(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108007
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】減速機、動力伝達機構、および、人力駆動車用のコンポーネント
(51)【国際特許分類】
F16H 1/32 20060101AFI20240802BHJP
【FI】
F16H1/32 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023012242
(22)【出願日】2023-01-30
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】楠 颯太
【テーマコード(参考)】
3J027
【Fターム(参考)】
3J027FA17
3J027FA37
3J027FA50
3J027FB14
3J027GA01
3J027GC10
3J027GD03
3J027GD09
3J027GD12
(57)【要約】
【課題】外歯車の材料の自由度に貢献できる減速機、動力伝達機構、および、人力駆動車用のコンポーネントを提供する。
【解決手段】減速機は、複数の外歯を含む外歯車を有する第1部材と複数の外歯よりも歯数の多い複数の内歯を含む内歯車を有する第2部材とを備え、第1部材および第2部材の一方は、第1部材および第2部材の他方に対して歳差運動するように構成され、複数の外歯のそれぞれは、第1外歯部、および、第1中心軸心に平行な第1方向において第1外歯部と異なる位置に設けられ、かつ、第1外歯部と一体に回転するように構成される第2外歯部を含み、複数の内歯のそれぞれは、第1方向における第1端部および第2端部を含み、外歯車は、歳差運動にともなって、複数の外歯のそれぞれの第1外歯部が第1端部側から複数の内歯に噛み合い、かつ、複数の外歯のそれぞれの第2外歯部が第2端部側から複数の内歯に噛み合うように構成される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
減速機であって、
第1中心軸心を有し、複数の外歯を含む外歯車を有する第1部材と、
第2中心軸心を有し、前記複数の外歯よりも歯数の多い複数の内歯を含む内歯車を有する第2部材と、を備え、
前記第1中心軸心は、前記第2中心軸心に対して傾き、
前記第1部材および前記第2部材の一方は、前記第1部材および前記第2部材の他方に対して歳差運動するように構成され、
前記複数の外歯のそれぞれは、第1外歯部、および、前記第1中心軸心に平行な第1方向において前記第1外歯部と異なる位置に設けられ、かつ、前記第1外歯部と一体に回転するように構成される第2外歯部を含み、
前記複数の内歯のそれぞれは、前記第1方向における第1端部および第2端部を含み、
前記外歯車は、前記歳差運動にともなって、前記複数の外歯のそれぞれの前記第1外歯部が前記第1端部側から前記複数の内歯に噛み合い、かつ、前記複数の外歯のそれぞれの前記第2外歯部が前記第2端部側から前記複数の内歯に噛み合うように構成される、減速機。
【請求項2】
減速機であって、
第1中心軸心を有し、複数の外歯を含む外歯車を有し、前記第1中心軸心に平行な第1方向から見て前記複数の外歯が第1真円上に形成される第1部材と、
第2中心軸心を有し、前記複数の外歯よりも歯数の多い複数の内歯を含む内歯車を有し、前記第2中心軸心に平行な第2方向から見て前記複数の内歯が第2真円上に形成される第2部材と、を備え、
前記内歯車は、平歯車であり、
前記複数の外歯のそれぞれは、第1外歯部、および、前記第1中心軸心に平行な前記第1方向において前記第1外歯部と異なる位置に設けられ、前記第1外歯部と一体に回転するように構成される第2外歯部と、を含み、
前記第1外歯部は、前記第1方向に対して傾斜し、
前記第2外歯部は、前記第1中心軸心と直交する平面であって、かつ、前記第1外歯部と前記第2外歯部との間を通過する前記平面に対して、前記第1外歯部と対称に形成され、
前記外歯車は、第1噛合領域、および、前記第1中心軸心まわりにおいて前記第1噛合領域から離れる第2噛合領域を有し、
前記第1中心軸心が前記第2中心軸心に対して傾いた状態において、前記第1噛合領域および前記第2噛合領域は、前記内歯車に噛合うように構成される、減速機。
【請求項3】
前記内歯車は、平歯車である、請求項1に記載の減速機。
【請求項4】
前記外歯車は、第1噛合領域、および、前記第1中心軸心まわりにおいて前記第1噛合領域から離れる第2噛合領域を有し、
前記第1中心軸心が前記第2中心軸心に対して傾いた状態において、前記第1噛合領域および前記第2噛合領域は、前記内歯車に噛合うように構成される、請求項1に記載の減速機。
【請求項5】
前記外歯車は、前記第1方向と直交し、かつ、前記第1外歯部と前記第2外歯部との間を通過する平面に対して、対称に形成される、請求項1に記載の減速機。
【請求項6】
前記外歯車は、前記第1外歯部と前記第2外歯部との境界を含む部分が最大外径となるように構成される、請求項2または4に記載の減速機。
【請求項7】
前記複数の外歯のうちの前記複数の内歯と噛み合わない部分の少なくとも一部は、前記第1方向において前記内歯車が形成される領域外に位置する、請求項1または2に記載の減速機。
【請求項8】
前記第1部材および前記第2部材の一方は、自転不能に構成される、請求項1または2に記載の減速機。
【請求項9】
動力伝達機構であって、
請求項1から5のいずれか一項に記載の減速機と、
前記第1部材および前記第2部材の一方と一体回転するように構成される第1連結部、および、前記第1部材および前記第2部材の一方と相対回転可能に構成される第2連結部を含む動力伝達部と、を備える、動力伝達機構。
【請求項10】
前記第1連結部は、前記第1部材と一体回転可能に構成される、請求項9に記載の動力伝達機構。
【請求項11】
前記第1部材は、前記第1方向に延びる第1孔を含み、
前記第1連結部は、前記第1部材が前記第1方向に対して傾斜可能となるように前記第1部材に連結され、前記第1連結部の少なくとも一部は、前記第1孔に配置される、請求項10に記載の動力伝達機構。
【請求項12】
前記第2連結部は、前記第2部材が前記第1方向に対して傾斜可能となるように前記第2部材に連結される、請求項10に記載の動力伝達機構。
【請求項13】
人力駆動車用のコンポーネントであって、
請求項9に記載の動力伝達機構を備える、コンポーネント。
【請求項14】
前記人力駆動車に推進力を付与するモータを含み、
前記減速機には、前記モータの回転トルクが伝達される、請求項13に記載のコンポーネント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、減速機、動力伝達機構、および、人力駆動車用のコンポーネントに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に開示されている減速機は、内歯車と、弾性変形する外歯車とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の減速機は、外歯車の弾性変形性能と剛性とを両立させるために、外歯車の材料が制限される。
本開示の目的の1つは、外歯車の材料の自由度に貢献できる減速機、動力伝達機構、および、人力駆動車用のコンポーネントを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1側面に従う減速機は、減速機であって、第1中心軸心を有し、複数の外歯を含む外歯車を有する第1部材と、第2中心軸心を有し、前記複数の外歯よりも歯数の多い複数の内歯を含む内歯車を有する第2部材と、を備え、前記第1中心軸心は、前記第2中心軸心に対して傾き、前記第1部材および前記第2部材の一方は、前記第1部材および前記第2部材の他方に対して歳差運動するように構成され、前記複数の外歯のそれぞれは、第1外歯部、および、前記第1中心軸心に平行な第1方向において前記第1外歯部と異なる位置に設けられ、かつ、前記第1外歯部と一体に回転するように構成される第2外歯部を含み、前記複数の内歯のそれぞれは、前記第1方向における第1端部および第2端部を含み、前記外歯車は、前記歳差運動にともなって、前記複数の外歯のそれぞれの前記第1外歯部が前記第1端部側から前記複数の内歯に噛み合い、かつ、前記複数の外歯のそれぞれの前記第2外歯部が前記第2端部側から前記複数の内歯に噛み合うように構成される。
第1側面の減速機によれば、第1部材および前記第2部材の一方は、第1部材および第2部材の他方に対して歳差運動するように構成されるため、剛性の高い材料によって外歯車を形成できる。したがって、減速機は、外歯車の材料の自由度に貢献できる。
【0006】
本開示の第2側面に従う減速機は、減速機であって、第1中心軸心を有し、複数の外歯を含む外歯車を有し、前記第1中心軸心に平行な第1方向から見て前記複数の外歯が第1真円上に形成される第1部材と、第2中心軸心を有し、前記複数の外歯よりも歯数の多い複数の内歯を含む内歯車を有し、前記第2中心軸心に平行な第2方向から見て前記複数の内歯が第2真円上に形成される第2部材と、を備え、前記内歯車は、平歯車であり、前記複数の外歯のそれぞれは、第1外歯部、および、前記第1中心軸心に平行な前記第1方向において前記第1外歯部と異なる位置に設けられ、前記第1外歯部と一体に回転するように構成される第2外歯部と、を含み、前記第1外歯部は、前記第1方向に対して傾斜し、前記第2外歯部は、前記第1中心軸心と直交する平面であって、かつ、前記第1外歯部と前記第2外歯部との間を通過する前記平面に対して、前記第1外歯部と対称に形成され、前記外歯車は、第1噛合領域、および、前記第1中心軸心まわりにおいて前記第1噛合領域から離れる第2噛合領域を有し、前記第1中心軸心が前記第2中心軸心に対して傾いた状態において、前記第1噛合領域および第2噛合領域は、前記内歯車に噛合うように構成される。
第2側面の減速機によれば、第1中心軸心が第2中心軸心に対して傾いた状態において第1噛合領域および第2噛合領域は、内歯車に噛合うように構成されるため、剛性の高い材料によって外歯車を形成できる。したがって、減速機は、外歯車の材料の自由度に貢献できる。
【0007】
本開示の第1側面に従う第3側面の減速機において、前記内歯車は、平歯車である。
第3側面の減速機によれば、内歯車を平歯車によって構成できる。
【0008】
本開示の第1側面に従う第4側面の減速機において、前記外歯車は、第1噛合領域、および、前記第1中心軸心まわりにおいて前記第1噛合領域から離れる第2噛合領域を有し、前記第1中心軸心が前記第2中心軸心に対して傾いた状態において、前記第1噛合領域および前記第2噛合領域は、前記内歯車に噛合うように構成される。
第4側面の減速機によれば、第1中心軸心が第2中心軸心に対して傾いた状態において第1噛合領域および第2噛合領域は、内歯車に噛合うように構成されるため、剛性の高い材料によって外歯車を形成できる構成を好適に実現できる。
【0009】
本開示の第1、3、または、第4側面に従う第5側面の減速機において、前記外歯車は、前記第1方向と直交し、かつ、前記第1外歯部と前記第2外歯部との間を通過する平面に対して、対称に形成される。
第5側面の減速機によれば、第1外歯部と第2外歯部とによって、内歯車に好適に噛合うように構成できる。
【0010】
本開示の第2または第4側面に従う第6側面の減速機において、前記外歯車は、前記第1外歯部と前記第2外歯部との境界を含む部分が最大外径となるように構成される。
第6側面の減速機によれば、第1外歯部と第2外歯部との境界を含む部分が最大外径となるように外歯車を構成できる。
【0011】
本開示の第1から第6側面のいずれか1つに従う第7側面の減速機において、前記複数の外歯のうちの前記複数の内歯と噛み合わない部分の少なくとも一部は、前記第1方向において前記内歯車が形成される領域外に位置する。
第7側面の減速機によれば、複数の外歯のうちの複数の内歯と噛み合わない部分の少なくとも一部が、第1方向において内歯車が形成される領域外に位置するため、複数の外歯のうちの複数の内歯と噛み合わない部分との干渉を抑制できる。
【0012】
本開示の第1から第7側面のいずれか1つに従う第8側面の減速機において、前記第1部材および前記第2部材の一方は、自転不能に構成される。
第8側面の減速機によれば、第1部材および第2部材の一方は、自転不能に構成されるため、減速機が安定する。
【0013】
本開示の第9側面に従う動力伝達機構は、動力伝達機構であって、第1から第8のいずれか1つに記載の減速機と、前記第1部材および前記第2部材の一方と一体回転するように構成される第1連結部、および、前記第1部材および前記第2部材の一方と相対回転可能に構成される第2連結部を含む動力伝達部と、を備える。
第9側面の動力伝達機構によれば、動力伝達部によって、減速機の回転トルクを好適に伝達できる。
【0014】
本開示の第9側面に従う第10側面の動力伝達機構において、前記第1連結部は、前記第1部材と一体回転可能に構成される。
第10側面の動力伝達機構によれば、第1連結部が第1部材と一体回転するように第1部材に取り付けできる。
【0015】
本開示の第10側面に従う第11側面の動力伝達機構において、前記第1部材は、前記第1方向に延びる第1孔を含み、前記第1連結部は、前記第1部材が前記第1方向に対して傾斜可能となるように前記第1部材に連結され、前記第1連結部の少なくとも一部は、前記第1孔に配置される。
第11側面の動力伝達機構によれば、第1連結部の少なくとも一部が、第1孔に配置されるため、第1連結部を好適に配置できる。
【0016】
本開示の第10側面に従う第12側面の動力伝達機構において、前記第2連結部は、前記第2部材が前記第1方向に対して傾斜可能となるように前記第2部材に連結される。
第12側面の動力伝達機構によれば、第2部材が第1方向に対して傾斜するように第2部材に連結できる。
【0017】
本開示の第13側面に従うコンポーネントは、人力駆動車用のコンポーネントであって、第9から第12側面のいずれか1つの動力伝達機構を備える。
第13側面のコンポーネントによれば、人力駆動車用のコンポーネントに含まれる減速機の外歯車の材料の自由度に貢献できる。
【0018】
本開示の第13側面に従う第14側面のコンポーネントにおいて、前記人力駆動車に推進力を付与するモータを含み、前記減速機には、前記モータの回転トルクが伝達される。
第14側面のコンポーネントによれば、減速機によってモータの回転トルクを好適に大きくできる。
【発明の効果】
【0019】
本開示の減速機、動力伝達機構、および、人力駆動車用のコンポーネントは、外歯車の材料の自由度に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】第1実施形態の減速機、動力伝達機構、および、人力駆動車用のコンポーネントを含む人力駆動車の駆動力の伝達経路を示す模式図である。
【
図2】第1実施形態の減速機を備える動力伝達機構の斜視図である。
【
図5】
図4の第2連結部材が、
図4の状態から180度回転した状態の断面図である。
【
図6】
図2の第1部材および第2部材の斜視図である。
【
図7】
図2の第1部材および第2部材の平面図である。
【
図12】第2実施形態の減速機を備える動力伝達機構の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<第1実施形態>
図1から
図11を参照して、人力駆動車用のコンポーネント40、動力伝達機構50、および、減速機70が説明される。人力駆動車は、少なくとも1つの車輪を有し、少なくとも人力駆動力によって駆動できる乗り物である。人力駆動車は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、ハンドバイク、および、リカンベントなど種々の種類の自転車を含む。人力駆動車が有する車輪の数は限定されない。人力駆動車は、例えば1輪車および2輪以上の車輪を有する乗り物も含む。人力駆動車は、人力駆動力のみによって駆動できる乗り物に限定されない。人力駆動車は、人力駆動力だけではなく、電気モータの駆動力を推進に利用するE-bikeを含む。E-bikeは、電気モータによって推進が補助される電動アシスト自転車を含む。以下、それぞれの実施形態において、人力駆動車は、自転車として説明される。
【0022】
人力駆動車10は、少なくとも1つの車輪12を含む。人力駆動車10は、例えば、人力駆動力が入力されるクランク14をさらに含む。クランク14は、例えば、クランクアーム16およびクランク軸18を含む。クランク軸18は、例えば、フレームに対して回転可能である。クランクアーム16には、例えば、ペダル20が連結される。クランクアーム16は、例えば、第1クランクアームおよび第2クランクアームを含む。ペダル20は、例えば、第1ペダルおよび第2ペダルを含む。
【0023】
第1クランクアームおよび第2クランクアームのそれぞれは、例えば、クランク軸18の軸方向の端部のそれぞれに設けられる。第1クランクアームには、例えば、第1ペダルが連結される。第2クランクアームには、例えば、第2ペダルが連結される。
【0024】
車輪12は、前輪および後輪22を含む。後輪22は、フレームに支持される。本実施形態では、クランク14は、駆動機構24によって後輪22と連結される。後輪22は、クランク軸18が回転することによって駆動される。前輪および後輪22の少なくとも1つが、駆動機構24によってクランク14に連結されてもよい。
【0025】
駆動機構24は、クランク軸18に連結される少なくとも1つの第1回転体26を含む。少なくとも1つの第1回転体26は、例えば、フロントスプロケットを含む。少なくとも1つの第1回転体26は、プーリ、または、ベベルギアを含んでいてもよい。クランク軸18は、フロントスプロケットと、ワンウェイクラッチを介して連結されてもよい。
【0026】
駆動機構24は、少なくとも1つの第2回転体28および伝達部材30をさらに含む。伝達部材30は、少なくとも1つの第1回転体26の回転力を少なくとも1つの第2回転体28に伝達するように構成される。伝達部材30は、例えば、チェーンを含む。伝達部材30は、ベルト、または、シャフトを含んでいてもよい。少なくとも1つの第2回転体28は、例えば、リアスプロケットを含む。少なくとも1つの第2回転体28は、プーリ、または、ベベルギアを含んでもよい。チェーンは、例えば、フロントスプロケットおよびリアスプロケットに巻き掛けられる。少なくとも1つの第2回転体28は、例えば、後輪22に連結される。後輪22は、例えば、少なくとも1つの第2回転体28の回転にともなって回転するように構成される。
【0027】
人力駆動車10は、コンポーネント40を含む。本実施形態のコンポーネント40は、人力駆動車10に推進力を付与するモータ42を含む。モータ42は電気モータを含む。本実施形態のコンポーネント40は、ドライブユニット40Aである。コンポーネント40は、ハウジング44を含む。本実施形態のドライブユニット40Aは、例えば、クランク軸18に設けられる。ドライブユニット40Aは、車輪12に設けられるハブモータであってもよい。
【0028】
コンポーネント40は、例えば、出力部46を含む。出力部46には、人力駆動力およびモータ42の駆動力が伝達される。出力部46は、例えば、クランク軸18と第1回転体26とを接続する。出力部46は、クランク軸18と一体に設けられてもよく、第1回転体26と一体に設けられてもよい。クランク軸18と、出力部46との間には、例えば、ワンウェイクラッチが設けられる。
【0029】
人力駆動車用のコンポーネント40は、動力伝達機構50を備える。減速機70には、モータ42の回転トルクが伝達される。減速機70は、例えば、モータ42の回転トルクを出力部46に出力する。動力伝達機構50は、減速機70と、動力伝達部52と、を備える。減速機70および動力伝達機構50は、例えば、ハウジング44に設けられる。
【0030】
減速機70は、第1中心軸心C1を有する第1部材72と、第2中心軸心C2を有する第2部材74と、を備える。第1部材72は、外歯車76を有する。外歯車76は、複数の外歯78を含む。第2部材74は、内歯車80を有する。内歯車80は、複数の外歯78よりも歯数の多い複数の内歯82を含む。外歯車76の少なくとも一部は、内歯車80の内部に配置される。外歯車76および内歯車80は、複数の外歯78の一部のみが、複数の内歯82の一部と噛み合うように構成される。
【0031】
第1中心軸心C1は、第2中心軸心C2に対して傾く。第1部材72および第2部材74の一方は、第1部材72および第2部材74の他方に対して歳差運動するように構成される。第1部材72および第2部材74の一方は、例えば、自転不能に構成される。本実施形態では、第2部材74が自転不能であり、第2部材74が第1部材72に対して歳差運動し、かつ、第1部材72が自転する。
【0032】
第1部材72は、第1中心軸心C1に平行な第1方向X1から見て複数の外歯78が第1真円T1上に形成される。第2部材74は、第2中心軸心C2に平行な第2方向から見て複数の内歯82が第2真円T2上に形成される。第1真円T1の直径L1は、第2真円T2の直径L2よりも大きい。例えば、第1真円T1は、外歯車76の歯先円である、第2真円T2は、内歯車80の歯底円である。直径L1と直径L2との差は、例えば、複数の外歯78と、複数の内歯82との歯数差に応じて決定される。直径L1と直径L2との差は、例えば、複数の外歯78と、複数の内歯82との歯数差が大きくなるほど大きくなる。
【0033】
内歯車80は、平歯車である。内歯車80は、例えば、剛性の高い材料によって形成される。内歯車80は、例えば、可撓性を有しない。内歯車80は、例えば、金属材料および樹脂材料の少なくとも1つを含む。
【0034】
外歯車76は、例えば、剛性の高い材料によって形成される。外歯車76は、例えば、可撓性を有しない。外歯車76は、例えば、金属材料および樹脂材料の少なくとも1つを含む。外歯車76は、例えば、第1噛合領域R1、および、第1中心軸心C1まわりにおいて第1噛合領域R1から離れる第2噛合領域R2を有する。第1中心軸心C1が第2中心軸心C2に対して傾いた状態において、第1噛合領域R1および第2噛合領域R2は、例えば、内歯車80に噛合うように構成される。第1噛合領域R1および第2噛合領域R2は、第1部材72および第2部材74の一方の歳差運動によって変化する。第1中心軸心C1に関する第1噛合領域R1の中心から第2噛合領域R2の中心までのなす角は、180度以下である。第1中心軸心C1に関する第1噛合領域R1の中心から第2噛合領域R2の中心までのなす角は、例えば、複数の外歯78と、複数の内歯82との歯数差が大きくなるほど小さくなる。
【0035】
複数の外歯78のうちの複数の内歯82と噛み合わない部分の少なくとも一部は、例えば、第1方向X1において内歯車80が形成される領域外に位置する。複数の外歯78のうちの複数の内歯82と噛み合わない部分の一部は、例えば、第1方向X1において内歯車80が形成される領域外のうちの一方側に位置する。複数の外歯78のうちの複数の内歯82と噛み合わない部分の他の一部は、例えば、第1方向X1において内歯車80が形成される領域外のうちの他方側に位置する。複数の内歯82の内歯厚は、例えば、複数の外歯78の外歯厚よりも大きい。
【0036】
複数の外歯78のそれぞれは、第1外歯部78A、および、第2外歯部78Bを含む。第2外歯部78Bは、第1中心軸心C1に平行な第1方向X1において第1外歯部78Aと異なる位置に設けられ、かつ、第1外歯部78Aと一体に回転するように構成される。
【0037】
外歯車76は、例えば、第1外歯部78Aと第2外歯部78Bとの境界V1を含む部分が最大外径となるように構成される。第1外歯部78Aは、第1方向X1に対して傾斜する。外歯車76は、例えば、境界V1から第1方向X1の一方に向かうにつれて、外径が小さくなる。外歯車76は、例えば、境界V1から第1方向X1の他方に向かうにつれて、外径が小さくなる。
【0038】
第2外歯部78Bは、第1中心軸心C1と直交する平面であって、かつ、第1外歯部78Aと第2外歯部78Bとの間を通過する平面に対して、第1外歯部78Aと対称に形成される。外歯車76は、第1方向X1と直交し、かつ、第1外歯部78Aと第2外歯部78Bとの間を通過する平面に対して、例えば、対称に形成される。第1外歯部78Aと第2外歯部78Bとの間を通過する平面は、例えば、境界V1と実質的に等しい。
【0039】
複数の内歯82のそれぞれは、第1方向X1における第1端部82Aおよび第2端部82Bを含む。外歯車76は、歳差運動にともなって、複数の外歯78のそれぞれの第1外歯部78Aが第1端部82A側から複数の内歯82に噛み合い、かつ、複数の外歯78のそれぞれの第2外歯部78Bが第2端部82B側から複数の内歯82に噛み合うように構成される。
【0040】
減速機70の減速比は、複数の外歯78の歯数A1と複数の内歯82の歯数A2との差によって決定される。減速比Xは、例えば、(式1)によって表される。
X=A2-A1/A1…(式1)
【0041】
<実施例1>
表1は、本実施形態にかかる減速機70の実施例における諸元を示す。実施例1の減速機70によれば、1/70の減速比が得られる。
【0042】
【0043】
動力伝達部52は、例えば、モータ42と、出力部46との間に設けられる。動力伝達部52は、例えば、減速機70のうちの入力回転体および減速機70のうちの出力回転体の少なくとも1つの回転軸心を予め定める方向に変更するための機構である。動力伝達部52は、例えば、動力伝達部52のうちの回転トルクを出力する出力回転体の回転中心軸心が、動力伝達部52のうちの回転トルクが入力される入力回転体の回転中心軸心と一致するように、動力を伝達する。
【0044】
動力伝達部52は、例えば、第1連結部54、および、第2連結部56を含む。第1連結部54は、例えば、第1部材72および第2部材74の一方と一体回転するように構成される。第2連結部56は、例えば、第1部材72および第2部材74の一方と相対回転可能に構成される。本実施形態の第1連結部54は、動力伝達部52のうちの回転トルクを出力する出力回転体である。本実施形態の第2連結部56は、動力伝達部52のうちの回転トルクが入力される入力回転体である。
【0045】
本実施形態の第1連結部54は、第1部材72と一体回転可能に構成される。本実施形態の第2連結部56は、第1部材72および第2部材74と相対回転可能に構成される。
【0046】
第2連結部56には、例えば、第2部材74が第1方向X1に対して傾斜可能となるように第2部材74に連結される。第2連結部56は、例えば、筒状に形成される。第2連結部56は、例えば、モータ42と接続される。第2連結部56は、第2部材74を回転可能に支持する。第2連結部56の中心軸心は、例えば、モータ42の中心軸心と異なり、かつ、平行である。第2連結部56の中心軸心は、モータ42の中心軸心と実質的に等しくてもよい。第2連結部56は、例えば、実質的に円筒形状を有する。
【0047】
第2部材74は、例えば、第2連結部56の第1中心軸心C1に沿う方向の一方の端部56Aに取り付けられる。端部56Aは、例えば、第1中心軸心C1に対して傾斜する。第2部材74が第2連結部56の端部56Aに取り付けられることによって、第2部材74は、第1中心軸心C1に対して傾斜する。
【0048】
動力伝達部52は、例えば、カップ部58を含む。カップ部58は、例えば、ハウジング44に対して回転不能にハウジング44に支持される。カップ部58は、例えば、実質的に円筒形状を有する。カップ部58は、例えば、第2部材74の第2中心軸心C2まわりの外周部の少なくとも一部を覆う。カップ部58は、例えば、第1カップ部58Aおよび第2カップ部58Bを含む。第2カップ部58Bは、第1中心軸心C1に関して第1カップ部58Aの内側に配置される。第2カップ部58Bの第1中心軸心C1まわりの内面には、湾曲面58Cおよび複数の溝58Dが設けられる。湾曲面58Cは、実質的に球面の一部である。複数の溝58Dは、第1中心軸心C1に沿って延びる。複数の溝58Dは、例えば、第1中心軸心C1まわりに等間隔に配置される。
【0049】
第2部材74は、第2中心軸心C2まわりの外面74Aを含む。外面74Aは、湾曲面74B、および、複数の溝74Cを含む。複数の溝74Cは、第2中心軸心C2に沿って延びる。複数の溝74Cは、例えば、第2中心軸心C2まわりに等間隔に配置される。湾曲面74Bは、湾曲面58Cに対応する形状を有する。湾曲面74Bは、実質的に球面の一部である。
【0050】
動力伝達部52は、例えば、複数の転動体60A、および、保持器60Bを含む。保持器60Bは、複数の転動体60Aを一体的に支持する。複数の転動体60Aのそれぞれは、複数の溝58Dの1つと、複数の溝74Cの1つとに配置される。転動体60Aによって、第2部材74は、カップ部58に対して自転不能に構成される。各転動体60Aは、球体をそれぞれ含む。
【0051】
動力伝達部52は、例えば、第1軸受62Aを含む。第1軸受62Aは、例えば、カップ部58の内面と、第2連結部56の内面との間に配置される。第1軸受62Aは、例えば、カップ部58に対して第1中心軸心C1まわりに回転可能に第2連結部56を支持する。第1軸受62Aは、例えば、ラジアルベアリングによって構成される。第1軸受62Aの外輪は、カップ部58に連結される。第3軸受62Cの内輪は、第2連結部56に連結される。
【0052】
動力伝達部52は、例えば、第2軸受62Bを含む。第2軸受62Bは、例えば、第1連結部54の第1中心軸心C1まわりの外面と、第2連結部56の第1中心軸心C1まわりの内面との間に配置される。第2軸受62Bは、第1連結部54に対して第1中心軸心C1まわりに回転可能に第2連結部56を支持する。第2軸受62Bは、例えば、ラジアルベアリングによって構成される。第2軸受62Bの外輪は、第2連結部56に連結される。第2軸受62Bの内輪は、第1連結部54に連結される。第1連結部54は、例えば、実質的に円筒形状を有する。第1連結部54は、実質的に円柱形状を有していてもよい。
【0053】
動力伝達部52は、例えば、第3軸受62Cを含む。第3軸受62Cは、例えば、第2部材74の第2中心軸心C2まわりの内面と、第2連結部56の第1中心軸心C1まわりの外面との間に配置される。第3軸受62Cは、第2連結部56に対して第2中心軸心C2まわりに回転可能に第2部材74を支持する。第3軸受62Cは、例えば、ラジアルベアリングによって構成される。第3軸受62Cの外輪は、第2部材74に連結される。第3軸受62Cの内輪は、第2連結部56に連結される。第2部材74は、例えば、実質的に円柱形状を有する。
【0054】
モータ42の回転トルクは、第2連結部56を自転させる。第2連結部56の自転によって、第2連結部56は、第1中心軸心C1まわりにおいて回転する。転動体60Aによって、第2部材74は、カップ部58に対して自転不能に構成されるため、第2連結部56の自転によって、第2部材74は自転せずに歳差運動する。
【0055】
第2部材74の歳差運動によって、第1部材72は、第2連結部56の回転速度よりも遅く自転する。第2連結部56の回転速度に対する第1部材72の回転速度の比率は、減速機70の減速比と対応する。第1部材72の回転トルクは、例えば、出力部46に伝達される。
【0056】
<第2実施形態>
図12から
図15を参照して、第2実施形態の動力伝達機構50について説明する。第2実施形態の動力伝達機構50は、動力伝達部52に代えて、動力伝達部92を備える点以外は第1実施形態の動力伝達機構50と同様であるので、第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0057】
本実施形態では、第2部材74が自転不能であり、第2部材74が第1部材72に対して歳差運動し、かつ、第1部材72が自転する。本実施形態では、モータ42の駆動トルクが第2部材74を公転させ、かつ、第1部材72の自転が出力部46に出力される。
【0058】
動力伝達部92は、第1連結部94、および、第2連結部96を含む。第1連結部94は、第1部材72および第2部材74の一方と一体回転するように構成される。第2連結部96は、第1部材72および第2部材74の一方と相対回転可能に構成される。
【0059】
本実施形態の第1連結部94は、第1部材72と一体回転可能に構成される。本実施形態の第2連結部96は、第1部材72と相対回転可能に構成される。
【0060】
第1部材72は、例えば、第1方向X1に延びる第1孔84を含む。第1連結部94は、第1部材72が第1方向X1に対して傾斜可能となるように第1部材72に連結される。第1連結部94の少なくとも一部は、第1孔84に配置される。
【0061】
第2連結部96は、例えば、筒状に形成される。第2連結部96は、例えば、モータ42と接続される。第2連結部96は、第1部材72を回転可能に支持する。第2連結部96の中心軸心は、例えば、モータ42の中心軸心と異なり、かつ、平行である。第2連結部96の中心軸心は、モータ42の中心軸心と実質的に等しくてもよい。
【0062】
第1部材72は、例えば、第2連結部96の端部96Aに取り付けられる。端部96Aは、例えば、第2中心軸心C2に対して傾斜する。第1部材72が第2連結部96の端部96Aに取り付けられることによって、第1部材72は、第2中心軸心C2に対して傾斜する。
【0063】
動力伝達部92は、例えば、カップ部98を含む。カップ部98は、例えば、ハウジング44に対して回転不能にハウジング44に支持される。カップ部98には、例えば、第2部材74が設けられる。カップ部98は、例えば、第2部材74と一体に形成される。カップ部98は、例えば、第2連結部96の端部96Aを覆う。
【0064】
第1連結部94の外面には、湾曲面94Aおよび複数の溝94Bが設けられる。複数の溝94Bは、第1中心軸心C1に沿って延びる。
【0065】
第1孔84の内面84Aは、例えば、湾曲面84B、および、複数の溝84Cを含む。複数の溝84Cは、第2中心軸心C2に沿って延びる。湾曲面84Bは、湾曲面94Aに対応する形状を有する。
【0066】
動力伝達部92は、例えば、複数の転動体98A、および、保持器98Bを含む。保持器98Bは、複数の転動体98Aを一体的に支持する。複数の転動体98Aのそれぞれは、複数の溝94Bの1つと、複数の溝84Cの1つとに配置される。転動体98Aによって、第1部材72は、第1連結部94と一体に回転し、かつ、第1部材72が第1連結部94に対して傾斜可能に構成される。
【0067】
動力伝達部92は、例えば、第1軸受92Aを含む。第1軸受92Aは、例えば、カップ部98の内面と、第2連結部96の内面との間に配置される。第1軸受92Aは、例えば、カップ部98に対して回転可能に第2連結部96を支持する。
【0068】
動力伝達部92は、例えば、第2軸受92Bを含む。第2軸受92Bは、例えば、第1連結部94の外面と、第2連結部96の内面との間に配置される。第2軸受92Bは、第1連結部94に対して回転可能に第2連結部96を支持する。
【0069】
動力伝達部92は、例えば、第3軸受92Cを含む。第3軸受92Cは、例えば、第1部材72の外面と、第2連結部96の内面との間に配置される。第3軸受92Cは、第2連結部96に対して回転可能に第1部材72を支持する。
【0070】
モータ42の回転トルクは、第2連結部96を自転させる。第2連結部96の自転によって、端部96Aのうちの最も突出する部分が、第1中心軸心C1まわりにおいて回転する。端部96Aのうちの最も突出する部分が、第1中心軸心C1まわりにおいて回転することによって、複数の外歯78のうちの第1噛合領域R1および第2噛合領域R2と対応する外歯78が変化するように、第1部材72が歳差運動する。
【0071】
第1部材72の歳差運動によって、第1部材72は、第2連結部96の回転速度よりも遅く自転する。第2連結部96の回転速度に対する第1部材72の回転速度の比率は、減速機70の減速比と対応する。第1部材72の自転は、転動体98Aによって、第1連結部94を回転させる。第1連結部94の回転トルクは、例えば、出力部46に伝達される。
【0072】
<変更例>
各実施形態に関する説明は、減速機、動力伝達機構、および、人力駆動車用のコンポーネントが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に従う減速機、動力伝達機構、および、人力駆動車用のコンポーネントは、例えば、以下に示される実施形態の変更例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変更例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変更例において、各実施形態と共通する部分については、実施形態と同一の符号を付してその説明が省略される。
【0073】
・コンポーネント40は、減速機70を備えていれば、ドライブユニット40A以外のコンポーネント40であってもよい。コンポーネント40は、例えば、内装変速機および外装変速機の少なくとも1つを含む。
【0074】
・減速機70は、人力駆動車用のコンポーネント40以外に適用されてもよい。
【0075】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【0076】
本明細書において使用される「第1、第2、および、第3」などの序数については、単に同一の名称を有する複数の部材を区別するために用いられ、特別な意味を持たない。
【符号の説明】
【0077】
10…人力駆動車、40…コンポーネント、42…モータ、50…動力伝達機構、52,92…動力伝達部、54,94…第1連結部、56,96…第2連結部、70…減速機、72…第1部材、74…第2部材、76…外歯車、78…外歯、78A…第1外歯部、78B…第2外歯部、80…内歯車、82…内歯、82A…第1端部、82B…第2端部、84…第1孔。