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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108113
(43)【公開日】2024-08-09
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240802BHJP
   H05B 33/14 20060101ALI20240802BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20240802BHJP
   H10K 59/80 20230101ALI20240802BHJP
   H10K 59/38 20230101ALI20240802BHJP
   H10K 59/35 20230101ALI20240802BHJP
   H10K 59/124 20230101ALI20240802BHJP
   H10K 59/126 20230101ALI20240802BHJP
   H10K 71/00 20230101ALI20240802BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 365
H05B33/14 Z
H10K59/131
H10K59/80
H10K59/38
H10K59/35 553
H10K59/124
H10K59/126
H10K71/00 861
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023197071
(22)【出願日】2023-11-21
(31)【優先権主張番号】10-2023-0012150
(32)【優先日】2023-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】李 寧 熙
(72)【発明者】
【氏名】朴 善 益
(72)【発明者】
【氏名】任 庭 範
(72)【発明者】
【氏名】朴 炯 斌
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107AA06
3K107BB01
3K107DD39
3K107DD90
3K107EE04
3K107EE07
3K107EE22
3K107EE27
3K107GG57
5C094AA38
5C094AA42
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA24
5C094DA13
5C094EA04
5C094EA05
5C094EA07
5C094ED03
5C094ED15
5C094FA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】リペアパターンによる開口部の面積の減少を防止することができる表示パネル及び表示装置に関する。
【解決手段】本開示の実施形態は、表示パネル及び表示装置に関し、より詳細には、第1~第4のサブピクセルのそれぞれは、基板上に配置された第1~第3のアクティブパターンを含み、第1のアクティブパターンは、第4の信号ラインと電気的に接続され、第2のアクティブパターンは、第2の信号ライン又は第3の信号ラインと電気的に接続され、第3のアクティブパターンは、第1の信号ラインと電気的に接続され、第1~第3のアクティブパターンのうち少なくとも1つは、カット領域を含み、第1及び第2のサブピクセルに配置された第1及び第2のアクティブパターンのカット領域は、前記発光領域と重なることにより、開口率を向上させることができる表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光領域と、前記発光領域を囲む非発光領域とを含む第1~第4のサブピクセルを含む基板と、
前記基板上に配置され、互いに離隔された第1の信号ライン、第2の信号ライン、第3の信号ライン及び第4の信号ラインとを含み、
前記第1~第4のサブピクセルのそれぞれは、前記基板上に配置された第1~第3のアクティブパターンを含み、
前記第1のアクティブパターンは、前記第4の信号ラインと電気的に接続され、前記第2のアクティブパターンは、前記第2の信号ライン又は前記第3の信号ラインと電気的に接続され、前記第3のアクティブパターンは、前記第1の信号ラインと電気的に接続され、
前記第1~第3のアクティブパターンのうち少なくとも1つは、カット領域を含み、
前記第1及び第2のサブピクセルに配置された前記第1及び第2のアクティブパターンの前記カット領域は、前記発光領域と重畳され、
前記第3及び第4のサブピクセルに配置された前記第1~第3のアクティブパターンの前記カット領域のうち少なくとも1つは、前記非発光領域に配置された表示パネル。
【請求項2】
前記第1及び第2のサブピクセルのそれぞれに含まれる前記発光領域は、カラーフィルタと重畳され、
前記第3のサブピクセルの各々に含まれる前記発光領域は、カラーフィルタと未重畳された、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記第1のサブピクセルは、第1の発光領域を含み、前記第2のサブピクセルは、第2の発光領域を含み、前記第3のサブピクセルは、第3の発光領域を含み、第4のサブピクセルは、第4の発光領域を含み、
前記第1の発光領域及び前記第2の発光領域は、n行に配置され、
前記第3の発光領域及び前記第4の発光領域は、n+1行に配置された、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1のサブピクセルに配置された前記第2のアクティブパターンの前記カット領域が設けられた部分において、
前記第2のアクティブパターン上には、第1のカラーフィルタが配置され、
前記第1のカラーフィルタ上には、オーバーコート層が配置され、
前記オーバーコート層上には、第1のアノード電極、発光層及びカソード電極が順に配置された、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記第1のサブピクセルに配置された前記第2のアクティブパターンの前記カット領域は、前記第1のサブピクセルに含まれる第1の発光領域に重畳された、請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記第4のサブピクセルに含まれる前記第1のアクティブパターンの前記カット領域が設けられた部分において、
前記第1のアクティブパターン上には、第2のカラーフィルタが配置され、
前記第2のカラーフィルタ上には、オーバーコート層が配置され、
前記オーバーコート層上には、第2のアノード電極、発光層及びカソード電極が順に配置された、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記第1のサブピクセルに含まれる前記第1のアクティブパターンの前記カット領域は、前記第2のサブピクセルに含まれる第2の発光領域に重畳された、請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記第2のサブピクセルに配置された前記第1及び第2のアクティブパターンの前記カット領域が設けられた部分において、
前記第1及び第2のアクティブパターン上には、第2のカラーフィルタが配置され、
前記第2のカラーフィルタ上には、オーバーコート層が配置され、
前記オーバーコート層上には、第2のアノード電極、発光層及びカソード電極が順に配置された、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記第2のサブピクセルに配置された前記第1及び第2のアクティブパターンの前記カット領域は、前記第2のサブピクセルに含まれる第2の発光領域と重なっている、請求項8に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記第1のサブピクセルに含まれる前記第1のアクティブパターンの前記カット領域が設けられた部分において、
前記第1のアクティブパターン上には、第1のカラーフィルタが配置され、
前記第2のカラーフィルタ上には、オーバーコート層が配置され、
前記オーバーコート層上には、ブラック(black)バンクが配置され、
前記ブラックバンク上に、発光層及びカソード電極が順に配置された、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記第1のサブピクセルに含まれる前記第1のアクティブパターンの前記カット領域は、前記第1のサブピクセルに含まれる前記非発光領域と重畳された、請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記第3のサブピクセルに配置された前記第1及び第2のアクティブパターンの前記カット領域が設けられた部分において、
前記第1及び第2のアクティブパターン上には、オーバーコート層が配置され、
前記オーバーコート層上には、ブラックバンクが配置され、
前記ブラックバンク上に、発光層及びカソード電極が順に配置された、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記第3のサブピクセルに配置された前記第1及び第2のアクティブパターンの前記カット領域は、前記第3のサブピクセルに含まれる前記非発光領域と重畳された、請求項12に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記第4のサブピクセルに含まれる前記第1及び第2のアクティブパターンの前記カット領域が設けられた部分において、
前記第1及び第2のアクティブパターン上には、オーバーコート層が配置され、
前記オーバーコート層上には、ブラックバンクが配置され、
前記ブラックバンク上に、発光層及びカソード電極が順に配置された、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記第4のサブピクセルに配置された前記第1のアクティブパターンの前記カット領域は、前記第3のサブピクセルに含まれる前記非発光領域と重なり、
前記第4のサブピクセルに配置された前記第2のアクティブパターンの前記カット領域は、前記第4のサブピクセルに含まれる前記非発光領域と重なっている、請求項14に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記第3のサブピクセルに配置された前記第1及び第2のアクティブパターンの前記カット領域が設けられた部分において、
前記第1及び第2のアクティブパターン上には、オーバーコート層が配置され、
前記オーバーコート層上には、第3のアノード電極、発光層及びカソード電極が順に配置された、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記第3のサブピクセルに配置された前記第1及び第2のアクティブパターンの前記カット領域は、前記第3のサブピクセルに含まれる第3の発光領域と重畳された、請求項16に記載の表示パネル。
【請求項18】
前記第4のサブピクセルに含まれる前記第1のアクティブパターンの前記カット領域が設けられた部分において、
前記第1のアクティブパターン上には、オーバーコート層が配置され、
前記オーバーコート層上には、第3のアノード電極、発光層及びカソード電極が順に配置された、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項19】
前記第4のサブピクセルに含まれる前記第1のアクティブパターンの前記カット領域は、前記第3のサブピクセルに含まれる第3の発光領域と重畳された、請求項18に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記第4のサブピクセルに配置された前記第2のアクティブパターンの前記カット領域が設けられた部分において、
前記第2のアクティブパターン上には、オーバーコート層が配置され、
前記オーバーコート層上には、第4のアノード電極、発光層及びカソード電極が順に配置された、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項21】
前記第4のサブピクセルに配置された前記第2のアクティブパターンの前記カット領域は、前記第4のサブピクセルに含まれる第4の発光領域と重畳された、請求項20に記載の表示パネル。
【請求項22】
前記第1~第4のサブピクセルのそれぞれに配置された前記第3のアクティブパターンの前記カット領域は、前記非発光領域に配置された、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項23】
前記第1~第3のアクティブパターンのそれぞれは、第1のパターンと、前記第1のパターン上に配置された第2のパターンとを含み、
前記第1のパターンは、酸化物半導体物質を含み、
前記第2のパターンは、透明導電性酸化物を含む、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項24】
前記第1の信号ラインは、駆動電圧ラインであり、
前記第2及び第3の信号ラインは、データラインであり、
前記第4の信号ラインは、基準電圧ラインである、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項25】
前記第1~第3のアクティブパターンのリペア時に、前記カット領域にレーザが照射される、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項26】
発光領域と、前記発光領域を囲む非発光領域とを含む第1~第4のサブピクセルを含む表示パネルを含み、
前記表示パネルの基板上に配置され、互いに離隔された第1の信号ライン、第2の信号ライン、第3の信号ライン及び第4の信号ラインを含み、
前記第1~第4のサブピクセルのそれぞれは、前記基板上に配置された第1~第3のアクティブパターンを含み、
前記第1のアクティブパターンは、前記第4の信号ラインと電気的に接続され、前記第2のアクティブパターンは、前記第2の信号ライン又は前記第3の信号ラインと電気的に接続され、前記第3のアクティブパターンは、前記第1の信号ラインと電気的に接続され、
前記第1~第3のアクティブパターンのうち少なくとも1つは、カット領域を含み、
前記第1及び第2のサブピクセルに配置された前記第1及び第2のアクティブパターンの前記カット領域は、前記発光領域と重なり、
前記第3及び第4のサブピクセルに配置された前記第1~第3のアクティブパターンの前記カット領域のうち少なくとも1つは、前記非発光領域に配置された表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)、複数の導電層、及び発光素子などを含む。
【0003】
このような表示装置を製造する工程における異物等により、一部の発光領域の輝点又は暗点不良が発生することがある。一部の表示装置は、不良を防止するために、不良が発生した発光領域と、それを駆動する回路領域の接続を切断するなどのリペア工程を行っている。ところが、これにより、表示装置の開口部が減少し、また、リペア工程の成功率(歩留まり率)が低下するなどの問題が生じ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施形態は、配線として機能する透明なアクティブパターンを、リペアパターンとして使用することによって、リペアパターンによる開口部の面積の減少を防止または低減することができる表示パネル及び表示装置に関する。
【0005】
本開示の実施形態は、アクティブパターン上にカラーフィルタ、ブラックバンク及びオーバーコート層のうち少なくとも1つを配置することにより、リペア工程の時に照射されるレーザによって、カソード電極及びアノード電極の損傷を防ぐ表示パネル及び表示装置に関する。
【0006】
本開示の実施形態は、透明なアクティブパターンをリペアパターンとして用いて、リペア工程を実行することで、レーザがカソード電極まで到達できないため、カソード電極の損傷を防止することにより、カソード電極上に配置された封止層から浸透する元素などの外部からの異物による不良を防止することができる表示パネル及び表示装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態は、発光領域と、発光領域を囲む非発光領域とを含む第1~第4のサブピクセルを含む基板、及び、基板上に配置され、互いに離隔された第1の信号ライン、第2の信号ライン、第3の信号ライン及び第4の信号ラインを含み、第1~第4のサブピクセルはそれぞれ、基板上に配置された第1~第3のアクティブパターンを含み、第1のアクティブパターンは、第4の信号ラインと電気的に接続され、第2のアクティブパターンは、第2の信号ライン又は第3の信号ラインと電気的に接続され、第3のアクティブパターンは、第1の信号ラインと電気的に接続され、第1~第3のアクティブパターンのうち少なくとも1つは、カット領域を含み、第1及び第2のサブピクセルに配置された第1及び第2のアクティブパターンのカット領域は、前記発光領域と重畳され、第3及び第4のサブピクセルに配置された第1~第3のアクティブパターンのカット領域のうち少なくとも1つは、非発光領域に配置された表示パネルを提供することができる。
【0008】
本開示の実施形態は、発光領域と、発光領域を囲む非発光領域とを含む第1~第4のサブピクセルを含む表示パネルを含み、表示パネルの基板上に配置され、互いに離隔された第1の信号ライン、第2の信号ライン、第3の信号ライン及び第4の信号ラインを含み、第1~第4のサブピクセルはそれぞれ、基板上に配置された第1~第3のアクティブパターンを含み、第1のアクティブパターンは、第4の信号ラインと電気的に接続され、第2のアクティブパターンは、第2の信号ライン又は第3の信号ラインと電気的に接続され、第3のアクティブパターンは、第1の信号ラインと電気的に接続され、第1~第3のアクティブパターンのうち少なくとも1つは、カット領域を含み、第1及び第2のサブピクセルに配置された第1及び第2のアクティブパターンのカット領域は、前記発光領域と重畳され、第3及び第4のサブピクセルに配置された第1~第3のアクティブパターンのカット領域のうち少なくとも1つは、非発光領域に配置された表示装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の実施形態によれば、配線として機能する透明なアクティブパターンを、リペアパターンとして用いることで、リペアパターンによって開口部の面積が減少するのを防ぐことができる表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0010】
本開示の実施形態によれば、アクティブパターン上に、カラーフィルタ、ブラックバンク及びオーバーコート層のうち少なくとも1つを配置することにより、リペア工程時に照射されるレーザによってカソード電極及びアノード電極が損傷されない表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0011】
本開示の実施形態によれば、透明なアクティブパターンをリペアパターンとして用いて、リペア工程を進めることで、レーザがカソード電極までに到達できないので、カソード電極の損傷を防止することにより、カソード電極上に配置された封止層から浸透する外部の元素による不良を防止することができる表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の実施形態による表示装置のシステム構成図である。
図2】本開示の実施形態による表示装置のサブピクセルの等価回路である。
図3】本開示の実施形態による表示パネルの表示領域の一部を示す平面図である。
図4図3のA-Bに沿って切断した断面図である。
図5】第1のサブピクセル又は第2のサブピクセルをリペアする工程で、アクティブパターンにレーザーを照射した形態を概略的に示す図である。
図6】赤色カラーフィルタ、緑色カラーフィルタ及び青色カラーフィルタのそれぞれの波長別透過率を示すグラフである。
図7図3の第1のサブピクセルをリペアする工程において、第1のアクティブパターンの第5のカット領域に、レーザが照射されることを簡略に示す図である。
図8】透明バンク及びブラックバンクのそれぞれの波長別透過率を示すグラフである。
図9図3の第3のサブピクセルをリペアする工程において、第7のアクティブパターンの第3のカット領域に、レーザが照射されることを簡略に示す図である。
図10】本開示の実施形態による表示パネルに含まれる第1~第4のサブピクセルの構造を示す図である。
図11】第1のサブピクセルをリペアする工程において、第3のアクティブパターンの第1のカット領域に、レーザが照射されることを簡単に示す図である。
図12図10の第3のサブピクセルをリペアする工程において、第7のアクティブパターンの第3のカット領域に、レーザが照射されることを簡略に示す図である。
図13】比較例による表示パネルの開口率及び実施例による表示パネルの開口率を比較した表である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の一部の実施形態を、例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付け加えるにおいて、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されていても、可能な限り同一の符号を付することがある。なお、本開示を説明するに当たって、関連する公知の構成又は機能の具体的な説明が、本開示の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及した「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数として表現した場合に、特に明示的な記載事項のない限り、複数を含む場合を含むことができる。
【0014】
また、本開示の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を、他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって当該構成要素の本質、順番、順序又は数などが限定されない。
【0015】
構成要素の位置関係についての説明において、2つ以上の構成要素が、「連結」、「結合」又は「接続」されると記載されている場合、2つ以上の構成要素が、直接「連結」、「結合」又は「接続」され得るが、2つ以上の構成要素と他の構成要素とが、さらに「介在」され、「連結」、「結合」又は「接続」されることも可能であることを理解されたい。ここで、他の構成要素は、互いに「連結」、「結合」又は「接続」される2つ以上の構成要素のうち1つ以上に含まれてもよい。
【0016】
構成要素や、動作方法や作製方法などに関する時間的流れの関係の説明において、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで、時間的先後関係又は流れ的前後関係が説明される場合、「直ちに」又は「直接」が使用されていない限り、連続的でない場合も含み得る。
【0017】
一方、構成要素に関する数値又はその対応情報(例えば、レベルなど)が言及されている場合、別途の明示的な記載がなくても、数値又はその対応情報は、各種要因(例えば、工程上の要因、内部又は外部の衝撃、ノイズなど)によって発生できる誤差の範囲を含むと解釈され得る。
【0018】
以下、添付の図面を参照して、本開示の様々な実施形態を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本開示の実施形態による表示装置のシステム構成図である。図1を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100のディスプレイ駆動システムは、表示パネル110及び表示パネル110を駆動するためのディスプレイ駆動回路を含むことができる。
【0020】
表示パネル110は、映像が表示される表示領域DAと、映像が表示されない非表示領域NDAとを含むことができる。表示パネル110は、映像表示のために、基板SUB上に配置された複数のサブピクセルSPを含むことができる。例えば、複数のサブピクセルSPは、表示領域DAに配置することができる。場合によっては、非表示領域NDAに少なくとも1つのサブピクセルSPを配置することができる。非表示領域NDAに配置される少なくとも1つのサブピクセルSPは、ダミーサブピクセルとも呼ばれる。
【0021】
表示パネル110は、複数のサブピクセルSPを駆動するために、基板SUB上に配置される複数の信号配線を含むことができる。例えば、複数の信号配線は、データラインDL、ゲートラインGL、駆動電圧ラインなどを含むことができる。例えば、複数の信号線は、複数の副画素SPに接続されるデータ線DL、ゲート線GL、駆動電圧線などを含むことができる。信号線は、複数の副画素SPにゲート信号、データ信号、電源信号等の信号を供給するように構成されている。
【0022】
複数のデータラインDL及び複数のゲートラインGLは、互いに交差することができる。複数のデータラインDLのそれぞれは、第1の方向に延びながら配置されてもよい。複数のゲートラインGLのそれぞれは、第1の方向と交差する方向に延びながら配置されてもよい。ここで、第1の方向は、列(Column)方向であり、第1の方向と交差する方向は、行(Row)方向であり得る。
【0023】
ディスプレイ駆動回路は、データ駆動回路120と、ゲート駆動回路130と、データ駆動回路120及びゲート駆動回路130を制御するためのコントローラ140とをさらに含み得る。データ駆動回路120は、複数のデータラインDLに、映像信号に対応するデータ信号(データ電圧ともいう)を出力することができる。ゲート駆動回路130は、ゲート信号を生成して、複数のゲートラインGLにゲート信号を出力することができる。コントローラ140は、外部ホスト150から入力される入力映像データを、データ駆動回路120で使用されるデータ信号形式に合わせて切り替え、切り替えられた映像データを、データ駆動回路120に供給することができる。
【0024】
データ駆動回路120は、1つ以上のソースドライバ集積回路を含むことができる。例えば、各ソースドライバ集積回路は、テープオートメチドボンディング(TAB)方式で表示パネル110に接続されるか、COG(Chip On Glass)又はCOP(Chip On Panel)方式で表示パネル110のボンディングパッドに接続されてもよく、COF(Chip On Film)方式で実現されて、表示パネル110と接続されてもよい。
【0025】
ゲート駆動回路130は、テープオートメチドボンディング(TAB)方式で表示パネル110と接続されてもよく、COG又はCOP方式で表示パネル110のボンディングパッドに接続されてもよく、COF方式に応じて表示パネル110と接続されてもよく、GIP(Gate In Panel)タイプで表示パネル110の非表示領域NDAに形成されてもよい。
【0026】
本開示の実施形態による表示装置100は、表示パネル110が自発光する自発光表示装置であってもよい。例えば、本開示の実施形態による表示装置100は、発光素子が有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)で具現された有機発光表示装置であり得る。別の例として、本開示の実施形態による表示装置100は、発光素子が無機物ベースの発光ダイオードで具現された無機発光表示装置であり得る。さらに別の例として、本開示の実施形態による表示装置100は、発光素子が自ら光を発する半導体結晶である量子ドット(Quantum Dot)で具現された量子ドット表示装置であり得る。
【0027】
図2は、本開示の実施形態による表示装置100のサブピクセルSPの等価回路である。
【0028】
図2を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100において、各サブピクセルSPは、発光素子EDと、それを駆動するためのピクセル駆動回路SPCとを含むことができ、ピクセル駆動回路SPCは、駆動トランジスタDRT、スキャントランジスタSCT、及びストレージキャパシタCstを含むことができる。
【0029】
駆動トランジスタDRTは、発光素子EDに流れる電流を制御して、発光素子EDを駆動することができる。スキャントランジスタSCTは、データ電圧Vdataを、駆動トランジスタDRTのゲートノードである第1のノードN1に伝達することができる。ストレージキャパシタCstは、一定の期間の間、電圧を維持するための構成であり得る。
【0030】
発光素子EDは、アノード電極AE及びカソード電極CEと、アノード電極AE及びカソード電極CEとの間に位置する発光層ELとを含むことができる。アノード電極AEは、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2と電気的に接続され得る。
【0031】
カソード電極CEには、ベース電圧EVSSを印加することができる。発光素子EDは、一例として、有機発光ダイオードOLED、無機物ベースの発光ダイオードLED、量子ドット(Quantum dot)発光素子などであってもよい。
【0032】
駆動トランジスタDRTは、発光素子EDを駆動するためのトランジスタであり、第1のノードN1、第2のノードN2、第3のノードN3などを含むことができる。第1のノードN1は、ゲートノードであり、スキャントランジスタSCTのソースノード又はドレインノードと電気的に接続することができる。第2のノードN2は、ソースノード又はドレインノードであり、発光素子EDのアノード電極AEと電気的に接続することができる。第3のノードN3は、ドレインノード又はソースノードであってもよく、駆動電圧EVDDを供給する駆動電圧ラインDVLと電気的に接続することができる。以下では、説明の便宜のために、第2のノードN2は、ソースノードであり、第3のノードN3は、ドレインノードであることを例に説明することができる。
【0033】
スキャントランジスタSCTは、データラインDLと、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1との間の接続を切り替えることができる。スキャントランジスタSCTは、ゲートラインGLの一種であるスキャンラインSCLから供給されるスキャン信号SCANに応答して、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1と複数のデータラインDLのうち対応するデータラインDL間の接続を制御することができる。
【0034】
スキャントランジスタSCTのドレインノード又はソースノードは、対応するデータラインDLに電気的に接続することができる。スキャントランジスタSCTのソースノード又はドレインノードは、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1に電気的に接続されてもよい。スキャントランジスタSCTのゲートノードは、スキャンラインSCLと電気的に接続されて、スキャン信号SCANを印加され得る。スキャントランジスタSCTは、ターンオンレベル電圧のスキャン信号SCANによってターンオンされ、当該データラインDLから供給されたデータ電圧Vdataを、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1に伝達することができる。
【0035】
図2を参照すると、ストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1と第2のノードN2との間に構成することができる。
【0036】
図2を参照すると、本開示の実施形態による表示装置100において、各サブピクセルSPのピクセル駆動回路SPCは、センシングトランジスタSENTをさらに含むことができる。センシングトランジスタSENTは、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2と、基準電圧Vrefが印加された基準電圧ラインRVLとの間の接続を切り替えることができる。
【0037】
センシングトランジスタSENTは、スキャンラインSCLから供給されるスキャン信号SCANに応答して、発光素子EDのアノード電極AEに電気的に接続された駆動トランジスタDRTの第2のノードN2と、複数の基準電圧ラインRVLのうち対応する基準電圧ラインRVL間の接続を制御することができる。図2では、センシングトランジスタSENTのゲートノードと、スキャントランジスタSCTのゲートノードとは、同一のスキャンラインSCLに接続されているが、これは、説明の便宜のための例示であり、異なるスキャンラインSCLに接続することもできる。
【0038】
センシングトランジスタSENTのドレインノード又はソースノードは、基準電圧ラインRVLに電気的に接続することができる。センシングトランジスタSENTのソースノード又はドレインノードは、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2に電気的に接続され得、発光素子EDのアノード電極AEと電気的に接続され得る。センシングトランジスタSENTのゲートノードは、スキャンラインSCLと電気的に接続され、スキャン信号SCANを印加され得る。
【0039】
駆動トランジスタDRT、スキャントランジスタSCT、及びセンシングトランジスタSENTはそれぞれ、n型トランジスタでもp型トランジスタでもよい。
【0040】
図3は、本開示の実施形態による表示パネルの表示領域の一部を示す平面図である。
【0041】
図3を参照すると、本開示の実施形態による表示パネル110は、表示領域DAに配置された複数のサブピクセルSP1、SP2、SP3、SP4を含むことができる。
【0042】
各サブピクセルSP1、SP2、SP3、SP4は、発光領域EA1、EA2、EA3、EA4を含むことができる。例えば、図3に示すように、第1のサブピクセルSP1は、第1の発光領域EA1を含み、第2のサブピクセルSP2は、第2の発光領域EA2を含み、第3のサブピクセルSP3は、第3の発光領域EA3を含み、第4のサブピクセルSP4は、第4の発光領域EA4を含むことができる。
【0043】
第1の発光領域EAは、赤色発光領域であり、第2の発光領域EA2は、青色発光領域であり、第3の発光領域EA3は、白色発光領域であり、第4の発光領域EA4は、緑色発光領域であり得るが、本開示の実施形態は、これに限定されない。
【0044】
表示パネル110は、複数の発光領域EA1、EA2、EA3、EA4を囲む非発光領域を含むことができる。
【0045】
複数の発光領域EA1、EA2、EA3、EA4は、バンクBKの開口部に対応する領域であり、非発光領域は、バンクBKが配置された領域あり得る。
【0046】
非発光領域には、複数の発光領域EA1、EA2、EA3、EA4に配置された発光素子を駆動するための複数の信号ラインが配置されてもよく、また、複数のトランジスタ及び複数のストレージキャパシタを含む回路部が配置されてもよい。
【0047】
例えば、図3を参照すると、表示パネル110の非発光領域には、第1~第5の信号ラインSL1、SL2、SL3、SL4、SL5が配置され得る。
【0048】
図3を参照すると、第1~第4の信号ラインSL1、SL2、SL3、SL4は、互いに離隔して配置され、第1の方向に延びるように配置されてもよい(例:列方向または垂直方向)。
【0049】
第1の信号ラインSL1は、駆動電圧ラインであり、第2及び第3の信号ラインSL2、SL3は、データラインであり、第4の信号ラインSL4は、基準電圧ラインであり得るが、本開示の実施形態は、これに限定されない(例:行方向、横方向)。
【0050】
第5の信号ラインSL5は、第1の方向と交差する方向である第2の方向に延びるように配置されてもよい。第5の信号ラインSL5は、第1~第4の信号ラインSL1、SL2、SL3、SL4と重畳することができる。
【0051】
第5の信号ラインSL5は、スキャンラインであり得るが、本開示の実施形態は、これに限定されない。
【0052】
図3を参照すると、表示パネル110は、第1~第4の発光領域EA1、EA2、EA3、EA4のそれぞれと重畳された複数のアノード電極AE1、AE2、AE3、AE4を含むことができる。
【0053】
具体的に、第1のサブピクセルSP1の第1の発光領域EA1は、第1のアノード電極AE1の一部と重なり、第2のサブピクセルSP2の第2の発光領域EA2は、第2のアノード電極AE2の一部と重なってもよい。また、第3のサブピクセルSP3の第3の発光領域EA3は、第3のアノード電極AE3の一部と重なってもよく、第4のサブピクセルSP4の第4の発光領域EA4は、第4のアノード電極AE4の一部と重なってもよい。
【0054】
図3を参照すると、第1の発光領域EA1は、第1のカラーフィルタRCFと重畳し、第2の発光領域EA2は、第2のカラーフィルタBCFと重畳することができる。また、第3の発光領域EA3には、カラーフィルタが配置されなくてもよいが、本開示の実施形態は、これに限定されない。
【0055】
また、第1及び第2のサブピクセルSP1、SP2の各々には、第1のカラーフィルタRCF及び第2のカラーフィルタBCFが、発光領域EA1、EA2と共に、非発光領域の一部にも配置され得る。そして、第4のサブイクセルSP4においても、カラーフィルタ(例えば、緑色カラーフィルタ)を配置することができるが、第4のサブピクセルSP4の第4の発光領域EA4に対応するように配置され、第4のサブピクセルSP4の非発光領域には、配置されなくてもよい。
【0056】
さらに、図3を参照すると、本開示の実施形態による表示パネル110は、複数のアノード電極のうち少なくとも1つのアノード電極と重なるアクティブパターンを含むことができる。
【0057】
例えば、第1及び第2のアノード電極AE1、AE2のそれぞれは、信号ラインと電気的に接続された少なくとも1つのアクティブパターンと重なってもよい。
【0058】
第1及び第2のアノード電極AE1、AE2と重畳されたアクティブパターンのうち少なくとも1つのアクティブパターンの一部は、表示パネル110の発光領域EAとも重なることができる。言い換えれば、表示パネル110の表示領域DAに配置された少なくとも1つのアクティブパターンは、アノード電極と発光領域に重畳され得る。
【0059】
具体的に、第1の発光領域EA1を含む第1のサブピクセルSP1は、第1のアクティブパターン321、第2のアクティブパターン322、及び第3のアクティブパターン323を含むことができる。
【0060】
第1のサブピクセルSP1の回路部は、スキャントランジスタSCT、センストランジスタSENT、及び駆動トランジスタDRTを含むことができる(図2を参照)。
【0061】
第1のサブピクセルSP1に配置された第1のアクティブパターン321は、第4の信号ラインSL4と電気的に接続され、第2のアクティブパターン322は、第2の信号ラインSL2と電気的に接続され得る。第3のアクティブパターン323は、第1の信号ラインSL1と電気的に接続され得る。
【0062】
第1のアクティブパターン321は、第1のサブピクセルSP1のセンストランジスタSENTと電気的に接続され、第2のアクティブパターン322は、第1のサブピクセルSP1のスキャントランジスタSCANと電気的に接続されることができ、第3のアクティブパターン323は、第1のサブピクセルSP1の駆動トランジスタDRTと電気的に接続することができる。
【0063】
第1のサブピクセルSP1に配置された第1~第3のアクティブパターン321、322、323のそれぞれは、基板上に配置された信号ラインと接続され、配線として機能することができる。
【0064】
図3に示されているように、第1のサブピクセルSP1に含まれる第1の発光領域EA1は、第1のアクティブパターン321の一部と、第2のアクティブパターン322の一部と重なることができる。ここで、第1のアクティブパターン321の一部は、第2の発光領域EA2の一部とも重なってもよい。
【0065】
このような第1のアクティブパターン321及び第2のアクティブパターン322のうち少なくとも1つは、リペア工程時に、レーザが照射される部分であるカット領域CLが存在してもよい。
【0066】
カット領域CLは、サブピクセルSPに不良が発生した場合、不良が発生したサブピクセルSPのリペア(repair)のために、レーザが照射される部分であり得る。アクティブパターンのカッティング領域CLは、欠陥のある副画素SPを修復するためにレーザ光が照射される部分である。欠陥副画素SPは、切断領域CLを生成し、切断領域CLを含むアクティブパターンに接続された信号線から欠陥副画素SPを切り離すことによって修復される。
【0067】
アクティブパターンのカット領域CLにレーザが照射された場合、カット領域CLにおけるアクティブパターンは、切断(cutting)することができ、レーザが照射されていない場合、アクティブパターンは、切断されず、薄膜トランジスタに信号を伝達する役割を果たすことができる。言い換えれば、カット領域CLは、リペア工程の後、アクティブパターンが切断されたか否かによって確認され得る。また、リペア工程が行われていないアクティブパターンでは、カット領域CLが視認されない。
【0068】
表示装置に含まれる表示パネルを製造する工程では、各サブピクセルが、異物等により不良が発生する可能性がある。このように、サブピクセルの不良が発生した場合、リペア(repair)のために、不良が発生したサブピクセルの動作を遮断することができる。
【0069】
リペア(repair)工程は、サブピクセルSPに配置された少なくとも1つの配線を、電気的に短絡する工程を意味することができる。例えば、第1~第4の信号ラインSL1、SL2、SL3、SL4のうち少なくとも1つに電気的に接続された配線にレーザを照射して、当該配線と異なる信号ラインの電気的接続を切断することにより、リペア工程を完了することができる。
【0070】
本開示の実施形態による表示パネル110は、複数のアクティブパターン321、322、331、332、341、342、351、352が配線の役割を果たすとともに、リペア工程時にレーザが照射されるリペアパターンとして機能することができる。
【0071】
例えば、図3を参照すると、第2のアクティブパターン322は、第1のアノード電極AE1及び第1の発光領域EA1と重なる領域で、少なくとも1つの第1のカット領域CL1を含むことができる。
【0072】
また、図3を参照すると、第1のアクティブパターン321は、第2のアノード電極AE2及び第2の発光領域EA2と重なる領域で、少なくとも1つの第1のカット領域CL1を含むことができる。即ち、第1のアクティブパターン321は、第1のサブピクセルSP1に基準電圧信号を供給する配線の役割を果たすが、第2のサブピクセルSP2が配置された領域で、第1のカット領域CL1を設けることができる。
【0073】
ただし、本開示の実施形態は、これに限定されず、第1のアクティブパターン321は、第1のアノード電極AE1と重なる領域、又は、第1のアノード電極AE1及び第1の発光領域EA1と重なる領域で、第1のカット領域CL1を設けてもよい。
【0074】
図3を参照すると、第2の発光領域EA2を含む第2のサブピクセルSP2は、第4のアクティブパターン331、第5のアクティブパターン332、及び第6のアクティブパターン333を含むことができる。
【0075】
第2のサブピクセルSP2の回路部も、スキャントランジスタSCT、センストランジスタSENT及び駆動トランジスタDRTを含むことができる(図2を参照)。
【0076】
第2のサブピクセルSP2の第4のアクティブパターン331は、第4の信号ラインSL4と電気的に接続され、第5のアクティブパターン332は、第3の信号ラインSL3と電気的に接続され得る。第6のアクティブパターン333は、第1の信号ラインSL1と電気的に接続され得る。
【0077】
図3を参照すると、サブピクセルSP1に配置された第3のアクティブパターン323は、第6のアクティブパターン333から分岐した構造を有してもよいが、本開示の実施形態によるアクティブパターンの構造は、これに限定されない。
【0078】
第4のアクティブパターン331は、第2のサブピクセルSP2のセンストランジスタSENTと電気的に接続され、第5のアクティブパターン332は、第2のサブピクセルSP2のスキャントランジスタSCANと電気的に接続され、第6のアクティブパターン333は、第2のサブピクセルSP2の駆動トランジスタDRTと電気的に接続され得る。
【0079】
第2のサブピクセルSP2に配置された第4~第6のアクティブパターン331、332、333はそれぞれ、基板上に配置された信号ラインと接続され、配線の役割を果たすことができる。
【0080】
図3に示されているように、第2のサブピクセルSP2に含まれる第2のアノード電極AE2及び第2の発光領域EA2は、第4のアクティブパターン331の一部及び第5のアクティブパターン332の一部と重なることができる。
【0081】
このような第4のアクティブパターン331及び第5のアクティブパターン332の少なくとも1つは、リペア工程時に、レーザが照射される部分であるカット領域CLが存在してもよい。
【0082】
例えば、図3を参照すると、第4のアクティブパターン331及び第5のアクティブパターン332のうち少なくとも1つは、第2のアノード電極AE2及び第2の発光領域EA2と重畳された領域で、少なくとも1つの第2のカット領域CL2を含むことができる。
【0083】
図3を参照すると、第3の発光領域EA3を含む第3のサブピクセルSP3は、第7のアクティブパターン341、第8のアクティブパターン342及び第9のアクティブパターン343を含むことができる。
【0084】
第3のサブピクセルSP3の回路部は、スキャントランジスタSCT、センストランジスタSENT及び駆動トランジスタDRTを含むことができる(図2を参照)。
【0085】
第3のサブピクセルSP3の第7のアクティブパターン341は、第4の信号ラインSL4と電気的に接続され、第8のアクティブパターン342は、第3の信号ラインSL3と電気的に接続され得る。第9のアクティブパターン343は、第1の信号ラインSL1と電気的に接続され得る。
【0086】
第7のアクティブパターン341は、第3のサブピクセルSP3のセンストランジスタSENTと電気的に接続され、第8のアクティブパターン342は、第3のサブピクセルSP3のスキャントランジスタSCANと電気的に接続されることができ、第9のアクティブパターン343は、第3のサブピクセルSP3の駆動トランジスタDRTと電気的に接続されることができる。
【0087】
第3のサブピクセルSP3に配置された第7~第9のアクティブパターン341、342、343のそれぞれは、基板上に配置された信号ラインと接続され、配線の役割を果たすことができる。
【0088】
図3を参照すると、第7~第9のアクティブパターン341、342、343のそれぞれの少なくとも一部は、第3のアノード電極AE3及び第3の発光領域EA3と重畳されなくてもよい。
【0089】
ここで、第3のアノード電極AE3は、第1及び第2のアノード電極AE1、AE2が配置された行とは異なる行に配置されてもよい。例えば、第1及び第2のアノード電極AE1、AE2が、n行に配置される場合、第3のアノード電極AE3は、n+1行に配置され得る(ここで、nは、1以上の正数である)。アノード電極が配置される行は、第5の信号ラインSL5に基づいて区分することができる。
【0090】
図3を参照すると、第7~第9のアクティブパターン341、342、343中に、第7及び第8のアクティブパターン341、342のうち少なくとも1つは、バンクBKと重なる領域で、少なくとも1つの第3のカット領域CL3を含むことができる。言い換えれば、第3のカット領域CL3は、非発光領域に配置され得る。
【0091】
第7及び第8のアクティブパターン341、342に設けられた第3のカット領域CL3は、第3のサブピクセルSP3の非発光領域に配置され得る。
【0092】
第4のサブピクセルSP4の回路部は、スキャントランジスタSCT、センストランジスタSENT、及び駆動トランジスタDRTを含むことができる(図2を参照)。
【0093】
第4のサブピクセルSP4の第10のアクティブパターン351は、第4の信号ラインSL4と電気的に接続され、第11のアクティブパターン352は、第2の信号ラインSL2と電気的に接続され得る。第12のアクティブパターン353は、第1の信号ラインSL1と電気的に接続され得る。
【0094】
第10のアクティブパターン351は、第4のサブピクセルSP4のセンストランジスタSENTと電気的に接続され、第11のアクティブパターン352は、第4のサブピクセルSP4のスキャントランジスタSCANと電気的に接続されることができ、第12のアクティブパターン353は、第4のサブピクセルSP4の駆動トランジスタDRTと電気的に接続されることができる。
【0095】
第4のサブピクセルSP4に配置された第10~第12のアクティブパターン351、352、353のそれぞれは、基板上に配置された信号ラインと接続され、配線の役割を果たすことができる。
【0096】
図3を参照すると、第10~第12のアクティブパターン351、352、353のそれぞれの一部は、第4のアノード電極AE4及び第4の発光領域EA4と未重畳されてもよい。
【0097】
ここで、第4のアノード電極AE4は、第1及び第2のアノード電極AE1、AE2が配置された行とは異なる行に配置されてもよい。例えば、第1及び第2のアノード電極AE1、AE2が、n行に配置される場合、第4のアノード電極AE4は、n+1行に配置されてもよい。
【0098】
図3を参照すると、第10~第12のアクティブパターン351、352、353中に、第10及び第11のアクティブパターン351、352のうち少なくとも1つは、バンクBKと重なる領域で、少なくとも1つの第4のカット領域CL4を含むことができる。言い換えれば、第4のカット領域CL4は、非発光領域に配置することができる。
【0099】
例えば、第10のアクティブパターン351は、第3のサブピクセルSP3の非発光領域で、少なくとも1つの第4のカット領域CL4を含み、第11のアクティブパターン352は、第4のサブピクセルSP4の非発光領域で、少なくとも1つの第4のカット領域CL4を含むことができるが、本開示の実施形態は、これに限定されない。第10のアクティブパターン351の第4のカット領域CL4は、第4のサブピクセルSP4の非発光領域に設けられてもよい。
【0100】
図3を参照すると、第1及び第2のサブピクセルSP1、SP2に配置されたアクティブパターン322、323、332、333と電気的に接続された第1~第3の信号ラインSL1、SL2、SL3は、第3及び第4のサブピクセルSP3、SP4に配置されたアクティブパターン342、343、352、353と電気的に接続される第1~第3の信号ラインSL1、SL3、SL3とは異なる信号ラインであってもよい。
【0101】
また、図3を参照すると、第1及び第2のサブピクセルSP1、SP2に配置されたアクティブパターン321、331と電気的に接続される第4の信号ラインSL4は、第3及び第4のサブピクセルSP3、SP4に配置されたアクティブパターン341、351と電気的に接続される第4の信号ラインSL4と同一の信号ラインであってもよい。
【0102】
図3を参照すると、第1~第4の発光領域EA1、EA2、EA3、EA4と重畳されたアクティブパターン321、322、331、332、341、351のうち少なくとも1つは、カット領域CLを含むことができる。カット領域CLを含むアクティブパターンは、データラインに接続されてもよく、基準電圧ラインに接続されてもよい。
【0103】
前述したように、第1及び第2のサブピクセルSP1、SP2に配置された第1のアクティブパターン321、第2のアクティブパターン322、第4のアクティブパターン331及び第5のアクティブパターン332のうち少なくとも1つは、1つのアノード電極AE及び1つの発光領域EAと重なる領域で少なくとも1つのカット領域CLを備えることができる。
【0104】
また、第3及び第4のサブピクセルSP3、SP4に配置された第7のアクティブパターン341、第8のアクティブパターン342、第10のアクティブパターン351、及び第11のアクティブパターン352のうち少なくとも1つは、バンクBKと重なる領域で、少なくとも1つのカット領域CLを備えることができる。
【0105】
前述のように、アクティブパターン321、322、331、332、341、342、351、352に備えられたカット領域CLには、レーザ(laser)を照射することができ、レーザが照射された領域は、他の構成との電気的接続が切断されることにより、当該サブピクセルに信号が印加されない可能性がある。
【0106】
第1及び第2のサブピクセルSP1、SP2をリペアすることができるアクティブパターン321、322、331、332の第1及び第2のカット領域CL1、CL2が、発光領域EA1、EA2と重なるように配置されることで、表示パネル110の開口率を低下させることなく、リペア領域を備えることができる。
【0107】
また、第3及び第4のサブピクセルSP3、SP4をリペアすることができるアクティブパターン341、342、351、352の第3及び第4のカット領域CL3、CL4が、バンクBKと重なるように配置されることにより、カラーフィルタが未配置された領域で、混色を防止するとともに、リペア工程で照射される残余レーザがバンクBKに吸収され、カソード電極がレーザによって損傷されることを防止することができる。
【0108】
カット領域CLを含むアクティブパターンの構造を、図4及び図5を参照して具体的に検討すれば、次の通りである。
【0109】
図4は、図3のA-Bに沿って切断した断面図である。図5は、第1のサブピクセル又は第2のサブピクセルをリペアする工程で、アクティブパターンにレーザを照射した形態を概略的に示す図である。
【0110】
まず、図4を参照すると、本開示の実施形態による表示パネル110は、基板401上に配置された少なくとも1つの薄膜トランジスタ及び薄膜トランジスタ上に配置された発光素子ED1を含むことができる。
【0111】
薄膜トランジスタは、アクティブ層403、ゲート電極405、ソース電極407、及びドレイン電極408を含むことができる。
【0112】
発光素子ED1は、第1のアノード電極AE1、発光層EL及びカソード電極CEを含むことができる。
【0113】
図4において、発光素子ED1と電気的に接続された薄膜トランジスタは、駆動トランジスタDRTであってもよい。
【0114】
また、図4に示されたトランジスタの構造は、表示領域DAに配置されたスキャントランジスタSCAN又はセンストランジスタSENTの構造と同じであっても、非表示領域NDAに配置されるトランジスタの構造と同じであってもよい。
【0115】
図4を参照すると、基板401上には、ライトシールド層LSが配置され得る。
【0116】
ライトシールド層LSは、各サブピクセルSPに配置されたアクティブパターンのチャネル領域に、光が入射するのを防止する役割を果たすことができる。光シールド層LSは、サブピクセルSP内に配置された活性層403のチャネル領域への光の入射を防止または少なくとも低減する役割を果たすことができる。
【0117】
ライトシールド層LS上には、バッファ層402が配置され得る。
【0118】
バッファ層402は、シリコンオキシド(SiOx)、シリコンナイトライド(SiNx)又はシリコンオキシナイトライド(SiON)などの無機絶縁物質を含むことができるが、本発明は、これに限定されない。
【0119】
図4では、バッファ層402が単一層の構造として示されているが、本発明のバッファ層402は、多重層の構造を有してもよい。
【0120】
バッファ層402が多重層の構造を有する場合、シリコンオキシド(SiOx)、シリコンナイトライド(SiNx)、又はシリコンオキシナイトライド(SiON)などの無機物質のうち少なくとも2つの無機絶縁物質を含む層が交番して配置される構造であってもよいが、本発明は、これに限定されない。
【0121】
バッファ層402上には、薄膜トランジスタのアクティブ層403及び第2のアクティブパターン322が配置され得る。
【0122】
図4を参照すると、アクティブ層403は、第1のアクティブ層403a及び第1のアクティブ層403a上に配置された第1の補助電極403b及び第2の補助電極403cを含むことができる。
【0123】
第1の補助電極403bと第2の補助電極403cは、第1のアクティブ層403a上で互いに離隔して配置されるものの、第1のアクティブ層403aのチャネル領域と未重畳されるように配置され得る。第1のアクティブ層403aのチャネル領域は、ゲート電極405と重畳された領域であってもよい。
【0124】
第2のアクティブパターン322は、第1のパターン322a上に配置された第2のパターン322bを含むことができる。
【0125】
第1のアクティブ層403aと第1のパターン322aとは、酸化物半導体物質を含むことができる。酸化物半導体物質は、酸化物材料にドーピングを介して導電性を制御し、バンドギャップを調整した半導体材料であり、一般に広いバンドギャップを有する透明半導体材料であり得る。例えば、酸化物半導体物質は、IGZO(Indium gallium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、CdO(cadmium oxide)、InO(indium oxide)、ZTO(zinc tin oxide)、ZITO(zinc indium tin oxide)、IGZTO(Indium gallium zinc tin oxide)などを含むことができる。第1のアクティブ層403aが酸化物半導体物質である場合、このような第1のアクティブ層403aを含む薄膜トランジスタは、酸化物薄膜トランジスタ(Oxide thin film transistor)と呼ばれる。
【0126】
第1の補助電極403b、第2の補助電極403c、及び第2のパターン322bは、導電性酸化物を含むことができる。例えば、導電性酸化物は、透明導電性酸化物(TCO:Transparent Conductive Oxide)、硝酸化物、及び有機物などのうち少なくとも1つを含むことができる。例えば、透明導電性酸化物(TCO)は、IZO(Indium Zinc Oxide)、ITO(Indium Tin Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)、AZO(Aluminum-doped Zinc Oxide)、GZO(Gallium-doped Zinc Oxide)、ATO(Antimony Tin Oxide)、FTO(Fluorine-doped Transparent Oxides)などのうち1つ以上を含むことができる。硝酸化物は、ZnON(Zinc Oxynitride)などを含むことができる。
【0127】
第1の補助電極403bは、第1のアクティブ層403aと、ドレイン電極408との間に配置され、第1のアクティブ層403aとドレイン電極408を電気的に接続することができる。第2の補助電極403cは、第1のアクティブ層403aとソース電極407との間に配置され、第1のアクティブ層403aとソース電極407を電気的に接続することができる。
【0128】
第1のアクティブ層403a上には、ゲート絶縁膜404が配置され得る。
【0129】
ゲート絶縁膜404は、第1のアクティブ層403aのチャネル領域上に配置され得る。
【0130】
ゲート絶縁膜404上には、ゲート電極405が配置され得る。
【0131】
図4を参照すると、ゲート電極405が配置された基板401上には、層間絶縁膜406が配置され得る。
【0132】
図4を参照すると、層間絶縁膜406は、第1の補助電極403bと第2の補助電極403cのそれぞれの上面の一部を露出するコンタクトホールを備えることができる。
【0133】
ドレイン電極408は、層間絶縁膜406上に配置され、コンタクトホールを介して、第1の補助電極403bの一部の上面と接触することができる。ソース電極407は、層間絶縁膜406上に配置され、コンタクトホールを介して、第2の補助電極403cの一部の上面と接触することができる。
【0134】
前述のように、第1の補助電極403bは、第1のアクティブ層403aとドレイン電極408との間の電気的な接続を媒介する補助電極であり、第2の補助電極403cは、第1のアクティブ層403aとソース電極407との間の電気的な接続を媒介する補助電極であり得る。
【0135】
また、図4を参照すると、層間絶縁膜406は、第2のアクティブパターン322の上面及び側面を囲むように配置することができる。
【0136】
このような層間絶縁膜406上には、第1のカラーフィルタRCFを配置することができる。図4に示すように、第1のカラーフィルタRCFは、第2のアクティブパターン322の少なくとも一部と重なるように配置することができる。
【0137】
第2のアクティブパターン322の少なくとも一部と、第1のカラーフィルタRCFの少なくとも一部は、第1の発光領域EA1と重なることができる。
【0138】
第1のカラーフィルタRCF1が配置された基板401上には、オーバーコート層409が配置され得る。
【0139】
オーバーコート層409上には、第1の発光素子ED1の第1のアノード電極AE1が配置され得る。
【0140】
第1のアノード電極AE1は、オーバーコート層409に備えられたコンタクトホールを介して、薄膜トランジスタのソース電極407と電気的に接続され得る。図4では、第1のアノード電極AE1が、薄膜トランジスタのソース電極407と接続される構造を示しているが、本実施形態による表示パネル110の構造は、これに限定されず、第1のアノード電極AE1は、薄膜トランジスタのドレイン電極408と接続されてもよい。
【0141】
また、図4を参照すると、オーバーコート層409と第1のアノード電極AE1の上面の一部には、バンクBKが配置され得る。
【0142】
バンクBKは、第1のアノード電極AE1の上面の一部と重なるように配置することができる。また、バンクBKは、第1のアノード電極AE1の上面の一部を露出するように配置することができる。
【0143】
このようなバンクBKは、表示パネル110の表示領域DA内における発光領域EAと非発光領域NEAとを定義することができる。例えば、表示領域DAにおけるバンクBKが配置されている領域は、非発光領域NEAであり、表示領域DAにおけるバンクBKが配置されていない領域は、発光領域EAであり得る。
【0144】
第1のアノード電極AE1上には、第1の発光素子ED1の発光層ELが配置され得る。
【0145】
図4には、発光層ELが単層である構造を示したが、本開示の実施形態は、これに限定されない。発光層ELは、多層の有機層からなることができる。
【0146】
発光層ELが配置された基板401上には、第1の発光素子ED1のカソード電極CEが配置され得る。
【0147】
第1のアノード電極AE1は、透明導電物質を含み、カソード電極CEは、反射性導電物質を含むことができるが、本開示の実施形態は、これに限定されない。
【0148】
また、図4には、第1のアノード電極AE1と、カソード電極CEとが単一層の構造として示されているが、本開示の実施形態は、これに限定されず、2層以上の多層の構造からなってもよい。
【0149】
カソード電極CE上には、封止層430が配置され得る。
【0150】
封止層430は、カソード電極CE上に配置された第1の封止層431、第1の封止層431上に配置された第2の封止層432、及び第2の封止層432上に配置された第3の封止層433を含むことができる。ここで、第1及び第3の封止層431、433は、無機絶縁物質を含み、第2の封止層432は、有機絶縁物質を含むことができる。
【0151】
図4を参照すると、第2のアクティブパターン322が、第1の発光領域EA1と重なる領域で、少なくとも1つの第1のカット領域CL1を含むことができる。
【0152】
すなわち、第1のサブピクセルSP1をリペアする工程において、第1の発光領域EA1に存在する第2のアクティブパターン322の第1のカット領域CL1にレーザを照射することができる。
【0153】
本開示の実施形態によれば、第2のアクティブパターン322の第1及び第2のパターン322a、322bのそれぞれが、酸化物半導体物質と透明な導電性物質からなり、このような第2のアクティブパターン322を、リペアパターンとして用いることで、リペアパターンにより開口部の面積が減少するのを防止することができる表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0154】
金属層(例えば、ゲート金属)を介してリペア工程が行われる場合、本開示の実施形態による表示パネル110に配置された第2のアクティブパターン322を用いたリペア工程よりも長波長のレーザを使用することができる。
【0155】
長波長のレーザを使用してリペア工程を進行する場合、レーザが照射されるリペアパターンだけでなく、金属を含む他の配線や電極も、レーザの影響で正常に動作せず、輝点や暗点が発生したり、ライン(line)欠陥が発生することがある。
【0156】
また、金属層をリペアパターンとして用いる場合、リペアパターンは、不透明な特性を有するため、非発光領域に配置されるべきであるので、リペアパターンが占める面積によって、発光領域EAの面積が減少し、これにより残像性能が低下する可能性がある。
【0157】
図4に示されているように、本開示の実施形態による表示パネル110は、酸化物半導体物質からなる第1のパターン322aと、透明な導電性物質からなる第2のパターン322bとを含む第2のアクティブパターン322を、リペアパターンとして活用することにより、金属層をリペアパターンとして使用する場合に比べて、短波長のレーザを用いてリペア工程を進行することができるので、リペア工程時に他の配線に損傷が加わることを防止することができる。
【0158】
特に、レーザによるカソード電極CEの損傷が発生しないため、カソード電極CE上に配置された封止層430から浸透できる外部元素による2次不良までも防止できる効果がある。
【0159】
また、図5を参照すると、第1のサブピクセルSP1のリペア工程で、第2のアクティブパターン322にレーザを照射することができ、これにより、第2のアクティブパターン322を切断(cutting)することができる。
【0160】
リペア工程において、第2のアクティブパターン322にレーザが照射される領域は、第2のアクティブパターン322上に第1のカラーフィルタRCFが配置され、第1のカラーフィルタRCF上にオーバーコート層409が配置され、オーバーコート層409上に第1のアノード電極AE1が配置され、第1のアノード電極AE1上に発光層EL及びカソード電極CEが配置される構造であり得る。
【0161】
前述のように、第1のパターン322aは、酸化物半導体物質からなり、第2のパターン322bは、透明導電性酸化物からなることで、リペア工程時のレーザパワー(laser power)を低減することができる。言い換えれば、低波長のレーザを介して、リペア工程を実行することができる。例えば、リペア工程で照射されるレーザの波長は、250nm~350nmであってもよく、260nm~270nmの波長のレーザを用いてもよい。
【0162】
ここで、第1のパターン322aの厚さは、200Å~500Åで構成することができる。第1のパターン322aの厚さが200Å未満の場合、第1のパターン322aの均一度が低下する可能性がある。また、第1のパターン322aの厚さが500Åを超えると、移動度が低下し、配線として機能する第1のアクティブパターン321の電気的特性が低下する可能性がある。
【0163】
第2のパターン322bの厚さは、70Å~100Åであり得る。第2のパターン322bの厚さが70Å未満の場合、第2のパターン322bを含む第1のアクティブパターン321の電気伝導度が低下する可能性がある。また、第2のパターン322bの厚さが100Åを超える場合、透明導電性酸化物を含む第2のパターン322bのエッチング速度が長くなることにより、製造工程の時間が長くなることがある。
【0164】
このような第1のパターン322a及び第2のパターン322bを含む第2のアクティブパターン322を形成する工程と同じ工程で、多数の異なるアクティブパターン及び薄膜トランジスタのアクティブ層を形成することができる。
【0165】
第1のパターン322a及び第2のパターン322bを含む第2のアクティブパターン322に、低パワーのレーザが照射されても、レーザの一部は、第2のアクティブパターン322を介して、第2のアクティブパターン322上に配置された他の構成にも影響を与える可能性がある。
【0166】
図5に示されているように、第2のアクティブパターン322に照射されたレーザは、第2のアクティブパターン322をカットし、第1のカラーフィルタRCFまで到達することができる。
【0167】
しかしながら、本開示の実施形態による表示パネル110のサブピクセルSPをリペアする工程で照射されるレーザの波長が、250nm~350nmであるため、第1のカラーフィルタRCFを透過できなくなる。
【0168】
これを、図6を参照して具体的に検討すると、以下の通りである。
【0169】
図6は、赤色カラーフィルタ、緑色カラーフィルタ及び青色カラーフィルタのそれぞれの波長別透過率を示すグラフである。
【0170】
図6を参照すると、赤色カラーフィルタ、緑色カラーフィルタ、及び青色カラーフィルタのそれぞれは、350nm以下の波長を全く透過できないことが分かる。
【0171】
したがって、第2のアクティブパターン322に照射されたレーザは、第1のカラーフィルタRCFを透過できないので、第1のカラーフィルタRCF上に配置された第1のアノード電極AE1及びカソード電極CEにも到達できなくなる。即ち、第2のアクティブパターン322のリペア工程において、第1のアノード電極AE1及びカソード電極CEは、レーザによる損傷を受けないことがある。
【0172】
一方、図4及び図5では、第1のサブピクセルSP1をリペアする工程において、第2のアクティブパターン322の第1のカット領域CL1にレーザを照射することを例示して説明したが、図3に示す第1のサブピクセルSP1及び第2のサブピクセルSP2の第1及び第2のカット領域CL2の両方に適用できる構造及び効果であり得る。
【0173】
さらに、図3において、第1のサブピクセルSP1をリペアするための第5のカット領域CL5をさらに含むことができ、第5のカット領域CL5は、第1のアクティブパターン321に備えられる。
【0174】
これを、図7を参照して検討すると、次の通りである。
【0175】
図7は、図3の第1のサブピクセルをリペアする工程において、第1のアクティブパターンの第5のカット領域にレーザが照射されることを簡略に示す図である。
【0176】
図3及び図7を参照すると、第1のサブピクセルSP1をリペアするために使用される第1のアクティブパターン321の第5のカット領域CL5は、非発光領域NEAに配置することができる。
【0177】
第1のアクティブパターン321の第5のカット領域CL5は、第1のアノード電極AE1と未重畳され、バンクBKと重畳され得る。
【0178】
具体的に、図7を参照すると、第5のカット領域CL5を含む第1のアクティブパターン321上には、第1のカラーフィルタRCFが配置され、第1のカラーフィルタRCF上には、オーバーコート層409が配置され、オーバーコート層409上には、バンクBKが配置され、バンクBK上には、発光層EL及びカソード電極CEが配置され得る。
【0179】
ここで、バンクBKは、ブラック色のバンクであり得る。一実施形態において、ブラックバンクは、ブラックインクなどの黒色の材料を含むバンクである。
【0180】
第1のアクティブパターン321の第1のパターン321a(例:最初のレイヤー)は、酸化物半導体物質からなり、第1のアクティブパターン321の第2のパターン321b(例:2番目のレイヤー)は、透明導電性酸化物からなることにより、リペア工程時のレーザパワー(power)を下げることができる。
【0181】
リペア工程で照射されるレーザの波長は、250nm~350nmであってもよく、260nm~270nmの波長のレーザが使用されてもよい。
【0182】
図7に示すように、第2アクティブパターン322に照射されたレーザービームは、第2アクティブパターン3212を切断して第1副画素SP1を第2信号線SL2から切り離し、その一部が第1カラーフィルタRCFに到達することもある。
【0183】
前述のように、第1のカラーフィルタRCFは、レーザを透過できずに吸収することができる。
【0184】
但し、本開示の実施形態による表示パネル110は、第1のアクティブパターン321上に配置されたカソード電極CEを保護するために、レーザが照射される第5のカット領域CL5が備えられた第1のアクティブパターン321上に、第1のカラーフィルタRCFだけでなく、ブラック色のバンクBKがさらに配置させることにより、レーザがカソード電極CEに到達できないことがある。
【0185】
これを、図8を参照して具体的に検討すると、次の通りである。
【0186】
図8は、透明バンク及びブラックバンクのそれぞれの波長別透過率を示すグラフである。
【0187】
図8のグラフは、透明バンク及びブラックバンクのそれぞれ1.5μmの厚さにおける可視光波長帯の光の透過率を示す。
【0188】
図8を参照すると、透明バンクは、可視光波長帯の光を70%以上透過させることが分かる。
【0189】
その反面、ブラックバンクは、630nm以下の光を透過しないことで、250nm~350nmの波長のレーザも透過できないことが分かる。
【0190】
このように、第1のサブピクセルSP1をリペアする工程において、第2のアクティブパターン322の第5のカット領域CL5にレーザが照射される場合、第2のアクティブパターン322上に配置された第1のカラーフィルタRCFとバンクBKによって、カソード電極CEにレーザが到達できず、カソード電極CEがレーザによって損傷することを防止することができる。
【0191】
上述したように、第1及び第2のサブピクセルSP1、SP2をリペアする工程において、アクティブパターン321、322、331、332にレーザを照射することができ、レーザが照射されるカット領域は、発光領域EA又は非発光領域NEAに存在してもよい。
【0192】
具体的に、第1及び第2のサブピクセルSP1、SP2をリペアするためのカット領域が、発光領域(第1の発光領域EA1又は第2の発光領域EA2)に存在する場合、カット領域が設けられたアクティブパターンは、カラーフィルタ(第1のカラーフィルタRCF又は第2のカラーフィルタBCF)と重なり、レーザがアノード電極AE及びカソード電極CEに到達するのを防止することができる。
【0193】
また、第1及び第2のサブピクセルSP1、SP2をリペアするためのカット領域が、非発光領域NEAに存在する場合、カット領域が設けられたアクティブパターンは、カラーフィルタ(第1のカラーフィルタRCF又は第2のカラーフィルタBCF)及びバンクBKと重畳されて、レーザがバンクBK上に配置されたカソード電極CEに到達するのを防止することができる。
【0194】
一方、第3のサブピクセルSP3及び第4のサブピクセルSP4をリペアするためのカット領域は、発光領域EAとは重畳されなくてもよい(図3を参照)。
【0195】
言い換えれば、第3のサブピクセルSP3及び第4のサブピクセルSP4をリペアするためのカット領域は、非発光領域NEAにのみ配置することができ、これを、図9を参照して検討すると、以下の通りである。
【0196】
図9は、図3に示す第3のサブピクセルをリペアする工程において、第7のアクティブパターンの第3のカット領域にレーザが照射されることを簡略に示す図である。
【0197】
図9では、第7のアクティブパターン341の第3のカット領域CL3にレーザが照射され、第7のアクティブパターン341がカットされる構成を例示して示したが、第3のサブピクセルSP3に配置された第8のアクティブパターン342も、第3のカット領域CL3が設けられた領域で、同じ積層構造を有することができる。また、第4のサブピクセルSP4の第10のアクティブパターン351及び第11のアクティブパターン352も、第4のカット領域CL4が存在する領域で、図9と同じ積層構造を有することができる。
【0198】
図9を参照すると、第3のサブピクセルSP3をリペアするために使用される第7のアクティブパターン341の第3のカット領域CL3は、非発光領域NEAに配置することができる。
【0199】
第7のアクティブパターン341の第3のカット領域CL3は、第3のアノード電極AE3と未重畳され、バンクBKと重畳され得る。
【0200】
具体的に、図9を参照すると、第3のカット領域CL3を含む第7のアクティブパターン341上には、オーバーコート層409が配置され、オーバーコート層409上には、バンクBKが配置され、バンクBK上には、発光層EL及びカソード電極CEが配置され得る。
【0201】
ここで、バンクBKは、ブラック色のバンクであり得る。
【0202】
第7のアクティブパターン341の第1のパターン341aは、酸化物半導体物質からなり、第7のアクティブパターン341の第2のパターン341bは、透明導電性酸化物からなることにより、リペア工程時に低波長のレーザを使用することができる。例えば、リペア工程で照射されるレーザの波長は、250nm~350nmであってもよく、260nm~270nmの波長のレーザを用いてもよい。
【0203】
図9に示されているように、第7のアクティブパターン341に照射されたレーザは、第7のアクティブパターン341をカットすることができ、一部は、バンクBKまで到達することもできる。
【0204】
前述のように、本開示の実施形態によるバンクBKは、630nm以下の光を透過しないことで、250nm~350nmの波長のレーザも透過できない。
【0205】
したがって、第3のサブピクセルSP3をリペアする工程で、第7のアクティブパターン341の第3のカット領域CL3にレーザが照射される場合、第7のアクティブパターン341上に配置されたバンクBKにより、カソード電極CEにレーザが到達できず、カソード電極CEが損傷されることを防止することができる。
【0206】
図3図9では、第1~第4のサブピクセルSP1、SP2、SP3、SP4をリペアするために、データラインである第2の信号ラインSL2又は第3の信号ラインSL3と電気的に接続されたアクティブパターン、又は、基準電圧ラインである第4の信号ラインSL4と電気的に接続されたアクティブパターンに、レーザを照射する構成を例示して説明したが、本開示の実施形態は、これに限定されない。
【0207】
図10図12を参照して、本開示の実施形態による表示パネルの構造を検討すると、次の通りである。
【0208】
図10は、本開示の実施形態による表示パネルに含まれる第1~第4のサブピクセルの構造を示す図である。図11は、第1のサブピクセルをリペアする工程において、第3のアクティブパターンの第1のカット領域にレーザが照射されることを簡略に示す図である。図12は、図10の第3のサブピクセルをリペアする工程において、第7のアクティブパターンの第3のカット領域にレーザが照射されることを簡略に示す図である。
【0209】
図10に示された第1~第4のサブピクセルSP1、SP2、SP3、SP4の構造は、図3に示された第1~第4のサブピクセルSP1、SP2、SP3、SP4の構造と実質的に同一であり得る。
【0210】
図10は、図3と比較すると、第1のサブピクセルSP1に配置された第3のアクティブパターン323、第2のサブピクセルSP2に配置された第6のアクティブパターン333、第3のサブピクセルSP3に配置された第9のアクティブパターン343及び第4のサブピクセルSP4に配置された第12のアクティブパターン353のそれぞれに、少なくとも1つのカット領域が設けられている構成が異なる。
【0211】
具体的に、図10を参照すると、第3のアクティブパターン323、第6のアクティブパターン333、第9のアクティブパターン343、及び第12のアクティブパターン353のそれぞれは、第1の信号ラインSL1に接続され、配線の役割を果たすことができる。
【0212】
第3のアクティブパターン323は、第1のサブピクセルSP1のリペア工程で、レーザが照射され得る第1のカット領域CL1を含むことができる。
【0213】
第6のアクティブパターン333は、第2のサブピクセルSP2のリペア工程で、レーザが照射され得る第2のカット領域CL2を含むことができる。
【0214】
第9のアクティブパターン343は、第3のサブピクセルSP3のリペア工程で、レーザが照射され得る第3のカット領域CL3を含むことができる。
【0215】
第12のアクティブパターン353は、第4のサブピクセルSP4のリペア工程で、レーザが照射され得る第4のカット領域CL4を含むことができる。
【0216】
図10を参照すると、第3のアクティブパターン323に設けられた第1のカット領域CL1、第6のアクティブパターン333に設けられた第2のカット領域CL2、第9のアクティブパターン343に設けられた第3のカット領域CL3及び第12のアクティブパターン353に設けられた第4のカット領域CL4のそれぞれは、非発光領域NEAに配置されてもよく、アノード電極AE1、AE2、AE3、AE4と重畳されなくてもよい。
【0217】
図11を参照すると、第1のサブピクセルSP1をリペアするために使用される第3のアクティブパターン323の第1のカット領域CL1は、非発光領域NEAに配置することができる。
【0218】
第3のアクティブパターン323の第1のカット領域CL1は、第1のアノード電極AE1と未重畳され、バンクBKと重畳され得る。
【0219】
具体的に、図11を参照すると、第1のカット領域CL1を含む第3のアクティブパターン323上には、オーバーコート層409が配置され、オーバーコート層409上には、バンクBKが配置され、バンクBK上には、発光層EL及びカソード電極CEが配置され得る。
【0220】
第3のアクティブパターン323の第1のパターン323aは、酸化物半導体物質からなり、第3のアクティブパターン323の第2のパターン323bは、透明導電性酸化物からなり得る。そして、リペア工程で、第3のアクティブパターン323の第1のカット領域CL1に照射されるレーザの波長は、250nm~350nmであってもよく、260nm~270nm波長のレーザを用いてもよい。
【0221】
図11に示されているように、第3のアクティブパターン323に照射されたレーザは、第3のアクティブパターン323をカットすることができ、一部は、第3のアクティブパターン323上に配置されたバンクBKまで到達することができる。
【0222】
本開示の実施形態によるバンクBKは、630nm以下の光を透過させないことで、250nm~350nmの波長のレーザも透過させることができない。
【0223】
そこで、第1のサブピクセルSP1をリペアする工程で、第3のアクティブパターン323の第1のカット領域CL1にレーザが照射される場合、第3のアクティブパターン323上に配置されたバンクBKによって、カソード電極CEにレーザが到達できず、カソード電極CEが損傷されることを防止することができる。
【0224】
図11では、第1のサブピクセルSP1に配置された第3のアクティブパターン323の第1のカット領域CL1が設けられる領域の積層構造を例示的に示したが、第2のサブピクセルSP2に配置された第6のアクティブパターン333、第3のサブピクセルSP3に配置された第9のアクティブパターン343、及び第4のサブピクセルSP4に配置された第12のアクティブパターン353のそれぞれのカット領域が設けられる領域の積層構造も図11の構造と同じであり得る。
【0225】
さらに、図10の構造を図3と比較したとき、第3のサブピクセルSP3に配置された第7及び第8のアクティブパターン341、342のそれぞれに備えられた第3のカット領域CL3及び第4のサブピクセルSP4に配置された第10及び第11のアクティブパターン351、352のそれぞれに備えられた第4のカット領域CL4の位置は異なる場合がある。
【0226】
具体的に、図10を参照すると、第3のカット領域CL3が備えられた領域において、第7及び第8のアクティブパターン341、342のそれぞれは、バンクBKと未重畳され、第3のアノード電極AE3と重畳され得る。
【0227】
また、図10を参照すると、第4のカット領域CL4が備えられた領域において、第10のアクティブパターン351は、バンクBKと未重畳され、第3のアノード電極AE3と重畳され得る。また、第4のカット領域CL4が備えられた領域において、第11のアクティブパターン352は、バンクBKと未重畳され、第4のアノード電極AE4と重畳され得る。
【0228】
言い換えれば、第3及び第4のサブピクセルSP4において、データライン又は基準電圧ラインに接続されたアクティブパターン341、342、351、352は、カット領域CLが位置する部分で、1つのアノード電極AEと重なり、バンクBKとは未重畳されることにより、1つの発光領域EAと重なる構造を有することができる。
【0229】
図10を参照すると、第3のカット領域CL3が備えられた領域では、第7及び第8のアクティブパターン341、342のそれぞれは、第3の発光領域EA3の少なくとも一部と重なっていてもよい。また、第4のカット領域CL4が備えられた領域では、第10のアクティブパターン351は、第3の発光領域EA3と重畳され、第4のカット領域CL4が設けられた領域において、第11のアクティブパターン352は、第4の発光領域EA4と重なることができる。
【0230】
このように、第3及び第4のサブピクセルSP4において、データライン又は基準電圧ラインに接続されたアクティブパターン341、342、351、352のカット領域CLが、1つの発光領域EA3、EA4と重なるように配置されることで、表示パネル110の開口率を低下させることなく、リペア領域を設けることができる。
【0231】
例えば、図12を参照すると、第3のサブピクセルSP3をリペアするために使用される第7のアクティブパターン341の第3のカット領域CL3は、第3の発光領域EA3に配置することができる。
【0232】
第7のアクティブパターン341の第3のカット領域CL3は、第3のアノード電極AE3、発光層EL及びカソード電極CEと重畳され、バンクBKとは重畳されなくてもよい。
【0233】
具体的に、図12を参照すると、第3のカット領域CL3を含む第7のアクティブパターン341上には、層間絶縁膜406及びオーバーコート層409が配置され、オーバーコート層409上には、第3のアノード電極AE3が配置され、第3のアノード電極AE3上には、発光層EL及びカソード電極CEが配置され得る。
【0234】
第7のアクティブパターン341の第1のパターン341aは、酸化物半導体物質からなり、第7のアクティブパターン341の第2のパターン341bは、透明導電性酸化物からなり得る。そして、リペア工程で、第7のアクティブパターン341の第3のカット領域CL3に照射されるレーザの波長は、250nm~350nmであってもよく、260nm~270nm波長のレーザを用いてもよい。
【0235】
図12に示されているように、第7のアクティブパターン341に照射されたレーザは、第7のアクティブパターン341をカットすることができ、一部は、第7のアクティブパターン341上に配置されたオーバーコート層409まで到達することができる。
【0236】
図12に示されているように、オーバーコート層409に到達したレーザは、オーバーコート層409に吸収され、レーザは、第3のアノード電極AE3及びカソード電極CEに到達できないことがある。
【0237】
このとき、オーバーコート層409の厚さは、複数の有機層を含む発光層ELの厚さの10倍以上からなり得る。
【0238】
図12では、第3のサブピクセルSP3に配置された第7のアクティブパターン341の第3のカット領域CL3が設けられる領域の積層構造を例示的に示したが、第3のサブピクセルSP3に配置された第8のアクティブパターン342、第4のサブピクセルSP4に配置された第10のアクティブパターン351、及び第4のサブピクセルSP4に配置された第11のアクティブパターン352のそれぞれのカット領域が設けられる領域の積層構造も図12の構造と同じであり得る。
【0239】
図13は、比較例による表示パネルの開口率と、実施例による表示パネルの開口率とを比較した表である。
【0240】
図13において、比較例による表示パネルは、リペアパターンが金属層からなり、非発光領域に配置されたものであり、実施形態による表示パネルは、図3の構造を有する表示パネルである。
【0241】
図13を参照すると、比較例による表示パネルの開口率よりも実施例による表示パネルの開口率が7.5%大きいことがわかる。
【0242】
即ち、実施形態による表示パネルの開口率が向上することにより、発光効率が向上し、低電力で表示パネル駆動が可能となる効果がある。
【0243】
本開示の実施形態によれば、配線として機能する透明なアクティブパターンをリペアパターンとして使用することで、リペアパターンにより、開口部の面積が縮小されることを防止することができる表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0244】
本開示の実施形態によれば、アクティブパターン上にカラーフィルタ、ブラックバンク及びオーバーコート層のうち少なくとも1つを配置することにより、リペア工程時に照射されるレーザによって、カソード電極及びアノード電極が損傷されない表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0245】
本開示の実施形態によれば、透明なアクティブパターンをリペアパターンとして用いてリペア工程を進めることにより、レーザがカソード電極に到達することができず、カソード電極の損傷を防止することにより、カソード電極上に配置された封止層から浸透する外部元素による不良を防止することができる表示パネル及び表示装置を提供することができる。
【0246】
以上の説明は、本開示の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本開示の本質的な特性から逸脱しない範囲で、様々な修正及び変形が可能であるだろう。また、本開示に示されている実施形態は、本開示の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであるため、これらの実施形態によって本開示の技術思想の範囲が限定されるものではない。
【符号の説明】
【0247】
100 表示装置
110 表示パネル
CL カット領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13