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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024010886
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】センサ装置
(51)【国際特許分類】
   G01P 15/08 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
G01P15/08 102C
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022112450
(22)【出願日】2022-07-13
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柿沼 実
(72)【発明者】
【氏名】矢尾 博信
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健
(57)【要約】
【課題】センサ装置においては、寄生容量および熱応力の影響を抑制することが好ましい。
【解決手段】物理量センサと、物理量センサにより検出された信号を電圧信号に変換する変換回路と、変換回路の少なくとも一部分および物理量センサが設けられた第1基板と、第1基板と電気的に接続された第2基板とを備え、変換回路の少なくとも一部分と第1基板との間に形成される寄生容量の温度または湿度に対する変化率が、変換回路の少なくとも一部分と第2基板との間に形成される寄生容量の温度、湿度または圧力に対する変化率よりも小さい、センサ装置を提供する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理量センサと、
前記物理量センサにより検出された信号を電圧信号に変換する変換回路と、
前記変換回路の少なくとも一部分および前記物理量センサが設けられた第1基板と、
前記第1基板と電気的に接続された第2基板と、
を備え、
前記変換回路の前記少なくとも一部分と前記第1基板との間に形成される寄生容量の温度または湿度に対する変化率が、前記変換回路の前記少なくとも一部分と前記第2基板との間に形成される寄生容量の温度または湿度に対する変化率よりも小さい、
センサ装置。
【請求項2】
前記第1基板の吸湿率は、前記第2基板の吸湿率よりも小さい、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項3】
前記第1基板は、セラミックで形成されている、請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項4】
前記第2基板は、有機材料を含む、請求項2または3に記載のセンサ装置。
【請求項5】
前記第1基板は、前記第2基板上に固定されている、請求項4に記載のセンサ装置。
【請求項6】
前記変換回路は、増幅回路、および、前記増幅回路と前記物理量センサとを接続する配線を有し、
前記増幅回路と前記配線とは、前記第1基板に設けられる、
請求項5に記載のセンサ装置。
【請求項7】
前記変換回路は、増幅回路、および、前記増幅回路と前記物理量センサとを接続する配線を有し、
前記配線の少なくとも一部は、前記第1基板に設けられ、
前記増幅回路は、前記第2基板に設けられる、
請求項5に記載のセンサ装置。
【請求項8】
前記第1基板の熱膨張率と、前記第2基板の熱膨張率とが異なる、請求項4に記載のセンサ装置。
【請求項9】
前記第1基板と前記第2基板とを電気的に接続するリードフレームをさらに備える、請求項8に記載のセンサ装置。
【請求項10】
前記第1基板は、前記リードフレームに固定され、
前記第1基板および前記リードフレームの共振周波数が、前記物理量センサの共振周波数よりも高い、
請求項9に記載のセンサ装置。
【請求項11】
前記第1基板が固定され、前記第1基板および前記第2基板を収容する筐体と、
前記第1基板と前記第2基板とを電気的に接続する接続部と、
をさらに備える、請求項8に記載のセンサ装置。
【請求項12】
前記第1基板は、可撓性を有する接合材により前記筐体に固定されている、請求項11に記載のセンサ装置。
【請求項13】
前記第1基板および前記接合材の共振周波数が、前記物理量センサの共振周波数よりも高い、請求項12に記載のセンサ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「検出回路と検出素子を接続する配線の寄生容量を低減し、センサ精度をより向上させる」と記載されている(要約書)。
特許文献2には、「高精度の角速度検出が可能な圧電式角速度センサを提供する」と記載されている(要約書)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2007-101533号公報
[特許文献2] 特開平11-325908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
センサ装置においては、寄生容量および熱応力の影響を抑制することが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様においては、センサ装置を提供する。センサ装置は、物理量センサと、物理量センサにより検出された信号を電圧信号に変換する変換回路と、変換回路の少なくとも一部分および物理量センサが設けられた第1基板と、第1基板と電気的に接続された第2基板とを備える。変換回路の少なくとも一部分と第1基板との間に形成される寄生容量の温度または湿度に対する変化率が、変換回路の少なくとも一部分と第2基板との間に形成される寄生容量の温度または湿度に対する変化率よりも小さい。
【0005】
第1基板の吸湿率は、第2基板の吸湿率よりも小さくてよい。
【0006】
第1基板は、セラミックで形成されていてよい。
【0007】
第2基板は、有機材料を含んでよい。
【0008】
第1基板は、第2基板上に固定されていてよい。
【0009】
変換回路は、増幅回路、および、増幅回路と物理量センサとを接続する配線を有してよい。増幅回路と配線とは、第1基板に設けられてよい。
【0010】
変換回路は、増幅回路、および、増幅回路と物理量センサとを接続する配線を有してよい。配線の少なくとも一部は、第1基板に設けられてよい。増幅回路は、第2基板に設けられてよい。
【0011】
第1基板の熱膨張率と、第2基板の熱膨張率とは、異なっていてよい。
【0012】
センサ装置は、第1基板と第2基板とを電気的に接続するリードフレームをさらに備えてよい。
【0013】
第1基板は、リードフレームに固定されてよい。第1基板およびリードフレームの共振周波数は、物理量センサの共振周波数よりも高くてよい。
【0014】
センサ装置は、第1基板が固定され、第1基板および第2基板を収容する筐体と、第1基板と第2基板とを電気的に接続する接続部とをさらに備えてよい。
【0015】
第1基板は、可撓性を有する接合材により筐体に固定されていてよい。
【0016】
第1基板および接合材の共振周波数は、物理量センサの共振周波数よりも高くてよい。
【0017】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一つの実施形態に係るセンサシステム200の一例を示す図である。
図2】本発明の一つの実施形態に係るセンサ装置100の一例を示す図である。
図3図2に示されるセンサ装置100をY軸方向に見た図である。
図4図2および図3に示される物理量センサ10の詳細の一例を示す図である。
図5図4に示される物理量センサ10のa-a'断面の一例を示す図である。
図6】比較例のセンサ装置300を示す図である。
図7図6に示されるセンサ装置300をY軸方向に見た図である。
図8】センサ装置100の回路図の一例を示す図である。
図9】変換回路40-1の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。
図10】変換回路40-2の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。
図11】変換回路40-1の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。
図12】変換回路40-2の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。
図13】変換回路40-1の出力と温度Tとの関係の他の一例を示す図である。
図14】センサ装置100の回路図の他の一例を示す図である。
図15】本発明の一つの実施形態に係るセンサ装置100の他の一例を示す図である。
図16図15のb-b'線における断面図である。
図17】センサ装置100が図15および図16の例である場合における、変換回路40-1の出力と時間との関係の一例を示す図である。
図18】センサ装置100が図15および図16の例である場合における、変換回路40-2の出力と時間との関係の一例を示す図である。
図19】変換回路40-1の出力が図17の状態である場合における、変換回路40-1の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。
図20】変換回路40-2の出力が図18の状態である場合における、変換回路40-2の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。
図21】センサ装置100が図2および図3の例である場合における、変換回路40-1の出力と時間との関係の一例を示す図である。
図22】センサ装置100が図2および図3の例である場合における、変換回路40-2の出力と時間との関係の一例を示す図である。
図23】変換回路40-1の出力が図21の状態である場合における、変換回路40-1の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。
図24】変換回路40-2の出力が図22の状態である場合における、変換回路40-2の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。
図25】本発明の一つの実施形態に係るセンサ装置100の他の一例を示す図である。
図26図25に示されるセンサ装置100を説明する他の図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0020】
図1は、本発明の一つの実施形態に係るセンサシステム200の一例を示す図である。本例のセンサシステム200は、センサ装置100、制御部30、周波数発振器50、LPF(ローパスフィルタ)52、AD変換器(アナログ-デジタル変換器)54、記憶部70およびインターフェース部58を備える。センサ装置100は、物理量センサ10および変換回路40を備える。
【0021】
物理量センサ10は、対象物の物理量を検出する。物理量センサ10は、加速度センサであってよく、圧力センサであってもよい。当該加速度センサは、静電容量型の加速度センサ(後述)であってよい。変換回路40は、物理量センサ10により検出された信号を電圧信号に変換する。変換回路40は、アナログ信号処理回路であってよい。
【0022】
周波数発振器50は、周期Tのクロック信号CKを生成する。物理量センサ10は、クロック信号CKに基づく時刻において、対象物の物理量を検出する。AD変換器54は、クロック信号CKに基づく時刻において、物理量センサ10からの信号を取得する。クロック信号CKに基づく時刻とは、例えばクロック信号CKが立ち上がる時刻である。センサシステム200には、給電ハブ130により電圧が供給されてよい。
【0023】
制御部30は、センサ装置100における信号処理を制御する。制御部30は、いわゆるCPU(Central Processing Unit)であってよい。記憶部70は、物理量センサ10により検出された物理量データを記憶してよい。
【0024】
LPF52は、変換回路40から出力された電圧信号における高周波ノイズを除去する。AD変換器54は、LPF52により高周波ノイズが除去されたアナログ電圧信号を、クロック信号CKのタイミングでデジタル信号に変換する。制御部30は、AD変換器54にトリガ信号を送信してよい。AD変換器54は、当該トリガ信号を受信したタイミングでアナログ-デジタル変換を開始してよい。
【0025】
センサシステム200は、インターフェース部58を備えてよい。インターフェース部58は、給電ハブ130により供給される電源を受電してよい。インターフェース部58は、給電ハブ130と制御部30との間の通信を仲介してよい。インターフェース部58は、通信線150によりコンピュータ110およびNTPサーバ140に接続されてよい。
【0026】
図2は、本発明の一つの実施形態に係るセンサ装置100の一例を示す図である。センサ装置100は、第1基板20および第2基板22を備える。第1基板20には、変換回路40(図1参照)の少なくとも一部分、および、物理量センサ10が設けられる。変換回路40は、増幅回路42を有してよい。本例においては、増幅回路42は第1基板20に設けられている。第2基板22は、第1基板と電気的に接続されている。第1基板20は、第2基板22上に固定されていてよい。
【0027】
第1基板20の吸湿率は、第2基板22の吸湿率よりも小さくてよい。基板の吸湿率とは、湿気を吸収していない基板の質量を第1質量とし、湿気の吸収が飽和状態である基板の質量を第2質量とした場合において、第1質量に対する、第2質量と第1質量との差分の割合であってよい。
【0028】
第1基板20の熱膨張率と第2基板22の熱膨張率とは、異なっていてよい。基板の熱膨張率とは、基板の線膨張率であってよい。基板の線膨張率とは、温度上昇前の基板の面内方向における一の方向の長さを第1長さとし、温度が単位温度(1K)上昇後の基板における当該一の方向の長さを第2長さとした場合において、第1長さに対する、第2長さと第1長さとの差分の割合であってよい。基板の熱膨張率とは、基板の体積膨張率であってもよい。基板の体積膨張率とは、温度上昇前の基板の体積を第1体積とし、温度が単位温度(1K)上昇後の基板の体積を第2体積とした場合において、第1体積に対する、第2体積と第1体積との差分の割合であってよい。
【0029】
第1基板20は、セラミックで形成されていてよい。第1基板20は、所謂セラミック基板であってよい。第1基板20は、アルミナおよび非金属の少なくとも一方で形成されていてよい。第1基板20は、無機材料で形成されていてよい。第1基板20は、有機材料を含まなくてよい。
【0030】
第2基板22は、有機材料を含んでよい。当該有機材料は、例えばエポキシ材料である。第2基板22は、所謂ガラスエポキシ基板であってよい。
【0031】
第1基板20の熱膨張率を熱膨張率te1とし、第2基板22の熱膨張率を熱膨張率te2とする。物理量センサ10の熱膨張率を、熱膨張率tsとする。熱膨張率te1は、熱膨張率te2よりも小さくてよい。物理量センサ10がMEMS加速度センサである場合、MEMS加速度センサはSi(シリコン)およびガラスで形成され得る。MEMS加速度センサがSi(シリコン)およびガラスで形成され、第2基板22がガラスエポキシ基板である場合、熱膨張率tsは熱膨張率te2よりも小さい。このため、熱膨張率te1、熱膨張率tsおよび熱膨張率te2は、ts<te1<te2の関係にあることが好ましい。
【0032】
本明細書においては、X軸、Y軸およびZ軸の直交座標軸を用いて技術的事項を説明する場合がある。本明細書において、第1基板20の板面に平行な面をXY面とする。本明細書において、第1基板20の板面に垂直な方向をZ軸方向とする。本明細書において、XY面内における所定の方向をX軸方向とし、XY面内においてX軸に直交する方向をY軸方向とする。XY面は、水平面であってよい。Z軸は、鉛直方向に平行であってよい。
【0033】
図3は、図2に示されるセンサ装置100をY軸方向に見た図である。本例において、物理量センサ10および増幅回路42は、第1基板20上に設けられている。センサ装置100は、蓋部21を備えてよい。蓋部21は、第1基板20と同じ材料で形成されていてよい。蓋部21は、セラミックで形成されていてよい。物理量センサ10および増幅回路42は、第1基板20および蓋部21により囲われていてよい。
【0034】
図4は、図2および図3に示される物理量センサ10の詳細な一例を示す図である。本例の物理量センサ10は、静電容量型のMEMS加速度センサである。本例の物理量センサ10は、固定電極11、固定電極12、可動電極13、固定枠14および弾性部15を有する。可動電極13は、板状の部材であってよい。
【0035】
本例の物理量センサ10は、2つの固定電極11(固定電極11-1および固定電極11-2)を有する。本例において、固定電極11-1は予め定められた方向(本例においてはX軸方向)における可動電極13の一方側に隣り合って配置され、固定電極11-2はX軸方向における可動電極13の他方側に隣り合って配置されている。固定電極11と可動電極13とのX軸方向における間には、空隙が設けられている。即ち、固定電極11と可動電極13とは、接していない。
【0036】
本例の物理量センサ10は、2つの固定電極12(固定電極12-1および固定電極12-2)を有する。本例において、固定電極12-1は予め定められた方向(本例においてはY軸方向)における可動電極13の一方側に隣り合って配置され、固定電極12-2はY軸方向における可動電極13の他方側に隣り合って配置されている。固定電極12と可動電極13とのY軸方向における間には、空隙が設けられている。即ち、固定電極12と可動電極13とは、接していない。
【0037】
固定枠14は、XY面内において固定電極11、固定電極12、可動電極13および弾性部15を囲うように設けられていてよい。本例において、固定電極11および固定電極12は、固定枠14に固定されている。固定電極11および固定電極12と、固定枠14とは、電気的に絶縁されている。本例において、弾性部15の一端は固定枠14に固定され、弾性部15の他端は可動電極13に固定されている。弾性部15の当該一端と固定枠14とは電気的に絶縁されている。
【0038】
センサ装置100(図2および図3参照)は、電圧印加部90を有してよい。電圧印加部90は、弾性部15を通じ、可動電極13にキャリア信号を印加する。当該キャリア信号は、予め定められた周波数fの交流信号であってよい。当該周波数fは、例えば100kHzである。
【0039】
図5は、図4に示される物理量センサ10のa-a'断面の一例を示す図である。a-a'線は、固定枠14、固定電極11-1、可動電極13および固定電極11-2を通るXZ断面である。
【0040】
本例の物理量センサ10は、固定電極16を有する。固定電極16は、Z軸方向における可動電極13の一方側に隣り合って配置されてよい。可動電極13のZ軸方向における両側には、空間17が設けられている。空間17-1は、可動電極13と固定電極16とのZ軸方向における間に設けられている。空間17-2は、Z軸方向において、可動電極13を基準に空間17-1とは反対側に設けられている。可動電極13と固定電極16とは、接していない。
【0041】
可動電極13は、加速度により変位する。本例の物理量センサ10は、可動電極13が変位することによる、固定電極11、固定電極12および固定電極16と、可動電極13との間における静電容量の変化を検出する。静電容量の当該変化は、増幅回路42(図2および図3参照)により電圧信号に変換されてよい。
【0042】
物理量センサ10が静電容量の変化を検出する場合において、可動電極13には、電圧印加部90(図4参照)によりキャリア信号が印加されてよい。本例の物理量センサ10は、固定電極11、固定電極12および固定電極16と、可動電極13との間における静電容量の変化を検出することにより加速度を検出する。
【0043】
本例の物理量センサ10は、固定電極11(図4参照)と可動電極13との間における静電容量の変化を検出することにより、加速度のX軸方向の成分を検出する。本例の物理量センサ10は、固定電極12(図4参照)と可動電極13との間における静電容量の変化を検出することにより、加速度のY軸方向の成分を検出する。本例の物理量センサ10は、固定電極16と可動電極13との間における静電容量の変化を検出することにより、加速度のZ軸方向の成分を検出する。
【0044】
固定電極11(図4参照)、固定電極12(図4参照)および固定電極16には、それぞれ配線92(図4参照)、配線93(図4参照)および配線94が接続されている。本例においては、固定電極11-1および固定電極11-2にそれぞれ配線92-1および配線92-2が接続され、固定電極12-1および固定電極12-2にそれぞれ配線93-1および配線93-2が接続され、固定電極16に配線94が接続されている。
【0045】
センサ装置100(図2および図3参照)は、複数の変換回路40を備えてよい。本例においては、センサ装置100は三つの変換回路40(変換回路40-1~変換回路40-3)を備える。本例において、配線92(図4参照)は変換回路40-1に接続され、配線93(図4参照)は変換回路40-2に接続され、配線94は変換回路40-3に接続されている。本例においては、変換回路40は、物理量センサ10により検出された、固定電極11、固定電極12および固定電極16と、可動電極13との間における静電容量の変化を、電圧信号に変換する。
【0046】
図6は、比較例のセンサ装置300を示す図である。図7は、図6に示されるセンサ装置300をY軸方向に見た図である。センサ装置300においては、増幅回路42は第2基板22に設けられている。センサ装置300は、係る点でセンサ装置100と異なる。
【0047】
図8は、センサ装置100の回路図の一例を示す図である。図8においては、物理量センサ10の容量を示すコンデンサC1およびコンデンサC2が示されている。コンデンサC1は、例えば、図4に示される固定電極12-1と可動電極13との間に形成される容量である。コンデンサC2は、例えば、図4に示される固定電極12-2と可動電極13との間に形成される容量である。コンデンサC1およびコンデンサC2の容量は、例えば10pFである。
【0048】
本例の変換回路40は、コンデンサCa1~コンデンサCa3、抵抗Ra1、抵抗Ra2および増幅回路42を有する。本例の変換回路は、チャージアンプである。増幅回路42は、例えばオペアンプである。
【0049】
配線92~配線94は、増幅回路42と物理量センサ10とを接続する。本例においては、配線92-1はコンデンサC1、コンデンサCa1、抵抗Ra1および増幅回路42に接続され、配線92-2はコンデンサC2、コンデンサCa2、コンデンサCa3、抵抗Ra2および増幅回路42に接続されている。配線93-1および配線94は、図8と同様に、コンデンサC1、コンデンサCa1、抵抗Ra1および増幅回路42に接続されている。配線93-2は、図8と同様に、コンデンサC2、コンデンサCa2、コンデンサCa3、抵抗Ra2および増幅回路42に接続されている。
【0050】
変換回路40の少なくとも一部分は、第1基板20(図2および図3参照)に設けられる。図8において、センサ装置100のうち第1基板20に設けられる範囲が一点鎖線枠で示されている。本例において、増幅回路42と配線92とは、第1基板20に設けられる。本例においては、センサ装置100の全てが第1基板20に設けられる。
【0051】
図9は、変換回路40-1の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。温度Tは、センサ装置100が配置されている空間の気温である。温度T0は、例えば0℃である。本例において、温度T1~温度T6は0℃より高い温度であり、温度T1'~温度T3'は0℃より低い温度である。温度T1~温度T6は、例えば10℃~60℃である。温度T1'~温度T3'は、例えば-10℃~-30℃である。図9では、変換回路40-1の出力と温度Tとの関係を4回にわたり測定した結果が示されている。
【0052】
図9において、0で示される出力は、変換回路40-1の出力の基準値である。当該基準値は、出力の測定開始時における出力であってよい。当該基準値は、所謂零点出力であってよい。当該零点出力とは、物理量センサ10がX軸方向およびY軸方向の加速度を有さず、Z軸方向に重力加速度のみを有する場合の出力を指す。図9において+Vmおよび-Vmで示される出力は、それぞれ出力の誤差として許容される上限値および下限値である。変換回路40-1の出力は、4回の測定のいずれにおいても、温度T3'~温度T6の温度範囲にわたり-Vm~+Vmの範囲に収まっている。
【0053】
図10は、変換回路40-2の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。変換回路40-2の出力は、4回の測定のいずれにおいても、温度T3'~温度T6の温度範囲にわたり-Vm~+Vmの範囲に収まっている。図9および図10は、第1基板20に設けられる変換回路40の少なくとも一部分と、第1基板20との間に形成される寄生容量の温度に対する変化の影響を示している。
【0054】
図11は、変換回路40-1の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。図11は、図8に示される変換回路40-1が第2基板22(図6および図7参照)に設けられる場合の例である。図11の例では、変換回路40-1の出力は、4回の測定にわたり-Vm~+Vmの範囲に収まっていない。変換回路40-1の出力の温度依存性は、図9の例よりも大きい。
【0055】
図12は、変換回路40-2の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。図12の例も、変換回路40-2の出力は、4回の測定にわたり-Vm~+Vmの範囲に収まっていない。変換回路40-2の出力の温度依存性は、図10の例よりも大きい。図11および図12は、第2基板22に設けられる変換回路40の少なくとも一部分と、第2基板22との間に形成される寄生容量の温度に対する変化が、変換回路40の出力に与える影響を示している。
【0056】
図13は、変換回路40-1の出力と温度Tとの関係の他の一例を示す図である。図13は、変換回路40-1が第2基板22に設けられている場合において、変換回路40-1が、センサシステム200(図1参照)を収納する筐体により乾燥封止されている場合、当該筐体により気密封止されている場合、および、当該筐体に封止されていない場合の例である。乾燥封止とは、乾燥空気が封入されている場合である。図13では、各3台のセンサ装置100(乾燥封止および気密封止の場合)および4台のセンサ装置100(封止せずの場合)について、変換回路40-1の出力と温度Tとの関係が示されている。
【0057】
図13に示されるとおり、乾燥封止および気密封止の場合における変換回路40-1の出力は、-Vm~+Vmの範囲に収まっている。封止せずの場合における変換回路40-1の出力の一部は、-Vm~+Vmの範囲に収まらない場合がある。上記より、湿気の変化を抑制することにより零点の変動も抑制される事が理解される。
【0058】
上述したとおり、センサ装置100においては変換回路40の少なくとも一部分が第1基板20に設けられる。センサ装置300においては、変換回路40の少なくとも一部分は第2基板22に設けられる。変換回路40の当該少なくとも一部分と第1基板20との間に形成される寄生容量の、温度または湿度に対する変化率は、変換回路40の当該少なくとも一部分と第2基板22との間に形成される寄生容量の、温度または湿度に対する変化率よりも小さい。変換回路40の当該少なくとも一部分とは、変換回路40のコンデンサCa1、コンデンサCa2、コンデンサCa3、抵抗Ra1、抵抗Ra2および増幅回路42を指してよい。変換回路40の当該少なくとも一部分には、変換回路40-1~変換回路40-3の場合における、それぞれ配線92、配線93および配線94が含まれてよい。
【0059】
図11図12、および、図13における封止せずの場合の例では、第2基板22が吸湿することにより、変換回路40の少なくとも一部分と第2基板22との間に形成される寄生容量が変化しやすい。当該寄生容量の変化により、センサ装置300の出力は変化しやすい。第1基板20は第2基板22よりも吸湿しにくいので、図9図10の例では、変換回路40の少なくとも一部分と第1基板20との間に形成される寄生容量は、図11および図12の例よりも変化しにくい。このため、センサ装置100の出力は、センサ装置300の出力よりも変化しにくい。
【0060】
図14は、図8に示されるセンサ装置100の他の一例を示す図である。配線92は、増幅回路42と物理量センサ10とを接続する。配線92の少なくとも一部は、第1基板20に設けられてよい。図14において、センサ装置100のうち第1基板20に設けられる範囲が一点鎖線枠で示されている。本例においては、配線92の一部が第1基板20に設けられ、配線92の他の一部は第2基板22に設けられる。本例においては、コンデンサC1、コンデンサC2、コンデンサCa2、コンデンサCa3および抵抗Ra2が第1基板20に設けられ、コンデンサCa1、抵抗Ra1および増幅回路42は第2基板22に設けられる。
【0061】
第1基板20がセラミック基板であり、第2基板22がガラスエポキシ基板である場合、第1基板20は、第2基板22よりも高価である蓋然性が高い。本例においては、変換回路40のうちコンデンサCa2、コンデンサCa3、抵抗Ra2および配線92の一部が第1基板20に設けられる。このため、変換回路40の全てが第1基板20に設けられる場合よりも、第1基板20の面積が小さくなりやすい。このため、変換回路40の全てが第1基板20に設けられる場合よりも、センサ装置100の製造コストが低くなりやすい。
【0062】
図15は、本発明の一つの実施形態に係るセンサ装置100の他の一例を示す図である。本例のセンサ装置100は、リードフレーム60をさらに備える点で図2に示されるセンサ装置100と異なる。リードフレーム60は、第1基板20と第2基板22とを電気的に接続する。本例のリードフレーム60は、リード64を備える。リード64は、第1基板20と第2基板22とを電気的に接続する。
【0063】
図16は、図15のb-b'線における断面図である。b-b'線は、物理量センサ10、増幅回路42、第1基板20、リード64および第2基板22を通るXZ断面である。本例のリードフレーム60は、所謂Jリード型である。b-b'断面において、リード64の形状はJ字型である。
【0064】
第1基板20は、リードフレーム60に固定されていてよい。第1基板20と第2基板22とは、離隔していてよい。第1基板20と第2基板22とは、リード64により接続されてよい。
【0065】
図17は、センサ装置100が図15および図16の例である場合における、変換回路40-1の出力と時間との関係の一例を示す図である。図18は、センサ装置100が図15および図16の例である場合における、変換回路40-2の出力と時間との関係の一例を示す図である。本例において、変換回路40-1の出力および変換回路40-2の出力は、周期的に変化している。
【0066】
図19は、変換回路40-1の出力が図17の状態である場合における、変換回路40-1の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。図20は、変換回路40-2の出力が図18の状態である場合における、変換回路40-2の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。図19および図20における温度T3'~温度T6は、図9図13における温度T3'~温度T6と同じである。図19および図20においては、温度T6よりも高い温度T7および温度T8がさらに示されている。温度T6および温度T7は、例えば70℃および80℃である。
【0067】
第1基板20の熱膨張係数と第2基板22の熱膨張係数とは、異なり得る。第1基板20がセラミック基板である場合、当該セラミック基板の熱膨張係数は、例えば7.1×10-6/Kである。第2基板22がガラスエポキシ基板である場合、当該ガラスエポキシ基板の熱膨張係数は、例えば1.4×10-5~1.5×10-5/Kである。図14に示されるセンサ装置100のコンデンサCb1~コンデンサCb4の熱膨張係数は、例えば9×10-6/Kである。即ち、コンデンサCb1~コンデンサCb4の熱膨張係数とセラミック基板の熱膨張係数とは、近接している場合がある。
【0068】
第1基板20の熱膨張係数と第2基板22の熱膨張係数とが異なる場合、センサ装置100の温度Tが変化すると、第1基板20の熱膨張係数と第2基板22の熱膨張係数との差に基づく応力が第1基板20に印加され得る。図14に示されるセンサ装置100の場合において、コンデンサCb1~コンデンサCb4の熱膨張係数とセラミック基板の熱膨張係数とが近接しており、且つ、第1基板20に当該応力が印加された場合、コンデンサCb1~コンデンサCb4の容量が当該応力により変化し得る。
【0069】
上述したとおり、本例のセンサ装置100において、第1基板20はリードフレーム60に固定されている。このため、第1基板20の熱膨張係数と第2基板22の熱膨張係数とが異なる場合であっても、第1基板20の熱膨張係数と第2基板22の熱膨張係数との差に基づく応力が、第1基板20に印加されにくくなる。このため、センサ装置100のX軸方向の加速度が図17に示されるように周期的に変化した場合であっても、図19に示されるとおり、センサ装置100のX軸方向の加速度と温度Tとの関係においてヒステリシスが抑制されやすくなる。同様に、センサ装置100のY軸方向の加速度が図18に示されるように周期的に変化した場合であっても、図20に示されるとおり、センサ装置100のY軸方向の加速度と温度Tとの関係においてヒステリシスが抑制されやすくなる。
【0070】
図21は、センサ装置100が図2および図3の例である場合における、変換回路40-1の出力と時間との関係の一例を示す図である。図22は、センサ装置100が図2および図3の例である場合における、変換回路40-2の出力と時間との関係の一例を示す図である。本例において、変換回路40-1の出力および変換回路40-2の出力は、周期的に変化している。
【0071】
図23は、変換回路40-1の出力が図21の状態である場合における、変換回路40-1の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。図24は、変換回路40-2の出力が図22の状態である場合における、変換回路40-2の出力と温度Tとの関係の一例を示す図である。図23および図24における温度T3'~温度T8は、図19および図20における温度T3'~温度T8と同じである。
【0072】
図2および図3に示されるセンサ装置100において、第1基板20は第2基板22に固定されている。このため、第1基板20の熱膨張係数と第2基板22の熱膨張係数とが異なる場合、第1基板20の熱膨張係数と第2基板22の熱膨張係数との差に基づく応力が第1基板20に印加されやすい。このため、変換回路40-1の出力が図21に示されるように周期的に変化した場合、図23に示されるとおり、変換回路40-1の出力と温度Tとの関係にヒステリシスが生じやすくなる。同様に、変換回路40-2の出力が図22に示されるように周期的に変化した場合、図24に示されるとおり、変換回路40-2の出力と温度Tとの関係にヒステリシスが生じやすくなる。
【0073】
第1基板20およびリードフレーム60(図15および図16参照)の共振周波数を、共振周波数frとする。共振周波数frとは、第1基板20とリードフレーム60とを一体の振動体と見做した場合の共振周波数を指す。リード64のばね定数をk、第1基板20の質量をMとすると、共振周波数frは以下の式で表される。
【数1】
【0074】
リードフレーム60がN個(Nは2以上の整数)のリード64を備える場合、リード64のばね定数kとは、N個のリード64を一つのリード64と見做した場合のばね定数を指す。リードフレーム60がN個(Nは2以上の整数)のリード64を備える場合、リード64の一個当たりのばね定数k'は、(k/N)である。
【0075】
第1基板20およびリードフレーム60(図15および図16参照)の共振周波数frは、物理量センサ10の共振周波数よりも高くてよい。リード64のばね定数を4×10N/m、第1基板20の質量を10gとすると、共振周波数frは約10kHzである。物理量センサ10の共振周波数は、例えば500~800Hzである。このため、第1基板20をリードフレーム60に固定することにより、共振周波数frは、物理量センサ10の共振周波数の10倍以上になり得る。このため、本例のセンサ装置100においては、物理量センサ10の周波数への共振周波数frの影響を抑制できる。
【0076】
図25は、本発明の一つの実施形態に係るセンサ装置100の他の一例を示す図である。本例のセンサ装置100は、筐体80および接続部82をさらに備える。筐体80には、第1基板20が固定されている。接続部82は、第1基板20と第2基板22とを電気的に接続する。接続部82は、例えばリード線、フレキシブル基板等である。第1基板20は、可撓性を有する接合材83(後述)により筐体80に固定されていてよい。
【0077】
図26は、図25に示されるセンサ装置100を説明する他の図である。図26は、センサ装置100をY軸方向に見た図である。本例において、第1基板20および第2基板22は、筐体80に収容されている。第2基板22は、固定部材84により筐体80に固定されている。本例において、第1基板20と第2基板22とは、離隔している。このため、第1基板20の熱膨張係数と第2基板22の熱膨張係数とが異なる場合であっても、第1基板20の熱膨張係数と第2基板22の熱膨張係数との差に基づく応力が、第1基板20に印加されにくくなる。
【0078】
第1基板20は、接合材83により筐体80に固定されていてよい。本例においては、第1基板20の下面と筐体80の底面とが、接合材83により接続されている。接合材83は、可撓性を有する。接合材83は、絶縁体であってよい。接合材83は、例えばシリコンゴム等である。
【0079】
第1基板20および接合材83の共振周波数を、共振周波数fr'とする。共振周波数fr'とは、第1基板20と接合材83とを一体の振動体と見做した場合の共振周波数を指す。
【0080】
共振周波数fr'は、物理量センサ10の共振周波数よりも高くてよい。接合材83のばね定数を4×10N/m、第1基板20と接合材83との合計質量を100gとすると、共振周波数fr'は約100kHzである。このため、第1基板20が接合材83により筐体80に固定されることにより、共振周波数fr'は、物理量センサ10の共振周波数の100倍以上になり得る。このため、本例のセンサ装置100においては、物理量センサ10の周波数への共振周波数fr'の影響を抑制できる。
【0081】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0082】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0083】
10・・・物理量センサ、11・・・固定電極、12・・・固定電極、13・・・可動電極、14・・・固定枠、15・・・弾性部、16・・・固定電極、17・・・空間、20・・・第1基板、21・・・蓋部、22・・・第2基板、30・・・制御部、40・・・変換回路、42・・・増幅回路、50・・・周波数発振器、52・・・LPF、54・・・AD変換器、58・・・インターフェース部、60・・・リードフレーム、64・・・リード、70・・・記憶部、80・・・筐体、82・・・接続部、83・・・接合材、84・・・固定部材、90・・・電圧印加部、92・・・配線、93・・・配線、94・・・配線、100・・・センサ装置、110・・・コンピュータ、130・・・給電ハブ、140・・・NTPサーバ、150・・・通信線、200・・・センサシステム、300・・・センサ装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図16
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