IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東日本旅客鉄道株式会社の特許一覧

特開2024-108632列車画像表示装置、列車画像表示方法及び列車画像表示プログラム
<>
  • 特開-列車画像表示装置、列車画像表示方法及び列車画像表示プログラム 図1
  • 特開-列車画像表示装置、列車画像表示方法及び列車画像表示プログラム 図2
  • 特開-列車画像表示装置、列車画像表示方法及び列車画像表示プログラム 図3
  • 特開-列車画像表示装置、列車画像表示方法及び列車画像表示プログラム 図4
  • 特開-列車画像表示装置、列車画像表示方法及び列車画像表示プログラム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108632
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】列車画像表示装置、列車画像表示方法及び列車画像表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20240805BHJP
   B61L 25/02 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
G06T19/00 600
B61L25/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013090
(22)【出願日】2023-01-31
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】飯野 正顯
(72)【発明者】
【氏名】青柳 宗之
(72)【発明者】
【氏名】服部 暁文
(72)【発明者】
【氏名】仁比 ▲祥▼太
【テーマコード(参考)】
5B050
5H161
【Fターム(参考)】
5B050AA07
5B050BA09
5B050BA11
5B050DA01
5B050EA05
5B050EA09
5B050EA13
5B050EA19
5B050FA02
5B050FA05
5H161AA01
5H161BB02
5H161DD20
5H161GG01
5H161GG12
5H161GG23
(57)【要約】
【課題】現実世界が撮影された画像に、列車の画像を重ねて表示するに際して、不自然な表示となり難い列車画像表示装置、列車画像表示方法及び列車画像表示プログラムを提供する。
【解決手段】ユーザ端末2の周辺を撮影した画像のデータである撮影画像データD4を取得する第1取得手段(通信部13)と、撮影画像データD4に係る画像である撮影画像G1中から列車の画像である列車画像G22を表示すべき箇所である列車表示箇所を特定する特定手段(制御部11)と、撮影画像G1の列車表示箇所に列車画像G22を重ねて、ユーザ端末2の表示部24に表示させる表示制御手段(制御部11)と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置の周辺の画像である周辺画像を取得する第1取得手段と、
前記周辺画像中から列車の画像である列車画像を表示すべき箇所である列車表示箇所を特定する特定手段と、
前記周辺画像の前記列車表示箇所に前記列車画像を重ねて、前記端末装置の表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする列車画像表示装置。
【請求項2】
列車の3次元モデルである列車3次元モデルを取得する第2取得手段と、
所定のエリアの3次元モデルであるエリア3次元モデルを取得する第3取得手段と、
を備え、
前記特定手段は、前記エリア3次元モデル上で前記列車3次元モデルを配置すべき位置を特定することを特徴とする請求項1に記載の列車画像表示装置。
【請求項3】
前記特定手段は、所定の種類の特徴点を基準として、前記エリア3次元モデル上で前記列車3次元モデルを配置すべき位置を特定することを特徴とする請求項2に記載の列車画像表示装置。
【請求項4】
前記特徴点は、少なくとも線路のレールを含むことを特徴とする請求項3に記載の列車画像表示装置。
【請求項5】
前記列車表示箇所は駅構内であり、前記特徴点は、少なくとも駅構内のプラットホームの端部を含むことを特徴とする請求項3に記載の列車画像表示装置。
【請求項6】
前記列車表示箇所は駅構内であり、前記特徴点は、駅構内の柱、車両止め、駅名標、看板、信号機、キロポスト、停止位置目標、プラットホーム上のベンチ、プラットホーム上の柵、プラットホーム上のホームドアの少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項3に記載の列車画像表示装置。
【請求項7】
前記特定手段は、前記エリア3次元モデルに含まれる線路のレールの位置と、前記列車3次元モデルに含まれる列車の車輪の位置と、が合致するようにして、前記エリア3次元モデル上で前記列車3次元モデルを配置すべき位置を特定することを特徴とする請求項2に記載の列車画像表示装置。
【請求項8】
前記特定手段は、前記エリア3次元モデルにおける駅構内のプラットホームに、前記列車3次元モデルが重ならないようにして、前記エリア3次元モデル上で前記列車3次元モデルを配置すべき位置を特定することを特徴とする請求項2に記載の列車画像表示装置。
【請求項9】
前記エリア3次元モデル中に設定された遮蔽箇所に係る情報を取得する第4取得手段を備え、
前記表示制御手段は、前記遮蔽箇所と前記列車画像とが重なる部分を除いて前記列車画像を表示させ、前記遮蔽箇所に前記周辺画像に代えて代替的な画像を表示させることを特徴とする請求項2から8のいずれか一項に記載の列車画像表示装置。
【請求項10】
前記エリア3次元モデル中に所定のエリアの周囲を囲むように設定された遮蔽箇所に係る情報を取得する第5取得手段を備え、
前記表示制御手段は、前記遮蔽箇所と前記列車画像とが重なる部分を除いて前記列車画像を表示させることを特徴とする請求項2から8のいずれか一項に記載の列車画像表示装置。
【請求項11】
前記エリア3次元モデル中に所定の物体の形状を単純化して設定された遮蔽箇所に係る情報を取得する第6取得手段を備え、
前記表示制御手段は、前記遮蔽箇所と前記列車画像とが重なる部分を除いて前記列車画像を表示させることを特徴とする請求項2から8のいずれか一項に記載の列車画像表示装置。
【請求項12】
端末装置の周辺の画像である周辺画像を取得する取得ステップと、
前記周辺画像中から列車の画像である列車画像を表示すべき箇所である列車表示箇所を特定する特定ステップと、
前記周辺画像の前記列車表示箇所に前記列車画像を重ねて、前記端末装置の表示手段に表示させる表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする列車画像表示方法。
【請求項13】
コンピュータを、
端末装置の周辺の画像である周辺画像を取得する取得手段、
前記周辺画像中から列車の画像である列車画像を表示すべき箇所である列車表示箇所を特定する特定手段、
前記周辺画像の前記列車表示箇所に前記列車画像を重ねて、前記端末装置の表示手段に表示させる表示制御手段、
として機能させることを特徴とする列車画像表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、列車画像表示装置、列車画像表示方法及び列車画像表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、現実世界に仮想世界を重ね合わせて表示する拡張現実(AR)に関する技術が発達しつつある。このような技術を使用すれば、例えば、スマートフォン等の汎用の端末や、専用のヘッドマウントディスプレイ等の端末において、現実世界を撮影した画像に当該画像に関係する何らかの画像、情報等を重ね合わせて、当該端末を使用するユーザに対して表示することができる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6478360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような技術を用いたサービスとして、例えば鉄道愛好家等を対象として、現実世界が撮影された画像について、列車の画像を重ねて表示することが考えられるが、現実世界において列車はどこにでも存在するものではなく、存在する場所が線路上等の特定の場所に限られていることから、現実世界が撮影された画像に列車の画像を重ねて表示する際には、列車を表示すべき箇所を特定の上、当該箇所に列車画像を重ねて表示しないと、不自然な表示となってしまう可能性が高い。
【0005】
本発明の課題は、現実世界が撮影された画像に、列車の画像を重ねて表示するに際して、不自然な表示となり難い列車画像表示装置、列車画像表示方法及び列車画像表示プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、列車画像表示装置において、
端末装置の周辺の画像である周辺画像を取得する第1取得手段と、
前記周辺画像中から列車の画像である列車画像を表示すべき箇所である列車表示箇所を特定する特定手段と、
前記周辺画像の前記列車表示箇所に前記列車画像を重ねて、前記端末装置の表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の列車画像表示装置において、
列車の3次元モデルである列車3次元モデルを取得する第2取得手段と、
所定のエリアの3次元モデルであるエリア3次元モデルを取得する第3取得手段と、
を備え、
前記特定手段は、前記エリア3次元モデル上で前記列車3次元モデルを配置すべき位置を特定することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の列車画像表示装置において、
前記特定手段は、所定の種類の特徴点を基準として、前記エリア3次元モデル上で前記列車3次元モデルを配置すべき位置を特定することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の列車画像表示装置において、
前記特徴点は、少なくとも線路のレールを含むことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の列車画像表示装置において、
前記列車表示箇所は駅構内であり、前記特徴点は、少なくとも駅構内のプラットホームの端部を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の列車画像表示装置において、
前記列車表示箇所は駅構内であり、前記特徴点は、駅構内の柱、車両止め、駅名標、看板、信号機、キロポスト、停止位置目標、プラットホーム上のベンチ、プラットホーム上の柵、プラットホーム上のホームドアの少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項2に記載の列車画像表示装置において、
前記特定手段は、前記エリア3次元モデルに含まれる線路のレールの位置と、前記列車3次元モデルに含まれる列車の車輪の位置と、が合致するようにして、前記エリア3次元モデル上で前記列車3次元モデルを配置すべき位置を特定することを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項2に記載の列車画像表示装置において、
前記特定手段は、前記エリア3次元モデルにおける駅構内のプラットホームに、前記列車3次元モデルが重ならないようにして、前記エリア3次元モデル上で前記列車3次元モデルを配置すべき位置を特定することを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項2から8のいずれか一項に記載の列車画像表示装置において、
前記エリア3次元モデル中に設定された遮蔽箇所に係る情報を取得する第4取得手段を備え、
前記表示制御手段は、前記遮蔽箇所と前記列車画像とが重なる部分を除いて前記列車画像を表示させ、前記遮蔽箇所に前記周辺画像に代えて代替的な画像を表示させることを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項2から8のいずれか一項に記載の列車画像表示装置において、
前記エリア3次元モデル中に所定のエリアの周囲を囲むように設定された遮蔽箇所に係る情報を取得する第5取得手段を備え、
前記表示制御手段は、前記遮蔽箇所と前記列車画像とが重なる部分を除いて前記列車画像を表示させることを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項2から8のいずれか一項に記載の列車画像表示装置において、
前記エリア3次元モデル中に所定の物体の形状を単純化して設定された遮蔽箇所に係る情報を取得する第6取得手段を備え、
前記表示制御手段は、前記遮蔽箇所と前記列車画像とが重なる部分を除いて前記列車画像を表示させることを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の発明は、列車画像表示方法において、
端末装置の周辺の画像である周辺画像を取得する取得ステップと、
前記周辺画像中から列車の画像である列車画像を表示すべき箇所である列車表示箇所を特定する特定ステップと、
前記周辺画像の前記列車表示箇所に前記列車画像を重ねて、前記端末装置の表示手段に表示させる表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0018】
請求項13に記載の発明は、列車画像表示プログラムにおいて、
コンピュータを、
端末装置の周辺の画像である周辺画像を取得する取得手段、
前記周辺画像中から列車の画像である列車画像を表示すべき箇所である列車表示箇所を特定する特定手段、
前記周辺画像の前記列車表示箇所に前記列車画像を重ねて、前記端末装置の表示手段に表示させる表示制御手段、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、現実世界が撮影された画像に、列車の画像を重ねて表示するに際して、不自然な表示となり難い列車画像表示装置、列車画像表示方法及び列車画像表示プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態に係る列車画像表示システムの構成を示すブロック図である。
図2】実施形態に係る列車画像表示システムの動作の流れの概要を示すフローチャートである。
図3】実施形態に係る列車画像表示システムの動作の流れの詳細を示すフローチャートである。
図4】実施形態に係る列車画像表示システムの撮影画像の一例を示す図である。
図5】実施形態に係る列車画像表示システムの表示画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図1から図5に基づいて、本発明の実施形態である列車画像表示システム100について説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、図示例に限定されるものではない。
【0022】
[第1 構成の説明]
列車画像表示システム100は、図1に示すように、管理サーバ1と、ユーザ端末2と、を備えて構成され、各装置の間は、通信ネットワークNを介して接続されている。
【0023】
[1 管理サーバ]
管理サーバ1は、例えば、列車画像表示システム100を管理・運営し、サービスを提供する鉄道事業者等の企業が保有するコンピュータであり、後述のように列車の3次元モデルの作成、撮影画像中での列車画像表示位置の特定、表示画像のユーザ端末2への送信等を行う。
管理サーバ1は、図1に示すように、例えば、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、を備えて構成されている。
【0024】
なお、管理サーバ1は、必ずしも単一のコンピュータによって実現されていることを要せず、例えば、複数台のコンピュータが通信ネットワークNを介して接続されることで、複数台のコンピュータにより、管理サーバ1としての機能が実現されていてもよい。この場合、このような複数台のコンピュータが接続されたものが、管理サーバ1に該当することとなる。
【0025】
制御部11は、管理サーバ1の動作を制御する部分であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えて構成され、記憶部12に記憶されたプログラムデータ等とCPUとの協働により、管理サーバ1の各部を統括制御する。
【0026】
記憶部12は、管理サーバ1の運用に必要となる各種情報が記憶される部分であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ等により構成され、プログラムデータ等の管理サーバ1の運用に必要となるデータを、制御部11から読み書き可能に記憶する。
【0027】
記憶部12には、列車パーツ3次元モデルD2と、エリア3次元モデルD5と、が記憶されている。また、後述のように列車3次元モデルD3が作成された際には、列車3次元モデルD3が記憶される。これらデータの詳細については、動作の説明の中で述べる。
また、記憶部12には、後述の動作の説明において述べるように管理サーバ1を動作させるための制御部11への各種命令を含むプログラムが記憶されている。
【0028】
通信部13は、管理サーバ1と、ユーザ端末2との間の通信に用いられる部分であり、例えば、通信用IC(Integrated Circuit)及び通信コネクタ等を有する通信インターフェイスであり、制御部11の制御の元、所定の通信プロトコルを用いて、通信ネットワークNを介したデータ通信を行う。
【0029】
[2 ユーザ端末]
ユーザ端末2は、例えば、本システムを利用するユーザのそれぞれが所持するスマートフォン、タブレット端末等の情報機器であり、後述のように、周辺の画像の撮影、撮影した画像の管理サーバ1への送信、管理サーバ1から受信した画像の表示等を行う。
図1においてはユーザ端末2を一つしか図示していないが、実際には、本システムを利用するユーザの数に応じて多数のユーザ端末2が、管理サーバ1と通信ネットワークNを介して接続されている。
【0030】
ユーザ端末2は、図1に示すように、例えば、管理サーバ1と同様に、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、を備えると共に、さらに、表示部24と、操作部25と、撮影部26と、を備えて構成されている。
【0031】
制御部21及び通信部23の構成は、それぞれ管理サーバ1における制御部11及び通信部13と変わるところはない。
記憶部22は、管理サーバ1における記憶部12と同様に、例えば、HDD、半導体メモリ等により構成され、後述の動作の説明において述べるようにユーザ端末2を動作させるための制御部21への各種命令を含むプログラムが記憶されている。
【0032】
表示部24は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイを備え、制御部21から出力された表示制御信号に基づいた画像を当該ディスプレイに表示する。
【0033】
操作部25は、例えば、文字入力キー、数字入力キー、その他各種機能に対応付けられたキーを有するキーボード等を備え、ユーザ端末2を使用するユーザからの操作入力を受け付けて、操作入力に応じた操作信号を制御部21へと出力する。操作部25は、例えば、表示部24と一体的に形成されたタッチパネル等であってもよい。
【0034】
撮影部26は、例えば、レンズ等の光学系と、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像素子と、を有し、レンズの光軸方向の画像(動画を含む。)を撮影する。撮影部26は、撮影した画像のデータを、制御部21へと出力する。
【0035】
[3 通信ネットワーク]
通信ネットワークNは、例えば、インターネット、電話回線網、携帯電話通信網、無線LAN通信網等であり、図1に示すように、管理サーバ1と、ユーザ端末2と、の間を接続する。
通信ネットワークNとしては、上記のように各装置間を繋ぎ、これらの間でデータの送受信を行うことが可能なものであれば特に限定されない。
【0036】
[第2 動作の説明]
次に、本実施形態に係る列車画像表示システム100の動作について説明する。
列車画像表示システム100の動作は、図2に示すように、大きく分けて、列車3次元モデルの作成(ステップS1)、列車画像表示箇所の特定(ステップS2)及び列車画像の表示(ステップS3)の3つのステップからなる。
【0037】
[1 ステップS1:列車3次元モデルの作成]
まず、本システムを利用するユーザの設定に応じて列車の3次元モデルを作成する際の本システムの動作について、図3のフローチャートに従って説明する。
【0038】
ユーザ端末2を使用するユーザは、本システムを利用してユーザ端末2の表示部24に列車の画像を表示させることを希望する場合、まず、ユーザ端末2の操作部25を用いて所定の操作を行い、表示させることを希望する列車の設定に係る情報である設定情報D1を入力する(ステップS1-1)。
【0039】
設定情報D1は、ユーザが表示させることを希望する列車の経年に係る情報である経年情報D1-1と、ユーザが表示させることを希望する列車の車両数に係る情報である車両数情報D1-2と、ユーザが表示させることを希望する列車の行先に係る情報である行先情報D1-3と、ユーザが表示させることを希望する列車の車種に係る情報である車種情報D1-4と、ユーザが表示させることを希望する列車の色に係る情報である色情報D1-5と、を含む。
【0040】
経年情報D1-1は、ユーザが表示させることを希望する列車の経年、すなわち製造からの年数に係る情報であり、例えば製造後10年、製造後20年等の情報を含む。
【0041】
車両数情報D1-2は、ユーザが表示させることを希望する列車の車両数に係る情報であり、例えば10両編成、15両編成等の情報を含む。
【0042】
行先情報D1-3は、ユーザが表示させることを希望する列車の行先に係る情報であり、例えば列車の行先となる特定の駅名、列車の行先となる特定の方面名等の情報を含む。
【0043】
車種情報D1-4は、ユーザが表示させることを希望する列車の車種に係る情報であり、例えば列車の型番等の情報を含む。
なお、実際に存在する組合せに限らず、先頭は〇〇系車両、中間は△△系車両、最後尾は□□系車両のように、ユーザが車両ごとに自由に設定できるようにしてもよい。
【0044】
色情報D1-5は、ユーザが表示させることを希望する列車の色に係る情報である。すなわち、列車には同じ型番の車両であっても、使用される路線、地域等によって異なる塗装がなされ、異なる配色の車両が用意されることがあることから、色情報D1-5は、車種情報D1-4に係る車種の列車に存在する塗装のパターンのうち、いずれの塗装の列車を希望するかに係る情報を含む。
【0045】
なお、設定情報D1として入力する情報は、表示させることを希望する列車についてユーザが設定した条件に係る情報であればよく、上記のものに限られない。
【0046】
設定情報D1が入力されると、ユーザ端末2の制御部21は、入力された設定情報D1を、通信部23から通信ネットワークNを介して、管理サーバ1へと送信する(ステップS1-2)。
【0047】
通信部13によって設定情報D1を受信した管理サーバ1においては、制御部11が、設定情報D1に応じて列車パーツ3次元モデルD2を組み合わせて、受信した設定情報D1に対応した列車の3次元モデルを作成することで、設定情報D1に対応した列車の3次元モデルである列車3次元モデルD3を取得する(ステップS1-3)。
【0048】
なお、ここで3次元モデルとは、点群データ等、3次元空間内における形状に係る情報を含むデータであればよく、その形式等は特に限定されない。
【0049】
すなわち、列車パーツ3次元モデルD2は、本システムによる表示の対象とする各種類の列車について、パーツ毎に個別に3次元モデル化したデータであり、例えば、各種類の列車について、車体本体の他に、パンタグラフ、行先表示器等の部品について個別に3次元モデル化されたそれぞれの3次元モデルに係るデータを含む。
【0050】
管理サーバ1は、このような列車パーツ3次元モデルD2を、予め、制御部11によって自ら作成することによって取得するか、又は通信部13によって外部から受信することによって取得の上、記憶部12に記憶させておけばよい。
【0051】
3次元モデル化の手法は特に問わないが、各パーツについて死角が生じないように多方向から多数の写真を撮影の上、撮影された多数の写真から撮影対象としたパーツの形状を示す点群化されたデータを作成すればよい。
【0052】
また、車体本体については、列車の先頭車両と、中間車両とで個別に3次元モデル化したデータを含む。
また、列車パーツ3次元モデルD2は、各種類の列車の車体本体について、想定される複数種類の塗装パターンに係る情報を含む。
また、行先表示器については、想定される行先のそれぞれが表示された状態について、個別にモデル化したデータを含む。
【0053】
また、列車パーツ3次元モデルD2は、列車の車両につく様々な傷及び/又は汚れについて、それぞれ個別にモデル化したデータを含む。
【0054】
制御部11は、このような列車パーツ3次元モデルD2に含まれる列車の各パーツに係る3次元モデルを、設定情報D1に応じて組み合わせることで、列車の3次元モデルを作成する。
【0055】
例えば、制御部11は、車種情報D1-4に対応する列車の車体本体に係るモデルを選択の上、車両数情報D1-2に従って、設定された列車の車両数に応じて車体本体に係る3次元モデルを並べて、列車の3次元モデルを作成する。
この際には、列車の最前部に位置する車両及び最後部に位置する車両には先頭車両のモデルを使用し、その間に位置する車両には中間車両のモデルを使用する。また、この際、パンタグラフが備えられる車両にのみパンタグラフの3次元モデルを取り付ける。
【0056】
また、制御部11は、色情報D1-5として選択された色を適用し、色情報D1-5として選択された色に塗装された車体本体のモデルを作成する。
【0057】
また、例えば、制御部11は、経年情報D1-1に応じて、列車の製造からの年数が長い程に、傷及び/又は汚れに係るモデルを多く車体本体に係る3次元モデルに付着させるようにすることで、経年情報D1-1に対応した列車の3次元モデルを作成する。また、経年に応じて使用する傷及び/又は汚れに係るモデルを変え、列車の製造からの年数が長い程に、目立つ傷及び/又は汚れ(例えば傷であれば大きな傷、汚れであれば濃い汚れ)に係るモデルを使用するようにしてもよい。
【0058】
また、例えば、制御部11は、行先情報D1-3に応じて、ユーザが表示させることを希望する列車の行先が表示された行先表示器に係るモデルを選択の上、これを先頭車両のモデルに取り付けるようにして、行先情報D1-3に対応した列車の3次元モデルを作成する。
【0059】
列車3次元モデルD3を作成すると、制御部11は、これを記憶部12に記憶させる(ステップS1-4)。
【0060】
[2 ステップS2:列車画像表示箇所の特定]
続いて、本システムを利用するユーザがユーザ端末2の撮影部26を用いて撮影した画像中から、列車画像を表示すべき箇所を特定する際の本システムの動作について、図3のフローチャートに従って説明する。
【0061】
ユーザ端末2を使用するユーザは、ステップS1-1で設定情報D1を入力した後、所定の駅の構内をユーザ端末2の撮影部26を用いて撮影する。
具体的には、ユーザは、当該駅構内の撮影したい場所に撮影部26を向けた上で、操作部25を用いて所定の操作を行い、当該操作が行われると、ユーザ端末2の制御部21が、撮影部26により画像(動画)を撮影させつつ、撮影された画像をリアルタイムに表示部24に表示させる(ステップS2-1)。
【0062】
撮影された画像には、例えば図4に示す撮影画像G1のように、駅構内の線路のレールやプラットホーム等が撮影されている。なお、図4に示す撮影画像G1は動画の1フレームを切り出したものである。
【0063】
撮影部26によりユーザ端末2の周辺の画像が撮影されると、制御部21は、撮影された画像に係るデータである撮影画像データD4を、通信部23から通信ネットワークNを介して、リアルタイムに管理サーバ1へと送信する(ステップS2-2)。
【0064】
ユーザ端末2から送信された撮影画像データD4を通信部13によって受信した管理サーバ1においては、制御部11が、撮影画像データD4に係る画像中から、所定の種類の特徴点を検出する(ステップS2-3)。
【0065】
特徴点の種類としては、例えば、所定の駅構内の線路のレールに加え、駅構内のプラットホームの端部、柱、車両止め、駅名標、看板、信号機、キロポスト、停止位置目標、プラットホーム上のベンチ、プラットホーム上の柵、プラットホーム上のホームドア等を予め設定しておき、制御部11は、既存の画像認識技術等を用いて、撮影画像データD4に係る画像中に、予め設定された種類の特徴点が存在する場合に、これを検出するようにすればよい。
なお、特徴点の種類は上記のものに限られず、撮影画像データD4に係る画像中から検出できると共に、後述のように、エリア3次元モデルD5上での列車3次元モデルD3を配置すべき位置の特定に使用できるものであればよい。
【0066】
撮影画像データD4に係る画像中から特徴点を検出すると、続いて制御部11は、ステップS2-3で検出した特徴点から、撮影画像データD4に係る撮影範囲及び撮影位置(撮影時のユーザ端末2の位置)について、エリア3次元モデルD5中での位置を特定する(ステップS2-4)。
【0067】
すなわち、エリア3次元モデルD5は、本システムによる列車画像の表示の対象とする駅構内の所定の範囲内について、線路のレール、プラットホーム等の駅構内の各設備の配置及び形状に係る情報を含むように3次元モデル化したデータである。
【0068】
管理サーバ1は、このようなエリア3次元モデルD5を、予め、制御部11によって自ら作成することによって取得するか、又は通信部13によって外部から受信することによって取得の上、記憶部12に記憶させておけばよい。
【0069】
3次元モデル化の手法は特に問わないが、駅構内の所定の範囲内について、死角が生じないように多方向から多数の写真を撮影の上、撮影された多数の写真から、撮影対象とした駅構内の所定の範囲について、駅構内の各設備の配置及び形状を示す点群化されたデータを作成すればよい。
【0070】
また、エリア3次元モデルD5は、駅構内の所定の種類の特徴点についてその位置情報を含む。特徴点としては、駅構内の線路のレールに加え、例えば、駅構内のプラットホームの端部、柱、車両止め、駅名標、看板、信号機、キロポスト、停止位置目標、プラットホーム上のベンチ、プラットホーム上の柵、プラットホーム上のホームドア等、ステップS2-3で検出するのと同一の種類の特徴点を予め設定の上、当該特徴点の位置情報をデータ中に含むようにすればよい。
【0071】
制御部11は、ステップS2-3で撮影画像データD4に係る画像中から検出した各特徴点の位置と、エリア3次元モデルD5に含まれる各特徴点の位置と、を対照することで、撮影画像データD4に係る画像の撮影範囲のエリア3次元モデルD5中での位置と、撮影時のユーザ端末2のエリア3次元モデルD5中での位置と、を特定すればよい。
【0072】
撮影画像データD4に係る撮影範囲のエリア3次元モデルD5中での位置と、撮影時のユーザ端末2のエリア3次元モデルD5中での位置と、を特定すると、続いて制御部11は、エリア3次元モデルD5のステップS2-4で特定した撮影範囲内において、列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定する(ステップS2-5)。
【0073】
具体的には、制御部11は、列車3次元モデルD3における列車の車輪の位置と、エリア3次元モデルD5における線路のレールの位置と、が合致する、すなわち、列車の車輪が線路のレールの上に乗るようにして、エリア3次元モデルD5上で、列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定する。
【0074】
この際には、制御部11は、ステップS2-4で用いたのと同様の特徴点を基準として、エリア3次元モデルD5と列車3次元モデルD3との位置合わせを行えばよい。
【0075】
すなわち、制御部11は、例えば、線路のレールに係る特徴点を基準として、列車の車輪が線路のレールの上に乗るようにして、エリア3次元モデルD5上で、列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定すればよい。
【0076】
また、制御部11は、例えば、駅構内のプラットホームの端部、柱、車両止め、駅名標、看板、信号機、キロポスト、停止位置目標、プラットホーム上のベンチ、プラットホーム上の柵、プラットホーム上のホームドア等から線路のレールの位置を推定し、推定した線路のレールの位置を基に、列車の車輪が線路のレールの上に乗るようにして、エリア3次元モデルD5上で、列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定してもよい。このように推定した線路のレールの位置を基にする場合も、列車3次元モデルD3における列車の車輪の位置と、エリア3次元モデルD5における線路のレールの位置と、が合致するようにして、エリア3次元モデルD5上で列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定する場合に含まれるものとする。
【0077】
また、制御部11は、この際、列車3次元モデルD3に係る列車の車体と、エリア3次元モデルD5に係る駅構内のプラットホームの端部と、が重ならない(プラットホームの端部が列車の車体に食い込まない)ようにして、エリア3次元モデルD5上で、列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定する。
【0078】
具体的には、エリア3次元モデルD5に含まれる駅構内のプラットホームの端部に係る特徴点を基準として、これと列車3次元モデルD3に係る列車の車体とが重ならないようにすればよい。
【0079】
なお、エリア3次元モデルD5のステップS2-4で特定した撮影範囲内において、列車3次元モデルD3を配置すべき位置が存在しない場合には、列車3次元モデルD3を配置すべき位置は特定されないこととなる。
【0080】
この場合、エリア3次元モデルD5のステップS2-4で特定した撮影範囲内において、列車3次元モデルD3を配置すべき位置が存在しない場合とは、単に撮影画像データD4に係る画像中から線路のレールに係る特徴点を検出できないのみならず、他の特徴点からも画像中における線路のレールの位置を推定できない場合をいう。
【0081】
ステップS2-5における特定方法の一例としては、以下のように、特徴点の種類ごとに優先順位を設定し、優先順位が高い順に使用するという特定の過程を経ることが考えられる。
具体的な優先順位の設定方法としては、単独で線路のレールの位置を特定し易いものから順に高順位となるように設定すればよく、例えば、第1順位として線路のレール、第2順位としてプラットホームの端部、第3順位としてその他の特徴点、という形で設定することが考えられる。
【0082】
この場合、まず、撮影画像データD4に係る画像中から線路のレールに係る特徴点を検出できた場合、線路のレールに係る特徴点を基準として、エリア3次元モデルD5のステップS2-4で特定した撮影範囲内において列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定すればよい。
【0083】
また、撮影画像データD4に係る画像中から線路のレールに係る特徴点を検出できない場合において、撮影画像データD4に係る画像中からプラットホームの端部に係る特徴点を検出できた場合、プラットホームの端部に係る特徴点から線路のレールの位置を推定し、エリア3次元モデルD5のステップS2-4で特定した撮影範囲内において列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定すればよい。
【0084】
また、撮影画像データD4に係る画像中から線路のレールに係る特徴点及びプラットホームの端部に係る特徴点のいずれも検出できない場合において、撮影画像データD4に係る画像中からその他の特徴点を検出でき、検出できたその他の特徴点から線路のレールの位置を推定できる場合には、検出できたその他の特徴点から、エリア3次元モデルD5のステップS2-4で特定した撮影範囲内において列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定すればよい。
【0085】
これに対し、撮影画像データD4に係る画像中から線路のレールに係る特徴点及びプラットホームの端部に係る特徴点のいずれも検出できず、かつ他の特徴点も検出できない又は検出できた特徴点からは線路のレールの位置を推定できない場合には、エリア3次元モデルD5のステップS2-4で特定した撮影範囲内において列車3次元モデルD3を配置すべき位置は特定されないこととなる。
【0086】
[3 ステップS3:列車画像の表示]
続いて、ユーザ端末2の表示部24に列車画像を表示させる際の本システムの動作について、図3のフローチャートに従って説明する。
【0087】
ステップS2-5において、エリア3次元モデルD5上で、列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定すると、制御部11は、図5に示すように、撮影画像データD4に係る撮影画像(撮影画像G1、表示画像G2に含まれる場合には周辺画像G21とする。)に、列車3次元モデルD3に係る列車の画像(列車画像G22)を重ねた画像である表示画像G2を作成する(ステップS3-1)。
【0088】
具体的には、ステップS2-4で特定した、撮影画像データD4に係る撮影範囲のエリア3次元モデルD5中での位置と、ステップS2-5で特定したエリア3次元モデルD5上で列車3次元モデルD3を配置すべき位置と、を基に、撮影画像中における列車の表示箇所及び表示される列車の角度を特定し、撮影画像データD4に係る撮影画像中に、列車3次元モデルD3を当該角度から見た画像を重ねればよい。
【0089】
なお、エリア3次元モデルD5のステップS2-4で特定した撮影範囲内において、列車3次元モデルD3を配置すべき位置が存在せず、ステップS2-5で、列車3次元モデルD3を配置すべき位置が特定されなかった場合には、列車画像G22は重ねられず、撮影画像G1がそのまま表示画像G2となる。
【0090】
また、表示画像G2を作成する際、制御部11は、エリア3次元モデルD5に含まれる遮蔽箇所データD51を基に、エリア3次元モデルD5上に列車3次元モデルD3を配置した際に、撮影位置から見て遮蔽箇所データD51に係る遮蔽箇所の後ろに列車3次元モデルD3が位置する部分については列車画像G22が表示されないようにして、表示画像G2を作成する。
なお、ここで遮蔽箇所とは、撮影画像G1の撮影位置と列車3次元モデルD3の配置位置との間に存在する場合に、列車画像G22が表示されなくなる箇所として、エリア3次元モデルD5中に設定された箇所をいう。
【0091】
具体的には、遮蔽箇所データD51に係る遮蔽箇所は、柱、柵等、線路の手前に位置する場合に遮蔽物となるものに合わせて設定されており、撮影画像G1の撮影位置から見て当該遮蔽物の後ろに列車3次元モデルD3が配置された場合に、図5に示すように、遮蔽物と重なる箇所について列車画像G22が表示されず、撮影された風景がそのまま表示されることとなる。画像中の当該部分を遮蔽箇所G23とする。
【0092】
なお、遮蔽箇所G23については、上記のように撮影された風景がそのまま表示されてもよいが、これに代えて何らかの代替的な画像が表示されるようにしもよい。
また、柵等の形状が複雑な部分については、これを単純化し、板状に遮蔽箇所データD51に係る遮蔽箇所を設けるようにした上で、表示画像G2においては、遮蔽箇所G23に、撮影された風景に代えて代替的な画像が表示されるようにしてもよい。例えば、格子状等の複雑な形状の柵について隙間部分まで含めて単純な板状として遮蔽箇所データD51に係る遮蔽箇所を設けた上で、表示画像G2において、柵に代えて看板等の板状の物体が表示されるようにすることが考えられる。
【0093】
また、遮蔽箇所データD51に係る遮蔽箇所は、本システムによる列車画像の表示の対象とする駅構内の、線路のレール及びその周辺のプラットホームを含む所定のエリアについて、その周囲を囲むようにも配置されている。すなわち、遮蔽箇所データD51に係る遮蔽箇所は、当該エリアの東西南北及び上部を囲むように配置されている。
これによって、撮影画像データD4に係る撮影画像が当該エリアの外から撮影されたものである場合には、列車画像G22は一切表示されないということとなる。
【0094】
なお、エリア内に上り又は下りの階段が存在する場合等、上下からの撮影の可能性がある場合には、遮蔽箇所データD51に係る遮蔽箇所は、当該エリアの上方及び下方も囲むように設置することが好ましい。
また、エリアの東西南北のいずれかの方向についてユーザの立ち入りができない場合等、ユーザによってエリア外から撮影される可能性のない方向が存在する場合には、当該方向には遮蔽箇所を設けなくてもよい。
ユーザによってエリア外からの撮影がなされる可能性がある部分が囲まれていれば、当該エリアの周囲を囲むようにして遮蔽箇所データD51に係る遮蔽箇所が設定されている場合に含まれるものとする。
【0095】
また、遮蔽箇所データD51に係る遮蔽箇所によって囲まれるエリアは、エリア3次元モデルD5が作成されたエリアの外縁と一致してもよいし、エリア3次元モデルD5が作成されたエリア内の特定の範囲を囲むように別途設定されていてもよい。
【0096】
表示画像G2を作成すると、管理サーバ1の制御部11は、当該画像に係るデータ(表示画像データD6)を、当該画像を表示部24に表示する旨の指令と共に、通信部13から通信ネットワークNを介して、ユーザ端末2へと送信する(ステップS3-2)。
【0097】
通信部23によって表示画像データD6を受信したユーザ端末2においては、制御部21が、管理サーバ1の指令に従って、受信した表示画像データD6に基づき、表示画像G2を、表示部24に表示させる(ステップS3-3)。
なお、明確な指令が管理サーバ1からユーザ端末2へと送信されない場合についても、管理サーバ1から送信された表示画像データD6を用いてユーザ端末2において表示画像G2を表示させている場合であれば、表示画像データD6を通信部13から送信させる管理サーバ1の制御部11が、ユーザ端末2の表示部24に表示画像G2を表示させている場合に含まれるものとする。
【0098】
なお、表示画像G2が表示部24に表示された後には、所定の時間間隔で、最新の撮影画像G1を用いて再度ステップS2-3以降の工程が繰り返される。これによって、ユーザ端末2の表示部24に表示された表示画像G2が所定の時間間隔で更新され、ユーザ端末2の表示部24には、常に最新の撮影画像G1に列車の画像を重ねた表示画像G2が表示されることとなる。
【0099】
[第3 効果の説明]
次に、本実施形態に係る列車画像表示システム100の効果について説明する。
【0100】
本実施形態に係る列車画像表示システム100によれば、管理サーバ1において、ユーザ端末2から、ユーザ端末2の周辺を撮影した撮影画像G1のデータである撮影画像データD4を取得した上で、撮影画像G1中から列車画像G22を表示すべき箇所を特定の上、特定した箇所に列車画像G22を重ねて表示画像G2を作成し、表示画像G2のデータである表示画像データD6をユーザ端末2へと送信し、これをユーザ端末2の表示部24に表示させる。
【0101】
これによって、管理サーバ1によって特定された列車画像の表示箇所に列車画像G22が重ねられることから、現実世界が撮影された画像である撮影画像G1(周辺画像G21)に、列車の画像である列車画像G22を重ねて表示するに際して、列車の表示箇所がずれて不自然な表示となるおそれを低減できる。
【0102】
また、管理サーバ1において、列車の3次元モデルのデータである列車3次元モデルD3及び駅構内の所定の範囲内の3次元モデルのデータであるエリア3次元モデルD5を取得し、制御部11が、エリア3次元モデルD5上で列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定することで、表示画像G2上での列車画像G22と周辺画像G21との位置合わせが容易となる。
【0103】
また、管理サーバ1において、制御部11が、エリア3次元モデルD5に含まれる線路のレールの位置と、列車3次元モデルD3に含まれる列車の車輪の位置と、が合致するようにして、エリア3次元モデルD5上で列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定することで、線路のレールの位置と列車の車輪の位置とを基準として、エリア3次元モデルD5上の適切な位置に列車3次元モデルD3を配置することが可能となる。
【0104】
また、管理サーバ1において、制御部11が、撮影画像データD4に係るユーザ端末2の周辺の画像である撮影画像G1中から、所定の種類の特徴点を検出し、これと同種類の特徴点を基準として、エリア3次元モデルD5上で列車3次元モデルD3を配置すべき位置を特定することで、配置位置の特定精度を向上し易くなる。
【0105】
特に、特徴点が線路のレールを含むことで、線路のレールの位置と列車の車輪の位置とを合致させ易くなる。
【0106】
また、特徴点が、駅構内のプラットホームの端部、柱、車両止め、駅名標、看板、信号機、キロポスト、停止位置目標、プラットホーム上のベンチ、プラットホーム上の柵、プラットホーム上のホームドアの少なくともいずれか一つを含むことで、例えば、線路のレールに特徴点が設定されていない場合においても、線路のレールの位置を他の特徴点から推定し、線路のレールの位置と列車の車輪の位置とを合致させることが可能となる。
【0107】
また、駅構内のプラットホームの端部が列車の車体に重なると、列車の車体にプラットホームが食い込むような特に不自然な画像となるが、特徴点が、プラットホームの端部を含むことで、列車の車体の位置と、プラットホームの位置とを合わせ、列車の車体がプラットホームに食い込むような不自然な表示となることを防止し易くなる。
【0108】
また、管理サーバ1において取得するエリア3次元モデルD5が遮蔽箇所データD51を含み、制御部11が、遮蔽箇所データD51に係る遮蔽箇所に重なる部分である遮蔽箇所G23を除いて、周辺画像G21上に列車画像G22を表示させることで、ユーザ端末2を使用するユーザから見て列車の前に存在するものの後ろに列車が位置するようにして表示画像G2を作成することが可能となり、不自然な表示となることを防止し易くなる。
【0109】
また、遮蔽箇所データD51に係る遮蔽箇所が、列車画像を表示する駅構内の線路のレール及びその周辺のプラットホームを含む所定のエリアの周囲を囲むように設定されていることによって、撮影画像データD4に係る撮影画像G1が、遮蔽箇所に囲まれたエリア外から撮影されたものである場合、一律に表示画像G2上に列車画像G22が表示されなくなる。
これによって、例えば列車の表示が何らかのイベントで実施される場合等において、所定のエリア内にイベントの実施範囲を制限できる。また、ユーザ端末2を掲げて表示画像G2を表示させようとするユーザを、所定のエリア内に限定できることから、安全対策の面でも好ましい。
【0110】
また、管理サーバ1において、ユーザ端末2から、ユーザが表示させることを希望する列車画像の設定情報である設定情報D1を取得した上で、制御部11が、設定情報D1に対応した列車3次元モデルD3を作成の上、当該3次元モデルに係る列車の画像である列車画像G22を含む表示画像G2を作成し、表示画像G2のデータである表示画像データD6をユーザ端末2へと送信し、これをユーザ端末2の表示部24に表示させることで、本システムのように列車の画像を表示するサービスを提供するに際して、ユーザの希望に合致する列車の画像を表示させ易くなる。
【0111】
また、設定情報D1が列車の経年に係る情報である経年情報D1-1を含み、管理サーバ1において制御部11が、経年情報D1-1に係る列車の経年に対応した列車3次元モデルD3を作成の上、当該3次元モデルに係る列車の画像である列車画像G22を含む表示画像G2を作成することで、ユーザ端末2を使用するユーザが希望する経年、すなわち製造からの年数の列車の画像を表示させることができる。
【0112】
また、管理サーバ1において、制御部11が、設定情報D1に係る列車の経年に対応した列車3次元モデルD3を、列車の経年に応じて傷及び/又は汚れに係るモデルを加えて作成することで、傷及び/又は汚れを変えるのみで容易に様々な経年の列車の画像を作成することが可能となる。
【0113】
また、設定情報D1が列車の車両数に係る情報である車両数情報D1-2を含み、管理サーバ1において制御部11が、車両数情報D1-2に係る列車の車両数に対応した列車3次元モデルD3を作成の上、当該3次元モデルに係る列車の画像である列車画像G22を含む表示画像G2を作成することで、ユーザ端末2を使用するユーザが希望する車両数の列車の画像を表示させることができる。
【0114】
また、設定情報D1が列車の行先に係る情報である行先情報D1-3を含み、管理サーバ1において制御部11が、行先情報D1-3に係る列車の行先に対応した列車3次元モデルD3を作成の上、当該3次元モデルに係る列車の画像である列車画像G22を含む表示画像G2を作成することで、ユーザ端末2を使用するユーザが希望する行先の列車の画像を表示させることができる。
【0115】
また、設定情報D1が列車の車種に係る情報である車種情報D1-4を含み、管理サーバ1において制御部11が、車種情報D1-4に係る列車の車種に対応した列車3次元モデルD3を作成の上、当該3次元モデルに係る列車の画像である列車画像G22を含む表示画像G2を作成することで、ユーザ端末2を使用するユーザの希望に応じて、様々な車種の列車の画像を表示させることができる。
【0116】
また、設定情報D1が列車の色に係る情報である色情報D1-5を含み、管理サーバ1において制御部11が、色情報D1-5に係る列車の色に対応した列車3次元モデルD3を作成の上、当該3次元モデルに係る列車の画像である列車画像G22を含む表示画像G2を作成することで、ユーザ端末2を使用するユーザの希望に応じて、様々な色の列車の画像を表示させることができる。
【0117】
これによって、例えば、実際に存在する車種の列車について、ユーザの希望に応じて、実際にはあり得ない色にして表示させる、既に廃止となり使用されていない色にして表示させる、撮影された駅に実際には乗り入れない車種の列車を表示させるといった表示方法が可能となる。
【0118】
また、管理サーバ1において、設定情報D1に対応した列車3次元モデルD3を作成し、当該3次元モデルを特定の方向から見た画像として、表示画像G2に含まれる列車画像G22を作成することで、ユーザ端末2による撮影方向に対応した角度から列車を見た画像を容易に作成することが可能となる。
【0119】
また、管理サーバ1において、列車のパーツ毎の3次元モデルである列車パーツ3次元モデルD2を取得の上、記憶部12に記憶させておき、これを組み合わせて列車3次元モデルD3を作成することで、様々なタイプの列車の3次元モデルを容易に作成することができる。
【0120】
また、列車パーツ3次元モデルD2が、列車の先頭車両に係る3次元モデルのデータと、列車の中間車両に係る3次元モデルのデータと、の両者を含み、管理サーバ1の制御部11が、設定情報D1に含まれる列車の車両数に係る情報である車両数情報D1-2に応じて、列車の先頭車両に係るモデルと列車の中間車両に係るモデルとを配置して、列車3次元モデルD3を作成することで、種々の異なる車両数の列車の3次元モデルを容易に作成することができる。
【0121】
また、列車パーツ3次元モデルD2が、列車の傷及び/又は汚れに係るモデルのデータ含み、管理サーバ1の制御部11が、設定情報D1に含まれる列車の経年に係る情報である経年情報D1-1に応じて、列車の傷及び/又は汚れに係るモデルを組み合わせて、列車3次元モデルD3を作成することで、種々の異なる経年の列車の3次元モデルを容易に作成することができる。
【0122】
[第4 変形例]
次に、本実施形態に係る列車画像表示システム100の変形例について説明する。
【0123】
[1 変形例1:撮影場所の変更]
上記動作の説明では、ユーザ端末2による撮影場所が、予めエリア3次元モデルD5が用意された所定の駅の構内であり、管理サーバ1において制御部11が、駅構内が撮影された周辺画像G21に重ねて列車画像G22を配置するようにして表示画像G2を作成する場合について説明したが、周辺画像G21として列車画像G22の背景に表示する画像は、駅構内のものに限られない。
【0124】
例えば、ユーザ端末2を使用するユーザが、ユーザ端末2の撮影部26を用いて撮影した場所が駅構内以外の場所であっても、管理サーバ1において制御部11が、撮影された画像中から線路のレールを検出の上、当該レールと列車の車輪の位置とが合致するようにして列車の3次元モデルを配置して表示画像G2を作成し、これをユーザ端末2の表示部24に表示させるようにしてもよい。
【0125】
[2 変形例2:背景に対応した列車画像の作成]
上記動作の説明では、ステップS1で、ユーザがユーザ端末2を用いて入力した設定情報D1に応じて列車画像G22を作成する場合について説明したが、このような設定情報D1に代えて、又はこのような設定情報D1に加えて、周辺画像G21として列車画像G22の背景に表示する画像に応じた列車画像G22を作成するようにしてもよい。
【0126】
この場合、例えば、制御部11が、ユーザ端末2において撮影された撮影画像G1に含まれる駅について、これが建築された年代を判定の上、それに合わせた経年の列車3次元モデルD3を作成し、当該3次元モデルを基に作成した列車画像G22を表示させるようにすればよい。
【0127】
具体的には、撮影された駅に備えられた備品の種類や汚れから当該駅が建築された年代を判定し、これに合致する経年の列車を表示することで、駅の年代と表示する列車の年代とが一致し、不自然な表示となり難くなる。
【0128】
なお、この場合、撮影画像データD4に基づいて列車3次元モデルD3が作成されることとなるが、撮影画像データD4は、ユーザが自ら列車の表示を希望する場所を撮影した画像のデータであり、これに応じて列車画像G22が作成されることから、撮影画像データD4が、ユーザによる表示させることを希望する列車の設定に係る情報に該当することとなる。
【0129】
[3 変形例3:ユーザによる背景の変更]
上記動作の説明では、ユーザ端末2を使用するユーザが撮影部26を用いて撮影させた撮影画像G1をそのまま表示画像G2の周辺画像G21として使用する場合について説明したが、これに代えて、ユーザが自由に背景を変更できるようにしてもよい。
【0130】
この場合、例えば、設定情報D1が、ユーザが表示することを希望する背景に係る情報を含むようにし、管理サーバ1において制御部11が、撮影画像G1について、撮影された線路のレールのみを残し、周囲の景色を設定された背景に応じて変更することで、表示画像G2に含まれる周辺画像G21を作成する。
その上で、線路のレールの位置と列車の車輪の位置が合致するようにして、列車画像G22を周辺画像G21に重ねて表示すればよい。
【0131】
このように背景が変更される場合も、少なくとも線路のレール等画像の一部が現実世界が撮影されたものであれば、ユーザ端末2の周辺の現実世界が撮影された画像に列車の画像を重ねて表示する場合に含まれるものとする。
【0132】
この場合、変形例2で説明したように背景に応じて列車画像G22を作成する場合には、設定情報D1に含まれるユーザが表示することを希望する背景に係る情報に応じて、列車画像G22を作成すればよい。
すなわち、例えば、建築された年代が特定されている駅が設定情報D1において背景として設定された場合においては、制御部11は、このような駅の経年、すなわち駅が建設されてからの年数に合わせた経年の列車3次元モデルD3を作成し、当該3次元モデルを基に作成した列車画像G22を表示させるようにすればよい。
この場合、例えば、駅が古い、すなわち建築からの年数が長い程に、このような駅に合うように、傷及び/又は汚れに係るモデルを多く車体本体に係る3次元モデルに付着させて、製造からの年数が長い列車に係る列車3次元モデルD3を作成することとなる。
【0133】
[4 変形例4:設定情報のリアルタイムな反映]
上記動作の説明においては、設定情報D1をユーザが撮影前に予め入力する場合について説明したが、表示画像G2上にユーザが設定を行うための設定欄を設けることで、ユーザが、表示された列車画像G22を見つつ、設定を変えることで、設定の変更に係る情報が管理サーバ1へと送信され、表示部24に表示された列車画像G22が、設定の変更に応じてリアルタイムに変更されるようにしてもよい。
【0134】
例えば、表示画像G2上に列車の経年を設定するスライダを設け、表示部24に表示された当該スライダをユーザが操作部25を用いて操作することで、操作に応じた経年情報D1-1が自動的に管理サーバ1へと送信され、それに応じた列車画像G22を含む表示画像G2が作成された上でユーザ端末2に送信され、表示部24に表示されるようにすることが考えられる。
【0135】
[5 変形例5:列車の表示箇所・表示角度の変更]
上記動作の説明では、ステップS3において、ステップS2-5で特定したエリア3次元モデルD5上で列車3次元モデルD3を配置すべき位置に従って表示画像G2を作成し、これをそのままユーザ端末2の表示部24に表示させる場合について説明したが、ユーザ端末2を使用するユーザが、表示画像G2上に表示される列車画像G22の表示箇所及び/又は表示角度を変更できるようにしてもよい。
【0136】
例えば、表示画像G2が表示されたユーザ端末2を使用するユーザが、操作部25を用いて列車の表示箇所及び/又は表示角度を設定する所定の操作を行うことで、当該設定に係る情報が管理サーバ1へと送信され、管理サーバ1において当該設定に従って列車画像G22の表示箇所及び表示角度を変更した表示画像を再度作成の上、当該画像に係るデータをユーザ端末2へと送信して表示させればよい。
【0137】
具体的には、列車を線路のレール上の位置から上方へと持ち上げ、列車の下面を確認可能な画像とすることができるようにするといった表示方法が考えられる。
【符号の説明】
【0138】
100 列車画像表示システム
1 管理サーバ(列車画像表示装置)
11 制御部(特定手段、表示制御手段、第2取得手段、第3取得手段、第4取得手段)
12 記憶部
13 通信部(第1取得手段、第3取得手段、第4取得手段、第5取得手段、第6取得手段、取得手段)
2 ユーザ端末(端末装置)
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 表示部(表示手段)
25 操作部
26 撮影部
N 通信ネットワーク
D1 設定情報
D1-1 経年情報
D1-2 車両数情報
D1-3 行先情報
D1-4 車種情報
D1-5 色情報
D2 列車パーツ3次元モデル
D3 列車3次元モデル
D4 撮影画像データ
D5 エリア3次元モデル
D51 遮蔽箇所データ
D6 表示画像データ
G1 撮影画像(周辺画像)
G2 表示画像
G21 周辺画像
G22 列車画像
G23 遮蔽箇所
図1
図2
図3
図4
図5