(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024010799
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】制御システム、制御方法およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
B25J 3/00 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
B25J3/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】31
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022112308
(22)【出願日】2022-07-13
(71)【出願人】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】日鉄エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100134359
【弁理士】
【氏名又は名称】勝俣 智夫
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100217249
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 耕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100221279
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 健吾
(74)【代理人】
【識別番号】100207686
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 恭宏
(74)【代理人】
【識別番号】100224812
【弁理士】
【氏名又は名称】井口 翔太
(72)【発明者】
【氏名】村上 健太
(72)【発明者】
【氏名】川口 秀喜
(72)【発明者】
【氏名】甲原 匠
(72)【発明者】
【氏名】中尾 泰三
(72)【発明者】
【氏名】富岡 修一
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS12
3C707JU12
3C707KS03
3C707KS34
3C707KS36
3C707KW03
3C707MS30
(57)【要約】
【課題】動作に応じて、ロボットの速度の制限を与えることができる制御システム、制御方法およびコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】制御システムは、物体に対して作業するロボットを制御する。制御システムは、ロボットの姿勢を変更する変更部と、ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、変更部により変更される姿勢の限界値を取得する姿勢限界値取得部と、変更部によりロボットの姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき出力する出力部と、を備え、所定情報は、姿勢情報取得部により取得される姿勢情報と、姿勢限界値取得部により取得される限界値とを含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体に対して作業するロボットを制御する制御システムであって、
前記ロボットの姿勢を変更する変更部と、
前記ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、
前記変更部により変更される前記姿勢の限界値を取得する姿勢限界値取得部と、
前記変更部により前記ロボットの前記姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき出力する出力部と、
を備え、
前記所定情報は、前記姿勢情報取得部により取得される前記姿勢情報と、前記姿勢限界値取得部により取得される前記限界値とを含む、制御システム。
【請求項2】
前記変更部は、中心点を中心とする円弧を前記ロボットの所定点が描くように、前記姿勢を変更し、
前記所定情報は、前記中心点の位置に関する中心点位置情報を含む、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記中心点位置情報は、前記中心点が前記ロボットの先端より前記物体の側に位置するか否かを示す情報である、請求項2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記ロボットの位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部を更に備え、
前記変更部は、前記ロボットの位置を変更し、
前記出力部は、前記位置が前記変更部により変更される速さを、前記所定情報に基づき出力し、
前記所定情報は、前記位置情報取得部により取得される前記位置情報を含む、請求項2に記載の制御システム。
【請求項5】
前記出力部により出力される速さであって前記位置が前記変更部により変更される速さは、前記位置情報取得部により取得される前記位置情報が示す位置が、前記物体を含む所定範囲から、外れる場合に遅くなる、請求項4に記載の制御システム。
【請求項6】
前記物体から前記ロボットまでの距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部を更に備え、
前記変更部は、前記ロボットの位置を変更し、
前記出力部は、前記位置が前記変更部により変更される速さを、前記所定情報に基づき、出力し、
前記所定情報は、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報を含む、請求項2に記載の制御システム。
【請求項7】
前記出力部により出力される速さであって前記位置が前記変更部により変更される速さは、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報が示す距離が所定距離を下回る場合に、遅くなる、請求項6に記載の制御システム。
【請求項8】
前記ロボットの関節の角度を示す角度情報を取得する角度情報取得部を更に備え、
前記変更部は、前記ロボットの位置及び前記姿勢を変更し、
前記出力部は、前記位置及び前記姿勢が前記変更部により変更される速さを、前記所定情報に基づき出力し、
前記所定情報は、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報を含む、請求項2に記載の制御システム。
【請求項9】
前記出力部により出力される速さであって前記位置及び前記姿勢が前記変更部により変更される速さは、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報が示す角度が前記関節の特異点に近づく場合に、遅くなる、請求項8に記載の制御システム。
【請求項10】
前記ロボットを構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報を取得する可動部間距離情報取得部を更に備え、
前記変更部は、前記ロボットの位置及び前記姿勢を変更し、
前記出力部は、前記位置及び前記姿勢が前記変更部により変更される速さを、前記所定情報に基づき出力し、
前記所定情報は、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報を含む、請求項2に記載の制御システム。
【請求項11】
前記出力部により出力される速さであって前記位置及び前記姿勢が前記変更部により変更される速さは、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報が示す距離が所定距離を下回る場合に、遅くなる、請求項10に記載の制御システム。
【請求項12】
前記ロボットが前記物体から受ける力を示す反力情報を取得する反力情報取得部を更に備え、
前記変更部は、前記ロボットの位置及び前記姿勢を変更し、
前記出力部は、前記位置及び前記姿勢が前記変更部により変更される速さを、前記所定情報に基づき出力し、
前記所定情報は、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報を含む、請求項1又は請求項2に記載の制御システム。
【請求項13】
前記反力情報は、前記ロボットが前記物体から受ける並進力を示す並進力情報と、前記ロボットが前記物体から力を受けることによって前記ロボットに生じる偶力を示す偶力情報と、を含む、請求項12に記載の制御システム。
【請求項14】
前記出力部は、前記並進力情報及び前記偶力情報の両方に基づいて前記位置が前記変更部により変更される速さを出力し、前記偶力情報に基づいて前記姿勢が前記変更部により変更される速さを出力する、請求項13に記載の制御システム。
【請求項15】
物体に対して作業するロボットを制御する制御システムであって、
前記ロボットの姿勢及び位置を変更する変更部と、
前記ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、
前記変更部により変更される前記姿勢の限界値を取得する姿勢限界値取得部と、
前記ロボットの位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記物体から前記ロボットまでの距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部と、
前記ロボットが前記物体から受ける力を示す反力情報を取得する反力情報取得部と、
前記ロボットの関節の角度を示す角度情報を取得する角度情報取得部と、
前記ロボットを構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報を取得する可動部間距離情報取得部と、
前記位置が前記変更部により変更される速さを示す位置速さと、前記姿勢が前記変更部により変更される速さを示す姿勢速さとを出力する出力部と、
を備え、
前記出力部は、前記姿勢情報取得部により取得される前記姿勢情報と前記姿勢限界値取得部により取得される前記限界値とに基づいた前記姿勢速さ、前記位置情報取得部により取得される前記位置情報に基づいた前記位置速さ、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報に基づいた前記位置速さ、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいた前記位置速さ、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいた前記姿勢速さ、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記位置速さ、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記姿勢速さ、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記位置速さ、及び、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記姿勢速さ、をそれぞれ求める、制御システム。
【請求項16】
前記出力部は、前記姿勢情報取得部により取得される前記姿勢情報と前記姿勢限界値取得部により取得される前記限界値とに基づいた前記姿勢速さと、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいた前記姿勢速さと、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記姿勢速さと、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記姿勢速さの中から最も遅いものを選択して出力し、
前記位置情報取得部により取得される前記位置情報に基づいた前記位置速さと、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報に基づいた前記位置速さと、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいた前記位置速さと、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記位置速さと、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記位置速さの中から最も遅いものを選択して出力する、請求項15に記載の制御システム。
【請求項17】
前記姿勢情報取得部により取得される前記姿勢情報と前記姿勢限界値取得部により取得される前記限界値とに基づいて前記出力部が求める前記姿勢速さを示す情報と、前記位置情報取得部により取得される前記位置情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報と、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報と、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報と、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいて前記出力部が求める前記姿勢速さを示す情報と、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記位置速さを示す情報と、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記姿勢速さを示す情報と、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記位置速さを示す情報と、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記姿勢速さを示す情報と、を表示部に表示させる表示制御部を更に備える、請求項16に記載の制御システム。
【請求項18】
前記表示制御部は、前記表示部に表示される情報のうち、前記出力部により選択して出力される最も遅いものに対応するものを、判別可能に表示させる、
ことを特徴とする請求項17に記載の制御システム。
【請求項19】
前記姿勢情報取得部により取得される前記姿勢情報と前記姿勢限界値取得部により取得される前記限界値とに基づいて前記出力部が求める前記姿勢速さを示す情報は、前記姿勢が前記変更部により第1方向に変更される速さを示す第1方向姿勢速さ情報と、前記姿勢が前記変更部により第2方向に変更される速さを示す第2方向姿勢速さ情報と、を含み、
前記表示制御部は、前記第1方向姿勢速さ情報を、前記第2方向姿勢速さ情報とともに、前記表示部に表示させる、請求項17に記載の制御システム。
【請求項20】
前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいて前記出力部が求める前記姿勢速さを示す情報は、前記姿勢が前記変更部により第3方向に変更される速さを示す第3方向姿勢速さ情報と、前記姿勢が前記変更部により第4方向に変更される速さを示す第4方向姿勢速さ情報と、を含み、
前記表示制御部は、前記第3方向姿勢速さ情報を、前記第4方向姿勢速さ情報とともに、前記表示部に表示させる、請求項18に記載の制御システム。
【請求項21】
前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報は、前記位置が前記変更部により第5方向に変更される速さを示す第5方向位置速さ情報と、前記位置が前記変更部により第6方向に変更される速さを示す第6方向位置速さ情報と、を含み、
前記表示制御部は、前記第5方向位置速さ情報を、前記第6方向位置速さ情報とともに、前記表示部に表示させる、請求項19に記載の制御システム。
【請求項22】
前記距離情報取得部により取得される前記距離情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報は、前記位置が前記変更部により第7方向に変更される速さを示す第7方向位置速さ情報と、前記位置が前記変更部により第8方向に変更される速さを示す第8方向位置速さ情報と、を含み、
前記表示制御部は、前記第7方向位置速さ情報を、前記第8方向位置速さ情報とともに、前記表示部に表示させる、請求項20に記載の制御システム。
【請求項23】
前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報は、前記位置が前記変更部により第9方向に変更される速さを示す第9方向位置速さ情報と、前記位置が前記変更部により第10方向に変更される速さを示す第10方向位置速さ情報と、を含み、
前記表示制御部は、前記第9方向位置速さ情報を、前記第10方向位置速さ情報とともに、前記表示部に表示させる、請求項21に記載の制御システム。
【請求項24】
前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいて前記出力部が求める前記姿勢速さを示す情報は、前記姿勢が前記変更部により第11方向に変更される速さを示す第11方向姿勢速さ情報と、前記姿勢が前記変更部により第12方向に変更される速さを示す第12方向姿勢速さ情報と、を含み、
前記表示制御部は、前記第11方向姿勢速さ情報を、前記第12方向姿勢速さ情報とともに、前記表示部に表示させる、請求項22に記載の制御システム。
【請求項25】
前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報は、前記位置が前記変更部により第13方向に変更される速さを示す第13方向位置速さ情報と、前記位置が前記変更部により第14方向に変更される速さを示す第14方向位置速さ情報と、を含み、
前記表示制御部は、前記第13方向位置速さ情報を、前記第14方向位置速さ情報とともに、前記表示部に表示させる、請求項23に記載の制御システム。
【請求項26】
前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいて前記出力部が求める前記姿勢速さを示す情報は、前記姿勢が前記変更部により第15方向に変更される速さを示す第15方向姿勢速さ情報と、前記姿勢が前記変更部により第16方向に変更される速さを示す第16方向姿勢速さ情報と、を含み、
前記表示制御部は、前記第15方向姿勢速さ情報を、前記第16方向姿勢速さ情報とともに、前記表示部に表示させる、請求項24に記載の制御システム。
【請求項27】
前記表示制御部は、前記姿勢情報取得部により取得される前記姿勢情報と前記姿勢限界値取得部により取得される前記限界値とに基づいた前記姿勢速さを前記出力部が求める際に用いる第1閾値、前記位置情報取得部により取得される前記位置情報に基づいた前記位置速さを前記出力部が求める際に用いる第2閾値、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報に基づいた前記位置速さを前記出力部が求める際に用いる第3閾値、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいた前記位置速さを前記出力部が求める際に用いる第4閾値、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいた前記姿勢速さを前記出力部が求める際に用いる第5閾値、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記位置速さを前記出力部が求める際に用いる第6閾値、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記姿勢速さを前記出力部が求める際に用いる第7閾値、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記位置速さを前記出力部が求める際に用いる第8閾値、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記姿勢速さを前記出力部が求める際に用いる第9閾値、のそれぞれをユーザに入力させるための入力領域を、前記表示部に表示させる、請求項25に記載の制御システム。
【請求項28】
物体に対して作業するロボットを制御する制御システムが実行する制御方法であって、
前記ロボットの姿勢を変更するステップと、
前記ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得するステップと、
変更する前記ステップで変更される前記姿勢の限界値を取得するステップと、
変更する前記ステップで前記ロボットの前記姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき出力するステップと、
を有し、
前記所定情報は、姿勢情報を取得する前記ステップで取得される前記姿勢情報と、姿勢の限界値を取得する前記ステップで取得される前記限界値とを含む、制御方法。
【請求項29】
物体に対して作業するロボットを制御する制御システムが実行する制御方法であって、
前記ロボットの姿勢及び位置を変更するステップと、
前記ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得するステップと、
変更する前記ステップで変更される前記姿勢の限界値を取得するステップと、
前記ロボットの位置を示す位置情報を取得するステップと、
前記物体から前記ロボットまでの距離を示す距離情報を取得するステップと、
前記ロボットが前記物体から受ける力を示す反力情報を取得するステップと、
前記ロボットを構成する駆動部の角度を示す駆動部角度情報を取得するステップと、
前記ロボットを構成する可動部間の距離を示す可動部距離情報を取得するステップと、
前記位置が変更するステップで変更される速さを示す位置速さと、前記姿勢が変更する前記ステップで変更される速さを示す姿勢速さとを出力するステップと、
を有し、
出力する前記ステップでは、姿勢情報を取得する前記ステップで取得される前記姿勢情報と姿勢の限界値を取得するステップで取得される前記限界値とに基づいた前記姿勢速さ、位置情報を取得する前記ステップで取得される前記位置情報に基づいた前記位置速さ、距離情報を取得する前記ステップで取得される前記距離情報に基づいた前記位置速さ、反力情報を取得する前記ステップで取得される前記反力情報に基づいた前記位置速さ、反力情報を取得するステップで取得される前記反力情報に基づいた前記姿勢速さ、前記駆動部角度情報を取得するステップで取得される前記駆動部角度情報に基づいた前記位置速さ、前記駆動部角度情報を取得するステップで取得される前記駆動部角度情報に基づいた前記姿勢速さ、前記可動部距離情報を取得する前記ステップで取得される前記可動部距離情報に基づいた前記位置速さ、及び、前記可動部距離情報を取得する前記ステップで取得される前記可動部距離情報に基づいた前記姿勢速さ、をそれぞれ求める、制御方法。
【請求項30】
物体に対して作業するロボットを制御する制御システムのコンピュータに、
前記ロボットの姿勢を変更するステップと、
前記ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得するステップと、
変更する前記ステップで変更される前記姿勢の限界値を取得するステップと、
変更する前記ステップで前記ロボットの前記姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき出力するステップと、
を実行させ、
前記所定情報は、姿勢情報を取得する前記ステップで取得される前記姿勢情報と、姿勢の限界値を取得する前記ステップで取得される前記限界値とを含む、コンピュータプログラム。
【請求項31】
物体に対して作業するロボットを制御する制御システムのコンピュータに、
前記ロボットの姿勢及び位置を変更するステップと、
前記ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得するステップと、
変更する前記ステップで変更される前記姿勢の限界値を取得するステップと、
前記ロボットの位置を示す位置情報を取得するステップと、
前記物体から前記ロボットまでの距離を示す距離情報を取得するステップと、
前記ロボットが前記物体から受ける力を示す反力情報を取得するステップと、
前記ロボットを構成する駆動部の角度を示す駆動部角度情報を取得するステップと、
前記ロボットを構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報を取得するステップと、
前記位置が変更するステップで変更される速さを示す位置速さと、前記姿勢が変更する前記ステップで変更される速さを示す姿勢速さとを出力するステップと、
を実行させ、
前記出力するステップでは、前記コンピュータに、
姿勢情報を取得する前記ステップで取得される前記姿勢情報と姿勢の限界値を取得する前記ステップで取得される前記限界値とに基づいた前記姿勢速さ、位置情報を取得する前記ステップで取得される前記位置情報に基づいた前記位置速さ、距離情報を取得する前記ステップで取得される前記距離情報に基づいた前記位置速さ、反力情報を取得する前記ステップで取得される前記反力情報に基づいた前記位置速さ、反力情報を取得する前記ステップで取得される前記反力情報に基づいた前記姿勢速さ、前記駆動部角度情報を取得する前記ステップで取得される前記駆動部角度情報に基づいた前記位置速さ、前記駆動部角度情報を取得する前記ステップで取得される前記駆動部角度情報に基づいた前記姿勢速さ、前記可動部間距離情報を取得する前記ステップで取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記位置速さ、及び、前記可動部間距離情報を取得する前記ステップで取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記姿勢速さ、をそれぞれ求める、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御システム、制御方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人の安全性、作業の効率改善を目的に、人の作業をロボットに代替させる技術開発が行われている。ロボットにより作業を代替する方法として、人が遠隔でロボットを操作することによってロボットに作業を行わせる方法、若しくは、自動でロボットの操作を行う方法が考えられる。
【0003】
しかし、人が遠隔でロボットを操作することによってロボットに作業を行わせる方法と、自動でロボットの操作を行う方法との両方法において、ロボットがロボットの周囲の作業環境、若しくは、作業対象に予期せず接触してしまうおそれがある。ロボットが、作業環境、若しくは、作業対象に予期せず接触してしまった場合に作業環境、若しくは、作業対象を破損させてしまうおそれがある。
作業環境、若しくは、作業対象を破損させてしまう原因として、ロボットが必要以上に高速に動作している状態で接触することにより生じる衝撃荷重や、接触後も停止しないことにより過度な荷重が加わることが挙げられる。ロボットの速度、荷重に制限を設けて対象物を損傷させない範囲で作業することが求められる。
【0004】
ロボットが、作業環境、若しくは、作業対象を破損させることを解決する技術に関して、ロボット対環境、ロボット対ロボットの接触を未然に防ぐことを目的とし、物体が接触する前に各物体の位置関係をリアルタイムに演算し、接触前に最適な位置に停止させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ハンド等のエンドエフェクターを用いて物体を把持、および、操作する際に、物体と境界面の距離に応じて境界面に向かう速度を制限し、境界面においてはエンドエフェクターの速度を0とすることで物体との干渉、および、境界面でのチャタリングを防止する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-1217号公報
【特許文献2】特許5869545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
作業対象に接触させ荷重を加える必要のある作業においては、接触後に作業対象に荷重を加える必要があるため、仮に、接触前もしくは接触後に、接触する境界面にて停止させる速度制限を与えると、所望の作業を実施することができない。
一方、作業効率を高く維持するにはロボットを高速に動作させる必要があるが、仮に、速度制限を与えると、速度制限によって速度を下げて動作させる必要があるため作業効率が低下する。
【0007】
本発明の目的は、動作に応じて、ロボットの速度の制限を与えることができる制御システム、制御方法およびコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の一態様に係る制御システムは、物体に対して作業するロボットを制御する制御システムであって、前記ロボットの姿勢を変更する変更部と、前記ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、前記変更部により変更される前記姿勢の限界値を取得する姿勢限界値取得部と、前記変更部により前記ロボットの前記姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき出力する出力部と、を備え、前記所定情報は、前記姿勢情報取得部により取得される前記姿勢情報と、前記姿勢限界値取得部により取得される前記限界値とを含む、制御システムである。
【0009】
この発明によれば、制御システムは、ロボットの姿勢を変更し、ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得し、変更されるロボットの姿勢の限界値を取得し、ロボットの姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき出力する。所定情報は、取得した姿勢情報と、限界値とを含む。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれる姿勢情報と限界値とに基づいて出力できるため、出力されたロボットの姿勢が変更される速さに基づいてロボットの姿勢を変更できる。このため、ロボットが必要以上に高速に動作している状態で接触することにより生じる衝撃荷重や、接触後も停止しないことにより過度な荷重が加わることを減少できる。
【0010】
(2)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(1)に係る制御システムであって、前記変更部は、中心点を中心とする円弧を前記ロボットの所定点が描くように、前記姿勢を変更し、前記所定情報は、前記中心点の位置に関する中心点位置情報を含む。
【0011】
制御システムにおいて、変更部は、中心点を中心とする円弧をロボットの所定点が描くように、ロボットの姿勢を変更する。所定情報は、中心点の位置に関する中心点位置情報を含む。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれる中心点の位置に関する中心点位置情報に基づいて出力できるため、ロボットの姿勢が変更される速さに基づいて、中心点を中心とする円弧をロボットの所定点が描くように、ロボットの姿勢を変更できる。
【0012】
(3)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(2)に記載の制御システムであって、前記中心点位置情報は、前記中心点が前記ロボットの先端より前記物体の側に位置するか否かを示す情報である。
【0013】
中心点位置情報は、中心点がロボットの先端より物体の側に位置するか否かを示す情報である。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれる中心点の位置に関する中心点がロボットの先端より物体の側に位置するか否かを示す情報に基づいて出力できるため、出力されたロボットの姿勢が変更される速さに基づいて、中心点を中心とする円弧をロボットの所定点が描くように、ロボットの姿勢を変更できる。
【0014】
(4)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(1)から上記(3)のいずれか一項に記載の制御システムであって、前記ロボットの位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部を更に備え、前記変更部は、前記ロボットの位置を変更し、前記出力部は、前記位置が前記変更部により変更される速さを、前記所定情報に基づき出力し、前記所定情報は、前記位置情報取得部により取得される前記位置情報を含む。
【0015】
制御システムは、ロボットの位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部を更に備える。変更部は、ロボットの位置を変更し、出力部は、位置が変更部により変更される速さを、所定情報に基づき出力する。所定情報は、位置情報取得部により取得される位置情報を含む。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの位置が変更される速さを、所定情報に含まれる位置情報に基づいて出力できるため、出力されたロボットの位置が変更される速さに基づいてロボットの位置を変更できる。
【0016】
(5)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(4)に記載の制御システムであって、前記出力部により出力される速さであって前記位置が前記変更部により変更される速さは、前記位置情報取得部により取得される前記位置情報が示す位置が、前記物体を含む所定範囲から、外れる場合に遅くなる。
【0017】
制御システムにおいて、出力部は、変更部により変更される位置の速さとして、位置情報取得部により取得される位置情報が示す位置が物体を含む所定範囲から外れる場合に、所定範囲から外れない場合と比較して遅くなる速さを出力する。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの位置が変更される速さを、位置情報取得部により取得される位置情報が示す位置が物体を含む所定範囲から外れる場合に、遅くなる速さに制御できるため、出力されたロボットの位置が変更される速さに基づいてロボットの位置を変更できる。このため、ロボットが必要以上に高速に動作している状態で接触することにより生じる衝撃荷重や、接触後も停止しないことにより過度な荷重が加わることを減少できる。
【0018】
(6)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(1)から上記(5)のいずれか一項に記載の制御システムであって、前記物体から前記ロボットまでの距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部を更に備え、前記変更部は、前記ロボットの位置を変更し、前記出力部は、前記位置が前記変更部により変更される速さを、前記所定情報に基づき、出力し、前記所定情報は、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報を含む。
【0019】
制御システムは、物体からロボットまでの距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部を更に備える。変更部は、ロボットの位置を変更し、出力部は、位置が変更部により変更される速さを、所定情報に基づき出力し、所定情報は、距離情報取得部により取得される距離情報を含む。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの位置が変更される速さを、所定情報に含まれる物体からロボットまでの距離を示す距離情報に基づいて出力できるため、出力されたロボットの位置が変更される速さに基づいてロボットの位置を変更できる。
【0020】
(7)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(6)に記載の制御システムであって、前記出力部により出力される速さであって前記位置が前記変更部により変更される速さは、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報が示す距離が所定距離を下回る場合に、遅くなる。
【0021】
制御システムにおいて、出力部は、変更部により変更される位置の速さを、距離情報取得部により取得される距離情報が示す距離が所定距離を下回る場合に、所定距離を下回らない場合と比較して遅くなる速さを出力する。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの位置が変更される速さを、距離情報取得部により取得される距離情報が示す距離が、所定距離を下回る場合に遅くなる速さを出力できるため、出力されたロボットの位置が変更される速さに基づいてロボットの位置を変更できる。このため、ロボットが必要以上に高速に動作している状態で接触することにより生じる衝撃荷重や、接触後も停止しないことにより過度な荷重が加わることを減少できる。
【0022】
(8)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(2)に記載の制御システムであって、前記ロボットの関節の角度を示す角度情報を取得する角度情報取得部を更に備え、前記変更部は、前記ロボットの位置及び前記姿勢を変更し、前記出力部は、前記位置及び前記姿勢が前記変更部により変更される速さを、前記所定情報に基づき出力し、前記所定情報は、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報を含む。
【0023】
制御システムは、ロボットの関節の角度を示す角度情報を取得する角度情報取得部を備える。変更部は、ロボットの位置及び姿勢を変更する。出力部は、位置及び姿勢が変更部により変更される速さを、所定情報に基づき出力する。所定情報は、角度情報取得部により取得される角度情報を含む。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの位置及び姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれる角度情報に基づいて出力できるため、出力されたロボットの位置及び姿勢が変更される速さに基づいてロボットの位置及び姿勢を変更できる。
【0024】
(9)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(8)に記載の制御システムであって、前記出力部により出力される速さであって前記位置及び前記姿勢が前記変更部により変更される速さは、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報が示す角度が前記関節の特異点に近づく場合に、遅くなる。
【0025】
制御システムにおいて、出力部は、変更部により変更される位置及び姿勢の速さを、角度情報取得部により取得される角度情報が示す角度が関節の特異点に近づく場合に、関節の特異点から遠い場合と比較して遅くなる速さを出力する。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの位置及び姿勢が変更される速さを、角度情報取得部により取得される角度情報が示す角度が関節の特異点に近づく場合に、遅くなる速さを出力できるため、出力されたロボットの位置及び姿勢が変更される速さに基づいてロボットの位置を変更できる。関節が特異点になり難くなる。関節が特異点に近づくとロボットの関節動作速度が(数学的性質上)急激に大きくなるため、これを抑制できる。
【0026】
(10)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(2)に記載の制御システムであって、前記ロボットを構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報を取得する可動部間距離情報取得部を更に備え、前記変更部は、前記ロボットの位置及び前記姿勢を変更し、前記出力部は、前記位置及び前記姿勢が前記変更部により変更される速さを、前記所定情報に基づき出力し、前記所定情報は、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報を含む。
【0027】
制御システムは、ロボットを構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報を取得する可動部間距離情報取得部を備える。変更部は、ロボットの位置及び姿勢を変更する。出力部は、位置及び姿勢が変更部により変更される速さを、所定情報に基づき出力する。所定情報は、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報を含む。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの位置及び姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれる可動部間距離情報に基づいて出力できるため、出力されたロボットの位置及び姿勢が変更される速さに基づいてロボットの位置及び姿勢を変更できる。
【0028】
(11)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(10)に記載の制御システムであって、前記出力部により出力される速さであって前記位置及び前記姿勢が前記変更部により変更される速さは、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報が示す距離が所定距離を下回る場合に、遅くなる。
【0029】
制御システムにおいて、出力部は、変更部により変更される位置及び姿勢の速さを、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報が示す距離が所定距離を下回る場合に、所定距離を下回らない場合と比較して遅くなる速さを出力する。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの位置及び姿勢が変更される速さを、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報が示す距離が所定距離を下回る場合に、遅くなる速さを出力できるため、出力されたロボットの位置及び姿勢が変更される速さに基づいてロボットの位置を変更できる。このため、ロボットが必要以上に高速に動作している状態で接触することにより生じる衝撃荷重や、接触後も停止しないことにより過度な荷重が加わることを減少できる。
【0030】
(12)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(1)から上記(11)のいずれか一項に記載の制御システムであって、前記ロボットが前記物体から受ける力を示す反力情報を取得する反力情報取得部を更に備え、前記変更部は、前記ロボットの位置及び前記姿勢を変更し、前記出力部は、前記位置及び前記姿勢が前記変更部により変更される速さを、前記所定情報に基づき出力し、前記所定情報は、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報を含む。
【0031】
制御システムは、ロボットが物体から受ける力を示す反力情報を取得する反力情報取得部を更に備える。変更部は、ロボットの位置及び姿勢を変更し、出力部は、位置及び姿勢が変更部により変更される速さを、所定情報に基づき出力する。所定情報は、反力情報取得部により取得される反力情報を含む。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの位置及び姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれるロボットが物体から受ける力を示す反力情報に基づいて出力できるため、出力されたロボットの位置が変更される速さに基づいてロボットの位置を変更できる。
【0032】
(13)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(12)に記載の制御システムであって、前記反力情報は、前記ロボットが前記物体から受ける並進力を示す並進力情報と、前記ロボットが前記物体から力を受けることによって前記ロボットに生じる偶力を示す偶力情報と、を含む。
【0033】
制御システムにおいて、反力情報は、ロボットが物体から受ける並進力を示す並進力情報と、ロボットが物体から力を受けることによってロボットに生じる偶力を示す偶力情報と、を含む。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの位置及び姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれるロボットが物体から受ける力を示すロボットが物体から受ける並進力を示す並進力情報と、ロボットが物体から力を受けることによってロボットに生じる偶力を示す偶力情報とに基づいて出力できるため、出力されたロボットの位置が変更される速さに基づいてロボットの位置を変更できる。
【0034】
(14)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(13)に記載の制御システムであって、前記出力部は、前記並進力情報及び前記偶力情報の両方に基づいて前記位置が前記変更部により変更される速さを出力し、前記偶力情報に基づいて前記姿勢が前記変更部により変更される速さを出力する。
【0035】
制御システムにおいて、出力部は、並進力情報及び偶力情報の両方に基づいて位置が変更部により変更される速さを出力する。出力部は、偶力情報に基づいて姿勢が変更部により変更される速さを出力する。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの位置が変更される速さを、並進力情報及び偶力情報の両方に基づいて出力できるため、出力されたロボットの位置が変更される速さに基づいてロボットの位置を変更できる。制御システムは、ロボットの姿勢が変更される速さを、偶力情報に基づいて出力できるため、出力されたロボットの姿勢が変更される速さに基づいてロボットの位置を変更できる。
【0036】
(15)本発明の一態様に係る制御システムは、物体に対して作業するロボットを制御する制御システムであって、前記ロボットの姿勢及び位置を変更する変更部と、前記ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、前記変更部により変更される前記姿勢の限界値を取得する姿勢限界値取得部と、前記ロボットの位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、前記物体から前記ロボットまでの距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部と、前記ロボットが前記物体から受ける力を示す反力情報を取得する反力情報取得部と、前記ロボットの関節の角度を示す角度情報を取得する角度情報取得部と、前記ロボットを構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報を取得する可動部間距離情報取得部と、前記位置が前記変更部により変更される速さを示す位置速さと、前記姿勢が前記変更部により変更される速さを示す姿勢速さとを出力する出力部と、を備え、前記出力部は、前記姿勢情報取得部により取得される前記姿勢情報と前記姿勢限界値取得部により取得される前記限界値とに基づいた前記姿勢速さ、前記位置情報取得部により取得される前記位置情報に基づいた前記位置速さ、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報に基づいた前記位置速さ、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいた前記位置速さ、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいた前記姿勢速さ、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記位置速さ、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記姿勢速さ、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記位置速さ、及び、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記姿勢速さ、をそれぞれ求める、制御システムである。
【0037】
この発明によれば、制御システムは、ロボットの姿勢及び位置を変更し、ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得し、変更される姿勢の限界値を取得し、ロボットの位置を示す位置情報を取得し、物体からロボットまでの距離を示す距離情報を取得し、ロボットが物体から受ける力を示す反力情報を取得し、ロボットの関節の角度を示す角度情報を取得し、ロボットを構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報を取得し、位置が変更される速さを示す位置速さと、姿勢が変更される速さを示す姿勢速さとを出力する。制御システムは、取得される姿勢情報と姿勢の限界値とに基づいた姿勢速さ、取得される位置情報に基づいた位置速さ、取得される距離情報に基づいた位置速さ、取得される反力情報に基づいた位置速さ、取得される反力情報に基づいた姿勢速さ、取得される角度情報に基づいた位置速さ、取得される角度情報に基づいた姿勢速さ、取得される可動部間距離情報に基づいた位置速さ、及び、取得される可動部間距離に基づいた姿勢速さをそれぞれ求める。
このように構成することによって、制御システムは、ロボットの位置が変更される速さを示す位置速さと、ロボットの姿勢が変更される速さを示す姿勢速さとを、所定情報に含まれる姿勢情報と姿勢の限界値とに基づいた姿勢速さ、位置情報に基づいた位置速さ、距離情報に基づいた位置速さ、反力情報に基づいた位置速さ、反力情報に基づいた姿勢速さ、角度情報に基づいた位置速さ、角度情報に基づいた姿勢速さ、可動部間距離情報に基づいた位置速さ、及び、可動部間距離情報に基づいた姿勢速さに基づいて、位置が変更される速さを示す位置速さと、姿勢が変更される速さを示す姿勢速さとを出力できるため、出力されたロボットの位置が変更される速さと、ロボットの姿勢が変更される速さとに基づいてロボットの位置と、ロボットの姿勢とを変更できる。
【0038】
(16)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(15)に記載の制御システムであって、前記出力部は、前記姿勢情報取得部により取得される前記姿勢情報と前記姿勢限界値取得部により取得される前記限界値とに基づいた前記姿勢速さと、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいた前記姿勢速さと、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記姿勢速さと、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記姿勢速さの中から最も遅いものを選択して出力し、前記位置情報取得部により取得される前記位置情報に基づいた前記位置速さと、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報に基づいた前記位置速さと、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいた前記位置速さと、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記位置速さと、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記位置速さの中から最も遅いものを選択して出力する。
【0039】
制御システムにおいて、出力部は、姿勢情報取得部により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部により取得される限界値とに基づいた姿勢速さと、反力情報取得部により取得される反力情報に基づいた姿勢速さと、角度情報取得部により取得される角度情報に基づいた姿勢速さと、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報に基づいた姿勢速さの中から最も遅いものを選択して出力し、位置情報取得部により取得される位置情報に基づいた位置速さと、距離情報取得部により取得される距離情報に基づいた位置速さと、反力情報取得部により取得される反力情報に基づいた位置速さと、角度情報取得部により取得される角度情報に基づいた位置速さと、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報に基づいた位置速さの中から最も遅いものを選択して出力する。
このように構成することによって、変更部は、出力部が出力した姿勢情報取得部により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部により取得される限界値とに基づいた姿勢速さと、反力情報取得部により取得される反力情報に基づいた姿勢速さと、角度情報取得部により取得される角度情報に基づいた姿勢速さと、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報に基づいた姿勢速さの中から最も遅いものと、位置情報取得部により取得される位置情報に基づいた位置速さと、距離情報取得部により取得される距離情報に基づいた位置速さと、反力情報取得部により取得される反力情報に基づいた位置速さと、角度情報取得部により取得される角度情報に基づいた位置速さと、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報に基づいた位置速さのうち最も遅いものとに基づいて、ロボットの姿勢及び位置を変更できる。
【0040】
(17)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(16)に記載の制御システムであって、前記姿勢情報取得部により取得される前記姿勢情報と前記姿勢限界値取得部により取得される前記限界値とに基づいて前記出力部が求める前記姿勢速さを示す情報と、前記位置情報取得部により取得される前記位置情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報と、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報と、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報と、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいて前記出力部が求める前記姿勢速さを示す情報と、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記位置速さを示す情報と、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記姿勢速さを示す情報と、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記位置速さを示す情報と、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記姿勢速さを示す情報と、を表示部に表示させる表示制御部を更に備える。
【0041】
制御システムは、姿勢情報と限界値とに基づいて出力部が求める姿勢速さを示す情報と、位置情報に基づいて出力部が求める位置速さを示す情報と、距離情報に基づいて出力部が求める位置速さを示す情報と、反力情報に基づいて出力部が求める位置速さを示す情報と、反力情報に基づいて出力部が求める姿勢速さを示す情報と、角度情報に基づいて出力部が求める位置速さを示す情報と、角度情報に基づいて出力部が求める姿勢速さを示す情報と、可動部間距離情報に基づいて出力部が求める位置速さを示す情報と、可動部間距離情報に基づいて出力部が求める姿勢速さを示す情報と、を表示部に表示させる表示制御部を更に備える。
このように構成することによって、姿勢情報と限界値とに基づいて求められる姿勢速さを示す情報と、位置情報に基づいて求められる位置速さを示す情報と、距離情報に基づいて求められる位置速さを示す情報と、反力情報に基づいて求められる位置速さを示す情報と、反力情報に基づいて求められる姿勢速さを示す情報と、角度情報に基づいて求められる位置速さを示す情報と、角度情報に基づいて求められる姿勢速さを示す情報と、可動部間距離情報に基づいて求められる位置速さを示す情報と、可動部間距離情報に基づいて求められる姿勢速さを示す情報とを表示部に表示できる。
【0042】
(18)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(17)に記載の制御システムであって、前記表示制御部は、前記表示部に表示される情報のうち、前記出力部により選択して出力される最も遅いものに対応するものを、判別可能に表示させる。
このように構成することによって、表示部に表示される情報のうち、出力部により選択して出力される最も遅いものに対応するものを、判別可能に知らせることができる。
(19)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(17)に記載の制御システムであって、前記姿勢情報取得部により取得される前記姿勢情報と前記姿勢限界値取得部により取得される前記限界値とに基づいて前記出力部が求める前記姿勢速さを示す情報は、前記姿勢が前記変更部により第1方向に変更される速さを示す第1方向姿勢速さ情報と、前記姿勢が前記変更部により第2方向に変更される速さを示す第2方向姿勢速さ情報と、を含み、前記表示制御部は、前記第1方向姿勢速さ情報を、前記第2方向姿勢速さ情報とともに、前記表示部に表示させる。
【0043】
制御システムにおいて、姿勢情報取得部により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部により取得される限界値とに基づいて出力部が求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部により第1方向に変更される速さを示す第1方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部により第2方向に変更される速さを示す第2方向姿勢速さ情報と、を含む。表示制御部は、第1方向姿勢速さ情報を、第2方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部は、姿勢情報取得部により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部により取得される限界値とに基づいて、姿勢が第1方向に変更される速さを示す第1方向姿勢速さ情報と、姿勢が第2方向に変更される速さを示す第2方向姿勢速さ情報とを含む姿勢速さを示す情報を求めることができる。表示制御部は、第1方向姿勢速さ情報を、第2方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0044】
(20)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(18)に記載の制御システムであって、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいて前記出力部が求める前記姿勢速さを示す情報は、前記姿勢が前記変更部により第3方向に変更される速さを示す第3方向姿勢速さ情報と、前記姿勢が前記変更部により第4方向に変更される速さを示す第4方向姿勢速さ情報と、を含み、前記表示制御部は、前記第3方向姿勢速さ情報を、前記第4方向姿勢速さ情報とともに、前記表示部に表示させる。
【0045】
制御システムにおいて、反力情報取得部により取得される反力情報に基づいて出力部が求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部により第3方向に変更される速さを示す第3方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部により第4方向に変更される速さを示す第4方向姿勢速さ情報とを含む。表示制御部は、第3方向姿勢速さ情報を、第4方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部は、反力情報取得部により取得される反力情報に基づいて、姿勢が第3方向に変更される速さを示す第3方向姿勢速さ情報と、姿勢が第4方向に変更される速さを示す第4方向姿勢速さ情報とを含む姿勢速さを示す情報を求めることができる。表示制御部は、第3方向姿勢速さ情報を、第4方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0046】
(21)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(19)に記載の制御システムであって、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報は、前記位置が前記変更部により第5方向に変更される速さを示す第5方向位置速さ情報と、前記位置が前記変更部により第6方向に変更される速さを示す第6方向位置速さ情報と、を含み、前記表示制御部は、前記第5方向位置速さ情報を、前記第6方向位置速さ情報とともに、前記表示部に表示させる。
【0047】
制御システムにおいて、反力情報取得部により取得される反力情報に基づいて出力部が求める位置速さを示す情報は、位置が変更部により第5方向に変更される速さを示す第5方向位置速さ情報と、位置が変更部により第6方向に変更される速さを示す第6方向位置速さ情報と、を含む。表示制御部は、第5方向位置速さ情報を、第6方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部は、反力情報取得部により取得される反力情報に基づいて位置が第5方向に変更される速さを示す第5方向位置速さ情報と、位置が第6方向に変更される速さを示す第6方向位置速さ情報とを含む位置速さを示す情報を求めることができる。表示制御部は、第5方向位置速さ情報を、第6方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0048】
(22)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(20)に記載の制御システムであって、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報は、前記位置が前記変更部により第7方向に変更される速さを示す第7方向位置速さ情報と、前記位置が前記変更部により第8方向に変更される速さを示す第8方向位置速さ情報と、を含み、前記表示制御部は、前記第7方向位置速さ情報を、前記第8方向位置速さ情報とともに、前記表示部に表示させる。
【0049】
制御システムにおいて、距離情報取得部により取得される距離情報に基づいて出力部が求める位置速さを示す情報は、位置が変更部により第7方向に変更される速さを示す第7方向位置速さ情報と、位置が変更部により第8方向に変更される速さを示す第8方向位置速さ情報と、を含む。表示制御部は、第7方向位置速さ情報を、第8方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部は、距離情報取得部により取得される距離情報に基づいて位置が第7方向に変更される速さを示す第7方向位置速さ情報と、位置が第8方向に変更される速さを示す第8方向位置速さ情報とを含む位置速さを示す情報を求めることができる。表示制御部は、第7方向位置速さ情報を、第8方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0050】
(23)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(21)に記載の制御システムであって、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報は、前記位置が前記変更部により第9方向に変更される速さを示す第9方向位置速さ情報と、前記位置が前記変更部により第10方向に変更される速さを示す第10方向位置速さ情報と、を含み、前記表示制御部は、前記第9方向位置速さ情報を、前記第10方向位置速さ情報とともに、前記表示部に表示させる。
【0051】
制御システムにおいて、角度情報取得部により取得される角度情報に基づいて出力部が求める位置速さを示す情報は、位置が変更部により第9方向に変更される速さを示す第9方向位置速さ情報と、位置が変更部により第10方向に変更される速さを示す第10方向位置速さ情報と、を含む。表示制御部は、第9方向位置速さ情報を、第10方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部は、角度情報取得部により取得される角度情報に基づいて位置が第9方向に変更される速さを示す第9方向位置速さ情報と、位置が第10方向に変更される速さを示す第10方向位置速さ情報とを含む位置速さを示す情報を求めることができる。表示制御部は、第9方向位置速さ情報を、第10方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0052】
(24)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(22)に記載の制御システムであって、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいて前記出力部が求める前記姿勢速さを示す情報は、前記姿勢が前記変更部により第11方向に変更される速さを示す第11方向姿勢速さ情報と、前記姿勢が前記変更部により第12方向に変更される速さを示す第12方向姿勢速さ情報と、を含み、前記表示制御部は、前記第11方向姿勢速さ情報を、前記第12方向姿勢速さ情報とともに、前記表示部に表示させる。
【0053】
制御システムにおいて、角度情報取得部により取得される角度情報に基づいて出力部が求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部により第11方向に変更される速さを示す第11方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部により第12方向に変更される速さを示す第12方向姿勢速さ情報と、を含む。表示制御部は、第11方向姿勢速さ情報を、第12方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部は、距離情報取得部により取得される距離情報に基づいて姿勢が第11方向に変更される速さを示す第11方向姿勢速さ情報と、姿勢が第12方向に変更される速さを示す第12方向姿勢速さ情報とを含む姿勢速さを示す情報を求めることができる。表示制御部は、第11方向姿勢速さ情報を、第12方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0054】
(25)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(23)に記載の制御システムであって、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいて前記出力部が求める前記位置速さを示す情報は、前記位置が前記変更部により第13方向に変更される速さを示す第13方向位置速さ情報と、前記位置が前記変更部により第14方向に変更される速さを示す第14方向位置速さ情報と、を含み、前記表示制御部は、前記第13方向位置速さ情報を、前記第14方向位置速さ情報とともに、前記表示部に表示させる。
【0055】
制御システムにおいて、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報に基づいて出力部が求める位置速さを示す情報は、位置が変更部により第13方向に変更される速さを示す第13方向位置速さ情報と、位置が変更部により第14方向に変更される速さを示す第14方向位置速さ情報と、を含む。表示制御部は、第13方向位置速さ情報を、第14方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部は、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報に基づいて位置が第13方向に変更される速さを示す第13方向位置速さ情報と、位置が第14方向に変更される速さを示す第14方向位置速さ情報とを含む位置速さを示す情報を求めることができる。表示制御部は、第13方向位置速さ情報を、第14方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0056】
(26)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(24)に記載の制御システムであって、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいて前記出力部が求める前記姿勢速さを示す情報は、前記姿勢が前記変更部により第15方向に変更される速さを示す第15方向姿勢速さ情報と、前記姿勢が前記変更部により第16方向に変更される速さを示す第16方向姿勢速さ情報と、を含み、前記表示制御部は、前記第15方向姿勢速さ情報を、前記第16方向姿勢速さ情報とともに、前記表示部に表示させる。
【0057】
制御システムにおいて、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報に基づいて出力部が求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部により第15方向に変更される速さを示す第15方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部により第16方向に変更される速さを示す第16方向姿勢速さ情報と、を含む。表示制御部は、第15方向姿勢速さ情報を、第16方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部は、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報に基づいて姿勢が第15方向に変更される速さを示す第15方向姿勢速さ情報と、姿勢が第16方向に変更される速さを示す第16方向姿勢速さ情報とを含む姿勢速さを示す情報を求めることができる。表示制御部は、第15方向姿勢速さ情報を、第16方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0058】
(27)本発明の一態様に係る制御システムは、上記(25)に記載の制御システムであって、前記表示制御部は、前記姿勢情報取得部により取得される前記姿勢情報と前記姿勢限界値取得部により取得される前記限界値とに基づいた前記姿勢速さを前記出力部が求める際に用いる第1閾値、前記位置情報取得部により取得される前記位置情報に基づいた前記位置速さを前記出力部が求める際に用いる第2閾値、前記距離情報取得部により取得される前記距離情報に基づいた前記位置速さを前記出力部が求める際に用いる第3閾値、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいた前記位置速さを前記出力部が求める際に用いる第4閾値、前記反力情報取得部により取得される前記反力情報に基づいた前記姿勢速さを前記出力部が求める際に用いる第5閾値、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記位置速さを前記出力部が求める際に用いる第6閾値、前記角度情報取得部により取得される前記角度情報に基づいた前記姿勢速さを前記出力部が求める際に用いる第7閾値、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記位置速さを前記出力部が求める際に用いる第8閾値、前記可動部間距離情報取得部により取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記姿勢速さを前記出力部が求める際に用いる第9閾値、のそれぞれをユーザに入力させるための入力領域を、前記表示部に表示させる。
【0059】
制御システムにおいて、表示制御部は、姿勢情報取得部により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部により取得される限界値とに基づいた姿勢速さを出力部が求める際に用いる第1閾値、位置情報取得部により取得される位置情報に基づいた位置速さを出力部が求める際に用いる第2閾値、距離情報取得部により取得される距離情報に基づいた位置速さを出力部が求める際に用いる第3閾値、反力情報取得部により取得される反力情報に基づいた位置速さを出力部が求める際に用いる第4閾値、反力情報取得部により取得される反力情報に基づいた姿勢速さを出力部が求める際に用いる第5閾値、角度情報取得部により取得される角度情報に基づいた位置速さを出力部が求める際に用いる第6閾値、角度情報取得部により取得される角度情報に基づいた姿勢速さを出力部が求める際に用いる第7閾値、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報に基づいた位置速さを出力部が求める際に用いる第8閾値、可動部間距離情報取得部により取得される可動部間距離情報に基づいた姿勢速さを出力部が求める際に用いる第9閾値、のそれぞれをユーザに入力させるための入力領域を、表示部に表示させる。
このように構成することによって、姿勢情報と限界値とに基づいた姿勢速さを出力部が求める際に用いる第1閾値、位置情報に基づいた位置速さを出力部が求める際に用いる第2閾値、距離情報に基づいた位置速さを出力部が求める際に用いる第3閾値、反力情報に基づいた位置速さを出力部が求める際に用いる第4閾値、反力情報に基づいた姿勢速さを出力部が求める際に用いる第5閾値、角度情報に基づいた位置速さを出力部が求める際に用いる第6閾値、角度情報に基づいた姿勢速さを出力部が求める際に用いる第7閾値、可動部間距離情報に基づいた位置速さを出力部が求める際に用いる第8閾値、可動部間距離情報に基づいた姿勢速さを出力部が求める際に用いる第9閾値、のそれぞれをユーザに入力させることができる。
【0060】
(28)本発明の一態様に係る制御方法は、物体に対して作業するロボットを制御する制御システムが実行する制御方法であって、前記ロボットの姿勢を変更するステップと、前記ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得するステップと、変更する前記ステップで変更される前記姿勢の限界値を取得するステップと、変更する前記ステップで前記ロボットの前記姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき出力するステップと、を有し、前記所定情報は、姿勢情報を取得する前記ステップで取得される前記姿勢情報と、姿勢の限界値を取得する前記ステップで取得される前記限界値とを含む、制御方法である。
【0061】
この発明によれば、制御方法は、物体に対して作業するロボットを制御する制御システムが実行する。制御方法は、ロボットの姿勢を変更するステップと、ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得するステップと、変更されるロボットの姿勢の限界値を取得するステップと、ロボットの姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき出力するステップとを有する。所定情報は、取得される姿勢情報と、姿勢限界値取得部により取得される限界値とを含む。
このように構成することによって、制御方法は、ロボットの姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれる姿勢情報と限界値とに基づいて出力できるため、出力されたロボットの姿勢が変更される速さに基づいてロボットの姿勢を変更できる。
【0062】
(29)本発明の一態様に係る制御方法は、物体に対して作業するロボットを制御する制御システムが実行する制御方法であって、前記ロボットの姿勢及び位置を変更するステップと、前記ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得するステップと、変更する前記ステップで変更される前記姿勢の限界値を取得するステップと、前記ロボットの位置を示す位置情報を取得するステップと、前記物体から前記ロボットまでの距離を示す距離情報を取得するステップと、前記ロボットが前記物体から受ける力を示す反力情報を取得するステップと、前記ロボットを構成する駆動部の角度を示す駆動部角度情報を取得するステップと、前記ロボットを構成する可動部間の距離を示す可動部距離情報を取得するステップと、前記位置が変更するステップで変更される速さを示す位置速さと、前記姿勢が変更するステップで変更される速さを示す姿勢速さとを出力するステップと、を有し、出力する前記ステップでは、姿勢情報を取得する前記ステップで取得される前記姿勢情報と姿勢の限界値を取得するステップで取得される前記限界値とに基づいた前記姿勢速さ、位置情報を取得する前記ステップで取得される前記位置情報に基づいた前記位置速さ、距離情報を取得する前記ステップで取得される前記距離情報に基づいた前記位置速さ、反力情報を取得する前記ステップで取得される前記反力情報に基づいた前記位置速さ、反力情報を取得するステップで取得される前記反力情報に基づいた前記姿勢速さ、前記駆動部角度情報を取得するステップで取得される前記駆動部角度情報に基づいた前記位置速さ、前記駆動部角度情報を取得するステップで取得される前記駆動部角度情報に基づいた前記姿勢速さ、前記可動部距離情報を取得する前記ステップで取得される前記可動部距離情報に基づいた前記位置速さ、及び、前記可動部距離情報を取得する前記ステップで取得される前記可動部距離情報に基づいた前記姿勢速さ、をそれぞれ求める制御方法である。
【0063】
この発明によれば、制御方法は、物体に対して作業するロボットを制御する制御システムが実行する制御方法である。制御方法は、ロボットの姿勢及び位置を変更し、ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得し、変更される姿勢の限界値を取得し、ロボットの位置を示す位置情報を取得し、物体からロボットまでの距離を示す距離情報を取得し、ロボットが物体から受ける力を示す反力情報を取得し、ロボットを構成する駆動部の角度を示す駆動部角度情報を取得し、ロボットを構成する可動部間の距離を示す可動部距離情報を取得し、位置が変更される速さを示す位置速さと、姿勢が変更される速さを示す姿勢速さとを出力する。制御方法は、取得される姿勢情報と姿勢の限界値とに基づいた姿勢速さ、取得される位置情報に基づいた位置速さ、取得される距離情報に基づいた位置速さ、取得される反力情報に基づいた位置速さ、取得される反力情報に基づいた姿勢速さ、取得される駆動部角度情報に基づいた位置速さ、取得される駆動部角度情報に基づいた姿勢速さ、取得される可動部距離情報に基づいた位置速さ、及び、取得される可動部距離情報に基づいた姿勢速さをそれぞれ求める。
このように構成することによって、制御方法は、ロボットの位置が変更される速さを示す位置速さと、ロボットの姿勢が変更される速さを示す姿勢速さとを、所定情報に含まれる姿勢情報と姿勢の限界値とに基づいた姿勢速さ、位置情報に基づいた位置速さ、距離情報に基づいた位置速さ、反力情報に基づいた位置速さ、反力情報に基づいた姿勢速さ、駆動部角度情報に基づいた位置速さ、駆動部角度情報に基づいた姿勢速さ、可動部距
離情報に基づいた位置速さ、及び、可動部距離情報に基づいた姿勢速さに基づいて、位置が変更される速さを示す位置速さと、姿勢が変更される速さを示す姿勢速さとを出力できるため、出力されたロボットの位置が変更される速さと、ロボットの姿勢が変更される速さに基づいてロボットの位置と、ロボットの姿勢とを変更できる。
【0064】
(30)本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、物体に対して作業するロボットを制御する制御システムのコンピュータに、前記ロボットの姿勢を変更するステップと、前記ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得するステップと、変更する前記ステップで変更される前記姿勢の限界値を取得するステップと、変更する前記ステップで前記ロボットの前記姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき出力するステップと、を実行させ、前記所定情報は、姿勢情報を取得する前記ステップで取得される前記姿勢情報と、姿勢の限界値を取得する前記ステップで取得される前記限界値とを含む、コンピュータプログラムである。
【0065】
この発明によれば、コンピュータプログラムは、物体に対して作業するロボットを制御する制御システムのコンピュータが実行する。コンピュータプログラムは、ロボットを制御する制御システムのコンピュータに、ロボットの姿勢を変更させ、ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得させ、変更されるロボットの姿勢の限界値を取得させ、ロボットの姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき出力させる。所定情報は、取得される姿勢情報と、限界値とを含む。
このように構成することによって、コンピュータプログラムは、制御システムのコンピュータに、ロボットの姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれる姿勢情報と限界値とに基づいて出力させるため、出力されたロボットの姿勢が変更される速さに基づいてロボットの姿勢を変更させることができる。
【0066】
(31)本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、物体に対して作業するロボットを制御する制御システムのコンピュータに、前記ロボットの姿勢及び位置を変更するステップと、前記ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得するステップと、変更する前記ステップで変更される前記姿勢の限界値を取得するステップと、前記ロボットの位置を示す位置情報を取得するステップと、前記物体から前記ロボットまでの距離を示す距離情報を取得するステップと、前記ロボットが前記物体から受ける力を示す反力情報を取得するステップと、前記ロボットを構成する駆動部の角度を示す駆動部角度情報を取得するステップと、前記ロボットを構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報を取得するステップと、前記位置が変更するステップで変更される速さを示す位置速さと、前記姿勢が変更する前記ステップで変更される速さを示す姿勢速さとを出力するステップと、を実行させ、前記出力するステップでは、前記コンピュータに、姿勢情報を取得する前記ステップで取得される前記姿勢情報と姿勢の限界値を取得する前記ステップで取得される前記限界値とに基づいた前記姿勢速さ、位置情報を取得する前記ステップで取得される前記位置情報に基づいた前記位置速さ、距離情報を取得する前記ステップで取得される前記距離情報に基づいた前記位置速さ、反力情報を取得する前記ステップで取得される前記反力情報に基づいた前記位置速さ、反力情報を取得する前記ステップで取得される前記反力情報に基づいた前記姿勢速さ、前記駆動部角度情報を取得する前記ステップで取得される前記駆動部角度情報に基づいた前記位置速さ、前記駆動部角度情報を取得する前記ステップで取得される前記駆動部角度情報に基づいた前記姿勢速さ、前記可動部間距離情報を取得する前記ステップで取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記位置速さ、及び、前記可動部間距離情報を取得する前記ステップで取得される前記可動部間距離情報に基づいた前記姿勢速さ、をそれぞれ求める、コンピュータプログラムである。
【0067】
この発明によれば、コンピュータプログラムは、物体に対して作業するロボットを制御する制御システムのコンピュータが実行する。コンピュータプログラムは、ロボットを制御する制御システムのコンピュータに、ロボットの姿勢及び位置を変更させ、ロボットの姿勢を示す姿勢情報を取得させ、変更される姿勢の限界値を取得させ、ロボットの位置を示す位置情報を取得させ、物体からロボットまでの距離を示す距離情報を取得させ、ロボットが物体から受ける力を示す反力情報を取得させ、ロボットの関節の角度を示す角度情報を取得させ、ロボットを構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報を取得させ、位置が変更される速さを示す位置速さと、姿勢が変更される速さを示す姿勢速さとを出力させる。コンピュータプログラムは、取得される姿勢情報と姿勢の限界値とに基づいた姿勢速さ、取得される位置情報に基づいた位置速さ、取得される距離情報に基づいた位置速さ、取得される反力情報に基づいた位置速さ、取得される反力情報に基づいた姿勢速さ、取得される駆動部角度情報に基づいた位置速さ、取得される前記駆動部角度情報に基づいた姿勢速さ、取得される前記可動部間距離情報に基づいた位置速さ、及び、取得される可動部間距離情報に基づいた姿勢速さ、をそれぞれ求めさせる。
このように構成することによって、コンピュータプログラムは、ロボットを制御する制御システムのコンピュータに、ロボットの位置が変更される速さを示す位置速さと、ロボットの姿勢が変更される速さを示す姿勢速さとを、所定情報に含まれる姿勢情報と姿勢の限界値とに基づいた姿勢速さ、位置情報に基づいた位置速さ、距離情報に基づいた位置速さ、反力情報に基づいた位置速さ、反力情報に基づいた姿勢速さ、駆動部角度情報に基づいた位置速さ、駆動部角度情報に基づいた姿勢速さ、可動部間距離情報に基づいた位置速さ、及び、可動部間距離情報に基づいた姿勢速さ、に基づいて、位置が変更される速さを示す位置速さと、姿勢が変更される速さを示す姿勢速さとを出力させるため、出力されたロボットの位置が変更される速さと、ロボットの姿勢が変更される速さに基づいてロボットの位置と、ロボットの姿勢とを変更させることができる。
【発明の効果】
【0068】
本発明の実施形態によれば、動作に応じて、ロボットの速度の制限を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【
図1】本発明の実施形態に係るロボット制御システムを示す図である。
【
図2】本実施形態に係るロボットシステムに設定される座標系の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態に係るロボット制御システムに含まれる制御装置と変更装置との一例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係るロボット制御システムに含まれる変更装置の一例の模式図である。
【
図9】本実施形態に係るロボット制御システムに含まれる変更装置に対する操作の例1を説明するための模式図である。
【
図10】本実施形態に係るロボット制御システムに含まれる変更装置に対する操作の例2を説明するための模式図である。
【
図11】本実施形態に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図12】本実施形態に係るロボット制御システムの動作の例1を示す図である。
【
図13】本実施形態に係るロボット制御システムの動作の例2を示す図である。
【
図14】本実施形態に係るロボット制御システムの動作の例3を示す図である。
【
図15】本実施形態に係るロボット制御システムに含まれる変更装置の他の例を示す図である。
【
図16】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムに含まれる制御装置と変更装置との一例を示す図である。
【
図17A】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図17B】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図17C】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図17D】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図17E】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図18A】本実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図18B】本実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図18C】本実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図18D】本実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図19】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図20A】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図20B】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図20C】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図20D】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図20E】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図20F】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図20G】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【
図21】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムに含まれる変更装置の一例の模式図である。
【
図22】実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0070】
次に、本実施形態の制御システム、制御方法およびコンピュータプログラムを、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
また、本願でいう「XXに基づいて」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づいて」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
【0071】
(実施形態)
(ロボット制御システム)
図1は、本発明の実施形態に係るロボット制御システムを示す図である。
本実施形態に係るロボット制御システム1は、ロボット2と、制御システム100とを備える。制御システム100は、制御装置110と、変更装置120とを備える。制御装置110は、ロボット2を制御する。変更装置120は、ロボット2に対して位置及び姿勢の変更を指示する。変更装置120は、ロボット2に対して、位置の変更を指示する動作モードである位置変更モードと姿勢の変更を指示する動作モードである姿勢変更モードとのうち、いずれかの動作モードを選択する。
変更装置120は、ユーザがロボット2へ操作情報を入力する入力部の部分のうち、ユーザが接触した部分に基づいて、位置変更モードと姿勢変更モードとのいずれかを選択する。変更装置120は、位置変更モードを選択した場合にロボット2に位置の変更を指示し、姿勢変更モードを選択した場合にロボット2に姿勢の変更を指示する。
【0072】
ロボット2の一例は、アームAと、アームAを支持する支持台4とを備える単腕ロボットである。単腕ロボットは、アームAのような1本のアーム(腕)を備えるロボットである。なお、ロボット2は、単腕ロボットに代えて、複腕ロボットであってもよい。複腕ロボットは、2本以上のアーム(例えば、2本以上のアームA)を備えるロボットである。なお、複腕ロボットのうち、2本のアームを備えるロボットは、双腕ロボットとも称される。ロボット2は、2本のアームを備える双腕ロボットであってもよいし、3本以上のアーム(例えば、3本以上のアームA)を備える複腕ロボットであってもよい。
【0073】
アームAは、エンドエフェクターEと、マニピュレーターMとを備える。エンドエフェクターEの一例は、空気の吸引や磁力、治具等によって物体を持ち上げることが可能なエンドエフェクター、物体を把持可能な指部を備えるエンドエフェクターである。また、エンドエフェクターEには、制御点TCPが設定される。制御点TCPとは、ロボット2の制御対象となる箇所に設定された座標系の原点である。制御点TCPの一例は、エンドエフェクターEの重心の位置に設定され、エンドエフェクターEの重心が移動するとともに動くTCP(Tool Center Point)である。
なお、制御点TCPが設定される位置は、エンドエフェクターEの重心の位置に代えて、エンドエフェクターEに対応付けられた他の位置であってもよい。本実施形態では、一例として、エンドエフェクターEの重心の位置がエンドエフェクターEの制御点TCPの位置とした場合について説明を続ける。なお、エンドエフェクターEの制御点TCPの位置は、これに代えて、エンドエフェクターEに対応付けられた他の位置によって表される構成であってもよい。
【0074】
図2は、本実施形態に係るロボットシステムに設定される座標系の一例を示す図である。
制御点TCPには、エンドエフェクターEの位置及び姿勢を表す三次元局所座標系である制御点座標系TCが設定される。制御点TCPの位置及び姿勢は、制御点TCPのロボット座標系における位置及び姿勢である。
また、制御点座標系TCの各座標軸の方向は、制御点TCPの姿勢、換言すればエンドエフェクターEの姿勢を表す。
図2に示されるように、制御点座標系TCの一例は、ロボット2の支持台4を基準(原点)とした直交座標系である。以下、ロボット2の支持台4を基準(原点)とした直交座標系は、第1座標系とも呼ぶ。制御点座標系TCの一例は、鉛直方向をZ軸とし、Z軸に直交し、互いに直交する方向にX軸とY軸とが設定される。X軸とY軸とは水平面に平行である。以下では、一例として、制御点座標系TCPにおけるZ軸と鉛直方向とが一致し、X軸とY軸とがZ軸に直交し、互いに直交する方向である場合について説明する。
図1に戻り説明を続ける。
エンドエフェクターEは、例えばケーブル(図示なし)によって制御装置110と通信可能に接続されている。これにより、エンドエフェクターEは、制御装置110から取得される制御信号に基づいて動作を行う。なお、ケーブルを介した有線通信は、例えば、イーサネット(登録商標)やUSB等の規格によって行われる。また、エンドエフェクターEは、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格により行われる無線通信によって制御装置110と接続される構成であってもよい。
【0075】
マニピュレーターMは、エンドエフェクターEを回転させる関節を含む複数の関節を備える。また、複数の関節はそれぞれ、アクチュエーター(図示なし)を備える。マニピュレーターMを備えるアームAの一例は、6軸垂直多関節型のアームである。アームAの一例は、支持台4と、エンドエフェクターEと、マニピュレーターMと、マニピュレーターMが備える複数の関節それぞれのアクチュエーターとによる連携した動作によって6軸の自由度の動作を行う。なお、アームAの一例は、5軸以下の自由度で動作する構成であってもよく、7軸以上の自由度で動作する構成であってもよい。
アームAが6軸の自由度で動作する場合、アームAが5軸以下の自由度で動作する場合と比較して取り得る姿勢が増加する。これによりアームAは、例えば、動作が滑らかになり、更にアームAの周辺に存在する物体との干渉を容易に回避することができる。また、アームAが6軸の自由度で動作する場合、アームAの制御が、アームAが7軸以上の自由度で動作する場合と比較して計算量が少なくなるため制御が容易である。
【0076】
マニピュレーターMが備える複数の関節に備えられたアクチュエーターはそれぞれ、ケーブル(図示なし)によって制御装置110と通信可能に接続されている。これにより、アクチュエーターは、制御装置110から取得される制御信号に基づいて、マニピュレーターMを動作させる。なお、ケーブルを介した有線通信は、例えば、イーサネット(登録商標)やUSB等の規格によって行われる。また、マニピュレーターMが備える複数のアクチュエーターのうちの一部又は全部は、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格により行われる無線通信によって制御装置110と接続される構成であってもよい。
力検出部FDは、変更装置120に備えられる。力検出部FDの一例は、例えば、力覚センサである。力検出部FDは、ケーブル(図示なし)によって制御装置110と通信可能に接続されている。ケーブルを介した有線通信は、例えば、イーサネット(登録商標)やUSB等の規格によって行われる。なお、力検出部FDと制御装置110とは、力センサーインターフェイスユニットを介して接続される構成であってもよい。また、力検出部FDと制御装置110とは、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格により行われる無線通信によって接続される構成であってもよい。力検出部FDは、変更装置120に作用した力やモーメント(トルク)を検出する。力検出部FDは、検出した力やモーメントの大きさを示す値を出力値として含む力検出情報を制御装置110へ送信する。
【0077】
制御装置110は、力検出情報に基づいて、アームAを制御する。なお、力検出部FDの一例は、トルクセンサーなどに加わる力やモーメントの大きさを示す値を検出するセンサであってもよい。
制御装置110は、ロボット2に制御信号を送信することにより、ロボット2を動作させる。これにより、制御装置110は、ロボット2に所定の作業を行わせる。具体的には、制御装置110は、変更装置120が出力する変更指示信号に基づいて、ロボット2の位置及び姿勢のいずれか一方又は両方を変更させるための制御信号を作成する。制御装置110は、作成した制御信号を、ロボット2へ出力する。なお、制御装置110は、ロボット2の外部に設置される構成に代えて、ロボット2に内蔵される構成であってもよい。
【0078】
変更装置120は、ユーザのロボット2に対する操作を受け付ける入力機器である。変更装置120は、受け付けた操作に基づいて、ロボット2の位置及び姿勢の変更を指示するための変更指示信号を作成する。変更装置120は、作成した変更指示信号を制御装置110へ出力する。具体的には、変更装置120は、ユーザがロボット2へ操作情報を入力する入力部を備える。変更装置120は、入力部の部分のうち、ユーザが接触した部分に基づいて、位置変更モードと姿勢変更モードとのうち、いずれかのモードを選択する。
変更装置120は、位置変更モードを選択した場合にロボット2に位置の変更を指示する変更指示信号を作成し、姿勢変更モードを選択した場合にロボット2に姿勢の変更を指示する変更指示信号を作成する。
変更装置120は、ケーブル(図示なし)によって制御装置110と通信可能に接続されている。ケーブルを介した有線通信は、例えば、イーサネット(登録商標)やUSB等の規格によって行われる。また、変更装置120と制御装置110とは、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格により行われる無線通信によって接続される構成であってもよい。
【0079】
<ロボット2が行う所定の作業の概要>
以下、本実施形態に係るロボット制御システム1においてロボット2が行う所定の作業の概要について説明する。
図1において、ロボット2は、エンドエフェクターEによって対象物(図示なし)に所定の作業を行う。なお、ロボット2は、予め対象物を把持していてもよいし、所定の給材領域に配置された対象物を把持する構成であってもよい。対象物は、例えば、産業用の部品や部材、製品等である。
対象物の位置及び姿勢を表す三次元局所座標系である対象物座標系を示すマークが用意される。ここで、対象物の位置及び姿勢は、対象物のロボット座標系における位置及び姿勢である。対象物座標系の原点の位置は、例えば、対象物の位置として、対象物の重心の位置である。また、対象物座標系の各座標軸それぞれの方向は、対象物の姿勢を表す。
なお、対象物座標系を示すマークは、対象物座標系を示すことができる印であれば、如何なるマークであってもよいし、対象物の一部であってもよい。また、対象物は、産業用の部品に代えて、産業用と異なる部品や部材、製品等や、生体等の他の物体であってもよい。また、対象物の形状は、上記において説明した形状に代えて、他の形状であってもよい。
【0080】
ロボット2が対象物に所定の作業を行う際に、制御装置110は、ロボット2から現在座標データを読み出す。座標データは、位置情報と、姿勢情報とが対応付けられた情報である。ここで、位置情報は、基準となる位置である基準位置とロボット2がアームAを動かす際に制御点TCPを一致させる点を示す位置との相対的な位置を示す情報である。姿勢情報は、基準となる姿勢である基準姿勢と基準位置におけるエンドエフェクターEの姿勢との相対的な姿勢を示す情報である。ここでは、一例として、基準位置におけるエンドエフェクターEの姿勢が予め設定されている。
ロボット2の姿勢が変更されることによってロボット2の所定点は、制御点TCPを中心とする円弧を描く。制御装置110は、読み出した現在座標データに対し、変更装置120から受け取った変更指示信号に基づき、移動座標データを生成する。ここで生成された移動座標データに基づいて位置制御によりアームAを所定の速さ(動作速度)で動かすことによって制御点TCPの位置及び姿勢、すなわちエンドエフェクターEの位置及び姿勢を変化させることにより、ロボット2に対象物に対して作業させる。
【0081】
位置制御は、座標データに含まれる位置情報が示す位置に制御点TCPの位置を一致させることにより、アームAを移動させる制御である。具体的には、位置制御は、座標データに含まれる位置情報が示す位置に制御点TCPの位置を一致させるとともに、座標データに含まれる姿勢情報が示す姿勢に制御点TCPの姿勢を一致させることにより、アームAを移動させる制御である。
【0082】
作業時において制御点TCPの位置及び姿勢が初期位置及び初期姿勢と一致している場合の対象物の位置及び姿勢と、基準位置及び基準姿勢とが一致している場合、制御装置110は、読み出した現在座標データと変更指示信号から生成する移動座標データに基づいて位置制御及び姿勢制御によりアームAを動かすことによって制御点TCPの位置及び姿勢、すなわちエンドエフェクターEの位置及び姿勢を変化させることにより、ロボット2に対象物に作業をさせることができる。
以下、ロボット制御システム1に含まれる制御装置110と、変更装置120とについて詳細に説明する。
【0083】
図3は、本実施形態に係るロボット制御システムに含まれる制御装置と変更装置との一例を示す図である。
(制御装置110)
制御装置110は、第1通信部180-1と、第2通信部180-2と、変更部190と、姿勢情報取得部192と、位置情報取得部194と、姿勢限界値取得部196と、距離情報取得部197と、出力部198と、記憶部200とを備える。
第1通信部180-1は、通信モジュールによって実現される。第1通信部180-1は、外部の通信装置と通信する。第1通信部180-1は、例えば有線LANなどの通信方式で通信してもよい。また、第1通信部180-1は、例えば無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で通信してもよい。第1通信部180-1は、変更部190が出力した制御信号をロボット2へ送信する。
具体的には、第1通信部180-1は、変更部190が出力した制御信号を、マニピュレーターMが備える複数のアクチュエーターの少なくとも一つへ送信する。第1通信部180-1は、ロボット2が送信した現在座標データを受信する。
第2通信部180-2は、通信モジュールによって実現される。第2通信部180-2は、外部の通信装置と通信する。第2通信部180-2は、例えば有線LANなどの通信方式で通信してもよい。また、第2通信部180-2は、例えば無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で通信してもよい。第2通信部180-2は、変更装置120が出力した変更指示信号を受信する。
【0084】
姿勢情報取得部192は、第1通信部180-1が受信した現在座標データに含まれる姿勢情報を取得する。
位置情報取得部194は、第1通信部180-1が受信した現在座標データに含まれる位置情報を取得する。
姿勢限界値取得部196は、記憶部200から変更部190が変更するロボット2の姿勢の限界値(指令制限値)を取得する。姿勢限界値取得部196は、ロボット2の姿勢に基づいて、姿勢限界値を取得する。
出力部198は、変更部190によりロボット2の姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき導出する。出力部198は、導出したロボット2の姿勢が変更される速さを特定する情報などの指令制限値を、変更部190に出力する。ここで、ロボット2の姿勢が変更される速さとは、ロボット2の姿勢を変更するときの動きの速さ(動作速度)である。所定情報の一例は、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と、姿勢限界値取得部196により取得されるロボット2の姿勢の限界値とを含む。
【0085】
図4は、本実施形態に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図4を参照して、出力部198が、変更部190によりロボット2の位置が変更される速さを、所定情報に基づき導出する処理について説明する。
図4は、ロボット制御システムをZ軸のプラス方向からZ軸のマイナス方向を見た図である。
図4には、ロボット2とワークWOとが示されている。ロボット制御システム1には、ロボット2が動作する速度を設定するための範囲である動作速度設定範囲ORが設定される。例えば、ロボット制御システム1には、第1動作速度設定範囲OR01と第2動作速度設定範囲OR02と第3動作速度設定範囲OR03とが設定されている。
出力部198は、取得した位置情報が第1動作速度設定範囲OR01に含まれる場合には、ロボット2の位置が変更される速さを通常の速さとする。出力部198は、取得した位置情報が第1動作速度設定範囲OR01よりも広い第2動作速度設定範囲OR02のうち、第1動作速度設定範囲OR01を除いた範囲に含まれる場合には、ロボット2の位置が変更される速さを通常の速さよりも遅い低速とする。
出力部198は、取得した位置情報が第2動作速度設定範囲OR02よりも広い第3動作速度設定範囲OR03のうち、第1動作速度設定範囲OR01と第2動作速度設定範囲OR02とを除いた範囲に含まれる場合には、ロボット2の位置が変更される速さを低速よりも遅い微速とする。出力部198は、取得した位置情報が第3動作速度設定範囲OR03よりも広い範囲に含まれる場合には、ロボット2の位置を変更しないで停止とする。
ただし、各エリア(第1動作速度設定範囲OR01、第2動作速度設定範囲OR02のうち第1動作速度設定範囲OR01を除いた範囲、第3動作速度設定範囲OR03のうち第1動作速度設定範囲OR01と第2動作速度設定範囲OR02とを除いた範囲、第3動作速度設定範囲OR03よりも広い範囲)では、X、Y、Z各方面の一部の方向への 動きのみが制限される。
例えば、P01(例えば、第2動作速度設定範囲OR02のうち第1動作速度設定範囲OR01を除いた範囲であって、第1動作速度設定範囲OR01に対して+X側の位置) にロボット2が位置する場合には+X方向の速度のみ低速になり、他の方向(-X、±Y、±Z)は通常速度で動作する。P02(例えば、第2動作速度設定範囲OR02のうち第1動作速度設定範囲OR01を除いた範囲であって、第1動作速度設定範囲OR01に対して+Y側の位置)にロボット2が位置する場合には+Y方向の速度のみ低速になり、他の方向(±X、-Y、±Z)は通常速度で動作する。P03(例えば、第3動作速度設定範囲OR03のうち第1動作速度設定範囲OR01と第2動作速度設定範囲OR02とを除いた範囲であって、第2動作速度設定範囲OR02に対して+X側で且つ第1動作速度設定範囲OR01に対して+Y側の位置)にロボット2が位置する場合には+X方向の速度が微速、+Y方向の速度が低速になり、他の方向(-X、-Y、±Z)は通常速度で動作する。
【0086】
図5は、本実施形態に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図5を参照して、出力部198が、変更部190によりロボット2の位置が変更される速さを、所定情報に基づき導出する処理について説明する。
図5は、ロボット制御システムをX軸のプラス方向からX軸のマイナス方向を見た図である。
図5には、ロボット2とワークWOとが示されている。ロボット制御システム1には、第1動作速度設定位置OP01と第2動作速度設定位置OP02と第3動作速度設定位置OP03とが設定されている。Z軸方向において、プラス方向からマイナス方向になるにしたがって、第1動作速度設定位置OP01、第2動作速度設定位置OP02、第3動作速度設定位置OP03となる。この例では、-Z方向の速度のみ、低速から微速、微速から停止へと制限される。
距離情報取得部197は、ワークWOの位置FFPを取得する。例えば、距離情報取得部197は、予め設定されるワークWOの位置FFPの位置情報を取得する。距離情報取得部197は、位置情報取得部194から位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて、TCPの位置とワークWOの位置FFPとの間の距離である対面相対距離RDを導出する。出力部198は、距離情報取得部197から対面相対距離RDを取得し、取得した対面相対距離RDが所定距離を下回る場合に、遅くなる速さとする。
出力部198は、距離情報取得部197から対面相対距離RDを取得し、取得した対面相対距離RDが、ワークWOの位置と第1動作速度設定位置OP01との間の距離よりも長い場合には、ロボット2の位置が変更される速さを通常の速さとする。
出力部198は、導出した対面相対距離RDが、ワークWOの位置FFPと第2動作速度設定位置OP02との間の距離よりも長く、且つワークWOの位置と第1動作速度設定位置OP01との間の距離よりも短い場合には、ロボット2の位置が変更される速さを通常の速さよりも遅い低速とする。
【0087】
出力部198は、導出した対面相対距離RDが、0以上であり、且つワークWOの位置と第2動作速度設定位置OP02との間の距離よりも短い場合には、ロボット2の位置が変更される速さを低速よりも遅い微速とする。
出力部198は、TCPの位置がワークWOの位置FFPよりもZ軸方向においてマイナス方向である場合に、対面相対距離RDの絶対値が0以上であり、且つワークWOの位置と第3動作速度設定位置OP03との間の距離よりも短い場合には、ロボット2の位置が変更される速さを低速よりも遅い微速とする。
出力部198は、TCPの位置がワークWOの位置FFPよりもZ軸方向においてマイナス方向である場合に、対面相対距離RDの絶対値が、ワークWOの位置と第3動作速度設定位置OP03との間の距離よりも長い場合には、ロボット2の位置を変更せず停止とする。
【0088】
図6は、本実施形態に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。ここでは、一例として1軸分について示す。変更部190は、ロボット2の現在位置情報(mm)(IN)と、ロボット2において、低速域(mm)(LL)の位置と微速域(mm)(ML)の位置と停止域(mm)(HL)の位置のいずれかと、低速での制限値(%)(LV)と微速での制限値(%)(MV)と停止での制限値(%)(HV)とのいずれかとに基づいて、位置と指令制限値(%)とを出力する。例えば、
図6の右側に示すように、ロボット2の位置が低速域の位置、微速域の位置、停止域の位置となるにしたがって減少する指令制限値を出力する。
指令制限値の一例は、動作速度を制限するための情報である。例えば、通常の速さに対して指令制限値で示される割合で速さが制限されてもよい。出力部198は、作成した動作速度を制限するための情報を変更部190へ出力する。
図7は、本実施形態に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。変更部190は、距離情報取得部197から対面相対距離RDを特定する情報を取得する。ここでは、一例として1軸分について示す。変更部190は、ロボット2の対面距離(対面相対距離RD)(mm)(IN)と、ロボット2の対面距離(対面相対距離RD)が低速域(mm)(LL)と微速域(mm)(ML)と停止域(mm)(HL)のいずれかと、速度の制限値が低速での制限値(%)(LV)と微速での制限値(%)(MV)と停止での制限値(%)(HV)とのいずれかとに基づいて、対面距離(対面相対距離RD)と指令制限値(%)とを出力する。
例えば、
図7の右側に示すように、対面距離(対面相対距離RD)が停止域から低速域となるにしたがって増加する指令制限値を出力する。指令制限値の一例は、動作速度を制限するための情報である。例えば、通常の速さに対して指令制限値で示される割合で速さが制限されてもよい。出力部198は、作成した動作速度を制限するための情報を変更部190へ出力する。
図3に戻り説明を続ける。
【0089】
変更部190は、ロボット2の姿勢を変更する。変更部190は、姿勢情報取得部192から姿勢情報を取得する。変更部190は、第2通信部180-2が受信した変更指示信号を取得する。変更部190は、出力部198が出力した動作速度を制限するための情報(ロボット2の姿勢が変更される速さを特定する情報)を取得する。
変更部190は、姿勢限界値取得部196が出力した姿勢限界値を取得する。変更部190は、取得した変更指示信号にロボット2の姿勢を変更することを特定する情報が含まれる場合には、取得した姿勢情報と変更指示信号とロボット2の姿勢が変更される速さを特定する情報と姿勢限界値とに基づいて、ロボット2の姿勢を変更する制御信号を作成する。
変更部190は、ロボット2の位置を変更する。変更部190は、位置情報取得部194から第1通信部180-1が受信した位置情報を取得する。変更部190は、第2通信部180-2が受信した変更指示信号を取得する。変更部190は、出力部198が出力した動作速度を制限するための情報(ロボット2の位置が変更される速さを特定する情報)を取得する。
変更部190は、取得した変更指示信号にロボット2の位置を変更することを特定する情報が含まれる場合には、取得した姿勢情報と変更指示信号とロボット2の姿勢が変更される速さを特定する情報とに基づいて、ロボット2の位置を変更する制御信号を作成する。
【0090】
記憶部200は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などにより実現される。記憶部200は、教示点情報と指令制限値とを記憶する。教示点情報は、ロボット2の位置姿勢を変更するために予め登録される位置姿勢のデータである。指令制限値は、ロボット2の位置姿勢の限界値を特定する情報である。
例えば、記憶部200は、
図6の右側に示すようにロボット2の現在位置(mm)とその位置での指令制限値(%)とを関連付けた情報を記憶する。例えば、記憶部200は、
図7の右側に示すようにロボット2の対面距離(mm)とその対面距離での指令制限値(%)とを関連付けた情報を記憶する。
図3に戻り説明を続ける。
【0091】
変更部190、姿勢情報取得部192、位置情報取得部194、姿勢限界値取得部196、距離情報取得部197および出力部198は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサが記憶部200に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。
また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
【0092】
(変更装置120)
変更装置120は、入力部130と、通信部160と、導出部165と、変更指示部170とを備える。入力部130は、選択部140と、力覚センサ150と、タッチセンサTS1と、タッチセンサTS2と、タッチセンサTS3とを備える。選択部140は、第1部分P1と第2部分P2とを備える。
図8は、本実施形態に係るロボット制御システムに含まれる変更装置の一例の模式図である。
変更装置120の一例は、ジョイスティックSTと台座PDと力検出部FDとを備える。ジョイスティックSTは柱状の部分と球状の部分とから構成される。球状の部分は、柱状の部分の上部(上側)に形成される。
ジョイスティックSTと台座PDとは、第1部分P1と第2部分P2とを有する。第1部分P1の一例は、台座PDに形成されている第1部分P1-1と、ジョイスティックSTの柱状の部分で台座に近接する部分に形成されている第1部分P1-21と、ジョイスティックSTの柱状の部分で球状の部分に近接する部分に形成されている第1部分P1-22とを含む。第2部分P2の一例は、ジョイスティックSTの球状の部分に形成されている。
図3に戻り説明を続ける。
【0093】
選択部140は、ユーザが第1部分P1に接触した場合は位置変更モードを選択する。位置変更モードは、ロボット2に対して、位置を変更させる動作モードである。タッチセンサTS1は、ユーザが第1部分P1-1に接触したことを検出する。タッチセンサTS2は、第1部分P1-21と第1部分P1-22とのいずれかに接触したことを検出する。力覚センサ150はユーザによって、ジョイスティックST、あるいは台座PDに加えられた力を検出する。
入力部130は、タッチセンサTS1が検出したユーザが第1部分P1-1に接触したことを特定する情報とタッチセンサTS2が検出したユーザが第1部分P1-21に接触したことを特定する情報と第1部分P1-22に接触したことを特定する情報と力覚センサ150が検出したユーザによって、ジョイスティックST、あるいは台座PDに加えられた力情報を取得する。
【0094】
図9は、本実施形態に係るロボット制御システムに含まれる変更装置に対する操作の例1を説明するための模式図である。
力覚センサ150は、タッチセンサTS1によりユーザが第1部分P1-1に接触したことを検出した後に、ユーザがジョイスティックSTに力Fxを加えることによってジョイスティックSTをX軸方向に動かしたこととユーザがジョイスティックSTに力Fyを加えることによってジョイスティックSTをY軸方向に動かしたことと、タッチセンサTS2によりユーザが第1部分P1-21または、P1-22に接触したことを検出した後に、ユーザがジョイスティックSTに力Fzを加えることによってジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたこととのいずれかを検出する。
入力部130は、タッチセンサTS1が検出したユーザが第1部分P1-1に接触したことを特定する情報と、タッチセンサTS2が検出したユーザが第1部分P1-21に接触したことを特定する情報と第1部分P1-22に接触したことを特定する情報とのいずれかと、力覚センサ150が検出したユーザがジョイスティックSTをX軸方向とY軸方向とZ軸方向とのいずれかに動かしたことを特定する情報を取得する。
図3に戻り説明を続ける。
【0095】
選択部140は、ユーザが第2部分P2に接触した場合は姿勢変更モードを選択する。姿勢変更モードは、ロボット2に対して、姿勢を変更させる動作モードである。タッチセンサTS3は、ユーザが第2部分P2に接触したことを検出する。力覚センサ150はユーザによって、ジョイスティックST、あるいは台座PDに加えられたモーメント(トルク)を検出する。入力部130は、タッチセンサTS3が検出したユーザが第2部分P2に接触したことを特定する情報と、力覚センサ150が検出したユーザによって、ジョイスティックST、あるいは台座PDに加えられたモーメント(トルク)情報を取得する。
図10は、本実施形態に係るロボット制御システムに含まれる変更装置に対する操作の例2を説明するための模式図である。
力覚センサ150は、タッチセンサTS3によりユーザが第2部分P2に接触したことを検出した後に、ユーザがジョイスティックSTに力Mxを加えることによってジョイスティックSTをX軸方向回りに回転させたこと、ユーザがジョイスティックSTに力Myを加えることによってジョイスティックSTをY軸方向回りに回転させたこと、ユーザがジョイスティックSTに力Mzを加えることによってジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたこととのいずれかを検出する。
入力部130は、タッチセンサTS3が検出したユーザが第2部分P2に接触したことを特定する情報と、力覚センサ150が検出したユーザがジョイスティックSTをX軸方向回りに回転させたこととY軸方向回りに回転させたこととZ軸方向回りに回転させたこととのいずれかを特定する情報を取得する。
図3に戻り説明を続ける。
【0096】
導出部165は、入力部130が取得したユーザが第1部分P1-1に接触したことを特定する情報又はユーザが第1部分P1-21に接触したことを特定する情報と第1部分P1-22に接触したことを特定する情報とのいずれか又はユーザが第2部分P2に接触したことを特定する情報を取得する。
導出部165は、ユーザが第1部分P1-1に接触したことを特定する情報を取得した場合には、入力部130が取得したユーザがジョイスティックSTをX軸方向とY軸方向のいずれかに動かしたことを特定する情報を取得し、ユーザが第1部分P1-21に接触したことを特定する情報と第1部分P1-22に接触したことを特定する情報とのいずれかを取得した場合には、入力部130が取得したユーザがジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたことを特定する情報を取得する。
導出部165は、ユーザがジョイスティックSTをX軸方向に動かしたことを特定する情報に基づいてX軸方向の変更量(移動量)を導出する。導出部165は、ユーザがジョイスティックSTをY軸方向に動かしたことを特定する情報に基づいてY軸方向の変更量(移動量)を導出する。導出部165は、ユーザがジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたことを特定する情報に基づいて、Z軸方向の変更量(移動量)を導出する。
【0097】
変更指示部170は、ユーザが第1部分P1-1に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをX軸方向に動かしたことを特定する情報とを取得した場合には、位置変更モードで、X軸方向にロボット2を、導出部165が導出した変更量移動させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。変更指示部170は、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。
変更指示部170は、ユーザが第1部分P1-1に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをY軸方向に動かしたことを特定する情報とを取得した場合には、位置変更モードで、Y軸方向にロボット2を、導出部165が導出した変更量移動させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。変更指示部170は、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。
変更指示部170は、ユーザが第1部分P1-21又は第1部分P1-22に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたことを特定する情報とを取得した場合には、位置変更モードで、Z軸方向にロボット2を、導出部165が導出した変更量移動させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。変更指示部170は、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。
【0098】
導出部165は、ユーザが第2部分P2に接触したことを特定する情報を取得した場合には、入力部130が取得したユーザがジョイスティックSTをX軸方向回りに回転させたこととY軸方向回りに回転させたこととZ軸方向回りに回転させたこととのいずれかを特定する情報を取得する。
導出部165は、ユーザがジョイスティックSTをX軸方向回りに回転させたことを特定する情報に基づいて、X軸方向回りの姿勢変更量(姿勢移動量)を導出する。導出部165は、ユーザがジョイスティックSTをY軸方向回りに回転させたことを特定する情報に基づいて、Y軸方向回りの姿勢変更量(姿勢移動量)を導出する。導出部165は、ユーザがジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたことを特定する情報に基づいて、Z軸方向回りの姿勢変更量(姿勢移動量)を導出する。
変更指示部170は、ユーザが第2部分P2に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをX軸方向回りに回転させたことを特定する情報とを取得した場合には、姿勢変更モードで、X軸方向回りにロボット2の姿勢を、導出部165が導出した姿勢変更量変更させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。変更指示部170は、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。
【0099】
変更指示部170は、ユーザが第2部分P2に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをY軸方向回りに回転させたことを特定する情報とを取得した場合には、姿勢変更モードで、Y軸方向回りにロボット2の姿勢を、導出部165が導出した姿勢変更量変更させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。変更指示部170は、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。
変更指示部170は、ユーザが第2部分P2に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたことを特定する情報とを取得した場合には、姿勢変更モードで、Z軸方向回りにロボット2の姿勢を、導出部165が導出した姿勢変更量変更させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。変更指示部170は、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。
通信部160は、通信モジュールによって実現される。通信部160は、外部の通信装置と通信する。通信部160は、例えば有線LANなどの通信方式で通信してもよい。また、通信部160は、例えば無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの無線通信方式で通信してもよい。通信部160は、変更指示部170が出力した変更指示信号を制御装置110へ送信する。
選択部140、入力部130、導出部165、及び変更指示部170は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部(図示なし)に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
【0100】
図11は、本実施形態に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。ここでは、一例として、(1)Y軸方向にロボット2の位置を変更する場合と、(2)Z軸方向にロボット2の位置を変更する場合と(3)Z軸方向回りにロボット2の姿勢を変更する場合とについて説明する。
(1)Y軸方向にロボット2の位置を変更する場合について説明する。
タッチセンサTS1は、ユーザが第1部分P1-1に接触したことを検出する。入力部130は、タッチセンサTS1が検出したユーザが第1部分P1-1に接触したことを特定する情報を取得する(1-1)。
力覚センサ150は、タッチセンサTS1によりユーザが第1部分P1-1に接触したことを検出した後に、ユーザがジョイスティックSTに力Fyを加えることによってジョイスティックSTをY軸方向に動かしたことを検出する。入力部130は、力覚センサ150が検出したユーザがジョイスティックSTをY軸方向に動かしたことを特定する情報を取得する。
導出部165は、入力部130が取得したユーザが第1部分P1-1に接触したことを特定する情報を取得する。導出部165は、入力部130が取得したユーザが第1部分P1-1に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをY軸方向に動かしたことを特定する情報とを取得する。導出部165は、取得したユーザがジョイスティックSTをY軸方向に動かしたことを特定する情報に基づいて、Y軸方向の変更量(移動量)を導出する(1-2)。
変更指示部170は、ユーザが第1部分P1-1に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをY軸方向に動かしたことを特定する情報とを取得した場合には、位置変更モードで、Y軸方向にロボット2を、導出部165が導出した変更量移動させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。変更指示部170は、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。
【0101】
(2)Z軸方向にロボット2の位置を変更する場合について説明する。
タッチセンサTS2は、ユーザが第1部分P1-21と第1部分P1-22とのいずれかに接触したことを検出する。入力部130は、タッチセンサTS2が検出したユーザが第1部分P1-21に接触したことを特定する情報と第1部分P1-22に接触したことを特定する情報とのいずれかを取得する(2-1)。
力覚センサ150は、タッチセンサTS2によりユーザが第1部分P1-21又は第2部分P1-22に接触したことを検出した後に、ユーザがジョイスティックSTに力Fzを加えることによってジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたことを検出する。入力部130は、力覚センサ150が検出したユーザがジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたことを特定する情報を取得する。
導出部165は、入力部130が取得したユーザが第1部分P1-21に接触したことを特定する情報と第1部分P1-22に接触したことを特定する情報とのいずれかを取得する。導出部165は、第1部分P1-21に接触したことを特定する情報と第1部分P1-22に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたことを特定する情報とを取得する。導出部165は、取得したユーザがジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたことを特定する情報に基づいて、Z軸方向の変更量(移動量)を導出する(2-2)。
変更指示部170は、ユーザが第1部分P1-21又は第1部分P1-22に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたことを特定する情報とを取得した場合には、位置変更モードで、Z軸方向にロボット2を、導出部165が導出した変更量移動させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。変更指示部170は、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。
【0102】
(3)Z軸方向にロボット2の姿勢を変更する場合について説明する。
タッチセンサTS3は、ユーザが第2部分P2に接触したことを検出する。入力部130は、タッチセンサTS3が検出したユーザが第2部分P2に接触したことを特定する情報を取得する(3-1)。
力覚センサ150は、タッチセンサTS3によりユーザが第2部分P2に接触したことを検出した後に、ユーザがジョイスティックSTに力Mzを加えることによってジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたことを検出する。入力部130は、力覚センサ150が検出したユーザがジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたことを特定する情報を取得する。
導出部165は、入力部130が取得したユーザが第2部分P2に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたことを特定する情報とを取得する。導出部165は、取得したユーザがジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたことを特定する情報に基づいて、Z軸方向回りの姿勢変更量(姿勢移動量)を導出する(3-2)。
変更指示部170は、ユーザが第2部分P2に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたことを特定する情報とを取得した場合には、姿勢変更モードで、Z軸方向回りにロボット2の姿勢を、導出部165が導出した姿勢変更量変更させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。変更指示部170は、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。
【0103】
(ロボット制御システム1の動作)
本実施形態に係るロボット制御システム1の動作について、座標系を設定する処理と、ロボット2の位置又は姿勢を変更する処理とに分けて説明する。
図12は、本実施形態に係るロボット制御システムの動作の例1を示す図である。
図12を参照して、ロボット制御システム1に座標系を設定する処理について説明する。
(ステップS1-1)
制御システム100において、制御装置110は運転を開始する。
(ステップS2-1)
制御装置110において、変更部190は、第1座標系を特定する情報を含むロボット動作モード設定指令を作成する。変更部190は、作成したロボット動作モード設定指令を第1通信部180-1へ出力する。
(ステップS3-1)
制御装置110において、第1通信部180-1は、変更部190が出力したロボット動作モード設定指令を取得し、取得したロボット動作モード設定指令を、ロボット2へ出力する。
【0104】
(ステップS4-1)
ロボット2は、制御装置110が送信したロボット動作モード設定指令を受信する。ロボット2は、受信したロボット動作モード設定指令に含まれる第1座標系を特定する情報に基づいて、第1座標系に設定する。
(ステップS5-1)
ロボット2は、第1座標系に設定したことを特定する情報を含むロボット動作モード設定応答を作成する。ロボット2は、作成したロボット動作モード設定応答を制御装置110へ送信する。
(ステップS6-1)
制御装置110において、第1通信部180-1は、ロボット2が送信したロボット動作モード設定応答を受信する。変更部190は、第1通信部180-1が送信したロボット動作モード設定応答を取得する。変更部190は、取得したロボット動作モード設定応答に含まれる第1座標系に設定したことを特定する情報を取得する。変更部190は、取得した第1座標系に設定したことを特定する情報に基づいて、指定した動作モードと一致するか否かを判定する。一致しないと判定した場合には、ステップS2-1へ戻る。一致すると判定した場合には、座標を設定する処理を終了する。
【0105】
図13は、本実施形態に係るロボット制御システムの動作の例2を示す図である。
図13を参照して、ロボット制御システム1において、ロボット2の位置を変更する処理について説明する。この処理は、ロボット制御システム1に座標系を設定する処理に引き続いて行われてもよい。
(ステップS1-2)
制御装置110は、ロボット運転開始フラグをオンにする。ロボット運転開始フラグがオンにされたことがロボット2に通知される。
(ステップS2-2)
ロボット2は、ロボット運転開始フラグがオンにされたことが通知される。ロボット2は、ロボットプログラムの運用を開始する。
(ステップS3-2)
ロボット2は、ロボット運転中フラグをオンにする。ロボット運転中フラグがオンにされたことが制御装置110に通知される。
(ステップS4-2)
変更装置120において、タッチセンサTS1、またはタッチセンサTS2は、ユーザが第1部分P1(第1部分P1-1、第1部分P1-21、第1部分P1-22)に接触したか否かを判定する。接触していないと判定した場合にはステップS4-2へ戻り、接触していると判定した場合にはステップS5-2へ移行する。
(ステップS5-2)
変更装置120において、タッチセンサTS1は、ユーザが第1部分P1-1に接触したか否かを判定する。ユーザが第1部分P1-1に接触したと判定した場合にはステップS6-2へ移行し、接触していないと判定した場合(タッチセンサTS2により、ユーザが第1部分P1-21、第1部分P1-22に接触したと判断した場合)にはステップS7-2へ移行する。
【0106】
(ステップS6-2)
変更装置120において、力覚センサ150は、タッチセンサTS1によりユーザが第1部分P1-1に接触したことを検出した後に、ユーザがジョイスティックSTに力Fxを加えることによってジョイスティックSTをX軸方向に動かしたこと又はユーザがジョイスティックSTに力Fyを加えることによってジョイスティックSTをY軸方向に動かしたことを検出する。入力部130は、力覚センサ150が検出したユーザがジョイスティックSTをX軸方向に動かしたことを特定する情報又はユーザがジョイスティックSTをY軸方向に動かしたことを特定する情報を取得する。
(ステップS7-2)
変更装置120において、力覚センサ150は、タッチセンサTS2によりユーザが第1部分P1-21又は第1部分P1-22に接触したことを検出した後に、ユーザがジョイスティックSTに力Fzを加えることによってジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたことを検出する。入力部130は、力覚センサ150が検出したユーザがジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたことを特定する情報を取得する。
(ステップS8-2)
変更装置120において、導出部165は、X軸方向の変更量(移動量)とY軸方向の変更量(移動量)とZ軸方向の変更量(移動量)とのいずれかを導出する。変更指示部170は、位置変更モードで、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とのいずれかにロボット2を、導出部165が導出した変更量移動させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。
(ステップS9-2)
変更装置120において、変更指示部170は、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。通信部160は、変更指示部170が出力した変更指示信号を取得し、取得した変更指示信号を、制御装置110へ送信する。
(ステップS10-2)
制御装置110において、第2通信部180-2は、変更装置120が送信した変更指示信号を受信する。
【0107】
(ステップS11-2)
ロボット2は、ロボット2の位置情報を取得する。
(ステップS12-2)
ロボット2は、取得したロボット2の位置情報を含むロボット2の現在座標データを、制御装置110へ送信する。
(ステップS13-2)
制御装置110において、第1通信部180-1は、ロボット2が送信した現在座標データを受信する。
(ステップS14-2)
制御装置110において、位置情報取得部194は、第1通信部180-1が受信した現在座標データに含まれる位置情報を取得する。変更部190は、第2通信部180-2が受信した変更指示信号を取得する。
出力部198は、取得した変更指示信号に含まれるX軸方向とY軸方向とZ軸方向とのいずれかにロボット2を変更量移動させることを特定する情報と、位置情報とに基づいて、ロボット2を移動させる目標座標とロボット2の位置が変更される速さとを演算する。出力部198は、特定したロボット2の位置が変更される速さを特定する情報などの指令制限値を、変更部190に出力する。
(ステップS15-2)
制御装置110において、変更部190は、位置情報取得部194が取得した位置情報を取得する。変更部190は、第2通信部180-2が受信した変更指示信号を取得する。変更部190は、出力部198が出力したロボット2の位置が変更される速さを特定する情報を取得する。変更部190は、位置を変更する場合の速度の制限値を取得する。
変更部190は、取得した変更指示信号にロボット2の位置を変更することを特定する情報が含まれる場合には、取得した姿勢情報と変更指示信号とロボット2の姿勢が変更される速さを特定する情報とに基づいて、ロボット2の位置を変更する制御信号を作成する。変更部190は、作成した制御信号を第1通信部180-1へ出力する。第1通信部180-1は、変更部190が出力した制御信号を取得し、取得した制御信号を、ロボット2へ送信する。
【0108】
(ステップS16-2)
ロボット2は、制御装置110が送信した制御信号を受信する。ロボット2は、受信した制御信号に含まれる座標の演算結果と位置が変更される速さを特定する情報とに基づいて移動させる。
(ステップS17-2)
変更装置120において、入力部130は運転終了指令を取得したか否かを判定する。運転終了指令を取得しない場合には、ステップS4-2へ移行する。
(ステップS18-2)
変更装置120において、変更指示部170は、入力部130が取得した運転終了指令を取得する。変更指示部170は、取得した運転終了指令を通信部160へ出力する。通信部160は、変更指示部170が出力した運転終了指令を取得し、取得した運転終了指令を、制御装置110へ送信する。
(ステップS19―2)
制御装置110において、第2通信部180-2は、変更装置120が送信した運転終了指令を受信する。変更部190は、第2通信部180-2が受信した運転終了指令を含む運転指令フラグを作成する。
(ステップS20―2)
制御装置110において、変更部190は、作成した運転指令フラグを第1通信部180-1へ出力する。第1通信部180-1は、変更部190が出力した運転指令フラグを取得し、取得した運転指令フラグをロボット2へ送信する。
【0109】
(ステップS21―2)
ロボット2は、制御装置110が送信した運転指令フラグを受信する。ロボット2は、受信した運転指令フラグに基づいて、運転終了フラグがオンであるか否かを判定する。運転終了フラグがオンでない場合ステップ11-2に戻り、運転終了フラグがオンである場合終了する。
(ステップS22―2)
制御装置110において、変更部190は、運転を終了するか否かを判定する。運転を終了しない場合ステップS13-2に戻り、運転を終了する場合終了する。
図13に示されるロボット制御システム1の動作の例2において、ステップS4-2からステップS10-2と、ステップS11-2からステップS13-2とは、同時に実行されてもよい。また、ステップS11-2からステップS13-2は、周期的に実行されてもよい。
【0110】
図14は、本実施形態に係るロボット制御システムの動作の例3を示す図である。
図14を参照して、ロボット制御システム1において、ロボット2の姿勢を変更する処理について説明する。この処理は、ロボット制御システム1に座標系を設定する処理に引き続いて行われてもよい。
ステップS1-3からS3-3は、
図13のステップS1-2からS3-2を適用できる。
(ステップS4-3)
変更装置120において、タッチセンサTS3は、ユーザが第2部分P2に接触したか否かを判定する。接触していないと判定した場合にはステップS4-3へ戻り、接触していると判定した場合にはステップS5-3へ移行する。
(ステップS5-3)
変更装置120において、力覚センサ150は、タッチセンサTS3によりユーザが第2部分P2に接触したことを検出した後に、ユーザがジョイスティックSTに力Mxを加えることによってジョイスティックSTをX軸方向回りに回転させたこととジョイスティックSTに力Myを加えることによってジョイスティックSTをY軸方向回りに回転させたこととジョイスティックSTに力Mzを加えることによってジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたこととのいずれかを検出する。
入力部130は、力覚センサ150が検出したユーザがジョイスティックSTをX軸方向回りに回転させたことを特定する情報とジョイスティックSTをY軸方向回りに回転させたことを特定する情報とジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたことを特定する情報とのいずれかを取得する。
【0111】
(ステップS6-3)
変更装置120において、導出部165は、X軸方向回りの変更量(移動量)とY軸方向回りの変更量(移動量)とZ軸方向回りの変更量(移動量)とのいずれかを導出する。変更指示部170は、姿勢変更モードで、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とのいずれか周りにロボット2を、導出した変更量移動させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。
(ステップS7-3)
変更装置120において、変更指示部170は、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。通信部160は、変更指示部170が出力した変更指示信号を取得し、取得した変更指示信号を、制御装置110へ送信する。
(ステップS8-3)
制御装置110において、第2通信部180-2は、変更装置120が送信した変更指示信号を受信する。
(ステップS9-3)
ロボット2は、ロボット2の姿勢を取得する。
(ステップS10-3)
ロボット2は、取得したロボット2の姿勢を特定する情報を含むロボット2の現在座標データを、制御装置110へ送信する。
【0112】
(ステップS11-3)
制御装置110において、第1通信部180-1は、ロボット2が送信した現在座標データを受信する。
(ステップS12-3)
制御装置110において、変更部190は、第1通信部180-1が受信した姿勢情報を取得する。変更部190は、第2通信部180-2が受信した変更指示信号を取得する。変更部190は、取得した変更指示信号に含まれるX軸方向とY軸方向とZ軸方向とのいずれか回りにロボット2を、変更量移動させることを特定する情報と、姿勢を特定する情報とに基づいて、ロボット2を移動させる座標を演算する。
(ステップS13-3)
制御装置110において、姿勢情報取得部192は、第1通信部180-1が受信した現在座標データに含まれる姿勢情報を取得する。姿勢限界値取得部196は、記憶部200から変更部190により変更されるロボット2の姿勢の限界値(指令制限値)を取得する。姿勢限界値取得部196は、ロボット2の姿勢に基づいて、姿勢限界値を取得する。出力部198は、変更部190によりロボット2の姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき導出する。出力部198は、導出したロボット2の姿勢が変更される速さを特定する情報などの指令制限値を、変更部190に出力する。
変更部190は、姿勢情報取得部192から姿勢情報を取得する。変更部190は、第2通信部180-2が受信した変更指示信号を取得する。変更部190は、出力部198が出力したロボット2の姿勢が変更される速さを特定する情報を取得する。変更部190は、姿勢限界値取得部196が出力した姿勢限界値を取得する。
変更部190は、取得した変更指示信号にロボット2の姿勢を変更することを特定する情報が含まれる場合には、取得した姿勢情報と変更指示信号とロボット2の姿勢が変更される速さを特定する情報と姿勢限界値と座標の演算結果とに基づいて、ロボット2の姿勢を変更する制御信号を作成する。変更部190は、作成した制御情報を第1通信部180-1へ出力する。第1通信部180-1は、変更部190が出力した制御情報を取得し、取得した制御情報を、ロボット2へ送信する。
【0113】
(ステップS14-3)
ロボット2は、制御装置110が送信した制御情報を受信する。ロボット2は、受信した制御情報に含まれる座標の演算結果と位置が変更される速さを特定する情報とに基づいて移動させる。
(ステップS15-3)
変更装置120において、入力部130は運転終了指令を取得したか否かを判定する。運転終了指令を取得しない場合には、ステップS4-3へ移行する。
ステップS16-3からS20-3は、
図13のステップS18-2からS22-2を適用できるため、ここでの説明は省略する。
図14に示されるロボット制御システム1の動作の例3において、ステップS4-3からステップS8-3と、ステップS9-3からステップS11-3とは、同時に実行されてもよい。また、ステップS9-3からステップS11-3は、周期的に実行されてもよい。
【0114】
前述した実施形態では、変更装置120において、選択部140は、ユーザが第1部分P1に接触した場合は位置変更モードを選択し、ユーザが第2部分P2に接触した場合は姿勢変更モードを選択する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、変更装置120において、ユーザが第1部分P1に接触した場合に選択部140が選択する動作モードを位置変更モードに設定するとともにユーザが第2部分P2に接触した場合に選択部140が選択する動作モードを姿勢変更モードに設定するようにしてもよい。
又は変更装置120において、ユーザが第1部分P1に接触した場合に選択部140が選択する動作モードを姿勢変更モードに設定するとともにユーザが第2部分P2に接触した場合に選択部140が選択する動作モードを位置変更モードに設定するようにしてもよい。
また、変更装置120において、選択部140が選択した動作モードをユーザに通知するようにしてもよい。
図15は、本実施形態に係るロボット制御システムに含まれる変更装置の他の例を示す図である。
図15に示される例では、変更装置120において、入力部130は、設定部155をさらに備える。設定部155は、ユーザが第1部分P1に接触した場合に選択部140が選択する動作モードを位置変更モードに設定するとともにユーザが第2部分P2に接触した場合に選択部140が選択する動作モードを姿勢変更モードに設定する。又は、設定部155は、ユーザが第1部分P1に接触した場合に選択部140が選択する動作モードを姿勢変更モードに設定するとともにユーザが第2部分P2に接触した場合に選択部140が選択する動作モードを位置変更モードに設定する。
また、変更装置120は、通知部175を備える。通知部175は、選択部140が選択した動作モードをユーザに通知する。ユーザへの通知は、音声で行われてもよいし、表示部(図示なし)を介して行われてもよい。
【0115】
前述した実施形態では、ロボット2の位置と姿勢とが変更される場合について説明したが、この例に限られない。例えば、ロボット2の位置と姿勢とのいずれか一方が変更され構成としてもよい。
前述した実施形態において、変更指示部170は、選択部140によって位置変更モードが選択され、且つ入力部130によって姿勢を変更する操作情報が入力された場合に、ロボット2への姿勢の変更の指示を抑制するようにしてもよい。また、変更指示部170は、選択部140によって姿勢変更モードが選択され、且つ入力部130によって位置を変更する操作情報が入力された場合に、ロボット2への位置の変更の指示を抑制するようにしてもよい。
前述した実施形態において、導出部165及び変更指示部170が、変更装置120ではなく、制御装置110に備えられてもよい。この場合、変更装置120において、通信部160は、タッチセンサTS1が検出したユーザが第1部分P1-1に接触したことを特定する情報とタッチセンサTS2が検出したユーザが第1部分P1-21に接触したことを特定する情報と第1部分P1-22に接触したことを特定する情報と力覚センサ150が検出したユーザによってジョイスティックST、あるいは台座PDに加えられた力情報とを、制御装置110へ送信する。
前述した実施形態では、ロボット2の姿勢又は位置が、通常の速さと、低速と、微速と、停止とのいずれか一つで変更される場合について説明したが、この例に限られない。例えば、ロボット2の姿勢又は位置が、二種類から三種類の速さのいずれかで変更されてもよいし、五種類以上の速さのいずれかで変更されてもよい。また、ロボット2の姿勢が変更される速さの種類の数と、ロボット2の位置が変更される速さの種類の数とが異なっていてもよい。
【0116】
本実施形態に係るロボット制御システム1によれば、制御システム100は、物体に対して作業するロボット2を制御する。制御システム100は、ロボット2の姿勢を変更する変更部190と、ロボット2の姿勢を示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得部192と、変更部190により変更される姿勢の限界値を取得する姿勢限界値取得部196と、変更部190によりロボット2の姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき出力する出力部198とを備える。所定情報は、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と、姿勢限界値取得部196により取得される限界値とを含む。
このように構成することによって、制御システム100は、ロボット2の姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれる姿勢情報と限界値とに基づいて出力できるため、出力されたロボット2の姿勢が変更される速さに基づいてロボット2の姿勢を変更できる。このため、ロボット2が必要以上に高速に動作している状態で接触することにより生じる衝撃荷重や、接触後も停止しないことにより過度な荷重が加わることを減少できる。
【0117】
制御システム100であって、変更部190は、中心点を中心とする円弧をロボット2の所定点が描くように、姿勢を変更し、所定情報は、中心点の位置に関する中心点位置情報を含む。
このように構成することによって、制御システム100は、ロボット2の姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれる中心点の位置に関する中心点位置情報に基づいて出力できるため、ロボット2の姿勢が変更される速さに基づいて、中心点を中心とする円弧をロボット2の所定点が描くように、ロボット2の姿勢を変更できる。
【0118】
制御システム100であって、中心点位置情報は、中心点がロボット2の先端より物体の側に位置するか否かを示す情報である。
このように構成することによって、制御システム100は、ロボット2の姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれる中心点の位置に関する中心点がロボット2の先端より物体の側に位置するか否かを示す情報に基づいて出力できるため、出力されたロボット2の姿勢が変更される速さに基づいて、中心点を中心とする円弧をロボット2の所定点が描くように、ロボット2の姿勢を変更できる。
【0119】
制御システム100であって、ロボット2の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部194を更に備える。変更部190は、ロボット2の位置を変更し、出力部198は、位置が変更部190により変更される速さを、所定情報に基づき出力し、所定情報は、位置情報取得部194により取得される位置情報を含む。
このように構成することによって、制御システム100は、ロボット2の位置が変更される速さを、所定情報に含まれる位置情報に基づいて出力できるため、出力されたロボット2の位置が変更される速さに基づいてロボット2の位置を変更できる。
【0120】
制御システム100であって、出力部198により出力される速さであって位置が変更部190により変更される速さは、位置情報取得部194により取得される位置情報が示す位置が、物体を含む所定範囲から、外れる場合に遅くなる。
このように構成することによって、制御システム100は、ロボット2の位置が変更される速さを、位置情報取得部194により取得される位置情報が示す位置が、物体を含む所定範囲から、外れる場合に遅くなる速さを出力できるため、出力されたロボット2の位置が変更される速さに基づいてロボット2の位置を変更できる。
【0121】
制御システム100であって、物体からロボット2までの距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部を更に備え、変更部190は、ロボット2の位置を変更し、出力部198は、位置が変更部190により変更される速さを、所定情報に基づき、出力し、所定情報は、距離情報取得部により取得される距離情報を含む。
このように構成することによって、制御システム100は、ロボット2の位置が変更される速さを、所定情報に含まれる物体からロボット2までの距離を示す距離情報に基づいて出力できるため、出力されたロボット2の位置が変更される速さに基づいてロボット2の位置を変更できる。
【0122】
制御システム100であって、出力部198により出力される速さであって位置が変更部190により変更される速さは、距離情報取得部により取得される距離情報が示す距離が所定距離を下回る場合に、遅くなる。
このように構成することによって、制御システム100は、ロボット2の位置が変更される速さを、距離情報取得部により取得される距離情報が示す距離が、所定距離を下回る場合に遅くなる速さを出力できるため、出力されたロボット2の位置が変更される速さに基づいてロボット2の位置を変更できる。
【0123】
(変形例1)
実施形態の変形例1に係るロボット制御システム1aは、
図1を適用できる。実施形態の変形例1に係るロボット制御システム1aは、ロボット2と、制御システム100aとを備える。制御システム100aは、制御装置110aと、変更装置120aとを備える。
変更装置120aは、ユーザのロボット2に対する操作を受け付ける入力機器である。変更装置120aは、受け付けた操作に基づいて、ロボット2の位置及び姿勢を変更させるための変更指示信号を作成する。変更装置120aは、作成した変更指示信号を制御装置110aへ出力する。
【0124】
具体的には、変更装置120aは、ユーザがロボット2へ操作情報を入力する入力部を備える。変更装置120aは、入力部の部分のうち、ユーザが接触した部分に基づいて、ロボット2の位置を変更させる動作モードである位置変更モードとロボット2の姿勢を変更させる動作モードである姿勢変更モードとロボット2の位置及び姿勢を変更させる動作モードである位置姿勢変更モードとのうち、いずれかの動作モードを選択する。
変更装置120aは、位置変更モードを選択した場合にロボット2に位置の変更を指示する変更指示信号を作成し、姿勢変更モードを選択した場合にロボット2に姿勢の変更を指示する変更指示信号を作成し、位置姿勢変更モードを選択した場合にロボット2に位置又は姿勢の変更を指示する変更指示信号を作成する。
変更装置120aは、ケーブル(図示なし)によって制御装置110aと通信可能に接続されている。ケーブルを介した有線通信は、例えば、イーサネット(登録商標)やUSB等の規格によって行われる。また、変更装置120aと制御装置110aとは、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格により行われる無線通信によって接続される構成であってもよい。
【0125】
制御装置110aは、力検出情報に基づいて、アームAを制御する。なお、力検出部FDの一例は、トルクセンサーなどに加わる力やモーメントの大きさを示す値を検出するセンサであってもよい。
制御装置110aは、ロボット2に制御信号を送信することにより、ロボット2を動作させる。これにより、制御装置110aは、ロボット2に所定の作業を行わせる。具体的には、制御装置110aは、変更装置120aが出力する変更指示信号に基づいて、ロボット2の位置と姿勢とのいずれか一方又は両方を変更させるための制御信号を作成する。制御装置110aは、作成した制御信号を、ロボット2へ出力する。なお、制御装置110aは、ロボット2の外部に設置される構成に代えて、ロボット2に内蔵される構成であってもよい。
【0126】
図16は、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムに含まれる制御装置と変更装置との一例を示す図である。
(制御装置110a)
制御装置110aは、第1通信部180-1と、第2通信部180-2と、変更部190aと、姿勢情報取得部192と、位置情報取得部194と、反力情報取得部195aと、姿勢限界値取得部196aと、距離情報取得部197と、出力部198aと、記憶部200と、表示制御部202と、角度情報取得部203aと、可動部間距離情報取得部204aとを備える。
第1通信部180-1は、変更部190aが出力した制御信号をロボット2へ送信する。具体的には、第1通信部180-1は、変更部190aが出力した制御信号を、マニピュレーターMが備える複数のアクチュエーターの少なくとも一つへ送信する。第1通信部180-1は、ロボット2が送信した現在座標データを受信する。座標データは、位置情報と、姿勢情報と、反力情報とが対応付けられた情報である。
ここで、姿勢情報は、ロボット2の関節の角度を示す角度情報と、ロボット2を構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報とを含む。反力情報は、ロボット2が物体(ワーク)から受ける並進力を示す並進力情報と、ロボット2が物体から力を受けることによってロボット2に生じる偶力を示す偶力情報とを含む。例えば、反力情報の一例は力覚センサ値であり、力覚センサ値はロボット2が備える力検出部によって取得される。以下、一例として、反力情報が力覚センサ値である場合について説明を続ける。
第2通信部180-2は、変更装置120aが出力した変更指示信号を受信する。
【0127】
反力情報取得部195aは、第1通信部180-1が受信した現在座標データに含まれる反力情報を取得する。
角度情報取得部203aは、第1通信部180-1が受信した現在座標データに含まれるロボット2の関節の角度を示す角度情報を取得する。
可動部間距離情報取得部204aは、第1通信部180-1が受信した現在座標データに含まれるロボット2を構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報を取得する。
姿勢限界値取得部196aは、記憶部200から変更部190aにより変更されるロボット2の姿勢の限界値(指令制限値)を取得する。
姿勢限界値取得部196aは、反力情報取得部195aから反力情報を取得し、取得した反力情報に基づいて、姿勢限界値を取得する。例えば、姿勢限界値取得部196aは、反力情報に基づいて、反力が、低速域と微速域と停止域とのいずれかに該当するか判定し、判定結果に基づいて姿勢限界値を取得する。
姿勢限界値取得部196aは、角度情報取得部203aからロボット2の関節の角度を示す角度情報を取得し、取得した角度情報に基づいて、姿勢限界値を取得する。例えば、姿勢限界値取得部196aは、角度情報に基づいて、角度が、低速域と微速域と停止域とのいずれかに該当するか判定し、判定結果に基づいて姿勢限界値を取得する。
姿勢限界値取得部196aは、可動部間距離情報取得部204aからロボット2を構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報を取得し、取得した可動部間距離情報に基づいて、姿勢限界値を取得する。例えば、姿勢限界値取得部196aは、可動部間距離情報に基づいて、可動部間距離が、低速域と微速域と停止域とのいずれかに該当するか判定し、判定結果に基づいて姿勢限界値を取得する。
出力部198aは、変更部190aによりロボット2の姿勢及び位置のいずれか一方又は両方が変更される速さを、所定情報に基づき導出する。出力部198aは、導出したロボット2の姿勢及び位置のいずれか一方又は両方が変更される速さを特定する情報を、変更部190aに出力する。ここで、ロボット2の姿勢及び位置のいずれか一方又は両方が変更される速さとは、ロボット2の姿勢及び位置のいずれか一方又は両方を変更するときの動きの速さ(動作速度)である。所定情報の一例は、反力情報取得部195aにより取得される反力情報と、角度情報取得部203aにより取得されるロボット2の関節の角度を示す角度情報と、可動部間距離情報取得部204aにより取得されるロボット2を構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報と、姿勢限界値取得部196aにより取得されるロボット2の姿勢の限界値とを含む。
【0128】
図17Aは、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図17Aは、ロボット制御システム1aにおいて、ロボット2の操作方向(操作情報)(X,Y,Z)が示される。ロボット制御システム1aには、ロボット2が動作する速度を設定するための力覚センサ値の範囲が設定される。
例えば、ロボット制御システム1aは、力覚センサ値に対して、力覚センサ値が接触に該当する場合に低速に設定し、力覚センサ値が柔接に該当する場合には微速に設定し、力覚センサ値が剛接に該当する場合には停止又は逆転に設定する。つまり、ロボット制御システム1aの一例は、3段階の速度が設定されている。
出力部198aは、力覚センサ値が接触と柔接と剛接と接触とのいずれにも該当しない場合には、ロボット2の位置が変更される速さを通常の速さとする。出力部198aは、力覚センサ値が剛接に該当する場合には、ホールド(停止)する。出力部198aは、ホールド解除ボタン(図示なし)が押されたことを検出した場合には、一時的にホールドを解除する。
出力部198aは、X軸方向とY軸方向とについては、ツールによってモーメント(My/k,Mx/k)が発生するため、推力(Fx、Fy、Fz)とモーメント荷重(My/k,Mx/k)との和(Fx+My/k、Fy+Mx/k、Fz)に対して、ロボット2の位置が変更される速さを特定する。
【0129】
図17Bは、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図17Bは、ロボット制御システム1aにおいて、ロボット2の操作方向(操作情報)(+A)が示される。ロボット制御システム1aでは、ロボット2の姿勢が変更されることによって、ツールが外力を受ける。ここでは、ツールが外力を受ける回転支点がツールの先端よりもロボット2のフランジ側(回転支点(-))である場合について説明する。
出力部198aは、回転支点の位置に応じて制限方向を切り替える。ツールが外力を受ける回転支点がツールの先端よりもロボット2のフランジ側である場合、受ける力(+Fy)と制限する指令方向(+A)とが異なるように、ロボット2の位置が変更される速さをもとめる。
図17Cは、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図17Cは、ロボット制御システム1aにおいて、ロボット2の操作方向操作情報(+A)が示される。ロボット制御システム1aでは、ロボット2の姿勢が変更されることによって、ツールが外力(-Fy)を受ける。ここでは、ツールが外力を受ける回転支点がツールの先端よりもワークWO側(回転支点(+))である場合について説明する。
出力部198aは、回転支点の位置に応じて制限方向を切り替える。ツールが外力を受ける回転支点がツールの先端よりもツール側である場合、受ける力(-Fy)と制限する指令方向(+A)とが異なるように、ロボット2の位置が変更される速さをもとめる。
【0130】
図17Dは、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図17Dを参照して、出力部198aが、変更部190aによりロボット2の姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき導出する処理について説明する。
図17Dは、ロボット制御システムをY軸のマイナス方向からY軸のプラス方向を見た図である。
図17Dには、ロボット2の一部分が示されている。
ロボット制御システム1aには、ロボット2の動作速度を設定するための角度である動作速度設定角度OAが設定される。動作速度設定角度OAの一例は、関節座標系におけるJ5軸角度である。動作速度設定角度OAの一例として、関節座標系におけるJ5軸角度を適用した場合について説明を続ける。例えば、J5軸角度は、エンドエフェクターEがX軸に平行になる状態を0度とし、時計回りにマイナス角度方向とし、反時計回りにプラス角度方向とする。
ロボット制御システム1aには、第1動作速度設定角度OA01と第2動作速度設定角度OA02と第3動作速度設定角度OA03とが設定されている。例えば、第3動作速度設定角度OA3はJ5軸角度が0度である場合と設定され、第1動作速度設定角度OA1と第2動作速度設定角度OA2とはJ5軸角度がプラスとなる角度であり、第1動作速度設定角度OA1は第2動作速度設定角度OA2よりも大きい。
出力部198aは、取得した姿勢情報に含まれる動作速度設定角度OAが第2動作速度設定角度OA02から第1動作速度設定角度OA01の範囲に含まれる場合には、その動作速度設定角度OAの大きさに応じて、ロボット2の姿勢が変更される速さを、通常の速さよりも遅い低速とする。
出力部198aは、取得した姿勢情報に含まれる動作速度設定角度OAが第3動作速度設定角度OA03から第2動作速度設定角度OA02の範囲に含まれる場合には、ロボット2の姿勢が変更される速さを低速よりも遅い微速とする。出力部198aは、取得した姿勢情報に含まれる動作速度設定角度OAが第3動作速度設定角度OA03未満である場合には、ロボット2の姿勢を変更しないで停止とする。関節で連結された2つのリンクが一直線上になるロボット2の姿勢を特異点という。
【0131】
図17Eは、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図17Eを参照して、出力部198aが、変更部190aによりロボット2の姿勢が変更される速さを、所定情報に基づき導出する処理について説明する。
図17Eは、ロボット制御システムをZ軸のプラス方向からZ軸のマイナス方向を見た図である。
図17Eには、ロボット2の一部分が示されている。
ロボット制御システム1aには、ロボット2が動作する速度を設定するための角度である動作速度設定角度OAが設定される。動作速度設定角度OAの一例は、J3軸角度とJ5軸角度とである。動作速度設定角度OAの一例として、関節座標系におけるJ3軸角度とJ5軸角度とを適用した場合について説明を続ける。例えば、J3軸角度は、エンドエフェクターEがX軸に平行になる状態を0度とし、時計回りにマイナス角度とし、反時計回りにプラス角度とする。例えば、ロボット制御システム1aには、第4動作速度設定角度OA04と第5動作速度設定角度OA05と第6動作速度設定角度OA06とが設定されている。
第4動作速度設定角度OA04と第5動作速度設定角度OA05と第6動作速度設定角度OA06はJ5軸角度、またはJ3軸角度がプラスとなる角度であり、第5動作速度設定角度OA05は第4動作速度設定角度OA04よりも大きく、第6動作速度設定角度OA06は第5動作速度設定角度OA05よりも大きい。
出力部198aは、取得した姿勢情報に含まれる動作速度設定角度OA(J5軸角度、またはJ3軸角度)が第5動作速度設定角度OA05から第4動作速度設定角度OA04の範囲に含まれる場合には、その角度の大きさに応じて、ロボット2の姿勢が変更される速さを、通常の速さよりも遅い低速とする。出力部198aは、取得した姿勢情報に含まれる動作速度設定角度OA(J5軸角度、またはJ3軸角度)が第6動作速度設定角度OA06から第5動作速度設定角度OA05の範囲に含まれる場合には、その角度の大きさに応じて、ロボット2の姿勢が変更される速さを、低速よりも遅い微速とする。出力部198aは、取得した姿勢情報に含まれる動作速度設定角度OA(J5軸角度、またはJ3軸角度)が第6動作速度設定角度OA06を超える場合には、ロボット2の姿勢を変更しないで停止とする。
ロボット自身のリンク同士で接触するおそれがあるロボット2の姿勢を干渉点という。
出力部198aは、変更部190aによりロボット2の位置が変更される速さを、所定情報に基づき特定する。例えば、出力部198aは、位置情報が示す位置が、物体(ワーク)を含む所定範囲から外れる場合に遅くなる速さを特定する。出力部198aは、特定したロボット2の位置が変更される速さを特定する情報などの指令制限値を、変更部190aに出力する。ここで、ロボット2の位置が変更される速さとは、ロボット2の位置を変更するときの動きの速さ(動作速度)である。所定情報の一例は、位置情報取得部194により取得される位置情報を含む。
【0132】
図18Aは、本実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図18Aは、ロボット2へ送信する制御信号を作成する処理の一例を示す。ここでは、一例として1軸分について示す。変更部190aは、力覚センサ値(%)(IN)と、X軸データ(力覚センサ値(%))(X_in(0...9)と、Y軸データ(力覚センサ値(%))(Y_in(0...9)とに基づいて、操作指令量(%)を出力する。例えば、
図18Aの右側に示すように、X軸データと、Y軸データとの各々が大きくなるにしたがって増加する操作指令量を出力する。
操作指令量の一例は、動作速度を制限するための情報である。例えば、通常の速さに対して操作指令量で示される割合で速さが制限されてもよい。出力部198aは、作成した制御信号を変更部190aへ出力する。
図18Bは、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図18Bは、ロボット2へ送信する制御信号を作成する処理の一例を示す。ここでは、一例として1軸分について示す。変更部190aは、ロボット荷重(N)(IN)と、力について、低速域(N)と微速域(N)と停止域(N)のいずれかと、力について、低速制限値(%)と微速制限値(%)と停止制限値(%)のいずれかとに基づいて、力について、指令制限値(%)を出力する。
例えば、
図18Bの右側に示すように、力が大きくなるにしたがって減少する指令制限値を出力する。指令制限値の一例は、動作速度を制限するための情報である。例えば、通常の速さに対して指令制限値で示される割合で速さが制限されてもよい。出力部198aは、作成した制御信号を変更部190aへ出力する。
【0133】
出力部198aは、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される姿勢限界値とに基づいて特定される速さと、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて特定される速さとが取得された場合に、その中から遅い方を選択し、選択した速さを特定する情報を変更部190aに出力するようにしてもよい。
出力部198aは、並進力情報及び偶力情報の両方に基づいて位置が変更部190aにより変更される速さを出力し、偶力情報に基づいて姿勢が変更部190aにより変更される速さを出力するようにしてもよい。
出力部198aは、位置情報取得部194により取得される位置情報に基づいて特定される速さと、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいて特定される速さと、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて特定される速さとが取得された場合に、その中から最も遅いものを選択し、選択した速さを特定する情報を変更部190aに出力するようにしてもよい。
【0134】
図18Cは、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図18Cを参照して、出力部198aが指令制限値を導出する処理について説明する。ここでは、一例として1軸分について示す。
図18Cにおいて、「特異点」は制限している要素を示しており、ロボット2の特異点とならないように低速から停止の制限域を設けていることを示す。変更部190aは、ロボット2の姿勢情報(deg)(IN)と、ロボット2において、低速域(deg)(LL)と微速域(deg)(ML)と停止域(deg)(HL)のいずれかと、低速での制限値(%)(LV)と微速での制限値(%)(MV)と停止での制限値(%)(HV)とのいずれかとに基づいて、特異点に対する指令制限値(%)を出力する。
例えば、
図18Cの右側に示すように、ロボット2の姿勢が低速域、微速域、停止域となるにしたがって減少する指令制限値を出力する。指令制限値の一例は、動作速度を制限するための情報である。例えば、通常の速さに対して指令制限値で示される割合で速さが制限されてもよい。出力部198aは、作成した動作速度を制限するための情報を変更部190aへ出力する。
図18Dは、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。ここでは、一例として1軸分について示す。
図18Dにおいて、「干渉」は制限している要素を示しており、ロボット2の干渉点とならないように低速から停止の制限域を設けていることを示す。なお干渉点とは、ロボット2のリンク同士が干渉する関節の角度を表す。変更部190aは、ロボット2の姿勢情報(deg)(IN)と、ロボット2において、低速域(deg)(LL)と微速域(deg)(ML)と停止域(deg)(HL)のいずれかと、低速での制限値(%)(LV)と微速での制限値(%)(MV)と停止での制限値(%)(HV)とのいずれかとに基づいて、干渉点に対する指令制限値(%)を出力する。
例えば、
図18Dの右側に示すように、ロボット2の姿勢が低速域、微速域、停止域となるにしたがって減少する指令制限値を出力する。指令制限値の一例は、動作速度を制限するための情報である。例えば、通常の速さに対して指令制限値で示される割合で速さが制限されてもよい。出力部198aは、作成した動作速度を制限するための情報を変更部190aへ出力する。
【0135】
記憶部200は、例えば、
図18Aの右側に示すようにロボット2の力覚センサ値(%)と操作指令量(%)とを関連付けた情報と、
図18Bの右側に示すようにロボット2の反力情報と指令制限値(%)とを関連付けた情報と、
図18Cの右側に示すようにロボット2の姿勢、または角度(deg)と特異点に対する指令制限値(%)とを関連付けた情報と、
図18Dの右側に示すようにロボット2の姿勢、または角度(deg)と干渉点に対する指令制限値(%)とを関連付けた情報を記憶する。
変更部190aは、反力情報取得部195aから反力情報を取得する。変更部190aは、取得した反力情報に含まれる並進力成分(Fx,Fy,Fz)を取得する。変更部190aは、出力部198aが出力した動作速度を制限するための情報を取得する。変更部190aは、取得した反力情報と動作速度を制限するための情報とに基づいて、ロボット2を操作するための制御信号を作成する。変更部190aは作成した制御情報を、第1通信部180-1へ出力する。
変更部190aは、反力情報取得部195aから反力情報を取得する。変更部190aは、取得した反力情報に含まれる偶力成分(Mx,My,Mz)を取得する。変更部190aは、出力部198aが出力した動作速度を制限するための情報を取得する。変更部190aは、取得した反力情報と動作速度を制限するための情報とに基づいて、ロボット2を操作するための制御信号を作成する。変更部190aは作成した制御情報を、第1通信部180-1へ出力する。
表示制御部202は、出力部198aが求める姿勢速さを示す情報と、位置速さを示す情報とを表示部(図示なし)に表示させる。
姿勢速さを示す情報には、出力部198aが、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される限界値とに基づいて求める姿勢速さを示す情報と、出力部198aが、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて求める姿勢速さを示す情報とのいずれか一方又は両方が含まれる。
出力部198aが、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される限界値とに基づいて求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部190aにより第1方向に変更される速さを示す第1方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部190aにより第2方向に変更される速さを示す第2方向姿勢速さ情報とを含んでもよい。この場合、表示制御部202は、第1方向姿勢速さ情報を、第2方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させてもよい。
出力部198aが、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部190aにより第3方向に変更される速さを示す第3方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部190aにより第4方向に変更される速さを示す第4方向姿勢速さ情報とを含んでもよい。この場合、表示制御部202は、第3方向姿勢速さ情報を、第4方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させてもよい。
【0136】
位置速さを示す情報には、出力部198aが、位置情報取得部194により取得される位置情報に基づいて求める位置速さを示す情報と、出力部198aが、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいて求める位置速さを示す情報と、出力部198aが、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて求める位置速さを示す情報とのうち、少なくとも一個が含まれる。
表示制御部202は、表示部に表示される情報のうち、出力部198aにより選択して出力される最も遅いものに対応するものを、判別可能に表示させてもよい。例えば、表示制御部202は、複数の姿勢速さのうち、出力部198aにより選択して出力される最も遅い姿勢速さの情報を、他の姿勢速さの情報に対して判別可能に表示させてもよい。例えば、表示制御部202は、複数の位置速さのうち、出力部198aにより選択して出力される最も遅い位置速さの情報を、他の位置速さの情報に対して判別可能に表示させてもよい。
図19は、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図19を参照して、表示制御部202が表示部(図示なし)に表示する画像の一例について説明する。
表示制御部202は、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される限界値とに基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報と、位置情報取得部194により取得される位置情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報と、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報と、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報と、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報と、を表示部に表示させる。また、表示制御部202は、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた位置速さを示す情報と、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた姿勢速さを示す情報と、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた位置速さを示す情報と、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた姿勢速さを示す情報と、を表示部に表示させる。
【0137】
姿勢情報と限界値とに基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報の一例は、(+A方向の)「位置」、(-A方向の)「位置」、(+B方向の)「位置」、及び、(-B方向の)「位置」の4つについて求められたものが含まれる。(+A方向の)「位置」、(-A方向の)「位置」、(+B方向の)「位置」、及び、(-B方向の)「位置」は、動作制限の要素を定義している。ここでの「位置」は「姿勢」を意味し、例えば、“(+A方向の)「位置」”とは、+A方向の動作は、A方向の“姿勢限界値”によって動作を制限していることを示す。
姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される限界値とに基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部190aにより第1方向に変更される速さを示す第1方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部190aにより第2方向に変更される速さを示す第2方向姿勢速さ情報と、を含む。例えば、第1方向がA方向であり、第2方向がB方向である。
表示制御部202は、第1方向姿勢速さ情報を、第2方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させる。
【0138】
反力情報に基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報の一例は、「力+Mx」、「力-Mx」、「力+My」、及び、「力-My」の4つについて求められたものが含まれる。「力+Mx」、「力-Mx」、「力+My」、及び、「力-My」は、動作制限の要素を定義している。例えば、+A方向の動作は「-Mx」の値によって、動作制限を行うことを示す。
反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部190aにより第3方向に変更される速さを示す第3方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部190aにより第4方向に変更される速さを示す第4方向姿勢速さ情報と、を含む。
表示制御部202は、第3方向姿勢速さ情報を、第4方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させる。
【0139】
反力情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報の一例は、「力+Fx」、「力-Fx」、「力+Fy」、「力-Fy」、「力+Mx」、「力-Mx」、「力+My」、及び、「力-My」の8つについて求められたものが含まれる。「力+Fx」、「力-Fx」、「力+Fy」、「力-Fy」、「力+Mx」、「力-Mx」、「力+My」、及び、「力-My」は、動作制限の要素を定義している。例えば、+X方向の動作は「+Fx」、および「-My」の値によって、動作制限を行うことを示す。
反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報は、位置が変更部190aにより第5方向に変更される速さを示す第5方向位置速さ情報と、位置が変更部190aにより第6方向に変更される速さを示す第6方向位置速さ情報と、を含む。
表示制御部202は、第5方向位置速さ情報を、第6方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させる。
【0140】
距離情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報の一例は、対面の一つについて求められたものに限らず、複数の方向ついて求められたものであっても良い。
距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報は、位置が変更部190aにより第7方向に変更される速さを示す第7方向位置速さ情報と、位置が変更部190aにより第8方向に変更される速さを示す第8方向位置速さ情報と、を含む。
表示制御部202は、第7方向位置速さ情報を、第8方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させる。
【0141】
角度情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報の一例は、(+X方向の)「特異点」、(-X方向の)「特異点」、(+Y方向の)「特異点」、(-Y方向の)「特異点」、及び、(+Z方向の)「特異点」の5つについて求められたものが含まれる。(+X方向の)「特異点」、(-X方向の)「特異点」、(+Y方向の)「特異点」、(-Y方向の)「特異点」、及び、(+Z方向の)「特異点」は、動作制限の要素を定義している。例えば、+X方向の動作は関節角度(J5角度)の値が特異点に近づくにつれて、動作制限を行うことを示す。
角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報は、位置が変更部190aにより第9方向に変更される速さを示す第9方向位置速さ情報と、位置が変更部190aにより第10方向に変更される速さを示す第10方向位置速さ情報と、を含む。
表示制御部202は、第9方向位置速さ情報を、第10方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させる。
【0142】
角度情報に基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報の一例は、(+B方向の)「特異点」の一つについて求められたものに限らず、複数の方向ついて求められたものであってもよい。(+B方向の)「特異点」は、動作制限の要素を定義している。+B方向の動作は関節角度(J5角度)の値が特異点に近づくにつれて、動作制限を行うことを示す。
角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部190aにより第11方向に変更される速さを示す第11方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部190aにより第12方向に変更される速さを示す第12方向姿勢速さ情報と、を含む。
表示制御部202は、第11方向姿勢速さ情報を、第12方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させる。
【0143】
可動部間距離情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報の一例は、(-X方向の)「J3干渉」、(-X方向の)「J5干渉」、(-Z方向の)「J3干渉」、(-Z方向の)「J5干渉」の4つについて求められたものが含まれる。(-X方向の)「J3干渉」、(-X方向の)「J5干渉」、(-Z方向の)「J3干渉」、(-Z方向の)「J5干渉」は、動作制限の要素を定義している。例えば、―X方向の動作は関節角度(J3角度、およびJ5角度)の値が干渉点に近づくにつれて、動作制限を行うことを示す。
可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報は、位置が変更部190aにより第13方向に変更される速さを示す第13方向位置速さ情報と、位置が変更部190aにより第14方向に変更される速さを示す第14方向位置速さ情報と、を含む。
表示制御部202は、第13方向位置速さ情報を、第14方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させる。
【0144】
可動部間距離情報に基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報」の一例は、(-B方向の)「J3干渉」、及び、(-B方向の)「J5干渉」の2つについて求められたものが含まれる。(-B方向の)「J3干渉」について求められたものは「第15方向姿勢速さ情報」の一例であり、(-B方向の)「J5干渉」について求められたものは「第16方向姿勢速さ情報」の一例である。(-B方向の)「J3干渉」、及び、(-B方向の)「J5干渉」は、動作制限の要素を定義している。例えば、―B方向の動作は関節角度(J3角度、およびJ5角度)の値が干渉点に近づくにつれて、動作制限を行うことを示す。
可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部190aにより第15方向に変更される速さを示す第15方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部190aにより第16方向に変更される速さを示す第16方向姿勢速さ情報と、を含む。
表示制御部202は、第15方向姿勢速さ情報を、第16方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させる。
【0145】
図20Aから
図20Gは、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図20Aから
図20Gを参照して、表示制御部202が表示部(図示なし)に表示する画像の一例について説明する。
図20Aに示すように、表示制御部202は、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される限界値とに基づいた姿勢速さを出力部198aが求める際に用いる第1閾値をユーザに入力させるための入力領域を、表示部に表示させる。
第1閾値は、A方向の制限を設定するために、A+方向とA-方向とについて低速制限域と微速制限域と停止制限域とを含む。また、第1閾値は、A方向の制限を設定するために、微速制限速度と微速制限速度と停止制限速度とを含む。
第1閾値は、B方向の制限を設定するために、B+方向とB-方向とについて低速制限域と微速制限域と停止制限域とを含む。また、第1閾値は、B方向の制限を設定するために、微速制限速度と微速制限速度と停止制限速度とを含む。
第1閾値は、C方向の制限を設定するために、C+方向とC-方向とについて低速制限域と微速制限域と停止制限域とを含む。また、第1閾値は、C方向の制限を設定するために、微速制限速度と微速制限速度と停止制限速度とを含む。
【0146】
図20Bに示すように、表示制御部202は、位置情報取得部194により取得される位置情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第2閾値をユーザに入力させるための入力領域を、表示部に表示させる。
第2閾値は、X方向の制限を設定するために、X+方向とX-方向とについて低速制限域と微速制限域と停止制限域とを含む。また、第2閾値は、X方向の制限を設定するために、低速制限速度と微速制限速度と停止制限速度とを含む。
第2閾値は、Y方向の制限を設定するために、Y+方向とY-方向とについて低速制限域と微速制限域と停止制限域とを含む。また、第2閾値は、Y方向の制限を設定するために、低速制限速度と微速制限速度と停止制限速度とを含む。
第2閾値は、Z方向の制限を設定するために、Z+方向とZ-方向とについて低速制限域と低速制限域と停止制限域とを含む。また、第2閾値は、Z方向の制限を設定するために、低速制限速度と微速制限速度と停止制限速度とを含む。
【0147】
図20Cに示すように、表示制御部202は、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第3閾値をユーザに入力させるための入力領域を、表示部に表示させる。
第3閾値は、X方向の制限を設定するために、対面位置について低速制限域と微速制限域と停止制限域とを含む。また、第3閾値は、X方向の制限を設定するために、低速制限速度と微速制限速度と停止制限速度とを含む。
第3閾値は、Y方向の制限を設定するために、対面位置について低速制限域と微速制限域と停止制限域とを含む。また、第3閾値は、Y方向の制限を設定するために、低速制限速度と微速制限速度と停止制限速度とを含む。
第3閾値は、Z方向の制限を設定するために、対面位置について低速制限域と低速制限域と停止制限域とを含む。また、第3閾値は、Z方向の制限を設定するために、低速制限速度と微速制限速度と停止制限速度とを含む。
【0148】
図20Dに示すように、表示制御部202は、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第4閾値をユーザに入力させるための入力領域を、表示部に表示させる。
第4閾値は、X方向の制限を設定するために、X方向並進力(Fx)±柔接(低速)とX方向並進力(Fx)±接触(微速)とX方向並進力(Fx)±剛接(停止)とX方向並進力(Fx)±力制御範囲とを含む。また、第4閾値は、X方向の制限を設定するために、低速移動量指令と微速移動量指令と停止移動量指令とを含む。
第4閾値は、Y方向の制限を設定するために、Y方向並進力(Fy)±柔接(低速)とY方向並進力(Fy)±接触(微速)とY方向並進力(Fy)±剛接(停止)とY方向並進力(Fy)±力制御範囲とを含む。また、第4閾値は、Y方向の制限を設定するために、低速移動量指令と微速移動量指令と停止移動量指令とを含む。
第4閾値は、Z方向の制限を設定するために、Z方向並進力(Fz)±柔接(低速)とZ方向並進力(Fz)±接触(微速)とZ方向並進力(Fz)±剛接(停止)とZ方向並進力(Fz)±力制御範囲とを含む。また、第4閾値は、Z方向の制限を設定するために、低速移動量指令と微速移動量指令と停止移動量指令とを含む。
【0149】
図20Eに示すように、表示制御部202は、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいた姿勢速さを出力部198aが求める際に用いる第5閾値をユーザに入力させるための入力領域を、表示部に表示させる。
第5閾値は、A方向の制限を設定するために、A方向偶力(Mx)±柔接(低速)とA方向偶力(Mx)±接触(微速)とA方向偶力(Mx)±剛接(停止)とA方向偶力(Mx)±力制御範囲とを含む。また、第5閾値は、A方向の制限を設定するために、A方向移動量指令(低速)とA方向移動量指令(微速)とA方向移動量指令(停止)とを含む。
第5閾値は、B方向の制限を設定するために、B方向偶力(My)±柔接(低速)とB方向偶力(My)±接触(微速)とB方向偶力(My)±剛接(停止)とB方向偶力(My)±力制御範囲とを含む。また、第5閾値は、B方向の制限を設定するために、B方向移動量指令(低速)とB方向移動量指令(微速)とB方向移動量指令(停止)とを含む。
第5閾値は、C方向の制限を設定するために、C方向偶力(Mz)±柔接(低速)とC方向偶力(Mz)±接触(微速)とC方向偶力(Mz)±剛接(停止)とC方向偶力(Mz)±力制御範囲とを含む。また、第5閾値は、C方向の制限を設定するために、C方向移動量指令(低速)とC方向移動量指令(微速)とC方向移動量指令(停止)とを含む。
【0150】
図20Fに示すように、表示制御部202は、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第6閾値をユーザに入力させるための入力領域を、表示部に表示させる。
第6閾値は、J5軸の制限を設定するために、J5軸低速制限域とJ5軸微速制限域とJ5軸停止制限域とを含む。また、第6閾値は、X方向の制限を設定するために、+X制限速度(低速)と+X制限速度(微速)と+X制限速度(停止)とを含む。また、第6閾値は、Y方向の制限を設定するために、±Y制限速度(低速)と±Y制限速度(微速)と±Y制限速度(停止)とを含む。
また、第6閾値は、Z方向の制限を設定するために、+Z制限速度(低速)と+Z制限速度(微速)と+Z制限速度(停止)とを含む。
表示制御部202は、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた姿勢速さを出力部198aが求める際に用いる第7閾値をユーザに入力させるための入力領域を、表示部に表示させる。
第7閾値は、J5軸の制限を設定するために、J5軸低速制限域とJ5軸微速制限域とJ5軸停止制限域とを含む。第7閾値におけるJ5軸低速制限域とJ5軸微速制限域とJ5軸停止制限域は、第6閾値におけるJ5軸低速制限域とJ5軸微速制限域とJ5軸停止制限域のそれぞれと同一であることが望ましい。また、第7閾値はB方向の制限を設定するために、-B制限速度(低速)と-B制限速度(微速)と-B制限速度(停止)とを含む。
【0151】
図20Gに示すように、表示制御部202は、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第8閾値をユーザに入力させるための入力領域を、表示部に表示させる。変形例1では、一例として、干渉が生じる距離は関節角度に基づいて決まるため、可動部間距離を関節の角度(J3、J5角度)で定義している。
第8閾値は、J3軸の制限を設定するために、J3軸低速制限域とJ3軸微速制限域とJ3軸停止制限域とを含む。また、第8閾値は、J5軸の制限を設定するために、J5軸低速制限域とJ5軸微速制限域とJ5軸停止制限域とを含む。
第8閾値は、X方向の制限を設定するために、-X制限速度(低速)と-X制限速度(微速)と-X制限速度(停止)とを含む。また、第8閾値は、Z方向の制限を設定するために、-Z制限速度(低速)と-Z制限速度(微速)と-Z制限速度(停止)とを含む。
表示制御部202は、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた姿勢速さを出力部198aが求める際に用いる第9閾値をユーザに入力させるための入力領域を、表示部に表示させる。
第9閾値は、J3軸の制限を設定するために、J3軸低速制限域とJ3軸微速制限域とJ3軸停止制限域とを含む。第9閾値におけるJ3軸低速制限域とJ3軸微速制限域とJ3軸停止制限域は、第8閾値におけるJ3軸低速制限域とJ3軸微速制限域とJ3軸停止制限域のそれぞれと同一であることが望ましい。また、第9閾値は、J5軸の制限を設定するために、J5軸低速制限域とJ5軸微速制限域とJ5軸停止制限域とを含む。第9閾値におけるJ5軸低速制限域とJ5軸微速制限域とJ5軸停止制限域は、第8閾値におけるJ5軸低速制限域とJ5軸微速制限域とJ5軸停止制限域のそれぞれと同一であることが望ましい。また、第9閾値はB方向の制限を設定するために、+B制限速度(低速)と+B制限速度(微速)と+B制限速度(停止)とを含む。
変更部190a、反力情報取得部195a、姿勢限界値取得部196aおよび出力部198aは、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部200に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
【0152】
(変更装置120a)
変更装置120aは、入力部130aと、通信部160と、導出部165aと、変更指示部170aとを備える。入力部130aは、選択部140aと、力覚センサ150とタッチセンサTS1~タッチセンサTS4を備える。選択部140aは、第1部分P1と第2部分P2と第3部分P3とを備える。
図21は、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムに含まれる変更装置の一例の模式図である。
変更装置120aの一例は、ジョイスティックSTと台座PDと力検出部FDとを備える。ジョイスティックSTは柱状の部分と球状の部分とから構成される。球状の部分は、柱状の部分の上側に形成される。
ジョイスティックSTと台座PDとは、第1部分P1と第2部分P2と第3部分P3とを有する。第1部分P1の一例は、台座PDに形成されている第1部分P1-1と、ジョイスティックSTの柱状の部分で台座PDに近接する部分に形成されている第1部分P1-21と、ジョイスティックSTの柱状の部分で球状の部分に近接する部分に形成されている第1部分P1-22とを含む。第2部分P2の一例は、ジョイスティックSTの球状の部分に形成されている。第3部分P3の一例は、ジョイスティックSTの柱状の部分で台座PD及び球状の部分に近接しない部分に形成されている。
図16に戻り説明を続ける。
【0153】
選択部140aは、選択部140を適用できる。ただし、選択部140aは、ユーザが第3部分P3に接触した場合は位置姿勢変更モードを選択する。位置姿勢変更モードは、ロボット2に対して、位置又は姿勢を変更させる動作モードである。タッチセンサTS4は、ユーザが第3部分P3に接触したことを検出する。入力部130aは、タッチセンサTS4が検出したユーザが第3部分P3に接触したことを特定する情報を取得する。
力覚センサ150は、タッチセンサTS4によりユーザが第3部分P3に接触したことを検出した後に、ユーザがジョイスティックSTに力Fxを加えることによってジョイスティックSTをX軸方向に動かしたことと力Fyを加えることによってジョイスティックSTをY軸方向に動かしたこととジョイスティックSTに力Fzを加えることによってジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたこととジョイスティックSTに力Mxを加えることによってジョイスティックSTをX軸方向回りに回転させたこととジョイスティックSTに力Myを加えることによってジョイスティックSTをY軸方向周りに回転させたこととジョイスティックSTに力Mzを加えることによってジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたこととのいずれかを検出する。
【0154】
入力部130aは、力覚センサ150が検出したユーザがジョイスティックSTをX軸方向に動かしたこととジョイスティックSTをY軸方向に動かしたこととジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたこととジョイスティックSTをX軸方向回りに回転させたこととジョイスティックSTをY軸方向周りに回転させたこととジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたこととのいずれかを特定する情報を取得する。
導出部165aは、導出部165を適用できる。ただし、導出部165aは、入力部130が取得したユーザが第1部分P1-1に接触したことを特定する情報と、第1部分P1-21と第1部分P1-22とのいずれかに接触したことを特定する情報と、第2部分P2に接触したことを特定する情報と、第3部分P3に接触したことを特定する情報とのいずれかを取得する。
導出部165aは、ユーザが第3部分P3に接触したことを特定する情報を取得した場合には、入力部130aが取得したユーザがジョイスティックSTをX軸方向に動かしたこととY軸方向に動かしたこととZ軸方向に動かしたこととX軸方向回りに回転させたこととY軸方向回りに回転させたこととZ軸方向回りに回転させたこととのいずれかを特定する情報を取得する。
【0155】
導出部165aは、ユーザがジョイスティックSTをX軸方向に動かしたこととY軸方向に動かしたこととZ軸方向に動かしたこととX軸方向回りに回転させたこととY軸方向回りに回転させたこととZ軸方向回りに回転させたこととのいずれかを特定する情報に基づいて、X軸方向の変更量(移動量)とY軸方向の変更量(移動量)とZ軸方向の変更量(移動量)とX軸方向回りの変更量(移動量)とY軸方向回りの変更量(移動量)とZ軸方向回りの変更量(移動量)とのいずれかを導出する。
変更指示部170aは、ユーザが第3部分P3に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをX軸方向に動かしたこととY軸方向に動かしたこととZ軸方向に動かしたこととのいずれかを特定する情報を取得した場合には、位置姿勢変更モードで、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とのいずれかにロボット2を、導出部165aが導出した変更量移動させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。変更指示部170aは、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。
【0156】
変更指示部170aは、ユーザが第3部分P3に接触したことを特定する情報と、ユーザがジョイスティックSTをX軸方向回りに回転させたこととY軸方向周りに回転させたこととZ軸方向回りに回転させたこととのいずれかを特定する情報を取得した場合には、位置姿勢変更モードで、X軸方向回りとY軸方向回りとZ軸方向回りとのいずれかにロボット2の姿勢を、導出部165aが導出した変更量移動させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。変更指示部170aは、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。
選択部140a、入力部130a、導出部165a、及び変更指示部170aは、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部(図示なし)に格納されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
【0157】
(ロボット制御システム1aの動作)
実施形態の変形例1に係るロボット制御システム1aの動作は、
図12から
図14を適用できる。ロボット制御システム1aは、
図12から
図14に示した動作に加えて以下の動作を行う。
図22は、実施形態の変形例1に係るロボット制御システムの動作の一例を示す図である。
図22を参照して、ロボット制御システム1aにおいて、ロボット2の位置及び姿勢のいずれか一方又は両方を変更する処理について説明する。この処理は、ロボット制御システム1aに座標系を設定する処理に引き続いて行われてもよい。
ステップS1-4からS3-4は、
図13のステップS1-2からS3-2を適用できる。
(ステップS4-4)
変更装置120aにおいて、タッチセンサTS4は、ユーザが第3部分P3に接触したか否かを判定する。接触していないと判定した場合にはステップS4-4へ戻り、接触していると判定した場合にはステップS5-4へ移行する。
【0158】
(ステップS5-4)
変更装置120aにおいて、力覚センサ150は、タッチセンサTS4によりユーザが第3部分P3に接触したことを検出した後に、ユーザがジョイスティックSTに力Fxを加えることによってジョイスティックSTをX軸方向に動かしたこととジョイスティックSTに力Fyを加えることによってジョイスティックSTをY軸方向に動かしたこととジョイスティックSTに力Fzを加えることによってジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたこととジョイスティックSTに力Mxを加えることによってジョイスティックSTをX軸方向回りに回転させたこととジョイスティックSTに力Myを加えることによってジョイスティックSTをY軸方向周りに回転させたこととジョイスティックSTに力Mzを加えることによってジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたこととのいずれかを検出する。
入力部130は、力覚センサ150が検出したユーザがジョイスティックSTをX軸方向に動かしたこととジョイスティックSTをY軸方向に動かしたこととジョイスティックSTをZ軸方向に動かしたこととジョイスティックSTをX軸方向回りに回転させたこととジョイスティックSTをY軸方向回りに回転させたこととジョイスティックSTをZ軸方向回りに回転させたこととのいずれかを特定する情報を取得する。
【0159】
(ステップS6-4)
変更装置120aにおいて、導出部165aは、X軸方向の変更量(移動量)とY軸方向の変更量(移動量)とZ軸方向の変更量(移動量)とX軸方向回りの変更量(移動量)とY軸方向回りの変更量(移動量)とZ軸方向回りの変更量(移動量)とのいずれかを導出する。変更指示部170aは、位置姿勢変更モードで、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とのいずれかにロボット2を、導出部165aが導出した変更量移動させることを特定する情報又はX軸方向回りとY軸方向回りとZ軸方向回りとのいずれかにロボット2を、導出部165aが導出した変更量移動させることを特定する情報を含む変更指示信号を作成する。
(ステップS7-4)
変更装置120aにおいて、変更指示部170aは、作成した変更指示信号を通信部160へ出力する。通信部160は、変更指示部170aが出力した変更指示信号を取得し、取得した変更指示信号を、制御装置110へ送信する。
(ステップS8-4)
制御装置110において、第2通信部180-2は、変更装置120aが送信した変更指示信号を受信する。
(ステップS9-4)
ロボット2は、ロボット2の位置情報と反力情報とを取得する。
(ステップS10-4)
ロボット2は、取得したロボット2の位置を特定する情報と反力情報とを含むロボット2の現在座標データを、制御装置110へ送信する。
【0160】
(ステップS11-4)
制御装置110において、第1通信部180-1は、ロボット2が送信した現在座標データを受信する。
(ステップS12-4)
制御装置110において、姿勢情報取得部192は、第1通信部180-1が受信した現在座標データに含まれる姿勢情報を取得する。位置情報取得部194は、第1通信部180-1が受信した現在座標データに含まれる位置情報を取得する。反力情報取得部195aは、第1通信部180-1が受信した現在座標データに含まれる反力情報を取得する。
変更部190は、第2通信部180-2が受信した変更指示信号を取得する。出力部198aは、取得した変更指示信号に含まれるX軸方向とY軸方向とZ軸方向とのいずれかにロボット2を、変更量移動させることを特定する情報及びX軸方向回りとY軸方向回りとZ軸方向回りとのいずれかにロボット2を、変更量移動させることを特定する情報のいずれか一方又は両方、現在座標データと、反力情報とに基づいて、ロボット2を移動させる目標座標とロボット2の位置及び姿勢のいずれか一方又は両方が変更される速さとを演算する。
(ステップS13-4)
制御装置110において、変更部190は、座標の演算結果と位置及び姿勢のいずれか一方又は両方が変更される速さを特定する情報とを含む制御信号を作成する。変更部190は、作成した制御信号を第1通信部180-1へ出力する。第1通信部180-1は、変更部190が出力した制御信号を取得し、取得した制御信号を、ロボット2へ送信する。
(ステップS14-4)
ロボット2は、制御装置110が送信した制御信号を受信する。ロボット2は、受信した制御信号に含まれる座標の演算結果と位置及び姿勢のいずれか一方又は両方が変更される速さを特定する情報とに基づいて移動させる。
【0161】
(ステップS15-4)
変更装置120aにおいて、入力部130は運転終了指令を取得したか否かを判定する。運転終了指令を取得しない場合には、ステップS4-4へ移行する。
ステップS16-4からS20-4は、
図13のステップS18-2からS22-2を適用できるため、ここでの説明は省略する。
図22に示されるロボット制御システム1aの動作の一例において、ステップS4-4からステップS8-4と、ステップS9-4からステップS11-4とは、同時に実行されてもよい。また、ステップS9-4からステップS11-4は、周期的に実行されてもよい。
【0162】
実施形態の変形例のロボット制御システム1aの制御装置110aの表示制御部202が、実施形態の制御システム1の制御装置110に備えられてもよい。この場合、表示制御部202は、反力情報に関する情報以外の情報を表示する。例えば、表示制御部201は、制御システム100によって例えばロボット2を操作している際に棒先端がどこにあるのかを座標で視覚的に示した画面、ロボット2の操作時に位置による制限範囲を設定する画面を、表示装置(図示なし)に表示させる。例えば、表示制御部202は、
図20Aと
図20Bに相当する画面を、表示装置に表示させる。
【0163】
実施形態の変形例1に係るロボット制御システム1aによれば、制御システム100aは、実施形態の制御システム100において、ロボット2が物体から受ける力を示す反力情報を取得する反力情報取得部195aを更に備える。変更部190aは、ロボット2の位置及び姿勢を変更し、出力部198aは、位置及び姿勢が変更部190aにより変更される速さを、所定情報に基づき出力する。所定情報は、反力情報取得部195aにより取得される反力情報を含む。
このように構成することによって、制御システム100aは、ロボット2の位置及び姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれるロボットが物体から受ける力を示す反力情報に基づいて出力できるため、出力されたロボットの位置が変更される速さに基づいてロボット2の位置を変更できる。
【0164】
制御システム100aは、上記の制御システム100aにおいて、反力情報は、ロボット2が物体から受ける並進力を示す並進力情報と、ロボット2が物体から力を受けることによってロボット2に生じる偶力を示す偶力情報と、を含む。
このように構成することによって、制御システム100aは、ロボット2の位置及び姿勢が変更される速さを、所定情報に含まれるロボット2が物体から受ける力を示すロボット2が物体から受ける並進力を示す並進力情報と、ロボット2が物体から力を受けることによってロボットに生じる偶力を示す偶力情報とに基づいて出力できるため、出力されたロボット2の位置が変更される速さに基づいてロボット2の位置を変更できる。
【0165】
制御システム100aは、上記の制御システム100aにおいて、出力部198aは、並進力情報及び偶力情報の両方に基づいて位置が変更部190aに変更される速さを出力し、偶力情報に基づいて姿勢が変更部190aにより変更される速さを出力する。
このように構成することによって、制御システム100aは、ロボット2の位置が変更される速さを、並進力情報及び偶力情報の両方に基づいて出力できるため、出力されたロボット2の位置が変更される速さに基づいてロボットの位置を変更できる。制御システム100aは、ロボット2の姿勢が変更される速さを、偶力情報に基づいて出力できるため、出力されたロボット2の姿勢が変更される速さに基づいてロボット2の位置を変更できる。
【0166】
実施形態の変形例1に係る制御システム100aによれば、制御システム100aは、物体に対して作業するロボット2を制御する。制御システム100aは、ロボット2の姿勢及び位置を変更する変更部190aと、ロボット2の姿勢を示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得部192と、変更部190aにより変更される姿勢の限界値を取得する姿勢限界値取得部196aと、ロボット2の位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部194と、物体からロボット2までの距離を示す距離情報を取得する距離情報取得部197と、ロボット2が物体から受ける力を示す反力情報を取得する反力情報取得部195aと、ロボット2の関節の角度を示す角度情報を取得する角度情報取得部203aと、ロボット2を構成する複数の可動部間の距離を示す可動部間距離情報を取得する可動部間距離情報取得部204aと、位置が変更部190aにより変更される速さを示す位置速さと、姿勢が変更部190aにより変更される速さを示す姿勢速さとを出力する出力部198aと、を備える。
出力部198aは、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される限界値とに基づいた姿勢速さ、位置情報取得部194により取得される位置情報に基づいた位置速さ、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいた位置速さ、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいた位置速さ、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいた姿勢速さ、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた位置速さ、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた姿勢速さ、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた位置速さ、及び、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた姿勢速さ、をそれぞれ求める。
このように構成することによって、制御システム1aは、ロボット2の位置が変更される速さを示す位置速さと、ロボット2の姿勢が変更される速さを示す姿勢速さとを、所定情報に含まれる姿勢情報と姿勢の限界値とに基づいた姿勢速さ、位置情報に基づいた位置速さ、距離情報に基づいた位置速さ、反力情報に基づいた位置速さ、反力情報に基づいた姿勢速さ、角度情報に基づいた位置速さ、角度情報に基づいた姿勢速さ、可動部間距離情報に基づいた位置速さ、及び、可動部間距離情報に基づいた姿勢速さに基づいて、位置が変更される速さを示す位置速さと、姿勢が変更される速さを示す姿勢速さとを出力できるため、出力されたロボット2の位置が変更される速さと、ロボット2の姿勢が変更される速さとに基づいてロボット2の位置と、ロボット2の姿勢とを変更できる。
【0167】
制御システム100aは、上記の制御システム100aであって、出力部198aは、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される限界値とに基づいた姿勢速さと、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいた姿勢速さと、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた姿勢速さと、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた姿勢速さの中から最も遅いものを選択して出力し、位置情報取得部194により取得される位置情報に基づいた位置速さと、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいた位置速さと、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいた位置速さと、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた位置速さと、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた位置速さの中から最も遅いものを選択して出力する。
このように構成することによって、変更部190aは、出力部198aが出力した姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される限界値とに基づいた姿勢速さと、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいた姿勢速さと、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた姿勢速さと、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた姿勢速さの中から最も遅いものと、位置情報取得部194により取得される位置情報に基づいた位置速さと、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいた位置速さと、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいた位置速さと、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた位置速さと、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた位置速さのうち最も遅いものとに基づいて、ロボットの姿勢及び位置を変更できる。
【0168】
制御システム100aは、上記の制御システム100aであって、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される限界値とに基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報と、位置情報取得部194により取得される位置情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報と、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報と、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報と、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報と、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた位置速さを示す情報と、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた姿勢速さを示す情報と、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた位置速さを示す情報と、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた姿勢速さを示す情報と、を表示部に表示させる表示制御部202を更に備える。
このように構成することによって、姿勢情報と限界値とに基づいて求められる姿勢速さを示す情報と、位置情報に基づいて求められる位置速さを示す情報と、距離情報に基づいて求められる位置速さを示す情報と、反力情報に基づいて求められる位置速さを示す情報と、反力情報に基づいて求められる姿勢速さを示す情報と、角度情報に基づいて求められる位置速さを示す情報と、角度情報に基づいて求められる姿勢速さを示す情報と、可動部間距離情報に基づいて求められる位置速さを示す情報と、可動部間距離情報に基づいて求められる姿勢速さを示す情報とを表示部に表示できる。
【0169】
制御システム100aは、上記の制御システム100aであって、表示制御部202は、表示部に表示される情報のうち、出力部198aにより選択して出力される最も遅いものに対応するものを、判別可能に表示させる。
このように構成することによって、表示部に表示される情報のうち、出力部198aにより選択して出力される最も遅いものに対応するものを、判別可能に知らせることができる。
制御システム100aは、上記の制御システム100aであって、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される限界値とに基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部190aにより第1方向に変更される速さを示す第1方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部190aにより第2方向に変更される速さを示す第2方向姿勢速さ情報と、を含む。表示制御部202は、第1方向姿勢速さ情報を、第2方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部198aは、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される限界値とに基づいて、姿勢が第1方向に変更される速さを示す第1方向姿勢速さ情報と、姿勢が第2方向に変更される速さを示す第2方向姿勢速さ情報とを含む姿勢速さを示す情報を求めることができる。表示制御部202は、第1方向姿勢速さ情報を、第2方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0170】
制御システム100aは、上記の制御システム100aであって、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部190aにより第3方向に変更される速さを示す第3方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部190aにより第4方向に変更される速さを示す第4方向姿勢速さ情報と、を含む。表示制御部202は、第3方向姿勢速さ情報を、第4方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部198aは、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいて、姿勢が第3方向に変更される速さを示す第3方向姿勢速さ情報と、姿勢が第4方向に変更される速さを示す第4方向姿勢速さ情報とを含む姿勢速さを示す情報を求めることができる。表示制御部202は、第3方向姿勢速さ情報を、第4方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0171】
制御システム100aは、上記の制御システム100aであって、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報は、位置が変更部190aにより第5方向に変更される速さを示す第5方向位置速さ情報と、位置が変更部190aにより第6方向に変更される速さを示す第6方向位置速さ情報と、を含む。表示制御部202は、第5方向位置速さ情報を、第6方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部198aは、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいて位置が第5方向に変更される速さを示す第5方向位置速さ情報と、位置が第6方向に変更される速さを示す第6方向位置速さ情報とを含む位置速さを示す情報を求めることができる。表示制御部202は、第5方向位置速さ情報を、第6方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0172】
制御システム100aは、上記の制御システム100aであって、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報は、位置が変更部190aにより第7方向に変更される速さを示す第7方向位置速さ情報と、位置が変更部190aにより第8方向に変更される速さを示す第8方向位置速さ情報と、を含む。表示制御部202は、第7方向位置速さ情報を、第8方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部198aは、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいて位置が第7方向に変更される速さを示す第7方向位置速さ情報と、位置が第8方向に変更される速さを示す第8方向位置速さ情報とを含む位置速さを示す情報を求めることができる。表示制御部202は、第7方向位置速さ情報を、第8方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0173】
制御システム100aは、上記の制御システム100aであって、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報は、位置が変更部190aにより第9方向に変更される速さを示す第9方向位置速さ情報と、位置が変更部190aにより第10方向に変更される速さを示す第10方向位置速さ情報と、を含む。表示制御部202は、第9方向位置速さ情報を、第10方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部198aは、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいて位置が第9方向に変更される速さを示す第9方向位置速さ情報と、位置が第10方向に変更される速さを示す第10方向位置速さ情報とを含む位置速さを示す情報を求めることができる。表示制御部202は、第9方向位置速さ情報を、第10方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0174】
制御システム100aは、上記の制御システム100aであって、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部190aにより第11方向に変更される速さを示す第11方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部190aにより第12方向に変更される速さを示す第12方向姿勢速さ情報と、を含む。表示制御部202は、第11方向姿勢速さ情報を、第12方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部198aは、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいて姿勢が第11方向に変更される速さを示す第11方向姿勢速さ情報と、姿勢が第12方向に変更される速さを示す第12方向姿勢速さ情報とを含む姿勢速さを示す情報を求めることができる。表示制御部202は、第11方向姿勢速さ情報を、第12方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0175】
制御システム100aは、上記の制御システム100aであって、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいて出力部198aが求める位置速さを示す情報は、位置が変更部190aにより第13方向に変更される速さを示す第13方向位置速さ情報と、位置が変更部190aにより第14方向に変更される速さを示す第14方向位置速さ情報と、を含む。表示制御部202は、第13方向位置速さ情報を、第14方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部198aは、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいて位置が第13方向に変更される速さを示す第13方向位置速さ情報と、位置が第14方向に変更される速さを示す第14方向位置速さ情報とを含む位置速さを示す情報を求めることができる。表示制御部202は、第13方向位置速さ情報を、第14方向位置速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0176】
制御システム100aは、上記の制御システム100aであって、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいて出力部198aが求める姿勢速さを示す情報は、姿勢が変更部190aにより第15方向に変更される速さを示す第15方向姿勢速さ情報と、姿勢が変更部190aにより第16方向に変更される速さを示す第16方向姿勢速さ情報と、を含む。表示制御部202は、第15方向姿勢速さ情報を、第16方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させる。
このように構成することによって、出力部198aは、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいて姿勢が第15方向に変更される速さを示す第15方向姿勢速さ情報と、姿勢が第16方向に変更される速さを示す第16方向姿勢速さ情報とを含む姿勢速さを示す情報を求めることができる。表示制御部202は、第15方向姿勢速さ情報を、第16方向姿勢速さ情報とともに、表示部に表示させることができる。
【0177】
制御システム100aは、上記の制御システム100aであって、表示制御部202は、姿勢情報取得部192により取得される姿勢情報と姿勢限界値取得部196aにより取得される限界値とに基づいた姿勢速さを出力部198aが求める際に用いる第1閾値、位置情報取得部194により取得される位置情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第2閾値、距離情報取得部197により取得される距離情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第3閾値、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第4閾値、反力情報取得部195aにより取得される反力情報に基づいた姿勢速さを出力部198aが求める際に用いる第5閾値、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第6閾値、角度情報取得部203aにより取得される角度情報に基づいた姿勢速さを出力部198aが求める際に用いる第7閾値、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第8閾値、可動部間距離情報取得部204aにより取得される可動部間距離情報に基づいた姿勢速さを出力部198aが求める際に用いる第9閾値、のそれぞれをユーザに入力させるための入力領域を、表示部に表示させる。
このように構成することによって、姿勢情報と限界値とに基づいた姿勢速さを出力部198aが求める際に用いる第1閾値、位置情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第2閾値、距離情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第3閾値、反力情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第4閾値、反力情報に基づいた姿勢速さを出力部198aが求める際に用いる第5閾値、角度情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第6閾値、角度情報に基づいた姿勢速さを出力部198aが求める際に用いる第7閾値、可動部間距離情報に基づいた位置速さを出力部198aが求める際に用いる第8閾値、可動部間距離情報に基づいた姿勢速さを出力部198aが求める際に用いる第9閾値、のそれぞれをユーザに入力させることができる。
【0178】
以上、実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組合せを行うことができる。これら実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
なお、上述した制御装置110、制御装置110a、変更装置120、変更装置120aは、コンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、各機能ブロックの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録する。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、CPUが実行することで実現してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROMなどの可搬媒体のことをいう。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクなどの記憶装置を含む。
【0179】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、短時間の間、動的にプログラムを保持するものを含んでいてもよい。短時間の間、動的にプログラムを保持するものは、例えば、インターネットなどのネットワークや電話回線などの通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線である。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、サーバーやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。また、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。また、上記プログラムは、プログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。プログラマブルロジックデバイスは、例えば、FPGAである。
【0180】
なお、上述の制御装置110、変更装置120、変更装置120a、変更装置120bは内部にコンピュータを有している。そして、上述した制御装置110、変更装置120、変更装置120a、変更装置120bの各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどをいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0181】
1、1a ロボット制御システム
2 ロボット
4 支持台
100、100a 制御システム
110 制御装置
180-1 第1通信部
180-2 第2通信部
190 変更部
192 姿勢情報取得部
194 位置情報取得部
196 姿勢限界値取得部
197 距離情報取得部
198 出力部
200 記憶部
120、120a 変更装置
130、130a 入力部
140、140a 選択部
150 力覚センサ
155 設定部
160 通信部
165、165a 導出部
170、170a 変更指示部
203a 角度情報取得部
204a 可動部間距離情報取得部