5中のACT13にてYESと判定し、図5に示すUI処理を終了する。
【0065】
操作画面に基づく操作がなされた場合の動作について、もう少し詳細に説明する。
図7は登録処理の一部の一例を示すフローチャートである。
ACT31としてプロセッサ21は、一覧画面の表示を携帯端末10に指示する。一覧画面は、登録済みの購入商品の一覧を表した画面である。かくして取引処理アプリAP21に基づく情報処理をプロセッサ21が実行することによって、プロセッサ21を中枢部分とするコンピュータは、表示させるべき操作画面を携帯端末10に指示する指示手段として機能する。
【0066】
図8は一覧画面SC1の一例を示す図である。
一覧画面SC1は、「ZZZスーパー」なる店舗名の店舗向けに定められた操作画面の1つである。
一覧画面SC1は、表示エリアAR11,AR12,AR13及びボタンBU11,BU12,BU13を含む。表示エリアAR11は、店舗名を表す。表示エリアAR12は、購入商品の総数と、購入商品の代金の総額とを表す。表示エリアAR13は、購入商品の一覧を表す。ボタンBU11は、購入商品の全てを取り消して買い物を中止することを客が宣言するためのソフトキーである。ボタンBU12は、購入商品として登録する商品のスキャンを開始することを客が宣言するためのソフトキーである。ボタンBU13は、会計を開始することを客が宣言するためのソフトキーである。
【0067】
図9は一覧画面SC2の一例を示す図である。
一覧画面SC2は、「YYY東京店」なる店舗名の店舗向けに定められた操作画面の1つである。
一覧画面SC2は、表示エリアAR21,AR22,AR23及びボタンBU21,BU22を含む。表示エリアAR21は、店舗名を表す。表示エリアAR22は、購入商品の一覧を表す。表示エリアAR23は、購入商品の総数と、購入商品の代金の総額とを表す。ボタンBU21は、購入商品として登録する商品のスキャンを開始することを客が宣言するためのソフトキーである。ボタンBU21には、ボタンBU12と同じ操作コードが割り当てられている。ボタンBU22は、会計を開始することを客が宣言するためのソフトキーである。ボタンBU22には、ボタンBU13と同じ操作コードが割り当てられている。
【0068】
なお、一覧画面SC1と一覧画面SC2との違いを分かり易くするために、図8及び図9は、購入商品の登録状況を同じとしている。
表示エリアAR11及び表示エリアAR12は、互いに同等な機能を持つが、それぞれの店舗の店舗名を表しており、表示内容が異なっている。表示エリアAR13及び表示エリアAR22は、互いに同じ情報を表す領域であり、同等な機能を持つが、画面中における配置位置は異なっている。表示エリアAR12及び表示エリアAR23は、互いに同じ情報を表す領域であり、同等な機能を持つが、画面中における配置位置は異なっている。ボタンBU12及びボタンBU21は、互いに同じ指示のための操作を受けるための同等な操作オブジェクトであるが、サイズ、文字列及び配置位置がいずれも異なっている。ボタンBU13及びボタンBU22は、互いに同じ指示のための操作を受けるための同等な操作オブジェクトであるが、サイズ、文字列及び配置位置がいずれも異なっている。一覧画面SC2は、一覧画面SC1におけるボタンBU11と同等な操作オブジェクトを含まない。
【0069】
一覧画面SC1及び一覧画面SC2には、同一の画面IDが割り当てられる。そして一覧画面SC1を表した画面ファイルのファイル名が、「ZZZスーパー」なる店舗名の店舗に管理データベースDB11,DB22にて関連付けられたデータレコードDR11のフィールドF12以降のいずれかのフィールドに、上記の画面IDとともにセットされている。また一覧画面SC2を表した画面ファイルのファイル名が、「YYY東京店」なる店舗名の店舗に管理データベースDB11,DB22にて関連付けられたデータレコードDR11のフィールドF12以降のいずれかのフィールドに、上記の画面IDとともにセットされている。
【0070】
図7中のACT31としてのプロセッサ21による表示指示が「ZZZスーパー」なる店舗名の店舗(以下、A店舗と称する)に位置している携帯端末10に対して行われたとすると、当該の携帯端末10におけるプロセッサ11は図5中のACT10としては、例えば図8に示すような一覧画面SC1をタッチパネル14に表示させる。これに対して、図7中のACT31としてのプロセッサ21による表示指示が「YYY東京店」なる店舗名の店舗(以下、B店舗と称する)に位置している携帯端末10に対して行われたとすると、当該の携帯端末10におけるプロセッサ11は図5中のACT10としては、例えば図9に示すような一覧画面SC2をタッチパネル14に表示させる。このようにして、図7中のACT31としてのプロセッサ21による表示指示に応じて携帯端末10で表示される操作画面は、携帯端末10がどの店舗に位置しているかに応じて異なる。つまりプロセッサ11は、客のための操作画面を、ACT1で取得したSSIDで識別される店舗に応じた形態で、客が携帯する表示デバイスとしてのタッチパネル14に表示させる。かくしてスマホPOSアプリAP11に基づく情報処理をプロセッサ11が実行することによって、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータは表示制御手段として機能する。
【0071】
プロセッサ21は、図7中のACT31としての表示指示を終えたならば、一覧画面を表示させた状態にてACT32へと進む。
ACT32としてプロセッサ21は、一覧画面での操作が通知されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ21は、後述するように操作通知が携帯端末10からなされたならばYESと判定し、ACT33へと進む。
【0072】
ACT33としてプロセッサ21は、商品のスキャン開始が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、該当の指定が確認できなければNOと判定し、ACT34へと進む。
ACT34としてプロセッサ21は、買い物の中止が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、該当の指定が確認できなければNOと判定し、ACT35へと進む。
ACT35としてプロセッサ21は、会計の開始が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、該当の指定が確認できなければNOと判定し、ACT33へと戻る。
かくしてプロセッサ21はACT33~ACT35としては、スキャン開始、中止、会計開始のいずれかが指定されるのを待ち受ける。
【0073】
客は、商品を購入商品として登録しようとするとき、表示中の一覧画面において、スキャン開始を指示するための予め定められた操作を行う。客は例えば、A店舗においては、一覧画面SC1に表されたボタンBU12をタップする。客は例えば、B店舗においては、一覧画面SC2に表されたボタンBU21をタップする。前述のように、これらボタンBU12及びボタンBU21には、同じ操作コードが割り当てられている。従って、これらの操作に応じてプロセッサ11が図5中のACT14にて行う操作の通知においては、同様なスキャン開始指示のための操作を通知することなる。
【0074】
取引処理サーバ20にてプロセッサ21は、上記のようにスキャン開始指示のための操作が通知されたならば、ACT33にてYESと判定し、ACT36へと進む。
ACT36としてプロセッサ21は、新たに商品を購入商品として追加するための追加処理を実行する。この追加処理は、例えば既存のPOSシステムにて行われているような周知の処理であってよい。
【0075】
客は、登録済みの購入商品の全てをキャンセルして買い物を中止するならば、表示中の一覧画面において、買い物の中止を指示するための予め定められた操作を行う。客は例えばA店舗においては、一覧画面SC1に表されたボタンBU11をタップする。客は、B店舗においては、該当の操作を行うことができない。上記の操作に応じてプロセッサ11が図5中のACT14にて行う操作の通知においては、中止指示のための操作を通知することなる。
【0076】
取引処理サーバ20にてプロセッサ21は、上記のように中止指示のための操作が通知されたならば、ACT34にてYESと判定し、ACT37へと進む。
ACT37としてプロセッサ21は、登録済みの全ての購入商品を取り消すための取消処理を実行する。この取消処理は、例えば既存のPOSシステムにて行われているような周知の処理であってよい。
【0077】
ACT36における追加処理及びACT37における取消処理は、いずれも客との取引を処理するための情報処理の一例である。つまりプロセッサ21は、携帯端末10にて入力されて通知された客の指示に応じて取引を処理するための情報処理を実行する。かくして取引処理アプリAP21に基づく情報処理をプロセッサ21が実行することによって、プロセッサ21を中枢部分とするコンピュータは処理手段として機能する。
【0078】
客は、会計を開始するならば、表示中の一覧画面において、会計開始を指示するための予め定められた操作を行う。客は例えばA店舗においては、一覧画面SC1に表されたボタンBU13をタップする。客は例えば、B店舗においては、一覧画面SC2に表されたボタンBU22をタップする。前述のように、これらボタンBU13及びボタンBU22には、同じ操作コードが割り当てられている。従って、これらの操作に応じてプロセッサ11が図5中のACT14にて行う操作の通知においては、同様な会計開始指示のための操作を通知することなる。
取引処理サーバ20にてプロセッサ21は、上記のように会計開始指示のための操作が通知されたならば、ACT35にてYESと判定し、登録処理を終了する。そしてこの場合にプロセッサ21は、図6中のACT28へと進んで会計処理を開始する。
【0079】
以上のように取引処理システム100は、どの加盟店舗における取引についても、携帯端末10における同一のUI処理により客の操作を受ける。従って、客は店舗に応じてアプリケーションを使い分ける必要がない。この上で取引処理システム100によれば、加盟店舗のそれぞれで、携帯端末10にて表示する操作画面を異ならせることが可能であり、店舗毎の独自性を打ち出して、各店舗の独自のサービスであるが如くスマホPOSサービスを提供することができる。
【0080】
また取引処理システム100は、どの加盟店舗における取引についても、取引処理サーバ20による共通の取引処理によって処理する。従って、当該取引処理を各店舗システム30において個別に行う必要がなく、スマホPOSサービスを簡易に実現することが可能である。
【0081】
また取引処理システム100は、店舗システム30が備えるアクセスポイント34が送信するビーコンを利用して、客が入店した加盟店舗を識別する。従って、店舗を客が指定するなどの手間は生じない。
【0082】
また携帯端末10においてプロセッサ11は、入店した加盟店舗に割り当てられた操作画面に関する画面ファイルが画面ファイル群SF11に含まれるならば、該当の画面ファイルに基づいて操作画面をタッチパネル14に表示させる。従って、操作画面を表示する度に画面ファイルを外部から取得する必要がない。
【0083】
また携帯端末10においてプロセッサ11は、入店した加盟店舗に割り当てられた操作画面に関する画面ファイルが画面ファイル群SF11に含まれないならば、その加盟店舗への入店後に速やかに、該当の画面ファイルをダウンロードする。従って、その後の操作画面の表示を速やかに行うことが可能となる。
【0084】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
加盟店舗に備えられたアクセスポイント34に割り当てられたSSID等の識別子を、そのまま店舗識別子として用いてもよい。
【0085】
客との取引を処理するための情報処理の一部又は全てを、携帯端末10にてプロセッサ11が実行してもよい。この場合は、プロセッサ11を中枢部分とするコンピュータが処理手段としての機能を備えることになる。
【0086】
携帯端末10にてプロセッサ11が店舗データベースDB21にアクセスして加盟店舗IDを取得してもよい。この場合に店舗データベースDB21は、プロセッサ11からアクセス可能であればよく、補助記憶ユニット23以外の任意の記憶デバイスに記憶されてよい。
【0087】
携帯端末10で表示させる操作画面の画面ファイルを、取引処理サーバ20又は別のサーバ装置によって決定してもよい。この場合には、当該決定を行った装置から携帯端末10へと画面ファイルを指定する。そして携帯端末10にてプロセッサ11は、指定された画面ファイルに基づく画面をタッチパネル14に表示させる。携帯端末10への画面ファイルを指定は、ファイル名の通知により行われてもよいし、画面ファイルの送信により行われてもよい。
【0088】
取引処理サーバ20としての機能は、複数のサーバ装置による分散処理により実現されてもよい。
【0089】
携帯端末10にてプロセッサ11は、客が訪れた店舗を識別するための識別子を、アクセスポイント34を介した通信により店舗サーバ31から取得してもよい。あるいはプロセッサ11は、アクセスポイント34とは別の、任意の識別子を送信する機器から送信された識別子を取得してもよい。
【0090】
操作画面を表示する表示デバイスは、タッチパネル14には限らず、表示専用のデバイスであってもよい。また操作画面を表示する表示デバイスは、携帯端末2に備えられていなくてもよい。例えば、携帯端末10と直接に無線通信可能な別の端末装置に備えられた表示デバイスに操作画面を表示させてもよい。
【0091】
情報処理によりプロセッサ11,21が実現する各機能は、その一部又は全てをロジック回路などのようなプログラムに基づかない情報処理を実行するハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各機能のそれぞれは、上記のロジック回路などのハードウェアにソフトウェア制御を組み合わせて実現することも可能である。
【0092】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0093】
1…携帯端末10…携帯端末、20…取引処理サーバ、11,21…プロセッサ、12,22…メインメモリ、13,23…補助記憶ユニット、14…タッチパネル、15…カメラ、16…無線通信ユニット、17…モバイル通信ユニット、18,25…伝送路、24…通信ユニット、30…店舗システム、31…店舗サーバ、32…会計機、33…通信サーバ、34…アクセスポイント、35…店内通信ネットワーク、40…通信ネットワーク、100…取引処理システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-07-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗における客との取引を処理するサーバ装置と通信可能な携帯端末であって、
表示デバイスと、
商品の登録に関する客の指示を入力するための、店舗に応じた操作画面を記憶する記憶デバイスと、
客が訪れた店舗を識別するための店舗識別子を取得する識別子取得手段と、
前記記憶デバイスに記憶された操作画面のうちの前記識別子取得手段により取得された店舗識別子で識別される店舗に応じた操作画面を、前記サーバ装置の要求に応じて、前記表示デバイスに表示させる表示制御手段と、
前記表示デバイスにより表示された操作画面に応じてなされる操作により購入商品の登録に関する客の指示を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された指示を前記サーバ装置に通知する通知手段と、
を具備する携帯端末
【請求項2】
前記サーバ装置は、複数の店舗にそれぞれ応じたそれぞれ異なる複数の操作画面を記憶する記憶ユニットを有し、
前記識別子取得手段により店舗識別子が取得された際に、当該店舗識別子で識別される店舗に応じた操作画面前記記憶デバイス記憶ていない場合、前記サーバ装置に操作画面のダウンロード要求を行う要求手段
をさらに備える請求項に記載の携帯端末
【請求項3】
店舗における客との取引を処理するサーバ装置と通信可能であって、
表示デバイスと、
商品の登録に関する客の指示を入力するための、店舗に応じた操作画面を記憶する記憶デバイスと、
を備える携帯端末に備えられたコンピュータを、
客が訪れた店舗を識別するための店舗識別子を取得する識別子取得手段と、
前記記憶デバイスに記憶された操作画面のうちの前記識別子取得手段により取得された店舗識別子で識別される店舗に応じた操作画面を、前記サーバ装置の要求に応じて、前記表示デバイスに表示させる表示制御手段と、
前記表示デバイスにより表示された操作画面に応じてなされる操作により購入商品の登録に関する客の指示を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された指示を前記サーバ装置に通知する通知手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明の実施形態は、携帯端末及び情報処理プログラムに関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、客が所持する携帯端末を同一のアプリケーションによりユーザインタフェースとして機能させつつも、携帯端末における画面表示に関して店舗毎の独自性を打ち出すことを可能とする携帯端末及び情報処理プログラムを提供することである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
実施形態の携帯端末は、表示デバイス、記憶デバイス、識別子取得手段、表示制御手段入力手段及び通知手段を備える。記憶デバイスは、商品の登録に関する客の指示を入力するための、店舗に応じた操作画面を記憶する。識別子取得手段は、客が訪れた店舗を識別するための店舗識別子を取得する。表示制御手段は、記憶デバイスに記憶された操作画面のうちの識別子取得手段により取得された店舗識別子で識別される店舗に応じた操作画面を、サーバ装置の要求に応じて、表示デバイスに表示させる。入力手段は、表示デバイスにより表示された操作画面に応じてなされる操作により購入商品の登録に関する客の指示を入力する。通知手段は、入力手段により入力された指示をサーバ装置に通知する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
登録処理及び会計処理の内容は任意であってよい。登録処理及び会計処理は、例えば既存のスマホPOSシステムと同様な処理であってよい。ただし、登録処理及び会計処理においてプロセッサ21は、客の指示を受けるための各種の操作画面の表示を携帯端末10に要求する。そしてプロセッサ21は、表示させた操作画面での操作による指示に応じて処理を進める。なおプロセッサ21は、操作画面の表示を指示するため、指示データを、問い合わせ元の携帯端末10に宛てて通信ユニット24から通信ネットワーク40へと送信する。プロセッサ21は例えば、指示データには、操作画面の表示指示であることを識別するための識別データと、表示するべき操作画面の画面IDとを含める。
登録処理及び会計処理は、いずれも取引を処理するための情報処理の一例である。かくして取引処理アプリAP21に基づく情報処理をプロセッサ21が実行することによって、プロセッサ21を中枢部分とするコンピュータは処理手段として機能する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0092】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1] 客が訪れた店舗を識別するための店舗識別子を取得する識別子取得手段と、
前記客のための操作画面を、前記識別子取得手段により取得された前記店舗識別子で識別される前記店舗に応じた形態で、前記客が携帯する表示デバイスに表示させる表示制御手段と、
前記表示デバイスにより表示された前記操作画面に応じてなされる操作により前記客の指示を入力する入力手段と、
を具備する取引処理システム。
[付記2] 前記店舗における前記客との取引を処理するための情報処理を、前記入力手段により入力された前記指示に応じて前記情報処理を実行する処理手段、
をさらに備える付記1に記載の取引処理システム。
[付記3] 前記識別子取得手段、前記表示制御手段及び前記入力手段を備える携帯端末と、前記処理手段を備えるサーバ装置と、を含み、
前記サーバ装置に備えられ、表示させるべき前記操作画面を前記携帯端末に指示する指示手段と、
前記携帯端末に備えられ、前記入力手段により入力された前記指示を前記サーバ装置に通知する通知手段と、
をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記指示手段により指示された前記操作画面を前記表示デバイスに表示させ、
前記処理手段は、前記通知手段により通知された指示に応じて前記情報処理を実行する、
付記2に記載の取引処理システム。
[付記4] 前記携帯端末に備えられ、複数の前記店舗にそれぞれ応じた形態の複数の操作画面を記憶する記憶デバイス、をさらに含み、
前記表示制御手段は、前記記憶デバイスに記憶された前記複数の操作画面のうちの前記識別子取得手段により取得された前記店舗識別子で識別される前記店舗に応じた形態の前記操作画面を表示させる、
付記3に記載の取引処理システム。
[付記5] 前記識別子取得手段により取得された前記店舗識別子で識別される前記店舗に応じた形態の前記操作画面が前記記憶デバイスに記憶されていない場合に、該当の操作画面を前記サーバ装置から取得して前記記憶デバイスに記憶させる画面取得手段、
をさらに備える付記4に記載の取引処理システム。
[付記6] 表示デバイスを備える携帯端末に備えられたコンピュータを、
客が訪れた店舗を識別するための店舗識別子を取得する識別子取得手段と、
前記客のための操作画面を、前記識別子取得手段により取得された前記店舗識別子で識別される前記店舗に応じた形態で、前記表示デバイスに表示させる表示制御手段と、
前記表示デバイスにより表示された前記操作画面に応じてなされる操作により前記客の指示を入力する入力手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0093
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0093】
0…携帯端末、20…取引処理サーバ、11,21…プロセッサ、12,22…メインメモリ、13,23…補助記憶ユニット、14…タッチパネル、15…カメラ、16…無線通信ユニット、17…モバイル通信ユニット、18,25…伝送路、24…通信ユニット、30…店舗システム、31…店舗サーバ、32…会計機、33…通信サーバ、34…アクセスポイント、35…店内通信ネットワーク、40…通信ネットワーク、100…取引処理システム。