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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108745
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/58 20140101AFI20240805BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20240805BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/45
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013274
(22)【出願日】2023-01-31
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 2022年4月14日(https://www.youtube.com/watch?v=PWj3XeHLwzg)
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100206612
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 修博
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】山室 海
(72)【発明者】
【氏名】桑原 啓
(57)【要約】
【課題】ゲームの興趣性を向上させる。
【解決手段】コンピュータを、ユーザが操作可能なオブジェクトの特性を定めたモードを制御するモード制御手段として機能させ、モードには、第1のモードと、第2のモードとが含まれ、第1のモードは、オブジェクトの第1の特性が相対的に高いモードであり、第2のモードは、オブジェクトの第2の特性が相対的に高いモードであり、モード制御手段は、第1の終了条件が満たされると、第1のモードを終了させて、モードを第2のモードにし、第1の終了条件と異なる第2の終了条件が満たされると、第2のモードを終了させて、モードを第1のモードにするプログラム。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザが操作可能なオブジェクトの特性を定めたモードを制御するモード制御手段として機能させ、
前記モードには、第1のモードと、第2のモードとが含まれ、
前記第1のモードは、前記オブジェクトの第1の特性が相対的に高いモードであり、
前記第2のモードは、前記オブジェクトの第2の特性が相対的に高いモードであり、
前記モード制御手段は、
第1の終了条件が満たされると、前記第1のモードを終了させて、前記モードを前記第2のモードにし、
前記第1の終了条件と異なる第2の終了条件が満たされると、前記第2のモードを終了させて、前記モードを前記第1のモードにする
プログラム。
【請求項2】
前記第1の終了条件は、特定のパラメータが所定の条件を満たすことであり、
前記第2の終了条件は、前記第2のモードが開始されてから所定時間が経過することである
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第1の特性と前記第2の特性とのうちの一方は防御に関する特性であり、他方は攻撃に関する特性である
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
ユーザが操作可能なオブジェクトの特性を定めたモードを制御するモード制御手段を備え、
前記モードには、第1のモードと、第2のモードとが含まれ、
前記第1のモードは、前記オブジェクトの第1の特性が相対的に高いモードであり、
前記第2のモードは、前記オブジェクトの第2の特性が相対的に高いモードであり、
前記モード制御手段は、
第1の終了条件が満たされると、前記第1のモードを終了させて、前記モードを前記第2のモードにし、
前記第1の終了条件と異なる第2の終了条件が満たされると、前記第2のモードを終了させて、前記モードを前記第1のモードにする
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ユーザが操作するキャラクタの状態を切り替えることが可能なゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-318964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ゲームにおいては、興趣性の更なる向上が求められていた。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、ゲームの興趣性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、
コンピュータを、
ユーザが操作可能なオブジェクトの特性を定めたモードを制御するモード制御手段として機能させ、
前記モードには、第1のモードと、第2のモードとが含まれ、
前記第1のモードは、前記オブジェクトの第1の特性が相対的に高いモードであり、
前記第2のモードは、前記オブジェクトの第2の特性が相対的に高いモードであり、
前記モード制御手段は、
第1の終了条件が満たされると、前記第1のモードを終了させて、前記モードを前記第2のモードにし、
前記第1の終了条件と異なる第2の終了条件が満たされると、前記第2のモードを終了させて、前記モードを前記第1のモードにする
プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ゲームシステムの概略構成を示す図である。
図2】ゲームシステムの機能的構成を示すブロック図である。
図3】表示画面の一例を示す図である。
図4】モードの遷移について説明するための図である。
図5】モードの遷移に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
<ゲームシステムのハードウェア構成>
図1に示すように、本実施形態のゲームシステム1は、複数の端末装置10と、サーバ20とを備えている。
【0011】
端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク2を介して接続される。ネットワーク2は、例えば、インターネット、移動通信システム(例えば、3G、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等)、WiFi(Wireless Fidelity)、ブルートゥース(登録商標)、その他の通信回線、またはこれらの組み合わせ等のいずれによって構成されていてもよい。また、端末装置10とサーバ20との接続は、有線接続であるか無線接続であるかを問わない。
【0012】
サーバ20(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってもよい。サーバ20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信IF(インターフェース)24と、入出力IF25と、を備える。サーバ20が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0013】
プロセッサ21は、サーバ20全体の動作を制御する。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)およびGPU(Graphics Processing Unit)等を含み得る。プロセッサ21は、ストレージ23からプログラムを読み出し、メモリ22に展開する。プロセッサ21は、展開したプログラムを実行する。
【0014】
メモリ22は、主記憶装置である。メモリ22は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置により構成される。メモリ22は、プロセッサ21がストレージ23から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ21に作業領域を提供する。メモリ22は、プロセッサ21がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0015】
なお、本実施形態においてプログラムとは、ゲームを端末装置10により実現するプログラムであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを端末装置10とサーバ20との協働により実現するプログラムであってもよい。なお、端末装置10とサーバ20との協働により実現されるゲームは、一例として、端末装置10において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。また、当該プログラムは、当該ゲームを複数の端末装置10の協働により実現するプログラムであってもよい。また、各種データには、例えば、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、および端末装置10とサーバ20との間で送受信される指示や通知が含まれる。
【0016】
ストレージ23は、補助記憶装置である。ストレージ23は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。ストレージ23には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0017】
通信IF24は、サーバ20と端末装置10等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0018】
入出力IF25は、サーバ20がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、サーバ20がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF25は、例えば、マウス、キーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0019】
端末装置10(換言すると、コンピュータ、情報処理装置)は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル端末、またはゲーム装置等であってもよい。端末装置10は、携帯端末であってもよい。端末装置10は、ユーザがゲームを実行する際に可搬型の端末であってもよい。
【0020】
端末装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信IF14と、入出力IF15と、入力部17と、表示部18と、を備える。端末装置10が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに接続される。
【0021】
プロセッサ11は、端末装置10全体の動作を制御する。プロセッサ11は、CPU、MPUおよびGPU等を含み得る。プロセッサ11は、ストレージ13からプログラムを読み出し、メモリ12に展開する。プロセッサ11は、展開したプログラムを実行する。
【0022】
メモリ12は、主記憶装置である。メモリ12は、例えば、ROMおよびRAM等の記憶装置により構成される。メモリ12は、プロセッサ11がストレージ13から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ11に作業領域を提供する。メモリ12は、プロセッサ11がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0023】
ストレージ13は、補助記憶装置である。ストレージ13は、例えば、フラッシュメモリまたはHDD等の記憶装置により構成される。ストレージ13には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0024】
通信IF14は、端末装置10とサーバ20等との間におけるネットワークを介した各種データの送受信を制御する。
【0025】
入出力IF15は、端末装置10がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであるとともに、端末装置10がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF15は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行うこととしてもよい。入出力IF15は、入力部17または表示部18等を含み得る。
【0026】
入力部17は、ユーザによる入力を受け付ける。入力部17は、例えば、タッチパッド等のポインティングデバイスであってもよい。表示部18は、画像を表示する。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。端末装置10は、例えば、入力部17と表示部18とを組み合わせた電子部品であるタッチスクリーン16を備える。
【0027】
入力部17は、ユーザの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびフリック操作等)により入力面に対して入力された位置を検知し、検知した位置を示す情報を入力信号として送信する機能を有する。入力部17としてのタッチパネルは、静電容量方式または抵抗膜方式等を採用することができるが、他の方式であってもよい。
【0028】
なお、入力部17は、例えば、キーボード、各種物理ボタン、各種センサ(例えば、加速度センサまたは角速度センサ等)、操作スティック、カメラ、またはマイク等であってもよい。また、表示部18は、例えば、プロジェクタ等であってもよい。
【0029】
<ゲームシステムの機能的構成>
図2は、サーバ20および端末装置10の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態におけるサーバ20は、例えば、ゲームを実現するために必要な各種データおよびプログラムを各端末装置10に提供する機能、各端末装置10からゲームに関するデータを収集して管理する機能、ならびに複数の端末装置10間の同期処理を行う機能等を有する。
【0030】
なお、本実施形態において、サーバ20は、ゲームごとに事前に登録されるユーザのアカウントを用い、各ユーザおよび端末装置10を識別する。アカウントの登録方法は特に限定されない。例えば、端末装置10またはパーソナルコンピュータ等の他の装置が、ユーザの操作に基づいて、ユーザのアカウント登録に必要な情報をサーバ20に送信し、サーバ20が、受信した情報に基づいて各ユーザのアカウントを作成および保存することとしてもよい。
【0031】
図2に示すように、サーバ20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信IF(インターフェース)24、および入出力IF25等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。記憶部220は、制御部210が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム221、ゲーム情報222およびユーザ情報223がある。
【0032】
ゲームプログラム221は、ゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報222およびユーザ情報223は、制御部210がゲームプログラム221を実行するときに参照するデータである。
【0033】
なお、ゲームプログラム221は、サーバ20側で実行するゲームプログラムに加え、端末装置10に送信して端末装置10側で実行するプログラム(後述するゲームプログラム121)を含むこととしてもよい。あるいは、記憶部220が、サーバ20側で実行するゲームプログラム221と、端末装置10側で実行するプログラムとを格納することとしてもよい。
【0034】
ゲーム情報222は、アカウント間で共通の情報である。ゲーム情報222は、例えば、各種ゲーム空間を規定するための情報を含む。ゲーム空間とは、ユーザが操作可能なキャラクタ(以下、「操作キャラクタ」あるいは「プレイヤキャラクタ」ともいう。)のオブジェクトが配置される空間である。また、ゲーム情報222は、例えば、ゲーム空間内に配置される建物や木、石等の背景オブジェクトやノンプレイヤキャラクタ(non player character:NPC)のオブジェクトの配置位置や大きさ、色、形状等、アカウント間で共通のオブジェクトに関する各種設定情報を含む。また、ゲーム情報222は、例えば、ノンプレイヤキャラクタの各種パラメータの設定値等を含む。以下においては、ゲーム空間に配置されたキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」ということもある。
【0035】
ユーザ情報223は、ゲームのアカウントごとに管理される情報である。ユーザ情報223は、例えば、操作キャラクタに関する情報、保有資産に関する情報、およびゲームの進行度合いを示す情報等を含む。保有資産として、例えば、ゲーム内通貨、アイテム、キャラクタの装備品等が挙げられる。
【0036】
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム221を実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部210は、例えば、送受信部211、サーバ処理部212、データ管理部213および同期処理部214を有する。
【0037】
送受信部211は、各種データを送信または受信する。送受信部211は、例えば、各種データおよびプログラムの送信要求や、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求、同期処理の対象となるデータ等を、各端末装置10から受信し、サーバ処理部212に渡す。また、送受信部211は、サーバ処理部212による制御に従って、同期を取るための指示等を含む各種データやプログラムを、各端末装置10に送信する。
【0038】
本実施形態において、マルチプレイ機能とは、複数のアカウントによるゲーム処理を同期させた状態で進行させる機能である。ゲームシステム1のサーバ20および端末装置10は、ゲームシステム1にログインしているアカウントが同じゲームに複数参加する場合に、マルチプレイ機能に対応するための各種処理を実行する。
【0039】
サーバ処理部212は、端末装置10からの要求等に応じ、ゲームプログラム221に記述された演算処理を実行することで、端末装置10にゲームを提供する。サーバ処理部212は、例えば、マルチプレイ機能に対応するための同期処理の要求や同期処理の対象となるデータを、送受信部211を介して端末装置10から受け取ると、マルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。また、サーバ処理部212は、ゲーム情報222またはユーザ情報223の送信指示を送受信部211に指令する。さらに、サーバ処理部212は、ゲーム情報222またはユーザ情報223のレコードの追加、更新または削除に関する指示をデータ管理部213に指令する。
【0040】
データ管理部213は、記憶部220に格納されている各種データをサーバ処理部212の指示に従って管理する。データ管理部213は、例えば、サーバ処理部212からの指令に従って、ゲーム情報222またはユーザ情報223を読み出し、送受信部211を介して端末装置10に送信する。また、データ管理部213は、サーバ処理部212からの指令に従って、ゲーム情報222またはユーザ情報223のレコードを、追加、更新または削除する。
【0041】
同期処理部214は、サーバ処理部212からの指令に従って、ゲームのマルチプレイ機能に対応するための同期処理を実行する。同期処理部214は、例えば、サーバ20が複数の端末装置10に対して情報を送信するときに、各端末装置10に同時に情報を送信することで、各端末装置10間で進行するゲームの同期を取る。具体的に、同期処理部214は、各アカウントに対応する端末装置10から所定期間(例えば、一フレーム)内に受信した操作情報を、所定期間ごとに各端末装置10に同時に送信する。操作情報は、端末装置10に入力される操作に関する情報である。同期のタイミングや同期すべき情報は、サーバ処理部212から随時受信することとしてもよい。同期処理を実行することで、一つの端末装置10で入力された操作に起因するゲーム内の事象を、他の端末装置10に同時に反映させることが可能となる。
【0042】
本実施形態における端末装置10は、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能、およびゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能等を有する。
【0043】
端末装置10は、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信IF14、および入出力IF15等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。記憶部120は、制御部110が使用する各種データを格納する。各種データとして、例えば、ゲームプログラム121、ゲーム情報122およびユーザ情報123がある。
【0044】
ゲームプログラム121は、端末装置10側でゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報122およびユーザ情報123は、制御部110がゲームプログラム121を実行するときに参照するデータである。
【0045】
ゲーム情報122は、上述したサーバ20のゲーム情報222と同様の情報を含む。したがって、ここではゲーム情報122の説明を省略する。
【0046】
ユーザ情報123は、端末装置10を使用するユーザのアカウントに関するデータであり、上述したサーバ20のユーザ情報223と同様の情報を含む。したがって、ここではユーザ情報123の説明を省略する。
【0047】
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム121を実行することにより、端末装置10において実行されるゲームに関する各種処理を制御する。制御部110は、例えば、操作受付部111、送受信部112、ゲーム進行部113および表示制御部114を有する。
【0048】
操作受付部111は、入力部17を介してユーザにより入力される操作(以下、「入力操作」ともいう。)を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、入力部17に対する入力操作がされた場合に、入力位置の座標および入力操作の種類を検知する。入力操作の種類として、例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン操作およびピンチアウト操作等の、手指等による各種操作が挙げられる。入力操作は、入力部17(例えば、タッチスクリーン16)に物理的に接触する操作に限らず、非接触による操作も含み得る。なお、タッチスクリーン16への接触を終了するタッチオフ操作等のそれまで行っていた入力操作を終了する操作も、入力操作の一態様ということができる。
【0049】
ここで、操作受付部111は、入出力IF15を介して接続された操作機器を用いてされる入力操作についても、入力部17に対する入力操作と同様に受け付けることができる。
【0050】
送受信部112は、各種データを送受信する。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0051】
送受信部112は、ゲーム情報122またはユーザ情報123や、マルチプレイ機能に対応するための同期要求を、サーバ20に送信する。送受信部112は、各種データ、プログラム、およびマルチプレイ機能に対応するための同期のためのデータ等を、サーバ20から受信する。同期のためのデータには、例えば、マルチプレイに参加している各端末装置10間で同期を取るように指示するための同期指示データが含まれる。同期指示データには、例えば、同期対象となるデータおよびそのデータの種類や、同期する時期を特定するためのデータ等が含まれる。
【0052】
送受信部112は、操作受付部111により受け付けられた入力操作に関する操作情報を、サーバ20に送信する。送受信部112は、他の端末装置10において他のユーザにより入力された操作に関する操作情報を、サーバ20から受信する。
【0053】
ゲーム進行部113は、ゲームの進行に関する各種処理を実行する。換言すると、ゲーム進行部113は、ゲームの進行を制御する。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0054】
ゲーム進行部113は、ゲーム情報122に含まれるゲーム空間を規定するための情報に基づいて、ゲーム空間(換言すると仮想空間)を規定する。ゲーム進行部113は、ゲーム情報122に含まれるオブジェクトの設定情報に基づいて、ゲーム空間にオブジェクトを配置する。ゲーム進行部113は、ゲーム空間に配置したオブジェクトを制御する。具体的には、ゲーム進行部113は、ゲーム空間内でのオブジェクトの位置、向き、形状、色等を変更することや、オブジェクトに所定の動作を行わせるように、オブジェクトを制御する。
【0055】
ゲーム進行部113は、ゲーム空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。ゲーム進行部113は、ゲーム空間内での仮想カメラの位置および向きを規定することにより、ゲーム空間内に仮想カメラを配置する。ゲーム進行部113は、仮想カメラにより規定される視界領域およびこの視界領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を生成するように、表示制御部114に指示する。
【0056】
仮想カメラの位置および向きは、ゲーム空間ごとに適宜決定することができる。例えば、ゲーム進行部113は、特定のオブジェクトの位置や向きを基準とし、特定のオブジェクトが特定の向きで視界領域の中央に位置するように、仮想カメラを配置する。その際、ゲーム進行部113は、特定のオブジェクトに対する方向、距離および角度を用い、仮想カメラの位置や向きを調整する。特定のオブジェクトは、例えば、操作キャラクタやノンプレイヤキャラクタ等の動的なオブジェクトであってもよいし、建物や木、石等の静的なオブジェクトであってもよい。動的なオブジェクトには、各ユーザの操作に基づいてそれぞれ動作する操作キャラクタと、ゲームプログラム121,221に基づいて動作するキャラクタ(例えば、ノンプレイヤキャラクタ、敵キャラクタ等)とが含まれる。
ゲーム進行部113は、仮想カメラの位置や向きを調整し、例えば、操作キャラクタの移動に仮想カメラを追従させる。なお、ゲーム進行部113は、ユーザの入力操作に基づいて仮想カメラの位置や向きを制御可能に構成されていてもよい。換言すると、ユーザが仮想カメラの位置や向きを任意に操作可能となっていてもよい。
【0057】
ゲーム進行部113は、操作受付部111により検知された入力位置の座標および入力操作の種類等に基づいて、ユーザの指示内容を解釈する。ゲーム進行部113は、解釈した指示内容等に基づいて、ゲームの進行に関わる各種判定処理を実行する。ゲーム進行部113は、判定処理の結果等に基づいて、オブジェクトや仮想カメラ等を制御しながらゲームを進行する。ゲーム進行部113は、ゲームの進行状況に応じて、ゲーム情報122やユーザ情報123を更新、追加または削除する。
【0058】
表示制御部114は、表示部18に画像を表示させる。以下に、具体例を挙げて説明する。
【0059】
表示制御部114は、ゲーム空間のうち、ゲーム進行部113が規定する仮想カメラの視野の領域と、その領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。表示制御部114は、表示部18に表示させる画像に対し、例えば、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に関わるオブジェクトを重畳して描画することができる。
【0060】
なお、図2に示す端末装置10およびサーバ20の機能は一例にすぎない。端末装置10およびサーバ20の各装置は、他の装置が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。換言すると、本実施形態において端末装置10が備える機能ブロックの一部または全部をサーバ20が備えていてもよく、サーバ20の備える機能ブロックの一部または全部を端末装置10が備えていてもよい。また、端末装置10およびサーバ20等の各装置は、一体の機器により実現されるものでなくてもよく、例えば、ネットワーク等を介して接続される複数の機器によって実現されてもよい。また、ゲームシステム1は、例えば、端末装置10またはサーバ20のみによって構成されていてもよい。換言すると、ゲームシステム1は、ネットワークを介して接続される複数の機器によって実現されていなくてもよい。
【0061】
<本実施形態に係る処理>
次に、本実施形態に係る処理について説明する。なお、本実施形態では、端末装置10のプロセッサ11が、ゲームシステム1に記憶されているゲームプログラムを実行することによって、後述する各処理を行うものとして説明する。ただし、後述する各処理のうちの少なくとも一部を、プロセッサ11とは別のプロセッサが実行するようにしてもよい。換言すると、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、端末装置10およびサーバ20のいずれであってもよく、また、複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0062】
以下では、本実施形態に係る構成を、ユーザがキャラクタを操作して敵を倒すゲームに適用した場合を例に説明する。
【0063】
図3は、表示部18に表示される表示画面の一例を示す図である。図3を参照しながら、ゲーム空間30およびゲーム空間30に重ねて表示される各種オブジェクトについて説明する。
【0064】
表示制御部114は、ゲーム進行部113の指示に応じて、表示部18にゲーム空間30の画像を表示させる。具体的には、表示制御部114は、ゲーム空間30のうち、制御部110が規定する仮想カメラの視野の領域と、当該領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部18に表示させる。具体的には、表示制御部114は、ゲーム空間30に存在するオブジェクトである、ユーザが操作可能なプレイヤキャラクタ31、およびプレイヤキャラクタ31の敵としての敵キャラクタ32等を表示部18に表示させる。また、表示制御部114は、例えば、当該画像に、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(User Interface)に係るオブジェクトを重畳して描画し、表示部18に表示させる。当該UIに係るオブジェクトとしては、例えば、ユーザが、プレイヤキャラクタ31に必殺技としてのスキルを実行させる際に操作するスキルボタン34等がある。
【0065】
なお、ユーザが操作可能なオブジェクトとしてのプレイヤキャラクタ31は、キャラクタに限られず、ユーザの入力操作に応じて動く他のオブジェクト等であってもよい。また、敵キャラクタ32も、キャラクタに限られず、他のオブジェクト等であってもよい。また、敵キャラクタ32は、例えば、ノンプレイヤキャラクタ(換言すると、他ユーザの入力操作に基づかずにコンピュータが動きを制御するオブジェクト)であってもよく、他のユーザのプレイヤキャラクタ(換言すると、他ユーザの入力操作に応じて動くオブジェクト)等であってもよい。
【0066】
ゲーム進行部113は、ユーザの入力操作に応じてプレイヤキャラクタ31を動かす。具体的には、ゲーム進行部113は、ユーザによる、タッチスクリーン16の任意の箇所をタップするタップ操作に基づいて、プレイヤキャラクタ31に敵キャラクタ32を攻撃する攻撃動作を行わせる。また、ゲーム進行部113は、ユーザによる、タッチスクリーン16に触れたまま指を任意の方向へ移動させる操作、すなわちドラッグ操作に基づいて、プレイヤキャラクタ31をドラッグ操作で指示される方向へ移動させる。
【0067】
また、ゲーム進行部113は、ユーザの入力操作に応じてプレイヤキャラクタ31にスキルを発動させる。具体的には、ゲーム進行部113は、表示部18に複数のスキルボタン34を表示させる。そして、ゲーム進行部113は、スキルボタン34に対するタッチ操作がされると、タッチ操作がされたスキルボタン34に応じたスキルを発動させる。なお、スキルボタン34は、例えば、タッチスクリーン16に対する長押し操作等に基づいて、表示部18に表示されるようになっていてもよい。本実施形態では、タッチスクリーン16に対する長押し操作がされると、現在設定されているモード(後述するプレイヤキャラクタに関するモード)において発動可能な複数のスキルのそれぞれに対応した複数のスキルボタン34が表示される。そして、長押し操作した指を、表示されたスキルボタン34のうちのいずれかに向かってそのまま移動させていずれかのスキルボタン34にタッチすると、タッチ操作されたスキルボタン34に応じたスキルが発動する。
【0068】
また、本実施形態では、プレイヤキャラクタ31のパラメータとして、スキルを発動させる際に消費されるスキルポイントが設定されており、スキルの発動に際しては、スキルの発動に必要な量のスキルポイントを消費してスキルが発動されるようになっている。
【0069】
ゲーム進行部113は、ユーザが操作可能なオブジェクトに関するモードを制御するモード制御部として機能する。具体的には、ゲーム進行部113は、図4に示すように、プレイヤキャラクタ31の特性を定めたモードを、第1のモードと第2のモードとの間で変化させる。なお、プレイヤキャラクタ31の特性を定めたモードには、第1のモードおよび第2のモード以外のモードが含まれてもよい。なお、第1のモードと第2のモードとが同時に重複して設定されることはない。
【0070】
なお、本実施形態のゲームでは、ユーザが、自身の使用(換言すると、操作)するキャラクタ(すなわち、プレイヤキャラクタ31)を複数のキャラクタの中から選択可能となっていてもよい。そして、第1のモードと第2のモードとの間でのモードの変化は、特定のキャラクタに固有の能力であってもよい。すなわち、ユーザの使用するキャラクタに応じて、第1のモードと第2のモードとの間でのモードの変化が起こる場合と起こらない場合とが存在してもよい。
【0071】
第1のモードは、ユーザが操作可能なオブジェクトの第1の特性が相対的に高いモードとなっている。また、第2のモードは、ユーザが操作可能なオブジェクトの第2の特性が相対的に高いモードとなっている。なお、ここで「相対的に高い」とは他の所定のモードに比べて特性が高いことを意味し、当該他の所定のモードは第1のモードあるいは第2のモードであってもよく、その他のモードであってもよい。換言すると、第1のモードについて、「第1の特性が相対的に高い」とは、第1のモードよりも第1の特性が相対的に低いモードが存在するものであればよい。また、第2のモードについて、「第2の特性が相対的に高い」とは、第2のモードよりも第2の特性が相対的に低いモードが存在するものであればよい。
【0072】
本実施形態では、第1のモードは、プレイヤキャラクタ31の防御に関する特性が相対的に高いモードとなっている。第1のモードにおいては、プレイヤキャラクタ31に、敵キャラクタ32の攻撃が与える影響を減らすバリアが付与される。ここで、「影響を減らす」とは影響を無くす場合を含む。本実施形態では、第1のモードでは、プレイヤキャラクタ31に6個のバリアが付与される。また、バリアは、1個につき敵キャラクタ32からの攻撃を1回防ぐことが可能となっている。すなわち、第1のモードにおいては、バリアの数を示すパラメータ(以下、「特定パラメータ」という。)が「6」に設定されるとともに、敵キャラクタ32からの攻撃を防ぐ毎に特定パラメータが1ずつ減少していくようになっている。
【0073】
第1のモードの終了条件は、バリアがなくなることとなっている。換言すると、第1のモードの終了条件は、特定パラメータが「0」に達することとなっている。さらに換言すると、第1のモードの終了条件は、ユーザが操作可能なオブジェクトに対して他のオブジェクトから与えられる影響(例えば、敵キャラクタ32からの攻撃等の外的要因)に基づいて変化する特定のパラメータが所定の条件を満たすこととなっている。ゲーム進行部113は、特定パラメータが「0」に達すると、第1のモードを終了させ、プレイヤキャラクタ31に関するモードを第2のモードに移行させる。なお、特定パラメータは、バリアの数を示すパラメータに限定されず、例えば、体力値(例えば、所謂ヒットポイント等)やスキルポイント等であってもよい。また、特定パラメータは、ユーザが操作可能なオブジェクトが他のオブジェクトに対して与える影響に基づいて変化するもの等であってもよい。特定パラメータは、所定のオブジェクトに関連するパラメータともいえる。
【0074】
また、本実施形態では、第2のモードは、プレイヤキャラクタ31の攻撃に関する特性が相対的に高いモードとなっている。第2のモードにおいては、プレイヤキャラクタ31の攻撃力および攻撃速度が上昇する。また、第2のモードにおいては、プレイヤキャラクタ31から所定の範囲内に存在する敵キャラクタ32に対して、自動的に(換言すると、ユーザの操作を介さずに)ダメージが付与される。また、第2のモードにおいては、プレイヤキャラクタ31から所定の範囲内に存在する敵キャラクタ32に所定の確率で状態異常(例えば、敵キャラクタ32が所定期間攻撃等の所定の行動を行わなくなる状態異常等)が付与される。すなわち、本実施形態では、攻撃に有利な効果がプレイヤキャラクタ31に複数付与される。
【0075】
また、第2のモードにおいては、第1のモード等の他の所定のモードで使用不可能な特定のスキルが使用可能となっている。具体的には、第1のモードにおいては、第1のスキルを発動させるためのスキルボタン34と、第2のスキルを発動させるためのスキルボタン34が表示部18に表示され得るようになっており、ゲーム進行部113は、操作されたスキルボタン34に応じて第1のスキルまたは第2のスキルを発動させる。また、第2のモードにおいては、第1のスキルを発動させるためのスキルボタン34と、第3のスキルを発動させるためのスキルボタン34が表示部18に表示され得るようになっており、ゲーム進行部113は、操作されたスキルボタン34に応じて第1のスキルまたは第3のスキルを発動させる。すなわち、第2のスキルは、第1のモードで使用可能なスキルであって、第2のモードで使用不可能なスキルとなっている。また、第3のスキルは、第1のモードで使用不可能なスキルであって、第2のモードで使用可能なスキルとなっている。なお、本実施形態では、第3のスキルは、第2のモードでのみ使用可能なスキルとなっている。このように、第1のモードと第2のモードとでは、ユーザの操作に基づいて発動可能なスキルの種類が異なっている。
【0076】
なお、第1のスキル、第2のスキルおよび第3のスキルは、ユーザの操作に基づいて発動するアクティブスキルとなっている。また、第1のスキル、第2のスキルおよび第3のスキルは、それぞれ、敵キャラクタ32に対してダメージを与えるスキルとなっている。
【0077】
また、第1のモードにおける第1のスキルの使用(例えば、スキルボタン34に対する操作に基づく使用)および第2のスキルの使用の少なくとも一方は、スキルポイントの消費が必要(換言すると、必要量のスキルポイントを有していることが必要)であることとしてもよい。また、第2のモードにおける第3のスキルの使用(例えば、スキルボタン34に対する操作に基づく使用)には、スキルポイントの消費が無いこととしてもよい。換言すると、第2のモードは、終了するまで(換言すると、所定時間が経過するまで)の間、スキルの発動に用いられる所定のポイントとしてのスキルポイントを消費することなく特定のスキルとしての第3のスキルを連続して使用することが可能なモードであっていてもよい。
【0078】
また、ゲーム進行部113は、第2のモードが開始される際(換言すると、第1のモードが終了する際)に、第3のスキルを自動的に発動させてもよい。すなわち、ゲーム進行部113は、第2のモードが開始される際に、ユーザの操作(具体的には、スキルボタン34に対する操作)を介することなく第3のスキルを発動させてもよい。換言すると、ゲーム進行部113は、第2のモードが開始される際に、第1のモードおよび第2のモードの少なくとも一方のモードにおいてユーザによる所定の操作に基づいて発動可能なスキル(換言すると、アクティブスキル)を自動的に発動させてもよい。このような構成によれば、スキル発動のバリエーションを豊富にすることができる。
【0079】
第2のモードの終了条件は、第2のモードが開始されてから所定時間が経過することとなっている。ゲーム進行部113は、第2のモードが開始されてから所定時間が経過すると、第2のモードを終了させ、プレイヤキャラクタ31に関するモードを第1のモードに移行させる。本実施形態では、第2のモードは、開始されてから30秒が経過すると終了する。このように、第1のモードと第2のモードとでは、終了条件が異なっている。
【0080】
すなわち、本実施形態においては、図4に示すように、プレイヤキャラクタ31の特性を定めたモードが第1のモードと第2のモードとの間でループするようになっている。具体的には、本実施形態のゲームでは、所定の目標の達成(例えば、特定の敵の討伐等)を目指すイベント(換言すると、クエスト)が複数用意されており、イベントの開始時にはプレイヤキャラクタ31に関するモードが第1のモードに設定される。そして、イベントの開始時(換言すると、第1のモードの開始時)には、プレイヤキャラクタに6個のバリアが自動的に付与される。また、第1のモードにおいて、バリアの数が0になると、第3のスキルが自動で発動するとともに、モードが第2のモードに移行する。また、第2のモードにおいては、プレイヤキャラクタ31の攻撃力および攻撃速度が上昇するとともに、第3のスキルを連発可能な状態となる。また、第2のモードにおいて所定時間が経過すると、モードが第1のモードに移行し、プレイヤキャラクタ31に6個のバリアが自動的に付与される。そして、イベントの進行中(換言すると、ユーザが特定のプレイヤキャラクタ31を操作している間)は、プレイヤキャラクタ31に関するモードが第1のモードと第2のモードとの間でループする。
【0081】
このようなモードの遷移は、次のように言い換えることもできる。すなわち、本実施形態のゲームでは、イベントが開始されると、6個のバリアが自動的に付与される。ここで、バリアがある状態は、バフがかけられている状態ともいえる。そして、バリアが無くなると(すなわち、特定のバフが無くなると)、特定のスキルとしての第3のスキルが自動的に発動し、第2のモードが開始される。また、第2のモードの開始から(換言すると、バリアが無くなってから)一定時間が経過すると、バリアが自動的に付与される。具体的には、上限量(ここでは、6個)のバリアが付与される。換言すると、本実施形態では、バリアは、無くなると自動的に補充されるようになっており、バリアが無くなってから補充されるまでの期間(換言すると、バフが消失してから復活するまでの期間)は、プレイヤキャラクタ31の所定の特性が向上するようになっている。
【0082】
なお、本実施形態では、第1のモードにおいて高い第1の特性は、防御に関する特性となっている。また、第2のモードにおいて高い第2の特性は、攻撃に関する特性となっている。しかし、第1の特性が攻撃に関する特性となっており、第2の特性が防御に関する特性となっているなどしてもよい。また、第1の特性および第2の特性は、攻撃に関する特性や防御に関する特性でなくてもよい。例えば、味方の能力(換言すると、パラメータ)を向上させる特性等であってもよい。
【0083】
次に、図5を参照して、本実施形態に係る処理のフローについて説明する。
【0084】
まず、ゲーム進行部113は、イベントが開始されると、プレイヤキャラクタ31に関するモードを第1のモードに設定する(ステップS1)。換言すると、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31に6個のバリアを付与する。
【0085】
次いで、ゲーム進行部113は、バリアが無くなったか否かを判定する(ステップS2)。換言すると、ゲーム進行部113は、特定のパラメータが所定の条件を満たしたか否かを判定する。
【0086】
バリアが無くなった場合(ステップS2でYES)、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31に関するモードを第2のモードに設定する(ステップS3)。換言すると、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31の攻撃力および攻撃速度を上昇させる。また、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31の状態を、第3のスキルを連発することが可能な状態にする。
【0087】
次いで、ゲーム進行部113は、第2モードが開始されてから所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判定する(ステップS4)。
【0088】
所定時間が経過した場合(ステップS4でYES)、ゲーム進行部113は、プレイヤキャラクタ31に関するモードを第1のモードに設定する(ステップS1)。
【0089】
なお、本実施形態に係る構成は、例えば、ロールプレイングゲーム、アクションゲーム、シューティングゲーム、スポーツゲーム、または格闘ゲーム等を含むいずれのゲームに適用されてもよい。例えば、シューティングゲームやスポーツゲーム等において、自機や操作キャラクタに関するモードを第1のモードと第2のモードとの間で変化させてもよい。
【0090】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、任意の構成要素の変形、または任意の構成要素の省略等が可能である。また、本明細書において説明した処理の流れはあくまで一例であり、各処理の順序や構成は異なるものであってもよい。また、各フローチャートに示した各種判定処理等の各処理には存在しないものがあってもよい。換言すると、処理の流れや具体的な判定処理等は本明細書に例示したものと異なっていてもよい。
【0091】
<付記>
以上の実施形態で説明した事項は、以下の付記のようにも記載され得る。
【0092】
(付記1)
コンピュータを、
ユーザが操作可能なオブジェクトの特性を定めたモードを制御するモード制御手段(例えば、ゲーム進行部113)として機能させ、
前記モードには、第1のモードと、第2のモードとが含まれ、
前記第1のモードは、前記オブジェクトの第1の特性が相対的に高いモードであり、
前記第2のモードは、前記オブジェクトの第2の特性が相対的に高いモードであり、
前記モード制御手段は、
第1の終了条件が満たされると、前記第1のモードを終了させて、前記モードを前記第2のモードにし、
前記第1の終了条件と異なる第2の終了条件が満たされると、前記第2のモードを終了させて、前記モードを前記第1のモードにする
プログラム。
このような構成によれば、互いに終了条件の異なる第1のモードと第2のモードとをループさせることなどが可能となり、各条件を活かした攻略性をプレイヤに与えることができるので、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0093】
(付記2)
前記第1の終了条件は、特定のパラメータが所定の条件を満たすことであり、
前記第2の終了条件は、前記第2のモードが開始されてから所定時間が経過することである
付記1に記載のプログラム。
このような構成によれば、モードの変化について、特定のパラメータが所定の条件を満たすことに基づく変化と、時間経過に基づく変化との2種類の変化を与えることができる。したがって、モードの変化について、従来にない変化態様を実現することができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0094】
(付記3)
前記第1の特性と前記第2の特性とのうちの一方は防御に関する特性であり、他方は攻撃に関する特性である
付記1または2に記載のプログラム。
このような構成によれば、防御に関する特性が高いモードと攻撃に関する特性が高いモードとを、従来にない態様で遷移させることができ、所定のキャラクタと対戦するゲーム等における興趣性を向上させることができる。
【0095】
(付記4)
ユーザが操作可能なオブジェクトの特性を定めたモードを制御するモード制御手段(例えば、ゲーム進行部113)を備え、
前記モードには、第1のモードと、第2のモードとが含まれ、
前記第1のモードは、前記オブジェクトの第1の特性が相対的に高いモードであり、
前記第2のモードは、前記オブジェクトの第2の特性が相対的に高いモードであり、
前記モード制御手段は、
第1の終了条件が満たされると、前記第1のモードを終了させて、前記モードを前記第2のモードにし、
前記第1の終了条件と異なる第2の終了条件が満たされると、前記第2のモードを終了させて、前記モードを前記第1のモードにする
情報処理システム。
このような構成によれば、付記1に記載のプログラムと同様の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0096】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、10 端末装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、16 タッチスクリーン、17 入力部、18 表示部、20 サーバ、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、30 ゲーム空間、31 プレイヤキャラクタ、32 敵キャラクタ、110 制御部、111 操作受付部、112 送受信部、113 ゲーム進行部、114 表示制御部、120 記憶部、210 制御部、211 送受信部、212 サーバ処理部、213 データ管理部、214 同期処理部、220 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5