(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108732
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】自動打刻システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20240805BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013257
(22)【出願日】2023-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】594194505
【氏名又は名称】応研株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】原田 明治
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】毎日作業現場が変わったり、一日に複数の作業現場を回ったりする場合にも、作業現場の出入りの打刻を自動的に行うことが可能な自動打刻システムの提供。
【解決手段】複数の作業現場について、それぞれの位置を示す現場位置情報、作業現場への入出を判定するための現場位置情報が示す位置を基準とする判定範囲を示す判定範囲情報、作業期間を示す作業期間情報を含む現場情報を記憶する記憶手段10を有するサーバ1と、サーバ1から現場情報を取得する現場情報取得手段21、日付情報取得手段22により取得した日付情報が示す日付が作業期間情報が示す作業期間内である場合において、位置情報取得手段23により取得した当該携帯端末の位置情報が示す現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲内に入ったときに入打刻情報を作成し、判定範囲情報が示す判定範囲外に出たときに出打刻情報を作成する打刻情報作成手段24として機能する携帯端末2とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の作業現場について、それぞれの位置を示す現場位置情報、作業現場への入出を判定するための前記現場位置情報が示す位置を基準とする判定範囲を示す判定範囲情報、および、作業期間を示す作業期間情報を含む現場情報を記憶する記憶手段を有するサーバと、
前記サーバに接続可能な携帯端末上で実行される自動打刻プログラムであり、前記携帯端末を、前記サーバから前記現場情報を取得する現場情報取得手段と、当該携帯端末の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段と、当該携帯端末の日付を示す日付情報を取得する日付情報取得手段と、前記日付情報取得手段により取得した日付情報が示す日付が、前記作業期間情報が示す作業期間内である場合において、前記位置情報取得手段により取得した当該携帯端末の位置情報が示す現在位置が、前記判定範囲情報が示す判定範囲内に入ったときに入打刻情報を作成し、前記位置情報取得手段により取得した当該携帯端末の位置情報が示す現在位置が、前記判定範囲情報が示す判定範囲外に出たときに出打刻情報を作成する打刻情報作成手段として機能させるための自動打刻プログラムと
を含む自動打刻システム。
【請求項2】
前記自動打刻プログラムは、さらに前記携帯端末を、前記打刻情報作成手段により作成した入打刻情報および出打刻情報を、ユーザを識別する識別情報を用いて前記サーバへ送信する打刻情報送信手段として機能させるものであり、
前記サーバは、前記打刻情報送信手段により送信された入打刻情報および出打刻情報を前記ユーザの識別情報と関連付けて前記記憶手段へ記憶するものである
請求項1記載の自動打刻システム。
【請求項3】
前記現場情報取得手段は、前記日付情報取得手段により取得した日付情報が示す日付において、前記作業期間情報が示す作業期間が終了していない現場情報のみを取得するものである請求項1または2に記載の自動打刻システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設業などの会社とは別の作業現場に行って作業を行う場合において、作業現場の出入りの打刻を自動的に行うことが可能な自動打刻システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建設業などの会社とは別の作業現場に行って作業を行う場合、作業現場の出入りの打刻は、作業現場に行くたびに上長が記録するか、あるいは作業員が手動で記録し、日報を作成している。また、例えば特許文献1には、GPSを利用して作業員用携帯端末の現在位置を示す端末位置情報を検知し、勤務開始予定時間帯および勤務終了予定時間帯において建設現場の位置範囲内に作業員用携帯端末の位置が含まれるか否かに基づいて、建設作業員の勤怠を示す勤怠情報を作成して記憶する建設業用勤怠管理システムが開示されている。
【0003】
また、会社の位置情報を用いて自動的に打刻を行うシステムとして、例えば、非特許文献1,2に記載のものが知られている。非特許文献1に記載のシステムでは、スマートフォンの位置情報を用いてオフィスの出入りを検知することで、自動的に勤怠を打刻する。非特許文献2に記載のシステムでは、利用者が登録した勤務先に、登録した端末が半径200メートル以内に進入および退出した場合、GPSによって自動で出勤を打刻する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】“[Android]位置情報から勤怠を自動打刻する”,[online],2022年9月27日,freee株式会社,[令和5年1月16日検索],インターネット<URL:https://support.freee.co.jp/hc/ja/articles/900004193526>
【非特許文献2】“スマート(Smart)退勤管理”,[online],株式会社社会起業家パートナーズ,[令和5年1月16日検索],インターネット<URL:https://smartkintaikanri.jp/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の非特許文献1,2に記載のシステムでは、常に決まった位置にある会社に対する出退勤の管理は可能である。しかしながら、会社とは別の作業現場に行って作業を行うような建設業などの業種では、毎日作業現場が変わったり、一日に複数の作業現場を回ったりすることがあり、上記非特許文献1,2に記載のシステムでは対応することが不可能である。
【0007】
また、上記従来の特許文献1に記載のシステムにおいても、勤務開始予定時間帯および勤務終了予定時間帯に建設現場の位置範囲内に作業員用携帯端末の位置が含まれるか否かに基づいて勤怠情報を作成するため、一日に複数の作業現場を回るような場合には対応することが不可能である。
【0008】
そこで、本発明においては、毎日作業現場が変わったり、一日に複数の作業現場を回ったりする場合にも、作業現場の出入りの打刻を自動的に行うことが可能な自動打刻システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の自動打刻システムは、複数の作業現場について、それぞれの位置を示す現場位置情報、作業現場への入出を判定するための現場位置情報が示す位置を基準とする判定範囲を示す判定範囲情報、および、作業期間を示す作業期間情報を含む現場情報を記憶する記憶手段を有するサーバと、サーバに接続可能な携帯端末上で実行される自動打刻プログラムであり、携帯端末を、サーバから現場情報を取得する現場情報取得手段と、当該携帯端末の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段と、当該携帯端末の日付を示す日付情報を取得する日付情報取得手段と、日付情報取得手段により取得した日付情報が示す日付が、作業期間情報が示す作業期間内である場合において、位置情報取得手段により取得した当該携帯端末の位置情報が示す現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲内に入ったときに入打刻情報を作成し、位置情報取得手段により取得した当該携帯端末の位置情報が示す現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲外に出たときに出打刻情報を作成する打刻情報作成手段として機能させるための自動打刻プログラムとを含むものである。
【0010】
本発明の自動打刻システムによれば、複数の作業現場について、それぞれの位置を示す現場位置情報、作業現場への入出を判定するための現場位置情報が示す位置を基準とする判定範囲を示す判定範囲情報、および、作業期間を示す作業期間情報を含む現場情報をサーバの記憶手段に記憶しておき、このサーバに接続可能なユーザの携帯端末上で自動打刻プログラムを実行すると、サーバから現場情報が取得され、当該携帯端末の日付が、作業期間情報が示す作業期間内である場合にのみ、当該携帯端末の現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲内に入ったときに入打刻情報が作成され、当該携帯端末の現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲外に出たときに出打刻情報が作成される。
【0011】
また、本発明の自動打刻システムは、自動打刻プログラムが、さらに携帯端末を、打刻情報作成手段により作成した入打刻情報および出打刻情報を、ユーザを識別する識別情報を用いてサーバへ送信する打刻情報送信手段として機能させるものであり、サーバが、打刻情報送信手段により送信された入打刻情報および出打刻情報をユーザの識別情報と関連付けて記憶手段へ記憶するものであることが望ましい。
【0012】
これにより、前述のようにユーザの携帯端末により作成された入打刻情報および出打刻情報がユーザの識別情報を用いてサーバへ送信され、サーバの記憶手段へユーザの識別情報と関連付けて記憶される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザの携帯端末の日付が、作業期間情報が示す作業期間内である場合にのみ、当該携帯端末の現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲内に入ったときに入打刻情報が作成され、当該携帯端末の現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲外に出たときに出打刻情報が作成されるので、予め複数の作業現場について、それぞれの位置を示す現場位置情報、作業現場への入出を判定するための現場位置情報が示す位置を基準とする判定範囲を示す判定範囲情報、および、作業期間を示す作業期間情報を含む現場情報をサーバの記憶手段に記憶しておくことで、毎日作業現場が変わったり、一日に複数の作業現場を回ったりする場合にも、作業現場の出入りの打刻を自動的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施の形態における自動打刻システムのブロック図である。
【
図2】現場の作業期間情報の追加画面の例を示す図である。
【
図3】現場位置情報および判定範囲情報の追加画面の例を示す図である。
【
図4】1日に複数の作業現場を出入りする場合の例を示す説明図である。
【
図5】1日に複数の作業現場を出入りする場合の例を示す説明図である。
【
図6】現場が急遽追加され、出入りする場合の例を示す説明図である。
【
図7】現場が急遽追加され、出入りする場合の例を示す説明図である。
【
図8】現場が急遽追加され、出入りする場合の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は本発明の実施の形態における自動打刻システムのブロック図である。
図1において、本発明の実施の形態における自動打刻システムは、サーバ1と、サーバ1に接続可能な携帯端末2上で実行される自動打刻プログラムとから構成される。また、サーバ1には管理者用端末3が接続可能となっている。
【0016】
サーバ1は各種情報を記憶する記憶手段10を有する。記憶手段10には、複数の作業現場について、それぞれの位置を示す現場位置情報と、作業現場への入出を判定するための現場位置情報が示す位置を基準とする判定範囲を示す判定範囲情報と、作業期間を示す作業期間情報とを含む現場情報が記憶される。サーバ1は、これらの現場情報を作成する現場情報作成手段11を有する。
【0017】
管理者は、管理者用端末3からサーバ1へ接続することで、現場情報作成手段11により現場情報を作成し、記憶手段10に登録することができる。現場位置情報は、作業現場の位置を、例えば、住所、緯度・経度や地図上の座標値等により示したものである。判定範囲情報は、例えば、現場位置情報が示す位置を基準とする距離等により示したものである。作業期間情報は、例えば、作業期間の開始日および終了日を示したものである。なお、作業期間情報として、時分まで設定する構成とすることも可能である。
【0018】
また、記憶手段10には、ユーザ(作業員)をそれぞれ識別するためのIDやパスワード等の識別情報(以下、「ユーザ識別情報」と称す。)が記憶される。サーバ1は、携帯端末2からのユーザ認証要求に応じて記憶手段10に記憶されたユーザ識別情報に基づきユーザの識別を行うユーザ識別手段12を有する。
【0019】
携帯端末2上で実行される自動打刻プログラムは、携帯端末2を、サーバ1に対してユーザ認証要求を行うユーザ認証手段20、サーバ1から現場情報を取得する現場情報取得手段21、携帯端末2の日付を示す日付情報を取得する日付情報取得手段22、携帯端末2の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段23、打刻情報を作成する打刻情報作成手段24や、作成した打刻情報をサーバ1へ送信する打刻情報送信手段25等として機能させるものである。
【0020】
打刻情報作成手段24は、日付情報取得手段22により取得した日付情報が示す日付が、作業期間情報が示す作業期間内である場合において、位置情報取得手段23により取得した携帯端末2の位置情報が示す現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲内に入ったときに打刻情報としての入打刻情報を作成する。また、打刻情報作成手段24は、日付情報取得手段22により取得した日付情報が示す日付が、作業期間情報が示す作業期間内である場合において、位置情報取得手段23により取得した携帯端末2の位置情報が示す現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲外に出たときに打刻情報としての出打刻情報を作成する。
【0021】
打刻情報送信手段25は、打刻情報作成手段24により作成した入打刻情報および出打刻情報からなる打刻情報を、ユーザを識別する識別情報を用いてサーバ1へ送信する。サーバ1は、この打刻情報送信手段25により送信された入打刻情報および出打刻情報からなる打刻情報を受信し、ユーザの識別情報と関連付けて記憶手段10へ記憶する打刻情報登録手段13を有する。
【0022】
次に、上記構成の自動打刻システムの動作について説明する。
<1>管理者用端末3によりサーバ1へ接続し、現場情報作成手段11により、現場位置情報、判定範囲情報および作業期間情報を含む現場情報を作成し、記憶手段10に登録する。
【0023】
図2は管理者用端末3によりサーバ1へ接続した際に、現場情報作成手段11により管理者用端末3に提供される現場の作業期間情報の追加画面の例を示している。
図2に示すように、現場の作業期間情報の追加画面では、現場の連携コード、名称、日報承認者および作業期間(開始日、終了日)を指定して追加することができる。また、追加した現場情報についてはその現場を使用するか否かをチェックボックスにより指定することができる。
【0024】
図3は現場情報作成手段11により管理者用端末3に提供される現場位置情報および判定範囲情報の追加画面の例を示している。
図3に示すように、現場位置情報および判定範囲情報の追加画面では、「使用する」のチェックボックスをチェックした場合に、作業現場の位置を緯度・経度を指定して追加するとともに、その現場位置情報が示す位置を基準とする距離により判定範囲を追加することが可能となる。なお、現場位置情報については、住所を入力して検索して追加したり、地図上の座標値等を指定して追加したりすることも可能である。
【0025】
<2>作業員の携帯端末2からサーバ1へ接続し、ユーザ認証を行い、ログインする。具体的には、携帯端末2のユーザ認証手段20は、サーバ1に対して携帯端末2に入力または記憶されたIDやパスワード等の識別情報を用いてユーザ認証要求を行う。サーバ1はユーザ識別手段12によりこのユーザ認証要求に応じて記憶手段10に記憶されたユーザ識別情報に基づきユーザの識別を行う。
【0026】
<3>作業員の携帯端末2は、自身の日付情報を元にサーバ1から作業期間が有効な現場の現場情報のみを取得する。具体的には、作業員の携帯端末2の現場情報取得手段21は、日付情報取得手段22により取得した日付情報が示す日付において、作業期間情報が示す作業期間が終了していない(終了日を過ぎていない)現場情報のみを取得する。すなわち、現場情報取得手段21は、まだ作業期間が開始していない(開始日に到達していない)現場情報も取得する。なお、現場情報取得手段21は、日付情報取得手段22により取得した日付情報が示す日付が、作業期間情報が示す作業期間内の現場情報のみを取得する構成とすることも可能である。
【0027】
<4>作業員の携帯端末2は、自身の位置情報を使用して、現在位置が現場情報の判定範囲内であるときに現場の入打刻情報を作成する。その後、現場の判定範囲外になった時に現場の出打刻情報を作成する。具体的には、打刻情報作成手段24は、日付情報取得手段22により取得した日付情報が示す日付が、作業期間情報が示す作業期間内である場合にのみ、携帯端末2の位置情報が示す現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲内に入ったときに入打刻情報を作成する。その後、打刻情報作成手段24は、携帯端末2の位置情報が示す現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲外に出たときに出打刻情報を作成する。なお、携帯端末2には前述のように現場情報取得手段21により現場情報が取得されているため、打刻情報作成手段24は携帯端末2が通信不可能なオフライン状態においても入打刻情報および出打刻情報を作成することが可能である。
【0028】
<5>打刻情報作成手段24により作成された打刻情報(入打刻情報、出打刻情報)は、自動的にサーバ1へアップロードされる。具体的には作業員の打刻情報送信手段25は、打刻情報作成手段24により作成した入打刻情報および出打刻情報からなる打刻情報を、ユーザを識別する識別情報を用いてサーバ1へ適宜送信する。なお、携帯端末2がオフライン状態であった場合には、通信可能なオンライン状態となったときに打刻情報をサーバ1へ送信する。サーバ1は、この打刻情報送信手段25により送信された入打刻情報および出打刻情報からなる打刻情報を受信し、ユーザの識別情報と関連付けて記憶手段10へ記憶する。
【0029】
次に、1日に複数の作業現場を出入りする場合の例について
図4および
図5を参照して説明する。
【0030】
図4に示すように、複数の現場G1,G2の判定範囲が設定され、作業員Aがそれぞれの現場G1,G2を出入りする場合、作業員Aが携帯端末2を携帯して現場G1の判定範囲内に入った際(
図5のA1参照。)に現場G1の入打刻情報が自動的に作成される。その後、現場G1の判定範囲から出た際(
図5のA1’参照)、現場G1の出打刻情報が自動的に作成される。
【0031】
そして、次の現場G2に向かい、現場G2の判定範囲内に入った際(
図5のA2参照。)に現場G2の入打刻情報が自動的に作成される。その後、現場G2の判定範囲から出た際(
図5のA2’参照)、現場G2の出打刻情報が自動的に作成される。作成された打刻情報は、適宜サーバ1へ送信され、記憶手段10に記憶される。
【0032】
次に、現場が急遽追加され、出入りする場合の例について
図6~
図8を参照して説明する。
【0033】
当初、
図6に示すように、複数の現場B1,B2,B3,B4の判定範囲が設定されているものとする。そして、新しい現場(
図7の現場G)が急遽追加された場合には、作業員Aの携帯端末2の現場情報取得手段21により現場情報の更新が行われ、携帯端末2は新たな現場Gを含む複数の現場B1,B2,B3,B4,Gの現場情報を取得する。
【0034】
そして、作業員Aが現場Gに向かい、現場Gの判定範囲内に入った際(
図8のA参照。)に現場Gの入打刻情報が自動的に作成される。その後、現場Gの判定範囲から出た際(
図8のA’参照)、現場Gの出打刻情報が自動的に作成される。作成された打刻情報は、適宜サーバ1へ送信され、記憶手段10に記憶される。
【0035】
以上のように、本発明の実施の形態における自動打刻システムでは、作業員の携帯端末2の日付が、作業期間情報が示す作業期間内である場合にのみ、当該携帯端末2の現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲内に入ったときに入打刻情報が作成され、当該携帯端末の現在位置が、判定範囲情報が示す判定範囲外に出たときに出打刻情報が作成されるので、予め複数の作業現場について、それぞれの位置を示す現場位置情報、作業現場への入出を判定するための現場位置情報が示す位置を基準とする判定範囲を示す判定範囲情報、および、作業期間を示す作業期間情報を含む現場情報をサーバ1の記憶手段10に記憶しておくことで、毎日作業現場が変わったり、一日に複数の作業現場を回ったりする場合にも、作業現場の出入りの打刻を自動的に行うことが可能となる。
【0036】
これにより、作業員は携帯端末2を操作することなく、複数の現場の入出の打刻が自動的に行われ、サーバ1へ自動的にアップロードされて記憶手段10に記憶されるので、打刻忘れを防止することができる。また、既に作業期間が過ぎてしまっている現場で打刻されることもないため、打刻間違いを防ぐことができる。さらに、現場が急遽追加された場合にも自動的に現場情報が更新され、作業員の携帯端末2へ取得されるので、現場の特性に合わせて最適なタイミングで打刻することができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の自動打刻システムは、建設業などの会社とは別の作業現場に行って作業を行う場合において、作業現場の出入りの打刻を自動的に行うことが可能な自動打刻システムとして有用であり、特に、毎日作業現場が変わったり、一日に複数の作業現場を回ったりする場合にも、作業現場の出入りの打刻を自動的に行うことが可能な自動打刻システムとして好適である。
【符号の説明】
【0038】
1 サーバ
2 携帯端末
3 管理者用端末
10 記憶手段
11 現場情報作成手段
12 ユーザ識別手段
13 打刻情報登録手段
20 ユーザ認証手段
21 現場情報取得手段
22 日付情報取得手段
23 位置情報取得手段
24 打刻情報作成手段
25 打刻情報送信手段