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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107844
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】提案推薦装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20240802BHJP
   G06F 16/28 20190101ALI20240802BHJP
【FI】
G06Q10/00
G06F16/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011981
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】000155469
【氏名又は名称】株式会社野村総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100141519
【弁理士】
【氏名又は名称】梶田 邦之
(72)【発明者】
【氏名】中川 敬介
(72)【発明者】
【氏名】牧 純一郎
(72)【発明者】
【氏名】倉田 拓実
(72)【発明者】
【氏名】新田見 貴彦
(72)【発明者】
【氏名】飛田 敏
【テーマコード(参考)】
5B175
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5B175FB04
5L010AA02
5L049AA02
(57)【要約】
【課題】交渉履歴から適切な推薦案を提示する。
【解決手段】提案推薦装置30が、交渉内容及び/又は提案内容が自然言語で表現された交渉履歴テキストと交渉履歴テキストに関連付けられた交渉ステータスとを各々が含む複数の営業レコードを記録する営業報告データストア34と、新たに入力された営業レコードに対して、その営業レコードに含まれる交渉履歴テキストへの適合度に対応する評価スコアに従って、営業報告データストア34に記録されている1以上の営業レコードを推薦レコードとして提示する推薦エンジン32と、を含む。
【選択図】図4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交渉内容及び/又は提案内容が自然言語で表現された交渉履歴テキストと前記交渉履歴テキストに関連付けられた交渉ステータスとを各々が含む複数の営業レコードを記録する営業報告データストアと、
新たに入力された営業レコードに対して、当該営業レコードに含まれる交渉履歴テキストへの適合度に対応する評価スコアに従って、前記営業報告データストアに記録されている1以上の営業レコードを推薦レコードとして提示する推薦エンジンと、を含む
提案推薦装置。
【請求項2】
前記営業報告データストアは、1以上のクライアントデータと、各クライアントデータに対応する1以上の案件テーマデータと、各案件テーマデータに対応する1以上の営業レコードと、を含み、
各クライアントデータは、クライアントの名称に加え、前記クライアントの業種、前記クライアントの企業規模及び前記クライアントの営業地域のいずれか一つを少なくとも示すデータであり、
各案件テーマデータは、前記クライアントに対する提案内容の属性に関するデータであり、
前記推薦エンジンは、入力用の営業レコードと当該入力用の営業レコードに対して出力されるべき1以上の推薦レコードとのレコードセットを教師データとして用いて教師あり学習がなされた学習済みモデルを含む
請求項1に記載の提案推薦装置。
【請求項3】
前記学習済みモデルは、交渉ステータスごとに分類された前記レコードセットを用いて学習されており、
前記推薦エンジンは、新たに入力された前記営業レコードが含む交渉ステータスに対応した1以上の営業レコードを前記推薦レコードとして提示する
請求項2に記載の提案推薦装置。
【請求項4】
前記推薦エンジンは、
前記学習済みモデルと、前記交渉履歴テキストを処理する自然言語処理エンジンと、を含み、
前記交渉履歴テキストをベクトル化して得られるベクトルデータに基づいて前記評価スコアを算定し、
前記適合度は、前記交渉履歴テキストを処理して得られる課題についての類似度を示す
請求項2に記載の提案推薦装置。
【請求項5】
前記営業報告データストアにおいて、各案件テーマデータは、交渉中、失注、及び成約を含む提案状況のいずれかを示す提案状況データと関連付けられ、
前記推薦エンジンは、成約した案件テーマデータに対応する営業レコードの中から前記推薦レコードを提示する
請求項2に記載の提案推薦装置。
【請求項6】
前記推薦エンジンは、
前記営業報告データストア内のある1つの営業レコードについて、当該1つの営業レコードより後に入力された営業レコードの評価スコアを算定し、
前記評価スコアが所定の閾値を上回る場合、当該評価スコアに係る前記営業レコードを後発的推薦レコードとして提示する
請求項2に記載の提案推薦装置。
【請求項7】
前記推薦エンジンは、互いの類似度が所定の閾値を上回る複数の交渉履歴テキストを含む複数の営業レコードを1つに統合して前記推薦レコードとして提示する
請求項1に記載の提案推薦装置。
【請求項8】
前記推薦エンジンは、前記推薦レコードを提示すべきユーザの属性に基づいて営業レコードを選択して表示する
請求項1に記載の提案推薦装置。
【請求項9】
前記推薦レコードに含まれる前記1以上の営業レコードは、それぞれ、評価付与ボタンと共に画面に表示され、
前記推薦エンジンは、ユーザによって評価付与ボタンが押下された営業レコードに対応する評価スコアに加点する
請求項1に記載の提案推薦装置。
【請求項10】
前記推薦レコードに含まれる前記1以上の営業レコードは、それぞれ、詳細表示ボタンと共に画面に表示され、
前記推薦エンジンは、ユーザによって前記詳細表示ボタンが押下された営業レコードに対応する詳細情報を前記ユーザに提示する
請求項1に記載の提案推薦装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提案推薦装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、営業支援システムにおいて、SFA(Sales Force Automation)やCRM(Customer Relationship Management)などの技術が活用されている(例えば、特許文献1)。以上のような営業支援システムは、クライアントに対する営業活動に関連する情報、例えば、クライアントとの交渉内容やクライアントへの提案内容を記録及び管理する機能を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-200655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
営業支援システムには、営業に関する様々なデータが様々な形式で営業レコードとして大量に記録される。例えば、上記した交渉内容及び/又は提案内容が自然言語で表現された交渉履歴が大量に蓄積される。
【0005】
蓄積された大量の交渉履歴には、営業担当者による営業活動によって得られた知見がふんだんに含まれている。しかしながら、特にそれが自然言語で表現されている場合には、営業支援システムのユーザ(例えば、営業担当者)に対して、有用な知見を効率的に抽出し提示することが困難である。したがって、以上のように蓄積された交渉履歴から、適切なソリューションをユーザに対して推薦する技術が求められている。
【0006】
以上の事情に鑑み、本発明は、交渉履歴から適切な推薦案を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る推薦提案装置は、交渉内容及び/又は提案内容が自然言語で表現された交渉履歴テキストと前記交渉履歴テキストに関連付けられた交渉ステータスとを各々が含む複数の営業レコードを記録する営業報告データストアと、新たに入力された営業レコードに対して、当該営業レコードに含まれる交渉履歴テキストへの適合度に対応する評価スコアに従って、前記営業報告データストアに記録されている1以上の営業レコードを推薦レコードとして提示する推薦エンジンと、を含む。
【0008】
以上の構成によれば、適切な交渉履歴テキストを含む営業レコードを推薦レコードとして提示することが可能である。なお、以上の構成により、当該効果の代わりに、又は当該効果とともに、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る提案推薦装置30を含む営業システムSを示す図である。
図2】実施形態に係るユーザ端末10のハードウェア構成図である。
図3】実施形態に係る提案推薦装置30のハードウェア構成図である。
図4】実施形態に係る提案推薦装置30のソフトウェア構成図である。
図5】実施形態に係る推薦レコードRRの提示のシーケンス図である。
図6】実施形態に係る表示画面SCの例を示す図である。
図7】実施形態に係る表示画面SCの別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複した説明が省略され得る。
【0011】
以下に説明される各実施形態は、本発明を実現可能な構成の一例に過ぎない。以下の各実施形態は、本発明が適用される装置の構成や各種の条件に応じて適宜に修正又は変更することが可能である。以下の各実施形態に含まれる要素の組合せの全てが本発明を実現するのに必須であるとは限られず、要素の一部を適宜に省略することが可能である。したがって、本発明の範囲は、以下の各実施形態に記載される構成によって限定されるものではない。相互に矛盾のない限りにおいて、以下の実施形態内に記載された複数の構成を組み合わせた構成も採用可能である。
【0012】
1. 実施形態
図1は、実施形態に係る提案推薦装置30を含む営業システムSを概略的に示す図である。営業システムSは、ユーザ端末10と、ユーザサーバ20と、提案推薦装置30と、を含む。営業システムSが、他の構成要素を含んでもよい。本実施形態において、「ユーザ」は、クライアントに対して営業(セールス)を直接的又は間接的に遂行する者(例えば、営業担当者又は本社管理担当者)及びその者が所属する組織体(例えば、提案推薦装置30を用いたサービスを享受する企業)を広く意味する。
【0013】
ユーザ端末10は、ユーザが業務の遂行に使用するタブレットやPC等の端末である。ユーザは、ユーザ端末10を用いてユーザサーバ20が提供するアプリケーションやサービスを使用する。ユーザ端末10は、インターネットを介してユーザサーバ20に接続する。ユーザ端末10とユーザサーバ20との間に仮想プライベートネットワーク(VPN)等のセキュア接続が用いられてもよい。
【0014】
ユーザサーバ20は、ユーザ端末10を用いるユーザに対してSFAやCRM等の営業支援機能22を提供するサーバである。ユーザサーバ20が、営業支援機能22以外の他の機能を有しユーザに提供してもよい。ユーザサーバ20は、ユーザ企業が構築したオンプレミス環境であってよく、他の企業によって提供されるクラウド環境であってもよい。
【0015】
概略的には、営業支援機能22は、ユーザから入力される営業レコードSRをストレージ24に蓄積すると共に、提案推薦装置30と協働して推薦レコードRRをユーザに提示する。
【0016】
加えて、ユーザサーバ20の営業支援機能22は、ストレージ24に記録された営業レコードSRを、提案推薦装置30に送信して蓄積させる。営業支援機能22が他の機能をさらに有してもよい。また、提案推薦装置30への送信に先立って、営業支援機能22が営業レコードSRに自然言語処理等の前処理を実行してもよい。すなわち、ユーザサーバ20は、提案推薦装置30に対してエッジサーバとして機能してもよい。
【0017】
提案推薦装置30は、ユーザサーバ20から提供された営業レコードSRを記録する営業報告データストア34と、記録されている営業レコードSRから推薦レコードRRをユーザサーバ20に提示する推薦エンジン32と、を含む。提案推薦装置30の機能及び動作についてはさらに後述される。
【0018】
ユーザサーバ20は、インターネットを介して提案推薦装置30に接続する。ユーザサーバ20と提案推薦装置30との間にVPN等のセキュア接続が用いられてもよい。また、ユーザサーバ20と提案推薦装置30とが専用線によって接続されてもよい。なお、ユーザ端末10が提案推薦装置30に直接的に接続する構成も採用可能である。
【0019】
ユーザサーバ20と提案推薦装置30とが個別に構成されるのではなく、ユーザサーバ20と提案推薦装置30とが一体に構成されてもよい。例えば、営業支援機能22と推薦エンジン32とが一体に構成され、ストレージ24と営業報告データストア34とが一体に構成されてもよい。
【0020】
図2は、実施形態に係るユーザ端末10のハードウェア構成図である。図2に示すように、ユーザ端末10は、プロセッサ101とメモリ102と入出力インタフェース103と通信インタフェース104とを有する。ユーザ端末10に設けられる以上の要素は内部バスによって相互に接続される。なお、ユーザ端末10は、図2に示された要素以外のハードウェア要素を有してもよい。
【0021】
プロセッサ101は、ユーザ端末10の種々の機能を実現する演算素子である。プロセッサ101は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、メモリコントローラ等の要素を含むSoC(System-on-a-Chip)であってよい。
【0022】
メモリ102は、RAM(Random Access Memory)、eMMC(embedded Multi Media Card)等の記憶媒体によって構成される。メモリ102は、ユーザ端末10における種々の処理を実行するのに用いられるプログラム及びデータを一時的又は恒久的に格納する要素である。上記プログラムは、ユーザ端末10の動作のための1つ以上の命令を含む。プロセッサ101は、メモリ102に記憶されたプログラムをメモリ102及び/又は不図示のシステムメモリに展開し実行することによって、ユーザ端末10の機能を実現する。
【0023】
入出力インタフェース103は、ユーザ端末10への操作を受け付けてプロセッサ101に供給すると共に、種々の情報をユーザに提示するインタフェースであって、例えば、タッチパネル、又はキーボード及びディスプレイである。
【0024】
通信インタフェース104は、インターネット通信を実現するための種々の信号処理を実行する回路であって、例えば、ネットワークインタフェースカード(NIC)である。
【0025】
図3は、実施形態に係る提案推薦装置30のハードウェア構成図である。図3に示すように、提案推薦装置30は、プロセッサ301とメモリ302と入出力インタフェース303と通信インタフェース304とを有する。提案推薦装置30に設けられる以上の要素は内部バスによって相互に接続される。なお、提案推薦装置30は、図3に示された要素以外のハードウェア要素を有してもよい。
【0026】
プロセッサ301は、提案推薦装置30の種々の機能を実現する演算素子である。プロセッサ301は、CPUであってよく、さらにGPU等の他のプロセッサを含んでもよい。
【0027】
メモリ302は、RAM、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の記憶媒体によって構成される。メモリ302は、提案推薦装置30における種々の処理を実行するのに用いられるプログラム及びデータを一時的又は恒久的に格納する要素である。上記プログラムは、提案推薦装置30の動作のための1つ以上の命令を含む。プロセッサ301は、メモリ302に記憶されたプログラムをメモリ302及び/又は不図示のシステムメモリに展開し実行することによって、提案推薦装置30の機能を実現する。
【0028】
入出力インタフェース303は、提案推薦装置30への操作を受け付けてプロセッサ301に供給すると共に、種々の情報をユーザに提示するインタフェースであって、例えば、キーボード及びディスプレイである。なお、提案推薦装置30が入出力インタフェース303を有さず、遠隔操作されてもよい。
【0029】
通信インタフェース304は、インターネット通信を実現するための種々の信号処理を実行する回路であって、例えば、ネットワークインタフェースカード(NIC)である。
【0030】
図4は、実施形態に係る提案推薦装置30のソフトウェア構成図である。図4に示すように、提案推薦装置30は、制御部310と記憶部320と通信部330とを有する。
【0031】
制御部310は、推薦エンジン32を含む種々の機能を実現するソフトウェア要素であって、前述されたプロセッサ301によって実現される。記憶部320は、営業報告データストア34を含む種々のデータ及びプログラムを記憶する要素であって、メモリ302によって実現される。
【0032】
なお、ユーザサーバ20も、図3及び図4を参照して上述した提案推薦装置30と同様のハードウェア構成及びソフトウェア構成を有してよい。その場合、ハードウェア構成及びソフトウェア構成によって、図1の営業支援機能22及びストレージ24が実現される。
【0033】
営業報告データストア34は、交渉内容及び/又は提案内容が自然言語で表現された交渉履歴テキストNtxと交渉履歴テキストNtxに関連付けられた交渉ステータスNstとを各々が含む複数の営業レコードSRを記録する。
【0034】
より詳細には、営業報告データストア34は、1以上のクライアントデータCdと、各クライアントデータに対応する1以上の案件テーマデータTdと、各案件テーマデータに対応する1以上の営業レコードSRと、を含んでよい。すなわち、クライアントデータCdに示されるクライアントと案件テーマデータTdとが1:n(n≧1)で対応し、案件テーマデータTdと営業レコードSRとが1対m(m≧1)で対応してよい。
【0035】
各クライアントデータCdは、クライアントの名称、クライアントの業種、クライアントの企業規模、及びクライアントの営業地域を少なくとも示すデータであってよい。クライアントデータCdが、上記以外の情報をさらに含んでもよい。
【0036】
各案件テーマデータTdは、クライアントに対する提案内容の属性に関するデータであってよい。案件テーマデータTdは、例えば、クライアント企業のブランド構築に関する「ブランディング」、クライアント企業の市場開発に関する「マーケティング」、クライアント企業における「商品開発」のような提案カテゴリに相当する。案件テーマデータTdは、対クライアント向けプロジェクトの内容を示す情報とも表現できる。
【0037】
以上のデータ構造から理解されるように、各クライアントについて複数の案件テーマが併存し得る。すなわち、業務上、1つのクライアントに対して複数の営業案件が並列的に進行し得る。
【0038】
また、1つの案件テーマ(営業案件)に対して、複数の営業レコードSRが存在し得る。すなわち、ある営業案件において複数の交渉ステータスNst(例えば、「接触」、「ヒアリング」、「相談」、「提案」、「成約」、「継続フォロー」、「解決」、「不成約」等)が存在し、交渉ステータスNstのそれぞれにおいて具体的な交渉履歴が存在する。
【0039】
推薦エンジン32は、新たに入力された営業レコードSRに対して、その営業レコードSRに含まれる交渉履歴テキストNtxへの適合度Fに対応する評価スコアEVに従って、営業報告データストア34に記録されている1以上の営業レコードSRを推薦レコードRRとして提示する。
【0040】
推薦レコードRRは、提案推薦装置30からユーザサーバ20を介してユーザ端末10に表示される(すなわち、ユーザ端末10のユーザに提示される)。上記した適合度Fは、例えば、交渉履歴テキストを処理して得られる課題についての類似度を示す。
【0041】
推薦エンジン32は、入力用の営業レコードSRとその入力用の営業レコードSRに対して出力されるべき1以上の推薦レコードRRとのレコードセットを教師データとして用いて教師あり学習がなされた学習済みモデルMを含んでよい。
【0042】
なお、学習済みモデルMは、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)による学習(自己教師あり学習)がなされたモデルであってよい。また、学習済みモデルMは、事前学習後にファインチューニングがなされたモデルであってよく、複数のファインチューニングがなされたモデルのうちから精度に従って選択された1つのモデル(例えば、最も精度の高いモデル)であるとさらに好適である。
【0043】
学習済みモデルMは、交渉ステータスNstごとに分類されたレコードセットを用いて学習されてよい。また、遷移関係にある交渉ステータスNstに相当するレコードセットを用いて学習されてよい。例えば、交渉ステータスNstが「相談」である営業レコードSRが入力であり、交渉ステータスNstが「提案」である営業レコードSRが出力であるレコードセットを用いて学習されてよい。
【0044】
推薦エンジン32は、新たに入力された営業レコードSRが含む交渉ステータスNstに対応した1以上の営業レコードSRを推薦レコードRRとして提示してよい。
【0045】
推薦エンジン32は、交渉履歴テキストNtxを処理する自然言語処理エンジンNを含んでよい。推薦エンジン32は、交渉履歴テキストNtxをベクトル化して得られるベクトルデータVdに基づいて評価スコアEVを算定してよい。
【0046】
推薦エンジン32に含まれる自然言語処理エンジンNは、形態素解析、構文解析、意味解析、全文検索、セマンティック処理、談話解析等の少なくともいずれかを含む1以上の自然言語処理を実行してよい。すなわち、上記した自然言語処理エンジンNは、深層学習モデルを用いた推論処理と異なる自然言語処理を実行してよい。
【0047】
なお、推薦エンジン32は、以上のように学習済みモデルM及び自然言語処理エンジンNを有してもよいし、学習済みモデルMのみを有してもよいし、自然言語処理エンジンNのみを有してもよい。
【0048】
図5は、実施形態に係る推薦レコードRRの提示のシーケンス図である。概略的には、ユーザによる交渉履歴テキストNtxの入力に対して、その入力に対応した推薦レコードRRが人工知能(AI)技術によって提案推薦装置30から提示される。
【0049】
ステップS510において、ユーザは、ユーザ端末10に対して交渉履歴テキストNtxを含む新たな営業レコードSRを入力する。なお、ユーザに入力される営業レコードSRは、交渉ステータスNstを含んでもよいし、含まなくてもよい。ユーザ端末10は、入力された営業レコードSRをユーザサーバ20に送信する。
【0050】
ステップS520において、ユーザサーバ20の営業支援機能22は、ユーザ端末10から営業レコードSRを受信してストレージ24に蓄積し、提案推薦装置30に送信する。
【0051】
ステップS530において、提案推薦装置30の推薦エンジン32は、ユーザサーバ20から営業レコードSRを受信して、営業報告データストア34に記録する。
【0052】
なお、営業レコードSRが交渉ステータスNstを含まない場合、推薦エンジン32が含む自然言語処理エンジンNは、営業レコードSRに含まれる交渉履歴テキストNtxに自然言語処理を実行することによって、交渉ステータスNstを取得し、営業報告データストア34に記録してよい。
【0053】
推薦エンジン32は、新たに入力された営業レコードSRに対して、その営業レコードSRに含まれる交渉履歴テキストNtxへの適合度Fに対応する評価スコアEVに従って、営業報告データストア34に記録されている1以上の営業レコードSRを推薦レコードRRとして、ユーザサーバ20に提示する。
【0054】
推薦エンジン32は、例えば、新たに入力された営業レコードSRの交渉履歴テキストNtxと、営業報告データストア34に記録されている各営業レコードSRの交渉履歴テキストNtxとのコサイン類似度を適合度Fとして算定してよい。推薦エンジン32は、適合度Fをそのまま評価スコアEVとしてよいし、適合度Fに他の評価基準による加点・減点を施すことによって評価スコアEVを取得してもよい。
【0055】
ステップS540において、ユーザサーバ20の営業支援機能22は、提案推薦装置30から受信した推薦レコードRRをユーザ端末10に送信する。提案推薦装置30から受信した推薦レコードRRがストレージ24に蓄積されてもよい。
【0056】
ステップS550において、ユーザ端末10は、ユーザサーバ20から受信した推薦レコードRRを、入出力インタフェース103を介してユーザに提示する。すなわち、ユーザ端末10は、入出力インタフェース103によって構成される画面に推薦レコードRRを表示させる。
【0057】
図6は、実施形態に係る表示画面SCの例を示す図である。ステップS510からS540の処理によって(特に、主として提案推薦装置30の推薦エンジン32によって)、ユーザ端末10に図6のような表示画面SCが表示される。
【0058】
図6に示すように、表示画面SCには、ステップS510においてユーザが入力した、自然言語による新たな交渉履歴テキストNtxが表示される。交渉履歴テキストNtxには、クライアントの課題が、図6に示すように明示的に示されてもよいし、暗示的に示されてもよい。表示画面SCにおいて、交渉履歴テキストNtxの課題部分が強調表示されると好適である。
【0059】
図6に示すように、表示画面SCにおいて、ステップS510にて入力された交渉履歴テキストNtxに対して、1以上の推薦レコードRRが対応付けられる。各推薦レコードRRには、推薦エンジン32による評価スコアEVの降順に基づくAI推薦順位と、交渉ステータスNstを示す交渉経過とが対応付けられてよい。
【0060】
表示画面SCにおいて、推薦レコードRR内の交渉履歴テキストNtxの提案部分が強調表示されると好適である。推薦エンジン32は、交渉履歴テキストNtxの提案部分を示す情報を、ユーザサーバ20を介してユーザ端末10に提供してよい。推薦レコードRR内の交渉履歴テキストNtxの提案部分は、入力された交渉履歴テキストNtxの課題部分に対応する内容を示す。
【0061】
なお、推薦エンジン32は、表示画面SCに表示すべき推薦レコードRRとして、互いの類似度が所定の閾値を上回る複数の交渉履歴テキストNtxを含む複数の営業レコードSRを1つに統合してよい。すなわち、推薦エンジン32は、類似する複数の交渉履歴テキストNtxを1つにまとめてよい。複数の交渉履歴テキストNtx間の類似度は、例えば、ベクトル化された交渉履歴テキストNtxのコサイン類似度であってよい。
【0062】
統合後の推薦レコードRRに含まれる交渉履歴テキストNtxは、統合対象である複数の営業レコードSRのうち最も高い評価スコアEVを有する営業レコードSRの交渉履歴テキストNtxであってよい。
【0063】
また、統合後の推薦レコードRRに含まれる交渉履歴テキストNtxは、統合対象である複数の営業レコードSRの交渉履歴テキストNtxを、推薦エンジン32の自然言語処理エンジンが統合した情報であってもよい。自然言語処理エンジンは、複数の交渉履歴テキストNtxを単に結合してもよいし、重複を排除した交渉履歴テキストNtxを自然言語処理によって新たに生成してもよい。
【0064】
また、推薦エンジン32は、ユーザ端末10のユーザ属性、すなわち、推薦レコードRRを提示すべきユーザの属性に基づいて、営業レコードSRを選択して表示してよい。すなわち、ユーザの属性によって表示画面SCに表示される内容が自動的にカスタマイズされてよい。
【0065】
例えば、ユーザの属性が「新任者」である場合には、比較的難易度の低い提案内容を含む営業レコードSRが推薦レコードRRとして提示される。また、ユーザの属性が「ベテラン」である場合には、比較的難易度の高い提案内容を含む営業レコードSRが推薦レコードRRとして提示される。ここで、提案内容の難易度は、定量的な値やランクとして営業レコードSRと紐付けられて営業報告データストア34に記録されていると好適である。
【0066】
他に、推薦エンジン32は、ユーザが担当するクライアントの競合クライアントに関する営業レコードSRを、推薦レコードRRに含めないようにしてもよい。以上の構成によれば、提案推薦装置30において企業内の機密管理が適切に実行される。なお、競合クライアントかどうかは、クライアントデータCdに競合クライアントの情報を含め、その情報を参照することで、競合クライアントの営業レコードSRを対象外にすることで処理可能となる。ここで、一方のクライアントデータCdに競合クライアントの情報を設定した場合には、競合クライアントのクライアントデータCdにも自動的に相互に設定される構成であってもよい。また、このように個別に競合設定する方法以外に、同じクライアントの業種の場合には競合とみなして、他業種のクライアントの営業レコードのみを対象として処理する構成であってもよい。
【0067】
なお、ユーザの属性は、ステップS510及びS520において、営業レコードSRと共にユーザ端末10から提案推薦装置30に送信されると好適である。他に、ステップS510及びS520において、営業レコードSRと共にユーザ端末10からユーザ識別子が提案推薦装置30に送信されてもよい。その場合、提案推薦装置30において、ユーザ識別子とユーザの属性との対応テーブルからユーザの属性が特定される。
【0068】
図7は、実施形態に係る表示画面SCの別の例を示す図である。図7の表示画面SCには、図6の表示画面SCと比較して、機能ボタンFBがさらに追加されている。図7に示すように、機能ボタンFBは、推薦レコードRRに含まれる1以上の営業レコードSRと共に、それぞれ表示画面SCに表示される。
【0069】
機能ボタンFBは、ユーザがユーザ端末10を操作することによって押下可能なソフトウェアボタンである。機能ボタンFBが押下されたことを示す情報は、ユーザ端末10からユーザサーバ20を介して提案推薦装置30に送信される。
【0070】
機能ボタンFBの具体例を以下に記載する。なお、2以上の異なる機能ボタンFBが、並列的に表示画面SCに表示されてもよい。
【0071】
機能ボタンFBは、いわゆる「いいね(like)ボタン」のような評価付与ボタンであってよい。ユーザは、評価付与ボタンを押下することによって、その評価付与ボタンに対応する営業レコードSR(推薦レコードRR)が有用であったとの意思を表すことができる。以上の構成は、入力者である他のユーザが営業レコードSRを入力することの動機付けとなる。
【0072】
営業報告データストア34には、各営業レコードSRと共に、その営業レコードSRに対して評価付与ボタンが押下された回数が記録されてよい。推薦エンジン32は、前述したステップS530における処理の際に、ユーザによって評価付与ボタンが押下された営業レコードSRに対応する評価スコアEVに加点してよい。
【0073】
また、推薦エンジン32は、評価付与ボタンが押下された回数に応じて、ユーザに営業レコードSRの閲覧権限を付与してよい。より具体的には、あるユーザについて、そのユーザが入力した複数の営業レコードSRに対して評価付与ボタンが押下された回数の合計が、所定の閾値を上回った場合に、そのユーザに対して営業レコードSR(推薦レコードRR)を閲覧する権限を付与してよい。以上の構成は、入力者である他のユーザが営業レコードSRを入力することの動機付けとなる。
【0074】
また、機能ボタンFBは、詳細表示ボタンであってよい。推薦エンジン32は、ユーザによって詳細表示ボタンが押下された営業レコードSRに対応する詳細情報をユーザに提示してよい。すなわち、推薦エンジン32は、案件単位(プロジェクト単位)の情報をユーザに提示してよい。
【0075】
詳細情報は、例えば、対応する営業レコードSRの案件テーマデータTdに対応する全ての営業レコードSRを時系列順に並べたデータであってもよく、対応する営業レコードSRに関連付けて記録されている提案書データであってもよい。前述したステップS530において、提案書データが関連付けられている営業レコードSRの評価スコアEVが加点されてもよい。
【0076】
また、機能ボタンFBは、連絡ボタンであってもよい。推薦エンジン32は、ユーザによって連絡ボタンが押下された営業レコードSRを入力した他のユーザの連絡先(メールアドレス等)をユーザに提示してよい。他に、推薦エンジン32は、ユーザによって連絡ボタンが押下された営業レコードSRを入力した他のユーザに対して、ボタンを押下したユーザに連絡するよう依頼する情報を他のユーザに送信してもよい。
【0077】
以上のように、本実施形態においては、ユーザによる交渉履歴テキストNtxの入力に対して、その入力に対応した推薦レコードRRが人工知能(AI)技術によって提案推薦装置30から提示される。
【0078】
以上の構成によれば、適切な交渉履歴テキストNtxを含む営業レコードSRを推薦レコードRRとしてユーザに提示することが可能である。
【0079】
3. その他の実施形態
3.1. 変形例
以上、本発明を実施するための形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示に過ぎず、種々の変形が可能であることは当然に理解される。上記実施形態において使用される単語、連語等の表現は例示に過ぎず、実質的に同一の又は類似する表現に置換され得る。
【0080】
上記実施形態では、営業レコードSR単位で交渉ステータスNstが設定されている。それに加えて、案件テーマデータTd単位でのステータス(提案状況)が設定されてもよい。
【0081】
すなわち、営業報告データストア34において、各案件テーマデータTdは、交渉中、失注、及び成約を含む提案状況のいずれかを示す提案状況データと関連付けられてよい。推薦エンジン32は、成約した案件テーマデータTdに対応する営業レコードSRの中から推薦レコードRRを提示してよい。
【0082】
以上の構成によれば、推薦エンジン32は、成約した案件テーマデータTdに対応する営業レコードSRを選別してユーザに提示することができる。
【0083】
上記実施形態では、新たな交渉履歴テキストNtxが入力されたときに評価スコアEVが算定され推薦レコードRRが提示される。それに加えて、既に記録されているある営業レコードSRと、それより後に記録された営業レコードSRとの関係において、同様の処理がなされてよい。
【0084】
すなわち、推薦エンジン32は、営業報告データストア34内のある1つの営業レコードSRについて、その1つの営業レコードSRより後に入力された営業レコードSRの評価スコアEVを算定してよい。算定された評価スコアEVが所定の閾値Thを上回る場合、推薦エンジン32は、その評価スコアEVに係る営業レコードSRを後発的推薦レコードとして提示してよい。
【0085】
以上の構成によれば、営業レコードSRを新たに入力した時点には存在していなかった営業レコードSRについても、ユーザに推薦レコードRRとして提示することが可能になる。
【0086】
ユーザへの推薦レコードRRの提示手法として、後発的に入力された営業レコードSRとの間で評価スコアEVを算定した時点で提案推薦装置30からユーザ端末10に動的にプッシュ通知を行ってもよい。以上のプッシュ通知は、ある営業レコードSRが成約ステータスに至るまで継続されると好適である。他に、計算負荷が低い夜間帯等の時間にバッチ処理で複数の営業レコードSR間の評価スコアEVを総当りで算定し、メール等の非リアルタイム手段でユーザ端末10に通知してもよい。
【0087】
クライアントデータCd、案件テーマデータTd又は営業レコードSR別に機密設定した場合に、指定されたユーザ以外は参照できないようにしてもよい。この場合、クライアントデータCdが機密設定されたときには対応する案件テーマデータTd及び営業レコードSRが参照不可であり、案件テーマデータTdが機密設定されたときには対応する営業レコードSRが参照不可としてもよい。ここで、参照不可とは、ナレッジ抽出処理の対象外としてもよいし、又は、ナレッジ抽出処理の対象として取り扱ってよいものの、表示する場合には形式情報のみを参照可能としてそれ以外を参照不可とする動作であってもよい。また、形式情報には対象データを入力等したユーザの識別情報も含めることもでき、機密情報でも参照したい場合には、そのユーザの識別情報を用いた対象ユーザに連絡して参照権限を付与して貰うオペレーションとしてもよい。
【0088】
上記実施形態では、主としてユーザが営業担当者である例を想定している。しかしながら、本社管理部門の担当者(本社管理担当者)が営業レコードSRを入力する構成も想定される。その場合、推薦エンジン32は、営業レコードSRを入力したユーザが本社管理担当者である場合に、評価スコアEVに加点してもよい。より一般的には、推薦エンジン32は、営業レコードSRを入力したユーザの属性に応じて、その営業レコードSRに関する評価スコアEVを加点してよい。
【0089】
上記実施形態に記載された装置が提供する手段および/または機能は、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェアおよびそれを実行するコンピュータ、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、いずれかの上記装置がハードウェアである電子回路によって提供される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって提供することができる。
【0090】
上記実施形態に記載された装置は、非遷移的実体的記録媒体(non-transitory tangible storage medium)に格納されたプログラムを実行する。このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。
【0091】
3.2. 付記
上記実施形態及び変形例の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下の付記の内容には限定されない。以下では、複数の付記に従属する付記に対して、複数の付記に従属する付記が従属するという関係性が表現される。以下に表現される付記の従属関係の全てが上記実施形態に含まれる。
【0092】
(付記1)
交渉内容及び/又は提案内容が自然言語で表現された交渉履歴テキストと前記交渉履歴テキストに関連付けられた交渉ステータスとを各々が含む複数の営業レコードを記録する営業報告データストアと、
新たに入力された営業レコードに対して、当該営業レコードに含まれる交渉履歴テキストへの適合度に対応する評価スコアに従って、前記営業報告データストアに記録されている1以上の営業レコードを推薦レコードとして提示する推薦エンジンと、を含む
提案推薦装置。
【0093】
(付記2)
前記営業報告データストアは、1以上のクライアントデータと、各クライアントデータに対応する1以上の案件テーマデータと、各案件テーマデータに対応する1以上の営業レコードと、を含み、
各クライアントデータは、クライアントの名称に加え、前記クライアントの業種、前記クライアントの企業規模及び前記クライアントの営業地域のいずれか一つを少なくとも示すデータであり、
各案件テーマデータは、前記クライアントに対する提案内容の属性に関するデータであり、
前記推薦エンジンは、入力用の営業レコードと当該入力用の営業レコードに対して出力されるべき1以上の推薦レコードとのレコードセットを教師データとして用いて教師あり学習がなされた学習済みモデルを含む
付記1に記載の提案推薦装置。
【0094】
(付記3)
前記学習済みモデルは、交渉ステータスごとに分類された前記レコードセットを用いて学習されており、
前記推薦エンジンは、新たに入力された前記営業レコードが含む交渉ステータスに対応した1以上の営業レコードを前記推薦レコードとして提示する
付記2に記載の提案推薦装置。
【0095】
(付記4)
前記推薦エンジンは、
前記学習済みモデルと、前記交渉履歴テキストを処理する自然言語処理エンジンと、を含み、
前記交渉履歴テキストをベクトル化して得られるベクトルデータに基づいて前記評価スコアを算定し、
前記適合度は、前記交渉履歴テキストを処理して得られる課題についての類似度を示す
付記2に記載の提案推薦装置。
【0096】
(付記5)
前記営業報告データストアにおいて、各案件テーマデータは、交渉中、失注、及び成約を含む提案状況のいずれかを示す提案状況データと関連付けられ、
前記推薦エンジンは、成約した案件テーマデータに対応する営業レコードの中から前記推薦レコードを提示する
付記2に記載の提案推薦装置。
【0097】
(付記6)
前記推薦エンジンは、
前記営業報告データストア内のある1つの営業レコードについて、当該1つの営業レコードより後に入力された営業レコードの評価スコアを算定し、
前記評価スコアが所定の閾値を上回る場合、当該評価スコアに係る前記営業レコードを後発的推薦レコードとして提示する
付記2に記載の提案推薦装置。
【0098】
(付記7)
前記推薦エンジンは、前記ある1つの営業レコードの交渉ステータスが成約に至るまで、前記後発的推薦レコードの提示を継続する
付記6に記載の提案推薦装置。
【0099】
(付記8)
前記推薦エンジンは、互いの類似度が所定の閾値を上回る複数の交渉履歴テキストを含む複数の営業レコードを1つに統合して前記推薦レコードとして提示する
付記1から付記7のいずれか1項に記載の提案推薦装置。
【0100】
(付記9)
前記推薦エンジンは、前記推薦レコードを提示すべきユーザの属性に基づいて営業レコードを選択して表示する
付記1から付記8のいずれか1項に記載の提案推薦装置。
【0101】
(付記10)
前記推薦レコードに含まれる前記1以上の営業レコードは、それぞれ、評価付与ボタンと共に画面に表示され、
前記推薦エンジンは、ユーザによって評価付与ボタンが押下された営業レコードに対応する評価スコアに加点する
付記1から付記9のいずれか1項に記載の提案推薦装置。
【0102】
(付記11)
前記推薦エンジンは、前記評価付与ボタンが押下された回数に応じて、ユーザに営業レコードの閲覧権限を付与する
付記10に記載の提案推薦装置。
【0103】
(付記12)
前記推薦レコードに含まれる前記1以上の営業レコードは、それぞれ、詳細表示ボタンと共に画面に表示され、
前記推薦エンジンは、ユーザによって前記詳細表示ボタンが押下された営業レコードに対応する詳細情報を前記ユーザに提示する
付記1から付記11のいずれか1項に記載の提案推薦装置。
【0104】
(付記13)
前記推薦エンジンは、前記営業レコードを入力したユーザの属性に応じて、当該営業レコードに関する前記評価スコアを加点する
付記1から付記12のいずれか1項に記載の提案推薦装置。
【0105】
(付記14)
交渉内容及び/又は提案内容が自然言語で表現された交渉履歴テキストと前記交渉履歴テキストに関連付けられた交渉ステータスとを各々が含む複数の営業レコードを記録する営業報告データストアを含む提案推薦装置において、
新たに入力された営業レコードに対して、当該営業レコードに含まれる交渉履歴テキストへの適合度に対応する評価スコアに従って、前記営業報告データストアに記録されている1以上の営業レコードを推薦レコードとして提示する
方法。
【0106】
(付記15)
交渉内容及び/又は提案内容が自然言語で表現された交渉履歴テキストと前記交渉履歴テキストに関連付けられた交渉ステータスとを各々が含む複数の営業レコードを記録する営業報告データストアを含む提案推薦装置に、
新たに入力された営業レコードに対して、当該営業レコードに含まれる交渉履歴テキストへの適合度に対応する評価スコアに従って、前記営業報告データストアに記録されている1以上の営業レコードを推薦レコードとして提示させる
プログラム。
【0107】
(付記16)
交渉内容及び/又は提案内容が自然言語で表現された交渉履歴テキストと前記交渉履歴テキストに関連付けられた交渉ステータスとを各々が含む複数の営業レコードを記録する営業報告データストアを含む提案推薦装置に、
新たに入力された営業レコードに対して、当該営業レコードに含まれる交渉履歴テキストへの適合度に対応する評価スコアに従って、前記営業報告データストアに記録されている1以上の営業レコードを推薦レコードとして提示させる
プログラムを記録した非遷移的実体的記録媒体。
【符号の説明】
【0108】
10 ユーザ端末
20 ユーザサーバ
22 営業支援機能
24 ストレージ
30 提案推薦装置
32 推薦エンジン
34 営業報告データストア

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7