(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024010764
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
A63F7/02 326Z
A63F7/02 304D
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022112241
(22)【出願日】2022-07-13
(71)【出願人】
【識別番号】391010943
【氏名又は名称】株式会社藤商事
(74)【代理人】
【識別番号】110001645
【氏名又は名称】弁理士法人谷藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今山 武成
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BC21
2C088BC25
2C088DA07
2C088EA06
(57)【要約】
【課題】遊技機の価格高騰をより適切なかたちで抑制する。
【解決手段】透光部と、透光部を発光させる複数のLEDとを有する電飾装置を備えた遊技機で、透光部の外縁に非透光部を設け、LEDを、非透光部の後側に配置する。また遊技盤501に設けられた遊技部品517は、複数の電気部品541~544と、この各電気部品541~544に接続された複数のハーネス556~559とを備え、複数のハーネス556~559を遊技部品517に一纏めに留める留め具563を備える。
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定部位に設けられた遊技部品と、
透光部及び該透光部を発光させる複数の光源を有する電飾装置と、を備え、
前記遊技部品は、複数の電気部品と、該各電気部品に接続された複数のハーネスとを有する
遊技機において、
複数の前記ハーネスを一纏めに留める留め具を備え、
前記透光部の外縁に非透光部を設け、
前記光源を、前記非透光部の後側に配置した
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の遊技機では、遊技盤の遊技領域の略中央に遊技情報表示手段が配置されると共に、その遊技情報表示手段の周辺部分に普通入賞手段、始動口手段、大入賞手段等の遊技部品が配置されている。遊技情報表示手段には液晶表示手段が使用され、また普通入賞手段、始動口手段、大入賞手段等には、入賞スイッチ、駆動ソレノイド、LEDが使用される等、多数の電気部品が使用されている。
これらの電気部品には各電気部品毎にコネクタを介してハーネスが接続され、その各ハーネスの他端側がコネクタを介して中継基板等に接続され、更にその電気部品が遊技制御系であるか演出制御系であるかに応じて、中継基板からコネクタを介して主制御基板、演出制御基板へと夫々接続されている。
またこの種の遊技機では、遊技機本体の前側各部に電飾装置が配置されており、画像表示手段、可動体、音声出力手段等の他の演出手段と同期して所定の発光パターンで発光することにより、遊技状態に応じた演出を行うことが可能となっている。この電飾装置は、任意の文字、模様、絵柄等の形状に形成された透光部と、その透光部を発光させるための光源とで構成されている(特許文献1)。現在、殆どの遊技機では、電飾装置の光源としてLEDが使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
最近では部材供給量の低下に伴って部品価格が上昇し、その結果、遊技機の価格高騰に繋がっている。そのような背景から、遊技機の価格を抑える為の対策が求められている。遊技機の価格高騰に対する対策としては、新規部品の調達量を減らすために、遊技部品の小型化やリユース、他の機種への流用等を進めることが考えられる。
しかしながら、このようなリユース等の対策を進めることで、真新しさが薄れ、遊技者が飽きを感じやすくなってしまうという懸念が生じる。そのため、電飾装置等の演出手段の見栄えをよくするなど、演出効果をより高めるための工夫が求められている。また、リユースを促進するためには、リユースの際に配線作業等を容易化するための工夫を行うことも重要である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技機の価格高騰をより適切なかたちで抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、所定部位に設けられた遊技部品と、透光部及び該透光部を発光させる複数の光源を有する電飾装置と、を備え、前記遊技部品は、複数の電気部品と、該各電気部品に接続された複数のハーネスとを有する遊技機において、複数の前記ハーネスを一纏めに留める留め具を備え、前記透光部の外縁に非透光部を設け、前記光源を、前記非透光部の後側に配置したものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、遊技機の価格高騰をより適切なかたちで抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係るパチンコ機の全体正面図である。
【
図3】同パチンコ機の可動電飾装置の正面図である。
【
図4】同パチンコ機の可動電飾装置の分解斜視図である。
【
図5】同パチンコ機の可動電飾装置の正面断面図である。
【
図6】同パチンコ機の可動電飾装置の側面断面図である。
【
図7】同パチンコ機の可動電飾装置のLED列の説明図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態に係るパチンコ機の可動電飾装置の正面図である。
【
図9】同パチンコ機の可動電飾装置の正面断面図である。
【
図10】同パチンコ機の可動電飾装置の側面断面図である。
【
図11】同パチンコ機の可動電飾装置のLED列の説明図である。
【
図12】本発明の第3の実施形態に係るパチンコ機の可動電飾装置の正面断面図である。
【
図13】同パチンコ機の可動電飾装置のLED列の説明図である。
【
図14】本発明の第4の実施形態に係るパチンコ機の遊技盤の正面図である。
【
図17】同第1特別図柄始動手段の平面断面図である。
【
図19】同ハーネスの位置決め状態の側面図である。
【
図23】本発明の第5の実施形態に係るパチンコ機の複合入賞手段の平面図である。
【
図26】同中継基板、LED基板等の背面図である。
【
図27】同中継基板、LED基板等の側面断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1~
図7は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。
図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ3により開閉自在に枢着された前枠4とを備えている。前枠4には、遊技盤5等が上部側に、遊技盤5の前側の遊技領域5aに向けて遊技球を発射する発射手段6、下部スピーカSP1等が下部側にそれぞれ配置されると共に、遊技盤5等の前側に対応してガラス扉7が、発射手段6、下部スピーカSP1等の前側に対応して前面板8がそれぞれヒンジ3と同じ側のヒンジ9により開閉自在に枢支されている。なお、ガラス扉7と前面板8とを一つの扉体で構成することにより一体的に開閉可能としてもよい。
【0009】
ガラス扉7には、その略中央に、遊技領域5aに対応するガラス窓7aが設けられ、またそのガラス窓7aの周囲には、上部スピーカSP2、電飾装置10等の各種演出手段が配置されている。電飾装置10は、前面側にLED11aが配設されたLED基板11と、そのLED基板11の前側に配置された発光レンズ部12とを備えている。ガラス扉7の前面側には、上部スピーカSP2等を前側から覆う合成樹脂製のガラス枠カバー13が設けられており、そのガラス枠カバー13の少なくとも一部が、透光性を有する発光レンズ部12となっている。発光レンズ部12には、内部のLED基板11等を前側から見えにくくするとともにLED11aから発せられた光を適度に拡散させるべく、凹凸加工等の光拡散処理が施されている。
【0010】
前面板8の前側には、払い出し手段14(
図2参照)から払い出された遊技球を貯留して発射手段6に供給するための上皿15が上部側に配置され、またその上皿15の下側には、例えば上皿15が満杯のときにその余剰球を貯留する下皿16が左端側に、発射手段6を作動させるための発射ハンドル17が右端側に夫々設けられている。更に、例えば上皿15等を前側から覆う上皿カバー18上には、遊技者が押下操作可能な演出ボタン19等の各種操作手段が設けられている。なお、上皿カバー18上にも電飾手段を配置してもよい。
【0011】
遊技盤5の前面側には、発射手段6から発射された遊技球を案内するガイドレール20が環状に装着されると共に、そのガイドレール20の内側の遊技領域5aに、センターケース21、普通図柄始動手段22、特別図柄始動手段23、大入賞手段24、普通入賞手段25等の各種遊技部品が配置されている。
【0012】
センターケース21は、例えば遊技領域5aの略中央に配置されており、液晶式等の画像表示手段26に対応する略矩形状の表示窓27を備え、その表示窓27を取り囲む装飾枠28上に、普通図柄表示手段31、特別図柄表示手段32、普通保留個数表示手段33、第1特別保留個数表示手段34等の各種表示手段の他、ステージ35、可動演出手段36等が設けられている。
【0013】
ステージ35は、画像表示手段26の下部前側に左右方向に配置されており、センターケース21の側部、例えば左側に設けられたワープ入口35aに流入した遊技球を自由に転動させた後、例えば左右方向中央の中央落下部又はその左右両側の側部落下部から前側に落下させるようになっている。
【0014】
可動演出手段36は、可動電飾装置40と、この可動電飾装置40を移動可能に支持する可動体案内手段41と、可動電飾装置40を駆動する駆動手段42とを備えている。可動電飾装置(電飾装置)40は、左右方向の横長状に形成され、その前面側には任意の装飾(ここでは当該遊技機のタイトルである「カッパ伝説」の文字)が例えば立体的に形成されており、内部に配置されたLED73が点灯することによって所定部位(ここでは「カッパ伝説」の文字部分)が任意色で発光するようになっている。この可動電飾装置40の詳細については後述する。
【0015】
可動体案内手段41は、可動電飾装置40を画像表示手段26の表示画面26aの前面側に沿って所定方向(ここでは上下方向)に移動可能な状態で支持するもので、画像表示手段26の表示画面26aの左右両側に沿って上下方向に配置された一対の案内レール43を備え、それら各案内レール43によって可動電飾装置40の左右両端部が上下方向移動可能に支持されている。この可動体案内手段41により、可動電飾装置40は、画像表示手段26の上側の上部位置と、画像表示手段26の前側の下部位置との間で上下方向に移動可能であり、通常時は原点位置である上部位置に保持されている。
【0016】
駆動手段42は、例えばステッピングモータで構成され、装飾枠28の後側に配置されており、図示しないベルト等を介して可動電飾装置40を所定の動作パターンに従って上下方向に移動させることが可能となっている。
【0017】
普通図柄始動手段22は、普通図柄表示手段31による図柄変動を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲートにより構成され、センターケース21の左側に配置されており、遊技球の通過を検出可能な遊技球検出手段(図示省略)を備えている。
【0018】
普通図柄表示手段31は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、普通図柄始動手段22が遊技球を検出することに基づいてそれら複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段22による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様に対応する例えば「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合にははずれ態様に対応する例えば「×」側の発光体が点灯して停止する。
【0019】
普通図柄始動手段22による遊技球検出時に取得された普通乱数情報は、予め定められた上限個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通図柄表示手段31による図柄変動が開始される毎に順次消化される。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は普通保留個数表示手段33等によって遊技者に報知される。
【0020】
特別図柄始動手段23は、特別図柄表示手段32による図柄変動を開始させるためのもので、例えば上下2つの始動入賞手段23a,23bと、下始動入賞手段23bを開閉する開閉手段46と、始動入賞手段23a,23bに入賞した遊技球を夫々検出する遊技球検出手段(図示省略)とを備え、例えばセンターケース21の下側に配置されている。上始動入賞手段23aは開閉手段等を有しない非開閉式入賞手段で、ステージ35の中央落下部の真下に上向き開口状に配置されている。下始動入賞手段23bは、開閉手段46により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに切り換え可能な開閉式入賞手段で、上始動入賞手段23aの下側に配置されており、普通図柄表示手段31の変動後の停止図柄が当り態様となった場合に発生する普通利益状態において、開閉手段46が所定時間閉状態から開状態に変化するように構成されている。
【0021】
特別図柄表示手段32は、特別図柄を変動表示するためのもので、1個又は複数個、例えば1個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段23が遊技球を検出した場合(図柄始動条件が成立した場合)、即ち上下2つの始動入賞手段23a,23bの何れかに遊技球が入賞した場合に特別図柄を所定時間変動表示して、始動入賞手段23a,23bへの入賞時に取得された特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には所定の大当り態様で、一致しない場合には例えばはずれ態様で停止するようになっている。
【0022】
特別図柄始動手段23への遊技球入賞時に取得された特別乱数情報は、予め定められた上限個数、例えば4個を限度として保留記憶され、特別図柄表示手段32による図柄変動が開始される毎に順次消化される。特別乱数情報の記憶個数(特別保留個数)は、第1特別保留個数表示手段34、後述する第2特別保留個数表示手段49等によって遊技者に報知される。
【0023】
大入賞手段24は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板47を備えた開閉式入賞手段で、例えば特別図柄始動手段23の下側に配置されており、特別図柄表示手段32の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合に発生する特別利益状態において、開閉板47が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
【0024】
また画像表示手段26は、演出図柄表示手段48、第2特別保留個数表示手段49等を構成している。演出図柄表示手段48は、特別図柄表示手段32による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄Pを変動表示するものである。演出図柄Pは、数字図柄その他の複数個の図柄で構成される図柄列を複数(
図1の例では左右方向に3つ)備えており、特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って図柄列毎に縦スクロール等による変動を開始すると共に、所定の有効ライン上の停止図柄が所定態様となるように特別図柄の変動停止と略同時に最終停止する。なお演出図柄Pでは、例えば有効ライン上の全ての停止図柄が同じ場合が大当り演出態様、それ以外がはずれ演出態様となっており、特別図柄が大当り態様、はずれ態様となる場合には演出図柄Pは大当り演出態様、はずれ演出態様となる。
【0025】
第2特別保留個数表示手段49は、特別保留個数を報知するためのもので、特別保留個数分(最大4個)の保留表示画像Q4~Q1と、変動中の演出図柄Pに対応する変動中保留画像Q0とを表示画面26aの所定位置、例えば下部側に表示可能となっている。第2特別保留個数表示手段49は、特別図柄始動手段23への遊技球の入賞によって特別保留個数が増加した場合には、保留表示画像Q1~を待ち行列の最後尾(例えば左端側)に1個追加表示し、特別図柄の新たな変動が開始して特別保留個数が減少した場合には、例えば変動中保留画像Q0を消去すると共に、保留表示画像Q1~を待ち行列の前側(例えば右側)に向けて1個分ずつシフトし、押し出された先頭の保留表示画像Q1を新たな変動中保留画像Q0に変化させるようになっている。
【0026】
また、遊技盤5上には、可動演出手段36の他にも、センターケース21等の各種遊技部品に電飾装置50が配置されている。電飾装置50は、前面側にLED51aが配設されたLED基板51と、そのLED基板51の前側に配置された発光レンズ部52とを備えている。発光レンズ部52は、装飾枠28の少なくとも一部に設けられた透光部により構成されている。発光レンズ部52には、内部のLED基板51等を前側から見えにくくするとともにLED51aから発せられた光を適度に拡散させるべく、凹凸加工等の光拡散処理が施されている。
【0027】
図2は本パチンコ機の制御系の概略ブロック図である。
図2において、主制御基板61は遊技動作を統括的に制御するもので、遊技盤5上の普通図柄始動手段22、特別図柄始動手段23、大入賞手段24、普通入賞手段25、普通図柄表示手段31、特別図柄表示手段32、普通保留個数表示手段33、第1特別保留個数表示手段34等が例えば図示しない中継基板等を経由して接続され、またその下位には、主制御基板61からの制御コマンドに基づいて画像表示手段26による画像表示、スピーカSP1,SP2による音声出力、電飾装置10,40,50による発光、駆動手段42による可動体駆動等の演出制御を行うサブ制御基板62、主制御基板61からの制御コマンドに基づいて払い出し手段14を制御する払出制御基板63、この払出制御基板63からの発射制御信号等に基づいて発射手段6を制御する発射制御基板64等が接続されている。
【0028】
続いて、
図3~
図7等を参照しつつ可動電飾装置40の構成について説明する。可動電飾装置40は、
図3~
図6等に示すように、前カバー体71と、ベース体72と、複数のLED(光源)73が配置されたLED基板74とで構成されている。前カバー体71は、透光性を有する合成樹脂製で、前面板75と、この前面板75の外周に沿って後向きに延設された外周板76とを一体に備えている。前カバー体71の前面板75には、例えば横書きのゴシック体による「カッパ伝説」の文字列に対応する文字領域を除き、前面側に非透光処理が施されており(非透光部77)、これによって前面板75に「カッパ伝説」の横書き文字列を構成する透光文字部(透光部)78が形成されている。この透光文字部78は、
図3に示すように、非透光部77により互いに分離された複数(ここでは14個)の透光領域78a~78nで構成されている。例えば「カ」の文字は一つの透光領域78aで構成され、「ッ」の文字は三つの透光領域78b~78dで構成されている。
【0029】
なお、非透光部77を形成するための非透光処理は、メッキ処理、非透光性シートの貼付等、任意である。また非透光部77は、完全な非透光性が要求されるものではなく、透光文字部78に比べて光の透過率が十分に小さければよい。また非透光処理は前カバー体71の外周板76の外面側にも施すことが望ましい。
【0030】
前カバー体71の前面板75は、透光文字部78を構成する「カッパ伝説」の横書き文字列の外形に沿ってそれよりも一回り大きな横長形状に形成されるとともに、透光文字部78を構成する各文字の外周に沿って略一定幅の非透光縁取り部77aが前向き突出状に形成されている。本実施形態ではこの非透光縁取り部77aから外側が非透光部77、非透光縁取り部77aよりも内側が透光文字部78となっている。なお、非透光縁取り部77aは、必ずしも前向き突出状に形成する必要はなく、その他の非透光部77と同じ厚さに形成してもよい。
【0031】
また
図6に示すように、前カバー体71の内面側には、LED基板74等を前側から見えにくくするとともにLED73から発せられた光を適度に拡散させるべく、少なくとも透光文字部78に対応する領域にレンズカット加工その他の光拡散処理が施されている(光拡散部79)。
【0032】
なお
図6では、透光文字部78の後側の領域だけでなく、非透光部77の後側の領域にも光拡散処理を施した例を示したが、透光文字部78の後側の領域にのみ光拡散処理を施し、非透光部77の後側の領域には光拡散処理を施さないようにしてもよい。また、非透光部77の後側にも光拡散処理を施す場合、非透光部77全体ではなく、LED73の前側に対応する一定領域にのみ光拡散処理を施してもよい。また、透光文字部78と非透光部77との両方に対応して光拡散処理を施す場合、透光文字部78の後側と非透光部77の後側とで光拡散処理の種類(例えばレンズカット加工の種類)を異ならせてもよい。この場合のレンズカット加工の種類は、ボールカット加工、ローレット加工、ダイヤカット加工、アイスカット加工等、任意である。また透光文字部78に関しては、その透光文字部78側(すなわち前面側)にも内面側と同じ、又は異なる種類のレンズカット加工を施してもよい。
【0033】
前カバー体71は、ベース体72の前側にねじ止め等により着脱自在に固定されている。ベース体72は、透光性を有しない合成樹脂製で、前カバー体71の外形と略同じ形状に形成された前面板81と、この前面板81の外周に沿って後向きに延設された外周板82とを一体に備え、前面板81の前面側に前カバー体71が固定されている。前カバー体71の後側がこのベース体72の前面板81により略閉鎖されることにより、前カバー体71内には発光室83が形成されている。なお、ベース体72の左右両端側には、案内レール43に対してスライド移動可能に装着されるレール接続部84が設けられている。
【0034】
LED基板74は、前カバー体71における外周板76の内面に沿う形状とすることにより、透光文字部78よりも大で且つ縁部が透光文字部78の外形に沿うように形成された基板本体85と、この基板本体85の前面側に配置された複数のLED73と、基板本体85の裏面側に配置されたコネクタ86とを備え、発光室83内の後部所定位置に配置された状態でベース体72の前面板81に対してねじ止め等により着脱自在に固定されている。
【0035】
ベース体72の前面板81には、基板支持用のボス87が前向き突出状に形成されており、このボス87により、LED基板74はベース体72との間に一定の隙間を保持した状態で支持されている。コネクタ86に接続されるハーネス88は、ベース体72に形成された開口部89を経て可動電飾装置40の後側に引き出され、中継基板等を介してサブ制御基板62に接続されている。
【0036】
LED基板74には、3×10=30個のLED73が、前カバー体71側の透光文字部78、即ち「カッパ伝説」の文字列に対応して配置されている。即ち、LED基板74には、
図7に示すように、可動電飾装置40の短手方向(ここでは文字列の幅方向である上下方向)に配列された複数(ここでは3個)のLED73よりなるLED列(光源列)が、可動電飾装置40の長手方向(ここでは文字列の配列方向である左右方向)に複数(ここではA~Jの10組)配列されている。そして、LED基板74上のLED73は、LED列毎に異なるチャンネルで発光制御されるようになっている。これにより、LED73の発光状態(発光色や点灯/消灯等の発光態様)を文字列の配列方向に順次変化させるような発光制御を容易に行うことが可能である。
【0037】
なお
図5では、30個のLED73を、所属するLED列を示すA~Jの符号(
図7)と、それら各LED列内の番号を示す1~3の符号とを付加することにより区別している。例えば、LED列Aに属する1番目のLED73をLED73A1、LED列Bに属する3番目のLED73をLED73B3としている。
【0038】
また、30個のLED73は何れも、少なくとも一部が正面視において非透光部77の後側に重なるように、透光文字部78と非透光縁取り部77aとの境目に沿って非透光縁取り部77aの後側に配置されている。具体的には、互いに近接する複数の透光文字部78により挟まれた非透光部77(中間非透光部)に対応して配置されるLED73(ここではLED73G3,73I1,73I2,73J2)については、その非透光部77の略中央(各透光文字部78から略等距離の位置)に対応してその後側に配置されている。また、周囲を透光文字部78により略囲まれた非透光部77に対応して配置されるLED73(ここでは73F1)については、その非透光部77の略中央(周囲の透光文字部78から略等距離の位置)に対応してその後側に配置されている。これらの場合は、非透光部77の幅とLED73との大小関係に応じて、LED73の方が大であれば(例えばLED73I1)、LED73の一部分が透光文字部78側にはみ出した状態となるが、LED73の方が小であれば(例えばLED73J2,73J3)、LED73の全体が非透光部77の後側に重なった状態となる。
【0039】
一方、それら以外のLED73、即ち透光文字部78に対して十分な広さの非透光部77が接している場合には、その非透光部77に対応して配置されるLED73(ここではLED73A1~73A3,73B1~73B3等)については、LED73の縁部が非透光部77と透光文字部78との境目と前後に略一致するように配置されている。この場合、LED73の縁部は透光文字部78側にはみ出さないことが望ましいが、一部はみ出すように配置してもよい。
【0040】
このように、LED73を非透光部77の後側に配置することで、LED73から真正面に向けて発せられた光が透光文字部78に直接照射されることがない(又は少ない)ため、点光りを解消して透光文字部78の明度差を小さくすることが可能である。
【0041】
また複数の透光領域78a~78nのうち、複数のLED73が配置されている特定透光領域(ここでは透光領域78a,78d~78f,78h,78i,78n)については、各特定透光領域に対応するLED(特定光源)73が次のように配置されている。即ち、特定透光領域に対応する各LED73は、その特定透光領域に対応するその他のLED73のうちの少なくとも一つに対する直線経路全体が、正面視において特定透光領域内を通過するように配置されている。
【0042】
具体的には、特定透光領域78aに対応するLED73A1~73A3,73B1~73B3のうち、LED73A1に関しては、LED73A2に対する直線経路L1と、LED73A3に対する直線経路L2との各全体が正面視において特定透光領域78a内を通過している。同様に、LED73A2に関しては、LED73A1に対する直線経路L1と、LED73B1に対する直線経路L3との各全体が正面視において特定透光領域78a内を通過している。その他のLED73A3,73B1~B3に関しても同様である。これにより、複数のLED73による各発光領域が特定透光領域内で互いに重なりあうため、点光りによる透光文字部78の明度差をより小さくすることが可能である。
【0043】
また
図5の部分拡大図に示すように、LED73は略矩形状に形成され、四辺のうちの所定対辺73a,73bに夫々3つの端子69a~69c,69d~69fが配置されている。そして、それら各端子69a~69c,69d~69fからは、夫々配線パターン70a~70c,70d~70fが、所定対辺73a,73bに対して垂直な方向に少なくとも所定距離Xまでまっすぐ平行に引き出された後、任意の方向に屈折し、或いはそのままビア等に接続されている。従って、LED基板74の縁部近傍に配置され、特に基板縁部までの距離が所定距離Xに満たないLED73については、
図5の部分拡大図に示すように、端子69a~69c,69d~69fが設けられている所定対辺73a,73bとは別の、端子が設けられていない辺73cがLED基板74の縁部に向くように配置されている。これにより、LED73をLED基板74の縁部近傍に配置せざるを得ないにも拘わらず配線パターンの引き回しが容易になるという利点がある。
【0044】
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機は、透光文字部(透光部)78と、この透光文字部78を発光させる複数のLED(光源)73とを有する可動電飾装置(電飾装置)40を備え、透光文字部78の外縁に非透光部77を設け、LED73を、非透光部77の後側に配置しているため、可動電飾装置40の点光りによる透光文字部78の明度差を小さくすることにより発光時の見栄えをよくすることが可能である。
【0045】
また、LED73を、透光文字部78と非透光部77との境目に、少なくとも一部分が可動電飾装置40に対する正面視において非透光部77の後側に重なるように配置しており、しかも非透光部77のうち、両側を透光文字部78で挟まれた中間非透光部については、幅方向略中央に対応してその後側にLED73を配置しているため、点光りを解消しつつ、透光文字部78全体をより明るく且つなるべく均等に発光させることが可能である。
【0046】
また、透光文字部78は、非透光部77により互いに分離された複数の透光領域78a~78nを備え、複数の透光領域78a~78nのうちの特定透光領域に対応して、その外周の非透光部77の後側に複数のLED73(以下、特定光源)を配置し、それら特定光源を、その他の特定光源のうちの少なくとも一つに対する直線経路全体が、可動電飾装置40に対する正面視において特定透光領域内を通過するように配置しているため、複数の特定光源による各発光領域が特定透光領域内で互いに重なりあうことにより、点光りによる透光文字部78の明度差をより小さくすることが可能である。
【0047】
また可動電飾装置40の短手方向に配列された複数のLED73よりなるLED列(光源列)を、可動電飾装置40の長手方向に複数配列し、LED列毎に異なるチャンネルでLED73を制御するように構成しているため、LED73の発光状態(発光色や点灯/消灯等の発光態様)を文字列の配列方向に順次変化させるような発光制御を容易に行うことが可能である。
【0048】
また、LED基板74を、少なくとも一部の縁部が透光文字部78の外形に沿う形状に形成し、LED基板74の縁部近傍のLED73に関しては、端子が設けられた所定対辺とは別の辺がLED基板74の縁部に向くように配置しているため、LED73をLED基板74の縁部近傍に配置せざるを得ないにも拘わらず配線パターンの引き回しが容易になるという利点がある。
【0049】
図8~
図11は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、透光部内に、非透光部よりなる非透光文字部を設け、非透光文字部の後側にLEDを配置した例を示している。本実施形態が第1の実施形態と異なるのは、可動電飾装置における透光部/非透光部の配置と、それに伴うLEDの配置及び可動電飾装置の形状のみである。以下、第1の実施形態と異なる分を中心に可動電飾装置の構成について説明する。
【0050】
本実施形態の可動電飾装置90は、
図8~
図10に示すように、第1の実施形態の可動電飾装置40と同様、前カバー体91と、ベース体92と、複数のLED(光源)93が配置されたLED基板94とで構成されている。前カバー体91は、透光性を有する合成樹脂製で、前面板95と、この前面板95の外周に沿って後向きに延設された外周板96とを一体に備えている。前カバー体91の前面板95には、例えば横書きのゴシック体による「カッパ伝説」の文字列に対応する文字領域(非透光文字部97a)と、それらの各文字を個別に取り囲む枠領域(非透光枠部97b)とに対して前面側に非透光処理が施されており、これによって前面板95には、矩形状に形成された五つの透光部98内に夫々非透光文字部97aを構成する「カ」,「ッ」,「パ」,「伝」,「説」の文字が形成されている。なお、前カバー体91の前面板95は、非透光枠部97bの外形に沿って横長矩形状に形成されている。
【0051】
非透光部97a,97bを形成するための非透光処理は、メッキ処理、非透光性シートの貼付等、任意である。また非透光部97a,97bは、完全な非透光性が要求されるものではなく、透光部98に比べて光の透過率が十分に小さければよい。また非透光処理は前カバー体91の外周板96の外面側にも施すことが望ましい。
【0052】
また、前カバー体91の内面側には、
図10に示すように、LED基板94等を前側から見えにくくするとともにLED93から発せられた光を適度に拡散させるべく、少なくとも透光部98に対応する領域にレンズカット加工その他の光拡散処理が施されている(光拡散部99)。
【0053】
なお
図10では、透光部98の後側の領域だけでなく、非透光部97a,97bの後側の領域にも光拡散処理を施した例を示したが、透光部98の後側の領域にのみ光拡散処理を施し、非透光部97a,97bの後側の領域には光拡散処理を施さないようにしてもよい。また、非透光部97a,97bの後側にも光拡散処理を施す場合、非透光部97a,97b全体ではなく、LED93の前側に対応する一定領域にのみ光拡散処理を施してもよい。また、透光部98と非透光部97a,97bとの両方に対応して光拡散処理を施す場合、透光部98の後側と非透光部97a,97bの後側とで光拡散処理の種類(例えばレンズカット加工の種類)を異ならせてもよい。この場合のレンズカット加工の種類は、ボールカット加工、ローレット加工、ダイヤカット加工、アイスカット加工等、任意である。また透光部98に関しては、その透光部98側(すなわち前面側)にも内面側と同じ、又は異なる種類のレンズカット加工を施してもよい。
【0054】
前カバー体91は、ベース体92の前側にねじ止め等により着脱自在に固定されている。ベース体92は、透光性を有しない合成樹脂製で、前カバー体91の外形と略同じ形状に形成された前面板101と、この前面板101の外周に沿って後向きに延設された外周板102とを一体に備え、前面板101の前面側に前カバー体91が固定されている。前カバー体91の後側がこのベース体92の前面板101により略閉鎖されることにより、前カバー体91内には発光室103が形成されている。なお、ベース体92の左右両端側には、案内レール43に対してスライド移動可能に装着されるレール接続部104が設けられている。
【0055】
LED基板94は、前カバー体91における外周板96の内面に沿う横長矩形状に形成された基板本体105と、この基板本体105の前面側に配置された複数のLED93と、基板本体105の裏面側に配置されたコネクタ106とを備え、発光室103内の後部所定位置に配置された状態でベース体92の前面板101に対してねじ止め等により着脱自在に固定されている。
【0056】
ベース体92の前面板101には、基板支持用のボス107が前向き突出状に形成されており、このボス107により、LED基板94はベース体92との間に一定の隙間を保持した状態で支持されている。コネクタ106に接続されるハーネス108は、ベース体92に形成された開口部109を経て可動電飾装置90の後側に引き出され、中継基板等を介してサブ制御基板62に接続されている。
【0057】
LED基板94には、3×9=27個のLED93が、前カバー体91側の非透光文字部97a、即ち「カッパ伝説」の文字列に対応して配置されている。即ち、LED基板94には、
図11に示すように、可動電飾装置90の短手方向(ここでは文字列の幅方向である上下方向)に配列された複数(ここでは3個)のLED93よりなるLED列(光源列)が、可動電飾装置90の長手方向(ここでは文字列の配列方向である左右方向)に複数(ここではA~Iの9組)配列されている。そして、LED基板94上のLED93は、LED列毎に異なるチャンネルで発光制御されるようになっている。これにより、LED93の発光状態(発光色や点灯/消灯等の発光態様)を文字列の配列方向に順次変化させるような発光制御を容易に行うことが可能である。
【0058】
なお
図9では、27個のLED93を、所属するLED列を示すA~Iの符号(
図11)と、それら各LED列内の番号を示す1~3の符号とを付加することにより区別している。例えば、LED列Aに属する1番目のLED93をLED93A1、LED列Bに属する3番目のLED93をLED93B3としている。
【0059】
また、27個のLED93は、何れも非透光文字部97aの後側に配置されており、しかもその配置位置は正面視で非透光文字部97aの幅方向略中央となっている。これにより、LED93から真正面に向けて発せられた光が透光部98に直接照射されることがない(又は少ない)ため、点光りを解消して透光部98の明度差を小さくすることが可能であるとともに、非透光文字部97aのシルエットをよりはっきりと浮かび上がらせることが可能である。
【0060】
図12,
図13は本発明の第3の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、LED93を、非透光文字部97aの後側だけでなく非透光枠部97bの後側にも配置した例を示している。本実施形態が第2の実施形態と異なるのはLED93の配置のみである。以下、第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0061】
本実施形態のLED基板94には、3×16=48個のLED93が、前カバー体91側の非透光文字部97aと非透光枠部97bとに対応して配置されている。即ち、
図13に示すように、LED基板94には、可動電飾装置90の短手方向(ここでは文字列の幅方向である上下方向)に配列された複数(ここでは3個)のLED93よりなるLED列(光源列)が、可動電飾装置90の長手方向(ここでは文字列の配列方向である左右方向)に複数(ここではA~Pの16組)配列されている。そして、LED基板94上のLED93は、LED列毎に異なるチャンネルで発光制御されるようになっている。これにより、LED93の発光状態(発光色や点灯/消灯等の発光態様)を文字列の配列方向に順次変化させるような発光制御を容易に行うことが可能である。
【0062】
なお
図12では、48個のLED93を、所属するLED列を示すA~Pの符号と、それら各LED列内の番号を示す1~3の符号とを付加することにより区別している。例えば、LED列Aに属する1番目のLED93をLED93A1、LED列Bに属する3番目のLED93をLED93B3としている。
【0063】
また、48個のLED93は、何れも非透光文字部97aと非透光枠部97bとの何れかの後側に配置されている。そして、透光部98の内側に配置されている非透光文字部97aに対応するLED93(例えばLED93B2,93B3)は、正面視で非透光文字部97aの幅方向略中央に配置されている。また、透光部98の外側に配置されている非透光枠部97bに対応するLED93のうち、二つの透光部98により挟まれた非透光枠部97bに対応して配置されるLED93(例えばLED93D2,93G2等)については、その非透光枠部97bの略中央(各非透光枠部97bから略等距離の位置)に対応してその後側に配置されており、それら以外のLED93、即ち透光部98に対して十分な広さの非透光枠部97bが接している場合には、その非透光枠部97bに対応して配置されるLED93(ここではLED93A1~93A3,93B1,93C3等)については、LED93の縁部が非透光枠部97bと透光部98との境目と前後に略一致するように配置されている。なお何れの場合も、LED93の縁部は透光部98側にはみ出さないことが望ましいが、一部はみ出すように配置してもよい。
【0064】
LED93をこのように配置していることにより、LED93から真正面に向けて発せられた光が透光部98に直接照射されることがない(又は少ない)ため、点光りを解消して透光部98の明度差を小さくすることが可能であるとともに、非透光文字部97aのシルエットをよりはっきりと浮かび上がらせることが可能である。
【0065】
また
図12の部分拡大図に示すように、LED93は略矩形状に形成され、四辺のうちの所定対辺93a,93bに夫々3つの端子69a~69c,69d~69fが配置されている。そして、それら各端子69a~69c,69d~69fからは、夫々配線パターン70a~70c,70d~70fが、所定対辺93a,93bに対して垂直な方向に少なくとも所定距離Xまでまっすぐ平行に引き出された後、任意の方向に屈折し、或いはそのままビア等に接続されている。従って、横長矩形状に形成されたLED基板94の縁部近傍に配置され、特に基板縁部までの距離が所定距離Xに満たないLED93(LED93A1~93A3,93B1等)については、
図12の部分拡大図に示すように、端子69a~69c,69d~69fが設けられている所定対辺93a,93bとは別の、端子が設けられていない辺93cがLED基板94の縁部に向くように配置されている。なお、LED93は、LED基板94の角部近傍を避けて配置されている(例えばLED93A1)。これにより、本実施形態のようにLED93をLED基板94の縁部近傍に配置せざるを得ない場合でも配線パターンの引き回しが容易になるという利点がある。
【0066】
続いて、本発明の第4の実施形態を図面に基づいて詳述する。
図14~
図22は本発明をパチンコ機である遊技機に採用した第4の実施形態を例示している。遊技盤501は、
図14、
図15に示すように構成されており、機枠(前枠)の遊技盤装着部に着脱自在に装着されている。
【0067】
遊技盤501は概ね矩形状であり、この遊技盤501の前面側には、
図14に示すように、遊技領域502と、この遊技領域502を取り囲む外周部材503とが設けられている。遊技領域502の一側には、外周部材503とガイドレール504との間に遊技球の打ち込み通路505が形成されており、機枠側の発射手段により発射された遊技球を、打ち込み通路505を経て遊技領域502の上部へと打ち込むようになっている。
【0068】
遊技領域502の中央部には、画像表示手段506と、この画像表示手段506の前側に対応するセンターケース507とが装着されている。画像表示手段506は液晶式等であって、演出図柄表示手段510等を構成している。センターケース507は、遊技盤501の前面に当接して遊技盤501から前側に突出するように装着されており、内周側に画像表示手段506の表示画面に対応する表示窓508が設けられている。センターケース507の前面には、普通図柄表示手段509、第1特別図柄表示手段511、第2特別図柄表示手段512等が設けられている。
【0069】
遊技領域502には、センターケース507の左右両側に左打ち通路513と右打ち通路514とが設けられている。また遊技領域502には、普通図柄始動手段515、複合入賞手段516、第1特別図柄始動手段517、第2特別図柄始動手段518が配置されている。
【0070】
普通図柄始動手段515は普通図柄表示手段509による図柄始動を開始させるためのもので、通過ゲートにより構成されている。普通図柄表示手段509は普通図柄始動手段515の遊技球の検出を契機に普通図柄を変動表示するためのもので、例えば「○」「×」の二種類の普通図柄に対応する2個のLED等の発光体により構成されている。即ち、普通図柄表示手段509は普通図柄始動手段515が遊技球を検出することを条件に2個の発光体が所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段515による遊技球の検出時に取得された当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合に、当り態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合に外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で夫々点滅を終了する。
【0071】
第1特別図柄始動手段517は、遊技球の検出を契機に第1特別図柄表示手段511による第1図柄変動を開始させるためのものであり、第2特別図柄始動手段518は、遊技球の検出を契機に第2特別図柄表示手段512による第2図柄変動を開始させるためのものである。なお、第1特別図柄始動手段517は非開閉式である。第2特別図柄始動手段518は遊技球が入球不可能(又は入球困難)な閉状態と入球可能(又は入球容易)な開状態とに切り換え可能な開閉式であり、普通図柄表示手段509の変動後の停止図柄が当り態様となって普通利益状態が発生したときに、閉状態から開状態へと所定時間開放するようになっている。
【0072】
第1特別図柄表示手段511、第2特別図柄表示手段512は1個又は複数個の表示手段、例えば特別図柄を変動表示可能なセグメント式等の1個の表示手段により構成されている。そして、各特別図柄表示手段511,512は、対応する特別図柄始動手段517,518に遊技球が入賞することを条件に各特別図柄を所定時間変動表示して、各特別図柄始動手段517,518への入賞時に取得した大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合に、特別図柄が所定の大当り態様(特定態様)で、それ以外の場合に外れ態様で夫々停止する。
【0073】
演出図柄表示手段510は特別図柄表示手段511、512による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄510a~510cを変動表示するもので、1個又は複数個(例えば左右方向に3個)の演出図柄510a~510cを各種の演出画像と共に画像表示手段506の表示画面に変動表示可能に構成されている。
【0074】
演出図柄510a~510cは数字図柄により構成されており、第1特別図柄始動手段517、第2特別図柄始動手段518に遊技球が入賞した場合に、特別図柄の変動開始と同時に複数種類の変動パターンの何れかに従って変動を開始して、特別図柄の停止と同期して略同時に停止する。なお、演出図柄510a~510cは特別図柄が外れ態様で停止する場合には外れ演出態様で停止し、特別図柄が大当り態様で停止する場合には大当り演出態様で停止する。
【0075】
複合入賞手段516は大入賞手段521と普通入賞手段522とを左右に備えて複合化したものであり、この複合入賞手段516には前向きに発光表示可能な発光表示手段529~531が左右方向に複数設けられている。第1特別図柄始動手段517には前向きに発光表示可能な発光表示手段532,533が左右方向の両側に設けられている。なお、発光表示手段529~533はLED発光式のものが採用されているが、他の形式のものでもよい。
【0076】
大入賞手段521は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉式であって、第1特別図柄表示手段511、第2特別図柄表示手段512の変動後の特別図柄が大当り態様となって特別利益状態が発生したときに、所定の開放パターンに従って1回又は複数回開放してその上側から遊技球を入賞させるようになっている。
【0077】
遊技盤501の裏側には、
図15に示すように、遊技盤501に装着された裏カバー524と、この裏カバー524の裏側に上下に配置された主制御基板525及び演出制御基板526等が設けられている。裏カバー524は遊技盤501に装着された画像表示手段506、複合入賞手段516、第1特別図柄始動手段517等を裏側から覆うためのものである。主制御基板525は大入賞手段521等による遊技盤501側の遊技動作を制御するためのものであり、主制御基板ケース527に収容されて裏カバー524の裏側に着脱可能に装着されている。
【0078】
演出制御基板526は演出図柄表示手段510の演出図柄510a~510cの変動表示、発光表示手段529~533の発光表示等の各種演出動作を制御するためのものであり、演出制御基板ケース534に収容されて裏カバー524の裏側に着脱可能に装着されている。
【0079】
第1特別図柄始動手段517は、遊技領域502の最下部のアウト球口535の上側近傍に配置されている。この第1特別図柄始動手段517は左右方向に長い横長状であって、
図16~
図18に示すように、遊技盤501の前面に当接し且つ前面側から着脱可能に固定された当接板536と、この当接板536の裏側に設けられ且つ遊技盤501の装着孔537に挿入されるケース部538と、当接板536の左右略中央から前側に突出する第1始動口539と、第1始動口539に入賞した遊技球をケース部538内を経て遊技盤501の裏側へと案内する案内通路540と、第1始動口539に入賞した遊技球を検出する第1始動スイッチ541と、第1始動スイッチ541の近傍に配置された電波センサ542と、第1始動口539の左右両側で当接板536の裏側に設けられた左右一対の発光表示用のLED基板543,544とを有する。
【0080】
当接板536はねじ等の固定具で遊技盤501の前面に固定されており、この当接板536には左右両側に発光表示部545,546が設けられている。ケース部538は、当接板536の裏側に一体に形成された前部側538aと、この前側部538aに対して裏側から着脱可能に装着された後部側538bとを備え、遊技盤501の装着孔537に前側から挿入される挿入部547を構成している。
【0081】
第1始動スイッチ541は、第1始動口539に入賞する遊技球を検出して第1特別図柄表示手段511の第1特別図柄を変動させるためのものであり、遊技球の検出部にコイルを備えた電磁誘導型のものが使用され、第1始動口539の入口側で当接板536、ケース部538等に装着されている。
【0082】
電波センサ542は第1始動スイッチ541を誤動作させるために第1始動スイッチ541の周辺に送信される不正電波を検出するためのもので、第1始動スイッチ541の側方近傍に配置され、ケース部538内のセンサ収容部565内に設けられている。
【0083】
左右のLED基板543,544は、当接板536の左右両側に設けられた発光表示部545,546と共に発光表示手段532,533を構成するもので、各発光表示部545,546に対応してケース部538内の透過壁550に当接板536と略平行に装着されている。LED基板543,544の前面には、発光表示部545,546に光を照射するLED543a,544aが設けられ、またケース部538の左右方向の中央側の裏面に基板側コネクタ552,553が設けられている。
【0084】
なお、当接板536、透過壁550は光透過性を有し、LED543a,544aからの光により発光表示部545,546を発光させることができる。また当接板536及び/又は透過壁550には、当接板536の裏側部分を透視できないように、凹凸模様等の透視阻害部555が設けられている。
【0085】
図20に示すように、第1始動スイッチ541にはハーネス556が、電波センサ542にはハーネス557が、左右のLED基板543,544にはハーネス558,559が夫々接続されている。各ハーネス556~559はケース部538の後壁部560の裏側に引き出されて、留め具563により後壁部560の留め部562に一纏めに留められている。第1始動スイッチ541、電波センサ542側のハーネス556,557は、その先端のハーネス側コネクタ556a,557aを介して主制御基板525に直接的又は間接的に接続可能であり、また左右のLED基板543,544側のハーネス558,559は、その先端のハーネス側コネクタ558a,559aを介して演出制御基板526に直接的又は間接的に接続可能である。
【0086】
第1特別図柄始動手段517の裏側には、
図18等に示すように、第1始動スイッチ541の後方側に対応してケース部538の後壁部560の左右方向の略中央に管理情報表示部564が設けられ、この管理情報表示部564に、第1特別図柄始動手段517の管理番号、その他の管理情報が表示されている。ケース部538の後壁部560には、管理情報表示部564の他に、この管理情報表示部564の一側から下側にかけて留め部562、センサ収容部565、引き出し部566が設けられ、またセンサ収容部565に対して引き出し部566と反対側に引き出し部567が設けられている。
【0087】
センサ収容部565は電波センサ542の後部側を収容するもので、
図16~
図18に示すように、後壁部560から後方に突出して設けられており、このセンサ収容部565の後端よりも前側に留め部562と、この留め部562に巻き付けられた留め具563とが配置されている。センサ収容部565と、これに収容された電波センサ542の後部は、ケース部538の後壁部560から後方に突出する突出部568を構成する。
【0088】
ケース部538の後壁部560には、
図17、
図18に示すように、センサ収容部565の左右両側に引き出し部566,567が開口状に設けられている。引き出し部566は、第1始動スイッチ541側のハーネス556と、一方のLED基板543側のハーネス558とをケース部538内から後壁部560の裏側へと引き出すためのものであって、第1始動スイッチ541及び電波センサ542の近傍で左右のLED基板543,544間の略中央に形成されている。引き出し部567は、他方のLED基板544側のハーネス559をケース部538内から後壁部560の裏側へと引き出すためのものであり、LED基板544側の基板側コネクタ553に対応して形成されている。
【0089】
第1始動スイッチ541側のハーネス556は、第1始動スイッチ541の後端側から引き出し部566を経て留め具563側へと後ろ又は後ろ下方に引き出されている。電波センサ542側のハーネス557は電波センサ542の後端側に接続されており、センサ収容部565の後端側の開口状の引き出し部569を経て留め具563側へと前方向に引き出されている。
【0090】
左右一対のLED基板543,544の内、その一方側のLED基板543側のハーネス558は、後壁部560の前側を経て引き出し部566から裏側へと引き出されている。また他方側のLED基板544は、センサ収容部565に対して留め具563と反対側にあり、このLED基板544側のハーネス559は、センサ収容部565の他方側の引き出し部567から裏側へと引き出され、センサ収容部565の他側に沿って後方へと配線された後、センサ収容部565の後端側を経由して留め具563側へと引き出されている。
【0091】
センサ収容部565の後端側には、
図17~
図19に示すように、引き出し部569の上下両側にセンサ収容部565の肉厚分の段部570があり、その一方の段部570と電波センサ542側のハーネス557又はコネクタ557bとの間にハーネス559が配線されている。
【0092】
LED基板544側のハーネス559は、一方の段部570と電波センサ542側のハーネス557又はコネクタ557bとの間に配置され、それらにより、ハーネス559が上下に移動しないように上下両側から位置決めされている。なお、段部570、電波センサ542側のハーネス557又はコネクタ557b等により、上下一対の位置決め部571が構成されている。LED基板544側のハーネス559は、電波センサ542の後端側から留め具563の間では、電波センサ542側のハーネス557と略並行して配線されている。
【0093】
留め部562は引き出し部566に対して電波センサ542と反対側に設けられている。この留め部562は、
図17、
図18、
図20に示すように、管理情報表示部564と後壁部560の下端との中間部分に後壁部560から後方に突出して上下方向に設けられている。留め部562と後壁部560との間には、左右方向に貫通する通孔572が形成されている。
【0094】
留め部562の上下両側には、留め部562に巻き付けた留め具563が外れないように規制するずれ止め部573が設けられている。なお、留め部562、ずれ止め部573は、側面視形状が略H状に構成されているが、ずれ止め部573の留め部562から後方に突出する部分は省略してもよい。また留め部562は、留め具563が外れないか、又は外れ難い程度のものであれば十分である。
【0095】
ハーネス556~559は、留め部562の近傍では留め部562に沿って上側から下側へと上下方向に配置され、留め部562の対応位置で留め具563により留め部562に一纏めに留められている。
【0096】
なお、各ハーネス556~559の留め具563から先端側は、主制御基板525側のハーネス556,557と、演出制御基板526側のハーネス558,559とに分けて下方に引き出されている。
【0097】
各ハーネス556~559は、第1始動スイッチ541、電波センサ542、LED基板543,544から留め具563までの間では、余分な遊びが生じないように配線されている。また各ハーネス556~559の留め具563から先端側は自在に屈曲可能であり、挿入部547を遊技盤501の装着孔537に挿入して組み立てる際には、留め具563を基準にして自由端側を屈曲させて、挿入部547の外周縁よりも内側又は装着孔537の内周縁よりも内側に退避させることが可能である。
【0098】
当接板536、ケース部538、第1始動口539は光透過性の材料により構成されており、その第1始動口539の後方に留め具563、留め部562が配置されている。一方、第1特別図柄始動手段517の前側には、第1始動口539の前面に貼着された装飾シール580、当接板536及び/又は透過壁550に形成された凹凸模様等の透視阻害部555があり、第1特別図柄始動手段517の前側からは、留め具563、留め部562等が透視できないようになっている。なお、透視阻害部555は他のものによって構成してもよい。
【0099】
留め具563は各ハーネス556~559を一纏めに結束する結束具574が使用されている。この結束具574は例えばポリアミド系等の可撓性を有する合成樹脂製であって、
図22(a),(b)に示すように、挿通部575を有するヘッド部576と、このヘッド部576に一体に接続され且つ他端側から挿通部575に挿通して結束するバンド部577とを備えている。
【0100】
挿通部575内には、一方向係合爪578が一体に設けられている。一方向係合爪578はそれ自体の弾性力により、挿通部575内に挿入されたバンド部577側に付勢されている。バンド部577には一方向係合爪578が係合する係合部579がバンド長手方向に多数形成されており、ヘッド部576の挿通部575に挿通してハーネス556~559を留め部562に締め付けたときに、一方向係合爪578が係合部579に係合して締め付け状態を保持するようになっている。なお、ハーネス556~559を結束した後、ヘッド部576から突出するバンド部577の余剰部分は切り取る。
【0101】
各ハーネス556~559は、必要に応じて任意に折り曲げ且つその折り曲げ状態を保ち得るように可撓性及び保形性(又は屈曲性及び保形性)を有するものであって、
図21に示すように、複数の導体からなる芯線581の外周を絶縁被覆582で絶縁した素線583を基本に構成されている。各ハーネス556~559は、複数の素線583と、各素線583の一端に設けられたハーネス側コネクタ556a~559aと、各素線583の他端に設けられたハーネス側コネクタ556b~559bとを有する。
【0102】
なお、複数の導体を纏めて芯線581を構成する場合には、導体を撚り合わせない無撚り状態でもよいし、撚り合わせ状態でもよいが、無撚り状態にすれば素線583の可撓性又は屈曲性が向上する。
【0103】
素線583には、芯線581の導体の本数の多少によって線径の異なる複数種類、例えば太素線583a、並素線583b、細素線583cの3種類のものがあり、またそれらを使用するハーネス556~559にも、太素線583aによる太ハーネス583Aと、並素線583bによる並ハーネス583Bと、細素線583cによる細ハーネス583Cの何れかが用いられている。
【0104】
各ハーネス556~559に使用するハーネス583A~583Cの種類を決定するに際しては、通電時の電気信号の大小、信号の組み合わせ数等の条件に応じて太ハーネス583A、並ハーネス583B、細ハーネス583Cの何れかを選択する。なお、
図16~
図18、
図20においては、便宜上、太ハーネス583Aは太線で、並ハーネス583Bは太一点鎖線で、細ハーネス583Cは太二点鎖線で夫々示す。
【0105】
因みに第1特別図柄始動手段517の場合には、第1始動スイッチ541側のハーネス556は2本の太素線583aを使用した太ハーネス583Aが、電波センサ542側のハーネス557には2本の並素線583bを用いた並ハーネス583Bが、LED基板543,544側のハーネス558,559には4本又はそれ以上の細素線583cを用いた細ハーネス583Cが夫々採用されている。
【0106】
なお、太素線583a、太ハーネス583A、並素線583b、並ハーネス583B、細素線583c、細ハーネス583Cは、太さの異なる三種類の素線、ハーネスを太い方から細い方へと順次識別可能に記載したものであって、第1、第2、第3・・・と記載した場合と同義であって、特定の線径値を意味するものではない。また太素線583a、並素線583b、細素線583cは、芯線581、絶縁被覆582を含む素線583の外径の大小で特定してもよい。
【0107】
第1特別図柄始動手段517には、第1始動スイッチ541、電波センサ542、左右のLED基板543,544等の複数の電気部品541~544があり、その夫々に複数の素線583で構成されたハーネス556~559がハーネス側コネクタ556b~559bを介して接続されて裏側へと引き出されている。しかし、複数の素線583で構成された複数のハーネス556~559があっても、その全ハーネス556~559を留め具563で一纏めに纏めて留めることにより、各ハーネス556~559が素線583毎にバラけた状態にある場合に比較して、その後の取り扱いを容易に行うことができる。
【0108】
第1特別図柄始動手段517の下側には、遊技盤501の遊技領域502からアウト球を内側へと排出するアウト球口535があるが、各ハーネス556~559を留め具563により一纏めに纏めることによって、各ハーネス556~559がアウト球口535側に垂れ下がる等の問題も発生しない。そのため各ハーネス556~559の主制御基板525、演出制御基板526に対する接続作業も容易に行うことができる。
【0109】
また複数のハーネス556~559を留め部562に対して留め具563により一纏めに留めているので、留め具563による留め位置が略一定して安定することとなり、留め位置のバラツキ等を防止することができる。従って、第1特別図柄始動手段517を遊技盤501に組み付ける場合にも、画一的に作業を行うことができる。
【0110】
しかも留め具563はケース部538の留め部562に巻き付けているので、自由端側からハーネス556~559を引っ張る等して留め具563側に外力が加わるようなことがあっても、その外力に対して留め具563、留め部562で抗することができる。そのためハーネス556~559が第1始動スイッチ541、電波センサ542、LED基板543,544から脱落したり、それらの各部品541~544側とハーネス556~559側とのコネクタ間で接触不良が生じる等の問題も解消することができる。
【0111】
また各ハーネス556~559には、2本の太素線583aによる太ハーネス583A、2本の並素線583bによる並ハーネス583B、4本又はそれ以上の細素線583cによる細ハーネス583Cを留め具563で一纏めに留めているので、それらの自由端側に大きな張力が加わった場合にも、太ハーネス583Aでそれよりも細い細ハーネス583Cに加わる張力を分担することが可能となり、細ハーネス583C等の細い側のハーネスの負荷を軽減することができる。
【0112】
各ハーネス556~559を主制御基板525、演出制御基板526に接続するに当たっては、留め具563側を基点として各ハーネス556~559を上向きに引き出して、ハーネス556,557を主制御基板525側に、ハーネス558,559を演出制御基板526側に夫々接続し、アウト球口535内を遊技盤501の裏側へと通過するアウト球と干渉しないようにする。
【0113】
留め具563、留め部562は、ケース部538の後壁部560から後方に突出してハーネス556~559を一纏めに留めている。しかし、留め具563、留め部562の近傍には、これらよりも後方に突出するセンサ収容部565があり、このセンサ収容部565による突出部568の後端よりも前側に留め具563、留め部562があるので、遊技盤501の組み立て工程、その他で第1特別図柄始動手段517を取り扱う際にも、留め具563、留め部562が邪魔になるようなこともない。
【0114】
またLED基板544のハーネス559は、後方に突出するセンサ収容部565(突出部568)の後端側を経由して留め具563側へと引き出しているので、突出部568の上側又は下側を経由して配線する場合に比較して、第1特別図柄始動手段517自体の上下方向の寸法を小さくすることが可能である。
【0115】
LED基板544のハーネス559は、突出部568を構成するセンサ収容部565の後端側を経由して配線されているにも拘わらず、その上下両側に位置決め部571があるため、センサ収容部565の後端側又は左右の両側面でハーネス559に接触した場合でも、それによってハーネス559がセンサ収容部565の上下何れかに移動したり、外れたりするようなことがない。
【0116】
なお、第1始動スイッチ541、電波センサ542のハーネス556,557は、主制御基板525側に接続可能であり、LED基板543,544のハーネス558,559は、演出制御基板526側に接続可能であるため、各ハーネス556~559の留め具563からハーネス側コネクタ556a~559aまでの長さが長くなっている。そこで、遊技盤501に装着する前の段階では、
図18に示すように、各ハーネス556~559を接続対象毎に短く折り曲げた後、その折り畳み状態のハーネス556~559を保護キャップ584,585に挿入して保護する。これによって、長いハーネス556~559の垂れ下りを防止することができる。
【0117】
図22に示す結束具574により各ハーネス556~559を結束する際には、バンド部577の自由端側を通孔572に通してハーネス556~559及び留め部562の外周にバンド部577を巻き掛けた後に、そのバンド部577をヘッド部576の挿通部575に挿通して引っ張る。そして、バンド部577を引っ張って締め付けて行くと、係合部579に一方向係合爪578が係合して締め付け状態を保持できるので、ハーネス556~559が留め部562に略密着する程度までバンド部577を引っ張って締め付けた後に、ヘッド部576の近傍でバンド部577の自由端側の余剰部分を切断する。これによって第1始動スイッチ541、電波センサ542、LED基板543,544のハーネス556~559を結束具574により容易に一纏めに纏めて留めることができる。
【0118】
なお、バンド部577によるハーネス556~559の締め付けは、各ハーネス556~559の先端側のハーネス側コネクタ556a~559aが留め具563から抜け出さない程度、例えば大きさの異なる複数のハーネス側コネクタ556a~559aがある場合には、その最小のハーネス側コネクタ556a~559aが留め具563から抜け出さない程度の緩い締め付けでもよい。
【0119】
図23~
図28は本発明の第5の実施形態における複合入賞手段516を例示する。複合入賞手段516は、
図23~
図28に示すように、遊技盤501の前面に固定された当接板600に大入賞手段521と普通入賞手段522とを左右に備えると共に、大入賞手段521が閉状態のときに右打ち通路514(
図14参照)からの遊技球を第1特別図柄始動手段517(
図14参照)側へと案内する案内通路601を備えている。
【0120】
当接板600は、遊技盤501の前面に着脱可能に固定されている。当接板600の前側には、大入賞手段521の大入賞口602と、この大入賞口602を開閉する開閉部材603と、この開閉部材603の下流側に配置された通路部604と、普通入賞手段522の普通入賞口605とが設けられ、また大入賞口602等の下側に、普通入賞口605の左右両側から下側に通過して遊技球をアウト球口535へと案内する案内板606が設けられている。当接板600の裏側には、大入賞手段521に対応して略中央に配置された内ケース部607と、この内ケース部607の左右両側から下側に跨がって配置された外ケース部608とが設けられている。
【0121】
複合入賞手段516は遊技盤501に装着する際に、内ケース部607、外ケース部608を遊技盤501の装着孔609に前側から挿入して、当接板600をねじ等の固定手段により遊技盤501に固定する。そのため内ケース部607、外ケース部608は、遊技盤501の装着孔609に挿入する挿入部610を構成する。なお、内ケース部607、外ケース部608は一体に構成してもよい。
【0122】
大入賞手段521の大入賞口602は当接板600の前側で上向きに開口しており、この大入賞口602の開口側に前後方向に出退自在に開閉部材603が設けられている。大入賞口602は、当接板600の裏側の内ケース部607内の入賞通路614から外ケース部608側の排出通路611へと接続されており、この大入賞口602に入賞した遊技球は入賞通路614、排出通路611を経て遊技盤501の裏側へと排出されて行く。内ケース部607内には、入賞通路614を通過する遊技球を検出する入賞スイッチ612が横長状に設けられている。
【0123】
開閉部材603は、連動機構(図示省略)を介して駆動ソレノイド613により開閉可能であり、大入賞口602を閉じた閉状態では、上方から流下する遊技球を受けて通路部604側へと案内するようになっている。案内通路601は、大入賞口602の下手側の通路部604を少なくとも一部とするものであって、大入賞口602が開状態の場合にはその通路部604により構成され、また大入賞口602が閉状態の場合には通路部604とその上手側で閉状態の開閉部材603とにより構成される。入賞スイッチ612はその長手方向を左右方向に向けた状態で入賞通路614の下側に略水平状に配置されており、この入賞スイッチ612を通過した遊技球は、排出通路611を経て遊技盤501の裏側へと案内されて行く。
【0124】
入賞スイッチ612、駆動ソレノイド613は、内ケース部607の裏側に着脱可能に固定された収容ケース615内に収容されている。駆動ソレノイド613は前後方向に出退する可動鉄心613aを備え、その可動鉄心613aの前後移動により、開閉部材603を前後方向に開閉可能である。収容ケース615は内ケース部607から後方に突出するように、その前端側の取り付け部616がねじ等の固定具617により内ケース部607に着脱可能に固定されている。
【0125】
入賞スイッチ612、駆動ソレノイド613等の内部機構を収容する収容ケース615は、内ケース部607から後方に突出する第1突出部618を構成する。外ケース部608には、外ケース部608から後方に突出する排出通路611が収容ケース615の下側に対応して設けられており、排出通路611からの遊技球は、その下端の排出口611aから下方へと排出されて行く。排出通路611は後側が閉塞されており、外ケース部608の後壁部619から後方に突出する第2突出部620を構成する。
【0126】
普通入賞手段522の普通入賞口605は、当接板600の裏側で外ケース部608内の入賞通路622に連通している。入賞通路622は外ケース部608に前後方向に設けられており、その後部側は外ケース部608の後壁部619から後方に突出すると共に、その下側に配置された入賞スイッチ623を経て下方の排出口622aへと連通されている。
【0127】
入賞スイッチ623は、その長手方向を左右方向に向けた状態で略水平状に配置されている。入賞通路622には排出口622aの上側にスイッチ収容部625が設けられ、そのスイッチ収容部625に入賞スイッチ623が収容されている。排出口622aの下側には左右両側に案内壁626が設けられ、この案内壁626間が遊技球を下方に排出する排出通路624となっている。左右の案内壁626の後端間は開放状になっている。
【0128】
入賞通路622、スイッチ収容部625、案内壁626は、外ケース部608の後壁部619から後方への突出量が略同じであって、その入賞通路622が第3突出部628を構成し、スイッチ収容部625が第4突出部629を構成し、案内壁626が第5突出部630を構成している。第3突出部628と第5突出部630は上下方向に一列状であり、第4突出部629は第1突出部618側が第3突出部628及び第5突出部630と略一列状になり、反対側が第3突出部628及び第5突出部630から左右方向の反対側へと張り出している。
【0129】
複合入賞手段516には、大入賞口602に対応して左右方向の略中央部に発光表示手段531が設けられ、また大入賞手段521の左右両側に発光表示手段529,530と磁気センサ632,633とが設けられている。発光表示手段529~531は、当接板600等に設けられた発光表示部717~719と、この発光表示部717~719に対応して内ケース部607、外ケース部608内に設けられたLED基板634~636とを備えている。LED基板634~636には発光表示部717~719に光を照射するLED634a~636aが前面に設けられている。LED基板634の裏面には上下両側に基板側コネクタ643~645が設けられ、またLED基板635,636の裏面には基板側コネクタ646,647が設けられている。磁気センサ632,633は遊技盤501の前方に配置されたガラス扉等に磁石を接近させて遊技球の流れに変化を与える等の不正行為を働いた場合に、その磁気を検出するためのものである。
【0130】
なお、当接板600等には、発光表示部717~719の発光時の光の拡散性を確保する一方、駆動ソレノイド613、入賞スイッチ612,623、LED基板634~636等の裏側の構成部材の透視性を阻害する透視阻害部が凹凸模様、その他の手段により設けられている。そのため当接板600の前側から見た場合にも、その裏側の構成部材を透視できないか、又は透視が困難になっている。
【0131】
複合入賞手段516の裏側における普通入賞手段522と反対側には、
図23~
図28に示すように、演出制御系の中継基板を兼用するLED基板634と、主制御系の中継基板641とが前後に設けられている。また複合入賞手段516の裏側には、第1配線経路650と第2配線経路651と第3配線経路652とが設けられている。
【0132】
第1配線経路650は、左右一端側の中継基板641と左右他端側との間に配置されており、第1突出部618の下側、第1突出部618と第3~第5突出部628~630との間を経てジグザグ状に設けられている。この第1配線経路650には、入賞スイッチ623側のハーネス655と、磁気センサ633側のハーネス656と、LED基板635側のハーネス657とが纏めて並行に配線されている。
【0133】
第2配線経路651は、中継基板641側から第1突出部618の後下部側を経由して設けられている。この第2配線経路651には、入賞スイッチ612側のハーネス658と、駆動ソレノイド613側のハーネス659とが纏めて並行に配線されている。
【0134】
第3配線経路652は、中継基板641からその上側を経由して外ケース部608内へと入るように設けられている。この第3配線経路652には、磁気センサ632側のハーネス660と、LED基板636側のハーネス661との一部が纏めて並行に配線されている。
【0135】
各ハーネス655~661には、電流容量、その他の条件に応じて、
図21の場合と同様に太ハーネス583A、並ハーネス583B、細ハーネス583Cの何れかが採用されている。即ち、第1配線経路650の入賞スイッチ623側のハーネス655には、2本の太素線583aによる太ハーネス583Aが採用され、磁気センサ633側のハーネス656には、3本の並素線583bによる並ハーネス583Bが採用され、LED基板635側のハーネス657には、4本の細素線583cによる細ハーネス583Cが採用されている。
【0136】
中継基板641から入賞スイッチ623までの距離と、中継基板641から磁気センサ633までの距離は、略同程度である。そのため入賞スイッチ623側のハーネス655と、磁気センサ633側のハーネス656には、その距離に対応して同程度の長さの長いハーネスが使用されている。
【0137】
入賞スイッチ623、磁気センサ633は、中継基板641から遠く離れた位置にあり、後述のように3本のハーネス655~657が並行して配線された第1並行配線区間690から遠い側に配置されている。一方、LED基板635は、入賞スイッチ623、磁気センサ633よりも中継基板641に近い位置にあり、第1並行配線区間690に近い側に配置されている。入賞スイッチ623側のハーネス655、磁気センサ633側のハーネス656には、略同じ長さを有する長いハーネスが使用されており、またLED基板635側のハーネス657には、ハーネス655,656よりも短いハーネスが使用されている。
【0138】
第2配線経路651の入賞スイッチ612側のハーネス658には、2本の太素線583aによる太ハーネス583Aが採用され、駆動ソレノイド613側のハーネス659には、3本の並素線583bによる並ハーネス583Bが採用されている。なお、入賞スイッチ612側のハーネス658と、駆動ソレノイド613側のハーネス659との長さは同程度か、又は入賞スイッチ612側のハーネス658が若干長い程度である。
【0139】
第3配線経路652の磁気センサ632側のハーネス660には、3本の並素線583bによる並ハーネス583Bが採用され、LED基板636側のハーネス661には、2本の細素線583cによる細ハーネス583Cが採用されている。
【0140】
LED基板634、中継基板641は、
図24、
図27、
図28に示すように、基板取り付け台663の前後両側に装着されている。即ち、LED基板634は上下方向に長い縦長状であり、中継基板641は左右方向に長い横長状であって、これらは基板取り付け台663の前後両側に略平行に取り付けられている。基板取り付け台663は、外ケース部608にねじ等の固定具664を介して取り付けられている。LED基板634は発光表示手段529の一部を構成するもので、基板取り付け台663の前側に設けられており、このLED基板634に対応して基板取り付け台663の裏側に主制御系の中継基板641が設けられている。
【0141】
LED基板634は基板取り付け台663の前側に配置され、中継基板641はLED基板634の上下中間部分に対応して基板取り付け台663の裏側に配置されている。LED基板634の上下両側には、中継基板641から張り出す上張り出し部634Aと下張り出し部634Bとが設けられている。
【0142】
上張り出し部634Aには中継用の基板側コネクタ643が設けられ、下張り出し部634Bには中継用の基板側コネクタ644と、外部接続用の基板側コネクタ645とが設けられている。基板側コネクタ643はハーネス661を介してLED基板636に接続され、基板側コネクタ644はハーネス657を介してLED基板635に接続されている。基板側コネクタ645は外部接続用であって、外部接続ハーネス666を介して演出制御基板526に接続されている。従って、LED基板634は、基板側コネクタ643~645に接続されたハーネス657,661,666を介して他の電気部品、例えばLED基板635,636、演出制御基板526に接続されている。
【0143】
なお、上張り出し部634A、下張り出し部634Bの後方側は、基板取り付け台663の開口部663a,663bにより開放された状態にあり、各張り出し部634A,634Bの基板側コネクタ643~645には、その開口部663a,663b側からハーネス657,661,666が接続されている。
【0144】
このようにLED基板634と中継基板641とを前後に重ねて設けることにより、LED基板634と中継基板641とを面方向に並べて配置する場合に比較して、少ない配置面積にLED基板634と中継基板641とを効率的に配置することができ、複合入賞手段516を小型化することができる。
【0145】
またLED基板634と中継基板641とを前後に重ねても、LED基板634を前側に配置することによって、LED基板634の本来の機能が阻害されるようなことがなく、LED基板634からの光によって、その前方の発光表示部717を発光させることができる。更にLED基板634に裏側の中継基板641から面方向に張り出す張り出し部634A,634Bを設けて、その張り出し部634A,634B側の基板側コネクタ643~645を介してLED基板634を他の電気部品に接続することにより、LED基板634に対する他の電気部品の接続も容易に行うことができる。
【0146】
中継基板641の後方側は開放状であって、この中継基板641の裏面には左右方向に配列された中継用の基板側コネクタ667~671と外部接続用の基板側コネクタ672とが上下二列に設けられ、その上部側には中継基板641の管理情報を表示する管理情報表示部675が設けられている。
【0147】
管理情報表示部675は、製造メーカ名を表示するメーカ表示部675aと基板管理番号を表示する基板管理番号表示部675bとから構成されている。なお、管理情報表示部675は管理上必要な情報を表示すればよく、製造メーカ名、基板管理番号以外の情報を表示するようにしてもよい。ハーネス655~660のたるみ部655a~660aは、管理情報表示部675の裏側に重ならない位置に配置されており、管理情報表示部675の裏側には、ハーネス655~660のたるみ部655a~660a、その他の障害物は配置されておらず、裏側から目視により製造メーカ名、基板管理番号等の管理情報を容易に透視することができる。管理情報表示部675は遊技部品の裏側にあればよい。
【0148】
中継基板641の上側には、2個の入賞スイッチ612,623に接続される2個の基板側コネクタ667,670と、外部接続用の1個の基板側コネクタ672とが左右方向に一列状に配置され、また下側には駆動ソレノイド613に接続される基板側コネクタ669と、左右の磁気センサ632,633に接続される2個の基板側コネクタ668,671とが左右方向に一列状に配置されている。
【0149】
中継基板641及び上下二列の基板側コネクタ667~672は、外ケース部608の後壁部619から後方に突出しており、これら中継基板641及び基板側コネクタ667~672により第6突出部676が構成されている。
【0150】
中継基板641の上側の基板側コネクタ667,670には、各入賞スイッチ612,623側のハーネス655,658が着脱可能に接続されている。入賞スイッチ623側のハーネス655は第1配線経路650に沿って配線され、また入賞スイッチ612側のハーネス658は第2配線経路651に沿って配線されている。
【0151】
中継基板641の下側の基板側コネクタ668には磁気センサ633側のハーネス656が、中継基板641の下側の基板側コネクタ669には駆動ソレノイド613側のハーネス659が、中継基板641の下側の基板側コネクタ671には磁気センサ632側のハーネス660が夫々着脱可能に接続されている。駆動ソレノイド613側のハーネス659は第2配線経路651に沿って配線されている。磁気センサ633側のハーネス656は第1配線経路650に沿って配線され、また磁気センサ632のハーネス660は第3配線経路652に沿って配線されている。
【0152】
外部接続用の基板側コネクタ672は中継基板641上で回路パターンを介して各基板側コネクタ667~671に接続されており、それらに対応する端子数を有する。そのため基板側コネクタ672に接続された外部接続ハーネス674もそれに対応する本数の素線583を備えたものとなっている。因みに外部接続ハーネス674には8本~10本、又はそれ以上の並素線583bによる並ハーネス583B、又は細素線583cによる細ハーネス583Cが採用され、先端側のハーネス側コネクタを介して主制御基板525に直接的又は間接的に接続されている。
【0153】
LED基板635側のハーネス657は第1配線経路650に沿って配線され、LED基板634の下張り出し部634Bの基板側コネクタ644に接続されている。またLED基板636側のハーネス661は第3配線経路652に沿って配線され、LED基板634の上張り出し部634Aの基板側コネクタ643に接続されている。
【0154】
外部接続用の基板側コネクタ645はLED基板634上の回路パターンを介して基板側コネクタ643,644に接続されている。また基板側コネクタ645は、LED基板634による発光制御に必要な端子数を有し、この基板側コネクタ645に接続された外部接続ハーネス666もその端子数に対応する素線583を備えたものとなっている。因みに外部接続ハーネス666には8本~10本、又はそれ以上の並素線583bによる並ハーネス583B、又は細素線583cによる細ハーネス583Cが採用され、先端側のハーネス側コネクタを介して演出制御基板526に直接的又は間接的に接続されている。
【0155】
中継基板641の上一列の基板側コネクタ667,670,672と下一列の基板側コネクタ668,669,671との間には上下方向に所定の間隔があり、中継基板641の裏側で且つ上下二列の基板側コネクタ667~672間がたるみ配置部680となっている。
【0156】
入賞スイッチ612,623側のハーネス655,658、駆動ソレノイド613側のハーネス659、磁気センサ632側のハーネス660には、基板側コネクタ667,669~671に接続可能なハーネス側コネクタ(図示省略)の近傍にたるみ部655a,658a~660aが設けられている。たるみ部658a~660aは、中継基板641の裏面に沿って上下、左右の略面方向に屈曲又は湾曲する屈曲状又は湾曲状に設けられている。
【0157】
各ハーネス655,658~660のたるみ部655a,658a~660aは、各ハーネス655,658~660を中継基板641の基板側コネクタ667,669~671に着脱する際に、ハーネス655,658~660を基板側コネクタ667,669~671に対して挿脱するに必要なたるみ(余裕)をハーネス655,658~660に持たせるためのものである。
【0158】
各ハーネス655,658~660のたるみ部655a,658a~660aは、たるみ配置部680内で上下、左右の位置を変えた状態で前後方向に重ねて配置されている。たるみ部655a,658a~660a全体の配置高さは、基板側コネクタ667~672の高さと略同程度か、基板側コネクタ667~672の高さ未満である。
【0159】
このように上下二列の基板側コネクタ667~672間をたるみ配置部680として、このたるみ配置部680内にハーネス655,658~660のたるみ部655a,658a~660aを配置することにより、基板側コネクタ667~672によって上下両側からたるみ部655a,658a~660aを保護することできる。
【0160】
従って、組立て時、又は組立て後の保守、点検等に際して、ハーネス655,658~660のたるみ部655a,658a~660aに対して接触することによって生じるたるみ部655a,658a~660a自体の変形や錯綜、更にはハーネス655,658~660の浮き上がり等を防止することができる。
【0161】
各ハーネス655~660の遊び量(弛み量)は、入賞スイッチ612,623、駆動ソレノイド613、磁気センサ632,633側が殆どたるみのない状態で各配線経路650~652に沿って配線されているのに対して、LED基板634側及び中継基板641側はそのハーネス655~660のハーネス側コネクタを基板側コネクタ644,667,669~671に対して着脱するに必要な大きなたるみ量となっている。
【0162】
例えば、入賞スイッチ623側のハーネス655では、基板側コネクタ667に最も近い留め具694から基板側コネクタ667までのたるみ部655aを含むたるみ量が、入賞スイッチ623に最も近い留め具708から入賞スイッチ623までのたるみ量よりも大であり、留め具708から入賞スイッチ623までは殆どたるみのない状態で配線されている。
【0163】
また磁気センサ633側のハーネス656では、基板側コネクタ668に最も近い留め具696から基板側コネクタ668までのたるみ部656aを含むたるみ量が、磁気センサ633に最も近い留め具708から磁気センサ633までのたるみ量よりも大であり、留め具708から磁気センサ633までは殆どたるみのない状態で配線されている。
【0164】
更にLED基板635側のハーネス657では、基板側コネクタ644に最も近い留め具696から基板側コネクタ644までのたるみ部657aを含むたるみ量が、LED基板635に最も近い留め具694からLED基板635までのたるみ量よりも大であり、留め具694からLED基板635までは殆どたるみのない状態で配線されている。
【0165】
そのため各ハーネス655~657を第1配線経路650に沿って効率的に配線できると共に、各ハーネス655~657のハーネス側コネクタを基板側コネクタ644,667,668に対して容易に着脱できる。他のハーネス658~660についても同様である。なお、この実施形態では、ハーネス655~657を留める留め具は、ハーネス655に対して2個、ハーネス656に対して3個、ハーネス657に対して2個が対応しているが、ハーネス655~657に対して1個としてもよい。
【0166】
磁気センサ633と中継基板641の基板側コネクタ668とを接続するハーネス656には、基板側コネクタ668側にたるみ部656aが設けられており、またLED基板635とLED基板634の基板側コネクタ644とを接続するハーネス657には、基板側コネクタ644側にたるみ部657aが設けられている。このハーネス656,657においても、磁気センサ633、LED基板635側は殆どたるみがなく、基板側コネクタ644,668に近い側は、ハーネス655,658~660と同様に、磁気センサ633、LED基板635側よりも長い所定のたるみ量となっている。
【0167】
従って、第1配線経路650側では、入賞スイッチ623、磁気センサ633、LED基板635の各ハーネス655~657を、第2配線経路651側では入賞スイッチ612、駆動ソレノイド613の各ハーネス658,659を夫々の配線経路650,651に沿って無駄なく整然と配線しながらも、各ハーネス655~659のコネクタを、その接続対象となる各基板側コネクタ644,667~670に対して容易に着脱することができる。
【0168】
第1配線経路650に配線される磁気センサ633側のハーネス656は、中継基板641の下側から中継基板641の裏側へと配線された後、その中継基板641の基板側コネクタ668に対して裏側から接続されている。ハーネス656,657を留める留め具696と基板側コネクタ668との間には第6突出部676の段差(前後方向の高低差)があり、その段差に沿ってハーネス656を湾曲状に配線することによって、ハーネス656を基板側コネクタ668に着脱するに必要なたるみ部656aが形成されている。第3配線経路652に配線される磁気センサ632側のハーネス660は、中継基板641の上側から中継基板641の裏側へと配線され、その中継基板641の基板側コネクタ667と基板側コネクタ670との間を経てたるみ配置部680内のたるみ部660aへと続いている。
【0169】
なお、留め具686,694,696,708,714の構成は、第4の実施形態の留め具563と略同様である。留め部688,697,709,715は第4の実施形態の留め部562と略同様でもよいし、後壁部619から後方に突出してコ字状に構成することも可能である。
【0170】
たるみ配置部680には、各ハーネス655,658~660のたるみ部655a,658a~660a又はその近傍のハーネス655,658~660が前後方向に重なる状態で配置されている。そのため一部のハーネス658,659には、他のハーネス655,660を中継基板641側に押える押え部681,682ができている。
【0171】
例えば、第2配線経路651に配線される入賞スイッチ612側のハーネス658と、駆動ソレノイド613側のハーネス659には、両ハーネス658,659を撚り合わせた撚り合わせ部683があり、この撚り合わせ部683の中継基板641に対応する部分が押え部681となって、その押え部681により、第1配線経路650の入賞スイッチ623側のハーネス655のたるみ部655aの近傍を中継基板641側に押え付けている。
【0172】
また第2配線経路651の入賞スイッチ612側のハーネス658は、駆動ソレノイド613側のハーネス659との撚り合わせ部683から二つに分岐する分岐部分に押え部682があり、この押え部682により、磁気センサ632側のハーネス660のたるみ部660aの近傍を中継基板641側に押え付けている。
【0173】
そのため各ハーネス655,658~660のたるみ部655a,656a,658a~660aに充分なたるみ量を持たせながらも、そのたるみ部655a,658a~660aをたるみ配置部680に纏めて集中的に配置することができる。またハーネス655,658~660相互において、その押え部681,682によって他のハーネス655,660を中継基板641側に押えているので、各ハーネス655,660のたるみ部655a,660aの浮き上がり等を防止することができる。
【0174】
特に第2配線経路651のハーネス658,659は、入賞スイッチ612側のハーネス658が太ハーネス583Aであり、駆動ソレノイド613側のハーネス659が並ハーネス583Bであって、その両者の撚り合わせ部683に押さえ部681があるので、第1配線経路650の入賞スイッチ623側のハーネス655が太ハーネス583Aであるにも拘わらず、その押え部681により入賞スイッチ623側のハーネス655を確実に押えることができる。
【0175】
また第2配線経路651の入賞スイッチ612側のハーネス658が太ハーネス583Aであり、この太ハーネス583Aの押え部682で、磁気センサ632側のハーネス660である細ハーネス583Bを押えるため、その押え部682により磁気センサ632側のハーネス660を確実に押えることができる。
【0176】
しかも、各ハーネス658,659の押え部681,682が上下二列の基板側コネクタ667~672間のたるみ配置部680内にあるため、ハーネス655,658~660のたるみ部655a,658a~660aと同様に、上下二列の基板側コネクタ667~672によってハーネス658,659の押え部681,682を保護することができる。
【0177】
入賞スイッチ612側のハーネス658と駆動ソレノイド613側のハーネス659は、第2配線経路651上に配線されている。この第2配線経路651には、ハーネス658,659が並行して一纏めに配線される並行配線区間684が中継基板641と収容ケース615の後部側との間に設けられ、この並行配線区間684内の2箇所に留め具685,686が設けられている。
【0178】
入賞スイッチ612、駆動ソレノイド613に近い留め具686は結束式であって、この留め具686により、各ハーネス658,659が収容ケース615の後部側の留め部688に一纏めに留められている。中継基板641、基盤側コネクタ669,670に近い側の留め具685は、収容ケース615から後方に突出する突起689により構成されている。この突起689は、
図24、
図25に示すように、留め具686と中継基板641上の押え部681側とを結ぶ線分よりも上側に偏位して配置され、留め具686と押え部681との間で突起689によりハーネス658,659が上側に蛇行するように、ハーネス658,659が突起689に対して上側から引っ掛けられている。
【0179】
入賞スイッチ612側のハーネス658は、収容ケース615の下側の左右略中央部から裏側に引き出された後、収容ケース615の底壁の下側から後壁の裏側の留め具686を経由して中継基板641側へと達する。また駆動ソレノイド613にはその後端側にハーネス659が接続されている。この駆動ソレノイド613側のハーネス659は、留め具686側へと横方向に伸びて、留め具685,686により入賞スイッチ612側のハーネス658と一纏めに留められる。
【0180】
なお、入賞スイッチ612側のハーネス658と駆動ソレノイド613側のハーネス659は、留め具686に対して並行配線区間684と反対側では分岐して配線され、また中継基板641上でも並行配線区間684から基板側コネクタ669,670へと分岐して配線されている。
【0181】
第2配線経路651のハーネス658,659を突起689を経由して配線することにより、収容ケース615の後端の留め具686と中継基板641の押え部681側との間に前後方向の高低差があるにも拘わらず、留め具686と中継基板641との間でたるみが発生することなくハーネス658,659を第2配線経路651に沿って容易且つ整然と配線することができる。
【0182】
収容ケース615は内ケース部607に対して後方側から着脱可能であるが、第2配線経路651は収容ケース615の後方側を経由しており、入賞スイッチ612側のハーネス658、駆動ソレノイド613側のハーネス659は留め具686により第2配線経路651上に留められている。そのためハーネス658,659が収容ケース615の下側に垂れ下がる等の問題がなく、ハーネス658,659に影響されることなく収容ケース615を着脱することができる。なお、入賞スイッチ612、駆動ソレノイド613は収容ケース615内に設けられている。
【0183】
また収容ケース615は内ケース部607に対して後方側からねじ等の固定具617により着脱可能であるが、入賞スイッチ612側のハーネス658と駆動ソレノイド613側のハーネス659とを、一方向式の留め具686により収容ケース615側の留め部688に留めているので、その留め具686を切断せずに固定具617を取り外しただけでは収容ケース615を取り外すことはできない。そのため収容ケース615を不正に取り外す等の不正行為を防止することができる。
【0184】
入賞スイッチ623側のハーネス655と、磁気センサ633側のハーネス656と、LED基板635側のハーネス657は、第1配線経路650に沿って略並行に配線されている。この第1配線経路650は、第1湾曲経路部650aを含む第1並行配線区間690と、第1並行配線区間690のLED基板634及び中継基板641と反対側に設けられ且つ第2湾曲経路部650bを含む第2並行配線区間691と、第1並行配線区間690のLED基板634及び中継基板641側に設けられた基板側並行配線区間692とにより構成されている。
【0185】
第1並行配線区間690には全てのハーネス655~657が並行に配線されているので、ハーネス数が最も多くなっており、その最も多いハーネス655~657が留め具694により一纏めに留められている。第2並行配線区間691では、第1並行配線区間690のハーネス655~657の内、LED基板635側のハーネス657が分岐位置720でLED基板635側へと分岐して、入賞スイッチ623側のハーネス655と磁気センサ633側のハーネス656とが並行に配線され、留め具708により一纏めに留められている。
【0186】
この実施形態では、第1並行配線区間690と第2並行配線区間691とについて説明しているが、並行配線されるハーネス数が多く、数箇所でハーネスが順次分岐する場合には、第2並行配線区間から第3並行配線区間、第4並行配線区間へと順次ハーネス数が減少するように設けてもよい。
【0187】
なお、中継基板641等を基準にすれば、分岐位置720を挟んで第1並行配線区間690から第2並行配線区間691へとハーネス数が減少するが、入賞スイッチ623、磁気センサ633等を基準にすれば、LED基板635側のハーネス657が第2並行配線区間691のハーネス655,656に集合(合流)する集合位置を挟んで、第2並行配線区間691から第1並行配線区間690へとハーネス数が増加する。
【0188】
基板側並行配線区間692では、第1並行配線区間690のハーネス655~657の内、入賞スイッチ623側のハーネス655が中継基板641側へと分岐して、磁気センサ633側のハーネス656とLED基板635側のハーネス657とが並行に配線され、留め具696により一纏めに留められている。
【0189】
第1並行配線区間690は、外ケース部608の内ケース部607側の端縁に沿って背面視略L字状に屈曲又は湾曲して設けられている。この第1並行配線区間690には、入賞スイッチ623側のハーネス655と、磁気センサ633側のハーネス656と、LED基板635側のハーネス657との全てが並行して配線されている。
【0190】
留め具694は、内ケース部607の下側で第1並行配線区間690の中間位置に配置され、各ハーネス656~657を留め部695に対して一纏めに留めている。従って、各ハーネス655~657を個々に配線する場合に比較して、各ハーネス655~657の素線583のバラツキ等を防止でき、各ハーネス655~657を纏まりよく配線することができる。
【0191】
また第1並行配線区間690の内側には、外ケース部608から後方に突出する補強壁678があり、この補強壁678の屈曲部分には、第1湾曲経路部650aの内側に突起状の配線案内部678aが設けられている。そのため第1並行配線区間690のハーネス655~657は、第1湾曲経路部650aの配線案内部678aに巻き掛けて略L字状に配線され、また配線案内部678aと第2突出部620との間で留め具694により留め部695に一纏めに留められている。
【0192】
従って、各ハーネス655~657を第1並行配線区間690に沿ってたるみなく配線できると共に、各ハーネス655~657を配線案内部678aと留め具694との二箇所で纏めることが可能であり、各ハーネス655~657を効率的に纏めることができる。また第1湾曲経路部650aでは、各ハーネス655~657を配線案内部678aに引っ掛ければよいので、二箇所に留め具694を配置する場合に比較して配線作業を容易に行うことができる。
【0193】
中継基板641側の基板側並行配線区間692は、入賞スイッチ623側のハーネス655を構成する太いハーネス583Aが分岐して、磁気センサ633側のハーネス656とLED基板635側のハーネス657とを構成する細ハーネス583Cが並行して配線され、その途中の留め具696により外ケース部608側の留め部697に一纏めに留められている。
【0194】
留め具696は中継基板641の下側近傍で第2突出部620の側方近傍に配置されている。基板側並行配線区間692のハーネス656,657から分岐した入賞スイッチ623側のハーネス655は、たるみ部655aを介して中継基板641上の基板側コネクタ667に接続されている。
【0195】
このように基板側並行配線区間692では、磁気センサ633側のハーネス656とLED基板635側のハーネス657とに使用される細いハーネス583Cを並行して配線し、その各ハーネス656,657を留め具696により一纏めに留めることによって、各ハーネス656,657を纏まりよく配線できると共に、夫々のハーネス656,657の素線等の切断、その他の損傷を防止できる。
【0196】
磁気センサ633側のハーネス656には、留め具696と中継基板641の基板側コネクタ668との間に、基板側コネクタ668の段差に沿って前後方向に緩やかに湾曲するたるみ部656aがあり、またLED基板635側のハーネス657には、留め具696とLED基板634の基板側コネクタ644との間に、後壁部619に沿って湾曲するたるみ部657aがある。そのため各ハーネ656,657を各基板側コネクタ644,668に接続する際には、各ハーネス656,657側のたるみ部656a,657aによって各ハーネス656,657を各基板側コネクタ644,668に対して容易に接続することができる。
【0197】
第1並行配線区間690にはその基板側並行配線区間692側に排出通路611による第2突出部620があり、各ハーネス655~657はこの第2突出部620の後端側を経由する後端側経由部700を介して並行に配線されている。そのため第2突出部620の上側又は下側を経由して各ハーネス655~657を配線する場合に比較して、第2突出部620を横切る状態で各ハーネス655~657を効率的に配線することができる。
【0198】
排出通路611の後端側下部には突起状のずれ止め部701が設けられ、後端側経由部700を経由するハーネス655~657は、このずれ止め部701により、その下側の排出口611a側へと移動しないように排出口611aを回避して規制されている。このずれ止め部701を設けることによって、各ハーネス655~657の排出口611a側への垂れ下がりを防止でき、排出口611a側を回避して各ハーネス655~657を配線することができる。なお、この場合には、排出口611aがハーネス655~657の垂れ下がり等を回避すべきハーネス回避部となっている。
【0199】
第2突出部620の配線経路方向の両側には、第1並行配線区間690の留め具694と基板側並行配線区間692の留め具696とがある。ずれ止め部701は両留め具694,696間を結ぶ線分に対して背面視で上側に配置され、第2突出部620の後端側を経由するハーネス655~657は、両留め具694,696間でずれ止め部701の上側に引っ掛けられている。そのため第2突出部620の後端側を経由する後端側経由部700での各ハーネス655~657のたるみ等を防止することができる。
【0200】
各ハーネス655~657は、平面視において、第2突出部620の両側で排出通路611の後端と留め具694,696との間に斜め方向に配線されており、排出通路611の両側でハーネス655~657と外ケース部608との間に略三角形状の空間がある。そのためずれ止め部701が両側の留め具694,696間を結ぶ線分に対して上側に位置することと相俟って、この後端側経由部700での各ハーネス655~657のたるみ等をより確実に防止することができる。なお、各ハーネス655~657は外ケース部608の後壁部619から排出通路611の両側面に沿って配置してもよい。
【0201】
LED基板635の基板側コネクタ646は、第1突出部618と第3~5突出部628~630との間の上下方向の中間で第1配線経路650に対応して配置されている。そのためLED基板635側のハーネス657は、この基板側コネクタ646に対応する位置で他の入賞スイッチ623側のハーネス655と磁気センサ633側のハーネス656から分岐して、LED基板635の基板側コネクタ646に接続されている。
【0202】
入賞スイッチ623はスイッチ収容部625に対して第1突出部618の反対側から挿入されている。入賞スイッチ623側のハーネス655は、入賞スイッチ623の第1突出部618と反対側の端部に接続されており、入賞スイッチ623の端部からスイッチ収容部625の上面側に沿って入賞通路622の外側の合流位置(集合位置)705へと引き出されている。磁気センサ633は入賞通路622の外側近傍且つスイッチ収容部625の上側近傍で外ケース部608内に配置されている。磁気センサ633側のハーネス656は、スイッチ収容部625の上面から入賞通路622の外側近傍に沿って後方の合流位置705へと引き出され、その合流位置705でハーネス655と合流している。
【0203】
このように入賞スイッチ623側のハーネス655、磁気センサ633側のハーネス656をスイッチ収容部625の上面に沿って第3突出部628側の合流位置705へと引き出すことにより、第3突出部628側の合流位置705で合流するハーネス655,656を安定させることができる。
【0204】
入賞スイッチ623側のハーネス655と磁気センサ633側のハーネス656は、入賞通路622の後端外側近傍の合流位置705で合流している。第2並行配線区間691は合流位置705からLED基板635のハーネス657が分岐する分岐位置720までの間であり、この第2並行配線区間691にハーネス656,657が並行して配線されている。
【0205】
第2並行配線区間691には入賞通路622による第3突出部628があり、各ハーネス655,656はこの第3突出部628の後端側を経由する後端側経由部710を介して並行に配線されている。入賞通路622の後端側下部には、ハーネス655,656の垂れ下がりを規制する突起状のずれ止め部711がスイッチ収容部625の上側に設けられている。
【0206】
入賞スイッチ623側及び磁気センサ633側から引き出したハーネス655,656は、第2並行配線区間691の端部側である第3突出部628の一側の合流位置(分岐位置)705で合流する一方、第3突出部628の他側の第2湾曲経路部650bに配置された留め具708により、外ケース部608の留め部709に一纏めに留められている。各ハーネス655,656は、入賞通路622により構成される第3突出部628の一側の合流位置(分岐位置)705から、第3突出部628の後端側の後端側経由部710を経て反対側の留め具708へと、第3突出部628に沿って左右方向に配線されている。そのため第3突出部628を経由せずにその上側又は下側を経て各ハーネス655,656を配線する場合に比較して、第3突出部628を横切って各ハーネス655,656を効率的に配線することができる。
【0207】
入賞通路622の後端側下部には突起状のずれ止め部711が設けられている。そして、後端側経由部710を経由するハーネス655,656は、このずれ止め部711により、入賞スイッチ623の後方側へと移動しないように入賞スイッチ623の上側に規制されている。そのため後端側経由部710で各ハーネス655,656を効率的に配線することができると共に、ハーネス655,656のノイズ等による入賞スイッチ623の誤検出を防止することができる。この場合には、入賞スイッチ623がハーネス655の接近を回避すべきハーネス回避部となっている。なお、ずれ止め部711は、ハーネス655,656の排出口622a側への垂れ下がりを防止するものでもよい。
【0208】
LED基板635のハーネス657がハーネス655,656から分岐する分岐位置720は、第1並行配線区間690の留め具694と第2並行配線区間691の留め具708との中間にあり、分岐位置720から留め具694までの距離は、分岐位置720から留め具708までの距離よりも大である。また留め具694よりも分岐位置720に近い側に配線案内部678aがあり、これに巻き掛けてハーネス655~657を留めているので、LED基板635の基板側コネクタ646からハーネス側コネクタを抜いてハーネス657を取り外す場合にも、留め具694と基板側コネクタ646との間のハーネス657に十分な余裕を確保でき、容易に取り外すことができる。
【0209】
ずれ止め部711は入賞通路622の一側の合流位置705と、入賞通路622の反対側の留め具708間を結ぶ線分に対して背面視で上側に配置されている。第3突出部628の後端側を経由するハーネス655,656は、両側の合流位置705と留め具708との間でずれ止め部711に上側から引っ掛けられて、入賞通路622の左右の両側面に沿って配線されている。このような位置にずれ止め部711を配置することによって、各ハーネス655,656のたるみ等を防止することができる。
【0210】
磁気センサ632のハーネス660は、第3配線経路652上に配線されている。即ち、磁気センサ632のハーネス660は、外ケース部608の外側からLED基板634の上張り出し部634Aの上側を経て上張り出し部634Aの後側へと引き出された後、この上張り出し部634Aから中継基板641の上縁側を経て中継基板641の後側へと配線され、中継基板641の後側のたるみ配置部680に配置されるたるみ部660aへと続いている。
【0211】
上張り出し部634Aには第3配線経路652の近傍に基板側コネクタ643があり、この基板側コネクタ643にハーネス661が接続されている。磁気センサ632側のハーネス660とLED基板636側のハーネス661は、基板側コネクタ643の近傍に配置された留め具714により基板取り付け台663の留め部715に一纏めに留められている。ハーネス661は留め具714を経由した後、磁気センサ632側のハーネス660と分岐して、内ケース部607内のLED基板636の基板側コネクタ647に接続されている。
【0212】
従って、LED基板634は、ハーネス661を介してLED基板636に接続されると共に、ハーネス657を介してLED基板635に接続されており、二つのLED基板635,636に対して中継基板的な機能を有する。
【0213】
第1配線経路650の磁気センサ633側のハーネス656には、留め具696と中継基板641の基板側コネクタ668との間に、第6突出部676の下側に沿って前後方向に緩やかに湾曲するたるみ部656aがある。またLED基板635側のハーネス657には、留め具696とLED基板634の基板側コネクタ644との間に、基板側コネクタ644の下側から留め具696側へと後壁部619に沿って湾曲するたるみ部657aがある。そのため各ハーネス656,657は、そのたるみ部656a,657aの余裕によって基板側コネクタ644,668に容易に接続することができる。
【0214】
中継基板641の外部接続用の基板側コネクタ672、LED基板634の下張り出し部634Bの外部接続用の基板側コネクタ645は、挿入部610の外周側近傍に配置されている。中継基板641の基板側コネクタ672と、LED基板634の下張り出し部634Bの基板側コネクタ645との間には、前後に重ねて配置された中継基板641とLED基板634とに応じた高低差があり、中継基板641の基板側コネクタ672が下張り出し部634Bの基板側コネクタ645よりも上側で後方に突出している。中継基板641の外部接続ハーネス674とLED基板634の外部接続ハーネス666は、中継基板641の基板側コネクタ672の近傍に配置された留め具716により一纏めに纏めて結束されている。
【0215】
中継基板641の基板側コネクタ672は、左右方向に長い挿入部610の一端側で中継基板641の端部に配置されている。基板側コネクタ672に接続された外部接続ハーネス674は、基板側コネクタ672の近傍で素線の配列方向に沿って中継基板641の外側へと屈曲しており、その屈曲部674aの近傍に留め具716が配置されている。
【0216】
下張り出し部634Bの基板側コネクタ645に接続された外部接続ハーネス666は、中継基板641の下側から中継基板641の裏側へと導かれた後、留め具716により外部接続ハーネス674と一緒に一纏めに結束されて、外部接続ハーネス674と共に中継基板641の外側へと引き出されている。留め具716は中継基板641の端部近傍又は端部よりも内側に配置されている。
【0217】
このように中継基板641の外部接続ハーネス674と、LED基板634の外部接続ハーネス666とを設けるに当たって、留め具716により外部接続ハーネス666,674を一纏めに纏めることにより、各外部接続ハーネス666,674が素線毎にバラけた状態にある場合に比較して、その後の取り扱いを容易に行うことができる。
【0218】
また中継基板641の基板側コネクタ672の近傍に留め具716を配置して、この留め具716により両外部接続ハーネス666,674を一纏めに留めているので、留め具716による外部接続ハーネス666,674の留め位置が安定し易くなり、留め位置のバラツキを容易に防止することができる。そのため留め具716を留め部に固定する必要がなく、中継基板641の裏側等のように留め部を配置し難い箇所でも両外部接続ハーネス666,674を結束式の留め具716により一纏めに留めることができる。
【0219】
更に裏側にある中継基板641の基板側コネクタ672の近傍に、前側にあるLED基板634の基板側コネクタ645に接続された外部接続ハーネス666を導いて、その中継基板641の基板側コネクタ672の近傍で両外部接続ハーネス666,674を留め具716により一纏めに留めているので、中継基板641とLED基板634とが前後に重なっているにも拘わらず、両外部接続ハーネス666,674を無理なく引き出して配線することができる。
【0220】
複合入賞手段516を遊技盤501に装着する際には、その内ケース部607、外ケース部608等の挿入部610を遊技盤501の装着孔609に挿入する。この場合、外部接続ハーネス666,674は留め具716の近傍で挿入部610の外周又は装着孔609の内周から内側へと屈曲させる。これによって外部接続ハーネス666,674が邪魔になることがなくなり、複合入賞手段516を遊技盤501に容易に装着することができる。
【0221】
第4の実施形態、第5の実施形態には、次の第1~第14の技術の何れかが包含されている。
【0222】
第1の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516,517を備え、前記遊技部品516,517は、複数の電気部品541~544、645,672と、該各電気部品541~544、645,672に接続された複数のハーネス556~559、666,674とを備えた遊技機において、複数の前記ハーネス556~559、666,674を前記遊技部品516,517に一纏めに留める留め具563,716を備えたものである。
【0223】
また前記遊技部品516,517は前記所定部位501の装着孔537,609に挿入される挿入部547,610を備え、前記留め具563,716は、前記ハーネス556~559、666,674を前記遊技部品516,517の内側へと屈曲させたときに、前記ハーネス556~559、666,674を前記挿入部547,610の外周又は前記装着孔537,609の内周よりも内側へ収容可能な位置に配置されているものでもよい。前記留め具563,716は前記電気部品541~544、645,672の何れかの近傍に配置されていることもある。
【0224】
前記ハーネス556~559には、線径の太いハーネス583Aとこれよりも線径の細いハーネス583B,583Cとがあり、前記留め具563は前記太いハーネス583Aと前記細いハーネス583B,583Cとを一纏めに結束することもある。中継基板641に接続された第1ハーネス674と、前記中継基板641とは別の電気部品634に接続された第2ハーネス666とを備え、前記留め具716は前記第1ハーネス674と前記第2ハーネス666とを一纏めに結束することもある。
【0225】
第2の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516を備え、前記遊技部品516は、複数の電気部品612,613,623,632,633,635,636と、該各電気部品612,613,623,632,633,635,636に接続され且つ配線経路650~652に沿って配線された複数のハーネス655~661とを備えた遊技機において、前記配線経路650~652の経路方向の複数箇所で前記複数のハーネス655~661を前記遊技部品516側に一纏めに留める複数の留め具685,686,694,696,708,714を備えたものである。
【0226】
前記遊技部品516は、基板側コネクタ643~645,667~671を有する中継基板634,641を備え、前記ハーネス655~661は、一端側が前記電気部品612,613,623,632,633,635,636に、他端側が前記基板側コネクタ643~645,667~671に夫々接続され、前記中継基板634,641に近い側の前記留め具685,694,696,714から前記基板側コネクタ643~645,667~671までの前記ハーネス655~661のたるみ量は、前記電気部品612,613,623,632,633,635,636に近い側の前記留め具686,708,714から前記電気部品612,613,623,632,633,635,636までの前記ハーネス655~661のたるみ量よりも大であってもよい。
【0227】
前記各ハーネス655,658~660は前記中継基板641に近い側の前記留め具686,694,714と前記基板側コネクタ667,669~671との間に、前記ハーネス655,658~660の接続に必要なたるみ量を有するたるみ部655a,658a~660aを備え、前記各たるみ部655a,658a~660aは前記基板側コネクタ667,669~671の間又は前記基板側コネクタ667,669~671の後側に設けられたたるみ配置部680に配置されていることもある。前記遊技部品516は前後方向に複数の前記中継基板634,641を備え、前側の前記中継基板634は後側の前記中継基板641よりも面方向の外側に張り出す張り出し部634A,634Bを備え、前記張り出し部634A,634Bに前記基板側コネクタ643,644を備えたものでもよい。
【0228】
第3の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516を備え、前記遊技部品516は、第1電気部品641と、前記第1電気部品641を該遊技部品516以外に設けられた第1外部電気部品525に接続するための第1ハーネス674と、第2電気部品634と、前記第2電気部品634を該遊技部品516以外に設けられた第2外部電気部品526に接続するための第2ハーネス666とを備えた遊技機において、少なくとも前記第1電気部品641,672と前記第2電気部品634との何れかの近傍で前記第1ハーネス674と前記第2ハーネス666とを一纏めに留める留め具716を備えたものである。
【0229】
前記遊技部品516は、前記所定部位501の装着孔609に挿入される挿入部610を備え、前記第1電気部品641,672と前記第2電気部品634,645との少なくとも一方は、前記挿入部610の近傍に配置されることもある。前記第1電気部品は、前記第1ハーネス674が接続された第1中継基板641であり、前記第2電気部品は、前記第2ハーネス666が接続された第2中継基板634であり、前記留め具716は、前記中継基板634,641の近傍で前記第1ハーネス666と前記第2ハーネス674とを一纏めに結束することもある。
【0230】
第4の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516を備え、前記遊技部品516は、複数の電気部品623,633,635と、該各電気部品623,633,635に接続された複数のハーネス655~657と、該ハーネス655~657が複数の基板側コネクタ644,667,668を介して接続された中継基板634,641とを備えた遊技機において、前記電気部品623,633,635と前記中継基板634,641との間の配線経路650上で前記複数のハーネス655~657を一纏めに留める留め具694,696,708を備えたものである。
【0231】
前記配線経路650には、前記複数のハーネス655~657が並行に配線された第1並行配線区間690と、前記第1並行配線区間690の一部の前記ハーネス657が前記電気部品635へと分岐して他の複数のハーネス655,656が並行に配線された第2並行配線区間691とがあり、前記第1並行配線区間690の前記ハーネス655~657を留める前記留め具694と、前記第2並行配線区間691の前記ハーネス655,656を留める前記留め具708とを備えたものでもよい。
【0232】
前記電気部品635へと分岐する前記ハーネス657の分岐位置720から前記第2並行配線区間691の前記留め具708までの距離は、前記分岐位置720から前記第1並行配線区間690の前記留め具694までの距離よりも大でもよい。前記電気部品635へと分岐する前記ハーネス657の分岐位置720と、前記第1並行配線区間690の前記留め具694との間に、前記複数のハーネス655~657を前記配線経路650に沿って湾曲状に案内する配線案内部678aを備えたものでもよい。
【0233】
第5の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516を備え、前記遊技部品516は、複数の電気部品623,633,635と、該各電気部品623,633,635に接続された複数のハーネス655~657と、後側へと突出する突出部618,620,628,676とを備えた遊技機において、前記複数のハーネス655~657を一纏めに留める留め具694,696,708を備え、前記留め具694,696,708は前記突出部618,620,628、676の後端より前に配置されるものである。
【0234】
前記留め具694,696,708の周辺近傍に1又は複数の前記突出部618,620,628、676があってもよい。前記突出部618,620,628、676は、遊技球の通路622、内部部材を収容する収容部615、又は前記遊技部品516の裏側に装着された構成部材であってもよい。
【0235】
第6の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516を備え、前記遊技部品516は、複数の電気部品623,633,635と、該各電気部品623,633,635に接続され且つ配線経路650に沿って並行に配線された複数のハーネス655~657とを備えた遊技機において、前記配線経路650は、前記各電気部品623,633,635の前記ハーネス655~657が集合する集合位置又は前記ハーネス655~657が分岐する分岐位置を挟んで、その両側で並行に配線されるハーネス655~657の数が変化する複数の並行配線区間690,691を備え、前記各並行配線区間690,691毎に前記ハーネス655~657を一纏めに留める留め具694,708を備えたものである。
【0236】
前記電気部品623,633,635は、並行に配線されるハーネス数が最も多い前記並行配線区間690から遠い側の第1電気部品623及び第2電気部品633と、前記最も多い並行配線区間690に近い側の第3電気部品635とを少なくとも含み、前記並行配線区間690,691は、少なくとも前記第1ハーネス655と前記第2ハーネス656と前記第3ハーネス657とが並行して配線された第1並行配線区間690と、前記第1並行配線区間690から前記第3ハーネス657が分岐して少なくとも前記第1ハーネス655と前記第2ハーネス656とが並行して配線された第2並行配線区間691とを含み、前記第1並行配線区間690の前記ハーネス655~657を一纏めに留める前記留め具694と、前記第2並行配線区間691の前記ハーネス655,656を一纏めに留める前記留め具708とを備えてもよい。
【0237】
前記第3ハーネス657は線径の細いハーネス583Cとし、前記第1ハーネス655と前記第2ハーネス656との少なくとも一方は、前記第3ハーネス583Cよりも線径の太いハーネス583A,583Bとしてもよい。前記第1並行配線区間690の前記留め具694と、前記第2並行配線区間691の前記留め具708は、複数本の前記ハーネス655~657を一纏めに結束可能な同種構造又は共通の結束具であってもよい。
【0238】
第7の技術は、所定部位501設けられた遊技部品516を備え、前記遊技部品516は、複数の電気部品623,633,635と、複数の基板側コネクタ644,667,668を有する中継基板634,641と、前記複数の電気部品623,633,635及び前記複数の基板側コネクタ644,667,668を接続する複数のハーネス655~657とを備えた遊技機において、前記中継基板634,641と前記電気部品623,633,635との間に、前記ハーネス655~657を配線経路650に沿って留める経路方向に少なくとも1つの留め具694,696,708を備え、前記中継基板634,641に最も近い側の前記留め具694,696と前記基板側コネクタ644,667,668との間の前記ハーネス655~657のたるみ量は、前記電気部品623,633,635に最も近い側の前記留め具694,708と前記電気部品623,633,635との間の前記各ハーネス655~657のたるみ量よりも大としたものである。
【0239】
前記中継基板634,641の前記基板側コネクタ667,668と前記中継基板634,641から遠い側の前記電気部品623,633とを接続するハーネス655,656は線径の太いハーネス583A,583Bとし、前記中継基板634,641の前記基板側コネクタ644と前記中継基板634,641に近い側の前記電気部品635とを接続するハーネス657は、前記太いハーネス583A,583Bよりも線径の細いハーネス583Cとし、前記太いハーネス583A,583Bの前記基板側コネクタ667,668と前記留め具694,696との間のハーネス長さは、前記細ハーネス583Cの前記基板側コネクタ644と前記留め具696との間のハーネス長さよりも大であってもよい。
【0240】
第8の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516を備え、前記遊技部品516は、複数の第1電気部品623,633,635と、前記各第1電気部品623,633,635に対応する複数の部品側コネクタ644,667,668を有する第2電気部品634,641と、前記各第1電気部品623,633,635及び前記各部品側コネクタ644,667,668を接続する複数のハーネス655~657とを備えた遊技機において、前記ハーネス655~657を配線経路650上に留める結束具694,696,708を経路方向に複数備え、前記第2電気部品634に最も近い側の前記結束具696と前記部品側コネクタ644,667,668との間の前記ハーネス655~657のたるみ量は、経路方向に隣り合う前記結束具694,708間のハーネス655~657のたるみ量よりも大にしたものである。
【0241】
前記結束具694,696,708は、挿通部575を有するヘッド部576と、一端側が前記ヘッド部576に連結され且つ他端側から前記挿通部575に挿通可能なバンド部577とを備え、前記バンド部577は、前記ハーネス655~657に巻き付けて前記挿通部575に挿通したときに前記挿通部575から反挿通方向に抜け出し不能であってもよい。
【0242】
第9の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516を備え、前記遊技部品516は、複数の電気部品612,613,623,632,633,635と、前記各電気部品612,613,623,632,633,635に接続された複数のハーネス655~660と、前記各ハーネス655~660が接続可能な複数の基板側コネクタ644,667~671を有する中継基板634,641とを備えた遊技機において、前記ハーネス655~660は、該ハーネス655~660を前記基板側コネクタ644,667~671に接続するに必要なたるみ量を有するたるみ部655a~660aを前記基板側コネクタ644,667~671に近い側に備え、前記たるみ部655a~660aは、前記基板側コネクタ644,667~671間又は前記基板側コネクタ644,667~671の後近傍に設けられたたるみ配置部680に配置されるものである。
【0243】
前記複数のハーネス655~660の前記たるみ部655a~660aは、前記たるみ配置部680に重ねて配置されることがある。前記たるみ部655a~660aは、前記中継基板634,641の管理情報表示部675と重ならない位置に配置されることが望ましい。
【0244】
第10の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516を備え、前記遊技部品516は、複数の電気部品645,672と、前記複数の電気部品645,672を該遊技部品516以外に設けられた外部電気部品525,526に接続するための複数のハーネス666,674とを備えた遊技機において、前記電気部品645,672から離れた側へと引き出された前記複数のハーネス666,674を前記遊技部品516の裏側で一纏めに留める留め具716を備えたものである。
【0245】
前記遊技部品516は、前記所定部位501の装着孔609に挿入される挿入部610を有し、前記留め具716は前記挿入部610の裏側に備えたものでもよい。前記留め具716に対してハーネス長手方向に前記電気部品645,672と反対側の前記ハーネス666,674は、前記挿入部610の外周又は前記装着孔609の内周よりも内側に屈曲可能であってもよい。
【0246】
第11の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516を備え、前記遊技部品516は、裏側へと突出する突出部620,628と、複数の電気部品623,633,635と、該各電気部品623,633,635に接続された複数のハーネス655~657とを備えた遊技機において、前記ハーネス655~657は前記突出部620,628の裏側を経由して配置されており、前記突出部620,628は前記ハーネス655~657の位置ずれを止めるずれ止め部701,711を備えたものである。
【0247】
前記ハーネス655~657を配線する配線経路650は、前記突出部620,628の後側を経由する後側経由部700,710を備え、前記後側経由部700,710の前記突出部620,628の少なくとも一側に、前記ハーネス655~657を一纏めに留める留め具696,708を備え、前記突出部620,628の後側に、前記後側経由部700,710上の前記ハーネス655~657の位置ずれを止める前記ずれ止め部701,711を備えたものでもよい。
【0248】
前記突出部628は、遊技球を前記所定部位501の裏側へと案内する通路622であってもよい。前記突出部620,628は、該突出部620,628の一側の前記留め具696,708と前記突出部620,628の他側のハーネス位置とを結ぶ線分の近傍にハーネス回避部を備え、前記突出部620,628の前記ハーネス回避部の上側に前記ずれ止め部701,711を備え、前記後側経由部700の前記ハーネス655~657は、前記一側の留め具694と前記他側の留め具696との間に配線されることもある。
【0249】
第12の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516を備え、前記遊技部品516は、複数の電気部品623,633,635と、前記各電気部品623,633,635に接続された複数のハーネス655~657とを備え、前記複数のハーネス655~657は、少なくとも線径の太いハーネス583Aと、前記太いハーネス583Aよりも線径の細いハーネス583B,583Cとを含む遊技機において、前記太いハーネス583Aと前記細いハーネス583B,583Cとを一纏めに纏めて配線したものである。
【0250】
前記太いハーネス583Aと前記細いハーネス583B,583Cとを前記遊技部品516の配線経路650上に並行して配線し、前記太いハーネス583Aと前記細いハーネス583B,583Cとを前記配線経路650に纏めて留める留め具694、696,708を経路長手方向に1又は複数設けたものでもよい。
【0251】
第13の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516を備え、前記遊技部品516は、複数の電気部品623,633,635と、前記各電気部品623,633,635に接続され且つ配線経路650に沿って配線された複数のハーネス655~657とを備えた遊技機において、前記複数のハーネス655~657には長いハーネス655,656と短いハーネス657とがあり、前記配線経路650の内、前記長いハーネス655,656と前記短いハーネス657とが並行して配線された並行配線区間690に、前記長いハーネス655,656と前記短いハーネス657とを一纏めに留める留め具694を備えたものである。
【0252】
少なくとも複数の前記長いハーネス655,656と前記短いハーネス657とが並行に配線される第1並行配線区間690と、前記第1並行配線区間690から分岐する前記短いハーネス657を除いた複数の前記長いハーネス655,656が並行に配線される第2並行配線区間691とを備え、前記第1並行配線区間690の前記ハーネス655~657を一纏めに留める前記留め具694と、前記第2並行配線区間691の前記ハーネス655,656を一纏めに留める留め具708とを備えたものでもよい。前記第1並行配線区間690の前記留め具694と、前記第2並行配線区間691の前記留め具708との間に湾曲経路部650aを備え、前記湾曲経路部650aの内周部分に前記ハーネス655~657を案内する配線案内部678aを備えたものでもよい。
【0253】
第14の技術は、所定部位501に設けられた遊技部品516,517を備え、前記遊技部品516,517は、複数の電気部品541~544、634,641と、前記各電気部品541~544、634,641に接続されて該遊技部品516,517の外部に引き出される複数のハーネス556~559、666,674とを備えた遊技機において、全ての前記ハーネスハーネス556~559、666,674を一纏めに留める留め具563,716を備えたものである。
【0254】
所定部位501に設けられた遊技部品516,517を備え、遊技部品516,517は、遊技に関係する複数の第1電気部品612,613,632,623,633と、前記複数の第1電気部品612,613,632,623,633が接続された第1中継基板641と、第1中継基板641に接続され且つ主制御基板525に直接的又は間接的に接続される第1ハーネス674と、演出に関係する複数の第2電気部品635,636と、前記複数の第2電気部品635,636が接続された第2中継基板634と、第2中継基板634に接続され且つ演出制御基板526に直接的又は間接的に接続される第2ハーネス666とを備え、前記留め具716は前記第1ハーネス674と前記第2ハーネス666とを一纏めに留めることもある。
【0255】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、第1~第3の実施形態と、第4,第5の実施形態とは、全く別の遊技機として具現化されているが、前者と後者とを適切に結合することによって同一の遊技機として具現化できることは言うまでもない。例えば、第4,第5の実施形態に係る遊技機に、第1~第3の実施形態に係る遊技機と同様の電飾装置を搭載することができ、また第1~第3の実施形態に係る遊技機上で、第4,第5の実施形態に係る遊技機におけるハーネス等の配置構成を用いることも可能である。
第1~第3の実施形態の可動電飾装置の構成については、センターケース21等、遊技盤5上の遊技部品に固定的に配置された電飾装置50や、前枠4側に固定的に配置された電飾装置10等にも同様に適用可能である。もちろん、前枠4側に可動電飾装置を設ける場合にも同様に適用可能である。
【0256】
第1の実施形態では、透光部を文字形状(透光文字部78)とした例を示したが、この場合の透光部は文字形状のものに限られるものではなく、ロゴマーク等の図形やキャラクタ等の絵柄など、どのようなものでもよい。また、第2,第3の実施形態では、透光部内に文字形状の非透光部(非透光文字部97a)を配置した例を示したが、この場合の非透光部についても文字形状のものに限られるものではなく、ロゴマーク等の図形やキャラクタ等の絵柄など、どのようなものでもよい。
【0257】
第1~第3の実施形態では、透光性を有する前カバー体71の一部に非透光処理を施すことによって透光部と非透光部とを形成するように構成したが、例えば非透光性の第1部材と透光性の第2部材とを組み合わせる(例えば文字形状の開口部を有する第1部材の裏側に第2部材を嵌め合わせる)ことにより透光部と非透光部とを形成するように構成してもよい。
【0258】
第1~第3の実施形態では、電飾装置を遊技機本体1の正面に向けて配置した例を示したが、前枠4の上部側の電飾装置を斜め下向きに配置するなど、例えば正面が遊技者側に向くように、電飾装置を遊技機本体1の正面に対して斜めに配置してもよい。この場合、電飾装置のLED(光源)は、遊技機本体1に対する正面視ではなく、その電飾装置に対する正面視において非透光部の後側に配置することが望ましい。
【0259】
第1~第3の実施形態では、同一チャンネルのLED列に属するLEDを3個としたが、2個或いは4個以上としてもよい。
【0260】
第4,第5の実施形態では、所定部位として遊技盤501を例示し、その遊技盤501に設けられる遊技部品として、複合入賞手段516、第1特別図柄始動手段517を例示しているが、遊技盤501以外の所定部位に設けられる各種の遊技部品についても同様に実施可能である。
【0261】
例えばパチンコ機では、遊技盤501に設けられたセンターケース507又は取り付け枠を所定部位とし、その所定部位に直接的又は間接的に演出用、その他の可動体ユニット等の遊技部品を装着する場合にも採用できる。その他、遊技盤501が着脱自在に装着される機枠、遊技盤501の前側に対応して機枠に開閉自在に装着される前扉等を所定部位とし、その所定部位の前側に、発光操作ボタン等の操作演出手段、遊技球の発射用の発射ハンドル等の遊技部品を設ける場合にも採用可能である。更に雀球機、スロットマシン等の遊技機においても採用可能である。
【0262】
第4,第5の実施形態では電気部品として、主制御基板525、演出制御基板526、LED基板543,544、634~636、第1始動スイッチ541、電波センサ542、入賞スイッチ612,623、駆動ソレノイド613、磁気センサ632,633、基板側コネクタ643,672等を例示しているが、これら以外のものでもよいし、またLED基板543,544を含む発光表示手段529,530等がハーネスの接続対象となる場合には、その発光表示手段529,530等自体が一つの電気部品を構成することもある。
【0263】
遊技盤501の遊技領域内に配置される入賞手段等の遊技部品の場合、遊技部品自体が裏側に挿入部547,610を有し、その挿入部547,610を遊技盤501の装着孔537,609に前側から挿入して固定手段により固定されているが、挿入部547,610等を備えておらず、遊技盤501、機枠等の装着対象に対して前側から当接した状態でネジ等の固定手段で固定するような遊技部品でもよい。
【0264】
留め具563,716等の各留め具は、実施形態に例示する構成の結束式でもよいし、その他の構成の結束式でもよい。また留め具は必要箇所で複数のハーネスを遊技部品516,517側に留め得るものであれば十分であり、特定の留め形式に限定されるものではない。
【0265】
組立て時の作業能率を考慮すれば、ハーネスを容易に留め得るものが望ましいことは云うまでもない。また留め具により複数のハーネスを一纏めに留めるに当たってのハーネスの締め付け度合いは、その周辺の状況等に応じて適宜決定すればよく、必ずしも各ハーネスが動かないように締め付ける必要はない。例えば、多くのハーネスがあり、それらのハーネスを集合箇所で一纏めに束ねて留める場合には、ある程度の余裕がある状態で各ハーネスを留める程度でもよい。
【0266】
ハーネスには、使用する素線583の線径が太いハーネス583A(又は583A,583B)と、これよりも線径が細いハーネス583B,583C(又は583C)とがあり、線径が太いほど素線583単位での引張強度が大になる。従って、ハーネスの引っ掛け等が問題となるような配線経路に沿って複数のハーネスを配線するに際しては、線径の太いハーネス583A(又は583A,583B)と、線径の細いハーネス583B,583C(又は583C)とを組み合わせて配線することにより、線径の太いハーネス583A(又は583A,583B)が線径の細いハーネス583B,583C(又は583C)を補強することができる。
【0267】
ハーネス655~661の一端側を電気部品612,613,623,632,633,635,636に接続し、ハーネス655~661の他端側を中継基板634,641の基板側コネクタ643~645,667~670にハーネス側コネクタを介して着脱自在に接続する場合には、中継基板634,641に近い側の留め具685,694,696,714から基板側コネクタ643~645,667~670又はハーネス側コネクタまでのハーネス655~661のたるみ量(前者たるみ量)を、電気部品612,613,623,632,633,635,636に近い側の留め具686,708,714から電気部品612,613,623,632,633,635,636までのハーネス655~661のたるみ量(後者たるみ量)よりも大にすることが望ましい。
【0268】
しかし、ハーネス655~661の一端側をハーネス側コネクタを介して電気部品612,613,623,632,633,635,636側のコネクタに着脱自在に接続する場合には、そのコネクタ同士を着脱できるように後者たるみ量を確保する必要がある。従って、前者たるみ量と後者たるみ量とが略同じである場合もある。
【0269】
前後又は上下に複数の中継基板634,641を配置する遊技部品516において、一方の中継基板641側から他方の中継基板634のハーネス側コネクタにハーネス側コネクタを接続する場合、他方の中継基板634は一方の中継基板641よりも面方向の外側に張り出すように配置して、その張り出し部634A,634Bに基板側コネクタを設ければよい。
【0270】
第5の実施形態では、配線経路650を中継基板634,641側の基板側並行配線区間692と、中継基板634,641とは反対の電気部品並行配線区間690,691とに分けて、この配線経路に650に3本のハーネ655~657を配線するに当たって、電気部品並行配線区間690,691には、3本のハーネス655~657を並行に配線した第1配線区間690と、この第1配線区間690の電気部品623,633側に2本のハーネス655,656を並行に配線した第2並行配線区間691とを設け、また基板側並行配線区間692には、2本のハーネス656,656を並行に配線している。
【0271】
しかし、電気部品並行配線区間690,691の2箇所以上でハーネスが分岐する場合には、第1並行配線区間690からハーネスが分岐する毎に第2並行配線区間691、第3並行配線区間を順次設ければよい。この場合にも、電気部品並行配線区間690,691の最終の部分まで配線されるハーネスには、線径の太いハーネス583A及び/又は583Bを設けることが望ましい。
【0272】
なお、電気部品の種類との関係で電気部品並行配線区間690,691の末端まで線径の太いハーネス583A及び/又は583Bを設けることができず、線径の細いハーネス583Cを設けざるをえない場合には、素線の本数の多いハーネスとすることが望ましい。
【0273】
電気部品623,633,635と中継基板634,641との間の配線経路650に沿って複数のハーネス655~657を配線する場合、配線経路650上に配置する留め具694,696,708は、経路方向に一つでもよいし、複数でもよい。また複数の留め具を設ける場合には、留め位置の周辺の条件、状況等に応じて留め具の種類を変えてもよい。
【0274】
配線経路650に、複数のハーネス655~657が並行に配線された第1並行配線区間690と、第1並行配線区間690の一部のハーネス657が電気部品635へと分岐して他の複数のハーネス655,656が並行に配線された第2並行配線区間691とを設ける場合、第1並行配線区間690のハーネス655~657を留める留め具694、第2並行配線区間691のハーネス655,656を留める留め具708は、一つ、二つ又はそれ以上でもよい。
【0275】
裏側へと突出する突出部620,628と、複数の電気部品623,633,635と、この各電気部品623,633,635に接続された複数のハーネス655~657とを備えた遊技部品516において、ハーネス655~657を突出部620,628の裏側を経由して配置する場合に、突出部620,628にハーネス655~657の位置ずれを止めるずれ止め部701,711を設けることが望ましい。この場合のずれ止め部701,711は、ハーネス回避部側へとハーネス655~657が移動しないように、ハーネス回避部側に設けるだけでもよいし、ハーネス655~657の上下両側に設けてもよい。
【0276】
また突出部620,628の後側を経由する後側経由部700,710を経由してハーネス655~657を配線する場合、突出部620,628の両側にハーネス655~657の留め具を設けることが望ましいが、突出部620,628の片側に留め具694,708を配置して、反対側はハーネス655~657の合流部又は分岐部とすることもできる。その場合、反対側の合流部側又は分岐部側でハーネス655~657を緩やかに縒り合わせる等して、ハーネス655~657が分離しないように連携部を設けることも可能である。
【0277】
第1~第5の実施形態のうちの2以上を適宜組み合わせてもよい。また本発明は、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種弾球遊技機の他、スロットマシン等の弾球遊技機以外の遊技機においても同様に実施することが可能である。
【符号の説明】
【0278】
40 可動電飾装置
73 LED(光源)
77 非透光部
78 透光文字部(透光部)
78a
~78n 透光領域
93 LED(光源)
97a 非透光文字部(非透光部)
97b 非透光枠部(非透光部)
98 透光部
501 遊技盤
502 遊技領域
516 複合入賞手段(遊技部品)
517 第1特別図柄始動手段(遊技部品)
525 主制御基板(第1外部電気部品)
526 演出制御基板(第2外部電気部品)
541 第1始動スイッチ(電気部品)
542 電波センサ(電気部品)
543,544 LED基板(電気部品)
547,610 挿入部
537,609 装着孔
552,553 基板側コネクタ(電気部品)
556,557 ハーネス
563 留め具
568 突出部
574 結束具
575 挿通部
576 ヘッド部
577 バンド部
583 素線
583A 太ハーネス
583B 並ハーネス
583C 細ハーネス
612 入賞スイッチ(電気部品)
613 駆動ソレノイド(電気部品)
618 第1突出部
620 第2突出部
623 入賞スイッチ(電気部品)
628 第3突出部
629 第4突出部
630 第5突出部
632,633 磁気センサ(電気部品)
634~636 LED基板(電気部品)
637~639 基板側コネクタ
641 中継基板(電気部品)
644~647 基板側コネクタ
650 第1配線経路
650a 第1湾曲経路部
651 第2配線経路
652 第3配線経路
655a~660a たるみ部
655~661 ハーネス
680 たるみ配置部
685,686,694,696,708 留め具
690 第1並行配線区間
691 第2並行配線区間
700,710 後端側経由部
720 分岐位置