(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107450
(43)【公開日】2024-08-08
(54)【発明の名称】建設機械
(51)【国際特許分類】
E02F 9/16 20060101AFI20240801BHJP
【FI】
E02F9/16 K
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024097165
(22)【出願日】2024-06-17
(62)【分割の表示】P 2020212337の分割
【原出願日】2020-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100167830
【弁理士】
【氏名又は名称】仲石 晴樹
(72)【発明者】
【氏名】葉山 義仁
(57)【要約】
【課題】操作性を向上させた建設機械を提供する。
【解決手段】建設機械は、レバーコンソール210aと、携帯通信端末230を上方から取り出し自在に形成された携帯通信端末230用の収納部220c及び携帯通信端末230への電源供給用の出力端子220dと、を備える。レバーコンソール210aは、運転座席に対して左右方向の一方側に配置され、操作レバー212aが突設されている。収納部220c及び出力端子220dは、レバーコンソール210aに対して左右方向の前記一方側に配置される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転座席に対して左右方向の一方側に配置され、操作レバーが突設されたレバーコンソールと、
前記レバーコンソールに対して左右方向の前記一方側に配置され、携帯通信端末を上方から取り出し自在に形成された前記携帯通信端末用の収納部及び前記携帯通信端末への電源供給用の出力端子と、を備える、
建設機械。
【請求項2】
前記出力端子は、前記収納部に対して左右方向の前記一方側に配置されている、
請求項1に記載の建設機械。
【請求項3】
前記収納部及び前記出力端子は、前記レバーコンソールに対して後方側に配置されている、
請求項1又は2に記載の建設機械。
【請求項4】
前記出力端子は、前記収納部に対して後方側に配置されている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の建設機械。
【請求項5】
前記レバーコンソールに対して左右方向の前記一方側に配置され、複数のスイッチが配列されたスイッチコンソールを更に備え、
前記収納部及び前記出力端子は、前記スイッチコンソールの上面に配置されている、
請求項1~4のいずれか1項に記載の建設機械。
【請求項6】
前記出力端子は、前記複数のスイッチの並び方向において前記複数のスイッチと並ぶように配置されている、
請求項5に記載の建設機械。
【請求項7】
前記出力端子は、前記複数のスイッチの後方側に隣接して配置されている、
請求項6に記載の建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の建設機械は、操縦部における運転操作のための操作レバーよりも機体前方側に携帯通信端末用の収納部を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の建設機械では、携帯通信端末用の収納部が操作レバーよりも機体前方側に配置されていたので、携帯通信端末の操作が運転操作に干渉を及ぼすおそれがあった。
【0005】
本発明は、操作性を向上させた建設機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様に係る建設機械は、レバーコンソールと、携帯通信端末を上方から取り出し自在に形成された前記携帯通信端末用の収納部及び前記携帯通信端末への電源供給用の出力端子と、を備える。前記レバーコンソールは、運転座席に対して左右方向の一方側に配置され、操作レバーが突設されている。前記収納部及び前記出力端子は、前記レバーコンソールに対して左右方向の前記一方側に配置される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、操作性を向上させた建設機械が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る建設機械の一例を示す側面図である。
【
図3】操縦部を搭乗口から見た状態を示す拡大斜視図である。
【
図4】スイッチコンソールとその周辺を拡大して示す斜視図である。
【
図5】スイッチコンソールに収納された携帯通信端末の充電状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
図1を参照して、実施形態に係る建設機械100について説明する。
図1は、建設機械100の一例を示す側面図である。建設機械100は、例えば油圧ショベルである。
図1において、便宜上、右から左への向きをX軸の正の向き、奥から手前への向きをY軸の正の向き、下から上への向きをZ軸の正の向きとする。以下の説明では、X軸の正の向きを「前方」、X軸の負の向きを「後方」、Y軸の正の向きを「左方」、Y軸の負の向きを「右方」と言うことがある。
【0011】
図1に示されるように、建設機械100は、下部走行体110と、上部旋回体120とを備える。上部旋回体120は、下部走行体110に対して旋回可能である。
【0012】
下部走行体110は、走行機構112と、ブレード114とを有する。走行機構112は、クローラ式である。ブレード114は、排土作業及び整地作業に用いられる。
【0013】
上部旋回体120は、ボンネット121と、操縦部122と、キャノピー123と、作業機124とを備える。
【0014】
ボンネット121、操縦部122、及びキャノピー123は、上部旋回体120の上部に配置される。ボンネット121は、上部旋回体120の概略半円筒状の外装を構成する。操縦部122は、運転者による建設機械100の操縦を可能にする。キャノピー123は、運転者に庇を提供する。
【0015】
作業機124は、上部旋回体120の前方側に配置される。作業機124は、ブーム124aと、アーム124bと、バケット124cとを備える。ブーム124a、アーム124b、及びバケット124cは、周知の態様で油圧機器によって駆動される。
【0016】
次に、
図1、
図2及び
図3を参照して、操縦部122について説明する。
図2は、操縦部122の構成の一例を示す斜視図である。
図3は、操縦部122を搭乗口202から見た状態を示す拡大斜視図である。
【0017】
図2に示されるように、操縦部122は、運転座席200と、右レバーコンソール210aと、左レバーコンソール210bと、右アームレスト214aと、左アームレスト214bと、搭乗口202と、スイッチコンソール220とを備える。
【0018】
運転座席200は、前方に向けて配置された背もたれ200aを有する。右レバーコンソール210aは、運転座席200に隣接して右前方に配置され、右操作レバー212aが突設される。左レバーコンソール210bは、運転座席200に隣接して左前方に配置され、左操作レバー212bが突設される。右アームレスト214aは右操作レバー212aの後方に、左アームレスト214bは左操作レバー212bの後方にそれぞれ配置されている。搭乗口202は、左レバーコンソール210bの前方に配置されている。スイッチコンソール220は、右レバーコンソール210a及び右アームレスト214aに隣接して右外側に配置されている。右操作レバー212a及び左操作レバー212bは、運転操作に供される。
【0019】
図3に示されるように、スイッチコンソール220は、携帯通信端末230用の収納部220cを有する。収納部220cは、右操作レバー212aの後方に、上方から携帯通信端末230が取り出し自在に形成されている。詳細には、収納部220cは、背もたれ200aより前方に、かつ右アームレスト214aより後方に配置されている。携帯通信端末230は、例えばスマートフォンである。
【0020】
次に、
図1~
図5を参照して、スイッチコンソール220について更に説明する。
図4は、スイッチコンソール220とその周辺を拡大して示す斜視図である。
図5は、スイッチコンソール220に収納された携帯通信端末230の充電状態を示す斜視図である。
【0021】
図5に示されるように、スイッチコンソール220は、複数のスイッチ220aと、出力端子220dとを有する。複数のスイッチ220aは、スイッチコンソール220において前方から後方に向けて列設されている。出力端子220dは、複数のスイッチ220aのうちの最後端のスイッチ220aより後方に、収納部220cに隣接して、かつ収納部220cの外側方に配置されている。
【0022】
複数のスイッチ220aは、例えば、点灯スイッチ、エコモードスイッチ、オートデセルスイッチ、及び1速2速変更スイッチを含む。出力端子220dは、携帯通信端末230への電源供給用である。出力端子220dは、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子である。
【0023】
図4に示されるように、出力端子220dは、着脱可能なカバー220bで覆われている。運転者がカバー220bを外すと、出力端子220dが利用可能となる。
図5に示されるように、携帯通信端末230と出力端子220dとがUSBケーブル232で接続される。
【0024】
以上の実施形態によれば、携帯通信端末230のための収納部220c及び出力端子220dが運転者の手の届き易い位置に配置される。しかも、収納部220cに収納された携帯通信端末230の操作が運転操作に干渉を及ぼすおそれがないので、操作性を向上させた建設機械100が提供される。
【0025】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0026】
<発明の付記>
本発明の建設機械は、運転座席と、左右のレバーコンソールと、搭乗口と、スイッチコンソールとを備える。前記運転座席は、前方に向けて配置された背もたれを有する。前記左右のレバーコンソールは、前記運転座席に隣接して配置され、各々操作レバーが突設される。前記搭乗口は、前記左右のレバーコンソールのうちの一方のレバーコンソールの前方に配置される。前記スイッチコンソールは、前記左右のレバーコンソールのうちの他方のレバーコンソールに隣接して配置され、複数のスイッチが配列される。前記スイッチコンソールは、携帯通信端末用の収納部と、出力端子とを有する。前記収納部は、前記他方のレバーコンソールに突設された前記操作レバーの後方に、上方から取り出し自在に形成されている。前記出力端子は、前記収納部に隣接して配置された、前記携帯通信端末への電源供給用である。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、建設機械の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0028】
100 建設機械
122 操縦部
200 運転座席
200a 背もたれ
202 搭乗口
210a 右レバーコンソール
210b 左レバーコンソール
212a 右操作レバー
212b 左操作レバー
214a 右アームレスト
214b 左アームレスト
220 スイッチコンソール
220a スイッチ
220b カバー
220c 収納部
220d 出力端子
230 携帯通信端末
232 USBケーブル