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特開2024-108229基板処理装置、および、基板処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108229
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】基板処理装置、および、基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20240805BHJP
【FI】
H01L21/304 648K
H01L21/304 643A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023012482
(22)【出願日】2023-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】岩尾 通矩
(72)【発明者】
【氏名】加門 宏章
(72)【発明者】
【氏名】岩畑 翔太
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AB02
5F157AB14
5F157AB33
5F157AB90
5F157BE43
5F157CF32
5F157CF34
5F157CF72
5F157CF74
5F157DB02
5F157DC84
5F157DC86
(57)【要約】
【課題】様々な基板処理を効率的に行う。
【解決手段】基板処理装置は、第1の処理液を供給タンクに供給する第1の配管に設けられる第1のバルブと、第1の処理液を基板処理部から生成部へ回収する第2の配管に設けられる第2のバルブと、第2の処理液を供給源から供給タンクに供給する第3の配管に設けられる第3のバルブと、第2の処理液を供給タンクを介して循環させる第4の配管に設けられる第4のバルブとを備え、第1のモードでは、第1、第2のバルブが開状態、第3、第4のバルブが閉状態であり、第2のモードでは、第3、第4のバルブが開状態、第1、第2のバルブが閉状態である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解硫酸を含む第1の処理液または硫酸を含む第2の処理液を用いて基板を処理するための基板処理部と、
前記第1または第2の処理液を前記基板処理部へ供給するための供給タンクと、
電気分解によって前記第1の処理液を生成し、生成された前記第1の処理液を前記供給タンクへ供給可能な生成部と、
前記基板処理部へ供給された前記第1の処理液を回収して、前記生成部へ供給するための回収部と、
前記第2の処理液を前記供給タンクに供給可能な供給源と、
前記基板処理部へ供給される前記第2の処理液を前記供給タンクを介して循環させるための循環部と、
前記基板処理部が前記第1の処理液を用いて前記基板を処理するモードである第1のモードと、前記基板処理部が前記第2の処理液を用いて前記基板を処理するモードである第2のモードとを切り替え可能なバルブ機構とを備え、
前記バルブ機構が、
前記生成部で生成された前記第1の処理液を前記供給タンクに供給するための第1の配管に設けられる第1のバルブと、
前記基板処理部へ供給された前記第1の処理液を前記基板処理部から前記生成部へ回収するための第2の配管に設けられる第2のバルブと、
前記第2の処理液を前記供給源から前記供給タンクに供給するための第3の配管に設けられる第3のバルブと、
前記第2の処理液を前記供給タンクを介して循環させるための第4の配管に設けられる第4のバルブとを備え、
前記第1のモードでは、前記第1のバルブおよび前記第2のバルブが開状態、かつ、前記第3のバルブおよび前記第4のバルブが閉状態であり、
前記第2のモードでは、前記第3のバルブおよび前記第4のバルブが開状態、かつ、前記第1のバルブおよび前記第2のバルブが閉状態である、
基板処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置であり、
前記基板処理部において、前記供給タンクから供給された前記第1または第2の処理液に付与水を混合するための混合部をさらに備える、
基板処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の基板処理装置であり、
前記第1の配管において、前記第1の処理液の温度を前記基板を処理するための温度まで昇温するためのヒーターをさらに備える、
基板処理装置。
【請求項4】
基板処理装置を用いて基板処理を行う基板処理方法であり、
前記基板処理装置が、
電解硫酸を含む第1の処理液または硫酸を含む第2の処理液を用いて基板を処理するための基板処理部と、
前記第1または第2の処理液を前記基板処理部へ供給するための供給タンクと、
電気分解によって前記第1の処理液を生成し、生成された前記第1の処理液を前記供給タンクへ供給可能な生成部と、
前記基板処理部へ供給された前記第1の処理液を回収して、前記生成部へ供給するための回収部と、
前記第2の処理液を前記供給タンクに供給可能な供給源と、
前記基板処理部へ供給される前記第2の処理液を前記供給タンクを介して循環させるための循環部とを備え、
前記基板処理部へ、前記基板を処理するために前記第1の処理液を供給する第1の工程と、
前記基板処理部へ、前記基板を処理するために前記第2の処理液を供給する第2の工程とを備え、
前記第1の工程において、前記生成部で生成された前記第1の処理液を前記供給タンクに供給し、かつ、前記供給タンクから前記基板処理部へ供給された前記第1の処理液を、前記回収部を介して前記生成部へ回収し、
前記第2の工程において、前記第2の処理液を前記供給源から前記供給タンクに供給し、かつ、前記供給タンクから前記基板処理部へ供給される前記第2の処理液を、前記循環部を介して前記供給タンクに循環する、
基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願明細書に開示される技術は、基板処理技術に関するものである。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのflat panel display(FPD)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用ガラス基板、セラミック基板、電界放出ディスプレイ(field emission display、すなわち、FED)用基板、または、太陽電池用基板などが含まれる。
【背景技術】
【0002】
従来から、多量の排液が生じるSPMなどを処理液として用いる代わりに、電解硫酸を基板処理の処理液として用いる技術が開示されている(たとえば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5751426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、基板に対する様々な処理について電解硫酸を処理液として用いる場合、酸化力またはエッチングレートなどの観点で適切ではない処理も存在する。そのような処理に対して電解硫酸が用いられると、基板処理の効率が低下してしまう場合がある。
【0005】
本願明細書に開示される技術は、以上に記載されたような問題を鑑みてなされたものであり、様々な基板処理を効率的に行うための技術である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願明細書に開示される技術の第1の態様である基板処理装置は、電解硫酸を含む第1の処理液または硫酸を含む第2の処理液を用いて基板を処理するための基板処理部と、前記第1または第2の処理液を前記基板処理部へ供給するための供給タンクと、電気分解によって前記第1の処理液を生成し、生成された前記第1の処理液を前記供給タンクへ供給可能な生成部と、前記基板処理部へ供給された前記第1の処理液を回収して、前記生成部へ供給するための回収部と、前記第2の処理液を前記供給タンクに供給可能な供給源と、前記基板処理部へ供給される前記第2の処理液を前記供給タンクを介して循環させるための循環部と、前記基板処理部が前記第1の処理液を用いて前記基板を処理するモードである第1のモードと、前記基板処理部が前記第2の処理液を用いて前記基板を処理するモードである第2のモードとを切り替え可能なバルブ機構とを備え、前記バルブ機構が、前記生成部で生成された前記第1の処理液を前記供給タンクに供給するための第1の配管に設けられる第1のバルブと、前記基板処理部へ供給された前記第1の処理液を前記基板処理部から前記生成部へ回収するための第2の配管に設けられる第2のバルブと、前記第2の処理液を前記供給源から前記供給タンクに供給するための第3の配管に設けられる第3のバルブと、前記第2の処理液を前記供給タンクを介して循環させるための第4の配管に設けられる第4のバルブとを備え、前記第1のモードでは、前記第1のバルブおよび前記第2のバルブが開状態、かつ、前記第3のバルブおよび前記第4のバルブが閉状態であり、前記第2のモードでは、前記第3のバルブおよび前記第4のバルブが開状態、かつ、前記第1のバルブおよび前記第2のバルブが閉状態である。
本願明細書に開示される技術の第2の態様である基板処理装置は、第1の態様である基板処理装置に関連し、前記基板処理部において、前記供給タンクから供給された前記第1または第2の処理液に付与水を混合するための混合部をさらに備える。
本願明細書に開示される技術の第3の態様である基板処理装置は、第1または2の態様である基板処理装置に関連し、前記第1の配管において、前記第1の処理液の温度を前記基板を処理するための温度まで昇温するためのヒーターをさらに備える。
本願明細書に開示される技術の第4の態様である基板処理方法は、基板処理装置を用いて基板処理を行う基板処理方法であり、前記基板処理装置が、電解硫酸を含む第1の処理液または硫酸を含む第2の処理液を用いて基板を処理するための基板処理部と、前記第1または第2の処理液を前記基板処理部へ供給するための供給タンクと、電気分解によって前記第1の処理液を生成し、生成された前記第1の処理液を前記供給タンクへ供給可能な生成部と、前記基板処理部へ供給された前記第1の処理液を回収して、前記生成部へ供給するための回収部と、前記第2の処理液を前記供給タンクに供給可能な供給源と、前記基板処理部へ供給される前記第2の処理液を前記供給タンクを介して循環させるための循環部とを備え、前記基板処理部へ、前記基板を処理するために前記第1の処理液を供給する第1の工程と、前記基板処理部へ、前記基板を処理するために前記第2の処理液を供給する第2の工程とを備え、前記第1の工程において、前記生成部で生成された前記第1の処理液を前記供給タンクに供給し、かつ、前記供給タンクから前記基板処理部へ供給された前記第1の処理液を、前記回収部を介して前記生成部へ回収し、前記第2の工程において、前記第2の処理液を前記供給源から前記供給タンクに供給し、かつ、前記供給タンクから前記基板処理部へ供給される前記第2の処理液を、前記循環部を介して前記供給タンクに循環する。
【発明の効果】
【0007】
本願明細書に開示される技術の少なくとも第1、4の態様によれば、基板を処理するために電解硫酸と硫酸とを切り替え可能に用いることによって、様々な基板処理に対して適切な処理液を選択して用い、基板処理を効率的に行うことができる。
【0008】
また、本願明細書に開示される技術に関連する目的と、特徴と、局面と、利点とは、以下に示される詳細な説明と添付図面とによって、さらに明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態に関する基板処理装置の構成の例を示す図である。
図2図1に例が示された制御部の構成の例を概念的に示す図である。
図3】実施の形態に関する基板処理装置における、処理ユニットおよび関連する構成の例を概略的に示す図である。
図4】吐出ノズルの内部構造の例を示す断面図である。
図5】供給タンクから電解硫酸を供給する場合の、吐出ノズルの循環状態における基板処理装置の構成の例を示す図である。
図6】供給タンクから電解硫酸を供給する場合の、吐出ノズルの吐出状態における基板処理装置の構成の例を示す図である。
図7】供給タンクから硫酸を供給する場合の、吐出ノズルの循環状態における基板処理装置の構成の例を示す図である。
図8】供給タンクから硫酸を供給する場合の、吐出ノズルの吐出状態における基板処理装置の構成の例を示す図である。
図9】実施の形態に関する基板処理装置を用いて複数の基板処理を連続的に行う場合のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。以下の実施の形態では、技術の説明のために詳細な特徴なども示されるが、それらは例示であり、実施の形態が実施可能となるために、それらのすべてが必ずしも必須の特徴ではない。
【0011】
なお、図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化などが図面においてなされる。また、異なる図面にそれぞれ示される構成などの大きさおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。また、断面図ではない平面図などの図面においても、実施の形態の内容を理解することを容易にするために、ハッチングが付される場合がある。
【0012】
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
【0013】
また、本願明細書に記載される説明において、ある構成要素を「備える」、「含む」または「有する」などと記載される場合、特に断らない限りは、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0014】
また、本願明細書に記載される説明において、「第1の」または「第2の」などの序数が使われる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上使われるものであり、実施の形態の内容はこれらの序数によって生じ得る順序などに限定されるものではない。
【0015】
また、本願明細書に記載される説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「側」、「底」、「表」または「裏」などの特定の位置または方向を意味する用語が使われる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上使われるものであり、実施の形態が実際に実施される際の位置または方向とは関係しないものである。
【0016】
また、本願明細書に記載される説明において、「…の上面」または「…の下面」などと記載される場合、対象となる構成要素の上面自体または下面自体に加えて、対象となる構成要素の上面または下面に他の構成要素が形成された状態も含むものとする。すなわち、たとえば、「Aの上面に設けられるB」と記載される場合、AとBとの間に別の構成要素「C」が介在することを妨げるものではない。
【0017】
<実施の形態>
以下、本実施の形態に関する基板処理装置、および、基板処理方法について説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態に関する基板処理装置の構成の例を示す図である。図1に例が示されるように、基板処理装置1は、複数の処理ユニット600と、供給タンク10と、生成タンク20Aおよび生成タンク20Bと、電解セル21Aおよび電解セル21Bと、回収タンク30と、処理液などを排液する排液タンク40と、制御部90とを備える。ここで、処理液は電解硫酸を含む液体、または、硫酸を含む液体である。以下、電解硫酸を含む処理液を単に電解硫酸と称する場合がある。同様に、硫酸を含む処理液を単に硫酸と称する場合がある。電解硫酸とは、硫酸を電気分解することで生成される過硫酸(ペルオキソ二硫酸。すなわち、H)を指す。過硫酸は、同温度でのカロ酸(HSO)よりも強い酸化力を有する。
【0019】
処理ユニット600は、供給された電解硫酸または硫酸を用いて基板を処理する。処理ユニット600の詳細な構成については、後述する。なお、処理ユニット600の個数は図1に示される個数に限られるものではない。
【0020】
供給タンク10は、供給配管100を介して生成タンク20Aまたは生成タンク20Bから供給される電解硫酸を貯留する。そして、供給タンク10は、当該電解硫酸を処理ユニット600へ供給する。また、供給タンク10は、硫酸供給源12から供給配管120を介して供給される硫酸を貯留する。そして、供給タンク10は、当該硫酸を処理ユニット600へ供給する。硫酸供給源12から供給配管120を介して供給される硫酸の流量は、バルブ12Aを制御部90で制御することによって調整可能である。
【0021】
すなわち、供給タンク10は、電解硫酸および硫酸を選択的に貯留および供給可能である。
【0022】
供給タンク10から電解硫酸または硫酸を供給するための配管には、供給タンク10に接続され、かつ、供給タンク10を介して硫酸を循環させる循環配管102と、循環配管102から分岐して電解硫酸を回収タンク30へ回収する回収配管302と、回収配管302よりも上流で循環配管102から分岐してそれぞれの処理ユニット600へ電解硫酸または硫酸を供給する供給配管106と、それぞれの供給配管106の下流側の端部で分岐して供給タンク10側へ電解硫酸または硫酸を戻すリターン配管108と、それぞれのリターン配管108から合流する硫酸を供給タンク10へ戻す循環配管110と、循環配管110から分岐して電解硫酸を回収タンク30へ回収する回収配管304とが含まれる。
【0023】
循環配管102には、電解硫酸または硫酸の流量を計測する流量計112と、電解硫酸または硫酸を流すポンプ114と、電解硫酸または硫酸を加熱するヒーター116と、電解硫酸または硫酸の温度を計測する温度計117とが設けられる。
【0024】
また、循環配管102には、電解硫酸中または硫酸中のパーティクルなどを除去するフィルター119と、循環配管102を流れる電解硫酸または硫酸の流量を制御部90の制御で調整可能なバルブ102Aと、回収配管302へ電解硫酸を流す際に閉じるバルブ102Bとが設けられる。
【0025】
回収配管302には、回収タンク30に供給される電解硫酸の流量を制御部90の制御で調整可能なバルブ302Aが設けられる。
【0026】
供給配管106には、供給配管106に流れる電解硫酸または硫酸の流量を制御部90の制御で調整可能なバルブ106Aが設けられる。供給配管106には、循環配管102を流れる電解硫酸または硫酸の一部の流量が流れる。
【0027】
リターン配管108には、リターン配管108に流れる電解硫酸または硫酸の流量を制御部90の制御で調整可能なバルブ108Aが設けられる。
【0028】
循環配管110には、回収配管304へ電解硫酸を流す際に閉じるバルブ110Aが設けられる。
【0029】
回収配管304には、回収タンク30に供給される電解硫酸の流量を制御部90の制御で調整可能なバルブ304Aが設けられる。
【0030】
また、供給配管106からリターン配管108が分岐する箇所は、処理ユニット600における吐出ノズル106B内に設けられ、吐出ノズル106Bにはさらに、純水(DIW)、過酸化水素水またはオゾン水である付与水を供給配管106内の電解硫酸または硫酸に混合する混合配管200が接続される。混合配管200には、混合配管200内を流れる付与水の流量を制御部90の制御で調整可能なバルブ200Aが設けられる。
【0031】
なお、混合配管200に供給される付与水は、純水供給源14から供給されるものであってもよいし、別途用意される供給源から供給されるものであってもよい。
【0032】
処理ユニット600から電解硫酸を回収するための配管には、それぞれの処理ユニット600に接続され、基板処理に使われた電解硫酸(処理後液)を排液する排液配管122と、それぞれの排液配管122から合流する処理後液を回収タンク30へ供給する回収配管124と、回収タンク30に接続され、生成タンク20Aまたは生成タンク20Bへ処理後液を供給する回収配管126と、生成タンク20Aと電解セル21Aとの間で電解硫酸を循環させる循環配管128と、生成タンク20Bと電解セル21Bとの間で電解硫酸を循環させる循環配管130と、生成タンク20Aから供給配管100へ電解硫酸を合流させる供給配管132と、生成タンク20Bから供給配管100へ電解硫酸を合流させる供給配管134とが含まれる。排液配管122には、処理ユニット600からの排液の流量を制御部90の制御で調整するバルブ122Aが設けられる。
【0033】
ここで、回収タンク30は、複数が並列に設けられていてもよい。すなわち、回収配管124からの処理後液が複数の回収タンクに選択的に供給され、回収タンクから生成タンクへ処理後液が供給されるまでの時間を長くすることも可能である。
【0034】
回収配管126には、回収タンク30に貯留されている処理後液を生成タンク20Aまたは生成タンク20Bへ送液するためのポンプ136と、生成タンク20Aへ送液される処理後液の流量を制御部90の制御で調整可能なバルブ126Aと、生成タンク20Bへ送液される処理後液の流量を制御部90の制御で調整可能なバルブ126Bとが設けられる。
【0035】
循環配管128には、循環配管128に流れる電解硫酸の流量を調整するためのバルブ128Aと、循環配管128に流れる電解硫酸の濃度を計測するための濃度計138と、循環配管128に流れる電解硫酸を送液するためのポンプ140と、電解硫酸を加熱するヒーター142と、電解硫酸内のパーティクルなどを除去するフィルター144とが設けられる。
【0036】
循環配管130には、循環配管130に流れる電解硫酸の流量を調整するためのバルブ130Aと、循環配管130に流れる電解硫酸の濃度を計測するための濃度計146と、循環配管130に流れる電解硫酸を送液するためのポンプ148と、電解硫酸を加熱するヒーター150と、電解硫酸内のパーティクルなどを除去するフィルター152とが設けられる。
【0037】
供給配管132には、供給配管132に流れる電解硫酸の流量を制御部90の制御で調整可能なバルブ132Aが設けられる。
【0038】
供給配管134には、供給配管134に流れる電解硫酸の流量を制御部90の制御で調整可能なバルブ134Aが設けられる。
【0039】
供給配管100には、供給配管100に流れる電解硫酸を送液するためのポンプ154と、電解硫酸を加熱するヒーター156およびヒーター159と、電解硫酸内のパーティクルなどを除去するフィルター158と、供給配管100に流れる電解硫酸の流量を調整するためのバルブ100Aとが設けられる。
【0040】
供給配管100に設けられるヒーター156およびヒーター159、さらには、循環配管102に設けられるヒーター116によって、生成タンクから供給タンク10へ供給される電解硫酸は加熱され、昇温しつつ処理ユニット600へ供給されることとなる。
【0041】
また、生成タンク20Aおよび生成タンク20Bには、純水供給源14から純水(DIW)、過酸化水素水またはオゾン水が供給される。純水供給源14から生成タンク20Aに供給される純水などの流量は、バルブ14Aを制御部90で制御することによって調整可能である。また、純水供給源14から生成タンク20Bに供給される純水などの流量は、バルブ14Bを制御部90で制御することによって調整可能である。なお、純水供給源14は備えられていなくてもよい。
【0042】
また、生成タンク20Aおよび生成タンク20Bには、硫酸供給源16から硫酸(HSO)が供給される。硫酸供給源16から生成タンク20Aに供給される硫酸の流量は、バルブ16Aを制御部90で制御することによって調整可能である。また、硫酸供給源16から生成タンク20Bに供給される硫酸の流量は、バルブ16Bを制御部90で制御することによって調整可能である。なお、硫酸供給源16は備えられていなくてもよい。
【0043】
電解硫酸、処理後液または硫酸を排液するための配管には、それぞれの処理ユニット600から排液タンク40へ処理後液を排液するための排液配管160と、供給タンク10から排液タンク40へ電解硫酸または硫酸を排液するための排液配管162と、生成タンク20A、生成タンク20Bおよび回収タンク30から排液タンク40へ電解硫酸または処理後液を排液するための排液配管164とが含まれる。排液配管160には、処理ユニット600からの排液の流量を制御部90の制御で調整するバルブ160Aが設けられる。排液配管162には、供給タンク10からの排液の流量を制御部90の制御で調整するバルブ162Aが設けられる。排液配管164には、生成タンク20Aからの排液の流量を制御部90の制御で調整するバルブ164Aと、生成タンク20Bからの排液の流量を制御部90の制御で調整するバルブ164Bと、回収タンク30からの排液の流量を制御部90の制御で調整するバルブ164Cとが設けられる。
【0044】
図2は、図1に例が示された制御部90の構成の例を概念的に示す図である。制御部90は、電気回路を有する一般的なコンピュータによって構成されていてよい。具体的には、制御部90は、中央演算処理装置(central processing unit、すなわち、CPU)91、リードオンリーメモリ(read only memory、すなわち、ROM)92、ランダムアクセスメモリ(random access memory、すなわち、RAM)93、記憶装置94、入力部96、表示部97および通信部98と、これらを相互に接続するバスライン95とを備える。
【0045】
ROM92は基本プログラムを格納している。RAM93は、CPU91が所定の処理を行う際の作業領域として用いられる。記憶装置94は、フラッシュメモリまたはハードディスク装置などの不揮発性記憶装置によって構成されている。入力部96は、各種スイッチまたはタッチパネルなどによって構成されており、オペレータから処理レシピなどの入力設定指示を受ける。表示部97は、たとえば、液晶表示装置およびランプなどによって構成されており、CPU91の制御の下、各種の情報を表示する。通信部98は、local area network(LAN)などを介してのデータ通信機能を有する。
【0046】
記憶装置94には、図1の基板処理装置1におけるそれぞれの構成の制御についての複数のモードがあらかじめ設定されている。CPU91が処理プログラム94Pを実行することによって、上記の複数のモードのうちの1つのモードが選択され、当該モードでそれぞれの構成が制御される。なお、処理プログラム94Pは、記録媒体に記憶されていてもよい。この記録媒体を用いれば、制御部90に処理プログラム94Pをインストールすることができる。また、制御部90が実行する機能の一部または全部は、必ずしもソフトウェアによって実現される必要はなく、専用の論理回路などのハードウェアによって実現されてもよい。
【0047】
図3は、本実施の形態に関する基板処理装置における、処理ユニット600および関連する構成の例を概略的に示す図である。なお、図3では、図1におけるある1つの供給配管106の下流に配置される処理ユニット600の構成の例が示されているが、他の供給配管106の下流に配置される処理ユニット600の構成も、図3に例が示される場合と同様である。
【0048】
図3に例が示されるように、処理ユニット600は、内部空間を有する箱形のチャンバ80と、チャンバ80内で1枚の基板Wを水平姿勢で保持しつつ基板Wの中央部を通る鉛直な回転軸線Z1まわりに基板Wを回転させるスピンチャック251と、基板Wの回転軸線Z1まわりにスピンチャック251を取り囲む筒状の処理カップ511とを備える。
【0049】
チャンバ80は、箱状の壁250Aによって囲まれている。壁250Aには、チャンバ80内に基板Wを搬出入するための開口部250Bが形成されている。
【0050】
開口部250Bは、シャッタ250Cによって開閉される。シャッタ250Cは、シャッタ昇降機構(ここでは、図示しない)によって、開口部250Bを覆う閉位置(図3において二点鎖線で示される)と、開口部250Bを開放する開位置(図3において実線で示される)との間で昇降させられる。
【0051】
図3に例が示されるように、スピンチャック251は、水平姿勢の基板Wに対向して設けられる円板状のスピンベース251Aと、スピンベース251Aの上面外周部から上方に突出し、かつ、基板Wの周縁部を挟持する複数のチャックピン251Bと、スピンベース251Aの中央部から下方に延びる回転軸251Cと、回転軸251Cを回転させることによって、スピンベース251Aに吸着されている基板Wを回転させるスピンモータ251Dとを備える。
【0052】
なお、スピンチャック251は、図3に例が示された挟持式のチャックである場合に限られず、たとえば、基板Wの下面を真空吸着するスピンベースを備える、真空吸着式のチャックであってもよい。
【0053】
処理ユニット600には、他の用途の液を吐出するためのノズル(たとえば、他の薬液を吐出するノズル、または、リンス液を吐出するノズルなど)が接続されていてもよい。
【0054】
また、図3に例が示されるように、処理ユニット600に接続されている供給配管106の先端には、電解硫酸または硫酸を吐出する吐出ノズル106Bが接続されている。吐出ノズル106Bは、チャンバ80の内側の所定部位(たとえば、スピンベース251A)に向けて電解硫酸または硫酸を吐出する。
【0055】
処理カップ511は、スピンチャック251の周囲を取り囲むように設けられており、図示しない昇降機構(モータまたはシリンダーなど)によって、鉛直方向に昇降する。処理カップ511の上部は、その上端がスピンベース251Aに保持された基板Wよりも上側となる上位置と、当該基板Wよりも下側になる下位置との間で昇降する。
【0056】
基板Wの上面から外側に飛散した電解硫酸または硫酸は、処理カップ511の内側面に受け止められる。そして、処理カップ511に受け止められた電解硫酸または硫酸は、チャンバ80の底部で、かつ、処理カップ511の内側に設けられた排液配管122、排液配管160を介して、チャンバ80の外部に適宜排液される。また、図示しないカップ排気機構によって処理カップ511内の雰囲気が排気される。
【0057】
また、チャンバ80の側部には、排気口515が設けられている。排気口515を通じて、チャンバ80内の雰囲気がチャンバ80外に適宜排出される。
【0058】
図4は、吐出ノズル106Bの内部構造の例を示す断面図である。
【0059】
吐出ノズル106Bは、電解硫酸または硫酸を導く流路35が形成された本体36と、流路35を開閉する弁体37と、弁体37を軸方向X1に進退させて流路35を開閉させる空圧アクチュエータ38と、流路35における弁体37よりも下流の位置(流路35c)に合流する混合配管200と、吐出口31とを備える。
【0060】
本体36は、空圧アクチュエータ38を構成するシリンダ39と、弁体37を進退させる弁室40Aと、供給配管106とジョイント48を介して連通して弁室40Aに至る流路35aと、流路35aの弁室40Aよりも上流の位置で流路35aに接続された、リターン配管108とジョイント48を介して連通する流路35bと、弁室40Aから吐出口31に至る流路35cとを備える。
【0061】
シリンダ39と弁室40Aとは、軸方向X1に並んでいる。シリンダ39と弁室40Aとの間は、隔壁41によって隔てられている。流路35aおよび流路35cは、供給タンク10から供給される電解硫酸または硫酸を、吐出口31に向けて案内する供給配管106の一部に該当する。また、流路35bは、電解硫酸または硫酸を供給タンク10側に戻すリターン配管108の一部に該当する。
【0062】
空圧アクチュエータ38は、シリンダ39、ピストン42、バネ43およびロッド44を備える。シリンダ39は、ピストン42によって、隔壁41側の前室と、当該ピストン42を挟んで軸方向X1の反対側の後室とに隔てられている。本体36には、シリンダ39の前室および後室にそれぞれ別個に空気圧を伝達するチューブを接続するためのジョイント47が、それぞれ接続されている。ピストン42は、チューブおよびジョイント47を介して、シリンダ39の前室または後室のいずれ一方に空気圧を伝達することによって、シリンダ39内を、軸方向X1に沿って進退される。
【0063】
バネ43は、シリンダ39の後室側において、ピストン42と本体36との間に介挿されて、ピストン42を、隔壁41の方向に押圧している。
【0064】
ロッド44は、基部がピストン42に連結され、先端部が、隔壁41を貫通して弁室40Aに突出されている。弁室40Aに突出されたロッド44の先端部には、弁体37が連結されている。弁体37は円板状に形成され、ロッド44の先端部に、径方向を軸方向X1と直交させて連結されている。弁体37は、シリンダ39内で、ピストン42が軸方向X1に沿って進退されると、ロッド44を介して、弁室40A内で、軸方向X1に沿って進退される。
【0065】
弁室40Aは、隔壁41と対向し、軸方向X1と直交する円環状の弁座面46を含み、弁座面46の中心位置に、流路35aが同心状に開口されている。流路35cは、弁室40Aの、弁体37の進退方向(軸方向X1)の側方に開口されている。
【0066】
本体36は、先端に吐出口31が形成され、ノズルヘッド26の下面から下方へ突出される筒部49を含む。また、筒部49の側方から混合配管200が挿入され、弁室40Aよりも下流の位置の流路35cに混合配管200が接続される。
【0067】
シリンダ39の前室および後室のいずれにも空気圧を作用させず、空圧アクチュエータ38を作動させない状態では、ピストン42が、バネ43によって、シリンダ39内で前進位置、つまり、図4に例が示されるように、隔壁41側に近接した位置に押圧され、それによって弁室40A内で、弁体37が弁座面46に接触されて、流路35aの開口が閉鎖される。
【0068】
そのため、流路35aと流路35cとの間が閉じられて、供給タンク10から供給配管106と流路35aとを通して供給される電解硫酸または硫酸は、流路35bとリターン配管108とを通して供給タンク10側に戻される(循環状態)。
【0069】
この循環状態において、シリンダ39の前室に空気圧を伝達して、ピストン42を、バネ43の押圧力に抗して、シリンダ39の後室方向に後退させると、弁室40A内で、弁体37が弁座面46から離れて、流路35aの開口が弁室40Aに解放される。そのため、流路35aと流路35cとが、弁室40Aを介して繋がれて、供給タンク10から供給配管106と流路35aとを通して供給される電解硫酸または硫酸が、流路35cを通して、吐出口31から吐出される(吐出状態)。
【0070】
この吐出状態において、シリンダ39の前室への空気圧の伝達を停止し、代わって、シリンダ39の後室に空気圧を伝達して、ピストン42を、バネ43の押圧力とともに、シリンダ39の前室方向、すなわち、隔壁41に近接する方向に前進させると、弁室40A内で、弁体37が弁座面46に接触されて、流路35aの開口が閉鎖される。そのため、流路35aと流路35cとの間が閉じられて、供給タンク10から供給配管106と流路35aとを通して供給される電解硫酸または硫酸が、流路35bとリターン配管108とを通して供給タンク10側に戻される循環状態に復帰する。
【0071】
上記の吐出状態において、バルブ200Aが開いて混合配管200から付与水が電解硫酸に混合されると、反応熱によって電解硫酸の温度が上昇する。よって、電解硫酸を用いて基板処理を行う場合に、ヒーター159を設けずに比較的低温(たとえば、60℃以下)のまま電解硫酸を生成タンクから供給タンク、さらには吐出ノズル106Bまで導き、上記の付与水によって電解硫酸の温度を処理温度(たとえば120℃)まで上昇させてもよい。その場合、回収配管302および回収配管304から回収タンク30へ電解硫酸を回収する必要はない。
【0072】
一方、上記の吐出状態において、バルブ200Aが開いて混合配管200から付与水が硫酸に混合されると、硫酸と過酸化水素水との混合溶液(SPM)が生成される。
【0073】
<基板処理装置の動作について>
次に、基板処理装置の動作について説明する。本実施の形態に関する基板処理装置による基板処理方法は、処理ユニット600へ搬送された基板Wに対し電解硫酸または硫酸を吐出して基板処理を行う工程と、基板処理が行われた基板Wを洗浄する工程と、洗浄された基板Wを回転させて乾燥させる工程と、乾燥された基板Wを処理ユニット600から搬出する工程とを備える。
【0074】
以下では、上記の基板処理装置の動作に含まれる基板処理について、図5図6図7および図8を参照しつつ説明する。ここで、図5は、供給タンク10から電解硫酸を供給する場合の、吐出ノズル106Bの循環状態における基板処理装置の構成の例を示す図である。また、図6は、供給タンク10から電解硫酸を供給する場合の、吐出ノズル106Bの吐出状態における基板処理装置の構成の例を示す図である。また、図7は、供給タンク10から硫酸を供給する場合の、吐出ノズル106Bの循環状態における基板処理装置の構成の例を示す図である。また、図8は、供給タンク10から硫酸を供給する場合の、吐出ノズル106Bの吐出状態における基板処理装置の構成の例を示す図である。図5図6図7および図8においては、開状態であるバルブが黒色で示されている。なお、以下に示される動作は、制御部90によって基板処理装置1におけるそれぞれの構成(ポンプ、ヒーター、バルブ、または、スピンモータなど)の動作が制御されることによって行われる。
【0075】
まず、制御部90の制御によって、供給タンク10から供給される液体として電解硫酸を含む処理液が選択されるモード(図5および図6に示される場合)について説明する。
【0076】
はじめに、循環配管128を介して生成タンク20Aと電解セル21Aとの間で硫酸(HSO)を循環させて、電解硫酸を含む処理液を生成する。
【0077】
生成タンク20Aには、制御部90によるバルブ16Aの制御で硫酸供給源16から硫酸が適宜供給される。また、制御部90によるバルブ14Aの制御で純水供給源14から純水(DIW)などが適宜供給される。また、後述のように、生成タンク20Aには、制御部90によるバルブ126Aの制御で回収タンク30から処理後液が供給される。
【0078】
生成タンク20Aに貯留されている電解硫酸は、バルブ128Aが開状態で、循環配管128におけるヒーター142でたとえば60℃以下に温度調整され、フィルター144で適宜パーティクルなどが除去されて、ポンプ140で電解セル21Aへ送液される。電解硫酸を60℃以下(電解温度)に温度調整することで、硫酸を電気分解した場合の電解硫酸の生成率が増加する。また、電解硫酸を60℃以下に温度調整することで、電解硫酸がカロ酸(HSO)とOHラジカルとに自己分解することが抑制される。
【0079】
そして、電解セル21Aで温度調整された硫酸が電気分解されることによって、電解硫酸を含む処理液が生成される。ここで、硫酸が電気分解される際、処理液中の水分子も電気分解されるため、電気分解するほどに電解硫酸の濃度は上昇する。電解硫酸を含む処理液の濃度は濃度計138で計測され、制御部90が、計測された当該濃度に基づいて電解セル21Aに送液する電解硫酸の流量を制御する(すなわち、バルブ128Aの開閉を制御することで、計測された濃度が低い場合には電解硫酸の流量を増加させ、計測された濃度が高い場合には電解硫酸の流量を低下させる)。なお、電解硫酸の濃度を低くすると、過硫酸の生成効率が上昇する。
【0080】
上記の生成タンク20Aは生成タンク20Bと冗長構成となっている。よって、生成タンク20Aの場合と同様に、循環配管130を介して生成タンク20Bと電解セル21Bとの間で硫酸(HSO)を循環させて、電解硫酸を含む処理液を生成する。
【0081】
生成タンク20Bには、制御部90によるバルブ16Bの制御で硫酸供給源16から硫酸が適宜供給される。また、制御部90によるバルブ14Bの制御で純水供給源14から純水(DIW)などが適宜供給される。また、後述のように、生成タンク20Bには、制御部90によるバルブ126Bの制御で回収タンク30から処理後液が供給される。
【0082】
生成タンク20Bに貯留されている電解硫酸は、バルブ130Aが開状態で、循環配管130におけるヒーター150で電解温度(たとえば60℃以下)に温度調整され、フィルター152で適宜パーティクルなどが除去されて、ポンプ148で電解セル21Bへ送液される。
【0083】
そして、電解セル21Bで温度調整された硫酸が電気分解されることによって、電解硫酸を含む処理液が生成される。電解硫酸を含む処理液の濃度は濃度計146で計測され、制御部90が、計測された当該濃度に基づいて電解セル21Bに送液する電解硫酸の流量をバルブ130Aの開閉を制御することで調整する。
【0084】
生成タンク20Aと生成タンク20Bとは、切り替え可能に供給タンク10へ電解硫酸を供給可能である。たとえば、図5および図6に例が示されるように、バルブ128Aを開いて循環配管128で電解硫酸を循環させつつ、バルブ132Aを開いて生成タンク20Aから供給タンク10へ電解硫酸を供給し、その間に、バルブ130Aおよびバルブ134Aを閉じて、回収タンク30から処理後液を生成タンク20Bに貯めておくこともできる。または、生成タンク20Aに貯留されている電解硫酸の濃度が所望の濃度に達していない場合、バルブ128Aを開きつつバルブ132Aを閉じて循環配管128で処理液の循環を継続して硫酸の電気分解によって処理液の濃度を上昇させながら、バルブ130Aおよびバルブ134Aを開いて、循環配管130で循環する所望の濃度に達している電解硫酸を生成タンク20Bから供給タンク10へ供給することができる。すなわち、一方の生成タンク(電解セル)において電解硫酸を生成中であっても、他方の生成タンクから連続的に電解硫酸を供給することができる。
【0085】
いずれかの(または双方の)生成タンクから供給される電解硫酸は、供給配管100におけるヒーター156でたとえば60℃以下に温度調整され、フィルター158で適宜パーティクルなどが除去されて、開状態のバルブ100Aを介してポンプ154で供給タンク10へ送液される。
【0086】
供給タンク10には、供給配管100を介して生成タンクから供給された電解硫酸が貯留される。ここで、供給タンク10の上流の供給配管100に設けられる複数のヒーター159によって、それまで60℃以下で温度制御されていた電解硫酸の温度は、たとえば120℃まで昇温される。
【0087】
供給タンク10から循環配管102を介して送液される電解硫酸は、循環配管102における温度計117で計測される温度が処理温度(たとえば120℃)になるようにヒーター116で温度調整され、フィルター119で適宜パーティクルなどが除去されて、処理ユニット600および生成タンクへポンプ114で送液される。制御部90は、処理レシピを参照して処理ユニット600で行われる基板処理を把握し、流量計112で計測される電解硫酸の流量が当該基板処理に十分な流量となるように、循環配管102で循環する電解硫酸の流量をバルブ102Aの開閉などによって調整する。
【0088】
循環配管102の下流側では、それぞれの処理ユニット600に分岐する供給配管106が設けられる。そして、制御部90の制御によって対応するバルブ106Aを開くことによって、処理ユニット600へ適宜電解硫酸を供給することができる。
【0089】
吐出ノズル106Bの循環状態(図4の弁体37が弁座面46に接触している状態)では、バルブ106Aおよびバルブ108Aが開かれ、循環配管102から供給配管106、さらにはリターン配管108に供給された電解硫酸が循環配管110に合流して、さらに回収配管304を介して回収タンク30に回収される。また、循環配管102から回収配管302に供給された電解硫酸が回収タンク30に回収される。このように、電解硫酸が供給配管106における吐出ノズル106B内まで流れて循環することによって、電解硫酸を吐出して基板処理を行う際に、配管と電解硫酸との温度差に起因する電解硫酸の温度変化を抑制することができる。なお、循環状態においてリターン配管108を介して供給される電解硫酸は、配管の温度維持のための最低限の流量に抑えられることが望ましい。
【0090】
吐出ノズル106Bの吐出状態(図4の弁体37が弁座面46から離れている状態)では、バルブ106Aが開かれる一方でバルブ108Aが閉じられ、吐出ノズル106Bの吐出口31から電解硫酸が基板Wの上面に向けて吐出される。そして、基板処理が行われる。
【0091】
ここで、電解硫酸が吐出口31から吐出される直前に、流路35cにおける電解硫酸に対し、バルブ200Aが開状態である混合配管200から付与水が混合されてもよい。電解硫酸を含む処理液に純水などの付与水が混合されると反応熱によって処理液の温度がさらに上昇し、酸化力が高まる。
【0092】
基板Wに吐出され、基板処理に使われた電解硫酸は処理後液として、開状態のバルブ122Aを介して排液配管122へ流れ込む。処理後液は、硫酸イオン(SO 2-)を含む。そして処理後液は、回収配管124に合流して回収タンク30に回収される。
【0093】
電解硫酸は、回収して再度電気分解することによって再び基板処理に用いることができる。そのため、電解硫酸を含む処理液を用いて基板処理を行うことによって、基板処理に伴う排液を減少させることができる。
【0094】
回収タンク30に貯留されている処理後液は、回収配管126を介して、バルブ126Aを開くことで生成タンク20Aへ、バルブ126Bを開くことで生成タンク20Bへ、ポンプ136によって選択的に(すなわち、一方または双方へ)送液可能である。
【0095】
次に、制御部90の制御によって、供給タンク10から供給される液体として硫酸が選択されるモード(図7および図8に示される場合)について説明する。
【0096】
はじめに、供給タンク10において、硫酸供給源12から供給配管120を介して供給された硫酸が貯留される。
【0097】
供給タンク10から循環配管102を介して送液される硫酸は、循環配管102における温度計117で計測される温度が所望の温度となるようにヒーター116で温度調整され、フィルター119で適宜パーティクルなどが除去されて、処理ユニット600へポンプ114で送液される。制御部90は、処理レシピを参照して処理ユニット600で行われる基板処理を把握し、流量計112で計測される硫酸の流量が当該基板処理に十分な流量となるように、循環配管102で循環する硫酸の流量をバルブ102Aの開閉などによって調整する。
【0098】
循環配管102の下流側では、それぞれの処理ユニット600に分岐する供給配管106が設けられる。そして、制御部90の制御によって対応するバルブ106Aを開くことによって、処理ユニット600へ適宜硫酸を供給することができる。
【0099】
吐出ノズル106Bの循環状態(図4の弁体37が弁座面46に接触している状態)では、バルブ106Aおよびバルブ108Aが開かれ、循環配管102から供給配管106、さらにはリターン配管108に供給された硫酸が循環配管110に合流して、供給タンク10に戻る。また、循環配管102から供給配管106へ分岐しなかった硫酸がそのまま供給タンク10に戻る。このように、硫酸が供給配管106における吐出ノズル106B内まで流れて循環することによって、硫酸を吐出して基板処理を行う際に、配管と硫酸との温度差に起因する硫酸の温度変化を抑制することができる。なお、循環状態においてリターン配管108を介して供給される硫酸は、配管の温度維持のための最低限の流量に抑えられることが望ましい。
【0100】
吐出ノズル106Bの吐出状態(図4の弁体37が弁座面46から離れている状態)では、バルブ106Aが開かれる一方でバルブ108Aが閉じられ、吐出ノズル106Bの吐出口31から硫酸が基板Wの上面に向けて吐出される。そして、基板処理が行われる。
【0101】
ここで、硫酸が吐出口31から吐出される直前に、流路35cにおける硫酸に対し、バルブ200Aが開状態である混合配管200から付与水が混合される。硫酸に過酸化水素水などの付与水が混合されると硫酸と過酸化水素水との混合溶液(SPM)が生成される。
【0102】
基板Wに吐出され、基板処理に使われた硫酸は、開状態のバルブ160Aを介して排液配管160へ流れ込む。そして当該硫酸は排液タンク40に回収される。
【0103】
ここで、供給タンク10から供給される液体として硫酸が選択される場合であっても、次回の切り替えの際にスムーズに電解硫酸が供給可能なように、生成タンクと電解セルとの間の電解硫酸の循環は継続されていてもよい。
【0104】
以上のように、制御部90で図5図6図7図8のバルブ開閉パターンを切り替えることによって、電解硫酸と硫酸との切り替え、さらに、循環状態と吐出状態とを容易に切り替えることができる。なお、供給タンク10には電解硫酸および硫酸の双方が貯留されることとなるが、前のモードで用いられた処理液を供給タンク10から排液し終わってから、後のモードで用いられる処理液を供給タンク10に貯留すればよい。
【0105】
よって、様々なタイプの基板処理を1つの装置で連続して行うことができる。たとえば、搬入された基板に対応してあらかじめ定められる、電解硫酸および硫酸を用いる複数の基板処理を、1つの処理ユニット600内に固定された基板に対して連続的に行うことができる。
【0106】
図9は、本実施の形態に関する基板処理装置を用いて複数の基板処理を連続的に行う場合のフローチャートである。
【0107】
図9に例が示されるように、まず、基板Wを処理ユニット600に搬入する(ステップST01)。
【0108】
次に、制御部90で電解硫酸を用いて基板処理を行うモード(循環状態)を選択し、関連するバルブ100A、バルブ102A、バルブ106A、バルブ108A、バルブ302A、バルブ304A、バルブ126B、バルブ128A、バルブ132Aを、図5に示されるように開状態とする(ステップST02)。電解硫酸を用いて行う基板処理としては、たとえば、基板Wの上面に形成されているレジスト膜の除去などがある。
【0109】
次に、生成タンク20Aから供給タンク10へ電解硫酸を供給し、さらに、供給タンク10からそれぞれの処理ユニット600へ電解硫酸を供給する(ステップST03)。この段階では、図4の弁体37が弁座面46に接触しており、吐出ノズル106Bから電解硫酸を吐出せずに、循環配管102から分岐する回収配管302を介して、または、供給配管106の下流のリターン配管108を介して電解硫酸を循環させ、さらに回収タンク30へ電解硫酸を回収する。
【0110】
また、生成タンクと電解セルとで電解硫酸を生成しつつ、供給タンク10に電解硫酸を供給する。
【0111】
次に、制御部90で電解硫酸を用いて基板処理を行うモード(吐出状態)を選択し、図6に示されるように、バルブ108A、バルブ304Aを閉状態としつつ、バルブ122Aを開状態とする(ステップST04)。
【0112】
次に、吐出ノズル106Bから基板Wの上面に向けて電解硫酸を吐出する(ステップST05)。この際、図4の弁体37が弁座面46から離れている。
【0113】
次に、処理ユニット600内の基板Wの配置をそのまま維持して、他の基板処理を行う。具体的には、硫酸を用いる基板処理を行う。
【0114】
具体的には、制御部90で硫酸を用いて基板処理を行うモード(循環状態)を選択し、図7に示されるように、バルブ100A、バルブ122A、バルブ126B、バルブ128A、バルブ132A、バルブ302Aを閉状態としつつ、バルブ12A、バルブ102B、バルブ108A、バルブ110Aを開状態とする(ステップST06)。硫酸(SPM)を用いて行う基板処理としては、たとえば、高精度のエッチングレート制御が要求される、基板Wに形成されている金属膜の除去などがある。
【0115】
次に、硫酸供給源12から供給タンク10へ硫酸を供給し、さらに、供給タンク10からそれぞれの処理ユニット600へ硫酸を供給する(ステップST07)。この段階では、図4の弁体37が弁座面46に接触しており、吐出ノズル106Bから硫酸を吐出せずに、循環配管102を介して、または、供給配管106の下流のリターン配管108を介して、硫酸を供給タンク10へ循環させる。
【0116】
次に、制御部90で硫酸を用いて基板処理を行うモード(吐出状態)を選択し、図8に示されるように、バルブ108A、バルブ110Aを閉状態としつつ、バルブ160A、バルブ200Aを開状態とする(ステップST08)。
【0117】
そして、吐出ノズル106Bにおいて硫酸と混合配管200を介して供給される付与水とが混合され、生成されたSPMが基板Wの上面に向けて吐出される(ステップST09)。この際、図4の弁体37が弁座面46から離れている。
【0118】
ここで、電解硫酸を用いて行う基板処理の酸化力を高めるために、吐出ノズル106Bにおいて電解硫酸と混合配管200を介して供給される付与水とを混合し、電解硫酸の温度を昇温させてもよい。そのような高温の電解硫酸を用いることで、たとえば、高ドーズインプラレジスト膜を除去することができる。
【0119】
<以上に記載された実施の形態によって生じる効果について>
次に、以上に記載された実施の形態によって生じる効果の例を示す。なお、以下の説明においては、以上に記載された実施の形態に例が示された具体的な構成に基づいて当該効果が記載されるが、同様の効果が生じる範囲で、本願明細書に例が示される他の具体的な構成と置き換えられてもよい。すなわち、以下では便宜上、対応づけられる具体的な構成のうちのいずれか1つのみが代表して記載される場合があるが、代表して記載された具体的な構成が対応づけられる他の具体的な構成に置き換えられてもよい。
【0120】
以上に記載された実施の形態によれば、基板処理装置は、基板処理部と、供給タンク10と、生成部と、回収部と、供給源と、循環部と、バルブ機構とを備える。ここで、基板処理部は、たとえば、吐出ノズル106Bを含む処理ユニット600などに対応するものである。また、生成部は、たとえば、電解セルと接続される生成タンク20A(または生成タンク20B)に対応するものである。また、回収部は、たとえば、回収配管302、回収配管304、回収タンク30へ接続される回収配管124などに対応するものである。また、供給源は、たとえば、硫酸供給源12などに対応するものである。また、循環部は、たとえば、循環配管102または循環配管110などに対応するものである。バルブ機構は、たとえば、電解硫酸を用いて基板処理を行うモードと硫酸を用いて基板処理を行うモードとの切り替えの際、または、循環状態と吐出状態との切り替えの際に開閉状態が変更されるバルブ群であり、バルブ12A、バルブ100A、バルブ102B、バルブ108A、バルブ110A、バルブ122A、バルブ302A、バルブ304Aなどに対応するものである。基板処理部は、電解硫酸を含む第1の処理液または硫酸を含む第2の処理液を用いて基板Wを処理する。供給タンク10は、第1またの処理液は第2の処理液を基板処理部へ供給する。生成部は、電気分解によって第1の処理液を生成し、生成された第1の処理液を供給タンク10へ供給する。回収部は、基板処理部へ供給された第1の処理液を回収して、生成部へ供給する。硫酸供給源12は、第2の処理液を供給タンク10に供給する。循環部は、基板処理部へ供給される第2の処理液を供給タンク10を介して循環させる。バルブ機構は、基板処理部が第1の処理液を用いて基板Wを処理するモードである第1のモードと、基板処理部が第2の処理液を用いて基板Wを処理するモードである第2のモードとを切り替え可能である。ここで、バルブ機構は、第1のバルブ(たとえば、バルブ100A)と、第2のバルブ(たとえば、バルブ304Aまたはバルブ122A)と、第3のバルブ(たとえば、バルブ12A)と、第4のバルブ(たとえば、バルブ102Bまたはバルブ110A)とを備える。第1のバルブは、生成部で生成された第1の処理液を供給タンク10に供給するための第1の配管(たとえば、供給配管100)に設けられる。第2のバルブは、基板処理部へ供給された第1の処理液を基板処理部から生成部へ回収するための第2の配管(たとえば、回収配管304、排液配管122または回収配管124)に設けられる。第3のバルブは、第2の処理液を硫酸供給源12から供給タンク10に供給するための第3の配管(たとえば、供給配管120)に設けられる。第4のバルブは、第2の処理液を供給タンク10を介して循環させるための第4の配管(たとえば、循環配管102または循環配管110)に設けられる。そして、第1のモードでは、第1のバルブおよび第2のバルブが開状態、かつ、第3のバルブおよび第4のバルブが閉状態である。また、第2のモードでは、第3のバルブおよび第4のバルブが開状態、かつ、第1のバルブおよび第2のバルブが閉状態である。
【0121】
このような構成によれば、基板Wを処理するために電解硫酸と硫酸とを切り替え可能に用いることによって、様々な基板処理に対して適切な処理液を選択して用い、基板処理を効率的に行うことができる。
【0122】
なお、上記の構成に本願明細書に例が示された他の構成を適宜追加した場合、すなわち、上記の構成としては言及されなかった本願明細書中の他の構成が適宜追加された場合であっても、同様の効果を生じさせることができる。
【0123】
また、以上に記載された実施の形態によれば、基板処理部において、供給タンク10から供給された第1または第2の処理液に付与水を混合する混合部を備える。ここで、混合部は、たとえば、混合配管200などに対応するものである。このような構成によれば、硫酸に対して付与水を混合する場合にはSPMを生成することができ、また、電解硫酸に対して付与水を混合する場合には電解硫酸の温度を反応熱で昇温させてその酸化力を高めることができる。
【0124】
また、以上に記載された実施の形態によれば、基板処理装置は、供給配管100において、第1の処理液の温度を基板Wを処理するための温度まで昇温するためのヒーター159を備える。このような構成によれば、電解硫酸の温度を処理温度まで高めつつ、電解硫酸を処理ユニット600へ供給することができる。
【0125】
以上に記載された実施の形態によれば、基板処理方法において、基板処理部へ、基板Wを処理するために第1の処理液を供給する第1の工程と、基板処理部へ、基板Wを処理するために第2の処理液を供給する第2の工程とを備える。ここで、第1の工程において、生成部で生成された第1の処理液を供給タンク10に供給し、かつ、供給タンク10から基板処理部へ供給された第1の処理液を、回収部を介して生成部へ回収する。また、第2の工程において、第2の処理液を硫酸供給源12から供給タンク10に供給し、かつ、供給タンク10から基板処理部へ供給される第2の処理液を、循環部を介して供給タンク10に循環する。
【0126】
このような構成によれば、基板Wを処理するために電解硫酸と硫酸とを切り替え可能に用いることによって、様々な基板処理に対して適切な処理液を選択して用い、基板処理を効率的に行うことができる。
【0127】
なお、特段の制限がない場合には、それぞれの処理が行われる順序は変更することができる。
【0128】
また、上記の構成に本願明細書に例が示された他の構成を適宜追加した場合、すなわち、上記の構成としては言及されなかった本願明細書中の他の構成が適宜追加された場合であっても、同様の効果を生じさせることができる。
【0129】
<以上に記載された実施の形態の変形例について>
以上に記載された実施の形態では、それぞれの構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係または実施の条件などについても記載する場合があるが、これらはすべての局面においてひとつの例であって、限定的なものではない。
【0130】
したがって、例が示されていない無数の変形例と均等物とが、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。たとえば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
【0131】
また、以上に記載された少なくとも1つの実施の形態において、特に指定されずに材料名などが記載された場合は、矛盾が生じない限り、当該材料に他の添加物が含まれた、たとえば、合金などが含まれるものとする。
【符号の説明】
【0132】
1 基板処理装置
10 供給タンク
12A バルブ
14A バルブ
14B バルブ
16A バルブ
16B バルブ
100A バルブ
102A バルブ
102B バルブ
106A バルブ
108A バルブ
110A バルブ
116 ヒーター
122A バルブ
126A バルブ
126B バルブ
128A バルブ
130A バルブ
132A バルブ
134A バルブ
142 ヒーター
150 ヒーター
156 ヒーター
159 ヒーター
160A バルブ
162A バルブ
164A バルブ
164B バルブ
164C バルブ
200A バルブ
302A バルブ
304A バルブ
W 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9