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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108808
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】鞍乗り型車両
(51)【国際特許分類】
   B62K 19/30 20060101AFI20240805BHJP
   B62J 35/00 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
B62K19/30
B62J35/00 A
B62J35/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013383
(22)【出願日】2023-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三浦 勝己
(72)【発明者】
【氏名】宮本 宗一朗
(72)【発明者】
【氏名】嶋村 寿文
【テーマコード(参考)】
3D212
【Fターム(参考)】
3D212BH01
(57)【要約】
【課題】車体フレームの前端部の取付位置に関わらず、上下二分割構造の燃料タンクをしっかりと車体フレームの前端部に取り付け易くできる鞍乗り型車両を提供する。
【解決手段】鞍乗り型車両は、ヘッドパイプ(18)とモノバックボーンフレーム(31)とを備える車体フレーム(11)と、モノバックボーンフレーム(31)の上部に配置される燃料タンク(29)とを備え、燃料タンク(29)は上タンク体(60)と下タンク体(70)とが接合された燃料タンク本体(80)を備え、下タンク体(70)にはタンク凹部(74)が形成され、下タンク体(70)には第1ステー(91)と第2ステー(92)とを備える燃料タンク側取付部(86)が設けられ、車体フレーム(11)の前端部には燃料タンク側取付部(86)が取り付けられる左右方向外側に突き出るフレーム側取付部(100)が設けられる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドパイプ(18、218)と前記ヘッドパイプ(18、218)から後方に延びるモノバックボーンフレーム(31、231)とを備える車体フレーム(11、211)と、前記モノバックボーンフレーム(31、231)の上部に配置される燃料タンク(29、229)と、を備える鞍乗り型車両において、
前記燃料タンク(29、229)は、上タンク体(60、260)と下タンク体(70、270)とが接合された上下二分割構造の燃料タンク本体(80、280)を備え、
前記下タンク体(70、270)には、前記モノバックボーンフレーム(31、231)が進入する上方に凹んだタンク凹部(74、274)が形成され、
前記下タンク体(70、270)には、車体上下方向下方に延伸する第1ステー(91、291)と、前記第1ステー(91、291)よりも車体左右方向外側に固定され前記下タンク体(70、270)から車体左右方向中心に延伸した後に車体上下方向下方に延伸する第2ステー(92、292)とを備える燃料タンク側取付部(86、286)が設けられ、
前記ヘッドパイプ(18、218)の後方の前記車体フレーム(11、211)の前端部には、前記燃料タンク側取付部(86、286)が取り付けられる車体左右方向外側に突き出るフレーム側取付部(100、200)が設けられている
ことを特徴とする鞍乗り型車両。
【請求項2】
前記下タンク体(70)と、前記第1ステー(91)と、前記第2ステー(92)とは、車体正面視で三角形状の空間を形成する
ことを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
【請求項3】
前記燃料タンク側取付部(86、286)と前記フレーム側取付部(100、200)との接続部は、車体側面視で前記燃料タンク本体(80、280)よりも車体前下方に設けられる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗り型車両。
【請求項4】
前記下タンク体(70、270)に固定された固定部(101a、101b、201a、201b)と前記下タンク体(70、270)から離間した離間部(101c、201c)とを一体に備えるパッチ(101)を有し、
前記第1ステー(91、291)は、前記パッチ(101、201)を介して前記下タンク体(70、270)に溶接固定されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗り型車両。
【請求項5】
前記下タンク体(70、270)に固定された固定部(102a、201a、201b)と前記下タンク体(70、270)から離間した離間部(102c、201c)とを一体に備える第2パッチ(102、201)を有し、
前記第2ステー(92、292)は、前記第2パッチ(102、201)を介して前記下タンク体(70、270)に溶接固定されている
ことを特徴とする請求項4に記載の鞍乗り型車両。
【請求項6】
前記上タンク体(60)から車体前後方向後方に延伸する第3ステー(110)と、
前記上タンク体(60)に固定された固定部(103a)と前記上タンク体(60)から離間した離間部(103b)とを一体に備える第3パッチ(103)と、
前記下タンク体(70)から車体前後方向後方に延伸する第4ステー(120)と、
前記下タンク体(70)に固定された固定部(104a)と前記下タンク体(70)から離間した離間部(104b)とを一体に備える第4パッチ(104)と、を備え、
前記第3ステー(110)は、前記第3パッチ(103)を介して前記上タンク体(60)に溶接固定され、
前記第4ステー(120)は、前記第4パッチ(104)を介して前記下タンク体(70)に溶接固定されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗り型車両。
【請求項7】
前記上タンク体(60)において前記第3パッチ(103)に隣接して設けられたリブ(65)と、
前記リブ(65)に平面視で重複して配置されるシート(17)と、を備える
ことを特徴とする請求項6に記載の鞍乗り型車両。
【請求項8】
前記上タンク体(60)と前記下タンク体(70)との接合部(81)には、管状部材(88、89)を通す孔(81b)が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗り型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モノバックボーンフレームの上部に燃料タンクが配置された鞍乗り型車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、ヘッドパイプの後下方における車体フレームのガセット部分に取付部を設け、モノバックボーンフレームとしてのメインフレームの上部に配置された燃料タンクをその取付部に取り付けて支持している。特許文献1では、メインフレームの下縁に対応する位置に取付部が設けられており、車体側面視で、燃料タンクが取付部に重複した状態で取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5301374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、製造が容易な上下二分割構造の燃料タンクに対する需要がある。
しかしながら、特許文献1に記載のように、車体フレームの前端部の取付部がモノバックボーンフレームの上縁から下方に離れている場合には、底面に深い凹部形状を形成可能な三分割構造の燃料タンクは取り付け可能であっても、底面に深い凹部形状を形成し難い上下二分割構造の燃料タンクを取り付けることは困難である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、車体フレームの前端部の取付位置に関わらず、上下二分割構造の燃料タンクをしっかりと車体フレームの前端部に取り付け易くできる鞍乗り型車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
鞍乗り型車両は、ヘッドパイプと前記ヘッドパイプから後方に延びるモノバックボーンフレームとを備える車体フレームと、前記モノバックボーンフレームの上部に配置される燃料タンクと、を備える鞍乗り型車両において、前記燃料タンクは、上タンク体と下タンク体とが接合された上下二分割構造の燃料タンク本体を備え、前記下タンク体には、前記モノバックボーンフレームが進入する上方に凹んだタンク凹部が形成され、前記下タンク体には、車体上下方向下方に延伸する第1ステーと、前記第1ステーよりも車体左右方向外側に固定され前記下タンク体から車体左右方向中心に延伸した後に車体上下方向下方に延伸する第2ステーとを備える燃料タンク側取付部が設けられ、前記ヘッドパイプの後方の前記車体フレームの前端部には、前記燃料タンク側取付部が取り付けられる車体左右方向外側に突き出るフレーム側取付部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
車体フレームの前端部の取付位置に関わらず、上下二分割構造の燃料タンクをしっかりと車体フレームの前端部に取り付け易くできる鞍乗り型車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施の形態に係る鞍乗り型車両の側面図である。
図2】第1の実施の形態に係る車体フレームの斜視図である。
図3】第1の実施の形態に係る車体フレームと燃料タンクとを示す左前方からの斜視図である。
図4】第1の実施の形態に係る車体フレームと燃料タンクとを示す左側面図である。
図5】第1の実施の形態に係る車体フレームと燃料タンクとを示す左後方からの斜視図である。
図6図4のVI-VI線断面図である。
図7】燃料タンクの平面図である。
図8】燃料タンクの底面図である。
図9】前側取付部の説明図である。
図10図7および図8のX-X線断面図である。
図11図10に対応する断面における上タンク体の斜視図である。
図12図10に対応する断面付近の下タンク体の斜視図である。
図13】本発明の第2の実施の形態に係る鞍乗り型車両の側面図である。
図14】第2の実施の形態に係る車体フレームの斜視図である。
図15】第2の実施の形態に係る車体フレームと燃料タンクとを示す左前方からの斜視図である。
図16】第2の実施の形態に係る車体フレームと燃料タンクとを示す左側面図である。
図17】第2の実施の形態に係る車体フレームと燃料タンクとを示す左後方からの斜視図である。
図18】車体フレームの前端部の周辺を示す正面図である。
図19】取付棒の軸線に沿った縦断面を示す要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示す。
【0009】
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る鞍乗り型車両10の側面図である。
鞍乗り型車両10は、車体フレーム11と、車体フレーム11に支持されるパワーユニット12と、前輪13を操舵自在に支持するフロントフォーク14と、後輪15を支持するスイングアーム16と、乗員用のシート17とを備える車両である。
鞍乗り型車両10は、乗員がシート17に跨るようにして着座する車両である。シート17は、車体フレーム11の後部の上方に設けられる。
【0010】
車体フレーム11は、車体フレーム11の前端部に設けられるヘッドパイプ18と、ヘッドパイプ18の後方に位置するフロントフレーム19と、フロントフレーム19の後方に位置するリアフレーム20とを備える。フロントフレーム19の前端部は、ヘッドパイプ18に接続される。
シート17は、リアフレーム20に支持される。
【0011】
フロントフォーク14は、ヘッドパイプ18によって左右に操舵自在に支持される。前輪13は、フロントフォーク14の下端部に設けられる車軸13aに支持される。乗員が把持する操舵用のハンドル21は、フロントフォーク14の上端部に取り付けられる。
【0012】
スイングアーム16は、車体フレーム11に支持されるピボット軸22に支持される。ピボット軸22は、車幅方向に水平に延びる軸である。スイングアーム16の前端部には、ピボット軸22が挿通される。スイングアーム16は、ピボット軸22を中心に上下に揺動する。
後輪15は、スイングアーム16の後端部に設けられる車軸15aに支持される。
【0013】
パワーユニット12は、前輪13と後輪15との間に配置され、車体フレーム11に支持される。
パワーユニット12は、内燃機関である。パワーユニット12は、クランクケース23と、往復運動するピストンを収容するシリンダー部24とを備える。シリンダー部24の排気ポートには、排気装置25が接続される。
パワーユニット12の出力は、パワーユニット12と後輪15とを接続する駆動力伝達部材によって後輪15に伝達される。
【0014】
また、鞍乗り型車両10は、前輪13を上方から覆うフロントフェンダー26と、後輪15を上方から覆うリアフェンダー27と、乗員が足を載せるステップ28と、パワーユニット12が使用する燃料を蓄える燃料タンク29とを備える。
フロントフェンダー26は、フロントフォーク14に取り付けられる。リアフェンダー27及びステップ28は、シート17よりも下方に設けられる。燃料タンク29は、車体フレーム11に支持される。
【0015】
図2は、第1の実施の形態に係る車体フレーム11の斜視図である。
本実施の形態のフロントフレーム19は、ヘッドパイプ18から後下方に延びるメインフレーム31と、メインフレーム31の後端部から下方に延びる左右一対のピボットフレーム32と、ヘッドパイプ18においてメインフレーム31の前端の下方の位置から下方に延びるダウンフレーム33と、ダウンフレーム33の下端から後方に延びてピボットフレーム32の下端部に接続される左右一対のロアフレーム34と、ヘッドパイプ18とメインフレーム31とダウンフレーム33との接続部を補強するガセット35と、左右一対のピボットフレーム32の下端の間を左右方向に接続するクロスメンバ36と、を備える。
【0016】
リアフレーム20は、メインフレーム31の後端部から後上がりに車体後端部まで延びる左右一対のシートフレーム41と、左右のピボットフレーム32の上下方向中間部からシートフレーム41の前後方向中間部まで延びる左右一対のリアサブフレーム42と、左右一対のシートフレーム41の前部を左右方向に接続するリア前部クロスメンバ43と、リアサブフレーム42よりも後方で左右一対のシートフレーム41の前後方向中間部を左右方向に接続するリア中間部クロスメンバ44と、左右一対のシートフレーム41の後端部を左右方向に接続するリア後端部クロスメンバ45と、を備える。
【0017】
図1に示すように、車体フレーム11には、車体カバー50が支持される。車体カバー50は、フロントフォーク14の前部および左右を覆うフロントカバー51と、フロントカバー51の後方に設けられて燃料タンク29を覆うタンクカバー(外装パーツ)52と、タンクカバー52の下方に設けられて車体を左右方向外側から覆う左右一対のセンターカバー53と、センターカバー53の後方でシート17の下方を左右方向外側から覆う左右一対のリアカバー54とを備える。
【0018】
図3は、第1の実施の形態に係る車体フレーム11と燃料タンク29とを示す左前方からの斜視図である。図4は、第1の実施の形態に係る車体フレーム11と燃料タンク29とを示す左側面図である。図5は、第1の実施の形態に係る車体フレーム11と燃料タンク29とを示す左後方からの斜視図である。
メインフレーム31は、モノバックボーンフレームである。すなわち、メインフレーム31は、ヘッドパイプ18から後方に一本形状で延びるフレームである。本実施の形態のメインフレーム31やダウンフレーム33は、円筒状のパイプフレームである。メインフレーム31とダウンフレーム33とは、ヘッドパイプ18との接続部において、ガセット35で補強されている。メインフレーム31の上部には、燃料タンク29が配置される。燃料タンク29は、タンクカバー52で外部から覆われており、いわゆる、内装タンクである。すなわち、燃料タンク29の形状に関わらず、タンクカバー52で鞍乗り型車両10の意匠性を確保可能である。
【0019】
燃料タンク29は、燃料が貯蔵される燃料タンク本体80を備える。燃料タンク本体80は、上方に凹んだお椀状の上タンク体60と、下方に凹んだお椀状の下タンク体70と、を備える。上タンク体60および下タンク体70は、それぞれ、フランジ状の開口端61、71を備えており、上タンク体60の開口端61と下タンク体70の開口端71とが、例えば、シーム溶接により接合されて、中空状の燃料タンク本体80が構成される。燃料タンク本体80は、開口端61、71で構成されたシーム部(接合部)81を備える。本実施の形態では、車体フレーム11に固定された燃料タンク29のシーム部81は前端よりも後端が低い。シーム部81は車体側面視では、直線状に後ろ下がりに延びている。シーム部81は、メインフレーム31よりも車体側面視では上方に配置される。
【0020】
上タンク体60は、車体側面視において、後上がりに延びる前部62と、前部62の後端から後ろ下がりに延びる後部63とを有する。上タンク体60の前部62には、筒状の給油口82が設けられている。給油口82は、フューエルリッド83で開閉可能に閉塞されている。
【0021】
下タンク体70は、車体側面視において、後下がりに延びる前部72と、前部72の後端から後方に略水平に後方に延びる後部73と、を有する。下タンク体70の後部73には、燃料ポンプ84が配置されている。燃料ポンプ84は、メインフレーム31の後部の上方に位置する。燃料ポンプ84は、パワーユニット12に燃料を供給する。
【0022】
図6は、図4のVI-VI線断面図である。
燃料タンク29の底面、すなわち、下タンク体70には、上方に凹んだタンク凹部74が形成されている。タンク凹部74は正面視では略U字状に凹んでおり、前後方向に延びる。タンク凹部74には、メインフレーム31の上部が進入している。メインフレーム31はタンク凹部74に沿って延びている。
【0023】
燃料タンク29は、車体フレーム11に取り付けられる前側取付部(燃料タンク側取付部)86を有する。前側取付部86は、下タンク体70の前部に設けられる。前側取付部86は、タンク凹部74に対応して設けられる第1ステー91および第2ステー92を有する。第1ステー91および第2ステー92は、それぞれ、タンク凹部74の左右に一対設けられる。
【0024】
第1ステー91は、折り曲げ板状に形成される。第1ステー91は、燃料タンク29の下タンク体70に固定される第1基部91aと、第1基部91aの左右方向外端から下方に延びる第1先端部91bとを有する。
【0025】
第1ステー91の左右方向外側には、第2ステー92が配置される。第2ステー92は、折り曲げ板状である。第2ステー92は、燃料タンク29の下タンク体70に固定され左右方向中心に延びる第2基部92aと、第2基部92aの左右方向内端から下方に延びる第2先端部92bとを有する。第2先端部92bは、第1ステー91の第1先端部91bの左右方向外側面に接合される。
【0026】
第1先端部91bおよび第2先端部92bは、燃料タンク本体80よりも前下方に延びている。第1先端部91bおよび第2先端部92bには、左右方向に延びる筒部93が設けられる。筒部93の孔には、グロメット(弾性部材)94が装着される。グロメット94には、左右方向内側からフランジパイプ95が装着される。フランジパイプ95には、ナット96を介して、締結部材の一例としてのボルト97が挿通される。ボルト97は、車体フレーム11の前端部に固定された取付棒(フレーム側取付部、突起部)100に締結される。これにより、燃料タンク29の前端部が車体フレーム11の前端部に固定される。なお、取付棒100には、ABS(Antilock Braking System)モジュレータを支持する機器支持構造140が支持される。機器支持構造140は、取付棒100に取り付けられると共に、車体フレーム11の前端部に取り付けられている。
【0027】
本実施の形態の取付棒100は、車体フレーム11の前端部であるガセット35に設けられている。ガセット35は、左右一対の板部材35a、35bを有する。ガセット35は、左右一対の板部材35a、35bが、ヘッドパイプ18の後端、メインフレーム31の前端部の下部、および、ダウンフレーム33の上端部の後部のそれぞれのパイプ形状を挟むようにして設けられると共に、板部材35a、35bの後端部が接合されることにより、板部材35a、35b間が中空状に構成される。ガセット35には、左右方向に延びる円柱状の取付棒100が貫通した状態で固定される。取付棒100はガセット35の平坦な側面部分から左右方向外側に突き出るように設けられている。取付棒100の長手方向両端には、ボルト97が締結可能な雌ねじが形成される。
【0028】
取付棒100はヘッドパイプ18の上部後端よりも後方に配置される。取付棒100は、下タンク体70の前下方に配置される。よって、車体側面視において、取付棒100は燃料タンク本体80に重複しない。よって、ヘッドパイプ18と燃料タンク29との間にタンクカバー52を取り付ける十分なスペースを確保できる。また、車体側面視で燃料タンク本体80に重ならないので、車体フレーム11への燃料タンク29の取り付けがし易くなる。
【0029】
燃料タンク29は、後側取付部87を有する。後側取付部87は、燃料タンク本体80から後方に延出する。後側取付部87は、車体側面視では、シーム部81に沿って後ろ下がりに延びる。後側取付部87は、シートフレーム41の前部に設けられたリア前部クロスメンバ43に固定される。
したがって、本実施の形態の燃料タンク29は、車体側面視では、前側取付部86および後側取付部87により、燃料タンク本体80から前後に離間した位置で車体フレーム11に固定される。
【0030】
ここで、燃料タンク29は、上タンク体60と下タンク体70とが接合されて構成された上下二分割構造の燃料タンクである。一般に、上下二分割構造の燃料タンクでは、金属板がプレス加工されてお椀状の上タンク体や下タンク体が形成され、それらが接合されることにより、上下二分割構造の燃料タンクが製造される。このため、下タンク体には、お椀状の深さを確保しながら、タンク凹部を形成することになるため、そのタンク凹部は浅くなり易い。すなわち、メインフレーム31の上端から下方に離間した位置にある取付棒100には、従来の上下二分割構造の燃料タンクは取付け難かった。これに対して、本実施の形態では、燃料タンク29は第1ステー91や第2ステー92を有する前側取付部86を備えるため、取付棒100にしっかりと取り付け可能となっている。
【0031】
換言すれば、メインフレーム31の上端から下方に離間した位置に取付棒100が形成されている場合には、一般には、タンク凹部を深く形成し易い燃料タンク、すなわち、左上タンク体、右上タンク体、下タンク体による三分割構造の燃料タンクが使用される。よって、本実施の形態の燃料タンク29の構成にすることにより、三分割構造の燃料タンクが使用される車体フレームと、車体フレームを共通化し易くできる。よって、本実施の形態の燃料タンク29にすることにより、三分割構造の燃料タンクの車体フレームを流用可能であり、コスト削減が期待できる。
【0032】
図7は、燃料タンク29の平面図である。
燃料タンク29は、平面視で略左右対称の略四角状に形成される。燃料タンク29は、平面視で、前部が幅広で後方に進むに連れて左右幅が狭くなっている。
燃料タンク29の上タンク体60の前部62には、給油口82が形成されている。
【0033】
上タンク体60の後部63には、下方に凹んだシート配置部64が形成される。シート配置部64には、シート17の前端部が配置される(図1参照)。シート配置部64には、前後方向に延びるタンクリブ(リブ)65が形成される。タンクリブ65は、シート配置部64の中央部に形成される。タンクリブ65は、左右方向に間隔を空けて複数形成される。タンクリブ65により、上タンク体60が補強される。よって、シート17を介して上タンク体60に荷重が作用しても上タンク体60は変形し難くなっている。
【0034】
燃料タンク本体80のシーム部81の左前方には、左前方に突出する係合部81aが形成される。係合部81aには、シーム部81を厚み方向に貫通する係合孔(孔)81bが形成されている。係合孔81bには、燃料タンク29に取り付けられるホース(管状部材)88、89(図3参照)を通して保持可能に構成されている。ホース88、89は、例えば、給油口82の近傍から延びるドレンホースや、ブリーザホースである。これにより、外装パーツ、具体的には、タンクカバー52で燃料タンク29を覆う際に、シーム部81とタンクカバー52との間にこれらのホース88、89を挟み難くなっており、燃料タンク29に取り付けられるホース88、89を保護し易くできる。
【0035】
タンクリブ65の後方には、略矩形状のパッチ固定部66が形成される。パッチ固定部66は略矩形状に下方に凹んでいる。パッチ固定部66には、略矩形板状の第3パッチ103が固定される。
【0036】
第3パッチ103には、第3ステー110が固定される。第3ステー110は断面略U字状に延びる。詳細には、第3ステー110は、前上がりに延びる板状の前部111と、前部111の後端から後方に延びる板状の後部112と、を有する。前部111および後部112の左右両端には、上方に延びる壁状の補強部111a、112aがそれぞれ形成される。
【0037】
前部111の左右方向中央部には、後方に向かって略U字状に切り欠かれた切り欠き111bが形成されている。換言すれば、前部111には、切り欠き111bにより、左右一対の延出部111cが形成される。延出部111cは、第3パッチ103に固定される。
後部112の左右方向中央部には、前方に向かって略U字状に切り欠かれた切り欠き112bが形成されている。換言すれば、後部112には、切り欠き112bにより、左右一対の延出部112cが形成される。延出部112cは、下方の第4ステー120に固定される。
【0038】
図8は、燃料タンク29の底面図である。
燃料タンク29の下タンク体70の後部73には、燃料ポンプ84が取り付けられている。燃料ポンプ84は、上下方向に延びる円柱状である。燃料ポンプ84は、下タンク体70に形成された円形状のポンプ孔を介して燃料タンク本体80内に挿入される。燃料ポンプ84は、円環状のポンプ取付プレート85がボルト止めされることにより、下タンク体70に固定される。燃料ポンプ84の下部には、燃料ホース(不図示)が接続される。
【0039】
図9は、前側取付部86の説明図である。図9では、下タンク体70について、メインフレーム31の延出方向視を示す。
図6図8図9に示すように、下タンク体70の前端部には、板金状の第1パッチ101が固定される。第1パッチ101は、タンク凹部74に固定される。第1パッチ101は、正面視でクランク形状に折り曲げられた曲げ板状である。詳細には、第1パッチ101は、下タンク体70の底面に当接して固定される平坦面状の左右一対の当接部(固定部)101a、101bと、当接部101a、101bの間に設けられ且つ下タンク体70から離間する離間部101cと、離間部101cの左右両端部に設けられ当接部101a、101bとの間を接続する立壁部101d、101eとを有する。
【0040】
第1パッチ101では、当接部101a、101bが、スポット溶接により下タンク体70に固定される。また、離間部101cには、第1ステー91の第1基部91aが溶接される。よって、第1パッチ101の離間部101cには溶接ビードが生じている。
【0041】
第1パッチ101の左右方向外側には、板金状の第2パッチ102が固定される。第2パッチ102は、タンク凹部74の左右方向外側に固定される。第2パッチ102は、曲げ板状である。詳細には、第2パッチ102は、下タンク体70の底面に固定される平坦面状の当接部(固定部)102aと、当接部102aの左右方向内端に形成され下タンク体70から離間する方向に延びる立壁部102bと、立壁部102bの先端から左右方向内側に延びる離間部102cと、を備える。離間部102cは、下タンク体70から離間している。
【0042】
第2パッチ102では、当接部102aが、スポット溶接により下タンク体70に固定されている。また、離間部102cには、第2ステー92の第2基部92aが溶接される。よって、第2パッチ102の離間部102cには溶接ビードが生じている。
【0043】
第1パッチ101及び第2パッチ102を介して第1ステー91や第2ステー92が下タンク体70に溶接固定されることにより、薄くなり易い下タンク体70に溶接時の熱が伝わり難くできる。また、第1パッチ101や第2パッチ102は、スポット溶接により固定されるため、必要最小限の熱にとどめて固定し易い。よって、下タンク体70では、第1ステー91や第2ステー92の溶接固定による熱応力の影響を抑制できる。また、第1パッチ101や第2パッチ102を介することにより、第1ステー91や第2ステー92の下タンク体70への接続面積を大きくし易いため、下タンク体70に対する第1ステー91や第2ステー92からの直接的な応力集中を緩和し易くなっている。
第1ステー91と第1パッチ101と第2ステー92と第2パッチ102と筒部93などにより、本実施の形態の前側取付部86が構成されている。
【0044】
前側取付部86では、筒部93は左右方向においては、タンク凹部74の左右幅内に配置される。すなわち、筒部93の左右方向の位置は、下タンク体70のタンク凹部74が左右方向で占める位置と重複している。第1ステー91と第2ステー92と下タンク体70とは、第1ステー91の上下方向に延びる第1先端部91bと、第2ステー92の左右方向に延びる第2基部92aと、上下斜めに延びる下タンク体70の底面とにより、メインフレーム31の延出方向視(図9参照)において、略三角状の囲み形状を形成する。よって、第1ステー91と第2ステー92と下タンク体70とは、三角形状のスペースを形成する。
【0045】
図8に示すように、下タンク体70の後端部には、パッチ固定部75が形成される。パッチ固定部75には、第4パッチ104が固定される。第4パッチ104には、第4ステー120が固定される。第4ステー120は断面略U字状に延びる。詳細には、第4ステー120は、前後方向に延びる板状の本体部121を有する。本体部121の左右両端には、下方に延びる補強部121aが形成される。
【0046】
本体部121の前端において左右方向中央部には、後方に向けて略U字状に切り欠かれた切り欠き121bが形成されている。換言すれば、本体部121には、切り欠き121bにより、左右一対の延出部121cが形成される。延出部121cは、第4パッチ104に固定される。
【0047】
本体部121の後部上面には、第3ステー110の後部112が接合される。第4ステー120の本体部121の後部下面には、左右方向に延びる筒状の接続部122が設けられている。接続部122には、左右に延びる軸部材130(図4参照)が挿通される。軸部材130はリア前部クロスメンバ43に固定される。
第3ステー110と第3パッチ103と第4ステー120と第4パッチ104とにより、本実施の形態の後側取付部87が構成されている。
【0048】
図10は、図7および図8のX-X線断面図である。図11は、図10に対応する断面における上タンク体60の斜視図である。
上タンク体60のパッチ固定部66には、下方に凹んだ溝67が形成される。溝67は、第3ステー110の前部111の切欠き形状111bや延出部111cの縁に沿って形成されている(図7参照)。溝67により、第3パッチ103と上タンク体60とが離間する。よって、溝67により、平板状の第3パッチ103には、上タンク体60に当接する当接部(固定部)103aと、上タンク体60から離間する離間部103bとが形成される。第3パッチ103の外周側の当接部103aにおいて、第3パッチ103は上タンク体60にスポット溶接されて固定される。第3パッチ103の離間部103bには、第3ステー110が溶接される。離間部103bには、溶接ビードが生じる。
【0049】
図12は、図10に対応する断面付近の下タンク体70の斜視図である。
図10図12に示すように、下タンク体70のパッチ固定部75には、上方に凹んだ溝76が形成される。溝76は、左右方向に延びている。溝76は、第4ステー120の本体部121の切欠き形状121bに沿って形成され、延出部121cの外周縁に底面視で重複するように形成されている(図8参照)。溝76により、第4パッチ104と下タンク体70とが離間する。溝76により、平板状の第4パッチ104には、下タンク体70に当接する当接部(固定部)104aと、下タンク体70から離間する離間部104bとが形成される。外周側の当接部104aにおいて、第4パッチ104は下タンク体70にスポット溶接されて固定される。第4パッチ104の離間部104bには、第4ステー120が溶接される。離間部104bには、溶接ビードが生じる。
【0050】
よって、後側取付部87においても、前側取付部86のように、薄くなり易い上タンク体60、下タンク体70では、第3ステー110や第4ステー120の溶接固定による熱応力の影響を抑制できる。また、上タンク体60や下タンク体70に対する第3ステー110や第4ステー120からの直接的な応力集中を緩和し易くなっている。
【0051】
以上説明したように、本発明を適用した第1の実施の形態によれば、ヘッドパイプ18とヘッドパイプ18から後方に延びるメインフレーム31とを備える車体フレーム11と、メインフレーム31の上部に配置される燃料タンク29と、を備える鞍乗り型車両10において、燃料タンク29は、上タンク体60と下タンク体70とが接合された上下二分割構造の燃料タンク本体80を備え、下タンク体70には、メインフレーム31が進入する上方に凹んだタンク凹部74が形成され、下タンク体70には、車体上下方向下方に延伸する第1ステー91と、第1ステー91よりも車体左右方向外側に固定され下タンク体70から車体左右方向中心に延伸した後に車体上下方向下方に延伸する第2ステー92とを備える前側取付部86が設けられ、ヘッドパイプ18の後方の車体フレーム11の前端部には、前側取付部86が取り付けられる車体左右方向外側に突き出る取付棒100が設けられている。
この構成によれば、車体フレーム11の前端部の取付棒100の位置に関わらず、上下二分割構造の燃料タンク29をしっかりと車体フレーム11の前端部の取付棒100に取り付け易くできる。
【0052】
本実施の形態では、下タンク体70と、第1ステー91と、第2ステー92とは、車体正面視で三角形状の空間を形成する。
この構成によれば、下タンク体70から離間するにしたがって第1ステー91と第2ステー92とが近接する形状となるため、燃料タンク29と車体フレーム11の取付箇所が車体左右方向に大きくなることを抑制できる。よって、第1ステー91や第2ステー92などの取付部品の大型化を抑制できて、燃料タンク29の軽量化やコスト削減が期待できる。また、燃料タンク29と車体フレーム11の取付箇所が車体左右方向に大きくなることを抑制できるため、車体左右方向中心からのモーメントによる取付箇所への応力を抑制でき。
【0053】
また、本実施の形態では、前側取付部86と取付棒100との接続部は、車体側面視で燃料タンク本体80よりも車体前下方に設けられる。
この構成によれば、燃料タンク29にタンクカバー52を取り付ける場合でも、ヘッドパイプ18と燃料タンク29との間にタンクカバー52を取り付ける十分なスペースを確保できるので、タンクカバー52の取り付け性を確保できて、意匠面での制約を抑制できる。また、この構成によれば、燃料タンク29と車体フレーム11の取付箇所は、車体側面視で燃料タンク本体80に重ならないので、車体フレーム11への燃料タンク29の取り付けがし易くなる。
【0054】
また、本実施の形態では、下タンク体70に固定された当接部101a、101bと下タンク体70から離間した離間部101cとを一体に備える第1パッチ101を有し、第1ステー91は、第1パッチ101を介して下タンク体70に溶接固定されている。
この構成によれば、第1パッチ101を介することにより第1ステー91と燃料タンク29との接続面積を大きくし易く、燃料タンク29に対する第1ステー91からの応力集中を抑制できる。また、第1ステー91の溶接時に燃料タンク29に熱を伝わり難くできるため、燃料タンク29が受ける熱応力の影響を軽減できる。
【0055】
また、本実施の形態では、下タンク体70に固定された当接部102aと下タンク体70から離間した離間部102cとを一体に備える第2パッチ102を有し、第2ステー92は、第2パッチ102を介して下タンク体70に溶接固定されている。
この構成によれば、第2パッチ102を介することにより第2ステー92と燃料タンク29との接続面積を大きくし易く、燃料タンク29に対する第2ステー92からの応力集中を抑制できる。また、第2ステー92の溶接時に燃料タンク29に熱を伝わり難くできるため、燃料タンク29が受ける熱応力の影響を軽減できる。
【0056】
また、本実施の形態では、上タンク体60から車体前後方向後方に延伸する第3ステー110と、上タンク体60に固定された当接部103aと上タンク体60から離間した離間部103bとを一体に備える第3パッチ103と、下タンク体70から車体前後方向後方に延伸する第4ステー120と、下タンク体70に固定された当接部104aと下タンク体70から離間した離間部104bとを一体に備える第4パッチ104と、を備え、第3ステー110は、第3パッチ103を介して上タンク体60に溶接固定され、第4ステー120は、第4パッチ104を介して下タンク体70に溶接固定されている。
この構成によれば、第3ステー110および第4ステー120によって、燃料タンク29の後部を車体フレーム11に固定できるため、燃料タンク29が前後で固定可能であり、強固に燃料タンク29を車体フレーム11に取付けることができる。また、パッチ103、104を介することによりステー110、120と燃料タンク29との接続面積を大きくし易く、燃料タンク29に対するステー110、120からの応力集中を抑制できる。また、ステー110、120の溶接時に燃料タンク29に熱を伝わり難くできるため、燃料タンク29が受ける熱応力の影響を軽減できる。
【0057】
また、本実施の形態では、上タンク体60において第3パッチ103に隣接して設けられたタンクリブ65と、タンクリブ65に平面視で重複して配置されるシート17と、を備える。
この構成によれば、タンクリブ65が設けられることにより燃料タンク29の剛性が向上するので、シート17を介して燃料タンク29に荷重が掛かる場合でも、燃料タンク29の変形を抑制し易くできる。
【0058】
また、本実施の形態では、上タンク体60と下タンク体70とのシーム部81には、ホース88、89を通す係合孔81bが設けられている。
この構成によれば、燃料タンク29にタンクカバー52を取付ける場合に、ホース88、89がタンクカバー52とシーム部81との間に挟まり難くできて、ホース88、89を保護できる。
【0059】
[第2の実施の形態]
本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
【0060】
図13は、本発明の第2の実施の形態に係る鞍乗り型車両210の側面図である。図14は、第2の実施の形態に係る車体フレーム211の斜視図である。
第2の実施の形態における鞍乗り型車両210は、第1の実施の形態における鞍乗り型車両10とは車種が異なる。これに応じて、本実施の形態では、第1の実施の形態における車体フレーム11や燃料タンク29とは異なる形状の車体フレーム211や燃料タンク229を備える。
【0061】
ここで、第2の実施の形態における鞍乗り型車両210の構成に関して、第1の実施の形態における鞍乗り型車両10に対応する構成については、第1の実施の形態の符号の三桁目に「2」をつけることで、その説明を適宜に省略する。
【0062】
本実施の形態のフロントフレーム219は、ヘッドパイプ218から後下方に延びるメインフレーム231と、メインフレーム231の後端部から下方に延びるピボットフレーム232と、ヘッドパイプ218においてメインフレーム231の前端の下方の位置から下方に延びるダウンフレーム233と、を備える。
【0063】
リアフレーム220は、メインフレーム231の後端部から後上がりに車体後端部まで延びる左右一対のシートフレーム241と、ピボットフレーム232の上下方向中間部からシートフレーム241の前後方向中間部まで延びる左右一対のリアサブフレーム242と、左右一対のシートフレーム241の前部を左右方向に接続するリア前部クロスメンバ243と、左右一対のシートフレーム241の後端部を左右方向に接続するリア後端部クロスメンバ245と、を備える。
【0064】
図13に示すように、車体フレーム211には、車体カバー250が支持される。車体カバー250は、ヘッドライトの周囲を覆うフロントカバー251と、フロントフォーク214の後方に設けられて燃料タンク229を覆うタンクカバー(外装パーツ)252と、タンクカバー252の下方に設けられて車体を左右方向外側から覆う左右一対のセンターカバー253と、センターカバー253の後方でシート217の下方を覆う左右一対のリアカバー254とを備える。
【0065】
図15は、第2の実施の形態に係る車体フレーム211と燃料タンク229とを示す左前方からの斜視図である。図16は、第2の実施の形態に係る車体フレーム211と燃料タンク229とを示す左側面図である。図17は、第2の実施の形態に係る車体フレーム211と燃料タンク229とを示す左後方からの斜視図である。
メインフレーム231は、モノバックボーンフレームである。すなわち、メインフレーム231は、ヘッドパイプ218から後方に一本形状で延びるフレームである。本実施の形態のメインフレーム231やダウンフレーム233は、断面略角型状のプレスフレームである。すなわち、メインフレーム231とダウンフレーム233とは、プレス加工された金属板が左右で接合されて断面略角型状のプレスフレームとされている。メインフレーム231には、燃料タンク229が支持される。燃料タンク229は、タンクカバー252で外部から覆われており、いわゆる、内装タンクである。すなわち、燃料タンク229の形状に関わらず、タンクカバー252で鞍乗り型車両210の意匠性を確保可能である。ダウンフレーム233の下端とピボットフレーム232の下端との間には、パワーユニット212が支持される。
【0066】
図18は、車体フレーム211の前端部の周辺を示す正面図である。図19は、取付棒200の軸線に沿った縦断面を示す要部斜視図である。
第2の実施の形態に係る燃料タンク229でも、第1の実施の形態に係る燃料タンク29の前側取付部86や後側取付部87に対応して、前側取付部286や後側取付部287を有する。すなわち、第2の実施の形態でも、燃料タンク229は、車体側面視では、前側取付部286および後側取付部287により、燃料タンク本体280から前後に離間した位置で車体フレーム211に固定される。
【0067】
詳述すれば、燃料タンク229の底面、すなわち、下タンク体270には、上方に凹んだタンク凹部274が形成されている。タンク凹部274は正面視では略U字状に凹んでおり、前後方向に延びる。タンク凹部274には、メインフレーム231の上部が進入している。メインフレーム231はタンク凹部274に沿って延びている。
【0068】
燃料タンク229は、車体フレーム211に取り付けられる前側取付部286を有する。前側取付部286は、下タンク体270の前部に設けられる。前側取付部286は、タンク凹部274に対応して設けられる第1ステー291および第2ステー292を有する。第1ステー291および第2ステー292は、それぞれ、タンク凹部274の左右に一対設けられる。
【0069】
第1ステー291は、折り曲げ板状に形成される。第1ステー291は、燃料タンク229の下タンク体270に固定される第1基部291aと、第1基部291aの車体左右方向外端から下方に延びる第1先端部291bとを有する。
【0070】
第1ステー291の左右方向外側には、第2ステー292が配置される。第2ステー292は、折り曲げ板状である。第2ステー292は、燃料タンク229の下タンク体270に固定され左右方向中心に延びる第2基部292aと、第2基部292aの左右方向内端から下方に延びる第2先端部292bとを有する。第2先端部292bは、第1ステー291の第1先端部291bの外側面に接合される。
【0071】
ここで、第2の実施の形態では、下タンク体270の前端部には、板金状のパッチ201が固定される。パッチ201は、タンク凹部274の左右両側に一対設けられる。パッチ201は、正面視でクランク形状に折り曲げられた曲げ板状である。パッチ201は、下タンク体270の底面に当接して固定される平坦面状の左右一対の当接部(固定部)201a、201bと、当接部201a、201bの間に設けられ且つ下タンク体70から離間する離間部201cと、を有する。
【0072】
パッチ201では、当接部201a、201bが、スポット溶接により下タンク体270に固定される。また、離間部201cには、第1ステー291の第1基部291aと第2ステー292の第2基部292aが溶接される。パッチ201の離間部201cには溶接ビードが生じている。
【0073】
よって、第2の実施の形態における前側取付部286では、一つのパッチ201に複数のステー291、292が溶接される点で異なるが、パッチ201の離間部201cにステー291、292を溶接する点は第1の実施の形態と同様である。よって、薄くなり易い下タンク体270では、ステー291、292の溶接固定による熱応力の影響を抑制できる。また、下タンク体270に対するステー291、292からの直接的な応力集中を緩和し易くなっている。
【0074】
第1先端部291bおよび第2先端部292bは、燃料タンク本体280よりも前下方に延びている。第1先端部291bおよび第2先端部292bには、左右方向に延びる筒部293が形成される。筒部293の孔には、グロメット(弾性部材)294が装着される。グロメット294には、左右方向内側からフランジパイプ295が装着される。フランジパイプ295には、ナット296を介して、締結部材の一例としてのボルト297が挿通される。ボルト297は、車体フレーム211の前端部に固定された取付棒(フレーム側取付部、突起部)200に締結される。これにより、燃料タンク229の前端部が車体フレーム211の前端部に固定される。
【0075】
本実施の形態の取付棒200は、車体フレーム211の前端部であるメインフレーム231に設けられている。すなわち、メインフレーム231には、左右方向に延びる円柱状の取付棒200が貫通した状態で固定される。取付棒200はメインフレーム231の平坦な側面部分に設けられている。
【0076】
取付棒200はヘッドパイプ18の上部後端よりも後方に配置される。取付棒200は、下タンク体270の前下方に配置される。よって、車体側面視において、取付棒200は燃料タンク本体280に重複せず、車体側面視で視認可能である。よって、ヘッドパイプ218と燃料タンク229との間にタンクカバー252を取り付ける十分なスペースを確保できる。また、車体側面視で燃料タンク本体280に重ならないので、車体フレーム211への燃料タンク229の取り付けがし易くなる。
第1ステー291と第2ステー292と筒部293とパッチ201などにより、本実施の形態の前側取付部286が構成されている。
【0077】
燃料タンク229は、後側取付部287を有する。後側取付部287は、燃料タンク本体280から後方に延出する。後側取付部287は、車体側面視では、シーム部281に沿って後ろ下がりに延びる。後側取付部287は、シートフレーム241の前部に設けられたリア前部クロスメンバ243に固定される。
【0078】
よって、本実施の形態でも、燃料タンク229は第1ステー291や第2ステー292を有する前側取付部286を備えるため、取付棒200にしっかりと取り付け可能となっている。また、本実施の形態の燃料タンク229にすることにより、三分割構造の燃料タンクの車体フレームを流用可能であり、コスト削減が期待できる。
【0079】
以上説明したように、本発明を適用した第2の実施の形態によれば、ヘッドパイプ218とヘッドパイプ218から後方に延びるメインフレーム231とを備える車体フレーム211と、メインフレーム231の上部に配置される燃料タンク229と、を備える鞍乗り型車両210において、燃料タンク229は、上タンク体260と下タンク体270とが接合された上下二分割構造の燃料タンク本体280を備え、下タンク体270には、メインフレーム231が進入する上方に凹んだタンク凹部274が形成され、下タンク体270には、車体上下方向下方に延伸する第1ステー291と、第1ステー291よりも車体左右方向外側に固定され下タンク体270から車体左右方向中心に延伸した後に車体上下方向下方に延伸する第2ステー292とを備える前側取付部286が設けられ、ヘッドパイプ218の後方の車体フレーム211の前端部には、前側取付部286が取り付けられる車体左右方向外側に突き出る取付棒200が設けられている。
この構成によれば、車体フレーム11の前端部の取付位置に関わらず、上下二分割構造の燃料タンク229をしっかりと車体フレーム11の前端部に取り付け易くできる。
【0080】
また、本実施の形態では、前側取付部286と取付棒200との接続部は、車体側面視で燃料タンク本体280よりも車体前下方に設けられる。
この構成によれば、燃料タンク229にタンクカバー252を取り付ける場合でも、ヘッドパイプ218と燃料タンク229との間にタンクカバー252を取り付ける十分なスペースを確保できるので、タンクカバー252の取り付け性を確保できて、意匠面での制約を抑制できる。また、この構成によれば、燃料タンク229と車体フレーム211の取付箇所は、車体側面視で燃料タンク本体280に重ならないので、車体フレーム211への燃料タンク229の取り付けがし易くなる。
【0081】
本実施の形態では、下タンク体270に固定された当接部201a、201bと下タンク体270から離間した離間部201cとを一体に備えるパッチ201を有し、第1ステー291及び第2ステー292は、パッチ201を介して下タンク体270に溶接固定されている。換言すれば、パッチ201は、第1ステー291が溶接される第1パッチと、第2ステー292が溶接される第2パッチと、が一体に形成されている。
【0082】
[他の実施の形態]
上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
【0083】
上記実施の形態では、燃料タンク本体80、280の平坦な面に折り曲げ形状のパッチ101、102、201が固定されることにより、パッチ101、102、201に当接部101a、101b、102a、201a、201bと離間部101c、102c、201cとが形成される構成を説明した。また、燃料タンク本体80の凹凸形状の面に平坦な形状のパッチ103、104が固定されることにより、パッチ103、104に当接部103a、104aと離間部103b、104bとが形成される構成を説明した。このように、パッチ101~104、201と、パッチ101~104、201が固定される燃料タンク本体80、280のいずれかに凹凸形状を持たせることにより、パッチ101~104、201に当接部と離間部とが形成さればよく、パッチ101~104、201の形状や燃料タンク本体80、280の凹凸形状は限定されない。
【0084】
上記実施の形態では、鞍乗り型車両10として前輪13と後輪15とを有する自動二輪車を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、前輪または後輪を2つ備えた3輪の鞍乗り型車両や4輪以上を備えた鞍乗り型車両に適用可能である。
【0085】
[上記実施の形態によりサポートされる構成]
上記実施の形態は、以下の構成をサポートする。
【0086】
(構成1)ヘッドパイプと前記ヘッドパイプから後方に延びるモノバックボーンフレームとを備える車体フレームと、前記モノバックボーンフレームの上部に配置される燃料タンクと、を備える鞍乗り型車両において、前記燃料タンクは、上タンク体と下タンク体とが接合された上下二分割構造の燃料タンク本体を備え、前記下タンク体には、前記モノバックボーンフレームが進入する上方に凹んだタンク凹部が形成され、前記下タンク体には、車体上下方向下方に延伸する第1ステーと、前記第1ステーよりも車体左右方向外側に固定され前記下タンク体から車体左右方向中心に延伸した後に車体上下方向下方に延伸する第2ステーとを備える燃料タンク側取付部が設けられ、前記ヘッドパイプの後方の前記車体フレームの前端部には、前記燃料タンク側取付部が取り付けられる車体左右方向外側に突き出るフレーム側取付部が設けられていることを特徴とする鞍乗り型車両。
この構成によれば、車体フレームの前端部の取付位置に関わらず、上下二分割構造の燃料タンクをしっかりと車体フレームの前端部に取り付け易くできる鞍乗り型車両を提供することができる。
【0087】
(構成2)前記下タンク体と、前記第1ステーと、前記第2ステーとは、車体正面視で三角形状の空間を形成することを特徴とする構成1に記載の鞍乗り型車両。
この構成によれば、下タンク体から離間するにしたがって第1ステーと第2ステーとが近接する形状となるため、燃料タンクと車体フレームの取付箇所が車体左右方向に大きくなることを抑制できる。よって、第1ステーや第2ステーなどの取付部品の大型化を抑制できて、燃料タンクの軽量化やコスト削減が期待できる。また、燃料タンクと車体フレームの取付箇所が車体左右方向に大きくなることを抑制できるため、車体左右方向中心からのモーメントによる取付箇所への応力を抑制できる。
【0088】
(構成3)前記燃料タンク側取付部と前記フレーム側取付部との接続部は、車体側面視で前記燃料タンク本体よりも車体前下方に設けられることを特徴とする構成1または2に記載の鞍乗り型車両。
この構成によれば、燃料タンクに外装パーツを取り付ける場合でも、ヘッドパイプと燃料タンクとの間に外装パーツを取り付ける十分なスペースを確保できるので、外装パーツの取り付け性を確保できて、意匠面での制約を抑制できる。
また、この構成によれば、燃料タンクと車体フレームの取付箇所は、車体側面視で燃料タンクに重ならないので、燃料タンクの取り付けがし易くなる。
【0089】
(構成4)前記下タンク体に固定された固定部と前記下タンク体から離間した離間部とを一体に備える第1パッチを有し、前記第1ステーは、前記第1パッチを介して前記下タンク体に溶接固定されていることを特徴とする構成1から3のいずれかに記載の鞍乗り型車両。
この構成によれば、第1パッチを介することにより第1ステーと燃料タンクとの接続面積を大きくし易く、燃料タンクに対する第1ステーからの応力集中を抑制できる。また、第1ステーの溶接時に燃料タンクに熱を伝わり難くできるため、燃料タンクが受ける熱応力の影響を軽減できる。
【0090】
(構成5)前記下タンク体に固定された固定部と前記下タンク体から離間した離間部とを一体に備える第2パッチを有し、前記第2ステーは、前記第2パッチを介して前記下タンク体に溶接固定されていることを特徴とする構成1から4のいずれかに記載の鞍乗り型車両。
この構成によれば、第2パッチを介することにより第2ステーと燃料タンクとの接続面積を大きくし易く、燃料タンクに対する第2ステーからの応力集中を抑制できる。また、第2ステーの溶接時に燃料タンクに熱を伝わり難くできるため、燃料タンクが受ける熱応力の影響を軽減できる。
【0091】
(構成6)前記上タンク体から車体前後方向後方に延伸する第3ステーと、前記上タンク体に固定された固定部と前記上タンク体から離間した離間部とを一体に備える第3パッチと、前記下タンク体から車体前後方向後方に延伸する第4ステーと、前記下タンク体に固定された固定部と前記下タンク体から離間した離間部とを一体に備える第4パッチと、を備え、前記第3ステーは、前記第3パッチを介して前記上タンク体に溶接固定され、前記第4ステーは、前記第4パッチを介して前記下タンク体に溶接固定されていることを特徴とする構成1から5のいずれかに記載の鞍乗り型車両。
この構成によれば、第3ステーおよび第4ステーによって、燃料タンクの後部を車体フレームに固定できるため、燃料タンクが前後で車体フレームに固定され、強固に燃料タンクを車体フレームに取付けることができる。また、パッチを介することによりステーと燃料タンクとの接続面積を大きくし易く、燃料タンクに対するステーからの応力集中を抑制できる。また、ステーの溶接時に燃料タンクに熱を伝わり難くできるため、燃料タンクが受ける熱応力の影響を軽減できる。
【0092】
(構成7)前記上タンク体において前記第3パッチに隣接して設けられたリブと、前記リブに平面視で重複して配置されるシートと、を備えることを特徴とする構成6に記載の鞍乗り型車両。
この構成によれば、リブが設けられることにより燃料タンクの剛性が向上するので、シートを介して燃料タンクに荷重が掛かる場合でも、燃料タンクの変形を抑制し易くできる。
【0093】
(構成8)前記上タンク体と前記下タンク体との接合部には、管状部材を通す孔が設けられていることを特徴とする構成1から7のいずれかに記載の鞍乗り型車両。
この構成によれば、燃料タンクに外装パーツを取付ける場合に、管状部材と接合部との間に挟まり難くできて、管状部材を保護できる。
【符号の説明】
【0094】
10 鞍乗り型車両
11 車体フレーム
17 シート
18 ヘッドパイプ
29 燃料タンク
31 メインフレーム(モノバックボーンフレーム)
60 上タンク体
65 タンクリブ(リブ)
70 下タンク体
74 タンク凹部
80 燃料タンク本体
81 シーム部(接合部)
81b 係合孔(孔)
86 前側取付部(燃料タンク側取付部)
88 ホース(管状部材)
89 ホース(管状部材)
91 第1ステー
92 第2ステー
100 取付棒(フレーム側取付部)
101 第1パッチ
101a 当接部(固定部)
101b 当接部(固定部)
101c 離間部
102 第2パッチ
102a 当接部(固定部)
102c 離間部
103 第3パッチ
103a 当接部(固定部)
103b 離間部
104 第4パッチ
104a 当接部(固定部)
104b 離間部
110 第3ステー
120 第4ステー
200 取付棒(フレーム側取付部)
201 パッチ
201a 当接部(固定部)
201b 当接部(固定部)
201c 離間部
210 鞍乗り型車両
211 車体フレーム
218 ヘッドパイプ
229 燃料タンク
231 メインフレーム(モノバックボーンフレーム)
260 上タンク体
270 下タンク体
274 タンク凹部
280 燃料タンク本体
286 前側取付部(燃料タンク側取付部)
291 第1ステー
292 第2ステー
図1
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