(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108889
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】報知装置、車載装置
(51)【国際特許分類】
G08B 21/24 20060101AFI20240805BHJP
G08B 21/00 20060101ALI20240805BHJP
G08B 23/00 20060101ALI20240805BHJP
B60Q 1/00 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
G08B21/24
G08B21/00 U
G08B23/00 510A
G08B23/00 510D
B60Q1/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013517
(22)【出願日】2023-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】000237592
【氏名又は名称】株式会社デンソーテン
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹内 茂人
【テーマコード(参考)】
3K339
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
3K339AA22
3K339AA31
3K339AA41
3K339AA43
3K339BA03
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3K339MC67
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3K339MC71
3K339MC74
5C086AA19
5C086AA29
5C086BA22
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5C086CB01
5C086CB36
5C086DA08
5C086DA33
5C086FA18
5C087AA02
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5C087EE05
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF04
5C087GG02
(57)【要約】
【課題】車両の降車時に、車両の運転者に任意の合図を報知できる装置を提供する。
【解決手段】車両の車室内に設置可能な報知装置であって、前記車両に搭載される車載装置と通信可能に接続される通信部と、ユーザにより前記車載装置に対して設定された、合図を行う条件である報知条件と、当該報知条件が満たされた場合に行われる前記合図の態様である報知態様とを、前記車載装置から、前記通信部を介して、受信し、前記報知条件を満たす場合に、前記報知態様で前記合図を行わせる制御部と、を備える報知装置とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車室内に設置可能な報知装置であって、
前記車両に搭載される車載装置と通信可能に接続される通信部と、
ユーザにより前記車載装置に対して設定された、合図を行う条件である報知条件と、当該報知条件が満たされた場合に行われる前記合図の態様である報知態様とを、前記車載装置から、前記通信部を介して、受信し、前記報知条件を満たす場合に、前記報知態様で前記合図を行わせる制御部と、
を備える報知装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記車載装置の電源がOFFになった、または前記車両のACC(Accessory)電源がOFFになった後も所定時間の間、前記合図を継続して行う請求項1に記
載の報知装置。
【請求項3】
光を照射するライトを備え、
前記報知態様は、前記ライトに所定の色で、または、所定のタイミングで、前記光を照射することである、
請求項1に記載の報知装置。
【請求項4】
光を照射するライトを備え、
前記報知態様は、前記報知条件毎に、異なる色で光を照射するように設定される、
請求項1に記載の報知装置。
【請求項5】
文字情報、画像を表示する表示装置を備え、
前記報知態様は、前記表示装置に、所定の文字情報、または、所定の画像を表示することである、
請求項1に記載の報知装置。
【請求項6】
前記表示装置は、プロジェクタ型ディスプレイであり、
前記表示装置は、前記所定の文字情報、又は前記所定の画像を、前記車両の周囲の任意の領域に表示可能である、
請求項5に記載の報知装置。
【請求項7】
所定の動作ができるマスコットを備え、
前記報知態様は、前記マスコットに、前記所定の動作をさせることである、
請求項1に記載の報知装置。
【請求項8】
充電池またはEDLC(Electric Double Layer Capacitor)による電源を備え、
前記電源は、前記車載装置に接続された際に、前記車載装置から充電される、
請求項1に記載の報知装置。
【請求項9】
前記車両において、自立可能なスタンドを備える、
請求項1に記載の報知装置。
【請求項10】
前記車両に固定可能なクリップを備える、
請求項1に記載の報知装置。
【請求項11】
前記車両に固定可能な吸盤を備える、
請求項1に記載の報知装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記車載装置に接続された場合、前記車載装置に、前記報知条件、及び、前記報知態様をユーザに設定させる画面を表示することを指示する、
請求項1に記載の報知装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記車両の運転者が降車すると予想される場合に、前記報知条件の監視を開始する、
請求項1に記載の報知装置。
【請求項14】
前記車両の運転者が降車すると予想される場合は、前記車載装置に含まれるナビゲーション機能により、前記車両が目的地に到着したことが検知された場合である、
請求項13に記載の報知装置。
【請求項15】
請求項1に記載の報知装置と通信可能に接続される車載通信部と、
文字情報、または、画像を表示する出力部と、
前記報知装置が接続された場合、前記報知条件と、前記報知態様とを、ユーザに設定させる画面を前記出力部に表示する車載制御部と、
を備える車載装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、報知装置、車載装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の降車時に、車両の運転者に対して求められる操作の漏れを防止するため、所定の警告(合図)を報知するシステムがある。車両の運転者は、当該システムからの警告(合図)により、操作を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-335555号公報
【特許文献2】特開2002-274294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の当該システムでは、警告(合図)の態様を車載装置から設定できる仕組みや、車載装置からの電源供給がなくなった後に、一定時間、警告を維持できる仕組みがなかった。
【0005】
開示の実施形態は、車両の降車時に、車両の運転者に任意の合図を報知できる装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
即ち、第1の態様は、車両の車室内に設置可能な報知装置であって、通信部と、制御部とを備える。通信部は、車両に搭載される車載装置と通信可能に接続される。制御部は、ユーザにより車載装置に対して設定された、合図を行う条件である報知条件と、当該報知条件が満たされた場合に行われる合図の態様である報知態様とを、車載装置から、通信部を介して、受信し、報知条件を満たす場合に、報知態様で前記合図を行わせる。
【0007】
開示の態様は、プログラムが情報処理装置によって実行されることによって実現されてもよい。即ち、開示の構成は、上記した態様における各手段が実行する処理を、情報処理装置に対して実行させるためのプログラム、或いは当該プログラムを記録した情報処理装置が読み取り可能な記録媒体として特定することができる。また、開示の構成は、上記した各手段が実行する処理を情報処理装置が実行する方法をもって特定されてもよい。開示の構成は、上記した各手段が実行する処理を行う情報処理装置を含むシステムとして特定されてもよい。なお、情報処理装置は、例えば、コンピュータである。コンピュータは、パソコンやサーバと呼ばれることもある。
【発明の効果】
【0008】
開示の実施形態は、車両の降車時に、車両の運転者に任意の合図を報知できる装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本実施形態の報知システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、車載装置100の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、報知装置500の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、報知装置500の動作フローの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。実施形態の構成は例示であり、発明の構成は、開示の実施形態の具体的構成に限定されない。発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0011】
〔実施形態〕
(構成例)
図1は、本実施形態の報知システムの構成例を示す図である。本実施形態の報知システムは、車載装置100、車両情報検出部200、車載ネットワーク300を含む車両10、報知装置500、カメラ610、温度計620、表示装置710、ライト720を含む。車載装置100と報知装置500とは、USB(Universal Serial Bus)により、通信可能に接続される。また、報知装置500は、車載装置100からUSBを介して、電源供給を受け得る。車載装置100と報知装置500との接続は、USBに限定されるものではなく、Bluetooth(登録商標)や無線LANなどの無線通信技術により接続されてもよい。車載装置100、車両情報検出部200、報知装置500は、車両10の内部に構築される車載ネットワーク300に接続される。車載装置100、車両情報検出部200、報知装置500は、車載ネットワーク300を介し、任意の情報を通信可能である。車載ネットワーク300としてCAN(Controller Area Network)などが利用さ
れ得る。カメラ610、温度計620、表示装置710、ライト720は、報知装置500と通信可能に接続される。報知装置500は、カメラ610、温度計620、表示装置710、ライト720を備えてもよい。
【0012】
図2は、車載装置100の構成例を示す図である。車載装置100は、制御部102、記憶部104、入力部106、出力部108、通信IF(インタフェース)110を含む。制御部102、記憶部104、入力部106、出力部108、通信IF110は、互いに通信バスによって接続される。
【0013】
制御部102は、車載装置100全体の制御を行う。制御部102は、他の装置との通信を制御する。制御部102は、車載制御部の例である。
【0014】
記憶部104は、制御部102が使用するプログラムやデータを記憶し、作業領域を展開し、動作の設定情報などを記憶する。
【0015】
入力部106は、利用者(乗員、ユーザ)による情報の入力を受け付ける入力手段である。入力部106は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、ワイヤレスリモコン、タッチパネル、カメラ、マイク等を含む。入力部106は、入力インタフェースの例である。
【0016】
出力部108は、利用者等に対して情報等を出力する出力手段である。出力部108は、文字情報、画像等を表示するディスプレイ、音響を出力するスピーカを含む。出力部108は、出力インタフェースの例である。
【0017】
通信IF110は、通信ネットワーク等を介して他の情報処理装置などとデータ等のやり取りを行う通信をする通信インタフェースである。通信IF110は、他の情報処理装置などと、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)などの周知の無線通信規格により無線通信可能に接続され得る。また、通信IF110は、車載ネットワーク300に接続され、車載ネットワーク300に接続される他の装置と通信し
得る。通信IF110は、車載通信部の例である。
【0018】
車両情報検出部200は、車両10に設置された複数の車載センサを含み、各車載センサによる検出結果を用いて車両情報を生成する。車両情報は、例えば、所定周期で順次生成される。生成された車両情報は、順次、報知装置500などに送信される。車載センサは、例えば、ライト点灯検出部、ドアガラス開閉検出部などを含む。ライト点灯検出部は、ヘッドライトやポジションランプが点灯しているか否かを検出する。ドアガラス開閉検出部は、すべてのドアガラスが完全に閉じているか否かを検出する。車両情報検出部200は、車載ネットワーク300に接続され、車載ネットワーク300に接続される他の装置と通信し得る。
【0019】
図3は、報知装置500の構成例を示す図である。報知装置500は、制御部502、記憶部504、入力部506、出力部508、通信IF(インタフェース)510を含む。制御部502、記憶部504、入力部506、出力部508、通信IF510は、互いに通信バスによって接続される。報知装置500は、例えば、車両10のダッシュボード上に設置可能であり、自立可能なスタンドを備える。報知装置500は、車両10のサンバイザやルームミラーに設置可能なクリップを備えてもよい。報知装置500は、車両10のフロントウィンドウやサイドウィンドウに設置可能な吸盤を備えてもよい。報知装置500は、何らかの方法で、車両10内に固定されて設置され得る。また、報知装置500は、報知装置500を動作させる電源として、例えば、充電池、EDLC(Electric Double Layer Capacitor)等の車両10や車載装置100とは独立の電源を備える。ある
いは、報知装置500の電源は、例えば、USBを介して、車載装置100などから充電され得る。即ち、報知装置500の電源は、報知装置500が車載装置100に接続された際に、車載装置100から充電される。
【0020】
制御部502は、報知装置500の全体の制御を行う。また、制御部502は、他の装置との通信を制御する。
【0021】
記憶部504は、制御部502が使用するプログラムやデータを記憶し、作業領域を展開し、動作の設定情報などを記憶する。
【0022】
入力部506は、利用者による情報の入力を受け付ける入力手段である。入力部506は、例えば、タッチパネル、カメラ、マイク、キーボード、ポインティングデバイス、ワイヤレスリモコン等を含む。出力部508は、利用者等に対して情報等を出力する出力手段である。出力部508は、文字情報、画像等を表示するディスプレイ、音響を出力するスピーカを含む。入力部506、出力部508は、省略されてもよい。
【0023】
通信IF510は、通信ネットワーク等を介して他の情報処理装置などとデータ等のやり取りを行う通信をする通信インタフェースである。通信IF510は、他の情報処理装置などと、USB等の有線通信規格、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、携帯電話通信網などの周知の無線通信規格により、通信可能に接続され得る。また、通信IF510は、車載ネットワーク300に接続され、車載ネットワーク300に接続される他の装置と通信し得る。通信IF510は、通信部の例である。
【0024】
カメラ610は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセ
ンサやCCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサなどの撮像素子及びレンズなど
の光学系を備える。カメラ610は、撮影領域内の撮影を行って、撮影により得られた画像を示す画像データを生成する。画像は、静止画像であっても、周期的に連続的に撮影された動画像であってもよい。カメラ610は、車両10の車室内に設置され、車両10の車室を撮影領域として撮影する。カメラ610は、撮影された画像の画像データを報知装
置500に送信する。
【0025】
温度計620は、気温を測定する温度センサを備える。温度計620は、車両10の車室に設置され、車両10の車室内の気温を、温度センサにより測定する。温度計620は、測定した温度の情報を報知装置500に送信する。
【0026】
表示装置710は、文字情報や画像を表示するディスプレイ、プロジェクタ(プロジェクタ型ディスプレイ)などである。表示装置710は、報知装置500からの指示に従って、所定の文字情報や画像を表示する。プロジェクタが投影するスクリーンとして、車両10のドアガラス、車両10の周囲に存在する壁、地面(道路)等の任意の領域が使用され得る。表示装置710は、表示される文字情報や画像を車両10の外から視認できる位置に設置される。
【0027】
ライト720は、光を照射するLED(Light Emitting Diode)ランプなどである。ライト720は、報知装置500からの指示に従って、所定の色、所定のタイミングで、光を照射する。ライト720は、ライト720から照射される光が車両10の外から視認できる位置(例えば、ダッシュボードの上など)に設置される。ライト720は、例えば、赤、緑、黄、青、白などの様々な色の光を照射できる多色発光LEDである。
【0028】
図4は、情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図4に示す情報処理装置90は、一般的なコンピュータの構成を有している。車載装置100、報知装置500は、
図4に示すような情報処理装置90によって実現される。
図4の情報処理装置90は、プロセッサ91、メモリ92、記憶部93、入力部94、出力部95、通信制御部96を有する。これらは、互いにバスによって接続される。メモリ92及び記憶部93は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体である。コンピュータのハードウェア構成は、
図4に示される例に限らず、適宜構成要素の省略、置換、追加が行われてもよい。
【0029】
情報処理装置90は、プロセッサ91が記録媒体に記憶されたプログラムをメモリ92の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、所定の目的に合致した機能を実現することができる。
【0030】
プロセッサ91は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。プロセッサ
91は、単一のプロセッサに限定されるものではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一の制御部102がマルチコア構成であってもよい。プロセッサ91は、記憶部93に記憶されたプログラムをメモリ92の作業領域に実行可能に展開し、プログラムの実行を通じて周辺機器等の制御を行うことで所定の目的に合致した機能を提供する。プロセッサ91は、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の専用LSI(Large Scale Integration)、その他のデジタル回路
等を含んでもよい。
【0031】
メモリ92は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含む。メモリ92は、主記憶装置とも呼ばれる。
【0032】
記憶部93は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスク
ドライブ(HDD、Hard Disk Drive)である。また、記憶部93は、リムーバブルメデ
ィア、即ち可搬記録媒体を含むことができる。リムーバブルメディアは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、あるいは、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)のようなディスク記録媒体である。記憶部93は、補助記憶装置とも呼ばれる。
【0033】
記憶部93は、各種のプログラム、各種のデータ及び各種のテーブルを読み書き自在に記録媒体に格納する。記憶部93には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。記憶部93に格納される情報は、メモリ92に格納されてもよい。また、メモリ92に格納される情報は、記憶部93に格納されてもよい。記録媒体としては、例えば、不揮発性半導体メモリ(フラッシュメモリ)を含むシリコンディスク、ハードディスク、CD、DVD等がある。
【0034】
オペレーティングシステムは、ソフトウェアとハードウェアとの仲介、メモリ空間の管理、ファイル管理、プロセスやタスクの管理等を行うソフトウェアである。オペレーティングシステムは、通信インタフェースを含む。通信インタフェースは、通信制御部96を介して接続される他の外部装置等とデータのやり取りを行うプログラムである。外部装置等には、例えば、他のコンピュータ、外部記憶装置等が含まれる。
【0035】
入力部94は、キーボード、ポインティングデバイス、ワイヤレスリモコン、タッチパネル等を含む。また、入力部94は、カメラのような映像や画像の入力装置や、マイクロフォンのような音声の入力装置を含むことができる。
【0036】
出力部95は、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electroluminescence)パ
ネル、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、PDP(Plasma Display Panel)等の表示装置、プリンタ等の出力装置を含む。また、出力部95は、スピーカのような音声の出力装置を含むことができる。
【0037】
通信制御部96は、他の装置と接続し、情報処理装置90と他の装置との間の通信を制御する。通信制御部96は、例えば、USB、LAN(Local Area Network)インタフェースボード、無線通信のための無線通信回路、有線通信のための通信回路である。LANインタフェースボードや無線通信回路は、インターネット等のネットワークに接続される。無線通信規格として、Bluetooth(登録商標)、無線LANなどが使用され得る。
【0038】
車載装置100、報知装置500を実現するコンピュータは、プロセッサが補助記憶装置に記憶されているプログラムを主記憶装置にロードして実行することによって、各機能部としての機能を実現する。すなわち、
図2、
図3の各機能ブロックは、プロセッサによって実行されるソフトウェアアルゴリズムとして実装される。ただし、実施の形態はこれに限られず、機能ブロックの一部または全部が個別のハードウェア回路で実装されてもよい。
【0039】
(動作例)
本実施形態の動作例について説明する。ここでは、車両10の運転者が、車両10を停止し、車両10を離れる際の、報知装置500の動作について説明する。
【0040】
図5は、報知装置500の動作フローの例を示す図である。
図5の動作フローは、例えば、ACC(Accessory)電源がONにされている車両10に報知装置500が接続され
たこと、報知装置500が接続される車両10のACC電源がONにされたこと等を契機として、開始される。報知装置500は、車載ネットワーク300を介して、ACC電源のON、OFFを認識し得る。ACC電源がONにされている車両10に接続されている報知装置500には、車両情報検出部200から、車載ネットワーク300を介して、常時、車両情報が送信されている。報知装置500は、受信した車両情報を記憶部504に格納する。車両情報には、例えば、ヘッドライトやポジションランプが点灯しているか否かを示す情報、すべてのドアガラスが完全に閉じているか否かを示す情報が含まれ得る。
【0041】
S101では、報知装置500の制御部502は、通信IF510を介して、報知条件、報知態様の入力を受け付ける画面を表示し、入力を受け付けることを、車載装置100に指示する。車載装置100の制御部102は、報知装置500からの指示を、通信IF110を介して受信する。車載装置100の制御部102は、指示に基づいて、報知条件、報知態様の入力を受け付ける画面を、出力部108のディスプレイに表示する。報知条件は、報知装置500による合図の報知を行う条件である。報知条件は、利用者が報知を所望する条件(例えば、ドアが開いているなど)である。報知態様は、合図の態様である。報知条件を満たした場合に、選択(入力)された報知態様により、合図の報知が行われる。報知態様は、報知条件毎に選択(入力)され得る。車載装置100は、利用者(車両10の運転者等)による報知条件、報知態様の入力を、入力部106により受け付ける。利用者は、出力部108のディスプレイの表示を確認して、入力部106に、報知を所望する報知条件、及び、当該報知条件を満たした場合に行う合図の態様である報知態様を入力する。車載装置100は、利用者による、報知条件、報知態様の入力を受け付けると、通信IF110を介して、報知装置500に、入力を受け付けた、報知条件、報知態様を送信する。
【0042】
報知条件には、例えば、次のようなものが挙げられる。報知条件は、これらに限定されるものではない。複数の報知条件が選択されてもよい。
(A1)車両10のヘッドライトやポジションランプが点灯していること。
(A2)車両10の少なくとも一部のドアガラスが完全に閉じていないこと。
(A3)車両10内の乗員が所定の動作(例えば、目を覚ますなど)をすること。
(A4)車両10内に乗員が存在すること。
(A5)車両10内のペットが所定の動作(例えば、目を覚ますなど)をすること。
(A6)車両10内に所定の物品(例えば、鞄、財布など)が置かれていること。
(A7)車両10の車室の気温が所定の温度に達する(例えば、30℃超になる、10℃未満になるなど)こと。
【0043】
報知態様には、例えば、次のようなものが挙げられる。報知態様は、これらに限定されるものではない。1つの報知条件に対して、複数の報知態様が選択されてもよい。
(B1)ライト720から所定の色(例えば、赤、緑、黄、青、白など)の光を照射する。
(B2)ライト720から所定のタイミング(例えば、1秒間発光、1秒間消灯の3回繰り返し)で光を照射する。
(B3)表示装置710に、所定の文字情報(例えば、「ドアが開いています」)を表示する。
(B4)表示装置710に、所定の画像を表示する。
所定の色、所定のタイミング、所定の文字情報、所定の画像は、任意に選択され得る。例えば、報知条件毎に照射する光の色を変える(異なる色の光で照射するように設定する)ことで、利用者(車両10の運転者など)は、どの報知条件が満たされたのか(どのような異常が生じたのか)を車両10の外部から容易に認識することができる。
【0044】
S102では、報知装置500の制御部502は、通信IF510を介して、車載装置100から送信される報知条件、報知態様を、受信する。報知装置500の制御部502は、受信した報知条件、報知態様を、記憶部504に格納する。
【0045】
S103では、報知装置500の制御部502は、報知条件の監視の開始条件を満たすか否かを判定する。報知条件の監視の開始条件を満たす場合、報知装置500は、報知条件の監視を開始する。報知条件の監視は、例えば、車両10の運転者が車両10を降車すると予想される場合に開始されることが望ましい。報知条件の監視の開始条件は、例えば
、車両10のACC電源がOFFにされたことである。ACC電源がOFFにされた場合、車両10の運転者が車両10を降車すると予想される。報知装置500は、車載ネットワーク300を介して、車両10のACC電源のON、OFFを認識し得る。また、車載装置100が、車載装置100に含まれるナビゲーション機能により、車両10が自宅や目的地に到着したことを検知した場合、車両10の運転者が車両10を降車すると予想される。報知条件の監視の開始条件を、車両10が自宅や目的地に到着したことを検知した場合としてもよい。このとき、車載装置100は、ナビゲーション機能により、車両10が自宅や目的地に到着したことを検知した場合、検知した情報を、通信IF110を介して、報知装置500に送信する。報知装置500は、当該情報を、通信IF510を介して、受信する。報知装置500は、当該情報を受信した場合、報知条件の監視の開始条件を満たすと判定する。報知条件の監視の開始条件を満たす場合(S103;YES)、処理がS104に進む。報知条件の監視の開始条件を満たさない場合(S103;NO)、S103の処理を繰り返す。車両10のACC電源がOFFにされたこと、車両10が自宅や目的地に到着したことを検知したことは、車両10の運転者が車両10を降車すると予想される場合の例である。車両10のACC電源がOFFにされたことの代わりに、車載装置100の電源がOFFにされたことであってもよい。
【0046】
S104では、報知装置500の制御部502は、S101で入力された報知条件を満たすか否かを判定する。報知装置500の制御部502は、車両情報検出部200から取得した車両情報、カメラ610から取得した画像、温度計620から取得した車両10の車室内の気温などに基づいて、報知条件を満たすか否かを判定する。報知条件が(A1)である場合、制御部502は、車両情報から、ヘッドライトやポジションランプが点灯しているか否かの情報を抽出し、報知条件を満たすか否かを判定する。報知条件が(A2)である場合、車両情報から、すべてのドアガラスが完全に閉じているか否かの情報を抽出し、報知条件を満たすか否かを判定する。報知条件が(A3)である場合、制御部502は、カメラ610から車両10の車室内を撮影した画像を取得する。さらに、制御部502は、周知の画像認識技術などにより、画像に含まれる乗員が所定の動作をしているか否かを判定する。報知条件が(A4)である場合、制御部502は、カメラ610から車両10の車室内を撮影した画像を取得する。さらに、制御部502は、周知の画像認識技術などにより、画像に乗員(人間)が含まれるか否かを判定する。報知条件が(A5)である場合、制御部502は、カメラ610から車両10の車室内を撮影した画像を取得する。さらに、制御部502は、周知の画像認識技術などにより、画像に含まれるペットが所定の動作をしているか否かを判定する。報知条件が(A6)である場合、制御部502は、カメラ610から車両10の車室内を撮影した画像を取得する。さらに、制御部502は、周知の画像認識技術などにより、画像に所定の物品が含まれるか否かを判定する。報知条件が(A7)である場合、制御部502は、温度計620から、車両10の車室の気温を取得し、報知条件を満たすか否かを判定する。報知条件を満たす場合(S104;YES)、処理がS105に進む。報知条件を満たさない場合(S104;NO)、S104の処理を繰り返す。
【0047】
S105では、報知装置500の制御部502は、満たした報知条件に対応する報知態様で、合図を行う。報知態様が(B1)である場合、制御部502は、ライト720に、選択(入力)された所定の色で光を照射することを指示する。報知態様が(B2)である場合、制御部502は、ライト720に、選択(入力)された所定のタイミングで光を照射することを指示する。報知態様が(B3)である場合、制御部502は、表示装置710に、選択(入力)された所定の文字情報を表示することを指示する。報知態様が(B4)である場合、制御部502は、表示装置710に、選択(入力)された所定の画像を表示することを指示する。これにより、満たした報知条件に応じた報知態様による合図が行われる。
【0048】
(その他)
車載装置100は、あらかじめ、報知条件、報知態様等を受け付けるプログラムを導入されていてもよい。この場合、車載装置100に報知装置500が接続されると、車載装置100は、当該所定プログラムを起動して、報知条件と報知態様を入力させ、入力された報知条件、報知態様を、報知装置500に送信する。これにより、報知装置500から車載装置100に、報知条件、報知態様等を入力させることを指示しなくてもよい。
【0049】
報知装置500に、報知装置500からの指示により所定の動作ができるマスコットを接続し、報知態様として、当該マスコットの動作を選択できるようにしてもよい。例えば、マスコットが鳥型である場合に、マスコットの鳥の羽を動かすこと、マスコットの鳥の目を瞬きすること等のマスコットの所定の動作を、報知態様とすることができる。報知装置500は、マスコットを利用することで、車両10の運転者に報知を認識させやすくできる。
【0050】
報知装置500の報知条件の監視の開始条件を満たした後の起動時間が、S101で、報知条件、報知態様とともに、入力されてもよい。この場合、車載装置100は、入力された起動時間を、報知装置500に送信する。報知装置500は、報知条件の監視の開始後、当該起動時間が経過した後に、報知条件の監視を終了する。即ち、報知装置500は、処理を終了する。つまり、報知装置500は、報知条件の監視の開始後、当該起動時間の間、報知条件の監視を行う。
【0051】
(実施形態の作用、効果)
本実施形態の報知システムは、車載装置100、車両情報検出部200、報知装置500を含む。車載装置100は、乗用車などの車両10に搭載され、報知装置500等と接続される。報知装置500が接続される車載装置100は、報知条件、報知態様の入力を受け付ける。報知装置500は、車載装置100により入力を受け付けることで、入力手段を有しなくてもよい。報知装置500は、車載装置100により、報知条件、報知態様を受け付けることで、利用者は、容易に報知条件や報知態様を変更することができる。報知装置500が接続される車両10においてACC電源がOFFにされること等により、報知条件の監視の開始条件が満たされると、報知装置500は、報知条件の監視を開始する。報知装置500は、報知条件が満たされると、報知条件に対応する報知態様で合図を行う。利用者は、車両10の外から合図を確認するで、どの報知条件が満たされた(どのような異常が発生した)のかを確認することができる。
【0052】
開示の構成は、上記の実施形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。上記の実施形態は、適宜、可能な限り組み合わせて実施することができる。
【0053】
<コンピュータが読み取り可能な記録媒体>
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0054】
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスク、ROM(Read Only Memory)等がある。さらに、SSD(Solid Stat
e Drive)は、コンピュータ等から取り外し可能な記録媒体としても、コンピュータ等に
固定された記録媒体としても利用可能である。
【符号の説明】
【0055】
10 :車両
90 :情報処理装置
91 :プロセッサ
92 :メモリ
93 :記憶部
94 :入力部
95 :出力部
96 :通信制御部
100 :車載装置
102 :制御部
104 :記憶部
106 :入力部
108 :出力部
110 :通信IF
200 :車両情報検出部
300 :車載ネットワーク
500 :報知装置
502 :制御部
504 :記憶部
506 :入力部
508 :出力部
510 :通信IF
610 :カメラ
620 :温度計
710 :表示装置
720 :ライト