特開 2024-108962 情報処理システム、プログラム、及び製造方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024108962

(43)【公開日】2024-08-13

(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラム、及び製造方法

(51)【国際特許分類】

   G05B 23/02 20060101AFI20240805BHJP

【ＦＩ】

G05B23/02 X

【審査請求】未請求

【請求項の数】10

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023013654

(22)【出願日】2023-01-31

(71)【出願人】

【識別番号】517425446

【氏名又は名称】リンクウィズ株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110002790

【氏名又は名称】Ｏｎｅ ｉｐ弁理士法人

(72)【発明者】

【氏名】石井 航

【テーマコード（参考）】

3C223

【Ｆターム（参考）】

3C223AA12

3C223BA03

3C223BB08

3C223EB02

3C223FF09

3C223FF42

3C223GG01

3C223HH02

3C223HH03

3C223HH08

(57)【要約】      （修正有）

【課題】品質及び生産性の向上の両立を図る。
【解決手段】本発明の一態様は、作業を行なう作業具と、測定データを生成する作業具センサと、作業者データを生成する作業者センサと、を含む機械制御システムと、測定データ、および、作業者データを記憶する記憶部と、目的条件情報を生成する目的条件特定部と、目的条件情報に基づいて、記憶部に記憶された、測定データ、および、作業者データを分類して分類データ情報を生成して、記憶する情報分類記憶部と、統計情報を生成する統計処理部と、統計情報に基づいて、目的情報を生成する目的情報生成部と、を含む情報処理部と、入力操作情報を生成する入力部と、入力操作情報に基づいて、入力情報を生成する入力情報生成部と、目的情報を表示する表示部と、を含むサービスコンピュータと、を備える、情報処理システムである。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

作業を行なう作業部と、前記作業部を測定して測定データを生成する作業部センサと、作業者が作業しているかどうかを感知して作業者データを生成する作業者センサと、を含む機械制御システムと、
前記測定データ、および、前記作業者データを記憶する記憶部と、前記機械制御システムのユーザによる入力操作によって生成された入力操作情報に基づいて生成された入力情報に基づいて、目的条件情報を生成する目的条件特定部と、前記目的条件情報に基づいて、前記記憶部に記憶された、前記測定データ、および、前記作業者データを分類して分類データ情報を生成して、前記分類データ情報を記憶する情報分類記憶部と、前記情報分類記憶部に記憶された前記分類データ情報に対して統計処理を行なって、統計情報を生成する統計処理部と、前記統計情報に基づいて、目的情報を生成する目的情報生成部と、を含む情報処理部と、
前記機械制御システムのユーザが入力操作を行なうことによって前記入力操作情報を生成する入力部と、前記入力操作情報に基づいて、前記入力情報を生成する入力情報生成部と、前記目的情報を表示する表示部と、を含むサービスコンピュータと、
を備える、情報処理システム。

【請求項2】

前記情報処理部は、入力情報生成部をさらに備え、
前記入力情報生成部は、前記機械制御システムのユーザが情報を入力可能な入力可能情報を生成し、
前記表示部は、前記情報処理部が生成した前記入力可能情報を表示し、
前記入力部は、前記入力可能情報に前記機械制御システムのユーザによって入力される情報に基づいて、前記入力操作情報を生成する、請求項１に記載の情報処理システム。

【請求項3】

前記表示部に表示される前記入力可能情報に前記機械制御システムのユーザによって入力される情報は、検査結果、動作結果、作業者に関する情報である、請求項２に記載の情報処理システム。

【請求項4】

前記検査結果、動作結果、作業者に関する情報は、検査、作業者の位置、生産情報等の時系列データに関する情報、および／または、製造不良要因を特定するための情報である、請求項３に記載の情報処理システム。

【請求項5】

前記製造不良要因を特定するための情報は、前記検査、作業者の位置、生産情報等の時系列データに関する情報、および／または、作業者情報の時系列変化と、検査、あるいは、製造品質の時系列変化情報との相違点に関する情報である、請求項４に記載の情報処理システム。

【請求項6】

前記情報処理部は、仮想マシンである、請求項１ないし請求項５のいずれかに記載の情報処理システム。

【請求項7】

前記前記情報処理部は、ハードウエア、または、仮想マシンで構成されており、
前記情報処理部は、前記情報生成部に代えて、選択情報生成部を備え、
前記選択情報生成部は、２以上の副選択可能情報を含む選択可能情報を生成し、
前記副選択可能情報は、前記機械制御システムのユーザが選択可能な、２以上の選択肢を有し、前記機械制御システムのユーザによって、前記サービスコンピュータの前記表示部に表示された、前記副選択可能情報が有する前記選択肢が選択されると、前記サービスコンピュータの前記表示部には、次の前記副選択可能情報が表示され、
前記入力部は、前記機械制御システムのユーザによる前記副選択可能情報が有する前記選択肢を選択する入力操作に基づいて、前記入力操作情報を生成し、
前記入力情報生成部は、前記入力部が生成した前記入力操作情報に基づいて、前記機械制御システムのユーザによって選択された前記副選択可能情報が有する前記選択肢を記録した前記入力情報を生成する、請求項１ないし請求項５のいずれかに記載の情報処理システム。

【請求項8】

情報処理システムに関するプログラムであって、
作業を行なう作業部を含む機械制御システムが、前記作業部を測定して測定データを生成し、作業者が作業しているかどうかを感知して作業者データを生成し、
情報処理部が、前記測定データ、および、前記作業者データを記憶し、前記機械制御システムのユーザによる入力操作によって生成された入力操作情報に基づいて生成された入力情報に基づいて、目的条件情報を生成し、前記目的条件情報に基づいて、記憶している、前記測定データ、および、前記作業者データを分類して分類データ情報を生成して、前記分類データ情報を記憶し、記憶している前記分類データ情報に対して統計処理を行なって、統計情報を生成し、前記統計情報に基づいて、目的情報を生成し、
サービスコンピュータが、前記機械制御システムのユーザが入力操作を行なうことによって前記入力操作情報を生成し、前記入力操作情報に基づいて前記入力情報を生成し、前記目的情報を表示する、プログラム。

【請求項9】

情報処理システムが製造物を製造する製造方法であって、
作業を行なう作業部を含む機械制御システムが、前記作業部を測定して測定データを生成し、作業者が作業しているかどうかを感知して作業者データを生成し、
情報処理部が、前記測定データ、および、前記作業者データを記憶し、前記機械制御システムのユーザによる入力操作によって生成された入力操作情報に基づいて生成された入力情報に基づいて、目的条件情報を生成し、前記目的条件情報に基づいて、記憶している、前記測定データ、および、前記作業者データを分類して分類データ情報を生成して、前記分類データ情報を記憶し、記憶している前記分類データ情報に対して統計処理を行なって、統計情報を生成し、前記統計情報に基づいて、目的情報を生成し、
サービスコンピュータが、前記機械制御システムのユーザが入力操作を行なうことによって前記入力操作情報を生成し、前記入力操作情報に基づいて前記入力情報を生成し、前記目的情報を表示して製造物を製造する、製造方法。

【請求項10】

前記対象物は、塗装処理、溶接加工、切削加工、研削加工、旋削加工のうちの少なくとも１つで、前記情報処理システムによって製造される、請求項９に記載の製造方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示は、情報処理システム、プログラム、及び製造方法に関する。

【背景技術】

【0002】

従来から、動作プログラムによって動作する複数台の産業機械を有する生産システムを管理するセルコントローラ溶接ロボット等が存在する（特許文献１参照）。特許文献１には、プログラムによって動作を変更可能な複数台の産業機械から稼働情報を受信し、生産システムのボトルネックを分析し、その分析結果をもとに生産システムの高速化に関係する動作プログラム部分を抽出し、動作プログラムの該当部分を自動的に修正することができるセルコントローラが示されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開第２０１７－１９９０７７号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

ところで、近年の製造システムにおいては、システム全体の稼働効率の改善に加え、個々の装置の検査、計測精度又は製造不良等の品質の改善も重要である。
本発明の一態様の課題は、品質及び生産性の向上の両立を図ることにある。

【課題を解決するための手段】

【0005】

本発明の一態様は、作業を行なう作業具と、作業具を測定して測定データを生成する作業具センサと、作業者が作業しているかどうかを感知して作業者データを生成する作業者センサと、を含む機械制御システムと、測定データ、および、作業者データを記憶する記憶部と、機械制御システムのユーザによる入力操作によって生成された入力操作情報に基づいて生成された入力情報に基づいて、目的条件情報を生成する目的条件特定部と、目的条件情報に基づいて、記憶部に記憶された、測定データ、および、作業者データを分類して分類データ情報を生成して、分類データ情報を記憶する情報分類記憶部と、情報分類記憶部に記憶された分類データ情報に対して統計処理を行なって、統計情報を生成する統計処理部と、統計情報に基づいて、目的情報を生成する目的情報生成部と、を含む情報処理部と、機械制御システムのユーザが入力操作を行なうことによって入力操作情報を生成する入力部と、入力操作情報に基づいて、入力情報を生成する入力情報生成部と、目的情報を表示する表示部と、を含むサービスコンピュータと、を備える、情報処理システムである。

【0006】

本発明の一態様の情報処理システムは、検査・計測情報（測定データ）に加え、作業者に関する情報（作業者データ）を含めて、製造不良の要因を特定して目的情報を生成する。このため、本発明の一態様の情報処理システムは、検査・計測情報（測定データ）に加え、作業者に関する情報（作業者データ）を含めて、検査、計測又は製造品質含む品質及び生産性の向上の両立を図ることができる。

【発明の効果】

【0007】

本発明の一態様の情報処理システムは、検査・計測情報（測定データ）に加え、作業者に関する情報（作業者データ）を含めて、検査、計測又は製造品質含む品質及び生産性の向上の両立を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【0008】

【図1】本発明の一態様による情報処理システムの構成例を示す図である。

【図2】本発明の一態様による機械装置の構成例を示す図である。

【図3】センサが生成した点群データの一例を示す図である。

【図4】本発明の一態様による機械装置での作業の一例を示す図である。

【図5】仮想マシンで構成された、図１の情報処理部の機能ブロック図である。

【図6】表示部に表示された目的情報の一例を示す図である。

【図7】本発明の一態様による情報処理システムの構成例を示す図である。

【図8】選択可能情報を示す図である。

【発明を実施するための形態】

【0009】

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。

【0010】

＜第１の実施の形態＞
＜情報処理システム１の構成＞
図１は、本発明の第１の実施の形態による情報処理システム１の構成の一例を示す図である。本実施の形態による情報処理システム１は、機械制御システム１１と、システム記憶部１２と、サービスコンピュータ１３と、を備える。

【0011】

本実施の形態による情報処理システム１は、作業を行なう作業具１１１ｃと、作業具１１１ｃを測定して測定データを生成する作業具センサ１１２と、作業者が作業しているかどうかを感知して作業者データを生成する作業者センサ１１３と、を含む機械制御システム１１と、測定データ、および、作業者データを記憶する記憶部１２１と、機械制御システムのユーザ１１による入力操作によって生成された入力操作情報に基づいて生成された入力情報に基づいて、目的条件情報を生成する目的条件特定部１２３と、目的条件情報に基づいて、記憶部１２１に記憶された、測定データ、および、作業者データを分類して分類データ情報を生成して、分類データ情報を記憶する情報分類記憶部１２４と、情報分類記憶部１２４に記憶された分類データ情報に対して統計処理を行なって、統計情報を生成する統計処理部１２５と、統計情報に基づいて、目的情報を生成する目的情報生成部１２６と、を含む情報処理部１２と、機械制御システム１１のユーザが入力操作を行なうことによって入力操作情報を生成する入力部１３１と、入力操作情報に基づいて、入力情報を生成する入力情報生成部１３２と、目的情報を表示する表示部１３３と、を含むサービスコンピュータ１３と、を備える。

【0012】

これによって、本発明の一態様の情報処理システム１は、検査・計測情報（測定データ）に加え、作業者に関する情報を含めて、製造不良の要因を特定して目的情報を生成する。このため、本発明の一態様の情報処理システム１は、検査・計測情報（測定データ）に加え、作業者に関する情報を含めて、対象物の品質と生産性の向上の両立を図ることができる。

【0013】

従来は、対象物情報と検査・製造品質情報の紐づけは比較的容易であるものの、人（作業者）と対象物情報の紐づけは技術的に難しかった。しかし、本発明の一態様の情報処理システム１は、人（作業者）と対象物情報との紐づけが容易になる。このため、本発明の一態様の情報処理システム１は、検査・計測情報（測定データ）に加え、作業者に関する情報を含めて、対象物の品質と生産性の向上の両立を図ることができるようになる。対象物は、ワークと読み替えられてもよい。

【0014】

機械制御システム１１と、情報処理部１２とは、第１の通信接続Ｃ１を介して有線、または、無線で相互に接続されている。これによって、機械制御システム１１は、情報処理部１２に、センサ１２が生成した測定データ、および、作業者センサ１１３が生成した作業者データを送信することができる。情報処理部１２と、サービスコンピュータ１３とは、第２の通信接続Ｃ２を介して有線、または、無線で相互に接続されている。これによって、サービスコンピュータ１３は、情報処理部１２に、後述の入力情報生成部１３２が生成した入力情報を送信することができる。また、情報処理部１２は、サービスコンピュータ１３に、後述の目的情報生成部１２６が生成した目的情報を送信することができる。

【0015】

機械制御システム１１と、情報処理部１２と、サービスコンピュータ１３とは、互いにネットワーク（例えば、インターネット）で接続されており、第１の通信接続Ｃ１、および、第２の通信接続Ｃ２は、それぞれ、ネットワーク網に設けられた仮想回線であってもよい。このようにすれば、機械制御システム１１と、情報処理部１２との間の第１の通信接続Ｃ１、および、情報処理部１２と、サービスコンピュータ１３との間の第２の通信接続Ｃ２は、より容易に構築することが可能になる。ネットワークは、例えば、ＴＣＰ／ＩＰ（Ｔｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ／Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）等の通信規則により通信が行われる。なお、ネットワークは、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）及びＢＬＥ（Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ Ｌｏｗ Ｅｎｅｒｇｙ）やＷｉ－Ｆｉ等に例示される近距離通信インターフェースを備えていてもよい。仮想回線は、例えば、ＶＰＮ（Ｖｉｒｔｕａｌ Ｐｒｉｖａｔｅ Ｎｅｔｗｏｒｋ）、インターネットＶＰＮ（Ｖｉｒｔｕａｌ Ｐｒｉｖａｔｅ Ｎｅｔｗｏｒｋ）、エントリーＶＰＮ（Ｖｉｒｔｕａｌ Ｐｒｉｖａｔｅ Ｎｅｔｗｏｒｋ）、ＩＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）－ＶＰＮ（Ｖｉｒｔｕａｌ Ｐｒｉｖａｔｅ Ｎｅｔｗｏｒｋ）、広域イーサネットなどであってもよい。

【0016】

＜機械制御システム１１＞
機械制御システム１１は、機械装置１１１と、作業部センサ１１２と、作業者センサ１１３と、制御部１１４と、機械通信部１１５と、を含む。

【0017】

機械装置１１１は、工場内で作業を行う産業用機械、工場外で作業を行う非産業用機械のいずれであってもよいし、両方を含んでいてもよい。機械装置１１１は、例えば、対象物等の加工、溶接、組立、検査、供給、搬送、把持などのための産業用ロボット（特に、産業用アームロボット）であってもよいし、サービス業や調理、掃除、医療、福祉、介護、受付、案内、農業、建設、災害、警備、エンターテインメントなどのための非産業用ロボット（いわゆるサービスロボット）であってもよい。

【0018】

図２は、本発明の一態様による機械装置１１１の構成例を示す図である。図２は、機械装置１１１が、例えば、アームロボットである場合を示している。機械装置１１１が、図２に示すアームロボットである場合には、機械装置１１１は、一例として、機械装置本体１１１ａと、アーム１１１ｂと、作業部１１１ｃと、作業具１１１ｄと、センサ１１２と、コントローラ１１１ｅと、を含む。

【0019】

アーム１１１ｂは、一方の端部が機械装置本体１１１ａに動作可能に取り付けられている。作業部１１１ｃは、アーム１１１ｂの他方の端部（機械装置本体１１１ａに動作可能に取り付けられている一方の端部とは反対側の端部）に動作可能に取り付けられている。作業部１１１ｃは、アーム１１１ｂに動作できないように取り付けられていてもよい。作業を行う作業具１１１ｄは、作業可能なように作業部１１１ｃに取り付けられている。作業環境を測定するセンサ１１２は、作業環境を測定可能なように作業部１１１ｃに取り付けられている。

【0020】

機械本体１１１ａ、および、アーム１１１ｂは、作業具１１１ｄが作業するために動作する。また、作業部１１１ｃは、アーム１１１ｂの他方の端部に動作可能に取り付けられている場合には、作業部１１１ｃも作業具１１１ｄが作業するために動作する。

【0021】

作業具１１１ｄは、塗装処理、溶接加工、切削加工、研削加工、旋削加工などを行う。作業具１１１ｄは、例えば、塗装用具（塗装用ガン）、溶接用具（溶接トーチ、溶接棒）、切削工具（ドリル、エンドミル、フライス）、研削工具（砥石、カップブラシ、ダイアモンドバー）、旋削工具（バイト）などであってもよい。作業具１１１ｄは、作業部１１１ｃに２以上取り付けられていてもよい。

【0022】

作業部センサ１１２は、作業部１１１ｃの作業環境を測定して、測定データを生成する。測定データは、検査・計測データである。作業部センサ１１２が生成する測定データは、作業部１１１ｃが作業を行う作業環境の作業前や作業時や作業結果の画像データ（以下、単に、「画像データ」という。）や、作業部１１１ｃの作業前や作業時の外部環境データ（以下、単に、「外部環境データ」という。）、作業部１１１ｃの作業前や作業時の内部環境データ（以下、単に、「内部環境データ」という。）である。作業部センサ１１２は、一般的には、作業部１１１ｃに２以上含まれている。ただし、作業部センサ１１２は、作業部１１１ｃに１つのみ含まれていてもよい。また、作業部センサ１１２は、機械装置１１１と独立して設けられていてもよい。さらに、作業部センサ１１２は、例えば、作業部１１１ｃに取り付けられていてもよいし、作業部１１１ｃと独立して設けられていてもよい。

【0023】

画像データを生成するための作業部センサ１１２（以下、単に、「画像データ生成センサ１１２」という。）は、例えば、画像センサ、レーザ変位計、カメラであってもよい。外部環境データを生成するための作業部センサ１１２（以下、単に、「外部環境データ生成センサ１１２」という。）は、例えば、音センサ、超音波センサ、圧力センサ、照度センサ、ガスセンサ、温度センサなどであってもよい。内部環境データを生成するための作業部センサ１１２（以下、単に、「内部環境データ生成センサ１１２」という。）は、例えば、電流センサ、電圧センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、温度センサなどであってもよい。

【0024】

ただし、機械装置１１１には、画像データ生成センサ１１２、外部環境データ生成センサ１１２、および、内部環境データ生成センサ１１２のうちのいずれか１つ、または、２つのみが設けられていてもよい。このため、センサ１１２によって生成されるデータは、画像データ、外部環境データ、および、内部環境データのうちのいずれか１つ、または、２つのみであってもよい。

【0025】

画像データ生成センサ１１２が生成した画像データは、例えば、作業具１１１ｄが作業を行う作業環境の二次元形状データ（二次元点群データ、二次元ＣＡＤ（Ｃｏｍｐｕｔｅｒ Ａｉｄｅｄ Ｄｅｓｉｇｎ）データ）、三次元形状データ（三次元点群データ、三次元ＣＡＤ（Ｃｏｍｐｕｔｅｒ Ａｉｄｅｄ Ｄｅｓｉｇｎ）データ）、画像データ（静止画像データ、動画像データ）などであってもよい。

【0026】

図３は、画像データ生成センサ１１２が生成した画像データの一例を示す図である。三次元形状データ１００１は、三次元点群データで構成される。三次元形状データ１００１は、レーザ変位計により製造対象物を測定することによって生成される。前述のように、レーザ変位計は、画像データ生成センサ１１２の一種である。

【0027】

図２に示す、外部環境データ生成センサ１１２が生成した外部環境データは、例えば、作業前や作業時の機械装置１１１や作業部１１１ｃの音データ、気圧データ、照度データ、外部温度データなどであってもよい。内部環境データ生成センサ１１２が生成した内部環境データは、例えば、作業前や作業時の機械装置１１１や作業部１１１ｃの内部温度データ、位置データ、電圧データ、電流データなどのデータであってよい。

【0028】

図２に示す、作業者センサ１１３は、作業時の機械装置１１１、および、機械装置１１１の周辺領域を測定して、作業者が機械装置１１１を使用しているかどうかを判断して、作業者データを生成する。作業者センサ１１３が、作業者データを生成すれば、機械制御システム１１のユーザは、作業部センサ１１２が生成した測定データ（検査・計測データ）に加え、作業者に関する情報を含めて、製造不良の要因を特定するので、対象物の品質と生産性の向上の両立を図ることができる。作業者センサ１１３は、例えば、機械装置１１１に取り付けられていてもよいし、機械装置１１１と独立して設けられていてもよい。作業者データは、一般的には、作業者が機械装置１１１を使用していない時間と、作業者が機械装置１１１を使用している時間とが記録されたデータである。ただし、作業者データは、作業者が機械装置１１１を使用していた時間、または、作業者が機械装置１１１を使用していなかった時間のいずれか一方のみが記録されたデータであってもよい。また、作業者データには、作業者の氏名や識別番号などは記録されていなくてもよい。

【0029】

作業者センサ１１３は、画像センサ、赤外線センサ、人感センサ、踏み板センサなどであってもよい。

【0030】

作業者センサ１１３が画像センサである場合には、作業者センサ１１３は、作業時の機械装置１１１、および、機械装置１１１の周辺領域の画像データを取得して、機械装置１１１の周辺領域の画像データを画像センサの内部、または、画像センサの外部に設けた、ＡＩ（Ａｒｔｉｆｉｃｉａｌ Ｉｎｔｅｌｌｉｇｅｎｃｅ）などで分析して、取得した画像データに作業者の外形の形状が含まれていれば、作業者が機械装置１１１を使用していると判断して、作業者データを生成してもよい。

【0031】

作業者センサ１１３が赤外線センサである場合には、作業者センサ１１３は、作業時の機械装置１１１、および、機械装置１１１の周辺領域の赤外線を探知して、作業者から発する赤外線を感知すれば、作業者が機械装置１１１を使用していると判断して、作業者データを生成してもよい。

【0032】

作業者センサ１１３が人感センサである場合には、作業者センサ１１３は、作業者から発する電流が機械装置１１１に通電したことを感知した場合には、作業者が機械装置１１１を使用していると判断して、作業者データを生成してもよい。

【0033】

作業者センサ１１３が踏み板センサである場合には、作業者センサ１１３は、作業者が踏み板の上に立っていることを感知した場合には、作業者が機械装置１１１を使用していると判断して、作業者データを生成してもよい。

【0034】

コントローラ１１１ｅは、機械装置１１１の操作者が機械装置１１１を制御するために操作する装置である。コントローラ１１１ｅは、例えば、機械装置１１１の機械本体１１１ａ、アーム１１１ｂ、作業部１１１ｃ、作業具１１１ｄ、センサ１１２の動作開始の指示や、動作停止の指示を入力可能な装置である。コントローラ１１１ｅは、機械装置１１１に２以上設けられていてもよい。コントローラ１１１ｅは、有線、または、無線で機械装置１１１と接続されている。

【0035】

図４は、本発明の一態様による機械部１１の作業の一例を示す図である。制御部１１４は、機械装置１１１の動作などを制御する。図４では、作業具１１１ｄは溶接作業を行っている。制御部１１３は、作業具１１１ｄが溶接対象部材１１００及び１１０１を溶接するために、作業前にセンサ１１２により取得した溶接パス１１０２の形状情報に応じて、作業具１１１ｄである溶接トーチの目標位置と目標角度を決定する。制御部１１３は、作業具１１１ｄが目標位置、目標角度となるようなアーム１１１ｂの軌道制御データを生成する。その後、アーム１１１ｂの動作を軌道制御データに応じて、アーム１１１ｂの動作を軌道制御するとともに、機械装置本体１１１ａの動作を制御して、溶接作業を実行する。

【0036】

機械通信部１１５は、後述の情報処理部１２の情報通信部１２７と第１の通信接続Ｃ１を介して有線、または、無線で通信する。機械通信部１１５は、情報処理部１２の情報通信部１２７に、作業部センサ１１２が生成した測定データ、および、作業者センサ１１３が生成した作業者データを送信する。

【0037】

＜情報処理部１２＞
情報処理部１２は、記憶部１２１と、情報生成部１２２と、目的条件特定部１２３と、情報分類記憶部１２４と、統計処理部１２５と、目的情報生成部１２６と、情報通信部１２７と、を含む。

【0038】

記憶部１２１は、機械制御システム１１の作業部センサ１１２が生成した測定データ、および、作業者センサ１１３が生成した作業者データを記憶する。記憶部１２１は、測定データ、および、作業者データを記憶すれば、情報処理部１２は、測定データ、および、作業者データを記憶して、記憶した測定データ、および、作業者データに情報処理を行なうことができる。

【0039】

記憶部１２１は、ＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）、フラッシュメモリ、ＨＤＤ（Ｈａｒｄ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）、ＳＳＤ（Ｓｏｌｉｄ Ｓｔａｔｅ Ｄｒｉｖｅ）、その他のストレージ等の１つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される、不揮発性メモリ、または、不揮発性ストレージである。ただし、記憶部１２１は、揮発性メモリ、または、揮発性ストレージであってもよい。また、記憶部１２１には、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）が含まれていてもよい。

【0040】

情報生成部１２２は、機械制御システム１１のユーザが情報を入力可能な入力可能情報を生成する。また、後述のサービスコンピュータ１３の表示部１３３は、入力可能情報を表示する。さらに、サービスコンピュータ１３の後述の入力部１３１は、入力可能情報に機械制御システム１１のユーザによって入力される情報に基づいて、入力操作情報を生成する。このようにすれば、入力部１３１は、機械制御システム１１のユーザが、サービスコンピュータ１３の表示部１３３に表示された入力可能情報に入力した、表示部１３３に表示される後述の目的情報に表示を希望する情報に基づいて入力操作情報を生成することができる。また、入力部１３１が入力操作情報を生成すれば、後述のサービスコンピュータ１３の入力情報生成部１３２は、入力部１３１が生成した入力操作情報に基づいて、入力情報を生成することができる。入力情報生成部１３２が、入力情報を生成すると、サービスコンピュータ１３の後述のサービス通信部１３４は、後述の情報通信部１２７に入力情報を送信する。

【0041】

目的条件特定部１２３は、後述の情報通信部１２７が、後述のサービスコンピュータ１３のサービス通信部１３４から、サービスコンピュータ１３の後述の入力情報生成部１３２が生成した入力情報を受信すると、情報通信部１２７が受信した入力情報に基づいて、目的条件情報を生成する。また、目的条件特定部１２３が、入力情報生成部１３２が生成した入力情報に基づいて、目的条件情報を生成すると、目的条件特定部１２３は、機械制御システム１１のユーザが、表示部１３３に表示される後述の目的情報に表示を希望する情報を記録した目的条件情報を生成することができる。この点について説明する。サービスコンピュータ１３の後述の入力部１３１は、機械制御システム１１のユーザによって、サービスコンピュータ１３の表示部１３３に表示された入力可能情報に入力された、表示部１３３に表示される後述の目的情報に表示を希望する情報に基づいて入力操作情報を生成する。サービスコンピュータ１３の後述の入力情報生成部１３２は、入力部１３１によって生成された入力操作情報に基づいて、入力情報を生成する。このため、目的条件特定部１２３が、入力情報生成部１３２が生成した入力情報に基づいて、目的条件情報を生成すると、目的条件特定部１２３は、機械制御システム１１のユーザが、表示部１３３に表示される後述の目的情報に表示を希望する情報を記録した目的条件情報を生成することができる。

【0042】

情報分類記憶部１２４は、目的条件特定部１２３が生成した目的条件情報に基づいて、記憶部１２１に記憶された、測定データ、および、作業者データを分類して分類データ情報を生成して、分類データ情報を記憶する。ここで、目的条件情報は、機械制御システム１１のユーザが、表示部１３３に表示される後述の目的情報に表示を希望する情報を記録した情報である。このため、情報分類記憶部１２４が、目的条件特定部１２３が生成した目的条件情報に基づいて、記憶部１２１に記憶された、測定データ、および、作業者データを分類して分類データ情報を生成して、分類データ情報を記憶すると、情報分類記憶部１２４は、機械制御システム１１のユーザが、表示部１３３に表示される目的情報に表示を希望する、測定データ、および、作業者データを分類して分類データ情報を生成して、分類データ情報を記憶することができる。

【0043】

統計処理部１２５は、情報分類記憶部１２４に記憶された分類データ情報に対して統計処理を行なって、統計情報を生成する。このようにすれば、情報分類記憶部１２４は、機械制御システム１１のユーザが、後述のサービスコンピュータ１３の表示部１３３に表示される後述の目的情報に表示を希望する、測定データ、および、作業者データを分類して分類データ情報を生成して、分類データ情報を記憶しているので、統計処理部１２５は、機械制御システム１１のユーザが表示部１３３に表示される目的情報に表示を希望する分類データ情報に統計処理を行なって、統計情報を生成することができる。

【0044】

目的情報生成部１２６は、統計情報に基づいて、目的情報を生成する。このようにすれば、目的情報生成部１２６は、機械制御システム１１のユーザが表示を希望する統計処理が行われた分類データ情報を表示した目的情報を生成することができる。

【0045】

情報通信部１２７は、機械制御システム１１の機械通信部１１５と第１の通信接続Ｃ１を介して有線、または、無線で通信する。また、情報通信部１２７は、サービスコンピュータ１３のサービス通信部１３４と第２の通信接続Ｃ２を介して有線、または、無線で通信する。情報通信部１２７は、機械制御システム１１の機械通信部１１５から作業部センサ１１２が生成した測定データ、および、作業者センサ１１３が生成した作業者データを受信する。また、情報通信部１２７は、後述のサービスコンピュータ１３のサービス通信部１３４から後述の入力情報生成部１３２が生成した入力情報を受信し、また、サービスコンピュータ１３のサービス通信部１３４に、情報生成部１２２が生成した入力可能情報、および、目的情報生成部１２６が生成した目的情報を送信する。

【0046】

図５は、仮想マシンＶＭで構成された、図１の情報処理部１２の機能ブロック図である。情報処理部１２は、ハードウエアで構成されていてもよく、また、仮想マシンＶＭであってもよい。情報処理部１２が、仮想マシンＶＭであれば、情報処理部１２の機能の拡張や変更が容易である。仮想マシンＶＭは、バーチャルマシンと読み替えられてもよい。また、仮想マシンＶＭは、クラウド１４内で実行されてもよい。

【0047】

＜サービスコンピュータ１３＞
サービスコンピュータ１３は、入力部１３１と、入力情報生成部１３２と、表示部１３３と、サービス通信部１３４と、を含む。

【0048】

入力部１３１は、機械制御システム１１のユーザが、サービスコンピュータ１３の表示部１３３に表示された入力可能情報に入力した、後述の表示部１３３に表示される後述の目的情報に表示を希望する情報に基づいて入力操作情報を生成する。このようにすれば、入力部１３１は、機械制御システム１１のユーザが、表示部１３３に表示される後述の目的情報に表示を希望する情報を記録した入力操作情報を生成することができる。

【0049】

サービスコンピュータ１３が、サーバ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンであれば、入力部１３１は、サーバ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンに接続されたキーボード、サーバ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンの画面に表示されたキーボードである。また、サービスコンピュータ１３が、サーバ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンであり、マウスが、サーバ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンに有線、または、無線で接続されていれば、マウスも入力部１３１になる。

【0050】

入力情報生成部１３２は、入力部１３１が生成した入力操作情報に基づいて、入力情報を生成する。ここで、入力操作情報は、入力部１３１によって生成された、機械制御システム１１のユーザが、後述の表示部１３３に表示される後述の目的情報に表示を希望する情報を記録した情報である。このため、入力情報生成部１３２が、入力部１３１が生成した入力操作情報に基づいて、入力情報を生成すれば、入力情報生成部１３２は、機械制御システム１１のユーザが、後述の表示部１３３に表示される後述の目的情報に表示を希望する情報を記録した入力情報を生成することができる。

【0051】

表示部１３３は、情報処理部１２の情報生成部１２２が生成した、機械制御システム１１のユーザが情報を入力可能な入力可能情報、および、目的情報生成部１２６が生成した目的情報を表示する。表示部１３３に入力可能情報が表示されると、機械制御システム１１のユーザは、表示部１３４に表示された入力可能情報に表示された入力欄に文字で、目的情報に表示したい情報を入力することや、表示部１３４に表示された入力可能情報に表示された、目的情報に表示したい情報の選択肢を選択することによって、表示部１３３に表示される目的情報に表示したい情報を表示することができる。表示部１３３は、一般的には、サービスコンピュータ１３に設けられた画面である。表示部１３３は、一般的には、サービスコンピュータ１３に設けられた画面である。このため、サービスコンピュータ１３が、サーバ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどであれば、表示部１３３は、サーバ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンの画面などである。

【0052】

サービス通信部１３４は、情報処理部１２の情報通信部１２７と第２の通信接続Ｃ２を介して有線、または、無線で通信する。サービス通信部１３４は、情報処理部１２の情報通信部１２７から、情報生成部１２２が生成した入力可能情報、および、目的情報生成部１２６が生成した目的情報を受信する。また、サービス通信部１３４は、情報処理部１２の情報通信部１２７に、入力情報生成部１３２が生成した入力情報を送信する。

【0053】

後述のサービスコンピュータ１３の表示部１３３に表示される入力可能情報に機械制御システムのユーザ１１によって入力される情報は、検査結果、動作結果、作業者に関する情報であってもよい。このようにすれば、入力部１３１は、サービスコンピュータ１３の表示部１３３に表示される入力可能情報に、機械制御システムのユーザ１１が、検査結果、動作結果、作業者に関する情報を入力する入力操作に基づいて、検査結果、動作結果、作業者に関する情報が入力された入力操作情報（以下、単に、「第１の入力操作情報」という。）を生成することができる。入力部１３１が、第１の入力操作情報を生成すれば、入力情報生成部１３２は、第１の入力操作情報に基づく入力情報を生成して、サービス通信部１３４は、情報処理部１２の情報通信部１２７に第１の入力操作情報に基づく入力情報を送信することができる。そして、サービス通信部１３４が、情報処理部１２の情報通信部１２７に第１の入力操作情報に基づく入力情報を送信すると、目的条件特定部１２３が、目的条件情報を生成することによって、表示部１３３には、機械制御システムのユーザ１１が表示を希望する、検査結果、動作結果、作業者に関する情報が表示された目的情報が表示される。

【0054】

検査結果、動作結果、作業者に関する情報は、検査、作業者の位置、生産情報等の時系列データに関する情報（以下、単に、「検査等時系列情報」という。）、および／または、製造不良要因を特定するための情報（以下、単に、「製造不良特定情報」という。）であってもよい。このようにすれば、入力部１３１は、サービスコンピュータ１３の表示部１３３に表示される入力可能情報に、機械制御システムのユーザ１１が、検査等時系列情報、および／または、製造不良特定情報を入力する入力操作に基づいて、検査等時系列情報、および／または、製造不良特定情報が入力された入力操作情報（以下、単に、「第２の入力操作情報」という。）を生成することができる。入力部１３１が、第２の入力操作情報を生成すれば、入力情報生成部１３２は、第２の入力操作情報に基づく入力情報を生成して、サービス通信部１３４は、情報処理部１２の情報通信部１２７に第２の入力操作情報に基づく入力情報を送信することができる。そして、サービス通信部１３４が、情報処理部１２の情報通信部１２７に第２の入力操作情報に基づく入力情報を送信すると、目的条件特定部１２３が、目的条件情報を生成することによって、表示部１３３には、機械制御システムのユーザ１１が表示を希望する、検査等時系列情報、および／または、製造不良特定情報が表示された目的情報が表示される。

【0055】

検査等時系列情報には、さまざまな情報があるが、検査等時系列情報は、実施された検査項目、作業者、マシン、日時の情報であってもよい。検査等時系列情報が、実施された検査項目、作業者、マシン、日時の情報であれば、機械制御システム１１のユーザは、表示部１３３に表示された入力可能情報に、検査等時系列情報を入力する入力操作を行なえば、表示部１３３に表示された目的情報には、実施された検査項目、作業者、マシン、日時が表示される。また、表示部１３３に表示された目的情報に、実施された検査項目、作業者、マシン、日時の情報が表示されると、機械制御システム１１のユーザは、実施された検査項目、作業者、マシン、日時の情報を取得することができる。

【0056】

図６は、表示部に表示された目的情報の一例である。図６に示す目的情報について説明する。図６に示す目的情報には、期間・作業者表示欄、集計単位表示欄、実績数・不良率表示欄、比較表示欄が表示されている。期間・作業者表示欄には、実績数を表示する期間や作業者が表示されている。

【0057】

実績数を表示する期間は、機械制御システム１１のユーザが、表示部１３４に表示された入力可能情報に表示された入力欄に数字で期間を入力、または、表示部１３４に表示された入力可能情報に表示された実績数を表示する期間に関する選択肢を選択することによって、設定される。図６に示す目的情報には、機械制御システム１１のユーザが、集計単位を検査ごと、１時間ごと、１日ごと、１ヶ月ごとのうちのいずれかを選択可能な選択肢が表示された集計単位表示欄が表示されている。図６に示す目的情報では、集計単位は、１日ごとが選択されている。図６に示す目的情報には、機械制御システム１１のユーザが、表示部１３４に表示された目的情報が有する作業者に関する選択肢を選択することによって作業者に関する情報が表示される。図６に示す目的情報では、すべての作業者が選択されている。図６に示す目的情報の実績数・不良率表示欄では、Ｘ軸は作業者情報の取得タイミングを示しており、Ｙ軸は生産情報（生産数、不良数）を示している。図６に示す目的情報の比較表示欄では、Ｘ軸は作業者情報の取得タイミングを示しており、Ｙ軸にはさまざまな情報を表示することができる。

【0058】

製造不良特定情報は、検査等時系列情報、および／または、作業者情報の時系列変化と、検査、あるいは、製造品質の時系列変化情報との相違点に関する情報（以下、単に、「時系列相違点情報」という。）であってもよい。このようにすれば、機械制御システム１１のユーザは、表示部１３４に表示された入力可能情報に表示された入力欄に文字で検査等時系列情報、および／または、時系列相違点情報を入力することや、表示部１３４に表示された入力可能情報に表示された、検査等時系列情報、および／または、時系列相違点情報の選択肢を選択することによって、表示部１３３に表示された目的情報に、検査等時系列情報、および／または、時系列相違点情報を表示して製造不良要因を特定することができる。

【0059】

本実施の形態の情報処理システム１は、プログラムとして把握することもできる。本実施の形態の情報処理システム１は、プログラムとして把握すると、次のようになる。

【0060】

情報処理システム１に関するプログラムであって、作業を行なう作業部１１１ｃを含む機械制御システム１１が、作業部１１１ｃを測定して測定データを生成し、作業者が作業しているかどうかを感知して作業者データを生成し、情報処理部１２が、測定データ、および、作業者データを記憶し、機械制御システム１１のユーザによる入力操作によって生成された入力操作情報に基づいて生成された入力情報に基づいて、目的条件情報を生成し、目的条件情報に基づいて、記憶している、測定データ、および、作業者データを分類して分類データ情報を生成して、分類データ情報を記憶し、記憶している分類データ情報に対して統計処理を行なって、統計情報を生成し、統計情報に基づいて、目的情報を生成し、サービスコンピュータ１３が、機械制御システム１１のユーザが入力操作を行なうことによって入力操作情報を生成し、入力操作情報に基づいて入力情報を生成し、目的情報を表示する、コンピュータ読み取り可能な不揮発性の記録媒体に記録されたプログラム。本実施の形態の情報処理システム１は、コンピュータ読み取り可能な不揮発性の記録媒体に記録されたプログラムとして把握すると、本実施の形態の情報処理システム１の機能の拡張、または、変更は、コンピュータ読み取り可能な不揮発性の記録媒体に記録されたプログラムを変更することによって、改良、拡張、または、変更することによって、容易に行なうことが可能になる。本実施の形態の情報処理システム１のプログラムは、コンピュータ読み取り可能な不揮発性の記録媒体に記録されているので、非一時的にコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。

【0061】

記憶媒体は、ＣＤ－ＲＯＭ（Ｃｏｍｐａｃｔ Ｄｉｓｃ Ｒｅａｄ ｏｎｌｙ ｍｅｍｏｒｙ）、ＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ Ｄｉｓｃ）、ＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）、フラッシュメモリ、ＨＤＤ（Ｈａｒｄ Ｄｉｓｋ Ｄｒｉｖｅ）、ＳＳＤ（Ｓｏｌｉｄ Ｓｔａｔｅ Ｄｒｉｖｅ）、その他のストレージ等の１つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される、メモリ、または、ストレージである。本実施の形態の情報処理システム１のプログラムは、コンピュータ読み取り可能な不揮発性の記憶媒体に記録されているので、プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、または、プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含むハードウエアは、電源の遮断や、停電などによって、電力が供給されなくても、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録されたプログラムが消滅することはない。コンピュータ読み取り可能な不揮発性の記憶媒体に記録された本実施の形態の情報処理システム１のプログラムは、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）にも記録可能である。

【0062】

本実施の形態の情報処理システム１によって製造物を製造する製造対象物の製造方法は、次のようになる。

【0063】

情報処理システム１が製造物を製造する製造方法であって、作業を行なう作業部１１１ｃを含む機械制御システム１１が、作業部１１１ｃを測定して測定データを生成し、作業者が作業しているかどうかを感知して作業者データを生成し、情報処理部１２が、測定データ、および、作業者データを記憶し、機械制御システム１１のユーザによる入力操作によって生成された入力操作情報に基づいて生成された入力情報に基づいて、目的条件情報を生成し、目的条件情報に基づいて、記憶している、測定データ、および、作業者データを分類して分類データ情報を生成して、分類データ情報を記憶し、記憶している分類データ情報に対して統計処理を行なって、統計情報を生成し、統計情報に基づいて、目的情報を生成し、サービスコンピュータ１３が、機械制御システム１１のユーザが入力操作を行なうことによって入力操作情報を生成し、入力操作情報に基づいて入力情報を生成し、目的情報を表示して製造物を製造する、製造方法。情報処理システム１を用いた製造物の製造方法では、作業具１１ｄを変更することによって、作業を変更して、様々な製造物を製造することができる。

【0064】

製造物は、動産であってもよく、または、不動産であってもよい。また、製造物は、動産として製造された後に、不動産の内部、または、外部に設置されてもよい。

【0065】

情報処理システム１を用いた製造方法によって製造される製造物は、塗装処理、溶接加工、切削加工、研削加工、旋削加工のうちの少なくとも１つで、情報処理システム１を用いた製造方法によって製造される。情報処理システム１を用いた製造方法によって製造される製造物は、作業具１１ｄを変更することによって、塗装処理、溶接加工、切削加工、研削加工、旋削加工のうちの少なくとも１つの作業を行なうことによって、様々な製造物が製造される

【0066】

＜第２の実施の形態＞
第２の実施の形態の情報処理システム１は、第１の実施の形態の情報処理システム１の異なる実施の形態である。第２の実施の形態の情報処理システム１については、第１の実施の形態の情報処理システム１とは異なる部分のみ説明する。

【0067】

＜構成＞
図７は、本実施の形態の情報処理システム１の機能ブロック図である。本実施の形態による情報処理システム１は、前記情報処理部１２は、ハードウエア、または、仮想マシンで構成されており、情報処理部１２が、情報生成部１２２に代えて、選択情報生成部１２８を備え、選択情報生成部１２８は、２以上の副選択可能情報を含む選択可能情報を生成し、副選択可能情報は、機械制御システム１１のユーザが選択可能な、２以上の選択肢を有し、機械制御システム１１のユーザによって、サービスコンピュータ１３の表示部１３３に表示された、副選択可能情報が有する選択肢が選択されると、サービスコンピュータ１３の表示部１３３には、次の副選択可能情報が表示され、入力部１３１は、機械制御システム１１のユーザによる副選択可能情報が有する選択肢を選択する入力操作に基づいて、入力操作情報を生成し、入力情報生成部１３２は、入力部１３１が生成した入力操作情報に基づいて、機械制御システム１１のユーザによって選択された副選択可能情報が有する選択肢を記録した入力情報を生成する。

【0068】

情報処理部１２は、ハードウエアで構成されていてもよく、また、仮想マシンＶＭであってもよければ、情報処理部１２は、ハードウエアで構成することも、仮想マシンＶＭにすることも可能である。また、情報処理部１２が、仮想マシンＶＭであれば、情報処理部１２の機能の拡張や変更が容易である。仮想マシンＶＭは、バーチャルマシンと読み替えられてもよい。また、仮想マシンＶＭは、クラウド１４内で実行されてもよい。

【0069】

本実施の形態による情報処理システム１は、情報生成部１２２に代えて、選択情報生成部１２８を備えていれば、機械制御システム１１のユーザが、特に、熟練度の低いユーザ（作業者）でも、表示部１３３に表示された選択可能情報が有する希望する検査情報等の選択肢を選択することによって、希望する検査情報等を選択して、サービスコンピュータ１３の表示部１３３に希望する検査情報等を表示することができる。

【0070】

本実施の形態の情報処理システム１は、機械制御システム１１のユーザが、特に、熟練度の低いユーザ（作業者）でも、希望する検査情報等を容易に選択して、サービスコンピュータ１３の表示部１３３に希望する検査情報等を容易に表示できるようになることが期待できる。この点について説明する。本実施の形態の情報処理システム１は、機械制御システム１１のユーザが、特に、熟練度の低いユーザ（作業者）でも、選択可能情報が有する希望する検査情報等の選択肢を何回も選択することによって、サービスコンピュータ１３の表示部１３３に希望する検査情報等を何回も表示すれば、希望する検査情報等を選択する熟練度を上昇させることが期待できる。また、機械制御システム１１のユーザが、特に、熟練度の低いユーザ（作業者）でも、希望する検査情報等を選択する熟練度が上昇すれば、希望する検査情報等を容易に選択して、サービスコンピュータ１３の表示部１３３に希望する検査情報等を容易に表示できるようになることが期待できる。このため、本発明の情報処理システムは、機械制御システム１１のユーザが、特に、熟練度の低いユーザ（作業者）でも、希望する検査情報等を容易に選択して、サービスコンピュータ１３の表示部１３３に希望する検査情報等を容易に表示できるようになることが期待できる。

【0071】

図８は、選択可能情報を示す図である。選択可能情報は、一般的には、２以上の副選択可能情報を含む。図８に示す選択可能情報は、副選択可能情報Ａ、および、副選択可能情報Ｂを含んでいる。ただし、選択可能情報は、１つの副選択可能情報を含んでいてもよく、また、３以上の副選択可能情報を含んでいてもよい。副選択可能情報が有する選択肢については、一例として、副選択可能情報Ａが、選択肢Ａ１、選択肢Ａ２のように２以上の選択肢を有し、副選択可能情報Ｂが、選択肢Ｂ１、選択肢Ｂ２のように２以上の選択肢を有していてもよい。副選択可能情報は、一例として、検査の時系列データに関する選択肢の選択を求める副選択可能情報や、ロボットアームの制御データに関する選択肢の選択を求める副選択可能情報であってもよい。検査の時系列データに関する選択肢の選択を求める副選択可能情報は、一例として、実施された検査項目や、日時（所定時刻における所定部位の検査情報等）に関する選択肢などを有していてもよい。ロボットアームの制御データに関する選択肢の選択を求める副選択可能情報は、一例として、アームの軌道制御データや、製造処理条件データや、所定部位の姿勢情報や、所定部位の動作速度情報に関する選択肢などを有していてもよい。

【0072】

情報通信部１２７は、サービスコンピュータ１３のサービス通信部１３４に、選択情報生成部１２８が生成した選択可能情報を送信する。

【0073】

最後に、本発明の実施の形態を図面及び対応する記載等を用いて以下に総括する。

【0074】

（請求項１）
作業を行なう作業部（１１１ｃ）と、前記作業部（１１１ｃ）を測定して測定データを生成する作業部センサ（１１２）と、作業者が作業しているかどうかを感知して作業者データを生成する作業者センサ（１１３）と、を含む機械制御システム（１１）と、
前記測定データ、および、前記作業者データを記憶する記憶部（１２１）と、前記機械制御システム（１１）のユーザによる入力操作によって生成された入力操作情報に基づいて生成された入力情報に基づいて、目的条件情報を生成する目的条件特定部（１２３）と、前記目的条件情報に基づいて、前記記憶部（１２１）に記憶された、前記測定データ、および、前記作業者データを分類して分類データ情報を生成して、前記分類データ情報を記憶する情報分類記憶部（１２４）と、前記情報分類記憶部（１２４）に記憶された前記分類データ情報に対して統計処理を行なって、統計情報を生成する統計処理部（１２５）と、前記統計情報に基づいて、目的情報を生成する目的情報生成部（１２６）と、を含む情報処理部（１２）と、
前記機械制御システム（１１）のユーザが入力操作を行なうことによって前記入力操作情報を生成する入力部（１３１）と、前記入力操作情報に基づいて、前記入力情報を生成する入力情報生成部（１３２）と、前記目的情報を表示する表示部（１３３）と、を含むサービスコンピュータ（１３）と、
を備える、情報処理システム（１）。
（請求項２）
前記情報処理部（１２）は、情報生成部（１２２）をさらに備え、
前記情報生成部（１２２）は、前記機械制御システム（１１）のユーザが情報を入力可能な入力可能情報を生成し、
前記表示部（１３３）は、前記情報処理部（１２）が生成した前記入力可能情報を表示し、
前記入力部（１３１）は、前記入力可能情報に前記機械制御システム（１１）のユーザによって入力される情報に基づいて、前記入力操作情報を生成する、請求項１に記載の情報処理システム（１）。
（請求項３）
前記表示部に表示される前記入力可能情報に前記機械制御システムのユーザによって入力される情報は、検査結果、動作結果、作業者に関する情報である、請求項１または請求項２のいずれかに記載の情報処理システム（１）。
（請求項４）
前記検査結果、動作結果、作業者に関する情報は、検査、作業者の位置、生産情報等の時系列データに関する情報、および／または、製造不良要因を特定するための情報である、請求項１ないし請求項３のいずれかに記載の情報処理システム（１）。
（請求項５）
前記製造不良要因を特定するための情報は、前記検査、作業者の位置、生産情報等の時系列データに関する情報、および／または、作業者情報の時系列変化と、検査、あるいは、製造品質の時系列変化情報との相違点に関する情報である、請求項１ないし請求項４のいずれかに記載の情報処理システム（１）。
（請求項６）
前記情報処理部（１２）は、仮想マシン（ＶＭ）である、請求項１ないし請求項５のいずれかに記載の情報処理システム（１）。
（請求項７）
前記情報処理部（１２）は、前記情報生成部（１２２）に代えて、選択情報生成部（１２８）を備え、
前記選択情報生成部（１２８）は、２以上の副選択可能情報を含む選択可能情報を生成し、
前記副選択可能情報は、前記機械制御システム（１１）のユーザが選択可能な、２以上の選択肢を有し、前記機械制御システム（１１）のユーザによって、前記サービスコンピュータ（１３）の前記表示部（１３３）に表示された、前記副選択可能情報が有する前記選択肢が選択されると、前記サービスコンピュータ（１３）の前記表示部（１３３）には、次の前記副選択可能情報が表示され、
前記入力部（１３１）は、前記機械制御システム（１１）のユーザによる前記副選択可能情報が有する前記選択肢を選択する入力操作に基づいて、前記入力操作情報を生成し、
前記入力情報生成部（１３２）は、前記入力部（１３１）が生成した前記入力操作情報に基づいて、前記機械制御システム（１１）のユーザによって選択された前記副選択可能情報が有する前記選択肢を記録した前記入力情報を生成する、請求項１ないし請求項６のいずれかに記載の情報処理システム（１）。
（請求項８）
情報処理システム（１）に関するプログラムであって、
作業を行なう作業部（１１１ｃ）を含む機械制御システム（１１）が、前記作業部（１１１ｃ）を測定して測定データを生成し、作業者が作業しているかどうかを感知して作業者データを生成し、
情報処理部（１２）が、前記測定データ、および、前記作業者データを記憶し、前記機械制御システム（１１）のユーザによる入力操作によって生成された入力操作情報に基づいて生成された入力情報に基づいて、目的条件情報を生成し、前記目的条件情報に基づいて、記憶している、前記測定データ、および、前記作業者データを分類して分類データ情報を生成して、前記分類データ情報を記憶し、記憶している前記分類データ情報に対して統計処理を行なって、統計情報を生成し、前記統計情報に基づいて、目的情報を生成し、
サービスコンピュータ（１３）が、前記機械制御システム（１１）のユーザが入力操作を行なうことによって前記入力操作情報を生成し、前記入力操作情報に基づいて前記入力情報を生成し、前記目的情報を表示する、非一時的にコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラム。
（請求項９）
情報処理システム（１）が製造物を製造する製造方法であって、
作業を行なう作業部（１１１ｃ）を含む機械制御システム（１１）が、前記作業部（１１１ｃ）を測定して測定データを生成し、作業者が作業しているかどうかを感知して作業者データを生成し、
情報処理部（１２）が、前記測定データ、および、前記作業者データを記憶し、前記機械制御システム（１１）のユーザによる入力操作によって生成された入力操作情報に基づいて生成された入力情報に基づいて、目的条件情報を生成し、前記目的条件情報に基づいて、記憶している、前記測定データ、および、前記作業者データを分類して分類データ情報を生成して、前記分類データ情報を記憶し、記憶している前記分類データ情報に対して統計処理を行なって、統計情報を生成し、前記統計情報に基づいて、目的情報を生成し、
サービスコンピュータ（１３）が、前記機械制御システム（１１）のユーザが入力操作を行なうことによって前記入力操作情報を生成し、前記入力操作情報に基づいて前記入力情報を生成し、前記目的情報を表示して製造物を製造する、製造方法。
（請求項１０）
前記対象物は、塗装処理、溶接加工、切削加工、研削加工、旋削加工のうちの少なくとも１つで、前記情報処理システム（１）によって製造される、請求項９に記載の製造方法。

【符号の説明】

【0075】

１ 情報処理システム
１１ 機械制御システム
１１１ 機械装置
１１１ａ 機械装置本体
１１１ｂ アーム
１１１ｃ 作業部
１１１ｄ 作業具
１１１ｅ コントローラ
１１２ 作業部センサ
１１３ 作業者センサ
１１４ 制御部
１１５ 機械通信部
１２ 情報処理部
１２１ 記憶部
１２２ 情報生成部
１２３ 目的条件特定部
１２４ 情報分類記憶部
１２５ 統計処理部
１２６ 目的情報生成部
１２７ 情報通信部
１２８ 選択情報生成部
１３ サービスコンピュータ
１３１ 入力部
１３２ 入力情報生成部
１３３ 表示部
１３４ サービス通信部
１４ クラウド
ＶＭ 仮想マシン
Ｃ１ 第１の通信接続
Ｃ２ 第２の通信接続
１００１ 三次元形状データ
１１００ 溶接対象部材
１１０１ 溶接対象部材
１１０２ 溶接パス

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】