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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107851
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】育児用補助具及びクッション体
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/00 20060101AFI20240802BHJP
【FI】
A47C27/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023012001
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】000196129
【氏名又は名称】西川株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100182006
【弁理士】
【氏名又は名称】湯本 譲司
(72)【発明者】
【氏名】相田 沙希
(72)【発明者】
【氏名】森 建郎
(72)【発明者】
【氏名】辰巳 真也
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096AD07
(57)【要約】
【課題】負担を軽減できる育児用補助具及びクッション体を提供する。
【解決手段】育児用補助具1は、使用者の身体に取り付けられる育児用補助具1であって、柔軟性素材によって構成され、第1方向D1に延びる本体部2と、布製であり、本体部2における第1方向D1の両端部2a,2bから第1方向D1に延びる帯状部材3,4と、を備え、帯状部材3,4のそれぞれは、第1方向D1に沿って延在する連結部31,32を有し、帯状部材3,4は、本体部2が使用者の身体に当てられた状態において、身体から見て本体部2の反対側で連結部31,32を介して互いに結ばれる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の身体に取り付けられる育児用補助具であって、
柔軟性素材によって構成され、一方向に延びる本体部と、
布製であり、前記本体部における前記一方向の両端部から前記一方向に延びる一対の帯状部材と、を備え、
一対の前記帯状部材のそれぞれは、前記一方向に沿って延在する連結部を有し、
一対の前記帯状部材は、前記本体部が前記使用者の前記身体に当てられた状態において、前記身体から見て前記本体部の反対側で一対の前記連結部を介して互いに結ばれる、
育児用補助具。
【請求項2】
前記本体部は、外側地と、前記外側地に収容される複数のクッション体とを有し、
前記クッション体は、前記外側地から出し入れ可能とされている、
請求項1に記載の育児用補助具。
【請求項3】
前記本体部は、複数の前記クッション体を収容すると共に前記外側地に収容される中側地を有する、
請求項2に記載の育児用補助具。
【請求項4】
複数の前記クッション体は、前記一方向に配列され、
複数の前記クッション体は、前記一方向の両端に位置する前記クッション体である2つの端部クッション体と、2つの前記端部クッション体の間に位置する前記クッション体である中間クッション体と、を含み、
前記中間クッション体における前記一方向と直交する直交方向の長さは、前記端部クッション体における前記直交方向の長さよりも小さい、
請求項2又は3記載の育児用補助具。
【請求項5】
一対の前記帯状部材は、伸縮性素材により構成されている、
請求項1又は2に記載の育児用補助具。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか一項に記載の育児用補助具に用いられるクッション体であって、
前記本体部の外側地から出し入れ可能とされている、
クッション体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、育児用補助具及びクッション体に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2011-56230号公報には、乳幼児の授乳時に用いられる枕が開示されている。この枕は、筒状に形成されたクッション部を備える。クッション部では、その筒穴が枕の使用者の腕を通すための腕通し穴とされている。枕の使用者は、腕通し穴に自らの腕を通し、クッション部に乳幼児の身体を載せることで授乳を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-56230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
乳幼児の授乳期において、授乳を行う当該乳幼児の母親は、高頻度且つ長時間の授乳を行う必要が生じうる。前述の枕は、枕の使用者の腕に装着されるものであるため、使用者は乳幼児を腕で支えることとなり、授乳時における使用者の姿勢が限定されることがある。すなわち、使用者は、授乳時に同じ姿勢を維持しなければならないことがある。同じ姿勢で何回も又は長時間授乳を続けた場合、使用者の身体への負担が過大となる可能性があるため、使用者の負担を軽減することが求められる。よって、負担を軽減できる育児用補助具及びクッション体が求められる。
【0005】
本開示は、使用者の身体への負担を軽減できる育児用補助具及びクッション体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る育児用補助具は、(1)使用者の身体に取り付けられる育児用補助具であって、柔軟性素材によって構成され、一方向に延びる本体部と、布製であり、本体部における一方向の両端部から一方向に延びる一対の帯状部材と、を備える。一対の帯状部材のそれぞれは、一方向に沿って延在する連結部を有する。一対の帯状部材は、本体部が使用者の身体に当てられた状態において、身体から見て本体部の反対側で一対の連結部を介して互いに結ばれる。
【0007】
この育児用補助具では、一対の帯状部材のそれぞれが布製である。これにより、育児用補助具が使用者の身体に取り付けられるときにおける帯状部材から使用者の身体への負担を軽減できる。また、この育児用補助具では、本体部が使用者の身体に当てられた状態において、身体から見て本体部の反対側で、一方向に沿って延在する一対の連結部を介して一対の帯状部材が互いに結ばれる。一方向に沿って延びる連結部を介して一対の帯状部材が互いに結ばれることで使用者の身体に育児用補助具が取り付けられるため、例えば、一方の連結部が他方の連結部に結ばれる位置を自在に調整することができる。すなわち、使用者の身体に巻きつけられる一対の帯状部材の長さを自在に調整できる。この結果、例えば使用者が本体部に乳幼児を載せて授乳を行う場合、授乳時における使用者の多様な姿勢を実現できる。よって、使用者の身体への負担を軽減できる。
【0008】
(2)上記(1)において、本体部は、外側地と、外側地に収容される複数のクッション体とを有してもよい。クッション体は、外側地から出し入れ可能とされていてもよい。この場合、クッション体が外側地から出し入れ可能とされているので、例えば育児用補助具を洗濯するときに、本体部の外側地からクッション体を取り出すことができる。外側地からクッション体を分離することにより、育児用補助具の外側地及びクッション体を容易に洗濯及び乾燥することができる。例えば、外側地に収容されるクッション体の個数を変えることにより、本体部の大きさ、及び本体部の硬さを調整することができる。このように、本体部の大きさと硬さを調整することによって授乳時における使用者の多様な姿勢を実現できる。
【0009】
(3)上記(2)において、本体部は、複数のクッション体を収容すると共に外側地に収容される中側地を有してもよい。この場合、複数のクッション体が中側地に収容された状態で、外側地に収容される。よって、育児用補助具の本体部は、クッション体、中側地及び外側地の三重構造となるので、収容されたクッション体を中側地の内部で安定させることができる。この三重構造によって本体部を適度に硬くできるので、例えば本体部に乳幼児を載せたときに、乳幼児をより安定させることができる。更に、複数のクッション体と外側地との間に中側地が介在することにより、複数のクッション体が外側地の内部で位置ずれすることを抑制できる。
【0010】
(4)上記(2)又は(3)において、複数のクッション体は、一方向に配列されてもよい。複数のクッション体は、一方向の両端に位置するクッション体である2つの端部クッション体と、2つの端部クッション体の間に位置するクッション体である中間クッション体と、を含んでもよい。中間クッション体における一方向と直交する直交方向の長さは、端部クッション体における直交方向の長さよりも小さくてもよい。例えば、使用者の身体の上下方向が当該直交方向となるように、育児用補助具が使用者の身体に取り付けられる。この場合、例えば乳幼児が本体部に載せられるときに、端部クッション体における直交方向の長さよりも小さい直交方向の長さを有する中間クッション体に乳幼児が載せられる。この結果、乳幼児を2つの端部クッション体の間に挟み込むことができるので、乳幼児をより安定して抱きかかえることができる。
【0011】
(5)上記(1)~(4)のいずれかにおいて、一対の帯状部材は、伸縮性素材により構成されていてもよい。この場合、使用者の身体に育児用補助具の着脱を行うに際し、一対の帯状部材の結び目をほどくことなく、環状に形成された本体部及び一対の帯状部材に身体を通すことで着脱を行うことができる。一対の帯状部材の少なくともいずれかを伸ばして当該環状とされた部分に身体を通すことができるので、育児用補助具の着脱を容易に行うことができる。育児用補助具の着脱に際し、帯状部材の結び目をほどく必要がないので、容易に使用者の身体に対して着脱を行うことができる。更に、帯状部材が伸縮性素材によって構成されていることにより、身体をよりしっかりと締め付けることができる。よって、乳幼児をより安定して抱きかかえることができる。
【0012】
本開示の一側面に係るクッション体は、(6)前述した育児用補助具に用いられるクッション体であって、本体部の外側地から出し入れ可能とされている。
【0013】
このクッション体は、外側地から出し入れ可能とされているので、育児用補助具を洗濯するときに、本体部の外側地からクッション体を取り出すことができる。外側地からクッション体を分離することができるので、容易に洗濯及び乾燥を行うことができる。このように、このクッション体からは前述した育児用補助具と同様の作用効果が得られる。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、使用者の身体への負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、一実施形態に係る育児用補助具を示す平面図である。
図2図2は、図1に示される外側地及び帯状部材を示す平面図である。
図3図3(a)は、図2に示される外側地に収容されるクッション部を示す斜視図である。図3(b)は、図3(a)に示されるクッション体を示す平面図である。
図4図4は、図3(a)に示される中側地に収容される複数のクッション体を示す模式的な図である。
図5図5は、育児用補助具を使用者の身体に取り付けた様子の一例を示す図である。
図6図6は、育児用補助具の使用例を示す図である。
図7図7は、育児用補助具の別の使用例を示す図である。
図8図8は、育児用補助具の更に別の使用例を示す図である。
図9図9は、変形例に係る育児用補助具を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、図面を参照しながら本開示に係る育児用補助具及びクッション体の実施形態について説明する。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解の容易化のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
【0017】
本開示に係る育児用補助具は、使用者の身体に取り付けられて用いられる。「育児用補助具」は、人が育児を行うために用いられる道具である。育児の対象となる子供は、例えば、乳幼児である。「使用者」は、育児用補助具を用いて育児を行う者である。使用者は、例えば、子供の母親である。使用者は、例えば、子供に授乳を行うために育児用補助具を用いてもよく、子供を抱きかかえるために育児用補助具を用いてもよい。
【0018】
図1は、一実施形態に係る育児用補助具1を示す平面図である。育児用補助具1は、例えば、使用者が子供に対して授乳を行うために用いられる。育児用補助具1は、一方向(図1では左右方向)に延びる形状を呈する。育児用補助具1は、本体部2と、一対の帯状部材である帯状部材3,4とを備える。
【0019】
本体部2は、一方向に延びる形状を呈する。本実施形態では、本体部2は円柱形状である。本体部2は、一方向と直交する方向である直交方向(図1では上下方向)に幅を有する。本体部2は、一方向及び当該直交方向の双方に直交する方向である高さ方向(図1では紙面に直交する方向)に厚さを有する。以下では、前述の一方向を第1方向D1と称し、当該直交方向を第2方向D2と称し、当該高さ方向を第3方向D3と称する。
【0020】
本実施形態では、本体部2は、第1方向D1に直交する平面で切ったとき、第2方向D2及び第3方向D3の双方に延びる断面を有する。本体部2の断面は、例えば、円形状を呈する。本体部2の第1方向D1の長さは、例えば、20cm以上且つ90cm以下である。本実施形態では、本体部2の第2方向D2の長さは、乳児の上下方向(頭部と腰部とが並ぶ方向)が第2方向D2となる状態で本体部2が乳児の背中に当てられたときに、乳児の背中の全体に触れる程度の長さとされている。本体部2の第2方向D2の長さは、例えば、10cm以上且つ80cm以下である。本体部2の第3方向D3の長さは、例えば、10cm以上且つ80cm以下である。
【0021】
本体部2は、柔軟性素材によって構成されている。「柔軟性素材」とは、人の身体が載せられて荷重を受けたときに変形するクッション性素材をいう。柔軟性素材は、例えば、ニット生地等の布、ポリエステル綿、ウレタン、ポリエチレンパイプ、ビーズ、樹脂網状体、又は固綿等の洗濯可能な素材を含む。本体部2を構成する柔軟性素材の種類は、適宜変更可能である。本体部2の詳細については、後述する。
【0022】
帯状部材3,4は、本体部2を使用者の身体に取り付けるための部材である。帯状部材3は、本体部2における第1方向D1の一端部2a(図1では左端部)から第1方向D1の一方側(図1では左側)に向かって延びている。帯状部材4は、本体部2における第1方向D1の他端部2b(図1では右端部)から第1方向D1の他方側(図1では右側)に向かって延びている。
【0023】
帯状部材3は、第1方向D1に沿って延在する連結部31を有する。連結部31は、帯状部材3の第1方向D1の一端側において第1方向D1に沿って延びる部分である。連結部31は、帯状部材4を結ぶことが可能な部分である。帯状部材4は、第1方向D1に沿って延在する連結部32を有する。連結部32は、帯状部材4の第1方向D1の他端側において第1方向D1に沿って延びる部分である。連結部32は、帯状部材3を結ぶことが可能な部分である。育児用補助具1が使用者の身体に取り付けられるに際し、帯状部材3,4は、使用者の身体に巻きつけられると共に、一対の連結部31,32を介して互いに結ばれる。
【0024】
帯状部材3,4は、布製である。本実施形態では、帯状部材3,4は、伸縮性素材により構成されている。帯状部材3,4は、例えば、ニット生地により構成されている。帯状部材3,4は、例えば、第1方向D1に伸縮可能な素材により構成されている。帯状部材3,4のそれぞれの第1方向D1の長さは、使用者の身体に巻きつけられると共に互いに結ぶことができる程度の長さであればよい。帯状部材3,4のそれぞれの第1方向D1の長さは、例えば、110cm以上且つ130cm以下(一例として120cm)である。帯状部材3,4のそれぞれの第2方向D2の長さ(幅)は、例えば、90cm以上且つ120cm以下(一例として100cm)である。
【0025】
図2は、図1に示される本体部2の外側地21、及び帯状部材3,4を示す平面図である。図3(a)は、図2に示される外側地21に収容される本体部2のクッション部22を示す斜視図である。図2は、クッション部22が取り出された外側地21を図示している。図1図2及び図3(a)に示されるように、本実施形態では、本体部2は、外側地21と、外側地21に収容されるクッション部22とを有する。
【0026】
本実施形態では、外側地21及び帯状部材3,4は、互いに連続している。外側地21及び帯状部材3,4は、例えば、1枚の布Cにより構成されている。布Cは、例えば、第1方向D1及び第2方向D2の双方に延びる長方形状を呈する。例えば、布Cの長手方向は第1方向D1に一致し、布Cの短手方向は第2方向D2に一致する。布Cの第2方向D2の一端Ca及び他端Cbのそれぞれは、第2方向D2の中央に向かって折り返されている。
【0027】
本実施形態では、育児用補助具1は、外側地21と帯状部材3との境界部分に位置する縫製部21aと、外側地21と帯状部材4との境界部分に位置する縫製部21bとを有する。縫製部21aは、前述のように折り返された布Cの第1方向D1の中央よりも一方側の部分に位置する。縫製部21aは、当該部分において弾性糸が第2方向D2に沿って縫製されることによって形成されている。縫製部21bは、前述のように折り返された布Cの第1方向D1の中央よりも他方側の部分に位置する。縫製部21bは、当該部分において弾性糸が第2方向に沿って縫製されることによって形成されている。縫製部21a,21bのそれぞれの弾性糸は、第2方向D2に布Cを収縮させている。その結果、縫製部21a,21bの第2方向D2の長さは、縫製部21a,21b以外の部分における第2方向D2の長さよりも短くなっている。
【0028】
縫製部21a,21bの間に外側地21が形成される。第2方向D2に互いに対向する布Cの一端Caと他端Cbとの間であって、且つ縫製部21a,21bの間には、外側地21の開口部が形成される。縫製部21aよりも第1方向D1の一方側に帯状部材3が形成され、縫製部21bよりも第1方向D1の他方側に帯状部材4が形成される。外側地21の第1方向D1の長さは、例えば、60cm以上且つ80cm以下(一例として70cm)である。外側地21の第2方向D2の長さは、例えば、90cm以上且つ120cm以下(一例として100cm)である。
【0029】
本実施形態では、育児用補助具1は、外側地21に設けられた開閉部材5を備える。開閉部材5は、外側地21の前述した開口部に取り付けられており、当該開口部を開閉自在としている。開閉部材5は、例えば、いわゆる線ファスナである。開閉部材5は、スライド部材51と、スライド部材51のスライドによって開口部を開閉する開閉部52とを有してもよい。開閉部52は、例えば、第1方向D1に延びている。この場合、スライド部材51を開閉部52に沿って第1方向D1の一方側にスライドさせることで、外側地21の開口部を閉めることができる。スライド部材51を開閉部52に沿って第1方向D1の他方側にスライドさせることで、外側地21の開口部を開くことができる。
【0030】
クッション部22は、外側地21の開口部から出し入れ可能とされている。外側地21の開口部を開くことで、クッション部22を外側地21から取り出すことができる。外側地21の開口部を開いた状態でクッション部22を外側地21に入れ、外側地21の開口部を閉じることで、クッション部22を外側地21に収容することができる。
【0031】
続いて、本体部2に含まれるクッション部22について説明する。クッション部22は、複数のクッション体25と、複数のクッション体25を収容する中側地26とを有する。図3(b)は、図3(a)に示されるクッション部22を構成するクッション体25を示す平面図である。図3(a)及び図3(b)に示されるように、例えば、クッション体25は、平面視において隅丸長方形状(一例として隅丸正方形状)を呈する。但し、平面視におけるクッション体25の形状は円形状であってもよく、クッション体25の形状は特に限定されない。クッション体25は、第4方向D4、及び第4方向D4に直交する第5方向D5の双方に延在している。クッション体25は、第4方向D4及び第5方向D5の双方に直交する第6方向D6に厚さを有する。
【0032】
クッション体25は、クッション体側地27と、クッション体側地27に収容される内容物(不図示)とを有する。クッション体側地27の材料は、例えば布である。クッション体側地27に収容される内容物は、例えば、ポリエステル綿、ウレタン、ポリエチレンパイプ、ビーズ、樹脂網状体、又は固綿等の洗濯可能な素材である。クッション体25は、例えば、クッション体25において窪むマチ部28を有する。マチ部28は、平面視における略中央に形成されている。マチ部28は、例えば、第6方向D6に沿って互いに対向するクッション体側地27同士が縫製されることで形成されている。マチ部28は、例えば、平面視において円形状を呈する。クッション体25にマチ部28が形成されていることにより、例えばクッション体25を洗濯した際に、クッション体側地27の内部で内容物が位置ずれすることを抑制できる。
【0033】
中側地26は、クッション体25を収容すると共に外側地21に収容される。中側地26は、袋状を呈する。中側地26は、例えば、複数のクッション体25を収容した状態において、円柱状を呈する。中側地26の第1方向D1の長さは、例えば、30cm以上且つ60cm以下(一例として40cm)である。中側地26の第2方向D2の長さ、及び中側地26の第3方向D3の長さは、例えば、30cm以上且つ40cm以下(一例として35cm)である。
【0034】
複数のクッション体25は、第1方向D1に配列された状態で中側地26に収容されている。例えば、クッション体25の厚さ方向である第6方向D6が第1方向D1に一致するように、クッション体25が中側地26に収容される。
【0035】
本実施形態では、育児用補助具1は、袋状の中側地26を開閉するための開閉部材6を備える。開閉部材6の構成は、例えば、開閉部材5の構成と同一である。すなわち、開閉部材6は、スライド部材51と同様のスライド部材61と、開閉部52と同様の開閉部62とを有する。スライド部材61を開閉部62に沿ってスライドさせることで、開閉部材6は、中側地26を開閉する。
【0036】
クッション体25は、中側地26から出し入れ可能とされている。中側地26を開くことで、クッション体25を中側地26から取り出すことができる。中側地26を開いた状態でクッション体25を中側地26に入れ、中側地26の内部にクッション体25を入れて中側地26を閉じることで、クッション体25を中側地26に収容することができる。
【0037】
図4は、図3(a)に示される中側地26に収容される複数のクッション体25を示す模式的な図である。図4では、中側地26の図示が省略されている。本実施形態では、複数のクッション体25が中側地26に収容可能とされている。一例として、6つのクッション体25が中側地26に収容可能とされている。複数のクッション体25は、2つの端部クッション体71と、中間クッション体72とを含む。
【0038】
端部クッション体71は、中側地26に収容される複数のクッション体25のうち、第1方向D1の端部に位置するクッション体25である。言い換えれば、2つの端部クッション体71は、第1方向D1の最も一端側(図4では最も左側)に位置するクッション体25、及び、第1方向D1の最も他端側(図4では最も右側)に位置するクッション体25のそれぞれを意味する。
【0039】
端部クッション体71の第4方向D4及び第5方向D5の長さは、例えば、25cm以上且つ50cm以下(一例として35cm)である。端部クッション体71の第6方向D6の長さは、例えば、5cm以上且つ20cm以下(一例として12cm)である。
【0040】
中間クッション体72は、第1方向D1において2つの端部クッション体71の間に位置するクッション体25である。中間クッション体72は複数配置されていてもよい。本実施形態では、中間クッション体72は2つ配置されている。2つの中間クッション体72は、第1方向D1の略中央(図4では、左から3番目及び右から3番目)に配置された2つのクッション体25のそれぞれを意味する。
【0041】
複数のクッション体25が中側地26に収容された状態において、中間クッション体72の第2方向D2の長さは、端部クッション体71の第2方向D2の長さよりも小さい。中間クッション体72の第4方向D4の長さ、及び中間クッション体72の第5方向D5の長さは、例えば、15cm以上且つ40cm以下(一例として25cm)である。中間クッション体72の第6方向D6の長さは、例えば、2cm以上且つ10cm以下(一例として7cm)である。例えば、厚さ方向から見たときの中間クッション体72の面積は、厚さ方向から見たときの端部クッション体71の面積よりも小さい。例えば、中間クッション体72の厚さは、端部クッション体71の厚さよりも小さい。
【0042】
例えば、端部クッション体71と中間クッション体72との間には、1つのクッション体25が配置されている。当該1つのクッション体25の第2方向D2の長さは、端部クッション体71の第2方向D2の長さと略同一である。但し、当該1つのクッション体25の第2方向D2の長さは、端部クッション体71の第2方向D2の長さより短くてもよい。当該1つのクッション体25は、中間クッション体72から見て第1方向D1の一方側及び他方側のそれぞれに配置されている。このようなクッション体25の配置関係により、クッション部22の第1方向D1の中央部が、クッション部22の第1方向D1の両端部よりも凹んだ状態となる。
【0043】
図5は、育児用補助具1を使用者Mの身体に取り付けた様子の一例を示す図である。育児用補助具1を使用者Mの身体に取り付けるに際し、一例として、まず育児用補助具1の本体部2を使用者Mの身体(例えば腹部)に当てる。使用者Mは、例えば本体部2の第3方向D3の一方側(図1では紙面奥側)を自らの身体に当てる。使用者Mは、自らの身体の上下方向が第2方向D2となるように本体部2を身体に当てる。本体部2が使用者Mの身体に当てられた状態において、本体部2から延びる帯状部材3,4を身体に巻き付ける。具体例として、使用者Mの腹部に本体部2が位置する場合には、使用者Mの腰部の左右部分から身体の後方に延びるように帯状部材3,4を巻き付ける。
【0044】
そして、使用者Mの身体から見て本体部2の反対側(例えば腰部の後側の部分)において、帯状部材3,4を連結部31,32を介して互いに結ぶ。本実施形態では、連結部31,32が第1方向D1に沿って延びる帯状部材3,4の一定の領域とされているため、あらゆる身体の大きさの使用者Mに育児用補助具1を取り付けることができると共に、使用者Mの身体への帯状部材3,4の締付力を自在に調整できる。
【0045】
図6は、育児用補助具1の使用例を示す図である。図6では、使用者Mが身体の前方で乳児Fを横たえた状態で乳児Fを抱きかかえる例を示している。まず使用者Mは、本体部2を腹部に当てて育児用補助具1を身体に取り付けた状態で、椅子等に座る。使用者Mは、乳児Fを本体部2に載せた状態で乳児Fを抱きかかえることができる。この状態で、使用者Mは、例えば乳児Fに対して授乳を行うことができる。
【0046】
図7は、育児用補助具の別の使用例を示す図である。図7では、使用者Mが身体の側方で乳児Fを横たえた状態で乳児Fを抱きかかえる例を示している。まず使用者Mは、本体部2を身体の側方で腰部に当てて育児用補助具1を身体に取り付けた状態で椅子等に座る。使用者Mは、乳児Fを本体部2に載せて乳児Fを抱きかかえることができる。
【0047】
図8は、育児用補助具の更に別の使用例を示す図である。図8では、使用者Mが身体の前方で乳児Fの上体を起こした状態で乳児Fを抱きかかえる例を示している。まず使用者Mは、本体部2を腹部に対向させた状態として育児用補助具1を身体に取り付ける。このとき、使用者Mは、帯状部材3,4における使用者Mの身体に巻き付けられる部分の長さを、本体部2と腹部との間に所定の隙間を形成できる程度の長さとするように、帯状部材3,4を互いに結ぶ。
【0048】
次に、使用者Mは、乳児Fの上体を起こした状態で、本体部2と使用者Mの腹部との間に乳児Fを配置する。使用者Mは、乳児Fの上下方向が第2方向D2となるように乳児Fを配置する。使用者Mは、乳児Fの前面を自らの腹部に対向させ、且つ、乳児Fの背中を本体部2に接触させた状態とする。これにより、使用者Mは、乳児Fの下半身を本体部2と腹部との間に挟み込んだ状態で、自らの膝の上で乳児Fを抱きかかえることができる。
【0049】
続いて、育児用補助具1及びクッション体25の作用効果を説明する。本実施形態に係る育児用補助具1では、帯状部材3,4のそれぞれが布製である。これにより、育児用補助具1が使用者Mの身体に取り付けられるときにおける帯状部材3,4から使用者Mの身体への負担を軽減できる。より具体的には、例えば育児用補助具の身体に巻き付けられる部分がベルトである場合、ベルトが身体に食い込むことがあるので、身体への負担が大きくなるという問題が生じうる。これに対し、身体に巻き付けられる部分である帯状部材3,4が布製である場合、帯状部材3,4を身体に食い込みにくくできるので、身体への負担を軽減できる。
【0050】
また、この育児用補助具1では、本体部2が使用者Mの身体に当てられた状態において、身体から見て本体部2の反対側で、第1方向D1に沿って延在する連結部31,32を介して帯状部材3,4が互いに結ばれる。第1方向D1に沿って延びる連結部31,32を介して帯状部材3,4が互いに結ばれることで使用者Mの身体に育児用補助具1が取り付けられるため、連結部31が連結部32に結ばれる位置を自在に調整することができる。すなわち、帯状部材3,4の使用者Mの身体に巻きつけられる部分の長さを自在に調整できる。この結果、使用者Mが本体部2に乳児Fを載せて授乳を行う場合、授乳時における使用者Mの多様な姿勢を実現できる。よって、使用者Mの身体への負担を軽減できる。
【0051】
本実施形態では、本体部2の第2方向D2の長さは、乳児Fの上下方向が第2方向D2となる状態で本体部2が乳児Fの背中に当てられたときに、乳児Fの背中の全体に触れる程度の長さとされている。これにより、例えば図8に示されるように、使用者Mが乳児Fの上体を起こした状態で乳児Fを抱きかかえる場合でも、乳児Fの背中の全体を本体部2で支えることができるので、本体部2と使用者Mの身体との間で乳児Fの上体を包み込むように保持することができる。仮に本体部2が第2方向D2に潰れた扁平形状を呈する場合、乳児Fの上体を起こした状態で抱きかかえたときに乳児Fの背中の全体を支えることが困難となりうる。これに対し、本体部2の第2方向D2の長さが乳児Fの背中の全体に触れる程度の長さを有する育児用補助具1によれば、一層安定して乳児Fを抱きかかえることができる。
【0052】
本実施形態では、本体部2は、外側地21と、外側地21に収容される複数のクッション体25とを有する。クッション体25は、外側地21から出し入れ可能とされている。クッション体25が外側地21から出し入れ可能とされているので、例えば育児用補助具1を洗濯するときに、本体部2の外側地21からクッション体25を取り出すことができる。外側地21からクッション体25を分離することにより、育児用補助具1の外側地21及びクッション体25を容易に洗濯及び乾燥することができる。例えば、外側地21に収容されるクッション体25の個数を変えることにより、本体部2の大きさ、及び本体部2の硬さを調整することができる。このように、本体部2の大きさと硬さを調整することによって授乳時における使用者Mの多様な姿勢を実現できる。また、乳児Fの体型に合わせて本体部2の大きさ、及び本体部2の硬さを調整できるので、育児用補助具1を用いて多様な体型の乳児Fを抱きかかえることができる。
【0053】
本実施形態では、本体部2は、複数のクッション体25を収容すると共に外側地21に収容される中側地26を有する。これにより、複数のクッション体25が中側地26に収容された状態で、外側地21に収容される。よって、育児用補助具1の本体部2は、クッション体25、中側地26及び外側地21の三重構造となるので、収容されたクッション体25を中側地26の内部で安定させることができる。この三重構造によって本体部2を適度に硬くできるので、例えば本体部2に乳児Fを載せたときに、乳児Fをより安定させることができる。更に、複数のクッション体25と外側地21との間に中側地26が介在することにより、複数のクッション体25が外側地21の内部で位置ずれすることを抑制できる。
【0054】
本実施形態では、複数のクッション体25は、第1方向D1に配列されている。複数のクッション体25は、第1方向D1の両端に位置するクッション体25である2つの端部クッション体71と、2つの端部クッション体71の間に位置するクッション体25である中間クッション体72と、を含む。中間クッション体72における第2方向D2の長さは、端部クッション体71における第2方向D2の長さよりも小さい。
【0055】
例えば、使用者Mの身体の上下方向が第2方向D2となるように、育児用補助具1が使用者Mの身体に取り付けられる。例えば乳児Fが本体部2に載せられるときに、端部クッション体71における第2方向D2の長さよりも小さい第2方向D2の長さを有する中間クッション体72に乳児Fが載せられる。本実施形態では、外側地21の内部において、第1方向D1の両端に位置する一対の端部クッション体71の高さが、第1方向D1の中央側に位置する中間クッション体72の高さよりも高くなる。この結果、乳児Fを2つの端部クッション体71の間に挟み込むことができるので、乳児Fをより安定して抱きかかえることができる。
【0056】
本実施形態では、帯状部材3,4は、伸縮性素材により構成されている。帯状部材3,4が伸縮性素材により構成されているので、使用者Mの身体に育児用補助具1の着脱を行うに際し、帯状部材3,4の結び目をほどくことなく、環状に形成された本体部2及び帯状部材3,4に身体を通すことで着脱を行うことができる。帯状部材3,4の少なくともいずれかを伸ばして当該環状とされた部分に身体を通すことができるので、育児用補助具1の着脱を容易に行うことができる。育児用補助具1の着脱に際し、帯状部材3,4の結び目をほどく必要がないので、容易に使用者Mの身体に対して着脱を行うことができる。更に、帯状部材3,4が伸縮性素材によって構成されていることにより、身体をよりしっかりと締め付けることができる。よって、乳児Fをより安定して抱きかかえることができる。
【0057】
本実施形態に係るクッション体25は、外側地21から出し入れ可能とされているので、育児用補助具1を洗濯するときに、本体部2の外側地21からクッション体25を取り出すことができる。外側地21からクッション体25を分離することができるので、容易に洗濯及び乾燥を行うことができる。このように、このクッション体25からは前述した育児用補助具1と同様の作用効果が得られる。
【0058】
以上、本開示に係る育児用補助具及びクッション体の実施形態について説明した。しかし、本開示に係る育児用補助具は、前述の実施形態に限られず、適宜変更可能である。
【0059】
図9は、変形例に係る育児用補助具1Aを示す平面図である。育児用補助具1Aは、保持部8を有する点で前述の実施形態に係る育児用補助具1と相違する。以下、前述の実施形態との相違点を主として説明し、重複する説明を適宜省略する。
【0060】
保持部8は、例えば乳児F(図6図8参照)を保持するための部分である。保持部8は、シート生地81と、2つの脚入れ穴である脚入れ穴82,83とを有する。シート生地81は、本体部2の第3方向D3の一方側(図9では紙面手前側)に設けられている。シート生地81は、本体部2と第3方向D3に沿って対向している。シート生地81の第1方向D1の一端(図9では右端)は、本体部2の一端部2aに接合(一例として縫製)されており、シート生地81の第1方向D1の他端(図9では左端)は、本体部2の他端部2bに接合されている。
【0061】
シート生地81の第2方向D2の一端(図9では上端)は、本体部2に接合されておらず、シート生地81の第2方向D2の他端(図9では下端)は、本体部2に接合されている。この結果、シート生地81の第2方向D2の一端と本体部2との間に開口が形成されると共に、シート生地81と本体部2との間に乳児Fを保持するための保持スペースSが形成されている。保持スペースSは、シート生地81の内側(本体部2側)に形成された空間である。使用者Mは、開口から保持スペースSに乳児Fを出し入れ可能とされている。
【0062】
脚入れ穴82,83は、シート生地81を貫通する貫通穴である。脚入れ穴82,83は、シート生地81により形成された保持スペースSの内外を連通する。脚入れ穴82,83は、シート生地81の第1方向D1の略中央に設けられている。脚入れ穴82は、シート生地81の第1方向D1の中央よりも一方側に設けられており、脚入れ穴83は、シート生地81の第1方向D1の中央よりも他方側に設けられている。脚入れ穴82,83の大きさ及び形状は、乳児Fの脚を通すことが可能な程度の大きさ及び形状であればよく、特に限定されない。
【0063】
変形例に係る育児用補助具1Aは、本体部2に設けられた保持部8を更に備える。保持部8は、本体部2との間に保持スペースSを形成するシート生地81を有する。保持部8は、シート生地81に形成されており、シート生地81を貫通する脚入れ穴82,83(貫通穴)を有する。シート生地81と本体部2との間に保持スペースSが形成されているので、例えば、使用者が乳児Fを保持スペースSに入れることによって、安定して乳児F(乳幼児)を抱きかかえることができる。また、シート生地81には、シート生地81を貫通する脚入れ穴82,83が形成されているので、脚入れ穴82,83のそれぞれに乳児Fの脚を通すことで、乳児Fを保持スペースSにおいて安定して保持できる。以上より、変形例に係る育児用補助具1では、乳児Fを一層安定して抱きかかえることができる。
【0064】
以下では、前述した育児用補助具1の更なる変形例について説明する。育児用補助具1は、本体部2を使用者Mの身体に取り付けるための固定部を、帯状部材3,4とは別に備えてもよい。当該固定部は、例えば、帯状部材3に設けられており第1方向D1に延びる第1固定部材と、帯状部材4に設けられており第1方向D1に延びる第2固定部材とを有してもよい。第1固定部材及び第2固定部材は、例えば、バックル及びアジャスタを含んでもよい。第1固定部材に含まれるバックル、及び第2固定部材に含まれるバックルは、互いに接続可能である。一例として、本体部2が使用者Mの身体に当てられた状態で、帯状部材3,4を互いに結ぶ前に第1固定部材及び第2固定部材を互いに固定し、その後、帯状部材3,4を互いに結ぶ。このように第1固定部材及び第2固定部材を互いに固定する場合、帯状部材3,4のみを用いて育児用補助具1を使用者Mの身体に取り付ける場合と比較して、一層安定して育児用補助具1を身体に取り付けることができる。
【0065】
前述の実施形態では、本体部2が複数のクッション体25を収容すると共に外側地21に収容される中側地26を有する例を説明した。しかし、本体部2は、中側地26を有していなくてもよい。この場合、複数のクッション体25は、中側地26に収容されることなく、外側地21に収容されてもよい。
【0066】
前述の実施形態では、6つのクッション体25が中側地26に収容される例を説明した。しかし、中側地26に収容されるクッション体25の個数は、特に限定されない。クッション体25の個数は、5つ以下でもよいし、7つ以上でもよい。
【0067】
前述の実施形態では、使用者Mが乳児Fを抱きかかえると共に授乳を行うために育児用補助具1を用いる例を説明した。しかし、育児用補助具1の用途は、前述のものに限定されない。例えば、使用者Mが乳児Fを抱きかかえるためだけに育児用補助具1を用い、乳児Fに授乳を行うために育児用補助具1を用いなくてもよい。使用者Mは、昼寝等の就寝、読書、又は作業等を行うために育児用補助具1を用いてもよい。
【符号の説明】
【0068】
1…育児用補助具、2…本体部、2a…一端部、2b…他端部、3,4…帯状部材、5,6…開閉部材、8…保持部、21…外側地、22…クッション部、25…クッション体、26…中側地、27…クッション体側地、51,61…スライド部材、52,62…開閉部、71…端部クッション体、72…中間クッション体、81…シート生地、82,83…脚入れ穴、C…布、Ca…一端、Cb…他端、D1…第1方向、D2…第2方向、D3…第3方向、D4…第4方向、D5…第5方向、D6…第6方向、F…乳児、M…使用者、S…保持スペース。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9