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特開2024-108651画像出力装置、契約管理サーバ、画像出力制御システム、画像出力制御プログラム、画像出力制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108651
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】画像出力装置、契約管理サーバ、画像出力制御システム、画像出力制御プログラム、画像出力制御方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20240805BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20240805BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
B41J29/38 201
G06F3/12 338
G06F3/12 322
G06F3/12 380
B41J29/00 Z
B41J29/38 203
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013118
(22)【出願日】2023-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥苑 大成
【テーマコード(参考)】
2C061
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061CL10
2C061HK05
2C061HK11
2C061HN06
2C061HN23
(57)【要約】
【課題】画像データを出力する際のセキュリティを高める。
【解決手段】制御部210と、操作部250と、を備えた印刷装置200であって、制御部210は、ユーザID及び当該ユーザIDに対応付けられる認証サーバURLを取得するステップS120と、ステップS120で取得された認証サーバURLを用いて、認証サーバ400による認証に用いられるユーザID及び印刷ファイル名を送信するステップS160と、ユーザID及び印刷ファイル名に基づく認証サーバ400による印刷可否判定により印刷可能となった場合には印刷データの印刷を実行するステップS185と、ユーザID及び印刷ファイル名に基づく認証サーバ400による印刷可否判定により印刷不可となった場合には印刷データの印刷を実行せずに印刷ジョブを削除するステップS155と、を実行する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と、操作部と、を備えた画像出力装置であって、
前記制御部は、
ユーザ情報を取得するユーザ情報取得処理と、
前記ユーザ情報取得処理で取得された前記ユーザ情報に対応付けられる認証サーバのURLを取得するURL取得処理と、
前記URL取得処理で取得された前記URLを用いて、前記認証サーバによる認証に用いられる第1被認証情報を送信する第1被認証情報送信処理と、
前記第1被認証情報に基づく前記認証サーバの認証成功情報を取得した場合には画像データを出力し、前記第1被認証情報に基づく前記認証サーバの認証失敗情報を取得した場合には前記画像データの出力を制限するデータ出力制御処理と、
を実行する、画像出力装置。
【請求項2】
前記画像出力装置は印刷装置であり、
前記ユーザ情報取得処理では、
前記印刷装置に通信可能に接続されたユーザの操作端末から印刷ジョブが取得され、
前記URL取得処理では、
前記印刷ジョブに付加された前記URLが取得され、
前記第1被認証情報送信処理では、
前記印刷ジョブから取得された前記URLを用いて前記第1被認証情報が送信され、
前記データ出力制御処理では、
前記認証サーバから前記認証成功情報を取得した場合、印刷データに基づく画像が印刷出力される、請求項1記載の画像出力装置。
【請求項3】
前記制御部は、さらに、
前記ユーザ情報に対応付けられた、前記印刷装置を用いた印刷サービス契約を管理する契約管理サーバによる認証に用いられる第2被認証情報を取得する第2被認証情報取得処理と、
前記第2被認証情報取得処理で取得された前記第2被認証情報を前記契約管理サーバに送信する第2被認証情報送信処理と、
を実行し、
前記第2被認証情報に基づく前記契約管理サーバの認証成功情報を取得した場合に、前記第1被認証情報送信処理において前記URLを用いて前記第1被認証情報が前記認証サーバへ送信される、請求項2記載の画像出力装置。
【請求項4】
前記制御部は、さらに、
前記操作部を介し、契約者情報に基づき前記契約管理サーバから発行済である正当認証情報を取得する正当認証情報取得処理
を実行し、
前記第1被認証情報送信処理では、
前記正当認証情報に対し予め関連付けられている前記URLを用いて前記第1被認証情報を前記認証サーバに送信し、
前記データ出力制御処理では、
前記第1被認証情報に基づく前記認証サーバの認証成功情報を取得した場合には、前記操作部を介したジョブ実行指示に基づき、前記画像データを出力する、請求項3記載の画像出力装置。
【請求項5】
サーバ制御部を有し、操作端末により操作される印刷装置を用いた印刷サービス契約を管理する契約管理サーバであって、
前記サーバ制御部は、
前記印刷サービス契約を締結した契約者であることを表す契約者情報を前記操作端末から受信する契約者情報受信処理と、
前記契約者情報受信処理で受信した前記契約者情報が正当なものであるか否かの認証判定を行う第2判定処理と、
前記第2判定処理の前記認証判定結果に応じ、認証が成功した場合に、対応する正当認証情報を送信する認証結果送信処理と、
前記第2判定処理の前記認証判定結果に応じ、認証が成功した場合に、認証サーバのURLを前記操作端末へ送信するURL送信処理と、
前記印刷装置でのジョブの実行に際し当該印刷装置から送信された第2被認証情報を受信する第2被認証情報受信処理と、
前記URLを用いた前記印刷装置から前記認証サーバへのアクセスのための、前記第2被認証情報に基づく認証成功情報を、当該印刷装置へと送信する認証成功情報送信処理と、
を実行する、契約管理サーバ。
【請求項6】
画像出力装置と、前記画像出力装置に接続された認証サーバと、前記画像出力装置を操作する操作端末と、を有する画像出力制御システムであって、
前記操作端末は、
ジョブに対し前記認証サーバのURLを付加するURL付加処理と、
前記URLが付加された前記ジョブを前記画像出力装置に送信するジョブ送信処理と、
を実行し、
前記画像出力装置は、
ユーザ情報を取得するユーザ情報取得処理と、
前記ジョブ送信処理により送信された、前記ユーザ情報取得処理で取得された前記ユーザ情報に対応付けられる認証サーバのURLを取得するURL取得処理と、
前記URL取得処理で取得された前記URLを用いて、前記認証サーバによる認証に用いられる第1被認証情報を当該認証サーバへ送信する第1被認証情報送信処理と、
を実行し、
前記認証サーバは、
前記第1被認証情報が正当なものであるか否かの認証判定を行う第1判定処理
を実行し、
前記画像出力装置は、さらに、
前記第1判定処理の前記認証判定による認証成功情報を取得した場合には画像データを出力し、前記認証判定による認証失敗情報を取得した場合には前記画像データの出力を制限するデータ出力制御処理
を実行する、画像出力制御システム。
【請求項7】
認証サーバに通信可能に接続された画像出力装置を操作するための、表示部と操作部とを有する操作端末に備えられた演算部に対し、
ジョブに対し前記認証サーバのURLを付加するURL付加ステップと、
前記URLが付加された前記ジョブを前記画像出力装置に送信するジョブ送信ステップと、
を実行させるための、画像出力制御プログラム。
【請求項8】
前記画像出力装置は印刷装置であり、
前記ジョブ送信ステップでは、
前記認証サーバの前記URLと前記認証サーバによる認証に用いられる第1被認証情報とを付加した印刷ジョブが、インターネットを介すことなくローカル通信で前記印刷装置に送信される、
請求項7記載の画像出力制御プログラム。
【請求項9】
前記演算部に対し、さらに、
前記印刷装置を用いた印刷サービス契約を管理する契約管理サーバから前記URLを取得するURL取得ステップを実行させ、
前記URL付加ステップでは、
前記URL取得ステップで取得された前記URLが前記印刷ジョブに付加される、
請求項8記載の画像出力制御プログラム。
【請求項10】
前記印刷装置を用いた印刷サービス契約を締結済のユーザに固有となる前記URLが付加された態様により各ユーザごとの専用仕様にて構成されている、
請求項8記載の画像出力制御プログラム。
【請求項11】
前記演算部に対し、さらに、
前記画像出力制御プログラムの前記操作端末へのインストールが開始された後、当該画像出力制御プログラムに付加済のログイン情報を用い、前記契約管理サーバへのログインを実行するログインステップと、
前記表示部に表示したインストール画面において前記操作部により入力された契約者情報を前記契約管理サーバに送信する契約者情報送信ステップと、
を実行させ、
前記URL付加ステップでは、
前記契約者情報に基づく前記契約管理サーバからの正当認証情報を取得した場合に、前記正当認証情報に応じて取得された前記URLを前記ジョブに付加する、請求項9記載の画像出力制御プログラム。
【請求項12】
前記演算部に対し、さらに、
前記正当認証情報と当該正当認証情報に応じて取得された前記URLとを前記印刷装置へ送信するURL送信ステップと、
前記印刷装置からの、前記URLと前記正当認証情報とを関連づけて登録した旨の登録完了情報を取得する登録完了情報取得ステップと、
を実行させる、請求項11記載の画像出力制御プログラム。
【請求項13】
画像出力装置と、前記画像出力装置に接続された認証サーバと、前記画像出力装置を操作する操作端末と、を有する画像出力制御システムが実行する画像出力制御方法であって、
ジョブに対し前記認証サーバのURLを付加するURL付加ステップと、
前記URLが付加された前記ジョブを送信するジョブ送信ステップと、
ユーザ情報を取得するユーザ情報取得ステップと、
前記ジョブ送信ステップで送信された、前記ユーザ情報取得ステップで取得された前記ユーザ情報に対応付けられる認証サーバのURLを取得するURL取得ステップと、
前記URL取得ステップで取得された前記URLを用いて、前記認証サーバによる認証に用いられる第1被認証情報を当該認証サーバへ送信する第1被認証情報送信ステップと、
前記第1被認証情報が正当なものであるか否かの認証判定を行う判定ステップと、
前記判定ステップの前記認証判定による認証成功情報を取得した場合には画像データを出力し、前記認証判定による認証失敗情報を取得した場合には前記画像データの出力を制限するデータ出力制御ステップと、
を有する、画像出力制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像出力装置、契約管理サーバ、画像出力制御システム、画像出力制御プログラム、及び画像出力制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載のように、プリンタードライバを管理する印刷管理サーバが知られている。この印刷管理サーバは、情報処理装置から情報処理装置のユーザを識別するためのユーザ情報を取得するユーザ情報取得部と、情報処理装置からプリンタドライバのダウンロードの要求を受けた場合に、ユーザ情報を設定したプリンタドライバを情報処理装置にインストールするためのドライバインストール情報を生成し、情報処理装置へ送信するドライバインストール情報送信部と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-68619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術の印刷管理サーバ(契約管理サーバ)は、情報処理装置からユーザ情報を含んだ印刷データを受信すると、受信した印刷データに含まれるユーザ情報に基づいてユーザを認証する。印刷管理サーバは、認証が成功した場合、印刷データの送信先とするプリンタを特定し、当該特定したプリンタへ印刷データを送信する。しかしながら、印刷データに例えば機密性の高い情報が含まれるような場合など、機密性の高い情報が印刷管理サーバに漏洩するリスクがあり、セキュリティ上の懸念があった。
【0005】
本発明の目的は、画像データを出力する際のセキュリティを高めることができる画像出力装置、契約管理サーバ、画像出力制御システム、画像出力制御プログラム、及び画像出力制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明の画像出力装置は、制御部と、操作部と、を備えた画像出力装置であって、前記制御部は、ユーザ情報を取得するユーザ情報取得処理と、前記ユーザ情報取得処理で取得された前記ユーザ情報に対応付けられる認証サーバのURLを取得するURL取得処理と、前記URL取得処理で取得された前記URLを用いて、前記認証サーバによる認証に用いられる第1被認証情報を送信する第1被認証情報送信処理と、前記第1被認証情報に基づく前記認証サーバの認証成功情報を取得した場合には画像データを出力し、前記第1被認証情報に基づく前記認証サーバの認証失敗情報を取得した場合には前記画像データの出力を制限するデータ出力制御処理と、を実行する。
【0007】
本願発明の画像出力装置は、認証サーバのURLへアクセスして第1被認証情報に対する認証サーバの認証を求め、認証が成功した場合に画像を出力することができる。
これにより、例えば、各認証サーバを保有する各企業が、セキュリティを確保しつつ、社員が実行する画像データ出力のジョブを管理することができる。具体的には、例えば自社社員の情報やジョブ内容が他の企業の保有する認証サーバに漏洩したり、印刷装置での印刷サービス契約を管理する契約管理サーバに漏洩したりするのを抑制することにより、画像データを出力する際のセキュリティを高めることができる。
また、企業ごと、言い換えれば認証サーバごとの独自方式で認証を行うことができ、ジョブの実行可否そのものの管理をすることもできる。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本願発明の契約管理サーバは、サーバ制御部を有し、操作端末により操作される印刷装置を用いた印刷サービス契約を管理する契約管理サーバであって、前記サーバ制御部は、前記印刷サービス契約を締結した契約者であることを表す契約者情報を前記操作端末から受信する契約者情報受信処理と、前記契約者情報受信処理で受信した前記契約者情報が正当なものであるか否かの認証判定を行う第2判定処理と、前記第2判定処理の前記認証判定結果に応じ、認証が成功した場合に、対応する正当認証情報を送信する認証結果送信処理と、前記第2判定処理の前記認証判定結果に応じ、認証が成功した場合に、認証サーバのURLを前記操作端末へ送信するURL送信処理と、前記印刷装置でのジョブの実行に際し当該印刷装置から送信された第2被認証情報を受信する第2被認証情報受信処理と、前記URLを用いた前記印刷装置から前記認証サーバへのアクセスのための、前記第2被認証情報に基づく認証成功情報を、当該印刷装置へと送信する認証成功情報送信処理と、を実行する。
【0009】
また、上記目的を達成するために、本願発明の画像出力制御システムは、画像出力装置と、前記画像出力装置に接続された認証サーバと、前記画像出力装置を操作する操作端末と、を有する画像出力制御システムであって、前記操作端末は、ジョブに対し前記認証サーバのURLを付加するURL付加処理と、前記URLが付加された前記ジョブを前記画像出力装置に送信するジョブ送信処理と、を実行し、前記画像出力装置は、ユーザ情報を取得するユーザ情報取得処理と、前記ジョブ送信処理により送信された、前記ユーザ情報取得処理で取得された前記ユーザ情報に対応付けられる認証サーバのURLを取得するURL取得処理と、前記URL取得処理で取得された前記URLを用いて、前記認証サーバによる認証に用いられる第1被認証情報を当該認証サーバへ送信する第1被認証情報送信処理と、を実行し、前記認証サーバは、前記第1被認証情報が正当なものであるか否かの認証判定を行う第1判定処理を実行し、前記画像出力装置は、さらに、前記第1判定処理の前記認証判定による認証成功情報を取得した場合には画像データを出力し、前記認証判定による認証失敗情報を取得した場合には前記画像データの出力を制限するデータ出力制御処理を実行する。
【0010】
また、上記目的を達成するために、本願発明の画像出力制御プログラムは、認証サーバに通信可能に接続された画像出力装置を操作するための、表示部と操作部とを有する操作端末に備えられた演算部に対し、ジョブに対し前記認証サーバのURLを付加するURL付加ステップと、前記URLが付加された前記ジョブを前記画像出力装置に送信するジョブ送信ステップと、を実行させる。
【0011】
また、上記目的を達成するために、本願発明の画像出力制御方法は、画像出力装置と、前記画像出力装置に接続された認証サーバと、前記画像出力装置を操作する操作端末と、を有する画像出力制御システムが実行する画像出力制御方法であって、ジョブに対し前記認証サーバのURLを付加するURL付加ステップと、前記URLが付加された前記ジョブを送信するジョブ送信ステップと、ユーザ情報を取得するユーザ情報取得ステップと、前記ジョブ送信ステップで送信された、前記ユーザ情報取得ステップで取得された前記ユーザ情報に対応付けられる認証サーバのURLを取得するURL取得ステップと、前記URL取得ステップで取得された前記URLを用いて、前記認証サーバによる認証に用いられる第1被認証情報を当該認証サーバへ送信する第1被認証情報送信ステップと、前記第1被認証情報が正当なものであるか否かの認証判定を行う判定ステップと、前記判定ステップの前記認証判定による認証成功情報を取得した場合には画像データを出力し、前記認証判定による認証失敗情報を取得した場合には前記画像データの出力を制限するデータ出力制御ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像データを出力する際のセキュリティを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態に係る印刷管理システムの全体構成の一例を表すブロック図である。
図2】実施形態に係る操作端末の構成の一例を表すブロック図である。
図3】印刷管理システムにおける情報の送受形態の一例を表す説明図である。
図4】認証情報と認証サーバURLをユーザIDと関連付けて記憶する印刷装置のメモリテーブルの内容の一例を表す図である。
図5】操作端末から印刷装置に送信される印刷ジョブのデータ構成の一例を表す図である。
図6】プリンタドライバのインストール時に、操作端末のCPU、印刷装置の制御部、及び契約管理サーバの制御部が実行する制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。
図7】印刷ジョブの実行時に、操作端末のCPU、印刷装置の制御部、契約管理サーバの制御部、及び認証サーバの制御部が実行する制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。
図8】印刷装置の操作部からジョブを取得する変形例において、コピーの実行時に、印刷装置の制御部、契約管理サーバの制御部、及び認証サーバの制御部が実行する制御手順の一例を表すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、画像を出力する画像出力装置の一例として、印刷データに基づく画像を印刷出力する印刷装置について説明するが、画像出力装置を印刷装置に限定するものではない。
【0015】
<印刷管理システムの全体構成>
図1に、実施形態に係る印刷管理システム1の全体構成の一例を示す。図1に示すように、印刷管理システム1は、契約管理サーバ100と、印刷装置200と、操作端末300と、認証サーバ400と、を有する。契約管理サーバ100、印刷装置200、操作端末300及び認証サーバ400は、インターネット等のネットワークNTを介して互いに通信可能である。また、操作端末300と印刷装置200は、ネットワークNTを介すことなく、例えばLAN等のローカル通信を介して互いに通信可能である。印刷装置200が画像出力装置の一例であり、印刷管理システム1が画像出力制御システムの一例である。
【0016】
<契約管理サーバ>
契約管理サーバ100は、例えば印刷装置200のメーカーが設置及び管理するサーバであり、印刷装置200を用いた印刷サービス契約を管理する。印刷サービス契約は、例えばサブスクリプションサービスやプリペイド印刷サービス等に関する契約である。契約管理サーバ100は1つの単体の「サーバ」で構成されてもよいし、複数のサーバによって「サーバ体」として構成されてもよい。契約管理サーバ100は、管理対象である1又は複数の印刷装置200を管理する。契約管理サーバ100は、制御部110と、記憶部115と、通信部140等を有する。制御部110、記憶部115、及び通信部140等は、バス105を介して情報送受信可能に接続されている。
【0017】
記憶部115は、例えばRAM、ROM、EEPROM、HDD等によって構成されている。記憶部115には、各種のプログラム120と、各種のデータ130とが記憶されている。各種のプログラム120には、例えば後述の図6図8に示すシーケンスチャートによる契約管理サーバ100の制御内容を実行するプログラム等が含まれる。各種のデータ130には、各印刷装置200における印刷状況や印刷結果に関する情報が含まれる。
【0018】
制御部110は、データ処理を行う装置であり、例えばCPU等のプロセッサである。制御部110は、記憶部115に記憶された各種プログラムを実行する。制御部110は、ネットワークNTに接続された印刷装置200、操作端末300及び認証サーバ400に対するデータ通信を含む各種の処理を行う。通信部140は、ネットワークNTに接続されており、印刷装置200、操作端末300及び認証サーバ400との間で通信を行う。制御部110はサーバ制御部の一例である。
【0019】
<印刷装置>
印刷装置200は、例えばユーザによって保有されており、印刷データに基づく画像の印刷を実行する。印刷装置200は、制御部210と、記憶部215と、表示部240と、操作部250と、通信部260と、印刷部270等を有する。制御部210、記憶部215、表示部240、操作部250、通信部260、及び印刷部270は、バス205を介して情報送受信可能に接続されている。
【0020】
記憶部215には、各種のプログラム220と、各種のデータ230とが記憶されている。各種のプログラム220には、例えば後述の図6図8に示すシーケンスチャートによる印刷装置200の制御内容を実行するプログラム等が含まれる。各種のデータ230には、例えば後述するメモリテーブル(図4参照)や、印刷対象の画像データ等が含まれる。
【0021】
制御部210は、データ処理を行う装置であり、例えばCPU等のプロセッサである。制御部210は、記憶部215に記憶された各種プログラムを実行する。表示部240は、例えば液晶ディスプレイ等であり、種々の情報を表示可能である。操作部250は、例えばキーボードやボタン等であり、ユーザによる入力操作を受け付ける。ユーザは、操作部250を操作することによって、種々の指示を印刷装置200に入力可能である。通信部260は、ネットワークNTに接続されており、サーバ100、操作端末300及び認証サーバ400との間で通信を行う。印刷部270は、図示しない搬送機構により印刷用紙を搬送しつつ、印刷用紙に対して例えばインクジェット方式で画像を印刷する。
【0022】
<操作端末>
図2に、操作端末300の構成の一例を示す。操作端末300は、印刷装置200を操作するための端末装置である。操作端末300は、例えばユーザが所有するスマートフォン等の携帯端末であり、例えば無線通信を介してネットワークNTに接続される。図2に示すように、操作端末300は、CPU310と、メモリ320と、無線通信を介してネットワークNTに接続するための通信制御部330と、タッチパネル340と、大容量記憶装置350と、を有している。
【0023】
大容量記憶装置350は、例えばフラッシュメモリであり、各種のプログラム351と、各種のデータ352とが記憶されている。CPU310は、大容量記憶装置350に記憶された各種のプログラム351を実行する。CPU310は、ネットワークNTに接続された契約管理サーバ100、印刷装置200及び認証サーバ400に対するデータ通信を含む種々の処理を実行する。CPU310は演算部の一例である。
【0024】
操作端末300はまた、液晶ディスプレイとタッチパッドを一体的に組み合わせたタッチパネル340で各種の情報の表示と、ユーザによる各種の操作を受け付ける。ユーザは、タッチパネル340を操作することによって、種々の指示を操作端末300に入力可能である。タッチパネル340が表示部及び操作部の一例である。
【0025】
なお、操作端末300として、携帯端末に代えて、例えばタブレットコンピュータやノート型PC、デスクトップ型PC等の他の情報端末を用いてもよい。
【0026】
<認証サーバ>
認証サーバ400は、ユーザによる印刷装置200を使用した印刷の可否の認証を行うためのサーバである。図1に示すように、認証サーバ400は、ネットワークNTを介して契約管理サーバ100、印刷装置200及び操作端末300と通信可能に接続されている。図示は省略するが、認証サーバ400は、契約管理サーバ100と同様に、制御部と、記憶部と、通信部等を有する。
【0027】
<実施形態の特徴>
所定の印刷サービス契約を締結したユーザが、当該印刷サービス契約を管理する管理サーバを介して、印刷契約サービスに基づく印刷サービスの提供を受ける場合がある。所定の印刷サービス契約は、例えばサブスクリプションサービスやプリペイド印刷サービス等に関する契約である。サブスクリプションサービスでは、ユーザが印刷装置を所有するサービス業者に対し課金料金を支払うことで、印刷を実行できる。プリペイド印刷サービスでは、ユーザがあらかじめ購入したチャージ枚数が印刷装置の印刷可能枚数に加算されることで、当該印刷可能枚数を上限として印刷を実行できる。
【0028】
上記のような印刷サービスを提供する場合において、管理サーバがユーザの操作端末から印刷データを受信し、印刷データの送信先となる印刷装置を特定して印刷データを送信し、印刷を実行する場合がある。この場合、次のような課題が生じる。例えば、印刷データに機密性の高い情報が含まれる場合には、当該情報が管理サーバや当該サーバを管理する企業等に漏洩するリスクがあり、印刷サービスの提供を受けるユーザにとってはセキュリティ上の懸念がある。また、印刷データをインターネット等を介して管理サーバ経由で印刷装置に送信するため、ローカル印刷に比べて印刷に時間がかかる。また、例えば印刷装置ごとの印刷枚数に対して課金を行う場合、1台の印刷装置を仕事とプライベートで共用しているようなケースで、仕事に使用した印刷代をユーザや当該ユーザが所属する企業が管理することが難しい。また、例えば1台の印刷装置に対して1つの管理サーバにより管理を行う場合、例えば在宅勤務などで別企業に属する複数の社員が1台の印刷装置を共有する場合に、企業ごとに印刷を管理することができない。
【0029】
そこで、本実施形態の印刷管理システム1では、図3に示すように、印刷装置200を用いた印刷サービス契約を管理する契約管理サーバ100とは別に、ユーザに対応付けられた認証サーバ400を有する。図3に示す例では、例えば別々の企業に属するユーザA及びユーザBが1台の印刷装置200を共有している。ユーザAが印刷を実行する場合には、ユーザAに対応付けられた認証サーバ400Aにより認証が行われ、ユーザBが印刷を実行する場合には、ユーザBに対応付けられた認証サーバ400Bにより認証が行われる。認証サーバ400Aは、例えばユーザAが所属する企業の企業サーバであり、認証サーバ400Bは、例えばユーザBが所属する企業の企業サーバである。
【0030】
具体的には、各ユーザの操作端末300にプリンタドライバをインストールする際に、契約管理サーバ100が印刷サービス契約を締結した契約者であることを表す契約者情報を操作端末300から受信する。契約者情報は、例えばユーザが所属する企業が印刷サービス契約を締結した際に、印刷装置200のメーカーから付与される情報であり、例えば企業IDとパスワード等である。契約管理サーバ100は、受信した契約者情報が正当なものであるか否かの認証判定を行い、認証が成功した場合に、認証情報と認証サーバURLを対応するユーザの操作端末300に送信する。認証情報は、ユーザが印刷実行時に契約管理サーバ100による認証に用いられる情報である。認証サーバURL(Uniform Resource Locator)は、ユーザが印刷実行時に契約管理サーバ100による認証が成功した後に認証を受ける認証サーバ400のインターネット上での場所を示す情報である。
【0031】
操作端末300は、契約管理サーバ100から認証情報と認証サーバURLを受信すると、例えばメモリ320又は大容量記憶装置350等に保存する。また操作端末300は、認証情報と認証サーバURLを、操作端末300のユーザを識別するためのユーザIDと共に印刷装置200に送信する。印刷装置200は、操作端末300からユーザID、認証情報及び認証サーバURLを受信すると、認証情報と認証サーバURLをユーザIDと関連付けて例えば記憶部215のメモリテーブルに保存する。図4に、上記メモリテーブルの一例を示す。図4に示すように、メモリテーブルには、認証情報と認証サーバURLがユーザごとにユーザIDと関連付けられて記憶されている。
【0032】
プリンタドライバがインストールされた操作端末300において、ユーザが印刷指示を実行すると、操作端末300は印刷コマンドと印刷データを有する印刷ジョブに対し、上記保存した認証情報及び認証サーバURLとユーザID及び印刷ファイル名を付加する。操作端末300は、認証情報等を付加した印刷ジョブをインターネット等のネットワークNTを介すことなくローカル通信で印刷装置200に送信する。図5に、操作端末300から印刷装置200に送信される印刷ジョブのデータ構成の一例を示す。図5に示すように、印刷ジョブは、印刷の実行を指令する印刷コマンドと、認証情報と、認証サーバURLと、ユーザIDと、印刷ファイル名と、印刷対象である画像データを変換して生成される印刷データと、を有する。認証情報、認証サーバURL、ユーザID及び印刷ファイル名が、印刷ジョブに付加される付加情報を構成する。なお、付加情報は上記情報のうちの一部でもよいし、さらに他の情報を含めてもよい。
【0033】
印刷装置200は、受信した印刷ジョブを解析して認証情報、認証サーバURL、ユーザID及び印刷ファイル名などの付加情報が含まれるか否かを判定し、含まれない場合には印刷データの印刷を実行する。印刷装置200は、印刷ジョブに付加情報が含まれる場合には、付加情報のうちの認証情報を契約管理サーバ100に送信する。契約管理サーバ100は、受信した認証情報に基づいて認証の成否を判定し、判定結果を印刷装置200に送信する。印刷装置200は、認証成功に対応した判定結果を受信した場合には、認証サーバURLを用いて付加情報のうちのユーザID及び印刷ファイル名を対応する認証サーバ400へ送信する。図3に示す例では、例えばユーザAの操作端末300から印刷ジョブが送信された場合には、印刷装置200はユーザID及び印刷ファイル名をユーザAに対応する認証サーバ400Aへ送信する。また、例えばユーザBの操作端末300から印刷ジョブが送信された場合には、印刷装置200はユーザID及び印刷ファイル名をユーザBに対応する認証サーバ400Bへ送信する。印刷装置200は、認証失敗に対応した判定結果を受信した場合には、ユーザID及び印刷ファイル名を認証サーバ400へ送信せずに、印刷ジョブを削除する。
【0034】
認証サーバ400は、受信したユーザID及び印刷ファイル名に基づいて印刷実行の可否を判定し、判定結果を印刷装置200に送信する。印刷装置200は、印刷実行可能に対応した判定結果を受信した場合には、印刷データの印刷を実行する。印刷装置200は、印刷実行可能に対応した判定結果を受信した場合には、印刷データの印刷を実行する。印刷装置200は、印刷実行不可に対応した判定結果を受信した場合には、印刷データの印刷を実行せずに、印刷ジョブを削除する。
【0035】
以上のように、印刷ジョブは操作端末300からローカル通信により印刷装置200に送信され、インターネットを介して外部のサーバに送信されないため、印刷データを出力する際のセキュリティを高めることができる。また、印刷データを操作端末300からローカル通信により印刷装置200に直接送信するため、サーバ経由で印刷装置に送信する場合に比べて印刷に要する時間を短縮できる。また、仕事で印刷する場合とプライベートで印刷する場合とに応じて、例えば使用する操作端末を変更したり使用するプリンタドライバを変更する等により、付加情報の有無を調整できる。これにより、仕事で印刷する場合には付加情報が付加されるようにして認証を受けるようにし、プライベート印刷の場合には付加情報が付加されないようにして認証を受けずに印刷できるようにすることができる。その結果、1台の印刷装置200を仕事とプライベートで共用しているような場合でも、仕事に使用した印刷代をユーザや当該ユーザが所属する企業が管理することが可能となる。また、例えば図3に示すように在宅勤務などで別企業に属する複数のユーザA及びユーザBが1台の印刷装置200を共有する場合でも、それぞれの認証を各企業の認証サーバ400A,400Bにより行うことで、企業ごとに印刷を管理することが可能となる。
【0036】
以下、上記処理を実行するための制御手順の詳細について説明する。
【0037】
<プリンタドライバのインストール時の制御手順>
プリンタドライバのインストール時に操作端末300のCPU310、印刷装置200の制御部210、及び契約管理サーバ100の制御部110が実行する制御手順の一例を、図6のシーケンスチャートにより説明する。プリンタドライバは画像出力制御プログラムの一例である。
【0038】
ステップS5では、操作端末300のCPU310は、ユーザによりタッチパネル340を介してプリンタドライバのインストールの指示が入力されたか否かを判定する。CPU310は、インストールの指示が入力されない場合には(ステップS5:No)、当該ステップS5を繰り返す。一方、CPU310は、インストールの指示が入力された場合には(ステップS5:Yes)、次のステップS10に移行し、プリンタドライバの操作端末300へのインストールを開始する。
【0039】
ステップS10では、操作端末300のCPU310は、ユーザにより入力されたログイン情報、又は、プリンタドライバに付加済のログイン情報を用いて、契約管理サーバ100へのログインを実行する。CPU310は、タッチパネル340に契約者情報を入力可能なインストール画面を表示させる。契約者情報は、例えば企業IDとパスワード等である。当該ステップS10がログインステップの一例である。
【0040】
ステップS15では、操作端末300のCPU310は、上記ステップS10で表示したインストール画面において、タッチパネル340により入力された企業IDとパスワードを契約管理サーバ100に送信する。当該ステップS15が契約者情報送信ステップの一例である。
【0041】
ステップS20では、契約管理サーバ100の制御部110は、操作端末300から送信された企業IDとパスワードを受信する。当該ステップS20が契約者情報受信処理の一例である。
【0042】
ステップS25では、契約管理サーバ100の制御部110は、上記ステップS20で受信した企業IDとパスワードが正当なものであるか否かの認証判定を行う。例えば、制御部110は、受信した企業IDとパスワードが印刷サービス契約を契約中の企業のものであるか否かを判定する。制御部110は、受信した企業IDとパスワードが契約中の企業のものでない場合には(ステップS25:No)、不当なものであるため認証に失敗したと判定し、次のステップS30に移行する。当該ステップS25が第2判定処理の一例である。
【0043】
ステップS30では、契約管理サーバ100の制御部110は、企業IDとパスワードの認証が失敗である旨の通知を操作端末300に送信する。その後、制御部110は処理を終了する。
【0044】
一方、上記ステップS25において、契約管理サーバ100の制御部110は、受信した企業IDとパスワードが契約中の企業のものである場合には(ステップS25:Yes)、正当なものであるため認証に成功したと判定し、次のステップS35に移行する。
【0045】
ステップS35では、契約管理サーバ100の制御部110は、受信した企業IDとパスワードに対応する認証情報を生成する。認証情報は、ユーザが印刷実行時に契約管理サーバ100により認証を受けるための情報である(前述の図4参照)。認証情報が正当認証情報の一例である。
【0046】
ステップS40では、契約管理サーバ100の制御部110は、受信した企業IDとパスワードに対応する認証サーバURLを取得する。認証サーバURLは、受信した企業IDとパスワードに対応する企業が管理する認証サーバ400のインターネット上での場所を示す情報である(前述の図4参照)。認証サーバURLは、例えば印刷サービス契約の締結時に契約した企業から提示されており、例えば記憶部115等にテーブルとして、契約企業ごとに認証サーバURLが企業IDと関連付けられて記憶されている。制御部110は、上記テーブルを参照して受信した企業IDに対応する認証サーバURLを取得する。
【0047】
ステップS45では、契約管理サーバ100の制御部110は、上記ステップS35で生成した認証情報と、上記ステップS40で取得した認証サーバURLを、操作端末300に送信する。当該ステップS45が認証結果送信処理及びURL送信処理の一例である。
【0048】
ステップS50では、操作端末300のCPU310は、契約管理サーバ100から送信された認証情報及び認証サーバURLを受信する。当該ステップS50がURL取得ステップの一例である。
【0049】
ステップS55では、操作端末300のCPU310は、上記ステップS50で受信した認証情報及び認証サーバURLを、例えば大容量記憶装置350に保存する。
【0050】
ステップS60では、操作端末300のCPU310は、上記ステップS50で受信した認証情報及び認証サーバURLと、操作端末300のユーザを識別するためのユーザIDとを、印刷装置200へ送信する。当該ステップS60がURL送信ステップの一例である。
【0051】
ステップS65では、印刷装置200の制御部210は、操作端末300から送信された認証情報、認証サーバURL及びユーザIDを受信する。
【0052】
ステップS70では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS65で受信したユーザIDに対応するユーザを、例えば記憶部215に記憶されたメモリテーブルに追加する(前述の図4参照)。
【0053】
ステップS75では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS70で追加したユーザIDに、上記ステップS65で受信した認証情報及び認証サーバURLを関連付けて、例えば記憶部215に記憶されたメモリテーブルに保存する。
【0054】
ステップS80では、印刷装置200の制御部210は、新たなユーザのユーザIDを認証情報及び認証サーバURLと関連づけて登録した旨の登録完了通知を操作端末300に送信する。登録完了通知が登録完了情報の一例である。
【0055】
ステップS85では、操作端末300のCPU310は、印刷装置200から送信された登録完了通知を受信し、プリンタドライバの操作端末300へのインストールを完了する。当該ステップS85が登録完了情報取得ステップの一例である。以上により、本シーケンスチャートを終了する。
【0056】
なお、上記ではステップS50において操作端末300が認証情報と認証サーバURLを一緒に取得するようにしたが、認証情報と認証サーバURLを別々に取得してもよい。例えば、ステップS45において契約管理サーバ100が認証情報及び認証サーバURLのうち認証情報を送信し、ステップS50において操作端末300が認証情報を受信してもよい。この場合、例えばステップS60において、操作端末300が契約管理サーバ100から認証情報に対応した認証サーバURLを取得して、認証情報及び認証サーバURLを印刷装置200に送信してもよい。
【0057】
<印刷ジョブ実行時の制御手順>
印刷ジョブの実行時に操作端末300のCPU310、印刷装置200の制御部210、契約管理サーバ100の制御部110、及び認証サーバ400の制御部が実行する制御手順の一例を、図7のシーケンスチャートにより説明する。
【0058】
ステップS105では、操作端末300のCPU310は、ユーザによりタッチパネル340を介して印刷の実行指示が入力されたか否かを判定する。CPU310は、印刷の実行指示が入力されない場合には(ステップS105:No)、当該ステップS105を繰り返す。一方、CPU310は、印刷の実行指示が入力された場合には(ステップS105:Yes)、次のステップS110に移行する。
【0059】
ステップS110では、操作端末300のCPU310は、印刷対象である画像データを変換して印刷データを生成する。
【0060】
ステップS113では、操作端末300のCPU310は、上記ステップS110で生成した印刷データ及び印刷コマンドを含む印刷ジョブに対し、認証情報、認証サーバURL、ユーザID及び印刷ファイル名を付加する。言い換えると、CPU310は、企業IDとパスワードに基づく契約管理サーバ100からの認証情報を取得した場合に、認証情報に応じて取得された認証サーバURLを印刷ジョブに付加する。認証情報及び認証サーバURLは、前述のステップS50において取得されステップS55において保存されており、読み出されて取得される。ユーザIDは、操作端末300のユーザを識別するためのユーザ情報として予め生成され保存されており、読み出されて取得される。印刷ファイル名は、例えば上記ステップS105で印刷指示がなされる際に選択された印刷対象のファイル名が取得される。当該ステップS113がURL付加ステップ及びURL付加処理の一例である。
【0061】
ステップS115では、操作端末300のCPU310は、上記ステップS113で付加情報を付加された印刷ジョブを印刷装置200に送信する。この際、CPU310は、印刷ジョブをインターネットを介すことなくローカル通信で印刷装置200に送信する。当該ステップS115がジョブ送信ステップ及びジョブ送信処理の一例である。
【0062】
ステップS120では、印刷装置200の制御部210は、操作端末300から送信された印刷ジョブを受信する。当該ステップS120において、制御部210は、印刷ジョブに付加されたユーザID及び印刷ファイル名を取得する。制御部210は、ユーザIDに対応付けられる認証サーバURL、及び、ユーザIDに対応付けられた、契約管理サーバ100による認証に用いられる認証情報を取得する。ユーザIDがユーザ情報の一例であり、認証情報が第2被認証情報の一例である。当該ステップS120がユーザ情報取得処理及びユーザ情報取得ステップ、URL取得処理及びURL取得ステップ、及び第2被認証情報取得処理の一例である。
【0063】
ステップS123では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS120で受信した印刷ジョブのデータ内容を解析する。
【0064】
ステップS125では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS123における解析の結果、印刷ジョブに付加情報が含まれるか否かを判定する。付加情報は、上記ステップS113で印刷ジョブに対して付加された認証情報、認証サーバURL、ユーザID及び印刷ファイル名である。制御部210は、印刷ジョブに付加情報が含まれないと判定した場合には(ステップS125:No)、後述のステップS185に移行し、印刷を実行する。一方、制御部210は、印刷ジョブに付加情報が含まれると判定した場合には(ステップS125:Yes)、次のステップS130に移行する。なお、制御部210は、付加情報の全部が含まれる場合に限らず、一部が含まれると判定した場合に次のステップS130に移行してもよい。
【0065】
ステップS130では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS120で取得された認証情報を契約管理サーバ100に送信する。当該ステップS130が第2被認証情報送信処理の一例であり、当該ステップS130で送信される認証情報が第2被認証情報の一例である。
【0066】
ステップS135では、契約管理サーバ100の制御部110は、印刷装置200から送信された認証情報を受信する。当該ステップS135が第2被認証情報受信処理の一例である。
【0067】
ステップS137では、契約管理サーバ100の制御部110は、上記ステップS135で受信した認証情報に基づいて、認証の成否を判定する。制御部110は、例えば認証情報が契約中の企業に対応する場合には認証成功と判定し、認証情報が契約中の企業に対応しない場合には認証失敗と判定する。
【0068】
ステップS140では、契約管理サーバ100の制御部110は、上記ステップS137による判定結果を印刷装置200に送信する。当該ステップS140において認証成功の判定結果を送信する場合が認証成功情報送信処理の一例であり、認証成功の判定結果が認証成功情報の一例である。
【0069】
ステップS145では、印刷装置200の制御部210は、契約管理サーバ100から送信された判定結果を受信する。
【0070】
ステップS150では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS145で受信した判定結果が認証成功であるか否かを判定する。制御部210は、判定結果が認証失敗である場合には(ステップS150:No)、次のステップS155に移行する。
【0071】
ステップS155では、印刷装置200の制御部210は、印刷を実行することなく、上記ステップS120で受信した印刷ジョブを削除する。その後、後述のステップS190に移行する。
【0072】
一方、上記ステップS150において、印刷装置200の制御部210は、判定結果が認証成功である場合には(ステップS150:Yes)、次のステップS160に移行する。当該ステップS150の判定結果が認証成功である場合(ステップS150:Yes)が、認証情報に基づく契約管理サーバ100の認証成功情報を取得した場合の一例である。
【0073】
ステップS160では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS120で取得された認証サーバURLを用いて、認証サーバ400による認証に用いられるユーザID及び印刷ファイル名を認証サーバ400に送信する。当該ステップS160が第1被認証情報送信処理及び第1被認証情報送信ステップの一例であり、当該ステップS160で送信されるユーザID及び印刷ファイル名が第1被認証情報の一例である。
【0074】
なお、上記ステップS160において、印刷ジョブの中に認証情報スキーマや、認証情報のデータ形式・構造等が含まれている場合には、制御部210はそれに基づいて認証サーバ400で認証を受けるための認証情報を生成し、認証サーバ400に送信してもよい。認証情報スキーマは、例えばユーザID、印刷ファイル名、印刷日時などの認証に使用する項目である。認証情報のデータ形式・構造は、例えばJSON、XML、プレインテキストなどである。
【0075】
ステップS165では、認証サーバ400の制御部は、印刷装置200から送信されたユーザID及び印刷ファイル名を受信する。
【0076】
ステップS167では、認証サーバ400の制御部は、上記ステップS165で受信したユーザID及び印刷ファイル名に基づいて、印刷の可否を判定する。言い換えると、制御部はユーザID及び印刷ファイル名が正当なものであるか否かの認証判定を行う。制御部は、例えば印刷ファイル名に「社外秘」、「機密」、「confidential」等の社外で印刷することが望ましくないファイルであることを表す文字が含まれる場合には、印刷不可と判定する。制御部は、例えば印刷ファイル名にそれらの文字が含まれない場合には印刷可能と判定する。なお、認証サーバ400において、ユーザIDごとに印刷可能又は印刷不可能な印刷ファイル名が予め登録されており、制御部が受信したユーザIDに基づいて登録内容を参照することにより判定してもよい。当該ステップS167が第1判定処理及び判定ステップの一例である。
【0077】
ステップS170では、認証サーバ400の制御部は、上記ステップS167による判定結果を印刷装置200に送信する。
【0078】
ステップS175では、印刷装置200の制御部210は、認証サーバ400から送信された判定結果を受信する。
【0079】
ステップS180では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS175で受信した判定結果が印刷可能であるか否かを判定する。制御部210は、判定結果が印刷不可である場合には(ステップS180:No)、前述のステップS155に移行し、印刷を実行することなく、上記ステップS120で受信した印刷ジョブを削除する。つまり、制御部210は、ユーザID及び印刷ファイル名に基づく認証サーバ400の認証失敗情報を取得した場合には画像データの出力の一例である印刷データに基づく画像の印刷出力を制限する。当該ステップS155がデータ出力制御処理及びデータ出力制御ステップの一例である。その後、後述のステップS190に移行する。一方、制御部210は、判定結果が印刷可能である場合には(ステップS180:Yes)、ステップS185に移行する。
【0080】
ステップS185では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS120で受信した印刷ジョブに基づいて印刷データの印刷を実行する。つまり、制御部210は、ユーザID及び印刷ファイル名に基づく認証サーバ400の認証成功情報を取得した場合には画像データの出力の一例である印刷データに基づく画像の印刷出力を実行する。当該ステップS185もデータ出力制御処理及びデータ出力制御ステップの一例である。
【0081】
ステップS190では、印刷装置200の制御部210は、印刷結果を契約管理サーバ100及び認証サーバ400に送信する。印刷結果は、例えば上記ステップS185で印刷を実行した印刷枚数やインク消費量等である。印刷結果に上記ステップS155において印刷をキャンセルした結果を含めてもよい。
【0082】
ステップS193では、契約管理サーバ100の制御部110は、印刷装置200から送信された印刷結果を受信し、例えば記憶部115に保存する。
【0083】
ステップS195では、認証サーバ400の制御部は、印刷装置200から送信された印刷結果を受信し、例えば記憶部に保存する。以上により、本シーケンスチャートを終了する。
【0084】
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の印刷装置200は、認証サーバ400のURLへアクセスしてユーザID及び印刷ファイル名等に対する認証サーバ400の認証を求め、認証が成功した場合に印刷を実行することができる。これにより、例えば、各認証サーバ400を保有する各企業が、セキュリティを確保しつつ、社員が実行する印刷ジョブを管理することができる。具体的には、例えば自社社員の情報や印刷ジョブ内容が他の企業の保有する認証サーバ400に漏洩したり契約管理サーバ100に漏洩したりするのを抑制することにより、印刷データを出力する際のセキュリティを高めることができる。また、企業ごと、言い換えれば認証サーバ400ごとの独自方式で認証を行うことができ、印刷ジョブの実行可否そのものの管理をすることもできる。
【0085】
また、本実施形態では特に、印刷装置200が実行するステップS120において、操作端末300から印刷ジョブが取得され、印刷ジョブに付加された認証サーバURLが取得される。ステップS160では、取得された認証サーバURLを用いてユーザID及び印刷ファイル名等が認証サーバ400に送信され、ステップS185では、認証サーバ400から印刷可能の判定結果を取得した場合、印刷データに基づく画像が印刷出力される。これにより、いわゆるPCプリントの実行時に、各企業は、セキュリティを確保しつつ、社員が実行する印刷ジョブを管理することができる。
【0086】
また、本実施形態では特に、契約管理サーバ100による認証情報を用いた認証を行うことにより、例えば契約管理サーバ100を保有するプリンタメーカーが、ユーザの在宅状況を把握でき、ユーザの企業に応じた印刷サービスを提供できる等の便益を得ることができる。後者の具体例としては、別々の企業にそれぞれ勤務する夫婦が同一の印刷装置200を共用している場合に、プリンタメーカーは、夫の使用による消耗品費用は夫の企業に請求する一方、妻の使用による消耗品費用は妻の企業に請求する、等が可能となる。
【0087】
また、本実施形態では特に、操作端末300のプリンタドライバが認証サーバ400のURLを付加して印刷ジョブを送信する。これにより、印刷装置200が認証サーバ400のURLへアクセスしてユーザID及び印刷ファイル名等に対する認証サーバ400の認証を求め、認証成功時に印刷を実行するようにすることができる。
【0088】
また、本実施形態では特に、いわゆるインターネットを介すことなく操作端末300から印刷ジョブが印刷装置200に送信される。これにより、印刷ジョブの情報漏洩を抑制しつつ、印刷処理に要する時間を短縮することができる。
【0089】
また、本実施形態では特に、操作端末300のCPU310は、プリンタドライバのインストール時にステップS50で契約管理サーバ100から認証サーバURLを取得し、印刷実行時にステップS113で上記取得した認証サーバURLを印刷ジョブに付加する。これにより、例えば契約中の企業の認証サーバ400のURLが付加された専用ドライバが、各企業それぞれ向けに販売される形態でなくても、契約管理サーバ100から認証サーバURLを取得して印刷ジョブに付加することができる。
【0090】
また、本実施形態では特に、プリンタドライバのインストール時に、ステップS75において印刷装置200に認証サーバ400のURLを登録しておく。これにより、この後、ユーザが印刷装置200の操作部250を操作して例えば印刷やコピー、スキャン等のジョブの実行指示を行ったときについても、登録済の認証サーバURLへアクセスして認証サーバ400の認証を求めることができる。その結果、認証サーバ400の認証成功を得ることで、印刷やコピー、スキャン等を行うことができる。
【0091】
<変形例>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を、順を追って説明する。
【0092】
(1)印刷装置の操作部からジョブを取得する場合
上記実施形態では、印刷装置200が操作端末300から送信された印刷ジョブを取得する場合について説明したが、例えば印刷装置200の操作部250から入力されたジョブを取得してもよい。本変形例では、ユーザが印刷装置200の操作部250を操作してコピーを行う場合を一例として説明する。
【0093】
本変形例において、コピーの実行時に印刷装置200の制御部210、契約管理サーバ100の制御部110、及び認証サーバ400の制御部が実行する制御手順の一例を、図8のシーケンスチャートにより説明する。なお、図8において図7と同様の手順については適宜説明を省略する。
【0094】
ステップS203では、印刷装置200の制御部210は、表示部240に印刷装置200を共有する複数のユーザが一覧表示されたユーザ選択画面を表示し、ユーザにより操作部250を介していずれかのユーザが選択されたか否かを判定する。制御部210は、ユーザが選択されない場合には(ステップS203:No)、本ステップを繰り返す。一方、制御部210は、ユーザが選択された場合には(ステップS203:Yes)、次のステップS205に移行する。
【0095】
ステップS205では、印刷装置200の制御部210は、ユーザにより操作部250を介してコピーの実行指示が入力されたか否かを判定する。制御部210は、コピーの実行指示が入力されない場合には(ステップS205:No)、当該ステップS205を繰り返す。一方、制御部210は、コピーの実行指示が入力された場合には(ステップS205:Yes)、次のステップS210に移行する。
【0096】
ステップS210では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS203で選択されたユーザに関連付けられた認証情報及び認証サーバURLが登録されているか否かを判定する。認証情報及び認証サーバURLは、前述のステップS75においてユーザIDと関連付けられてメモリテーブルに登録されている。制御部210は、当該メモリテーブルに上記ステップS203で選択されたユーザに対応するユーザID、認証情報及び認証サーバURLが登録されているか否かを判定する。制御部210は、認証情報及び認証サーバURLが登録されていない場合には(ステップS210:No)、後述のステップS280に移行し、コピーを実行する。一方、制御部210は、認証情報及び認証サーバURLが登録されている場合には(ステップS210:Yes)、次のステップS215に移行する。
【0097】
ステップS215では、印刷装置200の制御部210は、上記メモリテーブルから認証情報を取得し、取得された認証情報を契約管理サーバ100に送信する。言い換えると、制御部210は、操作部250を介し、企業IDとパスワードに基づき契約管理サーバ100から発行済である認証情報を取得する。当該ステップS215が正当認証情報取得処理及び第2被認証情報送信処理の一例であり、当該ステップS215で送信される認証情報が第2被認証情報の一例である。
【0098】
ステップS220では、契約管理サーバ100の制御部110は、印刷装置200から送信された認証情報を受信する。当該ステップS220が第2被認証情報受信処理の一例である。
【0099】
ステップS225では、契約管理サーバ100の制御部110は、上記ステップS220で受信した認証情報に基づいて、認証の成否を判定する。
【0100】
ステップS230では、契約管理サーバ100の制御部110は、上記ステップS225による判定結果を印刷装置200に送信する。当該ステップS230において認証成功の判定結果を送信する場合が認証成功情報送信処理の一例であり、認証成功の判定結果が認証成功情報の一例である。
【0101】
ステップS235では、印刷装置200の制御部210は、契約管理サーバ100から送信された判定結果を受信する。
【0102】
ステップS240では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS235で受信した判定結果が認証成功であるか否かを判定する。制御部210は、判定結果が認証失敗である場合には(ステップS240:No)、次のステップS245に移行する。
【0103】
ステップS245では、印刷装置200の制御部210は、コピーを実行することなく、表示部240にコピーを実行できない旨を表すNG画面を表示する。その後、後述のステップS285に移行する。
【0104】
一方、上記ステップS240において、印刷装置200の制御部210は、判定結果が認証成功である場合には(ステップS240:Yes)、次のステップS250に移行する。当該ステップS240の判定結果が認証成功である場合(ステップS240:Yes)が、認証情報に基づく契約管理サーバ100の認証成功情報を取得した場合の一例である。
【0105】
ステップS250では、印刷装置200の制御部210は、上記メモリテーブルから認証サーバURLを取得し、取得された認証サーバURLを用いて、認証サーバ400による認証に用いられるユーザIDを認証サーバ400に送信する。当該ステップS250が第1被認証情報送信処理及び第1被認証情報送信ステップの一例であり、当該ステップS250で送信されるユーザIDが第1被認証情報の一例である。なお、ユーザIDに代えて又は加えて、コピー対象を読み取った画像を送信してもよい。
【0106】
ステップS255では、認証サーバ400の制御部は、印刷装置200から送信されたユーザIDを受信する。
【0107】
ステップS260では、認証サーバ400の制御部は、上記ステップS255で受信したユーザIDに基づいて、コピーの可否を判定する。制御部は、例えばユーザIDごとにコピー可能な上限枚数が予め登録されており、実行済みのコピー枚数が上限枚数に到達していない場合にはコピー可能と判定し、実行済みのコピー枚数が上限枚数に到達している場合にはコピー不可と判定する。なお、印刷装置200からコピー画像を受信する場合には、認証サーバ400においてコピー画像の内容に基づいてコピーの可否を判定してもよい。当該ステップS260が第1判定処理及び判定ステップの一例である。
【0108】
ステップS265では、認証サーバ400の制御部は、上記ステップS260による判定結果を印刷装置200に送信する。
【0109】
ステップS270では、印刷装置200の制御部210は、認証サーバ400から送信された判定結果を受信する。
【0110】
ステップS275では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS270で受信した判定結果がコピー可能であるか否かを判定する。制御部210は、判定結果がコピー不可である場合には(ステップS275:No)、前述のステップS245に移行し、表示部240にコピーを実行できない旨を表すNG画面を表示する。つまり、制御部210は、ユーザIDに基づく認証サーバ400の認証失敗情報を取得した場合には、操作部250を介したコピージョブの実行指示に基づき画像データの出力の一例であるコピー画像の印刷出力を制限する。当該ステップS245がデータ出力制御処理及びデータ出力制御ステップの一例である。その後、後述のステップS285に移行する。一方、制御部210は、判定結果がコピー可能である場合には(ステップS275:Yes)、ステップS280に移行する。
【0111】
ステップS280では、印刷装置200の制御部210は、上記ステップS205で入力したコピージョブに基づいて読み取ったコピー対象の画像データのコピーを実行する。つまり、制御部210は、ユーザIDに基づく認証サーバ400の認証成功情報を取得した場合には、操作部250を介したコピージョブの実行指示に基づき画像データの出力の一例であるコピー画像の印刷出力を実行する。当該ステップS280もデータ出力制御処理及びデータ出力制御ステップの一例である。
【0112】
ステップS285では、印刷装置200の制御部210は、コピーの実行結果を契約管理サーバ100及び認証サーバ400に送信する。コピーの実行結果は、例えば上記ステップS280でコピーを実行した印刷枚数やインク消費量等である。実行結果に上記ステップS245においてコピーをキャンセルした結果を含めてもよい。
【0113】
ステップS290では、契約管理サーバ100の制御部110は、印刷装置200から送信されたコピーの実行結果を受信し、例えば記憶部115に保存する。
【0114】
ステップS295では、認証サーバ400の制御部は、印刷装置200から送信されたコピーの実行結果を受信し、例えば記憶部に保存する。以上により、本シーケンスチャートを終了する。
【0115】
本変形例によっても、上記実施形態の同様の効果を得ることができる。
【0116】
なお、以上ではコピーを行う場合を一例として説明したが、例えば印刷装置が複合機やスキャナである場合には、スキャンを行う場合に適用してもよい。この場合には、上記ステップS205においてスキャンの実行指示が入力されたか否かが判定され、契約管理サーバ100及び認証サーバ400により上記と同様にして認証の成否が判定される。判定結果がスキャン不可である場合には、上記ステップS245においてスキャンを実行できない旨を表すNG画面が表示される。判定結果がスキャン可能である場合には、上記ステップS280においてスキャンが実行され、スキャンした画像データが例えば印刷装置200の記憶部215に保存又は外部機器に送信されてもよい。
【0117】
(2)その他
上記実施形態では、印刷管理システム1が印刷装置200を用いた印刷サービス契約を管理する契約管理サーバ100を有する構成としたが、これに限らない。すなわち、契約管理サーバ100は、例えばサブスクリプションサービスやプリペイド印刷サービス等の継続的な契約が結ばれるときは必須構成であるが、例えば印刷装置200の売り切りのような一回限りの販売等の場合には、必須構成要素ではない。この場合には、印刷管理システム1は、印刷装置200と、操作端末300と、認証サーバ400と、を有する構成としてもよい。
【0118】
また上記実施形態では、プリンタドライバのインストール時に、操作端末300が契約管理サーバ100から認証サーバURLを取得するようにしたが、これに限られない。例えば、プリンタドライバは、印刷装置200を用いた印刷サービス契約を締結済みのユーザに固有となる認証サーバURLが付加された態様により各ユーザごとの専用仕様にて構成されてもよい。本変形例では、例えば印刷装置200のメーカーが、契約中の企業の認証サーバURLが付加された専用仕様のプリンタドライバを各企業それぞれに向けて販売する。この場合、例えば別々の企業に夫婦が勤務している場合において、夫及び妻のいずれも、プリンタドライバのインストール時に、自分の勤める企業の認証サーバのURLをそれぞれ確実に得ることができる。
【0119】
また以上では、画像出力装置が印刷装置である場合について説明したが、印刷装置の他にも、例えば複合機、コピー機、スキャナなどにも適用することもできる。また、印刷装置200は、インクジェット式に限らずレーザー式でもよい。
【0120】
また、図6図8に示すシーケンスチャートは本発明を当該シーケンスチャートに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0121】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0122】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0123】
1 印刷管理システム(画像出力制御システムの一例)
100 契約管理サーバ
110 制御部(サーバ制御部の一例)
115 記憶部
200 印刷装置(画像出力装置の一例)
210 制御部
215 記憶部
240 表示部
250 操作部
270 印刷部
300 操作端末
310 CPU(演算部の一例)
340 タッチパネル(表示部及び操作部の一例)
350 大容量記憶装置
図1
図2
図3
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図8