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特開2024-107552情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107552
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/017 20060101AFI20240802BHJP
   G08G 1/04 20060101ALI20240802BHJP
   G07B 15/00 20110101ALI20240802BHJP
【FI】
G08G1/017
G08G1/04 C
G07B15/00 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011535
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】514045038
【氏名又は名称】ピットデザイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158850
【弁理士】
【氏名又は名称】明坂 正博
(72)【発明者】
【氏名】池末 浩規
【テーマコード(参考)】
3E127
5H181
【Fターム(参考)】
3E127AA15
3E127BA21
3E127BA45
3E127BA50
3E127CA13
3E127CA47
3E127CA56
3E127FA20
3E127FA24
3E127FA27
3E127FB10
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC04
5H181DD10
5H181FF33
(57)【要約】
【課題】より効果的に車両を特定できる情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、車両の識別情報を取得する取得部と、取得部が取得した識別情報を記憶部に登録する登録部と、を備え、識別情報には、車両のナンバー情報と車両のETCの識別情報とが含まれ、登録部は、ナンバー情報とETCの識別情報とを紐付けて記憶部に登録する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の識別情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記識別情報を記憶部に登録する登録部と、を備え、
前記識別情報には、
前記車両のナンバー情報と前記車両のETCの識別情報とが含まれ、
前記登録部は、
前記ナンバー情報と前記ETCの識別情報とを紐付けて前記記憶部に登録する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
ナンバーを含む車両の画像を受信する受信部と、
前記車両の画像から前記ナンバー情報を認識する認識部と、を備え、
前記登録部は、
前記認識部での認識精度に応じて、前記ナンバー情報と前記ETCの識別情報との紐付けの確度を登録する、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記認識部での認識精度に応じて、前記ナンバー情報と前記ETCの識別情報との紐付けの確度を更新する更新部、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記更新部は、
同一の前記ナンバー情報と前記ETCの識別情報との組み合わせを前記取得部が取得するたびに、前記組み合わせの前記ナンバー情報と前記ETCの識別情報との紐付けの確度が高くなるように前記確度を更新する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ナンバー情報又は前記ETCの識別情報の入力を受け付ける受付部を備え、
前記更新部は、
前記記憶部に登録された前記ナンバー情報又は前記ETCの識別情報を、前記受付部が受け付けた前記ナンバー情報又は前記ETCの識別情報に更新する、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記車両を特定する特定部を備え、
前記特定部は、
前記認識精度が所定値以上である場合、前記ETCの識別情報を利用せず、
前記認識精度が所定値未満である場合、前記ETCの識別情報を利用して、
前記車両を特定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
取得部が、車両の識別情報を取得する工程と、
登録部が、前記取得部が取得した前記識別情報を記憶部に登録する工程と、を有し、
前記識別情報には、
前記車両のナンバー情報と前記車両のETCの識別情報とが含まれ 、
前記登録部は、
前記ナンバー情報と前記ETCの識別情報とを関連付けて前記記憶部に登録する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータを、
車両の識別情報を取得する取得部、
前記取得部が取得した前記識別情報を記憶部に登録する登録部、として機能させ、
前記識別情報には、
前記車両のナンバー情報と前記車両のETCの識別情報とが含まれ 、
前記登録部は、
前記ナンバー情報と前記ETCの識別情報とを関連付けて前記記憶部に登録する、
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両を撮像し、この撮像した車両の画像から車両ナンバーを読み取り、この読み取った車両ナンバーに基づいて、車両を特定することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
車両ナンバーによる車両特定は、車両ナンバーが全ての車両についており、また車両ナンバーから所有者や使用者などの特定が容易にできることから、車両特定手段としては非常に価値が高く、広く利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6658040号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、撮像した画像の画質は、カメラの位置や性能、天候等により左右され、常に正確に読み取ることができるとは限らない。
【0005】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、より効果的に車両を特定できる情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明に係る情報処理装置は、車両の識別情報を取得する取得部と、取得部が取得した識別情報を記憶部に登録する登録部と、を備え、識別情報には、車両のナンバー情報と車両のETCの識別情報とが含まれ、登録部は、ナンバー情報とETCの識別情報とを紐付けて記憶部に登録する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、より効果的に車両を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る情報処理システムの概略構成図である。
図2】実施形態に係るサーバ(情報処理装置)の構成図である。
図3】実施形態に係るサーバ(情報処理装置)の機能ブロック図である。
図4】実施形態に係る情報処理システムによる処理の一例を示すフローチャートである。
図5】実施形態に係る情報処理システムによる処理の一例を示すフローチャートである。
図6】実施形態に係る情報処理システムによる処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
初めに、本発明に至った経緯について説明する。
上述したように、車両ナンバーから所有者や使用者などの特定が容易にできることから広く利用されている。車両ナンバーの取得においては、カメラにより撮像した画像から車両ナンバーを認識することになるが、通常の条件下では車両ナンバーを問題なく認識できるものであっても、車両側の問題(例えば、ナンバープレートが汚れている、雪等で覆われている、結束バンドやキャリア、ナンバープレート装飾が設置された、ナンバープレートが外された等)、カメラ側の問題(例えば、レンズが汚れている、雪や氷柱が付着している、力が加えられたりネジの緩みなどによりカメラが正しい方向を向いていない、カメラが一時的にフリーズしている等)、その他の問題(例えば、日光や車両のハイビームなどによりハレーションを起こしている、カメラと車両の間に雨、雪、煙等があってよく見えない等)が存在すると、通常の条件下と比べて車両ナンバーを正確に読み取ることができないケースが存在する。
【0010】
一方で、ETCは自動車専用道路での料金収受の自動化を目的に運用されているものであり、ゲート等に設置されたアンテナと車載器が交信して、車載器やカードの情報を取得し、それに基づいて車両を特定し、料金収受などに利用するものである。ETCは技術的にはアンテナが適切に管理されて、所定の場所にある車両の情報のみを取得するように設定されていれば、高い精度で車両の特定が可能である。その際、車載器に電源が入っていれば取得可能な車載器管理番号と、利用者からの事前のサービス申込に基づき、利用者の車載器管理番号を元にしたサービス提供事業者固有の利用車番号とがあるが、本論では前者の車載器管理番号を利用するものである。ETCは、全国で普及が進んでいるものの全ての車両を網羅しているわけではなく、料金徴収や課金をする場合は、ETC非装着車への対応を別途用意する必要があることが大きな欠点である。また、車載器管理番号から簡単に車両の所有者・利用者を特定することもできない。
本発明は、車両ナンバーによる車両特定とETCによる車両特定の技術と組み合わせることにより、従来の課題解決を図ったものである。
【0011】
[実施形態]
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
初めに、図1を参照して情報処理システム1の構成について説明する。情報処理システム1は、サーバ2(情報処理装置)と、このサーバ2とネットワーク6を介して接続された撮像装置3、ETC読取装置4及びユーザ端末5を備える。なお、情報処理システム1が備えるサーバ2、撮像装置3、ETC読取装置4及びユーザ端末5の数はそれぞれ任意である。
【0012】
(サーバ2)
図2は、サーバ2の構成図である。図2は、サーバ2の主なハード構成を示しており、サーバ2は、通信IF200A、記憶装置200B、CPU200Cがバスを介して接続された構成を有する。なお、図2では図示していないが、サーバ2は、入力装置(例えば、マウス、キーボード、タッチパネルなど)や表示装置(CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなど)などを備えていてもよい。
【0013】
通信IF200Aは、他の装置(例えば、撮像装置3、ETC読取装置4及びユーザ端末5など)と通信するためのインターフェースである。
【0014】
記憶装置200Bは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や半導体記憶装置(SSD(Solid State Drive))である。記憶装置200Bには、各種情報や情報処理プログラムが記憶されている。
【0015】
サーバ2の記憶装置200Bには、各種データ及び情報処理プログラムなどが記憶されている。記憶装置200Bには、例えば、ユーザのアカウントごとに、ユーザのアカウントID(識別情報)、パスワード、車両ナンバー、ETCのID(車載器ID)、ユーザの個人情報(例えば、氏名、連絡先など)、所持するユーザ端末5の情報などが紐付けて記憶されている。本実施形態では、車両ナンバーとETCのIDとの紐付けには確度の情報が付与されており、この確度の情報は、随時更新される構成となっている。
本実施形態では、例えば、ユーザが車両ナンバーとETCのIDとを紐付けて登録した場合、車両ナンバーとETCのIDとの紐付けの確度を100%(確度は0%~100%の範囲)とするが、ユーザが車両ナンバーだけを登録し、ETCのIDを登録していない場合、撮像装置3から送信される画像から読み取った車両ナンバーとETC読取装置4から取得したETCのIDとを紐付けて記憶装置200Bに記憶する。このとき、読み取った車両ナンバーの認識精度に応じて車両ナンバーとETCのIDとの紐付けの確度を更新する。例えば、車両ナンバーの認識精度に比例した紐付けの確度とする(読取精度が高いほど紐付け確度を高くする)。
また、記憶装置200Bには、撮像装置3のIDとETC読取装置4のIDの組み合わせが記憶されている。具体的には、設置場所が同じであり、同一車両からETCのIDの取得と画像の撮像が可能な撮像装置3のIDとETC読取装置4のIDとの組み合わせが記憶装置200Bに記憶されている(これにより撮像装置3から送信される画像の車両と、ETC読取装置4が取得したETCのIDの車両とが同一車両のものであることが担保される)。本実施形態では、撮像装置3から送信される画像から読み取った車両ナンバーとETC読取装置4から取得したETCのIDとを紐付けて記憶装置200Bに記憶する際に、撮像装置3のIDとETC読取装置4のIDとが記憶装置200Bに記憶されている組み合わせに合致する場合に車両ナンバーとETCのIDとを紐付けて記憶するか、又は紐付けの確度を更新する。一方、撮像装置3のIDとETC読取装置4のIDとが記憶装置200Bに記憶されている組み合わせに合致しない場合は、設置場所が異なる場所でそれぞれ読み取られたものであるとして(別車両のものであるとする)、車両ナンバーとETCのIDとを紐付けて記憶しない、又は紐付けの確度の更新に利用しない。
なお、同一車両から取得した車両ナンバー及びETCのIDであることが認識できればよく、上記以外の方法で、同一車両から取得した車両ナンバー及びETCのIDであることを認識する構成としてもよい。例えば、設置場所が同じであり、同一車両からETCのIDの取得と画像の撮像が可能な撮像装置3のIDとETC読取装置4のIDの一部(例えば、上位複数桁)を同一とし、撮像装置3のIDの上位複数桁とETC読取装置4のIDの上位複数桁とが同一であれば、同一車両のものであるとし、撮像装置3のIDの上位複数桁とETC読取装置4のIDの上位複数桁とが同一でない場合は、設置場所が異なる場所でそれぞれ読み取られたものであるとして(別車両のものであるとする)、車両ナンバーとETCのIDとを紐付けて記憶しない、又は紐付けの確度の更新に利用しないようにしてもよい。
なお、記憶装置200Bに記憶された各種情報の一部又は全部は、USB(Universal Serial Bus)メモリや外付けHDDなどの外部記憶装置やネットワークを介して接続された他の情報処理装置の記憶装置に記憶されてもよい。この場合、サーバ2は、外部記憶装置や他の情報処理装置の記憶装置に記憶された各種情報を参照又は取得する。
【0016】
CPU200Cは、サーバ2を制御するものであり、図示しないROM及びRAMなどを備える。
【0017】
(サーバ2の機能)
図3は、サーバ2の機能ブロック図である。図3に示すように、サーバ2は、受信部201(受付部)、送信部202、記憶装置制御部203(登録部、更新部)、取得部204、認識部205、特定部206などの機能を備える。なお、図3に示す機能は、CPU200Cが、記憶装置200Bに記憶されている情報処理プログラムを実行することで実現される。
【0018】
受信部201は、例えば、ネットワーク6を介して撮像装置3及びETC読取装置4から送信される情報(例えば、車両の画像やETCのIDなどの情報)を受信する。また、受信部201は、例えば、ネットワーク6を介してユーザ端末5から送信される情報(例えば、ユーザのアカウントID、パスワード、車両ナンバー、ETCのID(登録する場合)、ユーザの個人情報(例えば、氏名、連絡先など)、所持するユーザ端末5の情報など)を受信する。
【0019】
送信部202は、例えば、ネットワーク6を介して他の装置(例えば、ユーザ端末5など)へ情報を送信する。
【0020】
記憶装置制御部203は、記憶装置200Bを制御し、記憶装置200Bへの情報の書き込みや読み出しを行う。記憶装置制御部203は、例えば、車両ナンバーとETCのIDとを紐付けて記憶装置200Bに登録する。また、記憶装置制御部203は、例えば、認識部205での認識精度に応じて、車両ナンバーとETCのIDの紐付け確度を登録・更新する。
【0021】
取得部204は、車両の識別情報、具体的には、車両ナンバー及びETCのIDの少なくとも一方を取得する。
【0022】
認識部205は、撮像装置3から送信された画像から車両ナンバーを認識する。ここで、認識部205は、2以上の認識エンジンを有し、この2以上の認識エンジンにより画像から車両ナンバーを認識してもよい。認識部205は、例えば、2以上の認識エンジンとして、第1の認識エンジンと及び第2の認識エンジンとを有する。ここで第2の認識エンジンは、第1の認識エンジンによる車両ナンバーの認識精度が所定の閾値未満である場合に画像の車両ナンバーを認識する。そして、認識部205は、第2の認識エンジンによる車両ナンバーの認識精度が所定の閾値以上である場合、第2の認識エンジンが認識した車両ナンバーを採用する。
なお、第2の認識エンジンは、第1の認識エンジンで車両ナンバーの認識精度が所定の閾値未満であった画像を教師データとして学習した認識エンジンとしてもよい。
認識部205は、例えば、撮像装置3から送信された画像にナンバープレートが存在するか否かを検知し、ナンバープレートの存在が検知された場合、該ナンバープレートに記載された車両ナンバーを読み取る。
なお、実施形態において、車両ナンバーが読み取れない場合とは、例えば、車両が写っておらずナンバープレートを検知できずに車両ナンバーが読み取れない場合、及びナンバープレートを検知したが車両ナンバー自体が読み取れない場合、の両方が含まれる。
【0023】
特定部206は、車両を特定する。具体的には、車両のユーザを特定する。ここで、特定部206は、認識部205の認識精度が所定値以上である場合、ETCのIDを利用せずに車両のユーザを特定し、認識部205の認識精度が所定値未満である場合、ETCのIDを利用して車両のユーザを特定する。なお、認識部205の認識精度は、既知の技術やナンバープレートのピクセル数(ピクセル数が多いと高スコア、少ないと低スコアとなる)などを利用して算出してもよい。
【0024】
(撮像装置3)
撮像装置3は、車両(車両ナンバーを含む。以下同じ。)を撮像可能な位置に設置され、対象の車両を2枚以上撮像する。つまり、本実施形態の情報処理システム1は、同一車両に対して2枚以上の画像を撮像する。撮像した車両の画像には、撮像時刻及び撮像装置3の識別番号(撮像装置3のID、以下、カメラIDともいう)が付与されてサーバ2に送信される。撮像装置3は、動画撮影のデジタルビデオカメラでもあっても、静止画撮影のためのデジタルカメラであってもよく、例えば、CCDカメラ、CMOSカメラなどが用いられる。撮像装置3は、所定時間、例えば0.5秒ごとに静止画撮影を行い、あるいは所定のフレームレート、例えば秒間5フレームで動画撮影を行い、撮像した画像をサーバ2へ送信する。
【0025】
(ETC読取装置4)
ETC読取装置4は、車両10のETC車載器と通信し、ETCのID(車載器ID)を取得する。ETC読取装置4は、ETCのIDをサーバ2へ送信する。なお、ETCのIDには、IDの取得時刻及びETC読取装置4のIDが付与されてサーバ2に送信される。
【0026】
(ユーザ端末5)
ユーザ端末5は、上述したユーザアカウントの情報、例えば、ユーザのアカウントのパスワード、車両ナンバー、ETCのID(登録する場合)、ユーザの個人情報(例えば、氏名、連絡先など)、所持するユーザ端末5の情報などの登録などに利用される。
【0027】
(情報処理)
図4から図7は、情報処理システム1の処理の一例を示すフローチャートである。以下、図4から図7を参照して、情報処理システム1の処理について説明する。
【0028】
(車両特定処理)
図4は、情報処理システム1の車両特定処理の一例を示すフローチャートである。以下、図4を参照して、情報処理システム1の車両特定処理の一例について説明する。
【0029】
(ステップS101)
サーバ2の受信部201は、撮像装置3から画像を受信する。
【0030】
(ステップS102)
サーバ2の認識部205は、受信部201が受信した画像から車両ナンバーを認識する。認識できる場合(YES)、サーバ2は、ステップS103の処理を実行する。認識できない場合(NO)、サーバ2は、ステップS105の処理を実行する。
【0031】
(ステップS103)
サーバ2の取得部204は、認識部205が認識した車両ナンバーを取得する。次いで、特定部206は、認識部205の認識精度が所定の閾値以上であるか否かを判定する。所定の閾値以上である場合(YES)、サーバ2は、ステップS104の処理を実行する。所定の閾値以上でない場合(NO)、サーバ2は、ステップS105の処理を実行する。
【0032】
(ステップS104)
サーバ2の特定部206は、記憶装置200Bのアカウント情報を参照し、取得部204が取得した車両ナンバーに紐付けられたユーザを車両のユーザとして特定する。
【0033】
(ステップS105)
サーバ2の取得部204は、ETCのIDを取得済みであるか否かを判定する。取得済みである場合(YES)、サーバ2は、ステップS106の処理を実行する。取得済みでない場合(NO)、サーバ2は、ステップS109の処理を実行する。
【0034】
(ステップS106)
サーバ2の特定部206は、車両ナンバーを認識した画像を撮像した撮像装置3のカメラIDとETCのIDを取得したETC読取装置IDとの組み合わせが、記憶装置200Bに記憶されている組み合わせのいずれかに合致するか否かを判定する。合致する場合(YES)、サーバ2は、ステップS107の処理を実行する。合致しない場合(NO)、同一車両から取得した車両ナンバーとETCのIDとの組み合わせではないとして、サーバ2は、ステップS109の処理を実行する。
【0035】
(ステップS107)
サーバ2の特定部206は、車両ナンバーを認識した画像の撮像時刻と、ETCのIDを取得した取得時刻との差が所定時間内(例えば、数秒)であるか否かを判定する。所定時間内である場合(YES)、サーバ2は、ステップS108の処理を実行する。所定時間内でない場合(NO)、同一車両から取得した車両ナンバーとETCのIDとの組み合わせではないとして、サーバ2は、ステップS109の処理を実行する。
【0036】
(ステップS108)
サーバ2の特定部206は、記憶装置200Bのアカウント情報を参照し、ETCのIDに紐付けられたユーザを車両のユーザとして特定する。なお、特定部206は、ETCのIDに紐付けられた車両ナンバーを特定し、この車両ナンバーに紐付けられたユーザを車両のユーザとして特定してもよい。
【0037】
(ステップS109)
サーバ2の特定部206は、車両を特定できなかったとしてエラーを送信する。
【0038】
(紐付確度更新処理1)
図5は、情報処理システム1の紐付確度更新処理1の一例を示すフローチャートである。以下、図5を参照して、情報処理システム1の紐付確度更新処理1の一例について説明する。
【0039】
(ステップS201)
サーバ2の取得部204は、認識部205が画像から認識した車両ナンバーの認識精度が所定の閾値以上であるか否かを判定する。所定の閾値以上である場合(YES)、サーバ2は、ステップS202の処理を実行する。所定の閾値以上でない場合(NO)、サーバ2は、処理を終了する。
【0040】
(ステップS202)
サーバ2の取得部204は、ETCのIDを取得済みであるか否かを判定する。取得済みである場合(YES)、サーバ2は、ステップS203の処理を実行する。取得済みでない場合(NO)、サーバ2は、処理を終了する。
【0041】
(ステップS203)
サーバ2の特定部206は、車両ナンバーを認識した画像を撮像した撮像装置3のカメラIDとETCのIDを取得したETC読取装置IDとの組み合わせが、記憶装置200Bに記憶されている組み合わせのいずれかに合致するか否かを判定する。合致する場合(YES)、サーバ2は、ステップS204の処理を実行する。合致しない場合(NO)、同一車両から取得した車両ナンバーとETCのIDとの組み合わせではないとして、サーバ2は、処理を終了する。
【0042】
(ステップS204)
サーバ2の特定部206は、車両ナンバーを認識した画像の撮像時刻と、ETCのIDを取得した取得時刻との差が所定時間内(例えば、数秒)であるか否かを判定する。所定時間内である場合(YES)、サーバ2は、ステップS205の処理を実行する。所定時間内でない場合(NO)、同一車両から取得した車両ナンバーとETCのIDとの組み合わせではないとして、サーバ2は、処理を終了する。
【0043】
(ステップS205)
サーバ2の記憶装置制御部203は、認識部205での認識精度に応じて、車両ナンバーとETCのIDとの紐付けの確度を登録又は更新する。例えば、記憶装置制御部203は、車両ナンバーの認識精度に比例した紐付けの確度とする。
【0044】
(紐付確度更新処理2)
図6は、情報処理システム1の紐付確度更新処理2の一例を示すフローチャートである。以下、図6を参照して、情報処理システム1の紐付確度更新処理2の一例について説明する。
【0045】
(ステップS301)
サーバ2の受信部201は、ユーザ端末5から送信される車両ナンバー及びETCのIDを受信する。
【0046】
(ステップS302)
サーバ2の記憶装置制御部203は、車両ナンバー及びETCのIDを送信したユーザ端末5に対応するユーザアカウントの車両ナンバー及びETCのIDの組み合わせを登録又は更新するとともに、車両ナンバー及びETCのIDの組み合わせの確度を登録又は更新する。なお、ユーザが車両ナンバーとETCのIDとを紐付けて登録しているので、記憶装置制御部203は、車両ナンバーとETCのIDとの紐付けの確度を100%とする。
【0047】
以上のように、実施形態に係る情報処理システム1は、以下の「1.車両ナンバーと車載器管理番号の紐付けとその管理」及び「2.車載器管理番号に紐付いた車両ナンバー情報の利用」という2つの互いに関連したプロセスで構成される。
1.車両ナンバーと車載器管理番号の紐付けとその管理
(1)車両ナンバー認識とETCの車載器管理番号取得の同期
(2)車両ナンバーと車載器管理番号の紐付けの可否判断と登録
(3)既に登録された車両ナンバーあるいは車載器管理番号が取得された場合の処理(信頼度管理、機器あるいは車両の更新の検知)
2.車載器管理番号に紐付いた車両ナンバー情報の利用
(1)車載器管理番号に紐付いた車両ナンバーの参照
(2)同時に取得されている車両ナンバー情報の参照
(3)新規取得車両ナンバー情報の信頼度と、紐付け登録された車両ナンバー情報の信頼度の評価(比較)に基づく採用する車両ナンバーの決定
【0048】
以上のように、本実施形態に係るサーバ2(情報処理装置)は、車両の識別情報を取得する取得部204と、取得部204が取得した識別情報を記憶装置200B(記憶装置)に登録する記憶装置制御部203(登録部)とを備える。そして、識別情報には、車両のナンバー情報と車両のETCの識別情報とが含まれており、記憶装置制御部203(登録部)は、ナンバー情報とETCの識別情報とを紐付けて記憶装置200B(記憶装置)に登録する、
このため、どちらか一方の識別情報が取得できない場合に他方の識別情報を利用して車両を特定することができるため利便性が高い。
【0049】
また、本実施形態に係るサーバ2(情報処理装置)は、車両ナンバーを含む車両の画像を受信する受信部201と、車両の画像からナンバー情報を認識する認識部205とを備える。記憶装置制御部203(登録部)は、認識部205での認識精度に応じて、車両ナンバーとETCのIDとの紐付けの確度を登録する。
このように車両ナンバーとETCのIDとの紐付けの確度を登録するため、どの車両ナンバーとETCのIDとの紐付けがどの程度確からしいかの情報を得ることができ利便性が高い。
【0050】
また、本実施形態に係るサーバ2(情報処理装置)は、認識部205での認識精度に応じて、車両ナンバーとETCのIDとの紐付けの確度を更新する記憶装置制御部203(更新部)を備える。
このように車両ナンバーとETCのIDとの紐付けの確度の情報が更新されるため最新の情報が反映された確度の情報を得ることができ利便性が高い。
【0051】
また、本実施形態に係るサーバ2(情報処理装置)は、車両ナンバー又はETCのIDの入力を受信する受信部201(受付部)を備える。そして、記憶装置制御部203(更新部)は、記憶装置200B(記憶部)に登録された車両ナンバー又はETCのIDを、受信部201(受付部)が受信した車両ナンバー又はETCのIDに更新する。
このようにユーザが手動により車両ナンバー又はETCのIDを更新することができるので利便性が高い。また、ユーザは、手動により車両ナンバーとETCのIDとの組み合わせも更新することができるので利便性が高い。
【0052】
また、本実施形態に係るサーバ2(情報処理装置)は、車両を特定する特定部206を備える。特定部206は、認識部205の認識精度が所定値以上である場合、ETCのIDを利用せず、認識部205の認識精度が所定値未満である場合、ETCのIDを利用して車両を特定する。
このように、認識部205の認識精度に応じて車両の特定方法を変更するので車両特定の精度の高く、また車両ナンバーの情報を利用できない時でも車両を特定することができるので利便性が高い。
【0053】
[実施形態の変形例]
上記実施形態において、記憶装置制御部203は、車両ナンバーとETCのIDとの紐付けの確度は、同一の組み合わせの車両ナンバーとETCのIDが取得された回数に比例して高い確度となるように更新する構成としてもよい。例えば、記憶装置制御部203は、同一の組み合わせの車両ナンバーとETCのIDが取得されるたびに該当する車両ナンバーとETCのIDとの紐付の確度の値を加算する(確度が高まる)構成としてもよい。
【0054】
この場合、同一のナンバー情報とETCの識別情報との組み合わせが取得されるたびに、紐付けの確度が高くなるので紐付けの確度を効果的に更新できる。
【0055】
その他、上記実施形態及び変形例は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0056】
1 :情報処理システム
2 :サーバ
3 :撮像装置
4 :ETC読取装置
5 :ユーザ端末
6 :ネットワーク
10 :車両
200A :通信IF
200B :記憶装置
200C :CPU
201 :受信部(受付部)
202 :送信部
203 :記憶装置制御部(登録部、更新部)
204 :取得部
205 :認識部
206 :特定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6