(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108491
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】学習情報表示システム、学習情報表示方法及び学習情報表示アプリケーションプログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 5/02 20060101AFI20240805BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20240805BHJP
【FI】
G09B5/02
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023012890
(22)【出願日】2023-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】523034449
【氏名又は名称】株式会社スタディカルテ
(74)【代理人】
【識別番号】100220711
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 朗
(72)【発明者】
【氏名】樋口 雅範
【テーマコード(参考)】
2C028
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2C028BB04
2C028BC05
2C028BD01
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】
【課題】学習者の理解度・目的に応じて学習コンテンツを最適化し学習者に提供できる。
【解決手段】学習情報表示システム10は、順番が定められた一連の説明単位からなる学習画像を含む学習情報が記憶された記憶装置13と、記憶装置13に記憶された学習情報を、記憶装置13に通信接続された学習者端末2の画面20に、説明単位ごと所定順に表示させる順次表示手段15を含む処理装置12と、を備え、処理装置12の順次表示手段15は、画面20の表示を次に進める進行要求を学習者から受けて、画面20に表示されている第n番(nは1以上の整数)説明単位の学習画像の次順の第(n+1)番説明単位の学習画像を、記憶装置13から取得して画面20の第1領域20aに表示させる。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
順番が定められた一連の説明単位からなる学習画像を含む学習情報が記憶された記憶装置と、
記憶装置に記憶された学習情報を、記憶装置に通信接続された学習者端末の画面に、説明単位ごと所定順に表示させる順次表示手段を含む処理装置と、を備え、
処理装置の順次表示手段は、
画面の表示を次に進める進行要求を学習者から受けて、画面に表示されている第n番(nは1以上の整数)説明単位の学習画像の次順の第(n+1)番説明単位の学習画像を、記憶装置から取得して画面の第1領域に表示させることを特徴とする学習情報表示システム。
【請求項2】
順番が定められた一連の説明単位からなる学習画像は、板書画像又はスライド画像である請求項1に記載の学習情報表示システム。
【請求項3】
処理装置の順次表示手段は、進行要求を学習者から受け付ける進行受付部を含み、
進行受付部は、画面に表示されたボタンを学習者がタップすることにより、又は学習者が画面に触れて移動させるフリック操作により、進行要求を学習者から受け付ける請求項1に記載の学習情報表示システム。
【請求項4】
記憶装置には、順番が定められた一連の説明単位からなる解説テキストを更に含む学習情報が記憶され、
処理装置の順次表示手段は、
説明単位ごと所定順に各解説テキストを画面の第2領域に表示させる解説表示部と、
学習者から進行要求を受けて、画面に表示されている第n番説明単位の解説テキストの次順の第(n+1)番説明単位の解説テキストを、記憶装置から取得する解説テキスト取得部と、を更に含み、
解説表示部は、取得された第(n+1)番説明単位の解説テキストを、第n番説明単位の解説テキストに連続させてかつ解説内容が対応する第(n+1)番説明単位の学習画像と同期させて、画面の第2領域に表示させる請求項1に記載の学習情報表示システム。
【請求項5】
処理装置は、
画面に表示されている学習画像又は解説テキストよりも詳しい追加解説の要求を学習者から学習者端末が受け付ける追加解説受付部と、
学習画像又は解説テキストの各説明単位に応じて、第1の追加解説、第2の追加解説、又は第3の追加解説を、管理サーバの記憶装置又は外部データベースから取得して、学習者端末の画面に表示させる追加解説表示部と、を含み、
第1の追加解説は、動画による解説であり、第2の追加解説は、画像及び/又はテキストによる解説であり、第3の追加解説は、受講中の現行学習コンテンツとは異なる別の学習コンテンツによる解説であり、
第1、第2及び第3の追加解説の各々は、学習画像又は解説テキストの説明単位の各々に割り当てられて、記憶装置の追加解説記憶部に記憶されている請求項4に記載の学習情報表示システム。
【請求項6】
処理装置の順次表示手段は、解説テキストの一連表示要求を受けて、一連の閲覧済み解説テキストを学習者端末の画面全体に表示させる一連表示部を含む請求項5に記載の学習情報表示システム。
【請求項7】
一連の閲覧済み解説テキストは、第1、第2及び第3の追加解説の何れか1以上の視聴又は閲覧履歴を含む請求項6に記載の学習情報表示システム。
【請求項8】
処理装置は、
学習者からの履歴表示要求に応じて、自己及び/又は他の学習者が過去に質問した質疑応答履歴を、記憶装置から取得し、画面に表示させる質疑応答履歴表示部と、
学習者からの質問を受け付け、質問に対する回答を画面に表示させる回答表示部と、を更に含む請求項1に記載の学習情報表示システム。
【請求項9】
コンピュータを請求項1に記載の学習情報表示システムとして機能させるための学習情報表示アプリケーションプログラム。
【請求項10】
順番が定められた一連の説明単位からなる学習画像を含む学習情報を、記憶装置が記憶する過程と、
処理装置が、第n番(nは1以上の整数)説明単位の学習画像を、記憶装置に通信接続された学習者端末の画面に表示させる過程と、
画面の表示を次に進める進行要求を学習者から受けて、画面に表示されている第n番説明単位の学習画像の次順の第(n+1)番説明単位の学習画像を、処理装置が記憶装置から取得する過程と、
処理装置が、取得された第(n+1)番説明単位の学習画像を、第n番説明単位の学習画像に追加して表示させる過程と、を含むことを特徴とする学習情報表示方法。
【請求項11】
順番が定められた一連の説明単位からなる解説テキストを含む学習情報を、記憶装置が記憶する過程と、
処理装置が、記憶装置に通信接続された学習者端末の画面に、第n番説明単位の解説テキストを表示させる過程と、
進行要求を受けて、画面に表示されている第n番説明単位の解説テキストの次順の第(n+1)番説明単位の解説テキストを、処理装置が記憶装置から取得する過程と、
処理装置は、取得された第(n+1)番の説明単位の解説テキストを、第n番説明単位の解説テキストに連続させてかつ解説内容が対応する第(n+1)番説明単位の学習画像と同期させて、表示させる過程と、を含む請求項10に記載の学習情報表示方法。
【請求項12】
画面に表示されている学習画像又は解説テキストよりも詳しい追加解説の要求を学習者から処理装置が受け付ける過程と、
学習画像又は解説テキストの各説明単位に割り当てられた、第1の追加解説、第2の追加解説、又は第3の追加解説を、処理装置が管理サーバ1の記憶装置又は外部データベースから取得する過程と、
取得された第1、第2又は第3の追加解説を、処理装置が画面に表示させる過程と、を含む請求項11に記載の学習情報表示方法。
【請求項13】
解説テキストの一連表示要求を受けて、処理装置は、一連の閲覧済み解説テキストを、第1、第2及び第3の追加解説の閲覧履歴の何れか1以上を含めて又は含めずに、学習者端末の画面全体に表示させる過程を含む請求項12に記載の学習情報表示方法。
【請求項14】
学習者からの履歴表示要求に応じて、自己及び/又は他の学習者が過去に質問した質疑応答履歴を、処理装置が記憶装置から取得し、画面に表示する過程と、
質疑応答履歴では解決しない場合、学習者からの質問を受け付け、質問に対するに回答を、処理装置が画面に表示する過程と、を更に含む請求項10に記載の学習情報表示方法。
【請求項15】
請求項10に記載の学習情報表示方法を、学習者端末の操作により実行できる学習情報表示アプリケーションプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートフォン等の電子端末を用い、学習者の理解度、目的に合わせて効率的に学習できる学習情報表示システム、その表示方法及びその表示アプリケーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等に接続された電子端末を利用した学習が普及している。学校、塾、予備校等の学習機関のサーバの記憶装置に記憶された画像(問題集、解説書、板書)、映像(講義動画、学習アニメーション)等の学習システム(学習コンテンツ、学習情報)を、許可された学習者は、時と場所を選ばず利用でき、また、学習機関は、最新の学習情報を多数の学習者に効率良く提供できるメリットがある。
【0003】
例えば、特許文献1は、ディスプレイとタッチパネルとを備えたタッチスクリーンと、タッチスクリーンを制御する制御部と、を備え、制御部は、ディスプレイの表示範囲内の第1の表示領域に、講義にかかる講義画像を表示させ、ディスプレイの表示範囲内であって第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に、第2の表示領域におけるタッチパネルに対して操作部材が接触した位置を可視化した手書き情報を表示させるようにディスプレイを制御する学習支援装置を開示する。
【0004】
特許文献2は、表示部に表示されたテキスト中のキーワードをユーザ操作に応じて指定するキーワード指定手段と、指定されたキーワードが画像に対応づけられたキーワードであると判断された場合に、表示部に指定されたキーワードに対応づけられた画像を表示させる画像表示制御手段と、キーワード指定手段により指定されたキーワードに画像表示制御手段により表示された画像を対応付けて表示済みデータとして登録する表示済みキーワード登録手段と、表示済みキーワード登録手段により登録されたキーワードと画像に基づいた問題を出力する問題出力手段と、を備えた情報表示装置を開示する。
【0005】
特許文献1の学習支援装置は、第1及び第2の表示領域を備えるが、説明単位ごとに学習情報を順次表示させる機能を有していない。また、特許文献2の情報表示装置は、キーワードと対応画像に基づく問題データを自動生成して出力するが、進行要求に従い学習情報を説明単位ごとに順次先に進め又は元に戻す機能を有していない。
【0006】
学習機関がインターネット等により学習情報を提供する場合、全ての学習者に同一内容の学習コンテンツを配信することが効率的だが、学習者個々の学力、理解度等の相違によって、内容を理解できない者、逆に、内容が簡単なため時間を持て余す者がそれぞれ存在する。一方、あらゆる学習者全員に対応する学習コンテンツをその人数分提供することは、非効率で現実的ではない。このため、あらゆる学習者に対応できる学習コンテンツを効率的に配信できる学習システムが望まれる。即ち、1つの学習コンテンツ全体の大きな単位ごとではなく、細分化された詳細な追加解説が必要となる。
【0007】
また、従来の講義動画では、少し前に学習した内容に戻りたい場合、その目印が存在しないため、動画を止めて目的の箇所を探し当てるために時間がかかり効率的な学習ができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2017-97030公報
【特許文献2】公報2018-159737公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、学習者の理解度・目的に応じて、画像、動画、テキスト又はこれらを組み合わせ最適化された学習コンテンツを簡単な操作により学習者に提供できる学習情報表示システム、その表示方法及びその表示アプリケーションプログラムを提供することを目的とする。また、学習者が個々の学習速度に応じて学習できる学習情報表示システム、その表示方法及びその表示アプリケーションプログラムを提供することを目的とする。更に、あらゆる学習者に対応可能な学習情報及び追加解説を効率的に配信できる学習情報表示システム、その表示方法及びその表示アプリケーションプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の学習情報表示システムは、順番が定められた一連の説明単位からなる学習画像を含む学習情報が記憶された記憶装置13と、記憶装置13に記憶された学習情報を、記憶装置13に通信接続された学習者端末2の画面20に、説明単位ごと所定順に表示させる順次表示手段15を含む処理装置12と、を備える。処理装置12の順次表示手段15は、画面20の表示を次に進める進行要求を学習者から受けて、画面20に表示されている第n番(nは1以上の整数)説明単位の学習画像の次順の第(n+1)番説明単位の学習画像を、記憶装置13から取得して画面20の第1領域20aに表示させる。
【0011】
本発明では、順次表示手段15によって、画面20の表示を進める進行要求を学習者から受け付け、画面20に表示されている学習画像の次順の学習画像を記憶装置13から取得し表示させる。即ち、少しずつ異なるように加工した学習画像を1枚ずつ表示させる。このため、1枚のスライドのように一気には表示されず、本発明では、学習者が自己の学習速度に応じて、説明単位ごとに学習画像をコマ送りのように画面20に表示させることができる。また、既に理解している学習内容について、進行要求の頻度を高めて、具体的には画面20「次へ107」を次々素早くタップし先に進めて、知りたい学習情報に素早く到達できる。
【0012】
本発明による学習情報表示システムの実施形態では、順番が定められた一連の説明単位からなる学習画像は、板書画像又はスライド画像である。
処理装置12の順次表示手段15は、進行要求を学習者から受け付ける進行受付部33を含み、進行受付部33は、画面20に表示されたボタンを学習者がタップすることにより、又は学習者が画面20に触れて移動させるフリック操作により、進行要求を学習者から受け付ける。
記憶装置13には、順番が定められた一連の説明単位からなる解説テキストを更に含む学習情報が記憶される。処理装置12の順次表示手段15は、説明単位ごと所定順に各解説テキストを画面20の第2領域20bに表示させる解説表示部37と、学習者から進行要求を受けて、画面20に表示されている第n番説明単位の解説テキストの次順の第(n+1)番説明単位の解説テキストを、記憶装置13から取得する解説テキスト取得部39と、を更に含む。解説表示部37は、取得された第(n+1)番説明単位の解説テキストを、第n番説明単位の解説テキストに連続させてかつ解説内容が対応する第(n+1)番説明単位の学習画像と同期させて、画面20の第2領域20bに表示させる。
処理装置12は、画面20に表示されている学習画像又は解説テキストよりも詳しい追加解説の要求を学習者から学習者端末2が受け付ける追加解説受付部41と、学習画像又は解説テキストの各説明単位に応じて、第1の追加解説、第2の追加解説、又は第3の追加解説を、管理サーバ1の記憶装置13又は外部データベースから取得して、学習者端末2の画面20に表示させる追加解説表示部43と、を含む。第1の追加解説は、動画による解説であり、第2の追加解説は、画像及び/又はテキストによる解説であり、第3の追加解説は、受講中の現行学習コンテンツとは異なる別の学習コンテンツによる解説である。第1、第2及び第3の追加解説の各々は、学習画像又は解説テキストの説明単位の各々に割り当てられて、記憶装置13の追加解説記憶部65に記憶されている。
処理装置12の順次表示手段15は、解説テキストの一連表示要求を受けて、一連の閲覧済み解説テキストを学習者端末2の画面20全体に表示させる一連表示部40を含む。
一連の閲覧済み解説テキストは、第1、第2及び第3の追加解説の何れか1以上の視聴又は閲覧履歴を含む。
処理装置12は、学習者からの履歴表示要求に応じて、自己及び/又は他の学習者が過去に質問した質疑応答履歴を、記憶装置13から取得し、画面20に表示させる質疑応答履歴表示部45と、学習者からの質問を受け付け、質問に対する回答を画面20に表示させる回答表示部47と、を更に含む。
【0013】
本発明の学習情報表示アプリケーションプログラムは、コンピュータを前記学習情報表示システムとして機能させるためのプログラムである。
【0014】
本発明の学習情報表示方法は、順番が定められた一連の説明単位からなる学習画像を含む学習情報を、記憶装置13が記憶する過程と、処理装置12が、第n番(nは1以上の整数)説明単位の学習画像を、記憶装置13に通信接続された学習者端末2の画面20に表示させる過程と、画面20の表示を次に進める進行要求を学習者から受けて、画面2に表示されている第n番説明単位の学習画像の次順の第(n+1)番説明単位の学習画像を、処理装置12が記憶装置13から取得する過程と、処理装置12が、取得された第(n+1)番説明単位の学習画像を、第n番説明単位の学習画像に追加して表示させる過程と、を含む。本発明では、記憶装置13に記憶されている学習情報を、学習者の学習速度に応じて順々に画面表示させることができる。
【0015】
本発明の学習情報表示方法の実施形態では、順番が定められた一連の説明単位からなる解説テキストを含む学習情報を、記憶装置13が記憶する過程と、処理装置12が、記憶装置13に通信接続された学習者端末2の画面20に、第n番説明単位の解説テキストを表示させる過程と、進行要求を受けて、画面20に表示されている第n番説明単位の解説テキストの次順の第(n+1)番説明単位の解説テキストを、処理装置12が記憶装置13から取得する過程と、処理装置12は、取得された第(n+1)番の説明単位の解説テキストを、第n番説明単位の解説テキストに連続させてかつ解説内容が対応する第(n+1)番説明単位の学習画像と同期させて、表示させる過程と、を含む。
【0016】
画面20に表示されている学習画像又は解説テキストよりも詳しい追加解説の要求を学習者から処理装置12が受け付ける過程と、学習画像又は解説テキストの各説明単位に割り当てられた、第1の追加解説、第2の追加解説、又は第3の追加解説を、処理装置12が管理サーバ1の記憶装置13又は外部データベースから取得する過程と、取得された第1、第2又は第3の追加解説を、処理装置12が画面20に表示させる過程と、を含む。
解説テキストの一連表示要求を受けて、処理装置12は、一連の閲覧済み解説テキストを、第1、第2及び第3の追加解説の閲覧履歴の何れか1以上を含めて又は含めずに、学習者端末2の画面20全体に表示させる過程を含む。
学習者からの履歴表示要求に応じて、自己及び/又は他の学習者が過去に質問した質疑応答履歴を、処理装置12が記憶装置13から取得し、画面20に表示する過程と、質疑応答履歴では解決しない場合、学習者からの質問を受け付け、質問に対するに回答を、処理装置12が画面20に表示する過程と、を更に含む。
【0017】
本発明の表示アプリケーションプログラムは、前記学習情報表示方法を、学習者端末2の操作により実行できるプログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の学習情報表示システム、その表示方法及びその表示アプリケーションプログラムでは、学習者は、スマートフォン等の学習者端末の画面を用い、ボタンタップ又はフリック操作等の簡単な進行要求により、次の学習画像に進めることができるため、自己のペースで学習することができる。また、既に理解している学習内容について進行要求の頻度を高めて早送りし、学習時間の短縮及び効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】通信可能な本発明の学習情報表示システムを示すブロック図
【
図2A】本発明の学習情報表示システムにおける処理装置を示すブロック図
【
図2B】本発明の学習情報表示システムにおける記憶装置を示すブロック図
【
図6】本発明の学習情報表示方法の手順を示すフローチャート
【
図7】本発明の学習情報表示方法の手順を示すフローチャート
【
図8】本発明の学習情報表示方法の手順を示すフローチャート
【
図9】学習者端末の画面を例示するスクリーンショット
【
図10】学習者端末の画面を例示するスクリーンショット
【
図11】学習者端末の画面を例示するスクリーンショット
【
図12】学習者端末の画面を例示するスクリーンショット
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明による学習情報表示システム、その表示方法及びその表示アプリケーションプログラムの実施形態を
図1~
図12を参照して説明する。下記実施形態は例示であり本発明を限定するものではない。
【0021】
図1は、本発明の学習情報表示システム10を示し、管理サーバ1と、管理サーバ1の通信接続装置11(通信インターフェース)にインターネット3又は専用回線を通じ通信接続された1以上の学習者端末2とを含む。管理サーバ1は、順番が定められた一連の説明単位からなる学習画像を少なくとも含む学習情報が記憶された記憶装置13と、記憶装置13に通信接続された学習者端末2の画面20に対し、記憶装置13に記憶された学習情報を記憶装置13から取り出し表示させ、説明単位ごとに表示を順次追加する処理装置12とを備える。「一連の説明単位」とは、1の学習テーマ(学習コンテンツ)における複数の説明単位の集合を意味し、「説明単位ごと」とは、学習情報を意味ある区切りで分割した1単位を意味する。
【0022】
処理装置(中央処理装置:CPU)12は、記憶装置13に記憶されている指令を読み込み処理に必要な指令を他の装置に与える制御装置と、制御装置からの指令に従い演算を実行する演算装置とを含む。記憶装置13は、例えば磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記憶媒体、半導体メモリ等、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体を含む。
図1に示す学習者端末2は、特に限定されないが、例えばスマートフォン、タブレット、携帯電話、ノート型又はデスクトップ型パソコン等の電子端末装置であって、送受信装置21、処理装置22、記憶装置23及び表示装置24を備える。送受信装置21は、インターネット等を通じ管理サーバ1にアクセスでき、表示装置24は、タッチ画面、キーボード等の入力手段を画面20に含み得る。学習画像は、黒板、ホワイトボード等の板書画像、パワーポイント等のスライド画像、ワード等のワープロソフトウエアで記載した文字画像、紙等に手書きで文字・イラストを書いた手書画像を含み得る。また、学習画像は、既存の蓄積されている板書画像を再利用、加工しても、又は新たに作成してもよい。
【0023】
図2Aに示す処理装置(制御装置)12(22)は、管理サーバ1内に配置された処理装置12(
図1)であり、又は単独装置として直接インターネット3等に通信接続された処理装置12であり、又は学習者端末2内の処理装置22であってもよい。何れも同様に動作し、本実施形態では、管理サーバ1内又は単独装置の処理装置12を例示する。処理装置12は、処理装置12が実行する機能の各手段、各部を含み、概略的には、順番が定められた一連の説明単位からなる、学習画像及び解説テキストの表示を、適切な区切りごと学習者端末2の画面20に順次表示させる順次表示手段15と、適切かつ詳細な追加解説に画面20表示を誘導する追加解説手段16と、自己又は他の学習者の質問履歴の閲覧を可能にする質疑応答手段17とを含む。処理装置12の順次表示手段15は、説明単位ごと所定順に各学習画像を画面20の第1領域20aに表示させる画像表示部31と、画面20の表示を次に進める進行要求を学習者から受け付ける進行受付部33とを含む。進行受付部33は、本実施形態では、画面20に表示されたボタンを学習者がタップして進行要求を学習者から受け付けるが、学習者が画面20に触れて触れた指を移動させるフリック操作により、進行要求を受け付けてもよい。
【0024】
図2Aに示す処理装置12の順次表示手段15はまた、進行受付部33から進行要求を受けて、画面20に表示されている第n番(nは1以上の整数)説明単位の学習画像の次順の第(n+1)番説明単位の学習画像を、記憶装置13の学習画像記憶部61(
図2B)から取得する画像取得部35を含む。画像表示部31は、取得された第(n+1)番説明単位の学習画像を、第n番説明単位の学習画像に追加して及び/又は連続させて、画面20の第1領域20aに表示させ得る。換言すると、記憶装置13は、説明単位の総数N個(1以上であって上限なし)からなる学習画像(及び解説テキスト)を学習コンテンツごとに記憶していて、進行要求1回につき1説明単位を出力する。
【0025】
図2Bに示す記憶装置13は、管理サーバ1内に配置された記憶装置13(
図1)、又は単独装置として直接インターネット3等に通信接続された処理装置13である。記憶装置13は、学習画像を記憶する学習画像記憶部61の他に、一連の説明単位からなる解説テキストを学習情報として記憶する解説テキスト記憶部63を含む。
図2Aに示す処理装置12の順次表示手段15は、説明単位ごと所定順に各解説テキストを画面20の第2領域20bに表示させる解説表示部37と、進行受付部33から進行要求を受けて、画面20に表示されている第n番説明単位の解説テキストの次順の第(n+1)番説明単位の解説テキストを、解説テキスト記憶部63から取得する解説テキスト取得部39と、学習者端末2から一連表示要求を受けて、画面20全体に一連の閲覧済み解説テキスト(一連表示)を、第1、第2及び第3の追加解説の閲覧履歴の何れか1以上を含めて又は含めずに、表示させる一連表示部40とを更に含む。解説表示部37は、取得された第(n+1)番説明単位の解説テキストを、第n番説明単位の解説テキストに連続させてかつ対応する第(n+1)番説明単位の学習画像と同期させて、画面20の第2領域20bに表示させる。これにより、学習者端末2は、解説テキストを学習画像と同時に画面20に次々表示する。本実施形態では、学習画像の第1領域20aと解説テキストの第2領域20bとが画面20の上下に分割されて(例えば
図9B)、学習者にとって一目で見易い画面を構成する。
【0026】
要するに本発明の学習情報表示システム10の順次表示手段15では、進行受付部33が、学習者端末2からの進行要求と、画面20に表示されている学習テーマ固有の情報(例えば情報X)と、画面20に表示されている第n番説明単位の学習情報を特定する情報(例えば情報Y)とを入力情報として受け付ける。画像取得部35及び解説テキスト取得部39が、学習画像記憶部61及び解説テキスト記憶部63から、情報X及びYに紐付けられている第(n+1)番説明単位の学習画像及び解説テキストを出力情報として取得し、それを学習者端末2が画面20に表示する。このように本発明では、進行要求によって、学習画像及び解説テキストを含む学習情報が、意味ある区切りで次に進み説明単位ごとに画面20に表れ、学習情報がグラデーションのように順々に表示される。
【0027】
図3a~
図5hは、学習者端末2の画面遷移を例示する概念図である。円、楕円及び矩形の内側を空白で示すが、実際の画面では学習画像及び解説テキストが記載されているとする。
図3aは、画面20の第1及び第2領域20a,20bに各表示された第1の学習画像71及び解説テキスト81を示す。
図3bは、
図3a画面20において学習者から進行要求(例えば「次へ107」のタップ)を受けて、第1の学習画像71及び解説テキスト81に追加して第2の学習画像72及び解説テキスト82が各表示された画面20を示す。
図3cは、
図3b画面20において学習者から進行要求(例えば「次へ107」のタップ)を受けて、第1及び第2の学習画像71,72並びに解説テキスト81,82に追加して第3の学習画像73及び解説テキスト83が各表示された画面20を示す。進行要求の操作及び他のあらゆる操作は、画面20に表示されたボタンのタップ、若しくは画面20に触れて指を画面20上で移動させるフリック操作、の何れか又は両方でもよい。
【0028】
図4dは、
図3c画面20において追加解説の要求、例えば「詳しく103」のボタンタップを受けて、第3の学習画像73及び解説テキスト83の説明単位に予め割り当てられた追加解説(動画解説)が終了して、その次の画面20を示す。
図4d画面20は、追加解説アイコン「動画で解説83a」が存在する点でのみ
図3c画面20と異なり、追加解説アイコンをタップすると、動画解説を再視聴できる。
図4eは、
図4d画面20において学習者から進行要求を受け、第1~第3の学習画像71-73及び解説テキスト81-83に追加して第4の学習画像74及び解説テキスト84が各表示された画面20を示す。
【0029】
図4fは、
図4e画面20において追加解説の要求、例えば「詳しく103」のボタンタップを受けて、例えば第4の学習画像74及び解説テキスト84に予め割り当てられた追加解説(画像74’及びテキスト84’)の画面20を示す。テキスト84’の矩形枠内に追加解説アイコン84a’が存在し、テキスト84’を一見して他の解説テキスト81,82,83,84,85と区別できる。
図5gは、
図4f画面20において学習者から進行要求(例えば「次へ107」のタップ)を受け、第1~第4の学習画像71-74及び解説テキスト81-84に追加して第5の学習画像75及び解説テキスト85が各表示された画面20を示す。本実施形態では、5個の説明単位(N=5)のみ示すが、総数N個(上限はないが、例えばN=1~100の何れかの数)の説明単位を含み得る。
【0030】
図5hは、
図5g画面20の第2領域20bをタップ(一連表示要求)して、画面2全体に表示された閲覧済み解説テキスト81-85の一連表示8を示す。一連表示8は、学習者が閲覧した学習画像71-75について、それに対応する解説テキスト81-85の可視化された閲覧履歴である。一連表示8により、過去に閲覧した学習内容を再確認したい場合、例えば探し出すことが困難な従来のビデオ講義とは異なり、一目瞭然の一連表示8の解説テキスト81-85の何れか部分をタップすると画面が即座に切り替わり、確認したい説明単位の学習画像71-75及び解説テキスト81-85の画面20の何れかに移動する。例えば
図5hの解説テキスト84の矩形枠内をタップすると、
図4eの画面20に戻る。
【0031】
一連表示8では、例えば、解説テキスト83の枠内に、動画解説の視聴履歴を示す追加解説アイコン「動画で解説83a」が存在し、
図3c画面20まで複数回タップして1つ1つ戻る必要がなく、追加解説アイコンのタップ1回により
図5h画面20から容易に動画解説を再視聴できる。また、一連表示8のテキスト84’の枠内に追加解説アイコン84a’が存在し、追加解説アイコン84a’は、画像74’及びテキスト84’の解説画面(
図4f)に1タップで即座に画面移動させるための目印となる。本実施形態では、追加解説アイコン83a,84a’を含む一連表示8により、解説テキスト81-85の閲覧履歴、及び追加解説の視聴又は閲覧履歴を可視化して、過去の学習内容を短時間で探し当て再閲覧又は再視聴でき、学習の効率化を図ることができる。
【0032】
尚、
図3~
図5の手順では、追加解説を閲覧及び視聴するが、「詳しく103」をタップせず(追加解説の要求をせず)学習を進めてもよい。その場合、
図5h画面20の一連表示8では、追加解説アイコン83a,84a’及び追加解説のテキスト84’が表示されない。
【0033】
図2Aに示すとおり処理装置12の追加解説手段16は、画面20に表示されている学習画像又は解説テキストよりも詳しい追加解説の要求(例えば
図9Bでは「詳しく103」のタップ)を学習者から学習者端末2が受け付ける追加解説受付部41を含む。追加解説手段16はまた、第1の追加解説、第2の追加解説、又は第3の追加解説を、管理サーバ1の追加解説記憶部65又は外部データベース(図示せず)から取得して、学習者端末2の画面20に表示させる追加解説表示部43とを含む。追加解説記憶部65には、画面20に表示されている学習画像又は解説テキストの説明単位の各々に割り当てられて(紐付けられて)第1、第2及び第3の追加解説の各々が記憶されている(他方、追加解説が割り当てられていない説明単位が1以上あっても問題ない)。即ち、各説明単位の学習情報に対し、対応する適切な追加解説が1つ1つ、予め専門の講師(教師)により又は学習情報表示システム10の管理者により、割り当てられている。従来、各学習テーマの複数の説明単位の各々に対応して追加解説を設定する着想はなく、本発明では、1つの学習コンテンツ全体の大きな単位ごとではなく、学習コンテンツの説明単位ごとに追加解説が補足的に設定されている点が画期的である。このため、より細分化した丁寧な解説を本発明では簡単操作(追加解説の要求(「詳しく103」のタップ))で学習者に提供できる。一方、追加解説を不要とする学習者は、追加解説の要求をせず、進行要求(「次へ107」)を選択して効率的に学習できる。
【0034】
第1の追加解説は、例えば30秒以内の短い動画による解説であり、第2の追加解説は、例えば板書による画像及び/又はテキストによる解説であり、第3の追加解説は、別の学習コンテンツによる解説である。別の学習コンテンツとは、例えば、現行学習テーマとして「連立方程式」の学習コンテンツを受講して進めているとき、受講中の現行学習コンテンツとは異なる別の学習テーマ、例えば「方程式」の学習コンテンツである。これにより、本発明では、学習者が必要に応じて追加の学習解説を閲覧できる。
【0035】
図2Aに示す処理装置12の質疑応答手段17は、学習者からの履歴表示要求に応じて、自己及び/又は他の学習者が過去に質問した、現行学習テーマの質疑応答履歴を、記憶装置13の質疑応答記憶部67から取得し、画面20に表示させる質疑応答履歴表示部45を含む。これにより、他の学習者の過去の質疑応答履歴を閲覧でき、細分化された疑問を解消し周辺知識への気付きを促す。また、質疑応答履歴表示部45は、学習者自身が過去に閲覧した学習画像に関連する質疑応答履歴を表示させることにより学習者は、過去に閲覧した学習画像であることを認識できる。質疑応答記憶部67には、画面20に表示されている学習情報(学習画像及び解説テキスト)並びに/又は任意キーワードに紐付けて質疑応答履歴が記憶されている。質疑応答手段17はまた、学習者からの質問を受け付け、質問に対する回答を画面20に表示させる回答表示部47を含む。即ち質疑応答履歴の表示で理解できない場合、学習者は、本システム10を通じて講師に質問できる。
【0036】
図2Aでは、本発明の各手段及び各部の機能を管理サーバ1又は単独装置の処理装置12が実行することを例示するが、学習者端末2の処理装置22もまた前記各部31-47を含むことができる。即ち、管理サーバ1(若しくは単独装置)の及び学習者端末2の両処理装置12,22によって、又は学習者端末2の処理装置22単独によって、記憶装置13及び/又は記憶装置23と協働し各部31-47の全ての機能を前記同様に実行してもよい。
【0037】
本発明では、以上詳述した学習情報表示システム10の各手段各部構成を機能に置き換えて、学習情報表示方法が成立する。以下、本発明による学習情報表示方法について
図6~
図12を参照して説明する。
【0038】
図6は、本発明の学習情報表示方法の手順、特に、学習画像及び解説テキストの順次画面表示の手順を示すフローチャートである。学習情報表示方法では最初に、一連の2以上の説明単位からなる学習画像(例えば板書画像又はスライド画像)及び解説テキストを含む学習情報を、管理サーバ1の記憶装置13の学習画像記憶部61及び解説テキスト記憶部63が予め記憶する(S1)。次に、学習者が学習者端末2にて、例えばアプリケーションプログラムの画面20を起動し、画面20から特定分野の学習テーマ(学習コンテンツ)を選択し、その画面表示を指令する(S3)。アプリケーションプログラムは、予めダウンロード等により学習者端末2に保存されている。指令を受けた例えば管理サーバ1の処理装置12は、記憶装置13から学習情報を取得し(S5)、学習者端末2に対し学習情報の表示を指令し(S7)、学習者端末2は、学習情報の画面を表示する(S9)。
【0039】
図9Aは、学習テーマ「空間における交点の座標」の初期画面を例示し、
図9A画面20「始める91」をタップすると、第1番説明単位の学習画像71及び第1番説明単位の解説テキスト81を画面表示する(
図9B)。
図9B画面20は、画面20の半分以上の面積を占有する例えば白色背景の第1領域20aと、第1領域20aの下部に着色した四角枠で囲まれた文字部分の第2領域20bと、「Q&A101」、「詳しく103」、「前へ105」及び「次へ107」の各文字(ボタン)が配置された第3領域20cとから構成される。
【0040】
学習者端末2から進行要求がされると(S11)、即ち学習者が
図9B画面20の「次へ107」をタップすると、管理サーバ1の処理装置12は、第2番説明単位の学習情報(学習画像及び解説テキスト)を記憶装置13の学習画像記憶部61及び解説テキスト記憶部63から取得し(S5)、学習者端末2に対し、学習画像及び解説テキストの表示を指令する(S7)。指令を受けた学習者端末2は、第2番説明単位の学習画像72及び解説テキスト82を、画面20の第1及び第2領域20a,20bに各表示する(S9)。
【0041】
図9Cは、第2番説明単位の学習画像72及び第2番説明単位の解説テキスト82を画面20に表したスクリーンショットである。第2番説明単位の学習画像72は、第1番説明単位の学習画像71に対し次順の追加された画像であり、第2番説明単位の解説テキスト82は、第1番説明単位の解説テキスト81に対し上方に連続して示された文字である。第2番説明単位の解説テキスト82は、第2番説明単位の学習画像72に対し解説内容が対応しかつ同期して表示される。学習画像と同時に対応する解説テキストが表れるため、見易くかつ分かり易く学習者の理解度が高まる。更に、学習者端末2から進行要求をすると(S11)、即ち学習者が
図9C画面20の「次へ107」をタップすると、管理サーバ1の処理装置12は、第3番説明単位の学習画像73及び解説テキスト83を記憶装置13から取得し(S5)、学習者端末2に対し、学習画像73及び解説テキスト83の表示を指令する(S7)。指令を受けた学習者端末2は、
図10Gのとおり、第3番説明単位の学習画像73及び解説テキスト83を、画面20の第1及び第2領域20a,20bに各表示する(S9)。
図9C画面20の「前へ105」をタップすると、
図9B画面20に戻る。
【0042】
図10Gは、第3番説明単位の学習画像73及び第3番説明単位の解説テキスト83を画面20に表したスクリーンショットである。第3番説明単位の学習画像73は、第2番説明単位の学習画像72に対し次順の追加された画像であり、第3番説明単位の解説テキスト83は、第2番説明単位の解説テキスト82に対し上方に連続して示された文字である。第3番説明単位の解説テキスト83は、第3番説明単位の学習画像72に対し解説内容が対応しかつ同期して表示される。
【0043】
更に、進行要求(S11)、学習情報の取得(S5)、学習情報表示の指令(S7)及び学習情報の画面表示(S9)、更に進行要求(S11)を繰り返すと、第4番、第5番、第6番、第7番、第8番・・・説明単位の学習情報が順々に画面20に表示される。即ち、
図10G画面20の「次へ107」をタップすると(又は後述する
図10Iの動画解説が終了すると)、
図10J画面20に移行し、
図10J画面20の「次へ107」をタップすると
図11M画面20に移行し、
図11M画面20の「次へ107」をタップすると
図11O画面20に移行し、
図11O画面20の「次へ107」をタップすると
図11Q画面20に移行し、
図11Q画面20の「次へ107」をタップすると
図12S画面20に移行する。即ち、少しずつ異なるように加工した学習画像が1枚ずつ第1領域に表示され、かつ対応する新たな解説テキストが第2領域20bの最上位置に次々に表示される。
【0044】
図12S画面20は、学習テーマ「空間における交点の座標」の最終画面スクリーンショットを例示する。画面20「終了する111」をタップすると、本学習テーマ(学習コンテンツ)による学習が終了する(S13)。尚、前記
図9Bから
図12Sの何れかにおいて、画面20右上のアイコン113をタップすると、本学習テーマの問題文を閲覧できる。また、画面20「終了する111」をタップした後、学習コンテンツの評価画面(図示せず)に移動する設定としてもよい。学習コンテンツの評価によって講師が学習コンテンツ改善の微調整をするのに役立ち、また評価内容を講師の報酬に反映させてもよい。
【0045】
図9B~
図12S画面20の何れかの第2領域20bをタップ(一連表示要求)すると、一連の閲覧済み解説テキスト(一連表示)が、学習者端末2の画面20全体に可視化される(
図5h参照)。一連の閲覧済み解説テキストは、第1、第2及び第3の追加解説の何れか1以上の追加解説の視聴又は閲覧履歴を、例えば追加解説アイコンとして含み得る。一連表示中の何れかの閲覧済み解説テキストをタップすると、対応する説明単位の学習画像及び解説テキストを即座に閲覧でき、追加解説アイコンをタップすると、対応する学習済みの追加解説を即座に視聴又は閲覧できる。このため、目的の学習済み情報を探す時間を短縮でき、学習効率を高めることができる。
【0046】
図7は、本発明の学習情報表示方法の手順、特に、追加解説の手順を示すフローチャートである。追加解説の前提として、第1、第2及び第3の追加解説の各々が、学習情報表示装置1の管理者又は教科専門の講師によって、学習画像又は解説テキストの説明単位の各々に割り当てられて、記憶装置13の追加解説記憶部65又は外部データベース(図示せず)に予め記憶される。学習情報が表示されている場合(
図6S9、
図6矢印ア)、学習者が、画面20に表示されている学習画像又は解説テキストよりも詳しい情報を知りたいとき、追加解説記憶部65又は外部データベースに予め記憶されている追加解説を要求できる(
図7矢印ア、S21)。例えば、
図11O画面20の第3領域20cにおいて「詳しく103」を選択すると、処理装置12は、追加解説の要求を受け付け、学習画像又は解説テキストの各説明単位に応じて、記憶装置13の追加解説記憶部65又は外部データベースから、1の追加解説を選択及び取得する(S23)。追加解説は、動画による第1の追加解説、又は学習内容を画像及び/若しくはテキストにより解説する第2の追加解説、又は別の学習コンテンツである第3の追加解説、の何れかである。
【0047】
管理サーバ1は、何れか1の追加解説を取得(S23)した後、学習者端末2に対し追加解説の表示を指令する(S25)。学習者端末2は、その指令を受けて、各説明単位の学習情報に対応する追加解説を画面表示する(S27)。
【0048】
図9Eは、
図9C画面20の「詳しく103」をタップし更に、
図9D画面20の「再生123」ボタンをタップして表示された動画解説(第1の追加解説)のスクリーショットを示す。
図9Eに示す動画解説は、
図9Cに示す学習内容に対応し、より詳しい学習内容を動画により解説する。動画が終了し画面20を閉じる93と
図9F画面20に進む。即ち
図7の追加解説の画面表示(S27)から矢印ウ及び
図6矢印ウを経て学習情報の画面表示(S9)に進む。
図9F画面20は、追加解説アイコン「動画で解説82a」が存在する点でのみ
図9C画面と異なり、追加解説アイコンをタップすると、動画解説を再視聴できる。
図9D画面20の「キャンセル121」をタップすると
図9C画面20に戻る。
【0049】
図10Iは、
図10G画面20の「詳しく103」をタップし更に、
図10H画面20の「再生123」ボタンをタップして表示された動画解説(第1の追加解説)のスクリーショットを示す。
図10Iに示す動画解説は、
図10Gに示す学習内容に対応し、より詳しい学習内容を動画により解説する。動画が終了し画面20を閉じる93と
図10Jに進む。
図10H画面20の「キャンセル121」をタップすると
図10G画面20に戻る。即ち
図7の追加解説の画面表示(S27)から矢印ウ及び
図6矢印ウを経て学習情報の画面表示(S9)に戻る。
【0050】
図10Kは、
図10J画面20の「詳しく103」をタップして表示された画像74’及びテキスト84’の追加解説(第2の追加解説)を例示し、
図10Lは、
図10K画面20の「次へ107」をタップして更に表示された画像74’,74”及びテキスト84’の追加解説(第2の追加解説)を例示する。
図10K及び
図10Lに示す解説は、
図10Jに示す学習内容に対応し、より詳しい学習内容を画像74’,74”及びテキスト84’により追加解説する。テキスト84’の追加解説は、追加解説アイコン84a’を有し、追加解説閲覧中であることの目印となる。
図10L画面20の「次ヘ107」をタップすると、
図11M画面20に移行する。即ち
図7の追加解説の画面表示(S27)から矢印ウ及び
図6矢印ウを経て学習情報の画面表示(S9)に進む。
【0051】
図11N及び
図11Pは、前記
図10K同様に、
図11M及び
図11O各画面20の「詳しく103」をタップして表示された画像75’,76’及びテキスト85’,86’の追加解説(第2の追加解説)を各例示する。テキスト85’,86’の追加解説には、各追加解説アイコン85a’,86a’が含まれる。
【0052】
図11Rは、
図11Q画面20の「詳しく103」をタップして、別の学習コンテンツ(第3の追加解説)へ導入するための画面20を例示する。
図11R画面20の「移動127」をタップすると別の学習コンテンツ(図示せず)に移動する。例えば、前画面(
図11Q)まで閲覧していた学習コンテンツ「空間における交点の座標」を一旦中断し、別の学習コンテンツ「ベクトルの内積計算」を開始する。別の学習コンテンツが終了すると、又は
図11R画面20の「キャンセル125」をタップすると、
図11Q画面20に戻る。
【0053】
前記のとおり、本実形態では、複数の学習情報の各説明単位に対し、別個の追加解説が割り当てられている。即ち、
図9Cに示す説明単位に対し
図9Eに示す第1の追加解説が、
図10Gに示す説明単位に対し
図10Iに示す第1の追加解説が、
図10Jに示す説明単位に対し
図10K及び
図10Lに示す第2の追加解説が、
図11Mに示す説明単位に対し
図11Nに示す第2の追加解説が、
図11Oに示す説明単位に対し
図11Pに示す第2の追加解説が、
図11Qに示す説明単位に対し
図11Rから導かれる第3の追加解説が、それぞれ別個に割り当てられている。これにより、学習情報の各説明単位に割り当てられている追加解説を、「詳しく103」をタップする簡単な操作(追加解説の要求)により閲覧できるため、学習者は、必要に応じて学習理解度をより高めることができる。一方、既にその知識を習得している、時間がない等、追加解説を閲覧する必要がなければ、「詳しく103」をタップせず「次へ107」をタップし、先に早く進むことができる。
【0054】
図8は、本発明の学習情報表示方法の手順、特に、質疑応答履歴表示の手順を示すフローチャートである。本発明の学習情報表示方法では、学習情報が画面表示されている場合(
図6S9、
図6矢印イ)、質疑応答に関する履歴表示の要求(
図8矢印イ、S41)を学習者から受けて、学習者自身又は他の学習者が過去に質問した質疑応答履歴を、処理装置12が記憶装置13の質疑応答記憶部67から取得し(S43)、処理装置12は、学習者端末2に対し質疑応答履歴の表示を指令し(S45)、指令を受けた学習者端末2は、質疑応答履歴を画面表示する(S47)。即ち、学習者が、例えば
図12S画面20の第3領域20cの「Q&A101」をタップすると、学習者端末2は、その画面20に表示された説明単位の学習情報及びその前までに表示されていた説明単位の学習情報に対応した質疑応答履歴を
図12Tのように画面表示する。更に、
図12T画面20の各履歴95a,95bをタップすると、質疑応答履歴の詳細を示す
図12U及び
図12Vの各画面20が表示される。このように学習者は、疑問点について、他者が同様の疑問を持っていたことがないか、ボタン1つですぐに確認でき、質疑応答機能によって、追加解説と共に適切な学習を学習者に促すことができる。
【0055】
画面表示された質疑応答履歴では解決しない場合、学習者は、例えば
図12Tの「質問を投稿する131」をタップして、次の質問記入画面(
図12W)から質問を送信できる(S49)。処理装置12は、質問を受け付け、質問に対する回答を講師に依頼し(S51)、講師から回答を取得して(S53)、学習者端末2に対し回答の表示を指令し(S55)、指令を受けた学習者端末2は、講師からの回答を画面表示(図示せず)する(S57)。繰り返し質問することができる(S49)。講師からの回答として、別の学習コンテンツへのリンク表示であってもよい。講師からの回答の画面表示(S57)後、その画面を閉じると
図12T画面20に戻り、更に「閉じる133」をタップすると
図12S画面20に戻る。即ち
図8の回答の画面表示(S57)から矢印ウ及び
図6矢印ウを経て学習情報の画面表示(S9)に戻る。画面表示された質疑応答履歴により解決した場合でも同様に、学習者は
図12T画面20の「閉じる133」をタップして
図12S画面20(
図6S9)に戻る。
【0056】
前記学習情報表示方法は、管理サーバ1の処理装置12により、又は管理サーバ1の処理装置12及び学習者端末2の処理装置22により、又は学習者端末2の処理装置22単独により、記憶装置13及び/又は記憶装置23と協働して実行され得る。また、画面20のボタンタップ単独だけでなく、画面20に触れて移動させるフリック操作単独により、又はボタンタップ及びフリック操作の併用、の何れによっても画面20操作できる。
【0057】
本発明は、管理サーバ1又は学習者端末2又は外部のコンピュータを、学習情報表示システム又は学習情報表示方法として機能させるための学習情報表示プログラムであってもよい。前記学習情報表示システム又は学習情報表示方法を、学習者端末2の操作により、学習者端末2の記憶装置23に記憶された学習情報表示アプリケーションプログラム及び/又は管理サーバ1の記憶装置13に記憶された学習情報表示プログラムに基づき実行できる。この場合、各手段及び各部が有する機能の処理内容はプログラムに記述されて、プログラムをコンピュータで実行することにより、各手段及び各部の処理がコンピュータ上で実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明の学習情報表示システム、学習情報表示方法及び学習情報表示アプリケーションプログラムでは、大学等の学校受験の学習情報だけでなく、学校の通常授業、士業等の資格試験、企業等の社内研修の学習情報の提供及び表示に利用できる。
【符号の説明】
【0059】
2・・学習者端末、 12・・処理装置、 13・・記憶装置、 15・・順次表示手段、 20・・画面、 20a・・第1領域、 20b・・第2領域、 31・・画像表示部、 33・・進行受付部、 35・・画像取得部、 37・・解説表示部、 39・・解説テキスト取得部、 40・・一連表示部、 41・・追加解説受付部、 43・・追加解説表示部、 45・・質疑応答履歴表示部、 47・・回答表示部、