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特開2024-107800情報処理システム、情報処理装置及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107800
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20240802BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240802BHJP
   B41J 21/00 20060101ALI20240802BHJP
【FI】
G06Q10/00
H04N1/00 127A
H04N1/00 912
B41J21/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011910
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】新田 真奈美
【テーマコード(参考)】
2C187
5C062
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
2C187AC06
2C187AC08
2C187AD14
2C187AG01
2C187AG11
2C187BG05
2C187CC08
2C187DB21
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA32
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB08
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB30
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC41
5C062AE01
5C062AF12
5C062AF14
5C062BC00
5L010AA20
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】承認画像を形成する承認ジョブを実行する権限があるか否かを確認する場合において、スキャナー等の読取部で読み取らせた原稿画像の記載内容が正しいか否を確認する手間を無くす。
【解決手段】画像形成装置12Aは承認者72の識別情報と承認ジョブ100とを受け付け、受け付けた識別情報が承認ジョブ100を実行する権限を有していることを確認する。クラウドサーバー50は、権限が確認された承認ジョブ100を取得すると、承認ジョブ100に対して、識別情報に関連付けられた承認印84を原稿80に形成するように画像形成装置12Aに画像形成を指示する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
読取部で読み取られた原稿の内容に対する承認を要求する承認ジョブと承認者の識別情報とを受け付け、受け付けた前記識別情報が前記承認ジョブを実行する権限を有していることを確認する確認部と、
前記確認部で権限が確認された前記承認ジョブを取得すると、前記承認ジョブに対して、前記識別情報に関連付けられた承認画像を記録媒体上に形成するように画像形成部に画像形成を指示する指示部と、
を備えた情報処理システム。
【請求項2】
前記承認画像を形成する前記記録媒体は、前記読取部が読み取った前記原稿である、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記指示部は、前記識別情報と前記承認ジョブで承認する前記原稿の属性を表す原稿情報とに関連付けられた前記承認画像を前記記録媒体上に形成するように前記画像形成部に画像形成を指示する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記指示部は、前記読取部が読み取った前記原稿の原稿画像に前記承認画像と証明画像とを重ねた承認原稿画像を前記記録媒体上に形成するように前記画像形成部に画像形成を指示する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記指示部は、前記識別情報と前記承認ジョブで承認する前記原稿の属性を表す原稿情報とに関連づけられた前記承認画像を前記記録媒体上に形成するように前記画像形成部に画像形成を指示する、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記指示部は、前記原稿情報を前記原稿画像から取得する、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記指示部は、前記読取部が読み取った前記原稿に形成されている担当者の識別画像に関連付けられた前記担当者の担当者情報に基づき、前記承認ジョブの進捗情報を開示する範囲を指示する、
を備えた請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記承認画像を形成する前記記録媒体は、前記読取部が読み取った前記原稿である、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記指示部は、前記読取部が読み取った前記原稿の原稿画像に前記承認画像と証明画像とを重ねた承認原稿画像を前記記録媒体上に形成するように前記画像形成部に画像形成を指示する、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項10】
承認者の識別情報を取得する識別情報取得部と、
承認のために実行するジョブを取得するジョブ取得部と、
取得した前記識別情報が前記ジョブにおける承認を実行する権限を有する場合、前記識別情報に関連付けられた承認情報に基づく承認画像を記録媒体上に形成するように画像形成部に画像形成を指示する指示部と、
を備えた情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータに、
読取部で読み取られた原稿の内容に対する承認を要求する承認ジョブと承認者の識別情報とを受け付け、
受け付けた前記識別情報が前記承認ジョブを実行する権限を有していることを確認し、
権限が確認された前記承認ジョブを取得すると、前記承認ジョブに対して、前記識別情報に関連付けられた承認画像を記録媒体上に形成するように画像形成部に画像形成を指示する、
処理を実行させるための情報処理プログラム。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置及び情報処理プログラム関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、原本に承認印等を重ね合せ印刷する画像形成システムに関する技術が開示されている。この先行技術では、画像形成システムは、原稿から画像を読み取る読取部と、読み取った画像を解析して記載内容を認識する画像認識部と、記載内容の認識に基づいて重ね合わせ画像の形成に関する判断を行う画像形成判断部と、画像形成判断部の判断に応じて重ね合わせ画像を形成する重ね合せ画像形成部と、重ね合わせ画像を原稿に重ね合せ印刷する重ね合せ印刷部とを備える。そして、画像の解析に基づく判断により原本そのものに重ね合せ印刷する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-225784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
承認者が原稿をスキャナー等の読取部で読み取らせた原稿画像を解析して記載内容が正しい場合に承認画像を形成する場合、記載内容が正しいか否かによって承認画像の形成を実行する権限があるか否かを確認する必要がある。
【0005】
本発明は、承認画像を形成する承認ジョブを実行する権限があるか否かを確認する場合において、スキャナー等の読取部で読み取らせた原稿画像の記載内容が正しいか否を確認する手間を無くすことが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第一態様は、読取部で読み取られた原稿の内容に対する承認を要求する承認ジョブと承認者の識別情報とを受け付け、受け付けた前記識別情報が前記承認ジョブを実行する権限を有していることを確認する確認部と、前記確認部で権限が確認された前記承認ジョブを取得すると、前記承認ジョブに対して、前記識別情報に関連付けられた承認画像を記録媒体上に形成するように画像形成部に画像形成を指示する指示部と、を備えた情報処理システムである。
【0007】
第二態様は、前記承認画像を形成する前記記録媒体は、前記読取部が読み取った前記原稿である、第一態様に記載の情報処理システムである。
【0008】
第三態様は、前記指示部は、前記識別情報と前記承認ジョブで承認する前記原稿の属性を表す原稿情報とに関連付けられた前記承認画像を前記記録媒体上に形成するように前記画像形成部に画像形成を指示する、第一態様に記載の情報処理システムである。
【0009】
第四態様は、前記指示部は、前記読取部が読み取った前記原稿の原稿画像に前記承認画像と証明画像とを重ねた承認原稿画像を前記記録媒体上に形成するように前記画像形成部に画像形成を指示する、第一態様に記載の情報処理システムである。
【0010】
第五態様は、前記指示部は、前記識別情報と前記承認ジョブで承認する前記原稿の属性を表す原稿情報とに関連づけられた前記承認画像を前記記録媒体上に形成するように前記画像形成部に画像形成を指示する、第四態様に記載の情報処理システムである。
【0011】
第六態様は、前記指示部は、前記原稿情報を前記原稿画像から取得する、第五態様に記載の情報処理システムである。
【0012】
第七態様は、前記指示部は、前記読取部が読み取った前記原稿に形成されている担当者の識別画像に関連付けられた前記担当者の担当者情報に基づき、前記承認ジョブの進捗情報を開示する範囲を指示する、を備えた第一態様に記載の情報処理システムである。
【0013】
第八態様は、前記承認画像を形成する前記記録媒体は、前記読取部が読み取った前記原稿である、第七態様に記載の情報処理システムである。
【0014】
第九態様は、前記指示部は、前記読取部が読み取った前記原稿の原稿画像に前記承認画像と証明画像とを重ねた承認原稿画像を前記記録媒体上に形成するように前記画像形成部に画像形成を指示する、第七態様に記載の情報処理システムである。
【0015】
第十態様は、承認者の識別情報を取得する識別情報取得部と、承認のために実行するジョブを取得するジョブ取得部と、取得した前記識別情報が前記ジョブにおける承認を実行する権限を有する場合、前記識別情報に関連付けられた承認情報に基づく承認画像を記録媒体上に形成するように画像形成部に画像形成を指示する指示部と、を備えた情報処理装置である。
【0016】
第十一態様は、コンピュータに、読取部で読み取られた原稿の内容に対する承認を要求する承認ジョブと承認者の識別情報とを受け付け、受け付けた前記識別情報が前記承認ジョブを実行する権限を有していることを確認し、権限が確認された前記承認ジョブを取得すると、前記承認ジョブに対して、前記識別情報に関連付けられた承認画像を記録媒体上に形成するように画像形成部に画像形成を指示する、処理を実行させるための情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0017】
第一態様の情報処理システムでは、承認画像を形成する承認ジョブを実行する権限を確認する場合において、スキャナー等の読取部で読み取らせた原稿画像の記載内容が正しいか否かを確認する手間を無くすことができる。
【0018】
第二態様の情報処理システムでは、原稿以外の記録媒体に承認画像を形成する場合と比較し、原稿の唯一性を保持するこができる。
【0019】
第三態様の情報処理システムでは、原稿情報を関連付けない場合と比較し、原稿情報に応じた承認画像を記録媒体上に形成することができる。
【0020】
第四態様の情報処理システムでは、証明画像を形成しない場合と比較し、承認画像を形成する以外の加工がされていないことを証明することができる。
【0021】
第五態様の情報処理システムでは、原稿情報を関連付けない場合と比較し、原稿情報に基づいた承認画像を記録媒体上に形成することができる。
【0022】
第六態様の情報処理システムでは、原稿情報を承認者が入力する場合と比較し、原稿情報の取得が容易である。
【0023】
第七態様の情報処理システムでは、担当者が承認ジョブの進捗情報を確認することができる。
【0024】
第八態様の情報処理システムでは、原稿以外の記録媒体に承認画像を形成する場合と比較し、原稿の唯一性を保持するこができる。
【0025】
第九態様の情報処理システムでは、原稿情報を関連付けない場合と比較し、原稿情報に応じた承認画像を記録媒体上に形成することができる。
【0026】
第十態様の情報処理装置では、承認画像を形成する承認ジョブを実行する権限を確認する場合において、スキャナー等の読取部で読み取らせた原稿画像の記載内容が正しいか否かを確認する手間を無くすことができる。
【0027】
第十一態様の情報処理プログラムでは、承認画像を形成する承認ジョブを実行する権限を確認する場合において、スキャナー等の読取部で読み取らせた原稿画像の記載内容が正しいか否かを確認する手間を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】情報処理システムの概略構成図である。
図2】画像形成装置の斜視図である。
図3】画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】クラウドサーバーのハードウェア構成を示すブロック図である。
図5】情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
図6】画像形成装置での処理の流れを示すフローチャートである。
図7】クラウドサーバーでの処理の流れを示すフローチャートである。
図8】第一の承認ジョブを説明する説明図である。
図9】第二の承認ジョブを説明する説明図である。
図10】第三の承認ジョブを説明する説明図である。
図11】第四の承認ジョブを説明する説明図である。
図12】(A)はB社宛請求書に承認画像が形成された原稿の例であり、(B)はC社宛請求書に承認画像が形成された原稿の例である。
図13】第一の承認ジョブを説明する説明図である。
図14】第二の承認ジョブを説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して、本開示の技術を実施するための形態の一例について詳細に説明する。なお、動作、作用、機能が同じ働きを担う構成要素及び処理には、全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明を適宜省略又は簡略化する場合がある。各図面は、本開示の技術を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本開示の技術は、図示例のみに限定されるものではない。また、本実施形態では、本発明と直接的に関連しない構成及び周知の構成等については、説明を省略又は簡略化する場合がある。
【0030】
<画形成システム>
まず、画形成システムの概略構成について説明する。
【0031】
図1に示すように、本実施形態の情報処理システム10は、複数、本実施形態では3台の画像形成装置12A、12B、12Cと、情報処理装置の一例としてのクラウドサーバー50と、を有して構成されている。画像形成装置12A、12B、12C及びクラウドサーバー50は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット及びイントラネット等の通信回線15を介して各々接続されている。よって、画像形成装置12A、12B、12Cとクラウドサーバー50とは、通信回線15を介して各種データ等の送受信を相互に行うことが可能とされている。
【0032】
なお、本実施形態の情報処理システム10は、三台の画像形成装置12A、画像形成装置12B及び画像形成装置12Cを有しているが、これに限定されるものではない。情報処理システム10は、一台以上の画像形成装置を有していればよい。また、これら3台を区別する必要がない場合は、A、B及びCを省略する。
【0033】
本実施形態の情報処理システム10では、画像形成装置12は、承認者の本人認証を行うと共に本人認証された承認者の識別情報と承認ジョブとを受け付け、受け付けた識別情報が承認ジョブを実行する権限を有していることを確認する。クラウドサーバー50は、画像形成装置12A、12B、12Cのいずれかで権限が確認された承認ジョブを取得すると、承認ジョブに対して識別情報に関連付けられた承認画像を記録媒体上に形成するように画像形成装置12A、画像形成装置12B及び画像形成装置12Cの一以上に画像形成を指示する。
【0034】
<画像形成装置>
次に、本実施形態の画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置12A、12B、12Cは、同じ構成であるので、区別しないで説明する。
【0035】
図2に示す画像形成装置12は、ネットワーク等の通信回線15(図1参照)を介して各種データ等を受信すると共に受信したデータ等に基づく画像形成処理を行うプリント機能、原稿を読み取って原稿を表す画像情報を得る読取機能、原稿に記録された画像を用紙等の記録媒体上に複写する複写機能、図示しない電話回線を介して各種データの送受信を行うファクシミリ機能等有する所謂複合機である。また、本実施形態の画像形成装置12は、通信回線15(図1参照)を介してクラウドサーバー50(図1参照)に接続し、クラウドサーバー50(図1参照)と連携してジョブを実行する機能を有する。
【0036】
図2に示すように、画像形成装置12は、装置上部に原稿を読み取る読取部の一例としての原稿読取部42を備え、原稿読取部42の下方にプリント部24が配置されている。原稿読取部42は、給紙部52A上に載せられた原稿を順に引き込んで図示されていないプラテンガラス上に搬送して原稿に記録された原稿画像の読み取りを行ったのち、原稿排出部54B上に排出する。
【0037】
画像形成装置12は、ユーザによる各種の指示操作を受け付けるユーザインタフェース22が設けられている。なお、本実施形態では、ユーザインタフェース22は原稿読取部42に設けられているが、これに限定されるものではない。ユーザインタフェース22は、ソフトウエアプログラムによって指示操作の受け付けを実現すると共に各種情報等が表示されるタッチパネル式のディスプレイ22A、テンキー等のハードウエアキー22B及び非接触型ICカードのカードリーダー22C等が設けられている。
【0038】
プリント部24は、画像形成用の記録媒体の一例としての用紙が収容される給紙格納部48を備えている。プリント部24では、給紙格納部48に収容されている用紙を1枚ずつ取り出し、例えば、インクジェット方式又は電子写真プロセス方式等の画像形成方式によって画像データに基づいた画像を用紙上に形成したのち、排紙部29上に排出する。
【0039】
図3は、本実施形態に係る画像形成装置12の電気系の要部構成を示すブロック図である。
【0040】
画像形成装置12は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)20A、ROM(Read Only Memory)20B、及びRAM(Random Access Memory)20Cを含むコントロール・ユニット20を備えている。CPU20Aは、画像形成装置12の全体の動作を司る。RAM20Cは、CPU20Aによる各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる。ROM20Bは、各種制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶される。そして、画像形成装置12は、コントロール・ユニット20の各部がシステムバス41によって電気的に接続されている。
【0041】
また、本実施形態に係る画像形成装置12は、各種データ及びアプリケーション・プログラム等を記憶するHDD(hard disk drive)26を備えている。また、画像形成装置12は、ユーザインタフェース22に接続され、ユーザインタフェース22のディスプレイ22Aへの各種の操作画面等の表示を制御する表示制御部28を備えている。また、画像形成装置12は、ユーザインタフェース22に接続され、ユーザインタフェース22を介して入力される操作指示を検出する操作入力検出部30を備えている。そして、画像形成装置12では、HDD26、表示制御部28及び操作入力検出部30が、システムバス41に電気的に接続されている。なお、本実施形態に係る画像形成装置12では、HDD26を記憶部として適用しているが、これに限らず、フラッシュメモリ等の他の不揮発性の記憶部を適用してもよい。
【0042】
また、画像形成装置12は、原稿読取部42による光学的な画像の読み取り動作及び原稿搬送部による原稿送り動作を制御する読取制御部32と、プリント部24による画像形成処理及び搬送部25によるプリント部24への用紙の搬送を制御する画像形成制御部34と、を備えている。また、画像形成装置12は、通信回線15(図1も参照)に接続され、当該通信回線15に接続されたクラウドサーバー50等の他の外部装置と通信データの送受信を行う通信回線インタフェース(通信回線I/F)部36及び各種画像処理を行う画像処理部44を備えている。また、画像形成装置12は、図示しない電話回線に接続され、当該電話回線に接続されているファクシミリ装置とファクシミリデータの送受信を行うファクシミリインタフェース(ファクシミリI/F)部38を備えている。また、画像形成装置12は、ファクシミリインタフェース部38を介したファクシミリデータの送受信を制御する送受信制御部40を備えている。そして、画像形成装置12では、送受信制御部40、読取制御部32、画像形成制御部34、通信回線インタフェース部36、ファクシミリインタフェース部38及び画像処理部44がシステムバス41に電気的に接続されている。
【0043】
以上の構成により、画像形成装置12は、CPU20Aにより、RAM20C、ROM20B、及びHDD26へのアクセスを各々実行する。また、画像形成装置12は、CPU20Aにより、表示制御部28を介したユーザインタフェース22のディスプレイ22Aへの操作画面、各種のメッセージ等の情報の表示の制御を実行する。また、画像形成装置12は、CPU20Aにより、読取制御部32を介した原稿読取部42及び原稿搬送部の作動の制御を実行する。また、画像形成装置12は、CPU20Aにより、画像形成制御部34を介したプリント部24及び搬送部25の作動の制御と、通信回線インタフェース部36を介した通信データの送受信の制御と、を各々実行する。また、画像形成装置12は、CPU20Aにより、送受信制御部40によるファクシミリインタフェース部38を介したファクシミリデータの送受信の制御を実行する。さらに、画像形成装置12は、CPU20Aにより、操作入力検出部30によって検出された操作情報に基づくユーザインタフェース22における操作内容の把握が行われ、この操作内容に基づく各種の制御を実行する。
【0044】
<クラウドサーバー>
次に、本実施形態のクラウドサーバーについて説明する。
【0045】
図4は、本実施形態にクラウドサーバー50の電気系の要部構成を示すブロック図である。なお、クラウドサーバー50は、基本的には一般的なコンピュータと同様の構成である。
【0046】
クラウドサーバー50は、CPU52A、ROM52B、RAM52C、HDD52D、キーボード52E、ディスプレイ52F及び通信回線I/F(インタフェース)部52G等を備えている。
【0047】
CPU52Aは、クラウドサーバー50の全体の動作を司る。ROM52Bは、各種制御プログラム及び各種パラメータ等が予め記憶される。RAM52Cは、CPU52Aによる各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられる。HDD52Dは、各種のデータ及びやアプリケーション・プログラム等が記憶される。キーボード52Eは各種の情報を入力するために用いられる。ディスプレイ52Fは、各種の情報を表示するために用いられる。通信回線I/F部52Gは、通信回線15に接続され、当該通信回線15に接続された画像形成装置12A、12B、12C等の他の装置と各種データの送受信を行う。以上のクラウドサーバー50の各部はシステムバス52Hにより電気的に相互に接続されている。なお、本実施形態に係るクラウドサーバー50では、HDD52Dを記憶部として適用しているが、これに限らず、フラッシュメモリ等の他の不揮発性の記憶部を適用してもよい。
【0048】
以上の構成により、クラウドサーバー50は、CPU52Aにより、ROM52B、RAM52C、及びHDD52Dに対するアクセス、キーボード52Eを介した各種データの取得、ディスプレイ52Fに対する各種情報の表示を各々実行する。また、クラウドサーバー50は、CPU52Aにより、通信回線I/F部52Gを介した通信データの送受信の制御を実行する。
【0049】
<機能構成>
次に、本実施形態の情報処理システム10の機能構成について説明する。
【0050】
図5は、情報処理システム10の機能構成を示すブロック図である。情報処理システム10は、確認部13と画像形成部17と識別情報取得部54とジョブ取得部56と指示部58とを備えている。なお、確認部13と画像形成部17は画像形成装置12に設けられ、識別情報取得部54とジョブ取得部56と指示部58はクラウドサーバー50に設けられている。
【0051】
確認部13は、承認ジョブと承認者の識別情報とを受け付け、受け付けた識別情報が承認ジョブを実行する権限を有していることを確認する。ここで、承認ジョブは、原稿に記載された内容に対する承認を要求する処理である。
【0052】
画像形成部17は、指示部58からの指示によって用紙上に承認画像を形成する。これらの機能構成は、CPU20AがROM20B、RAM20C及びHDD26(図3参照)に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0053】
識別情報取得部54は承認者の識別情報を取得する。ジョブ取得部56は、承認のために実行する承認ジョブを取得する。指示部58は、取得した識別情報が承認ジョブにおける承認を実行する権限を有する場合、識別情報に関連付けられた承認印を記録媒体上に形成するように画像形成部17に画像形成を指示する。これらの機能構成は、CPU52AがROM52B、RAM52C及びHDD52D(図4参照)に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0054】
<作用>
次に、情報処理システム10の作用について説明する。
【0055】
図1に示す情報処理システム10では、画像形成装置12A、12B、12Cとクラウドサーバー50とが連携して承認ジョブを実行する。よって、本実施形態に係る情報処理システム10で行われる承認ジョブの一例についてフローチャートを用いて説明する。なお、図6は画像形成装置12における処理のフローチャートであり、図7はクラウドサーバー50における処理のフローチャートである。
【0056】
図6に示すように、画像形成装置12のCPU20A(図3参照)は、ステップS100で識別情報を受けつけ、ステップS102で承認ジョブを受け付ける。ステップS104では、CPU20Aはクラウドサーバー50(図1参照)に承認ジョブの承認データ処理が識別情報に関連づけられて登録されているか否かを照会する。
【0057】
ステップS106では、CPU20Aは、クラウドサーバー50から登録の有無の照会結果を受け、登録がない場合(No)、ステップS108に進み、ユーザインタフェース22(図2参照)に承認する権限がないことを表示して終了する。ステップS106で登録がある場合(Yes)、ステップS110に進む。ステップS110では、CPU20Aはクラウドサーバー50に承認ジョブの承認データ処理の実行を依頼する。ステップS112では、CPU20Aはクラウドサーバー50から処理済みの承認データを受信する。そして、ステップS114で、CPU20Aは用紙に画像形成する。
【0058】
なお、承認データ処理とは、承認データを作成する処理である。承認データは、識別情報に関連付けられた承認画像の画像データである。承認画像とは、例えば、承認者の承認印の画像である。
【0059】
図7に示すようにクラウドサーバー50のCPU52A(図4参照)は、ステップS200で識別情報を受信する。ステップS202では、CPU52Aはクラウドサーバー50内に識別情報に関連付けられた承認データ処理を照会する。
【0060】
ステップS204では、CPU52Aは照会の結果、承認データ処理の登録がない場合(No)はステップS206に進み、登録がない旨を画像形成装置12に送信する。登録がある場合(Yes)はステップS208に進み、登録がある旨を画像形成装置12に送信する。
【0061】
ステップS210では、CPU52Aは承認ジョブの承認データ処理の依頼を受信する。ステップS212では、CPU52Aは承認データを作成し、ステップS214で承認データを画像形成装置12に送信する。
【0062】
なお、図6及び図7のフローチャートは基本的な流れを示すものであり、これに限定されるものではない。
【0063】
例えば、ステップS100~ステップS110を画像形成装置12A(図1参照)が行い、ステップS112及びステップS114を画像形成装置12B、12C(図1参照)が行ってもよい。
【0064】
また、例えば、承認データには、画像データ以外、例えば文字列情報及び日付等の動的データが組み込まれていてもよい。
【0065】
また、例えば、上記フローチャートでは、画像形成装置12はクラウドサーバー50に承認ジョブの承認データ処理が識別情報に関連づけられて登録されていることを確認後にクラウドサーバー50に承認データ処理を依頼したが、これに限定されるものではない。クラウドサーバー50は承認ジョブの承認データ処理が識別情報に関連づけられて登録されていれば、承認データを作成して画像形成装置12に送ってもよい。具体的には、図6のステップS110と図7のステップS208、S210とが無いフローの構成であってもよい。
【0066】
次に、承認者が承認ジョブを実行して承認画像を用紙に形成する一連の工程について説明する。承認ジョブは、一例として、A社に所属する承認者72(図8等参照)がB社宛の請求書に承認者72の承認印84(図8等参照)形成する処理として説明する。
【0067】
承認印84は承認画像の一例である。承認印84は、後述するように承認者72の名前等が入った印影のみであってもよいし、印影に日付などが付加されていてもよい。或いは、承認者72の直筆の署名を読み込んだ画像であってもよい。要は承認者72を表す固有の画像であればよい。
【0068】
また、承認ジョブは、画像形成装置12のCPU20AがROM20B又はHDD26から承認ジョブの実行を開始するプログラムを読み出してRAM20Cに展開して実行すると共に、クラウドサーバー50のCPU52AがROM52B又はHDD52Dから承認ジョブの処理を行うプログラムを読み出してRAM52Cに展開して実行することによって実施される。
【0069】
[第一の承認ジョブ]
第一の承認ジョブについて説明する。
【0070】
図8及び図13は、承認の流れを説明する説明図である。
【0071】
なお、図8の矢印T11~T16は、各工程の流れを示すものである。また、本工程の説明では、一例の流れを判り易くするため、人が行う工程と、画像形成装置12が行う工程と、クラウドサーバー50が行う工程と、を合わせて説明する。また、本例での承認ジョブを符号100とし、その処理範囲を二点鎖線で囲っている。
【0072】
また、図13は、破線の左側は画像形成装置12Aの処理が図示され、破線の右側はクラウドサーバー50の処理が図示され、矢印は処理の流れを表している。
【0073】
以降の説明では、図5を用いて説明するが、適宜、図13も併せて参照されたい。
【0074】
矢印T11に示すように、担当者70が担当者印82を捺印した原稿80を承認者72に渡す。なお、前述したように、本例での原稿80はB社宛の請求書の例で説明する。
【0075】
なお、担当者印82は担当者の識別画像の一例である。担当者印82は、担当者70の名前及び役職等が入った印影であってもよいし、印影に日付などが付加されていてもよい。或いは、担当者70の直筆の署名であってもよい。
【0076】
承認者72は、原稿80の記載内容に不備等がないことを確認後、矢印T12に示すように、受領した原稿80を持って画像形成装置12Aに行き、原稿80を給紙格納部48(図2も参照)にセットする。
【0077】
また、承認者72はユーザインタフェース22(図2参照)から本人認証し、これにより識別情報が入力される。
【0078】
本実施形態では、承認者72が所有する社員証である非接触型ICカードをユーザインタフェース22のカードリーダー22C(図2参照)に接触又は近接させて識別情報を読み取らせることで本人認証されるが、これに限定されるものではない。例えば、非接触型ICカードをカードリーダー22C(図2参照)に接触又は近接させて識別情報を読み取らせたあと、ハードウエアキー22B(図2参照)からパスワードを入力して本人認証してもよい。或いは、承認者72が、識別情報とパスワードとをハードウエアキー22B(図2参照)に入力して本人認証してもよい。本実施形態における識別情報は、利用者を識別する情報であり、数字、アルファベット及び記号等を組み合わせて構成される所謂User IDである。
【0079】
承認者72は、本人認証して識別情報が入力された後、実行する承認ジョブ100をユーザインタフェース22(図2参照)から入力する。実行する承認ジョブ100は、例えば、承認者72が承認ジョブ100の番号等をハードウエアキー22B(図2参照)から入力してもよいし、承認者72がタッチパネル式のディスプレイ22A(図2参照)に表示させて選択して入力してもよい。
【0080】
画像形成装置12Aは、受け付けた識別情報に関連付けられた承認ジョブ100の承認データ処理がクラウドサーバー50に登録されているか否かを照会する。承認者72の識別情報に関連付けられた承認データ処理がなく、承認ジョブ100を実行する権限を有していない場合は、画像形成装置12Aは、クラウドサーバー50に承認データ処理の依頼を行うことなく、例えばユーザインタフェース22のディスプレイ22Aに実行する権限を有していないことを表示する。
【0081】
承認者72の識別情報が承認ジョブ100を実行する権限を有している場合、矢印T13に示すように、画像形成装置12Aはクラウドサーバー50に承認ジョブ100の承認データ処理を依頼する。クラウドサーバー50は、承認データ処理の依頼を受けると承認データを作成、すなわち承認者72の識別情報に関連付けられた承認印84の画像データを作成する。前述したように、承認印84は承認画像の一例である。
【0082】
矢印T14に示すように、クラウドサーバー50は、承認印84の画像データを画像形成装置12Aに送り、用紙に形成するように画像形成装置12Aに指示する。なお、本実施形態では前述したように用紙は、給紙格納部48に収納された原稿80である。そして、画像形成装置12Aは、取得した承認印84の画像データに基づいて、承認印84を原稿80に形成する。
【0083】
矢印T15に示すように、承認者72は、担当者印82が捺印されていると共に承認印84が印刷された原稿80を排紙部29(図2参照)から取り出し、担当者70に戻したり、B社に郵送したりする。
【0084】
ここで、本承認ジョブ100のバリエーションについて説明する。
【0085】
クラウドサーバー50は、承認ジョブ100の原稿情報を取得し、原稿情報に基づいて承認印を作成してもよい。原稿情報とは、承認ジョブで承認する原稿の属性を表す情報である。原稿情報は、具体的には、承認する原稿80の書類名、提出先、原稿80の書式等の少なくとも一以上の情報である。承認する原稿80の書類名とは、例えば、B社宛請求書、C社宛請求書及びA社内決裁書等である。原稿80の書式とは、原稿80のサイズ及び承認画像を形成する位置等である。
【0086】
具体的な例で説明すると、図12(A)に示すように、B社宛の請求書で書式Aの場合は、印影のみの承認印84をA4用紙の右下部に対応した位置に形成する画像データを作成する。図12(B)に示すように、C社宛の請求書で書式Bの場合は、会社名92と本日の日付94と印影(判り易くするため印影に符号84を付している)とで構成された承認印90をA3用紙の中央左部に対応した位置に形成する画像データを作成する。
【0087】
承認ジョブ100の原稿情報は、例えば、承認者72が画像形成装置12Aのユーザインタフェース22(図2参照)から入力して送ってもよいし、クラウドサーバー50に承認ジョブ100に関連付けられて登録されていてもよい。
【0088】
例えば、B社宛の請求書であれば、印影のみの承認印84を書式AであるA4用紙の右下部に対応する位置に形成する承認データ処理が予め登録され、C社宛の請求書であれば、会社名92と本日の日付94と印影とで構成された承認印90を書式BであるA3用紙の中央左部に対応した位置に形成する承認データ処理が予め登録されている。
【0089】
また、原稿情報は、例えば、原稿80の書類名のみであってよい。この場合、書類名から承認データ処理を検索するテーブルを持っていればよい。具体的には、B社宛の請求書であれば承認印84と書式Aとの組み合わせの承認データ処理を行うことやC社宛の請求書であれば承認印90と書式Bとの組み合わせの承認データ処理を行うことが記載されたテーブルである。
【0090】
なお、図12(B)に示す会社名92と日付94と承認印84とで構成された承認印90の場合、日付94はクラウドサーバー50がインターネットを介してNTPサーバから取得してもよい。また、会社名92はクラウドサーバー50に予め記憶された文字列情報を取得して作成してもよい。つまり、承認印は、動的データを用いて画像データを作成してもよい。
【0091】
また、図12(B)のC社宛の請求書の場合、クラウドサーバー50は会社名92及び日付94については、クラウドサーバー50は画像形成装置12A内の情報を利用して画像形成するように指示をしてもよい。
【0092】
以上説明した第一の承認ジョブ100では、承認者72が画像形成装置12Aで識別情報と承認ジョブ100を入力し、承認者72が承認ジョブ100を実行する権限を有していれば、承認ジョブ100が実行される。
【0093】
別の観点から説明すると、画像形成装置12Aに識別情報と実行する承認ジョブ100とを入力して承認ジョブ100を実行させる行為自体が承認行為を意味し、画像形成装置12Aへの入力のみで承認ジョブ100を実行することができる。
【0094】
よって、原稿読取部42で読み取らせた原稿画像の記載内容が正しいか否かによって承認ジョブ100を実行する権限を確認する手間を無くすことができる。
【0095】
また、原稿80に承認印84を形成するので、原稿80以外の用紙に承認印84を形成する場合と比較し、原稿80の唯一性を保持するこができる。
【0096】
また、承認ジョブ100の原稿情報に基づいて、承認印を形成する場合は、原稿情報に応じた承認印を原稿80に形成することができる。
【0097】
[第二の承認ジョブ]
次に、第二の承認ジョブについて説明する。
【0098】
図9及び図14は、承認の流れを説明する説明図である。
【0099】
なお、図9は、第一の承認ジョブと同様に矢印T21~T26は、各工程の流れを示すものである。承認ジョブを符号200とし、その処理範囲を二点鎖線で囲っている。なお、本例では画像形成装置12AはA社に設置され、画像形成装置12BはB社に設置されている。
【0100】
また、図14は、破線の左上側は画像形成装置12Aの処理が図示され、破線左下側は画像形成装置12Bの処理が図示され、破線の右側はクラウドサーバー50の処理が図示され、矢印は処理の流れを表している。
【0101】
以降の説明では、図9を用いて説明するが、図14も適宜参照されたい。
【0102】
矢印T21に示すように、担当者70が担当者印82を捺印した原稿80を承認者72に渡す。承認者72は、原稿80の記載内容に不備等がないことを確認後、矢印T22に示すように、受領した原稿80を持って画像形成装置12Aに行き、矢印T23に示すように、原稿80を原稿読取部42(図2も参照)にセットする。
【0103】
承認者72はユーザインタフェース22(図2参照)から本人認証し、これにより識別情報が入力される。承認者72は、本人認証後、実行する承認ジョブ200を入力する。
【0104】
画像形成装置12Aは、受け付けた識別情報に関連付けられた承認ジョブ200の承認データ処理がクラウドサーバー50に登録されているか否かを照会する。承認者72の識別情報に関連付けられた承認データ処理がなく、承認ジョブ200を実行する権限を有していない場合、画像形成装置12Aは、例えばユーザインタフェース22のディスプレイ22Aに承認ジョブ200を実行する権限を有していないことを表示する。
【0105】
承認者72の識別情報が承認ジョブ200を実行する権限を有している場合、画像形成装置12Aは、原稿80を原稿読取部42で読み取る。
【0106】
画像形成装置12Aは、矢印T24に示すように、クラウドサーバー50に読み取った原稿80の原稿画像88の画像データを送ると共に承認ジョブ200の承認データ処理を依頼する。
【0107】
クラウドサーバー50では、承認データ処理の依頼を受けると共に画像データを受領すると、識別情報に関連付けられた承認印84と証明画像86とを原稿画像88に重ねた承認原稿画像89の画像データを作成する。
【0108】
矢印T25に示すように、クラウドサーバー50は、作成された承認原稿画像89をB社の画像形成装置12Bに送り、用紙81に承認原稿画像89を形成するように画像形成装置12Bに指示する。
【0109】
矢印T26に示すように、画像形成装置12Bは、取得した承認原稿画像89の画像データに基づいて、承認原稿画像89を用紙81に画像形成する。
【0110】
ここで、証明画像86は、B社の画像形成装置12Bで用紙81に印刷された承認原稿画像89は、A社の画像形成装置12Aから承認者72が実行した承認ジョブ200で処理されたことを証明するものである。証明画像86は、例えば、A社とB社との間で予め取り決められた暗号、記号及びマーク等であってもよいし、承認ジョブ200のログ情報であってもよい。或いは、証明画像86は、暗号、記号、マーク暗号及びログ情報等が登録されたリンク情報の一例としてのマトリクス型二次元バーコードであってもよい。
【0111】
また、画像形成装置12Bは、承認原稿画像89を取得しても即時印刷しなくてもよい。画像形成装置12Bでは、予め定めた時間、例えば夜間に承認原稿画像89を用紙81に印刷してもよいし、予め定められた数のジョブが蓄積されたらまとめて印刷するようにしてもよい。
【0112】
ここで、本承認ジョブ200のバリエーションについて説明する。
【0113】
例えば、第一の承認ジョブ100と同様に、原稿情報に基づいて承認印84を作成してもよい。
【0114】
また、原稿情報は、原稿画像88の画像データをクラウドサーバー50が画像解析して取得してもよい。
【0115】
原稿画像88から原稿情報を取得する方法はどのような方法であってもよい。例えば、図12(A)及び図12(B)等の捺印されてない画像のフォーマットパターンが予めクラウドサーバー50に格納されており、原稿画像88と一致するフォーマットパターンを検索して取得してもよい。
【0116】
また、原稿画像88から担当者印82の位置及び色等を取得し、承認印84を担当者印82の横に担当者印82と異なる色で形成するようにしてもよい。
【0117】
また、書式による承認印84に形成位置の指定がない場合、担当者印82の上下左右の近くの無地部に形成するようにしてもよい。
【0118】
また、承認原稿画像89を画像形成装置12Bで印刷することは、取得した原稿情報に基づいてクラウドサーバー50が決定してもよい。
【0119】
また、第一の承認ジョブ100と同様に、図12(B)のC社宛の請求書の場合、クラウドサーバー50は会社名92及び日付94については、クラウドサーバー50は画像形成装置12A内の情報を利用して画像形成するように指示をしてもよい。
【0120】
以上説明した第二の承認ジョブ200では、承認者72が画像形成装置12Aで識別情報と承認ジョブ100を入力し、承認者72が承認ジョブ200を実行する権限を有していれば、承認ジョブ200が実行される。
【0121】
別の観点から説明すると、画像形成装置12Aに識別情報と実行する承認ジョブ200とを入力して承認ジョブ200を実行させる行為自体が承認行為を意味し、画像形成装置12Aへの入力のみで承認ジョブ200を実行することができる。
【0122】
よって、原稿読取部42で読み取らせた原稿画像の記載内容が正しいか否かによって承認ジョブ200を実行する権限を確認する手間を無くすことができる。
【0123】
また、B社で用紙81に印刷する承認原稿画像89には、承認ジョブ200を通過したことを示す証明画像86が形成されているので、証明画像86を形成しない場合と比較し、承認印84を形成する以外の加工がされていないことを証明することができる。
【0124】
また、承認ジョブ200の原稿情報に基づいて承認印を形成する場合は、原稿情報に応じた承認印を用紙81に形成することができる。
【0125】
また、原稿画像88を画像解析して原稿情報を取得する場合は、原稿情報を承認者72が入力する場合と比較し、原稿情報の取得が容易である。
【0126】
[第三の承認ジョブ]
次に、第三承認ジョブについて説明する。
【0127】
図10は、承認の流れを説明する説明図である。第一の承認ジョブと同様に矢印T31~T37は、各工程の流れを示すものである。承認ジョブを符号300とし、その処理範囲を二点鎖線で囲っている。
【0128】
矢印T31に示すように、担当者70が担当者印82を捺印した原稿80を承認者72に渡す。承認者72は、原稿80の記載内容に不備等がないことを確認後、矢印T32に示すように、受領した原稿80を持って画像形成装置12Aに行き、矢印T33に示すように、原稿80を原稿読取部42(図2も参照)にセットする。
【0129】
承認者72はユーザインタフェース22(図2参照)から本人認証し、これにより識別情報が入力される。承認者72は、本人認証後、実行する承認ジョブ300を入力する。
【0130】
画像形成装置12Aは、受け付けた識別情報に関連付けられた承認ジョブ300の承認データ処理がクラウドサーバー50に登録されているか否かを照会する。承認者72の識別情報に関連付けられた承認データ処理がなく、承認ジョブ300を実行する権限を有していない場合は、画像形成装置12Aは、例えばユーザインタフェース22のディスプレイ22Aに承認ジョブ300を実行する権限を有していないことを表示する。
【0131】
承認者72の識別情報が承認ジョブ300を実行する権限を有している場合、画像形成装置12Aは、原稿80を原稿読取部42で読み取る。承認者72は、原稿読取部42で読み取られた後の原稿80を矢印T34に示すように給紙格納部48(図2も参照)にセットする。
【0132】
画像形成装置12Aは、矢印T35に示すように、承認ジョブ300の承認データ処理を依頼する。クラウドサーバー50は、承認データ処理の依頼を受けると識別情報に関連付けられた承認印84の画像データを作成する。
【0133】
また、クラウドサーバー50は、原稿画像88を画像解析し、原稿画像88から担当者印82の画像データを取り出し、担当者70を特定する。原稿画像88から担当者印82の画像データを取り出す方法はどのような方法であってもよい。例えば、クラウドサーバー50は前述の第二の承認ジョブ200と同様に原稿画像88からフォーマットパターンを取得し、原稿画像88における担当者印82が形成されている位置を特定する。そして、その位置の画像を取得して画像解析、例えば、クラウドサーバー50に格納されている各担当者の担当者印82と一致するものを検索して特定する。或いは、原稿画像88における担当者印82の文字をクラウドサーバー50がOCR処理で文字列化した文字列と登録した担当者70の氏名等の文字列とが一致するものを検索して特定する。
【0134】
そして、承認ジョブ300の進捗状況を開示する関係者情報に担当者70を加える。ここで、関係者情報とは、承認ジョブ300の進捗状況を開示する各人に関連付けられた識別情報である。例えば、承認ジョブ300であれば、担当者70、承認者72及び承認者72の上司等の関係者の識別情報である。
【0135】
矢印T36に示すように、クラウドサーバー50は、承認印84の画像データを画像形成装置12Aに送り、用紙に形成するように画像形成装置12Aに指示する。なお、本実施形態では前述したように用紙は、給紙格納部48に収納された原稿80である。そして、画像形成装置12Aは、取得した承認印84の画像データに基づいて、承認印84を原稿80に形成する。
【0136】
また、クラウドサーバー50は、承認ジョブ300の進捗情報を開示する範囲の関係者情報を画像形成装置12Aに送る。
【0137】
矢印T37に示すように、承認者72は、担当者印82が捺印されると共に承認印84が重ねられて印刷された原稿80を排紙部29(図2参照)から取り出し、送付先に郵送等で送る。
【0138】
一方、矢印T38に示すように、担当者70は、画像形成装置12Aに行きユーザインタフェース22(図2参照)で本人認証することで、承認ジョブ300の進捗情報をユーザインタフェース22から見ることができる。
【0139】
なお、担当者70は、画像形成装置12Aに行きユーザインタフェース22(図2参照)で本人認証して承認ジョブ300の進捗情報を見る以外の方法で進捗情報を確認するようにしてもよい。例えば、担当者70が、クラウドサーバー50に本人承認してログインすることで、承認情報を見ることができるようにしてもよい。或いは、承認ジョブ300が終了すると、クラウドサーバー50又は画像形成装置12Aが電子メールを担当者70に送信するようにしてもよい。
【0140】
ここで、本承認ジョブ300のバリエーションについて説明する。
【0141】
例えば、第一の承認ジョブ100と同様に、原稿情報に基づいて承認印を形成してもよい。
【0142】
また、第二の承認ジョブ200と同様に、画像形成装置12Aがクラウドサーバー50に読み取った原稿80の原稿画像88の画像データを送り、クラウドサーバー50が画像解析して原稿情報を取得してもよい。
【0143】
また、第一の承認ジョブ100と同様に、図12(B)に会社名92及び日付94とを有する承認印90の場合、クラウドサーバー50は、画像形成装置12B内の情報を利用して画像形成するように指示をしてもよい。
【0144】
以上説明した第三の承認ジョブ300では、承認者72が画像形成装置12Aで識別情報と承認ジョブ300を入力し、承認者72が承認ジョブ300を実行する権限を有していれば、承認ジョブ300が実行される。
【0145】
別の観点から説明すると、画像形成装置12Aに識別情報と実行する承認ジョブ300とを入力して承認ジョブ300を実行させる行為自体が承認行為を意味し、画像形成装置12Aへの入力のみで承認ジョブ300を実行することができる。
【0146】
よって、原稿読取部42で読み取らせた原稿画像の記載内容が正しいか否かによって承認ジョブ300を実行する権限を確認する手間を無くすことができる。
【0147】
また、原稿80に承認印84を形成するので、原稿80以外の用紙に承認印84を形成する場合と比較し、原稿80の唯一性を保持するこができる。
【0148】
また、承認ジョブ300の原稿情報に基づいて承認印84を形成する場合、原稿情報に応じた承認印を原稿80に形成することができる。
【0149】
また、原稿画像88を画像解析して原稿情報を取得する場合、原稿情報を承認者72が入力する場合と比較し、原稿情報の取得が容易である。
【0150】
また、担当者70が承認ジョブの進捗情報を確認することができる。
【0151】
[第四の承認ジョブ]
次に、第四の承認ジョブについて説明する。
【0152】
図11は、承認の流れを説明する説明図である。第一の承認ジョブと同様に矢印T41~T47は、各工程の流れを示すものである。承認ジョブを符号400とし、その処理範囲を二点鎖線で囲っている。
【0153】
矢印T41に示すように、担当者70が担当者印82を捺印した原稿80を承認者72に渡す。承認者72は、原稿80の記載内容に不備等がないことを確認後、矢印T42に示すように、受領した原稿80を持って画像形成装置12Aに行き、矢印T43に示すように、原稿80を原稿読取部42(図2も参照)にセットする。
【0154】
承認者72はユーザインタフェース22(図2参照)から本人認証し、これにより識別情報が入力される。認証後、承認者72は、本人認証後、実行する承認ジョブ400を入力する。
【0155】
画像形成装置12Aは、受け付けた識別情報に関連付けられた承認ジョブ400の方針データ処理がクラウドサーバー50に登録されているか否かを照会する。承認ジョブ400を実行する権限を有していない場合は、画像形成装置12Aは、例えばユーザインタフェース22のディスプレイ22Aに承認ジョブ400を実行する権限を有していないことを表示する。
【0156】
画像形成装置12Aは、承認者72の識別情報が承認ジョブ400を実行する権限を有している場合、原稿80を原稿読取部42で読み取る。
【0157】
画像形成装置12Aは、矢印T44に示すように、クラウドサーバー50に読み取った原稿80の原稿画像88の画像データを送ると共に承認ジョブ400の承認データ処理を依頼する。
【0158】
クラウドサーバー50は、承認データ処理の依頼を受けると共に画像データを受領すると、識別情報に関連付けられた承認印84と証明画像86とを原稿画像88に重ねた承認原稿画像89の画像データを作成する。
【0159】
また、クラウドサーバー50は、原稿画像88を画像解析し、原稿画像88から担当者印82の画像データを取り出し、担当者70を特定する。そして、承認ジョブ400の進捗状況を開示する関係者情報に担当者70を加える。
【0160】
矢印T45に示すように、クラウドサーバー50は、作成された承認原稿画像89をB社の画像形成装置12Bに送り、用紙81に承認原稿画像89を形成するように画像形成装置12Bに指示する。
【0161】
矢印T46に示すように、画像形成装置12Bは、取得した承認原稿画像89の画像データに基づいて、承認原稿画像89を用紙81に画像形成する。
【0162】
また、矢印T47に示すように、クラウドサーバー50は、承認ジョブ400の進捗情報を開示する範囲の関係者情報を画像形成装置12Aに送る。
【0163】
矢印T48に示すように、担当者70は、画像形成装置12Aに行きユーザインタフェース22(図2参照)から本人認証することで、承認ジョブ400の進捗情報を見ることができる。
【0164】
ここで、本承認ジョブ400のバリエーションについて説明する。
【0165】
例えば、第一の承認ジョブ100と同様に、原稿情報に基づいて承認印を形成してもよい。
【0166】
また、第二の承認ジョブ200と同様に、原稿情報は、原稿画像88の画像データをクラウドサーバー50が画像解析して取得してもよい。
【0167】
また、第一の承認ジョブ100と同様に、図12(B)に示す会社名92及び日付94とを有する承認印90の場合、クラウドサーバー50は画像形成装置12B内の情報を利用して画像形成するように指示をしてもよい。
【0168】
また、担当者70は、第三の承認ジョブと同様に、画像形成装置12Aに行きユーザインタフェース22(図2参照)で本人認証して承認ジョブ400の進捗情報を見る以外の方法で進捗情報を確認するようにしてもよい。例えば、担当者70が、クラウドサーバー50に本人承認してログインすることで、承認情報を見ることができるようにしてもよい。或いは、承認ジョブ400が終了すると、電子メールを担当者70に送信するようにしてもよい。
【0169】
以上説明した第四の承認ジョブ400では、承認者72が画像形成装置12Aで識別情報と承認ジョブ400を入力し、承認者72が承認ジョブ400を実行する権限を有していれば、承認ジョブ400が実行される。
【0170】
別の観点から説明すると、画像形成装置12Aに識別情報と実行する承認ジョブ400とを入力して承認ジョブ400を実行させる行為自体が承認行為を意味し、画像形成装置12Aへの入力のみで承認ジョブ400を実行することができる。
【0171】
よって、原稿読取部42で読み取らせた原稿画像の記載内容が正しいか否かによって承認ジョブ400を実行する権限を確認する手間を無くすことができる。
【0172】
また、B社で用紙81に印刷する承認原稿画像89には、承認ジョブ200を通過したことを示す証明画像86が形成されているので、証明画像86を形成しない場合と比較し、承認印84を形成する以外の加工がされていないことを証明することができる。
【0173】
また、承認ジョブ400の原稿情報に基づいて、承認印84を形成するので、承認ジョブ100の原稿情報を関連付けないで承認印84を形成する場合と比較し、原稿情報に応じた承認印を原稿80に形成することができる。
【0174】
また、原稿情報は、原稿画像88を画像解析して取得する場合は、原稿情報を承認者72が入力する場合と比較し、原稿情報の取得が容易である。
【0175】
また、担当者70が承認ジョブの進捗情報を確認することができる。
【0176】
<その他>
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
【0177】
例えば、上記実施形態で説明した画像形成装置12の構成及びクラウドサーバー50の構成は、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更してもよい。
【0178】
また、上記実施形態で説明したプログラムの処理の流れは一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
【0179】
また、上記実施形態では、プログラムを実行することにより、実施形態に係る処理がコンピュータを利用してソフトウェア構成により実現される場合について説明したが、これに限らない。実施形態は、例えば、ハードウェア構成によって実現してもよいし、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって実現してもよい。
【0180】
また、情報処理システム10は、複数の画像形成装置12とクラウドサーバー50とが通信回線15で接続され、これらが連携して承認ジョブを実行する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、承認ジョブ100及び承認ジョブ200の場合は、クラウドサーバー50を介さずに一台の画像形成装置12でジョブを実行してもよい。承認ジョブ300及び承認ジョブ400の場合は、複数台の画像形成装置12が通信回線15で接続された構成とされ、複数台の画像形成装置12が連携して承認ジョブを実行してもよい。
【0181】
[付記]
(((1)))
読取部で読み取られた原稿の内容に対する承認を要求する承認ジョブと承認者の識別情報とを受け付け、受け付けた前記識別情報が前記承認ジョブを実行する権限を有していることを確認する確認部と、
前記確認部で権限が確認された前記承認ジョブを取得すると、前記承認ジョブに対して、前記識別情報に関連付けられた承認画像を記録媒体上に形成するように画像形成部に画像形成を指示する指示部と、
を備えた情報処理システム。
【0182】
(((2)))
前記承認画像を形成する前記記録媒体は、前記読取部が読み取った前記原稿である、
(((1)))に記載の情報処理システム。
【0183】
(((3)))
前記指示部は、前記識別情報と前記承認ジョブで承認する前記原稿の属性を表す原稿情報とに関連付けられた前記承認画像を前記記録媒体上に形成するように前記画像形成部に画像形成を指示する、
(((1)))又は(((2)))に記載の情報処理システム。
【0184】
(((4)))
前記指示部は、前記読取部が読み取った前記原稿の原稿画像に前記承認画像と証明画像とを重ねた承認原稿画像を前記記録媒体上に形成するように前記画像形成部に画像形成を指示する、
(((1)))~(((3)))のいずれか一つに記載の情報処理システム。
【0185】
(((5)))
前記指示部は、前記識別情報と前記承認ジョブで承認する前記原稿の属性を表す原稿情報とに関連づけられた前記承認画像を前記記録媒体上に形成するように前記画像形成部に画像形成を指示する、
(((1)))~(((4)))に記載の情報処理システム。
【0186】
(((6)))
前記指示部は、前記原稿情報を前記原稿画像から取得する、
(((5)))に記載の情報処理システム。
【0187】
(((7)))
前記指示部は、前記読取部が読み取った前記原稿に形成されている担当者の識別画像に関連付けられた前記担当者の担当者情報に基づき、前記承認ジョブの進捗情報を開示する範囲を指示する、
(((1)))~(((6)))のいずれか一つに記載の情報処理システム。
【0188】
(((8)))
前記承認画像を形成する前記記録媒体は、前記読取部が読み取った前記原稿である、
(((7)))に記載の情報処理システム。
【0189】
(((9)))
前記指示部は、前記読取部が読み取った前記原稿の原稿画像に前記承認画像と証明画像とを重ねた承認原稿画像を前記記録媒体上に形成するように前記画像形成部に画像形成を指示する、
(((7)))~(((9)))のいずれか一つに記載の情報処理システム。
【0190】
(((10)))
承認者の識別情報を取得する識別情報取得部と、
承認のために実行するジョブを取得するジョブ取得部と、
取得した前記識別情報が前記ジョブにおける承認を実行する権限を有する場合、前記識別情報に関連付けられた承認情報に基づく承認画像を記録媒体上に形成するように画像形成部に画像形成を指示する指示部と、
を備えた情報処理装置。
【0191】
(((11)))
コンピュータに、
読取部で読み取られた原稿の内容に対する承認を要求する承認ジョブと承認者の識別情報とを受け付け、
受け付けた前記識別情報が前記承認ジョブを実行する権限を有していることを確認し、
権限が確認された前記承認ジョブを取得すると、前記承認ジョブに対して、前記識別情報に関連付けられた承認画像を記録媒体上に形成するように画像形成部に画像形成を指示する、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【0192】
(((1)))の情報処理システムでは、承認画像を形成する承認ジョブを実行する権限を確認する場合において、スキャナー等の読取部で読み取らせた原稿画像の記載内容が正しいか否かによって承認ジョブを実行する権限を確認する手間を無くすことができる。
【0193】
(((2)))の情報処理システムでは、原稿以外の記録媒体に承認画像を形成する場合と比較し、原稿の唯一性を保持するこができる。
【0194】
(((3)))の情報処理システムでは、原稿情報を関連付けない場合と比較し、原稿情報に応じた承認画像を記録媒体上に形成することができる。
【0195】
(((4)))の情報処理システムでは、証明画像を形成しない場合と比較し、承認画像を形成する以外の加工がされていないことを証明することができる。
【0196】
(((5)))の情報処理システムでは、原稿情報を関連付けない場合と比較し、原稿情報に基づいた承認画像を記録媒体上に形成することができる。
【0197】
(((6)))の情報処理システムでは、原稿情報を承認者が入力する場合と比較し、原稿情報の取得が容易である。
【0198】
(((7)))の情報処理システムでは、担当者が承認ジョブの進捗情報を確認することができる。
【0199】
(((8)))の情報処理システムでは、原稿以外の記録媒体に承認画像を形成する場合と比較し、原稿の唯一性を保持するこができる。
【0200】
(((9)))の情報処理システムでは、原稿情報を関連付けない場合と比較し、原稿情報に応じた承認画像を記録媒体上に形成することができる。
【0201】
(((10)))の情報処理装置では、承認画像を形成する承認ジョブを実行する権限を確認する場合において、スキャナー等の読取部で読み取らせた原稿画像の記載内容が正しいか否かによって承認ジョブを実行する権限を確認する手間を無くすことができる。
【0202】
(((11)))の情報処理プログラムでは、承認画像を形成する承認ジョブを実行する権限を確認する場合において、スキャナー等の読取部で読み取らせた原稿画像の記載内容が正しいか否かによって承認ジョブを実行する権限を確認する手間を無くすことができる。
【符号の説明】
【0203】
10 情報処理システム
12A 画像形成装置
12B 画像形成装置
12C 画像形成装置
24 プリント部
42 原稿読取部
50 クラウドサーバー
56 ジョブ取得部
58 指示部
80 原稿
81 用紙
82 担当者印
84 承認印
86 証明画像
88 原稿画像
89 承認原稿画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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