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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024107892
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】変調器
(51)【国際特許分類】
   H03M 3/02 20060101AFI20240802BHJP
【FI】
H03M3/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023012068
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520124752
【氏名又は名称】株式会社ミライズテクノロジーズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】マキンワ コフィ アフォラビ アントニー
(72)【発明者】
【氏名】タン ゾン
【テーマコード(参考)】
5J064
【Fターム(参考)】
5J064BA03
5J064BB14
5J064BC06
5J064BC07
5J064BC08
5J064BC09
5J064BC10
5J064BC11
5J064BC15
5J064BC16
(57)【要約】
【課題】連続型積分器を用いた構成において、オフセットを低減できる変調器を提供する。
【解決手段】増幅器1、入力容量Cin、増幅器1の出力側に接続される積分容量Cintを備え入力信号を連続時間で積分する第一積分器11、第一積分器11の出力値を量子化する量子化器6、量子化器6より出力されるデータをD/A変換して第一積分器11の入力にフィードバックするDAC8、DAC8の出力に接続されるDAC容量CDAC、入力端子と入力容量Cintとの間、増幅器1の出力部、DAC8とDAC容量CDACとの間にそれぞれ配置され、何れも同じ周波数で動作する第一~第三高周波チョッピング用スイッチ3,4及び10、入力端子とスイッチ3との間、スイッチ4と積分容量Cintとの間、DAC8の出力とスイッチ10との間にそれぞれ配置され、何れもよりも低い同じ周波数で動作する第一~第三低周波チョッピング用スイッチ2,5及び9を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
増幅器(1)と、この増幅器の入力側に接続される入力容量(Cin)と、前記増幅器の出力側に接続される積分容量(Cint)とを備えて構成され、入力信号を連続時間で積分する第一積分器(11,11A,11B)と、
この第一積分器の出力値を量子化する量子化器(6)と、
この量子化器より出力されるデータをD/A変換して、前記第一積分器の入力にフィードバックするD/A変換器(8)と、
このD/A変換器の出力に接続されるDAC容量(CDAC)と、
入力端子と前記入力容量との間、前記増幅器の出力部、前記D/A変換器と前記DAC容量との間にそれぞれ配置され、何れも同じ周波数で動作する第一~第三高周波チョッピング用スイッチ(3,4,10)と、
前記入力端子と前記第一高周波チョッピング用スイッチとの間、前記第二高周波チョッピング用スイッチと前記積分容量との間、前記D/A変換器の出力と前記第三高周波チョッピング用スイッチとの間にそれぞれ配置され、何れも前記高周波チョッピング用スイッチよりも低い同じ周波数で動作する第一~第三低周波チョッピング用スイッチ(2,5,9)と、を備える変調器。
【請求項2】
前記D/A変換器に、第三高周波チョッピング用スイッチ(10)及び第三低周波チョッピング用スイッチ(9)を加えたDACユニット(7)を備え、
前記DACユニットは、タップ数nのFIR(Finite Impulse Response)型であり、
前記D/A変換器のサンプリング周波数をfsとすると、前記高周波チョッピング用スイッチのチョッピング周波数をfs/nにする請求項1記載の変調器。
【請求項3】
前記タップ数nが「4」である請求項2記載の変調器。
【請求項4】
前記増幅器の出力と前記積分容量との間に経路断続スイッチ(13)を備え、
前記D/A変換器の出力値が前記DAC容量に入力されるタイミングで、前記経路断続スイッチをオフにする請求項2記載の変調器。
【請求項5】
前記増幅器の入力端子と基準電位との間に接続される電位付与スイッチ(15)及び抵抗素子(14a,14b)の直列回路を備え、
前記高周波チョッピング用スイッチ及び前記低周波チョッピング用スイッチのオンオフが切り替わるタイミングで、前記電位付与スイッチをオンにする請求項4に記載の変調器。
【請求項6】
前記第一積分器と前記量子化器との間に接続される第二積分器(17)を備える請求項1から5の何れか一項に記載の変調器。
【請求項7】
前記第二積分器は、離散型である請求項6記載の変調器。
【請求項8】
前記第二積分器の入力部と出力部とにそれぞれ、前記低周波チョッピング用スイッチと同じ周波数で動作する第四、第五低周波チョッピング用スイッチ(16、18)を備える請求項7記載の変調器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変調器に関する。
【背景技術】
【0002】
図11及び図12に示すように、非特許文献1には、離散型積分器を用いたΔΣ変調器が開示されており、低オフセット化するために、入力部、出力部及び離散型積分器における積分容量Cint1の前後でチョッピングを行っている。また、特許文献1には、連続型積分器を用いたΔΣ変調器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7623053号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Z. Tang, R. Zamparette, Y. Furuta, T. Nezuka and K. A. A. Makinwa, "A ±25A Versatile Shunt-Based Current Sensor with 10kHz Bandwidth and ±0.25% Gain Error from -40°C to 85°C Using 2-Current Calibration," 2022 IEEE International Solid- State Circuits Conference (ISSCC), 2022, pp. 66-68, doi: 10.1109/ISSCC42614.2022.9731777.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1の構成では、離散型積分器を用いているため、サンプリングすることで発生するノイズ(kT/C1)によってノイズが律速されるという問題がある。尚、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、C1はサンプリング容量である。特許文献1の構成では連続型積分器を用いているので、非特許文献1のような問題はないが、ジッタノイズの影響を受け易く、非特許文献1のように入力部や出力部、積分容量についてチョッピングを行っていないため、オフセットが低減されない構成である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、連続型積分器を用いた構成において、オフセットを低減できる変調器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の変調器によれば、増幅器(1)、入力容量(Cin)、増幅器の出力側に接続される積分容量(Cint)を備え、入力信号を連続時間で積分する第一積分器(11,11A,11B)と、第一積分器の出力値を量子化する量子化器(6)と、量子化器より出力されるデータをD/A変換して第一積分器の入力にフィードバックするD/A変換器(8)と、D/A変換器の出力に接続されるDAC容量(CDAC)と、入力端子と入力容量との間、増幅器の出力部、D/A変換器とDAC容量との間にそれぞれ配置され、何れも同じ周波数で動作する第一~第三高周波チョッピング用スイッチ(3,4,10)と、入力端子と第一高周波チョッピング用スイッチとの間、第二高周波チョッピング用スイッチと積分容量との間、D/A変換器の出力と第三高周波チョッピング用スイッチとの間にそれぞれ配置され、何れも高周波チョッピング用スイッチよりも低い同じ周波数で動作する第一~第三低周波チョッピング用スイッチ(2,5,9)と、を備える。
【0007】
このように構成すれば、入力信号を連続時間で積分する第一積分器を用いるので、サンプリングノイズが発生せず、ノイズが律速されることがない。また、第一~第三高周波チョッピング用スイッチによるチョッピングを行うことで、オフセットを低減できる。加えて、第一高周波チョッピング用スイッチの入力側と、第二高周波チョッピング用スイッチの出力側と、第三高周波チョッピング用スイッチの入力側とにおいて、それぞれ第一~第三低周波チョッピング用スイッチによるチョッピングを行うことで、スイッチングに起因するオフセットを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態であり、変調器の構成を示す図
図2】動作タイミングチャート
図3】タップ数「4」のFIR型DACユニットの構成及びその動作を説明する図
図4】変調器を差動構成で示す図
図5】チョッピング用スイッチを差動構成で示す図
図6】第2実施形態であり、変調器の構成を示す図
図7】動作タイミングチャート
図8】第3実施形態であり、変調器の構成を示す図
図9】動作タイミングチャート
図10】第4実施形態であり、変調器の構成を示す図
図11】非特許文献1に開示されている変調器の構成を示す図
図12】動作タイミングチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以降の各実施形態で扱う変調器は、図4に示すように差動型であるが、説明を容易にするため、図1に示すように、シングルエンドタイプで正側、負側のスイッチ等を一纏めにして図示する場合がある。図4に示すように、反転側、非反転側の構成は対称である。反転側、負側の構成の符号には「m」、非反転側、正側の構成の符号には「p」を付しているが、両者を特に区別する必要がない場合には、符号に「m」、「p」を付さない場合もある。
【0010】
図4に示すように、差動増幅器1の各入力端子には、入力電圧が、第一低周波チョッピング用スイッチ2、第一高周波チョッピング用スイッチ3及び入力容量である結合容量Cinを介して与えられる。差動増幅器1内部の出力段には、第二高周波チョッピング用スイッチ4が配置されている。スイッチ4の出力端子には、第二低周波チョッピング用スイッチ5を介して量子化器6の入力端子が接続されている。スイッチ5の出力端子には、積分容量Cintが接続されている。尚、増幅器1は、内部で電圧/電流変換を行い、変換した電流を容量で受けて出力する所謂gm-C型の増幅器である。
【0011】
量子化器6の出力端子には、D/A変換器;DAC8の入力端子が接続されている。DAC8の出力側には、第三低周波チョッピング用スイッチ9及び第三高周波チョッピング用スイッチ10、並びにDAC容量CDACの直列回路が接続されている。DAC8の出力端子は、上記の直列回路を介して差動増幅器1の入力端子に接続されている。DAC8に、スイッチ9及び10、並びにDAC容量CDACを加えたものがDACユニット7を構成している。
【0012】
高周波チョッピング用スイッチ3、4及び10は共通のチョッピング信号CHHによりチョッピング動作する。低周波チョッピング用スイッチ2、5及び9は共通のチョッピング信号CHLによりチョッピング動作する。図2に示すように、DAC8のサンプリング周波数をfsとすると、チョッピング信号CHHの周波数は例えばfs/4に設定され、チョッピング信号CHLの周波数は、信号CHHの周波数よりも十分小さい例えばfs/256に設定されている。尚、本実施形態では、信号とその周波数とを同じ名称で示す。
【0013】
図1ではシンボル的に示しているチョッピングスイッチ2~5,9及び10は、図5に示すように、反転側、非反転側にそれぞれ直列に接続される2つのスイッチCHL1pと、反転側、非反転側間にたすき掛け状態に接続される2つのスイッチCHL1mからなる。スイッチCHL1は容量チョッピング用入力スイッチに相当し、スイッチCHL2は容量チョッピング用出力スイッチに相当する。尚、各スイッチは、例えばNチャネルMOSFET等で構成される。
【0014】
また、図3に示すように、DACユニット7は、実際にはタップ数n=4のFIR(Finite Impulse Response)型で構成しても良い。量子化器6の出力と各DACユニット7(1)~7(4)の入力端子との間には、図示しない4入力のセレクタが挿入されている。各DACユニット7(1)~7(4)の出力端子と増幅器1の入力端子との間には、図示しない4入力のセレクタが挿入されている。セレクタの入力選択は、周波数fsで切り替えられる。
【0015】
図3に示すように、量子化器6より出力されるデータ列が例えば「100101111」であり、DACユニット7がタップ数4である場合、DACユニット7(1)、7(2)、7(3)、7(4)の出力はそれぞれデータ列の4つ前の値、3つ前の値、2つ前の値、1つ前の値に対応して出力する。例えばデータ列の直前の4データが1001のときはDACユニット7(1)、7(2)、7(3)、7(4)内のDAC8の出力はそれぞれ「1」「0」「0」「1」に対応した値を出力する。このように出力されるためデータ列が例えば「100101111」である場合は、DACユニット7(1)~7(4)内のDAC8の出力は、時系列順にそれぞれ「1001」、「0010」、「0101」、「1011」、「0111」、「1111」に対応した値を出力する。よって量子化器6の出力データはDACユニット7(1)~7(4)それぞれによって計4回出力されることになる。
【0016】
高周波チョッピング信号CHHの極性は2回毎に反転するので、量子化器6の出力データは、チョッピング極性が正のときに計2回、負の時に計2回出力されることになるので、チョッピング極性の正負がバランスした状態になる。以上において、入力容量Cin、増幅器1及び積分容量Cintは第一積分器11を構成しており、第一積分器11にその他の周辺回路等を加えたものが変調器12を構成している。
【0017】
以上のように本実施形態によれば、変調器12において、増幅器1、入力容量Cin、増幅器1の出力側に接続される積分容量Cintを備え、入力信号を連続時間で積分する第一積分器11、第一積分器11の出力値を量子化する量子化器6、量子化器6より出力されるデータをD/A変換して第一積分器11の入力にフィードバックするDAC8、DAC8の出力に接続されるDAC容量CDAC、入力端子と入力容量Cinとの間、増幅器1の出力部、DAC8とDAC容量CDACとの間にそれぞれ配置され、何れも同じ周波数で動作する第一~第三高周波チョッピング用スイッチ3,4及び10、入力端子と第一高周波チョッピング用スイッチ3との間、第二高周波チョッピング用スイッチ4と積分容量Cintとの間、DAC8の出力と第三高周波チョッピング用スイッチ10との間にそれぞれ配置され、何れも高周波チョッピング用スイッチよりも低い同じ周波数で動作する第一~第三低周波チョッピング用スイッチ2,5及び9を備える。
【0018】
このように構成すれば、入力信号を連続時間で積分する第一積分器11を用いるので、サンプリングノイズ(kT/Cin)が発生せず、サンプリングノイズによってノイズが律速されることがない。また、第一~第三高周波チョッピング用スイッチ3,4及び10によるチョッピングを行うことで、オフセットを低減できる。加えて、第一高周波チョッピング用スイッチ3の入力側と、第二高周波チョッピング用スイッチ4の出力側と、第三高周波チョッピング用スイッチ10の入力側とにおいて、それぞれ第一~第三低周波チョッピング用スイッチ2,5及び9によるチョッピングを行うことで、スイッチングに起因するオフセットを低減できる。
【0019】
また、DACユニット7をタップ数「4」のFIR型として、DAC8のサンプリング周波数をfsとすると、高周波チョッピング用スイッチ3,4及び10のチョッピング周波数をfs/4に設定するので、量子化器6の出力は、高周波チョッピング用スイッチ3,4及び10のチョッピング極性が正、負それぞれの場合に2回ずつ出力されるようになり、バランスが適正になる。タップ数が1より大きいFIR型のDACユニット7を採用することで増幅器1の出力値を小さくでき、チョッピング周波数をタップ数に関連させることで、チョッピング動作により極性の正、負で打ち消し合うことができる。
【0020】
(第2実施形態)
以下、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。図6に示すように、第2実施形態の変調器21は、増幅器1の出力端子とスイッチ5との間に、経路断続スイッチに相当するデッドバンドスイッチ13を挿入した構成である。尚、DACユニット7は、1つのみ図示している。以降の実施形態も同様である。
【0021】
増幅器1の出力端子とスイッチ5との間にはスイッチ13Sが接続され、増幅器1の出力端子と基準電位であるグランドとの間には、スイッチ13Gが接続されている。デッドバンドスイッチ13は、信号DBによりオンオフ制御され、信号DBがハイレベルであればスイッチ13Gがオン、スイッチ13Sがオフとなり、ローレベルであればスイッチ13Gがオフ、スイッチ13Sがオンとなる。第1実施形態の第一積分器11にデッドバンドスイッチ13を加えたものが、第一積分器11Aを構成している。
【0022】
次に、第2実施形態の作用について説明する。図7に示すように、信号DBは、サンプリング信号fsの立ち上がりに同期してハイレベルとなる。これにより、増幅器1の出力端子はチョッピングスイッチ5及び積分容量Cintより切り離されて、基準電位点に接続されるので,積分動作は停止される。DACユニット7は、サンプリング信号fsで切り替るタイミングで出力が切り替わる際に過渡的なノイズを導入してしまうが、DACユニット7の出力が切り替わるタイミングでデッドバンドスイッチ13が動作することで、DACユニット7の切り替わりによる過渡的なノイズを積分容量Cintに導入させないことができる。
【0023】
(第3実施形態)
図8に示すように、第3実施形態の変調器22は、第2実施形態の構成に対し、増幅器1の入力端子と基準電位点との間に抵抗素子14a、スイッチ15及び抵抗素子14bの直列回路を接続したものである。前記の直列回路を加えたものが第一積分器11Bを構成している。スイッチ15のオンオフは、信号fRESにより制御される。
【0024】
図9に示すように、信号fRESの周波数は、信号CHHの2倍の周波数に設定されており、スイッチ15がオンすると、増幅器1の入力端子は、動作可能な範囲の所定電位にバイアスされるので、フローティング状態にはならない。これにより、増幅器1の動作を安定させることができる。
【0025】
(第4実施形態)
図10に示すように、第4実施形態の変調器23は、第1実施形態の構成に対し、スイッチ5と量子化器6との間に、第四低周波チョッピング用スイッチ16、第二積分器に相当する2次積分器17及び第五低周波チョッピング用スイッチ18の直列回路を接続した構成である。2次積分器17は離散型であり、第一積分器11と同様に、量子化器6の出力が、図示しないD/A変換器を介して入力にフィードバックされている。これにより、量子化ノイズをより高い周波数帯に移動させてノイズレベルを低減することができる。
【0026】
尚、スイッチ16,18は、それぞれ2次積分器17の入力部、出力部に配置されているが、ここでの「入力部」、「出力部」とは、スイッチ16,18が2次積分器17の内部に配置される場合も含まれるとする。例えば入力側においてサンプリング容量の直前に配置される場合や、入力側、出力側において帰還容量を含む帰還経路内に含まれる場合も含むものとする。
【0027】
(その他の実施形態)
タップ数は「4」に限らない。
D/A変換器はFIR型に限らない。
サンプリング周波数と高周波チョッピングの周波数の関係は4:1とは限らない。
また、サンプリング周波数と低周波チョッピングの周波数の関係は256:1とは限らない。
第二積分器は、離散型に限らない。
【0028】
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0029】
図面中、1は差動増幅器、2は第一低周波チョッピング用スイッチ、3は第一高周波チョッピング用スイッチ、4は第二高周波チョッピング用スイッチ、5は第二低周波チョッピング用スイッチ、6は量子化器、7はDACユニット、8はDAC、11は第一積分器、12は変調器、Cinは結合容量、Cintは結合容量,CDACはDAC容量を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12