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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107648
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】組合せ秤
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/387 20060101AFI20240802BHJP
【FI】
G01G19/387 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011678
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086737
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 和秀
(72)【発明者】
【氏名】内野 智朗
(72)【発明者】
【氏名】橋元 進一
(57)【要約】
【課題】物品が滞留することなく、円滑にトラフ6から供給ホッパ11へ落下供給できるようにする。
【解決手段】トラフ6に備えた延出部6dにおける断面形状が山形の頂部tの終端を、当該トラフ6からの物品供給を受ける供給ホッパ11の供給口の上方に位置させてある。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給される物品を周縁部へ搬送する分散フィーダと、前記分散フィーダによって供給された物品を外方へ振動搬送する複数の直進フィーダと、前記複数の直進フィーダから供給される前記物品を保持して排出する複数の供給ホッパと、前記複数の供給ホッパから排出された前記物品の重量を計量する複数の計量ホッパとを備える組合せ秤であって、
前記直進フィーダのトラフは、前記物品の搬送方向に沿って延びる底板と、該底板の前記搬送方向に直交する幅方向の両側に設けられた一対の側板とを備え、前記一対の側板の一方の側板は、隣接する直進フィーダの隣接するトラフ側へ延出した断面形状が山形の延出部を有し、
前記複数の直進フィーダのトラフは、前記延出部における前記山形の頂部よりも前記隣接するトラフ側の外側傾斜部が、前記隣接するトラフの一対の側板の他方の側板に上方から被さるように隣接して配置され、
前記延出部における前記山形の頂部は、前記搬送方向に沿う終端が、当該トラフから物品が供給される供給ホッパの供給口の上方に位置している、
ことを特徴とする組合せ秤。
【請求項2】
前記延出部における前記外側傾斜部は、前記山形の頂部の前記終端よりも前記搬送方向の下手側まで延長されている、
請求項1に記載の組合せ秤。
【請求項3】
前記延出部における前記外側傾斜部の前記搬送方向の下手側まで延長されている部分の前記下手側の端縁には、物品を堰き止める突起が形成されている、
請求項2に記載の組合せ秤。
【請求項4】
前記延出部における前記外側傾斜部の前記搬送方向の下手側まで延長されている部分は、当該トラフから物品が供給される前記供給ホッパと、隣り合う供給ホッパとの境界部分に上方から被さる、
請求項2に記載の組合せ秤。
【請求項5】
前記延出部における前記山形の頂部が、前記搬送方向の全長に亘って、前記搬送方向に向けて先下がり傾斜している、
請求項1ないし4のいずれか一項に記載の組合せ秤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を振動搬送する直進フィーダを備えた組合せ秤に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に組合せ秤では、分散フィーダで分散搬送した物品を、その周囲に配備した複数の直進フィーダに送り込み、直進フィーダで振動搬送した物品を、供給ホッパを介して計量ホッパに送り込んで重量を計量する。計量ホッパで計量された物品の重量値に基づいて組合せ演算を行って、所定重量範囲となる複数の計量ホッパを選択し、選択した複数の計量ホッパから物品を排出し、排出された物品を包装機によって包装するようにしている。
【0003】
かかる組合せ秤に備えられる直進フィーダのトラフは、底板と、その幅方向の両側から立設された一対の側板とによって物品の搬送通路を構成すると共に、一対の側板の一方の側板には、隣接する直進フィーダのトラフ側へ延出する断面形状が山形の延出部を連設している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1では、直進フィーダのトラフにおける前記延出部の物品の搬送方向の終端に堰き止め壁を立設している。これによって、山形の延出部に跨って搬送方向の終端に到達した物品を堰き止め壁で受止め、当該トラフから物品の供給を受ける供給ホッパと、この供給ホッパに隣接する供給ホッパとの間に物品がこぼれ落ちないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-143906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、例えば、モヤシのような細長い物品を上記構造の組合せ秤で計量処理すると、トラフにおける山形の延出部に跨って搬送された物品が、延出部の終端の堰き止め壁で受止められて滞留することがある。この滞留が成長してトラフの底板上の搬送通路にまで及ぶと、トラフによる円滑な物品の搬送が妨げられ、計量処理能力や計量精度が低下することになる。
【0007】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、細長い物品であっても、滞留することなく円滑にトラフから供給ホッパへ物品を供給できる組合せ秤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明では次のように構成している。
【0009】
(1)本発明に係る組合せ秤は、供給される物品を周縁部へ搬送する分散フィーダと、前記分散フィーダによって供給された物品を外方へ振動搬送する複数の直進フィーダと、前記複数の直進フィーダから供給される前記物品を保持して排出する複数の供給ホッパと、前記複数の供給ホッパから排出された前記物品の重量を計量する複数の計量ホッパとを備える組合せ秤であって、
前記直進フィーダのトラフは、前記物品の搬送方向に沿って延びる底板と、該底板の前記搬送方向に直交する幅方向の両側に設けられた一対の側板とを備え、前記一対の側板の一方の側板は、隣接する直進フィーダの隣接するトラフ側へ延出した断面形状が山形の延出部を有し、前記複数の直進フィーダのトラフは、前記延出部における前記山形の頂部よりも前記隣接するトラフ側の外側傾斜部が、前記隣接するトラフの一対の側板の他方の側板に上方から被さるように隣接して配置され、前記延出部における前記山形の頂部は、前記搬送方向に沿う終端が、当該トラフから物品が供給される供給ホッパの供給口の上方に位置している。
【0010】
本発明に係る組合せ秤によると、例えば、細長い物品が、直進フィーダのトラフの断面形状が山形の延出部に跨って搬送されても、延出部の山形の頂部は、物品の搬送方向に沿う終端が、当該トラフから物品の供給を受ける供給ホッパの供給口の上方に位置しているので、山形の延出部に跨って搬送された物品は、山形の頂部の終端から供給ホッパの供給口に落下供給されることになる。
【0011】
したがって、延出部の山形の頂部の終端に、特許文献1のような物品を受止める堰き止め壁を設けて、物品を受止める必要がなく、堰き止め壁によって物品が滞留することがない。
【0012】
(2)本発明の好ましい実施態様では、前記延出部における前記外側傾斜部は、前記山形の頂部の前記終端よりも前記搬送方向の下手側まで延長されている。
【0013】
この実施態様によると、断面形状が山形の延出部に跨って搬送された物品が、山形の頂部の終端から供給ホッパの供給口へ落下供給されず、一部が残っても、山形の頂部の終端よりも物品の搬送方向の下手側まで延長されている外側傾斜部によって、残った物品は、搬送方向の下手側まで振動作用を受けながら搬送されて、供給ホッパに落下供給される。
【0014】
(3)本発明の他の実施態様では、前記延出部における前記外側傾斜部の前記搬送方向の下手側まで延長されている部分の前記下手側の端縁には、物品を堰き止める突起が形成されている。
【0015】
この実施態様によると、断面形状が山形の延出部に跨った物品の内、山形の頂部の終端から供給ホッパの供給口へ落下供給されなかった物品の一部が、搬送されて、物品の搬送方向の下手側まで延長されている外側傾斜部の端縁に至ると、突起によって堰き止められた状態で振動による搬送作用を受ける。これによって、物品は、突起で堰き止められていない部位が、堰き止められている部位よりも先行するように搬送され、突起をすり抜けるようにして送り出されて、供給ホッパに落下供給される。
【0016】
(4)本発明の更に他の実施態様では、前記延出部における前記外側傾斜部の前記搬送方向の下手側まで延長されている部分は、当該トラフから物品が供給される前記供給ホッパと、隣り合う供給ホッパとの境界部分に上方から被さる。
【0017】
この実施態様によると、外側傾斜部の物品の搬送方向の下手側まで延長されている部分は、隣接する供給ホッパの境界部分の上方に被さっているので、物品の搬送方向の下手側まで搬送された物品が、隣接する供給ホッパの境界部分へこぼれ落ちることが防止される。
【0018】
(5)本発明の一実施態様では、前記延出部における前記山形の頂部が、前記搬送方向の全長に亘って、前記搬送方向に向けて先下がり傾斜している。
【0019】
この実施態様によると、延出部における山形の頂部は、物品の搬送方向に向けて先下がり傾斜しているので、山形の延出部に跨った物品は、搬送方向の終端へ停滞することなく円滑に搬送される。
【発明の効果】
【0020】
このように本発明に係る組合せ秤によれば、細長い物品が、直進フィーダのトラフの断面形状が山形の延出部に跨って搬送されても、延出部の山形の頂部の終端から供給ホッパの供給口に落下供給されるので、山形の頂部の終端に、物品を受止める堰き止め壁を設ける必要がなく、堰き止め壁によって物品が滞留することがない。このように直進フィーダのトラフによって物品が円滑に搬送されるので、物品の滞留による計量処理能力や計量精度の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は本発明の一実施形態に係る組合せ秤の斜視図である。
図2図2図1の組合せ秤の概略構成を示す縦断正面図である。
図3図3図1の組合せ秤の要部の平面図である。
図4図4はトラフ単体の斜視図である。
図5図5は複数のトラフを並列展開した正面図である。
図6図6図3におけるA-A断面図である。
図7図7はトラフ終端部での物品の搬送状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係る組合せ秤の斜視図であり、図2は、組合せ秤の概略構成を示す縦断正面図である。
【0023】
この実施形態の組合せ秤は、各種の野菜や食品などの物品を所定量ずつ計量して排出するものであって、計量された物品を、図示しない下方の包装機に投入して袋詰めする包装ライン等に利用される。
【0024】
この組合せ秤は、櫓状に組み上げ立設された図示しないフレームの階上床面Fに設置されるものであり、中央部が大きく上下に開口された中空構造の基台1の上方に、センター基体2が複数の脚部3を介して支持されている。
【0025】
センター基体2の上部中心には、図示されていない供給コンベヤの終端から投下された物品を略円錐状のトップコーン4で受止めて、外周に向けて分散搬送する分散フィーダ5が配設されている。この分散フィーダ5の周囲には、分散搬送された物品を樋状のトラフ6によって、更に外方に向けて振動搬送する複数台(この例では14台)の直進フィーダ7が放射状に設けられている。
【0026】
分散フィーダ5のトップコーン4は、センター基体2の中央部に内装配備された加振機構8によって振動駆動される。直進フィーダ7のトラフ6は、センター基体2の周部に内装配備された加振機構9によって振動駆動される。
【0027】
センター基体2の外周部には、各直進フィーダ7からの物品を一旦保持して排出する複数台の供給ホッパ11と、各供給ホッパ11から排出された物品の重量を計量するための複数台の計量ホッパ12とが装備されている。そして、これら直進フィーダ7、供給ホッパ11、及び、計量ホッパ12を一連とする複数連(この例では14連)の計量ユニットによって物品の組合せ計量及び排出が行われる。
【0028】
各計量ホッパ12の下方には、組合せ演算によって所定重量範囲となる適量組合せとして選択された計量ホッパ12から排出された物品を集合させる集合シュート13が配備されている。この集合シュート13の下端部には、集合シュート13から滑落してきた物品をセンター基体2の中心下方に集める円形漏斗状の集合ファネル14が配備されている。
【0029】
本実施形態では、例えば、モヤシなどの細長い物品を滞留なく円滑に供給ホッパ11へ送り込むために、上記直進フィーダ7のトラフ6を以下のように構成している。
【0030】
図3は、図1の組合せ秤の要部である直進フィーダ7のトラフ6付近の平面図であり、図4は、トラフ6単体の斜視図である。また、図5は、複数のトラフ6を並列展開した正面図であり、図6は、図3におけるA-A断面図である。
【0031】
トラフ6は、分散フィーダ5から供給ホッパ11へ向かう図3の矢符Aで示される物品の搬送方向へ向けて先拡がりの細長い扇形に形成された底板6aと、前記搬送方向に直交する幅方向の両側から一対の側板6b、6cが起立された樋状に構成されている。この一対の側板6b、6cの一方(正面から見て右方)の側板6cの上端から山形に屈折した延出部6dが、隣接するトラフ6側へ延出されている。
【0032】
この延出部6dは、前記幅方向に沿う断面形状が山形であり、この山形の頂部tよりも隣接するトラフ6側の外側傾斜部s(b)の延出端が、隣接するトラフ6における前記一対の側板6b、6cの他方(正面から見て左方)の側板6bに上方から被さるように配置されている。これによって、14台のトラフ6が、分散フィーダ5の略円錐状のトップコーン4の周方向に隙間なく円形に並列配置されている。
【0033】
ここで、トラフ6は、断面形状が山形の延出部6dの頂部tが、物品の搬送方向の全長に亘って直線状で、かつ、物品の搬送方向に向けて少し、例えば、3度程度先下がりに傾斜している。また、この実施形態では、主たる搬送面を構成する底板6aが、更に大きい角度で先下がり傾斜している。
【0034】
また、供給ホッパ11は、正面から見て、上部が下部に対して、この例では、上半部が下半部に対して上拡がりに形成されて、供給ホッパ11の供給口の横幅が広く形成されている。複数の供給ホッパ11は、隣接する供給ホッパ11の左右の側壁11a、11bの上端部同士が、隣接境界pにおいて十分近接して配置されている。
【0035】
また、延出部6dの断面形状が山形の頂部tの物品の搬送方向に沿う終端が、対応する供給ホッパ11における一側方(右側方)の側壁11bよりも、供給ホッパ11の横幅中心c側に入り込んだ位置に在るよう配置されている。すなわち、延出部6dの山形の頂部tの物品の搬送方向の終端は、供給ホッパ11の供給口の上方に位置しており、当該トラフ6と隣接するトラフ6との境界部分よりも内方側である底板6a側に位置している。
【0036】
また、延出部6dの山形の頂部tよりも隣接するトラフ6側である外側傾斜部s(b)は、その隣接するトラフ6側への延出端の近傍が、当該トラフ6から物品の供給を受ける当該供給ホッパ11の側壁11bと隣接する供給ホッパ11の側壁11aとの境界部分である隣接境界pに上方から被さるように配置されている。
【0037】
図3に示すように、延出部6dの山形の頂部tよりも隣接するトラフ6側の外側傾斜部s(b)は、山形の頂部tの物品の搬送方向の終端よりも物品の搬送方向の下手側へ延長されている。
【0038】
更に、延長部分では、外側傾斜部s(b)の物品の搬送方向に直交する方向の横幅が、物品の搬送方向の下手側ほど小さくなるように構成されている。そして、外側傾斜部s(b)の幅狭の搬送方向の下手側の端縁には、物品堰き止め用の突起6eが起立形成されている。
【0039】
また、図5図6に示すように、延出部6dにおける山形の頂部tよりも底板6a側の内側傾斜部s(a)の水平に対する内向きの傾斜角度αが、外側傾斜部s(b)の水平に対する外向きの傾斜角度βより大きく設定されている。
【0040】
本実施形態の直進フィーダ7のトラフ6は、以上のように構成されている。この直進フィーダ7のトラフ6に、例えば、モヤシのような細長い物品が分散フィーダ5から直進フィーダ7に供給されると、多くの物品はトラフ6の底板6a上に載置されて振動搬送される。
【0041】
しかし、図7の平面図に示されるように、分散フィーダ5から横向きになって供給された一部の物品wが、トラフ6の断面形状が山形の延出部6dに跨って搬送される。
【0042】
延出部6dに跨った物品wが、直線的に先下がり傾斜する延出部6dに沿って振動搬送される間に、一部の物品wは、左横側方あるいは右横側方にずれ動き、当該トラフ6の底板6a上、あるいは、右横側方に隣接するトラフ6の底板6a上に落ち込む。
【0043】
この際、断面形状が山形の延出部6dに跨った物品wは、傾斜角度αの大きい内側傾斜部s(a)側にずり落ちやすくなっており、跨った物品wの多くが当該トラフ6の底板6a上に落ち込んで搬送される。
【0044】
また、左右に大きくずれ動かなかった一部の物品wは、山形の延出部6dに跨ったまま終端まで搬送される。
【0045】
ここで、山形の延出部6dの頂部tの終端が、このトラフ6に対応する供給ホッパ11における側壁11bよりも横幅中心c側の供給口の上方に位置しているので、山形の延出部6dに跨って頂部tの終端にまで搬送された物品wは、そのまま延出部6dの頂部tの終端から外れて供給ホッパ11の供給口に落下供給される。
【0046】
この場合、延出部6dの外側傾斜部s(b)が、内側傾斜部s(a)よりも搬送方向の下手側まで延長されているので、頂部tを越えた物品wは、横幅が次第に小さくなるよう延長された外側傾斜部s(b)のみに乗り掛かることになる。これによって、横向き姿勢の物品wは、外側傾斜部s(b)の延長部分の端縁から大きく垂れ下がり、供給ホッパ11の供給口に落ち込みやすいものとなる。
【0047】
また、外側傾斜部s(b)の搬送方向の下手側の端縁には、突起6eが起立されているので、物品wは、その端部が突起6eに受止められて、それ以上の前進移動が阻まれ、受止められていない自由端側から供給ホッパ11内に落下することになる。このように、物品wは突起6eをすり抜けながら、かつ、隣接境界pで隣接する供給ホッパ11の側壁11b、11aの上端に乗り掛かることなく円滑に供給ホッパ11に落下供給される。
【0048】
以上のように本実施形態によれば、例えば、モヤシのような細長い物品wが、断面形状が山形の延出部6dに跨って搬送されて、供給ホッパ11の供給口の上方に位置する山型の頂部tの終端に至ると、山形の頂部tの終端から落下して供給ホッパ11に供給される。
【0049】
また、延出部6の隣接するトラフ6側へ延びる外側傾斜部s(b)は、山形の頂部tの終端よりも物品の搬送方向の下手側まで延長されているので、山形の延出部6に跨って搬送された物品wが、山形の頂部tの終端から供給ホッパ11へ落下供給されず、一部が残っても、外側傾斜部s(b)によって、搬送方向の下手側まで搬送されて、供給ホッパ11に落下供給される。
【0050】
更に、外側傾斜部s(b)の物品の搬送方向の下手側の端縁には、突起6eが形成されているので、前記端縁に至った物品wは、突起6eに堰き止められた状態で振動による搬送作用を受け、物品の堰き止められていない部位が、堰き止められている部位よりも先行するように搬送されて、供給ホッパ11に落下供給される。
【0051】
[他の実施形態]
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
【0052】
(1)断面形状が山形の延出部6dの頂部tを、比較的曲率の大きい凸曲面にしておくと、延出部6dに跨った物品が振動搬送される間に、左右にずれ動きやすくなる。これによって、延出部6dの山形の頂部tの終端に到達する物品を少なくすることができると共に、山形の頂部tの終端において、延出部6dに跨った物品が供給ホッパ11内に滑り落ちやすくなる。
【0053】
(2)延出部6dの山形の頂部tは、その全長に亘って少し先下がりに傾斜していることが望ましいが、物品によっては、全長に亘って水平、あるいは、搬送上手側では先下がり傾斜し、搬送下手側では若干先上がり傾斜していてもよい。
【符号の説明】
【0054】
5 分散フィーダ
6 トラフ
6a 底板
6b,6c 側板
6d 延出部
6e 突起
7 直進フィーダ
11 供給ホッパ
11a,11b 側壁
12 計量ホッパ
s(a) 内側傾斜部
s(b) 外側傾斜部
w 物品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7