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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107847
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】聴衆反応表示システム
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/04 20220101AFI20240802BHJP
   H04N 21/435 20110101ALI20240802BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20240802BHJP
   H04L 67/563 20220101ALI20240802BHJP
   H04L 67/141 20220101ALI20240802BHJP
【FI】
H04L51/04
H04N21/435
H04N21/431
H04L67/563
H04L67/141
【審査請求】未請求
【請求項の数】34
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023011989
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】521455486
【氏名又は名称】株式会社AIdeaLab
(74)【代理人】
【識別番号】100092956
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 栄男
(74)【代理人】
【識別番号】100101018
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 正
(72)【発明者】
【氏名】冨平 準喜
(72)【発明者】
【氏名】潘 秋実
(72)【発明者】
【氏名】吉川 千里
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA06
5C164MA06S
5C164SB08S
5C164SC11S
5C164UB10P
5C164UB88P
5C164YA11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】効率よくコメントを付加することのできる聴衆反応表示システム、サーバ、端末、及びプログラムを提供する。
【解決手段】聴衆反応表示システムにおいて、発表のために発表内容を出力する端末装置である発表者端末装置Pは、発表を特定するための特定情報を出力する。聴衆端末装置Fは、取得した特定情報と、発表内容を見た聴衆により入力された発表内容に対する反応情報とを関連づけて、サーバ装置Sに送信する。サーバ装置Sは、聴衆端末装置Fから特定情報に関連づけられた反応情報を受信し、特定情報に基づいて発表者端末装置Pを特定し、当該発表者端末装置Pに対して反応情報を送信する。発表者端末装置Pは、発表内容に、受信した反応情報を重畳し、重畳画面として出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発表を行うための発表者端末装置と、発表を見る聴衆が使用する聴衆端末装置と、前記発表者端末装置、前記聴衆端末装置と通信可能なサーバ装置とを備えた聴衆反応表示システムであって、
前記聴衆端末装置は、
前記発表者端末装置が出力した前記発表を特定するための特定情報を取得する特定情報取得手段と、
前記発表者端末装置が出力した重畳画面を見た聴衆が入力した反応情報を取得する反応情報取得手段と、
前記特定情報に関連づけて、取得した反応情報をサーバ装置に送信する反応情報送信手段とを備え、
前記サーバ装置は、
前記聴衆端末装置から特定情報に関連づけられた反応情報を受信するサーバ反応情報受信手段と、
前記特定情報に基づいて発表者端末装置を特定し、受信した反応情報を発表者端末装置に送信するサーバ反応情報送信手段と備え、
前記発表者端末装置は、
聴衆端末装置が受信できるように、前記特定情報を出力する特定情報出力手段と、
前記サーバ装置から反応情報を受信する反応情報受信手段と、
発表内容に前記反応情報を重畳して重畳画面を生成し、前記聴衆に提示するために出力する重畳制御手段と、
を備えた聴衆反応表示システム。
【請求項2】
発表者端末装置の出力した重畳画面を見た聴衆が聴衆端末装置に入力した反応情報に、前記聴衆端末装置が前記発表者端末装置から取得した発表を特定する特定情報を関連づけた反応情報を、前記聴衆端末装置から受信するサーバ反応情報受信手段と、
前記発表者端末装置において発表内容に前記反応情報を重畳することができるように、前記特定情報に基づいて前記発表者端末装置を特定し、受信した反応情報を前記発表者端末装置に送信するサーバ反応情報送信手段と、
を備えたサーバ装置。
【請求項3】
発表者端末装置が出力した発表を特定する特定情報を取得する聴衆端末特定情報取得手段と、
前記発表者端末装置の出力した重畳画面を見た聴衆が入力した反応情報を取得する聴衆端末反応情報取得手段と、
サーバ装置が前記特定情報に基づいて前記反応情報を送信すべき前記発表者端末装置を特定できるように、さらに前記反応情報を取得した前記発表者端末装置が発表内容に前記反応情報を重畳することができるように、前記特定情報と関連づけて取得した前記反応情報をサーバ装置に送信する聴衆端末送信手段と、
を備えた聴衆端末装置。
【請求項4】
聴衆端末装置をコンピュータによって実現するための聴衆端末プログラムであって、コンピュータを、
発表者端末装置が出力した発表を特定する特定情報を取得する聴衆端末特定情報取得手段と、
前記発表者端末装置の出力した重畳画面を見た聴衆が入力した反応情報を取得する聴衆端末反応情報取得手段と、
サーバ装置が前記特定情報に基づいて前記反応情報を送信すべき前記発表者端末装置を特定できるように、さらに前記反応情報を取得した前記発表者端末装置が発表内容に前記反応情報を重畳することができるように、前記特定情報と関連づけて取得した前記反応情報をサーバ装置に送信する聴衆端末送信手段として機能させるための聴衆端末プログラム。
【請求項5】
聴衆端末装置が受信できるように、発表を特定するための特定情報を出力する発表者端末特定情報出力手段と、
発表者端末装置の出力した重畳画面を見た聴衆が聴衆端末装置に入力しサーバ装置に送信された反応情報をサーバ装置から受信する反応情報受信手段と、
発表内容に前記反応情報を重畳して重畳画面を生成し、前記聴衆に提示するため出力する重畳制御手段と、
を備えた発表者端末装置。
【請求項6】
発表者端末装置をコンピュータによって実現するための発表者端末プログラムであって、コンピュータを、
聴衆端末装置が受信できるように、発表を特定するための特定情報を出力する発表者端末特定情報出力手段と、
発表者端末装置の出力した重畳画面を見た聴衆が聴衆端末装置に入力しサーバ装置に送信された反応情報をサーバ装置から受信する反応情報受信手段と。、
発表内容に前記反応情報を重畳して重畳画面を生成し、前記聴衆に提示するため出力する重畳制御手段として機能させるための発表者端末プログラム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかのシステム、装置またはプログラムにおいて、
前記発表者端末装置は、前記重畳画面を発表者スクリーンに表示するための発表者表示部を備えていることを特徴とするシステム、装置またはプログラム。
【請求項8】
請求項6のシステム、装置またはプログラムにおいて、
前記特定情報出力手段は、前記重畳画面を表示するための前記発表者スクリーンに前記特定情報を画像として表示し、
前記特定情報取得手段は、前記発表者スクリーンに表示された前記特定情報の画像を撮像部によって撮像した撮像画像に基づいて前記特定情報を取得すること、
を特徴とするシステム、装置またはプログラム。
【請求項9】
請求項1~6のいずれかのシステム、装置またはプログラムにおいて、
前記発表者端末装置は、前記重畳画面を共有サーバ装置を介して、聴衆が重畳画面を見るための聴衆表示端末装置に送信し、重畳画面を聴衆表示端末装置に表示させることを特徴とするシステム、装置またはプログラム。
【請求項10】
請求項9のシステム、装置またはプログラムにおいて、
前記サーバ装置および前記共有サーバ装置は、一つの装置として構築されていることを特徴とするシステム、装置またはプログラム。
【請求項11】
請求項9のシステム、装置またはプログラムにおいて、
前記特定情報出力手段は、前記共有サーバ装置を介して、前記聴衆表示端末装置に前記特定情報を画像として送信して表示させ、
前記特定情報取得手段は、前記聴衆表示端末装置に表示された前記特定情報の画像を撮像部によって撮像した撮像画像に基づいて前記特定情報を取得すること、
を特徴とするシステム、装置またはプログラム。
【請求項12】
請求項1~6のいずれかのシステム、装置またはプログラムにおいて、
前記聴衆端末装置は、
前記反応情報に前記特定情報を付けてサーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、
前記反応情報に付された前記特定情報に基づいて、両者の関連を得ることを特徴とするシステム、装置またはプログラム。
【請求項13】
請求項1~6のいずれかのシステム、装置またはプログラムにおいて、
前記聴衆端末装置は、
前記サーバ装置とのセッションを開始する際に前記特定情報を前記サーバ装置に送信し、
前記セッションにおいて前記反応情報を送信し、
前記サーバ装置は、
前記特定情報を前記セッションに関連づけて記録し、
前記セッションにおいて受信した前記反応情報を前記特定情報と関連づけることを特徴とするシステム、装置またはプログラム。
【請求項14】
請求項1~6のいずれかのシステム、装置またはプログラムにおいて、
前記反応情報は、重畳画面において、発表内容上を移動するように表示されることを特徴とするシステム、装置またはプログラム。
【請求項15】
請求項1~6のいずれかのシステム、装置またはプログラムにおいて、
複数の聴衆からの前記反応情報が、前記サーバ装置または前記発表者端末装置において集計処理され、集計反応情報として重畳画面に表示されることを特徴とするシステム、装置またはプログラム。
【請求項16】
発表内容出力装置から発表内容を取得する発表内容取得手段と、
聴衆端末装置が受信できるように、発表を特定するための特定情報を出力する発表者端末特定情報出力手段と、
重畳画面を見た聴衆が聴衆端末装置に入力しサーバ装置に送信された反応情報をサーバ装置から受信する反応情報受信手段と。、
前記発表内容に前記反応情報を重畳して重畳画面を生成する重畳制御手段と、
前記重畳画面を表示部に出力する重畳画面出力手段と、
を備えた反応情報付加装置。
【請求項17】
反応情報付加装置をコンピュータにょって実現するための反応情報付加プログラムであって、コンピュータを、
発表内容出力装置から発表内容を取得する発表内容取得手段と、
聴衆端末装置が受信できるように、発表を特定するための特定情報を出力する発表者端末特定情報出力手段と、
重畳画面を見た聴衆が聴衆端末装置に入力しサーバ装置に送信された反応情報をサーバ装置から受信する反応情報受信手段と、
前記発表内容に前記反応情報を重畳して重畳画面を生成する重畳制御手段と、
前記重畳画面を表示部に出力する重畳画面出力手段として機能させるための反応情報付加プログラム。
【請求項18】
請求項16の装置またはプログラムにおいて、
前記特定情報は、予め反応情報付加装置に記録されていること、または反応情報付加装置においてランダムに生成されることを特徴とする装置またはプログラム。
【請求項19】
発表を行うための発表者端末装置と、発表を見る聴衆が使用する聴衆表示端末装置および聴衆端末装置と、前記発表者端末装置、前記聴衆表示端末装置、前記聴衆端末装置と通信可能なサーバ装置とを備えた聴衆反応表示システムであって、
前記聴衆端末装置は、
前記発表者端末装置が出力した前記発表を特定する特定情報を取得する特定情報取得手段と、
前記聴衆表示端末装置に表示された重畳画面を見た聴衆が入力した反応情報を取得する反応情報取得手段と、
前記特定情報に関連づけて、取得した反応情報をサーバ装置に送信する反応情報送信手段とを備え
前記サーバ装置は、
前記聴衆端末装置から特定情報が関連づけられた反応情報を受信するサーバ反応情報受信手段と、
前記発表者端末装置から前記特定情報が関連づけられた発表内容を受信するサーバ発表内容受信手段と、
前記特定情報に基づいて発表内容を特定し、当該発表内容に対して反応情報を重畳した重畳画面を生成する重畳手段と、
前記重畳画面を前記聴衆表示端末装置に送信するサーバ送信手段とを備え、
前記発表者端末装置は、
聴衆端末装置が受信できるように、前記発表を特定するための特定情報を出力する特定情報出力手段と、
前記特定情報に関連づけて、発表内容をサーバ装置に送信する発表内容送信手段と、
を備えた聴衆反応表示システム。
【請求項20】
発表者端末装置の出力した重畳画面を見た聴衆が、聴衆端末装置に入力した反応情報に、前記聴衆端末装置が前記発表者端末装置から取得した発表を特定する特定情報を関連づけた反応情報を、前記聴衆端末装置から受信するサーバ反応情報受信手段と、
前記発表者端末装置から前記特定情報が関連づけられた発表内容を受信するサーバ発表内容受信手段と、
前記特定情報に基づいて対応する発表内容および反応情報を特定し、当該発表内容に対して当該反応情報を重畳した重畳画面を生成する重畳手段と、
前記重畳画面を前記聴衆表示端末装置に送信するサーバ送信手段と、
を備えたサーバ装置。
【請求項21】
前記発表者端末装置が出力した前記発表を特定する特定情報を取得する特定情報取得手段と、
前記聴衆表示端末装置に表示された重畳画面を見た聴衆が入力した反応情報を取得する反応情報取得手段と、
サーバ装置が前記特定情報に基づいて前記反応情報を重畳すべき発表内容を特定できるように、前記特定情報と関連づけて取得した前記反応情報をサーバ装置に送信する反応情報送信手段と、
を備えた聴衆端末装置。
【請求項22】
聴衆端末装置をコンピュータによって実現するための聴衆端末プログラムであって、コンピュータを、
前記発表者端末装置が出力した前記発表を特定する特定情報を取得する特定情報取得手段と、
前記聴衆表示端末装置に表示された重畳画面を見た聴衆が入力した反応情報を取得する反応情報取得手段と、
サーバ装置が前記特定情報に基づいて前記反応情報を重畳すべき発表内容を特定できるように、前記特定情報と関連づけて取得した前記反応情報をサーバ装置に送信する反応情報送信手段として機能させるための聴衆端末プログラム。
【請求項23】
聴衆端末装置が受信できるように、前記発表を特定するための特定情報を出力する特定情報出力手段と、
前記特定情報を取得した聴衆端末装置から、当該特定情報に関連づけられた反応情報を取得したサーバ装置が、当該反応情報を発表内容に重畳できるように、前記特定情報に関連づけて、発表内容をサーバ装置に送信する発表内容送信手段と、
を備えた発表者端末装置。
【請求項24】
発表者端末装置をコンピュータによって実現するための発表者端末プログラムであって、コンピュータを、
聴衆端末装置が受信できるように、前記発表を特定するための特定情報を出力する特定情報出力手段と、
前記特定情報を取得した聴衆端末装置から、当該特定情報に関連づけられた反応情報を取得したサーバ装置が、当該反応情報を発表内容に重畳できるように、前記特定情報に関連づけて、発表内容をサーバ装置に送信する発表内容送信手段として機能させるための発表者端末プログラム。
【請求項25】
発表を行うための発表者端末装置と、発表を見る聴衆が使用する聴衆表示端末装置および聴衆端末装置と、前記発表者端末装置、前記聴衆表示端末装置、前記聴衆端末装置と通信可能なサーバ装置とを備えた聴衆反応表示システムであって、
前記聴衆表示端末装置は、
前記サーバ装置が出力した発表内容、反応情報を受信する発表内容受信手段と、
前記発表内容に前記反応情報を重畳して重畳画面を生成する重畳手段と、
前記重畳画面を聴衆表示部に表示する表示手段とを備え、
前記聴衆端末装置は、
前記発表者端末装置が出力した前記発表を特定する特定情報を取得する特定情報取得手段と、
入力された反応情報を取得する反応情報取得手段と、
前記特定情報に関連づけて、取得した反応情報をサーバ装置に送信する反応情報送信手段とを備え
前記サーバ装置は、
前記聴衆端末装置から特定情報に関連づけられた反応情報を受信するサーバ反応情報受信手段と、
前記発表者端末装置から特定情報に関連づけられた発表内容を受信するサーバ発表内容受信手段と、
前記特定情報に基づいて前記発表内容と前記反応情報とを関連づけて、前記聴衆表示端末装置に送信するサーバ送信手段とを備え、
前記発表者端末装置は、
聴衆端末装置が受信できるように、前記発表を特定するための特定情報を出力する特定情報出力手段と、
前記特定情報に関連づけて、発表内容をサーバ装置に送信する発表内容送信手段と、
を備えた聴衆反応表示システム。
【請求項26】
発表者端末装置の出力した重畳画面を見た聴衆が、聴衆端末装置に入力した反応情報に、前記聴衆端末装置が前記発表者端末装置から取得した発表を特定する特定情報を関連づけた反応情報を、前記聴衆端末装置から受信するサーバ反応情報受信手段と、
前記発表者端末装置から前記特定情報が関連づけられた発表内容を受信するサーバ発表内容受信手段と、
前記特定情報に基づいて前記発表内容と前記反応情報とを関連づけて、前記聴衆表示端末装置に送信するサーバ送信手段と、
を備えたサーバ装置。
【請求項27】
発表者端末装置が出力した発表を特定する特定情報を取得する聴衆端末特定情報取得手段と、
前記発表者端末装置の出力した重畳画面を見た聴衆が入力した反応情報を取得する聴衆端末反応情報取得手段と、
サーバ装置が前記特定情報に基づいて前記反応情報を発表内容に対応付けることができるように、前記特定情報と関連づけて、取得した前記反応情報をサーバ装置に送信する反応情報送信手段と、
を備えた聴衆端末装置。
【請求項28】
聴衆端末装置をコンピュータによって実現するための聴衆端末プログラムであって、コンピュータを、
発表者端末装置が出力した発表を特定する特定情報を取得する聴衆端末特定情報取得手段と、
前記発表者端末装置の出力した重畳画面を見た聴衆が入力した反応情報を取得する聴衆端末反応情報取得手段と、
サーバ装置が前記特定情報に基づいて前記反応情報を発表内容に対応付けることができるように、前記特定情報と関連づけて、取得した前記反応情報をサーバ装置に送信する反応情報送信手段として機能させるための聴衆端末プログラム。
【請求項29】
発表者端末装置から特定情報に関連づけて発表内容を受信し、当該発表者端末装置から取得した前記特定情報に関連づけて、聴衆の前記発表内容に対する反応情報を受信した前記サーバ装置が出力した前記発表内容、前記反応情報を受信する発表内容受信手段と、
前記発表内容に前記反応情報を重畳して重畳画面を生成する重畳手段と、
前記重畳画面を聴衆表示部に表示する表示手段と、
を備えた聴衆表示端末装置。
【請求項30】
聴衆表示端末装置をコンピュータによって実現するための聴衆表示端末プログラムであって、コンピュータを、
発表者端末装置から特定情報に関連づけて発表内容を受信し、当該発表者端末装置から取得した前記特定情報に関連づけて、聴衆の前記発表内容に対する反応情報を受信した前記サーバ装置が出力した前記発表内容、前記反応情報を受信する発表内容受信手段と、
前記発表内容に前記反応情報を重畳して重畳画面を生成する重畳手段と、
前記重畳画面を聴衆表示部に表示する表示手段として機能させるための聴衆表示端末プログラム。
【請求項31】
聴衆端末装置が受信できるように、前記発表を特定するための特定情報を出力する特定情報出力手段と、
前記特定情報を取得した聴衆端末装置から、当該特定情報に関連づけられた反応情報を取得したサーバ装置が、当該反応情報を発表内容に対応付けることができるように、前記特定情報に関連づけて、発表内容をサーバ装置に送信する発表内容送信手段と、
を備えた発表者端末装置。
【請求項32】
発表者端末装置をコンピュータによって実現するための発表者端末プログラムであって、コンピュータを、
聴衆端末装置が受信できるように、前記発表を特定するための特定情報を出力する特定情報出力手段と、
前記特定情報を取得した聴衆端末装置から、当該特定情報に関連づけられた反応情報を取得したサーバ装置が、当該反応情報を発表内容に対応付けることができるように、前記特定情報に関連づけて、発表内容をサーバ装置に送信する発表内容送信手段として機能させるための発表者端末プログラム。
【請求項33】
請求項25~32のいずれかのシステム、装置またはプログラムにおいて、
前記サーバ装置は、前記聴衆端末装置からコメントを受信して前記聴衆表示端末装置に送信するコメントサーバ装置と、前記発表者端末装置から発表内容を受信して前記聴衆表示端末装置に送信する共有サーバ装置とを備えていることを特徴とするシステム、装置またはプログラム。
【請求項34】
請求項1~6、16、17、19~32のいずれかのシステム、装置またはプログラムにおいて、
前記発表内容に重畳される前記反応情報は、前記聴衆端末において反応情報が入力された際に、発表者に対する投げ銭を行っているか否かによって、表示形態を変えることを特徴とするシステム、装置またはプログラム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、発表内容に対して聴衆がコメントなどの反応を入力して表示することのできるシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
インターネット上のサーバ装置を介して、聴衆の端末装置に動画などを送信するシステムが用いられている。また、このような動画配信システムにおいて、聴衆が端末装置からコメントを入力して表示できるようにしたシステムも用いられている。
【0003】
図30に、特許文献1に開示された動画配信システムの構成を示す。動画を投稿する投稿者は、投稿者端末装置100から、動画サーバ装置102に対して動画を送信する((1)参照)。動画サーバ装置102は、聴衆端末装置106の求めに応じて((2)参照)、この動画を複数の聴衆端末装置106に送信する((3)参照)。これにより、各聴衆は、聴衆端末装置106によって動画を見ることができる。
【0004】
なお、動画サーバ装置102は、動画送信の際にコメント入力欄を付して送信する。したがって、聴衆は視聴している動画に対するコメントを聴衆端末装置106に入力することができる((5)参照)。入力されたコメントは、視聴している動画の動画IDが付されて、コメントサーバ装置104に送信される((6)参照)。
【0005】
コメントサーバ装置104は、当該動画IDによって特定される動画を視聴している各聴衆端末装置106にコメントを送信する((3)参照)。各聴衆端末装置106は、動画にコメント101を付加して表示する((4)参照)。
【0006】
したがって、コメントが付された動画を各聴衆端末装置106に配信することができる。なお、聴衆がコメントを付した時点に見ていた動画と、当該コメントが付されて各聴衆端末装置106に配信される動画との間には、わずかなタイムラグが生じるが、実用上は違和感なく使用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2022-122955
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の従来技術によるコメントの表示は、オンラインによる配信を前提としたものであり、学会などのように、聴衆を集めて前方のスライドに発表内容を表示する場合に、これにコメントを付加するような場合を想定していなかった。
【0009】
仮に、上記の従来技術を学会などの場合に適用しようとすると、前方のスライドに表示している発表内容と同じ内容を、各聴衆端末装置106に配信しなければならず無駄であった。
【0010】
また、オンラインによる配信においても、発表内容画面にコメント入力欄を設けなければならず、聴衆端末装置106において発表内容の表示処理とコメントに関する処理との双方を行う必要があり、処理負担が大きかった。
【0011】
この発明は、上記のような問題点を解決して、効率よくコメントを付加することのできるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明の独立して適用可能な特徴を以下に列挙する。
【0013】
(1)~(6)この発明に係る聴衆反応表示システムは、発表を行うための発表者端末装置と、発表を見る聴衆が使用する聴衆端末装置と、前記発表者端末装置、前記聴衆端末装置と通信可能なサーバ装置とを備えた聴衆反応表示システムであって、
前記聴衆端末装置は、前記発表者端末装置が出力した前記発表を特定するための特定情報を取得する特定情報取得手段と、前記発表者端末装置が出力した重畳画面を見た聴衆が入力した反応情報を取得する反応情報取得手段と、前記特定情報に関連づけて、取得した反応情報をサーバ装置に送信する反応情報送信手段とを備え、
前記サーバ装置は、前記聴衆端末装置から特定情報に関連づけられた反応情報を受信するサーバ反応情報受信手段と、前記特定情報に基づいて発表者端末装置を特定し、受信した反応情報を発表者端末装置に送信するサーバ反応情報送信手段とを備え、
前記発表者端末装置は、聴衆端末装置が受信できるように、前記特定情報を出力する特定情報出力手段と、前記サーバ装置から反応情報を受信する反応情報受信手段と、発表内容に前記反応情報を重畳して重畳画面を生成し、前記聴衆に提示するために出力する重畳制御手段とを備えている。
【0014】
発表者端末装置から聴衆端末装置に特定情報を伝達し、聴衆端末装置がこの特定情報に関連づけて反応情報をサーバ装置に送信し、当該特定情報に基づいてサーバ装置が発表者端末装置を特定して反応情報を転送するようにしている。したがって、発表内容画面に反応情報を入力するための入力領域を設けなくとも、聴衆端末装置からコメントを送信し、発表内容にコメントを重畳させることができ、発表内容画面を広く使用でき、聴衆端末装置の処理負担を軽くすることができる。
【0015】
(7)この発明に係る聴衆反応表示システムは、発表者端末装置が、前記重畳画面を発表者スクリーンに表示するための発表者表示部を備えていることを特徴としている。
【0016】
したがって、集合した聴衆の前で行う発表において、発表内容に反応情報を重畳して表示することができる。
【0017】
(8)この発明に係る聴衆反応表示システムは、特定情報出力手段が、前記重畳画面を表示するための前記発表者スクリーンに前記特定情報を画像として表示し、特定情報取得手段は、前記発表者スクリーンに表示された前記特定情報の画像を撮像部によって撮像した撮像画像に基づいて前記特定情報を取得することを特徴としている。
【0018】
したがって、聴衆が特定情報の画像を撮像することで、特定情報を伝達することができる。
【0019】
(9)この発明に係る聴衆反応表示システムは、発表者端末装置が、前記重畳画面を共有サーバ装置を介して、聴衆が重畳画面を見るための聴衆表示端末装置に送信し、重畳画面を聴衆表示端末装置に表示させることを特徴としている。
【0020】
したがって、離れた場所にいる聴衆に対して、発表内容に反応情報を重畳して表示することができる。
【0021】
(10)この発明に係る聴衆反応表示システムは、サーバ装置および共有サーバ装置が、一つの装置として構築されていることを特徴としている。
【0022】
したがって、システムを簡素化することができる。
【0023】
(11)この発明に係る聴衆反応表示システムは、特定情報出力手段が、共有サーバ装置を介して、聴衆表示端末装置に特定情報を画像として送信して表示させ、特定情報取得手段は、聴衆表示端末装置に表示された前記特定情報の画像を撮像部によって撮像した撮像画像に基づいて前記特定情報を取得することを特徴としている。
【0024】
したがって、聴衆が特定情報の画像を撮像することで、特定情報を伝達することができる。
【0025】
(12)この発明に係る聴衆反応表示システムは、聴衆端末装置が、前記反応情報に前記特定情報を付けてサーバ装置に送信し、前記サーバ装置は、前記反応情報に付された前記特定情報に基づいて、両者の関連を得ることを特徴としている。
【0026】
したがって、反応情報と特定情報との関連づけをすることができる。
【0027】
(13)この発明に係る聴衆反応表示システムは、聴衆端末装置が、前記サーバ装置とのセッションを開始する際に前記特定情報を前記サーバ装置に送信し、前記セッションにおいて前記反応情報を送信し、前記サーバ装置は、前記特定情報を前記セッションに関連づけて記録し、前記セッションにおいて受信した前記反応情報を前記特定情報と関連づけることを特徴としている。
【0028】
したがって、反応情報と特定情報との関連づけをすることができる。
【0029】
(14)この発明に係る聴衆反応表示システムは、反応情報が、重畳画面において、発表内容上を移動するように表示されることを特徴としている。
【0030】
したがって、反応情報の注目度を高めることができる。
【0031】
(15)この発明に係る聴衆反応表示システムは、複数の聴衆からの前記反応情報が、前記サーバ装置または前記発表者端末装置において集計処理され、集計反応情報として重畳画面に表示されることを特徴としている。
【0032】
したがって、聴衆からの反応情報を集計して表示することができる。
【0033】
(16)(17)この発明に係る反応情報付加装置は、発表内容出力装置から発表内容を取得する発表内容取得手段と、聴衆端末装置が受信できるように、発表を特定するための特定情報を出力する発表者端末特定情報出力手段と、重畳画面を見た聴衆が聴衆端末装置に入力しサーバ装置に送信された反応情報をサーバ装置から受信する反応情報受信手段と、前記発表内容に前記反応情報を重畳して重畳画面を生成する重畳制御手段と、前記重畳画面を表示部に出力する重畳画面出力手段とを備えている。
【0034】
したがって、発表内容の出力と表示部との間に反応情報付加装置を挿入するだけで、容易に聴衆反応表示システムを構築することができる。
【0035】
(18)この発明に係る反応情報付加装置は、特定情報が、予め反応情報付加装置に記録されていること、または反応情報付加装置においてランダムに生成されることを特徴としている。
【0036】
したがって、特定情報を入力する必要がない。
【0037】
(19)-(24)この発明に係る聴衆反応表示システムは、発表を行うための発表者端末装置と、発表を見る聴衆が使用する聴衆表示端末装置および聴衆端末装置と、前記発表者端末装置、前記聴衆表示端末装置、前記聴衆端末装置と通信可能なサーバ装置とを備えた聴衆反応表示システムであって、
前記聴衆端末装置は、前記発表者端末装置が出力した前記発表を特定する特定情報を取得する特定情報取得手段と、前記聴衆表示端末装置に表示された重畳画面を見た聴衆が入力した反応情報を取得する反応情報取得手段と、前記特定情報に関連づけて、取得した反応情報をサーバ装置に送信する反応情報送信手段とを備え
前記サーバ装置は、前記聴衆端末装置から特定情報が関連づけられた反応情報を受信するサーバ反応情報受信手段と、前記発表者端末装置から前記特定情報が関連づけられた発表内容を受信するサーバ発表内容受信手段と、前記特定情報に基づいて発表内容を特定し、当該発表内容に対して反応情報を重畳した重畳画面を生成する重畳手段と、前記重畳画面を前記聴衆表示端末装置に送信するサーバ送信手段とを備え、
前記発表者端末装置は、聴衆端末装置が受信できるように、前記発表を特定するための特定情報を出力する特定情報出力手段と、前記特定情報に関連づけて、発表内容をサーバ装置に送信する反応情報送信手段とを備えている。
【0038】
発表者端末装置から聴衆端末装置に特定情報を伝達し、聴衆端末装置がこの特定情報に関連づけて反応情報をサーバ装置に送信し、当該特定情報に基づいてサーバ装置が発表者端末装置を特定して反応情報を転送するようにしている。したがって、発表内容画面に反応情報を入力するための入力領域を設けなくとも、聴衆端末装置からコメントを送信し、発表内容にコメントを重畳させることができ、発表内容画面を広く使用でき、聴衆端末装置の処理負担を軽くすることができる。
【0039】
(25)-(32)この発明に係る聴衆反応表示システムは、発表を行うための発表者端末装置と、発表を見る聴衆が使用する聴衆表示端末装置および聴衆端末装置と、前記発表者端末装置、前記聴衆表示端末装置、前記聴衆端末装置と通信可能なサーバ装置とを備えた聴衆反応表示システムであって、
前記聴衆表示端末装置は、前記サーバ装置が出力した発表内容、反応情報を受信する発表内容受信手段と、前記発表内容に前記反応情報を重畳して重畳画面を生成する重畳手段と、前記重畳画面を聴衆表示部に表示する表示手段とを備え、
前記聴衆端末装置は、前記発表者端末装置が出力した前記発表を特定する特定情報を取得する特定情報取得手段と、入力された反応情報を取得する反応情報取得手段と、前記特定情報に関連づけて、取得した反応情報をサーバ装置に送信する反応情報送信手段とを備え
前記サーバ装置は、前記聴衆端末装置から特定情報に関連づけられた反応情報を受信するサーバ反応情報受信手段と、前記発表者端末装置から特定情報に関連づけられた発表内容を受信するサーバ発表内容受信手段と、前記特定情報に基づいて前記発表内容と前記反応情報とを関連づけて、前記聴衆表示端末装置に送信するサーバ送信手段とを備え、
前記発表者端末装置は、聴衆端末装置が受信できるように、前記表者を特定するための特定情報を出力する特定情報出力手段と、前記特定情報に関連づけて、発表内容をサーバ装置に送信する発表内容送信手段とを備えている。
【0040】
発表者端末装置から聴衆端末装置に特定情報を伝達し、聴衆端末装置がこの特定情報に関連づけて反応情報をサーバ装置に送信し、当該特定情報に基づいてサーバ装置が発表者端末装置を特定して反応情報を転送するようにしている。したがって、発表内容画面に反応情報を入力するための入力領域を設けなくとも、聴衆端末装置からコメントを送信し、発表内容にコメントを重畳させることができ、発表内容画面を広く使用でき、聴衆端末装置の処理負担を軽くすることができる。
【0041】
(33)この発明に係る聴衆反応表示システムは、サーバ装置が、前記聴衆端末装置からコメントを受信して前記聴衆表示端末装置に送信するコメントサーバ装置と、前記発表者端末装置から発表内容を受信して前記聴衆表示端末装置に送信する共有サーバ装置とを備えていることを特徴としている。
【0042】
したがって、処理分担を行って処理を行うことができる。
【0043】
(34)この発明に係る聴衆反応表示システムは、発表内容に重畳される反応情報は、前記聴衆端末において反応情報が入力された際に、発表者に対する投げ銭を行っているか否かによって、表示形態を変えることを特徴としている。
【0044】
したがって、投げ銭の有無によって反応情報の表示形態を変えることができる。
【0045】
この発明において、「特定情報取得手段」は、実施形態においては、ステップS41がこれに対応する。
【0046】
「反応情報取得手段」は、実施形態においては、ステップS44がこれに対応する。
【0047】
「反応情報送信手段」は、実施形態においては、ステップS45がこれに対応する。
【0048】
「サーバ反応情報受信手段」は、実施形態においては、ステップS45に対応して、サーバ装置が反応情報を受信する処理(ステップS26)がこれに対応する。
【0049】
「サーバ反応情報送信手段」は、実施形態においては、ステップS24がこれに対応する。
【0050】
「特定情報出力手段」は、実施形態においては、ステップS2がこれに対応する。
【0051】
「反応情報受信手段」は、実施形態においては、ステップS3がこれに対応する。
【0052】
「重畳制御手段」は、実施形態においては、ステップS4がこれに対応する。
【0053】
「重畳手段」は、実施形態においては、ステップS28、S84がこれに対応する。
【0054】
「サーバ送信手段」は、実施形態においては、ステップS29がこれに対応する。
【0055】
「サーバ発表内容受信手段」は、実施形態においては、ステップS25がこれに対応する。
【0056】
「発表内容送信手段」は、実施形態においては、ステップS6がこれに対応する。
【0057】
「サーバ送信手段」は、実施形態においては、ステップS27がこれに対応する。
【0058】
「反応情報」とは、聴衆からの何らかの反応を含む概念である。文字だけでなく、絵や記号、色またはこれらの変化などによって表されるものを含む概念である。また、発表内容自体に対する反応だけでなく、発表時に行われたアンケートなどに対する回答なども含む概念である。
【0059】
「聴衆」とは、発表者の発表を見て声を聞く者だけでなく、少なくとも発表者の発表を見る者を含む概念である。
【0060】
「装置」とは、1台のコンピュータによって構成されるものだけでなく、ネットワークなどを介して接続された複数のコンピュータによって構成されるものも含む概念である。したがって、本発明の手段(あるいは手段の一部でもよい)が複数のコンピュータに分散されている場合、これら複数のコンピュータが装置に該当する。
【0061】
「プログラム」とは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソース形式のプログラム、圧縮処理がされたプログラム、暗号化されたプログラム、オペレーティングシステムと協働してその機能を発揮するプログラム等を含む概念である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
図1】第1の実施形態による聴衆反応表示システムの機能構成図である。
図2】聴衆反応表示システムのシステム構成である。
図3】サーバ装置Sのハードウエア構成である。
図4】発表者端末装置Pのハードウエア構成である。
図5】スマートフォンFのハードウエア構成である。
図6】聴衆反応表示処理のフローチャートである。
図7】聴衆反応表示処理のフローチャートである。
図8】発表会場の例である。
図9】サーバ装置の記録データを示す図である。
図10】スクリーン29にQRコード(商標)31が表示された状態を示す図である。
図11】聴衆スマートフォンFのコメント入力画面156を示す図である。
図12】スクリーン29に表示されたコメント15、17を示す図である。
図13】スクリーン29に表示された絵コメント154を示す図である。
図14】聴衆スマートフォンFのアンケート回答画面を示す図である。
図15】スクリーン29に表示されたアンケート集計結果としてのグラフ35を示す図である。
図16】コメント付加装置200を用いた発表者端末装置Pのハードウエア構成である。
図17】コメント付加装置200のハードウエア構成である。
図18】聴衆反応表示処理のフローチャートである。
図19】聴衆反応表示処理のフローチャートである。
図20】発表内容をウエブセミナー端末装置WFにて表示する場合のシステム構成である。
図21】聴衆反応表示処理のフローチャートである。
図22】聴衆反応表示処理のフローチャートである。
図23】第2の実施形態による聴衆反応表示システムの機能構成である。
図24】聴衆反応表示システムのシステム構成である。
図25】聴衆反応表示処理のフローチャートである。
図26】聴衆反応表示処理のフローチャートである。
図27】他の例による聴衆反応表示システムの機能構成である。
図28】聴衆反応表示処理のフローチャートである。
図29】聴衆反応表示処理のフローチャートである。
図30】従来のコメント重畳システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
1.第1の実施形態
1.1機能構成
図1に、この発明の一実施形態による聴衆反応表示システムの機能構成を示す。 発表者端末装置Pは、発表のために用いる端末装置であり、発表内容を出力する。特定情報出力手段22は、発表を特定するための特定情報を出力する。
【0064】
聴衆端末装置Fの特定情報取得手段32は、この特定情報を取得する。発表者端末装置Pによって出力された発表内容を見た聴衆は、聴衆端末装置Fを操作して、発表内容に対する反応情報を入力する。
【0065】
反応情報取得手段34は、この反応情報を取得する。反応情報送信手段36は、特定情報取得手段32が取得した特定情報に関連づけて、反応情報をサーバ装置Sに送信する。
【0066】
サーバ装置Sのサーバ受信手段12は、聴衆端末装置Fからの特定情報に関連づけられた反応情報を受信する。サーバ送信手段14は、特定情報に基づいて発表者端末装置Pを特定し、当該発表者端末装置Pに対して反応情報を送信する。
【0067】
発表者端末装置Pの反応情報受信手段24は、反応情報を受信する。重畳表示手段26は、発表内容に、受信した反応情報を重畳し、重畳画面として出力する。
【0068】
以上のように、発表者端末装置Pから聴衆端末装置Fに特定情報を伝達し、聴衆端末装置Fがこの特定情報に関連づけて反応情報をサーバ装置に送信し、当該特定情報に基づいてサーバ装置Sが発表者端末装置Pを特定して反応情報を転送するようにしている。したがって、発表内容画面に反応情報を入力するための入力領域を設けなくとも、聴衆端末装置Fから反応情報を送信し、発表内容に反応情報を重畳させることができ、発表内容画面を広く使用でき、聴衆端末装置Fの処理負担を軽くすることができる。
【0069】
1.2システム構成・ハードウエア構成
図2に、聴衆反応表示システム(コメントシステム)のシステム構成を示す。発表者端末装置Pは、インターネット(その他、イントラネット、LANなどのネットワーク一般を用いることができる)を介して、サーバ装置Sと通信可能である。聴衆端末装置であるスマートフォンF1、F2・・・Fnも、インターネットを介して、サーバ装置Sと通信可能である。
【0070】
図3に、サーバ装置Sのハードウエア構成を示す。CPU50には、メモリ52、SSD54、DVD-ROMドライブ56、通信回路58が接続されている。通信回路58は、インターネットに接続するための回路である。
【0071】
SSD54には、オペレーティングシステム60、サーバプログラム62が記録されている。サーバプログラム62は、オペレーティングシステム60と協働してその機能を発揮するものである。
【0072】
図4に、発表者端末装置Pのハードウエア構成を示す。CPU70には、メモリ72、通信回路74、プロジェクター28、SSD76、DVD-ROMドライブ78、キーボード/マウス80、ディスプレイ82が接続されている。
【0073】
通信回路74は、インターネットに接続するための回路である。SSD76には、オペレーティングシステム84、発表者端末プログラム86が記録されている。発表者端末プログラム86は、オペレーティングシステム84と協働してその機能を発揮するものである。
【0074】
図5に、聴衆端末装置である聴衆スマートフォンF(F1~Fn)のハードウエア構成を示す。なお、この実施形態では、聴衆端末装置Fとしてスマートフォンを用いる場合を例として説明しているが、通常のディスクトップPCやノートPCなどを用いてもよい。また、図5においては、通話回路などは省略している。
【0075】
CPU90には、メモリ92、通信回路94、不揮発性メモリ96、タッチディスプレイ98が接続されている。通信回路94は、インターネットに接続するための回路である。不揮発性メモリ96には、オペレーティングシステム100、聴衆端末プログラム102が記録されている。聴衆端末プログラム102は、オペレーティングシステム100と協働してその機能を発揮するものである。これらプログラムは、プログラムサーバ装置(図示せず)に記録されていたものを、インターネットを介してダウンロードしたものである。
【0076】
1.3コメント付加処理
図6図7に、コメント付加処理のフローチャートを示す。ここでは、図8に示すように、聴衆3の前のスクリー29に発表内容であるスライドデータを表示する場合について説明する。
【0077】
発表を始める前に、発表者5は、発表者端末装置Pのキーボード/マウス80を操作して発表ID(発表識別子)を入力する。ここで、発表IDとは、当該発表者による今回の発表を識別するためのIDであり、発表者5が指定するものである。発表者端末装置PのCPU70(以下、発表者端末装置Pと省略することがある)は、この発表IDをサーバ装置Sに送信する(ステップS1)。
【0078】
サーバ装置SのCPU50(以下、サーバ装置Sと省略することがある)は、この発表IDを受信すると、送信元である発表者端末装置Pとの間にセッションを形成する。サーバ装置Sと発表者端末装置Pとの間に形成されたセッションは、当該発表IDによって識別できるようにする(ステップS21)。
【0079】
図9Aに、発表IDに対応付けて記録された発表者端末装置ID(IPアドレス等)を示す。発表者の発表ごとに異なる発表IDを用いることで、発表ごとにコメントを区別することができる。このように、発表IDによって識別されるセションを設けることにより、後述のように、当該発表について聴衆スマートフォンFからのコメントを発表に対応付けて受け付けることができるようになる。
【0080】
サーバ装置Sは、サーバ装置のURLと発表IDを符号化したQRコード(商標)を生成し、これを発表者端末装置Pに送信する(ステップS22)。発表者端末装置Pは、受信したQRコード(商標)をプロジェクター28によって、スクリーン29に表示する(ステップS2)。
【0081】
図10に、スクリーン29にQRコード(商標)31が表示された状態を示す。各聴衆3は、それぞれの聴衆スマートフォンF1、F2・・・Fn(以下Fとする)を操作して、このQRコード(商標)31をカメラにて撮像する。聴衆スマートフォンFのCPU90(以下、聴衆スマートフォンFと省略することがある)は、撮像されたQRコード(商標)31の撮像画像から、発表ID、サーバ装置SのURLを復号する(ステップS41)
続いて、聴衆スマートフォンFは、発表IDを伴って、URLに基づいてサーバ装置Sにアクセスする(ステップS42)。サーバ装置Sは、これを受けて、聴衆スマートフォンとの間でセッションを形成する。また、このセッションの識別子を発表IDとする。したがって、サーバ装置Sは、発表IDによって特定されるセッションを、発表者端末装置Pと聴衆スマートフォンFの双方に形成することになる。なお、図9Bに示すように、発表IDに対応付けて、当該セッションに参加している発表者端末装置、聴衆スマートフォンのIDが、サーバ装置Sに記録される。
【0082】
これにより、発表者端末装置Pと聴衆スマートフォンFは、サーバ装置Sを介して互いにメッセージを交換することができるようになる。
【0083】
サーバ装置Sは、この発表IDによって特定されるセッションにより、コメント入力画面を聴衆スマートフォンFに送信する(ステップS23)。聴衆スマートフォンFは、受信したコメント入力画面をタッチディスプレイ98に表示する(ステップS43)。
【0084】
コメント入力画面の例を、図11Aに示す。最下部には、文字によるコメントを入力するための入力欄150と、入力した文字コメントを送信するための送信ボタン152が設けられている。その上部には、絵によるコメントを送信するための絵コメントボタン154が設けられている。さらにその上部には、これまでに入力されたコメントを表示するためのコメント表示領域156が設けられている。
【0085】
以上で、聴衆スマートフォンFからコメントを受け付ける準備が整う。
【0086】
発表者5がスクリーン29に発表内容を表示し発表を始め、聴衆3はこれを見る。聴衆3が発表内容に対してコメントがある場合、聴衆スマートフォンFの入力欄150にこれを入力する。聴衆の操作によって、送信ボタン152(図11A参照)がクリックされると、聴衆スマートフォンFは、入力されたコメントを取得し(ステップS44)、サーバ装置Sとの間に形成されたセッションにより、このコメントを送信する(ステップS45)。
【0087】
サーバ装置Sは当該セッションにて、コメントを受信する(ステップS24)。当該セッションは発表IDにて識別されているので、サーバ装置Sは、発表IDに基づいて、セッションに参加している発表者端末装置P、聴衆スマートフォンFを特定し(図9B参照)、コメントを送信する(ステップS24)。
【0088】
発表者端末装置Pは、コメントを受信する(ステップS3)。発表者端末装置Pは、受信したコメントに基づいて、背景を透明にしたコメント画像を生成し、発表内容画像の上に重ねて重畳画面を生成する(ステップS4)。発表者端末装置Pは、重畳画面をプロジェクタ28に出力し、スクリーン29に表示する(ステップS5)。
【0089】
コメントが重ねられた状態を、図12に示す。この実施形態では、発表者端末装置Pは、コメント15をスクリーン29の右端から左端に向けて、矢印A方向に移動させるようにコメント画像を生成して、重畳画面を表示するようにしている。
【0090】
また、複数の聴衆が同時にコメントを送信した場合には、図12に示すように、複数のコメント15、17が重ならないように、行を上下にずらして表示するようにしている。
【0091】
以上のようにして、聴衆のコメントをスクリーン上に表示することができる。
【0092】
コメントは、前述のように発表者端末装置Pだけでなくセッションに参加している全ての聴衆スマートフォンFに送信される(ステップS24).コメントを受信した聴取スマートフォンFは、これを不揮発性メモリ96に記録する(ステップS46)。さらに、タッチディスプレイ98に、コメントを表示する(ステップS97)。
【0093】
図11Bに、聴衆スマートフォンFにおける表示例を示す。コメント表示欄156の下2つの「いいですね」「わかりません」が今、入力されたコメントである。このコメント表示欄には、全ての聴衆スマートフォンFからのコメントが表示される。また、上の方には、記録された過去のコメント(「よくわかりました」「私もそう思います」)が表示される。
【0094】
上記では、文字コメントを入力した場合について説明した。絵コメント154をクリックした場合も、同様の処理にてスクリーン29に、絵コメント154が表示される。なお、この実施形態では、図13に示すように、発表者端末装置Pは、複数の絵コメント154を、スリーン29の下から上に移動するように表示する。
【0095】
1.4その他
(1)上記実施形態では、文字や絵によるコメントを聴衆からの反応情報として表示する場合について説明した。しかし、聴衆の反応全般を反応情報として表示することができる。たとえば、発表内容の背景色を、聴衆の意識や気持ちを示す反応情報としてもよい。
【0096】
(2)上記実施形態では、コメントを、左から右へ(下から上へ)移動させながら表示する場合について説明した。しかし、右から左、上から下、斜めなどに移動させるようにして表示してもよい。また、移動させずに停止させるようにしてもよい。大きさを変化させたり、回転させたりしてもよい。
【0097】
(3)上記実施形態では、聴衆端末装置Fに聴衆端末プログラムをインストールするようにしている。しかし、聴衆端末装置Fのブラウザプログラムによって、サーバ装置Sに用意したコメント入力画面を用いて、コメントの入力を行うようにしてもよい。また、QRコード(商標)の読み取りも、QRコード(商標)の読み取りアプリケーションを用いるようにしてもよい。このようにすれば、聴衆端末装置Fに聴衆端末プログラムをインスト-ルする必要が無く、利便性が高い。
【0098】
(4)上記実施形態では、発表者端末装置PがQRコード(商標)を表示し、聴衆端末装置Fがこれを撮像することで、発表IDなどを伝達するようにしている。しかし、QRコード(商標)以外のコード(バーコードなど)を用いるようにしてもよい。また、発表IDを文字として表示して、聴衆スマートフォンにおいて認識するようにしてもよい。
【0099】
さらにまた、QRコード(商標)に代えて、Bluetooth(商標)WiFiなどの近距離通信や、インターネットを介した通信によって伝達するようにしてもよい。
【0100】
(5)上記実施形態では、サーバ装置SにおいてQRコード(商標)を生成している。しかし、サーバ装置Sから発表者端末装置Pに発表IDを送信し、発表者端末装置PにおいてQRコード(商標)を生成するようにしてもよい。
【0101】
(6)上記実施形態では、発表IDを発表者が入力するようにしている。しかし、発表者端末装置Pやサーバ装置Sが自動的に決めるようにしてもよい。また、発表IDに代えて、発表者端末装置Pを特定する情報(IPアドレス等)を用いるようにしてもよい。
【0102】
(7)上記実施形態では、サーバ装置Sが聴衆スマートフォンFとの間で発表IDにて特定されるセッションを成立させ、当該セッションを用いて聴衆スマートフォンFからサーバ装置Sにコメントを送信することで、コメントに発表IDを関連づけている。しかし、聴衆スマートフォンFから発表IDを付してコメントを送信するようにして、コメントに発表IDを関連づけるようにしてもよい。
【0103】
(8)上記実施形態では、聴衆反応としてコメントを表示するようにしている。しかし、発表者端末装置Pからサーバ装置Sを介して(もしくは、発表者端末装置Pの制御によってサーバ装置Sから)、セッションを用いて回答ボタンや回答入力欄のあるアンケートを、聴衆スマートフォンFに送信するようにしてもよい。図14にアンケート160の表示された聴衆スマートフォンFを示す 。図においては、ラジオボタンにて回答入力ができるように構成されている。
【0104】
この場合、複数の聴衆スマートフォンFからの回答を、サーバ装置Sにおいて集計し、集計結果をグラフなどとして、発表者端末装置Pに送信する。発表者端末装置Pは、図15に示すようにグラフ35を発表内容に重畳して表示する。
【0105】
上記のようにすれば、聴衆の反応をグラフ化して表示することができる。また、アンケートの回答の回収に応じて、サーバ装置Sがグラフ35を更新すれば、リアルタイム性のある表示を行うことができる。
【0106】
なお、アンケートの回答の集計・グラフ化は、発表者端末装置Pにおいて行うようにしてもよい。
【0107】
(9)上記実施形態では、聴衆スマートフォンFにもコメントを表示するようにしているが、発表者端末装置Pのスクリーン29のみに表示するようにしてもよい。
【0108】
(10)上記実施形態では、発表者端末装置Pに発表者端末プログラム86をインストールすることで、コメントシステムに使用できる装置としていた。しかし、図16に示すように、画像出力端子(HDMI(商標)端子など)とプロジェクター28との間に、専用装置としてのコメント付加装置200を接続して、発表者端末装置200を構築するようにしてもよい。
【0109】
図17に、コメント付加装置200のハードウエア構成を示す。CPU270には、メモリ272、不揮発性メモリ274、通信回路276、I/Oポート278、モード切替スイッチ280が接続されている。I/Oポート278には、発表者PC(発表内容出力装置)の映像出力を受ける入力端子と、プロジェクター28への出力端子が設けられている。
【0110】
不揮発性メモリ274には、オペレーティングシステム282、コメント付加プログラム284が記録されている。コメント付加プログラム284は、オペレーティングシステム282と協働してその機能を発揮するものである。通信回路276は、インターネットに接続するための回路である。モード切替SW280は、通常のコメント重畳モード、コメント非表示モード、QRコード(商標)表示モードの3つのモードに切り替えるためのスイッチである。
【0111】
コメント付加装置200を用いて構成したコメントシステムのフローチャートを図18図19に示す。
【0112】
発表者は、コメント付加装置200のモード切替スイッチ280を操作して、QRコード(商標)表示モードにする。これを受けて、コメント付加装置200のCPU270(以下、コメント付加装置200と省略することがある)は、不揮発性メモリ274に予め記録されている発表IDを読み出して、サーバ装置Sに送信する(ステップS1)。サーバ装置SのURLは、予め不揮発性メモリ274に記録されている。
【0113】
上記実施形態では、発表者が発表IDを決めて入力したが、この例ではコメント付加装置200に固有の発表IDを設けている。これにより、発表者による発表IDの入力を省略することができ、操作が容易となる。なお、発表IDは、コメント付加装置200が使用のたびにランダムに生成するようにしてもよい。
【0114】
コメント付加装置200は、発表者PCからの映像出力を受けて、これをプロジェクター28に出力している。サーバ装置SからQRコード(商標)を受信すると、コメント付加装置200は、発表者PCからの映像にQRコード(商標)を重ねて、これをプロジェクター28に出力する(ステップS2)。したがって、スクリーン29にQRコード(商標)が表示される。以後、聴衆スマートフォンFがコメント入力画面を取得するまでの手続は、上記実施形態と同様である。
【0115】
なお、上記では、QRコード(商標)をサーバ装置Sから受信するようにしているが、発表IDもサーバ装置のURLも固定されているので、予めQRコード(商標)の読み取りコードを生成しておいて、不揮発性メモリ274に記録しておいてもよい。
【0116】
発表者は、コメント付加装置200のモード切替スイッチ280を操作して、コメント重畳モードにする(ステップS12)。これにより、コメント付加装置200は、QRコード(商標)をプロジェクター28に出力することを停止する。
【0117】
コメント付加装置200は、サーバ装置Sから受信したコメント(ステップS3)を、発表者PCからの映像(発表内容)に重ねて(ステップS4)、プロジェクター28に出力する(ステップS5)。
【0118】
なお、発表内容を表示した後に、QRコード(商標)を表示したい場合には、QRコード(商標)の読み取りコード表示モードとすればよい。この場合、コメント付加装置は、発表内容に重ねてコメントを表示するとともに、QRコード(商標)も表示することになる。
【0119】
以上のように、この例によれば、コメント付加装置200を発表者PCの映像出力とプロジェクター28との間に挿入するだけで、発表者端末装置Pを構築することができる。
【0120】
(11)上記実施形態では、聴衆を集めて発表を行う場合について説明した。しかし、聴衆がオンラインにて発表内容を見る場合にも適用することができる。この場合のシステム構成を、図20に示す。
【0121】
発表者端末装置P、サーバ装置S、聴衆スマートフォンF1、F2・・・Fnは、上記実施形態と同様である。聴衆は、聴衆スマートフォンF1、F2・・・Fnとは別に、発表内容を見るためのウエブセミナー端末装置WF1、WF2・・・WFnを有している。これらは、通常のPCを用いることができる。
【0122】
なお、オンラインによる発表であるから、発表者端末装置Pのプロジェクター28は不要である。その代わり、コメントが重畳されたディスプレイ82の画面を、ウエブセミナーサーバ装置(共有サーバ装置)WSによって、ウエブセミナー端末装置(聴衆表示端末装置)WF1、WF2・・・WFnに送信するようにしている。この処理は、たとえば、ZOOM(商標)などの画面共有によって実現することができる。ウエブセミナー端末装置WFのハードウエア構成は、図4の発表者端末装置Pと同様である。ただし、SSD76には発表者端末プログラム86に代えて、ウエブセミナー端末プログラムが記録されている。
【0123】
図21図22に、コメント付加処理のフローチャートを示す。発表者端末装置Pのディスプレイ82に表示されたQRコード(商標)は、ウエブセミナーサーバ装置WSを介して、聴衆のウエブセミナー端末装置WFに表示される(ステップS81)。聴衆が聴衆スマートフォンFによってこのQRコード(商標)を撮像し、発表IDを復号する(ステップS41)。
【0124】
聴衆は、ウエブセミナー端末装置WF1、WF2・・・WFnに表示された発表内容を見て(ステップS82)、聴衆スマートフォンFからコメントを入力する(ステップS44)。サーバ装置Sを介して、このコメントを受信した発表者端末装置Pは、発表内容にコメントを重ねた重畳画面を生成し(ステップS4)、出力する(ステップS5)。
【0125】
このようにして、発表内容にコメントを重畳させて表示することができる。
【0126】
なお、上記構成は、図16のコメント付加装置200を用いた場合にも同様に適用することができる。この場合、コメント付加装置200は、発表者PCとディスプレイ82との間に挿入されることになる。
【0127】
(12)上記実施形態では、発表内容と反応情報との間の厳密な同期はとっていない。リアルタイムに反応情報を表示するものであり、多少のズレがあっても問題が無いからである。
【0128】
しかし、タイムスタンプなどを付して両者の同期とるようにしてもよい。
【0129】
(13)上記実施形態では、聴衆からのコメントは、設定に応じて同じ大きさ同じ色にて表示するようにしている。しかし、特定の聴衆については大きさやフォントや色などの表示形態を変えて表示するようにしてもよい。
【0130】
たとえば、投げ銭(課金サーバを介して聴衆が発表者に対して電子マネーやポイントなどを送金する仕組み:特開2012-120098など参照)を伴うコメントについては、他のコメントよりも大きく表示するようにしても良い。あるいは、投げ銭を行わないとコメントができないようにしても良い。
【0131】
(14)上記各変形例は、互いに組み合わせて実施可能であり、その本質に反しない限り他の実施形態においても適用可能である。
【0132】
2.第2の実施形態
2.1機能構成
第1の実施形態では、発表者端末装置Pにおいて、発表内容に反応情報を重畳する処理を行っている。第2の実施形態では、サーバ装置Sにおいて重畳を行う場合について説明する。
【0133】
図23に、この発明の一実施形態による聴衆反応表示システムの機能構成を示す。発表者端末装置Pの発表内容送信手段28は、発表内容をサーバ装置Sに送信する。この発表内容は、サーバ装置Sを介して聴衆表示端末装置WFにて表示される。特定情報出力手段22は、発表を特定するための特定情報を出力する。
【0134】
聴衆端末装置Fの特定情報取得手段32は、この特定情報を取得する。聴衆表示端末装置WFに表示された発表内容を見た聴衆は、聴衆端末装置Fを操作して、発表内容に対する反応情報を入力する。
【0135】
反応情報取得手段34は、この反応情報を取得する。反応情報送信手段36は、特定情報取得手段32が取得した特定情報に関連づけて、反応情報をサーバ装置Sに送信する。
【0136】
サーバ装置Sのサーバ反応情報受信手段12は、聴衆端末装置Fからの特定情報に関連づけられた反応情報を受信する。重畳手段18は、特定情報に基づいて、サーバ発表内容受信手段16によって受信した発表内容を特定し、当該発表内容に反応情報を重畳して重畳画面を生成する。サーバ送信手段19は、この重畳画面を聴衆表示端末装置WFに送信する。
【0137】
したがって、各聴衆の聴衆表示端末装置WFには、各聴衆が入力したコメントが重畳された重畳画面が共有して表示される。
【0138】
以上のように、発表者端末装置Pから聴衆端末装置Fに特定情報を伝達し、聴衆端末装置Fがこの特定情報に関連づけて反応情報をサーバ装置に送信し、当該特定情報に基づいてサーバ装置Sが反応情報を発表内容に重畳するようにしている。したがって、発表内容画面に反応情報を入力するための入力領域を設けなくとも、聴衆端末装置Fからコメントを送信し、発表内容にコメントを重畳させることができ、発表内容画面を広く使用でき、従来技術に比べて聴衆端末装置Fの処理負担を軽くすることができる。また、第1の実施形態と比べると、発表者端末装置Pの処理負担を軽くすることができる。
【0139】
2.2システム構成・ハードウエア構成
この実施形態による聴衆反応表示システムのシステム構成は、図24に示すとおりである。図20に示す構成とほぼ同様であるが、この実施形態では、サーバ装置Sがウエブサーバ装置WSの機能も兼ね備えている。各装置のハードウエア構成は、第1の実施形態と同様である。
【0140】
2.3コメント付加処理
図25図26に、コメント付加処理のフローチャートを示す。ここでは、各聴衆が、発表内容を見るためのウエブセミナー端末装置WFとコメントを入力するための聴衆スマートフォンFを有しているものとして説明を進める。
【0141】
発表を始める前に、発表者5は、発表者端末装置Pのキーボード/マウス80を操作して発表ID(発表識別子)を入力する。発表者端末装置Pは、この発表IDをサーバ装置Sに送信する(ステップS1)。
【0142】
サーバ装置SのCPU50は、この発表IDを受信すると、送信元である発表者端末装置Pとの間にセッションを形成する。サーバ装置Sと発表者端末装置Pとの間に形成されたセッションは、当該発表IDによって識別できるようにする(ステップS21)。
【0143】
サーバ装置Sは、サーバ装置のURLと発表IDを符号化したQRコード(商標)を生成し、これをウエブセミナー端末装置WSに送信する(ステップS22)。ウエブセミナー端末装置WSは、受信したQRコード(商標)をディスプレイに表示する(ステップS81)。
【0144】
ウエブセミナー端末装置WSの画面を見た聴衆は、表示されたQRコード(商標)を、聴衆スマートフォンFによって撮像する。聴衆スマートフォンFは、撮像されたQRコード(商標)の撮像画像から、発表ID、サーバ装置SのURLを復号する(ステップS41)
続いて、聴衆スマートフォンFは、発表IDを伴って、URLに基づいてサーバ装置Sにアクセスする(ステップS42)。サーバ装置Sは、これを受けて、聴衆スマートフォンとの間でセッションを形成する。また、このセッションの識別子を発表IDとする。したがって、サーバ装置Sは、発表IDによって特定されるセッションを、発表者端末装置Pと聴衆スマートフォンFの双方に形成することになる。
【0145】
サーバ装置Sは、この発表IDによって特定されるセッションにより、コメント入力画面を聴衆スマートフォンFに送信する(ステップS23)。聴衆スマートフォンFは、受信したコメント入力画面をタッチディスプレイ98に表示する(ステップS43)。
【0146】
発表者端末装置Pは、前記発表IDによって特定されるセッションにより、発表内容をサーバ装置Sに送信する(ステップS6)。サーバ装置Sは、これを受信する(ステップS25)。聴衆は、ウエブセミナー端末装置WFに表示された発表内容を見て、聴衆スマートフォンFにコメントを入力する(ステップS44)。聴衆スマートフォンFは、先に形成されたセッションにてコメントを送信する(ステップS45)。
【0147】
サーバ装置Sは、コメントを受信し(ステップS26)、コメントに関連づけられている発表IDに基づいて、発表内容を特定する(ステップS27)。すなわち、同じセッションにおいて受信した発表内容と、コメントとを対応付ける。
【0148】
続いて、サーバ装置Sは、発表内容にコメントを重畳した重畳画面を生成する(ステップS28)。サーバ装置Sは、生成した重畳画面を発表者端末装置P、ウエブセミナー端末装置WFに送信する。
【0149】
ウエブセミナー端末装置WFは、重畳画面を受信してディスプレイに表示する(ステップS82)。これにより、聴衆は、コメントが重畳された発表内容を見ることができる。
【0150】
2.4その他
(1)上記実施形態では、サーバ装置Sがウエブサーバ装置WSの機能も兼ね備えている場合について説明した。しかし、サーバ装置Sとは別にウエブサーバ装置WSを設けるようにしてもよい。この場合、サーバ装置Sが聴衆スマートフォンFから取得したコメントは、ウエブサーバ装置WSに転送され、ウエブサーバ装置WSにおいて重畳されることになる。
【0151】
(2)上記実施形態では、サーバ装置Sが発表内容にコメントを重畳するようにしている。しかし、図27に示すように、ウエブセミナー端末装置WFにおいて、発表内容にコメントを重畳するようにしてもよい。
【0152】
サーバ装置Sは、サーバ発表内容受信手段16によって特定情報に関連づけられた発表内容を取得し、サーバ反応情報受信手段12によって特定情報に関連づけられた反応情報を取得する。サーバ装置Sは、サーバ送信手段18によって、発表内容と対応する反応情報を、ウエブセミナー端末装置WFに送信する。
【0153】
ウエブセミナー端末装置WFは、受信手段42によって、発表内容、反応情報を受信する。重畳手段44は、発表内容に反応情報を重畳して重畳画面を生成する。表示手段46は、この重畳画面を表示する。
【0154】
このように構成した場合の、処理フローチャートを図28図29に示す。聴衆スマートフォンFが、コメント入力画面を取得するまでの処理(図28に示す処理)は、図25と同じである。
【0155】
図29において、発表者端末装置Pは、発表内容をサーバ装置Sに送信する(ステップS6)。聴衆スマートフォンFは、コメントをサーバ装置Sに送信する(ステップS45)。これらはいずれも、発表IDによって特定されるセッションにて通信されるので、発表内容もコメントも発表IDと関連づけられる。
【0156】
サーバ装置Sは、対応する発表内容とコメントを関連づけて、各聴衆のウエブセミナー端末装置WFに送信する(ステップS27)。
【0157】
ウエブセミナー端末装置WFは、発表内容・コメントを受信する(ステップS83)。発表内容にコメントを重畳し、重畳画面を生成する(ステップS84)。さらに、この重畳画面をディスプレイに表示する(ステップS85)。
【0158】
この実施形態によれば、ウエブセミナー端末装置WFにおいてコメントを重畳する処理を行っているので、サーバ装置Sの負担を軽くすることができる。
【0159】
また、上記に代えて、サーバ装置Sからウエブセミナーサーバ装置WSを分離するようにしてもよい。この場合、発表者端末装置Pは、発表内容をウエブセミナーサーバ装置Sに送信し、聴衆スマートフォンFは、コメントをサーバ装置Sに送信する。ウエブセミナーサーバ装置WSは、発表内容をウエブセミナー端末装置WFに送信し、サーバ装置Sは、発表内容と同期がとれるようにコメントをウエブセミナー端末装置WFに送信する。
【0160】
ウエブセミナー端末装置WFは、発表内容に同期をとってコメントを重畳して表示する。
【0161】
(3)上記実施形態では、サーバ装置Sが聴衆スマートフォンF(発表者端末装置P)との間で発表IDにて特定されるセッションを成立させ、当該セッションを用いて聴衆スマートフォンFからサーバ装置Sにコメントを送信することで、コメントに発表IDを関連づけている。また、当該セッションを用いて発表者端末装置Pからサーバ装置Sに発表内容を送信することで、発表内容に発表IDを関連づけている。
【0162】
しかし、聴衆スマートフォンFから発表IDを付してコメントを送信したり、発表者端末装置Pから発表IDを付して発表内容を送信するようにして、コメントや発表内容に発表IDを関連づけるようにしてもよい。
【0163】
(4)上記各変形例は、互いに組み合わせて実施可能であり、その本質に反しない限り他の実施形態においても適用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30