(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108270
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】シート貼付装置およびシート貼付方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240805BHJP
【FI】
H01L21/68 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023012551
(22)【出願日】2023-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120592
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 崇裕
(74)【代理人】
【識別番号】100184712
【弁理士】
【氏名又は名称】扇原 梢伸
(74)【代理人】
【識別番号】100192223
【弁理士】
【氏名又は名称】加久田 典子
(72)【発明者】
【氏名】杉下 芳昭
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131CA53
5F131DA33
5F131DA42
5F131EA07
5F131EB66
5F131EC34
5F131EC62
5F131EC63
5F131EC64
5F131EC66
5F131EC68
5F131EC69
5F131EC72
5F131EC73
5F131EC77
(57)【要約】
【課題】被着体に貼付された接着シートの供給方向先端部や供給方向後端部が当該被着体から剥がれ易くなることを防止することができるシート貼付装置およびシート貼付方法を提供すること。
【解決手段】供給される接着シートASを被着体WKに貼付するシート貼付手段20を備えたシート貼付装置EAにおいて、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの少なくとも一方に、当該接着シートASと当該被着体WKとを掴んで留めておく留め具CLを取り付ける留め具取付手段40をさらに備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給される接着シートを被着体に貼付するシート貼付手段を備えたシート貼付装置において、
前記被着体に貼付された前記接着シートの供給方向先端部および供給方向後端部の少なくとも一方に、当該接着シートと当該被着体とを掴んで留めておく留め具を取り付ける留め具取付手段をさらに備えていることを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
前記シート貼付手段は、前記被着体の所定の一面から前記接着シートの一部がはみ出したはみ出し領域が形成されるように、当該接着シートを前記一面に貼付する第1貼付手段と、前記はみ出し領域を前記被着体の別の面方向に折り曲げて貼付する第2貼付手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載のシート貼付装置。
【請求項3】
前記接着シートは、硬化エネルギーによって硬化可能に設けられ、
前記被着体に貼付された前記接着シートに前記硬化エネルギーを付与し、当該接着シートを硬化させる硬化エネルギー付与手段を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート貼付装置。
【請求項4】
供給される接着シートを被着体に貼付するシート貼付工程を実施するシート貼付方法において、
前記被着体に貼付された前記接着シートの供給方向先端部および供給方向後端部の少なくとも一方に、当該接着シートと当該被着体とを掴んで留めておく留め具を取り付ける留め具取付工程をさらに実施することを特徴とするシート貼付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート貼付装置およびシート貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被着体に接着シートを貼付するシート貼付装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたテープ貼り付けシステム(シート貼付装置)では、ウェハW(被着体)に貼付された保護テープ(接着シート)は、当該接着シートの供給方向先端部や供給方向後端部が被着体から剥がれ易くなるという不都合を発生する。
【0005】
本発明の目的は、被着体に貼付された接着シートの供給方向先端部や供給方向後端部が当該被着体から剥がれ易くなることを防止することができるシート貼付装置およびシート貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、被着体に貼付された接着シートの供給方向先端部および供給方向後端部の少なくとも一方に留め具を取り付けるので、当該被着体に貼付された接着シートの供給方向先端部や供給方向後端部が当該被着体から剥がれ易くなることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】(A)~(H)は、本発明の一実施形態に係るシート貼付装置の説明図。(I)~(N)は、本発明のシート貼付装置に係る変形例の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な矢印DR方向から観た場合を基準とし、図を指定することなく方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な
図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。なお、
図1(C)は、
図1(A)のAA矢視図。
図1(D)の実線は、
図1(A)のBB矢視図。
図1(D)の二点鎖線は、
図1(A)のDR矢視図。
【0010】
本発明のシート貼付方法を実施するシート貼付装置EAは、接着シートASを供給する供給工程を実施する供給手段10と、供給される接着シートASを被着体WKに貼付するシート貼付工程を実施するシート貼付手段20と、被着体WKに貼付された接着シートASに硬化エネルギーとしての紫外線UVを付与し、当該接着シートASを硬化させる硬化エネルギー付与工程を実施する硬化エネルギー付与手段30と、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの両方に、当該接着シートASと当該被着体WKとを掴んで留めておく留め具CLを取り付ける留め具取付工程を実施する留め具取付手段40とを備え、被着体WKを搬送する被着体搬送工程を実施する被着体搬送手段50の近傍に配置されている。
なお、本実施形態の被着体WKは、被着体中心WKCを中心とする円形形状のものが採用されている。
【0011】
供給手段10は、当該供給手段10を構成する各部材を直接的または間接的に支持する支持部材11と、接着シートASが帯状の剥離シートRLに仮着された原反RSを支持する支持ローラ12と、原反RSを案内するガイドローラ13と、剥離縁14Aで剥離シートRLを折り返し、当該剥離シートRLから接着シートASを剥離する剥離手段としての剥離板14と、駆動機器としての回動モータ15Aの図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ15Bとで剥離シートRLを挟み込む駆動ローラ15と、図示しない駆動機器の出力軸に支持され、シート貼付装置EAの自動運転が行われている間、ピンチローラ15Bとの間に存在する剥離シートRLに常に所定の張力を付与し、当該剥離シートRLを回収する回収手段としての回収ローラ16と、被着体WKに貼付される接着シートASに張力を付与する張力付与手段17とを備えている。
張力付与手段17は、トルク制御が可能な駆動機器としての回動モータ17Aと、その図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ17Bとで原反RSを挟み込む駆動ローラ17Cとを備えている。
なお、本実施形態の接着シートASは、変形エネルギーとしての熱によって変形可能、且つ、硬化エネルギーとしての紫外線UVによって硬化可能なものが採用されている。具体的には、接着シートASは、
図1(A)中CCを付した図に示すように、熱によって変形する基材BSと、紫外線UVによって硬化する接着剤層ALとを備えている。
【0012】
シート貼付手段20は、被着体WKの所定の一面としての外周面WK3から接着シートASの一部がはみ出したはみ出し領域ASH(
図1(B)参照)が形成されるように、当該接着シートASを外周面WK3に貼付する第1貼付工程を実施する第1貼付手段21と、はみ出し領域ASHを被着体WKの別の面としての一方の面WK1および他方の面WK2の両方向に折り曲げて貼付する第2貼付工程を実施する第2貼付手段22とを備えている。
第1貼付手段21は、図示しないブラケットに回転可能に支持された押圧部材としての第1押圧ローラ21Aを備え、接着シートASを、接着面(接着剤層ALの表出面)が内側となる筒環状にしつつ、当該接着シートASを被着体WKの外周面WK3に貼付するようになっている。
第2貼付手段22は、コイルヒータやヒートパイプの加熱側等の図示しない加熱機器で加熱した変形エネルギーとしての熱である熱風HAをはみ出し領域ASHに吹き付け、当該はみ出し領域ASHを折り曲げる変形エネルギー付与工程を実施する変形エネルギー付与手段としての熱風送風機22Aと、図示しないブラケットに回転可能に支持された押圧部材としての第2押圧ローラ22B、第3押圧ローラ22Cとを備えている。
なお、第1押圧ローラ21Aは、
図1(A)中二点鎖線で示すように、被着体WKの被着体中心WKCが基準位置RPに配置された際、供給手段10から供給された接着シートASを当該被着体WKの外周面WK3に押圧可能な位置に配置されている。
また、熱風送風機22Aは、
図1(A)中二点鎖線で示すように、被着体WKの被着体中心WKCが基準位置RPに配置された際、当該被着体WKの外周面WK3に貼付されている接着シートASのはみ出し領域ASHに、熱風HAを吹き付け可能な位置に配置されている。
さらに、第2、第3押圧ローラ22B、22Cは、
図1(D)に示すように、それぞれ上下一対とされ、
図1(A)中二点鎖線で示すように、被着体WKの被着体中心WKCが基準位置RPに配置された際、当該被着体WKの外周面WK3に貼付された接着シートASのはみ出し領域ASHを、それぞれ一方の面WK1方向および他方の面WK2方向に折り曲げ可能な位置に配設されている。本実施形態では、第2、第3押圧ローラ22B、22Cは、XY平面に対し、それぞれ45度(135度)、180度(0度)の角度で基準位置RP方向に傾斜した回転軸を中心に回転するようになっている。
【0013】
硬化エネルギー付与手段30は、発光ダイオードや紫外線発光ランプ等の図示しない紫外線発光機器で発光した紫外線を照射する紫外線照射機31を備えている。
なお、紫外線照射機31は、
図1(A)中二点鎖線で示すように、被着体WKの被着体中心WKCが基準位置RPに配置された際、当該被着体WKに貼付された接着シートASに紫外線UVを照射可能な位置に配置されている。
【0014】
留め具取付手段40は、当該留め具取付手段40を構成する各部材を直接的または間接的に支持する支持部材41と、駆動機器としての直動モータ42と、直動モータ42の出力軸42Aに支持された取付プッシャ43と、取付プッシャ43に支持された装填規制ガイド44と、複数の留め具CLをストック可能なストックプレート45と、留め具CLを装填位置LPに位置決めする位置決めプレート46と、付勢手段としてのバネ47Aによって留め具CLを位置決めプレート46に押し付け可能な装填プッシャ47とを備えている。
本実施形態の留め具CLは、弾性部材としての樹脂によってU字形状に構成されたものが採用されている。この留め具CLは、接着シートASが貼付された被着体WKにU字の開口部CL1(
図1(F)参照)が押し広げられて取り付けられることで、その弾性復元力によってそれら接着シートASおよび被着体WKを掴んで留めておくことができるようになっている。
【0015】
被着体搬送手段50は、駆動機器としてのリニアモータ51と、そのスライダ51Aに支持された駆動機器としての回動モータ52と、その出力軸52Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能な支持面53Aを有する支持テーブル53とを備えている。
なお、本実施形態の支持テーブル53は、回動モータ52によってテーブル中心53Cを中心に回転する構成となっている。
【0016】
以上のシート貼付装置EAの動作を説明する。
先ず、
図1(A)中実線で示す初期位置に各部材が配置されたシート貼付装置EAに対し、当該シート貼付装置EAの使用者(以下、単に「使用者」という)が同図のように原反RSをセットする。また、使用者がバネ47Aを押し縮めるように装填プッシャ47を移動させて保持した状態で、ストックプレート45間に複数の留め具CLをセットした後、当該装填プッシャ47の保持を解除する。これにより、先頭の留め具CLがバネ47Aの付勢によって位置決めプレート46に押し付けられ、当該先頭の留め具CLが装填位置LPに位置決めされる。以上の準備が完了すると、使用者が操作パネルやパーソナルコンピュータ等の図示しない操作手段を介して自動運転開始の信号を入力する。すると、供給手段10が回動モータ15A、17Aを駆動し、原反RSを繰り出して、
図1(A)に示すように、剥離板14の剥離縁14Aによって折り返された剥離シートRLの折返し部で、先頭の接着シートASの供給方向先端部ASFが当該剥離シートRLから所定長さ剥離されると、回動モータ15A、17Aの駆動を停止する。
【0017】
次いで、使用者または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段が、
図1(A)に示すように、被着体中心WKCがテーブル中心53Cと重なるように、一方の面WK1を支持面53A側にして被着体WKを当該支持面53A上に載置する。すると、被着体搬送手段50が図示しない減圧手段を駆動し、支持面53Aでの吸着保持を開始する。この際、支持面53A上に載置された被着体WKは、その右端部が留め具取付手段40の留め具取付位置に配置されるようになっている。その後、被着体搬送手段50がリニアモータ51を駆動し、支持テーブル53を左方へ移動させ、
図1(A)中二点鎖線で示すように、テーブル中心53C(被着体中心WKC)が基準位置RPと一致すると、リニアモータ51の駆動を停止する。
【0018】
次に、供給手段10および被着体搬送手段50が回動モータ15A、17A、52を駆動し、上方から見下ろした上面視で被着体WKを反時計回転方向RDに回転させつつ接着シートASを供給する。これにより、接着シートASは、剥離シートRLの折返し部で当該剥離シートRLから剥離され、
図1(A)中二点鎖線および
図1(B)に示すように、第1押圧ローラ21Aによって被着体WKの外周面WK3に押圧され、当該外周面WK3からはみ出したはみ出し領域ASHが形成された状態で被着体WKに貼付される。そして、外周面WK3に貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFが熱風送風機22Aの熱風吹付領域手前に到達すると、シート貼付手段20が熱風送風機22Aを駆動し、被着体WKに向けて熱風HAを吹き付ける。次いで、外周面WK3に貼付された接着シートASが熱風送風機22Aの熱風吹付領域を通過すると、はみ出し領域ASHの基材BSが熱風HAによって変形し、
図1(C)に示すように、当該はみ出し領域ASHが一方の面WK1方向および他方の面WK2方向に折れ曲がっていく。
【0019】
その後も回動モータ45A、47A、52の駆動が続行されると、接着シートASは、
図1(D)に示すように、第2、第3押圧ローラ22B、22Cによってはみ出し領域ASHが段階的に折り曲げられ、折り曲げられたはみ出し領域ASHが被着体WKの一方の面WK1および他方の面WK2に貼付されていく。その後、外周面WK3に貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFが紫外線照射機31の紫外線照射領域手前に到達すると、硬化エネルギー付与手段30が紫外線照射機31を駆動し、被着体WKに向けて紫外線UVの照射を開始する。次に、外周面WK3に貼付された接着シートASが紫外線照射機31の紫外線照射領域を通過すると、はみ出し領域ASHの接着剤層ALが紫外線UVによって硬化していく。
【0020】
そして、先頭の接着シートASに続く次の接着シートASの供給方向先端部ASFが、剥離シートRLの折返し部で当該剥離シートRLから所定長さ剥離されると、供給手段10が回動モータ15A、17Aの駆動を停止し、接着シートASの供給を停止する。次いで、先頭の接着シートASの供給方向後端部ASRが熱風吹付領域を通過すると、シート貼付手段20が熱風送風機22Aの駆動を停止し、同供給方向後端部ASRが紫外線照射領域を通過すると、硬化エネルギー付与手段30および被着体搬送手段50が紫外線照射機31および回動モータ52の駆動を停止する。これにより、被着体WKの外縁部WKEに接着シートASが貼付された一体物UPが形成される(
図1(E)参照)。なお、本実施形態では、被着体WKに貼付された接着シートASは、繰出方向先端部ASFの上に繰出方向後端部ASRが覆い被さるように貼付されることで、オーバーラップ部ASLが形成されるようになっている(
図1(E)参照)。
【0021】
その後、被着体搬送手段50がリニアモータ51および回動モータ52を駆動し、
図1(E)、(F)に示すように、支持テーブル53を初期位置に復帰させるとともに、オーバーラップ部ASLを留め具取付位置に配置する。次に、留め具取付手段40が直動モータ42を駆動し、装填位置LPに位置決めされている先頭の留め具CLを左方に押し出し、
図1(G)、(H)に示すように、一体物UPの右端部によって開口部CL1が押し広げられるようにして、当該留め具CLをオーバーラップ部ASLに取り付ける。これにより、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの両方に留め具CLが取り付けられる。この際、先頭の留め具CLに続く次の留め具CLは、バネ47Aの付勢によって位置決めプレート46方向に移動するが、装填規制ガイド44によって装填位置LPに装填されることはない。
【0022】
そして、留め具取付手段40が直動モータ42を駆動し、取付プッシャ43を初期位置に復帰させると、次の留め具CLがバネ47Aの付勢によって位置決めプレート46に押し付けられ、当該次の留め具CLが装填位置LPに位置決めされる。次いで、被着体搬送手段50が図示しない減圧手段の駆動を停止し、支持面53Aでの吸着保持を解除すると、使用者または図示しない搬送手段が、留め具CLが取り付けられた一体物UPを支持面53A上から取り去り、当該一体物UPを次工程に搬送し、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0023】
以上のような実施形態によれば、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの両方に留め具CLを取り付けるので、当該被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFや供給方向後端部ASRが当該被着体WKから剥がれ易くなることを防止することができる。
【0024】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、シート貼付手段は、供給される接着シートを被着体に貼付可能なものであればどんなものでもよく、出願当初の技術常識に照らし合わせてその技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
【0025】
供給手段10は、帯状の剥離シートRLに仮着された帯状の接着シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込が形成されることで、その切込で仕切られた所定の領域が接着シートASとされた原反RSから当該接着シートASを剥離して供給してもよいし、帯状の剥離シートRLに帯状の接着シート基材が仮着された帯状接着シート原反を採用し、当該帯状接着シート原反を繰り出す途中で、接着シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込を切断手段としての切断刃で形成し、その切込で仕切られた所定の領域が接着シートASとされた原反RSから当該接着シートASを剥離して供給してもよいし、帯状の剥離シートRLに帯状の接着シートASが仮着された原反RSから当該帯状の接着シートASを剥離して供給してもよいし、巻回されることなく、例えばファンフォールド折りにされた原反RSから接着シートASを剥離して供給してもよいし、巻回することなく、例えばファンフォールド折りにしたり、シュレッダ等で切り刻んだり、無造作に集積したりして剥離シートRLを回収する回収手段を採用してもよいし、回収手段を採用しなくてもよいし、剥離シートRLに仮着されていない接着シートASを繰り出して供給してもよいし、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよく、本発明のシート貼付装置EAに備わっていない場合、例えば、他の装置や使用者が接着シートASを供給してもよい。
【0026】
シート貼付手段20は、被着体WKの外周面WK3から接着シートASの一部がはみ出したはみ出し領域ASHが形成されるように、当該接着シートASを外周面WK3に貼付する第1貼付工程を実施する第1貼付手段21と、はみ出し領域ASHを被着体WKの別の面としての一方の面WK1方向のみや、被着体WKの別の面としての他方の面WK2方向のみに折り曲げて貼付する第2貼付工程を実施する第2貼付手段22とを備えていてもよいし、被着体WKの所定の一面としての一方の面WK1から接着シートASの一部がはみ出したはみ出し領域ASHが形成されるように、当該接着シートASを一方の面WK1に貼付する第1貼付工程を実施する第1貼付手段21と、はみ出し領域ASHを被着体WKの別の面としての外周面WK3方向のみや、被着体WKの別の面としての外周面WK3方向および他方の面WK2方向に折り曲げて貼付する第2貼付工程を実施する第2貼付手段22とを備えていてもよいし、被着体WKの外周面WK3から接着シートASの一部が一方の面WK1方向のみにはみ出したはみ出し領域ASHが形成されるように、当該接着シートASを外周面WK3に貼付する第1貼付工程を実施する第1貼付手段21を採用してもよいし、被着体WKの外周面WK3から接着シートASの一部が他方の面WK2方向のみにはみ出したはみ出し領域ASHが形成されるように、当該接着シートASを外周面WK3に貼付する第1貼付工程を実施する第1貼付手段21を採用してもよいし、第1貼付手段21および第2貼付手段22の少なくとも1つに代えてまたは併用して、ガイド板、回行ベルト、エアの吹付け、チャックシリンダや多関節ロボット等を採用し、供給される接着シートASを被着体WKに貼付するようにしてもよいし、第1、第2貼付手段21、22を採用することなく、例えば、公知のシート貼付装置や第1貼付手段21と同等の構成のものを採用し、
図1(I)、(L)、(M)、(N)に示すように、はみ出し領域ASHが形成されないように、接着シートASを被着体WKの一方の面のみや他方の面WK2のみ等に貼付したり、
図1(J)に示すように、はみ出し領域ASHが形成されないように、当該接着シートASを被着体WKの外周面WK3に貼付してもよいし、被着体WKに接着シートASを貼付する際、当該被着体WKを支持テーブル53とで挟み込む押え手段を備えていてもよいし、被着体搬送手段50による被着体WKとの相対移動ではなく、例えば、他の装置や図示しない駆動機器等による被着体WKとの相対移動によって、供給される接着シートASを被着体WKに貼付してもよいし、
図1(I)、(L)に示すように、接着面が1つの平面内に位置する平環状にした(平環状にしつつ)接着シートASを被着体WKに貼付してもよいし、平環状にした(平環状にしつつ)接着シートASを被着体WKの一方の面WK1または他方の面WK2に貼付し、当該一方の面WK1または他方の面WK2からはみ出したはみ出し領域を折り曲げて、当該はみ出し領域を外周面WK3に貼付したり、外周面WK3および他方の面WK2に貼付したりしてもよいし、第1貼付手段21および第2貼付手段22の代わりに、駆動機器であって押圧手段としての直動モータの出力軸に支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能な保持部材を採用し、筒環状または平環状にした(筒環状または平環状にしつつ)接着シートASを保持部材で保持し、当該保持部材で保持した接着シートASを被着体WKに貼付してもよいし(
図1(I)、(J)、(L)参照)、
図1(M)、(N)に示すように、被着体WKに複数の接着シートASを貼付してもよいし、
図1(K)、(L)に示すように、供給方向先端縁と供給方向後端縁とが接触するように接着シートASを被着体WKに貼付してもよいし、
図1(M)、(N)に示すように、供給方向先端縁と供給方向後端縁との間に隙間が形成されるように接着シートASを被着体WKに貼付していてもよいし、被着体WKの外縁部WKE以外の例えば中央部に接着シートASを貼付してもよい。
シート貼付手段20が張力付与手段17を備えていてもよい。このような場合、接着シートASとして弾性変形が可能なものを採用し、駆動ローラ17Cを介して接着シートASから加わるトルクを検知し、当該トルクが所定の値となるようにしながら回動モータ17Aを駆動して接着シートASを供給する。これにより、内在する弾性復元力によってはみ出し領域ASHが一方の面WK1方向や他方の面WK2方向に折れ曲がった折れ曲がり姿勢となり、当該はみ出し領域ASHが押圧部材および変形エネルギー付与手段の少なくとも一方を介して、一方の面WK1方向や他方の面WK2方向に折り曲げられ、折り曲げられたはみ出し領域ASHが被着体WKの一方の面WK1や他方の面WK2に貼付するようにしたり、押圧部材および変形エネルギー付与手段の両方を介さずに、折り曲げられたはみ出し領域ASHが被着体WKの一方の面WK1や他方の面WK2に貼付するようにしたりすることができる。このような張力付与手段17としては、原反RSや接着シートASを摺動可能に把持し、この把持力を調整して被着体WKに貼付される接着シートASに張力を付与したり、接着シートASの特性、特質、性質、材質、組成、構成、形状、寸法および重量や、雰囲気の条件、その他の要因等の諸条件を考慮して接着シートASに付与する張力を使用者が任意に決定したり、トルク制御ができない回動モータ17Aを採用し、一定のトルクが接着シートASに加わるようにしたりしてもよい。
第1貼付手段21は、丸棒、ブレード材、ブラシ状部材の他、大気やガス等の気体の吹き付けによって、はみ出したはみ出し領域ASHが形成されるように接着シートASを被着体WKの所定の一面に貼付するものが採用されてもよいし、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
第2貼付手段22は、第2、第3押圧ローラ22B、22Cが上下一対でなく、被着体WKの一方の面WK1側のみまたは、被着体WKの他方の面WK2側のみに設けられていてもよいし、第2、第3押圧ローラ22B、22CがXY平面に対し、それぞれ30度(150度)、179度(1度)といった角度で基準位置RP方向に傾斜した回転軸を中心に回転するようになっていてもよいし、前記実施形態では、第2、第3押圧ローラ22B、22Cの2組の押圧部材を採用し、はみ出し領域ASHを2段階で一方の面WK1および他方の面WK2に貼付したが、3体または3組以上の押圧部材を採用し、はみ出し領域ASHを3段階以上で一方の面WK1や他方の面WK2に貼付したり、1体または1組の押圧部材を採用し、はみ出し領域ASHを1段階で一方の面WK1や他方の面WK2に貼付したりしてもよいし、被着体中心WKCが基準位置RPに配置された被着体WKに対し、第2押圧ローラ22Bや第3押圧ローラ22C等の押圧部材が離間接近してもよいし、はみ出し領域ASHを一括で一方の面WK1方向や他方の面WK2方向に折り曲げ、折り曲げたはみ出し領域ASHを一方の面WK1や他方の面WK2に貼付してもよいし、丸棒、ブレード材、ブラシ状部材の他、大気やガス等の気体の吹き付けによって、はみ出したはみ出し領域ASHを被着体WKの別の面方向に折り曲げて貼付するものが採用されてもよいし、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
変形エネルギー付与手段は、変形エネルギーとして、紫外線、赤外線、可視光線、音波、X線またはガンマ線等の電磁波や、熱湯や熱風等の熱等を付与するものでもよく、接着シートASの特性、特質、性質、材質、組成および構成等を考慮して当該接着シートASを変形させることができるものであればどのような変形エネルギーを付与するものであってもよいし、前記実施形態で示した位置以外の位置に設けられていてもよく、外周面WK3に貼付された接着シートASのはみ出し領域ASHに変形エネルギーを付与可能な位置であれば、どこに設けられていてもよいし、はみ出し領域ASHに一括で変形エネルギーを付与することで、当該はみ出し領域ASHを一括で一方の面WK1や他方の面WK2方向に折り曲げてもよいし、第2、第3押圧ローラ22B、22Cや他の押圧部材等を介さずに、はみ出し領域ASHを一方の面WK1や他方の面WK2方向に折り曲げ、折り曲げたはみ出し領域ASHを被着体WKの一方の面WK1や他方の面WK2に貼付してもよいし、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0027】
硬化エネルギー付与手段30は、硬化エネルギーとして、紫外線、赤外線、可視光線、音波、X線またはガンマ線等の電磁波や、熱湯や熱風等の熱等を付与するものでもよく、接着シートASの特性、特質、性質、材質、組成および構成等を考慮して当該接着シートASを硬化させることができるものであればどのような硬化エネルギーを付与するものであってもよいし、前記実施形態で示した位置以外の位置に設けられていてもよく、例えば、シート貼付手段20で接着シートASを一方の面WK1に貼付する前に、当該接着シートASに硬化エネルギーを付与してもよく、被着体WKに貼付された接着シートASに硬化エネルギーを付与可能な位置であれば、どこに設けられていてもよいし、被着体WKに貼付された接着シートASに一括で硬化エネルギーを付与し、当該接着シートASを一括で硬化させてもよいし、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0028】
留め具取付手段40は、
図1(L)に示した右側の留め具CLのみを取り付けることで、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFのみに、留め具CLを取り付けてもよいし、
図1(L)に示した左側の留め具CLのみを取り付けることで、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向後端部ASRのみに、留め具CLを取り付けてもよいし、
図1(L)に示すように、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの両方それぞれに留め具CLを取り付けてもよいし、
図1(K)、(M)に示すように、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの両方に跨るように留め具CLを取り付けてもよいし、
図1(M)、(N)に示すように、被着体WKに貼付された複数の接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの両方に跨るように留め具CLを取り付けてもよいし、
図1(N)に示した中央部の2つの留め具CLのように、被着体WKに貼付された複数の接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの両方それぞれに留め具CLを取り付けてもよいし、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFのみ、または、供給方向後端部ASRのみに1または複数の留め具CLを取り付けてもよいし、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの少なくとも一方に、留め具CLが複数重なるように取り付けてもよいし、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFや供給方向後端部ASR以外の位置に、留め具CLを1つまたは複数取り付けたり、留め具CLが複数重なるように取り付けたりしてもよい。
留め具取付手段40は、留め具CLの開口部CL1を広げるエアシリンダや直動モータ等の駆動機器を採用し、当該駆動機器で開口部CL1を広げた状態で留め具CLを一体物UPに差し込んだ後、留め具CLから駆動機器を取り外すことで、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの少なくとも一方に留め具CLを取り付けてもよいし、上記の実施形態で例示した構成のものに代えて、例えば、駆動機器としての多関節ロボットを採用し、当該多関節ロボットの作業部(先端アーム)で保持した留め具CLを一体物UPに差し込むことで、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの少なくとも一方に留め具CLを取り付けてもよいし、例えば、特開2018-83318号公報に記載の連射式クリップ機や、特開2001-59505号公報に記載の金属クリップ着脱用器具等を採用しでもよく、被着体WKに貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの少なくとも一方に留め具CLを取り付けることができるものであれば、どのようなものが採用されてもよい。
【0029】
被着体搬送手段50は、支持面53Aでの吸着保持ができない支持テーブル53が採用されてもよいし、リニアモータ51、回動モータ52および支持テーブル53に代えて多関節ロボット等の駆動機器によって、シート貼付手段20やシート貼付手段20に対して被着体WKを移動させ、接着シートASや接着シートASを被着体WKに貼付するようにしてもよいし、リニアモータ51、回動モータ52および支持テーブル53に代えてまたは併用して、例えば、他の装置や図示しない駆動機器等によって、被着体WKを搬送してもよいし、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0030】
シート貼付装置EAは、複数重ねられた被着体WKに1または複数の接着シートASを貼付し、貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの少なくとも一方に留め具CLを取り付けて、複数重ねられた被着体WKを一体化してもよいし、被着体WKの一方の面WK1側および他方の面WK2側の少なくとも一方に、金属、硝子、樹脂、他の接着シート等の付属部材を重ね合わせ、当該被着体WKに1または複数の接着シートASを貼付し、貼付された接着シートASの供給方向先端部ASFおよび供給方向後端部ASRの少なくとも一方に留め具CLを取り付けて、それらを一体化してもよい。
次工程は、めっき工程、エッチング工程、浸漬工程、切断工程、研削工程、研磨工程、塗装工程、積層工程、シート接着工程、表面処理工程、穴あけ工程、曲げ工程、検査工程、検証工程、照射工程等、どのような工程でもよい。
【0031】
接着シートASは、基材BSおよび接着剤層ALの少なくとも一方が変形エネルギーによって変形するものであってもよいし、基材BSおよび接着剤層ALの両方が変形エネルギーによって変形しないものでもよいし、基材BSおよび接着剤層ALの少なくとも一方が変形エネルギーによって変形するものである場合、収縮を伴って変形したり、膨張を伴って変形したり、収縮も膨張も伴うことなく変形したりするものでもよい。
接着シートASは、基材BSおよび接着剤層ALの少なくとも一方が硬化エネルギーによって硬化するものであってもよいし、基材BSおよび接着剤層ALの両方が硬化エネルギーによって硬化しないものでもよいし、基材BSおよび接着剤層ALの少なくとも一方が硬化エネルギーによって硬化するものである場合、収縮を伴って硬化したり、膨張を伴って硬化したり、収縮も膨張も伴うことなく硬化したりするものでもよい。
接着シートASは、変形エネルギーとして、紫外線、赤外線、可視光線、音波、X線またはガンマ線等の電磁波や、熱湯や熱風等の熱等によって変形するものでもよく、どのような変形エネルギーによって変形するものでもよいし、硬化エネルギーとして、紫外線、赤外線、可視光線、音波、X線またはガンマ線等の電磁波や、熱湯や熱風等の熱等によって硬化するものでもよく、どのような硬化エネルギーによって硬化するものでもよいし、変形エネルギーによって変形しないものでもよいし、硬化エネルギーによって硬化しないものでもよいし、変形エネルギーによって変形し、且つ、硬化エネルギーによって硬化しないものでもよいし、変形エネルギーによって変形せず、且つ、硬化エネルギーによって硬化するものでもよいし、変形エネルギーによって変形せず、且つ、硬化エネルギーによって硬化しないものでもよいし、平面形状が一直線形状、湾曲形状、屈折形状等、どのような形状でもよい。
接着剤層ALは、単体の層で構成されていたり、複数の層で形成されていたり、基材BSを構成する層以外の全ての層で構成されていたり、基材BSを構成する層以外の一部の層で構成されていたりしてもよい。
基材BSは、単体の層で構成されていたり、複数の層で形成されていたり、接着剤層ALを構成する層以外の全ての層で構成されていたり、接着剤層ALを構成する層以外の一部の層で構成されていたりしてもよい。
被着体WKは、他方の面WK2側に、金属、硝子、樹脂、他の接着シート等の付属部材が取り付けられていてもよい。
【0032】
留め具CLは、接着シートASと被着体WKとを掴んで留めておくことができる部材であればどのようなものでもよく、例えば、連射式クリップ、ゼムクリプ、目玉クリップ、ターンクリップ、紙クリップの他、特開2018-83318号公報に記載の連射式クリップ機で使用されるクリップ2や、特開2001-59505号公報に記載の金属クリップ着脱用器具で使用される金属クリップ1等、どのようなものでもよいし、U字形状以外にコ字形状、V字形状等、どのような形状でもよいし、弾性部材としての金属、ゴム、紙等で構成されていてもよいし、非弾性部材としての金属、硝子、陶器等で構成されていてもよいし、弾性部材と非弾性部材とが組み合わされた部材で構成されていてもよいし、接着シートASや被着体WKに触れる面に、接着剤(接着剤層)や粘着剤(粘着剤層)が積層されていたり、両面接着シートが接着されていたりしてもよいし、接着シートASや被着体WKに触れる面に、接着剤(接着剤層)や粘着剤(粘着剤層)が積層されておらず、接着シートASや被着体WKから簡単に取り外しができるものでもよいし、接着シートASや被着体WKから取り外し、再度留め具CLとして使用できるものでもよいし、再度留め具CLとして使用できないものでもよい。
【0033】
本発明における接着シートAS、被着体WK、付属部材および留め具CLの材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートAS、被着体WKおよび付属部材は、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、接着シートASは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性の接着シートASが採用された場合は、当該接着シートASを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプの加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。また、このような接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層とが積層された2層のもの、基材と接着剤層との間に1または複数の中間層が積層された3層または3層以上のもの、基材の上面に1または複数のカバー層が積層された3層または3層以上のもの、基材、中間層またはカバー層が剥離可能に設けられたもの、接着剤層のみからなる単層の両面接着シート、1または複数の中間層の両最外面に接着剤層が積層された両面接着シート等、どのようなものでもよい。さらに、被着体WKおよび付属部材としては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASは、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
【0034】
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた所謂多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等が単体で採用されてもよいし、それら電動機器やアクチュエータ等が直接的又は間接的に組み合わされたものが採用されてもよいし、それら電動機器やアクチュエータ等の出力部に対するトルク制御や速度制御等が可能なものや不能なものが採用されてもよい。
【0035】
前記実施形態において、何らかの物体(以下「物体A」という)および当該物体Aに対して移動する物体(以下「物体B」という)すなわち、相対移動する物体Aおよび物体Bは、移動することのない物体Aに対して物体Bが移動してもよいし、移動することのない物体Bに対して物体Aが移動してもよいし、物体Aおよび物体Bの両方が移動してもよいく、移動によって達成される結果が同じであれば、物体Aおよび物体Bの何れが移動してもよいし、ローラ等の回転部材が採用されている場合、当該回転部材を回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、回転部材の表面や回転部材自体をゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、回転部材の表面や回転部材自体を変形しない部材で構成してもよいし、ローラの代わりに回転するまたは回転しないシャフトやブレード等の他の部材を採用してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材といった被押圧物を押圧するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、ローラ、丸棒、ブレード材、ブラシ状部材の他、大気やガス等の気体の吹き付けによるものを採用してもよいし、押圧するものをゴム、樹脂、スポンジ等の変形可能な部材で構成してもよいし、金属や硝子等の変形しない部材で構成してもよいし、剥離板や剥離ローラ等の剥離手段や剥離部材といった被剥離物を剥離するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、板状部材、丸棒、ローラ等の部材を採用してもよいし、剥離するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、支持(保持)手段や支持(保持)部材等の被支持部材(被保持部材)を支持(保持)するものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤(接着シート、接着テープ)、粘着剤(粘着シート、粘着テープ)、磁力、ベルヌーイ吸着、吸引吸着、駆動機器等で被支持部材を支持(保持)する構成を採用してもよいし、切断手段や切断部材等の被切断部材を切断または、被切断部材に切込や切断線を形成するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、カッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等で切断するものを採用したり、適宜な駆動機器を組み合わせたもので切断するものを移動させて切断するようにしたりしてもよいし、付勢手段が採用されている場合、ばね、ゴム、樹脂または駆動機器等で構成してもよい。
【符号の説明】
【0036】
EA…シート貼付装置
20…シート貼付手段
21…第1貼付手段
22…第2貼付手段
30…硬化エネルギー付与手段
40…留め具取付手段
AS…接着シート
ASF…供給方向先端部
ASH…はみ出し領域
ASR…供給方向後端部
CL…留め具
UV…紫外線(硬化エネルギー)
WK…被着体
WK1…一方の面(別の面)
WK2…他方の面(別の面)
WK3…外周面(一面)