(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108757
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】作業機械を制御するためのシステム、作業機械、及び作業機械を制御するための方法
(51)【国際特許分類】
E02F 9/00 20060101AFI20240805BHJP
E02F 9/20 20060101ALI20240805BHJP
B60L 1/00 20060101ALI20240805BHJP
B60L 15/20 20060101ALI20240805BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20240805BHJP
B60L 58/12 20190101ALI20240805BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
E02F9/00 C
E02F9/20 C
E02F9/20 N
B60L1/00 L
B60L15/20 J
B60L50/60
B60L58/12
H02J7/00 P
H02J7/00 302B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013292
(22)【出願日】2023-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野村 真
【テーマコード(参考)】
2D003
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003AB00
2D003BA08
2D003CA02
2D003CA10
2D003DA04
2D003DB08
5G503BA01
5G503BB01
5G503DA17
5G503EA05
5G503FA06
5G503GB06
5H125AA12
5H125AC12
5H125BA01
5H125BA09
5H125EE08
5H125EE27
5H125EE41
(57)【要約】
【課題】蓄電装置の蓄電残量が低下した場合に、オペレータに充電を促すこと。
【解決手段】作業機を備え、蓄電装置2からの電力によって駆動する作業機械を制御するためのシステム1であって、作業機を操作するための操作装置と、コントローラ9と、を備える。コントローラ9は、操作装置5から操作指令を取得し、蓄電装置2の蓄電残量を検出し、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、操作装置からの操作指令に対する作業機の動作速度の立ち上がりが遅くなるように制御信号を出力する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機を備え、蓄電装置からの電力によって駆動する作業機械を制御するためのシステムであって、
前記作業機を操作するための操作装置と、
コントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記操作装置から操作指令を取得し、
前記蓄電装置の蓄電残量を検出し、
検出した前記蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、前記操作装置からの操作指令に対する前記作業機の動作速度の立ち上がりが遅くなるように前記作業機を制御する、
システム。
【請求項2】
前記作業機械は、
前記作業機を動作させるための電動機を備え、
前記コントローラは、
前記電動機に供給する電流の増加の速さに制限をかける、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記作業機械は、
前記作業機を動作させるための電動機を備え、
前記コントローラは、
前記電動機の回転数の加速割合を低下させる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記作業機械は、
前記作業機に作動油を供給するための可変容量型の油圧ポンプを備え、
前記コントローラは、
前記油圧ポンプから吐出される作動油流量の増加の速さに制限をかける、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記作業機械の走行を制御するための操作装置を備え、
前記コントローラは、
前記作業機械の走行を制御するための前記操作装置から操作指令を取得し、
検出した前記蓄電装置の蓄電残量によらず、前記作業機械の走行を制御するための前記操作装置からの操作指令に応じて前記作業機械の走行を制御する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
作業機と、
蓄電装置と、
前記作業機を操作するための操作装置と、
コントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記操作装置から操作指令を取得し、
前記蓄電装置の蓄電残量を検出し、
検出した前記蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、前記操作装置からの操作指令に対する前記作業機の動作速度の立ち上がりが遅くなるように前記作業機を制御する、
作業機械。
【請求項7】
蓄電装置からの電力によって駆動する作業機械を制御するための方法であって、
作業機を操作するための操作装置から操作指令を取得することと、
前記蓄電装置の蓄電残量を検出することと、
検出した前記蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、前記操作装置からの操作指令に対する前記作業機の動作速度の立ち上がりが遅くなるように前記作業機を制御すること、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械を制御するためのシステム、作業機械、及び作業機械を制御するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリ残量検出手段によって検出された検出値がバッテリ設定値に達した場合、警報を発し、さらに、警告が促された後に継続してアクチュエータの作動が行われ、異なるバッテリ設定値に達した場合、アクチュエータまたは電動機の作動を停止、または、アクチュエータの動作速度を低下、または電動機の回転速度を低下することで、オペレータにバッテリ残電気量がほとんど残っておらず、充電設備まで油圧作業機械を移動させる必要があることを認識させることができるバッテリ駆動の油圧作業機械が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術においては、バッテリの蓄電残量が少なくなった場合に、蓄電残量が少なくなったことを報知する警報を発生させるが、一方で、油圧作業機械を充電設備まで移動させるだけの蓄電残量の余裕があることになる。すなわち、警報発生後でも、ある程度の作業が可能であるとすれば、機械を操作するオペレータは蓄電残量の余裕を見込んで作業を継続する可能性が高く、警報本来の機能を果たさない可能性がある。
【0005】
本開示は、蓄電装置の蓄電残量が低下した場合に、オペレータに充電を促すことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る作業機械を制御するためのシステムは、作業機を備え、蓄電装置からの電力によって駆動する作業機械を制御するためのシステムである。システムは、作業機を操作するための操作装置と、コントローラと、を備える。コントローラは、操作装置から操作指令を取得する。コントローラは、蓄電装置の蓄電残量を検出する。コントローラは、検出した蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、操作装置からの操作指令に対する作業機の動作速度の立ち上がりが遅くなるように作業機を制御する。
【0007】
本開示に係る作業機械は、作業機と、蓄電装置と、作業機を操作するための操作装置と、コントローラと、を備える。コントローラは、操作装置から操作指令を取得する。コントローラは、蓄電装置の蓄電残量を検出する。コントローラは、検出した蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、操作装置からの操作指令に対する作業機の動作速度の立ち上がりが遅くなるように作業機を制御する。
【0008】
本開示に係る作業機械を制御するための方法は、蓄電装置からの電力によって駆動する作業機械を制御するための方法であって、作業機を操作するための操作装置から操作指令を取得することと、蓄電装置の蓄電残量を検出することと、検出した蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、操作装置からの操作指令に対する作業機の動作速度の立ち上がりが遅くなるように作業機を制御すること、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、蓄電装置の蓄電残量が低下した場合に、オペレータに充電を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る作業機械の構成を概略的に示す斜視図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る作業機械の制御に関する構成を概略的に示す図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係るコンピュータシステムを示すブロック図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る、蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値まで低下していないときの作業機動作の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係る、蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値まで低下したときの作業機動作の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係る作業機械を制御するための方法の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値まで低下したときの作業機動作の変形例を示す図である。
【
図8】
図8は、蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値まで低下したときの作業機動作の変形例を示す図である。
【
図9】
図9は、蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値まで低下したときの作業機動作の変形例を示す図である。
【
図10】
図10は、第2実施形態に係る作業機械の制御に関する構成を概略的に示す図である。
【
図11】
図11は、第3実施形態に係る作業機械の制御に関する構成を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0012】
実施形態においては、作業機械の一例として、蓄電装置であるバッテリを動力源とする電気駆動式の油圧ショベルについて説明するが、本開示は、ショベル以外に、フォークリフト、ホイールローダ、ブルドーザ、ダンプトラック等の他の作業機械にも適用可能である。
【0013】
[第1実施形態]
<作業機械>
図1は、第1実施形態に係る作業機械の構成を概略的に示す斜視図である。
図1に示されるように、実施形態における作業機械100は、例えば油圧ショベルである。
【0014】
作業機械100は、走行体102と、旋回体103と、作業機105とを備えている。走行体102は、走行モータ17と、履帯171とを有している。履帯171は、右履帯171Rと左履帯171Lとを有している。作業機械100は、履帯171の回転により走行可能である。なお、作業機械100は、履帯171の代わりにタイヤを有していてもよい。
【0015】
旋回体103は、走行体102に旋回可能に支持されている。作業機105は、旋回体103に回動可能に連結される。作業機105は、ブーム105Aと、アーム105Bと、バケット105Cとを有する。作業機105は、後述するシリンダ18により駆動される。旋回体103は、運転室112を有している。運転室112内には、操作装置5を有する。作業機械100は、システム1を備える。
【0016】
<システム>
図2は、第1実施形態に係る作業機械の制御に関する構成を概略的に示す図である。システム1は、蓄電装置2からの電力によって駆動する作業機械100を制御するためのシステムである。システム1は、少なくとも1つ以上のプロセッサで構成されるコントローラ9を備える。
【0017】
図2に示すように、システム1は、蓄電装置2と、インバータ3と、電動機である電動モータ4と、操作装置5と、コントローラ9とを備える。システム1は、さらに、メイン油圧ポンプ12と、パイロット油圧ポンプ13と、油圧制御バルブ15と、旋回モータ16と、走行モータ17と、シリンダ18とを備える。実施形態において、旋回モータ16、走行モータ17、及びシリンダ18は、メイン油圧ポンプ12から供給される作動油によって駆動する油圧アクチュエータであるが、これに限られない。旋回モータ16、走行モータ17、及びシリンダ18は、例えば、蓄電装置2からの電力によって駆動する電動式アクチュエータであってもよい。
【0018】
作業機械100は、旋回モータ16によって、旋回体103が旋回する。作業機械100は、走行モータ17によって、履帯171を回転駆動させることにより走行する。作業機械100は、シリンダ18によって、作業機105が作動する。実施形態において、作業機械100は、右履帯171R及び左履帯171Lを回転駆動させるために、右走行モータ17Rと左走行モータ17Lとを備える。
【0019】
蓄電装置2は、作業機械100が駆動する電力を供給する。蓄電装置2は、蓄電残量を示す充電状態(SOC:State Of Charge)データをコントローラ9へ出力する。
【0020】
インバータ3は、蓄電装置2からの電力を電動モータ4へ供給する。インバータ3は、コントローラ9からのモータ制御指令信号に基づいて、電動モータ4へ電力を供給する。インバータ3は、コントローラ9からのモータ制御指令信号に基づいて、電動モータ4を制御する。
【0021】
電動モータ4は、蓄電装置2からの電力によって駆動する。電動モータ4は、作業機械100の動力源である。電動モータ4は、作業機械100を駆動させるための動力を供給する。電動モータ4は、メイン油圧ポンプ12及びパイロット油圧ポンプ13等を駆動する。電動モータ4は、メイン油圧ポンプ12及びパイロット油圧ポンプ13等に動力を出力する。
【0022】
操作装置5は、作業機械100を操作するためのオペレータ入力装置である。操作装置5は、例えば、作業機操作レバー51と、走行操作ペダル52とを備えている。
【0023】
作業機操作レバー51は、作業機105を制御するための作業機操作装置である。作業機操作レバー51は、例えば、ブーム105A、アーム105B、バケット105Cのそれぞれを制御するためにオペレータによって操作される。オペレータは、作業機操作レバー51を操作することによって、ブーム105A、アーム105B、バケット105Cを駆動するシリンダ18の動作速度を制御する。作業機操作レバー51は、図示しないレバー操作量センサを含む。レバー操作量センサは、例えば、操作量に応じて変化するパイロット圧を検出するパイロット圧センサなどである。レバー操作量センサは、作業機操作レバー51の操作量を示す操作指令をコントローラ9へ出力する。
【0024】
図2においては、作業機操作レバー51として記載しているが、操作レバーの数は限定されない。作業機操作レバー51は、ブーム105A、アーム105B、バケット105Cのそれぞれに対応付けられた操作レバーを有していてもよい。また、作業機操作レバー51は、走行体102に対する旋回体103の旋回操作に対応付けられていてもよい。作業機操作レバー51は、ブーム105Aの操作、アーム105Bの操作、バケット105Cの操作、及び旋回体103の旋回操作うちいずれか2つの組み合わせを、1本の操作レバーで共用してもよい。
【0025】
走行操作ペダル52は、作業機械100の走行を制御するための走行操作装置である。走行操作ペダル52は、例えば、作業機械100の走行速度を制御するためにオペレータによって操作される。オペレータは、走行操作ペダル52の操作することによって、走行モータ17の回転速度を制御する。走行操作ペダル52は、図示しないペダル操作量センサを含む。ペダル操作量センサは、例えば、ポテンショメータなどで構成されている。ペダル操作量センサは、走行操作ペダル52の操作量を示す操作指令をコントローラ9へ出力する。
【0026】
メイン油圧ポンプ12は、作業機105を動作させるための作動油を供給する。メイン油圧ポンプ12は、電動モータ4によって駆動されて作動油を吐出する。メイン油圧ポンプ12は、例えば、斜板の傾転角によって吐出容量が変化する可変容量型の油圧ポンプである。メイン油圧ポンプ12は、斜板の傾転角を制御するための斜板駆動装置11を有する。斜板駆動装置11は、コントローラ9からの制御指令信号に基づいて、メイン油圧ポンプ12から吐出される作動油の流量を制御する。斜板駆動装置11は、メイン油圧ポンプ12の斜板の傾転角を制御する。斜板駆動装置11は、例えば、比例ソレノイド弁であり、コントローラ9からの通電電流に基づいて、メイン油圧ポンプ12の斜板の傾転角を制御する。メイン油圧ポンプ12から吐出された作動油は、油圧回路を介して旋回モータ16、走行モータ17、及びシリンダ18へ供給される。
【0027】
パイロット油圧ポンプ13は、操作装置5に作動油を供給する。
【0028】
油圧制御バルブ15は、流量方向制御弁である。油圧制御バルブ15は、操作装置5の各操作レバーの操作方向に応じて図示しないスプールを移動させ、各油圧アクチュエータへの作動油の流量及び流れ方向を制御する。油圧制御バルブ15は、操作装置5の操作量に応じた作動油を、旋回モータ16、走行モータ17及びシリンダ18等の油圧アクチュエータに供給する。
【0029】
旋回モータ16は、旋回体103を旋回させるための駆動力を生じさせる旋回用のモータである。旋回モータ16は、メイン油圧ポンプ12から吐出された作動油によって駆動される。
【0030】
走行モータ17は、履帯171を回転させるための駆動力を生じさせる走行用のモータである。走行モータ17は、メイン油圧ポンプ12から吐出された作動油によって駆動される。走行モータ17は、メイン油圧ポンプ12からの作動油の吐出方向に応じて回転速度および方向が変更される。
【0031】
シリンダ18は、作業機105を駆動するためのシリンダである。シリンダ18は、メイン油圧ポンプ12から吐出された作動油によって駆動される。シリンダ18は、例えば、ブームシリンダ126A、アームシリンダ126B、バケットシリンダ126Cである。
【0032】
コントローラ9は、少なくとも1つ以上のプロセッサを備える。コントローラ9は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置や各種のメモリなどを有する電子制御部である。コントローラ9は、蓄電装置2と、インバータ3と、斜板駆動装置11と、操作装置5とのそれぞれと電気的に接続される。
【0033】
コントローラ9は、蓄電装置2の蓄電残量を検出する。コントローラ9は、蓄電装置2から蓄電装置2の蓄電残量を示す充電状態データを取得する。
【0034】
コントローラ9は、操作装置5から操作指令を取得する。より詳しくは、コントローラ9は、作業機操作レバー51から作業機操作指令を取得する。コントローラ9は、走行ペダル52から走行操作指令を取得する。
【0035】
コントローラ9は、操作装置5からの操作指令に応じてインバータ3を制御することにより、電動モータ4の回転数を制御する。コントローラ9は、例えば、電動モータ4の回転数の目標値やゲインを調整して、電動モータ4へ供給するモータ電流を制御することにより、電動モータ4の回転数を制御する。
【0036】
コントローラ9は、操作装置5からの操作指令に応じて、メイン油圧ポンプ12の斜板の傾転角を制御する制御指令信号を斜板駆動装置11に出力することにより、メイン油圧ポンプ12を制御する。言い換えると、コントローラ9は、操作装置5からの操作指令に応じて斜板駆動装置11を制御することにより、メイン油圧ポンプ12から吐出される作動油の流量や、吸収トルクを制御する。コントローラ9は、例えば、ゲインを調整したり、または、フィルタ処理したりすることにより、メイン油圧ポンプ12の斜板の傾転速度を制御する。
【0037】
コントローラ9は、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、操作指令に対する作業機105の動作速度の立ち上がりが遅くなるように作業機105を制御する。言い換えると、コントローラ9は、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、操作指令に対する作業機105の動作速度の加速追従性が低下するように作業機105を制御する。
【0038】
所定の閾値は、例えば、蓄電残量が20%程度である。
【0039】
操作指令に対する作業機105の動作速度の立ち上がりを遅くするとは、例えば、電動モータ4に供給する電流の上昇加速度に制限をかけることである。
【0040】
実施形態では、コントローラ9は、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値より大きい場合における、操作指令に対する作業機105の動作速度の変化に比べて、作業機105の動作速度の変化を遅らせる。例えば、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値より大きいときに、作業機操作レバー51からの操作指令に対して、作業機105の動作速度がVまで時間Tで増加するものとして説明する。この場合、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下に低下したときには、コントローラ9は、作業機操作レバー51からの操作指令に対して、作業機105の動作速度がVまで増加するのに、時間T´(T<T´)を要するように、加速追従性を低下させる。時間T´は、作業機操作レバー51からの操作指令に対する作業機105の動作速度の加速追従性の低下していることをオペレータが体感できる程度に設定されていればよく、例えば、時間T´は、時間Tより10%程度以上長い時間であってもよい。
【0041】
実施形態では、コントローラ9は、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、電動モータ4に供給する電流の増加の速さに制限をかけてもよい。より詳しくは、コントローラ9は、電動モータ4に供給する電流値の上昇加速度に制限をかけた制御指令信号をインバータ3に対して出力する。例えば、オペレータによって、作業機操作レバー51が無操作位置からフルレバー操作位置に操作されたとき、コントローラ9は、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値より大きいときに比べて、電動モータ4に供給する電流値の上昇加速度が小さいモータ制御指令信号をインバータ3に対して出力する。
【0042】
実施形態では、コントローラ9は、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、電動モータ4の回転数の加速割合を低下させてもよい。より詳しくは、コントローラ9は、電動モータ4の回転数の上昇加速度に制限をかけた制御指令信号をインバータ3に対して出力する。例えば、オペレータによって、作業機操作レバー51が無操作位置からフルレバー操作位置に操作されたとき、コントローラ9は、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値より大きいときに比べて、電動モータ4の回転数の上昇加速度が小さいモータ制御指令信号をインバータ3に対して出力する。
【0043】
実施形態では、コントローラ9は、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、メイン油圧ポンプ12から吐出される作動油流量の増加の速さを制限してもよい。より詳しくは、コントローラ9は、メイン油圧ポンプ12の斜板の傾転速度に制限をかけた制御指令信号を斜板駆動装置11に対して出力する。例えば、オペレータによって、作業機操作レバー51が無操作位置からフルレバー操作位置に操作されたとき、コントローラ9は、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値より大きいときに比べて、メイン油圧ポンプ12の斜板の傾転速度が制限されるように、斜板の傾転角を制御する制御指令信号を斜板駆動装置11に出力する。
【0044】
また、コントローラ9は、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、操作指令に対する作業機105の動作速度の立ち上がりが遅くなるように作業機105を制御するとともに、オペレータに報知してもよい。コントローラ9は、例えば、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であること、充電が推奨されること、または、作業機105の動作速度の操作レスポンスを低下させていることをオペレータが認識できる報知を行う。オペレータへの報知は、コントローラ9からの制御指令信号に基づいて、例えば、図示しないモニタに表示したり、図示しないスピーカから音声を出力したり、図示しない警告灯を点灯させたりして行う。
【0045】
図3は、第1実施形態に係るコンピュータシステムを示すブロック図である。コントローラ9は、コンピュータシステムを含む。コントローラ9は、作業機械100を制御する指令信号を出力する。
【0046】
図3に示すように、コントローラ9は、プロセッサ1001と、メインメモリ1002と、ストレージ1003と、インタフェース1004とを有する。プロセッサ1001は、コンピュータプログラムを実行することによって、作業機械100の動作を演算処理する。プロセッサ1001は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)である。メインメモリ1002は、例えば、不揮発性メモリ又は揮発性メモリである。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)が例示される。揮発性メモリとして、RAM(Random Access Memory)である。ストレージ1003は、一時的でない有形の記憶媒体である。ストレージ1003は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、及び半導体メモリ等である。ストレージ1003は、コントローラ9のバスに直接接続された内部メディアでもよいし、インタフェース1004又は通信回線を介してコントローラ9に接続される外部メディアでもよい。ストレージ1003は、作業機械100を制御するためのコンピュータプログラムを記憶する。なお、コントローラ9は、一体に限らず、複数のコントローラに分かれていてもよい。
【0047】
図4は、第1実施形態に係る、蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値まで低下していないときの作業機動作の一例を示す図である。
図4は、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値まで低下していない状態、言い換えると、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値より大きい状態における、レバー操作位置Pと、シリンダ速度Vc1と、シリンダ変位Dc1との関係を示す。
図4に示すように、オペレータによって、作業機操作レバー51が無操作位置(0%)からフルレバー操作位置(100%)に操作されたときを、0[s]とする。シリンダ速度Vc1は、レバー操作直後(0[s])から上昇し、0.4[s]において、最大速度に到達する。これにより、シリンダ変位Dc1は、0.4[s]以降、傾きαで直線状に増加する。
図4に示す例では、5[s]において、シリンダ変位Dc1は5に到達している。蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値より大きい場合、コントローラ9は、シリンダ速度Vc1のように作業機105の動作速度が変化するように作業機105を制御する。
【0048】
図5は、第1実施形態に係る、蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値まで低下したときの作業機動作の一例を示す図である。
図5は、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値まで低下している状態、言い換えると、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下である状態における、レバー操作位置Pと、シリンダ速度Vc2と、シリンダ変位Dc2との関係を示す。
図5に示すように、オペレータによって、作業機操作レバー51が無操作位置(0%)からフルレバー操作位置(100%)に操作されたときを、0[s]とする。シリンダ速度Vc2は、レバー操作直後(0[s])から、
図4に示すシリンダ速度Vc1よりも緩やかに上昇し、3[s]において、最大速度に到達する。これにより、シリンダ変位Dc2は、レバー操作直後から、
図4に示すシリンダ変位Dc1よりも緩やかに増加する。
図5に示す例では、3[s]以降、シリンダ変位Dc2は、傾きαの直線状に増加する。5[s]において、シリンダ変位Dc2は4.2に到達している。蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下である場合、コントローラ9は、シリンダ速度Vc2のように作業機105の動作速度が変化するように作業機105を制御する。
【0049】
<制御方法>
図6は、第1実施形態に係る作業機械を制御するための方法の一例を示すフローチャートである。コントローラ9は、操作装置5から入力される操作指令を取得する(ステップST11)。
【0050】
コントローラ9は、蓄電装置2の蓄電残量を検出する(ステップST12)。
【0051】
コントローラ9は、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップST13)。コントローラ9は、ステップST12で検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定した場合(ステップST13でYes)、ステップST14へ進む。コントローラ9は、ステップST12で検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下ではないと判定した場合(ステップST13でNo)、ステップST15へ進む。
【0052】
蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定した場合(ステップST13でYes)、コントローラ9は、操作装置5からの操作指令に対する作業機105の動作速度の立ち上がりが遅くなるように作業機105を制御するとともに、オペレータに報知する(ステップST14)。より詳しくは、コントローラ9は、
図5に示す例のようなシリンダ速度2になるように、作業機105を制御する。
【0053】
蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下ではないと判定した場合(ステップST13でNo)、コントローラ9は、操作装置5からの操作指令に応じて作業機105を制御する(ステップST15)。より詳しくは、コントローラ9は、
図4に示す例のようなシリンダ速度1になるように、作業機105を制御する。
【0054】
このようにして、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下ではないと判定された場合に比べて、操作指令に対する作業機105の動作速度の立ち上がりを遅くする。
【0055】
<効果>
以上説明したように、実施形態では、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、コントローラ9は、操作指令に対する作業機105の動作速度の立ち上がりが遅くなるように作業機105を制御する。実施形態によれば、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値まで低下した場合、作業機操作レバー51等のオペレータが操作する操作装置5の操作量に対する作業機105の動作速度の立ち上がりが遅くなる。実施形態は、オペレータに操作レスポンスの低下を体感させることにより、蓄電装置2の蓄電残量が低下した場合に、オペレータに充電を促すことができる。また、実施形態は、蓄電装置2の蓄電残量が低下した場合、操作レスポンスは低下するものの、オペレータは作業を継続することができる。
【0056】
実施形態は、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、コントローラ9は、操作指令に対する作業機105の動作速度の立ち上がりが遅くなるように作業機105を制御するとともに、オペレータに報知する。実施形態は、オペレータに操作レスポンスの低下を体感させるとともに、オペレータに報知させることができる。実施形態によれば、蓄電装置2の蓄電残量が低下した場合に、オペレータにより確実に充電を促すことができる。
【0057】
実施形態では、コントローラ9は、電動モータ4に供給する電流の増加の速さに制限をかけた制御指令信号をインバータ3に出力してもよい。実施形態によれば、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値まで低下した場合、作業機操作レバー51等のオペレータが操作する操作装置5の操作量に対する作業機105の動作速度の立ち上がりを遅くすることができる。
【0058】
実施形態では、コントローラ9は、電動モータ4の回転数の加速割合を低下させた制御指令信号をインバータ3に出力してもよい。実施形態によれば、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値まで低下した場合、作業機操作レバー51等のオペレータが操作する操作装置5の操作量に対する作業機105の動作速度の立ち上がりを遅くすることができる。
【0059】
実施形態は、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値まで低下した場合、アクチュエータの動作速度、電動モータ4の回転速度、最大出力を低下させず、オペレータに充電を促すことができる。実施形態によれば、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値まで低下した場合、アクチュエータの動作速度、電動モータ4の回転速度、最大出力を低下させないので、操作レスポンスは低下するものの、オペレータは作業を継続することができる。
【0060】
[第1実施形態の変形例1]
図7は、蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値まで低下したときの作業機動作の変形例を示す図である。
図7は、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下である状態における、レバー操作位置Pと、シリンダ速度Vc3と、シリンダ変位Dc3との関係を示す。
図7に示すように、オペレータによって、作業機操作レバー51が無操作位置(0%)からフルレバー操作位置(100%)に操作されたときを、0[s]とする。シリンダ速度Vc3は、レバー操作直後(0[s])から1[s]まで傾きθの直線状に上昇し、1[s]において、最大速度に到達する。これにより、シリンダ変位Dc3は、レバー操作直後から、
図4に示すシリンダ変位Dc1よりも緩やかに増加する。
図7に示す例では、1[s]以降、シリンダ変位Dc3は、傾きαの直線状に増加する。5[s]において、シリンダ変位Dc3は4.5に到達している。蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下である場合、コントローラ9は、シリンダ速度Vc3のように作業機105の動作速度が変化するように作業機105を制御してもよい。
【0061】
[第1実施形態の変形例2]
図8は、蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値まで低下したときの作業機動作の変形例を示す図である。
図8は、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下である状態における、レバー操作位置Pと、シリンダ速度Vc4と、シリンダ変位Dc4との関係を示す。
図8に示すように、オペレータによって、作業機操作レバー51が無操作位置(0%)からフルレバー操作位置(100%)に操作されたときを、0[s]とする。シリンダ速度Vc4は、レバー操作直後(0[s])から0.3[s]まで0のままである。0.3[s]以降、シリンダ速度Vc4は、
図4に示すシリンダ速度Vc1よりも緩やかに上昇し、3.3[s]において、最大速度に到達する。これにより、シリンダ変位Dc4は、0.3[s]までは、0のままである。0.3[s]において、シリンダ変位Dc4は、
図4に示すシリンダ変位Dc1よりも緩やかに増加する。
図8に示す例では、0[s]から0.3[s]までの時間T1において、シリンダ変位Dc4は変化せず、3.3[s]以降、シリンダ変位Dc4は、傾きαの直線状に増加する。5[s]において、シリンダ変位Dc4は4に到達している。蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下である場合、コントローラ9は、時間T1経過後にシリンダ速度Vc4のように作業機105の動作速度が変化するように作業機105を制御してもよい。
【0062】
[第1実施形態の変形例3]
図9は、蓄電装置の蓄電残量が所定の閾値まで低下したときの作業機動作の変形例を示す図である。
図9は、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下である状態における、レバー操作位置Pと、シリンダ速度Vc5と、シリンダ変位Dc5との関係を示す。
図9に示すように、オペレータによって、作業機操作レバー51が無操作位置(0%)からフルレバー操作位置(100%)に操作されたときを、0[s]とする。シリンダ速度Vc5は、レバー操作直後(0[s])から0.5[s]まで傾きθ1の直線状に上昇する。0.5[s]以降、シリンダ速度Vc5は、傾きθ2の直線状に上昇し、1.3[s]において、最大速度に到達する。これにより、シリンダ変位Dc5は、レバー操作直後から、
図4に示すシリンダ変位Dc1よりも緩やかに増加する。
図9に示す例では、1.3[s]以降、シリンダ変位Dc5は、傾きαの直線状に上昇する。5[s]において、シリンダ変位Dc5は4.2に到達している。蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下である場合、コントローラ9は、シリンダ速度Vc5のように作業機105の動作速度が変化するように作業機105を制御してもよい。
【0063】
[第2実施形態]
図10を用いて、第2実施形態について説明する。
図10は、第2実施形態に係る作業機械の制御に関する構成を概略的に示す図である。第2実施形態は、パイロット制御バルブ19を備える点と、操作装置5が電気式操作装置である点で、第1実施形態と異なる。第1実施形態と同様の構成には、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。以下の実施形態でも同様である。
【0064】
パイロット制御バルブ19は、油圧制御バルブ15を制御する。
【0065】
作業機操作レバー51は、電気式操作レバーである。作業機操作レバー51は、作業機操作レバー51の操作量を示す操作指令をコントローラ9へ出力する。
【0066】
走行操作ペダル52は、電気式操作ペダルである。走行操作ペダル52は、走行操作ペダル52の操作量を示す操作指令をコントローラ9へ出力する。
【0067】
コントローラ9は、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、操作指令に対する油圧制御バルブ15の動作速度の加速追従性が低下するようにパイロット制御バルブ19を制御する。
【0068】
実施形態では、コントローラ9は、検出した蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値以下であると判定された場合、油圧制御バルブ15の動作速度の加速追従性を低下させた制御指令信号をパイロット制御バルブ19に出力する。
【0069】
<効果>
以上説明したように、実施形態では、操作指令に対する油圧制御バルブ15の動作速度の加速追従性が低下するようにパイロット制御バルブ19を制御する。実施形態によれば、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値まで低下した場合、作業機操作レバー51等のオペレータが操作する操作装置5の操作量に対する作業機105の動作速度の立ち上がりを遅くすることができる。
【0070】
[第3実施形態]
図11を用いて、第3実施形態について説明する。
図11は、第3実施形態に係る作業機械の制御に関する構成を概略的に示す図である。第3実施形態は、走行モータ17が電動モータである点と、走行操作ペダル52が電気式操作ペダルである点で、第一実施形態と異なる。
【0071】
走行モータ17は、蓄電装置2からの電力によって駆動する。
【0072】
走行操作ペダル52は、電気式操作ペダルである。走行操作ペダル52は、走行操作ペダル52の操作量を示す操作指令をコントローラ9へ出力する。
【0073】
コントローラ9は、検出した蓄電装置2の蓄電残量によらず、走行操作ペダル52からの操作指令に応じて走行モータ17を制御する。
【0074】
<効果>
以上説明したように、実施形態は、蓄電装置2の蓄電残量によらず、走行操作ペダル52からの操作指令に応じて作業機械100の走行を制御する。実施形態によれば、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値まで低下した場合であっても、蓄電装置2の蓄電残量が所定の閾値まで低下していないときと同様に作業機械100を走行させることができる。
【符号の説明】
【0075】
1…システム、2…蓄電装置、3…インバータ、4…電動モータ(電動機)、5…操作装置、9…コントローラ、11…斜板駆動装置、12…メイン油圧ポンプ、13…パイロット油圧ポンプ、15…油圧制御バルブ、16…旋回モータ、17…走行モータ、18…シリンダ、51…作業機操作レバー(作業機操作装置)、52…走行操作ペダル(走行操作装置)、100…作業機械、102…走行体、103…旋回体、104…ブレード、105…作業機、105A…ブーム、105B…アーム、105C…バケット、106…運転席、109…表示装置、110…支持アーム、111…支柱、112…運転室、126…作業機シリンダ、126A…ブームシリンダ、126B…アームシリンダ、126C…バケットシリンダ。