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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108490
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】照明装置および表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/13357 20060101AFI20240805BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240805BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20240805BHJP
【FI】
G02F1/13357
F21S2/00 432
F21S2/00 436
F21Y115:30
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023012888
(22)【出願日】2023-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 泰啓
(72)【発明者】
【氏名】小村 真一
【テーマコード(参考)】
2H391
3K244
【Fターム(参考)】
2H391AA13
2H391AB08
2H391AB14
2H391AB24
2H391AB39
2H391AC13
2H391AC23
2H391AC32
2H391AD04
2H391AD35
2H391AD43
2H391AD55
3K244AA01
3K244BA48
3K244CA03
3K244DA02
3K244DA17
3K244EA02
3K244EA12
3K244EA22
3K244EB02
3K244EB04
3K244GA01
3K244GA02
(57)【要約】
【課題】 表示品位の低下を抑制することが可能な照明装置および表示装置を提供する。
【解決手段】 一実施形態に係る照明装置は、第1主面と、第1主面と反対側に位置する第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを接続する第1側面と、を有する第1導光板と、第1直線偏光の光を前記第1側面に照射する第1光源と、前記第1側面に設けられ、前記第1光源が放つ光に位相差を与える第1位相差板と、を備える。前記第1側面は、前記第1主面と接続される第1端部と、前記第2主面と接続される第2端部と、を有する傾斜面であり、前記第2端部と前記第1光源との距離は、前記第1端部と前記第1光源との距離よりも小さい。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1主面と、第1主面と反対側に位置する第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを接続する第1側面と、を有する第1導光板と、
第1直線偏光の光を前記第1側面に照射する第1光源と、
前記第1側面に設けられ、前記第1光源が放つ光に位相差を与える第1位相差板と、を備え、
前記第1側面は、前記第1主面と接続される第1端部と、前記第2主面と接続される第2端部と、を有する傾斜面であり、
前記第2端部と前記第1光源との距離は、前記第1端部と前記第1光源との距離よりも小さい、
照明装置。
【請求項2】
前記第1位相差板は、前記第1側面と密着する、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1位相差板は、前記第1光源が放つ光にλ/2の位相差を与える、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第2主面と向かい合う第3主面と、前記第3主面と反対側に位置する第4主面と、前記第3主面と前記第4主面とを接続する第2側面と、を有する第2導光板と、
前記第1直線偏光と交差する第2直線偏光の光を前記第2側面に照射する第2光源と、をさらに備え、
第2光源は、平面視において、前記第1導光板および前記第2導光板を挟んで、前記第1光源と向かい合う、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第2側面は、前記第3主面と接続される第3端部と、前記第4主面と接続される第4端部と、を有する傾斜面であり、
前記第3端部と前記第2光源との距離は、前記第4端部と前記第2光源との距離よりも小さい、
請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第4主面と向かい合う反射シートをさらに備える、
請求項4に記載の照明装置。
【請求項7】
前記第2導光板は、前記第2側面と反対側に位置する第3側面をさらに有し、
前記第3側面は、前記第1導光板と前記第2導光板とが積層される積層方向において、前記第1位相差板と重ならない、
請求項4に記載の照明装置。
【請求項8】
前記第1直線偏光と交差する第2直線偏光の光を前記第1側面に照射する第3光源と、
前記第2直線偏光の光を前記第1側面に照射する第4光源と、
第2位相差板と、をさらに備え、
前記第1光源、前記第3光源、および前記第4光源は、前記第1側面に沿って並び、
前記第3光源が放つ光の波長は、前記第1光源が放つ光の波長と異なり、
前記第4光源が放つ光の波長は、前記第1光源および前記第3光源が放つ光の波長と異なり、
前記第2位相差板は、前記第1位相差板と前記第3光源との間、および前記第1位相差板と前記第4光源との間に位置する、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の照明装置と、
前記照明装置と重なる表示パネルと、
前記表示パネルと重なる偏光板と、を備える、
表示装置。
【請求項10】
前記偏光板の吸収軸は、前記第1直線偏光の偏光方向と平行である、
請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記偏光板と前記照明装置との間に光学シートをさらに備える、
請求項9に記載の表示装置。
【請求項12】
前記偏光板は、前記第1導光板と前記表示パネルとが積層される積層方向において、前記第1位相差板と重ならない、
請求項9に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明装置および表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、液晶表示装置等の表示装置は、画素を有する表示パネルと、表示パネルを照明するバックライト等の照明装置と、を備える。照明装置は、光を放つ光源と、この光源から光が照射される導光板と、を備える。光源が放つ光は、導光板の側面から導光板に入射し、導光板の内部を伝播し、導光板の一方の主面に相当する出射面から出射する。例えば特許文献1に記載されたように、2つの導光板を重ねた構成が知られている。
【0003】
ここで、光源としては、例えば、レーザー光源等が用いられる。導光板の出射面のうち、光源に近い領域では、所望の輝度を得ることができず、輝度ムラが生じる場合がある。このような輝度ムラは、表示パネルにおける表示品位を低下させる原因となり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-26905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本実施形態の目的は、表示品位の低下を抑制することが可能な照明装置および表示装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る照明装置は、第1主面と、第1主面と反対側に位置する第2主面と、前記第1主面と前記第2主面とを接続する第1側面と、を有する第1導光板と、第1直線偏光の光を前記第1側面に照射する第1光源と、前記第1側面に設けられ、前記第1光源が放つ光に位相差を与える第1位相差板と、を備える。前記第1側面は、前記第1主面と接続される第1端部と、前記第2主面と接続される第2端部と、を有する傾斜面であり、前記第2端部と前記第1光源との距離は、前記第1端部と前記第1光源との距離よりも小さい。
【0007】
一実施形態に係る表示装置は、前記照明装置と、前記照明装置と重なる表示パネルと、
前記表示パネルと重なる偏光板と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1実施形態に係る表示装置の構成例を示す分解斜視図である。
図2図2は、図1に示した表示装置の断面図である。
図3図3は、照明装置における光の伝播を説明するための図である。
図4図4は、輝度分布の一例を示す図である。
図5図5は、第2実施形態に係る照明装置の概略的な部分平面図である。
図6図6は、比較例に係る照明装置の概略的な部分平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一または類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0010】
なお、図面には、必要に応じて理解を容易にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を記載する。X軸に沿った方向を第1方向Xと称し、Y軸に沿った方向を第2方向Yと称し、Z軸に沿った方向を第3方向Zと称する。第3方向Zは、第1方向Xと第2方向Yを含む平面に対して法線方向である。また、第3方向Zと平行に各種要素を見ることを平面視という。
【0011】
本明細書において、第3方向Zを「上側」(あるいは、単に上)と称し、第3方向Zと反対の方向を「下側」(あるいは、単に下)と称する。「第1層の上の第2層」および「第1層の下の第2層」とした場合、第2層は、第1層に接していてもよいし、第1層から離間していてもよい。X―Y平面は、第1方向Xおよび第2方向Yで規定される。X―Z平面は、第1方向Xおよび第3方向Zで規定される。Y―Z平面は、第2方向Yおよび第3方向Zで規定される。
【0012】
実施形態においては、表示装置の一例として、透過型の液晶表示装置を開示する。また、照明装置の一例として、透過型の液晶表示装置のバックライトとして用いられる照明装置を開示する。なお、本実施形態にて開示する主要な構成は、透過型の機能に加えて外光を反射してこの反射光を表示に利用する反射型の機能を備えた液晶表示装置、電気泳動素子等を有する電子ペーパ型の表示装置、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)応用した表示装置、あるいはエレクトロクロミズムを応用した表示装置等にも適用可能である。また、本実施形態にて開示する主要な構成は、バックライト以外の用途で使用される照明装置にも適用可能である。
【0013】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る表示装置DSPの構成例を示す分解斜視図である。表示装置DSPは、表示パネルPNLと、照明装置ILと、ICチップ1と、配線基板2と、を備える。
【0014】
表示パネルPNLは、第3方向Zにおいて、照明装置ILと重なる。表示パネルPNLは、第1基板SUB1と、第2基板SUB2と、を備える。第1基板SUB1は、第2基板SUB2と向かい合う。第1基板SUB1と第2基板SUB2との間には、表示機能層(本実施形態では、後述する液晶層)が設けられる。
【0015】
表示パネルPNLは、表示領域DAと、表示領域DAを囲う非表示領域NDAと、を有する。表示領域DAは、画像を表示する領域である。表示領域DAは、第1基板SUB1と第2基板SUB2とが向かい合う領域のほぼ中央に位置している。非表示領域NDAは、画像が表示されない領域である。表示パネルPNLは、例えば、表示領域DAにおいて、マトリクス状に配置された複数の画素PXを備える。
【0016】
ICチップ1および配線基板2は、主として表示パネルPNLに信号を供給する信号源として機能する。ICチップ1および配線基板2は、表示パネルPNLからの信号を読み出す場合もある。ICチップ1および配線基板2は、非表示領域NDAに位置する。
【0017】
ICチップ1および配線基板2は、例えば、第1基板SUB1の実装部MTに実装されている。実装部MTは、第2基板SUB2の第2方向Yにおける端部よりも第2方向Yと反対の方向に延びる。配線基板2は、例えば、折り曲げ可能なフレキシブルプリント基板である。ICチップ1は、配線基板2に設けられてもよい。
【0018】
照明装置ILは、表示パネルPNLに光を出射する。照明装置ILは、導光板LG1と、導光板LG2と、複数の光源LS1と、複数の光源LS2と、を備える。本実施形態において、導光板LG1が第1導光板に相当し、導光板LG2が第2導光板に相当する。
【0019】
さらに、本実施形態において、光源LS1が第1光源に相当し、光源LS2が第2光源に相当する。導光板LG2、導光板LG1、第1基板SUB1、および第2基板SUB2は、この順で第3方向Zに積層される。本実施形態において、第3方向Zは、積層方向に相当する。
【0020】
導光板LG1,LG2は、ガラス基板若しくはプラスチック基板などの絶縁基板である。導光板LG1は、アクリル樹脂を含む材質で形成された基板、例えば、アクリル基板で形成される。
【0021】
導光板LG2は、例えば、導光板LG1と同じ材料で形成される。なお、導光板LG2は、導光板LG1と同じ材料で形成されなくてもよい。導光板LG1,LG2は、X-Y平面と平行な平板状に形成される。
【0022】
導光板LG1は、主面11,12と、側面13,14と、を有する。本実施形態において、主面11は第1主面に相当し、主面12は第2主面に相当し、側面13は第1側面に相当する。
【0023】
主面11は、表示パネルPNLと向かい合う。主面11は、照明装置ILの出射面としての機能を有する。主面12は、第3方向Zにおいて、主面11と反対側に位置する。側面13,14は、主面11と主面12とを接続する。側面13,14は、第1方向Xに延びるとともに、第2方向Yに並んでいる。側面14は、第2方向Yにおいて、側面13と反対側に位置する。
【0024】
主面11,12は、例えば、X-Y平面と平行であり、互いに平行に設けられている。なお、主面11,12は、互いに非平行であってもよい。側面13は、X-Z平面と非平行である。より具体的には、側面13は、傾斜面である。側面14は、例えば、X-Z平面と平行である。
【0025】
導光板LG2は、主面21,22と、側面23,24と、を有する。本実施形態において、主面21は第3主面に相当し、主面22は第4主面に相当し、側面23は第2側面に相当し、側面24は第3側面に相当する。
【0026】
主面21は、主面12と向かい合う。主面22は、第3方向Zにおいて、主面21と反対側に位置する。側面23,24は、主面21と主面22とを接続する。側面23,24は、第1方向Xに延びるとともに、第2方向Yに並んでいる。側面24は、第2方向Yにおいて、側面23と反対側に位置する。
【0027】
主面21,22は、例えば、X-Y平面と平行であり、互いに平行に設けられている。なお、主面21,22は、互いに非平行であってもよい。側面23は、X-Z平面と非平行である。より具体的には、側面23は、傾斜面である。側面24は、例えば、X-Z平面と平行である。
【0028】
複数の光源LS1は、側面13に光を照射する。複数の光源LS1は、互いに間隔を置いて、第1方向Xに並んでいる。言い換えると、複数の光源LS1は、互いに間隔を置いて、側面13に沿って並んでいる。
【0029】
複数の光源LS2は、側面23に光を照射する。複数の光源LS2は、互いに間隔を置いて、第1方向Xに並んでいる。言い換えると、複数の光源LS2は、互いに間隔を置いて、側面23に沿って並んでいる。
【0030】
複数の光源LS2は、平面視において、導光板LG1および導光板LG2を挟んで、複数の光源LS1と向かい合う。言い換えると、複数の光源LS2は、複数の光源LS1と反対の方向から導光板LG2に光を照射する。複数の光源LS1,LS2は、例えば、偏光したレーザー光を放つ半導体レーザーなどのレーザー光源である。
【0031】
図2は、図1に示した表示装置DSPの断面図である。表示パネルPNLは、図2に示すように、液晶層LCと、シールSEと、さらに備える。液晶層LCおよびシールSEは、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に位置する。シールSEは、第1基板SUB1と第2基板SUB2とを接着するとともに、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に液晶層LCを封入する。
【0032】
表示装置DSPは、偏光板PL1,PL2と、光学シートOSと、をさらに備える。照明装置IL、光学シートOS、偏光板PL1、表示パネルPNL、および偏光板PL2は、この順で第3方向Zに積層される。
【0033】
偏光板PL1,PL2は、表示パネルPNLと重なる。偏光板PL1は、第1基板SUB1の下面に接着される。偏光板PL2は、第2基板SUB2の上面に接着される。偏光板PL1の偏光軸は、例えば、偏光板PL2の偏光軸と直交する。
【0034】
光学シートOSは、偏光板PL1と照明装置ILとの間に位置している。光学シートOSは、拡散シートDSと、プリズムシートPSと、を有する。プリズムシートPS、拡散シートDSは、この順で第3方向Zに積層される。言い換えると、拡散シートDSは偏光板PL1とプリズムシートPSとの間に位置し、プリズムシートPSは拡散シートDSと照明装置ILとの間に位置する。
【0035】
プリズムシートPSは、例えば、導光板LG1の主面11から出射される光を第3方向Zに集光する。プリズムシートPSは、第2方向Yに連続的に並んだ複数のプリズムを有する。プリズムシートPSの複数のプリズムは、導光板LG1の主面11に向けて突出する。
【0036】
プリズムシートPSのプリズムは、Y―Z平面に平行な断面形状が三角形である。プリズムシートPSが有する各プリズムのY―Z平面に平行な断面形状は、例えば、同一の形状である。
【0037】
なお、複数(例えば、2つ)のプリズムシートPSが第3方向Zに重ねて設けられてもよい。拡散シートDSは、拡散シートDSに入射した光を拡散させて、光の輝度を均一化させる。
【0038】
照明装置ILは、上述の通り、導光板LG1、導光板LG2、および複数の光源LS1,LS2を備える。導光板LG1は傾斜面である側面13を有し、導光板LG2は傾斜面である側面23を有する。光源LS1,LS2は、図2に示す例において、第2方向Yに対して、傾いていない。
【0039】
側面13は上方を向き、側面23は下方を向く。側面13は、主面11と接続される第1端部131と、主面12と接続される第2端部132と、を有する。第1端部131および第2端部132は、第1方向Xに延びる。
【0040】
第2端部132は、第2方向Yにおいて、第1端部131よりも突出する。第2端部132と光源LS1との距離H2は、図2に示すように、第1端部131と光源LS1との距離H1よりも小さい(H2<H1)。
【0041】
他の観点からは、主面12は、主面11よりも第2方向Yに延びる。側面13と主面12とが形成する角度は、例えば、鋭角である。側面13と主面12とが形成する角度は、例えば、26.9度である。
【0042】
側面13と光源LS1との距離は、小さいほうが好ましい。言い換えると、側面13は上方を向く傾斜面であるため、光源LS1は、第2端部132の近傍から側面13に光を入射するように設けられるのが好ましい。
【0043】
側面23は、主面21と接続される第3端部233と、主面22と接続される第4端部234と、を有する。第3端部233および第4端部234は、第1方向Xに延びる。第3端部233は、第2方向Yと反対の方向において、第4端部234よりも突出する。第3端部233と光源LS2との距離H3は、図2に示すように、第4端部234と光源LS2との距離H4よりも小さい(H3<H4)。
【0044】
他の観点からは、主面21は、主面22よりも第2方向Yと反対の方向に延びる。側面23と主面21とが形成する角度は、例えば、鋭角である。側面23と主面21とが形成する角度は、例えば、26.9度である。
【0045】
側面23と光源LS2との距離は、小さいほうが好ましい。言い換えると、側面23は下方を向く傾斜面であるため、光源LS2は、第3端部233の近傍から側面23に光を入射するように設けられるのが好ましい。
【0046】
主面12は、複数のプリズムP1を有する。複数のプリズムP1は、複数の光源LS1が放つ光を主面11から表示パネルPNLに向けて出射させる。複数のプリズムP1は、少なくとも平面視において表示パネルPNLと重なる領域に形成されており、それぞれ第1方向Xに延びる。
【0047】
複数のプリズムP1が形成される領域A1の第2方向Yの長さは、例えば、導光板LG1,LG2と表示パネルPNLとが重なる領域において、複数のプリズムP1が形成されていない領域の第2方向Yの長さよりも長い。
【0048】
ここでは、領域A1に複数のプリズムP1が形成されるとして説明したが、導光板LG1は、複数のプリズムP1が形成されていない領域において、複数の光源LS1が放つ光が反射し、当該光が導光板LG1の内部を伝播するように構成される。
【0049】
主面22は、複数のプリズムP2を有する。複数のプリズムP2は、複数の光源LS2が放つ光を主面21から表示パネルPNLに向けて出射させる。複数のプリズムP2は、少なくとも平面視において表示パネルPNLと重なる領域に形成されており、それぞれ第1方向Xに延びる。
【0050】
複数のプリズムP2が形成される領域A2の第2方向Yの長さは、例えば、導光板LG1,LG2と表示パネルPNLとが重なる領域において、複数のプリズムP2が形成されていない領域の第2方向Yの長さよりも長い。
【0051】
導光板LG1の複数のプリズムP1は、例えば、導光板LG2の複数のプリズムP2と重なっている。なお、導光板LG1の複数のプリズムP1は、導光板LG2の複数のプリズムP2と重ならなくてもよい。
【0052】
ここでは、領域A2に複数のプリズムP2が形成されるとして説明したが、導光板LG2は、複数のプリズムP2が形成されていない領域において、複数の光源LS2が放つ光が反射し、当該光が導光板LG2の内部を伝播するように構成される。なお、プリズムP1,P2のY―Z平面に平行な断面形状は、例えば第1方向Xにおいて同一の形状であるが、互いに異なる形状であってもよい。
【0053】
さらに、プリズムP1,P2はそれぞれ複数設けられているが、プリズムP1,P2は、それぞれ同一の密度で設けられていてもよいし、異なる密度で設けられていてもよい。また、複数のプリズムP1は導光板LG1の主面11に形成されてもよいし、複数のプリズムP2は導光板LG2の主面21に形成されてもよい。
【0054】
照明装置ILは、第1位相差板30と、反射シートRSと、をさらに備える。第1位相差板30は、第1位相差板30を透過する光に位相差を与える。第1位相差板30は、例えば、透過する光の波長をλとしたとき、λ/2の位相差を与える1/2波長板である。より具体的には、第1位相差板30は、透過する光の偏光方向を90度回転する。第1位相差板30は、側面13に設けられる。
【0055】
第1位相差板30は、側面13に沿って延びる。第1位相差板30は、面31と、面31と反対側に位置する面32と、を有する。面31は、上方を向いている。複数の光源LS1は、面31に光を照射する。すなわち、第1位相差板30は、光源LS1が放つ光に位相差を与える。
【0056】
面32は、側面13と向かい合う。面32は、側面13と密着する。言い換えると、第1位相差板30は、側面13と密着する。そのため、面32と側面13との間には、空気層である隙間が形成されない。第1位相差板30は、例えば、接着材によって側面13に接着される。
【0057】
側面13は、第3方向Zにおいて、導光板LG2の側面24と重ならない。言い換えると、側面13は、側面24よりも第2方向Yに突出する。より具体的には、側面13の第1端部131は、側面24よりも第2方向Yに突出する。そのため、側面24は、第3方向Zにおいて、第1位相差板30と重ならない。
【0058】
表示パネルPNLとの観点において、表示パネルPNLは、第3方向Zにおいて、側面13および第1位相差板30と重ならない。言い換えると、側面13は、表示パネルPNLの端部41よりも第2方向Yに突出する。端部41は、例えば、複数の光源LS2の近傍の端部とは反対側に位置する。
【0059】
側面13の第1端部131は、表示パネルPNLの端部41よりも第2方向Yに突出する。偏光板PL1および光学シートOSとの観点において、偏光板PL1および光学シートOSは、第3方向Zにおいて、側面13および第1位相差板30と重ならない。
【0060】
反射シートRSは、導光板LG2の主面22と向かい合う。反射シートRSは、例えば、導光板LG2の内部から漏れた光を反射し、導光板LG2に再度入射させる。反射シートRSは、例えば、第3方向Zにおいて、導光板LG2の側面24と重なる位置にまで設けられる。
【0061】
続いて、照明装置ILにおける光の伝播について説明する。
図3は、照明装置ILにおける光の伝播を説明するための図である。まず、複数の光源LS1が放つ光の伝播について説明する。
【0062】
複数の光源LS1は、第1位相差板30を介して側面13に光を照射する。複数の光源LS1が放つ光は、第1位相差板30を透過し、側面13から導光板LG1に入射する。第1位相差板30は導光板LG1の側面13と密着しているため、第1位相差板30を透過した光は、側面13ではほとんど反射しない。
【0063】
複数の光源LS1は、第1直線偏光の光を放つ。第1直線偏光の偏光方向PD1は、例えば、第1方向Xと平行である。複数の光源LS1が放つ光は、第1位相差板30を透過すると、偏光方向が90度回転する。
【0064】
ここで、第1直線偏光から偏光方向が90度回転された光を第2直線偏光と呼ぶ。第2直線偏光は、第1直線偏光と交差する。第2直線偏光の偏光方向を偏光方向PD2と定義する。すなわち、第1位相差板30を透過した光は、第2直線偏光である。
【0065】
第1位相差板30を透過した光は、側面13で屈折し、導光板LG1に入射する。導光板LG1に入射した光のうち、主面12に向かって進行する光は、導光板LG1と空気層との界面で反射(例えば、全反射)する。導光板LG1に入射した光のうち、主面11に向かって進行する光は、導光板LG1と空気層との界面で反射(例えば、全反射)する。
【0066】
このように、光は、導光板LG1のうちプリズムP1が設けられていない領域では、主面11および主面12で繰り返し反射しながら、導光板LG1の内部を第2方向Yと反対の方向に進行する。
【0067】
導光板LG1の内部を進行する光のうち、プリズムP1に向かって進行する光は、プリズムP1で反射して進行方向が変わる。プリズムP1で反射された光は、主面11の全反射条件を外れて主面11から出射する。
【0068】
主面11から出射された光は、光学シートOSおよび偏光板PL1を介して、表示パネルPNLを照明する。言い換えると、プリズムP1が設けられていない領域では、側面13から入射した光が表示パネルPNLに向けて導光板LG1から出射することが抑制される。
【0069】
複数の光源LS1が放つ光の一部は、第1位相差板30の面31で反射し、偏光板PL1に向けて進行する。第1位相差板30で反射した光は、偏光板PL1のうち、主に光源LS1の近傍の領域に進行する。
【0070】
偏光板PL1の吸収軸AXは、図3に示す例において、第1直線偏光の偏光方向と平行である。そのため、第1位相差板30で反射した光は、偏光板PL1で吸収される。言い換えると、第1位相差板30で反射した光は、表示パネルPNLを透過しない。
【0071】
一方、導光板LG1の主面11から出射する光は、第2直線偏光である。すなわち、導光板LG1の主面11から出射する光は、偏光板PL1を透過し、第1基板SUB1に向けて進行することができる。
【0072】
続いて、複数の光源LS2が放つ光の伝播について説明する。複数の光源LS2は、側面23に光を照射する。複数の光源LS2が放つ光は、側面23から導光板LG2に入射する。
【0073】
複数の光源LS2が放つ光は、側面23で屈折し、導光板LG2に入射する。導光板LG2に入射した光のうち、主面22に向かって進行する光は、導光板LG2と空気層との界面で反射(例えば、全反射)する。導光板LG2に入射した光のうち、主面21に向かって進行する光は、導光板LG2と空気層との界面で反射(例えば、全反射)する。
【0074】
このように、光は、導光板LG2のうちプリズムP2が設けられていない領域では、主面21および主面22で繰り返し反射しながら、導光板LG2の内部を第2方向Yに進行する。
【0075】
導光板LG2の内部を進行する光のうち、プリズムP2に向かって進行する光は、プリズムP2で反射して進行方向が変わる。プリズムP2で反射された光は、主面21の全反射条件を外れて主面21から出射する。
【0076】
主面21から出射された光は、導光板LG1、光学シートOS、および偏光板PL1を介して、表示パネルPNLを照明する。言い換えると、プリズムP2が設けられていない領域では、側面23から入射した光が表示パネルPNLに向けて導光板LG2から出射することが抑制される。
【0077】
複数の光源LS2は、第2直線偏光の光を照射する。言い換えると、導光板LG2の主面21から出射する光は、第2直線偏光である。そのため、導光板LG2の主面21から出射する光は、偏光板PL1を透過し、第1基板SUB1に向けて進行することができる。
【0078】
図4は、輝度分布の一例を示す図である。比較例に係る照明装置ILE1において、複数の光源LSEは、偏光したレーザー光を放つ。照明装置ILE1では、図4に示すように、光源LSEの近傍の領域A3において、輝度ムラ(ホットスポット)が発生する場合がある。このような輝度ムラは、表示品位の低下の原因となり得る。
【0079】
ここで、複数の光源が放つ光の偏光方向が偏光板PL1の透過軸と平行である場合を想定する。導光板LG1の側面13のような側面で光源が放つ光が反射すると、反射した光が光源の近傍の領域に進む。このような光は、偏光板PL1を透過し、表示パネルPNLに向けて進行する。これにより、光源の近傍の領域において、輝度ムラが発生する場合がある。
【0080】
本実施形態に係る照明装置ILは、側面13に設けられる第1位相差板30を備える。これにより、複数の光源LS1が放つ光は、第1位相差板30を透過すると、偏光方向が変換する。本実施形態においては、第1位相差板30は、λ/2の位相差を光に与えることで、偏光方向が90度回転する。
【0081】
図3を用いて説明したように、光源LS1が放つ光が第1直線偏光である場合、第1位相差板30を透過すると、光は第2直線偏光に変換される。偏光板PL1の透過軸は、第2直線偏光の偏光方向PD2と平行である。そのため、導光板LG1の主面11から出射する光は、偏光板PL1を透過し、第1基板SUB1に向けて進行することができる。
【0082】
一方、偏光板PL1の吸収軸AXは、第1直線偏光の偏光方向PD1と平行である。側面13は上方を向く傾斜面であるため、第1位相差板30で反射した光は、偏光板PL1に向けて進行する。第1位相差板30で反射した光は、偏光板PL1で吸収されるため、表示パネルPNLを透過しない。
【0083】
これにより、本実施形態に係る照明装置ILであれば、複数の光源LS1の近傍の領域における輝度ムラの発生を抑制することが可能である。その結果、本実施形態に係る照明装置ILおよび表示装置DSPであれば、表示品位の低下を抑制することが可能である。
【0084】
本実施形態において、第1位相差板30は、側面13と密着する。これにより、第1位相差板30を透過した光の側面13での反射が抑制される。その結果、側面13で反射する光による表示品位の低下が抑制される。
【0085】
本実施形態の導光板LG1において、プリズムP1が形成されていない領域では、導光板LG1の内部を進行する光が表示パネルPNLへほとんど入射しない。一方、領域A1は、光源LS1が放つ光が互いに混ざり合うのに十分な距離だけ側面13から離れている。そのため、導光板LG1が出射する光による輝度ムラ等に起因する表示品位の低下を抑制することが可能である。
【0086】
本実施形態において、照明装置ILは、導光板LG2と、光源LS2と、をさらに備える。光源LS2は、平面視において、導光板LG1および導光板LG2を挟んで、光源LS1と向かい合う。
【0087】
本実施形態の導光板LG1において、プリズムP2が形成されていない領域では、導光板LG2の内部を進行する光が表示パネルPNLへほとんど入射しない。一方、領域A2は、光源LS2が放つ光が互いに混ざり合うのに十分な距離だけ側面23から離れている。そのため、導光板LG2が出射する光による輝度ムラ等に起因する表示品位の低下を抑制することが可能である。
【0088】
光源LS1が配置される側面13の近傍においては、光源LS2が照射する光が出射され、光源LS2が配置される側面23の近傍においては、光源LS1が照射する光が出射される。その結果、本実施形態においては、照明装置ILから表示パネルPNLに出射される光による輝度ムラが生じにくい。
【0089】
さらに、プリズムP1,P2は、第3方向Zにおいて、重なる領域を有している。このため、照明装置ILの出射光の輝度レベルが第2方向Yの中央部(表示パネルPNLの表示領域DAの中央部)における低下を抑制することが可能である。
【0090】
本実施形態の導光板LG2の側面23は、下方を向く傾斜面である。側面23が上方を向く傾斜面である場合、側面23と光源LS2との距離を小さくするためには、光源LS2を下げて設置する必要がある。これは、照明装置ILの厚さの増大につながる。
【0091】
本実施形態の導光板LG2の側面23は、下方を向くため、光源LS2を上方に移動することで側面23と光源LS2との距離を小さくすることが可能である。これにより、照明装置ILの厚さが増大することを抑制することが可能である。言い換えると、本実施形態であれば、照明装置ILを薄型化することが可能である。
【0092】
導光板LG1の側面13および第1位相差板30は、偏光板PL1、表示パネルPNL、および導光板LG2の側面24と重ならない。導光板LG2の主面21から出射する光が第1位相差板30を透過すると、第2直線偏光から第1直線偏光に変換される。そのため、導光板LG2の主面21から出射する光が偏光板PL1で吸収されるおそれがある。
【0093】
本実施形態であれば、導光板LG1の側面13および第1位相差板30は、偏光板PL1および導光板LG2の側面24と重ならないため、導光板LG2の主面21から出射する光が第1位相差板30を透過することが抑制される。これにより、導光板LG2の主面21から出射する光の利用効率を向上させることが可能である。
【0094】
以上のように、本実施形態の構成によれば、表示品位の低下を抑制することが可能な照明装置ILおよび表示装置DSPを提供することができる。その他にも、本実施形態からは種々の好適な効果を得ることができる。
【0095】
なお、本実施形態においては、導光板LG2の側面23に位相差板が設けられていない例を開示するが、複数の光源LS2が第1直線偏光の光を放つ場合、第1位相差板30に相当する位相差板が導光板LG2の側面23に設けられてもよい。
【0096】
本実施形態においては、表示装置DSPが偏光板PL1,PL2を備える例を開示するが、表示装置DSPは偏光板PL1を備えなくてもよい。この場合、偏光板PL2が第1位相差板30で反射した光を偏光板PL1が吸収するように構成される。
【0097】
複数の光源LS1と側面13との間、複数の光源LS2と側面23との間には、レンズ等の光学素子をさらに配置し、複数の光源LS1,LS2が放つ光の幅または角度が調整される構成としてもよい。
【0098】
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。本実施形態に係る表示装置DSPの構成のうち、特に言及しない部分については第1実施形態と同様のものを適用できる。本実施形態においては、照明装置ILが第2位相差板51,52を備える点で第1実施形態と相違する。
【0099】
図5は、本実施形態に係る照明装置ILの概略的な部分平面図である。図6は、比較例に係る照明装置ILE2の概略的な部分平面図である。照明装置ILは、複数の光源と、第2位相差板51,52と、を備える。
【0100】
複数の光源は、導光板LG1の側面13に光を照射する。複数の光源は、第1直線偏光の光を放つ光源LS1Rと、第2直線偏光の光を放つ光源LS1G,LS1Bと、を備える。
【0101】
本実施形態においては、光源LS1Rが第1光源に相当し、光源LS1Gが第3光源に相当し、光源LS1Bが第4光源に相当する。複数の光源は、例えば、光源LS1R、光源LS1G、光源LS1Bの順に側面13に沿って並ぶ。
【0102】
光源LS1R,LS1G,LS1Bは、それぞれ異なる波長の光を放つ。例えば、光源LS1Gは、光源LS1Rよりも波長の短い光を放ち、光源LS1Bは光源LS1Gよりも波長の短い光を放つ。言い換えると、光源LS1Rは赤色の光を放ち、光源LS1Gは緑色の光を放ち、光源LS1Bは青色の光を放つ。
【0103】
第2方向Yにおいて、第2位相差板51は第1位相差板30と光源LS1Gとの間に位置し、第2位相差板52は第1位相差板30と光源LS1Bとの間に位置する。図5に示す例において、第2位相差板51は光源LS1Gの出光面E1と密着し、第2位相差板52は光源LS1Bの出光面E2と密着する。第2位相差板51,52は、他の例として、光源LS1G,LS1Bと密着しなくてもよい。
【0104】
比較例に係る照明装置ILE2は、図6に示すように、第2位相差板51,52を備えない。光源LS1R,LS1G,LS1Bが放つ光は、第1位相差板30を透過すると偏光方向が変換される。
【0105】
より具体的には、光源LS1Rは、第1直線偏光の光を放つため、第1位相差板30を透過すると、第2直線偏光に変換される。光源LS1G,LS1Bは、第2直線偏光の光を放つため、第1位相差板30を透過すると、第1直線偏光に変換される。
【0106】
そのため、光源LS1Rが放つ光は第2直線偏光の光として導光板LG1の内部を伝播し、光源LS1G,LS1Bが放つ光は第1直線偏光の光として導光板LG1の内部を伝播する。
【0107】
照明装置ILと表示パネルPNLとの間には、第1直線偏光の偏光方向と平行な吸収軸を有する偏光板PL1が設けられる。導光板LG1の内部を伝播する光が主面11から出射すると、光源LS1Rが放つ光は偏光板PL1を透過し表示パネルPNLに向けて進むが、光源LS1G,LS1Bが放つ光は偏光板PL1に吸収される。比較例に係る照明装置ILE2では、光源LS1G,LS1Bが放つ光を十分に利用することができず、表示品位の低下が発生し得る。
【0108】
本実施形態に係る照明装置ILは、第2位相差板51,52を備える。第2位相差板51は第1位相差板30と光源LS1Gとの間に位置し、第2位相差板52は第1位相差板30と光源LS1Bとの間に位置する。
【0109】
光源LS1G,LS1Bが放つ光は、第1位相差板30を透過する前に、第2位相差板51,52を透過する。光源LS1G,LS1Bは、第2直線偏光の光を放つため、第2位相差板51,52を透過すると、第1直線偏光に変換される。
【0110】
続いて、第2位相差板51,52を透過した光は、第1位相差板30を透過すると、第1直線偏光から第2直線偏光に変換される。すなわち、光源LS1G,LS1Bが放つ光は、光源LS1Rが放つ光と同様に、第2直線偏光として、導光板LG1の内部を伝播する。
【0111】
そのため、導光板LG1の内部を伝播する光が主面11から出射すると、この光は偏光板PL1を透過し、表示パネルPNLに向けて進行することができる。これにより、複数の光源が第1直線偏光の光を放つ光源LS1Rと、第2直線偏光の光を放つ光源LS1G,LS1Bとを備える場合であっても、表示パネルPNLを照射する光として光源LS1R,LS1G,LS1Bが放つ光を利用することが可能である。
【0112】
その結果、本実施形態の構成によれば、表示品位の低下を抑制することが可能な照明装置ILおよび表示装置DSPを提供することができる。また、本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0113】
以上、本発明の実施形態として説明した照明装置および表示装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての照明装置および表示装置も、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に属する。
【0114】
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変形例に想到し得るものであり、それら変形例についても本発明の範囲に属するものと解される。例えば、上述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、もしくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【0115】
また、上述の各実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について、本明細書の記載から明らかなもの、または当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0116】
11,12…主面、13,14…側面、21,22…主面、23,24…側面、30…第1位相差板、51,52…第2位相差板、131…第1端部、132…第2端部、233…第3端部、234…第4端部、DSP…表示装置、IL…照明装置、LG1,LG2…導光板、LS1,LS2…光源、OS…光学シート、PL1…偏光板、PNL…表示パネル、RS…反射シート、SUB1…第1基板、SUB2…第2基板。
図1
図2
図3
図4
図5
図6