(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108303
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】EGRクーラ、EGR装置
(51)【国際特許分類】
F02M 26/30 20160101AFI20240805BHJP
F02M 26/29 20160101ALI20240805BHJP
F02M 26/32 20160101ALI20240805BHJP
F02M 26/35 20160101ALI20240805BHJP
F02M 26/50 20160101ALI20240805BHJP
F28G 11/00 20060101ALI20240805BHJP
F28D 7/16 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
F02M26/30
F02M26/29 311
F02M26/32
F02M26/35 A
F02M26/50 301
F28G11/00
F28D7/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023012606
(22)【出願日】2023-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】常川 卓弥
【テーマコード(参考)】
3G062
3L103
【Fターム(参考)】
3G062ED08
3G062ED10
3G062FA18
3L103AA20
3L103BB39
3L103CC02
3L103CC27
3L103DD08
3L103DD32
3L103DD38
(57)【要約】
【課題】整備に出すことなく、堆積物を乗車中に除去可能なEGRクーラおよびEGR装置を提供する。
【解決手段】EGRクーラ1は、冷媒が流れる冷媒流路を規定する複数の流路形成部31と、複数の熱交換フィン32と、複数の熱交換フィン32の各々に設けられた加熱部と、を備える。複数の流路形成部31は、互いに隣り合う流路形成部31の間にガスが流動可能となるように、配列方向に間隔をあけて並んで配置されている。複数の熱交換フィン32の各々は、複数の流路形成部31のうち配列方向に隣り合う流路形成部31間のそれぞれに配置されている。複数の熱交換フィン32の各々は、ガスの流動方向に沿って延在し、流動方向の上流側に位置する上流側端部32aを有する。加熱部は、上流側端部32aに設けられた上流側加熱部51を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒が流れる冷媒流路を規定する複数の流路形成部と、
複数の熱交換フィンと、
前記複数の熱交換フィンの各々に設けられた加熱部と、を備え、
前記複数の流路形成部は、互いに隣り合う流路形成部の間にガスが流動可能となるように、配列方向に間隔をあけて並んで配置されており、
前記複数の熱交換フィンの各々は、前記複数の流路形成部のうち前記配列方向に隣り合う流路形成部間のそれぞれに配置されており、
前記複数の熱交換フィンの各々は、前記ガスの流動方向に沿って延在し、前記流動方向の上流側に位置する上流側端部を有し、
前記加熱部は、前記上流側端部に設けられた上流側加熱部を含む、EGRクーラ。
【請求項2】
前記複数の熱交換フィンの各々は、前記流動方向の下流側に位置する下流側端部を有し、
前記加熱部は、前記下流側端部に設けられた下流側加熱部を含む、請求項1に記載のEGRクーラ。
【請求項3】
前記複数の熱交換フィンの各々は、前記流動方向および前記配列方向に直交する並列方向に間隔をあけて並ぶ複数の熱交換部を含み、
前記加熱部は、前記複数の熱交換部の各々に配置されており、
前記並列方向の中央部に配置された前記加熱部の熱量と、前記並列方向の両端側に配置された前記加熱部の熱量が異なる、請求項1に記載のEGRクーラ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のEGRクーラと、
前記EGRクーラの冷却効率を検知する検知部と、
前記加熱部を制御する加熱制御部と、を備え、
前記検知部によって前記冷却効率が所定の基準値以下となったことが検知された場合に、前記加熱制御部は、前記加熱部を加熱させる、EGR装置。
【請求項5】
前記加熱制御部は、前記加熱部を加熱させる際に、所定の時間繰り返して前記加熱部に通電する、請求項4に記載のEGR装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、EGRクーラ、EGR装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等のエンジンの排気ガスの一部をエンジンに再循環して窒素酸化物の発生を低減させるEGR(Exhaust Gas Recirculation)装置が知られている。EGR装置は、エンジンに再循環する排気ガスを冷却するEGRクーラを備える。エンジンに再循環する排気ガスをEGRクーラによって冷却することにより、エンジンの熱負荷を軽減して、窒素酸化物の発生を抑制することができる。
【0003】
排気ガスには煤分が含まれており、EGR装置を使用するにつれて、当該煤分等の異物がEGRクーラー内に堆積する。これにより、排気ガスの冷却効率が下がり、窒素酸化物の発生を十分に抑制できなくなる場合がある。
【0004】
ここで、特開2002-39019号公報(特許文献1)には、EGRクーラを取り外すことなく、EGRクーラを洗浄可能な構成が開示されている。具体的には、EGRクーラの経路途中に洗浄器具の挿入口を設け、挿入口に挿入された洗浄器具から煤分洗浄用の溶剤を噴射する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の構成においては、堆積した異物(堆積物)を洗浄するためには、車両を整備に出す必要があり、使用者に手間がかかってしまう。
【0007】
本開示は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的は、整備に出すことなく、堆積物を乗車中に除去可能なEGRクーラおよびEGR装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に基づくEGRクーラは、冷媒が流れる冷媒流路を規定する複数の流路形成部と、複数の熱交換フィンと、上記複数の熱交換フィンの各々に設けられた加熱部と、を備える。上記複数の流路形成部は、互いに隣り合う流路形成部の間にガスが流動可能となるように、配列方向に間隔をあけて並んで配置されている。上記複数の熱交換フィンの各々は、上記複数の流路形成部のうち上記配列方向に隣り合う流路形成部間のそれぞれに配置されている。上記複数の熱交換フィンの各々は、上記ガスの流動方向に沿って延在し、上記流動方向の上流側に位置する上流側端部を有する。上記加熱部は、上記上流側端部に設けられた上流側加熱部を含む。
【0009】
上記本開示に基づくEGRクーラにあっては、上記複数の熱交換フィンの各々は、上記流動方向の下流側に位置する下流側端部を有する。上記加熱部は、上記下流側端部に設けられた下流側加熱部を含んでいてもよい。
【0010】
上記本開示に基づくEGRクーラにあっては、上記複数の熱交換フィンの各々は、上記流動方向および上記配列方向に直交する並列方向に間隔をあけて並ぶ複数の熱交換部を含んでいてもよい。上記加熱部は、上記複数の熱交換部の各々に配置されていてもよい。この場合には、上記並列方向の中央部に配置された上記加熱部の熱量と、上記並列方向の両端側に配置された上記加熱部の熱量が異なっていてもよい。
【0011】
本開示に基づくEGR装置は、上記のEGRクーラと、上記EGRクーラの冷却効率を検知する検知部と、上記加熱部を制御する制御部と、を備える。上記検知部によって上記冷却効率が所定の基準値以下となったことが検知された場合に、上記制御部は、上記加熱部を加熱させる。
【0012】
上記本開示に基づくEGR装置にあっては、上記制御部は、上記加熱部を加熱させる際に、所定の時間繰り返して上記加熱部に通電してもよい。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、整備に出すことなく、堆積物を乗車中に除去可能なEGRクーラおよびEGR装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施の形態に係るEGR装置の概略図である。
【
図2】
図1に示すII-II線に沿った概略断面図である。
【
図3】
図1に示すIII-III線に沿った概略断面図である。
【
図4】実施の形態に係るEGR装置の加熱についての制御フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0016】
図1は、実施の形態に係るEGR装置の概略図である。
図2は、
図1に示すII-II線に沿った概略断面図である。
図3は、
図1に示すIII-III線に沿った概略断面図である。
図1から
図3を参照して、実施の形態に係るEGR装置100について説明する。
【0017】
EGR装置100は、エンジンのエキゾーストマニホールドから分岐して給気通路に至るまでのEGR配管10に設けられたEGRクーラ1によって、給気通路に還流される排気ガスを冷却するものである。
【0018】
EGR装置100は、EGRクーラ1、EGR配管10、およびECU(Electronic Control Unit)80を備える。EGRクーラ1は、EGR配管10に設けられている。EGR配管10は、EGRクーラ1の上流側に設けられた上流側配管11およびEGRクーラ1の下流側に設けられた下流側配管12を含む。
【0019】
EGRクーラ1は、シェル2、および熱交換ユニット3、および加熱ユニット4を備える。シェル2は、筒状形状を有する。シェル2は、上流側配管11と下流側配管12との間に配置されている。シェル2は、上流側配管11と下流側配管12とに接続されている。
【0020】
熱交換ユニット3は、シェル2の内部に収容されている。熱交換ユニット3は、複数の流路形成部31と、複数の熱交換フィン32とを含む。
【0021】
複数の流路形成部31は、互いに隣り合う流路形成部31の間に排気ガスが流動可能となるように、配列方向(DR1方向)に間隔をあけて並んで配置されている。配列方向は、排気ガスの流動方向(AR1方向)と略直交する方向である。流路形成部31は、冷媒が流れる流路Rを規定する。冷媒としては、たとえば、冷却水が用いられる。
【0022】
複数の熱交換フィン32の各々は、複数の流路形成部31のうち配列方向に隣り合う流路形成部31の間のそれぞれに配置されている。複数の熱交換フィン32は、上記流動方向に沿って延在する。複数の熱交換フィン32の各々は、流動方向の上流側に位置する上流側端部32aおよび流動方向の下流側に位置する下流側端部32bを有する。
【0023】
複数の熱交換フィン32の各々は、複数の熱交換部33を含む。複数の熱交換部33の各々は、上記流動方向および上記配列方向に直交する並列方向(DR2方向)に間隔をあけて並んで配置されている。
【0024】
加熱ユニット4は、加熱部5、および電力供給部6を含む。加熱部5は、複数の熱交換フィン32の各々に設けられている。また、加熱部5は、上記複数の熱交換部33の各々に設けられている。加熱部5は、たとえば、電熱ヒータである。加熱部5は、たとえば、接着剤等によって各熱交換部33に固定される。
【0025】
加熱部5は、上流側加熱部51および下流側加熱部52を含む。上流側加熱部51は、複数の熱交換フィン32の各々が有する上記上流側端部32aに設けられている。下流側加熱部52は、複数の熱交換フィン32の各々が有する上記下流側端部32bに設けられている。上流側加熱部51および下流側加熱部52を設けることにより、熱交換フィン32を効率良く加熱することができる。
【0026】
電力供給部6は、加熱部5に電力を供給する。加熱部5は、電力供給部6から電力を供給されることで発熱する。加熱部5が発熱することにより、複数の熱交換フィン32を加熱することができる。複数の熱交換フィン32を所定の温度以上に加熱することにより、熱交換フィン32に付着した堆積物を剥離することができる。具体的には、たとえば、高粘着性を有する堆積物を熱硬化させることで煤状に変形させ、当該堆積物を熱交換フィン32から剥離することができる。
【0027】
加熱部5は、たとえば、6Wで1~2分程度通電され、所定の温度(具体的には、約300℃)まで到達するように繰り返し通電される。加熱部5による加熱は、EGR装置100による冷却モードがOFF状態の時に実施される。
【0028】
冷却モードとは、エンジンのエキゾーストマニホールドから排気される排気ガスの少なくとも一部をEGRクーラ1に導入して冷却するモードである。冷却モードがOFFの状態においては、排気ガスはEGRクーラ1に導入されずに、外部に排気される。
【0029】
なお、並列方向の中央部に配置された加熱部5の熱量と、並列方向の両端側に配置された加熱部5の熱量は異なっていてもよい。具体的には、上記堆積物は、上記中央部に堆積しやすく、この場合には、上記中央部に配置された加熱部5の熱量を上記両端側に配置された加熱部5の熱量よりも大きくすることで、中央部に生成された堆積物を効果的に剥離することができる。この場合には、中央部に配置された加熱部5のサイズは、両端側に配置された加熱部5のサイズよりも大きい。
【0030】
一方で、並列方向の中央部には熱が集まりやすく、並列方向の両端側よりも高温になりやすい。このため、複数の熱交換フィン32の各々において、複数の熱交換部33を均一に加熱したい場合には、上記中央部に配置された加熱部5の熱量を上記両端側に配置された加熱部5の熱量よりも小さくしてもよい。この場合には、中央部に配置された加熱部5のサイズは、両端側に配置された加熱部5のサイズよりも小さい。
【0031】
ECU80は、車両に設けられている。ECU80は、各種制御に関する制御プログラムが格納された各種メモリ、外部入力回路および外部出力回路を含む。ECU80は、入力回路を介して入力される各種センサ等の検出信号に基づき、所定の制御プログラムに基づいてエンジンの制御、およびEGR制御等を実行する。
【0032】
ECU80は、加熱制御部81、検知部82、および判断部83を含む。加熱制御部81は、加熱ユニット4を制御する。より特定的には、加熱制御部81は、電力供給部6の動作を制御する。検知部82は、EGRクーラ1の冷却効率を検知する。冷却効率は、たとえば、外気温、冷媒温度、エンジン回転数、エンジントルク、EGRガスの温度等の各種パラメータ、あるいは内燃機関の冷却系における冷媒の熱収支等に基づいて、検知することができる。
【0033】
判断部83は、ECU80に入力された各種パラメータによって、EGR装置100の運転状態を判断する。具体的には、判断部83は、EGR装置100による冷却モードがONかOFFかを判断する。各種パラメータは、たとえば、外気温、冷媒温度、エンジン回転数、エンジントルク等である。また、判断部83は、検知部82によって検知された冷却効率が、所定の基準値以下であるかを判断する。
【0034】
図4は、実施の形態に係るEGR装置の加熱についての制御フローを示す図である。
図4を参照して、実施の形態に係るEGR装置100の加熱についての制御フローについて説明する。
【0035】
加熱の制御フローを開始するにあたり、まず、工程S10において、EGR装置100による冷却モードがOFF状態かを確認する。具体的には、ECU80に入力された各種パラメータによって、判断部83が、冷却モードがOFF状態か否かを判断する。
【0036】
工程S10において、冷却モードがON状態であると判断された場合(工程S10;NO)には、加熱ユニット4による加熱は実施されずに、加熱の制御は終了する。
【0037】
工程S10において、冷却モードがOFF状態であると判断された場合(工程S10;YES)には、工程S11が実施される。
【0038】
工程S11においては、検知部82によって、冷却効率を検知する。具体的には、上述のように、外気温、冷媒温度、エンジン回転数、エンジントルク、EGRガスの温度等の各種パラメータ、あるいは内燃機関の冷却系における冷媒の熱収支等に基づいて、冷却効率を検知する。
【0039】
続いて、工程S12において、判断部83は、検知された冷却効率が所定の基準値以下であるか否かを判断する。所定の基準値とは、たとえば、70%程度である。EGRクーラ1が新品の状態においては、冷却効率はたとえば、90%程度である。このため、検知された冷却効率が70%程度以下である場合には、EGRクーラ1に相当程度の堆積物が堆積していると判断することができる。
【0040】
工程S12において、冷却効率が所定の基準値を上回ると判断された場合(工程S12;NO)には、加熱ユニット4による加熱は実施されずに、加熱の制御は終了する。
【0041】
工程S12において、冷却効率が所定の基準値以下であると判断された場合(工程S12;YES)には、工程S13が実施される。
【0042】
工程S13においては、加熱ユニット4の電源がONされる。すなわち、加熱制御部81によって加熱ユニット4が駆動される。
【0043】
続いて、工程S14において、所定の時間、加熱部5に通電する。具体的には、加熱制御部81は、電力供給部6を制御し、6Wで1~2分程度、加熱部5に電力を供給する。これにより、加熱部5が昇温され、加熱部5が設置された熱交換フィン32が加熱される。
【0044】
続いて、工程S15において、判断部83は、工程S14における通電が所定の回数繰り返して実施されたかを判断する。所定の回数とは、たとえば、5回程度であるが、堆積物を剥離できる温度に熱交換フィン32が加熱される限り、特に限定されない。
【0045】
工程S15において、所定の回数に到達していないと判断された場合(工程S15;NO)の場合には、所定の回数到達するまで通電が繰り返される。
【0046】
通電を所定の回数繰り返すことにより、熱交換フィン32の温度が堆積物を剥離できる温度以上になったと推定することができる。所定の回数は、通電回数と熱交換フィン32の温度との関係を予め測定しておくことにより、設定することができる。
【0047】
これにより、熱交換フィン32の温度を温度センサによって測定する必要がなくなり、制御フローが簡素化されるとともに、部品点数を削減し、製造コストを低減することができる。
【0048】
工程S15において、所定の回数に到達していないと判断された場合(工程S15;YES)の場合には、工程S16が実施される。
【0049】
工程S16においては、加熱ユニット4の電源がOFFされ、これにより、加熱制御が終了する。
【0050】
以上のように、熱交換フィン32に加熱部5を設け、EGR装置100による冷却モードがOFFの際に加熱部5を加熱することにより、使用者が乗車中に、EGRクーラ1に堆積した堆積物を剥離することができる。また、少なくとも熱交換フィン32の上流側端部32aに加熱部5(上流側加熱部51)を設けることにより、堆積物が堆積しやすい側で熱交換フィン32を加熱することができる。また、加熱部5による昇温によって、EGRクーラ1で生成された凝縮水を揮発させ、EGRクーラ1の腐食を抑制することもできる。
【0051】
(その他の変形例)
上述した実施の形態においては、加熱部5が、上流側加熱部51および下流側加熱部52を含む場合を例示して説明したが、これに限定されない。加熱部5は、少なくとも上流側加熱部51を含むように設けられていればよい。
【0052】
上述の加熱の制御フローにおいては、加熱部5への通電を繰り返し行なう場合を例示して説明したが、これに限定されない。工程S14から工程S16に替えて、熱交換フィン32が所定の温度に到達するまで加熱部5によって熱交換フィン32を加熱してもよい。この場合には、熱交換フィン32に設置された温度センサによって、熱交換フィン32の温度が所定の温度以上になったと検知されるまで、加熱部5による加熱を継続する。
【0053】
以上、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0054】
1 EGRクーラ、2 シェル、3 熱交換ユニット、4 加熱ユニット、5 加熱部、6 電力供給部、10 EGR配管、11 上流側配管、12 下流側配管、31 流路形成部、32 熱交換フィン、32a 上流側端部、32b 下流側端部、33 熱交換部、51 上流側加熱部、52 下流側加熱部、81 加熱制御部、82 検知部、83 判断部、100 EGR装置。