(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107794
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】配達管理システム、配達管理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20240101AFI20240802BHJP
【FI】
G06Q10/083
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011899
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】500578216
【氏名又は名称】株式会社ゼンリンデータコム
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大石 尚徳
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】配達管理システムにおいて、簡易な構成によって配達完了際に配達員による配達状況の入力操作を失念する不具合を抑制または防止する技術を提供する。
【解決手段】配達員による荷物の配達状況を管理するための配達管理システムは、配達員が利用する配達車両の位置情報を取得する測位部と、配達状況の入力を受け付ける入力受付部と、荷物の配達先の位置情報を含む荷物情報を取得する荷物情報取得部と、配達車両が、配達先の位置から予め定められた距離以内にあり、かつ予め定められた時間以上停止するという配達条件を満たしたあとに、配達車両が移動し、かつ配達状況が変更されていないという未入力条件を満たした場合に報知を行う報知部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配達員による荷物の配達状況を管理するための配達管理システムであって、
前記配達員が利用する配達車両の位置情報を取得する測位部と、
前記配達状況の入力を受け付ける入力受付部と、
荷物の配達先の位置情報を含む荷物情報を取得する荷物情報取得部と、
前記配達車両の位置が、前記配達先の位置から予め定められた距離以内にあり、かつ予め定められた時間以上停止するという配達条件を満たしたあとに、前記配達車両が移動し、かつ前記配達状況が変更されていないという未入力条件を満たした場合に報知を行う報知部と、を備える、
配達管理システム。
【請求項2】
前記報知部は、前記未入力条件を満たしたあとに、さらに前記配達車両が停車した場合に前記報知を行う、請求項1に記載の配達管理システム。
【請求項3】
前記報知部は、予め決定された次に荷物を配達する配達先に対応する前記荷物情報を用いて、前記配達条件を満たすか否かを判定する、請求項1に記載の配達管理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の配達管理システムであって、
前記荷物情報に、さらに、前記荷物の配達指定時間帯が含まれる場合には、
前記配達条件は、さらに、現在時刻が前記配達指定時間帯以内である場合に満たされる、配達管理システム。
【請求項5】
前記予め定められた距離と前記予め定められた時間との少なくともいずれかは、前記配達先の建物の種類ごとに個別に設定されている、請求項1に記載の配達管理システム。
【請求項6】
前記報知部は、前記配達条件が複数の配達先に対して満たされる場合には、前記配達車両から最も近い位置の配達先に対応する前記報知を行う、請求項1に記載の配達管理システム。
【請求項7】
配達員による荷物の配達状況を管理するための配達管理方法であって、
前記配達員が利用する配達車両の位置情報と、荷物の配達先の位置情報を含む荷物情報とを取得し、
取得した前記配達車両が、取得した前記配達先の位置から予め定められた距離以内にあり、かつ予め定められた時間以上停止するという配達条件を満たしたあとに、前記配達車両が移動し、かつ前記配達状況が変更されていないという未入力条件を満たした場合に報知を行う、
配達管理方法。
【請求項8】
配達員による荷物の配達状況を管理するためのプログラムであって、
前記配達員が利用する配達車両の位置情報と、荷物の配達先の位置情報を含む荷物情報とを取得する機能と、
取得した前記配達車両が、取得した前記配達先の位置から予め定められた距離以内にあり、かつ予め定められた時間以上停止するという配達条件を満たしたあとに、前記配達車両が移動し、かつ前記配達状況が変更されていないという未入力条件を満たした場合に報知を行う機能と、をコンピュータに実現させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配達管理システム、配達管理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、タクシーのドライバによるタクシーメータの操作忘れを防止するために、人検知部によってタクシーの乗客が検出された後、所定時間が経過してもタクシーメータが操作されない場合には、操作忘れを防止するための報知信号が送信される技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
配達員が配達先への荷物の配達を完了した際には、携帯端末などの入力装置に対して、荷物の配達を完了した旨の入力操作を行うことがある。従来の技術を配達員による荷物の配達に適用した場合、配達員による入力操作忘れを防止するためには、荷物の有無を検知する検知部を配達車両に備えることになり、部品点数が増加し得る。そのため、配達員による配達を完了した旨の入力操作の失念を簡易な構成で防止することができる技術が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、配達員による荷物の配達状況を管理するための配達管理システムが提供される。この配達管理システムは、前記配達員が利用する配達車両の位置情報を取得する測位部と、前記配達状況の入力を受け付ける入力受付部と、荷物の配達先の位置情報を含む荷物情報を取得する荷物情報取得部と、前記配達車両の位置が、前記配達先の位置から予め定められた距離以内にあり、かつ予め定められた時間以上停止するという配達条件を満たしたあとに、前記配達車両が移動し、かつ前記配達状況が変更されていないという未入力条件を満たした場合に報知を行う報知部と、を備える。
この形態の配達管理システムによれば、荷物の有無を検知する検知部を配達車両に備えない簡易な構成によって、配達員が配達を完了した際に配達状況の入力操作を失念する不具合を抑制または防止することができる。
(2)上記形態の配達管理システムにおいて、前記報知部は、前記未入力条件を満たしたあとに、さらに前記配達車両が停車した場合に前記報知を行ってよい。
この形態の配達管理システムによれば、配達車両が停車した状態で配達状況の変更を促すことができる。
(3)上記形態の配達管理システムにおいて、前記報知部は、予め決定された次に荷物を配達する配達先に対応する前記荷物情報を用いて、前記配達条件を満たすか否かを判定してよい。
この形態の配達管理システムによれば、配達順序の観点から配達する予定のない配達先について不要な報知が行われることを抑制または防止することができる。
(4)上記形態の配達管理システムにおいて、前記荷物情報に、さらに、前記荷物の配達指定時間帯が含まれる場合には、前記配達条件は、さらに、現在時刻が前記配達指定時間帯以内である場合に満たされてよい。
この形態の配達管理システムによれば、配達指定時間帯の観点から配達する予定のない配達先について不要な報知が行われることを抑制または防止することができる。
(5)上記形態の配達管理システムにおいて、前記予め定められた距離と、前記予め定められた時間との少なくともいずれかは、前記配達先の建物の種類ごとに個別に設定されてよい。
この形態の配達管理システムによれば、配達車両の停車位置や停車時間が配達先の建物の種類や大きさに応じて異なるという実情を考慮した適正なタイミングで報知を実行することができる。
(6)上記形態の配達管理システムにおいて、前記報知部は、前記配達条件が複数の配達先に対して満たされる場合には、前記配達車両から最も近い位置の配達先に対応する前記報知を行ってよい。
この形態の配達管理システムによれば、複数の配達先が設定される場合に、配達状況の変更の必要性が高い配達先に対応する報知を行うことで、過剰な報知を抑制または防止することができる。
本開示は、上述した配達管理システム以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、配達管理装置、配達管理サーバ、経路案内装置、コンピュータにより実行される配達管理方法や、配達管理のためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムが記録された一時的でない有形な記録媒体等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態における配達管理システムの概略構成を示す説明図。
【
図3】本実施形態に係る配達管理処理のフローチャート。
【
図4】配達管理システムが実行する配達管理処理の一例を示す説明図。
【
図5】荷物情報管理部による報知が実行された状態を示す説明図。
【
図6】第2実施形態に係る配達管理処理を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における配達管理システム10の概略構成を示す説明図である。配達管理システム10は、例えば、配達員60が配達車両50を用いて荷物の配達を行う配達業務の管理に用いられる。配達管理システム10は、配達管理装置100と、配達管理サーバ200とを備えている。配達管理装置100は、配達車両50に搭載して利用される。
【0009】
配達管理装置100は、例えば、スマートフォン等の携帯端末によって構成されている。配達管理装置100は、送受信アンテナと無線基地局と交換局とを含む通信キャリア70を介して、インターネット80に接続された配達管理サーバ200にアクセスすることができる。配達管理装置100は、中央演算処理装置としてのCPU110と、ROMやRAM等の記憶部120と、通信部102と、表示部126と、タッチパネル124と、測位部122と、を備えている。これらは内部バスやインターフェース回路を介して互いに接続されている。
【0010】
通信部102は、通信キャリア70を介した配達管理サーバ200とのデータ通信、あるいは無線LAN通信などを行うための回路である。通信部102は、荷物情報224を配達管理サーバ200から取得するための荷物情報取得部として機能する。荷物情報224は、後述するように、荷物の配達状況や荷物の配達先の位置情報など、荷物の配達に関する種々の情報である。荷物情報224は、配達管理サーバ200から取得する方法に限らず、例えば、電子商取引を行う業者などの配送業務の委託元から送信される荷物情報224を受信することによって取得されてもよく、通信部102を介することなく配達員60の手動入力によって取得されてもよい。本実施形態では、通信部102は、さらに、ユーザに経路を案内するための経路データ等を含む地図情報222を配達管理サーバ200から取得する経路データ取得部としても機能する。通信部102によって取得された各データは、記憶部120に記憶される。
【0011】
表示部126は、例えば、液晶モニタや有機ELモニタ等であり、経路等の各種情報を表示する装置である。タッチパネル124は、表示部126に重畳して設けられており、指やペンによるユーザからのタッチ操作を受け付ける。タッチパネル124は、配達員60による配達状況の入力などを受け付けるための入力受付部として機能する。測位部122は、GNSS(Global Navigation Satellite System/全球測位衛星システム)受信機を備えており、GNSSを構成する人工衛星から受信した電波に基づいて、配達管理装置100の現在位置である緯度および経度を測位する。なお、入力受付部は、タッチパネル124に限らず、各種ボタンやジョイスティック、タッチパッドなどの他の入力装置で構成されていてもよい。
【0012】
CPU110は、配達管理装置100の各部の制御を統括している。記憶部120には、本実施形態において提供される各機能を提供するためのプログラムが格納されている。記憶部120に格納されたプログラムをCPU110が実行することにより、経路案内部112や荷物情報管理部114などの機能の一部あるいは全部が実現される。経路案内部112や荷物情報管理部114などの機能は、ハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0013】
経路案内部112は、地図情報222を配達管理サーバ200から取得し、配達管理サーバ200から受信した地図情報222と、測位部122によって取得された現在位置とに基づき表示部126を制御して経路案内を行う。地図情報222には、地図データ、経路データ、道路ネットワークデータ、案内データなどが含まれる。
【0014】
経路データは、出発地から目的地までの経路を表すデータである。地図データは、地物の種類、位置、および形状等を表すデータである。地物とは、天然と人工とにかかわらず、土地を占有する物のことを指し、河・山・植物・橋・鉄道・建築物などの実世界に存在するものを意味する。道路ネットワークデータは、道路を表すリンクデータと、交差点や屈曲点、行き止まりを表すノードデータとにより道路の繋がり状態を表すデータである。ノードデータには、緯度および経度を表す情報が含まれる。リンクデータには、そのリンクデータを構成するノードを示す情報と、その道路の通過に要する旅行時間を表すコスト情報とが含まれる。案内データは、経路データが表す経路周辺における案内標識や交差点の画像、インターチェンジの出入口の画像等を含むデータである。案内データは、ノードデータあるいはリンクデータに対応付けられている。
【0015】
経路案内部112は、例えば、現在位置周辺の地図データを、メッシュ状に分割されたパーセル単位で取得する。経路案内部112は、案内データを、経路上を予め定められた距離進む毎に取得する。経路案内部112は、経路データを、例えば経路生成時やリルート時に取得する。リルートとは、現在位置が経路から逸脱した際に、新たな経路を設定する処理を意味する。本実施形態では、経路生成およびリルートは、配達管理サーバ200によって行われる。ただし、これに限らず、経路生成およびリルートは、配達管理サーバ200または配達管理装置100のいずれかで行われてもよい。
【0016】
経路案内部112は、現在位置周辺の地図データを配達管理サーバ200から取得して地図を表示部126に表示し、配達管理サーバ200から取得した経路データによって表される経路をその地図上に表示する。経路案内部112は、さらに、配達管理サーバ200から取得した案内データを用いて、経路と現在位置との関係に基づき、右左折する地点や乗降するインターチェンジ等を表す画像を表示する。
【0017】
荷物情報管理部114は、記憶部120に記憶された荷物情報224を読み込み、表示部126に表示させるとともに後述する配達管理処理を実行する。配達管理処理では、荷物情報管理部114は、配達員60による配達状況の入力が適正に行われない場合に、例えば表示部126を介して配達員60、あるいは配達状況を管理する管理者に報知する報知部として機能する。
【0018】
配達管理サーバ200は、地図情報222および荷物情報224を管理する。配達管理サーバ200は、中央演算処理装置としてのCPU210と、記憶部220と、通信部202とを備えており、これらは、内部バスやインターフェース回路等を介して相互に接続されている。通信部202は、インターネット80を介して配達管理装置100との通信を行うための回路である。
【0019】
記憶部220は、たとえば、RAM、ROM、ハードディスクドライブ(HDD)である。HDDまたはROMには、本実施形態において提供される機能を実現するための各種プログラムが格納されている。記憶部220に記憶されたコンピュータプログラムがCPU210によって実行されることにより、CPU210は、経路生成部212および荷物情報生成部214として機能する。記憶部220の読み書き可能な領域には、地図情報222と、荷物情報224とが格納されている。
【0020】
経路生成部212は、配達管理装置100からの経路生成要求あるいはリルート要求を、通信部202を介して受信した場合に、それらの要求に従って経路を生成する経路生成処理を行う。本実施形態では、経路生成部212は、経路生成要求またはリルート要求において指定された配達先を配達管理装置100から受信すると、指定された配達先までの経路を、道路ネットワークデータを用いて探索し、経路データを生成する。経路生成に用いるアルゴリズムとしては、周知のダイクストラ法やA-Starアルゴリズム等を用いることができる。経路生成部212は、生成した経路データを、地図データおよび案内データとともに、通信部202を介して配達管理装置100に送信する。
【0021】
荷物情報生成部214は、荷物情報224を取得して記憶部220に格納する。荷物情報生成部214は、例えば、管理者の手動操作による荷物情報224の入力、あるいは電子商取引を行う業者などの配送業務の委託元から送信される荷物情報224の受信などによって、荷物情報224を取得する。荷物情報生成部214は、例えば、通信部202を介して配達管理装置100からの荷物情報要求を受け付けると、荷物情報224を配達管理装置100に送信する。荷物情報生成部214は、管理者からの荷物情報送信要求を受け付けた場合に、管理者によって指定された配達員60に荷物情報224を送信してもよい。
【0022】
図2は、荷物情報224の管理画面の例を示す説明図である。
図2には、配達管理装置100の表示部126に荷物情報224の少なくとも一部の情報が表示された表示画面300が示されている。荷物情報224には、例えば、配達先から指定される配達指定時間帯310、配達先情報320、荷物の識別情報326、ならびに配達状況330が含まれている。
【0023】
配達先情報320は、例えば、配達先の住所322、配達先の受取人324などである。配達先情報320には、配達先の住所322とともに、配達先の建物の種別と、配達先の建物の種別ごとに関連付けられた後述する配達条件とが設定されている。
図2では、配達条件は、表示画面300には表示されていない例を示したが表示させてもよい。荷物の識別情報326は、荷物に対応付けられた識別番号やID、荷物の中身に関する情報、段ボールや封筒などの荷物の梱包方法、荷物の種類・色・サイズ・数・重量、荷物の差出人など、荷物を識別可能な種々の情報である。
【0024】
配達状況330は、配達の進捗・結果などの配達の状況を示す。配達状況330には、例えば、配達中、配達先の不在、再配達、配達の完了、未着手などの配達の状態を示す種々の情報が含まれる。配達管理装置100のユーザ、すなわち配達員60は、配達の状況に応じてタッチパネル124の操作により配達状況330を更新する。
【0025】
図2の例では、現在配達を行っている配達先G1と、配達先G1の次に配達を予定する配達先GRとの荷物情報224が表示されている。配達先G1の荷物情報224には、配達指定時間帯310の一例として16時から18時までの時間帯を指定する配達指定時間帯310aと、配達状況330の一例として「配達中」を示す配達状況330aとが設定されている。配達先GRでは、18時から20時までを指定する配達指定時間帯310rと、「未入力」を示す配達状況330rとが設定されている。
【0026】
図3は、本実施形態に係る配達管理システム10が実行する配達管理処理のフローチャートである。この処理は、例えば、配達管理装置100に対して、荷物の配達を開始するための操作が行われた場合に実行される。以下、配達員60が配達管理装置100を操作する場合を例に説明する。
【0027】
ステップS10では、荷物情報管理部114は、通信部102を介して配達管理サーバ200に荷物情報要求を送信して荷物情報224を取得する。荷物情報要求を受け付けた荷物情報生成部214は、荷物情報224を配達管理装置100に送信する。なお、荷物情報管理部114は、荷物情報要求とともに配達員60の識別情報を配達管理サーバ200に送信してもよい。このように構成することにより、荷物情報生成部214は、識別情報に関連付けられた荷物情報224を抽出することができ、配達員60ごとに対応する荷物情報224を個別に送信することができる。なお、荷物情報管理部114が取得する荷物情報224は、次に配達する荷物に対応する単数の荷物情報224でもよく、1日分の配達の対象となる複数の荷物情報224であってもよい。また、荷物情報224は、配達管理サーバ200から取得する方法には限らず、配達員60や管理者が手動で設定することによって取得されてもよい。
【0028】
ステップS20では、荷物情報管理部114は、取得した荷物情報224を用いて次に荷物を配達する配達先を設定する。本実施形態では、荷物情報管理部114は、配達員60の手動操作を受け付けることにより次の配達先を決定する。具体的には、配達員60は、例えば、
図2で示した表示画面300から荷物情報224を確認し、タッチパネル124の手動操作によって次の配達先を決定する。以下、次に配達する配達先を
図2で示した配達先G1で設定する場合を例に説明する。なお、次の配達先は、配達員60の手動操作に代えてまたはそれとともに、予め設定される配達順序や荷物情報224の配達指定時間帯などを参照した荷物情報管理部114が自動で設定してもよい。配達先の設定は、次に配達する単数の配達先のみであってもよく、1日分などの複数の配達先をまとめて設定してもよい。
【0029】
配達先が決定されると、荷物情報管理部114は、配達の開始を受け付ける。配達員60は、次の配達先への配達を開始する。荷物情報管理部114は、例えば、配達員60による配達開始ボタンの操作を配達の開始入力として受け付けてもよい。本実施形態では、配達員60は、経路案内部112による経路案内を利用して、配達先への配達を行う。
【0030】
配達管理装置100の経路案内部112は、次に配達する荷物の荷物情報224に対応付けられた配達先の緯度および経度を示す座標情報あるいは住所を、目的地として受け付ける。なお、目的地が住所として取得される場合には、住所は、経路案内部112あるいは配達管理サーバ200によって座標情報に変換されてよい。経路案内部112は、取得した出発地から目的地までの経路生成を配達管理サーバ200に要求する。出発地が指定されない場合、経路案内部112は、測位部122によって測位された現在位置を出発地としてもよい。配達管理サーバ200の経路生成部212は、配達管理装置100から受信した経路生成要求に従い経路生成を行う。経路生成部212は、生成した経路データを含む地図情報222を配達管理装置100に送信する。
【0031】
経路案内部112は、取得した地図情報222の経路データ、案内データ、および地図データを用いて、表示部126を制御して経路案内を行う。具体的には、地図データが表す地図を表示部126に描画し、その地図の上に経路データによって表される経路を描画する。現在位置が案内データに対応する位置に到来した場合には、案内データを用いて、交差点や交通標識、インターチェンジの出入り口を表す画像等を表示する。経路案内部112は、画像に限らず、音声を発信して案内を行ってもよい。
【0032】
ステップS30では、荷物情報管理部114は、配達車両50の停車を検出する。配達車両50の停車は、測位部122によって測位された現在位置などを用いて検出できる。荷物情報管理部114は、配達車両50の停車を検出すると、図示しないタイマを用いて計時を開始し、ステップS40-S50の配達条件と、ステップS70-S80の未入力条件とが成立しているか否かの確認を行う。
【0033】
ステップS40では、荷物情報管理部114は、第一の配達条件として、測位部122によって測位された配達車両50の停車位置が、次に配達する配達先から予め定められた距離以内であるか否かを確認する。第一の配達条件における「予め定められた距離」は、停車された配達車両50から配達先へと配達員60が荷物を運搬していることが推定できる程度の距離で設定される。第一の配達条件における「予め定められた距離」を、以下「閾距離」とも呼ぶ。閾距離は、例えば、配達員60が荷物を配達先に運搬する際に配達車両50を停車させる一般的な予測停車位置から配達先までの距離を用いて設定することができる。配達車両50の停車位置が閾距離よりも離れていれば(S40:NO)、荷物情報管理部114は、処理をステップS30へと移行する。配達車両50の停車位置が閾距離以内であれば(S40:YES)、荷物情報管理部114は、処理をステップS50へと移行する。
【0034】
ここで、配達先から配達車両50の予測停車位置までの距離は、配達先の建物の種類や大きさに応じて異なることがある。そのため、第一の配達条件における閾距離は、例えば、建物の種類ごとに適した値で設定されることがより好ましい。例えば、建物が一般的な戸建て住宅であれば5メートル以上20メートル以下の範囲で設定することが好ましく、マンションなどの集合住宅であれば20メートル以上500メートル以下の範囲で設定することが好ましい。閾距離が短すぎれば、適正に報知されない場合があり、閾距離が長すぎれば、報知の頻度が過剰となり得る。ただし、これに限らず、閾距離は、建物の種類に関わらず一律の値で設定されてもよい。本実施形態では、荷物情報管理部114は、荷物情報224の配達先情報320に設定された配達条件として、配達先の建物の種類ごとの閾距離を用いる。
【0035】
ステップS50では、荷物情報管理部114は、第二の配達条件として、配達車両50の停車時間が予め定められた時間以上であるか否かを確認する。第二の配達条件における「予め定められた時間」は、予測停車位置に停車された配達車両50から配達先へと配達員60が荷物を運搬していることが推定できる程度の時間で設定される。第二の配達条件における「予め定められた時間」を、以下「閾時間」とも呼ぶ。閾時間は、例えば、配達員60が荷物を配達車両50から配達先に運搬して配達を完了し、配達車両50へと戻るまでの期間と、配達員60が配達管理装置100を操作して、
図2で示した配達状況330の入力を完了させるまでの期間とを足し合わせた期間などで設定することができる。停車時間が閾時間を経過する前に配達車両50が移動を開始した場合には(S50:NO)、荷物情報管理部114は、処理をステップS30へと移行する。停車時間が閾時間を経過した場合には(S50:YES)、荷物情報管理部114は、処理をステップS60へと移行し、配達条件が成立したと判定する。配達条件の成立とは、換言すれば、配達員60による配達先への配達が実行されたと推定するに足りる状況ということができる。「配達が実行された状態」とは、例えば、配達先が不在などの理由により配達が完了できなかった場合を含み、配達の完了・未完了を問わない。
【0036】
ここで、配達車両50の予測停車時間は、配達先の建物の種類や大きさに応じて異なることがある。そのため、第二の配達条件における閾時間は、例えば、建物の種類ごとに適した値で設定されることがより好ましい。例えば、建物が一般的な住宅であれば30秒以上300秒以下の範囲で設定することが好ましく、マンションなどの集合住宅であれば120秒以上600秒以下の範囲で設定することが好ましい。閾時間が長過ぎれば、適正に報知されない場合があり、閾時間が短すぎれば、報知の頻度が過剰となり得る。ただし、これに限らず、閾時間は、建物の種類に関わらず一律の値で設定されてもよい。本実施形態では、荷物情報管理部114は、荷物情報224の配達先情報320に設定された配達条件として、配達先の建物の種類ごとの閾時間を用いる。
【0037】
ステップS70では、荷物情報管理部114は、配達状況330が変更されたか否かを確認する。
図2の例では、荷物情報管理部114は、配達先G1の「配達中」との配達状況330aが、「不在」「再配達」「完了」などに変更されたか否かを確認する。配達状況330が変更されていれば(S70:YES)、荷物情報管理部114は、処理をステップS120へと移行する。配達状況330が変更されていない場合には(S70:NO)、荷物情報管理部114は、処理をステップS80へと移行する。
【0038】
ステップS80では、荷物情報管理部114は、測位部122によって測位された配達車両50の現在位置を監視し、配達車両50の移動の検出を待機する。所定の時間以内に配達車両50の移動が検出されなければ(S80:NO)、荷物情報管理部114は、処理をステップS70へと移行する。配達車両50の移動が検出された場合には(S80:YES)、荷物情報管理部114は、処理をステップS90へと移行し、未入力条件が成立したと判定する。未入力条件の成立とは、換言すれば、配達員60が配達先への配達を実行済みであるにも関わらず、配達状況330の入力が失念されたと推定するに足りる状況ということができる。
【0039】
ステップS100では、荷物情報管理部114は、移動を始めた配達車両50が停止するのを待機する。荷物情報管理部114は、配達車両50の停止を検出すると、処理をステップS110に移行して、配達状況330の変更を促す報知を行う。報知は、配達員60に代えて、またはそれとともに管理者に対して行われてもよい。なお、ステップS100を省略し、ステップS90で未入力条件が成立した場合に報知が実行されてもよい。このように構成することにより、配達員60に対して早期に配達状況330の入力を促すことができる。
【0040】
ステップS120では、荷物情報管理部114は、荷物管理処理を終了するか否かを確認する。荷物情報管理部114は、例えば、取得した荷物情報224に対応するすべての荷物の配達が完了したか否かを確認する。
図2で示した配達先GRのように、さらに次の配達先がある場合には(S120:NO)、荷物情報管理部114は、処理をステップS30へと移行する。すべての配達が完了した場合には(S120:YES)、荷物情報管理部114は、配達管理処理を終了する。
【0041】
図4は、配達管理システム10が実行する配達管理処理の一例を示す説明図である。
図4には、経路案内部112による経路案内の表示画面302が示されている。表示画面302には、現在配達を行っている次の配達先G1の建物と、配達先G1の次に配達を予定する配達先GRの建物と、配達車両50の現在位置ALとが示されている。
【0042】
図4に破線で示す範囲RG1は、配達先G1に関連付けられている第一の配達条件における閾距離の範囲を概念的に示している。破線の範囲RG2は、配達先GRに関連付けられている閾距離の範囲を概念的に示している。配達先G1の建物の種類は、一般的な戸建て住宅であり、配達先GRの建物の種類は、集合住宅である。そのため、
図4に示すように、範囲RG1の閾距離よりも範囲RG2の閾距離の方が長く設定されている。配達員60は、配達車両50を範囲RG1,RG2内で停車させた状態で、配達先G1に荷物を運搬している。
【0043】
本実施形態では、配達先G1および配達先GRのように、複数の配達先が設定されている場合には、この状態で配達車両50の停車時間が閾時間を経過すると荷物情報管理部114は、配達順序にかかわらず、設定された複数の配達先のそれぞれに対して配達条件ならびに未入力条件が成立するか否かを確認する。
図4の例では、配達車両50の停車位置が範囲RG1,RG2に含まれているため、配達先G1の配達状況330aの変更と、配達先GRの配達状況330rの変更との双方が実行されなければ未入力条件が成立する。このように構成することにより、配達順序にかかわらずすべての配達先で報知を行うことができる。また、配達順序を用いない簡易な処理によって設定忘れを防止することができる。複数の配達先のそれぞれに対して報知が行われるので、配達状況330の入力操作を失念する不具合をより確実に防止することができる。
【0044】
ただし、これに限らず、複数の配達先が設定される場合には、荷物情報管理部114は、配達車両から最も近い配達先G1に対応する報知のみを行ってもよい。
図4の例では、配達車両50の停車位置が範囲RG1,RG2に含まれているが、配達先G1よりも離れた配達先GRの配達状況330rが変更されていなくても報知は行われず、最も近い配達先G1の配達状況330aの変更が実行されない場合に未入力条件が成立する。このように構成することにより、複数の配達先が設定される場合に、配達状況330の変更の必要性が高い配達先に対応する報知を行い、過剰な報知を抑制または防止することができる。
【0045】
また、荷物情報224に荷物の配達指定時間帯310が含まれる場合には、荷物情報管理部114は、第三の配達条件として、さらに、現在時刻が配達指定時間帯310以内であるか否かを確認し、現在時刻が配達指定時間帯310以内である場合に配達条件が成立すると判定してもよい。
図2で示したように、配達先GRの荷物情報224には、18時から20時までを指定する配達指定時間帯310rが設定されているが、
図4の例では、現在時刻は、配達指定時間帯310r以内ではない。そのため、
図4に示す範囲RG2内に配達車両50が停車されても、少なくとも第三の配達条件が成立せず、配達先GRに対応する配達条件は満たされない。このように、配達先の荷物情報224に含まれる種々の情報を用いて、配達条件を満たすか否かが判定されてもよい。ただし、これらの例に限らず、荷物情報管理部114は、配達指定時間帯310や配達順序などに関わらず、配達条件および未入力条件の成立に基づいて報知を行ってもよい。
【0046】
図5は、荷物情報管理部114による報知が実行された状態を示す説明図である。上述したように、配達条件が成立した後、配達員60が配達状況330aを変更することなく、配達車両50の移動を開始することによって未入力条件が成立する。本実施形態では、
図5の表示画面304に示すように、交差点CPなどで配達車両50が停止すると、荷物情報管理部114は、配達車両50の停止を検出して、配達員60に対して配達状況330aの変更を促す報知を行う。
図5のウインドウW1で示すように、本実施形態では、荷物情報管理部114は、表示部126を介した画面表示によって報知する。このとき、ウインドウW1には、さらに、
図5に示すように、配達状況330aの変更を促すメッセージ、あるいは配達状況330aの変更画面を表示させることが好ましい。このように構成することにより、ユーザの利便性を向上させることができる。また、画面表示に代えて、またはそれとともに、図示しないスピーカを介した音声による報知が行われてもよい。また、経路案内が行われない場合には、
図2に示す荷物情報224の管理画面にウインドウW1を表示させてもよい。
【0047】
以上、説明したように、本実施形態の配達管理システム10によれば、荷物情報管理部114は、配達車両50の位置が、次の配達先から閾距離以内にあり、かつ閾時間以上停止するという配達条件を満たしたあとに、配達車両50が移動し、かつ配達状況330が変更されていないという未入力条件を満たした場合に報知を行う。したがって、荷物の有無を検知する検知部を用いることなく簡易な構成によって、配達員60が配達を完了した際に配達状況330の入力操作を失念する不具合を抑制または防止することができる。
【0048】
本実施形態の配達管理システム10によれば、荷物情報管理部114は、未入力条件が成立したあとに、さらに配達車両50が停車した場合に報知を行う。配達車両50の停車中に報知することにより、配達車両50を停車させた状態で配達員60に配達状況330の入力を促すことができる。
【0049】
本実施形態の配達管理システム10によれば、荷物情報224に、さらに、荷物の配達指定時間帯310が含まれる場合には、配達条件は、さらに、現在時刻が配達指定時間帯310以内である場合に満たされる。したがって、配達指定時間帯の観点から配達する予定のない配達先に対して配達条件が成立しないようにでき、不要な報知が行われることを抑制または防止することができる。
【0050】
本実施形態の配達管理システム10によれば、閾距離および閾時間が配達先の建物の種類ごとに個別に設定されている。したがって、配達車両50の停車位置および停車時間が配達先の建物の種類や大きさに応じて異なるという実情を考慮することにより、より適正なタイミングで報知を実行することができる。
【0051】
B.第2実施形態:
図6は、本開示の第2実施形態に係る配達管理システム10の配達管理装置100bが実行する配達管理処理を示す説明図である。配達管理装置100bは、第1実施形態の配達管理装置100とは、荷物情報管理部114による配達管理処理の内容が相違し、その他の構成は同様である。
【0052】
図6に示す表示画面306には、次の配達先G1bと、配達先G1bの次に配達を予定する配達先GRbと、配達車両50の現在位置AL2とが表示されている。
図6に破線で示す範囲RG3aは、配達先G1bに関連付けられている第一の配達条件における閾距離の範囲を概念的に示している。範囲RG3aは、例えば、
図4で示した範囲RG1と同じ大きさである。
【0053】
本実施形態では、荷物情報管理部114は、配達車両50の停車時間が長い場合には、停車時間が短い場合よりも閾距離が長くなるように、閾距離を配達車両50の停車時間に応じて切り替える処理を行う。具体的には、
図6に示すように、荷物情報管理部114は、範囲RG3aを、配達車両50が停車してから所定の時間を経過した後に範囲RG3bへと拡張する。現在位置AL2は、範囲RG3aに含まれず、範囲RG3bに含まれている。
【0054】
ここで、配達先G1bが車道から離れた位置にあるなどの理由により、配達車両50の停車位置が配達先G1bから想定以上に離れ、配達先G1bの閾距離の範囲RG3aに入らないことが発生し得る。本実施形態の配達管理システム10によれば、配達車両50が停車してから所定の時間を経過した後に範囲RG3bへと拡張されるので、通常よりも配達先から距離が離れた位置に配達車両50を停車することになった場合であっても報知を行うことができる。ただし、範囲の拡張において、不要な報知を抑制または防止する観点から、拡張後の閾距離の上限、あるいは拡張回数の上限を定めることが好ましい。
【0055】
本実施形態では、さらに、荷物情報管理部114は、次に荷物を配達する配達先に対応する荷物情報224を用いて、配達条件を満たすか否かを判定する。なお、「次に荷物を配達する配達先」とは、配達員60によって荷物が配達されている場合には、現在配達している荷物の配達先を意味する。
図6の例では、次に荷物を配達する配達先は配達先G1bである。したがって、
図6に示すように、荷物情報管理部114は、さらに次の配達先GRbに関連付けられている閾距離の範囲を用いず、次の配達先G1bの範囲RG3a,RG3bを用いて配達条件を満たすか否かを判定する。
【0056】
本実施形態の配達管理システム10によれば、荷物情報管理部114は、次に荷物を配達する配達先G1に対応する荷物情報224を用いて、配達条件を満たすか否かを判定する。したがって、配達順序の観点から配達する予定のない配達先の閾距離内では配達条件が成立しないようにできる。そのため、不要な報知が行われることを抑制または防止することができる。
【0057】
C.他の実施形態:
(C1)上記実施形態では、配達管理装置100は、スマートフォンによって構成されている例を示した。これに対して、配達管理装置100は、カーナビゲーションシステムや、タブレット、パーソナルコンピュータ、ゲーム機等の装置により構成されてもよい。
【0058】
(C2)配達管理サーバ200が有する機能は、配達管理装置100に備えられていてもよい。すなわち、配達管理システム10は、配達管理装置100単体によって構成されてもよい。
【0059】
(C3)記憶部220に格納された各データは、配達管理サーバ200とネットワークにより接続された他の機器や装置に記憶されていてもよい。
【0060】
(C4)上記各実施形態では、配達員60が経路案内部112による経路案内を利用して、配達先への配達を行う例を用いて説明した。これに対して、経路案内部112による経路案内が行われず、荷物情報管理部114による報知のみが行われてもよい。このように構成することにより、配達員60が経路案内を利用することなく、配達先への配達を行う場合であっても報知を行うことができる。また、経路案内部112を省略して配達管理装置100の構成を簡素化することができる。
【0061】
(C5)上記各実施形態では、配達車両50が自動車である例を示した。これに対して、配達車両50は、自転車などの軽車両、原動機付自転車、自動二輪車(オートバイ)など、荷物の配達に利用可能な種々の車両に搭載されてよい。
【0062】
(C6)上記第1実施形態では、閾距離および閾時間が、配達先の建物の種類ごとに個別に設定されている例を示した。これに対して、閾距離と、閾時間とのいずれかのみが配達先の建物の種類ごとに個別に設定されていてもよい。
【0063】
(C7)上記第1実施形態では、ステップS20において、配達員60が配達先を設定し、設定した配達先に対して配達条件および未入力条件が満たされるか否かを判定する例を示した。これに対して、ステップS20を省略して配達先を決定することなくステップS40へと移行してもよい。この場合には、ステップS10で荷物情報管理部114が取得した荷物情報224に対応する配達先に対して配達条件および未入力条件が満たされるか否かが判定されてもよい。このように構成することにより、ステップS20を省略することができ、配達管理処理を簡略化することができる。
【0064】
本開示に記載の制御及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
【0065】
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0066】
10…配達管理システム、50…配達車両、60…配達員、70…通信キャリア、80…インターネット、100,100b…配達管理装置、102…通信部、110…CPU、112…経路案内部、114…荷物情報管理部、120…記憶部、122…測位部、124…タッチパネル、126…表示部、200…配達管理サーバ、202…通信部、210…CPU、212…経路生成部、214…荷物情報生成部、220…記憶部、222…地図情報、224…荷物情報、300,302,304,306…表示画面、310,310a、310r…配達指定時間帯、320…配達先情報、322…住所、324…受取人、326…識別情報、330,330a,330r…配達状況、AL,AL2…現在位置、CP…交差点、G1,G1b,GR,GRb…配達先、RG1,RG2,RG3a,RG3b…範囲、W1…ウインドウ